JP2019101363A - マルチコアファイバ - Google Patents

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Shota Saito
翔太 斉藤
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Abstract

【課題】 良好な通信を実現しつつ、励起光を伝搬し得るマルチコアファイバを提供する。【解決手段】 マルチコアファイバ1は、信号光を伝搬する複数の信号光用コア11と、励起光を伝搬する少なくとも1つの励起光用コア12と、複数の信号光用コア11、及び、少なくとも1つの励起光用コアを囲うクラッド20と、を備え、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の全ての励起光用コア12に対する1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、信号光の伝搬距離をLとする場合に、1つの信号光用コア11につき式(1)を満たす。XT1km≦−0.0092L−23.399 ・・・(1)【選択図】 図1

Description

本発明は、信号光及び励起光を伝搬し得るマルチコアファイバに関する。
光通信システムに用いられる光増幅器では、増幅用光ファイバの活性元素を励起光により励起して、励起された活性元素の誘導放出により、信号光が増幅される。長距離光通信では、光増幅器が遠隔地に配置される場合があり、この場合には当該増幅器まで励起光を伝搬しなければならない場合がある。この場合、信号光が伝搬するコアと励起光が伝搬されるコアとが1本の光ファイバに設けられていれば、光ファイバの数を減らすことができるため好ましい。下記特許文献1には、このような光ファイバが記載されている。この光ファイバは、1つの信号光伝搬用のコアと、2つのエネルギー(励起光)伝搬用のコアとを有し、これらがクラッド内に配置されている。
また、現在、一般に普及している光通信システムに用いられる光ファイバは、下記特許文献1に記載のように、信号光伝搬用のコアを1つ有しており、このコアを光信号が伝搬することで情報が伝送される。ところで、近年光ファイバ通信システムの普及に伴い、伝送される情報量が飛躍的に増大している。このような伝送される情報量の増大に伴い、信号光伝搬用の複数のコアを有するマルチコアファイバが開発されている。
特開2014−13311号公報
上記特許文献1記載の光ファイバの信号光が伝搬するコアを複数とすることで、励起光と複数の信号光とが伝搬するマルチコアファイバが考えられる。しかし、特許文献1には、信号光伝搬用のコアを伝搬する信号光が励起光伝搬用のコアに結合して漏洩することの記載はなく、このようなマルチコアファイバにおいて良好な通信を実現し得るか否かが不明である。
そこで、本発明は、良好な通信を実現しつつ、励起光を伝搬し得るマルチコアファイバを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のマルチコアファイバは、信号光を伝搬する複数の信号光用コアと、励起光を伝搬する少なくとも1つの励起光用コアと、前記複数の信号光用コア及び前記少なくとも1つの励起光用コアを囲うクラッドと、を備え、それぞれの前記信号光用コアを伝搬する前記信号光の全ての前記励起光用コアに対する1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、前記信号光の伝搬距離をL[km]とする場合に、1つの前記信号光用コアにつき下記式(1)を満たすことを特徴とするものである。
XT1km≦−0.0092L−23.399 ・・・(1)
信号光用コアは、信号光を伝搬させるため、直径やクラッドとの屈折率差等に制約が多く、一般的にV値が小さくなるよう設計される。V値はコア径に比例する値であるため、信号光用コアで励起光を伝搬させると励起光のエネルギー密度が高くなり非線形光学現象が生じ易くなる。しかし、本発明のマルチコアファイバによれば、信号光用コアとは別に励起光用コアが配置されることで、励起光用コアの設計の自由度が高くなり、励起光用コアのV値が信号光用コアのV値よりも大きくなるように励起光用コアを設計することができる。従って、強度の大きな励起光を伝搬させることができる。また、それぞれの信号光用コアを伝搬する信号光の励起光用コアへのクロストーク量が、上記式(1)を満たす。この場合、信号光を200km伝搬する場合であっても、クロストーク量は−25.239[dB]以下とすることができる。従って、本発明のマルチコアファイバが敷設される場合のスパン長が200kmとされても、信号光の励起光用コアへの漏洩による減衰を抑えて、良好な通信を実現し得る。従って、このようなマルチコアファイバを用いることにより、良好な通信を実現しつつ、励起光を伝搬し得る。
また、前記信号光用コアを伝搬するそれぞれの信号光のうち少なくとも2つがモード結合してスーパーモードを発現することが好ましい。
このように、信号光用コアを伝搬する光同士がモード結合することで、非結合型の構成にするよりも、信号光用コアのコア間距離を狭くすることができ、空間多重度が増大され得る。
また、前記励起光用コアは、前記クラッドの中心に1つ配置され、前記複数の信号光用コアは、前記励起光用コアを囲うように配置されることが好ましい。
このように励起光用コアおよび信号光用コアが配置されることで、励起光が増幅用ファイバに入射した際に、増幅用ファイバの各コアに励起光を均等に広げ易くすることができ、増幅用光ファイバにおけるコア間の利得のばらつきを抑制し得る。
この場合、前記クラッドの屈折率よりも低い屈折率の低屈折率層を更に備え、前記低屈折率層は、前記複数の信号光用コアと前記励起光用コアとの間において、前記励起光用コアを囲うように配置されることが好ましい。
このような低屈折率層が配置されることで、低屈折率層が配置されない場合と比べて、それぞれの信号光用コアと励起光用コアとの間におけるクロストークをより抑制することができる。従って、より良好な通信を実現することができる。また、低屈折率層が励起光用コアを囲うことで、マルチコアファイバが曲げられて使用される場合であっても、励起光用コアを伝搬する励起光の損失を抑制することができる。
また、前記複数の信号光用コアは、前記クラッドの中心を囲って配置され、前記励起光用コアは、前記複数の信号光用コアよりも前記クラッドの外周側に複数配置されることが好ましい。
この場合、信号光用コア間の距離を小さくすることができる。従って、信号光同士をモード結合させてスーパーモードを発現し易くすることができる。
この場合、前記クラッドの屈折率よりも低い屈折率の低屈折率層を更に備え、前記低屈折率層は、前記複数の信号光用コアと前記励起光用コアとの間において、前記複数の信号光用コアを囲うように配置されることが好ましい。
このような低屈折率層が配置されることで、それぞれの信号光用コアと励起光用コアとの間におけるクロストークをより抑制することができる。従って、低屈折率層が配置されない場合と比べて、より良好な通信を実現することができる。また、低屈折率層が複数の信号光用コアを囲うことで、マルチコアファイバが曲げられて使用される場合であっても、信号光用コアを伝搬する信号光の損失を抑制することができる。
また、上記のように前記複数の信号光用コアが前記クラッドの中心を囲って配置される場合、前記クラッドの屈折率よりも低い屈折率の複数の低屈折率層を更に備え、それぞれの前記低屈折率層は、それぞれの前記励起光用コアを囲うように配置されることが好ましい。
このような低屈折率層が配置されることで、低屈折率層が配置されない場合と比べて、それぞれの信号光用コアと励起光用コアとの間におけるクロストークをより抑制することができる。従って、より良好な通信を実現することができる。また、低屈折率層が複数の励起光用コアを囲うことで、マルチコアファイバが曲げられて使用される場合であっても、励起光用コアを伝搬する励起光の損失を抑制することができる。
また、前記複数の信号光用コアは、前記クラッドの中心を通る直線に沿って配置され、前記励起光用コアは、前記直線に沿って配置された前記複数の信号光用コアを挟むように複数配置されることが好ましい。
このように励起光用コアおよび信号光用コアが配置されることで、マルチコアファイバに対する入出力デバイスが積層によって作製される導波路型である場合等において、当該入出力デバイスのコアとそれぞれの信号光用コアとの光学的な結合を容易に行うことができ、設計を容易にし得る。
この場合、前記クラッドの屈折率よりも低い屈折率の低屈折率層を更に備え、前記低屈折率層は、前記複数の信号光用コアを挟むそれぞれの前記励起光用コアと前記複数の信号光用コアとの間に配置されることが好ましい。
