JP2019105731A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱部材に対するスリップに拘らず、加熱部材の回転状態を適切に検出して、回転停止に起因する不具合を抑制する。【解決手段】定着装置13は、熱源22で加熱されて用紙に形成されたトナー像を加熱する回転可能な定着ベルト20と、定着ベルト20を加圧し、回転することで定着ベルト20を従動回転させ、定着ベルト20との間を通過する用紙を加圧する加圧ローラー21と、トナー像を構成するトナーと同極性の電荷を放電する放電電極30及び定着ベルト20の周方向において放電電極30を挟んで設けられる一対の接地電極31を有し、放電電極30で放電した電荷を定着ベルト20の表面に帯電させる帯電器25と、接地電極31からの流れ込み電流を検出する電流検出部26と、を備える。制御装置15は、電流検出部26で検出された流れ込み電流が所定の閾値を超える場合、定着ベルト20の回転停止を判定する。【選択図】図2

Description

本発明は、用紙にトナー像を定着させる定着装置と、この定着装置を備えた画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置では、用紙等の記録媒体に形成されたトナー像を定着させる定着装置を備える。定着装置は、トナー像を加熱する加熱部材と、記録媒体に対してトナー像を加圧する加圧部材とを備える。
例えば、特許文献1の画像形成装置の定着装置は、導電層を有し導電層が電磁誘導加熱されることで記録材にトナーを定着する定着部材(加熱部材)と、定着部材の導電層と交差する交流磁界を生成する磁界生成部材と、定着部材の外周面に圧接することで定着部材との間に未定着画像を保持した記録材を挿通するための定着加圧部を形成する定着加圧部材(加圧部材)と、定着部材が従動回転する定着加圧部材を回転させる駆動部と、従動回転する定着部材の回転数を検知する回転検知部と、を備える。
特開2010−231102号公報
定着装置では、加熱部材としての定着ベルトと、加圧ローラーとしての加圧部材とが、軸方向に平行して配置される。定着ベルトの内側には押圧部材が設けられ、押圧部材は、定着ベルトの内周面を加圧ローラー側に押圧して、定着ベルトの外周面を加圧ローラーに密着させる。これにより、加圧ローラーをモーター等で駆動して回転させると、定着ベルトは、加圧ローラーの回転に応じて従動回転する。なお、押圧部材と定着ベルトの内周面との間には、摺動性を良好にするためにグリースが塗布されている。
また、定着ベルトの軸方向端部には、キャップが取り付けられ、定着ベルトと共に回転するキャップの回転を検出することで、定着ベルトの回転を検出する回転検出部が設けられる。そして、定着装置は、定着ベルトと加圧ローラーとに間にスリップが生じた場合に、回転検出部が定着ベルトの回転停止を検出することで、IH(Induction Heating)定着ユニット等の熱源による定着ベルトの加熱を停止するように構成されている。
ここで、定着ベルトと加圧ローラーとに間にスリップが生じた場合に、上記のグリースの回り込み等によって、定着ベルトとキャップとに間にスリップが生じていると、定着ベルトの回転停止にも拘らず、キャップが加圧ローラーに従動して回転し、回転検出部が、定着ベルトの回転を誤検出するおそれがある。この場合、定着ベルトの回転停止にも拘らず、熱源が定着ベルトを加熱することで、定着ベルトの過昇温が生じ、故障や火災等の不具合が生じるおそれがある。
そこで、本発明は上記事情を考慮し、加熱部材に対するスリップに拘らず、加熱部材の回転状態を適切に検出して、回転停止に起因する不具合を抑制することを目的とする。
本発明の定着装置は、熱源によって加熱されて用紙に形成されたトナー像を加熱する回転可能な加熱部材と、前記加熱部材を加圧し、回転することで前記加熱部材を従動回転させ、前記加熱部材との間を通過する前記用紙を加圧する加圧部材と、前記トナー像を構成するトナーと同極性の電荷を放電する放電電極及び前記加熱部材の周方向において前記放電電極を挟んで設けられる一対の接地電極を有し、前記放電電極によって放電した電荷を前記加熱部材の表面に帯電させる帯電器と、前記接地電極からの流れ込み電流を検出する電流検出部と、を備え、前記電流検出部によって検出された流れ込み電流が所定の閾値を超える場合、前記加熱部材の回転停止を判定することを特徴とする。
