JP2019103346A - 発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】狭い道路にも設置でき、従来よりも発電効率が良い発電装置を提供する。【解決手段】発電装置10は、乗用車40(車両)を積載する車両用パレット1と、車両用パレット1に乗用車40を積載する車両積載位置1aと、前記車両積載位置1aよりも下方にあり、前記車両用パレット1から乗用車を降ろす車両積出位置1bとの間で、車両用パレット1を昇降するパレット昇降機7と、乗用車40の車重により車両用パレット1が車両積載位置1aから車両積出位置1bに降下する過程で、車両積載位置1aでの乗用車40の位置エネルギーを電力に変換する発電機3とを備え、パレット昇降機7が、乗用車40が車両用パレット1から降りた後、乗用車40の位置エネルギーの一部を利用して車両用パレット1を車両積載位置1aに上昇させる。【選択図】図1

Description

本発明は、発電装置に関する。
電気が通っていない僻地において、電力を確保する方法としては、太陽光発電や、小型風力発電などを用いて、必要な電力をその場で発電することが一般的である。しかし、これらの発電方法は、天候に左右されやすく、十分な発電量が得られない場合がある。特に、小型風力発電では故障しやすい傾向もある。近くに川が流れている場所であれば、川に小型水力発電装置などを設けて、電気を賄うことが可能であるが、必ずしも近くに川があるとは限らない。他の方法としては、鉛バッテリや塩化チオニルの1次電池を用いることも考えられるが、定期的に電池交換する必要があり、現場に出向くことが困難な僻地には適さない。
そのため、僻地にある橋梁、道路、トンネルなどの公共設備では、設備の状態をモニタリングしようとしても、電力の確保が難しいので、劣化状態をモニタリングし、モニタリング結果を伝達することが困難であるのが現状である。そのため、天候に左右されにくい発電方法が開発されている(特許文献1〜4参照)。
特許文献1には、2つの車両用パレットと、各車両用パレットにそれぞれ接続された2つのピストンと、各ピストンが挿入される2つの流体シリンダと、当該流体シリンダ間を接続する流体配管とを備える発電装置が開示されている。特許文献1に開示されている発電装置では、一の車両用パレットに車両が積載されて屋上から地上へ降りるとき、当該パレットがピストンを流体シリンダに押し込むことにより生じる流体配管内の液体の圧力により、他の車両用パレットに接続されたピストンを押し出して、当該他のパレットを地上から屋上まで移動させる。特許文献1に開示されている発電装置では、この過程で生じる流体配管内の液体の圧力により発電する発電装置が開示されている。
特許文献2には、道路表面に一対の相対するフレームを設け、フレームの接続部と道路表面との間に弾性部材を配置してフレームの接続部を道路上に突起させ、車両がフレーム上を通過する際に車両の車重で接続部が下方に移動することを利用して発電する発電装置が開示されている。
特許文献3には、道路上に設けられたシーソー盤状の板と、当該板の両端に車両進入時の段差の緩和のために設けられた補助板と、当該板と補助板の接続部の下部にそれぞれ設けられたポンプ型水槽と、ポンプ型水槽を繋ぐ流路とを備え、車両がシーソー盤状の板の一端に乗ると、車重により一のポンプ型水槽に圧力がかかり、一のポンプ型水槽から他のポンプ型水槽へと水が流れ、この水流を利用して発電する発電装置が開示されている。
特許文献4には、貯水タンクと、車両の車重により圧縮されて、貯水タンクから供給された内部の水を送りだす複数個のダイヤフラムバルブと、各ダイヤフラムバルブから送りだされた水によって反復搖動する搖動手段と、搖動手段の搖動に応じて加圧水を送りだすポンプと、ポンプからの加圧水を蓄積する蓄圧タンクとを備え、蓄圧タンクから貯水タンクへ流れる水により発電する発電装置が開示されている。
特許第5330467号公報、請求項1、段落0011 特開2010−213558号公報、段落0006、段落0007 特開2007−2832号公報、段落0008、段落0010 実用新案登録第3012488号公報、段落0009
しかしながら、特許文献1に開示されている発電装置は、車両用パレットが少なくとも2つないと、継続的に発電することができず、例えば車両1台分程度の幅の道路のような狭い道路には設置することができない。
