JP2019101174A - 波長変換シート用のバリアフィルム、波長変換シートおよびそれに用いられる表示装置 - Google Patents

波長変換シート用のバリアフィルム、波長変換シートおよびそれに用いられる表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】表示装置が配置される環境の雰囲気が変化した場合であっても、表示装置内の導光板と波長変換シートとが貼り付くことがなく、環境安定性に優れた波長変換シート用のバリアフィルムを提供すること。【解決手段】表示装置のバックライト光源に用いられ、量子ドットを用いた蛍光体層11の一方の表面に配置される波長変換シート用のバリアフィルム1であって、バリアフィルム1は、少なくともバリア層13と、基材層と、を含む多層フィルムであり、バリアフィルム1の一方の最表面には、樹脂161と、フィラー162と、を含む、貼り付き防止層16が積層される。【選択図】図1

Description

本発明は、主に表示装置のバックライト光源に用いられる波長変換シートに関する。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴って、液晶表示装置の需要が増加している。また、最近においては家庭用の液晶テレビの普及率も高まっており、スマートフォン、タブレット端末も広く普及しつつあることから、益々液晶表示装置の市場は拡大する状況にある。
このような液晶表示装置は、一般的に、カラーフィルタ、対向基板、これらに挟持された液晶層を有する液晶セル部を有し、さらに、バックライト部とよばれる光源を有するものである。
また、最近では、量子ドットの技術を用いたバックライト部材の開発も進められている。量子ドットとは、半導体のナノメートルサイズの微粒子をいう。また、量子ドットは、電子や励起子がナノメートルサイズの小さな結晶内に閉じ込められる量子閉じ込め効果(量子サイズ効果)により、発光波長の可視領域全体に渡って調整することができる。量子ドットは、狭い波長帯で強い蛍光を発生することができるため、表示装置が色純度の優れた三原色の光で照明することができるようになる。そのため、量子ドットを用いたバックライトによって、優れた色再現性を有する表示装置とすることができる。
この表示装置のバックライト光源に用いられる波長変換シートは、半導体のナノメートルサイズの微粒子を樹脂の層に分散させた蛍光体層と、蛍光体層の劣化を抑制するために、蛍光体層の両表面に、バリアフィルムを積層させ、LED光源と組み合わせた構成を有する。
例えば、蛍光体が含有される蛍光体層にバリアフィルムを積層した波長変換シートであって、バリアフィルムが所定のポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にバリア層を積層した波長変換シートおよびそれを用いたバックライトユニットが開発されている(特許文献1)。バリア性および透明性に優れたバリアフィルムを使用した波長変換シートであることで、より自然に近い鮮やかな色彩に、かつ色調の優れた表示装置を提供することができる。
WO2015/037733
ここで、表示装置に波長変換シートを用いる場合、バックライトの導光板の端面に沿って波長変換シートを実装するオンエッジ方式と、導光板の背面側の表面に波長変換シートを実装する表面実装方式と、の2つの実装方式がある。
表面実装方式とは、導光板の背面側の表面と波長変換シートのバリアフィルムとを密着させる方式である。表面実装方式は、LEDから照射された光が導光板を介して波長変換シートに照射されるため、LEDから発する熱の影響を軽減することができる。しかしながら、表面実装方式の表示装置を常温常湿の環境から低温、高温や低湿、高湿等の特定の雰囲気の環境へと変化したとき、または特定の雰囲気の環境から常温常湿の環境へと変化したとき等において、導光板と波長変換シートのバリアフィルムとが部分的に貼り付くという現象が発生する場合がある。
この場合、各々の部品の物理的定数に違いがあることから、導光板と波長変換シートのバリアフィルムとが部分的に貼り付いた状態で、温度変化や吸湿による部品の寸法変化が生じることになる。部品の寸法変化が生じると、導光板に貼り付いていない部分で波長変換シートに形状的な歪みが発生し、その影響で表示画面上に部分的な輝度ムラが現れ、外観不良が生じる。こうした外観不良は液晶表示装置の表示特性を大幅に劣化させる要因となる。
そのため、表示装置が配置される環境を常温常湿の環境から低温、高温や低湿、高湿等の特定の雰囲気の環境へと変化したとき、または特定の雰囲気の環境から常温常湿の環境へと変化したとき等において、導光板と波長変換シートのバリアフィルムとが部分的に貼り付くという現象が発生しない波長変換シート用のバリアフィルムの開発が強く求められていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、表示装置が配置される環境の雰囲気が変化した場合であっても、表示装置内の導光板と波長変換シートとが貼り付くことがなく、環境安定性に優れた波長変換シート用のバリアフィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねたところ、波長変換シートの表示装置の表示面側(導光板配置側)に配置されるバリアフィルムの一方の最表面に樹脂と、フィラーと、を含む貼り付き防止層が積層されたバリアフィルムであれば、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1)表示装置のバックライト光源に用いられ、量子ドットを用いた蛍光体層の一方の表面に配置される波長変換シート用のバリアフィルムであって、
前記バリアフィルムは、少なくともバリア層と、基材層と、を含む多層フィルムであり、
前記バリアフィルムの一方の最表面には、
樹脂と、フィラーと、を含み、該フィラーの少なくとも一部が突出している貼り付き防止層が積層され、
前記貼り付き防止層から突出している前記フィラーのうち、前記貼り付き防止層の厚さに対して2倍以上の粒径であるフィラーの割合が、前記貼り付き防止層から突出している前記フィラー全量中20%以上70%以下である、バリアフィルム。
(2)前記貼り付き防止層中の前記フィラーは、ポリエチレン樹脂またはポリスチレン樹脂である(1)に記載の、バリアフィルム。
(3)前記貼り付き防止層中の前記樹脂は、アクリル系樹脂である(1)または(2)に記載の、バリアフィルム。
(4)前記バリアフィルムの前記貼り付き防止層が積層されている側の面と反対側の面にプライマー層が積層されている(1)から(3)のいずれかに記載の、バリアフィルム。
(5)量子ドットを用いた蛍光体層の一方の面と、(1)から(4)のいずれかに記載のバリアフィルムの前記貼り付き防止層が積層されている側の面と反対側の面と、が対面するように積層された、波長変換シート。
(6)(5)に記載の波長変換シートの前記貼り付き防止層と、導光板と、が、密着するように積層された、表示装置。
本発明の波長変換シート用のバリアフィルムは、表示装置が配置される環境の雰囲気が変化した場合であっても、表示装置内の導光板と波長変換シートとが貼り付くことがない。そのため、本発明のバリアフィルムは、環境安定性に優れたバリアフィルムである。
本発明の一実施形態の波長変換シートを模式的に表した断面図である。 本発明の一実施形態の波長変換シートの表示装置の表示面側に配置されるバリアフィルムを模式的に表した断面図である。 本発明の一実施形態の表示装置における配置を模式的に表した断面図である。 本発明の他の実施形態の波長変換シートを模式的に表した断面図である。 本発明の他の実施形態の波長変換シートの表示装置の表示面側に配置されるバリアフィルムを模式的に表した断面図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について、詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<波長変換シート>
本実施形態の波長変換シート10は、図1に示すように、蛍光体112と封止樹脂111とが含有される蛍光体層11と、蛍光体層11の両表面に配置されるバリアフィルム1およびバリアフィルム2と、が積層された表示装置のバックライト光源に用いられる波長変換シートである。蛍光体層11の両表面に、バリアフィルム1、2を積層させることにより、バリア性に優れる波長変換シートとすることができる。尚、本明細書において蛍光体層の両表面側とは、波長変換シート10をバックライト光源として用いた場合に、光源が配置されている側(入光面側)と、バックライト光源が配置されている側から反対側(出光面側)と、の両方の表面側であることを意味する。
