JP2019107578A - 液体供給装置及び液体供給方法 - Google Patents

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Taichi Nakamura
太一 中村
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Abstract

【課題】定量圧送供給を行う場合において、精密な微量定量供給が可能となる液体供給装置及び液体供給方法の提供。【解決手段】圧力容器21内の貯蔵タンク22に貯蔵された液体2の液面に圧力を加えて、圧力により押し下げられた分の液体2を下流側配管72より貯蔵タンク22の外へ吐出する圧力供給手段20、液体2を貯蔵した貯蔵タンク22の質量を圧力容器21の内部で測定する質量測定器50、貯蔵タンク22の質量が予め定めた割合で減少するように、空気の圧力を調整するための調整弁23を作動させる制御手段30により、定量の液体2を精密に吐出できる液体供給装置及び液体供給方法。【選択図】図1

Description

本発明は、液体を吐出口から、圧送供給手段を用いて単位時間当たりに一定量で吐出する液体供給装置及び液体供給方法に関する。
ポリマー等の液体を定量供給し、吐出口から吐出するには、一般的に容積式定量ポンプが使用される。代表的な容積式定量ポンプであるギアポンプでは、ギアポンプのケーシング内の2枚の歯車と、ケーシングの隙間により規定される容積に基づき、歯車の回転数に比例して定量で液体を供給することができる(例えば、特許文献1参照)。
また、ギアポンプ以外の容積式定量ポンプには、ねじポンプ、ピストンポンプ、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプなどがあり、それぞれ、液体の定量供給に用いられている。
特開2002−5041号公報
特許文献1に記載されるような、従来のギアポンプは、ギアポンプ自体の構造や部品形状が複雑であるため、洗浄、分解、組立作業に時間を要する。また、洗浄後のギアポンプに残留した液体またはその固化物が製品に混入し、製品不良の原因となることや、残留した液体またはその固化物に菌が繁殖する懸念があり、食品や医療用途に適用するには滅菌管理を徹底する必要がある。さらに、ギアポンプは構造上、歯車の歯元などに液体の滞留部があり、連続生産を行う場合は特に、液体の滞留部で凝集が起こり、製品不良が起こることが懸念される。ギアポンプ以外の容積式定量ポンプであるねじポンプ、ピストンポンプ、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプについても同様に、上記に述べた問題が発生する懸念がある。
容積式定量ポンプを使用せずに液体の供給を行う場合、例えば、圧縮空気の圧力により液体を供給する圧送供給手段を用いることが考えられる。この場合の装置構成は、主に圧力調整弁と配管のみであり、ギアポンプの構成部品のような複雑な形状の部品を用いずに済むため、洗浄しやすく、液体の滞留部も少なくでき、菌が繁殖しにくい装置構成にすることができる。また、ポンプを分解・組立する作業自体が無くなるため、作業工程を省略できる利点がある。
しかし、圧送供給手段では、所定の圧力で加圧して液体を供給するため、例えば温度変化により液体の粘度が変化したり、何らかの作用で配管に詰まりが生じて、配管の圧力損失に変化が生じた場合、吐出量が変化してしまい、定量送液することができない懸念がある。
上記のような圧送供給手段を用いて連続吐出を行うためには、液体の粘度が例えば時間経過によって変動したり、微小な異物が配管内や吐出口付近に存在したりしても、液体を圧送により、予め定めた一定の割合の量を安定供給して、吐出口から定量吐出させることが必要とされている。
上記課題を解決する本発明の液体供給装置は、貯蔵タンク内に貯蔵された液体の液面に圧力を加えて、圧力により押し下げられた分の液体を、配管を通じて前記貯蔵タンクの外へ吐出する液体供給装置であって、
圧力容器と、
前記圧力容器内に封入された、液体を貯蔵するための貯蔵タンクと、
