以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。
(ゲームシステムの構成)
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の概要について説明する。ゲームシステム1は、サーバ装置10と、1つ以上の端末装置20と、を備える。図1では簡便のため、3つの端末装置20を図示しているが、端末装置20の数は任意に定められてもよい。
サーバ装置10は、例えばゲーム運営者が管理するサーバ等の情報処理装置である。端末装置20は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、又はゲーム装置等の、ユーザにより使用される情報処理装置である。端末装置20は、本実施形態に係るゲームのアプリケーションを実行可能である。ゲームのアプリケーションは、例えばインターネット等のネットワーク30を介して所定のアプリケーション配信サーバから端末装置20に送信されてもよく、或いは端末装置20に備えられた記憶装置又は端末装置20が読取可能なメモリカード等の記憶媒体に予め記憶されていてもよい。サーバ装置10及び端末装置20は、ネットワーク30を介して通信可能に接続される。
サーバ装置10及び端末装置20は、ゲームに関する複数の処理を協働して実行する。例えば、サーバ装置10及び端末装置20が、一連の処理を分担して実行してもよい。また、例えば、サーバ装置10及び端末装置20のそれぞれが同一の処理を実行してもよい。当該同一の処理について、サーバ装置10と端末装置20との間で処理結果が一致する場合、サーバ装置10及び端末装置20は、当該処理を完了してもよい。一方、サーバ装置10と端末装置20との間で処理結果が一致しない場合、サーバ装置10及び端末装置20は、例えばサーバ装置10の処理結果を正として当該同一の処理を完了してもよく、或いは当該処理の実行前にプロセスを巻き戻してもよい。かかる構成によれば、例えばサーバ装置10及び端末装置20の間の通信品質が一時的に低下した場合であっても、直ちに処理が中断される蓋然性が低下する。また、端末装置20において、例えばパラメータの書き換え等の不正処理が行われた場合であっても、当該不正処理を排除できる蓋然性が向上する。
(ゲームの概要)
本実施形態に係るゲームの概要について説明する。本実施形態に係るゲームは、1つ以上のゲームパートを含む。当該ゲームパートのうち少なくとも1つのゲームパートは、後述するゲーム媒体を用いて実行されてもよい。
ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、仮想通貨、チケット、キャラクタ、アバタ、レベル情報、ステータス情報、パラメータ情報(体力、攻撃力など)、及び能力情報(スキル、アビリティ、呪文、ジョブなど)等、任意の媒体を含む。また、ゲーム媒体は、ユーザによってゲーム内で取得、所有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、又は贈与等されうる電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものに限られない。
以下、特に明示した場合を除き、「ユーザが所有するゲーム媒体」とは、当該ユーザを一意に識別可能なユーザIDに所有ゲーム媒体として関連付けられたゲーム媒体を示す。また、「ゲーム媒体をユーザに付与する」とは、ゲーム媒体を所有ゲーム媒体としてユーザIDに関連付けることを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を破棄する」とは、ユーザIDと所有ゲーム媒体との関連付けを解消することを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を消費する」とは、ユーザIDと所有ゲーム媒体との関連付けの解消に応じて、何らかの効果又は影響をゲーム内で発生させうることを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を売却する」とは、ユーザIDと所有ゲーム媒体との関連付けを解消し、且つ、ユーザIDに他のゲーム媒体(例えば、仮想通貨又はアイテム等)を所有ゲーム媒体として関連付けることを示す。また、「ユーザAが所有するゲーム媒体をユーザBに譲渡する」とは、ユーザAのユーザIDと所有ゲーム媒体との関連付けを解消し、且つ、ユーザBのユーザIDに当該ゲーム媒体を所有ゲーム媒体として関連付けることを示す。また、「ゲーム媒体を作成する」とは、ゲーム媒体に関する情報の少なくとも一部を定義又は決定することを示す。
ゲームパートは、ゲーム内でユーザがプレイ可能な任意のコンテンツを含んでもよい。ゲームパートは、例えば、クエスト、ミッション、ミニゲーム、ゲーム媒体の入手、育成、強化、及び合成、仮想空間の探索、並びに対戦相手(例えば、他のユーザ、及びAI(Artificial Intelligence)等)との対戦等のコンテンツを含んでもよい。各ゲームパートには、1つ以上の所定のゲーム課題が設定されてもよい。ユーザによってプレイされるゲームパートに設定された1つ以上のゲーム課題の達成に成功したと判定された場合、ユーザに対して、例えばゲーム媒体等が報酬として付与されてもよい。ゲーム課題には、例えば敵キャラクタとの対戦に勝利するとの課題、仮想空間内のゴール地点まで到達するとの課題、及び所定時間が経過するまでユーザのキャラクタが所定の状態(例えば、体力がゼロの状態)にならないとの課題等、ゲームパートの内容に応じた任意の課題が採用可能である。また、ゲームパートに設定された1つ以上のゲーム課題のうち、特定のゲーム課題(クリア課題)が達成されることを、ゲームパートのクリアともいう。ゲームパートをプレイするユーザがクリア課題の達成に成功した場合、当該ゲームパートのクリアと判定され、当該ゲームパートが終了してもよい。
1つ以上のゲームパートには、シングルプレイ用のゲームパートと、マルチプレイ用のゲームパートとが含まれてもよい。シングルプレイ用のゲームパートとは、1人のユーザが使用する1つの端末装置20に対するユーザ操作に基づいて実行されるゲームパート(例えば、一人用のゲームパート)である。1つの端末装置20が単独で、又は1つの端末装置20とサーバ装置10とが協働して、シングルプレイ用のゲームパートを実行する。一方、マルチプレイ用のゲームパートとは、2人以上のユーザがそれぞれ使用する2つ以上の端末装置20に対するユーザ操作に基づいて実行される、当該2人以上のユーザに共通のゲームパート(例えば、複数人用のゲームパート)である。2人以上のユーザに共通のゲームパートは、当該ゲームパートの進行処理の少なくとも一部及び処理結果の少なくとも一部が、当該2人以上のユーザに対して共通して適用されるゲームパートを含んでもよい。2つ以上の端末装置20が協働して、又は2つ以上の端末装置20とサーバ装置10とが協働して、マルチプレイ用のゲームパートを実行する。
本実施形態において、ゲームは、フィールド上に表示されたゲーム媒体のグループを示す画像等がユーザ操作により指定されることによってゲームが進行する、ゲームパートを含む。
例えば、本実施形態におけるゲームに含まれるゲームパートの一例として、フィールド上で、報酬となるゲーム媒体をユーザが獲得しうるゲームパートが挙げられる。報酬となるゲーム媒体が指定されるゲームパートでは、ユーザが、所有するゲーム媒体のうち、報酬の獲得に使用するゲーム媒体を決定する。フィールド内には報酬のグループを示す画像が表示される。報酬のグループには1つ以上の報酬に対応するゲーム媒体が包含されている。ユーザ操作に基づき画像が指定されると、ユーザが使用するゲーム媒体等に応じて、画像で示される報酬のグループに関するゲームパートが進行する。ユーザがゲームにおける所定の課題を達成すると、ユーザは画像で示された報酬のグループに包含される1以上のゲーム媒体を獲得することができる。具体的には、魚釣りのゲームパート等において、ユーザは、所有するゲーム媒体のうち、魚釣りに使用する釣り具及びエサ等のゲーム媒体を決定する。釣り場を表現したフィールド内には魚のグループを示す魚影が表示される。魚のグループには1つ以上の魚のゲーム媒体が包含されている。ユーザ操作に基づき魚影が指定されると、ユーザが使用する釣り具及びエサ等のゲーム媒体に応じて、魚影で示される魚のグループに関するゲームパートが進行する。ユーザが魚影で示される魚のグループを釣り上げる等の課題を達成すると、ユーザは魚影で示された魚のグループに包含される1以上の魚を獲得する。
(サーバ装置の構成)
サーバ装置10の構成について具体的に説明する。サーバ装置10は、サーバ通信部11と、サーバ記憶部12と、サーバ制御部13と、を備える。
サーバ通信部11は、外部装置と無線又は有線によって通信し、情報の送受信を行うインタフェースを備える。サーバ通信部11は、例えば無線LAN(Local Area Network)通信モジュール又は有線LAN通信モジュール等を備えてもよい。サーバ通信部11は、ネットワーク30を介して、端末装置20との間で情報を送受信可能である。
