JP2019103169A - モータ及び送風装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハウジングの軸方向端部に設けられたキャップの位置決めが可能なモータ及び送風装置を提供する。【解決手段】モータ5は、上下に延びる中心軸C1回りに回転するロータと、ロータの径方向外側に配置されるステータと、ステータの径方向外側に配置される筒状のハウジング51と、ハウジングの径方向内側、且つステータの軸方向一端側に配置されるキャップ56と、を有し、ハウジングは、径方向に貫通して軸方向一端が開口するスリット513を有し、キャップは、外周部から径方向外側に向かって突出する凸部561を有し、凸部は、スリットに収容される。【選択図】図13
Description
本発明は、モータ及び送風装置に関する。
従来のブラシレス直流モータが、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されたブラシレス直流モータは、筐体周壁部の内側に、ステータと、ロータとが収容される。ステータの外周部は、筐体周壁部の内周部に固定され、保持される。筐体周壁部の軸方向両側の端部それぞれには、筐体キャップ部が設けられる。筐体キャップ部によって、筐体周壁部の軸方向両側の端部それぞれを閉塞することができる。
特許文献1に開示された従来のブラシレス直流モータにおいて、筐体キャップ部を取り付ける際の周方向の位置決めが課題であった。
上記の点に鑑み、本発明は、ハウジングの軸方向端部に設けられたキャップの位置決めが可能なモータ及び送風装置を提供することを目的とする。
本発明の例示的なモータは、上下に延びる中心軸回りに回転するロータと、前記ロータの径方向外側に配置されるステータと、前記ステータの径方向外側に配置される筒状のハウジングと、前記ハウジングの径方向内側、且つ前記ステータの軸方向一端側に配置されるキャップと、を有し、前記ハウジングは、径方向に貫通して軸方向一端が開口するスリットを有し、前記キャップは、外周部から径方向外側に向かって突出する凸部を有し、前記凸部は、前記スリットに収容される。
本発明の例示的な送風装置は、上記構成のモータを有する。
本発明の例示的なモータ及び送風装置によれば、キャップの位置決めが可能になる。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本書では、モータの中心軸が延びる方向を単に「軸方向」と呼び、モータの中心軸を中心として中心軸と直交する方向を単に「径方向」と呼び、モータの中心軸を中心とする円弧に沿う方向を単に「周方向」と呼ぶ。モータの中心軸は、送風装置の中心軸に一致する。また、本書では、説明の便宜上、軸方向を上下方向とし、図1における上下方向をモータ及び送風装置の上下方向として各部の形状及び位置関係を説明する。モータ及び送風装置の「上側」が「排気側」であり、「下側」が「吸気側」である。なお、この上下方向の定義がモータ及び送風装置の使用時の向き及び位置関係を限定するものではない。また、本書では、軸方向に平行な断面を「縦断面」と呼び、軸方向に垂直な断面を「横断面」と呼び、軸方向に垂直な切断部端面を「横端面」と呼ぶ。また、本書で用いる「平行」、「垂直」は、厳密な意味で平行、垂直を表すものではなく、略平行、略垂直を含む。
<1.送風装置の全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る送風装置1の縦断面図である。図2は、本発明の実施形態に係る送風装置1の上面図である。図3は、本発明の実施形態に係る送風装置1の斜視図である。
図1は、本発明の実施形態に係る送風装置1の縦断面図である。図2は、本発明の実施形態に係る送風装置1の上面図である。図3は、本発明の実施形態に係る送風装置1の斜視図である。
送風装置1は、ケーシング2と、静翼3と、インペラ4と、モータ5と、を有する。
ケーシング2は、インペラ4及びモータ5よりも径方向外側に配置される。ケーシング2は、軸方向に垂直な断面が円形の筒状である。
静翼3は、ケーシング2と、モータ5の後述するハウジング51との間に配置される。静翼3は、ケーシング2の内周面とハウジング51の外周面とを接続するリブである。なお、本実施形態では、ケーシング2と、静翼3と、ハウジング51とが同一部材で構成されるが、互いに独立した別個の部材で構成されていても良い。そして、複数の静翼3が、周方向に所定間隔で配置され、それぞれ上下方向に延びる。静翼3の上部は、静翼3の下部に対して、インペラ4の回転方向前方側に向かって湾曲する。