前記圧力容器内に前記貯蔵タンクとともに封入され、液体が貯蔵された前記貯蔵タンクの質量を測定する質量測定器と、
前記圧力容器内の気密性を損なわないように圧力容器の壁を貫通し、一方の端が前記圧力容器内で開口した上流側配管と、
前記圧力容器内の気密性を損なわないように圧力容器の壁を貫通し、一方の端が前記貯蔵タンクの内部まで延びて開口し、他方の端に液体の吐出口を備えた下流側配管と、
前記上流側配管の他方の端に接続され、上流側配管を通じて前記圧力容器内に空気を圧送する圧送供給手段と、
前記上流側配管の途中に設けられ、上流側配管内を流れる空気の流量または上流側配管内の空気の圧力を調整するための調整弁と、
前記質量測定器で測定された前記貯蔵タンクの質量が予め定めた割合で減少するように、前記調整弁を作動させる制御手段と、を備えている。
また、上記課題を解決する本発明の液体供給方法は、貯蔵タンク内に貯蔵された液体の液面に圧力を加えて、圧力により押し下げられた分の液体を、下流側配管を通じて前記貯蔵タンクの外へ吐出する液体供給方法であって、
液体を貯蔵した貯蔵タンクを圧力容器内に封入し、
下流側配管を前記圧力容器内の気密性を損なわないように圧力容器の壁を貫通させ、前記下流側配管の一方の開口した端を、前記貯蔵タンク内の前記液体の中まで入れ、
前記液体を貯蔵した前記貯蔵タンクの質量を前記圧力容器の内部で測定しながら、前記液体の液面に圧力をかけて、圧力により押し下げられた分の前記液体を、前記下流側配管を通じて下流側配管の他方の端に備えた吐出口から吐出し、
前記貯蔵タンクの質量が予め定めた割合で減少するように、前記液体の液面に加える圧力を調整する。
本発明によれば、液体の定量供給を行う場合において、容積式定量ポンプ使用せずに圧送供給手段を用いることで、分解、組み立ても容易な装置構成にすることができ、液体が滞留する部分を少なくでき、菌が繁殖しづらくなる。また、質量測定器は圧力容器の質量を計測せず、直接、液体が貯蔵された貯蔵タンクの質量を測定する構成のため、定格荷重が小さく、分解能の高い質量測定器を選定することができる。さらに、貯蔵タンクに連通する配管は圧力容器に固定されているため、配管の張力変化分が質量測定器で計測されず、液体残質量変化のみを質量測定器で計測できる。この結果、少量の液体質量変化の計測が可能となり、少量の液体を精密に定量供給することができる。
本発明の液体供給装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の液体供給装置に関わるフィードバック制御のフローチャートである。 本発明の液体供給装置の別形態の構成を示す模式図である。 本発明とは異なる液体供給装置の概略構成を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明の液体供給装置1の概略構成を示す模式図である。この液体供給装置1は、吐出口10に対して液体であるポリマー2を定量吐出するための装置である。
液体供給装置1は、圧空を供給する圧空供給装置(図示せず)、圧空が流れる上流側配管71、ポリマー2が流れる下流側配管72、ポリマー2を定量吐出する吐出口10、ポリマー2に圧力を付与することで吐出口10に貯蔵タンク22内のポリマー2を供給する圧力付与手段20、各種制御を行うコンピュータからなる制御手段30、ポリマー2に付与した圧力を測定する圧力センサ40、及び貯蔵タンク22内のポリマー2の質量を測定する質量測定器50で構成される。以下、各構成要素について詳述する。
圧力付与手段20は、圧力容器21、圧力容器21内に封入されたポリマー2を貯める貯蔵タンク22、及び調整弁23で構成されている。
上流側配管71は、圧力容器21を貫通して、一方の端が圧力容器21内で開口しており、他方の端が圧空供給装置につながっている。圧空供給装置から圧送された空気が、上流側配管71を通じて圧力容器21へ送られる。上流側配管71には調整弁23が設けられている。
