JP2019105210A - 保持シール材及び排ガス浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数枚のマットが積層された保持シール材であっても、優れた巻き付け性を確保する技術を提供する。【解決手段】保持シール材は、複数枚積層された無機繊維からなるマットと、マットを結束し固着力を有しない少なくとも一つ以上の帯状体とを備えている。マットは、第1のマットと第2のマットを含み、第1の端部と第2の端部とを有し、第1の端部には長手方向に沿って凸部が形成され、第2の端部には長手方向に沿って凸部と凹部が形成されている。凸部と凹部とは、排ガス浄化装置を組み立てるために排ガス処理体に保持シール材を巻き付けた際に、嵌合する。二つのマットは、少なくとも一つの凸部において、帯状体により結束されている。【選択図】図1
Description
本発明は、保持シール材及び排ガス浄化装置に関する。
保持シール材は、自動車からの排気ガスや、石炭や重油などを燃焼させたときの排気ガスを浄化する触媒担体または排気フィルタ担体を、排気管に保持するまたは排気ガスをシールするために用いられる。保持シール材は例えばマットの形状を有する。
保持シール材が適用される箇所においては、近年では保持シール材の厚さを厚くして保温性能を高めようとする設計手法も採られている。こうした保持シール材において、保持力の要因たる無機繊維の反発力を確保するには、保持シール材の単位面積当たりの重量を大きくする必要がある。
上記に対応するための技術の一つとして、例えば特許文献1は、保持シール材を構成するマットを複数枚組み合わせすることにより、重量を大きくした保持シール材を開示している。
特許文献1に記載の保持シール材において、複数枚のマットは中央領域において接着剤等により層間を接着固定されるとともに、縁部領域がバンドによって保持される。縁部領域はマットにおいて幅の大きな部分であり、バンドの長さが必然的に長くなるため、保持マット全体に含まれる有機成分等の増大を招くことになるが、このような成分は本来の保持シール材には不要なものであり、好ましくない。また、排ガス処理体の周囲への巻き付けの際に、各シートの端部に配置された凸部と凹部を嵌合させる必要があるが、凸部および凹部の箇所においては、各シートはバンドによって保持されていないため、二つのシートの凸部および凹部の位置が層間においてずれることがある。このような場合、内周層、外周層の各層毎に勘合部をはめ合わせる調整が必要になり、排ガス処理体の周囲に巻き付ける際における作業性、すなわち巻き付け性が低下する可能性がある。
そこで本発明では、複数枚のマットが積層された保持シール材であっても、優れた巻き付け性を確保する技術を提供する。
本発明の保持シール材は、少なくとも二つの積層されたマットを備える保持シール材であって、前記マットの各々は、第1の端部に長手方向に沿って形成された凸部を有するとともに、第2の端部に長手方向に沿って形成された凸部と凹部を有し、前記二つのマットは、少なくとも一つの前記凸部において、帯状体により結束されている。
本発明の保持シール材は、例えば前記二つのマットは、前記少なくとも一つの凸部と異なる位置において、帯状体により結束されている。
本発明の保持シール材は、例えば前記帯状体を除いた状態における前記凸部の幅が、前記帯状体により結束された状態における前記凸部の幅より大きい。
本発明の保持シール材は、例えば前記凸部の少なくとも一部の幅が、当該凸部の他の部分の幅より小さい。
本発明の保持シール材は、例えば前記凸部の先端部の幅が、当該凸部の他の部分の幅より小さい。
本発明の保持シール材は、例えば前記二つのマットは、前記帯状体の配置位置とは異なる位置において固定されている。
本発明の保持シール材は、例えば前記帯状体が、ミシン目加工、包装用帯フィルム加工、端部カット加工、中央部の摘み易い形状のカット加工、Vノッチ加工、マイクロノッチ加工、フィルム表面細孔加工、ハーフカット加工のうち少なくとも一つの加工が施される。
本発明の排ガス浄化装置は、ケーシングと、前記ケーシングに収容された排ガス処理体と、前記排ガス処理体の周囲に巻き付けられ、前記排ガス処理体及び前記ケーシングの間に配設された前記保持シール材と、を備える。
本発明の保持シール材及び排ガス浄化装置によれば、凸部で帯状体により二つのマットが結束されているため、搬送する際に二つのマットの分離が避けられ搬送状態が良好となり、排ガス処理体の周囲に巻き付ける際における作業性、すなわち巻き付け性が向上する。また、保持シール材の中央部よりも細幅の凸部に帯状体を配置しているため、帯状体を小型化でき排ガスの熱による焼失時の樹脂量、有機成分等の余計な成分の増大を抑制することができる。
