JP2019104372A - 無人航空機 - Google Patents
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Abstract
Description
一例として、特許文献1に開示の無人航空機は、測距計、CCDカメラを搭載して風車ブレードの変形情報、風速情報を取得してブレードの剛性評価に利用している。
<撮影画像の転送時>
従来の撮影画像の転送は、CCDカメラの撮影画像を映像転送装置で、各種センサの計測値をWiFi送信機で別々に受信機側に送信する構成がある。この場合、受信側で受信データを自由に加工することができるが、無人航空機の本体に2種類の送信機を搭載しなければならずその分、重量が増加してしまい、かつ、受信側には受信データを加工するために、アプリケーションプログラムを実行するCPU、アプリケーションプログラムを格納しているROM、アプリケーションプログラム実行中の処理内容を一時的に格納するRAMを備えたパーソナルコンピュータ(以下、単にPCということあり)あるいは処理ボードが必要となる。
従来の自律飛行は、無人航空機に搭載する測域センサの測定値を時系列毎に蓄積してマッピングを行い、同じく搭載するPCあるいは処理ボードで自己位置の同定を行う構成である。この場合、マッピングデータを記録することができ、かつ無人航空機に搭載するシステム構成が容易になる。しかし自己位置を同定する演算処理が複雑であるため演算処理仕様の大きなPCあるいは処理ボードが必要となり、無人航空機が大型化してしまう。この他、無線通信でデータを受信側に送り演算させる方法もあるが、受信側に同様のPCあるいは処理ボードが必要となる。
放射線量の高い原子力発電所に無人航空機を適用した場合、画像データ及び放射線量の測定値が必要となるが、前述の撮像画像の転送の課題に加えて、狭隘な箇所のために無人航空機本体の簡易構成かつ小型化の要請が高い。
CCDカメラの撮影画像に現場情報取得部の測定値を合成するOSD(On Screen Displayの略、以下同じ)と、
前記OSDの合成画像を外部端末に転送する映像転送部と、
を備えたことを特徴とする無人航空機を提供することにある。
上記第1の手段によれば、簡易な構成で撮影画像に現場情報、例えば放射線量を付加した合成画像を生成することができ無人航空機の小型化が図れる。また合成画像を複数の外部端末に転送することができる。従って現場情報付き画像をリアルタイムで多数のユーザが共有することができる。
フレームと、
フライトコントローラと、
ロータと、
を備え、
前記フレームは、中心に水平方向に二分する凹部を設け、
前記凹部は、
CCDカメラと、
前記CCDカメラの撮影範囲の放射線量を測定する放射線計測部と、
前記CCDカメラの撮影画像に前記放射線計測部の測定値を合成するOSDと、
前記OSDの合成画像を外部端末に転送する映像転送部と、
を収容することを特徴とする無人航空機を提供することにある。
上記第3の手段によれば、処理ボードの処理仕様(スペック)を小さくでき、無人航空機全体の小型化が図れる。
前記移動本体の移動量を計測するジャイロセンサと、
前記移動本体と障害物との距離を計測する測域センサを備え、
前記制御部は、前記ジャイロセンサの測定値に基づいて自己位置を推測し、前記測域センサの測定値と比較して自己位置の同定を行う制御部と、
を備えたことを特徴とする無人航空機を提供することにある。
上記第4の手段によれば、処理ボードの演算処理の処理仕様を小さくして、無人航空機全体の小型化を図ることができる。また障害物を回避しながら目標位置まで自律飛行することができる。
上記第5の手段によれば、合成画像に障害物との距離又は/及び移動本体の自己位置を付加して現場の位置関係を把握することができる。また放射線量と映像を関連付けすることにより現場の放射線量を視覚的に把握することができる。
上記第6の手段によれば、放射線計測部の方向特性(放射線を検知可能な角度)に合う広角レンズを備えたCCDカメラを用いて、CCDカメラの撮影範囲と放射線計測領域をほぼ一致させることができる。これにより観察者又は作業者による現場状況の把握が容易となる。
上記第7の手段によれば、放射線計測部の方向特性がCCDカメラより広いときに、放射線の遮蔽材で検知する角度を遮って方向特性をCCDカメラに合わせてCCDカメラの撮影範囲と放射線計測領域をほぼ一致させることができる。これにより観察者又は作業者による現場状況の把握が容易となる。
上記第8の手段によれば、映像転送部から放出される電波(電磁ノイズ)が及ぼすフライトコントローラへの悪影響を除去して、制御信号に従って移動本体を飛行させることができる。
上記第9の手段によれば、合成画像の受信側は少なくとも受信機及び表示部を備えていればよく、画像を加工するためのPCあるいは処理ボードなどを用意する必要がない。また複数の受信機に転送することにより多数のユーザがリアルタイムで現場情報を共有することができる。
[無人航空機10]
図1は本発明の無人航空機の概略説明図である。図2は本発明の無人航空機のブロック図である。図2中の実線は映像信号、小鎖線はセンサ信号、大鎖線は制御信号を示している。
本発明の無人航空機10は、CCDカメラの撮影画像に現場情報取得部の測定値を合成するOSD12と、OSD12の合成画像を外部端末18に転送する映像転送部14と、を備えている。