サーバ記憶部12は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を備える。サーバ記憶部12は、例えば一次記憶装置又は二次記憶装置として機能してもよい。また、サーバ記憶部12は、揮発性の記憶装置であってもよく、不揮発性の記憶装置であってもよい。さらに、サーバ記憶部12は、後述するサーバ制御部13内に含まれるプロセッサのキャッシュメモリ等であってもよい。サーバ記憶部12は、ゲームの実行に用いられる情報及びプログラムを記憶する。サーバ記憶部12に記憶された情報及びプログラムの少なくとも一部が、端末装置20との間で共有及び同期されてもよい。以下、サーバ記憶部12が記憶する情報の例について説明する。
(ユーザに関する情報)
図2を参照して、ユーザに関する情報について説明する。ユーザに関する情報は、ゲーム内で使用されるユーザに固有の任意の情報を含んでもよい。本明細書においては、「情報」は、例えばデータ及びパラメータ等を含んでもよい。ユーザに関する情報は、ユーザがゲームを操作するための情報であって、ユーザごとに作成されうる。例えば、ユーザに関する情報は、ユーザを一意に識別するための識別情報であるユーザIDと、ユーザIDに関連付けられユーザの特性を示す特性情報と、を含んでもよい。本明細書においては、ユーザIDを、単にユーザともいう。特性情報には、例えば、ユーザ名、ランク、獲得指数(第1パラメータ)、ユーザ側判定パラメータ(第4パラメータ)、及び使用ゲーム媒体情報が含まれる。特性情報は、例示した情報のすべてを含むものに限定されない。また、特性情報は、前述した例に限られず、ゲーム媒体の特性を示す任意の情報を含んでもよい。特性情報はユーザ操作に基づき更新されてもよく、或いはゲームシステムによって自動的に更新されてもよい。以下、ユーザの特性情報の例について具体的に説明する。
ユーザ名は、ユーザの名称を示す情報である。
ランクは、ゲームに関するユーザの熟練度を示す情報である。例えば、ランクが高いほど、ゲームに関するユーザの熟練度が高い。ランクの値は、ユーザによるゲームプレイに応じて増加してもよい。
獲得指数は、後述する報酬のゲーム媒体のグループに包含させるゲーム媒体の数を決定するために用いられる情報である。獲得指数は、複数の確率を含んでもよい。例えば、本実施形態において、獲得指数は、第1確率、第2確率、及び第3確率の3つの確率を含む。第1確率、第2確率、及び第3確率とは、それぞれ一度の報酬の指定において、指定される報酬のグループに包含される報酬のゲーム媒体が1個、2個、及び3個である確率を示す情報であってもよい。例えば、ユーザの第1確率、第2確率、及び第3確率がそれぞれ75%、15%、及び10%であった場合、そのユーザがプレイするゲームパートにおいて、フィールドに表示される報酬のグループが1個、2個、及び3個の報酬を包含する確率が、75%、15%、及び10%となる。獲得指数の確率は、ユーザによるゲームプレイに応じて変化してもよい。また、獲得指数の確率は、後述するように、ユーザに関連付けられるゲーム媒体に応じて変化してもよい。
ユーザ側判定パラメータは、ユーザ操作に基づき指定されたゲーム媒体のグループを用いてゲームパートを進行させるか否かの判定に用いられる情報である。本実施形態において、ユーザ側判定パラメータは、後述する報酬のゲーム媒体に設定されるゲーム媒体側判定パラメータ(第3パラメータ)と併せて、ゲームパートでユーザ操作に基づき指定された報酬のグループを用いてゲームパートを進行させるか否かの判定に用いられる。ユーザ側判定パラメータは、少なくとも1つの数値または数値範囲を含んでもよい。例えば、ユーザ側判定パラメータは、1から100までの数値または、数値の範囲を含んでもよい。図2において、ユーザAのユーザ側判定パラメータは「10−40」の数値範囲を含む。また、ユーザBのユーザ側判定パラメータは「95」の数値を含む。また、ユーザDのユーザ側判定パラメータのように「1、20−40、60−80、100」の複数の数値及び数値範囲を含んでもよい。ユーザ側判定パラメータの値は、ユーザによるゲームプレイに応じて変化してもよい。また、ユーザ側判定パラメータの値は、後述するように、ユーザに関連付けられるゲーム媒体に応じて変化してもよい。
使用ゲーム媒体情報は、ユーザがゲーム内で所有するアイテム等のゲーム媒体の中からゲームパートで使用するゲーム媒体を特定するための情報を含む。使用ゲーム媒体情報として、例えば、後述するアイテムのゲーム媒体を一意に識別するためのゲーム媒体IDが用いられる。ユーザが所有するゲーム媒体の中から、ユーザ操作に基づきゲーム媒体が指定されることで、当該ゲーム媒体は、使用ゲーム媒体としてユーザに関連付けられてもよい。使用ゲーム媒体としてユーザに関連付けられるゲーム媒体の数は複数であってもよい。ゲーム媒体が使用ゲーム媒体としてユーザに関連付けられると、そのゲーム媒体のパラメータの値がユーザの対応するパラメータの値に設定されてもよい。例えば、図2のユーザCの例のように、ユーザがゲーム媒体を1つも使用していない場合には、使用ゲーム媒体情報は「−(設定なし)」とされ、獲得指数及びユーザ側判定パラメータのそれぞれに初期値が設定されてもよい。一方で、ユーザA及びユーザBの例のように、ゲーム媒体が使用ゲーム媒体としてそのユーザに関連付けられると、前述したパラメータの値が、初期値から関連付けられたゲーム媒体の持つ対応するパラメータの値に変更されてもよい。
(ゲーム媒体に関する情報)
図3および図4を参照して、ゲーム媒体に関する情報について説明する。ゲーム媒体に関する情報は、ゲーム内で使用されるゲーム媒体に固有の情報を含んでもよい。ゲーム媒体に関する情報は、ゲーム媒体を一意に識別するための識別情報であるゲーム媒体IDと、後述するようにゲーム媒体の特性を示す特性情報と、を含んでもよい。本明細書においては、ゲーム媒体IDを、単にゲーム媒体ともいう。また、特性情報は、後述する例に限られず、ゲーム媒体の特性を示す任意の情報を含んでもよい。特性情報はユーザ操作に基づき更新されてもよく、或いはゲームシステムによって自動的に更新されてもよい。以下、本実施形態において用いられるゲーム媒体の例について具体的に説明する。
図3は、ユーザが所有するアイテムのゲーム媒体に関する情報を示す。アイテムには例えば、報酬を獲得するゲームパートで用いられるアイテムが含まれる。アイテムのゲーム媒体は、特性情報として、ゲーム媒体名、ランク、獲得指数、及びユーザ側判定パラメータ等の情報を含む。
ゲーム媒体名は、ゲーム媒体の名称を示す情報である。
ランクは、ゲーム媒体に関するユーザの熟練度を示す情報である。例えば、ランクが高いほど、そのゲーム媒体に関するユーザの熟練度が高い。ランクの値は、ユーザによるそのゲーム媒体を用いたゲームプレイに応じて増加してもよい。
獲得指数は、後述する報酬のゲーム媒体のグループに包含させるゲーム媒体の数を決定するために用いられる情報である。アイテムのゲーム媒体の特性情報に含まれる獲得指数は、前述したユーザに関する情報の獲得指数と対応する。アイテムのゲーム媒体の獲得指数には、一度のゲームパートで獲得する報酬のグループに包含される報酬のゲーム媒体が1個、2個、及び3個である第1確率、第2確率、及び第3確率が含まれてもよい。
ユーザ側判定パラメータ、ユーザ操作に基づき指定されたゲーム媒体のグループを用いてゲームパートを進行させるか否かの判定に用いられる情報である。アイテムのゲーム媒体の特性情報に含まれるユーザ側判定パラメータは、前述したユーザに関する情報のユーザ側判定パラメータと対応する。
獲得指数及びユーザ側判定パラメータのそれぞれの値は、ランクと同様にそのゲーム媒体を用いたユーザによるゲームプレイに応じて変化してもよい。例えば、図3において、ゲーム媒体IDがI01とI02のゲーム媒体はどちらも同じ、アイテムA1を示すゲーム媒体であるとする。I02のアイテムA1は、このゲーム媒体を使用したユーザによるゲームプレイが少なく、ランク1であり、第2確率及び第3確率と比較して第1確率が高い。一方で、I01のアイテムA1はゲームプレイによりそのゲーム媒体のランクが10まで上昇したことにより、第1確率が低下し、第2確率及び第3確率が上昇したため、1度のゲームパートでより多くの報酬を獲得できるように変化した例である。このようにゲームプレイに応じて、ゲーム媒体のパラメータがユーザにとって有利になるように変化することにより、ユーザのゲーム継続意欲が向上する。
これらのゲーム媒体は使用ゲーム媒体としてユーザに関連付けられることで、ゲームパート内で使用されうる。ゲーム媒体が使用ゲーム媒体としてユーザに関連付けられると、そのゲーム媒体のパラメータの値が、それぞれ対応するユーザのパラメータの値に設定されてもよい。例えば、図2及び図3を参照すると、ユーザAには、ゲーム媒体IDがI01及びI04のアイテムA1及びアイテムB1が関連付けられている。そのため、アイテムのゲーム媒体の獲得指数及びユーザ側判定パラメータの値が、それぞれ対応するユーザAのパラメータの値に設定される。また、図3において、「−(設定なし)」と表示された項目のように、アイテムのゲーム媒体の獲得指数及びユーザ側判定パラメータの値は必ずしも設定されていなくてもよい。例えば、図3のアイテムA1のようにユーザ側判定パラメータに値が設定されていないゲーム媒体をユーザが所有した場合には、そのユーザのユーザ側判定パラメータの値が初期値から変更されなくてもよい。このようにユーザに関連付けられるゲーム媒体に応じて、ユーザのパラメータが変化することにより、ユーザが取りうる選択が増え、ゲームの戦略性が増す。