そして、バリアフィルムは、バリアフィルム1の貼り付き防止層16が積層されている側の面と反対側の面(第1基材層12側の面)と、バリアフィルム2の一方の面(第1基材層22側の面)と、が蛍光体層11を介して対面するように積層されている。このように積層されることにより、バリアフィルム1の貼り付き防止層16が波長変換シート10の導光板積層側の最表面に配置されることになる(図1のバリアフィルム1の配置参照)。
<バリアフィルム>
本実施形態のバリアフィルム1は、図2に示すように、蛍光体層の一方の面に配置されたバリアフィルム1の一方の最表面には、樹脂161と、フィラー162と、を含む、貼り付き防止層16が積層されている。貼り付き防止層16とは、他の部材等と密着して積層した場合であっても、環境の変化したことによる他の部材等との貼り付きを防止する機能を有する層である。
バリアフィルム1の一方の最表面に貼り付き防止層16が積層され、貼り付き防止層16と導光板6とが密着するように積層された表示装置(図3参照)であれば、表示装置が配置される環境の雰囲気が変化した場合であっても、表示装置内の導光板と波長変換シートとが貼り付くことがなく、環境安定性に優れた波長変換シート用のバリアフィルムとすることができる。
尚、本発明において、バリアフィルムの各層の配置は、貼り付き防止層が積層された多層フィルムであれば特に限定はされない。例えば、図1のバリアフィルム1の第1基材層12と蛍光体層との間、および第1基材層22と蛍光体層との間の少なくとも1つにプライマー層を設けてもよい(図示せず)。また、図2に記載した実施形態のバリアフィルム1のように、第1基材層12と、バリア層13と、接着剤層14と、第2基材層15と、貼り付き防止層16と、がこの順に積層された多層フィルムであってもよい。また、本実施形態の他の実施形態である図5に記載したバリアフィルム3のように、蛍光体層11積層側の表面にプライマー層37を積層させ、プライマー層37と、バリア層33と、第1基材層32と、接着剤層34と、第2基材層35と、貼り付き防止層36と、がこの順に積層された多層フィルムであってもよい。以下、各層について、図2に記載した実施形態のバリアフィルム1を用いて説明する。
[貼り付き防止層]
本実施形態に関する貼り付き防止層16は、樹脂と、フィラーと、を含み、該フィラーの少なくとも一部が突出している層であって、貼り付き防止から突出するフィラーのうち、貼り付き防止層16の厚さに対して2倍以上の粒径であるフィラーの割合が20%以上70%以下で含まれる層にすることにより、貼り付き防止層16と導光板6との貼り付きを防止することができる。尚、貼り付き防止層は、バリアフィルムにおける導光板と密着させる側の最表面に積層される層ではあるが、導光板と密着しない側のバリアフィルム(例えば、図1中のバリアフィルム2)の最表面(例えば、図1中の基材層25の最表面)に積層されていてもよい。
従来にも、量子ドットを用いた蛍光体層の両表面側に配置されるバリアフィルムは開発されていた。しかしながら、表示装置が配置される環境の雰囲気の変化することによって、バリアフィルムと導光板とが貼り付き表示画面上に部分的な輝度ムラが生じることに着目し、バリアフィルムと導光板との貼り付きの防止を可能とした本実施形態の波長変換シート用のバリアフィルムは従来にはない新規の波長変換シート用のバリアフィルムである。
尚、バリアフィルムに貼り付き防止層を備えることにより、バリアフィルムまたは波長変換シートをロール状に巻いたときに、バリアフィルムまたは波長変換シート同士の貼り付きをも防止することができる。そのため、バリアフィルムまたは波長変換シートをロール状にして保存または運搬が可能となる。よって、貼り付き防止層を備えたバリアフィルムまたは波長変換シートは、それらの生産性の観点からも好ましい。
また、本実施形態に関する貼り付き防止層は、単なる樹脂の層ではなく、フィラーの少なくとも一部が突出し、フィラーのうち、前記貼り付き防止層の厚さに対して2倍以上の粒径であるフィラーが所定の割合であるため、貼り付き防止層の最表面は均一な平坦な形状とはならず、突出したフィラーが点在する形状となる(図2参照)。貼り付き防止層の最表面がこのような形状となることにより、表示装置内の導光板と波長変換シートとの貼り付きを防止することができる。
貼り付き防止層の厚みは、本発明の効果を奏することができ、貼り付き防止層の厚さに対して2倍以上の粒径であるフィラーが所定の割合であれば特に制限はされない。例えば、1.0μm以上50.0μm以下であることが好ましく、1.5μm以上10.0μm以下であることがより好ましい。尚、貼り付き防止層の厚みとは、貼り付き防止層中のフィラー以外の樹脂部分の厚さを意味し、樹脂の上に頭出ししたフィラーの部分は含まない。貼り付き防止層の厚みは、例えば、走査型電子顕微鏡等により断面を観察することにより測定することができる。また、貼り付き防止層から突出するフィラー粒径の測定は、貼り付き防止層の表面をレーザー顕微鏡やレーザー干渉計などで測定することができる。なお、本明細書において貼り付き防止層から突出しているフィラーとはフィラーそのものが貼り付き防止層から露出して突出しているものに限らず、フィラーが貼り付き防止層を構成する樹脂で覆われている状態で貼り付き防止層から突出しているものも含む。樹脂で覆われている状態で貼り付き防止層から突出したフィラーが点在する形状であっても同様に表示装置内の導光板と波長変換シートとの貼り付きを防止することができる。
(樹脂)
貼り付き防止層に含まれる樹脂161は、本発明の目的を達成することのできる樹脂であれば特に制限はされないが、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂等を挙げることができる。中でも硬度を有するという観点からアクリル系樹脂であることが好ましい。また、これらを単独で使用してもよいし、若しくは1つ以上混合して使用してもよい。
アクリル系樹脂を含む場合、貼り付き防止層に含まれる樹脂100質量部に対してアクリル系樹脂の割合は60質量部以上であることが好ましく、80質量部以上であることがより好ましい。
(フィラー)
貼り付き防止層を形成する塗工液に含まれるフィラー162の平均粒径は、貼り付き防止層の厚さに対して2倍以上の粒径であるフィラーが所定の割合であれば特に制限はされない。例えば、貼り付き防止層16の厚さに対して0.9倍以上5.0倍以下であることが好ましく、1.0倍以上4.0倍以下であることがより好ましく、1.1倍以上3.0倍以下であることがさらに好ましい。このようなフィラーが含有された塗工後によって、貼り付き防止層の厚さに対して2倍以上の粒径であるフィラーの割合が、貼り付き防止層から突出しているフィラー全量中20%以上70%以下である貼り付き防止層を形成することができる。塗工液のフィラー162平均粒径が貼り付き防止層16の厚さに対して0.9倍未満であると、2倍以上の粒径であるフィラーの割合が20%未満となり表示装置内の導光板とバリアフィルムとが貼り付くことを十分に防止することができない場合がある。フィラー162の平均粒径を貼り付き防止層16の厚さに対して5倍超であると、2倍以上の粒径であるフィラーの割合が70%超となり、フィラーが貼り付き防止層のいわゆる異物となり、貼り付き防止層の成膜性が低下する場合がある。また、そのようなバリアフィルムを用いた波長変換シートは、輝度劣化を起こすという問題がある。塗工後に貼り付き防止層から突出しているフィラーのうち、貼り付き防止層16の厚さに対して2倍以上の粒径であるフィラーの割合が20%以上70%以下であることにより貼り付き防止層の貼り付き防止の効果を高めることができる。
尚、本明細書における平均粒径とは、JIS Z8820およびZ8822に基づいた粒度分布測定において、D50の値として得られる平均粒径を意味する。平均粒径は、例えば動的光散乱方式、レーザー回折散乱方式、またはSEM、TEM観察により測定することができる。
貼り付き防止層に含まれるフィラー162の含有量は、貼り付き防止層100質量部に対して5質量部以上50質量部以下であることが好ましく、10質量部以上40質量部以下であることがより好ましい。5質量部以上であることにより、貼り付き防止層16と導光板等の他の部材等との貼り付きをより効果的に防止することができる。50質量部以下であることにより、貼り付き防止層を成膜するための十分の樹脂の量を確保することができるようになり、貼り付き防止層の成膜性が向上する。