本実施形態の現場情報取得部とは、無人航空機10に取り付けて現場の各種情報を取得可能な放射線計測部20、測域センサ24であり、測定値とは、現場の各種情報となる放射線量、無人航空機の移動量、無人航空機と障害物の間の距離などである。
移動本体30は、フレーム301に一般的な無人航空機に適用される複数のロータ32(本実施形態では4個のロータ)、駆動モータ、フライトコントローラ34、バッテリー38を備えている。各ロータ32は独立した回転制御が可能であり、遠隔操作用端末36を用いた遠隔操作又は処理ボード16の制御部164による自律飛行により任意の方向へ移動できる。
このような凹部302の構成及び搭載機器の配置により、重量バランスの調整を容易とし、飛行時の風による抵抗も低減できる。
CCDカメラ40は移動本体30から現場を撮影し撮影画像(映像、動画を含む)を取得できる。なおCCDカメラ40の画角は任意に設計変更可能としている。
放射線計測部20は、移動本体30に取り付けて現場の放射線量を測定可能なセンサである。放射線計測部20は、任意の検出範囲(一例として計測範囲±90°)を選択・変更可能とし、移動本体30の周辺、好ましくはCCDカメラ40の撮影範囲の放射線量を計測可能に構成している。図3は、放射線計測部の計測範囲の説明図である。本実施形態の放射線計測部20は、CCDカメラ40と同様に凹部302の一方の側面開口に設けている。そして放射線量の計測範囲を制限する遮蔽材201を設けている。遮蔽材201は、放射線の遮蔽効果の高い鉛、鉄などの材質を用いており、図1又は3に示すように放射線計測部20のセンサ部分の外周に沿って突出するように形成して前述の計測範囲を任意範囲に制限している。このような遮蔽材201によりCCDカメラ40の撮影範囲Aと放射線量の計測範囲Bをほぼ一致させることができ、作業者等による現場状況の把握が容易となる。なおこの他、放射線計測部20の方向特性(放射線を検知可能な角度)に合う広角レンズを備えたCCDカメラ40を用いて、CCDカメラ40の撮影範囲と放射線計測領域をほぼ一致させる構成を採用することもできる。
処理ボード16は、CCDカメラ40、放射線計測部20、測域センサ24、OSD12と電気的に接続して各種信号が入出力される信号入出力部161と、信号入出力部161の各種信号を変換する信号変換部162と、アプリケーションを用いて演算処理を行う演算部163と、演算部163を制御すると共に、フライトコントローラ34と接続して自律飛行の制御を行う制御部164と、アプリケーションプログラム等を格納及びアプリケーションプログラム実行中の処理内容を一時的に格納するメモリ165を備えている。また制御部164は信号変換部162を用いて放射線計測部20からの放射線量の測定値となる数値データをOSD12に入力可能な信号(例えば電圧)に変換させている。電圧は後述するOSD12へ入力している。これにより処理ボードの処理仕様(スペック)を小さくでき、無人航空機全体の小型化が図れる。
映像転送部14は、OSD12で生成した合成画像をユーザの外部端末18へ転送している。本実施形態のユーザの外部端末18(受信機)は、少なくとも合成画像の受信部、合成画像の表示部を備えていればよく、必ずしもPC又は処理ボードを用意する必要がない。
処理ボード16による放射線計測部20の測定値の受信を開始する(S30)。そして、数値データをOSD12に入力可能な信号(例えば電圧)に変換する処理が行われる(S40)。
処理ボード16からOSD12に電圧が入力される。またCCDカメラ40から撮影画像のRGB信号がOSD12に入力される。OSD12では電圧を放射線量の測定値に変換し(S50)、撮影画像に付加した合成画像を生成する(S60)。なおOSDによる撮影画像への付加は、放射線量に限らず、障害物との距離又は/及び移動本体の自己位置とすることもできる。
なお映像転送部14は、複数の外部端末18へ合成画像を送信できる。これにより、複数のユーザが現場の放射線量付き撮影画像を共有して即座に確認することができる。また外部端末18は少なくとも映像受信機181と表示部182(ディスプレイ)を備えていればよく、従来のような合成画像を加工するためのPCあるいは処理ボードを用意する必要がない。
このような本発明の無人航空機によれば、簡易な構成で撮影画像に放射線量を付加した合成画像を生成することができ無人航空機の小型化が図れる。また合成画像を複数の外部端末に転送することができる。従って現場の情報、一例として放射線量付き画像をリアルタイムで多数のユーザが現場情報を共有することができる。
次に無人航空機の自律飛行について説明する。
移動本体30はフライトコントローラ34と、測域センサ24を備え、フライトコントローラ34にはジャイロセンサ22と高度センサ23が取り付けられている。フライトコントローラ34は、凹部302の中心側内部のフレーム301上に開口を介して配置している。この開口はフライトコントローラ34が備える各種センサのセンサ素子を下面に露出させるためのものである。
測域センサ24は、移動本体30周囲の障害物との間の距離(移動本体30を中心としてX軸及びY軸の2軸方向)を測定可能なセンサである。