前記加熱部材の回転停止を判定した場合、前記熱源による前記加熱部材の加熱を停止するとよい。
前記所定の閾値は、前記加熱部材が前記加圧部材によって正常に従動回転している場合の前記接地電極からの流れ込み電流に基づいて予め設定されるとよい。
前記熱源は、前記加熱部材を誘導加熱する励磁コイルから構成されるとよい。
本発明の画像形成装置は、上記した定着装置を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、加熱部材に対するスリップに拘らず、加熱部材の回転状態を適切に検出して、回転停止に起因する不具合を抑制することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るプリンターを示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るプリンターの定着装置を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るプリンターの定着装置における定着ベルトの拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係るプリンターの定着装置において、定着ベルトの回転状態と、帯電器の接地電極からの流れ込み電流との関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るプリンターの定着装置における電流検出部を示す回路図である。 本発明の一実施形態に係るプリンターの定着装置の電気的構成を示すブロック図である。
先ず、本発明の実施形態に係るプリンター1(画像形成装置)の全体の構成について図1を参照しながら説明する。以下、説明の便宜上、図1における紙面手前側をプリンター1の前側とする。各図に適宜付される矢印L、R、U、Lo、Fr、Rrは、それぞれプリンター1の左側、右側、上側、下側、前側、後側を示している。
プリンター1は、略箱型形状のプリンター本体2を備え、プリンター本体2の下部には用紙(記録媒体)を収納する給紙カセット3が設けられ、プリンター本体2の上部には排紙トレイ4が設けられる。
プリンター本体2の左部には、レーザー・スキャニング・ユニット(LSU)で構成される露光器5が配置され、プリンター本体2の右部には、画像形成部6が設けられる。画像形成部6には、像担持体である感光体ドラム7が回転可能に設けられ、感光体ドラム7の周囲には、帯電装置と、トナーコンテナに接続された現像装置と、転写ローラーと、クリーニング装置とが、感光体ドラム7の回転方向に沿って配置される。
プリンター本体2の右部には、下方から上方に向かって用紙の搬送経路10が設けられる。搬送経路10の上流端には給紙部11が給紙カセット3の近傍に設けられ、搬送経路10の中流部には、感光体ドラム7と転写ローラーによって構成される転写部12が設けられる。搬送経路10の下流部には定着装置13が設けられ、搬送経路10の下流端には排紙部14が排紙トレイ4の近傍に設けられる。
また、プリンター本体2内には、定着装置13の定着処理を制御する制御装置15が設けられる。
次に、このような構成を備えたプリンター1の画像形成動作について説明する。プリンター1は、外部のコンピューター等から画像データが入力され、印刷開始の指示がなされると、画像形成動作を開始する。先ず、画像形成部6の帯電装置によって感光体ドラム7の表面が帯電された後、露光器5からのレーザー光により感光体ドラム7に対して画像データに対応した露光が行われ、感光体ドラム7の表面に静電潜像が形成される。次に、この静電潜像を、画像形成部6の現像器がトナーを用いてトナー像に現像する。
一方、給紙カセット3に収納された用紙は、給紙部11によって取り出されて搬送経路10上を搬送される。搬送経路10上の用紙は、所定のタイミングで転写部12へと搬送され、転写部12によって感光体ドラム7上のトナー像が用紙に転写される。トナー像を転写された用紙は、定着装置13へと搬送され、定着装置13によって用紙にトナー像が定着される。トナー像が定着された用紙は、排紙部14から排紙トレイ4に排出される。