図4は、ゲームパートで獲得する報酬のゲーム媒体に関する情報を示す。例えば、これらのゲーム媒体には、報酬を指定するゲームパートにおいて、獲得できる報酬の対象になるキャラクタ等のゲーム媒体が含まれる。報酬のゲーム媒体は、特性情報として、ゲーム媒体名、選択指数(第2パラメータ)、ゲーム媒体側判定パラメータ、優先度(第5パラメータ)、難度(第6パラメータ)、及び第2画像等の情報を含む。
ゲーム媒体名は、ゲーム媒体の名称を示す情報である。
選択指数は、後述するゲーム媒体のグループに包含されるゲーム媒体を選択する際に用いられる情報である。例えば、選択指数が高いゲーム媒体ほど、ゲーム媒体のグループに包含されやすくてもよい。選択指数は、複数の選択確率を含んでもよい。例えば、図4に示すとおり、選択指数は、第1枠用選択確率、第2枠用選択確率、及び第3枠用選択確率の3つの選択確率を含んでもよい。このとき、第1枠用選択確率、第2枠用選択確率、及び第3枠用選択確率は、後述するゲーム媒体のグループに包含されうる第1枠、第2枠、及び第3枠にそれぞれ対応付けられてもよい。
選択指数に含まれる選択確率はゲーム媒体のグループに包含されるゲーム媒体を選択する際に、対応する枠に関連付けるゲーム媒体を選択するために用いられてもよい。例えば、図4において、第1枠用選択確率、第2枠用選択確率、及び第3枠用選択確率は、それぞれ図4に示される全てのゲーム媒体の選択確率を合計すると100%となるように設定されてもよい。例えば、キャラクタAは、後述するゲーム媒体のグループにおいて、そのグループの第1枠に関連付けられる報酬のゲーム媒体として、15%の確率で図4に示されるゲーム媒体の中から選択されてもよい。また、図4において、キャラクタEの「−(設定なし)」と表示された項目のように、報酬のゲーム媒体の第1枠用選択確率、第2枠用選択確率、及び第3枠用選択確率の値は設定されていなくてもよい。これにより、第1枠用選択確率及び第2枠用選択確率の設定されていないキャラクタEは、グループの第3枠に関連付けるゲーム媒体を選択する場合のみ対象とされうる。このため、キャラクタEは、グループに包含されるゲーム媒体が1個の時は選択されず、2個、または3個のゲーム媒体が包含される時のみに選択されうる。このように、ゲーム媒体に関連付けられた選択指数によって、ゲーム媒体のグループに包含されるゲーム媒体の選定に多様性を持たせることができる。
ゲーム媒体側判定パラメータは、そのゲーム媒体を包含するグループを用いてゲームパートを進行させるか否かの判定に用いられる情報である。ゲーム媒体側判定パラメータは、後述するゲーム媒体のグループを作成する際に、そのグループのゲーム媒体側判定パラメータを決定するために用いられてもよい。例えば、グループに包含されるゲーム媒体に関連付けられたゲーム媒体側判定パラメータの中から、そのグループのゲーム媒体側判定パラメータが選ばれてもよい。ゲーム媒体側判定パラメータは、前述したユーザに設定されるユーザ側判定パラメータと併せて、ゲームパートでユーザ操作に基づき指定された報酬のグループを用いてゲームパートを進行させるか否かの判定に用いられる。ゲーム媒体側判定パラメータは、ユーザに関連付けられたユーザ側判定パラメータと同様に、少なくとも1つの数値または数値範囲を含んでもよい。例えば、ゲーム媒体側判定パラメータは、1から100までの数値または、数値の範囲を含んでもよい。
優先度は、後述するゲーム媒体のグループに関する情報を決定する際に用いられる情報である。例えば、ゲーム媒体のグループに関する情報を決定する際に、そのグループに含まれるゲーム媒体のうち優先度が最も高い、或いは最も低いゲーム媒体の情報が用いられてもよい。優先度はそのゲーム媒体の希少価値等に基づいて、決定されてもよい。例えば、希少価値が高いゲーム媒体の優先度には高い値が、希少価値が低いゲーム媒体の優先度には低い値が設定されてもよい。例えば、本実施形態において、ゲーム媒体のグループに含まれるゲーム媒体のうち、優先度の値が最も大きいゲーム媒体のパラメータがそのグループのパラメータと決定されてもよい。一方、ゲーム媒体のグループに含まれるゲーム媒体のうち、優先度の値が最も小さいゲーム媒体の画像がそのグループの画像と決定されてもよい。
難度は、ゲーム媒体に対応する課題の達成難度を示す情報である。難度は、数値であってもよい。難度の値が大きいほど、ゲームパートにおいて、そのゲーム媒体に対応する課題を達成することの難度が上がってもよい。難度は、後述するゲーム媒体のグループを作成する際に、そのグループに対応する課題の達成難度を決定するために用いられてもよい。例えば、グループに包含されるゲーム媒体のうち、優先度が最も大きいゲーム媒体の難度を、そのグループの難度と決定されてもよい。グループの難度は、ゲームパートにおいて、報酬のグループを用いてゲームパートが進行する場合に、その報酬のグループに含まれる報酬を獲得するための課題の達成難度として用いられてもよい。
第2画像は、画面上に表示されるそのゲーム媒体の画像を示す情報である。第2画像は、画像データそのもの、画像データを一意に特定するための情報、或いは所定の画像を画面上に表示させる際の形状及び大きさを特定するための情報を含んでもよい。本実施形態において、第2画像は、後述するゲーム媒体のグループを作成する際に、そのグループの第1画像を決定するために用いられる。例えば、グループに含まれるゲーム媒体に関連付けられた第2画像の中から、そのグループの第1画像が決定されうる。ゲーム媒体の第2画像は、フィールド上に表示される報酬の画像に関する情報であってもよい。フィールド上に表示させる際に、報酬の画像の形状及び大きさを変えることで、その報酬の希少価値または報酬を獲得するための課題の達成難度が表現されてもよい。これにより、ユーザは画面に表示される画像からそのゲーム媒体が何かを正確には特定できないまでも、表示される画像の形状及び大きさから推測することができる。これにより、ゲームの戦略性が増す。1つのゲーム媒体に関連付けられる画像は第2画像に限られない。1つのゲーム媒体に関連付けられる画像は複数あってもよい。例えば、フィールド上に表示させる際に使用する第2画像に加えて、その報酬を獲得した際に表示させる、報酬を正確に特定するための画像がゲーム媒体に関連付けられてもよい。
(ゲーム媒体のグループに関する情報)
図5を参照して、ゲーム媒体のグループに関する情報について説明する。本実施形態において、ゲーム媒体のグループは、1以上のゲーム媒体を包含することができる。ゲーム媒体は、報酬を指定するゲームパートにおいて当該グループ単位でフィールド上に表示され、或いは獲得されるか否かの判定が実行されてもよい。ゲーム媒体のグループに関する情報は、ゲームパート内で使用されるゲーム媒体のグループに固有の情報を含んでもよい。ゲーム媒体のグループに関する情報は、グループを一意に識別するための識別情報であるグループIDと、後述するようにグループの特性を示す特性情報と、を含んでもよい。本明細書においては、グループIDを、単にグループともいう。また、特性情報は、後述する例に限られず、グループの特性を示す任意の情報を含んでもよい。特性情報はユーザ操作に基づき更新されてもよく、或いはゲームシステムによって自動的に更新されてもよい。以下、本実施形態において用いられるゲーム媒体のグループの例について具体的に説明する。
図5は、ゲームパートで獲得する報酬のゲーム媒体のグループに関する情報を示す。ゲーム媒体のグループは、特性情報として、ゲーム媒体を関連付けるための枠、ゲーム媒体側判定パラメータ、難度、及び第1画像等の情報を含む。
ゲーム媒体を関連付けるための枠は、ゲーム媒体のグループにゲーム媒体を包含させるために用いられる情報である。1つの枠には、1つのゲーム媒体のIDが関連付けられてもよい。ゲーム媒体のグループが包含するゲーム媒体が1以上の任意の数である場合、ゲーム媒体のグループが1以上の任意の数の枠を包含してもよい。詳細は後述するが、グループに包含されるゲーム媒体の数は、前述したユーザの獲得指数を用いて決定される。より具体的には、本実施形態では、ユーザの獲得指数の第1確率、第2確率、及び第3確率はそれぞれ1個、2個、及び3個である確率と設定されているため、それらを用いて決定される、グループに包含されるゲーム媒体の数も、1個、2個、及び3個となる。1つのグループに包含されるゲーム媒体の数に応じて、最大で3個の枠、第1枠、第2枠、及び第3枠が用意されうる。例えば、図5において、グループIDがG01のグループの第2枠及び第3枠が「−(設定なし)」と表示されているように、そのグループに包含させるゲーム媒体が1つの場合には、当該グループに第1枠のみが包含されてもよい。同様に、グループG02のように、そのグループが3つのゲーム媒体を包含する場合には、第1枠、第2枠、及び第3枠の3つの枠が包含されてもよい。他の実施形態においては、グループが包含しうる数の枠を予めグループに包含させておき、それらの枠にゲーム媒体を関連付けるか否かにより、そのグループに包含させるゲーム媒体の数が管理されてもよい。