このような低屈折率層が配置されることで、低屈折率層が配置されない場合と比べて、それぞれの信号光用コアと励起光用コアとの間におけるクロストークをより抑制することができる。従って、より良好な通信を実現することができる。
この場合更に、前記低屈折率層は、前記複数の信号光用コアを囲うように配置されることが好ましい。
このように低屈折率層が配置されることで、マルチコアファイバが曲げられて使用される場合であっても、信号光用コアを伝搬する信号光の損失を抑制することができる。
或いは、前記低屈折率層は複数とされ、前記低屈折率層は、前記直線の一方側および他方側のそれぞれにおいて、前記励起光用コアを囲うように配置されることが好ましい。
このように低屈折率層が配置されることで、マルチコアファイバが曲げられて使用される場合であっても、励起光用コアを伝搬する励起光の損失を抑制することができる。
また、前記複数の信号光用コアは、前記クラッドの中心を挟んで互いに平行な2本の直線のそれぞれに沿って少なくとも2つずつ配置され、前記励起光用コアは、一方の前記直線に沿って配置された前記信号光用コアの組と他方の前記直線に沿って配置された前記信号光用コアの組との間に配置されることが好ましい。
このように信号光用コアが2組に分かれて配置されることで、それぞれの組において信号光用コア間の距離を小さくすることができる。従って、それぞれの信号光同士をモード結合させてスーパーモードを発現し易くすることができる。また、2組のスーパーモード群を発現することができるため、空間多重度を維持しつつも、受信側でのディジタル信号処理の負荷を減らすことができる。
この場合、前記クラッドの屈折率よりも低い屈折率の低屈折率層を更に備え、前記低屈折率層は、前記励起光用コアとそれぞれの前記組との間に配置されることが好ましい。
このような低屈折率層が配置されることで、低屈折率層が配置されない場合と比べて、それぞれの信号光用コアと励起光用コアとの間におけるクロストークをより抑制することができる。従って、より良好な通信を実現することができる。
この場合、前記低屈折率層は複数とされ、前記低屈折率層は、それぞれの前記組を囲うように配置されることが好ましい。
このように低屈折率層が配置されることで、マルチコアファイバが曲げられて使用される場合であっても、それぞれの組において信号光用コアを伝搬する信号光の損失を抑制することができる。
或いは、前記低屈折率層は、前記励起光用コアを囲うように配置されることが好ましい。
このように低屈折率層が配置されることで、マルチコアファイバが曲げられて使用される場合であっても、励起光用コアを伝搬する励起光の損失を抑制することができる。
また、前記低屈折率層は、前記クラッドよりも低い屈折率のガラスから成ることとしても良い。
或いは、前記低屈折率層は、前記クラッドと同じ屈折率のガラスと前記クラッドの屈折率よりも低い屈折率の複数の低屈折率部とから成ることとしても良い。
この場合、前記低屈折率部は空孔であることとしても良い。
以上のように、本発明によれば、良好な通信を実現しつつ、励起光を伝搬し得るマルチコアファイバが提供される。
本発明の第1実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 2コア間の1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]とスパン長L[km]との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 本発明の第3実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 本発明の第4実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 本発明の第5実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 本発明の第6実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 本発明の第7実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 本発明の第8実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 本発明の第9実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 本発明の第10実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 本発明の第11実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 本発明の第12実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 本発明の第13実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。 本発明の第14実施形態に係るマルチコアファイバの様子を示す図である。
以下、本発明に係るマルチコアファイバを実施するための形態が添付図面とともに例示される。以下に例示する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、以下の実施形態から変更、改良することができる。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面図である。図1に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ1は、信号光を伝搬する複数の信号光用コア11と、励起光を伝搬する励起光用コア12と、クラッド20と、クラッド20の外周面を被覆する内側保護層31と、内側保護層31の外周面を被覆する外側保護層32と、を主な構成として備える。なお、本実施形態では、信号光用コア11の数が8個であり、励起光用コア12の数が1個である場合について説明する。本実施形態のマルチコアファイバ1では、クラッド20の中心Cに1つの励起光用コア12が配置されており、この励起光用コア12を囲むように複数の信号光用コア11が配置されている。
複数の信号光用コア11はクラッド20の中心から所定の距離に円環状に配置され、それぞれの信号光用コア11は互いに所定距離離れて等間隔で配置されている。それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光は、例えば、シングルモードとされる。これらの信号光用コア11の屈折率は、クラッド20の屈折率よりも高くされ、それぞれの信号光用コア11は、例えば、屈折率が高くなるゲルマニウム等のドーパントが添加されたガラスから成る。あるいは、信号光用コア11を純粋石英ガラスとし、クラッド20をフッ素等のドーパントが添加されたガラスとしても良い。信号光用コア11を伝搬する信号光の波長は、例えば、1530nmから1625nmとされる。この波長は、Cバンド帯及びLバンド帯を含む波長である。それぞれの信号光用コア11の直径は、例えば、7.76μm〜9.74μmとされる。また、それぞれの信号光用コア11のクラッド20に対する比屈折率差は、例えば、0.354%〜0.42%とされる。なお、互いに隣り合う信号光用コア11は、互いに異なる伝搬定数とされてもよい。このように互いに隣り合う信号光用コア11が互いに異なる伝搬定数とされるには、例えば、互いに隣り合う信号光用コア11の直径が互いに異なる大きさとされたり、互いに隣り合う信号光用コア11のクラッド20に対する比屈折率差(コアΔ)が互いに異なる値とされればよい。
また、本実施形態では、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光が互いに結合してスーパーモードを発現する。従って、互いに隣り合う信号光用コア11の中心間距離(コア間距離)は、それぞれの信号光用コア11を伝搬する光のモード結合が生じて、スーパーモードが励振される程度の大きさとされる。このような距離は、例えば、信号光の波長の20倍以下として求めることができる。例えば、信号光用コア11を伝搬する信号光の波長の下限が上記のように1530nmの場合、互いに隣り合う信号光用コア11のコア間距離は30.6μm以下となる。また、マルチコアファイバ1が製造される際に信号光用コア11に対する汚染を抑制することにより伝搬される信号光の損失を抑制する観点からは、互いに隣り合う信号光用コア11のコア間距離は広いほど好ましい。このため、互いに隣り合う信号光用コア11のコア間距離は、例えば、少なくとも信号光のモードフィールド直径(MFD)の1.1倍以上であることが望ましく、1.2倍以上あると更に好ましい。