本発明の保持シール材及び排ガス浄化装置について、図1から図6を用いて詳述する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る保持シール材の第1の実施形態の一例を示す正面斜視図である。
保持シール材1は、複数枚積層された無機繊維からなるマット10と、マット10を結束し固着力を有しない少なくとも一つ以上の帯状体20とを備えている。
図1は、本発明に係る保持シール材の第1の実施形態の一例を示す正面斜視図である。
保持シール材1は、複数枚積層された無機繊維からなるマット10と、マット10を結束し固着力を有しない少なくとも一つ以上の帯状体20とを備えている。
マット10は、所定の長手方向Xの長さ、幅方向Yの幅及び厚さを有する平面視略矩形状をなし、本実施形態においては、後述する排ガス処理体130に当接する側の第1のマット11と、第1のマット11を外側から覆う第2のマット12を有し、二つのマット11、12からなる積層構造をしている。また、第1のマット11の長手方向Xの全長は、第2のマット12の全長よりも短い。
また、マット10は、第1の端部13と、第1の端部13の反対側に位置する第2の端部14を有し、第1の端部13には長手方向Xに沿って凸部15が形成され、第2の端部14には長手方向Xに沿って凸部16と凹部17が形成されている。マット10の凸部15と凹部17とは、後述する排ガス浄化装置100を組み立てるために排ガス処理体130に保持シール材1を巻き付けた際に、嵌合することができる。
本実施形態では、凸部15と凸部16及び凹部17が、それぞれのマット11、12に形成されているため、各構成の符号を以下とする。
第1のマット11において、第1の端部13a、第2の端部14a、凸部15a、凸部16a及び凹部17aであり、第2のマット12において、第1の端部13b、第2の端部14b、凸部15b、凸部16b及び凹部17bである。
尚、凸部15b、凸部16bの幅寸法と凹部17bの幅寸法が、少なくとも一部において実質的に同じ値を有することにより、排ガス処理体の周囲に巻き付けた場合の嵌合時に隙間を無くすことができ、排気ガスの漏れを抑止することができる。
第1のマット11において、第1の端部13a、第2の端部14a、凸部15a、凸部16a及び凹部17aであり、第2のマット12において、第1の端部13b、第2の端部14b、凸部15b、凸部16b及び凹部17bである。
尚、凸部15b、凸部16bの幅寸法と凹部17bの幅寸法が、少なくとも一部において実質的に同じ値を有することにより、排ガス処理体の周囲に巻き付けた場合の嵌合時に隙間を無くすことができ、排気ガスの漏れを抑止することができる。
本実施形態に係る保持シール材1では、保持シール材1を構成するマット10は、無機繊維からなる素地マットに対してニードリング処理を施して得られるニードルマットであることが望ましい。ニードリング処理とは、ニードル等の繊維交絡手段を素地マットに対して抜き差しすることをいう。第1のマット11及び第2のマット12では、比較的平均繊維長の長い無機繊維がニードリング処理により3次元的に交絡している。第1のマット11及び第2のマット12は、長手方向に垂直な幅方向でニードリング処理されている。なお、交絡構造を呈するために、無機繊維はある程度の平均繊維長を有しており、例えば、無機繊維の平均繊維長は、5mm〜100mmであることが望ましい。
実施形態に係る保持シール材1では、保持シール材1の高さを抑えたり、排ガス浄化装置100の組み立て前の作業性を高めたりするために、保持シール材1を構成するマット10に、さらに有機バインダ等のバインダが含まれていてもよい。
図1に示す保持シール材1では、厚さ1.5〜15mmの2枚のマット10が積層されている例を示しているが、本発明に係る保持シール材1において、積層するマット10の数は特に限定されず、3枚以上であってもよい。
一般的に、複数枚のマット10が積層される場合、複数枚のマット10のうち全長が最も短いマット(以下、最短マットともいう)が排ガス処理体の周囲に巻き付けられるマットであり、次いで、最短マットより全長の長いマットが積層され、その後、順次積層されていくにつれて、マットの全長が長くなっていく。
