JP2019104981A - 三次元造形装置および三次元造形物の製造方法 - Google Patents

三次元造形装置および三次元造形物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粉末床溶融結合法による三次元造形では、造形過程で造形物の内部に意図しない空隙が形成される場合がある。造形物の内部に空隙が存在した場合には、造形物の強度が低下して壊れやすくなる。内部の空隙を検知する方法として、レーザービームを照射して弾性波を発生させて検出する方法があるが、十分な感度が得られなかったり、検出位置の分解能や精度が低いという問題があった。【解決手段】X線発生器(141)から造形物にX線を照射し、X線検出器(143)で透過量を検出する。透過量検出値と、造形物の密度情報と、放射線に対する造形物の吸収係数情報と、造形物の設計厚み情報とを用いて、堆積された造形物の実質的な厚みが設計厚みよりも小さな領域が存在するかを検出する。検出した場合には、造形物の表面形状を照明装置(151)と撮像装置(152)を用いて測定し、空隙が造形物の内部にあるか表面にあるかを判定する。空隙が内部にある場合には、空隙に溶融材料を充填して修復する。【選択図】図1

Description

本発明は、エネルギービームを用いて三次元造形物を製造する三次元造形装置及び三次元造形方法に関する。特に、製造中に三次元造形物の内部に意図せずに形成された空隙を検出して、これを修復する技術に関する。
近年、いわゆる3Dプリンタの開発が盛んに行われており、さまざまな方式が試みられている。例えば、熱溶融積層造形法、光硬化性樹脂を用いた光造形法、粉末床溶融結合法、等のさまざまな方式が知られている。中でも、エネルギービームを用いて加熱工程を行う粉末床溶融結合法により三次元造形物を製造する三次元造形装置の開発が盛んである。
粉末床溶融結合法では、粉末の充填不足や溶融時の液の流動不足、あるいは溶融時に液に生じた気泡等に起因して、造形物の内部に意図しない空隙が発生してしまう場合がある。造形物の内部に空隙が存在した場合、造形物に力が加わるとこれを起点として亀裂が進展し破断に至ることもあり、造形物が壊れやすくなる。
特許文献1に記載された積層造形装置では、造形物の内部の空洞を検知するために、造形中に造形物にレーザービームを照射することで造形物の表面の一部を蒸発させ、この衝撃によって造形物の内部を伝播する弾性波を発生させている。この弾性波を検出して解析することにより造形物の内部の空洞を検出し、必要に応じて空洞の修復加工を行っている。
特開2016−60063号公報
特許文献1の装置では、弾性波を検出することで造形物の内部の空洞を検出しているが、十分な感度が得られなかったり、検出位置の分解能や精度が低いという問題があった。というのも、この装置では、エネルギービームを照射して原料粉末を溶融させて造形物を製造しているため、もともと造形物が高温状態となっている。そこにレーザービームを追加的に照射して造形物の表面の一部を蒸発させて弾性波を発生させて検出しようとしても、高温では弾性波の減衰が大きくなるため弾性波信号がノイズに埋もれやすくなり、弾性波の検出精度を高くすることが困難であった。そのため、造形物の内部に発生した空洞を高い精度で検出できない場合があった。
そこで、造形中に高温状態になっていたとしても、造形物の内部に生じた空洞等の空隙を高い精度で検出可能な三次元造形装置及び三次元造形方法が求められていた。
本発明は、粉末層を形成する処理と、前記粉末層にエネルギービームを照射して溶融させた後に冷却して固化物を形成する固化物形成処理と、を繰返して固化物を順次堆積して三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方法において、前記固化物形成処理の後、形成した前記固化物に放射線を照射し、透過量を透過量検出値として検出する透過量検出処理と、検出した前記透過量検出値と、前記固化物の密度情報と、前記放射線に対する前記固化物の吸収係数情報と、前記固化物形成処理の後における前記固化物の設計厚み情報と、を用いて、堆積された固化物の厚みが設計厚みよりも小さな領域を空隙存在領域として検出する空隙存在領域検出処理と、検出された前記空隙存在領域に対応する前記固化物の表面形状を計測し、計測された表面形状と前記固化物の設計形状情報とを比較し、空隙が前記固化物の内部に位置するか表面に位置するかを判定する空隙位置判定処理と、前記空隙が前記固化物の内部に位置すると判定した場合には、前記空隙に溶融した材料を充填する修復処理を行う、ことを特徴とする三次元造形物の製造方法である。
また、本発明は、粉末層形成部と、エネルギービーム照射部と、放射線照射部と、放射線検出部と、表面形状計測部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記粉末層形成部と前記エネルギービーム照射部を動作させて固化物を堆積させる固化物形成処理と、前記固化物形成処理の後、堆積した前記固化物に前記放射線照射部から放射線を照射させ、透過する放射線を前記放射線検出部により透過量検出値として検出する透過量検出処理と、検出した前記透過量検出値と、前記固化物の密度情報と、前記放射線に対する前記固化物の吸収係数情報と、前記固化物を形成する処理の後における前記固化物の設計厚み情報と、を用いて、堆積された固化物の厚みが設計厚みよりも小さな領域を空隙存在領域として検出する空隙存在領域検出処理と、検出された前記空隙存在領域に対応する前記固化物の表面形状を前記表面形状計測部に計測させ、計測された表面形状と前記固化物の設計形状情報とを比較し、空隙が前記固化物の内部に位置するか表面に位置するかを判定する処理と、前記空隙が前記固化物の内部に位置すると判定した場合には、前記空隙に溶融した材料を充填する修復処理と、を実行する、ことを特徴とする三次元造形装置である。
本発明は、造形中に高温状態になっていたとしても、造形物の内部に生じた空洞等の空隙を高い精度で検出し、空隙を修復可能な三次元造形装置及び三次元造形方法を提供できる。
第一の実施形態の三次元造形装置の構成の説明図である。 第一の実施形態の三次元造形装置の制御系のブロック図である。 第一の実施形態の三次元造形物の製造プロセスのフローチャートである。 三次元造形物の検査工程のフローチャートである。 第一の実施形態のX線透過検査のデータ処理の説明図である。 第一の実施形態の三次元造形データのデータ処理の説明図である。 第一の実施形態の三次元造形データB´´n(k)の説明図である。 第一の実施形態の想定厚さデータBZn(k)の説明図である。 第一の実施形態のAZn(k)、Zn(k)、n(k)の説明図である。 第一の実施形態のk層分の検査の説明図である。 第一の実施形態のk層分の検査の別の例の説明図である。 第一の実施形態のk層分の検査の別の例の説明図である。 第一の実施形態のk層分の検査の別の例の説明図である。 第一の実施形態の検査工程の直後から次の層のレーザー加熱工程までの説明図である。 実施例1の修復工程におけるレーザービームの走査軌跡の平面図である。 第二の実施形態の三次元造形装置の構成の説明図である。 第二の実施形態の三次元造形装置の制御系のブロック図である。 第二の実施形態の三次元造形物の製造プロセスのフローチャートである。 第二の実施形態の三次元造形物の内部の空隙の修復の説明図である。 第二の実施形態の三次元造形物の非固化部形成工程の説明図である。 第二の実施形態の三次元造形物の最終層の内部の空隙の修復の説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態である三次元造形装置および三次元造形物の製造方法について説明する。
尚、以下の説明においては、三次元造形物の設計形状に照らせば原料粉末が溶融固化した固化物が存在すべきなのに実際には存在していない空間を、空隙と呼ぶ。空隙は、粉末の充填不足や溶融時の液の流動不足、溶融時に液中に生じた気泡、各層が固化する時の反りや歪、等の様々な原因によって生じ得るものである。空隙の典型的な形状は、液中に生じた気泡を反映した球状の空洞であるが、これには限られず、例えば三次元造形物の外面に生じた凹部や、内部に生じた亀裂状の隙間である場合もあり得る。
実施形態の三次元造形は粉末床溶融結合方式であり、粉末層を形成する処理と、粉末層の所望の領域にエネルギービームを照射して溶融させた後に冷却して固化物を形成する固化物形成処理とを繰返して、固化物を順次堆積して三次元造形物を製造する。
実施形態では、任意の回数の固化物形成処理を行った後に、形成した固化物に放射線を照射し、透過量を検出する。そして、検出した透過量検出値と、固化物の密度情報と、固化物の放射線吸収係数情報と、任意の回数の固化物形成処理後における固化物の設計厚み情報とを用いて、堆積された固化物の厚みが設計厚みよりも小さな領域、即ち空隙存在領域がないかを検出する。尚、ここで言う堆積された固化物の厚みとは、固化物の外形を基準とした厚さと等しいとは限らず、堆積されている材料の実質的な厚みをさす。例えば、固化物の内部に、外形からは見えない空隙がある場合には、空隙分を差し引いた長さである。空隙存在領域は、本来意図した固化物よりも密度が低い低密度領域であると言換えることもでき、以下の説明中で低密度領域と呼ぶこともある。
空隙存在領域を検出する空隙存在領域検出処理としては、例えば、下記に記載した第1の検出処理か第2の検出処理のいずれかを実行すればよい。