クラッド20の中心Cに配置される励起光用コア12の屈折率は、クラッド20の屈折率よりも高くされ、励起光用コア12は、例えば、屈折率が高くなるゲルマニウム等のドーパントが添加されたガラスから成る。この励起光用コア12を伝搬する励起光の波長は、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の波長よりも短く、例えば、980nmや1480nmとされる。本実施形態では、励起光用コア12を伝搬する励起光はマルチモードとされる。このため、励起光用コア12を伝搬する励起光のV値は、信号光用コア11を伝搬する信号光のV値よりも大きくされる。V値は光が伝搬するコアの半径に比例する値であり、V値が大きいほどコアを伝搬する光はマルチモードになり易いため、励起光用コア12の直径は、信号光用コア11の直径よりも大きくされ、例えば、15μmから30μmとされる。また、励起光用コア12のクラッド20に対する比屈折率差は、例えば、0.10%〜0.70%とされる。
本実施形態のクラッド20は、それぞれの信号光用コア11及び励起光用コア12の外周面を隙間なく囲い、信号光用コア11の屈折率及び励起光用コア12の屈折率よりも低い屈折率とされる。このクラッド20は、例えば、何らドーパントが添加されないガラスから構成される。また、クラッド20の直径は、特に限定されるわけではないが、例えば、125μmとされる。
また、マルチコアファイバ1において、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の励起光用コア12への1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、信号光の伝搬距離をL[km]とする場合に、式(1)を満たす。つまり、いずれの信号光用コア11であっても、1つの信号光用コア11を伝搬する信号光の励起光用コア12に対する1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、下記の式(1)を満たす。
XT1km≦−0.0092L−23.399 ・・・(1)
ところで、敷設されたマルチコアファイバにおけるクロストークによる信号光の劣化は、クロストークの無い状態におけるマルチコアファイバの伝送損失に付加される損失の増分αXT[dB/km]と考えことができる。このαXTは、下記の式(2)で表すことができる。
αXT=10×log10(1−10^(XT/10))/L ・・・(2)
式(2)中のXT[dB]は伝搬する信号光のスパン長あたりのクロストークである。スパン長は増幅器間における信号光の伝搬距離と同じ距離と捉えることが可能である。従って、XTと式(1)のXT1kmとは下記式(3)の関係がある。
XT1km=XT−10×log10(L) ・・・(3)
ここで、上記の信号光の伝搬距離Lをスパン長Lとして、2コア間の1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]とスパン長L[km]との関係を図2に示す。図2では、αXT=0.02[dB/km]、αXT=0.01[dB/km]、αXT=0.001[dB/km]、αXT=0.0001[dB/km]となる場合についての関係を示している。図2に示されるように、αXT=0.02[dB/km]であれば、汎用のシングルモードファイバに対して信号光がおよそ10%損失増大し、αXT=0.01[dB/km]であれば、汎用のシングルモードファイバに対して信号光がおよそ5%損失増大し、αXT=0.001[dB/km]であれば、汎用のシングルモードファイバに対して信号光がおよそ0.5%損失増大し、αXT=0.0001[dB/km]であれば、汎用のシングルモードファイバに対して信号光がおよそ0.05%損失増大する。従って、上記式(1)を満たすようなクロストーク量を設定することで、αXTを0.02dB/km以下として、クロストークによる信号の劣化を抑えることができる。つまり、スパン長が200kmである場合でも、クロストーク量は−25.239[dB]以下とすることができる。
また、XT1kmがおよそ−37[dB]未満であれば、伝送品質に与える影響をほぼ無視することができる。従って、図2より、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の励起光用コア12への1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、下記式(4)を満たせば、伝送品質に与える影響をほぼ無視したマルチコアファイバとすることができる。
XT1km≦−0.0005L−36.378 ・・・(4)
なお、信号光用コア11を伝搬する信号光の励起光用コア12へのクロストークをゼロにすることは困難である。そこで、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の励起光用コア12への1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、下記式(5)を満たせば、現実に製造し得るマルチコアファイバとすることができる。
XT1km≧−0.00005L−46.378 ・・・(5)
また、信号光用コア11を伝搬する信号光が励起光用コア12に結合することを抑制する観点から、信号光用コア11と励起光用コア12とのコア間距離が大きいことが好ましい。更に、それぞれの信号光用コアを伝搬する信号光が互いにモード結合してスーパーモードを発現し易い観点から、互いに隣り合う信号光用コア11のコア間距離は小さいことが好ましい。そのため、互いに隣り合う信号光用コア11のコア間距離が信号光用コア11と励起光用コア12とのコア間距離以下であることが好ましい。従って、信号光用コア11の数は6以上であることが好ましく、8以上であることがより好ましい。また、信号光用コア11と励起光用コア12とのコア間距離が、互いに隣り合う信号光用コア11のコア間距離の1.5倍以上であることが好ましく、1.75倍以上であることがより好ましく、2倍以上であることが更に好ましい。信号光用コア11と励起光用コア12とのコア間距離が、互いに隣り合う信号光用コア11のコア間距離の1.5倍以上となるためには、信号光用コア11が10個以上配置されれば良い。また、信号光用コア11と励起光用コア12とのコア間距離が、互いに隣り合う信号光用コア11のコア間距離の1.75倍以上となるためには、信号光用コア11が11個以上配置されれば良い。また、信号光用コア11と励起光用コア12とのコア間距離が、互いに隣り合う信号光用コア11のコア間距離の2倍以上となるためには、信号光用コア11が13個以上配置されれば良い。ところで、本実施形態では、上記のように複数の信号光用コア11はクラッド20の中心に配置された励起光用コア12を囲っている。そうすると、それぞれの信号光用コア11は、互いに隣り合う信号光用コア11のコア間距離が上記スーパーモードを発現する距離とされつつ、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との距離が、信号光用コア11を伝搬するそれぞれの信号光の励起光用コア12へのクロストーク量が式(1)を満たす距離とされる。
また、内側保護層31及び外側保護層32は、例えば、互いに異なる種類の紫外線硬化樹脂から成る。
以上説明したように、本実施形態のマルチコアファイバ1によれば、信号光用コア11とは別に励起光用コア12が配置されることで、励起光用コア12の設計の自由度が高くなり、励起光用コア12のV値が信号光用コア11のV値よりも大きくなるように励起光用コア12を設計することができる。従って、励起光用コア12により強度の大きな励起光を伝搬させることができる。また、本実施形態のマルチコアファイバ1は、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の励起光用コア12に対する信号光の伝搬距離1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、信号光の伝搬距離をL[km]とする場合に、1つの信号光用コア11につき式(1)を満たす。このため、信号光の減衰を抑えて、良好な通信を実現し得る。従って、本実施形態のマルチコアファイバ1を用いることにより、良好な通信を実現しつつ、励起光を伝搬し得る。
また、本実施形態のマルチコアファイバ1では、信号光用コア11を伝搬するそれぞれの信号光のうち少なくとも2つがモード結合してスーパーモードを発現する。従って、非結合型の構成にするよりも、信号光用コアのコア間距離を狭くすることができ、空間多重度が増大され得る。