また、特許文献2〜4に開示されている発電装置は、狭い道路にも設置できるが、車両の前輪又は後輪にかかる車重しか発電に寄与せず、発電量が少ない。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、狭い道路にも設置でき、従来よりも発電効率が良い発電装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点は、車両を積載する車両用パレットと、前記車両用パレットに前記車両を積載する車両積載位置と、前記車両積載位置よりも下方にあり、前記車両用パレットから前記車両を降ろす車両積出位置との間で、前記車両用パレットを昇降するパレット昇降機と、前記車両の車重により前記車両用パレットが前記車両積載位置から前記車両積出位置に降下する過程で、前記車両積載位置での前記車両の位置エネルギーを電力に変換する発電機とを備え、前記パレット昇降機は、前記車両が前記車両用パレットから降りた後、前記位置エネルギーの一部を利用して前記車両用パレットを前記車両積載位置に上昇させる。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、前記発電機によって前記位置エネルギーから変換された電力が充電される2次電池を有している。
本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点に基づく発明であって、前記パレット昇降機は、前記位置エネルギーの一部を保存する位置エネルギー保存機構を備え、前記位置エネルギー保存機構に保存されたエネルギーにより前記車両用パレットを前記車両積載位置に上昇させる。
本発明の第4の観点は、第3の観点に基づく発明であって、前記位置エネルギー保存機構は、前記車両用パレットよりも重い釣合い重りと、一端に前記車両用パレットが接続され、他端に前記釣合い重りが接続された釣合い部材とを備え、前記パレット昇降機は、前記釣合い重りの重量により、前記車両積出位置にある前記車両用パレットを前記車両積載位置に上昇させる。
本発明の第5の観点は、第3の観点に基づく発明であって、前記位置エネルギー保存機構は、前記パレット昇降機が設けられた地表面に一端が接続され、前記車両用パレットの下面に他端が接続された弾性部材を備え、前記パレット昇降機は、前記弾性部材の弾性力により、前記車両が降りた前記車両用パレットを前記車両積載位置に上昇させる。
本発明の第6の観点は、第2の観点に基づく発明であって、前記位置エネルギーが変換されて前記2次電池に充電された電力を用いて、前記車両用パレットを前記車両積載位置へ上昇させる。
本発明の第7の観点は、第1〜第6のいずれかの観点に基づく発明であって、前記発電機は、前記車両積載位置から前記車両積出位置への前記車両用パレットの直線的な動きを回転力に変換するギア機構を備え、前記ギア機構から得られた前記回転力により発電する。
本発明の第8の観点は、第1〜第6のいずれかの観点に基づく発明であって、前記発電機は、水を貯水する貯水槽と、前記車両用パレットに乗った前記車両の車重により、前記貯水槽に圧力を印加する圧力印加機構と、前記圧力により前記貯水槽から前記水が流れ出るパイプとを備え、前記パイプに生じる水流により発電する。
本発明の第9の観点は、第8の観点に基づく発明であって、前記貯水槽は、雨水及び/又は湧水を回収する水回収部を備え、回収した前記雨水及び/又は前記湧水を貯水する。
本発明の第10の観点は、第1〜第9のいずれかの観点に基づく発明であって、前記車両が貨物車両である。
本発明の第11の観点は、第1〜第10のいずれかの観点に基づく発明であって、前記車両の進行方向に下り勾配の道路の斜面の一部に形成された上段面と下段面とでなる段差に設置され、前記段差の上段面を前記車両積載位置とし、前記段差の下段面を前記車両積出位置とする。
本発明の第12の観点は、第11の観点に基づく発明であって、前記発電機で発電した電力を公共設備に供給する。
本発明の第13の観点は、第1〜第12のいずれかの観点に基づく発明であって、前記車両の運転者の有する端末又は前記車両に対してインセンティブデータを送信する通信機を備える。