第1の検出処理とは、検出された透過量と、固化物の密度情報と、放射線に対する固化物の吸収係数情報とを用いて、固化物の厚さを固化物厚みとして算出し、算出した固化物厚みと、固化物形成処理の後の固化物の設計厚みとを比較する。そして、固化物厚みが設計厚みよりも小さくなる領域を空隙存在領域として検出する処理である。
第2の検出処理とは、固化物形成処理の後の固化物の設計形状情報と、固化物の密度情報と、放射線に対する固化物の吸収係数情報とを用いて、設計通りに固化物が形成された場合に透過する放射線量を透過量計算値として計算する。そして、実際に検出した透過量と透過量計算値とを比較し、検出した透過値が透過量計算値よりも大きくなる領域があった場合に空隙存在領域として検出する処理である。
そして、空隙存在領域が検知された場合には、空隙が固化物の内部に位置するか表面に位置するかを判定する空隙位置判定処理を行う。具体的には、固化物の表面形状を計測し、計測された表面形状と固化物の設計形状情報とを比較する。計測された表面形状と設計形状が等しい場合には空隙は固化物の内部に位置すると判定し、計測された表面形状が設計形状よりも窪んでいる場合には、空隙は固化物の表面に位置すると判定する。
空隙が固化物の内部に位置すると判定した場合には、空隙に溶融した原料を充填して修復する修復処理を行うが、例えば下記に記載した第1の修復処理か第2の修復処理のいずれかを実行すればよい。
第1の修復処理とは、空隙が検出された領域の上部から、例えばレーザービームのようなエネルギービームを照射して空隙上部の固化物を溶融させて空隙を充填する処理である。空隙を充填した結果、固化物の表面に凹部が形成され得るが、その後の固化物形成処理で粉末層を形成する際に凹部は原料粉末で充填され、溶融固化されて平坦になるので問題ない。
第2の修復処理とは、まず、固化物除去部としてのリューター、ドリル、超音波切削工具等を用いて空隙が検出された領域の上部の固化物を除去して空隙を露出させる。そして、露出した空隙を原料粉末で覆った後にエネルギービームを照射して原料粉末を溶融させて空隙に充填する処理である。
空隙を露出させた後、空隙を充填するためだけに原料粉末の被覆とエネルギービームの照射を行ってもよいが、次の上層を形成する為の固化物形成処理で粉末層を形成する際に、露出した空隙にも原料粉末を充填してもよい。固化物を物理的に除去するため、空隙を露出させた際には固化物表面に凹部が形成されるが、粉末層を形成する際に凹部は原料粉末で充填され、溶融固化されて平坦になるので問題ない。
空隙が固化物の表面に位置すると判定した場合には、上層の固化物形成処理を継続して行う。この場合には、固化物の表面に存在する凹部は、上層の固化物形成処理で粉末層を形成する際に原料粉末で充填され、溶融固化されて平坦になるので、造形物の形状に問題は生じない。
本発明の実施形態によれば、造形物が高温状態になっていたとしても、造形物の内部に生じた空隙を造形物の外部表面に生じた空隙と区別して高い精度で検出することが可能であり、造形物内部の空隙を適宜修復することができる。
以下、実施形態についてさらに詳しく説明する。
[第一の実施形態]
図1は、第一の実施形態の三次元造形装置の概略構成を示す構成図である。図2は、同実施形態の三次元造形装置の制御系のブロック図である。
(三次元造形装置)
図1に示す三次元造形装置100は、粉末床溶融結合方式のいわゆる3Dプリンタである。容器101は、ステンレスで形成され、密閉可能である。容器101には、圧力計160が接続されている。
排気機構162は、例えばドライポンプで構成され、容器101内を排気して酸素分圧を低減させることができる。排気機構162は、容器101との接続部に開口量を調整可能な開口調整弁を有する。ガス供給機構161は、例えば窒素ガスを容器101内に供給可能である。三次元造形装置100では、ガス供給機構161によって容器101に気体を供給しつつ圧力計160の出力に応じて開口調整弁を調整することで、容器101内を所望の雰囲気と圧力(真空度)とに維持することができる。
容器101内には、造形容器110が配置されている。造形容器110は、ステージ111の上に、X線検出器143を配置している。X線検出器143の上には、原料粉末120の層121が積層される基板である積層基材113が設けられている。昇降機構112は、層121の厚みに対応させた任意のピッチでステージ111を段階的に下降させることが可能である。
粉末層形成部としての層形成機構123は、造形容器110に原料粉末120の層121を形成可能である。層形成機構123は、原料粉末120を収容した移動部124が造形容器110の上面に沿って矢印R1方向に移動することに伴って原料粉末120の層121を形成する。層形成機構123は、積層基材113上又は層121上に原料粉末120の層121を形成して積層する。層形成機構123は、不図示のスキージやローラなどにより、数μm〜数10μmの粒径の金属粉末の原料粉末120を、上面が平坦で厚みが10μm〜100μm程度の層として被覆することができる。本実施形態では、層形成機構123により、例えば粒径が20μmのSUS316原料粉末を用いて、厚さ50μmの層121を形成可能である。
エネルギービーム照射部としての走査加熱機構130は、層形成手段としての層形成機構123により形成された層121を、レーザービーム136により加熱する。走査加熱機構130は、光源131が出力するレーザービーム136を、走査ミラー132m、133mで二軸に走査して、原料粉末層を加熱する。走査は、造形しようとする三次元造形物の各層の形状に応じて各層毎に行われる。走査加熱機構は、走査ミラー132m、133mを制御してレーザービーム136の走査速度を変化させ、光源131を制御してレーザービーム136の出力を変化させる。層121は、レーザービーム136によって加熱され、ほぼ瞬時に溶融した後冷却され、下層の固化層と一体になって固化する。これにより、造形容器110に形成された層121の所望の造形領域が固化層121Hに変化する。
光源131としては、例えば、波長1070nm、出力500Wのレーザー光源が好適であり、YAGレーザー発振器や半導体ファイバーレーザーが用いられ得る。光学系134は、レーザービームを集光させるレンズを含み、レーザービームのビームスポットを層121の高さに形成する。透過窓135は、レーザービーム136を容器101内に透過させる。
本実施形態では、造形途中の高温状態の造形物でも空隙の有無を検査可能にするため、放射線照射部と放射線検出部を用いて放射線透過検査を行う。検査装置を小型にするために、放射線としてはX線を用いるのが望ましく、図2に示すように、本実施形態の三次元造形装置はX線検査機構140を備えている。X線検査機構140は、X線発生器141と、X線検出器143とX線データ処理装置144を有している。X線発生器141はX線を発生させ、発生したX線をベリリウム窓142を介して被検査物(製品造形物122と原料粉末120と積層基材113)に照射する。X線検出器143は、被検査物(製品造形物122と原料粉末120と積層基材113)を透過したX線を透過量検出値として検出する。なお、X線検出器は、高感度であることが望ましいため、例えばCdTe半導体検出器を搭載したFPD(フラットパネルディテクタ)が好適に用いられる。X線検出器143は、X線検出結果をX線データ処理装置144へ送信する。X線データ処理装置144は、処理結果を制御部200へ送信する。
X線検査機構140のX線発生器141とX線検出器143は、検出すべき造形物内部の空隙のサイズに対して十分な検出感度が得られるように、動作パラメータが設定される。
また、積層を重ねるにしたがって固化層の厚みが増大すると、X線の透過強度は弱くなるので、固化層の厚みが大きいほど、X線の発生強度とX線検出器の露光時間のいずれか又は両方を増大させるのが好適である。X線検査機構140は、被検査物である製品造形物122と原料粉末120と積層基材113の積層基材に対しての垂直方向の距離と、被検査物の材質と、積層基材に対して垂直方向の空隙の検出最小距離に応じて、X線検査の露光時間を設定する。
本実施形態では、空隙が検出された際に、空隙が造形物の内部にあるか表面にあるかを判定するため、表面形状計測部を用いて固化物の表面形状を計測する。すなわち、造形中に、固化層121Hのうち、X線透過検査で低密度と判定された領域の表面の形状を計測する。表面形状計測方法としては、光切断法や干渉法やプローブ接触法がある。非接触で計測可能なことと計測装置が小型になることから、表面形状計測方法としては光切断法を採用するのが望ましい。そこで、本実施形態の表面形状計測機構150は、照明装置151と、光検出器としての撮像装置152と画像処理装置153を有している。表面形状計測機構は、光切断法で計測対象(固化層121Hのうち、X線検査で低密度と判定された領域)の表面の形状を計測する。照明装置151は、計測対象の表面にスリット光を照射する。照明装置の光源としては、レーザーや白色LEDを用いることができる。撮像装置152は、スリット光を含む画像を撮像し、撮像結果を画像処理装置153へ送信する。なお、照明装置151と撮像装置152は不図示の移動機構によって、移動可能である。画像処理装置153は、スリット光の位置に応じて表面の形状を測定する。画像処理装置153は、測定した表面の形状を制御部200へ送信する。