また、本実施形態のマルチコアファイバ1では、励起光用コア12は、クラッド20の中心に1つ配置され、複数の信号光用コア11は、励起光用コア12を囲うように配置される。このように励起光用コア12および信号光用コア11が配置されることで、励起光が増幅用ファイバに入射した際に、増幅用ファイバの各コアに励起光を均等に広げ安くすることができ、増幅用光ファイバにおけるコア間の利得のばらつきを抑制し得る。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図3を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図3は、本実施形態に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面図である。図3に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ1は、中間層13及び低屈折率層14を備える点において、第1実施形態のマルチコアファイバ1と異なる。
中間層13は励起光用コア12の外周面を隙間なく囲む。中間層13の屈折率は、励起光用コア12の屈折率よりも低くされ、例えば、クラッド20と同じ屈折率とされる。この場合、中間層13は、例えば、クラッド20と同じ屈折率を有するガラスから成る。ただし、中間層13の屈折率が励起光用コア12の屈折率よりも低くクラッド20の屈折率よりも高くされてもよく、この場合、中間層13は、例えば、クラッド20の屈折率よりも高い屈折率を有するガラスから成る。或いは、中間層13の屈折率がクラッド20の屈折率よりも低くされてもよく、この場合、中間層13は、例えば、クラッド20の屈折率よりも低い屈折率を有するガラスから成る。
低屈折率層14は中間層13の外周面を隙間なく囲い、クラッド20は低屈折率層14の外周面を隙間なく囲む。低屈折率層14の屈折率は中間層13の屈折率及びクラッド20の屈折率よりも低くされる。従って、低屈折率層14は、中間層13の屈折率及びクラッドの屈折率よりも低い屈折率のガラスから成る。従って、低屈折率層14を構成するガラスとしては、例えば、フッ素等の屈折率を下げるドーパントが添加されたガラスを挙げることができる。このような低屈折率層14は、屈折率がトレンチ型であるため、トレンチ層と呼ばれる場合がある。
本実施形態のマルチコアファイバ1では、クラッド20の屈折率よりも低い屈折率の低屈折率層14を備え、低屈折率層14が複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間において、励起光用コア12を囲うように配置されている。このため低屈折率層14が配置されない第1実施形態のマルチコアファイバ1と比べて、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との間におけるクロストークをより抑制することができる。従って、より良好な通信を実現することができる。また、低屈折率層14が励起光用コア12を囲うことで、マルチコアファイバ1が曲げられて使用される場合であっても、励起光用コア12を伝搬する励起光の損失を抑制することができる。
なお、本実施形態では、励起光用コア12と低屈折率層14との間に中間層13が介在したが、中間層13が省略され、励起光用コア12の外周面を直接低屈折率層14が囲っても良い。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図4を参照して詳細に説明する。なお、第2実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図4は、本実施形態に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面図である。図4に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ1は、低屈折率層14の構成が第2実施形態におけるマルチコアファイバ1の低屈折率層14と異なる。なお、図4では、中間層13及び低屈折率層14が破線で示されている。
本実施形態の低屈折率層14は、クラッド20の屈折率と同じ屈折率のガラスとクラッド20の屈折率よりも低い屈折率の複数の低屈折率部15とから成り、本実施形態では、低屈折率部15が空孔から成る。また、本実施形態では、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との間に低屈折率部15が形成されている。
本実施形態のような低屈折率層14を備える場合も、低屈折率層14が配置されない第1実施形態のマルチコアファイバ1と比べて、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との間におけるクロストークをより抑制することができる。従って、より良好な通信を実現することができる。また、マルチコアファイバ1が曲げられて使用される場合であっても、励起光用コア12を伝搬する励起光の損失を抑制することができる。また、本実施形態では、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との間に低屈折率部15が形成されているため、低屈折率部15が信号光用コア11と励起光用コア12との間以外に形成される場合と比べて、信号光用コア11と励起光用コア12との間におけるクロストークをより抑制することができる。ただし、低屈折率部15が信号光用コア11と励起光用コア12との間以外に形成されてもよい。
なお、本実施形態では、低屈折率部15が空孔から成る場合について説明したが、低屈折率部15は、クラッド20や中間層13よりも屈折率が低い限りにおいて、ガラスから構成されても良い。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について図5を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図5は、本実施形態に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面図である。図5に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ1は、複数の信号光用コア11がクラッド20の中心Cを囲って配置され、励起光用コア12が複数の信号光用コア11よりもクラッド20の外周側に複数配置される点において、第1実施形態のマルチコアファイバ1と異なる。本実施形態では、それぞれの信号光用コア11は、クラッド20の中心Cを中心とした円環状に配置され、複数の信号光用コア11で囲まれる領域に励起光用コア12が非配置とされる。
本実施形態においても、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光は、互いに結合してスーパーモードを発現する。従って、互いに隣り合う信号光用コア11の中心間距離は、第1実施形態において説明したコア間距離とされる。
また、それぞれの励起光用コア12は、第1実施形態の励起光用コア12と同様のコア径やV値を有し、互いに隣り合う励起光用コア12のコア間距離がそれぞれ等しくなるように配置される。本実施形態では、それぞれの励起光用コア12は、クラッド20の中心Cを中心とした円環状に配置されている。なお、本実施形態においても、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との距離は、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の全ての励起光用コア12に対する1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、式(1)を満たすとされる距離とされる。つまり、いずれの信号光用コア11であっても、1つの信号光用コア11を伝搬する信号光の全ての励起光用コア12に対する1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、式(1)を満たす。従って、それぞれの信号光用コア11とそれぞれの励起光用コア12との最短距離は、第1実施形態におけるそれぞれの信号光用コア11と励起光用コア12の距離と同様とされる。なお、本実施形態においても、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の全ての励起光用コア12に対する1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、1つの信号光用コア11につき式(4)を満たすことが好ましく、式(5)を満たすものであっても良い。