インペラ4は、ケーシング2の径方向内側であって、モータ5の下側に配置される。インペラ4は、モータ5の後述するシャフト53に固定される。インペラ4は、モータ5によって上下に延びる中心軸C1回りに回転される。インペラ4は、周方向に等間隔に配列された複数の羽根41を有する。
モータ5は、ケーシング2の径方向内側であって、インペラ4の上側に配置される。モータ5は、静翼3を介して、ケーシング2に支持される。モータ5は、インペラ4を中心軸C1回りに回転させる。モータ5は、ハウジング51と、軸受52と、シャフト53と、ステータ54と、ロータ55と、キャップ56と、を有する。
ハウジング51は、ステータ54の径方向外側に配置される筒状である。ハウジング51は、上下に開口し、上側にキャップ56が配置され、下側に軸受52が配置される。ハウジング51は、軸受保持部511と、モータ保持部512と、スリット513と、を有する。
軸受保持部511は、ハウジング51の下部に配置される。軸受保持部511の内周部には、軸受52が保持される。軸受52は、例えば上下一対で配置されたボールベアリングで構成されるが、スリーブ軸受などによって構成されても良い。軸受保持部511の底部中央には、中心軸C1に沿って上下に貫通する孔部51Aが配置される。
モータ保持部512及びスリット513は、ハウジング51の上部に配置される。モータ保持部512の内周部には、モータ5が保持される。スリット513は、ハウジング51を径方向に貫通して軸方向上端が開口する。つまり、スリット513は、ハウジング51を径方向に貫通して軸方向一端が開口する。スリット513の詳細な構成は、後述する。
シャフト53は、中心軸C1に沿って配置される。シャフト53は、上下に延びる柱状の部材である。シャフト53は、上下一対の軸受52によって、ハウジング51に対して中心軸C1回りに回転可能に支持される。
ステータ54は、ハウジング51の径方向内側に配置される。ステータ54は、ロータ55の径方向外側に配置される。ステータ54は、ステータコア541と、インシュレータ542と、コイル543と、を有する。
ステータコア541は、中心軸C1を中心とする環状である。インシュレータ542は、ステータコア541の外面を囲む。コイル543は、インシュレータ542を介して、ステータコア541の周囲に巻き回された導線で構成される。ステータ54の詳細な構成は、後述する。
ロータ55は、ステータ54の径方向内側に配置される。ロータ55は、上下に延びる中心軸C1回りに回転する。ロータ55は、マグネット551を有する。マグネット551は、円筒形状であり、内側に挿入されたシャフト53に固定される。マグネット551は、ステータコア541の径方向内側に配置され、径方向においてステータコア541と対向する。
キャップ56は、ハウジング51の径方向内側、且つステータ54の上端側に配置される。つまり、キャップ56は、ハウジング51の径方向内側、且つステータ54の軸方向一端側に配置される。キャップ56は、ハウジング51の開口する上端を塞ぐ。キャップ56の詳細な構成は、後述する。
上記構成の送風装置1において、モータ5のコイル543に駆動電流が供給されると、ステータコア541に径方向の磁束が生じる。ステータ54のこの磁束によって生じる磁界と、マグネット551によって生じる磁界とが作用し、ロータ55の周方向にトルクが生じる。このトルクによって、ロータ55及びインペラ4が、中心軸C1を中心として回転する。図2において回転方向R1として示したように、インペラ4は、送風装置1を上側から見て時計回りに回転する。インペラ4が回転すると、複数の羽根41によって気流が生じる。すなわち、送風装置1において、下側を吸気側とし、上側を排気側とした気流を生じさせ、送風を行うことができる。送風装置1の内部に吸い込まれた空気は、ケーシング2とハウジング51との間の、周方向に隣り合う静翼3の間を流通する。
<2.ハウジングの詳細な構成>
図4は、本発明の実施形態に係る送風装置1の縦断面部分斜視図である。図5は、本発明の実施形態に係る送風装置1の部分分解斜視図である。図6は、本発明の実施形態に係る送風装置1の部分横断面図である。なお、説明の便宜上、図5以下の図面では、コイル543の描画を省略した。
図4は、本発明の実施形態に係る送風装置1の縦断面部分斜視図である。図5は、本発明の実施形態に係る送風装置1の部分分解斜視図である。図6は、本発明の実施形態に係る送風装置1の部分横断面図である。なお、説明の便宜上、図5以下の図面では、コイル543の描画を省略した。
スリット513は、前述のようにハウジング51の上部に配置される。スリット513は、上下に直線状に延び、ハウジング51を径方向に貫通する。スリット513の軸方向上端は、ハウジング51の軸方向上端において上側に開口する。例えば6つのスリット513が、周方向に等間隔に配列される。スリット513は、後述する突出部5423と同じ数で構成される。