制御部200は、図2のブロック図に示す三次元造形装置の各部を制御したり、外部のコンピュータと連係することが可能なコンピュータで、内部にはCPU201、RAM202、ROM203、I/Oポート等を備えている。制御部200は、ROM203に記録された三次元造形プロセスの制御プログラム、データ、原料粉末120及び積層基材113の材質、設定する積層基材に対して垂直方向の空隙の検出最小距離等の情報を読出し、RAM202に保存する。尚、これらのプログラムやデータは、ROM203ではなく、HD等の他のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からロードしてもよい。そして、保存した情報を用いてCPU201が演算と制御を実行することにより、三次元造形のプロセスコントローラとして機能する。制御部は、外部コンピュータ210で作成された処理プログラムを実行して三次元造形装置100を制御する。
三次元造形を実行する際には、制御部200は、層形成機構123により層121を形成させ、層121を、加熱手段の一例である走査加熱機構130により加熱させる。そして、X線発生器141からX線を発生させ、被検査物(製品造形物122と原料粉末120と積層基材113)を透過したX線をX線検出器143で検出させる。そして、X線検出結果をX線データ処理装置144へ送信させる。制御部200はX線データ処理装置144にX線透過データを演算処理させることにより、厚さデータを算出させる。そして、厚さデータを制御部200に送信させる。制御部200は、製品造形物の三次元造形物の設計形状データから、想定厚さデータを算出する。制御部200は、厚さデータと想定厚さデータを演算処理することで、製品造形物の低密度領域の有無を判定する。制御部200は、表面形状計測機構150より計測対象(固化層121Hのうち、X線検査で低密度と判定された領域)の形状を計測させ、結果を画像処理装置153へ送信させる。そして、制御部200は、画像処理装置153に表面形状の画像処理をさせ、結果を制御部200へ送信させる。制御部200は厚さデータと表面形状の計測結果より、製品造形物の内部の空隙の有無を判定する。制御部200は、内部に空隙があると判定された領域に光源131からレーザービームを照射させる。
(三次元造形物の製造プロセス)
次に、本実施形態の三次元造形の製造プロセスについて、詳しく説明する。
図3は、本実施形態の三次元造形物の製造プロセスのフローチャートである。
ユーザーが操作部204を通じてプロセス開始を指令すると、制御部200は、準備工程(S1)を実行する。準備工程では、図1に示すように、排気機構162を作動させて容器101内を排気する。そして、容器101内の圧力が数百Paに達すると、ガス供給機構161による気体供給を開始して、容器101内の圧力及び雰囲気を設定する。また、昇降機構112を作動させてステージ111を下降させることにより、積層基材113上に最初の層121の形成余地を確保する。
準備工程が終わると、制御部200は、層形成前検査工程(S2)を実行する。層形成前検査工程では、制御部はX線検査機構140を作動させ、X線発生器141からX線を照射し、積層基材113を透過させ、透過したX線をX線検出器143に検出させる。このX線検出結果Aを、X線データ処理装置144に保存させる。
層形成前検査工程が終わると、制御部200は、層形成工程(S3)を実行する。層形成工程では、図1に示すように、制御部が層形成機構123を作動させて、積層基材113上又は既に形成された層121上に原料粉末120の層121を形成する。ここで、積層基材113から数えてn番目に形成した層を第n層とする。nは1以上の自然数である。
層形成工程が終わると、制御部200は、レーザー加熱工程(S4)を実行する。レーザー加熱工程では、制御部がレーザービーム136を制御して、層121上の造形領域を溶融させる。レーザー加熱工程は、窒素ガスを導入した減圧、もしくは大気圧雰囲気中で実行される。レーザービーム136の移動経路に位置する原料粉末120は溶融した後に固化するため、層121の表面は固化部と非固化部とに分かれる。
レーザー加熱工程が終わると、制御部200は、検査工程(S5)を実行する。図4は、三次元造形物の空隙を検査する検査工程のフローチャートである。また、図5は、X線透過検査のデータ処理の説明図である。
検査工程のX線透過検査(S51)では、制御部200がX線検査機構140を作動させ、X線発生器141からX線を照射し、被検査物(製品造形物122と原料粉末120と積層基材113)を透過させる。制御部200は、透過したX線をX線検出器143より検出させる。このとき、第n層のX線検出結果をAとする。このX線検出結果AをX線データ処理装置144に保存する。
次に、X線データ処理装置144は、保存された第n層のX線検出結果Aと、保存された第n−k層のX線透過検査によるX線検出結果An−kを呼び出し、演算処理を実行する(S52)。kはk≦nを満たす1と2と3のいずれかである。k=nの場合のX線検出結果は、層形成前検査工程で検出したX線検出結果Aとなる。
演算処理は、X線検出器143で検出した各画素での透過X線強度から、下記の数式1のように演算することで各画素でのk層分の厚さを求める。
[数1]
ln(In(i)/In−k(i))=−μρZk(i)
ここで、In(i)は画素iでのn層分の透過X線強度、In−k(i)は画素iでのn−k層分の透過X線強度である。また、μは画素iでの透過する物質の質量吸収係数[cm/g]、ρは画素iでの透過する物質の密度[g/cm]、Zk(i)は画素iでのk層分の厚さ[cm]である。なお、n=kの場合の画素iの透過X線強度はI0(i)となり、これは層形成前検査工程で検出した、積層基材のみを透過した透過X線強度である。
数式1をX線検出器143の全ての画素で演算することで、第n層から積層基材113側へk層分の厚さデータAZn(k)を算出し、制御部200のRAM202に保存する。なお、第P層から積層基材113側へQ層分の厚さデータをAZP(Q)とする。
制御部200は、並行して三次元造形データの演算処理を実行する(S53)。三次元造形データのデータ処理の説明図を、図6と図7と図8に示す。三次元造形データのデータ処理において、第n層の三次元造形データをBとする。制御部200は、図6に示すように、RAM202から第n層の三次元造形データBと第n−k層の三次元造形データBn−kを呼び出し、演算処理(B−Bn−k)を実行する。そして演算処理結果から、第n層から積層基材113側へk層分の三次元造形データB´n(k)を算出する。k=nの場合は、三次元造形データの演算処理はせず、B´n(k)=Bとする。なお、第P層から積層基材113側へQ層分の三次元造形データをB´P(Q)とする。
次に、図7に示すように、制御部は三次元造形データB´n(k)において、三次元造形データ上の製品造形物300以外の空間に、三次元造形データ上の原料粉末データ301を補正する補正処理を実行する(S54)。得られたデータをB´´n(k)とする。なお、第P層から積層基材113側へQ層分に関して、原料粉末データ301の補正を実行した三次元造形データをB´´P(Q)とする。
その次に、制御部200は、B´´n(k)から、造形物と原料粉末のX線透過量を考慮した想定X線透過データを算出する(S55)。得られた想定X線透過データをB´´´n(k)とする。なお、第P層から積層基材113側へQ層分の想定X線透過データをB´´´P(Q)とする。
そして、図8に示すように、制御部は想定X線透過データB´´´n(k)から、k層分の想定厚さデータを算出する(S56)。得られたk層分の想定厚さデータをBZn(k)とする。制御部は、BZn(k)を制御部のRAM202に保存する。なお、第P層から積層基材113側へQ層分の想定厚さデータをBZP(Q)とする。
次に、制御部200は、図9(A)に示すような第n層から積層基材側へk層分の厚さデータAZn(k)と、図9(B)に示すような第n層から積層基材側へk層分の想定厚さデータBZn(k)をRAMから呼び出す。そして、演算処理(AZn(k)−BZn(k))を実行する(S57)。演算処理で得られたデータをCn(k)とし、図9(C)にこれを示す。制御部200は、Cn(k)をRAMに保存する。なお、第P層から積層基材113側へQ層分の厚さデータAZP(Q)と想定厚さデータBZP(Q)の演算処理データをCP(Q)とする。
制御部200は、Cn(k)から、グラフの上の低密度領域1101の有無を判定する(S58)。Cn(k)の全てが0以上の場合は、制御部200は造形物に低密度領域が無い(S58のNo)、と判定する。制御部は検査工程を終了し、内部の空隙を検出しなかった(S6のNo)と判定する。
n(k)のうち0より小さい部分がある場合は、制御部は造形物に低密度領域がある(S58のYes)、と判定する。そして、t個の低密度領域に関して、それぞれの低密度領域をD(s)と設定する。なお、s=1、2、・・・、t−1、tであり、tは1以上の自然数である。
次に、制御部200は、表面形状計測を実行する(S59)。表面形状計測では、制御部は表面形状計測機構150を作動させる。そして、造形物の低密度領域D(s)とその周辺の表面へ、照明装置151からスリット光を照射する。撮像装置152は、スリット光が照射された造形物の低密度領域D(s)とその周辺の画像を撮像し、撮像結果を画像処理装置153へ送信する。画像処理装置153は、撮影されたスリット光の位置に応じて表面の形状を測定し、測定した表面の形状を制御部のRAM202へ保存する。