図1に示す保持シール材1は2枚のマット11、12で構成されており、第1のマット11が最短マットであって、最も内側に配置されて排ガス処理体130の周囲に巻き付けられ、第2のマット12が第1のマット11の外側に積層されて配置される。ただし、各マット10の全長の関係は必ずしも実施形態のものには限定されない。例えば第1のマット11及び第2のマット12の全長を同一にしてもよい。
第1の実施形態において、帯状体20は第1の端部13に形成されている凸部15に配置され、凸部15の長手方向Xの長さL1と帯状体20の長さL2はほぼ等しく、凸部15の幅方向Yの幅W1と帯状体20の幅W2はほぼ等しく、第1のマット11の凸部15aと第2のマット12の凸部15bとを結束している。本実施形態に係る保持シール材1において、帯状体20の材料としては、特に限定されないが、例えば、紙、フィルム、布、及び、ゴム等が挙げられる。
実施形態に係る保持シール材1において、帯状体20は、固着力を有していない材料からなる。つまり、帯状体20とマット10とは固着されていない。そのため、第1のマット11及び第2のマット12同士は完全に固定されず、第1のマット11、第2のマット12を例えば人の手により長手方向に、相対的に移動させる(ずらす)ことができる。
(排ガス浄化装置)
図2は、本発明に係る排ガス浄化装置100の一例を模式的に示す斜視図である。排ガス浄化装置100は、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状の排ガス処理体130と、排ガス処理体130を収容するケーシング120と、排ガス処理体130とケーシング120との間に配設され、排ガス処理体130を保持する保持シール材1とから構成されている。
図2は、本発明に係る排ガス浄化装置100の一例を模式的に示す斜視図である。排ガス浄化装置100は、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状の排ガス処理体130と、排ガス処理体130を収容するケーシング120と、排ガス処理体130とケーシング120との間に配設され、排ガス処理体130を保持する保持シール材1とから構成されている。
ケーシング120の端部には、必要に応じて、内燃機関から排出された排ガスを導入する導入管と排ガス浄化装置100を通過した排ガスが外部に排出される排出管とが接続されることになる。排ガス処理体130として、各々のセルにおけるいずれか一方が封止材によって目封じされたハニカムフィルタを用いることができる。
本実施形態において、帯状体20は、凸部15に設けられている。帯状体20の結束により搬送における第1のマット11と第2のマット12の離間を防ぎ、排ガス処理体130に巻き付ける際の作業性の向上に繋がる。また、排ガスの熱で帯状体20が焼失するため、凸部15の外壁と凸部16内壁との嵌合における隙間がマット繊維開放により隙間が解消され、密接した嵌合となる。即ち、帯状体20を除いた状態における凸部15の幅が、帯状体20により結束された状態における凸部15の幅より大きい状態となる。さらに、帯状体20が部分的であるため、焼失時の樹脂量、有機成分等の余計な成分の増大を抑制することができる。
図3から図6を用いて、第2の実施形態から第10の実施形態について説明する。
(第2の実施形態)
図3(a)は、保持シール材1の第2の実施形態の一例を示す平面図である。第2のマット12側から見た平面図であるため、第1のマット11は省略してある。以下、平面図においては同様である。
図3(a)は、保持シール材1の第2の実施形態の一例を示す平面図である。第2のマット12側から見た平面図であるため、第1のマット11は省略してある。以下、平面図においては同様である。
第2の実施形態では、帯状体20は凸部15の他、凸部16にも設けられている。尚、必要に応じて、マット10の中央部に帯状体20を設けても良い。ここで、「凸部15に設けられている」とは、第1のマット11の凸部15aと第2のマットの凸部15bが帯状体20に結束されていることを意味する。また、凸部16に対しても同様であり、後述においても同様である。
凸部15と凸部15の反対側にある凸部16にも帯状体20を設けることにより結束力が増し、搬送性や作業性が向上する。また、帯状体20が短い分、従来に比較して有機成分等を低減できる。
(第3の実施形態)
図3(b)は、保持シール材1の第3の実施形態の一例を示す平面図である。第3の実施形態における帯状体20の長さは、凸部15と凸部16の長さよりも短く形成されている。即ち、凸部15に設けられた帯状体20の長さL3は、凸部15の長手方向Xの長さL1よりも短い。また、凸部16bに設けられた帯状体20の長さL4も、凸部16の長手方向Xの長さL5よりも短い。搬送性や作業性の向上と有機成分等をより低減することが可能である。