スリット513の縁部513aは、スリット段部5131を有する。スリット段部5131は、スリット513に沿って上下に直線状に延びる。スリット段部5131は、径方向外側に向かうにつれてスリット513の周方向の幅が拡がる。すなわち、スリット513の径方向外端における周方向の幅は、スリット513の径方向内端における周方向の幅よりも広い。
<3.ステータの詳細な構成>
図7は、本発明の実施形態に係る送風装置1の部分横断面斜視図である。図8は、本発明の実施形態に係るモータ5の分割ステータ54Aの斜視図である。図9は、本発明の実施形態に係るモータ5の分割ステータ54Aの分解斜視図である。
図7は、本発明の実施形態に係る送風装置1の部分横断面斜視図である。図8は、本発明の実施形態に係るモータ5の分割ステータ54Aの斜視図である。図9は、本発明の実施形態に係るモータ5の分割ステータ54Aの分解斜視図である。
ステータコア541は、中心軸C1を中心とする環状である。ステータコア541は、複数枚のケイ素鋼板等の電磁鋼板を上下方向に積層して構成される。ステータコア541は、コアバック5411と、複数のティース5412と、を有する。コアバック5411は、中心軸C1を中心とする環状である。複数のティース5412は、コアバック5411の内周面から径方向内側に突出する。複数のティース5412は、周方向に間隔をあけて配置される。
インシュレータ542は、ステータコア541の周囲に配置される。インシュレータ542は、ステータコア541の少なくとも一部を覆う。すなわち、ティース5412の内周部であってロータ55と対向する領域と、コアバック5411の外周面とは、インシュレータ542から露出する。インシュレータ542は、ステータコア541とコイル543との間に配置される。インシュレータ542は、周方向に複数のティース5412と同数に分割され、複数のティース5412に対して個別に配置される。インシュレータ542は、例えば合成樹脂等の絶縁性を有する部材である。
インシュレータ542は、上インシュレータ5421と、下インシュレータ5422と、を有する。上インシュレータ5421は、ティース5412の上側を覆う。下インシュレータ5422は、ティース5412の下側を覆う。上インシュレータ5421の下端と、下インシュレータ5422の上端とは、接触する。
上インシュレータ5421は、突出部5423を有する。突出部5423は、上インシュレータ5421の外周部から径方向外側に向かって突出する。突出部5423は、上下に直線状に延びる略柱状である。突出部5423は、突出部段部5423aを有する。
突出部段部5423aは、突出部5423に沿って上下に直線状に延びる。突出部段部5423aは、径方向外側に向かうにつれて突出部5423の周方向の幅が拡がる。すなわち、突出部5423の径方向外端における周方向の幅は、突出部5423の径方向内端における周方向の幅よりも広い。本実施形態において、突出部段部5423aは、突出部5423の径方向外端において、径方向と直交する方向に突出する。突出部段部5423aは、径方向外側に向かうにつれて周方向の幅が漸次拡がっても良い。その場合、突出部段部5423aの内周面は、傾斜面である。
なお、スリット段部5131を含むスリット513は、突出部段部5423aを含む突出部5423を、周方向内側に収容する。
ハウジング51に、モータ5のステータ54を固定すると、図6及び図7に示すように、突出部段部5423aの内周面と、スリット段部5131の外周面と、は対向する。突出部5423の外周面は、ハウジング51の径方向外側に露出する。
上記実施形態の構成によれば、突出部5423がスリット513に引っ掛かり、ステータコア541が径方向内側に変位しない。すなわち、ステータコア541の、径方向における位置決め精度を向上させることができる。したがって、ステータ54と、ロータ55との間隔を保持することが可能になる。
ステータ54は、例えば6つの分割ステータ54Aで構成される。なお、本実施形態では、分割ステータ54Aの数は6つであるが、6つに限定されるわけではなく、他の数であっても良い。6つの分割ステータ54Aは、周方向に配列される。分割ステータ54Aそれぞれは、分割コア541Aと、インシュレータ542と、を有する。
分割コア541Aは、分割コアバック5411Aと、ティース5412と、を有する。分割コアバック5411Aは、中心軸C1を中心とする略円弧状である。6つの分割コアバック5411Aは、周方向に並ぶことで、中心軸C1を中心とする環状のコアバック5411として構成される。ティース5412は、分割コアバック5411Aの内周部から径方向内側に突出する。6つのティース5412は、周方向に間隔をあけて配置される。