本発明の第1の観点によれば、車両用パレットに積載された車両の位置エネルギーによって発電し、当該位置エネルギーの一部を用いて車両用パレットを車両積載位置に移動させるので、1つの車両用パレットで発電できると共に、車両の全車重を発電に利用でき、狭い道路にも設置でき、従来よりも多くの電力を発電して発電効率を高めることができる。
本発明の第2の観点によれば、2次電池を備えているので、発電した電力を蓄えることができ、車両用パレットに車両が積載されていないときも、電力を供給できる。
本発明の第3、第4の観点によれば、車両用パレットに積載された車両の位置エネルギーの一部を用いて、車両用パレットを車両積載位置に上昇させるので、車両用パレットを車両積載位置に上昇させるために、もう1台車両用パレットを設置する必要がなく、車両1台分の幅しかない狭い道路にも設置できる。
本発明の第5の観点によれば、車両用パレットの下部に位置エネルギー保存機構を設置できるので、より省スペース化できる。
本発明の第6の観点によれば、位置エネルギー保存機構を別途設ける必要がないので、より省スペース化できる。
本発明の第7、第8の観点によれば、天候に影響されず、発電できる。
本発明の第9の観点によれば、雨水や湧水を貯水することができるので、貯水槽に給水する回数を減らすことができる。
本発明の第10の観点によれば、乗用車よりも車重があるので、一度により多くの電力を生成できる。
本発明の第11の観点によれば、車両を車両積載位置へ導くための手段を設ける必要がなく、より省スペース化できる。
本発明の第12の観点によれば、電気が通っていない場所でも、公共設備を稼働することができる。
本発明の第13の観点によれば、発電装置での発電に協力することに対するインセンティブとなるようなインセンティブデータを送信できるので、車両を発電装置に誘導でき、より多くの電力を発電できる。
図1Aは、車両の進行方向に直交する方向から見たときの第1実施形態の発電装置の概略図であり、図1Bは、車両の進行方向から見たときの第1実施形態の発電装置の概略図である。 図2Aは、車両用パレットが車両積載位置にあるときの第2実施形態の発電装置の概略図であり、図2Bは、車両用パレットが車両積出位置にあるときの第2実施形態の発電装置の概略図である。
(1)第1実施形態
(1−1)発電装置の全体構成
第1実施形態の発電装置について、図1を参照して説明する。本実施形態の発電装置10は、上段面51aと下段面51bとでなる段差51に設置されている。段差51は、乗用車40の進行方向(図1A中の矢印の方向)に下り勾配の道路50の斜面の一部を掘削して平坦な下段面51b(地表面)を造成することで形成されている。第1実施形態の発電装置10は、車両としての乗用車40が積載される車両用パレット1と、車両用パレット1を昇降するパレット昇降機7と、乗用車40の位置エネルギーを電力に変換する発電機3と、発電機3で発電された電力が充電される2次電池5とを備えている。
車両用パレット1は、長方形状をした板状部材であり、乗用車40を積載できる大きさに形成されている。本実施形態では、車両用パレット1は、4隅に貫通孔が設けられている。当該貫通孔には、後述する支柱4がそれぞれ1本ずつ通されている。このようにして、車両用パレット1が、上下方向以外に移動することが抑制されている。なお、図1A、図1Bには、便宜上2本の支柱4のみを示している。支柱4の1本には後述するラック3cが設けられているため、貫通孔の1つは、ラック3cが露出するように、L字状の切欠きになっている。
パレット昇降機7は、下段面51bに設けられた4本の支柱4と、位置エネルギー保存機構2と、スロープ53とを備えており、車両用パレット1に乗用車40を積載する車両積載位置1aと、車両積載位置1aよりも下方にあり、車両用パレット1から乗用車40を降ろす車両積出位置1bとの間で、車両用パレット1を昇降させる。本実施形態では、上段面51aが車両積載位置1aであり、下段面51bが車両積出位置1bである。
スロープ53は、車両用パレット1が車両積出位置1bにあるときに、車両用パレット1上の乗用車40が、車両用パレット1と下段面51bとの間の段差で衝撃を受けずに、スロープ53の斜面を通って下段面51bにある道路50に滑らかに移動できるように設けられている。
