JP2019103974A - 流体デバイス、リザーバー供給システムおよび流路供給システム - Google Patents
流体デバイス、リザーバー供給システムおよび流路供給システム Download PDFInfo
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Abstract
Description
更に、高価な試薬を使用する場合や少量多検体を検査する場合において、有用性が高い方法として注目されている。
図1は、一実施形態の流体デバイス1の正面図である。図2は、流体デバイス1を模式的に示した平面図である。なお、図2においては、透明な上板6について、下側に配置された各部を透過させた状態で図示する。
なお、以下の説明において、上板6、基板9および下板8を積層させる方向を単に積層方向と呼ぶ。本実施形態において、積層方向は、上下方向である。
図3に示すように、基板9は、上面9bと下面9aとを有する。上板6は、基板9の上面9b側に位置する。下板8は、基板9の下面9a側に位置する。
供給孔39は、リザーバー29と流路11とを繋ぐ。リザーバー29に貯留された溶液は、供給孔39を介して流路11に供給される。
第2の貫通孔38は、上板6の第1の貫通孔37と繋がって注入孔32を構成する。注入孔32は、リザーバー29を外部に繋げる。溶液は、注入孔32を介してリザーバー29に充填される。
上述したように、上板6には、セプタム3に加えて、バルブV、Vi、Voが一体的に設けられる。セプタム3と、バルブV、Vi、Voは、同一の材料から構成されていてもよい。この場合、2種の樹脂材料を用いた二色成形によって、上板6、セプタム3およびバルブV、Vi、Voを一体的に成形できる。
また、流体デバイス1に設けられる複数のセプタム3について、耐圧を互いに異ならせてもよい。それぞれのセプタム3は、異なるリザーバー29に繋がる注入孔32の開口を覆う。複数のセプタム3の耐圧を異ならせる場合は、後段に説明する流路供給システムにおいて以下のような構成を実現できる。すなわち、複数のリザーバー29に溶液を充填させた状態で、流路11側からリザーバー29内の圧力を徐々に圧力を下げていくことで、異なるセプタム3の孔部からリザーバー29内に空気が流入するタイミングを異ならせることができる。結果として、バルブの開閉動作を行うことなく、複数のリザーバー29から流路11に順次、溶液を導入することができる。
セプタム3の直径dは、1.5mm以上とすることが好ましい。セプタム3の直径dを1.5mm以上とすることで、第1の貫通孔37に対するセプタム3の二色成形を容易とできる。
セプタム3の積層方向の寸法tが、1.0mm以上である場合には、中空針の外径が0.46mm(26G(ゲージ))以下である場合に100kPa以上の耐圧を確保でき、中空針の外径が0.41mm(27G(ゲージ))以下である場合に200kPa以上の耐圧を確保できる。
また、セプタム3の積層方向の寸法tが、1.5mm以上である場合には、中空針の外径が0.46mm(26G(ゲージ))以下である場合に200kPa以上の耐圧を確保できる。
なお、これらの耐圧設計は、本発明の発明者らの評価実験によって導かれたものである。
図3に示すように、基板9の下面9aには、複数の溝部21が設けられる。溝部21は、線状の窪みとも表現できる。複数の溝部21の底面は、略同一の平面内に位置する。すなわち、複数の溝部21の深さは、略同一である。溝部21の長手方向における幅は、略一様である。また、複数の溝部21の幅は、略同一である。
なお、本実施形態では、基板9に溝部21が設けられ下板8によって溝部21の開口を覆うことでリザーバー29が構成される場合について説明した。しかしながら、リザーバー29は、下板8に設けられた溝部の開口を基板9により覆うことで構成されていてもよい。
また、本実施形態では、複数のリザーバー29が、互いに同一幅、同一深さである構成を例示したが、この構成に限定されない。複数のリザーバーにおける幅および深さについては、例えば、収容する溶液の流動特性に応じて異なる値に設定してもよい。例えば、複数のリザーバーから一括した負圧吸引で溶液を流路に導入する際には、同じタイミングで異種の溶液が流路に導入されるようにリザーバー毎に溶液の流動特性(流動抵抗等)に応じた幅および深さに設定してもよい。
なお、本実施形態では、基板9に溝部14が設けられ上板6によって溝部14の開口を覆うことで流路11が構成される場合について説明した。しかしながら、流路11は、上板6に設けられた溝部の開口を基板9により覆うことで構成されていてもよい。
次に、流体デバイス1のリザーバー29にシリンジ50から溶液Sを充填するリザーバー供給システム2について図6を基に説明する。
図6は、リザーバー供給システム2の断面模式図である。図6において、流体デバイス1の供給孔39、リザーバー29、流路11および廃液槽7を一連なりに示す。