ゲーム媒体側判定パラメータは、そのグループを用いてゲームパートを進行させるか否かの判定に用いられる情報である。難度は、そのグループに対応する課題の達成難度を示す情報である。第1画像は、画面上に表示されるグループの画像を示す情報である。グループに関連付けられるゲーム媒体側判定パラメータ、難度、及び第1画像は、前述した報酬のゲーム媒体のゲーム媒体側判定パラメータ、難度、及び第2画像と対応するグループ全体のパラメータである。それぞれの値は、後述するようにグループに含まれるゲーム媒体のパラメータまたは第2画像に基づき、決定されてもよい。例えば、図5において、グループのゲーム媒体側判定パラメータ及び難度には、グループに含まれるゲーム媒体のうち、ゲーム媒体の優先度が最も大きいゲーム媒体のゲーム媒体側判定パラメータ及び難度の値が設定されている。また、グループの第1画像には、グループに含まれるゲーム媒体のうち、ゲーム媒体の優先度が最も小さいゲーム媒体の第2画像が設定されている。例えば、グループG02においては、ゲーム媒体IDがC02、C03、及びC04のゲーム媒体のうち、ゲーム媒体の優先度が最も大きいC04のゲーム媒体側判定パラメータに設定されている「30−40、50、60」がグループG02のゲーム媒体側判定パラメータとして設定されている。そして、優先度が最も小さいC04の第2画像である画像04が、グループG02の第1画像として設定されている。
図1に示すサーバ制御部13は、1つ以上のプロセッサを含む。プロセッサは、汎用のプロセッサ、及び特定の処理に特化した専用プロセッサを含んでもよい。サーバ制御部13は、サーバ装置10全体の動作を制御する。以下、サーバ制御部13の動作の例について具体的に説明する。
サーバ制御部13は、ゲームの処理に用いられる種々の情報及びプログラムを、サーバ記憶部12に記憶する。ゲームの処理に用いられる情報は、前述したユーザに関する情報及びゲーム媒体に関する情報等を含んでもよい。
サーバ制御部13は、サーバ通信部11を介して情報の送受信を行う。例えば、サーバ制御部13は、サーバ記憶部12に記憶された情報の少なくとも一部を端末装置20へ送信してもよい。このようにして、サーバ記憶部12に記憶された情報と端末装置20に記憶された情報が共有及び同期される。情報の共有及び同期を行うタイミングは、例えばサーバ記憶部12に新たな情報が記憶されたタイミング、及びサーバ記憶部12に記憶された情報が更新されたタイミングを含みうるが、任意に定められてもよい。また例えば、サーバ制御部13は、端末装置20において入力又は決定された任意の情報を、サーバ通信部11を介して受信してもよい。当該情報は、例えば、ユーザ操作によって入力された情報を含んでもよい。
サーバ制御部13は、端末装置20と協働して、ゲームを実行する。例えば、サーバ制御部13は、1つ以上の端末装置20と協働して、ゲームパートを実行する。ゲームパートを実行するサーバ装置10及び端末装置20の動作の詳細については後述する。
(端末装置の構成)
端末装置20の構成について具体的に説明する。図1に示すように、端末装置20は、端末通信部21、端末記憶部22、表示部23、入力部24、及び端末制御部25を備える。
端末通信部21は、外部装置と無線又は有線によって通信し、情報の送受信を行うインタフェースを備える。端末通信部21は、例えばLTE(Long Term Evolution)(登録商標)等のモバイル通信規格に対応する無線通信モジュール、無線LAN通信モジュール、又は有線LAN通信モジュール等を備えてもよい。端末通信部21は、ネットワーク30を介して、サーバ装置10との間で情報を送受信可能である。
端末記憶部22は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含む。端末記憶部22は、例えば一次記憶装置又は二次記憶装置として機能してもよい。端末記憶部22は、端末装置20に内蔵されてもよく、或いは任意のインタフェースを介して端末装置20に接続されてもよい。また、端末記憶部22は、揮発性の記憶装置であってもよく、不揮発性の記憶装置であってもよい。さらに、端末記憶部22は、後述する端末制御部25内に含まれるプロセッサのキャッシュメモリ等であってもよい。端末記憶部22は、ゲームの処理に用いられる情報及びプログラムを記憶する。例えば、端末記憶部22は、所定のアプリケーション配信サーバから取得された、ゲームのアプリケーションプログラムを記憶してもよい。以下、アプリケーションプログラムを、単にアプリケーションともいう。端末記憶部22は、サーバ装置10から取得された、ユーザに関する情報、ゲーム媒体に関する情報、及びゲーム媒体のグループに関する情報の一部又は全部を記憶してもよい。
表示部23は、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等の表示デバイスを含む。表示部23は、多様な画面を表示可能である。
入力部24は、ユーザの操作を受け付ける任意の入力インタフェースを含む。入力インタフェースは、例えばマウス等のポインティングデバイス、物理キー、及び表示部23と一体的に設けられたタッチパネル等を含んでもよい。
端末制御部25は、1つ以上のプロセッサを含む。端末制御部25は、端末装置20全体の動作を制御する。以下、端末制御部25の動作の例について具体的に説明する。
端末制御部25は、端末通信部21を介して情報の送受信を行う。例えば端末制御部25は、ゲームの処理に用いられる情報及びプログラムを取得する。具体的には、端末制御部25は、ゲームのアプリケーションを所定のアプリケーション配信サーバから取得してもよい。端末制御部25は、ゲーム媒体に関する情報の一部又は全部をサーバ装置10から取得してもよい。
端末制御部25は、ユーザ操作に応じてゲームのアプリケーションを起動する。端末制御部25は、サーバ装置10と協働して、ゲームを実行する。例えば、端末制御部25は、ゲームに用いられる画面を表示部23に表示させる。画面上には、例えばユーザ操作を検出する複数のGUI(Graphic User Interface)が表示されてもよい。端末制御部25は、入力部24を介して、画面に対するユーザ操作を検出することができる。
(ゲームパートの処理)
ゲームパートを協働して実行するサーバ装置10及び端末装置20の動作について、具体的に説明する。ここでは、サーバ装置10及び端末装置20がそれぞれ同一の処理を実行し、サーバ装置10が、サーバ装置10の処理結果及び端末装置20の処理結果を比較する構成について説明する。説明の簡便のため、端末装置20の動作について説明し、端末装置20と同一の処理を実行するサーバ装置10の動作については説明を省略する。
端末制御部25は、ユーザに関する情報及びゲームパートに関連付けられた複数のゲーム媒体に関する情報を端末記憶部22及びサーバ記憶部12の少なくとも1つに記憶する。より具体的には、端末制御部25は、ユーザに関連付けられた獲得指数、ゲームパートに関連付けられた複数のゲーム媒体、及び複数のゲーム媒体のそれぞれに関連付けられた選択指数を記憶する。端末制御部25は、任意のタイミングで本処理を開始してもよい。例えば、端末制御部25は、入力部24において、ゲームパートを開始するためのユーザの操作を受け付けた場合に、本処理を開始してもよい。または、端末制御部25は、ゲームの起動時に、本処理を開始してもよい。ここで、ゲームパートに関連付けられる複数のゲーム媒体は、ゲームパートに応じて異なるゲーム媒体であってもよい。例えば、報酬を指定するゲームパートにおいて、ゲームパートごとに異なるゲーム媒体が関連付けられることにより、それぞれのゲームパートが異なるフィールドを表現することができる。このようにゲームパートごとに関連付けられるゲーム媒体を変更可能とすることによって、同一のゲーム処理を適用しつつ、ゲームパートのバリエーションを増やすことができる。これにより、ゲームの演算処理量の増加を抑制しつつ、多様なゲーム媒体を用いてゲームのバリエーションを増やすことができる。
端末制御部25は、ゲーム媒体が関連付けられる1つ以上の枠を包含しうるグループを作成する。ここで、作成されるグループの数は任意に設定されてもよい。例えば、本実施形態においては、ユーザによりゲームパートが開始されると、20個のグループが作成される。