下流側配管72は、圧力容器21を貫通して、一方の端が圧力容器21内にある貯蔵タンク22の内部まで延びて開口しており、他方の端がポリマー2の吐出口10となっている。貯蔵タンク22の内部にある側の端部は、貯蔵タンク22内のポリマー2が少なくなっても、先端がポリマー2に浸かっている程度まで延ばしておく。吐出口10には、ここには図示しないノズル等が接続されている。下流側配管72を通じて、貯蔵タンク22に貯められたポリマー2が吐出口10へ供給される。下流側配管72には開閉切替バルブ61が設けられており、開閉切替バルブ61が開の状態で、貯蔵タンク22から吐出口10へポリマー2が供給可能となる。
調整弁23は、圧空の流量を調整しても、圧力を調整してもよいが、本実施形態では、圧力を調整するレギュレータ(圧空源と繋がる電空レギュレータ)を使用する。調整弁23は制御手段30によって制御され、圧力容器21内の貯蔵タンク22に入っているポリマー2の圧力(内圧)を変化させる。具体的には、吐出口10よりも高い圧力となるように貯蔵タンク22のポリマー2を加圧する。この時の圧力値を「圧送圧力値」とする。
制御手段30は、圧力センサ40が出力した圧力値と、質量測定器50が出力した質量測定値を検知し、調整弁23を制御する。
圧力センサ40は、調整弁23から吐出口10までの間のポリマー2の圧力、またはポリマー2に付与する圧力を計測するセンサである。本実施形態では、圧力センサ40は、調整弁23と圧力容器21との間の上流側配管71の途中に設けられており、これら調整弁23と圧力容器21との間のポリマー2に付与する圧力を測定している。圧力センサ40によってポリマー2の圧力が測定される箇所を「圧力測定の対象位置」とする。この圧力測定の対象位置は、調整弁23から吐出口10までの間のポリマー2の圧力、またはポリマー2に付与する圧力を測定できる箇所であれば、別の位置であってもよい。
質量測定器50は、圧力容器21内に封入され、貯蔵タンク22及び貯蔵タンク内のポリマー2の質量を測定し、その質量測定値を、制御手段30に出力する機能を有している。質量測定器50は、本実施形態ではロードセルである。質量測定器50は、制御手段30で予め設定しておいた計測時間ごとに、制御手段30へ質量測定値を出力し続ける。
圧力容器21についてもう少し詳細に説明する。図1に示すように、圧力容器21には、貯蔵タンク22と質量測定器50が封入されている。圧力容器21を貫通する上流側配管71と下流側配管72は、圧力容器21に固定されている。上流側配管71、下流側配管72、及び、質量測定器50と制御手段30を接続する配線は、それぞれ圧力容器21を貫通して圧力容器21と接続しているが、接続箇所から空気が漏れないようにして、圧力容器21内の気密性が保たれている。例えば2個のフェルールを内蔵する継手で接続することで、圧力容器21の気密性を保つことができる。
以上の構成を備えている液体供給装置1によって行われる供給方法について説明する。まず、吐出開始の準備ために、開閉切替バルブ61が閉の状態で、圧力容器21内の貯蔵タンク22内のポリマー2の圧力を規定の圧送圧力値まで加圧する処理が行われる。この圧送圧力値は、制御手段30で設定されている値である。
圧力容器21内の圧力が圧送圧力値まで上昇したことを圧力センサ40で確認後、開閉切替バルブ61を開にする。この時の貯蔵タンク内のポリマー2の質量を「ポリマー初期質量W」と呼び、制御手段30に記憶される。
圧送圧力値まで加圧された圧空が、圧力容器21内の貯蔵タンク22内のポリマー2の液面を押した体積だけ、ポリマー2が下流側配管72を通じて吐出口10から吐出され、貯蔵タンク22内のポリマー2の質量が減少する。貯蔵タンク22と、貯蔵タンク22内のポリマー2の質量を質量測定器50で測定し、測定した測定値を制御手段30に出力する。制御手段30は、予め設定した所定の時間後に測定値をポリマー初期質量Wから減算し、測定吐出量を算出する。そして、制御手段30は、測定吐出量が一定の範囲内に収まるように調整弁23を制御して、圧力容器21内の圧力、つまり貯蔵タンク22に貯めたれているポリマー2の液面にかかる圧力を調整する。