インシュレータ542は、6つの分割コア541Aそれぞれに対して個別に配置される。インシュレータ542の上インシュレータ5421は、突出部5423を有する。なお、本実施形態では、6つの分割ステータ54Aそれぞれが突出部5423を有する構成であるが、少なくとも1つの分割ステータ54Aが、突出部5423を有していれば良い。
ステータ54が複数の分割ステータ54Aで構成される場合、分割ステータ54Aそれぞれの位置が径方向に変位し易い。特に、分割ステータ54Aの内側にマグネット551が配置されるため、内側に変位し易い。上記構成により、分割ステータ54Aの径方向内側への変位を防止することができる。したがって、分割ステータ54Aで構成されるステータ54と、ロータ55との間隔を保持することが可能になる。
インシュレータ542は、合成樹脂等の絶縁性を有する部材である。そのため、突出部5423がインシュレータ542に設けられることで、突出部5423を形成し易い。また、モータ5のコストダウンを図ることができる。
突出部5423は、延長部5423bと、連結部5423cと、を有する。
延長部5423bは、分割コアバック5411Aの上側に設けられる。延長部5423bは、分割コアバック5411Aの内周側から分割コアバック5411Aの外周側まで延びる。
連結部5423cの上端は、延長部5423bの径方向外側端部に接続される。連結部5423cは、軸方向に沿って上下に直線状に延びる略柱状である。すなわち、分割コアバック5411Aの外周面は、連結部5423Cの内周面と対向する。突出部段部5423aは、連結部5423cに配置される。突出部段部5423aは、連結部5423cに沿って上下に直線状に延びる。突出部段部5423aは、ハウジング51のスリット513に連結される。
この突出部5423の構成によれば、インシュレータ542に対して、突出部5423を容易に設けることができる。また、インシュレータ542を容易にステータ54に装着することができる。
突出部5423の数は、ティース5412の数と同じである。すなわち、突出部5423は、6つの分割ステータ54Aそれぞれに対して個別に設けられる。この構成によれば、よりバランス良く、偏ることなく、ハウジング51に対してステータ54を固定することができる。
ティース5412は、分割コアバック5411Aの内周部の、周方向の中央部から径方向内側に突出する。突出部5423は、上インシュレータ5421の外周部の、周方向の中央部から径方向外側に突出する。すなわち、突出部5423は、ティース5412と周方向に重なる位置に配置される。例えば仮に、突出部5423がインシュレータ542の周方向の端部に設けられた場合、各インシュレータ542の重心が周方向一方側に偏り、装着し難い。しかしながら、当該実施形態の構成によれば、いわゆる分割コア541Aや展開コアを使用する場合、インシュレータ542をステータコア541に装着し易い。これにより、モータ5の組み立てに係る作業性を向上させることができる。
6つの突出部5423は、周方向に等間隔で配置される。なお、突出部5423の数は、例えば2つ、3つなど、他の数であっても良い。いずれの数であっても、少なくとも2つの突出部5423が、周方向に等間隔で配置される。この構成によれば、突出部5423が偏って配置される場合よりも、ハウジング51に対してステータ54をバランス良く固定することができる。なお、分割ステータ54Aの場合、分割ステータ54Aごとに個別に少なくとも1つの突出部5423が設けられることが望ましい。
そして、送風装置1は、上記構成のモータ5を有する。したがって、送風装置1において、当該モータ5のステータ54と、ロータ55との間隔を適正に保持することが可能になる。
さらに、送風装置1は、筒状のケーシング2と、モータ5のハウジング51とケーシング2とを接続するリブ(静翼3)と、を有するので、ケーシング2と、ハウジング51との間に、空気流通路を形成することができる。突出部5423を空気流通路に対して露出させることができ、ステータ54の冷却作用を一層向上させることが可能である。また、ハウジング51とケーシング2とを接続するリブが静翼3であるので、ケーシング2と、ハウジング51との間の空気流通路を流れる気流の整流が可能になる。
<4.モータの第1変形例>
図10は、本発明の実施形態に係る第1変形例のモータ5の部分横断面斜視図である。図11は、本発明の実施形態に係る第1変形例のモータ5の分割ステータ54Aの斜視図である。図12は、本発明の実施形態に係る第1変形例のモータ5の分割ステータ54Aの分解斜視図である。