次に、定着装置13の構成について図2を参照しながら説明する。定着装置13は、図2に示すように、定着ベルト20(加熱部材)と、加圧ローラー21(加圧部材)と、熱源22と、進入前ガイド23と、温度検出部24と、帯電器25と、電流検出部26とを備える。
定着装置13の各部は、略箱型状の定着フレーム(図示せず)に取り付けられ、定着フレームは、搬送経路10が用紙の搬送方向(上下方向)において定着フレームを貫通するように、プリンター本体2に取り付けられる。定着フレーム内では、定着ベルト20及び加圧ローラー21は、搬送経路10を挟んで左側及び右側にそれぞれ配置され、互いに対向すると共に接触して配置される。そして、搬送経路10には、定着ベルト20と加圧ローラー21との間に加圧領域Nが形成される。加圧領域Nとは、定着ベルト20と加圧ローラー21とが接触している領域であって、定着ベルト20及び加圧ローラー21による用紙への圧力が0Paである搬送方向上流側の位置から、その圧力が最大となる搬送方向の位置を経由して再びその圧力が0Paとなる搬送方向下流側の位置までの領域を示す。
定着ベルト20は、用紙の搬送方向と交差する用紙の幅方向(前後方向)に長い略円筒形状に形成される。定着ベルト20は、可撓性を有していて、例えば、図3に示すように、加熱層20a(芯金)と、この加熱層20aに周設される弾性層20bと、この弾性層20bを被覆する離型層20cとから構成される。例えば、加熱層20aは、ニッケル電鋳等の金属材料で形成され、弾性層20bは、シリコンゴム等の弾性材料で形成され、離型層20cは、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)チューブ等のフッ素系樹脂材料で形成される。なお、加熱層20aは、接地されている。
定着ベルト20は、前後方向に延びた回転軸の周りを回転可能に取り付けられ、即ち、定着ベルト20の回転軸方向は前後方向である。定着ベルト20の内側には、定着ベルト20を支持する支持部材が設けられ、支持部材は、定着フレームに取り付けられる。また、定着ベルト20の内側には、定着ベルト20を内側から加圧ローラー21側へと押圧する押圧部材27や、定着ベルト20の円筒形状を内側から支持するベルトガイド28が、支持部材に取り付けられる。なお、押圧部材27と定着ベルト20の内周面との間には、摺動性を良好にするためにグリースが塗布されていてよい。定着ベルト20は、加圧ローラー21と接触していて、加圧ローラー21の回転に従動して回転する。また、定着ベルト20は、熱源22によって加熱され、例えば、定着ベルト20の加熱層20aが、熱源22が発生させる磁束によって誘導加熱されて、トナー像が形成された用紙に接触してトナー像を加熱する。
加圧ローラー21は、用紙の幅方向(前後方向)に長い略円柱状に形成される。加圧ローラー21は、例えば、円柱状の芯材と、この芯材に周設される弾性層と、この弾性層を被覆する離型層とから構成される。例えば、芯材は、金属材料で形成され、弾性層は、シリコンゴム等の弾性材料で形成され、離型層は、PFA等のフッ素系樹脂材料で形成される。
加圧ローラー21は、前後方向に延びた回転軸の周りを回転可能に、定着フレームに取り付けられ、即ち、加圧ローラー21の回転軸方向は前後方向である。例えば、加圧ローラー21の後端部には、駆動ギア(図示せず)が固定され、加圧ローラー21は、この駆動ギアを介してモーター等の駆動源40(図6参照)に接続されていて、この駆動源40によって回転駆動される。そして、加圧ローラー21は、定着ベルト20と共に、加圧領域Nを通過する用紙を加圧する。芯材は、定着フレームに軸支され、芯材には上記の駆動ギアが取り付けられる。
