JP2019105796A - 波長変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来技術の波長変換装置では、装置より後段側にある光部品が劣化する問題があった。1.55μm帯の信号光ラインにおいて励起光の3分の2の波長の0.52μm付近の光が混入していることが見出された。信号光と励起光を分離するためのダイクロイックミラーは、所望の1.55μm帯の信号光と同じ条件で、0.52μm帯での透過または反射の設定がされる。このため和周波光である0.52μm帯の光も装置より後段側の1.55μm帯光ファイバに、不要な和周波光が混入し、光部品を劣化させていた。【解決手段】本発明の波長変換装置は、その出力段に信号光を透過し、励起光の3分の2の波長の光を取り除く光学素子(吸収体)を備える。波長変換装置の出力側にある信号光ファイバに不要な和周波光(0.52μm帯光)が混入しないため、波長変換装置より後段側の光部品の劣化を防止する。波長変換装置は、光感応増幅器としても動作できる。【選択図】図3

Description

本発明は、二次非線形光学素子を用いた波長変換装置に関する。
波長変換技術は、光通信における光信号波長変換、光加工、医療、生物工学などの様々な応用分野に利用されている。波長変換の対象となる光の波長域は、紫外域から可視域、赤外域、テラヘルツ域に半導体レーザでは直接出力できない波長域に及ぶ。また、波長変換技術は、波長域としては半導体レーザによって直接出力可能であっても半導体レーザで十分な高出力は得られない用途においても利用されている。光通信システムにおいても、例えば、後述する差周波発生による波長変換動作や、パラメトリック効果を利用した増幅動作をする波長変換装置などに波長変換技術が利用されている。波長変換に利用される材料に着目すると、2次非線形材料であって大きな非線形定数を持つニオブ酸リチウム(LiNbO)を用いた周期分極反転光導波路は、波長変換効率の高さから市販されている光源に広く使用されている。
2次非線形光学効果では、波長λの光と波長λの光を二次非線形媒質に入力して新たな波長λを発生させる、波長変換の機構が利用される。次式で表される波長変換を、和周波発生と呼ぶ。
1/λ3=1/λ1+1/λ2 式(1)
またλ=λとして式(1)を変形した次式を満たす波長変換を第2高調波発生と呼ぶ。
λ3=λ1/2 式(2)
さらに次式を満たす波長変換を差周波発生と呼ぶ。
1/λ3=1/λ1−1/λ2 式(3)
上述の式(3)による差周波発生の時に用いる波長λ1を励起光、λを信号光、λをアイドラ光とそれぞれ呼ぶ。さらに、非線形媒質を共振器の中に入れてλ1のみを入力し式(3)を満たすλ2およびλ3を発生する光パラメトリック発振器を構成することもできる。
近年、波長変換効率(入射光の強度に対する波長変換光の強度の割合)の向上により、通信の分野で二次非線形効果による光増幅動作が可能になっている。この光増幅器は、位相感応動作をさせることによって、入力光の信号雑音比を劣化させることなく増幅可能で、エルビウム添加ファイバアンプに代わる長距離伝送用光増幅器として期待されている。
位相感応増幅器では、2つの増幅動作が知られている。1つは、二次非線形媒質へ信号光と信号光の半分の波長の励起光とを入力し信号光を増幅する縮退パラメトリック増幅を利用した動作である(非特許文献1)。もう1つは、信号光およびアイドラ光のペアと、さらに信号光およびアイドラ光の和周波となる波長の励起光とを入力し、信号光およびアイドラ光を増幅する非縮退パラメトリック増幅を利用した動作である(非特許文献2)。信号光およびアイドラ光のペアは、上述の差周波発生の機構によって生成される。
通信分野において二次非線形光学効果を用いた波長変換技術を用いる場合、上述の二次非線形効果による機構の中で、主に差周波発生およびパラメトリック増幅が用いられる。差周波発生およびパラメトリック増幅では、信号光およびアイドラ光が1.55μm帯の通信波長帯に存在するため、励起光は0.78μm帯の光となる。この励起光については、近年の波長変換効率の向上のために以前よりも所要レベルは下がっているものの、依然として数百mWから数W程度のものが必要である。