図10は、本発明の実施形態に係る第1変形例のモータ5の部分横断面斜視図である。図11は、本発明の実施形態に係る第1変形例のモータ5の分割ステータ54Aの斜視図である。図12は、本発明の実施形態に係る第1変形例のモータ5の分割ステータ54Aの分解斜視図である。
ステータ54は、例えば6つの分割ステータ54Aで構成される。分割ステータ54Aの分割コア541Aは、分割コアバック5411Aと、ティース5412と、を有する。
突出部5413は、分割コアバック5411Aに設けられる。突出部5413は、分割コアバック5411Aの外周部から径方向外側に向かって突出する。突出部5413は、突出部段部5413aを有する。
突出部段部5413aは、突出部5413に沿って上下に直線状に延びる。突出部段部5413aは、径方向外側に向かうにつれて突出部5413の周方向の幅が拡がる構成である。すなわち、突出部5413の径方向外端における周方向の幅は、突出部5413の径方向内端における周方向の幅よりも広い。
突出部5413は、連結部5413bを有する。連結部5413bは、分割コアバック5411Aの外周面に接続される。連結部5413bは、軸方向に沿って上下に直線状に延びる略柱状である。突出部段部5413aは、連結部5413bに接続される。突出部段部5413aは、連結部5413bに沿って上下に直線状に延びる。突出部段部5413aは、ハウジング51のスリット513に連結される。
この突出部5413の構成によれば、分割コアバック5411Aに対して、突出部5413を容易に設けることができる。
突出部5423がコアバック5411に設けられることで、突出部5413の強度を高めることができ、ステータコア541の位置決め精度を一層向上させることができる。また、突出部5413としてステータコア541をハウジング51の径方向外側に露出させることができ、ステータ54の冷却作用を向上させることが可能である。
<5.キャップの詳細な構成>
図13は、本発明の実施形態に係る送風装置1のモータ5の上面図である。図15は、図14は、本発明の実施形態に係るモータ5の部分拡大横端面図である。本発明の実施形態に係るモータ5の部分拡大上面図である。図16は、本発明の実施形態に係るモータ5の部分斜視図である。図17は、本発明の実施形態に係るモータ5のキャップ56の斜視図である。図18は、本発明の実施形態に係るキャップ56の側面図である。図19は、本発明の実施形態に係るキャップ56及びステータ54の側面図である。なお、説明の便宜上、図13を除く図面では、ステータ54から引き出されるリード線57の描画を省略した。
図13は、本発明の実施形態に係る送風装置1のモータ5の上面図である。図15は、図14は、本発明の実施形態に係るモータ5の部分拡大横端面図である。本発明の実施形態に係るモータ5の部分拡大上面図である。図16は、本発明の実施形態に係るモータ5の部分斜視図である。図17は、本発明の実施形態に係るモータ5のキャップ56の斜視図である。図18は、本発明の実施形態に係るキャップ56の側面図である。図19は、本発明の実施形態に係るキャップ56及びステータ54の側面図である。なお、説明の便宜上、図13を除く図面では、ステータ54から引き出されるリード線57の描画を省略した。
キャップ56は、前述のように、ハウジング51の径方向内側、且つステータ54の上端側に配置される。キャップ56は、下側が開口し、上側に蓋を有する略円筒状の部材である。キャップ56は、凸部561を有する。
凸部561は、キャップ56の外周部から径方向外側に向かって突出する。つまり、キャップ56は、外周部から径方向外側に向かって突出する凸部561を有する。凸部561は、上下に延びる略柱状である。例えば3つの凸部561が、周方向に等間隔に配列される。凸部561は、スリット513に収容される。
上記実施形態の構成によれば、凸部561をスリット513に収容させることで、キャップ56が周方向に移動することを防止することができる。すなわち、キャップ56の位置決めが可能になる。さらに、キャップ56を設けることで、ステータ54が軸方向に移動することを防止することができる。すなわち、ステータ54の位置決めが可能になる。
図15に示すように、凸部561の周方向外面は、スリット513の縁部513aに接触する。この構成によれば、キャップ56とハウジング51との固定強度を高めることができる。
図15に示すように、スリット513の縁部523aは、径方向外側に向かうにつれて当該スリット513の周方向の幅が拡がるスリット段部5131を有する。凸部561の外周面は、スリット段部5131の外周面よりも径方向外側に位置する。この構成によれば、凸部561の内周部で、キャップ56とハウジング51とが強固に固定される。これにより、キャップ56をハウジング51に嵌めることが容易になる。