熱源22は、定着ベルト20を覆うような外包形状を有し、定着ベルト20の外側(左側)に配置される。換言すれば、熱源22は、定着ベルト20を挟んで加圧ローラー21とは反対側で、定着ベルト20から所定間隔を空けて配置される。熱源22は、例えば、熱源用電源41(図6参照)に接続された励磁コイル22aを備えるIH(Induction Heating)定着ユニットで構成される。熱源22は、制御装置15によって制御される電流を熱源用電源41から励磁コイル22aへ流すことで、励磁コイル22aで磁束を生成し、この磁束を定着ベルト20に作用させることで定着ベルト20(加熱層20a)を誘導加熱させる。励磁コイル22aは、定着ベルト20の回転軸方向に沿って往復するように巻き回され、定着ベルト20の曲面(外周面)形状に沿うように成形された外包型コイルである。
進入前ガイド23は、搬送経路10の搬送方向において、定着ベルト20及び加圧ローラー21よりも上流側に設けられ、搬送経路10上を搬送される用紙を加圧領域Nへ案内する。また、定着装置13は、定着ベルト20及び加圧ローラー21よりも下流側で定着処理後の用紙を定着ベルト20及び加圧ローラー21から分離させる分離爪(図示せず)や分離板(図示せず)を備えていてよい。更に、定着装置13は、分離爪や分離板よりも下流側で定着処理後の用紙を搬送経路10にそって定着装置13の外部に排出する排出ローラー(図示せず)を備えていてよい。
温度検出部24は、定着ベルト20の周面近傍で且つ加圧領域Nの近傍(例えば、加圧領域Nよりも上流側)に設けられる。温度検出部24は、加圧領域Nの近傍での定着ベルト20の表面温度を検出し、検出結果を制御装置15へと出力する。
帯電器25は、定着ベルト20の回転方向において、加圧領域Nよりも上流側で、定着ベルト20の周面近傍に設けられる。図2では、帯電器25が、搬送経路10の搬送方向において加圧領域Nよりも上流側に配置される例を示しているが、帯電器25は、搬送経路10の搬送方向において加圧領域Nよりも下流側に配置されてもよく、熱源22に取り付けられていてもよい。
帯電器25は、放電電極30と、一対の接地電極31とから構成される。帯電器25は、例えば、負極(マイナス)の帯電列を有する定着ベルト20に対して、正極(プラス)の電荷を付与することによって、定着ベルト20の表面を正極に帯電するように構成される。これにより、定着ベルト20を通過する用紙上の正極帯電のトナーは、同極の定着ベルト20に反発して、定着ベルト20への付着が抑制される。そして、トナーの定着ベルト20への付着に起因する定着不良や画像不良等の不具合、いわゆるオフセット現象が抑制される。
放電電極30は、定着ベルト20の軸方向に長く薄い金属板、例えば、厚さ0.1mmのSUS板から形成され、長手方向に鋸歯状に形成された先端を有する、いわゆる針電極であり、良好な指向性を有する。放電電極30は、先端を定着ベルト20の表面に対向させると共に、先端を定着ベルト20の表面から所定間隔を空けて配置される。放電電極30は、基端が電圧印加部32に接続されていて、電圧印加部32からの印加電圧(各接地電極31との電位差)によって、先端で放電(例えば、コロナ放電)を発生させるように構成される。
各接地電極31は、SUS板等の導電材料によって、定着ベルト20の軸方向に長い板状に形成される。一対の接地電極31は、定着ベルト20の周方向において放電電極30を挟んで両側で、放電電極30に平行して配置される。放電電極30の先端側の各接地電極31の端部は、定着ベルト20の表面から所定間隔を空けて配置される。各接地電極31の基端側は、電流検出部26を介して接地されている。一対の接地電極31は、放電電極30によるコロナ放電を安定化させ、例えば、放電電極30の先端で生じた放電による電界が、針先のみに集中せずに、定着ベルト20の幅方向に亘って一様に発生するように作用する。
帯電器25において、放電電極30によって付与される電荷が定着ベルト20の表面でオーバーフローすると、オーバーフローした電荷(電流)が接地電極31に流れ込み、その流れ込み電流は、接地電極31から電流検出部26を介して接地へと出力される。このようなオーバーフローは、例えば、定着ベルト20の回転の異常低速又は停止にも拘らず、放電電極30が放電を継続している場合に発生する。