位置エネルギー保存機構2は、道路50脇に設けられ、車両積載位置1aよりも高い柱2aと、柱2aの天辺に回転自在に備え付けられた滑車2bと、車両用パレット1の車重より重い釣合い重り2cと、釣合い部材としてのワイヤ2dとでなり、乗用車40の位置エネルギーの一部を保存する。位置エネルギー保存機構2は、ワイヤ2dの一端に車両用パレット1が接続され、ワイヤ2dの他端に釣合い重り2cが接続され、ワイヤ2dが滑車2bに掛けられている。このため、パレット昇降機7は、車両用パレット1側の重さ次第で、車両用パレット1を上昇させたり、下降させたりできる。
車両用パレット1より釣合い重り2cの方が重いので、車両用パレット1に乗用車40が積載されていないときは、釣合い重り2cが下降し、車両用パレット1が車両積載位置1aへ移動する。乗用車40が車両用パレット1に積載されると、車両用パレット1と乗用車40の合計重量の方が釣合い重り2cよりも重くなるので、車両用パレット1が車両積出位置1bに下降し、釣合い重り2cが上昇する。
この過程では、乗用車40の位置エネルギーの一部が使用されて、釣合い重り2cが上昇し、釣合い重り2cの位置エネルギーが増加している。すなわち、乗用車40の位置エネルギーの一部が、釣合い重り2cの位置エネルギーの増加分として、位置エネルギー保存機構2に保存される。ここで、本明細書でいう位置エネルギーは、車両積出位置1b(下段面51b)を高さの基準とした位置エネルギーとし、このことは他の実施形態でも同様である。
その後、車両用パレット1から乗用車40が降りると、車両用パレット1よりも釣合い重り2cの方が重いので、車両用パレット1が車両積出位置1bから車両積載位置1aへと上昇する。この過程では、釣合い重り2cの位置エネルギー、すなわち、位置エネルギー保存機構2に保存された乗用車40の位置エネルギーの一部によって、車両用パレット1が上昇する。このように、パレット昇降機7は、乗用車40の位置エネルギーの一部を利用して車両用パレット1を車両積出位置1bから車両積載位置1aに上昇させる。
発電機3は、ラック3cと、ピニオンギア3bとを有するラックアンドピニオン式のギア機構と、ピニオンギア3bが出力軸に接続され、ピニオンギア3bの回転によって生じる回転力により出力軸が回転されて起電力を生じるモータ3aとを備えている。ラック3cは、直線状に並んだ複数のギア歯を備え、支柱4の表面に設けられている。ピニオンギア3bは、円柱形状のギアであり、ラック3cのギア歯と噛みあっている。モータ3aは、車両用パレットの側面に設けられている。
発電機3は、車両用パレット1が車両積載位置1aから車両積出位置1bまで下降する過程で、車両用パレット1の下降に伴って、ラック3cのギア歯と噛みあったピニオンギア3bが回転し、ピニオンギア3bの回転によってモータ3aが回転されて起電力を生じる。このように発電機3は、車両用パレット1の直線的な動きを、ギア機構によって回転力に変換し、当該回転力によりモータ3aを回転させて発電する。モータ3aは、配線6を介して2次電池5に接続されており、発電した電力により2次電池5を充電する。なお、車両用パレット1の上昇時には、ピニオンギア3bとラック3cのギア歯の噛みあいが外され、車両用パレット1の上昇に負荷がかからないようにできる。
2次電池5は、例えば、リチウムイオン2次電池やニッケル水素2次電池などの充放電が可能な電池である。本実施形態では、2次電池5は、支柱54に備え付けられた公共設備としての路面監視カメラ55に図示しない配線を介して接続され、電力を供給する。さらに、2次電池5には、通信機57が接続されている。通信機57は、通信機本体57aと、アンテナ57bとを備え、通信機本体57aがアンテナ57bを介して他の機器との間でデータを送受信する。通信機57は、直接に又はインターネットを介して、乗用車40及び乗用車40の運転者の有する携帯端末に、インセンティブデータを送信できる。インセンティブデータは、発電装置10が設置されている道路50を通り、発電装置10での発電に協力することに対するインセンティブとなるようなデータであり、例えば、有料道路が割引となるようなデータや、飲食物が割引となるデータなどである。このようなデータは、例えば、クーポン券のような形で送信される。
(1−2)作用及び効果