図1は、従来技術の波長変換装置の構成を示した図である。波長変換装置100は、図1の左側の1.55μm帯光ファイバ105から1.55μm帯の信号光101を入力し、2枚のレンズ109−1、109−2によって導波路型の波長変換素子114に光結合させる。また、0.78μm帯光ファイバ105から励起光102を入力し、2枚のレンズ110、109−2で波長変換素子114に光結合させている。波長変換素子114に近い側では、1.55μm帯および0.78μm帯で共通のレンズ109−2を使用している。また1.55μm帯光および0.78μm帯光を合波するため、1.55μm光を透過し0.78μm光を反射するダイクロイックミラー113を備えている。
波長変換導波路115の出力端から出力される1.55μm帯光を2枚のレンズ111−2、111−1によって、1.55μm帯光ファイバ108に光接続する。波長変換動作を受けた(増幅された)信号光104が1.55μm帯光ファイバ108から出力される。波長変換導波路115の出力光の中から0.78μm帯の光を取り除くために、第2のダイクロイックミラー116を備えている。図1に示した従来技術の波長変換装置では、波長変換導波路115から出力される0.78μm帯光も2枚のレンズ111−2、112を用いて0.78μm帯光ファイバ107へ光接続されている。ダイクロイックミラー116によって波長変換動作を受けた出力光から0.78μm光を分離できれば、必ずしも光ファイバ107に接続する必要はない。波長変換素子114としては、例えば分極反転構造の施されたニオブ酸リチウムからなる導波路型の素子を利用できる。
前述のように、図1の波長変換装置を位相感応増幅器として用いる場合、数百mWから数W程度の0.78μm帯の励起光102の入力強度が必要となる。一方、信号光101は、波長変換装置に入力される段階で、通常は伝送路における減衰を受けており、増幅動作が必要になるような状態で入力される。したがって信号光101の光強度は、1波長当たりは−10dBm以下の非常に小さなレベルとなる。波長多重信号などの多波長入力の場合は、その波長数分の入力光を合計したレベルとなる。
波長変換装置100では、波長変換動作のために波長変換素子114において0.78μm帯の励起光が必要となるが、出力側の1.55μm帯光ファイバ108には出力するべきでない。0.78μm帯の光は光エネルギーが高く、さらに光強度も強いと、波長変換装置100よりも後段側にある光部品を劣化させるためである。光部品の劣化としては、例えば、光コネクタの接着剤の劣化などが知られている。したがって、波長変換装置100の出力側では、第2のダイクロイックミラー116などによって励起光を遮断する必要がある。図1に示した波長変換装置100においても、出力段で励起光を0.78μm帯光ファイバ107に導き、1.55μm信号の光ラインから励起光を遮断する構造を取っている。
T. Umeki, O. Tadanaga, A. Takada, and M. Asobe, "Phase sensitive degenerate parametric amplification using directly-bonded PPLN ridge waveguides,"Optics Express Vol.19, No. 27, pp.6326-6332, 2011年 T. Umeki, O. Tadanaga, M. Asobe, Y. Miyamoto, and H. Takenouchi, "First demonstration of high-order QAM signal amplification in PPLN-based phase sensitive amplifier," Optics Express Vol.22, No. 3, pp.2473-2482, 2014年
しかしながら図1に示した波長変換装置では、依然として装置より後段側にある光部品が劣化する問題のあることが確認されていた。発明者らは、図1の構成の波長変換装置を使用しているときの後段側にある光部品が劣化する現象に気が付き、その原因を調査した。その結果、1.55μm帯の信号光ラインにおいて波長0.52μm付近の光が混入していることを見出した。このような0.52μm帯の光は、励起光の3分の2の波長を持っている。すなわち縮退パラメトリック増幅を用いた場合、信号光波長をλsとすると、励起光波長はλs/2になる。この2つの波長の和周波成分であるλs/3の波長の光が1.55μm帯の信号光ラインに出射されていたことがわかった。非縮退パラメトリック増幅や通常の差周波発生で用いる場合においても、1.55μm帯に存在する信号光およびアイドラ光と、励起光との関係から、励起光の3分の2の波長を中心に和周波光が発生する。