貼り付き防止層に含まれるフィラー162のうち、貼り付き防止層から突出するフィラーの含有量は、貼り付き防止層100質量部に対して2質量部以上25質量部以下であることが好ましく、5質量部以上20質量部以下であることがより好ましい。
貼り付き防止層に含まれるフィラー162の硬度(インデンテーション硬度)は20MPa以上100MPa以下であることが好ましい。貼り付き防止層に含まれるフィラー162の硬度が20MPa以上であることにより、貼り付き防止層16と導光板等の他の部材等との貼り付きをより効果的に防止することができる。貼り付き防止層に含まれるフィラー162の硬度が100MPa以下であることにより、バリアフィルムを構成する基材層や導光板に傷が付くリスクを軽減することができる。貼り付き防止層に含まれるフィラー162の硬度(インデンテーション硬度)は20MPa以上100MPa以下である樹脂として、例えば、アクリルポリマー、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、等を挙げることができる。
(添加剤)
本実施形態に関する貼り付き防止層には、さらに、必要に応じて、安定剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、紫外線吸収剤、その他等の添加剤を任意に添加してもよい。
(貼り付き防止層の積層方法)
貼り付き防止層を積層する方法は特に限定はされないが、例えば、樹脂とフィラーと溶剤等とを含む貼り付き防止層積層用のコーティング剤をバリアフィルムの基材層に塗布、硬化して形成することができる。コーティング剤を塗布する方法は、ロールコート、グラビアコ−ト、ナイフコート、デップコート、スプレイコ−ト、その他のコ−ティング法の塗布方式を挙げることができる。
[基材層]
基材層に用いることのできる材質は、波長変換シートの機能を害することのない材質であれば特に制限はされず、例えば、ポリイミド(PI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンブチレート(PBT)、非晶ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂、液晶ポリマー等の樹脂を挙げることができる。波長変換シートの機能を害することのない透明性と耐熱性等の観点からポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)であることが好ましい。尚、第1基材層12、22および第2基材層15、25の材質は同じ材質であってもよいし、異なる材質であってもよい。
本発明のバリアフィルムにおいて基材層の厚みは特に制限がされるものではないが、バリア層が形成される基材層(例えば図1の第1基材層12、22)である場合には、バリア層の性能を損なわないように、8μm以上150μm以下であることが好ましく、8μm以上100μm以下であることがより好ましい。
本実施形態(図1)の波長変換シートを構成するバリアフィルム1、2は、第1基材層12、22と、バリア層13、23と、第2基材層15、25と、がこの順に積層されている。本発明のバリアフィルムは、第1基材層と、バリア層と、第2基材層と、がこの順に積層されたバリアフィルムに限定されず、少なくともバリア層と、基材層と、を含む多層フィルムであればよい。すなわち、図1の波長変換シートを構成するバリアフィルムとは異なりバリア層が最外層に配置されていてもよいし、基材層が1つであってもよい。しかしながら、本実施形態(図1)の波長変換シートを構成するバリアフィルムであれば、バリア層13、23がバリアフィルムの最表面に露出していないため、バリア層に傷や割れが発生する可能性を軽減し、バリア層に傷や割れの発生に起因する蛍光体層の欠陥を抑制することができる。尚、本発明のバリアフィルムは基材層が3つ以上あってもよい。
本実施形態(図1)の波長変換シートを構成するバリアフィルムにおいて、蛍光体層近傍に配置される第1基材層12、22の厚みは8μm以上50μm以下であることが好ましく、8μm以上25μm未満であることがより好ましく、8μm以上20μm以下であることがさらに好ましい。第1基材層12、22の厚みは8μm以上であることにより、第1基材層12、22のバリア性を向上させることができる。第1基材層12、22の厚みが50μm以下であることにより、第1基材層12、22の側面から通過する酸素や水蒸気を軽減することができる。
本実施形態(図1)の波長変換シートを構成するバリアフィルムにおいて、第2基材層15、25の厚みは、50μm超200μm以下であることが好ましく、75μm以上150μm以下であることがより好ましい。第2基材層15、25の厚みが50μm超200μm以下であることにより、波長変換シートの可撓性が向上し、表示装置のバックライト光源と貼り合せる際のハンドリング性が向上する。
本実施形態に関する基材層は、バックライト光源からの光が遮られることを回避するために、JIS K 7361に基づき測定される全光線透過率が高いことが好ましい。具体的には、本実施形態に関する第1基材層および第2基材層は、JIS K 7361に基づき測定される全光線透過率が85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。
尚、本実施形態に関する基材層の表面には、後述するバリア層との密接着性等を向上させるために、必要に応じて、予め、所望の表面処理層を設けてもよい(図示せず)。表面処理層としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理、その他等の前処理を任意に施し、例えば、コロナ処理層、オゾン処理層、プラズマ処理層、酸化処理層、その他等を形成して設けることができる。
上記の表面前処理は、各種の樹脂のフィルムないしシートと後述するバリア層との密接着性等を改善するための方法として実施するものであるが、上記の密接着性を改善する方法として、その他、例えば、各種の樹脂のフィルムないしシートの表面に、予め、プライマーコート剤層、アンダーコート剤層、アンカーコート剤層、接着剤層、あるいは、蒸着アンカーコート剤層等を任意に形成して、表面処理層とすることもできる。
コ−ト剤層としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂あるいはその共重合体ないし変性樹脂、セルロース系樹脂、その他等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物を使用することができる。
(バリア層)
バリア層は、バリアフィルムにバリア性を付与する層であり、一般にポリビニルアルコール等の水溶性高分子等を含むコーティング剤を塗布して形成される有機被覆層、および/または、無機酸化物を蒸着することにより形成される無機酸化物薄膜層である。図1または図4に示した本実施形態に関するバリア層は、有機被覆層と無機酸化物薄膜層とが積層された複数の層からなる層である。尚、本発明に関するバリア層は、有機被覆層と無機酸化物薄膜層とが積層された複数の層に限定されるものではなく、有機被覆層または無機酸化物薄膜層がそれぞれ単層であってもよく、または有機被覆層と無機酸化物薄膜層とが交互に2層以上積層されるような層であってもよい。また、有機被覆層がプライマー層と密着して積層されることにより有機被覆層よりも内層に積層される無機酸化物薄膜層に傷や割れの発生を軽減することができる。
有機被覆層13a、23a、33a、43aは、後工程での二次的な各種損傷を防止すると共に、バリアフィルムに高いバリア性を付与する層である。有機被覆層は、例えば水溶性高分子と、1種以上の金属アルコキシドおよび加水分解物、または塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液若しくは水/アルコール混合溶液と、を含むガスバリア性組成物をコーティング液として塗布して形成される。有機被覆層13a、23a、33a、43aは、水酸基含有高分子化合物、金属アルコキシド、金属アルコキシド加水分解物および金属アルコキシド重合物からなる群より選択される少なくとも1種を成分として含有していることが好ましい。有機被覆層13a、23aに用いられる水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、エチレン・ビニルアルコール共重合体等が挙げられるが、特にポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体を用いた場合に、有機被覆層13a、23aのガスバリア性が最も優れたものとなる。ポリビニルアルコ−ル系樹脂および/またはエチレン・ビニルアルコール共重合体との含有量は、上記のアルコキシドの合計量100質量部に対して5質量部以上500質量部以下の範囲であり、好ましくは、約20質量部以上200質量部以下位の配合割合でガスバリア性組成物を調製することが好ましいものである。