以上の構成において、発電装置10は、乗用車40(車両)を積載する車両用パレット1と、車両用パレット1に乗用車40を積載する車両積載位置1aと車両積載位置1aよりも下方にあり、車両用パレット1から乗用車40を降ろす車両積出位置1bとの間で、車両用パレット1を昇降するパレット昇降機7と、乗用車40の車重により車両用パレット1が車両積載位置1aから車両積出位置1bに降下する過程で、車両積載位置1aでの乗用車40の位置エネルギーを電力に変換する発電機3とを備え、パレット昇降機7が、乗用車40が車両用パレット1から降りた後、乗用車40の位置エネルギーの一部を利用して車両用パレット1を車両積載位置1aに上昇させるように構成した。
よって第1実施形態の発電装置10は、車両用パレット1に積載された乗用車40の位置エネルギーによって発電し、当該位置エネルギーの一部を用いて車両用パレット1を、車両積出位置1bから車両積載位置1aに移動させるので、1つの車両用パレットで発電できると共に、車両の全車重を発電に利用でき、狭い道路にも設置でき、従来よりも多くの電力を発電して発電効率を高めることができる。
(2)第2実施形態
(2−1)発電装置の全体構成
図1と同じ構成には同じ符号を付して示した図2に示すように、第2実施形態の発電装置20は、上段面52aと、上段面52aよりも下方にある下段面52b(地表面)とでなる段差52に設けられている。本実施形態では、上段面52aが車両積載位置1aとなり、下段面52bが車両積出位置1bとなるようにしている。図2Aは、車両用パレット1が車両積載位置1aにあり、乗用車40が車両用パレット1に積載される前の発電装置20の状態を示しており、図2Bは、車両用パレット1に乗用車40が積載されて車両用パレット1が車両積出位置1bにあるときの発電装置20の状態を示している。なお、第1実施形態と同様の構成については、説明を省略する。
図2Aに示すように、パレット昇降機27は、4本の支柱4と、位置エネルギー保存機構21とを備えており、車両用パレット1に乗用車40を積載する車両積載位置1aと、車両積載位置1aよりも下方にあり、車両用パレット1から乗用車40を降ろす車両積出位置1bとの間で、車両用パレット1を昇降させる。位置エネルギー保存機構21は、例えば、コイルばね、板ばね、渦巻ばね、トーションバー、皿ばねなどの弾性部材21aでなる。
弾性部材21aは、車両用パレット1の下部に配置され、車両積載位置1aで、車両用パレット1の上面と上段面52aと略面一になるように、車両用パレット1を支持する。このとき、弾性部材21aの弾性力によって車両用パレット1に対して上向きに働く力と、車両用パレット1の重量によって車両用パレット1に対して下向きに働く力とが釣り合っている。車両用パレット1に乗用車40が積載されると、弾性部材21aの弾性力により上向きに働く力よりも、車両用パレット1と乗用車40との合計重量により下向きに働く力が大きくなるので、弾性部材21aは、収縮する。その結果、車両積出位置1bで、車両用パレット1の上面と下段面52bとが略面一となる。本実施形態では、弾性部材21aは、一端が車両用パレット1の下面に接続され、他端が下段面52bに設けられた凹部の底部に接続されている。弾性部材21aは、各支柱4近傍に、それぞれ1本ずつ配置されているが、図2では、便宜上、弾性部材21aを2つのみ示している。弾性部材21aの材質やばね乗数、形態、本数などは、上記のように車両用パレット1を支持できるように適宜選定できる。また、凹部の深さは、弾性部材21aが収縮した状態で、車両用パレット1と下段面52bとが面一になるように、調整されている。なお、パレット昇降機27の支柱4も下段面52bの一部に形成された凹部に設けられ、凹部の底部にパレット昇降機27が配置されている。
発電機30は、ピストン30a及びピストン30aが出し入れ自在に挿入されるシリンダ30bでなる圧力印加機構と、水を貯水する貯水槽30dと、シリンダ30bと貯水槽30dとを接続するパイプ30cと、貯水槽内の水を排水するパイプ30eと、発電用のモータ30fとを備えており、下段面52b下部の地中に設けられている。シリンダ30bは、一端に開口を有し、当該開口が凹部の底部に配置されている。ピストン30aは、一端が車両用パレット1の下面に接続され、他端が当該開口からシリンダ30b内に挿入されている。シリンダ30bは、開口と対向する他端にパイプ30cが接続されている。