図3(b)は、保持シール材1の第3の実施形態の一例を示す平面図である。第3の実施形態における帯状体20の長さは、凸部15と凸部16の長さよりも短く形成されている。即ち、凸部15に設けられた帯状体20の長さL3は、凸部15の長手方向Xの長さL1よりも短い。また、凸部16bに設けられた帯状体20の長さL4も、凸部16の長手方向Xの長さL5よりも短い。搬送性や作業性の向上と有機成分等をより低減することが可能である。
(第4の実施形態)
図4(a)は、保持シール材1の第4の実施形態の一例を示す平面図である。第4の実施形態における凸部15、16には、それぞれマット10の幅方向Yにおいて、凸部15、16の幅W1よりも細幅W3の窪み部(切り欠き、くびれ)18aが部分的に形成されている。帯状体20は、それぞれの窪み部18aに設けられ、二つのマット11、12を結束している。
図4(a)は、保持シール材1の第4の実施形態の一例を示す平面図である。第4の実施形態における凸部15、16には、それぞれマット10の幅方向Yにおいて、凸部15、16の幅W1よりも細幅W3の窪み部(切り欠き、くびれ)18aが部分的に形成されている。帯状体20は、それぞれの窪み部18aに設けられ、二つのマット11、12を結束している。
窪み部18aに帯状体20を配置することにより、容易に凸部15、16から帯状体20が外れることなく、安定した結束が可能となる。より搬送性や作業性が向上し、帯状体20がより細幅となるため、焼失時の樹脂量、有機成分等の余計な成分の増大を抑制することができる。
(第5の実施形態)
図4(b)は、保持シール材1の第5の実施形態の一例を示す平面図である。第5の実施形態における凸部15、16には、それぞれマット10の幅方向Yにおいて、凸部15、16の幅W1よりも細幅W4で凸部15、16の先端部から突出している突出部18bが形成されている。帯状体20は、それぞれの突出部18bに設けられ、二つのマット11、12を結束している。
図4(b)は、保持シール材1の第5の実施形態の一例を示す平面図である。第5の実施形態における凸部15、16には、それぞれマット10の幅方向Yにおいて、凸部15、16の幅W1よりも細幅W4で凸部15、16の先端部から突出している突出部18bが形成されている。帯状体20は、それぞれの突出部18bに設けられ、二つのマット11、12を結束している。
突出部18bに帯状体20を配置することにより、搬送性や作業性が向上する。特に、排ガス処理体130に保持シール材1を巻き付けた後、帯状体20を容易に取り外すことも可能である。また、帯状体20がより細幅となるため、焼失時の樹脂量、有機成分等の余計な成分の増大を抑制することができる。
(第6の実施形態)
図5(a)は、保持シール材1の第6の実施形態の一例を示す部分平面図であり、排ガス処理体130に保持シール材1を巻き付け凸部15と凹部17とが嵌合している状態を示している。第6の実施形態における帯状体20の位置は第2の実施形態に類しており、凸部15と凸部16とに設けられた帯状体20が、図2に示す排ガス処理体130に保持シール材1を巻き付けた状態において、両帯状体20の側面同士が接触する位置に配置される。凸部15を凸部16及び凹部17に嵌合する際、より強固な嵌合が可能となり、排ガスの熱で帯状体20が焼失した状態において凸部15と凸部16とがやや膨張し、嵌合がさらに強化される。
図5(a)は、保持シール材1の第6の実施形態の一例を示す部分平面図であり、排ガス処理体130に保持シール材1を巻き付け凸部15と凹部17とが嵌合している状態を示している。第6の実施形態における帯状体20の位置は第2の実施形態に類しており、凸部15と凸部16とに設けられた帯状体20が、図2に示す排ガス処理体130に保持シール材1を巻き付けた状態において、両帯状体20の側面同士が接触する位置に配置される。凸部15を凸部16及び凹部17に嵌合する際、より強固な嵌合が可能となり、排ガスの熱で帯状体20が焼失した状態において凸部15と凸部16とがやや膨張し、嵌合がさらに強化される。
(第7の実施形態)
図5(b)は、保持シール材1の第7の実施形態の一例を示す平面図である。第7の実施形態において、凸部16は帯状体20で結束されているが、凸部15では糸21で縫い付けられている。固定力を有していない帯状体20に比較して糸21で縫い付けられているため固定され、搬送性や作業性をより向上している。また、帯状体20に比較して糸21の占有面積が極めて小さいため、焼失時の樹脂量、有機成分等の余計な成分の増大をより抑制することができる。