また、制御部200は、第n層から積層基材側へk層分の厚さデータAZn(k)から、低密度領域D(s)の積層基材に対して垂直方向の最大距離E(s)を求める(S60)。尚、E(s)を算出する時、三次元造形データを参照することで、低密度領域D(s)に原料粉末データが含まれるかどうかを判断する。もし、低密度領域D(s)に原料粉末データが含まれる場合は、E(s)の算出において、原料粉末に起因する積層基材に対して垂直方向の距離E(p)は含めない。
制御部は、(S59)で求めた表面形状計測結果から、低密度でない領域の表面に対する低密度領域D(s)の最大深さF(s)を求める(S61)。
そして、制御部は、低密度領域D(s)に関して、E(s)とF(s)を比較する(S62)。
E(s)≦F(s)の場合は、低密度領域D(s)は、造形物の表面に凹部が存在し、窪んでいたためX線透過量が大きくなっていたと制御部は判断する。これについて、図10(A)乃至図10(D)を参照しながら説明する。
図10(A)は、表面形状計測を行ったk層分の製品造形物122の模式的断面図で、表面が窪んでおり、またk層内には原料粉末120が含まれている状態を示している。これに対応する三次元造形データB´´n(k)すなわち本来意図する造形形状の断面を模式的に示したのが、図10(B)であり、表面は窪んでいないことがわかる。これらをもとに、演算処理して得たCn(k)が図10(C)のグラフであり、グラフには低密度領域1101が存在する。そこで、図10(D)に示されるAZn(k)から、低密度領域D(s)の積層基材に対して垂直方向の最大距離E(s)を求めた。なお、図10(B)の三次元造形データB´´n(k)のk層内には、原料粉末データ301が含まれているため、E(s)を算出する時は、原料粉末に起因する積層基材に対して垂直方向の距離E(p)は含めなかった。また、製品造形物の表面形状計測より、F(s)(図10(A)に示される)を求めた。
これらの結果から、この例では、E(s)=F(s)となり、制御部は製品造形物の表面に凹部が存在し窪んでいると判断した。尚、図10(D)のE(s)の算出において、E(p)を除去する処理を実施しない場合は、E(s)>F(s)となり、造形物に内部の空隙があると誤った判断をしてしまうので、注意を要する。
次に、図11(A)乃至図11(D)を参照しながら、原料粉末が含まれていない別の例を説明する。
図11(A)は、表面形状計測した製品造形物122の模式的断面図で、表面の窪みはk層を超えている。このk層分の三次元造形データB´´n(k)すなわち本来意図する造形形状の断面を模式的に示したのが図11(B)であり、表面は窪んでいないことがわかる。これらをもとに、演算処理して得たCn(k)が図11(C)のグラフであり、グラフには低密度領域1101が存在する。そこで、図11(D)に示されるAZn(k)から、低密度領域D(s)の積層基材に対して垂直方向の最大距離E(s)を求めた。また、製品造形物の表面形状計測より、F(s)(図11(A)に示される)を求めた。これらの結果から、E(s)<F(s)となり、制御部は製品造形物の表面にk層を超えた窪みが存在していると判断した。
そして、t個の低密度領域の全てがE(s)≦F(s)の場合(S62のYes)は、制御部200は検査工程を終了し、造形物の内部に空隙を検出しなかった(S6のNo)と判定する。
一方で、E(s)>F(s)の場合は、低密度領域D(s)は、造形物の内部に空隙があり、このためX線透過量が大きくなっていたと判断される。図12(A)乃至図12(D)を参照しながら、造形物の内部に空隙が存在する場合の例について説明する。
図12(A)は、表面形状計測したk層分の製品造形物122の模式的断面図で、内部に空隙1001が存在する場合を示しており、表面は窪んでいない。この三次元造形データB´´n(k)すなわち本来意図する造形形状の断面を模式的に示したのが図12(B)であり、内部には空隙は存在していない。これらを演算処理して得たCn(k)が図12(C)のグラフであり、グラフには低密度領域1101が存在する。そこで、図12(D)に示されるAZn(k)から、低密度領域D(s)の積層基材に対して垂直方向の最大距離E(s)を求めた。また、製品造形物の表面形状計測より、表面は窪んでいないためF(s)=0となった(図12(A)に示される)。これらの結果から、E(s)>F(s)となり、制御部は製品造形物の内部に空隙が存在していると判断した。
次に、図13(A)乃至図13(D)を参照しながら、製品造形物の下に原料粉末が存在し、しかも製品造形物の中に空隙が含まれている別の例を説明する。
図13(A)は、表面形状計測したk層分の製品造形物122の模式的断面図で、内部に空隙1001が存在し、表面が窪んでいる。またk層内には、原料粉末120が含まれている。この三次元造形データB´´n(k)すなわち本来意図する造形形状の断面を模式的に示したのが図13(B)であり、内部に空隙は存在していない。これらを演算処理して得たCn(k)が図13(C)のグラフであり、グラフには低密度領域1101が存在する。そこで、図13(D)に示されるAZn(k)から、低密度領域D(s)の積層基材に対して垂直方向の最大距離E(s)を求めた。なお、図13(B)の三次元造形データB´´n(k)のk層内には、原料粉末データ301が含まれている。そのため、E(s)を算出する時は、原料粉末に起因する積層基材に対して垂直方向の距離E(p)は含めなかった。また、製品造形物の表面形状計測より、F(s)(図13(A)に示される)を求めた。これらの結果から、E(s)>F(s)となり、制御部は製品造形物の内部に空隙が存在していると判断した。
図3に戻り、例えばt個の低密度領域が存在したときに、そのうち一つでもE(s)>F(s)となっていた場合(S62のNo)には、制御部は、造形物の内部において空隙を検出した(S6のYes)と判定する。
次に、造形物の内部において空隙を検出した場合には、制御部は修復工程(S7)を実行する。
本実施形態では、修復工程(S7)において、制御部200がレーザービーム136の照射を制御して、内部に空隙が検出された領域上部の固化物を加熱して溶融して空隙を充填し、その後冷却して固化させる。すなわち、レーザービームのビームスポットを固化層121Hの表面から内部の空隙までの間にある固化部に形成し、固化部を溶融する。この溶融によって生成された溶融液が空隙に流動する。次に、当該領域へのレーザービームの照射を停止することにより空隙内の溶融液の温度が下がり固化することによって、空隙が埋まる。
ところで、既に原料粉末120が溶融固化された固化層121Hは、未溶融の原料粉末120よりも熱伝導度が高く、レーザービームの照射時に温度が上昇し難い。よって、固化層121Hを溶融させる場合には、未溶融の原料粉末120を溶融させるよりも、エネルギー密度の大きなレーザービームを照射することが望ましい。
ここでエネルギー密度とは、積層1層分の単位体積当たりに投入されるエネルギー、とする。エネルギー密度は下記の数式2で表される。
[数2]
E=P/(vst)
ここで、Eはエネルギー密度[J/mm]、Pはレーザービームの出力[W]、vはレーザービームの走査速度[mm/s]、sはレーザービームのスキャンピッチ[mm]、tは1層の積層厚さ[mm]である。
ただし、レーザービームのエネルギー密度が過大だと、固化層121Hの溶融と溶融液の飛散あるいは蒸発が激しくなる。これにより、製品造形物の表面の凹凸が粗くなったり、大きな凸部が形成されることがある。表面に大きな凹凸や大きな凸部が形成されてしまうと、次の層形成工程(S3)において、不図示のスキージやローラなどの動作に干渉し、原料粉末120の層121を正常に形成できなくなることがある。そこで、固化層121Hの溶融のためのレーザービームのエネルギー密度は、未溶融の原料粉末120を溶融するときのエネルギー密度の100%より大きく、200%より小さいことが好ましい。より好ましくは110%〜150%、さらに好ましくは120%〜140%、最も好ましくは130%である。
制御部は、修復工程が終わると再び検査工程(S5)を実行する。
制御部200は、内部の空隙を検出しなかったと判定したら(S6のNo)、製品造形物の成形に必要な積層回数に達したかを判定する(S8)。
製品造形物の成形に必要な積層回数に達していない場合には(S8のNo)、制御部は下降工程(S9)を実行する。下降工程では、図1に示すように、昇降機構112を作動させてステージ111を下降させることにより、レーザー加熱工程が実行された層121上に次の層121の形成余地を形成する。
そして、制御部200は、製品造形物の成形に必要な積層回数に達するまで、層形成工程(S3)、レーザー加熱工程(S4)、検査工程(S5)、下降工程(S9)を繰り返す。制御部は、必要な積層回数に達すると(S8のYes)、取出工程(S10)を実行する。取出工程では、ガス供給機構161及び排気機構162を停止し、容器101内に外気を供給し、製品造形物122の冷却を待ち、表示部205を通じてユーザーに製品造形物の取り出しを許可する。
本実施形態では、内部に空隙が検出された場合に、上述したように、修復工程(S7)において、内部に空隙が発生した領域の上部をレーザーで加熱して溶融固化することで、内部の空隙を埋める。その後の再度の検査工程(S5)で内部に空隙が検出された場合には、修復が不十分であるため再度の修復工程を行う。再度の検査工程(S5)で内部に空隙が検出されなければ、空隙が充填されたものと制御部は判断し、下降工程(S9)、次の層の層形成工程(S3)、レーザー加熱工程(S4)を行う。図14に、このフローを模式的に示すが、図示のように修復工程により内部の空隙1001を充填すると、造形物の上面には凹部が形成されるが、凹部は次の層の形成工程で粉末層により被覆され上面が平坦化されるため、造形物の形状は担保される。