次に図2を用いて、吐出量フィードバック制御方法について説明する。図2は、制御手段30が行うフィードバック制御のフローチャートを示している。制御手段30には、いわゆるラダー回路でプログラミングされたプログラムが収納されており、圧力付与手段20の調整弁23のフィードバック制御には、図2に示すフローチャートに基づいてプログラミングされている。図2において、SVは事前に定めておく一定時間当たりのポリマー2の設定吐出量(g)、αは設定吐出量に対して許容される公差(g)、PVは質量測定器50のn回目の測定による吐出口10への一定時間当たりの実際の吐出量(g)、MVは質量測定器50がn回目に測定した時の規定の圧送圧力値(kPa)、γはフィードバック係数、MVn+1はフィードバック後の圧送圧力値(kPa)を示している。
上記PVの数値の測定方法は、質量測定器50で測定したポリマー初期質量Wから一定時間経過後の質量測定値を減算することで求めている。例えば1分間のポリマー2の吐出口10への供給量を求めるには、質量測定器50で最初に測定してから1分後に再度質量測定器50で測定し、最初の測定値から1分後の測定値を減算した数値を1分間当たりの実際の吐出量PVとしている。以降同様に1分間隔で計測を行い、前回の測定値との差を測定供給量PVとし、質量測定器50から測定吐出量PVに対応する信号を制御手段30に出力している。
上記のようにして求めた測定吐出量PVが設定吐出量SVの公差αの範囲内に収まっている場合、即ち|SV−PV|≦αであるときは、フィードバック係数γの数値をγ1として制御手段30に設定している。また、測定吐出量PVが設定吐出量SVの公差αの範囲外である場合、即ち|SV−PV|>αであるときは、フィードバック係数γの数値をγ2として同様に制御手段30に設定している。
上記のようにして求められたSV、PV、MV、α、γの各数値を下記式(1)に代入してフィードバック制御後の圧送圧力値MVn+1を求めている。
・MVn+1=MV+γ{(SV−PV)×MV/PV} ・・・式(1)。
求められた圧送圧力値MVn+1の数値は、制御手段30の内部では、規定の圧送圧力値MVの数値と置き換えられると共に、制御手段30から調整弁23へ圧送圧力値MVn+1の信号が出力され、圧力容器21内の貯蔵タンク22内のポリマー2に圧送圧力値MVn+1に基づく圧力を付与している。以降、上記した内容を繰り返し一定時間ごとにフィードバック制御を行い、調整弁23の圧送圧力値MVn+1を適宜調整して、実際のポリマー2の吐出量と設置吐出量SVの差が大きくならないように補正し、ポリマー2の時間当たりの定量吐出を行っている。
なお、圧送圧力値MVとMVn+1が異なる理由の一つとして、ポリマー2の粘度(粘性)の変化がある。ポリマー2の粘度が変化する原因の一つとして、連続吐出する場合に、運転初期と運転終了時にポリマー2の温度が変化し、ポリマー2の粘度変化に影響を与えることが考えられる。ポリマー2の温度が上昇すると、ポリマー2の粘度が減少し、液体供給装置1の下流側配管72を流れるポリマー2の圧力損失が一般的に小さくなる(以下、状態変化という)。その結果、それまでと同じ吐出圧MVを用いてポリマー2を加圧すると、圧力損失が小さくなっていることから、吐出口10では所望の吐出量より余剰に吐出され、吐出量超過が発生する恐れがある。
ここで、制御手段30は、これまで述べたように予め定めた一定の間隔で圧力付与手段20における圧送圧力値を補正する処理を行っているため、前記状態変化が発生していても、迅速にその変化に応じた圧送圧力値が設定され、適切な定量吐出を行うことが可能となる。
なお、液体供給装置1は、貯蔵タンク22内のポリマー2を吐出し終えると、ポリマー供給終了とし、圧力容器21を開放して、貯蔵タンク22内にポリマー2を再度充填し、液体供給を繰り返し行う。
ここで、圧力容器21内に貯蔵タンク22と質量測定器50を封入する理由を説明する。図4を参照する。図4は液体供給装置201を模式的に示す図面である。液体供給装置201は、質量測定器250が圧力容器221の内部から取り除かれ、圧力容器221の下に配置された以外は、図1の液体供給装置1と同じ構成である。