パイプ30eには、モータ30fの出力が挿入され、当該出力軸の先端には、プロペラ(図2には図示せず)が接続されている。プロペラは、パイプ30eに生じる水流により回転し、モータ30fの出力軸を回転し、モータ30fに起電力を生じさせる。発電機30は、パイプ30eに生じる水流により発電する。なお、パイプ30eには、逆止弁30gが設けられており、貯水槽30dからパイプ30eには水が流れるが、その逆方向には水が流れないようになされている。また、圧力印加機構は、貯水槽30dに圧力を印加し、パイプ30eに水流を生じさせることができれば、その形態は特に限定されない。
また、貯水槽30dの上部には、水回収部30jが設けられている。水回収部30jは、漏斗形状をしており、一端が下段面52bの表面に設けられ、当該端部から径が徐々に小さくなり、他端では管形状となって貯水槽30dに接続されている。水回収部30jの管形状部には、逆止弁30hが設けられており、下段面52b上の雨水や湧水は貯水槽30dに流れ込むが、貯水槽30d内から外部には水や空気が流れないようになされている。貯水槽30dは、水回収部30jが回収した雨水や湧水を貯水する。なお、下段面52bの水回収部30j上には、網目状の部材が配置され、水回収部30jに枯葉などが入り、水回収部30jが詰まることが防止されている。
このような発電装置20では、図2Aに示す矢印の方向に乗用車40が移動し、車両用パレット1に乗用車40が積載されると、図2Bに示すように、乗用車40の車重により弾性部材21aが伸縮し、車両用パレット1が下降する。このようにして、パレット昇降機27は、車両用パレット1を車両積載位置1aから車両積出位置1bに下降させる。弾性部材21aが乗用車40の車重によって収縮することで乗用車40の位置エネルギーの一部が弾性部材21aの弾性エネルギーに変化する。このように、乗用車40の位置エネルギーの一部が弾性エネルギーとして位置エネルギー保存機構21に保存される。
また、この過程では、圧力印加機構のピストン30aがシリンダ30bに挿入され、シリンダ30b内の水がピストン30aによって押し出されることで、貯水槽30dに圧力が印加される。貯水槽30dに圧力がかかると、逆止弁30gが開き、パイプ30eに水流が生じる。本実施形態では、逆止弁30hによって、貯水槽30d内の空気や水が外部に流れ出すことが抑制されるので、貯水槽30dに印加された圧力のほぼすべてが、貯水槽30d内の水をパイプ30eへと押し出すことに使用される。この圧力により生じる水流によりパイプ30e内のプロペラが回されることでモータ30fが回転され、発電機30は起電力を生じる。このように、発電装置20では、乗用車40の車重、すなわち、乗用車40の車両積載位置1aでの位置エネルギーを発電機30によって電力に変換して発電する。パイプ30eを流れた水は、図2には図示しないが、地中に排出され、吸収される。
その後、車両積出位置1bで、乗用車40が車両用パレット1から下段面52bへ降りると、収縮していた弾性部材21aが弾性力により復元し、車両用パレット1が車両積載位置1aへと上昇する。このように、パレット昇降機27は、弾性部材21aに弾性エネルギーとして保存されていた乗用車40の位置エネルギーの一部により車両用パレットを車両積出位置1bから車両積載位置1aに上昇させる。
(2-2)作用及び効果
以上の構成において、発電装置20は、乗用車40(車両)を積載する車両用パレット1と、車両用パレット1に乗用車40を積載する車両積載位置1aと、車両積載位置1aよりも下方にあり、車両用パレット1から乗用車40を降ろす車両積出位置1bとの間で、車両用パレット1を昇降するパレット昇降機27と、乗用車40の車重により車両用パレット1が車両積載位置1aから車両積出位置1bに降下する過程で、車両積載位置1aでの乗用車40の位置エネルギーを電力に変換する発電機30とを備え、パレット昇降機27が、乗用車40が車両用パレット1から降りた後、乗用車40の位置エネルギーの一部を利用して車両用パレット1を車両積載位置1aに上昇させるように構成した。