次に、第1の実施形態の具体的な例として、実施例1〜実施例3を説明する。
[実施例1]
実施例1では、積層基材113は厚さ5mmの炭素鋼を用い、原料粉末はSUS316を用い、厚さ50μmの層121を形成した。レーザービーム136のビームスポットの直径が、層121の表面位置において約80μmとなるように、光学系134を調整した。レーザービームの平均走査速度を200mm/secとし、レーザービーム出力を225Wとし、レーザービームのスキャンピッチを50μmとした。X線発生器141はターゲットがタングステンで、管電圧が110kVの装置を用いた。X線検出器143は、CdTe(テルル化カドミウム)半導体検出器を搭載したFPD(フラットパネルディテクタ)を用い、ダイナミックレンジが16bitで、画素サイズが125μm×125μmの装置を用いた。表面形状計測機構150は、高さ方向の分解能が1μm、幅方向の分解能が13μmの装置を用いた。X線検査機構は、積層基材に対して垂直方向の空隙の検出最小距離を50μmに設定した。
制御部は、1層毎にX線透過検査を行い、k=2として2層分のX線透過データを得るよう設定した。第57層の造形時、製品造形物122と原料粉末120の積層基材113に対して垂直方向の厚さは2.85μmであり、この時のX線検査時間は36秒に設定された。そして、制御部はX線透過検査を行い、2層分のX線透過データを得た。そして、制御部は2層分の三次元造形データを算出した。これらのデータを演算処理することで、造形物に低密度領域があると判定された。そこで、造形物の低密度領域の表面形状検査を実施した。表面形状から算出された低密度領域の最大深さF(s)は17μmだった。また、X線検出結果から求まる2層分の厚さデータによって算出された低密度領域の積層基材に対しての垂直方向の最大距離E(s)は、80μmだった。これらの結果より、造形物の内部の空隙を検出したと判定された。そこで、制御部は、修復工程を実行した。
図15は、実施例1の修復工程におけるレーザービームの走査軌跡の平面図である。図15に示すように、修復工程では、内部の空隙を検出した領域501の重心502にレーザービーム136を照射した。レーザービームのビームスポット503の直径は、層121の表面位置において約80μmである。次に、この重心502を中心点とするアルキメデスの螺旋状の走査軌跡504に沿って、矢印R2方向にレーザービームを走査した。アルキメデスの螺旋は下記の極座標式で表される。
[数3]
r=aθ
ここで、rは中心点からの距離であり、θは角度、aは実数である。アルキメデスの螺旋状の走査軌跡504の最大半径は、内部の空隙を検出した領域501の最大距離177μmの1.2倍にした。ここで領域501の最大距離とは、内部の空隙を検出した領域の外周の2点を結び、かつ重心を通る最大の長さである。そして、アルキメデスの螺旋の走査軌跡504は、0≦θ≦2πでは、θ=2πのときにrがスキャンピッチと同じ50μmになるようにした。2π<θでは、スキャンピッチは50μmにした。レーザービームのエネルギー密度が未溶融の原料粉末120を溶融するときのエネルギー密度の130%になるように、レーザービームの出力を293Wとした。
修復工程後、再び検査工程を実施した。X線を照射し、k=2として2層分のX線透過データを得た。制御部は2層分の三次元造形データ算出した。これらのデータを演算処理することで、造形物に低密度領域があると判定された。そこで、造形物の低密度領域の表面形状検査を実施した。表面形状から算出された低密度領域の最大深さF(s)は55μmだった。また、X線検出結果から求まる、2層分の厚さデータによって算出された低密度領域の積層基材に対しての垂直方向の最大距離E(s)は55μmだった。これらの結果より、造形物の内部の空隙は検出されなかったと判定された。
[実施例2]
実施例2では、積層基材113は厚さ5mmの炭素鋼を用い、原料粉末はSUS316を用い、厚さ70μmの層121を形成した。レーザービーム136のビームスポットの直径が、層121の表面位置において約80μmとなるように光学系134を調整した。レーザービームの平均走査速度を180mm/secとし、レーザービーム出力を200Wとし、レーザービームのスキャンピッチを50μmとした。X線発生器141とX線検出器143、表面形状計測機構150は、実施例1と同じものを用いた。X線検査機構は、積層基材に対して垂直方向の空隙の検出最小距離を50μmに設定した。
第1層の造形時、製品造形物122と原料粉末120の積層基材113に対して垂直方向の厚さは70μmであり、この時のX線検査時間は8秒に設定された。
制御部は、第1層を形成した時点でX線透過検査を行い、k=1として1層分のX線透過データを得た。そして、制御部は、1層分の三次元造形データ算出した。これらのデータを演算処理することで、制御部は、造形物に低密度領域があると判定した。そこで、造形物の低密度領域の表面形状検査を実施した。表面形状から算出された低密度領域の最大深さF(s)は12μmであった。また、X線検出結果から求まる1層分の厚さデータによって算出された低密度領域の積層基材に対しての垂直方向の最大距離E(s)は、58μmだった。これらの結果より、制御部は、造形物の内部の空隙を検出したと判定した。そこで、制御部は、修復工程を実行した。
修復工程では、内部の空隙を検出した領域の重心位置にレーザービームを照射した。次に、この部分を中心とするアルキメデスの螺旋状の走査軌跡に沿って、レーザービームを走査した。修復工程では、レーザービーム136エネルギー密度が未溶融の原料粉末120を溶融するときのエネルギー密度の130%になるように、レーザービームの走査速度を138mm/secとした。
修復工程後、制御部は、再び検査工程を実施した。検査工程を実施した結果、造形物の内部に空隙は検出されなかったと判定した。
[実施例3]
実施例3では、積層基材113は厚さ5mmのチタンを用い、原料粉末はSUS316を用い、厚さ50μmの層121を形成した。レーザービーム136のビームスポットの直径が層121の表面位置において約80μmとなるように光学系134を調整した。レーザービームの平均走査速度を215mm/secとし、レーザービーム出力を230Wとし、レーザービームのスキャンピッチを50μmとした。X線発生器141は実施例1と同じものを用いた。X線検出器143は、CdTe(テルル化カドミウム)半導体検出器を搭載したFPD(フラットパネルディテクタ)を用い、ダイナミックレンジが16bitで、画素サイズが50μm×50μmの装置を用いた。表面形状計測機構150は、実施例1と同じものを用いた。X線検査機構は、積層基材に対して垂直方向の空隙の検出最小距離を50μmに設定した。
制御部は1層毎に検査を行い、k=3として3層分のX線透過データを得るよう設定した。第129層の造形時、製品造形物122と原料粉末120の積層基材113に対して垂直方向の厚さは6.45mmであり、この時のX線検査時間は41秒に設定された。そして、制御部はX線透過検査を行い、3層分のX線透過データを得た。そして、制御部は3層分の三次元造形データ算出した。これらのデータを演算処理することで、造形物に低密度領域があると判定した。そこで、造形物の低密度領域の表面形状検査を実施した。表面形状から算出された低密度領域の最大深さF(s)は15μmだった。また、X線検出結果から求まる3層分の厚さデータによって算出された低密度領域の積層基材に対しての垂直方向の最大距離E(s)は、90μmだった。これらの結果より、制御部は、造形物の内部に空隙を検出したと判定した。そこで、修復工程を実行した。
修復工程では、内部の空隙を検出した領域の重心にレーザービーム136を照射した。レーザービームのビームスポットの直径は、層121の表面位置において約80μmである。次に、この重心を中心点とするアルキメデスの螺旋状の走査軌跡に沿って、レーザービームを走査した。アルキメデスの螺旋状の走査軌跡の最大半径は、内部の空隙を検出した領域501の最大距離71μmの1.2倍にした。修復工程では、レーザービームのエネルギー密度が未溶融の原料粉末120を溶融するときのエネルギー密度の130%になるように、レーザービームのスキャンピッチを38μmとした。そこで、アルキメデスの螺旋の走査軌跡は、0≦θ≦2πでは、θ=2πのときにrがスキャンピッチと同じ38μmになるようにした。2π<θでは、スキャンピッチは38μmにした。
修復工程後、再び検査工程を実施した。検査工程の結果、表面形状から算出された低密度領域の最大深さF(s)は22μmだった。低密度領域の積層基材に対しての垂直方向の最大距離E(s)は55μmだった。これらの結果より、造形物の内部の空隙を検出したと判定した。そこで、再び修復工程を実行した。再度の修復工程のレーザービームの条件は、直前の修復工程と同様とした。修復工程後、再び検査工程を実施した結果、造形物の内部の空隙は検出されなかったと判定した。
[第二の実施形態]
次に、第二の実施形態について説明する。第一の実施形態では、造形物の内部に空隙が検出された場合に、検出した領域の上部にレーザービームを照射して空隙の上部の固化物を溶融させて空隙に充填したが、本実施形態は修復方法が異なる。
図16は、第二の実施形態の三次元造形装置の構成の説明図であり、図17は同実施形態の三次元造形装置の制御系のブロック図、図18は同実施形態の三次元造形方法のフローチャートである。