液体供給装置201は、貯蔵タンク222を圧力容器221内に封入し、圧力容器221ごと質量測定器250で測定する構成である。そのため、質量測定器250で測定する対象となる質量は、圧力容器221、貯蔵タンク222、及びポリマー2の合計の質量となる。圧力容器222は内圧に耐える頑丈な構造にする必要があるため、一般的に質量が重くなってしまう。そのため、質量測定器250としては、質量測定上限範囲(以下、定格質量という。)が大きい測定器を選定する必要がある。一般に、定格質量の大きい質量測定器は、測定可能な最小間隔が大きくなり、少量の質量変化を高精度に計測ができない(以下、「分解能が小さい」と呼ぶ)。つまり、質量測定器250では、貯蔵タンク222内のポリマー2の質量変化を精度よく測定することができない。
さらに、圧送により貯蔵タンク222内のポリマー2が吐出口210から吐出され、貯蔵タンク222内のポリマー2の質量が減少してくると、質量測定器250に内蔵されているロードセルに加わる荷重が小さくなりロードセルのひずみが小さくなる。そうすると、質量測定器250の上に圧力容器221が直接置かれているので、ロードセルのひずみが解消した分だけ、圧力容器221が浮き上がることになる。ところが、上流側配管271と下流側配管272は、圧力容器221内の気密を損なわないように圧力容器221に固定されているため、多少なりとも上流側配管271と下流側配管272により、圧力容器221に対して圧力容器221が浮き上がるのを拒む方向の力が加わってしまう。そのため、貯蔵タンク222内からポリマー2が減った分の質量が正確に質量測定器250の測定値に反映されず、上流側配管271と下流側配管272により押し戻された分だけ質量測定に誤差として測定されてしまい、少量の質量変化を計測することが困難になる。
一方、図1の液体供給装置1に例示される本発明の液体供給装置では、質量測定器50で測定する対象となる質量は、貯蔵タンク22とポリマー2の合計の質量のみである。貯属タンク22は高圧に耐える構造にする必要がなく軽量にできるので、質量測定器50としては、定格質量が小さい測定器を選定できる。その結果、少量の質量変化を高精度に計測がすることができる。また、質量測定器50の上には貯蔵タンク22が置かれているだけであり、貯蔵タンク22には、貯属タンク22が浮き上がるのを拒むような配管などが接続されていないので、貯蔵タンク22内からポリマー2が減った分の質量が正確に質量測定器50の測定値に反映される。
以上の理由より、少量の液体の高精度な定量供給を実現するためには、図1で示す通り、圧力容器21内に貯蔵タンク22と質量測定器50を封入する構成にすることが必要である。
次に、本発明の液体供給装置の別形態について説明する。図3は液体供給装置101の構成を示す模式図である。液体供給装置101は、ポリマー2を定量吐出する吐出口110、ポリマー2に圧力を付与することで貯蔵タンク122a又は122b内のポリマー2を吐出口110に供給する圧力付与手段120、各種制御を行うコンピュータからなる制御手段130、ポリマー2に付与した圧力を測定する圧力センサ140、並びに貯蔵タンク122a及び122b内それぞれのポリマー2の質量を測定する質量測定器150a及び150bで構成される。図3に示すとおり、貯蔵タンク122aと質量測定器150aを圧力容器121a内に封入し、貯蔵タンク122bと質量測定器150bを圧力容器121b内に封入する。
圧力容器121aと圧力容器121bを調整弁123に接続するために、上流側配管171を上流側分岐点T1で分岐し、分岐上流配管171aと171bを設けている。
圧力容器121aと圧力容器121bを吐出口110に接続するため、下流側配管172を下流側分岐点T2で分岐し、分岐下流側配管172aと分岐下流側配管172bを設けた。分岐下流側配管172aと172bにはそれぞれ、開閉切替バルブ161a、161bを1つずつ設けている。貯蔵タンク122aと122bに連通する分岐下流側配管172aと172bは、圧力容器121aと121bにそれぞれ固定される。