図1に示した従来技術の波長変換装置では、ダイクロイックミラー116により励起光および信号光を分離している。ダイクロイックミラー116は、例えば、使用波長帯域で透明なガラス基板などの表面に、誘電体の多層膜を形成して構成される。図1の波長変換装置の場合では、波長変換導波路115を伝搬してきた信号光を透過させるように、ダイクロイックミラー116は信号光に対して無反射膜が形成されている。無反射膜を作製する場合、例えば、屈折率の異なる複数の誘電体をそれぞれの光学長が目的の波長の4分の1の厚みとして、これら誘電体層を積層した構造とする。このような積層構造の無反射膜は、目的の波長の3分の1の波長においても、同時に無反射条件となる。すなわち目的の波長の3分の1の波長から見た場合、屈折率の異なる複数の誘電体膜の積層構造の各層の厚みは、光学長で波長の4分の3の厚みになり、高次の無反射膜条件を満たす。したがって、誘電体層を積層した構造によるダイクロイックミラーによって1.55μm帯で無反射条件とすると、0.52μm帯においても、同時に無反射条件となる。
図2は、従来技術の別の波長変換装置の構成を示した図である。図2の波長変換装置200は、図1の波長変換装置100と比較して、信号光と励起光の位置を入れ替えたものとなっている。すなわち、ダイクロイックミラー213は、信号光201の波長で反射し、励起光202の波長で透過するように構成され、図1のダイクロイックミラー113における反射および透過の条件が逆となる。出力側の第2のダイクロイックミラー216についても同様である。波長変換装置200の他の構成は図1の波長変換装置100の場合と同じなので説明は省略する。
図2の従来技術の波長変換装置の構成の場合でも、ダイクロイックミラー213、216で高反射率膜を作製するために、屈折率の異なる複数の誘電体をそれぞれ光学長で目的の波長の4分の1の厚みとして、これら誘電体層を積層した構造とする。この時も、目的の波長の3分の1の波長においても同時に高反射条件となる。したがって、誘電体層を積層した構造によるダイクロイックミラーによって1.55μm帯で反射条件とすると、0.52μm帯においても、同時に反射条件となる。
上述のように、従来技術の波長変換装置に使用するために1.55μm帯光に対してダイクロイックミラーを設計すると、1.55μm帯光で反射条件とすれば0.52μm帯でも反射条件を満たす。同様に、1.55μm帯光で無反射条件とすれば0.52μm帯でも無反射条件を満たすことになる。つまり所望の1.55μm帯の信号光と同じ条件で、0.52μm帯での透過または反射の設定がされるため、和周波光である0.52μm帯の光が後段の1.55μm帯光ファイバに混入していた。結果として、波長変換装置より後段側にある光部品を劣化させるという問題が存在していた。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは波長変換装置において和周波光を1.55μm帯出力光ファイバに混入させないことにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、励起光および信号光が入力され、前記入力された信号光を光感応増幅し、または、前記入力された信号光から差周波数を発生する二次非線形光学素子を備え、前記二次非線形光学素子からの出力信号光を光ファイバに出力する波長変換装置において、前記二次非線形光学素子および前記光ファイバの間に、前記出力信号光を透過し、前記励起光の3分の2の波長の光を除去する光学素子をさらに備えたことを特徴とする波長変換装置である。