図5(b)は、保持シール材1の第7の実施形態の一例を示す平面図である。第7の実施形態において、凸部16は帯状体20で結束されているが、凸部15では糸21で縫い付けられている。固定力を有していない帯状体20に比較して糸21で縫い付けられているため固定され、搬送性や作業性をより向上している。また、帯状体20に比較して糸21の占有面積が極めて小さいため、焼失時の樹脂量、有機成分等の余計な成分の増大をより抑制することができる。
図6は、第1のマット11の長手方向Xの全長は、第2のマット12の全長よりも短い状態をより明確に示した実施形態である。特に図(b)、(c)において、第1のマット11は破線で、第2のマット12は実線で示している。
(第8の実施形態)
図6(a)は、保持シール材1の第8の実施形態の一例を示す側面図である。帯状体20は凸部15、16に設けられている。第1のマット11の第1の端部13aの端面と第2のマット12の第1の端部13bの端面とが面一となるよう、また、第1のマット11の第2の端部14aの端面と第2のマット12の第2の端部14bの端面とが面一となるように、帯状体20で結束している。そのため、第2のマット12が、排ガス処理体130に保持シール材1を巻き付ける前は、中央部において第1のマット11から離間している。
図6(a)は、保持シール材1の第8の実施形態の一例を示す側面図である。帯状体20は凸部15、16に設けられている。第1のマット11の第1の端部13aの端面と第2のマット12の第1の端部13bの端面とが面一となるよう、また、第1のマット11の第2の端部14aの端面と第2のマット12の第2の端部14bの端面とが面一となるように、帯状体20で結束している。そのため、第2のマット12が、排ガス処理体130に保持シール材1を巻き付ける前は、中央部において第1のマット11から離間している。
凸部15と凸部16に帯状体20を設けることにより結束力が増し、搬送性や作業性が向上する。また、帯状体20が短い分、従来に比較して有機成分等を低減できる。
(第9の実施形態)
図6(b)は、保持シール材1の第9の実施形態を示す平面図である。第9の実施形態では、凸部15aと凸部15bの端部がほぼ同じ位置にあり、凸部16a及び凹部17aが凸部16b及び凹部17bに比較して長手方向Xの長さが短くなっている。また、帯状体20は凸部15と中央部に設けられている。凸部15a、15bの端部を合わせることにより、排ガス処理体130に巻き付ける作業性が向上する。
図6(b)は、保持シール材1の第9の実施形態を示す平面図である。第9の実施形態では、凸部15aと凸部15bの端部がほぼ同じ位置にあり、凸部16a及び凹部17aが凸部16b及び凹部17bに比較して長手方向Xの長さが短くなっている。また、帯状体20は凸部15と中央部に設けられている。凸部15a、15bの端部を合わせることにより、排ガス処理体130に巻き付ける作業性が向上する。
(第10の実施形態)
図6(c)、保持シール材1の第10の実施形態を示す平面図である。第10の実施形態では、凸部15a及び凸部16aが凸部15b及び凸部16bに比較して長手方向Xの長さが短く形成されている。また、帯状体20によって、凸部15aと凸部15bとが、及び凸部16aと凸部16bとが、それぞれ結束されている。排ガス処理体130に巻き付けた時に第1のマットに隙間を第2のマット12が覆うため、排ガスの漏れを抑制することが可能となる。
図6(c)、保持シール材1の第10の実施形態を示す平面図である。第10の実施形態では、凸部15a及び凸部16aが凸部15b及び凸部16bに比較して長手方向Xの長さが短く形成されている。また、帯状体20によって、凸部15aと凸部15bとが、及び凸部16aと凸部16bとが、それぞれ結束されている。排ガス処理体130に巻き付けた時に第1のマットに隙間を第2のマット12が覆うため、排ガスの漏れを抑制することが可能となる。
(その他の実施形態)