ガスバリア性組成物には、シランカップリング剤等も添加することができるものである。シランカップリング剤としては、既知の有機反応性基含有オルガノアルコキシシランを用いることができる。本発明においては、特に、エポキシ基を有するオルガノアルコキシシランが好適であり、それには、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、あるいは、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を使用することができる。上記のようなシランカップリング剤は、1種ないし2種以上を混合して用いてもよい。本発明において、上記のようなシランカップリング剤の使用量は、上記のアルコキシシラン100質量部に対して1質量部以上20質量部以下位の範囲内で使用することができる。
有機被覆層13a、23a、33a、43aの膜厚は、特に限定されるものではないが、100nm以上500nm以下であることが好ましい。有機被覆層13aの膜厚が100nm以上であることにより、バリアフィルムに十分なバリア性を付与することができる。有機被覆層13a、23aの膜厚が500nm以下であることにより、透明性に優れ、波長変換シートの特性を低下させることがなくなる。
無機酸化物薄膜層13b、23b、33b、43bは、有機被覆層13a、23a、33a、43aと同様にバリアフィルムに高いバリア性を付与する層である。無機酸化物薄膜層13b、23bは、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムまたはこれらの混合物からなる層を例示することができる。バリアフィルムに十分なバリア性を付与することができるという観点およびバリアフィルムの生産性の観点から、酸化アルミニウムまたは酸化珪素を主成分とする薄膜層が好ましい。
無機酸化物薄膜層13b、23b、33b、43bを形成する方法は、無機酸化物を蒸着することにより形成する方法を挙げることができる。蒸着膜の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、およびイオンプレーティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、および光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。
無機酸化物薄膜層13b、23b、33b、43bの膜厚は、特に限定されるものではないが、5nm以上500nm以下であることが好ましい。無機酸化物薄膜層13b、23b、33b、43bの膜厚が5nm以上であることにより、無機酸化物薄膜層が均一となり、バリアフィルムに十分なバリア性を付与することができる。無機酸化物薄膜層13b、23b、33b、43bの膜厚が500nm以下であることにより、無機酸化物薄膜層13b、23b、33b、43bに十分に可撓性を付与することができるようになり、無機酸化物薄膜層13b、23b、33b、43bに傷や割れが発生する危険性を軽減することができる。
本実施形態に関するバリア層13は、バックライト光源からの光が遮られることを回避するために、JIS K 7361に基づき測定される全光線透過率が高いことが好ましい。具体的には、本実施形態に関するバリアフィルムは、JIS K 7361に基づき測定される全光線透過率が85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。なお、全光線透過率は、PETフィルム(膜厚:12μm)上にバリア層を形成した際の測定値である。
(プライマー層)
本発明のバリアフィルムには、蛍光体層と密着する側のバリアフィルムの最表面に、バリアフィルムと蛍光体層との密着性を向上させるために、プライマー層を積層してもよい(例えば、図5のプライマー層37)。プライマー層37は、例えば、ポリウレタン系樹脂組成物を含むプライマー層を挙げることができ、さらに、シランカップリング剤と、充填材と、を含むことが好ましい。尚、プライマー層は、図4の実施形態の波長変換シートのように、バリア層33、43と蛍光体層31との間に積層してもよいが、例えば図1の実施形態の波長変換シートにおいて、基材層12、22と蛍光体層11との間に積層してもよい(図1、図2においては図示せず)。また、プライマー層は積層していなくてもよい。
ポリウレタン系樹脂組成物としては、具体的には、例えば、多官能イソシアネートとヒドロキシル基含有化合物との反応により得られるポリマー、具体的には、例えば、トリレンジイソシアナ−ト、ジフェニルメタンジイソシアナート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアナート等の芳香族ポリイソシアナート、あるいは、ヘキサメチレンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナート等の脂肪族ポリイソシアナート等の多官能イソシアネートと、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオ−ル、ポリアクリレートポリオ−ル等のヒドロキシル基含有化合物との反応により得られる一液ないし二液型ポリウレタン系樹脂を使用することができる。本実施形態において、上記のようなポリウレタン系樹脂を使用することにより、プライマー層の伸長度を向上させ、例えば、ラミネ−ト加工、あるいは、製袋加工等の後加工適性を向上させ、後加工時におけるバリア層のクラック等の発生を防止するものである。
プライマー層37中には、上記のポリウレタン系樹脂組成物をプライマー層全量中40質量%以上含有することが好ましく、70質量%以上含有することがより好ましい。40質量%以上であることにより、プライマー層37の伸長性がより向上する。また、プライマー層37のクラックの発生の可能性をより軽減することができる。
シランカップリング剤としては、二元反応性を有する有機官能性シランモノマ−類を使用することができ、例えば、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルシリコーンの水溶液等の1種ないしそれ以上を使用することができる。
シランカップリング剤は、その分子の一端にある官能基、通常、クロロ、アルコキシ、または、アセトキシ基等が加水分解し、シラノ−ル基(SiOH)を形成し、これが、有機被覆層または無機酸化物薄膜層の表面上および蛍光体層を形成することのできるインクにシランカップリング剤が共有結合等で修飾され、強固な結合を形成する。
他方、シランカップリング剤の他端にあるビニル、メタクリロキシ、アミノ、エポキシ、あるいは、メルカプト等の有機官能基が、そのシランカップリング剤の薄膜の上に形成される。
プライマー層中には、上記のシランカップリング剤をプライマー層全量中1質量%以上30質量%以下含有することが好ましく、3質量%以上20質量%以下含有することがより好ましい。1質量%以上であるとバリア層とプライマー層37との密着性およびプライマー層37と蛍光体層11との密着性がより向上する。30質量%以下あることにより、プライマー層の伸長性がより向上する。また、プライマー層37のクラックの発生の可能性をより軽減することができる。
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナホワイト、シリカ、タルク、ガラスフリット、樹脂粉末、その他等のものを使用することができる。これは、プライマー剤の粘度等を調整し、そのコ−ティング適性等を高めるものである。
プライマー層37中には、上記の充填剤をプライマー層全量中0.5質量%以上30質量%以下含有することが好ましく、1質量%以上10質量%以下含有することがより好ましい。0.5質量%以上であることにより基材層へのコーティング適性が向上し、さらにブロッキングを防止することができる。30質量%以下であることによりプライマー層37のヘイズ値が増加することを抑制することができる。