具体的には、定着ベルト20が加圧ローラー21によって正常に従動回転している間は、定着ベルト20の表面が随時移動しているので、定着ベルト20の表面の電荷の少ない部分が放電電極30と対向する。そのため、放電電極30から一定量の電荷が放出されているとき、定着ベルト20が正常に回転している間は、比較的多量の電荷が定着ベルト20の表面に帯電するので、オーバーフローによる接地電極31への流れ込み電流は、図4に示すように、比較的低くなる。なお、帯電器25では、定着ベルト20の帯電の電荷量を、トナーを反発させるのに十分な量にするために、少しオーバーフローが発生する程度の帯電を行うため、定着ベルト20の正常回転時でも少しの流れ込み電流が発生する。
一方、定着ベルト20の回転が異常低速又は停止である場合、定着ベルト20の表面の移動が停滞するので、帯電により電荷が増加した定着ベルト20の表面の部分が放電電極30と対向する。そのため、放電電極30から一定量の電荷が放出されているとき、定着ベルト20の回転が異常低速又は停止である場合は、比較的少量の電荷しか定着ベルト20の表面に帯電することができず、オーバーフローによる接地電極31への流れ込み電流は、図4に示すように、比較的多くなり、放電電極30への印加電流と略等しくなる。
電圧印加部32は、帯電用電源(図示せず)に接続されていて、帯電用電源からの供給電力を用いて、帯電器25の放電電極30に印加電圧(定電流の印加電流)を供給する。電圧印加部32では、制御装置15によって放電電極30への印加電圧(印加電流)が制御される。放電電極30の放電によって流れる電流(出力電流)は、電圧印加部32からの印加電圧によって定まる。電圧印加部32からの印加電流は、放電電極30の出力電流に比べて小さく、電圧印加部32からの印加電流を増加する程、放電電極30の出力電流が増加する。
電流検出部26は、帯電器25の接地電極31と接地との間に接続されていて、接地電極31で発生した流れ込み電流を検出する。そして、電流検出部26は、流れ込み電流が所定の閾値を超えるか否かを判定し、その判定結果を制御装置15へと出力する。換言すれば、電流検出部26は、接地電極31で発生した所定の閾値を超える流れ込み電流を検出する。所定の閾値は、定着ベルト20が加圧ローラー21によって正常に従動回転している場合の接地電極31への流れ込み電流に基づいて予め設定される。例えば、所定の閾値は、定着ベルト20が回転停止している場合の接地電極31への流れ込み電流と、定着ベルト20が正常回転している場合の接地電極31への流れ込み電流との中間値に設定される(図4参照)。
電流検出部26は、例えば、図5に示すように、第1抵抗35、第2抵抗36、第3抵抗37及びコンパレータ38を備えて構成される。コンパレータ38の第1入力38a(非反転入力)には、接地電極31に接続された第1抵抗35が接続されている。従って、接地電極31からの流れ込み電流I1と第1抵抗35の抵抗値R1とを用いて、第1入力38aへの入力電圧V1は、数式V1=I1×R1で算出される。コンパレータ38の第2入力38b(反転入力)には、基準電圧Vrefを入力する第2抵抗36と、接地された第3抵抗37とが接続されている。従って、基準電圧Vrefと、第2抵抗36の抵抗値R2と、第3抵抗37の抵抗値R3とを用いて、第2入力38bへの入力電圧V2は、数式V2=Vref×(R3/(R2+R3))で算出される。即ち、第2入力38bの入力電圧V2は、コンパレータ38によって第1入力38aの入力電圧V1(流れ込み電流I1に相当する電圧)と比較される閾値となる。コンパレータ38の出力38cは、制御装置15に接続されていて、第1入力38aの入力電圧V1が第2入力38bの入力電圧V2を超える場合、正の出力電圧V3を制御装置15へ出力し、第1入力38aの入力電圧V1が第2入力38bの入力電圧V2以下の場合、負の出力電圧V3を制御装置15へ出力する。なお、図5では、コンパレータ38が基準電圧Vrefを出力電圧V3の電圧値とする例を示しているが、出力電圧V3の電圧値は、これに限定されない。
次に、定着装置13を制御する制御装置15の電気的な構成について図6を参照しながら説明する。制御装置15は、CPU等で構成され、ROMやRAM等の記憶装置16に接続されている。なお、制御装置15及び記憶装置16として、プリンター1の各部を統括制御するメイン制御装置及びメイン記憶装置が適用されてもよい。