請求項2に記載の発明は、所要の励起光の2倍の波長の光および信号光が入力され、前記2倍の波長の光から第2高調波を生成して前記励起光を生成し、前記入力された信号光を光感応増幅し、または、前記入力された信号光から差周波数を発生する二次非線形光学素子を備え、前記二次非線形光学素子からの出力信号光を光ファイバに出力する波長変換装置において、前記二次非線形光学素子および前記光ファイバの間に、前記出力信号光を透過し、前記励起光の3分の2の波長の光を除去する光学素子をさらに備えたことを特徴とする波長変換装置である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2の波長変換装置であって、前記二次非線形光学素子および前記光ファイバの間に、前記励起光を反射し前記出力信号光を透過する選択的透過反射手段をさらに備えたこと特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1の波長変換装置であって、前記二次非線形光学素子および前記光ファイバの間に、前記励起光を透過し前記出力信号光を反射する選択的透過反射手段をさらに備え、前記反射された出力信号光が前記光ファイバに光学的に接続されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3または4の波長変換装置であって、前記選択的透過反射手段は、45度ミラーであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5いずれかの波長変換装置であって、前記光学素子は、シリコン基板上に前記信号光の波長帯で無反射となる膜が構成され、吸収によって前記励起光の3分の2の波長の光を除去するよう動作することを特徴とする。
好ましくは、前記二次非線形光学素子は、LiNbO 、LiTaO もしくはLiNb(x)Ta(1−x) (0≦x≦1)のいずれか、または、これらにMg、Zn、Sc、Inからなる群から選ばれた少なくとも一種を添加物として含有したものとすることができる。
好ましくは、前記二次非線形光学素子は導波路型であり、かつ、分極が周期的に反転されているものとすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、波長変換装置の出力側の信号光ファイバに不要な和周波光が混入せず後段の光部品が劣化しないため、安定して伝送路を運用できる。
図1は、従来技術の波長変換装置の構成を示した図である。 図2は、従来技術の別の波長変換装置の構成を示した図である。 図3は、本発明の第1の実施形態の波長変換装置の構成を示す図である。 図4は、本発明の第2の実施形態の波長変換装置の構成を示す図である。 図5は、本発明の第3の実施形態の波長変換装置の構成を示す図である。 図6は、本発明の第4の実施形態の波長変換装置の構成を示す図である。
本発明の波長変換装置は、その出力段に信号光を透過し、励起光の3分の2の波長の光を取り除く光学素子(吸収体)を備える。波長変換装置の出力側にある信号光ファイバに不要な和周波光(0.52μm帯光)が混入しないため、波長変換装置よりも後段側にある光部品が劣化するのを防止する。長期間にわたって安定した波長変換装置を用いた伝送路の運用ができる。より具体的には、本発明の波長変換装置は、励起光および信号光が入力され、前記入力された信号光を光感応増幅し、または、入力された信号光から差周波数を発生する二次非線形光学素子を備え、二次非線形光学素子からの出力信号光を光ファイバに出力する。この二次非線形光学素子および出力光ファイバの間に、出力信号光を透過し、励起光の3分の2の波長の光を除去する光学素子をさらに備える。波長変換装置は、光感応増幅器として動作することもできる。以下、本発明の波長変換装置の様々な実施形態とともに、詳細に波長変換装置の構成および動作について説明する。
[第1の実施の形態]
図3は、本発明の第1の実施形態の波長変換装置の構成を示す図である。波長変換装置300の構成は、後述する光学素子317を除いて、図1に示した従来技術の波長変換装置100と同一である。すわなち、第1のダイクロイックミラー313は、1.55μm帯の信号光301を透過し、0.78μm帯の励起光302を反射するように構成されている。第2のダイクロイックミラー316についても同様である。したがって、ダイクロイックミラー313、316は、二次非線形光学素子および光ファイバの間に、励起光を反射し出力信号光を透過する選択的透過反射手段として機能する。より具体的には、ダイクロイックミラーとしては、45度ミラーを利用することができる。波長変換装置300の他の構成要素は図1の場合と同じなので説明を省略する。