図16に示す本実施形態の三次元造形装置は、図1に示した第一の実施形態の三次元造形装置とは、機械工具171を備えている点が異なる。
また、第一の実施形態では、修復工程(S7)において、制御部200がレーザービーム136を制御して、内部に空隙が発生した領域の上部を溶融固化した。これに対して本実施形態では、開口部形成工程(S110)において、制御部200が機械工具機構170を作動させ、機械工具171を制御する。機械工具は、内部の空隙が発生した領域の固化層121Hの表面から内部の空隙までの間にある固化部を除去する。この除去によって開口部を形成し、内部にあった空隙を表面に露出させる。その後、次の層の層形成工程(S103)において開口部内に原料粉末120を充填し、レーザー加熱工程(S104)で開口部内の原料粉末も含めて溶融し、その後固化させることが異なる。
図18を参照して、本実施形態の三次元造形方法のフローを説明する。制御部200は、ユーザーが操作部204を通じてプロセス開始を指令すると、第一の実施形態と同様に、準備工程(S101)、層形成前検査工程(S102)を実行する。次に、制御部は、第1層目の層形成工程(S103)、レーザー加熱工程(S104)を実行する。
制御部200は、レーザー加熱工程が終わると、1つ前の層の形成において開口部形成工程を実施したかどうか(S105)を判定する。第1層目の層形成では、1つ前の層の形成において開口部層形成工程は実施しなかった(S105のNo)ため、制御部は検査工程(S108)を実行する。
検査工程は、第一の実施形態と同様に、図4に示されるフローチャートに従って、X線透過検査とX線検出結果の演算処理と三次元造形データの演算処理、および表面形状計測と表面形状計測結果の演算処理を行い、内部の空隙の有無を判定する(S109)。
内部の空隙を検出した場合(S109のYes)には、制御部は開口部形成工程(S110)を実行する。開口部形成工程(S110)では、制御部が機械工具機構170を作動させ、機械工具171を制御する。そして、機械工具171が内部の空隙が発生した領域に開口部を形成し、空隙を表面に露出させる。なお、次の層の層形成工程において、開口部の中に原料粉末120が充填されやすくするために、空隙の周囲も機械工具で傾斜状に切削する。制御部はこの層で開口部形成工程を実施したことを、制御部のRAM202に保存する(S111)。開口部形成工程後、再び検査工程(S108)を行い、内部の空隙の有無を判定する(S109)。
内部の空隙を検出しなかった場合(S109のNo)には、制御部200は、製品造形物の成形に必要な積層回数に達したかを判定する(S112)。
製品造形物の成形に必要な積層回数に達していない場合(S112のNo)は、制御部200は第一の実施形態と同様に、下降工程(S113)を実行する。
下降工程(S113)を実行した後、制御部は、層形成工程(S103)を実施する。この時、1つ前の層で開口部形成工程(S110)を実施した場合、開口部を含む既に形成された層121上に原料粉末120の層121が形成される。そして、次のレーザー加熱工程(S104)では、開口部の真上の原料粉末120へレーザービーム136を照射することで、開口部も溶融固化させる。
本実施形態の修復プロセスを、図19に示す。同図に示すように、検査工程(S108)で検出した内部の空隙1001は、開口部形成工程(S110)において機械工具171を用いて空隙が表面に露出するように開口部1201を形成する。その後、検査工程(S108)で内部の空隙を検出しなければ、下降工程(S113)、次の層の層形成工程(S103)、レーザー加熱工程(S104)を行う。レーザー加熱工程では、開口部1201の真上の原料粉末120にレーザービーム136を照射することで、開口部も溶融固化させる。
ところで、第2層以上の層形成では、1つ前の層の形成において開口部形成工程(S110)を実施した場合がある。そこで、レーザー加熱工程(S104)の次に、制御部は、RAM202から、1つ前の層での開口部形成工程の実施の有無の情報を呼び出し、1つ前の層の形成において開口部形成工程を実施したかどうかを判定する(S105)。
実施していなかった場合(S105のNo)には、検査工程(S108)を実行する。
実施していた場合(S105のYes)には、開口部形成工程で形成した開口部の真上が固化部かどうかを、三次元造形データと比較して判定する(S106)。この判定を行う理由は、修復時のレーザー加熱工程では、開口部形成工程で形成した開口部の真上も溶融固化させてしまうが、その領域が本来は非固化部に設定している部分である可能性もあり、確認が必要だからである。
開口部形成工程で切削した領域の真上が、三次元造形データでは固化部の場合(S106のYes)には、検査工程(S108)を実行する。
開口部形成工程で形成した開口部の真上が、三次元造形データでは固化部でない場合(S106のNo)は、非固化部形成工程(S107)を実行する。非固化部形成工程では、制御部が機械工具機構170を作動させ、機械工具171を制御する。そして、本来は非固化部に設定されている領域に形成されている余分な固化部を、機械工具171で切削し、非固化部を形成する。非固化部形成工程を終えたら、検査工程(S108)を実行する。
この非固化部形成工程について、図20(A)乃至図20(D)を参照しながら、さらに説明する。ある層において開口部形成工程を実施した後、次の層に層形成工程、レーザー加熱工程を実施した状態を示しているのが図20(A)である。開口部であった部分の真上は溶融固化されている。この部分の三次元造形データ(図20(B))を参照すると、開口部の真上の層の一部は非固化部に設定されている。そのため、次に非固化部形成工程を実行する。本来は非固化部に設定されているが固化物が形成されてしまっている部分を機械工具171で切削し、非固化部を形成する(図20(C))。その後、検査工程を実行する(図20(D))。
図18に戻り、制御部200は、製品造形物の成形に必要な積層回数に達するまで、層形成工程(S103)、レーザー加熱工程(S104)、検査工程(S108)、下降工程(S113)を繰り返す。
最終層の層形成を終えると、制御部200は、製品造形物の成形に必要な積層回数に達したと判定する(S112のYes)。
制御部は、RAM202から、最終層での開口部形成工程の実施の有無を呼び出し、最終層で開口部形成工程を実施したかどうかを判定する(S114)。最終層で開口部形成工程を実施しなかった場合(S114のNo)は、制御部は第一の実施形態と同様に取出工程(S115)を実行する。
最終層で開口部形成工程を実施した場合(S114のYes)には、図21に示すように、以下の工程を実行する。制御部は最終層後の下降工程(S116)を実行する。最終層後の下降工程では、制御部が昇降機構112を作動させてステージ111を下降させることにより、レーザー加熱工程が実行された層121上に次の層121の形成余地を形成する。
最終層後の下降工程を終えたら、制御部は最終層後の層形成工程(S117)を実行する。最終層後の層形成工程では、制御部が層形成機構123を作動させて既に形成された層121上に原料粉末120の層121を形成する。
最終層後の層形成工程を終えたら、制御部は部分レーザー加熱工程(S118)を実行する。部分レーザー加熱工程では、制御部がレーザービーム136を制御して、開口部の真上の原料粉末120の層121を溶融固化させる。
部分レーザー加熱工程を終えたら、制御部は切削工程(S119)を実行する。切削工程では、制御部が機械工具機構170を作動させ、機械工具171を制御する。部分レーザー加熱工程では、本来は非固化部に設定している部分も溶融固化し、固化部となってしまう。そのため、切削工程では、本来は非固化部に設定された固化部を、機械工具171で切削し、非固化部を形成する。
切削工程を終えたら、制御部はRAM202に保存された「最終層の開口部形成工程の実施」の情報を消去する(S120)。その後、制御部は再び検査工程(S108)を実行する。
次に、第2の実施形態の具体的な例として、実施例4および実施例5を説明する。
[実施例4]
実施例4では、積層基材113は厚さ5mmの炭素鋼を用い、原料粉末はSUS316を用いた。X線発生器141とX線検出器143、表面形状計測機構150は、実施例1と同じものを用いた。X線検査機構は、積層基材に対して垂直方向の空隙の検出最小距離を50μmに設定した。制御部は1層毎に検査を行い、k=2として2層分のX線透過データを得るように設定した。
第32層の造形時、製品造形物122と原料粉末120の積層基材113に対して垂直方向の厚さは1.6mmであり、この時のX線検査時間は19秒に設定された。そして、制御部はX線透過検査を行い、2層分のX線透過データを得た。
k=2として検査を実施した結果、表面形状から算出された低密度領域の最大深さF(s)は12μmだった。X線検出結果から求まる、低密度領域の積層基材に対しての垂直方向の最大距離E(s)は60μmだった。これらの結果より、造形物の内部の空隙を検出したと判定した。そこで、開口部形成工程を実行した。
開口部形成工程では、機械工具として直径0.5mmのリューターを用いた。このリューターで、内部の空隙が発生した領域に開口部を形成し、空隙を表面に露出させた。なお、次の層の層形成工程において、開口部の中に原料粉末120が充填されやすくするために、空隙の周囲もリューターで傾斜状に切削した。制御部はこの層で開口部形成工程を実施したという情報を、制御部のRAMに保存した。