高度センサ23は、移動本体30の高度(地面や床面と移動本体30との距離)を測定可能なセンサである。その他、高度を測定可能なセンサであれば、高度センサ23に換えて気圧センサ、超音波センサなどを適用する構成としても良い。このような高度センサ23の測定値は、自律飛行の際、移動本体のZ方向(高さ)を所定位置に維持する制御に用いている。
制御部164は、フライトコントローラ34と電気的に接続して、フライトコントローラ34が備えるジャイロセンサ22及び高度センサ23からの信号と測域センサ24の測定値が入力され、移動本体30の位置座標の演算を行うと共に、自律飛行の制御信号をフライトコントローラ34に送信可能に構成している。
また制御部164は、測域センサ24の測定値から周囲の形状(想定外に存在する突起物等の構造物等)などの障害物を検出できる。すなわち制御部164は、地図情報と測域センサ24の測定値から周囲の形状を判断し、一般の回避行動に基づいて障害物を回避して目標位置まで自律飛行する。
まず事前作業としてSTEP1から2の作業を行う。
現場の地図情報を登録する(STEP1)。
次に地図上における現在の移動本体30の向き及び移動本体30の自己位置の座標、目標位置及び通過位置の座標を登録する(STEP2)。
作業者の手元スイッチ等の信号入力により無人航空機10の自律飛行を開始する(STEP3)。
移動本体30の自己位置と、目標位置又は通過位置の座標が同じか否かの判断を行う(STEP4)。
STEP4の判断が異なる場合、目標位置又は通過位置までの経路を検索する(STEP5)。
抽出後、(A)直進方向に向かってCCDカメラが向くように移動本体30を旋回し、その後、抽出した距離まで直進する。その間、(B)移動距離をフライトコントローラ34内のジャイロセンサ22及び高度センサ23の計測値から演算する。(C)測域センサ24で周囲の形状を監視する。例えば、Y座標の+方向、数メートル先に障害物有りなど(STEP7)である。
右折または左折位置までに直進不可能な障害物があるか否かの判断を行う(STEP8)。
障害物がある場合、移動本体30の高度を上昇して障害物を回避できるか否かの判断を行う(STEP9)。
回避可能であれば障害物を回避した後、STEP4に戻る。
回避不可能な場合、目標位置または通過位置へ移動できないため、STEP2で登録したスタート点に帰還する(STEP10)。
STEP4の判断が同じ場合、通過位置または目標位置に到達したとし、移動本体をその場で一周旋回させて、放射線計測部20により移動本体30の全周囲(360°)に渡って放射線量を測定する(STEP11)。
残っていればSTEP4に戻る。
残っていなければ自律飛行の動作が終了する。
このような本発明の無人航空機によれば、移動本体の自己位置を求める演算量が少ないため制御部の演算処理の処理仕様を小さくして、無人航空機全体の小型化を図ることができる。また障害物を回避しながら目標位置まで自律飛行することができる。
なお、放射線量の計測は、スタート地点から目標位置までの経路全てで行っても良いし、あらかじめ設定した通過位置のみで行っても良い
Claims (9)
- CCDカメラの撮影画像に現場情報取得部の測定値を合成するOSDと、
前記OSDの合成画像を外部端末に転送する映像転送部と、
を備えたことを特徴とする無人航空機。 - 遠隔操作又は自律飛行によって移動する無人航空機において、
フレームと、
フライトコントローラと、
ロータと、
を備え、
前記フレームは、中心に水平方向に二分する凹部を設け、
前記凹部は、
CCDカメラと、
前記CCDカメラの撮影範囲の放射線量を測定する放射線計測部と、
前記CCDカメラの撮影画像に前記放射線計測部の測定値を合成するOSDと、
前記OSDの合成画像を外部端末に転送する映像転送部と、
を収容することを特徴とする無人航空機。 - 前記放射線計測部の測定値を前記OSDに入力可能な信号に変換する信号変換部を備えたことを特徴とする請求項2に記載の無人航空機。
- 自律移動する請求項2又は3に記載の無人航空機において、
移動量を計測するジャイロセンサと、
障害物の距離を計測する測域センサを備え、
前記ジャイロセンサの測定値に基づいて自己位置を推測し、前記測域センサの測定値と比較して自己位置の同定を行う制御部と、
を備えたことを特徴とする無人航空機。 - 前記OSDは、前記測域センサの測定値又は/及び前記制御部による自己位置の情報を前記撮影画像に付加することを特徴とする請求項4に記載の無人航空機。
- 前記CCDカメラの撮影範囲と前記放射線計測部の測定範囲を同範囲にすることを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1に記載の無人航空機。
- 前記放射線計測部は、放射線量の測定範囲を前記CCDカメラの撮影範囲と同範囲にする放射線の遮蔽材を設けたことを特徴とする請求項6に記載の無人航空機。
- 前記フライトコントローラと前記画像転送部の間に電磁遮蔽材を設けたことを特徴とする請求項2ないし7のいずれか1に記載の無人航空機。
- 前記映像転送部は、少なくとも表示部を備えた映像受信機に転送することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1に記載の無人航空機。
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