端末制御部25は、ユーザに関連付けられた獲得指数に基づき、グループに包含させるゲーム媒体の枠の数を決定する。本実施形態においては、獲得指数には第1確率、第2確率、及び第3確率の3つの確率が含まれる。グループに包含させるゲーム媒体の枠の数は、獲得指数に基づく確率で決定されてもよい。図2において、ユーザAは第1確率が75%、第2確率が15%、そして、第3確率が10%となっている。これらの確率に基づいて、ユーザAがゲームパートを開始した場合に、作成されたグループが、75%の確率で1個のゲーム媒体を、15%の確率で2個のゲーム媒体を、或いは10%の確率で3個のゲーム媒体を包含しうるグループに決定されてもよい。同様に、ユーザCは第2確率、及び第3確率が共に0%となっている。そのため、ユーザCがゲームパートを開始した場合には、作成されたグループが、100%の確率で1個のゲーム媒体を包含しうるグループに決定されてもよい。本実施形態において、グループが包含しうるゲーム媒体の数の上限は3とされ、それに応じて獲得指数は3つの確率を持っている。しかしながら、グループが含みうるゲーム媒体の数、及び獲得指数に含まれる確率の数は任意の数であってよい。このようにユーザに関連付けられたパラメータに基づいて、ゲームパートにおけるゲーム媒体のグループに包含されるゲーム媒体の数を可変とすることによって、ユーザの嗜好、熟練度、または特性等に応じてゲームの展開及び難度等を可変とすることができ、多様なゲーム媒体を用いてゲームのバリエーションを増やすことができる。
前述したユーザに関連付けられた獲得指数は、ユーザによるゲームプレイに応じて変化してもよい。ここで、ユーザによるゲームプレイとは、ユーザがゲームをプレイした回数または時間等であってもよい。ユーザによるゲームプレイは、ユーザに関連付けられたランク、或いはアイテムのゲーム媒体に関連付けられたランク等のパラメータを変化させることによって定量化されてもよい。ユーザのゲームプレイに応じて、ユーザのランクが上昇し、それに応じてユーザに関連付けられた獲得指数が直接変化してもよい。或いは、ユーザのゲームプレイに応じて、ユーザに関連付けられたアイテムのゲーム媒体のランクが上昇し、それに応じてゲーム媒体の獲得指数が変化することによって、結果的にそのゲーム媒体が関連付けられるユーザの獲得指数が変化してもよい。
例えば、図3において、ゲーム媒体IDがI01とI02のゲーム媒体はどちらも同じアイテムA1だが、I01のゲーム媒体のランクが高く、それに応じて、第2確率、及び第3確率も高くなっている。その結果、図2に示すとおり、ゲーム媒体I01及びI02がそれぞれユーザA及びユーザBに関連付けられると、ユーザAの第3確率は10%となるのに対して、ユーザBの第3確率は0%となる。これにより、端末制御部25は、ユーザAの場合には、グループに包含させるゲーム媒体の枠の数を3と決定しうる。一方、端末制御部25は、ユーザBの場合には、グループに包含させるゲーム媒体の枠の数を3とすることはない。その結果、同一のゲームパートであっても、ゲームをプレイするユーザによって、1つのグループに含まれうるゲーム媒体の数を変えることができ、ゲームの拡張性を向上させ、ひいてはゲームのバリエーションを増やすことができる。
端末制御部25は、複数のゲーム媒体のそれぞれに関連付けられた選択指数に基づき、前述した枠のそれぞれに複数のゲーム媒体のうちから1つのゲーム媒体を関連付ける。本実施形態において、選択指数に設定された確率で複数のゲーム媒体からランダムに、グループのそれぞれの枠に関連付けられるゲーム媒体が選択される。ただし、本処理における関連付けられるゲーム媒体の選択方法はこの限りではない。選択指数は確率でない所定の数値であってもよい。例えば、他の実施形態において、選択指数は順番を表す情報であってもよく、その順番で、複数のゲーム媒体からグループのそれぞれの枠に関連付けられるゲーム媒体が決定されてもよい。
また、複数のゲーム媒体のそれぞれには、グループが包含しうる1つ以上の枠のそれぞれに対応する1つ以上の選択指数が関連付けられてもよい。そして、端末制御部25は、枠のそれぞれに対応する選択指数に基づいて、前述した枠のそれぞれに複数のゲーム媒体のうちから1つのゲーム媒体を関連付けてもよい。例えば、本実施形態において、選択指数には、グループの第1枠、第2枠、または第3枠に対応するように、第1枠用選択確率、第2枠用選択確率、及び第3枠用選択確率が含まれる。それぞれの枠が第1枠か、第2枠か、或いは第3枠かで異なる選択指数を用いて、それぞれの枠にゲーム媒体が関連付けられてもよい。例えば、図5において、グループG01のように1つのゲーム媒体を含みうるグループの場合には、図4のゲーム媒体の中からそれぞれの第1枠用の選択指数に応じた割合で、関連付けられるゲーム媒体が選択されてもよい。同様に、グループG02のように3つのゲーム媒体を含みうるグループの場合には、図4のゲーム媒体の中からそれぞれの第1枠用選択確率に応じて第1枠に関連付けられるゲーム媒体が、第2枠用選択確率に応じて第2枠に関連付けられるゲーム媒体が、第3枠用選択確率に応じて第3枠に関連付けられるゲーム媒体が、選択されてもよい。
端末制御部25は、グループに包含される枠にゲーム媒体を関連付ける際に、図4のキャラクタB及びキャラクタEのように、一部の枠用の選択指数の値のみが設定されていることで、ゲーム媒体をグループの特定の枠のみに関連付けることもできる。例えば、キャラクタEは第3枠用選択確率のみが設定されているため、グループが含むゲーム媒体の数が3である場合にのみ、そのグループが包含する第3枠に関連付けられる。従って、ゲームパートに用いるゲーム媒体のデータ及びゲーム処理を変えなくとも、ユーザのゲームプレイに応じて、ユーザの獲得指数が変化することにより、ゲームパートに登場するグループに包含される枠の数、及びゲーム媒体を変化させることができる。これにより、ユーザは自身のゲームプレイに応じてゲームパートが変化するように感じるため、ゲームを単調なものにさせず、ユーザの繰り返しプレイする意欲を向上させることができる。
端末制御部25は、グループの枠に関連付けられたゲーム媒体の第2画像に基づき、そのグループに関連付けられる第1画像を決定してもよい。より具体的には、端末制御部25は、グループに複数の枠が包含されている場合、ゲーム媒体に関連付けられた優先度に基づいて、複数の枠のそれぞれに関連付けられたゲーム媒体から1つのゲーム媒体を選択し、選択されたゲーム媒体に関連付けられた第2画像を、そのグループに関連付けられる第1画像として決定してもよい。例えば、端末制御部25は、グループに含まれるゲーム媒体の優先度の値が最も小さいゲーム媒体の第2画像を、グループの第1画像としてもよい。図5に示すとおり、端末制御部25は、グループG02に含まれる3つのゲーム媒体C02、C03、及びC04の第2画像のうち、優先度の値の最も小さいC04の第2画像をグループG02の第1画像として設定してもよい。
更に、端末制御部25は、グループに複数の枠が包含されている場合、グループの複数の枠のそれぞれに関連付けられたゲーム媒体のうち、前述の第1画像を決定する際に選択されたゲーム媒体以外のゲーム媒体に関連付けられたゲーム媒体側判定パラメータを、グループに関連付けられるゲーム媒体側判定パラメータとして決定してもよい。第1画像を決定する際に選択されたゲーム媒体以外のゲーム媒体は任意の方法で選定されてもよい。例えば、本実施形態においては、端末制御部25は、グループに包含されるゲーム媒体のうち、ゲーム媒体の優先度の値が最も小さいゲーム媒体の第2画像を、グループに関連付けられる第1画像とする。一方、端末制御部25は、ゲーム媒体の優先度の値が最も大きいゲーム媒体のゲーム媒体側判定パラメータを、グループに関連付けられるゲーム媒体側判定パラメータとする。これにより、端末制御部25は、第1画像を決定するために用いられたゲーム媒体以外のゲーム媒体のゲーム媒体側判定パラメータを、グループのゲーム媒体側判定パラメータとして決定する。
端末制御部25は、グループと、グループが包含する枠に関連付けられたゲーム媒体と、を用いて、ゲームパートを開始させる。このようにゲームまたはゲームパートを開始する前に、ゲームパートで用いられるゲーム媒体のグループの情報を一連の処理において予め作成し、端末記憶部22またはサーバ記憶部12、或いはそれらの両方に記憶しておくことで、ゲーム進行中に適宜、個別に情報を作成する場合に比べて、演算処理量の増加を抑制することができる。また、事前にグループの情報を作成しておくことによって、レスポンスタイムの遅延の原因となる、ゲーム進行中の演算、データ読み込み、またはデータ通信等の処理を減少させることができる。
端末制御部25は、ゲームパートを進行させるためのゲーム画面を表示させる。端末制御部25は、ゲーム画面を表示部23に表示させる。ゲーム画面には、図6に示すように、ユーザに関する情報、ユーザが使用するゲーム媒体の情報、ゲーム媒体のグループの情報、ゲームパートの進行の結果に関する情報、及びユーザ操作を入力するためのボタン等が含まれてもよい。表示部23に表示されたゲーム画面の詳細については、具体例を用いて、後述する。ユーザはゲーム画面に表示された情報をもとに、ゲームパートをプレイする。
端末制御部25は、ゲームパートの実行中に、グループに関連付けられた第1画像をゲーム画面に表示させる。ゲーム画面において第1画像が指定された場合、その第1画像のグループに関連付けられたゲーム媒体側判定パラメータ及びユーザに関連付けられたユーザ側判定パラメータの少なくとも1つに基づき、グループを用いてゲームパートを進行させるか否かを判定する。本実施形態において、グループを用いたゲームパートを進行させるか否かの判定は、例えば、ユーザが報酬のグループを獲得できるか否かの判定であってもよい。例えば、フィールドを表現したゲーム画面において、グループの画像を表す第1画像のそばにアイテム等の画像、又はポインタを近づける等のユーザ操作により、グループのゲーム画面において第1画像が指定される。すると、端末制御部25は、指定された第1画像のグループのゲーム媒体側判定パラメータ、及びゲームパートをプレイしているユーザのユーザ側判定パラメータの少なくとも1つが所定条件を満たしている場合に、その報酬のグループを獲得する演出を表示させてもよい。所定条件は、ゲーム媒体側判定パラメータまたはユーザ側判定パラメータのみに関する条件であってもよく、ゲーム媒体側判定パラメータ及びユーザ側判定パラメータの両方に関する条件であってもよい。