本発明の波長変換装置300は、波長変換素子314の出力側の第2のダイクロイックミラー316と、1.55μm帯光ファイバ308へ結合するレンズ311−1との間に光学素子317を備える。光学素子317は、1.55μm帯光を透過するが0.52μm帯光を吸収によって遮断するよう動作する。この光学素子317は、信号光および励起光の和周波光である0.52μm帯の光の吸収体であって、具体的には、シリコンからなる板に対して1.55μm帯で無反射になる膜が板の両面に施されている。光学素子317を備えることで、出力側の1.55μm帯光ファイバ308上では、信号光と励起光との和周波光である0.52μm帯の光は遮断されている。
したがって本発明の波長変換装置は、励起光302および信号光301が入力され、前記入力された信号光を光感応増幅し、または、前記入力された信号光から差周波数を発生する二次非線形光学素子314を備え、前記二次非線形光学素子からの出力信号光304を光ファイバ308に出力する波長変換装置において、前記二次非線形光学素子および前記光ファイバの間に、前記出力信号光を透過し、前記励起光の3分の2の波長の光を除去する光学素子317をさらに備えたものとして実施できる。
出力側の1.55μm帯光ファイバ308の出力光を検査したところ、0.52μm帯の光はμWレベルの強度しか観測されなかった。波長変換装置300よりも後段にある光学素子を破壊するような不要な和周波光が存在しないことが確認できた。
[第2の実施の形態]
図4は、本発明の第2の実施形態の波長変換装置の構成を示す図である。本実施形態の波長変換装置400の構成は、後述する光学素子417を除いて、図2に示した従来技術の波長変換装置200と同一である。すわなち、第1のダイクロイックミラー413は、1.55μm帯の信号光401を反射し、0.78μm帯の励起光402を透過するように構成されている。第2のダイクロイックミラー416についても同様である。したがって、ダイクロイックミラー413、416は、二次非線形光学素子および光ファイバの間に、励起光を透過し出力信号光を反射する選択的透過反射手段として機能する。より具体的には、ダイクロイックミラーとしては、45度ミラーを利用することができる。波長変換装置400の他の構成要素は図2の場合と同じなので説明は省略する。
本発明の波長変換装置400は、波長変換素子414の出力側の第2のダイクロイックミラー416と、1.55μm帯光ファイバ408へ結合するレンズ411−1との間に光学素子417を備える。光学素子417は、1.55μm帯光を透過するが0.52μm帯光を吸収によって遮断するよう動作する。この光学素子417は、信号光および励起光の和周波光である0.52μm帯の光の吸収体であって、具体的にはシリコンからなる板に対して1.55μm帯で無反射になる膜が板の両面に施されている。光学素子417を備えることで、出力側の1.55μm帯光ファイバ408上では、信号光と励起光との和周波光である0.52μm帯の光は遮断されている。出力側の1.55μm帯光ファイバ408の出力光を検査したところ、0.52μm帯の光はμWレベルの強度しか観測されなかった。波長変換装置400よりも後段側の光学素子を破壊するような不要な和周波光が存在しないことが確認できた。
[第3の実施形態]
図5は、本発明の第3の実施形態の波長変換装置の構成を示す図である。本実施形態の波長変換装置500は、図2の従来技術の波長変換装置200または図4の第2の実施形態の波長変換装置400を変形したものである。すなわち、図2および図4における信号光205、405の入力方向および信号光208、408の出力方向をそれぞれ90度回転させたものであり、信号光501の入力方向および信号光504の出力方向は、励起光502の入力方向および励起光503の出力方向とそれぞれ平行になっている点で、図2および図4の構成と相違する。具体的には、1.55μm帯ファイバ506と波長変換素子517との間に、1.55μm帯ファイバ507と波長変換素子517との間に、それぞれミラー514、516を設置して信号光を折り返し、0.78μm帯ファイバ505、508と同じ方向に1.55μm帯ファイバ506、507も光結合する。波長変換素子517の入力側のミラー514と1.55μm帯光ファイバ506へ結合するレンズ509−1との間に光学素子519を備える。同様に、波長変換素子517の出力側のミラー516と、1.55μm帯光ファイバ507へ結合するレンズ511−1との間に第2の光学素子520を備える。光学素子519、520は、いずれも、1.55μm帯の信号光は透過するが、0.52μm帯の光は吸収によって遮断するよう構成されている。これらの光学素子519、520は、具体的には、シリコンからなる板に対して1.55μm帯で無反射となる膜が板の両面に施されている。