そして、凸部561の外周面の径方向位置は、ハウジング51の外周面の径方向位置と同一である。この構成によれば、凸部561の外周面を、ハウジング51の外周面と面一にすることができる。これにより、モータ5の小型化を図ることができる。また、凸部561は、ハウジング51の外周面よりも径方向外側に突出しないので、ケーシング2とハウジング51との間の空気流通路を流れる気流の妨げにならないようにすることが可能である。
図18に示すように、凸部561は、軸方向に沿ってステータ54に近づくにつれて周方向の幅が狭くなる。すなわち、凸部561の下端における周方向の幅W1は、凸部561の上端における周方向の幅W2よりも狭い。なお、スリット513の周方向の幅は、凸部561の上端における周方向の幅W2とほぼ同じである。この構成によれば、凸部561を、スリット513に挿入し易くなる。また、キャップ56の成型時、キャップ56を金型から抜き易くすることができ、成型が容易になる。
図17及び図18に示すように、キャップ56は、蓋部562と、筒部563と、を有する。蓋部562は、キャップ56の上端部において、径方向に拡がる略円板状である。筒部563は、蓋部562の外周部から下側に、軸方向に沿って延びる。凸部561は、筒部563の外周部に設けられる。キャップ56は、筒部563を有することで、ハウジング51の径方向内側に強固に固定することができる。
そして、凸部561の上面の軸方向位置は、蓋部562の上面の軸方向位置と同一である。つまり、凸部561の、ステータ54から遠い側の軸方向端面の軸方向位置は、蓋部562の、ステータ54から遠い側の軸方向端面の軸方向位置と同一である。この構成によれば、キャップ56の大型化を防止することができる。さらに、モータ5の大型化を防止することができる。
凸部561の下面は、筒部563の下面よりもステータ54に近い側に配置される。つまり、凸部561の、ステータ54に近い側の軸方向端面は、筒部563の、ステータ54に近い側の軸方向端面よりもステータ54に近い側に配置される。凸部561の下端は、筒部563の下面よりも下側に突出する。
図19に示すように、凸部561の下面は、ステータ54の上面に接触する。これにより、筒部563の下面は、ステータ54の上面と、隙間S1を介して対向する。つまり、筒部563の、ステータ54に近い側の軸方向端面は、ステータ54の、筒部563に近い側の軸方向端面と、隙間S1を介して対向する。この構成によれば、キャップ56の筒部563と、ステータ54との間の隙間S1から放熱することができる。また、隙間S1を設けることで、ステータ54の導線が径方向外側にはみ出した場合に、キャップ56とステータコア541との間に導線が配置されることを防止することができる。すなわち、導線によって、キャップ56が軸方向に変位し、位置ずれを起こすことを抑制することが可能である。
筒部563は、開口部564を有する。開口部564は、上下に延び、筒部563を径方向に貫通する。開口部564の軸方向下端は、筒部563の軸方向下端において下側に開口する。
図13に示すように、モータ5は、リード線57を有する。本実施形態では、リード線57は、例えば3本であるが、1本、或いはその他の本数であっても良い。リード線57は、ステータ54のコイル543から引き出される。リード線57は、キャップ56の開口部564に配置される。この構成によれば、ステータ54に駆動電流を供給するためのリード線57を、開口部564を通して、キャップ56の外部まで容易に導くことができる。
なお、開口部564は、スリット513の径方向内側に配置される。開口部564は、スリット513と周方向に重なる位置に配置される。この構成によれば、リード線57を、開口部564及びスリット513を通して、キャップ56の外部まで容易に導くことができる。
ハウジング51は、スリット拡張部514を有する。スリット拡張部514は、1つのスリット513の軸方向開口側において、当該スリット513と周方向に重なる位置に配置される。スリット拡張部514は、上下に直線状に延び、ハウジング51を径方向に貫通する。スリット拡張部514の軸方向上端は、ハウジング51の軸方向上端において上側に開口する。スリット拡張部514の周方向の幅は、スリット513の周方向の幅よりも広い。キャップ56の開口部564は、スリット拡張部514と周方向に重なる位置に配置される。この構成によれば、リード線57を、開口部564及びスリット拡張部514を通して、キャップ56の外部まで容易に導くことができる。また、モータ5が高出力化してリード線57が太くなったり、リード線57が複数設けられることになったりしても、スリット拡張部514を設けることで、リード線57を容易に配線することができる。