図7(a)は、 図3(b)の第3の実施形態の保持シール材1を排ガス処理体130に巻き付け凸部15と凹部17とが嵌合している状態を示している。幅が狭く、有機成分を低減できる二つの帯状体20が引き離された状態となっている。図7(b)の実施形態は、図7(a)のものと類似しているが、帯状体20がミシン目20aに沿って容易に破断可能となっており、帯状体20を外しても、凸部15、凸部16、凹部17を跨いでいる固定粘着テープ22により、凸部15と凹部17とが嵌合状態を維持している。ただし、固定粘着テープ22は必須ではなく、帯状体20を外しても、凸部15と凹部17の嵌合が維持できるなら、保持シール材1の排ガス処理体130への巻き付け後、ミシン目20aに沿って帯状体20を破断し外すことにより、有機成分を低減することができる。また、ミシン目は図示した形態に限らず、切込みを持たせることもできるし、ミシン目の代わりに包装などに使用されている帯フィルムや、脱着可能な粘着部等を用いてもよい。すなわち、二つのマットを結束する帯状体は、ミシン目加工、包装用帯フィルム加工、端部カット加工、中央部の摘み易い形状のカット加工、Vノッチ加工、マイクロノッチ加工、フィルム表面細孔加工、ハーフカット加工等、容易に破断して引き抜きを可能とする種々の加工が施されたものを用いることができる。
図7(a)は、 図3(b)の第3の実施形態の保持シール材1を排ガス処理体130に巻き付け凸部15と凹部17とが嵌合している状態を示している。幅が狭く、有機成分を低減できる二つの帯状体20が引き離された状態となっている。図7(b)の実施形態は、図7(a)のものと類似しているが、帯状体20がミシン目20aに沿って容易に破断可能となっており、帯状体20を外しても、凸部15、凸部16、凹部17を跨いでいる固定粘着テープ22により、凸部15と凹部17とが嵌合状態を維持している。ただし、固定粘着テープ22は必須ではなく、帯状体20を外しても、凸部15と凹部17の嵌合が維持できるなら、保持シール材1の排ガス処理体130への巻き付け後、ミシン目20aに沿って帯状体20を破断し外すことにより、有機成分を低減することができる。また、ミシン目は図示した形態に限らず、切込みを持たせることもできるし、ミシン目の代わりに包装などに使用されている帯フィルムや、脱着可能な粘着部等を用いてもよい。すなわち、二つのマットを結束する帯状体は、ミシン目加工、包装用帯フィルム加工、端部カット加工、中央部の摘み易い形状のカット加工、Vノッチ加工、マイクロノッチ加工、フィルム表面細孔加工、ハーフカット加工等、容易に破断して引き抜きを可能とする種々の加工が施されたものを用いることができる。
図8(a)〜(f)は、図4(a)、(b)に示した第4、第5の実施形態の保持シール材1の変形例の凸部15と凹部17とが嵌合している状態を示している。凸部15(特に突出部18b)、凹部17(特に窪み部18a)のそれぞれの形状を変形することが可能であり、変形に応じて帯状体20を設けることができる。
本発明の保持シール材1は、少なくとも二つの積層されたマット10を備える保持シール材1であって、マット10の各々は、第1の端部13に長手方向Xに沿って形成された凸部15を有するとともに、第2の端部14に長手方向Xに沿って形成された凸部16と凹部17を有するとともに二つのマット10は、少なくとも一つの凸部(15または16)において、帯状体20により結束されている。
本発明の保持シール材1によれば、凸部15(または凸部16)で帯状体20により二つのマット10が結束されているため、搬送する際に二つのマット10の分離が避けられ搬送状態が良好となり、排ガス処理体130の周囲に巻き付ける際における作業性、すなわち巻き付け性が向上する。また、保持シール材1の中央部よりも細幅の凸部15(または凸部16)に帯状体20を配置しているため、帯状体20を小型化でき排ガスの熱による焼失時の樹脂量、有機成分等の余計な成分の増大を抑制することができる。
本発明の保持シール材1は、例えば二つのマット10は、少なくとも一つの凸部15(または凸部16)と異なる位置において、帯状体20により結束されている。凸部15及び凸部16において、それぞれ帯状体2により結束されているため、搬送性や作業性が向上する。また、従来技術に比較して帯状体20が少なくてすみ、焼失時の樹脂量、有機成分等の余計な成分の増大を抑制することができる。
本発明の保持シール材1は、例えば帯状体20を除いた状態における凸部15(または凸部16)の幅が、帯状体20により結束された状態における凸部15(または凸部16)の幅より大きい。排ガス熱により帯状体20が焼失し、帯状体20を設けていた凸部15が膨張するため、凸部16及び凹部17との嵌合が強固となる。
本発明の保持シール材1は、例えば凸部15(または凸部16)の少なくとも一部の幅が、当該凸部15(または凸部16)の他の部分の幅より小さい。帯状体20の締結が容易となり二つのマット10の結束の作業性が向上する。
本発明の保持シール材は、例えば凸部15(または凸部16)の先端部の幅が、当該凸部15(または凸部16)の他の部分の幅より小さい。帯状体20の締結が容易となり二つのマット10の結束の作業性が向上する。