よって第2実施形態の発電装置20は、車両用パレット1に積載された乗用車40の位置エネルギーによって発電し、当該位置エネルギーの一部を用いて車両用パレット1を車両積載位置1aに移動させるので、1つの車両用パレットで発電できると共に、車両の全車重を発電に利用でき、狭い道路にも設置でき、従来よりも多くの電力を発電して発電効率を高めることができる。
(3)変形例
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更することが可能である。例えば支柱4の本数や、支柱4の有無、水回収部30jの形状、車両用パレット1の形態などは適宜変更することができる。
上記の実施形態では、車両用パレット1の直線的な動きを回転力に変換するギア機構を備え、ギア機構から得られた回転力により発電する発電機3や、パイプ30e内の水流によって発電する発電機30を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限られず、例えば、電磁誘導式の発電機や、車両の車重によって油圧を生じさせ、当該油圧によってモータを回転させるなどして発電する発電機を用いてもよい。電磁誘導式の発電機の場合、例えば、車両用パレット1の側面に磁石を設け、当該磁石と対向する位置にコイルを設置し、車両用パレットの移動により磁石を動かし、コイル内の磁界を変動させることで、コイルに起電力を生じるようにする。
上記の実施形態では、位置エネルギー保存機構として、滑車2bに掛けられたワイヤ2dを介して車両用パレット1に接続された釣合い重り2cを用いた場合や車両用パレット1を支持する弾性部材21aを用いた場合について説明したが本発明はこれに限られず、例えば、位置エネルギー保存機構としてフライホイールを設け、フライホイールの運動エネルギーとして、車両の位置エネルギーの一部を保存するようにしてもよい。
上記の実施形態では、車両としての乗用車40の車重により発電する場合について説明したが、本発明はこれに限られず、車両としては、例えばトラックなどの貨物車両であってもよい。車両積出位置1bを基準とした車両積載位置1aの高さをh、車両の車重をm、重力加速度をgとすると、車両積載位置1aでの車両の位置エネルギーは、mghと表すことができ、車両の位置エネルギーの大きさは車両の車重に比例する。このように、乗用車40よりも車重がある貨物車両の方が車両積載位置1aでの位置エネルギーが大きいので、本発明の発電装置では、乗用車40よりも車重がある貨物車両が車両用パレット1に積載された方が、より多くの電力を発電することができる。
上記の実施形態では、発電装置10、20が、発電機3、30が発電した電力を、公共設備としての路面監視カメラ55に供給する場合について説明したが、本発明はこれに限られず、橋梁やトンネルをモニタリングする装置、信号機、雨量計、温度計など、他の公共設備に電力を供給するようにしてもよい。
上記の実施形態では、発電装置10、20が、2次電池5を有している場合について説明したが、本発明はこれに限られず、2次電池を設けず、発電機3、30が発電した電力を、公共設備に直接供給するようにしてもよい。
上記の実施形態では、位置エネルギー保存機構に保存したエネルギーを用いて、パレット昇降機7、27が、車両用パレット1を車両積載位置1aに上昇させた場合について説明したが、本発明はこれに限られず、乗用車の位置エネルギーを電力に変換して充電した2次電池5の電力の一部を、乗用車40の位置エネルギーの一部として利用して車両用パレットを車両積載位置1aに上昇させるようにしてもよい。
上記の第1実施形態では、釣合い部材としてワイヤ2dを用いた場合について説明したが、本発明はこれに限られず、例えば、所定の位置を中心として両端が上下に移動可能な、シーソーのような棒状部材を用い、棒状部材の一端に車両用パレット1を接続し、他端に釣合い重り2cを接続するようにしてもよい。
上記の第2実施形態では、発電機30を地中に設けた場合について説明したが、本発明はこれに限られず、発電機30を地上に設けてもよい。第2実施形態の発電機30では、パイプ30eを流れる水を地中に排出していたが、本発明はこれに限られず、パイプ30eを貯水槽30dに接続し、水が巡回するようにしてもよい。
1 車両用パレット
2、21 位置エネルギー保存機構
3、30 発電機
5 2次電池