リューターで切削後、再び検査工程を実施した。k=2として検査を実施した結果、表面形状から算出された低密度領域の最大深さF(s)は74μmだった。X線検出結果から求まる、低密度領域の積層基材に対しての垂直方向の最大距離E(s)は74μmだった。これらの結果より、造形物の内部の空隙は検出しなかったと判定した。
この層で積層終了ではなかったので、制御部は下降工程を実行した後、層形成工程を実行した。層形成工程で、リューターで切削した領域を含む既に形成された層121上に原料粉末120の層121が形成された。
層形成工程が終わると、制御部はレーザー加熱工程を実行した。レーザー加熱工程では、レーザービーム136の移動経路に位置する原料粉末120が溶融固化して、層121の表面が固化部と非固化部とに分かれた。なお、リューターで切削した領域も溶融固化された。レーザー加熱工程を終えたら、制御部は1つ前の層形成において、開口部形成工程を実施したかどうかを判定した。1つ前の層形成において、開口部形成工程を実施したため、次に制御部は、開口部形成工程で切削した領域の真上の層が固化部か否かを判定した。
三次元造形データでは開口部形成工程で切削した領域の真上の層は非固化部のため、制御部は非固化部形成工程を実施した。制御部は、本来は非固化部に設定されている固化部をリューターで切削することで、非固化部を形成した。
次に、制御部は検査工程を実行した。k=3として検査を実施した結果、非固化部形成工程において、リューターで切削した部分に低密度領域があると判定した。そこで、制御部は、造形物の低密度領域の表面形状検査を実施した。表面形状から算出された低密度領域の最大深さF(s)は54μmだった。X線検出結果から求まる低密度領域の積層基材に対しての垂直方向の最大距離E(s)は、54μmだった。これらの結果より、造形物の内部の空隙は検出しなかったと判定した。
[実施例5]
実施例5では、積層基材113は厚さ5mmのチタンを用い、原料粉末はアルミニウム合金のAlSi10Mgを用いた。X線発生器141とX線検出器143、表面形状計測機構150は、実施例1と同じものを用いた。X線検査機構は、積層基材に対して垂直方向の空隙の検出最小距離を50μmに設定した。制御部は1層毎に検査を行うように設定した。
最終層として設定した第487層の造形時、製品造形物122と原料粉末120の積層基材113に対して垂直方向の厚さは24.35mmであり、この時のX線検査時間は48秒に設定された。
最終層のレーザー加熱工程を実施し、次に検査工程を実施した。制御部はX線透過検査を行い、k=2として検査を実施した結果、表面形状から算出された低密度領域の最大深さF(s)は20μmだった。X線検出結果から求まる、低密度領域の積層基材に対しての垂直方向の最大距離E(s)は70μmだった。これらの結果より、造形物の内部の空隙を検出したと判定した。
そこで、開口部形成工程を実行した。開口部形成工程では、直径0.5mmのリューターで、内部の空隙が発生した領域に開口部を形成し、空隙を表面に露出させ、空隙の周囲もリューターで傾斜状に切削した。制御部は、この層において開口部形成工程を実施したという情報を、制御部のRAMに保存した。
開口部形成工程後、再び検査工程を実施した。k=2として検査を実施した結果、表面形状から算出された低密度領域の最大深さF(s)は84μmだった。X線検出結果から求まる低密度領域の積層基材に対しての垂直方向の最大距離E(s)は、84μmだった。これらの結果より、造形物の内部の空隙を検出しなかったと判定した。
この層で積層終了のため、制御部は積層終了と判定した。そして、制御部はRAMから最終層での開口部形成工程の実施の有無を呼び出しした。最終層となる層で開口部形成工程を実施したとの情報を受けて、制御部は最終層後の下降工程を実行した。
最終層後の下降工程を終えたら、制御部は最終層後の層形成工程を実行した。最終層後の層形成工程で、リューターで切削した領域を含む既に形成された層121上に原料粉末120の層121が形成された。
最終層後の層形成工程を終えたら、制御部は、部分レーザー加熱工程を実行した。部分レーザー加熱工程では、最終層で切削した領域に位置する原料粉末120へレーザービーム136を照射し、この原料粉末を溶融固化させた。そして、制御部は切削工程を実行し、部分レーザー加熱工程において溶融固化させた領域を、リューターで最終層の表面に達するまで切削した。
次に、制御部は、最終層の開口部形成工程の実施の情報を、RAMから消去した。その後、制御部は再び検査工程を実行した。k=3として検査を実施した結果、製品造形物に低密度領域は無いと判定した。
その後、制御部は積層終了と判定した。その次に、制御部は最終層では開口部形成工程を実施しなかったと判定した。そこで、制御部は取出工程を実行した。
[その他の実施形態]
本発明の三次元造形装置及び三次元造形方法は、上述した第一の実施形態および第二の実施形態に限定されるものではない。また、第一の実施形態および第二の実施形態における具体的な各部構成、部品形態、及び実寸法は、上述した実施例には限定されない。構成の一部又は全部を等価な部材に置き換えた別の実施の形態でも実施可能である。
例えば、エネルギービームのレーザービーム136のビームスポットサイズ、レーザービームの走査速度、レーザービーム出力、レーザービーム照射位置、レーザービームのスキャンピッチ、造形容器、原料粉末の層形成機構は、所望の仕様に変更可能である。原料粉末120は、ステンレス粒子には限らない。チタン、鉄鋼、アルミニウム、マグネシウム、シリコン、炭化金属、窒化金属、酸化金属、セラミック粒子等を自由に選択可能である。原料粉末は2種類以上の原料を混合したものを用いてもよい。容器101に導入されるガスも任意に変更可能である。例えば、水素ガスを窒素ガス、アルゴンガスなどと混合した混合ガスを導入し、還元雰囲気化で造形すること可能である。原料粉末が溶融する温度よりも低い温度に加熱して、原料粉末を焼結させて三次元造形を行ってもよい。また、積層基材113の材質はステンレス、チタン、鉄鋼、アルミニウム、マグネシウム、シリコン、炭化金属、窒化金属、酸化金属、セラミック等を自由に選択可能である。
第一の実施形態および第二の実施形態では、1層の造形毎に検査工程を実施した。しかし、検査工程は複数の層の造形毎に実施することで、プロセス時間の短縮を図ってもよい。ただし、検査精度を担保するためには、固化物形成処理を連続して3回繰り返す間に、X線の透過量検出処理を少なくとも1回行うのが望ましい。
第一の実施形態では、修復工程におけるレーザービームの走査軌跡として、中心から輪郭へ向かうアルキメデスの螺旋を採用した。しかし、中心から輪郭へ向かうアルキメデスの螺旋以外のレーザービーム走査軌跡を採用してもよい。例えば、放物螺旋、ベルヌーイ螺旋、多角形状の渦巻き、ラスター走査等を採用してもよい。
第一の実施形態および第二の実施形態では、X線発生器141はターゲットがタングステンで管電圧が110kVの装置を用いた。しかし、ターゲットおよび管電圧はこれに限らない。ターゲットはモリブデン、銅、ロジウム等を自由に選択可能である。造形中に、被検査物(製品造形物122と原料粉末120と積層基材113)の積層基材に対して垂直方向の距離すなわち厚さに応じて管電圧を変更してもよい。
第一の実施形態および第二の実施形態では、X線発生器141とX線検出器143はそれぞれ1個ずつ設けた。しかし、X線発生器およびX線検出器を複数個設けてもよい。また、第一の実施形態および第二の実施形態では、X線発生器とX線検出器は固定させた。しかし、X線発生器およびX線検出器を移動させて相対的に走査してもよい。また、X線発生器とX線検出器は造形容器110の側面に設置してもよい。
第一の実施形態および第二の実施形態では、積層基材に対して垂直方向の空隙の検出最小距離を50μmに設定した。しかし、積層基材に対して垂直方向の空隙の検出最小距離はこれに限らない。積層基材に対して垂直方向の空隙の検出最小距離は、k層分の範囲まで自由に選択可能である。
第一の実施形態および第二の実施形態では、製品造形物の低密度領域を検出した後、低密度領域が検出された部分の表面形状を計測した。しかし、製品造形物の低密度領域を抽出する処理の結果を待たずに、X線透過検査をした後に表面形状計測を全面に実施してもよい。この場合の内部の空隙の検出は次のように行う。造形物のX線透過検査から、第n層から積層基材側へk層分の厚さデータAZn(k)を算出する。そして、AZn(k)から積層基材に対して垂直方向の最大距離E(s)を求める。なお、三次元造形データを参照することで、k層内に原料粉末データが含まれる場合は、E(s)の算出において、原料粉末に起因する積層基材に対して垂直方向の距離E(p)は含めない。次に、表面形状計測で造形物全体の表面の形状を測定し、表面形状結果を得る。その次に、造形物全体について、同位置でのE(s)と表面の最大深さF(s)を比較することで、内部の空隙を検出する。
第一の実施形態および第二の実施形態では、低密度領域の判定の閾値は、Cn(k)が0未満とした。しかし、この閾値は、適宜別の値を設定してもよい。
第一の実施形態および第二の実施形態では、内部の空隙を検出するための判定基準は、E(s)≦F(s)とした。しかし、この判定基準は、適宜別の基準を設定してもよい。
第二の実施形態では、修復工程において機械工具171としてリューターを用いた。しかし、機械工具はリューターには限られず、例えばドリルや超音波切削工具等を使用してもよい。また、複数の機械工具を使用してもよい。例えば、先端直径の異なるリューターを使用してもよい。また、リューターと超音波切削工具のように、複数の工具を組み合わせて使用してもよい。