制御装置15は、記憶装置16に格納された制御プログラムや制御用データに基づいて、制御装置15に接続された各部を制御する。例えば、制御装置15は、加圧ローラー21の駆動源40、熱源22の熱源用電源41、帯電器25の電圧印加部32、温度検出部24、電流検出部26等に接続されている。制御装置15は、定着装置13による定着処理や帯電器25による帯電処理、電流検出部26による電流検出処理等の各種機能を制御する。
定着装置13の定着処理では、制御装置15は、温度検出部24によって定着ベルト20の表面温度を検出して監視しつつ、熱源用電源41を制御して熱源22によって定着ベルト20を加熱する。これにより、制御装置15は、定着ベルト20の表面温度が所定の定着温度になるまで定着ベルト20を加熱し、更に、定着ベルト20の表面温度を所定の定着温度に維持する。
また、定着処理では、制御装置15は、駆動源40を制御して加圧ローラー21を回転させ、加圧ローラー21に従動して定着ベルト20が回転する。そして、トナー像が形成された用紙は、定着装置13に供給されると、定着ベルト20及び加圧ローラー21の回転によって搬送されながら、加圧領域Nで定着ベルト20によって加熱され、定着ベルト20及び加圧ローラー21によって加圧される。これにより、トナー像が用紙に定着される。
帯電器25の帯電処理は、上記の定着処理において用紙が定着ベルト20及び加圧ローラー21の間(加圧領域N)に進入する前に開始される。帯電処理では、制御装置15は、電圧印加部32を制御して所定の印加電圧(印加電流)を帯電器25の放電電極30に供給する。例えば、プリンター1が正極性のトナーを用いて用紙にトナー像を形成している場合、電圧印加部32によって正極性の印加電圧を放電電極30に供給する。そして、放電電極30は、正極性の電荷を定着ベルト20の表面に放電し、定着ベルト20の表面が正極性に帯電する。これによって、正極性のトナーが定着ベルト20の表面に付着し難くなる。
電流検出部26による電流検出処理では、帯電器25の接地電極31から接地への流れ込み電流が電流検出部26へ入力されている。電流検出部26では、接地電極31からの流れ込み電流が所定の閾値を超えるか否かを判定し、その判定結果を制御装置15へと出力する。制御装置15は、流れ込み電流が所定の閾値を超えている場合、定着ベルト20の回転が異常低速又は停止であると判定し、熱源用電源41による熱源22への電力供給を遮断(停止)して、熱源22による定着ベルト20の加熱を停止する。更に、制御装置15は、駆動源40による加圧ローラー21の回転駆動、並びに電圧印加部32及び帯電器25による定着ベルト20の帯電を停止する。なお、この場合、制御装置15は、表示や音声の出力を用いて、定着ベルト20の回転異常(異常低速又は停止)をユーザーに警告してもよい。
本実施形態によれば、上記のように、プリンター1(画像形成装置)の定着装置13は、熱源22によって加熱されて用紙に形成されたトナー像を加熱する回転可能な定着ベルト20(加熱部材)と、定着ベルト20を加圧し、回転することで定着ベルト20を従動回転させ、定着ベルト20との間を通過する用紙を加圧する加圧ローラー21(加圧部材)と、トナー像を構成するトナーと同極性の電荷を放電する放電電極30及び定着ベルト20の周方向において放電電極30を挟んで設けられる一対の接地電極31を有し、放電電極30によって放電した電荷を定着ベルト20の表面に帯電させる帯電器25と、接地電極31からの流れ込み電流を検出する電流検出部26と、を備えている。そして、定着装置13の制御装置15は、電流検出部26によって検出された流れ込み電流が所定の閾値を超える場合、定着ベルト20の回転停止を判定する。
上記のような構成によれば、定着装置13は、定着ベルト20の帯電で生じた流れ込み電流に基づいて定着ベルト20の回転状態を判定しているため、加圧ローラー21に対して定着ベルト20がスリップして回転停止状態になった場合でも、定着ベルト20の回転停止を適切に判定することができる。これにより、定着ベルト20の回転状態の誤判定を抑制することができる。
また、制御装置15は、定着ベルト20の回転停止を判定した場合、熱源22による定着ベルト20の加熱を停止する。これにより、定着ベルト20のスリップによる停止時に、定着ベルト20が誤って加熱されることを抑制し、定着ベルト20の過昇温に起因する故障や火災等の不具合を抑制することができる。