端末制御部25は、前述したグループを用いてゲームパートを進行させるか否かの判定において、ゲーム媒体側判定パラメータとユーザ側判定パラメータとの比較に基づき判定を行ってもよい。より具体的には、端末制御部25は、ゲーム媒体側判定パラメータとユーザ側判定パラメータとのそれぞれが含む数値及び数値範囲の少なくとも1つの一致性に基づき、ゲームパートを進行させるか否かを判定してもよい。例えば、端末制御部25は、両者の数値及び数値範囲の少なくとも一部が重複する場合には、ゲームパートを進行させ、報酬のグループを獲得する演出を表示させる。一方、端末制御部25は、これらが重複しない場合には、ゲームパートを進行させず、報酬のグループを獲得する演出は表示させないと判定してもよい。例えば、図2及び図5において、ユーザのユーザ側判定パラメータに「10−40」の数値範囲が設定されたユーザAによって、ゲーム媒体側判定パラメータに「10−90」の数値範囲が設定されたグループG01が指定された場合、端末制御部25は、ユーザAのユーザ側判定パラメータとグループG01のゲーム媒体側判定パラメータとの一部が重複するため、獲得する演出を表示させると判定する。一方で、ゲーム媒体側判定パラメータが数値「95」であるグループG03が指定された場合、端末制御部25は、ユーザAのユーザ側判定パラメータとグループG03のゲーム媒体側判定パラメータとは重複しないため、獲得する演出は表示させないと判定する。このように、ユーザに関連付けられたユーザ側判定パラメータと、グループに関連付けられたゲーム媒体側判定パラメータとに、それぞれ大きさ及び範囲を持った数値または数値範囲が設定されることによって、報酬を指定するゲームパートの難度及びバリエーションを多様化させることができる。
ここで、ユーザに関連付けられるゲーム媒体側判定パラメータは、ユーザに関連付けられる使用ゲーム媒体が変更されることによって変更されうる。例えば、一度、ユーザのユーザ側判定パラメータとグループのゲーム媒体側判定パラメータとが重複しないために、ユーザがそのグループを獲得できないと判定されたとする。この場合、ユーザ操作に基づきユーザに関連付けられる使用ゲーム媒体が変更されることによって、同一のユーザにより同一の報酬のグループが再度指定されると、今後は獲得できると判定されうる。このように、ユーザに関連付けられたユーザ側判定パラメータの値が変更可能であることによって、報酬を指定するゲームパートの戦略性を高めることができる。
本実施形態における端末装置20の動作の一例を説明する。図2におけるユーザAがゲームパートを開始する場合、端末制御部25は、ゲームパートで用いられるキャラクタ等の報酬のゲーム媒体を包含しうるグループを作成する。ここで、作成するグループの数は20とする。次に、端末制御部25は、ユーザAに関連付けられた第1確率、第2確率、及び第3確率(獲得指数)に基づき、それぞれのグループに包含されるゲーム媒体の枠の数を決定する。図5において、グループG01、グループG02、及びグループG03に含まれるゲーム媒体の数はそれぞれ1個、3個、及び2個と決定されている。その後、端末制御部25は、図4に示すようなゲームパートに関連付けられた複数のゲーム媒体から、ゲーム媒体に関連付けられた第1枠用選択確率、第2枠用選択確率、及び第3枠用選択確率(選択指数)に基づき、それぞれのグループに包含される、第1枠、第2枠、及び第3枠に関連付けるゲーム媒体を決定する。それぞれのグループに含まれるゲーム媒体は重複してもよい。例えば、図5において、グループG01とグループG03とには、ゲーム媒体IDがC01のゲーム媒体がそれぞれ設定されている。ここで、それぞれのグループには、グループに含まれるゲーム媒体の優先度が最も大きいゲーム媒体のゲーム媒体側判定パラメータが、そのグループのゲーム媒体側判定パラメータとして設定されている。一方で、それぞれのグループには、グループに含まれるゲーム媒体の優先度が最も低いゲーム媒体の画像(第2画像)が、そのグループの画像(第1画像)として設定されている。従って、例えば、ゲーム媒体C01のみを含むグループG01と、ゲーム媒体C01及びC05を含むグループG03とには、どちらも同じゲーム媒体C01の画像01が設定される。しかし、グループG01のゲーム媒体側判定パラメータは、10−90が設定されるのに対し、グループG03のゲーム媒体側判定パラメータは95が設定される。
端末制御部25は、グループと、グループが包含する枠に関連付けられたゲーム媒体と、を用いて、ゲームパートを開始する。ゲームパートが開始されると、端末装置20に図6に示すような画面が表示される。図6は端末装置20において表示部23及び入力部24が一体的に設けられた表示画面の例である。画面には、フィールドA上に、グループG01、G02、及びG03の第1画像を含む、複数の報酬のグループの画像が表示される。本実施形態では、作成した20のグループのうち最初に10グループを表示させ、ユーザにより1つのグループが獲得されると、端末制御部25は、残りのグループから1つを選択して画面に表示させる。前述のとおり、グループG01とグループG03の第1画像には同じ画像01が設定されているため、画面上には同じ形状及び大きさの画像が表示される。
画面に表示されたポインタを操作することにより、ユーザAがグループの画像を指定すると、端末制御部25は、ユーザAのユーザ側判定パラメータとグループのゲーム媒体側判定パラメータとに基づき、そのグループを獲得できるか否かを判定する。ユーザAがグループG01を獲得しようとすると、端末制御部25は、グループG01のゲーム媒体側判定パラメータ「10−90」とユーザのユーザ側判定パラメータ「10−40」とが一部重複するため、グループG01が獲得されると判定する。その後、端末制御部25は、グループG01に含まれるゲーム媒体がキャラクタAのみであるため、図7のように、キャラクタAを正確に特定するための画像を含む画面を表示させる。この結果、ユーザが獲得したグループに含まれるゲーム媒体は、ユーザに付与される。一方で、ユーザAがグループG03を獲得しようとすると、端末制御部25は、グループG03のゲーム媒体側判定パラメータ「95」とユーザのユーザ側判定パラメータ「10−40」とが重複しないため、グループG03が獲得されないと判定し、図8の画面を表示させる。
ユーザAがグループG03の獲得に失敗した場合、ユーザAは画面に表示された「アイテム交換」ボタンを押して、ユーザAに使用ゲーム媒体として関連付けられるアイテムのゲーム媒体を変更することができる。その際に、ユーザAは「アイテム情報」ボタンを押して、ユーザAが所有するアイテムを確認することができる。例えば、ユーザAが関連付けられるアイテムを図3のアイテムB1からアイテムB2に変更することで、ユーザAのユーザ側判定パラメータはアイテムB2のユーザ側判定パラメータで上書きされ、「95」となる。その後、ユーザAがグループG03を獲得しようとすると、端末制御部25は、グループG03のゲーム媒体側判定パラメータ「95」とユーザのユーザ側判定パラメータ「95」とが重複するため、グループG03が獲得されると判定する。端末制御部25は、グループG03にはキャラクタA及びキャラクタEが含まれるため、図9の画面のように2つのゲーム媒体を正確に特定するための画像を表示させる。この結果、キャラクタA及びキャラクタEのゲーム媒体は、ユーザに付与される。
(端末装置20の動作例)
図10を参照して、本発明の一実施形態に係る端末装置20の動作の例を説明する。本動作はゲームパートまたはゲームを開始するユーザ操作が入力されることによって、開始する。
ステップS101:端末制御部25は、ユーザに関する情報及びゲームパートに関連付けられた複数のゲーム媒体に関する情報を端末記憶部22及びサーバ記憶部12の少なくとも1つに記憶する。より具体的には、端末制御部25は、ユーザに関連付けられた獲得指数、ゲームパートに関連付けられた複数のゲーム媒体、及び複数のゲーム媒体のそれぞれに関連付けられた選択指数を記憶する。
ステップS102:端末制御部25は、ゲーム媒体が関連付けられる1以上の枠を包含しうるグループを作成する。
ステップS103:端末制御部25は、ユーザに関連付けられた獲得指数に基づき、グループに包含されるゲーム媒体の枠の数を決定する。
ステップS104:端末制御部25は、複数のゲーム媒体のそれぞれに関連付けられた選択指数に基づき、グループに包含される枠のそれぞれに関連付けられるゲーム媒体を決定する。