本実施形態の波長変換装置500では、波長変換素子517の両側にそれぞれ不要な和周波光を吸収する光学素子519、520を備えているが、入力側の光学素子519は必須ではない。しかしながら、波長変換装置500の入力側と出力側を等価に作製することによって、入力端と出力端とを入れ替え使うことができる。本実施形態でも、出力側の1.55μm帯光ファイバ507の出力光を検査したところ、0.52μm帯の光はμWレベルの強度しか観測されなかった。波長変換装置500よりも後段側にある光学素子を破壊するような不要な和周波光が存在しないことを確認できた。
[第4の実施形態]
図6は、本発明の第4の実施形態の波長変換装置の構成を示す図である。波長変換装置600は、図3〜図5の各実施形態の波長変換装置とは異なり、1.55μm帯の信号光と別に0.78μm帯の励起光を入力せずに、波長変換素子607の中で第二高調波を発生させる。波長変換素子607内において1.55μm帯の光から第二高調波生成機構を利用して0.78μm帯の励起光を得て、波長変換動作または増幅動作を行う。したがって、波長変換装置600は励起光専用の入力および出力を持たない。図の左側から信号光601を入力する1.55μm帯光ファイバ603が、2枚のレンズ605−1、605−2によって導波路型の波長変換素子607の波長変換導波路608に光結合されている。入力する1.55μm帯光ファイバ603へは、信号光と同じ1.55μm帯の光が入力される。1.55μm帯のこの光の波長は、波長変換装置600の機能によって、信号光601と完全同一波長(周波数)であっても良いし、わずかに異なる波長を持つものであっても良い。
波長変換導波路608の出力端から出力される1.55μm帯の信号光を、2枚のレンズ606−2、606−1によって1.55μm帯光ファイバ604に光接続している。出力端の2枚のレンズ606−2、606−1の間には、1.55μm帯の信号光を透過し、0.78μm帯の励起光を反射するダイクロイックミラー609と、ダイクロイックミラー609によって反射された励起光を吸収する光学素子610を設置してある。さらにダイクロイックミラー609と、出力ファイバ64に光結合するレンズ606−2との間に、光学素子611を備えている。光学素子611は、1.55μm帯の信号光を透過するが、不要な和周波光である0.52μm帯の光は吸収によって遮断するよう動作する。既に述べたように、光学素子611は、信号光および励起光の和周波光である0.52μm帯の光の吸収体であって、シリコンからなる板に対して1.55μm帯で無反射となる膜が板の両面に施されたもので良い。
したがって、本発明の波長変換装置は、所要の励起光の2倍の波長の光および信号光601が入力され、前記2倍の波長の光から第2高調波を生成して前記励起光を生成し、前記入力された信号光を光感応増幅し、または、前記入力された信号光から差周波数を発生する二次非線形光学素子607を備え、前記二次非線形光学素子からの出力信号光602を光ファイバ604に出力する波長変換装置600において、前記二次非線形光学素子および前記光ファイバの間に、前記出力信号光を透過し、前記励起光の3分の2の波長の光を除去する光学素子611をさらに備えたものとして実施できる。
本実施形態の波長変換装置600では、入力側の1.55μm帯光ファイバ603に、励起光の2倍の波長の1.55μm帯光を高光強度で入射し、波長変換素子607の中で第二高調波発生機構により、波長変換素子607内に0.78μm帯の励起光を得る。第二高調波発生機構を利用して、波長変換動作または増幅動作を行うことができる。本実施形態の波長変換装置においても、出力側の1.55μm帯光ファイバ604の出力光を検査したところ、0.52μm帯の光はμWレベルの強度しか観測されなかった。波長変換装置600よりも後段側にある光学素子を破壊するような不要な和周波光が存在しないことを確認できた。
上述の第3の実施形態では、装置全体を対称型の構成として、入力側および出力側の両方に不要な和周波光である0.52μm帯の光を吸収する光学素子を入れた構造としたが、他の実施形態においても、同様に入力側および出力側の両方に0.52μm帯光を吸収する光学素子を採用できる。