また、フィルム33によって空気孔35を塞ぐ際に、流路11および廃液槽7の気圧を高めるとともに、セプタム3に第1の中空針52を再び刺して、注入孔32に空気を送り込んでもよい。これにより、リザーバー29内の溶液Sと、セプタム3との間の気圧を高め、フィルム33を剥離させた際に、溶液Sが流路11側に自動的に流れる構成を実現できる。
また、リザーバー29が基板9と下板8との間に位置することで、溶液注入時に第1の中空針52を奥まで入れられるので、第1の中空針52の姿勢が安定した状態で溶液を注入する作業が可能になる。
次に、流体デバイス1においてリザーバー29から流路11に溶液Sを供給する流路供給システム4について図7を基に説明する。
図7は、流路供給システム4の断面模式図である。図7において、流体デバイス1の供給孔39、リザーバー29、流路11および廃液槽7を一連なりに示す。
次に、変形例の流路供給システム104について、図8を基に説明する。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図8は、本変形例の流路供給システム104の断面模式図である。図8において、流体デバイス1の供給孔39、リザーバー29、流路11および廃液槽7を一連なりに示す。
次に、流体デバイス1の流路に供給された溶液を混合する溶液混合システムについて図2を基に説明する。溶液混合システムは、流体デバイス1と、流体デバイス1の流路11中の溶液を循環させるポンプ(図示略)を制御する制御部(図示略)と、を有する。
Claims (13)
- 基材と、セプタムと、を備え、
前記基材には、
溶液が導入される流路と、
前記溶液が収容されて前記溶液を前記流路に供給するリザーバーと、
前記リザーバーを外部に繋げる注入孔と、が設けられ、
前記リザーバーは、前記流路に向かって前記溶液が流れる方向の長さが、前記長さと直交する幅よりも大きく、
前記セプタムは、前記注入孔の開口を塞ぐ、
流体デバイス。 - 前記基材は、前記注入孔の開口が位置する第1の基板を有し、
前記第1の基板には、前記注入孔の開口を構成する貫通孔が設けられ、
前記セプタムは、前記貫通孔に固定される、
請求項1に記載の流体デバイス。 - 前記貫通孔の内周面には、内側に向かって突出する凸部が設けられ、
前記セプタムには、前記凸部が嵌る凹部が設けられる、
請求項2に記載の流体デバイス。 - 前記セプタムおよび前記第1の基板は、一体的に成形された成形体である、
請求項2又は3に記載の流体デバイス。 - 前記基材は、前記第1の基板に積層される第2の基板を有し、
前記流路および前記リザーバーのうち少なくとも一方は、前記第1の基板と前記第2の基板との間に位置する、
請求項2〜4の何れか一項に記載の流体デバイス。 - 前記基材は、前記第1の基板と反対側の面において前記第2の基板に積層される第3の基板を有し、
前記流路および前記リザーバーのうち一方は、前記第2の基板と前記第3の基板との間に位置し、
前記第1の基板、前記第2の基板および前記第3の基板の積層方向から見て、前記流路の少なくとも一部と前記リザーバーの少なくとも一部とが重なる、
請求項5に記載の流体デバイス。 - 前記第2の基板には、前記流路と前記リザーバーとを繋ぐ供給孔が設けられ、
前記供給孔は、前記積層方向から見て、前記流路と前記リザーバーとが重なった部分に位置し、前記積層方向に延びる、
請求項6に記載の流体デバイス。 - 前記リザーバーは、前記溶液が流れる方向の長さが前記長さおよび前記幅と直交する深さよりも大きい、
請求項1〜7の何れか一項に記載の流体デバイス。 - 前記リザーバーにおける前記幅の大きさは、気泡が前記溶液を追い越して移動しない大きさである、
請求項1〜8の何れか一項に記載の流体デバイス。 - 前記セプタムと前記基材とは、互いに異材質で一体的に構成されている、
請求項1〜9の何れか一項に記載の流体デバイス。 - 請求項1〜10の何れか一項に記載の流体デバイスと、
前記リザーバーに前記溶液を注入するシリンジと、を備え、
前記シリンジは、前記セプタムを貫通する中空針を有する、
リザーバー供給システム。 - 請求項1〜10の何れか一項に記載の流体デバイスと、
前記セプタムを貫通して前記リザーバーを大気圧に開放する中空針と、
前記流路内を負圧とする負圧付与装置と、を備え、
前記リザーバーに予め充填された前記溶液を前記リザーバーから前記流路に移動させる、
流路供給システム。 - 請求項1〜10の何れか一項に記載の流体デバイスと、
前記セプタムを貫通する中空針と、
前記中空針を介して前記リザーバーに陽圧を付与する陽圧付与装置と、を備え、
前記リザーバーに予め充填された前記溶液を前記リザーバーから前記流路に移動させる、
流路供給システム。
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