7、27 パレット昇降機
10、20 発電装置
40 乗用車

Claims (13)

  1. 車両を積載する車両用パレットと、
    前記車両用パレットに前記車両を積載する車両積載位置と、前記車両積載位置よりも下方にあり、前記車両用パレットから前記車両を降ろす車両積出位置との間で、前記車両用パレットを昇降するパレット昇降機と、
    前記車両の車重により前記車両用パレットが前記車両積載位置から前記車両積出位置に降下する過程で、前記車両積載位置での前記車両の位置エネルギーを電力に変換する発電機とを備え、
    前記パレット昇降機は、前記車両が前記車両用パレットから降りた後、前記位置エネルギーの一部を利用して前記車両用パレットを前記車両積載位置に上昇させる
    発電装置。
  2. 前記発電機によって前記位置エネルギーから変換された電力が充電される2次電池を有している
    請求項1に記載の発電装置。
  3. 前記パレット昇降機は、
    前記位置エネルギーの一部を保存する位置エネルギー保存機構を備え、
    前記位置エネルギー保存機構に保存されたエネルギーにより前記車両用パレットを前記車両積載位置に上昇させる
    請求項1又は2に記載の発電装置。
  4. 前記位置エネルギー保存機構は、
    前記車両用パレットよりも重い釣合い重りと、
    一端に前記車両用パレットが接続され、他端に前記釣合い重りが接続された釣合い部材とを備え、
    前記パレット昇降機は、前記釣合い重りの重量により、前記車両積出位置にある前記車両用パレットを前記車両積載位置に上昇させる
    請求項3に記載の発電装置。
  5. 前記位置エネルギー保存機構は、
    前記パレット昇降機が設けられた地表面に一端が接続され、前記車両用パレットの下面に他端が接続された弾性部材を備え、
    前記パレット昇降機は、前記弾性部材の弾性力により、前記車両が降りた前記車両用パレットを前記車両積載位置に上昇させる
    請求項3に記載の発電装置。
  6. 前記位置エネルギーが変換されて前記2次電池に充電された電力を用いて、前記車両用パレットを前記車両積載位置へ上昇させる
    請求項2に記載の発電装置。
  7. 前記発電機は、
    前記車両積載位置から前記車両積出位置への前記車両用パレットの直線的な動きを回転力に変換するギア機構を備え、
    前記ギア機構から得られた前記回転力により発電する
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の発電装置。
  8. 前記発電機は、
    水を貯水する貯水槽と、
    前記車両用パレットに乗った前記車両の車重により、前記貯水槽に圧力を印加する圧力印加機構と、
    前記圧力により前記貯水槽から前記水が流れ出るパイプとを備え、
    前記パイプに生じる水流により発電する
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の発電装置。
  9. 前記貯水槽は、
    雨水及び/又は湧水を回収する水回収部を備え、
    回収した前記雨水及び/又は前記湧水を貯水する
    請求項8に記載の発電装置。
  10. 前記車両が貨物車両である
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の発電装置。
  11. 前記車両の進行方向に下り勾配の道路の斜面の一部に形成された上段面と下段面とでなる段差に設置され、
    前記段差の上段面を前記車両積載位置とし、
    前記段差の下段面を前記車両積出位置とする
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の発電装置。
  12. 前記発電機で発電した電力を公共設備に供給する
    請求項11に記載の発電装置。
  13. 前記車両の運転者の有する端末又は前記車両に対してインセンティブデータを送信する通信機を備える
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の発電装置。

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