なお、本実施形態では、励起光用コア12を複数備えるため、第1実施形態のクラッド20よりもクラッド20の径が大きくなる傾向にある。
本実施形態のマルチコアファイバ1によっても、第1実施形態のマルチコアファイバ1と同様に、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の全ての励起光用コア12に対するクロストーク量XT1km[dB]が、1つの信号光用コア11につき式(1)を満たすため、信号光の減衰を抑えて、良好な通信を実現し得る。従って、本実施形態のマルチコアファイバ1を用いることにより、良好な通信を実現しつつ、励起光を伝搬し得る。また、本実施形態のマルチコアファイバ1によれば、複数の励起光用コア12が備えられることで、第1実施形態のマルチコアファイバと比べて、パワーのより大きな励起光を伝搬することができる。また、本実施形態のマルチコアファイバ1によれば、複数の信号光用コア11で囲まれる領域に励起光用コア12が非配置であるため、第1実施形態のマルチコアファイバ1と比べて、信号光用コア11間の距離をより小さくすることができる。従って、信号光同士をモード結合させてスーパーモードを発現し易くすることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について図6を参照して詳細に説明する。なお、第4実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図6は、本実施形態に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面図である。図6に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ1は、中間層13、低屈折率層14を備える点において、第4実施形態のマルチコアファイバ1と異なる。
低屈折率層14は、複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間において、複数の信号光用コア11を囲うように配置されている。具体的には、低屈折率層14は、それぞれの信号光用コア11と離間して、複数に信号光用コア11及びクラッド20の一部を囲っている。また、低屈折率層14は、それぞれの励起光用コア12と離間して、複数の励起光用コア12に囲われている。この低屈折率層14の屈折率は、クラッド20の屈折率よりも低くされる。従って、低屈折率層14の屈折率は、例えば、第2実施形態における低屈折率層14と同様とされ、低屈折率層14は、例えば、第2実施形態における低屈折率層14と同様の材料から成る。
中間層13は、低屈折率層14で囲まれ、それぞれの信号光用コア11の外周面を囲む部位である。中間層の屈折率は、信号光用コア11の屈折率よりも低くされ、例えば、クラッド20と同じ屈折率とされる。この場合、中間層13は、例えば、クラッド20と同じ屈折率を有するガラスから成る。ただし、中間層13の屈折率が信号光用コア11の屈折率よりも低くクラッド20の屈折率よりも高くされてもよく、この場合、中間層13は、例えば、クラッド20の屈折率よりも高い屈折率を有するガラスから成る。或いは、中間層13の屈折率がクラッド20の屈折率よりも低くされてもよく、この場合、中間層13は、例えば、クラッド20の屈折率よりも低い屈折率を有するガラスから成る。
本実施形態のマルチコアファイバ1は、低屈折率層14が複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間に配置されるため、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との間におけるクロストークをより抑制することができる。従って、低屈折率層14が配置されない場合と比べて、より良好な通信を実現することができる。また、低屈折率層14が複数の信号光用コア11を囲うことで、マルチコアファイバが曲げられて使用される場合であっても、信号光用コア11を伝搬する信号光の損失を抑制することができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について図7を参照して詳細に説明する。なお、第4実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図7は、本実施形態に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面図である。図7に示すように、複数の中間層13及び複数の低屈折率層14を備える点において、第4実施形態のマルチコアファイバ1と異なる。
それぞれの中間層13は励起光用コア12の外周面を隙間なく囲む。本実施形態の中間層13の屈折率は第2実施形態における中間層13と同様とされる。従って、本実施形態におけるそれぞれの中間層13は、例えば、第2実施形態における中間層13と同様の材料から成る。
それぞれの低屈折率層14は中間層13の外周面を隙間なく囲む。本実施形態の低屈折率層14の屈折率は第2実施形態における低屈折率層14と同様とされる。従って、本実施形態におけるそれぞれの低屈折率層14は、例えば、第2実施形態における低屈折率層14と同様の材料から成る。このように、それぞれの低屈折率層14がそれぞれの励起光用コア12を囲うように配置されるため、それぞれの低屈折率層14の一部は、複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間に配置されている。また、クラッド20はそれぞれの低屈折率層14の外周面を隙間なく囲む。
本実施形態のマルチコアファイバ1は、それぞれの低屈折率層14の一部が複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間に配置されるため、第4実施形態のマルチコアファイバ1と比べて、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との間におけるクロストークを抑制することができる。従って、低屈折率層14が配置されない場合と比べて、より良好な通信を実現することができる。また、低屈折率層14がそれぞれの複数の励起光用コア12を囲うことで、マルチコアファイバが曲げられて使用される場合であっても、励起光用コア12を伝搬する励起光の損失を抑制することができる。
なお、本実施形態では、それぞれの励起光用コア12とそれぞれの低屈折率層14との間に中間層13が介在したが、少なくとも1つの中間層13が省略され、少なくとも1つの励起光用コア12の外周面を低屈折率層14が直接囲っても良い。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態について図8を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図8は、本実施形態に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面図である。図8に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ1では、複数の信号光用コア11がクラッド20の中心Cを通る直線SLに沿って配置され、励起光用コアは、直線SLに沿って配置された複数の信号光用コア11を挟むように複数配置されている。
本実施形態においても、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光は、互いに結合してスーパーモードを発現する。従って、互いに隣り合う信号光用コア11のコア間距離は、第1実施形態において説明した距離とされる。
また、それぞれの励起光用コア12は、第1実施形態の励起光用コア12と同様のコア径やV値を有している。本実施形態では、励起光用コア12の数が2つとされ、励起光用コア12が複数の信号光用コア11を挟むように1つずつ配置されている。なお、励起光用コア12が複数の信号光用コア11を挟むように2つずつ以上配置されても良く、3つ以上ずつ配置されても良い。なお、本実施形態においても、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との距離が、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の全ての励起光用コア12へのクロストーク量XT1km[dB]が、式(1)を満たすとされる距離とされる。つまり、いずれの信号光用コア11であっても、1つの信号光用コア11を伝搬する信号光の全ての励起光用コア12に対する1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、式(1)を満たす。従って、それぞれの信号光用コア11とそれぞれの励起光用コア12との最短距離は、第1実施形態におけるそれぞれの信号光用コア11と励起光用コア12の距離と同様とされる。なお、本実施形態においても、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の全ての励起光用コア12に対する1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、1つの信号光用コア11につき式(4)を満たすことが好ましく、式(5)を満たすものであっても良い。