ステップS105:端末制御部25は、グループに包含されるゲーム媒体に関連付けられた第2画像から、そのグループに関連付けられる第1画像を決定する。端末制御部25は、ゲーム媒体に関連付けられた優先度に基づき、第1画像を決定してもよい。
ステップS106:端末制御部25は、第1画像とは異なるゲーム媒体のゲーム媒体側判定パラメータを、そのグループに関連付けられるゲーム媒体側判定パラメータとして決定する。
ステップS107:端末制御部25は、グループとそのグループが包含するゲーム媒体を用いて、ゲームパートまたはゲームを開始する。
ステップS108:端末制御部25は、ゲームパートを進行させるためのゲーム画面を表示させる。
ステップS109:端末制御部25は、ゲームパートの実行中に、グループに関連付けられた第1画像をゲーム画面に表示させる。
ステップS110:端末制御部25は、グループに関連付けられた第1画像が指定された場合、そのグループに関連付けられたゲーム媒体側判定パラメータ及びユーザに関連付けられたユーザ側判定パラメータの少なくとも1つに基づき、グループを用いてゲームパートを進行させるか否かを判定する。
以上述べたように、本実施形態に係る端末装置20は、ユーザに関連付けられた獲得指数、ゲームパートに関連付けられた複数のゲーム媒体、及び複数のゲーム媒体のそれぞれに関連付けられた選択指数を記憶する。端末装置20は、ゲーム媒体が関連付けられる1つ以上の枠を包含しうるグループを作成する。端末装置20は、獲得指数に基づき、グループに包含させる枠の数を決定する。端末装置20は、選択指数に基づき、枠のそれぞれに複数のゲーム媒体のうちから1つのゲーム媒体を関連付ける。端末装置20は、グループと、グループが包含する枠に関連付けられたゲーム媒体と、を用いて、ゲームパートを開始させる。端末装置20は、ゲームパートを進行させるためのゲーム画面を表示させる。このように、ユーザ、及びゲーム媒体の情報に基づき、ゲーム開始前に、ゲームで用いられるゲーム媒体のグループと、そのグループが包含するゲーム媒体との情報を予め作成することで、ゲーム進行中に順次、個別にグループの情報を作成する場合に比べて、ゲームの演算処理量の増加、及びレスポンスタイムの遅延等を抑制しつつ、多様なゲーム媒体を用いてゲームのバリエーションを増やすことができる。これにより、ユーザのゲーム継続意欲を向上させることができる。
本実施形態において、複数のゲーム媒体のそれぞれには、グループが包含しうる1つ以上の枠のそれぞれに対応する1つ以上の選択指数が関連付けられる。本実施形態に係る端末装置20は、枠のそれぞれに対応する選択指数に基づいて、枠のそれぞれに複数のゲーム媒体のうちから1つのゲーム媒体を関連付ける。これにより、グループの枠の数に応じて、グループに設定されうるゲーム媒体を変更可能にすることができ、多様なゲーム媒体を用いてゲームのバリエーションを増やすことができる。
本実施形態において、ユーザに関連付けられた獲得指数は、ユーザによるゲームプレイに応じて変化する。これにより、同一のゲームパートにおいても、獲得指数に基づき決定されるグループに包含させる枠の数が変化するため、ゲームをプレイするユーザによって異なる演出が実行可能となり、ゲームのバリエーションを増やすことができる。
本実施形態に係る端末装置20は、更に、ゲームパートの実行中に、グループに関連付けられた第1画像をゲーム画面に表示させる。端末装置20は、ゲーム画面において第1画像が指定された場合、グループに関連付けられたゲーム媒体側判定パラメータ及びユーザに関連付けられたユーザ側判定パラメータの少なくとも1つに基づき、グループを用いてゲームパートを進行させるか否かを判定する。端末装置20は、このグループを用いてゲームパートを進行させるか否かの判定を、ゲーム媒体側判定パラメータとユーザ側判定パラメータとの比較に基づき実施する。このように、ユーザの情報及びグループの情報の少なくとも1つによって異なるゲームパートの進行を演出することによって、ゲームのバリエーションを増やすことができる。
本実施形態において、ゲーム媒体側判定パラメータ及びユーザ側判定パラメータのそれぞれは、数値及び数値範囲の少なくとも1つを含む。端末装置20は、ゲーム媒体側判定パラメータとユーザ側判定パラメータとの一致性に基づき、前述のグループを用いてゲームパートを進行させるか否かを判定する。このように、ユーザ及びグループに関連付けられるパラメータ間の数値及び数値範囲の一致性に基づき判定を行うことで、ユーザ及びグループに関連付けられるパラメータのバリエーションを増やすことで、ゲームパートの進行にもバリエーションを増やすことができ、ゲームの演算処理量の増加を抑制しつつ、多様なゲーム媒体を用いてゲームのバリエーションを増やすことができる。
本実施形態において、複数のゲーム媒体のそれぞれに第2画像が関連付けられており、端末装置20は、更に、グループの枠に関連付けられたゲーム媒体の第2画像に基づき、グループに関連付けられる第1画像を決定する。また、本実施形態において、複数のゲーム媒体のそれぞれに優先度が関連付けられており、端末装置20は、グループに関連付けられる第1画像の決定において、グループに複数の枠が包含されている場合、優先度に基づいて、複数の枠のそれぞれに関連付けられたゲーム媒体から1つのゲーム媒体を選択し、選択されたゲーム媒体に関連付けられた第2画像を、グループに関連付けられる第1画像として決定する。このように、グループに包含されるゲーム媒体の優先度に基づいて、グループに関連付けられる第1画像が決定されることによって、ユーザは画面に表示される画像からそのグループに包含されるゲーム媒体を推測することができ、この情報によってゲームの戦略性が増す。
本実施形態において、端末装置20は、グループに関連付けられる第1画像の決定において、グループの複数の枠のそれぞれに関連付けられたゲーム媒体のうち、選択されたゲーム媒体以外のゲーム媒体に関連付けられたゲーム媒体側判定パラメータを、グループに関連付けられるゲーム媒体側判定パラメータとして決定する。このように、グループに包含されるゲーム媒体のうち、異なるゲーム媒体に関連付けられた第2画像及びゲーム媒体側判定パラメータが、グループの第1画像及びゲーム媒体側判定パラメータに決定されることによって、ユーザが画面に表示される画像からグループに包含されると推定したゲーム媒体とは異なるゲーム媒体がグループに含まれていることによって、ユーザの想定とは異なるゲームの進行がされ、ユーザにとって意外性のあるゲームパートの演出をすることができ、ゲームの興趣性を向上させる。
本開示の他の実施形態として、フィールド上に表示された敵キャラクタと対戦を行うロールプレイング等の、いわゆるシンボルエンカウント方式のゲームパートが含まれてもよい。具体的には、対戦のロールプレイングにおいて、ユーザ、及びゲームパートに関連付けられた複数のゲーム媒体(敵キャラクタ)に関する情報に基づき、敵キャラクタのグループ(敵グループ)に包含される敵キャラクタの数、及び当該敵キャラクタが決定される。これらの情報を用いて、ゲームパートが開始されると、戦場を表現したフィールド上には敵グループに包含される敵キャラクタの画像(第1画像)が表示される。ユーザ操作に基づき敵グループの画像が指定されると、ユーザ側判定パラメータ及びゲーム媒体側判定パラメータの少なくとも1つに基づき、画像で示される敵グループとの対戦等のゲームパートの進行が行われるか否かを判定する。対戦が進められると、ユーザが敵グループに勝利する等の課題を達成することで、ユーザは敵グループに包含される1以上の敵キャラクタ、または、敵キャラクタに対応する報酬を獲得する。
また、本開示の他の実施形態として、フィールド上に表示された宝箱等からアイテムを探す宝探し等の、ロールプレイングのゲームパートが含まれてもよい。具体的には、宝探しのロールプレイングにおいて、ユーザ、及びゲームパートに関連付けられた複数のゲーム媒体(アイテム)に関する情報に基づき、アイテムのグループに包含されるアイテムの数、及び当該アイテムが決定される。それぞれのアイテムには宝箱の画像が関連付けられていてもよい。これらの情報を用いて、ゲームパートが開始されると、フィールド上にはアイテムのグループに包含される宝箱の画像(第1画像)が表示される。ユーザ操作に基づき宝箱の画像が指定されると、ユーザ側判定パラメータ及びゲーム媒体側判定パラメータの少なくとも1つに基づき、宝箱の画像で示されるアイテムのグループの解錠等のゲームパートの進行が行われるか否かを判定する。宝箱の解錠が進められると、ユーザが宝箱にあう鍵を所有している等の課題を達成することで、ユーザは宝箱に包含される1以上のアイテムを獲得する。
本発明を諸図面や実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに留意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
例えば、前述した本実施形態において、ゲーム媒体を関連付けるための枠をグループに包含させることによって、グループに包含されるゲーム媒体を特定したが、必ずしも枠を用いる必要はない。直接グループにゲーム媒体を関連付けてもよい。