なお、図14に示すように、スリット拡張部514の周方向の幅W3は、開口部564の周方向の幅W4よりも狭い。この構成によれば、開口部564から引き出された複数のリード線57が、周方向に広がってまとまりがなくなることを防止することができる。したがって、リード線57を、整然と配線することが可能である。
スリット拡張部514の軸方向に延びる縁部のうち周方向の一方側の縁部は、傾斜部5141を有する。傾斜部5141は、径方向外側に向かうにつれてスリット拡張部514の周方向の幅が拡がる構成である。すなわち、スリット拡張部514の径方向外端における周方向の幅は、スリット拡張部514の径方向内端における周方向の幅よりも広い。この構成によれば、リード線57を、傾斜部5141に沿わせて、スリット拡張部514から引き出すことができる。リード線57が複数本設けられる場合、少なくとも1本のリード線57が傾斜部5141に沿っていれば良い。
そして、送風装置1は、上記構成のモータ5を有する。したがって、送風装置1において、当該モータ5のキャップ56を適正に位置決めすることが可能になる。
さらに、送風装置1は、筒状のケーシング2と、モータ5のハウジング51とケーシング2とを接続するリブ(静翼3)と、を有するので、凸部561を空気流通路に対して露出させることができる。したがって、ステータ54の冷却作用を一層向上させることが可能である。
ハウジング51とケーシング2とを接続するリブである静翼3は、スリット拡張部514の傾斜部5141の近傍に配置される。この構成によれば、スリット拡張部514の傾斜部5141に沿わせてハウジング51から引き出したリード線57を、静翼3に沿わせて、ケーシング2まで導くことができる。これにより、リード線57が、空気流通路を流れる気流の妨げになることを防止することが可能である。リード線57が複数本設けられる場合、少なくとも1本のリード線57が静翼3に沿っていれば、空気流通路を流れる気流の妨げになることを抑制することができる。
<6.モータの第2変形例>
図20は、本発明の実施形態に係る第2変形例のモータ5の部分拡大横端面図である。
図20は、本発明の実施形態に係る第2変形例のモータ5の部分拡大横端面図である。
モータ5は、周方向において、凸部561と、スリット513の縁部513aとの間に、接着剤58を有する。すなわち、凸部561の周方向外面は、スリット513の縁部513aと接着剤58を介して対向する。接着剤58は、凸部561の周方向両側の、凸部561と、スリット513の縁部513aとの間に設けられる。この構成によれば、キャップ56とハウジング51との固定強度を高めることができる。
<7.モータの第3変形例>
図21は、本発明の実施形態に係る第3変形例のモータ5のキャップ56の斜視図である。
図21は、本発明の実施形態に係る第3変形例のモータ5のキャップ56の斜視図である。
キャップ56は、蓋部562を有する。蓋部562は、キャップ56の上端部において、径方向に拡がる略円板状である。凸部561は、蓋部562の外周部に設けられる。凸部561の上端部が、蓋部562の外周部に接続される。凸部561は、蓋部562の外周部から径方向外側に向かって突出し、且つ蓋部562の下面よりも下側に向かって延びる。この構成によれば、キャップ56を軽量化することができる。また、キャップ56の成型に必要な材料の使用量を抑制することが可能である。
<8.その他>
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。また、上記実施形態とその変形例は適宜任意に組み合わせることができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。また、上記実施形態とその変形例は適宜任意に組み合わせることができる。
本発明は、例えばモータ及び送風装置において利用可能である。
1・・・送風装置、2・・・ケーシング、3・・・静翼(リブ)、4・・・インペラ、5・・・モータ、41・・・羽根、51・・・ハウジング、51A・・・孔部、52・・・軸受、53・・・シャフト、54・・・ステータ、54A・・・分割ステータ、55・・・ロータ、56・・・キャップ、57・・・リード線、58・・・接着剤、511・・・軸受保持部、512・・・モータ保持部、513・・・スリット、513a・・・縁部、514・・・スリット拡張部、541・・・ステータコア、541A・・・分割コア、542・・・インシュレータ、543・・・コイル、551・・・マグネット、561・・・凸部、562・・・蓋部、563・・・筒部、564・・・開口部、5131・・・スリット段部、5141・・・傾斜部、5411・・・コアバック、5411A・・・分割コアバック、5412・・・ティース、5413・・・突出部、5413a・・・突出部段部、5413b・・・連結部、5421・・・上インシュレータ、5422・・・下インシュレータ、5423・・・突出部、5423a・・・突出部段部、5423b・・・延長部、5423c・・・連結部、C1・・・中心軸、R1・・・回転方向、S1・・・隙間