本実施形態のマルチコアファイバ1によっても、第1実施形態のマルチコアファイバ1と同様に、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の全ての励起光用コア12に対するクロストーク量XT1km[dB]が、1つの信号光用コア11につき式(1)を満たすため、信号光の減衰を抑えて、良好な通信を実現し得る。従って、本実施形態のマルチコアファイバ1を用いることにより、良好な通信を実現しつつ、励起光を伝搬し得る。また、本実施形態のマルチコアファイバ1によれば、複数の励起光用コア12が備えられることで、第1実施形態のマルチコアファイバと比べて、パワーのより大きな励起光を伝搬することができる。また、本実施形態のマルチコアファイバ1によれば、第1実施形態のマルチコアファイバ1と比べて、互いに隣り合う信号光用コア11間の距離をより小さくすることができる。従って、信号光同士をモード結合させてスーパーモードを発現し易くすることができる。
また、本実施形態のマルチコアファイバ1では複数の信号光用コア11がクラッド20の中心Cを通る直線SLに沿って配置されるため、マルチコアファイバ1に対する入出力デバイスが積層によって作製される導波路型である場合等において、当該入出力デバイスのコアとそれぞれの信号光用コア11との光学的な結合を容易に行うことができ、設計を容易にし得る。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態について図9を参照して詳細に説明する。なお、第7実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図9は、本実施形態に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面図である。図9に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ1は、一対の低屈折率層14を備える点において、第7実施形態のマルチコアファイバ1と異なる。
それぞれの低屈折率層14は、複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間において直線SLに平行に配置され、一対の低屈折率層14が複数の信号光用コア11を挟んでいる。また、それぞれの低屈折率層14は、それぞれの信号光用コア11およびそれぞれの励起光用コア12と離間して、信号光用コア11と励起光用コア12とに挟まれている。この低屈折率層14の屈折率は、クラッド20の屈折率よりも低くされる。従って、低屈折率層14の屈折率は、例えば、第2実施形態における低屈折率層14と同様とされ、低屈折率層14は、例えば、第2実施形態における低屈折率層14と同様の材料から成る。
本実施形態のマルチコアファイバ1は、一対の低屈折率層14が複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間に配置されるため、低屈折率層14が配置されない第7実施形態のマルチコアファイバ1と比べて、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との間におけるクロストークを抑制することができる。従って、低屈折率層14が配置されない場合と比べて、より良好な通信を実現することができる。
(第9実施形態)
次に、本発明の第9実施形態について図10を参照して詳細に説明する。なお、第8実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図10は、本実施形態に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面図である。図10に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ1は、低屈折率層14が複数の信号光用コア11を囲う点において、第8実施形態のマルチコアファイバ1と異なる。従って、低屈折率層14の一部は、複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間に配置されている。また、それぞれの信号光用コア11の外周面は、中間層13により隙間なく囲われ、低屈折率層14は中間層13の外周面を隙間なく囲う。中間層13の構成は、第5実施形態の中間層13と同様とされる。
本実施形態のマルチコアファイバ1によれば、低屈折率層14の一部が複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間に配置されるため、低屈折率層14が配置されない第7実施形態のマルチコアファイバ1と比べて、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との間におけるクロストークを抑制することができる。従って、低屈折率層14が配置されない場合と比べて、より良好な通信を実現することができる。また、低屈折率層14が複数の信号光用コア11を囲うことで、マルチコアファイバが曲げられて使用される場合であっても、信号光用コア11を伝搬する信号光の損失を抑制することができる。
(第10実施形態)
次に、本発明の第10実施形態について図11を参照して詳細に説明する。なお、第7実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図11は、本実施形態に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面図である。図11に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ1は、複数の中間層13及び複数の低屈折率層14を備える点において、第7実施形態のマルチコアファイバ1と異なる。
それぞれの中間層13は励起光用コア12の外周面を隙間なく囲む。本実施形態の中間層13の屈折率は第2実施形態における中間層13と同様とされる。従って、本実施形態におけるそれぞれの中間層13は、例えば、第2実施形態における中間層13と同様の材料から成る。
それぞれの低屈折率層14は中間層13の外周面を隙間なく囲む。本実施形態の低屈折率層14の屈折率は第2実施形態における低屈折率層14と同様とされる。従って、本実施形態におけるそれぞれの低屈折率層14は、例えば、第2実施形態における低屈折率層14と同様の材料から成る。このように、それぞれの低屈折率層14がそれぞれの励起光用コア12を囲うように配置されるため、それぞれの低屈折率層14の一部は、複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間に配置されている。また、クラッド20はそれぞれの低屈折率層14の外周面を隙間なく囲む。
本実施形態のマルチコアファイバ1は、それぞれの低屈折率層14の一部が複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間に配置されるため、低屈折率層14が配置されない第7実施形態のマルチコアファイバ1と比べて、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との間におけるクロストークを抑制することができる。従って、低屈折率層14が配置されない場合と比べて、良好な通信を実現することができる。また、低屈折率層14がそれぞれの複数の励起光用コア12を囲うことで、マルチコアファイバが曲げられて使用される場合であっても、励起光用コア12を伝搬する励起光の損失を抑制することができる。
なお、本実施形態では、それぞれの励起光用コア12とそれぞれの低屈折率層14との間に中間層13が介在したが、少なくとも1つの中間層13が省略され、少なくとも1つの励起光用コア12の外周面を直接低屈折率層14が囲っても良い。
(第11実施形態)