また、定着装置13では、所定の閾値は、定着ベルト20が加圧ローラー21によって正常に従動回転している場合の接地電極31からの流れ込み電流に基づいて予め設定される。これにより、電流検出部26で所定の閾値を用いることにより、流れ込み電流が、定着ベルト20の正常な従動回転に相当するか否かを適切に判定することができる。
また、熱源22は、定着ベルト20を誘導加熱する励磁コイル22aから構成される。定着ベルト20を励磁コイル22aで加熱する定着装置13の構成では、熱源22による定着ベルト20の加熱位置と、温度検出部24による定着ベルト20の温度検出位置とが異なることがある。この場合、停止している定着ベルト20が熱源22で加熱されても、温度検出部24は定着ベルト20の過昇温を検出できず、温度検出結果に基づいて熱源22の加熱を停止することができない。しかしながら、本実施形態によれば、定着ベルト20の帯電で生じた流れ込み電流に基づいて定着ベルト20の回転状態を判定しているため、励磁コイル22aで定着ベルト20を加熱する場合でも、定着ベルト20のスリップによる停止時に、熱源22による定着ベルト20の加熱を停止することができる。
上記した実施形態では、熱源22として励磁コイル22aを備えたIH定着ユニットを適用する場合について説明したが、他の異なる実施形態では、熱源22は、例えば、ハロゲンヒーターやセラミックヒーターを適用してもよい。また、ハロゲンヒーターやセラミックヒーターからなる熱源22は、定着ベルト20の外部に設けられてもよいが、定着ベルト20の内部に設けられてもよい。
上記した実施形態では、定着装置13が定着ベルト20としての加熱部材を備える構成を説明したが、加熱部材はこれに限定されず、例えば、定着ローラーを備えて構成されてもよい。
本実施形態では、モノクロのプリンター1に本発明の構成を適用する場合について説明したが、他の異なる実施形態では、カラープリンター、複写機、ファクシミリ、複合機等の他の画像形成装置に本発明の構成を適用することも可能である。
1 プリンター(画像形成装置)
2 プリンター本体
6 画像形成部
10 搬送経路
13 定着装置
20 定着ベルト(加熱部材)
21 加圧ローラー(加圧部材)
22 熱源
24 温度検出部
25 帯電器
26 電流検出部
30 放電電極
31 接地電極
32 電圧印加部

Claims (5)

  1. 熱源によって加熱されて用紙に形成されたトナー像を加熱する回転可能な加熱部材と、
    前記加熱部材を加圧し、回転することで前記加熱部材を従動回転させ、前記加熱部材との間を通過する前記用紙を加圧する加圧部材と、
    前記トナー像を構成するトナーと同極性の電荷を放電する放電電極及び前記加熱部材の周方向において前記放電電極を挟んで設けられる一対の接地電極を有し、前記放電電極によって放電した電荷を前記加熱部材の表面に帯電させる帯電器と、
    前記接地電極からの流れ込み電流を検出する電流検出部と、を備え、
    前記電流検出部によって検出された流れ込み電流が所定の閾値を超える場合、前記加熱部材の回転停止を判定することを特徴とする定着装置。
  2. 前記加熱部材の回転停止を判定した場合、前記熱源による前記加熱部材の加熱を停止することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記所定の閾値は、前記加熱部材が前記加圧部材によって正常に従動回転している場合の前記接地電極からの流れ込み電流に基づいて予め設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記熱源は、前記加熱部材を誘導加熱する励磁コイルから構成されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の定着装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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