また、例えば、前述した本実施形態において、端末装置20は、グループに関連付けられたゲーム媒体側判定パラメータ及びユーザに関連付けられたユーザ側判定パラメータを用いて、グループを用いてゲームパートを進行させるか否かを判定したが、これらに限定されるものではない。例えば、端末装置20は、ゲーム媒体側判定パラメータまたはユーザ側判定パラメータによりグループを用いてゲームパートを進行させるか否かを判定し、ゲームパートが進行すると、さらにグループに関連付けられた難度に応じた課題が達成されるか否かを判定するような、二段階の判定を行ってもよい。例えば、報酬を指定するゲームパートにおいて、ゲーム媒体側判定パラメータ及びユーザ側判定パラメータに基づき、報酬のグループを獲得するゲームパートの進行が行われるか否かが判定され、ゲームパートが進行される場合、更に難度に基づき、報酬のグループを獲得する課題を達成できるか否かの判定が行われてもよい。例えば、図5において、グループG01が報酬獲得のゲームパートで獲得したと判定された後に、グループG01の難度に設定された値「20」に基づき、端末装置20は、ゲームパートの進行の結果として、20%の確率でそのグループが獲得できず、80%の確率で獲得できるとしてもよい。例えば、前述した魚釣りのゲームパートにおいて、グループを用いたゲームパートの進行は、魚のグループがエサにヒットする(エサに食いつく)ことであってもよい。また、魚釣りのゲームパートにおいて、課題の達成は、魚のグループを釣り上げることであってもよい。
さらに、前述した本実施形態において、端末装置20が実行する動作及び処理の一部又は全部を、サーバ装置10が実行する構成であってもよい。同様に、サーバ装置10が実行する動作の一部を、端末装置20が実行する構成であってもよい。例えば、端末装置20に表示される各種画面の表示制御及び各種GUIの制御等の処理は、サーバ装置10及び端末装置20の何れか一方が実行してもよく、サーバ装置10及び端末装置20が協働して実行してもよい。或いは、ゲームシステム1は、サーバ装置10を備えなくてもよい。かかる場合、端末装置20は、前述した実施形態においてサーバ装置10から受信する情報を、予め記憶してもよい。
また、前述した実施形態において、図10を参照して端末装置20の動作の例について説明した。しかしながら、当該動作に含まれる一部のステップ、又は1つのステップに含まれる一部の動作が、省略されてもよい。論理的に矛盾しない範囲内において、複数のステップの順番が入替わってもよい。
また、前述した実施形態において、端末装置20に表示される画面の少なくとも一部を、サーバ装置10が生成したデータに基づいて端末装置20に表示させるウェブ表示とし、画面の少なくとも一部を、端末装置20にインストールされているネイティブアプリケーションによって表示させるネイティブ表示としてもよい。このように、前述した実施形態に係るゲームは、サーバ装置10及び端末装置20のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。
また、前述した実施形態に係るサーバ装置10又は端末装置20として機能させるために、コンピュータ又は携帯電話等の情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施形態に係るサーバ装置10又は端末装置20の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置の記憶部に記憶し、情報処理装置のCPUによって当該プログラムを読み出して実行させることによって実現可能である。
以下に、本願の原出願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
ゲームを実行する情報処理装置に、
ユーザに関連付けられた第1パラメータ、ゲームパートに関連付けられた複数のゲーム媒体、及び前記複数のゲーム媒体のそれぞれに関連付けられた第2パラメータを記憶するステップと、
ゲーム媒体が関連付けられる1つ以上の枠を包含しうるグループを作成するステップと、
前記第1パラメータに基づき、前記グループに包含させる前記枠の数を決定するステップと、
前記第2パラメータに基づき、前記枠のそれぞれに前記複数のゲーム媒体のうちから1つのゲーム媒体を関連付けるステップと、
前記グループと、前記グループが包含する前記枠に関連付けられた前記ゲーム媒体と、
を用いて、ゲームパートを開始させるステップと、
前記ゲームパートを進行させるためのゲーム画面を表示させるステップと、
を実行させる、プログラム。
[2]
上記[1]に記載のプログラムであって、
前記複数のゲーム媒体のそれぞれには、前記グループが包含しうる1つ以上の前記枠のそれぞれに対応する1つ以上の前記第2パラメータが関連付けられており、
関連付ける前記ステップにおいて、前記枠のそれぞれに対応する前記第2パラメータに基づいて、前記枠のそれぞれに前記複数のゲーム媒体のうちから1つのゲーム媒体を関連付ける、プログラム。
[3]
上記[1]または[2]に記載のプログラムであって、
前記ユーザに関連付けられた前記第1パラメータは、前記ユーザによるゲームプレイに応じて変化する、プログラム。
[4]
上記[1]から[3]のいずれか一に記載のプログラムであって、
前記情報処理装置に、
前記ゲームパートの実行中に、前記グループに関連付けられた第1画像を前記ゲーム画面に表示させるステップと、
前記ゲーム画面において前記第1画像が指定された場合、前記グループに関連付けられた第3パラメータ及び前記ユーザに関連付けられた第4パラメータの少なくとも1つに基づき、前記グループを用いて前記ゲームパートを進行させるか否かを判定する判定ステップと、
を更に実行させる、プログラム。
[5]
上記[4]に記載のプログラムであって、
前記判定ステップにおいて、前記第3パラメータと前記第4パラメータとの比較に基づき、前記グループを用いて前記ゲームパートを進行させるか否かを判定する、プログラム。
[6]
上記[4]または[5]に記載のプログラムであって、
前記第3パラメータ及び前記第4パラメータのそれぞれは、数値及び数値範囲の少なくとも1つを含み、
前記判定ステップにおいて、前記第3パラメータと前記第4パラメータとの一致性に基づき、前記グループを用いて前記ゲームパートを進行させるか否かを判定する、プログラム。
[7]
上記[4]から[6]のいずれか一に記載のプログラムであって、
前記複数のゲーム媒体のそれぞれに第2画像が関連付けられており、
前記情報処理装置に、前記グループの前記枠に関連付けられた前記ゲーム媒体の前記第2画像に基づき、前記グループに関連付けられる前記第1画像を決定する決定ステップを更に実行させる、プログラム。
[8]
上記[7]に記載のプログラムであって、
前記複数のゲーム媒体のそれぞれに第5パラメータが関連付けられており、
前記決定ステップにおいて、前記グループに複数の枠が包含されている場合、前記第5パラメータに基づいて、前記複数の枠のそれぞれに関連付けられた前記ゲーム媒体から1つのゲーム媒体を選択し、前記選択されたゲーム媒体に関連付けられた前記第2画像を、前記グループに関連付けられる前記第1画像として決定する、プログラム。
[9]
上記[8]に記載のプログラムであって、
前記決定ステップにおいて、前記グループの前記複数の枠のそれぞれに関連付けられた前記ゲーム媒体のうち、前記選択されたゲーム媒体以外のゲーム媒体に関連付けられた前記第3パラメータを、前記グループに関連付けられる前記第3パラメータとして決定する、プログラム。
[10]
表示部と、記憶部と、ゲームを実行する制御部と、を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
ユーザに関連付けられた第1パラメータ、ゲームパートに関連付けられた複数のゲーム媒体、及び前記複数のゲーム媒体のそれぞれに関連付けられた第2パラメータを前記記憶部に記憶し、
ゲーム媒体が関連付けられる1つ以上の枠を包含しうるグループを作成し、
前記第1パラメータに基づき、前記グループに包含させる前記枠の数を決定し、
前記第2パラメータに基づき、前記枠のそれぞれに前記複数のゲーム媒体のうちから1つのゲーム媒体を関連付け、
前記グループと、前記グループが包含する前記枠に関連付けられた前記ゲーム媒体と、
を用いて、ゲームパートを開始させ、
前記ゲームパートを進行させるためのゲーム画面を前記表示部に表示させる、
情報処理装置。
[11]
ゲームを実行する情報処理装置の制御方法であって、
ユーザに関連付けられた第1パラメータ、ゲームパートに関連付けられた複数のゲーム媒体、及び前記複数のゲーム媒体のそれぞれに関連付けられた第2パラメータを記憶するステップと、
ゲーム媒体が関連付けられる1つ以上の枠を包含しうるグループを作成するステップと、
前記第1パラメータに基づき、前記グループに包含させる前記枠の数を決定するステップと、
前記第2パラメータに基づき、前記枠のそれぞれに前記複数のゲーム媒体のうちから1つのゲーム媒体を関連付けるステップと、
前記グループと、前記グループが包含する前記枠に関連付けられた前記ゲーム媒体と、
を用いて、ゲームパートを開始させるステップと、
前記ゲームパートを進行させるためのゲーム画面を表示させるステップと、
を含む、制御方法。