プライマー層37中には、さらに、必要に応じて、安定剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、紫外線吸収剤、その他等の添加剤を任意に添加し、溶媒、希釈剤等を加えて充分に混合してプライマー剤を調製する。
本実施形態に関するプライマー剤を、例えば、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、デップコート、スプレイコート、その他のコーティング法で有機被覆層または無機酸化物薄膜層の表面上にコーティングし、しかる後コーティング膜を乾燥させて溶媒、希釈剤等を除去して、本実施形態に関するプライマー層37を形成することができる。なお、本実施形態において、プライマー層37の膜厚としては、例えば、0.05μm以上10μm以下、好ましくは、0.1μm以上3μm以下が好ましい。
プライマー層37は、バックライト光源からの光が遮られることを回避するために、JIS K 7361に基づき測定される全光線透過率が高いことが好ましい。具体的には、本実施形態に関するプライマー層37は、JIS K 7361に基づき測定される全光線透過率が85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。なお、全光線透過率は、PETフィルム(膜厚:12μm)上にプライマー層37を形成した際の測定値である。
(接着剤層)
本実施形態のバリアフィルム1は、図1に示すように、バリア層13、23と第2基材層15、25との間に接着剤層14、24が積層されている。接着剤層14、24を構成する接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸のエチル、ブチル、2−エチルヘキシルエステル等のホモポリマー、あるいは、これらとメタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン等との共重合体等からなるポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレ−ト系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマ−との共重合体等からなるエチレン共重合体系接着剤、セルロ−ス系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、尿素樹脂またはメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノ−ル樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等からなるゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケ−ト、低融点ガラス等からなる無機系接着剤等を使用することができる。
接着剤層14、24を構成する接着剤の組成系は、水性型、溶液型、エマルジョン型、分散型等のいずれの組成物形態でもよく、また、その性状は、フィルム・シート状、粉末状、固形状等のいずれの形態でもよく、さらに、接着機構については、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれの形態でもよいものである。
接着剤層14、24を構成する接着剤は、例えば、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、デップコート、スプレイコート、その他のコーティング法、あるいは、印刷法等によって施すことができ、そのコーティング量としては、0.1g/m2以上10g/m2以下(乾燥状態)が望ましい。
尚、本発明のバリアフィルムにおいて、各層を積層するための層(例えば、図2の実施形態のバリアフィルムにおいて、バリア層13と第2基材層15とを接着するための層)は、接着剤層に限定されない。例えば、熱硬化性樹脂や、熱可塑性樹脂に架橋剤等を含有させた樹脂により形成された樹脂層を積層することにより第2基材層をバリアフィルムに樹脂層を介して積層させてもよい。さらに、EVA、アイオノマー、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリエチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂を溶融させ、溶融した熱可塑性樹脂を押し出して積層する押し出しラミネートにより接着する方法であってもよい。
(蛍光体層)
本実施形態の波長変換シートにおいて、蛍光体層11とは、バックライト光源から発せられた光の発光波長を調整するための層である。蛍光体層11には、量子ドットからなる1種または2種以上の蛍光体が含有される。
蛍光体112を形成する量子ドットは、量子閉じ込め効果(quantum confinement effect)を有する所定のサイズの半導体粒子である。量子ドットは、励起源から光を吸収してエネルギー励起状態に達すると、量子ドットのエネルギーバンドギャップに該当するエネルギーを放出する。量子ドットのサイズまたは物質の組成を調節すると、エネルギーバンドギャップを調節することができ、様々なレベルの波長帯のエネルギーを得ることができる。とりわけ、量子ドットは、狭い波長帯で強い蛍光を発生することができる。このため、表示装置が色純度の優れた三原色の光で照明することができるようになることで、優れた色再現性を有する表示装置とすることができる。
蛍光体は、発光部としてのコアが保護層(シェル)により被覆されたものである。コアには、例えばセレン化カドニウム(CdSe)、テルル化カドニウム(CdTe)、硫化カドニウム(CdS)を使用することができる。保護層には硫化亜鉛(ZnS)を使用することができる。
蛍光体層11は、蛍光体112が含有された封止樹脂111を積層することで形成することができる。例えば、蛍光体112と封止樹脂111とが含有された混合液を基材層の表面に塗布し、硬化することにより形成することができる。封止樹脂111は、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート樹脂等のアクリル樹脂の光重合樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、またはEVA、アイオノマー、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリエチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂に架橋剤等を含有させた樹脂を挙げることができる。蛍光体層と基材層との密着性の観点からアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1以上の樹脂を含むことが好ましい。また、これらを単独で使用してもよいし、若しくは1つ以上を混合して使用してもよい。また、密着性を高めるための密着層を形成してもよい。
<表示装置>
本発明の一実施形態の表示装置における配置について図3を用いて説明する。図3の表示装置は導光板の端に配置されたバックライト光源であるLED5から照射された光が導光板6に侵入し、光が導光板6を介して波長変換シート10に照射される、いわゆる表面実装方式の表示装置である。尚、反射防止シート7は必要に応じて設けられる。
いわゆる表面実装方式の表示装置では、波長変換シートと導光板とが、密着するように積層される。ここで、従来の波長変換シート用のバリアフィルムまたは波長変換シートの場合には、導光板側の最表面に配置されるバリアフィルムと導光板とが貼り付き、液晶表示装置の表示特性を大幅に劣化させる要因となっていた。
しかしながら、本実施形態の表示装置のように貼り付き防止層と、導光板とが、密着するように積層された表示装置であれば、表面実装方式の表示装置であっても、バリアフィルムと導光板とが貼り付き、液晶表示装置の表示特性の劣化を防止することができる。
また、導光板は従来公知の導光板を用いることができるが、バリアフィルムと導光板との貼り付きをより効果的に防止するために、導光板のバリアフィルムと密着する側の表面の形状を楔形状にすることもできる。
<バリアフィルムの製造方法>
図2に記載した実施形態のバリアフィルム1の製造方法は、例えば、第1基材層12の一方の表面にバリア層13を積層するバリア層積層工程と、第1基材層12のバリア層13の表面に接着剤層14を介して第2基材層15を積層する第2基材層積層工程と、バリアフィルムの第2基材層15側の表面に貼り付き防止層16を積層する貼り付き防止層積層工程と、を含むバリアフィルムの製造方法を挙げることができる。