第一の実施形態および第二の実施形態では、エネルギービームとして波長1070nmの半導体レーザーのレーザービームを用いた。しかし、エネルギービームは、他の波長、他の発振源のレーザービーム、あるいは電子ビームに置き換えてもよい。ただし、電子ビームを用いる場合、図1に示す容器101の内部は、電子ビームを走査して照射するのに十分な真空度まで真空引きして低圧力状態にする必要がある。
100・・・三次元造形装置/101・・・容器/110・・・造形容器/111・・・ステージ/112・・・昇降装置/113・・・積層基材/120・・・原料粉末/121・・・層/121H・・・固化層/123・・・層形成機構/124・・・移動部/130・・・走査加熱機構/131・・・光源/136・・・レーザービーム/141・・・X線発生器/143・・・X線検出器/151・・・照明装置/152・・・撮像装置/171・・・機械工具/1001・・・空隙

Claims (18)

  1. 粉末層を形成する処理と、前記粉末層にエネルギービームを照射して溶融させた後に冷却して固化物を形成する固化物形成処理と、を繰返して固化物を順次堆積して三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方法において、
    前記固化物形成処理の後、形成した前記固化物に放射線を照射し、透過量を透過量検出値として検出する透過量検出処理と、
    検出した前記透過量検出値と、前記固化物の密度情報と、前記放射線に対する前記固化物の吸収係数情報と、前記固化物形成処理の後における前記固化物の設計厚み情報と、を用いて、堆積された固化物の厚みが設計厚みよりも小さな領域を空隙存在領域として検出する空隙存在領域検出処理と、
    検出された前記空隙存在領域に対応する前記固化物の表面形状を計測し、計測された表面形状と前記固化物の設計形状情報とを比較し、空隙が前記固化物の内部に位置するか表面に位置するかを判定する空隙位置判定処理と、
    前記空隙が前記固化物の内部に位置すると判定した場合には、前記空隙に溶融した材料を充填する修復処理を行う、
    ことを特徴とする三次元造形物の製造方法。
  2. 前記空隙存在領域検出処理は、
    前記透過量検出値と、前記固化物の密度情報と、前記放射線に対する前記固化物の吸収係数情報とを用いて、前記固化物の厚さを固化物厚みとして算出する処理と、
    算出した前記固化物厚みと、前記固化物形成処理の後における前記固化物の設計厚みとを比較し、前記固化物厚みが前記設計厚みよりも小さくなる領域を空隙存在領域として検出する処理と、を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載した三次元造形物の製造方法。
  3. 前記空隙存在領域検出処理は、
    前記固化物形成処理の後の前記固化物の設計形状情報と、前記固化物の密度情報と、前記放射線に対する前記固化物の吸収係数情報とを用いて、前記固化物を透過する放射線量を透過量計算値として計算する処理と、
    前記透過量検出値と前記透過量計算値とを比較し、前記透過量検出値が前記透過量計算値よりも大きくなる領域を空隙存在領域として検出する処理と、を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載した三次元造形物の製造方法。
  4. 前記修復処理は、前記空隙存在領域の上部からエネルギービームを照射して前記空隙の上部の固化物を溶融させて前記空隙に充填する処理である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載した三次元造形物の製造方法。
  5. 前記修復処理は、前記空隙の上部の固化物を除去して前記空隙を露出させ、露出した前記空隙を原料粉末で覆った後にエネルギービームを照射し、前記原料粉末を溶融させて前記空隙に充填する処理である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載した三次元造形物の製造方法。
  6. 前記放射線は、X線である、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載した三次元造形物の製造方法。
  7. 空隙位置判定処理において、光切断法により前記固化物の表面形状を計測する、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載した三次元造形物の製造方法。
  8. 前記固化物形成処理を連続して3回繰り返す間に、前記透過量検出処理を少なくとも1回行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載した三次元造形物の製造方法。
  9. 粉末層形成部と、エネルギービーム照射部と、放射線照射部と、放射線検出部と、表面形状計測部と、制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記粉末層形成部と前記エネルギービーム照射部を動作させて固化物を堆積させる固化物形成処理と、
    前記固化物形成処理の後、堆積した前記固化物に前記放射線照射部から放射線を照射させ、透過する放射線を前記放射線検出部により透過量検出値として検出する透過量検出処理と、
    検出した前記透過量検出値と、前記固化物の密度情報と、前記放射線に対する前記固化物の吸収係数情報と、前記固化物を形成する処理の後における前記固化物の設計厚み情報と、を用いて、堆積された固化物の厚みが設計厚みよりも小さな領域を空隙存在領域として検出する空隙存在領域検出処理と、
    検出された前記空隙存在領域に対応する前記固化物の表面形状を前記表面形状計測部に計測させ、計測された表面形状と前記固化物の設計形状情報とを比較し、空隙が前記固化物の内部に位置するか表面に位置するかを判定する処理と、
    前記空隙が前記固化物の内部に位置すると判定した場合には、前記空隙に溶融した材料を充填する修復処理と、を実行する、
    ことを特徴とする三次元造形装置。
  10. 前記空隙存在領域検出処理は、
    前記透過量検出値と、前記固化物の密度情報と、前記放射線に対する前記固化物の吸収係数情報とを用いて、前記固化物の厚さを固化物厚みとして算出する処理と、
    算出した前記固化物厚みと、前記固化物形成処理の後における前記固化物の設計厚みとを比較し、前記固化物厚みが前記設計厚みよりも小さくなる領域を空隙存在領域として検出する処理と、を含む、
    ことを特徴とする請求項9に記載した三次元造形装置。
  11. 前記空隙存在領域検出処理は、
    前記固化物形成処理の後の前記固化物の設計形状情報と、前記固化物の密度情報と、前記放射線に対する前記固化物の吸収係数情報とを用いて、堆積した前記固化物を透過する放射線を透過量計算値として計算する処理と、
    前記透過量検出値と前記透過量計算値とを比較し、前記透過量検出値が前記透過量計算値よりも大きくなる領域を空隙存在領域として検出する処理と、を含む、
    ことを特徴とする請求項9に記載した三次元造形装置。
  12. 前記修復処理は、前記エネルギービーム照射部を動作させて前記空隙存在領域の上部からエネルギービームを照射して前記空隙の上部の固化物を溶融させて前記空隙に充填する処理である、
    ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載した三次元造形装置。
  13. 前記三次元造形装置は、さらに固化物除去部を備え、
    前記修復処理は、前記制御部が、前記固化物除去部を動作させて前記空隙の上部の固化物を除去して前記空隙を露出させ、前記粉末層形成部を動作させて露出した前記空隙を原料粉末で覆った後に、前記エネルギービーム照射部を動作させてエネルギービームを照射し、前記原料粉末を溶融させて前記空隙に充填する処理である、
    ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載した三次元造形装置。
  14. 前記放射線照射部はX線発生装置であり、前記放射線検出部はX線検出器である、
    ことを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1項に記載した三次元造形装置。
  15. 前記三次元造形装置は、さらに光源と光検出器を備え、
    空隙位置判定処理は、前記制御部が前記光源と前記光検出器を動作させて光切断法により前記固化物の表面形状を計測する処理である、
    ことを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載した三次元造形装置。
  16. 前記制御部は、
    前記固化物形成処理を連続して3回繰り返す間に、前記透過量検出処理を少なくとも1回行う、
    ことを特徴とする請求項9乃至15のいずれか1項に記載した三次元造形装置。
  17. 前記制御部に、請求項9乃至16のいずれか1項に記載した処理を実行させるプログラム。
  18. 請求項17に記載したプログラムを記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体。

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