Claims (19)
- 上下に延びる中心軸回りに回転するロータと、
前記ロータの径方向外側に配置されるステータと、
前記ステータの径方向外側に配置される筒状のハウジングと、
前記ハウジングの径方向内側、且つ前記ステータの軸方向一端側に配置されるキャップと、
を有し、
前記ハウジングは、径方向に貫通して軸方向一端が開口するスリットを有し、
前記キャップは、外周部から径方向外側に向かって突出する凸部を有し、
前記凸部は、前記スリットに収容される、モータ。 - 前記凸部の周方向外面は、前記スリットの縁部に接触する、請求項1に記載のモータ。
- 前記凸部の周方向外面は、前記スリットの縁部と接着剤を介して対向する、請求項1に記載のモータ。
- 前記スリットの縁部は、径方向外側に向かうにつれて当該スリットの周方向の幅が拡がるスリット段部を有し、
前記凸部の外周面は、前記スリット段部の外周面よりも径方向外側に位置する、請求項1から請求項3のいずれかに記載のモータ。 - 前記凸部の外周面の径方向位置は、前記ハウジングの外周面の径方向位置と同一である、請求項1から請求項4のいずれかに記載のモータ。
- 前記凸部は、軸方向に沿って前記ステータに近づくにつれて周方向の幅が狭くなる、
請求項1から請求項5のいずれかに記載のモータ。 - 前記キャップは、
径方向に拡がる蓋部と、
前記蓋部から軸方向に沿って前記ステータに向かって延びる筒部と、
を有し、
前記凸部は、前記筒部の外周部に設けられる、請求項1から請求項6のいずれかに記載のモータ。 - 前記凸部の、前記ステータから遠い側の軸方向端面の軸方向位置は、前記蓋部の、前記ステータから遠い側の軸方向端面の軸方向位置と同一である、請求項7に記載のモータ。
- 前記凸部の、前記ステータに近い側の軸方向端面は、前記筒部の、前記ステータに近い側の軸方向端面よりも前記ステータに近い側に配置され、
前記筒部の、前記ステータに近い側の軸方向端面は、前記ステータの、前記筒部に近い側の軸方向端面と、隙間を介して対向する、請求項7または請求項8に記載のモータ。 - 前記ステータから引き出されるリード線を有し、
前記筒部は、径方向に貫通する開口部を有し、
前記リード線は、前記開口部に配置される、請求項7から請求項9のいずれかに記載のモータ。 - 前記開口部は、前記スリットと周方向に重なる位置に配置される、請求項10に記載のモータ。
- 前記ハウジングは、前記スリットの軸方向開口側において前記スリットと周方向に重なる位置に配置され、径方向に貫通し、前記スリットよりも周方向の幅が広いスリット拡張部を有し、
前記開口部は、前記スリット拡張部と周方向に重なる位置に配置される、請求項10に記載のモータ。 - 前記スリット拡張部の周方向の幅は、前記開口部の周方向の幅よりも狭い、請求項12に記載のモータ。
- 前記スリット拡張部の軸方向に延びる縁部のうち少なくとも周方向の一方側の縁部は、径方向外側に向かうにつれて当該スリット拡張部の周方向の幅が拡がる傾斜部を有する、請求項12または請求項13に記載のモータ。
- 前記キャップは、径方向に拡がる蓋部を有し、
前記凸部は、前記蓋部の外周部に設けられる、請求項1から請求項6のいずれかに記載のモータ。 - 請求項1から請求項15のいずれかに記載されたモータを有する、送風装置。
- 前記ハウジングの径方向外側に配置される筒状のケーシングと、
前記ハウジングと前記ケーシングとを接続するリブと、
を有する、請求項16に記載された送風装置。 - 前記ハウジングは、前記スリットの軸方向開口側において前記スリットと周方向に重なる位置に配置され、径方向に貫通し、前記スリットよりも周方向の幅が広いスリット拡張部を有し、
前記キャップは、
径方向に拡がる蓋部と、
前記蓋部から軸方向に沿って前記ステータに向かって延びる筒部と、
を有し、
前記凸部は、前記筒部の外周部に設けられ、
前記筒部は、径方向に貫通し、前記スリット拡張部と周方向に重なる位置に配置される開口部を有し、
前記スリット拡張部の軸方向に延びる縁部のうち少なくとも周方向の一方側の縁部は、径方向外側に向かうにつれて当該スリット拡張部の周方向の幅が拡がる傾斜部を有し、
前記リブは、前記傾斜部の近傍に配置される、請求項17に記載された送風装置。 - 前記リブは、静翼である、請求項17または請求項18に記載された送風装置。
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