[バリア層積層工程]
バリア層積層工程では、基材フィルムの一方の表面にバリア層として有機被覆層、および/または、無機酸化物薄膜層を積層する。有機被覆層は、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子等を含むコーティング剤を塗布、硬化して形成することができる。コーティング剤を塗布する方法は、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、デップコート、スプレイコート、その他のコーティング法の塗布方式を挙げることができる。無機酸化物薄膜層は、無機酸化物を蒸着することにより形成することができる。無機酸化物を蒸着する方法は、真空蒸着法、スパッタリング法、およびイオンプレーティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、および光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。
尚、基材フィルムの一方の表面に予め、プライマーコート剤層、アンダーコート剤層、アンカーコート剤層、接着剤からなる層、あるいは、蒸着アンカーコート剤層等を任意に形成して、表面処理層とすることもできる。
尚、この段階での、基材フィルムとバリア層とを積層した段階におけるバリア性としては、JIS K−7126による酸素透過度の値が、0.5cc/m2・day・atm以下(23℃、90%RH)であることが好ましい。また、JIS K−7129 B法による水蒸気透過度の値が、0.5g/m2・day・atm以下(40℃、90%RH)であることが好ましい。酸素透過度は、例えば、MOCON社製 酸素透過率測定装置 OX−TRANにて測定できる(モコン法)。また、水蒸気バリア性は、例えば、MOCON社製 水蒸気透過率測定装置 PERMATRANにて測定できる。
[第2基材層積層工程]
第2基材層積層工程では、バリア層13の表面に接着剤層14を介して他の基材フィルムを積層する。接着剤を塗布する方法は、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、デップコート、スプレイコート、その他のコーティング法、あるいは、印刷法等によって施すことができる。
[貼り付き防止層積層工程]
貼り付き防止層積層工程では、第2基材層15側の表面に貼り付き防止層16を積層する。例えば、樹脂とフィラーと溶剤等とを含む貼り付き防止層積層用のコーティング剤をバリアフィルムの基材層に塗布、硬化して形成することができる。コーティング剤を塗布する方法は、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、デップコート、スプレイコート、その他のコーティング法の塗布方式を挙げることができる。
<他の実施形態におけるバリアフィルムの製造方法>
図5に記載した実施形態のバリアフィルム3の製造方法は、例えば、第1基材層32の一方の表面にバリア層33を積層するバリア層積層工程と、第2基材層35の表面に貼り付き防止層36を積層する貼り付き防止層積層工程と、バリア層33が積層されていない第1基材層32の表面と、接着剤層34を介して貼り付き防止層36が積層されていない第2基材層35の表面と、を積層する第2基材層積層工程と、を含むバリアフィルムの製造方法を挙げることができる。尚、各工程の積層方法は、上記に記載したバリアフィルムの製造方法における各工程と同様の方法により製造することができる。
<波長変換シートの製造方法>
本発明の波長変換シートは、例えば、図1に記載した実施形態のバリアフィルムの製造方法により製造されたバリアフィルム1と、バリア層積層工程と、第2基材層積層工程と、を含むバリアフィルムの製造方法により製造したバリアフィルム2と、のうちいずれかの第1基材層12、22の表面に蛍光体110と封止樹脂111とが含有された混合液(インク)を塗布し、他のプライマー層付バリアフィルムのプライマー層の積層側の面と混合液(インク)の塗布面とを接触させ、硬化させることにより図1の実施形態のような波長変換シートを製造することができる。尚、蛍光体層積層工程の前に各バリアフィルムの蛍光体層積層側の表面にプライマー層を積層する工程を経ることによって、プライマー層の表面に蛍光体層を積層してもよい。
<他の実施形態における波長変換シートの製造方法>
図5に記載した実施形態のバリアフィルムの製造方法は、上記のバリアフィルムの製造方法により製造されたバリアフィルム3と、バリア層積層工程と、第2基材層積層工程と、を含むバリアフィルムの製造方法により製造したバリアフィルム2と、のうちいずれかのプライマー層の表面に蛍光体110と封止樹脂111とが含有された混合液(インク)を塗布し、他のバリアフィルムのプライマー層と混合液(インク)の塗布面とを接触させ、硬化させる工程である。蛍光体層積層工程を経ることによって、波長変換シートを製造することもできる。尚、図5に記載した実施形態のようなプライマー層37を積層せずに、バリア層23、33が最外面に配置されているバリアフィルムである場合には、バリア層23、33の表面に混合液(インク)を塗布し、蛍光体層を積層してもよい。
<表示装置の製造方法>
本実施形態の表示装置の製造方法は、上記のいずれかのバリアフィルムの製造方法により製造された波長変換シートと導光板とを密着させ積層される工程を経ることにより製造することができる。表示装置の製造方法は従来公知の表示装置の製造方法を用いることができる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら制限を受けるものではない。
<バリアフィルムの製造>
[実施例1]
第1基材層の表面にバリア層を積層した。具体的には、まず、基材層(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、12μm)を巻き取り式の真空蒸着装置の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、その二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に、アルミニウムを蒸着源に用いて、酸素ガスを供給しながら、エレクトロンビーム(EB)加熱方式による真空蒸着法により、膜厚10nmの酸化アルミニウムの無機被覆層(バリア層)を形成した。
次に、他方、組成a.ポリビニルアルコールと、イソプロピルアルコールおよびイオン交換水からなる混合液に、予め調製した組成b.エチルシリケート、塩酸、イソプロピルアルコール、イオン交換水からなる加水分解液を加えて攪拌し、無色透明のガスバリア性組成物を得た。
次に、上記の無機被覆層(バリア層)の上に、ガスバリア性組成物を使用し、これをグラビアロールコート法によりコーティングして、次いで、100℃で10秒間、加熱処理して、厚さ300nm(乾操状態)の有機被覆層(バリア層)を形成した。
有機被覆層(バリア層)の反対側の第1基材層にプライマー層を積層した。まず、シランカップリング剤として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを使用し、該シランカップリング剤1.0重量%、シリカ粉末1.0重量%、ポリウレタン系樹脂13〜15重量%、ニトロセルロース3〜4重量%、トルエン31〜38重量%、メチルエチルケトン(MEK)29〜30重量%、イソプロピルアルコール(IPA)15〜16%からなるポリウレタン系樹脂組成物を調製した。
そして、上記のバリア層が積層されたフィルムのバリア層と反対側の基材層に上記のポリウレタン系樹脂組成物をロールコート法を利用してコーティングし、次いで、120℃で20秒間乾燥して、ポリウレタン系樹脂組成物によるプライマー層を500nm積層した。
また、第2基材層側の表面に貼り付き防止層を積層した。まず、フィラーとしてポリエチレン粒子(フィラーの平均粒径は3μm)(20質量部)と樹脂としてアクリル系樹脂を混合し、貼り付き防止層形成用溶剤を調製した。
そして、上記の貼り付き防止層形成用溶剤を第2基材層(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、75μm)グラビアロールコート法により塗布し、貼り付き防止層を積層した。貼り付き防止層の厚みは、2μmであった。また塗工後に突出するフィラーの粒径が貼り付き防止層の厚さに対して2倍以上であるフィラー粒子の割合は40%であった。さらに貼り付き防止層から突出するフィラーの含有量は、貼り付き防止層100質量部に対して16質量部であった。