次に、本発明の第11実施形態について図12を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図12は、本実施形態に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面図である。図12に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ1では、複数の信号光用コア11がクラッド20の中心Cを挟んで互いに平行な2本の直線SL1,SL2のそれぞれに沿って少なくとも2つずつ配置され、励起光用コア12が一方の直線SL1に沿って配置された信号光用コア11の組G1と他方の直線SL2に沿って配置された信号光用コア11の組G2との間に配置される。
本実施形態においても、それぞれの組G1,G2において、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光は、互いに結合してスーパーモードを発現する。従って、それぞれの組G1,G2における互いに隣り合う信号光用コア11のコア間距離は、第1実施形態において説明した距離とされる。
また、本実施形態では、励起光用コア12が複数とされ、直線状に配置された各組G1、G2におけるそれぞれの信号光用コア11の並び方向と平行でクラッド20の中心Cを通る直線SLに沿って配置されている。本実施形態では、励起光用コア12の数が2の例を示しているが、励起光用コア12の数は3以上とされても良い。また、励起光用コア12が1つとされても良い。また、それぞれの励起光用コア12は、第1実施形態の励起光用コア12と同様のコア径やV値を有している。なお、本実施形態においても、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との距離は、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の全ての励起光用コア12に対する1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、式(1)を満たすとされる距離とされる。つまり、いずれの信号光用コア11であっても、1つの信号光用コア11を伝搬する信号光の全ての励起光用コア12に対する1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、式(1)を満たす。従って、それぞれの信号光用コア11とそれぞれの励起光用コア12との最短距離は、第1実施形態におけるそれぞれの信号光用コア11と励起光用コア12の距離と同様とされる。なお、本実施形態においても、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の全ての励起光用コア12に対する1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、1つの信号光用コア11につき式(4)を満たすことが好ましく、式(5)を満たすものであっても良い。
本実施形態のマルチコアファイバ1によっても、第1実施形態のマルチコアファイバ1と同様に、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光の全ての励起光用コア12へのクロストーク量XT1km[dB]が、1つの信号光用コア11につき式(1)を満たすため、信号光の減衰を抑えて、良好な通信を実現し得る。従って、本実施形態のマルチコアファイバ1を用いることにより、良好な通信を実現しつつ、励起光を伝搬し得る。また、本実施形態のマルチコアファイバ1によれば、複数の励起光用コア12が備えられることで、第1実施形態のマルチコアファイバと比べて、パワーのより大きな励起光を伝搬することができる。また、本実施形態のマルチコアファイバ1によれば、第1実施形態のマルチコアファイバ1と比べて、それぞれの組G1,G2において、互いに隣り合う信号光用コア11間の距離をより小さくすることができる。従って、信号光同士をモード結合させてスーパーモードを発現し易くすることができる。また、本実施形態のマルチコアファイバ1は、複数の組G1,G2を有することで、それぞれの組G1,G2において互いに異なるスーパーモードを発現することができる。従って、より多くの光信号を伝搬することができる。さらに、2組のスーパーモード群を発現し得るため、コア数が同じで、1組スーパーモードを発現する場合よりも、受信側でのディジタル信号処理の負荷を減らすことができる。
(第12実施形態)
次に、本発明の第12実施形態について図13を参照して詳細に説明する。なお、第11実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図13は、本実施形態に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面図である。図13に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ1は、一対の低屈折率層14を備える点において、第11実施形態のマルチコアファイバ1と異なる。
それぞれの低屈折率層14は、複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間においてそれぞれの直線SL1,SL2に平行に配置され、一対の低屈折率層14が励起光用コア12を挟んでいる。また、それぞれの低屈折率層14は、それぞれの信号光用コア11および励起光用コア12と離間して、信号光用コア11と励起光用コア12とに挟まれている。この低屈折率層14の屈折率は、クラッド20の屈折率よりも低くされる。従って、低屈折率層14の屈折率は、例えば、第2実施形態における低屈折率層14と同様とされ、低屈折率層14は、例えば、第2実施形態における低屈折率層14と同様の材料から成る。
本実施形態のマルチコアファイバ1は、一対の低屈折率層14が複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間に配置されるため、低屈折率層14が配置されない第11実施形態のマルチコアファイバ1と比べて、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との間におけるクロストークを抑制することができる。従って、低屈折率層14が配置されない場合と比べて、より良好な通信を実現することができる。
(第13実施形態)
次に、本発明の第13実施形態について図14を参照して詳細に説明する。なお、第12実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図14は、本実施形態に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面図である。図14に示すように、本実施形態のマルチコアファイバ1は、一対の低屈折率層14のそれぞれが2以上の信号光用コア11から成る組G1,G2を囲う点において、第12実施形態のマルチコアファイバ1と異なる。従って、それぞれの低屈折率層14の一部は、複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間に配置されている。また、それぞれの信号光用コア11の外周面は、中間層13により隙間なく囲われ、低屈折率層14は中間層13の外周面を隙間なく囲う。中間層13の構成は、第5実施形態の中間層13と同様とされる。
本実施形態のマルチコアファイバ1は、それぞれの低屈折率層14の一部が複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間に配置されるため、低屈折率層14が配置されない第11実施形態のマルチコアファイバ1と比べて、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との間におけるクロストークを抑制することができる。従って、低屈折率層14が配置されない場合と比べて、より良好な通信を実現することができる。また、それぞれの低屈折率層14が、2以上の信号光用コア11から成る組G1,G2を囲うことで、マルチコアファイバ1が曲げられて使用される場合であっても、信号光用コア11を伝搬する信号光の損失を抑制することができる。
(第14実施形態)
次に、本発明の第14実施形態について図15を参照して詳細に説明する。なお、第11実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図15は、本実施形態に係るマルチコアファイバの長手方向に垂直な断面図である。図15に示すように、複数の中間層13及び複数の低屈折率層14を備える点において、第11実施形態のマルチコアファイバ1と異なる。
中間層13はそれぞれの励起光用コア12の外周面を隙間なく囲む。本実施形態の中間層13の屈折率は第2実施形態における中間層13と同様とされる。従って、本実施形態における中間層13は、例えば、第2実施形態における中間層13と同様の材料から成る。