液体供給装置101は、最初に吐出した貯蔵タンク122a内のポリマー2の質量が、制御手段130で予め設定した下限質量を下回った場合に、開閉切替バルブ161aを閉、開閉切替バルブ161bを開にすることで、貯蔵タンク122bからポリマー2を吐出し、貯蔵タンクを切り替えてポリマー2を連続的に吐出することができる。貯蔵タンク122b内のポリマー2の質量が下限質量になる前に、貯蔵タンク122aにポリマー2を予め再充填し、貯槽タンク122b内のポリマー2の質量が、制御手段130で予め設定した下限質量を下回った場合に、開閉切替バルブ161bを閉、開閉切替バルブ161aを開にすることで、さらに貯蔵タンクを切り替えてポリマー2を連続的に吐出でき、以降この動作を繰り返すことで、ポリマー2の連続吐出が可能になる。
なお、本発明の液体供給装置101は、に示すとおり、圧力容器、貯蔵タンク、質量測定器、開閉切替バルブをそれぞれ2セットで構成しているが、3セット以上の並列接続で構成して、貯蔵タンクの切替を行い、ポリマー2の連続吐出を行ってもよい。
次に本発明について、以下の実施例でより具体的に説明するが、本発明はこの実施例のみに制限されるものではない。
(実施例)
図1の液体供給装置1を用いて、ポリマー2の吐出を行った。ポリマー2はユニルーブ(日油製)で粘度が2700mPa・s、ポリマー初期質量Wは9.5kgであった。圧力容器21の質量は25.5kg、貯蔵タンク22の質量は0.5kgであった。調整弁23は、電空レギュレータを使用し、開閉切替バルブ61は3方電磁弁を使用した。上流側配管71及び下流側配管72はフッ素樹脂製で内径6mm、長さは上流側配管71が1000mm、下流側配管72も1000mmを用いた。質量測定器50は、定格質量10kgの質量測定器(東洋測器製、分解能:±2.5g)を使用した。
また、質量測定器50による一回の測定時間を1分、1分当たりのポリマー2の設定吐出量SVを50g、許容公差αを±5.0g(±10%)、既定の初期吐出圧MVを200kPaとした。
フィードバック係数γは、測定吐出量PVが設定吐出量SVの公差αの範囲内に収まっている場合、即ち|SV−PV|≦αであるときは、フィードバック係数γの数値を0.1≦γ1≦0.7の範囲で制御手段30に設定した。また、測定吐出量PVが設定吐出量SVの公差αの範囲外である場合、即ち|SV−PV|>αであるときは、フィードバック係数γの数値を0.8≦γ2≦1.2の範囲で上記同様に設定した。なお、フィードバック係数γの設定範囲は本実施例に基づいて経験的に求められた数値範囲である。本実施例では、質量測定器50の測定による吐出量PVが公差範囲内にある場合(γ1)は0.2に、公差範囲外の場合(γ2)は1.0として設定した。
上記設定値に基づいて、液体供給装置1によりユニルーブを吐出させた結果、開始より3分までは単調増加し、開始3分後の測定吐出量PVは56gであり、設定吐出量SVである50gの許容範囲±50gを超過していたが、開始4分後の測定吐出量PVは50gとなり、設定吐出量SVの許容範囲α内に入り、それ以降も150分間、48g〜50gの間の値で吐出でき、設定吐出量SV=50gの許容範囲α=±5g以内で安定した状態となった。吐出開始時の室温は18.9℃であり、吐出終了時は30.0℃に変化しており、温度条件変化があっても単位時間当たりに一定量で吐出できた。
(比較例)
次に図4を用いて、本発明の比較例である液体供給装置201について説明する。図4の液体供給装置201を用いて、ポリマー2の吐出を行った。実施例と同じく、ポリマー2はユニルーブ(日油製)で粘度が2700mPa・s、ポリマー初期質量Wは9.5kgであった。圧力容器221の質量は25.5kg、貯蔵タンク222の質量は0.5kgであった。調整弁223は、電空レギュレータを使用し、開閉切替バルブ261は3方電磁弁を使用した。上流側配管271及び下流側配管272はフッ素樹脂製で内径6mm、長さは上流側配管271が1000mm、下流側配管272も1000mmを用いた。