尚、貼り付き防止層の厚さに対して2倍以上の粒径であるフィラーの割合は、まず光学顕微鏡を用いて貼り付き防止層の表面画像を撮影し、ImageJなどのソフトウェアを用いてその表面画像を2値化し、貼り付き防止層から突出したフィラーのみが表示された画像を作成し、突出したフィラーの粒径を算出した。そして、貼り付き防止層の厚さに対して2倍以上の粒径であるフィラーの数を求め、貼り付き防止層の厚さに対して2倍以上の粒径であるフィラーの割合を求めた。フィラーの粒径の算出は、最小二乗法を用いた楕円近似によりフィラー部の面積を算出し、その面積を持つ真円の半径を計算することにより行った。
その後、有機被覆層(バリア層)側の面に接着剤層と第2基材層として75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを積層した。具体的には、2液硬化型のポリウレタン系ラミネート用接着剤をグラビアロールコート法により、第2基材の貼り付き防止層の逆面にコーティングして、厚さ4.0g/m(乾燥状態)の接着剤層を形成した。次に、接着剤層の表面に有機被覆層(バリア層)の面を重ね合わせ、ドライラミネート積層した。これにより実施例1のバリアフィルムを製造した。
[実施例2]
フィラーとしてポリエチレン粒子(フィラーの平均粒径は3μm)(20質量部)と樹脂としてアクリル系樹脂を用いて実施例1の同様に(以下の実施例も同じ)バリアフィルムを製造した。貼り付き防止層の厚みは、3μmであった。塗工後に突出するフィラーの粒径が貼り付き防止層16の厚さに対して2倍以上であるフィラー粒子の割合は20%であった。さらに貼り付き防止層から突出するフィラーの含有量は、貼り付き防止層100質量部に対して12質量部であった。貼り付き防止層以外は実施例1と同様にバリアフィルムを製造した。このバリアフィルムを実施例2のバリアフィルムとした。
[実施例3]
フィラーとしてポリエチレン粒子(フィラーの平均粒径は3μm)(20質量部)と樹脂としてアクリル系樹脂を用いてバリアフィルムを製造した。貼り付き防止層の厚みは、1.5μmであった。塗工後に突出するフィラーの粒径が貼り付き防止層16の厚さに対して2倍以上であるフィラー粒子の割合は70%であった。さらに貼り付き防止層から突出するフィラーの含有量は、貼り付き防止層100質量部に対して18質量部であった。貼り付き防止層以外は実施例1と同様にバリアフィルムを製造した。このバリアフィルムを実施例3のバリアフィルムとした。
[実施例4]
フィラーとしてポリスチレン粒子(フィラーの平均粒径は3μm)(20質量部)と樹脂としてアクリル系樹脂を用いてバリアフィルムを製造した。貼り付き防止層の厚みは、2μmであった。塗工後に突出するフィラーの粒径が貼り付き防止層16の厚さに対して2倍以上であるフィラー粒子の割合は40%であった。さらに貼り付き防止層から突出するフィラーの含有量は、貼り付き防止層100質量部に対して16質量部であった。貼り付き防止層以外は実施例1と同様にバリアフィルムを製造し、このバリアフィルムを実施例4のバリアフィルムとした。
[実施例5(図5の実施形態)]
<バリアフィルムの製造>
第1基材層の表面にバリア層を積層した。具体的には、まず、基材層(二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、12μm)を巻き取り式の真空蒸着装置の送り出しロールに装着し、次いで、これを繰り出し、その二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に、アルミニウムを蒸着源に用いて、酸素ガスを供給しながら、エレクトロンビーム(EB)加熱方式による真空蒸着法により、膜厚10nmの酸化アルミニウムの無機被覆層(バリア層)を形成した。
次に、他方、組成a.ポリビニルアルコールと、イソプロピルアルコールおよびイオン交換水からなる混合液に、予め調製した組成b.エチルシリケート、塩酸、イソプロピルアルコール、イオン交換水からなる加水分解液を加えて攪拌し、無色透明のガスバリア性組成物を得た。
次に、上記の無機被覆層(バリア層)の上に、ガスバリア性組成物を使用し、これをグラビアロールコート法によりコーティングして、次いで、100℃で10秒間、加熱処理して、厚さ300nm(乾操状態)の有機被覆層(バリア層)を形成した。
バリア層(有機被覆層)の上にプライマー層を積層した。まず、シランカップリング剤として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを使用し、該シランカップリング剤1.0重量%、シリカ粉末1.0重量%、ポリウレタン系樹脂13〜15重量%、ニトロセルロース3〜4重量%、トルエン31〜38重量%、メチルエチルケトン(MEK)29〜30重量%、イソプロピルアルコール(IPA)15〜16%からなるポリウレタン系樹脂組成物を調製した。
そして、上記のバリア層が積層されたフィルムのバリア層に上記のポリウレタン系樹脂組成物をロールコート法を利用してコーティングし、次いで、120℃で20秒間乾燥して、ポリウレタン系樹脂組成物によるプライマー層を500nm積層した。
また、第2基材層側の表面に貼り付き防止層を積層した。まず、フィラーとしてポリエチレン粒子(フィラーの平均粒径は3μm)(20質量部)と樹脂としてアクリル系樹脂を混合し、貼り付き防止層形成用溶剤を調製した。
そして、上記の貼り付き防止層形成用溶剤をグラビアロールコート法により塗布し、貼り付き防止層を積層した。貼り付き防止層の厚みは、2μmであった。また塗工後に突出するフィラーの粒径が貼り付き防止層の厚さに対して2倍以上であるフィラー粒子の割合は40%であった。さらに貼り付き防止層から突出するフィラーの含有量は、貼り付き防止層100質量部に対して16質量部であった。
その後、バリア層側(有機被覆層)の反対面の第1基材に接着剤層と第2基材層として75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを積層した。具体的には、2液硬化型のポリウレタン系ラミネート用接着剤をグラビアロールコート法により、第2基材の貼り付き防止層の逆面にコーティングして、厚さ4.0g/m(乾燥状態)の接着剤層を形成した。次に、接着剤層の表面にバリア層(有機被覆層)の面を重ね合わせ、ドライラミネート積層した。これにより図5の実施形態の実施例5のバリアフィルムを製造した。
[実施例6(図5の実施形態)]
フィラーとしてポリエチレン粒子(フィラーの平均粒径は3μm)(20質量部)と樹脂としてアクリル系樹脂を用いてバリアフィルムを製造した。貼り付き防止層の厚みは、3μmであった。塗工後に突出するフィラーの粒径が貼り付き防止層16の厚さに対して2倍以上であるフィラー粒子の割合は20%であった。さらに貼り付き防止層から突出するフィラーの含有量は、貼り付き防止層100質量部に対して12質量部であった。貼り付き防止層以外は実施例5と同様にバリアフィルムを製造した。このバリアフィルムを実施例6のバリアフィルムとした。
[実施例7(図5の実施形態)]
フィラーとしてポリエチレン粒子(フィラーの平均粒径は3μm)(20質量部)と樹脂としてアクリル系樹脂を用いてバリアフィルムを製造した。貼り付き防止層の厚みは、1.5μmであった。塗工後に突出するフィラーの粒径が貼り付き防止層16の厚さに対して2倍以上であるフィラー粒子の割合は70%であった。さらに貼り付き防止層から突出するフィラーの含有量は、貼り付き防止層100質量部に対して18質量部であった。貼り付き防止層以外は実施例5と同様にバリアフィルムを製造した。このバリアフィルムを実施例7のバリアフィルムとした。
[実施例8(図5の実施形態)]
フィラーとしてポリスチレン粒子(フィラーの平均粒径は3μm)(20質量部)と樹脂としてアクリル系樹脂を用いてバリアフィルムを製造した。貼り付き防止層の厚みは、2μmであった。塗工後に突出するフィラーの粒径が貼り付き防止層16の厚さに対して2倍以上であるフィラー粒子の割合は40%であった。さらに貼り付き防止層から突出するフィラーの含有量は、貼り付き防止層100質量部に対して16質量部であった。貼り付き防止層以外は実施例5と同様にバリアフィルムを製造し、このバリアフィルムを実施例8のバリアフィルムとした。
[比較例1]
貼り付き防止層を積層しなかったこと以外は実施例1と同様にバリアフィルムを製造し、このバリアフィルムを比較例1のバリアフィルムとした。
[比較例2]