低屈折率層14は中間層13の外周面を隙間なく囲む。本実施形態の低屈折率層14の屈折率は第2実施形態における低屈折率層14と同様とされる。従って、本実施形態における低屈折率層14は、例えば、第2実施形態における低屈折率層14と同様の材料から成る。このように、低屈折率層14がそれぞれの励起光用コア12を囲うように配置されるため、低屈折率層14の一部は、複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間に配置されている。また、クラッド20は低屈折率層14の外周面を隙間なく囲む。
本実施形態のマルチコアファイバ1は、低屈折率層14の一部が複数の信号光用コア11と励起光用コア12との間に配置されるため、低屈折率層14が配置されない第11実施形態のマルチコアファイバ1と比べて、それぞれの信号光用コア11と励起光用コア12との間におけるクロストークを抑制することができる。従って、低屈折率層14が配置されない場合と比べて、より良好な通信を実現することができる。また、低屈折率層14が複数の励起光用コア12を囲うことで、マルチコアファイバ1が曲げられて使用される場合であっても、励起光用コア12を伝搬する励起光の損失を抑制することができる。
なお、本実施形態においても、励起光用コア12が一つとされても良い。また、本実施形態では、それぞれの励起光用コア12とそれぞれの低屈折率層14との間に中間層13が介在したが、中間層13が省略され、励起光用コア12の外周面を直接低屈折率層14が囲っても良い。
また、本実施形態において、中間層13及び低屈折率層14がそれぞれ複数とされて、第10実施形態のように、それぞれの中間層13は励起光用コア12の外周面を個別に隙間なく囲み、それぞれの低屈折率層14が中間層13の外周面を個別に隙間なく囲んでも良い。この場合、少なくとも1つの中間層13が省略され、少なくとも1つの励起光用コア12の外周面を直接低屈折率層14が囲っても良い。
以上、本発明について、実施形態を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、上記第5実施形態、第6実施形態、第8実施形態、第9実施形態、第10実施形態、第12実施形態、第13実施形態、第14実施形態、において、低屈折率層14が第3実施形態における低屈折率層14同様の構成とされても良い。この場合、低屈折率層14の低屈折率部15は、信号光用コア11及び励起光用コア12から離間される。
また、上記実施形態では、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光が互いに結合してスーパーモードを発現したが、本発明はこれに限らず、それぞれの信号光用コア11を伝搬する信号光のクロストークが抑制され、スーパーモードを発現しなくても良い。
また、複数の信号光用コア11の配置は上記実施形態における配置に限らず、複数の信号光用コア11が上記実施形態と異なって配置されても良い。
以上説明したように、本発明によれば、良好な通信を実現しつつ、励起光を伝搬し得るマルチコアファイバが提供され、光通信の技術分野に利用されることが期待できる。
1・・・マルチコアファイバ
11・・・信号光用コア
12・・・励起光用コア
13・・・中間層
14・・・低屈折率層
20・・・クラッド
G1,G2・・・組
SL,SL1,SL2・・・直線
C・・・(クラッドの)中心

Claims (18)

  1. 信号光を伝搬する複数の信号光用コアと、
    励起光を伝搬する少なくとも1つの励起光用コアと、
    前記複数の信号光用コア及び前記少なくとも1つの励起光用コアを囲うクラッドと、
    を備え、
    それぞれの前記信号光用コアを伝搬する前記信号光の全ての前記励起光用コアに対する1kmあたりのクロストーク量XT1km[dB]が、前記信号光の伝搬距離をL[km]とする場合に、1つの前記信号光用コアにつき下記式(1)を満たす
    ことを特徴とするマルチコアファイバ。
    XT1km≦−0.0092L−23.399 ・・・(1)
  2. 前記信号光用コアを伝搬するそれぞれの前記信号光のうち少なくとも2つがモード結合してスーパーモードを発現する
    ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコアファイバ。
  3. 前記励起光用コアは、前記クラッドの中心に1つ配置され、
    前記複数の信号光用コアは、前記励起光用コアを囲うように配置される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチコアファイバ。
  4. 前記クラッドの屈折率よりも低い屈折率の低屈折率層を更に備え、
    前記低屈折率層は、前記複数の信号光用コアと前記励起光用コアとの間において、前記励起光用コアを囲うように配置される
    ことを特徴とする請求項3に記載のマルチコアファイバ。
  5. 前記複数の信号光用コアは、前記クラッドの中心を囲って配置され、
    前記励起光用コアは、前記複数の信号光用コアよりも前記クラッドの外周側に複数配置される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチコアファイバ。
  6. 前記クラッドの屈折率よりも低い屈折率の低屈折率層を更に備え、
    前記低屈折率層は、前記複数の信号光用コアと前記励起光用コアとの間において、前記複数の信号光用コアを囲うように配置される
    ことを特徴とする請求項5に記載のマルチコアファイバ。
  7. 前記クラッドの屈折率よりも低い屈折率の複数の低屈折率層を更に備え、
    それぞれの前記低屈折率層は、それぞれの前記励起光用コアを囲うように配置される
    ことを特徴とする請求項5に記載のマルチコアファイバ。
  8. 前記複数の信号光用コアは、前記クラッドの中心を通る直線に沿って配置され、
    前記励起光用コアは、前記直線に沿って配置された前記複数の信号光用コアを挟むように複数配置される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチコアファイバ。
  9. 前記クラッドの屈折率よりも低い屈折率の低屈折率層を更に備え、
    前記低屈折率層は、前記複数の信号光用コアを挟むそれぞれの前記励起光用コアと前記複数の信号光用コアとの間に配置される
    ことを特徴とする請求項8に記載のマルチコアファイバ。
  10. 前記低屈折率層は、前記複数の信号光用コアを囲うように配置される
    ことを特徴とする請求項9に記載のマルチコアファイバ。
  11. 前記低屈折率層は複数とされ、
    前記低屈折率層は、前記直線の一方側および他方側のそれぞれにおいて、前記励起光用コアを囲うように配置される
    ことを特徴とする請求項9に記載のマルチコアファイバ。
  12. 前記複数の信号光用コアは、前記クラッドの中心を挟んで互いに平行な2本の直線のそれぞれに沿って少なくとも2つずつ配置され、
    前記励起光用コアは、一方の前記直線に沿って配置された前記信号光用コアの組と他方の前記直線に沿って配置された前記信号光用コアの組との間に配置される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチコアファイバ。
  13. 前記クラッドの屈折率よりも低い屈折率の低屈折率層を更に備え、
    前記低屈折率層は、前記励起光用コアとそれぞれの前記組との間に配置される
    ことを特徴とする請求項12に記載のマルチコアファイバ。
  14. 前記低屈折率層は複数とされ、
    前記低屈折率層は、それぞれの前記組を囲うように配置される
    ことを特徴とする請求項13に記載のマルチコアファイバ。
  15. 前記低屈折率層は、前記励起光用コアを囲うように配置される
    ことを特徴とする請求項13に記載のマルチコアファイバ。
  16. 前記低屈折率層は、前記クラッドよりも低い屈折率のガラスから成る
    ことを特徴とする請求項4,6,7,9,10,11,13,14,15のいずれか1項に記載のマルチコアファイバ。
  17. 前記低屈折率層は、前記クラッドと同じ屈折率のガラスと前記クラッドの屈折率よりも低い屈折率の複数の低屈折率部とから成る
    ことを特徴とする請求項4,6,7,9,10,11,13,14,15のいずれか1項に記載のマルチコアファイバ。
  18. 前記低屈折率部は空孔である
    ことを特徴とする請求項17に記載のマルチコアファイバ。
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