本発明の保持シール材1は、例えば二つのマット10は、帯状体20の配置位置とは異なる位置において固定されている。帯状体20のみで生じ易い二つのマット10同士のズレを抑制し、排ガス処理体130への巻き付け作業が向上する。
本発明の排ガス浄化装置100は、ケーシング120と、ケーシング120に収容された排ガス処理体130と、排ガス処理体130の周囲に巻き付けられ、排ガス処理体130及びケーシング120の間に配設された保持シール材1と、を備える。
本発明の排ガス浄化装置100によれば、保持シール材1の凸部15(または凸部16)で帯状体20により二つのマット10が結束されているため、排ガス処理体130の周囲に巻き付ける際における作業性、すなわち巻き付け性が向上する。また、保持シール材1の中央部よりも細幅の凸部15(または凸部16)に帯状体20を配置しているため、帯状体20を小型化でき排ガスの熱による焼失時の樹脂量、有機成分等の余計な成分の増大を抑制することができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
1 保持シール材
10 マット
11 第1のマット
12 第2のマット
13 第1の端部
14 第2の端部
15 凸部
16 凸部
17 凹部
18a 窪み部
18b 突出部
20 帯状体
21 糸
X 長手方向
Y 幅方向
10 マット
11 第1のマット
12 第2のマット
13 第1の端部
14 第2の端部
15 凸部
16 凸部
17 凹部
18a 窪み部
18b 突出部
20 帯状体
21 糸
X 長手方向
Y 幅方向
Claims (8)
- 少なくとも二つの積層されたマットを備える保持シール材であって、
前記マットの各々は、第1の端部に長手方向に沿って形成された凸部を有するとともに、第2の端部に長手方向に沿って形成された凸部と凹部を有し、
前記二つのマットは、少なくとも一つの前記凸部において、帯状体により結束されている、保持シール材。 - 請求項1に記載の保持シール材であって、
前記二つのマットは、前記少なくとも一つの凸部と異なる位置において、帯状体により結束されている、
保持シール材。 - 請求項1または2に記載の保持シール材であって、
前記帯状体を除いた状態における前記凸部の幅が、前記帯状体により結束された状態における前記凸部の幅より大きい、
保持シール材。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の保持シール材であって、
前記凸部の少なくとも一部の幅が、当該凸部の他の部分の幅より小さい、
保持シール材。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の保持シール材であって、
前記凸部の先端部の幅が、当該凸部の他の部分の幅より小さい、
保持シール材。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の保持シール材であって、
前記二つのマットは、前記帯状体の配置位置とは異なる位置において固定されている、 保持シール材。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の保持シール材であって、
前記帯状体は、ミシン目加工、包装用帯フィルム加工、端部カット加工、中央部の摘み易い形状のカット加工、Vノッチ加工、マイクロノッチ加工、フィルム表面細孔加工、ハーフカット加工のうち少なくとも一つの加工が施される、
保持シール材。 - ケーシングと、
前記ケーシングに収容された排ガス処理体と、
前記排ガス処理体の周囲に巻き付けられ、前記排ガス処理体及び前記ケーシングの間に配設された保持シール材と、を備える排ガス浄化装置であって、
前記保持シール材は、請求項1から7のいずれか1項に記載の保持シール材である、
排ガス浄化装置。
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JP2017237973A JP2019105210A (ja) | 2017-12-12 | 2017-12-12 | 保持シール材及び排ガス浄化装置 |
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-
2017
- 2017-12-12 JP JP2017237973A patent/JP2019105210A/ja active Pending
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