フィラーとしてポリエチレン粒子(フィラーの平均粒径は3μm)(20質量部)と樹脂としてアクリル系樹脂を用いてバリアフィルムを製造した。貼り付き防止層の厚みは、6μmであった。塗工後に突出するフィラーの粒径が貼り付き防止層16の厚さに対して2倍以上であるフィラー粒子の割合は1%以下であった。さらに貼り付き防止層から突出するフィラーの含有量は、貼り付き防止層100質量部に対して2質量部であった。貼り付き防止層の条件以外は実施例1(図2の実施形態)と同様にバリアフィルムを作成した。このバリアフィルムを比較例2のバリアフィルムとした。
[比較例3]
フィラーとしてポリエチレン粒子(フィラーの平均粒径は3μm)(20質量部)と樹脂としてアクリル系樹脂を用いてバリアフィルムを製造した。貼り付き防止層の厚みは、1μmであった。塗工後に突出するフィラーの粒径が貼り付き防止層16の厚さに対して2倍以上であるフィラー粒子の割合は90%であった。さらに貼り付き防止層から突出するフィラーの含有量は、貼り付き防止層100質量部に対して19質量部であった。貼り付き防止層の条件以外は実施例1(図2の実施形態)と同様にバリアフィルムを作成した。このバリアフィルムを比較例3のバリアフィルムとした。
[比較例4]
貼り付き防止層を積層しなかったこと以外は実施例5(図5の実施形態)と同様にバリアフィルムを製造し、このバリアフィルムを比較例4のバリアフィルムとした。
[比較例5]
フィラーとしてポリエチレン粒子(フィラーの平均粒径は3μm)(20質量部)と樹脂としてアクリル系樹脂を用いてバリアフィルムを製造した。貼り付き防止層の厚みは、6μmであった。塗工後に突出するフィラーの粒径が貼り付き防止層16の厚さに対して2倍以上であるフィラー粒子の割合は1%以下であった。さらに貼り付き防止層から突出するフィラーの含有量は、貼り付き防止層100質量部に対して2質量部であった。貼り付き防止層の条件以外は実施例5(図5の実施形態)と同様にバリアフィルムを作成した。このバリアフィルムを比較例5のバリアフィルムとした。
[比較例6]
フィラーとしてポリエチレン粒子(フィラーの平均粒径は3μm)(20質量部)と樹脂としてアクリル系樹脂を用いてバリアフィルムを製造した。貼り付き防止層の厚みは、1μmであった。塗工後に突出するフィラーの粒径が貼り付き防止層16の厚さに対して2倍以上であるフィラー粒子の割合は90%であった。さらに貼り付き防止層から突出するフィラーの含有量は、貼り付き防止層100質量部に対して19質量部であった。貼り付き防止層の条件以外は実施例5(図5の実施形態)と同様にバリアフィルムを作成した。このバリアフィルムを比較例6のバリアフィルムとした。
<波長変換シートの製造>
実施例1〜8、比較例1〜6のバリアフィルムを用いて、波長変換シートを製造した。まず、蛍光体層の形成に用いられる蛍光体と封止樹脂とが含有された混合液(インク)を製造した。具体的には、コアがセレン化カドニウム(CdSe)、シェルが硫化亜鉛(ZnS)からなる蛍光体(平均粒径3〜5nmの量子ドット)に、封止樹脂(ウレタンアクリレート系樹脂)を封止樹脂100質量部に対して蛍光体が1質量部となるように混合して蛍光体層を形成する混合液(インク)を製造した。
上記の実施例1〜8、比較例1〜6のバリアフィルムおよび混合液(インク)を用いて波長変換シートを製造した。具体的には、上記の実施例1〜8、比較例1〜6のバリアフィルムに積層されているプライマー層の表面に、蛍光体層を形成する混合液(インク)を塗布し、膜厚が100μmとなるように蛍光体層を積層した。
ついで、上記の実施例1〜4、比較例1〜3のプライマー層付きのバリアフィルムに積層された蛍光体層に、別途用意した貼り付き防止層が積層されていないバリアフィルム(プライマー層/第1基材層/無機酸化物薄膜層/有機被覆層/接着剤層/第2基材層の順で積層されたバリアフィルム)を、プライマー層と蛍光体層が密着するように積層し、蛍光体層の両表面側にバリアフィルムがそれぞれ配置された実施例および比較例の波長変換シートを製造した。
また、上記の実施例5〜8、比較例4〜6のプライマー層付きのバリアフィルムに積層された蛍光体層に、別途用意した貼り付き防止層が積層されていないバリアフィルム(プライマー層/有機被覆層/無機酸化物薄膜層/第1基材層/接着剤層/第2基材層の順で積層されたバリアフィルム)を、プライマー層と蛍光体層が密着するように積層し、蛍光体層の両表面側にバリアフィルムがそれぞれ配置された実施例および比較例の波長変換シートを製造した。
その後にUV照射により、蛍光層を硬化させ蛍光層の両面にバリアフィルムをラミネートすることにより、波長変換シートを製造した。
<環境試験後の導光板との貼り付き確認試験>
波長変換シートについて、環境試験後の導光板との貼り付き確認試験を行った。具体的には、波長変換シート(50mm×50mm)の貼り付き防止層(比較例1、4のバリアフィルムにより製造された波長変換シートについては第2基材層)と導光板(アクリル製、100mm×100mm、厚み5mm)とを各波長変換シートを密着するように積層させ、導光板付波長変換シートを製造した。さらに、波長変換シートの上に300gの重しをのせ加重をかけた。そして、導光板付波長変換シートを温度60℃湿度90%および温度80℃の環境試験にそれぞれ100時間放置し、100時間放置後の各導光板付波長変換シートの貼り付きの確認を行った。評価結果を表1に示す。
[貼り付け有無]
上記環境試験後の導光板付波長変換シートについて導光板と波長変換シートとの貼付を目視で確認した。
(評価基準)
無:バリアフィルムと導光板とに間に貼り付きは全く確認されなかったか、または実質条問題が無い程度にわずかに貼り付きが確認された
有(NG):バリアフィルムと導光板との間に貼り付きが大部分で確認された
[輝度劣化]
上記環境試験後の導光板付波長変換シートについて色彩輝度計を用いて輝度を確認し、輝度劣化を確認した。
(評価基準)
OK:輝度の低下が10%未満であった
NG:輝度の低下が10%以上であった
Figure 2019101174
表1より、発明の波長変換シート用のバリアフィルムは、表示装置が配置される環境の雰囲気が変化した場合であっても、表示装置内の導光板と波長変換シートとが貼り付くことがなく、環境安定性に優れた波長変換シート用のバリアフィルムであることが分かる。
1、3 バリアフィルム(貼り付き防止層付バリアフィルム)
2、4 バリアフィルム
11、31 蛍光体層
111、311 封止樹脂
112、312 蛍光体
12、22、32、42 基材層(第1基材層)
13、23、33、43 バリア層
13a、23a、33a、43a 有機被覆層
13b、23b、33b、43b 無機酸化物薄膜層
14、24、34、44 接着剤層
15、25、35、45 基材層(第2基材層)
16、36 貼り付き防止層
161、361 樹脂
162、362 フィラー
37、47 プライマー層
10、30 波長変換シート
5 LED
6 導光板
7 反射防止シート

Claims (6)

  1. 表示装置のバックライト光源に用いられ、量子ドットを用いた蛍光体層の一方の表面に配置される波長変換シート用のバリアフィルムであって、
    前記バリアフィルムは、少なくともバリア層と、基材層と、を含む多層フィルムであり、
    前記バリアフィルムの一方の最表面には、
    樹脂と、フィラーと、を含み、該フィラーの少なくとも一部が突出している貼り付き防止層が積層され、
    前記貼り付き防止層から突出している前記フィラーのうち、前記貼り付き防止層の厚さに対して2倍以上の粒径であるフィラーの割合が、前記貼り付き防止層から突出している前記フィラー全量中20%以上70%以下である、バリアフィルム。
  2. 前記貼り付き防止層中の前記フィラーは、ポリエチレン樹脂またはポリスチレン樹脂である請求項1に記載の、バリアフィルム。
  3. 前記貼り付き防止層中の前記樹脂は、アクリル系樹脂である請求項1または2に記載の、バリアフィルム。
  4. 前記バリアフィルムの前記貼り付き防止層が積層されている側の面と反対側の面にプライマー層が積層されている請求項1から3のいずれかに記載の、バリアフィルム。
  5. 量子ドットを用いた蛍光体層の一方の面と、請求項1から4のいずれかに記載のバリアフィルムの前記貼り付き防止層が積層されている側の面と反対側の面と、が対面するように積層された、波長変換シート。
  6. 請求項5に記載の波長変換シートの前記貼り付き防止層と、導光板と、が、密着するように積層された、表示装置。
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