また、上述の各実施形態では、波長変換素子として導波路型の分極反転ニオブ酸リチウムを用いたが、二次非線形効果を示す材料であればこれに限定されない。好ましくはニオブ酸リチウムLiNbOもしくはタンタル酸リチウムLiTaO、それらの混晶LiNb(x)Ta(1−x)(0≦x≦1)、または、Mg、Zn、Sc、Inのうちから選ばれた元素が添加されていても良い。
以上詳細に説明してきたように、本発明によれば、波長変換装置の出力側の信号光ファイバに不要な和周波光が混入せず、波長変換装置より後段側にある光部品が劣化しないため、安定して伝送路を運用することができる。
本発明は、一般的に通信システムに利用することができる。特に、光通信システムの光通信装置に利用することができる。
100、200、300、400、500、600 波長変換装置
101、104、201、203、301、304、401、403、501、504、601、602 信号光
102、103、202、204、302、303、402、404、502、503 励起光
105、108、205、208、305、308、405、408、506、507、603、604 1.55帯光ファイバ
106、107、206、207、306、307、406、407、505、508 0.78帯光ファイバ
114、214、314、414、517、607 波長変換素子
113、116、213、216、313、316、413、416、513〜516、609 ダイクロイックミラー
317、417、519、520、610、611 光学素子(吸収体)

Claims (8)

  1. 励起光および信号光が入力され、前記入力された信号光を光感応増幅し、または、前記入力された信号光から差周波数を発生する二次非線形光学素子を備え、前記二次非線形光学素子からの出力信号光を光ファイバに出力する波長変換装置において、
    前記二次非線形光学素子および前記光ファイバの間に、前記出力信号光を透過し、前記励起光の3分の2の波長の光を除去する光学素子をさらに備えたことを特徴とする波長変換装置。
  2. 所要の励起光の2倍の波長の光および信号光が入力され、前記2倍の波長の光から第2高調波を生成して前記励起光を生成し、前記入力された信号光を光感応増幅し、または、前記入力された信号光から差周波数を発生する二次非線形光学素子を備え、前記二次非線形光学素子からの出力信号光を光ファイバに出力する波長変換装置において、
    前記二次非線形光学素子および前記光ファイバの間に、前記出力信号光を透過し、前記励起光の3分の2の波長の光を除去する光学素子をさらに備えたことを特徴とする波長変換装置。
  3. 前記二次非線形光学素子および前記光ファイバの間に、前記励起光を反射し前記出力信号光を透過する選択的透過反射手段をさらに備えたこと特徴とする請求項1または2に記載の波長変換装置。
  4. 前記二次非線形光学素子および前記光ファイバの間に、前記励起光を透過し前記出力信号光を反射する選択的透過反射手段をさらに備え、前記反射された出力信号光が前記光ファイバに光学的に接続されることを特徴とする請求項1に記載の波長変換装置。
  5. 前記選択的透過反射手段は、45度ミラーであることを特徴とする請求項3または4に記載の波長変換装置。
  6. 前記光学素子は、シリコン基板上に前記信号光の波長帯で無反射となる膜が構成され、吸収によって前記励起光の3分の2の波長の光を除去するよう動作することを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の波長変換装置。
  7. 前記二次非線形光学素子は、LiNbO 、LiTaO もしくはLiNb(x)Ta(1−x)(0≦x≦1)のいずれか、または、これらにMg、Zn、Sc、Inからなる群から選ばれた少なくとも一種を添加物として含有したものであることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の波長変換装置。
  8. 前記二次非線形光学素子は導波路型であり、かつ、分極が周期的に反転されていることを特徴とした請求項1乃至7いずれかに記載の波長変換装置。
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