また、質量測定器250による一回の測定時間を1分、1分当たりのポリマー2の設定吐出量SVを50g、許容公差αを±5.0g(±10%)、既定の初期吐出圧MVを200kPaとした。フィードバック係数γは、質量測定器250の測定による吐出量PVが公差範囲内にある場合(γ1)は0.2に、公差範囲外の場合(γ2)は1.0として設定した。
質量測定器250としては、圧力容器221分の質量も測定する必要があるため、必要な定格質量は35.5kg以上となり、定格荷重50kgの質量測定器(東洋測器製、分解能:±12.5g)を使用した。設定吐出量SVが50gのときの許容公差α±5g(±10%)より、質量測定誤差の方が大きくなり、許容公差の精度で質量測定を行うことができなかった。比較例の構成では、設定吐出量SVの許容公差α内で定量吐出するために必要な質量測定の分解能が得られず、設定吐出量SVの許容公差α内で定量吐出できないことが明白であり、所望の吐出精度で吐出ができなかった。
本発明は、液体の定量供給において、微小の厳密吐出を必要とする分野全般に適用可能な技術である。本発明は特に、菌体管理、汚染管理の必要な液体を供給する場合に有用である。
1、101、201、:液体供給装置
2:ポリマー
10、110、210:吐出口
20、120、220:圧力付与手段
21、221:圧力容器
22、222:貯蔵タンク
23、123、223:調整弁
30、130、230:制御手段
40、140、240:圧力センサ
50、250:質量測定器
61、261:開閉切替バルブ
71、171、271:上流側配管
72、172、272:下流側配管
121a:圧力容器1
121b:圧力容器2
122a:貯蔵タンク1
122b:貯蔵タンク2
150a:質量測定器1
150b:質量測定器2
161a:開閉切替バルブa
161b:開閉切替バルブ
171a:分岐上流側配管1
171b:分岐上流側配管2
172a:分岐下流側配管1
172b:分岐下流側配管2
T1:上流側分岐点
T2:下流側分岐点

Claims (2)

  1. 貯蔵タンク内に貯蔵された液体の液面に圧力を加えて、圧力により押し下げられた分の液体を、配管を通じて前記貯蔵タンクの外へ吐出する液体供給装置であって、
    圧力容器と、
    前記圧力容器内に封入された、液体を貯蔵するための貯蔵タンクと、
    前記圧力容器内に前記貯蔵タンクとともに封入され、液体が貯蔵された前記貯蔵タンクの質量を測定する質量測定器と、
    前記圧力容器内の気密性を損なわないように圧力容器の壁を貫通し、一方の端が前記圧力容器内で開口した上流側配管と、
    前記圧力容器内の気密性を損なわないように圧力容器の壁を貫通し、一方の端が前記貯蔵タンクの内部まで延びて開口し、他方の端に液体の吐出口を備えた下流側配管と、
    前記上流側配管の他方の端に接続され、上流側配管を通じて前記圧力容器内に空気を圧送する圧空供給手段と、
    前記上流側配管の途中に設けられ、上流側配管内を流れる空気の流量または上流側配管内の空気の圧力を調整するための調整弁と、
    前記質量測定器で測定された前記貯蔵タンクの質量が予め定めた割合で減少するように、前記調整弁を作動させる制御手段と、
    を備えた液体供給装置。
  2. 貯蔵タンク内に貯蔵された液体の液面に圧力を加えて、圧力により押し下げられた分の液体を、下流側配管を通じて前記貯蔵タンクの外へ吐出する液体供給方法であって、
    液体を貯蔵した貯蔵タンクを圧力容器内に封入し、
    下流側配管を前記圧力容器内の気密性を損なわないように圧力容器の壁を貫通させ、
    前記下流側配管の一方の開口した端を、前記貯蔵タンク内の前記液体の中まで入れ、
    前記液体を貯蔵した前記貯蔵タンクの質量を前記圧力容器の内部で測定しながら、前記液体の液面に圧力をかけて、圧力により押し下げられた分の前記液体を、前記下流側配管を通じて下流側配管の他方の端に備えた吐出口から吐出し、
    前記貯蔵タンクの質量が予め定めた割合で減少するように、前記液体の液面に加える圧力を調整する、
    液体供給方法。
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