JP2019099873A - ニッケル皮膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本開示の目的は、固体電解質膜とニッケル皮膜との密着及びニッケル皮膜の成膜不良を抑制可能なニッケル皮膜の製造方法を提供することである。【解決手段】本実施形態の一態様は、陽極と、陰極としての基材と、ニッケルイオンを含有するニッケル溶液を含む固体電解質膜とを、前記固体電解質膜が前記陽極と前記基材との間に位置するように、且つ前記固体電解質膜が前記基材の表面に接触するように配置する工程と、前記陽極と前記基材との間に電圧を印加することにより、前記基材上にニッケル皮膜を形成する工程と、を含むニッケル皮膜の製造方法であって、60〜80℃の温度かつ50〜100mA/cm2の電流密度の成膜条件下にて前記電圧を印加する、ニッケル皮膜の製造方法である。【選択図】なし

Description

本開示は、ニッケル皮膜の製造方法に関する。
ニッケルは優れた物理的性質を有するため、様々な基材の表面にニッケル皮膜が形成されている。
例えば、特許文献1は、陽極室液を保持するための陽極室と、前記陽極室と陰極とを隔離するための隔膜とを備え、前記隔膜は、基材にめっき用有機添加剤が添加されたものであって、前記陽極室液に含まれる金属イオンを選択的に透過させることが可能なものからなる電気めっきセルを開示している。
また、特許文献2は、陽極と、陰極となる基材との間に固体電解質膜を配置し、該固体電解質膜を基材に接触させると共に、前記陽極と前記基材との間に電圧を印加し、該固体電解質膜の内部に含有されたニッケルイオンからニッケルを前記基材の表面に析出することにより、前記ニッケルからなるニッケル皮膜を前記基材の表面に成膜する際に、前記固体電解質膜に前記ニッケルイオンを供給するための成膜用ニッケル溶液であって、前記成膜用ニッケル溶液は、pH4.2〜6.1の範囲にあり、前記成膜用ニッケル溶液には、前記成膜時において、前記pHの範囲内で緩衝能を有し、前記ニッケルイオンと不溶性塩及び錯体を形成しないpH緩衝液をさらに含むことを特徴とする成膜用ニッケル溶液を開示している。
特開2015−145526号公報 特開2015−092012号公報
ここで、ニッケルイオンを含むニッケル溶液を用い、固体電解質膜を基材に接触させた状態で基材の表面にニッケル皮膜を形成しようとすると、溶液中の水素イオンが還元されて析出界面付近のpHが上昇し、遊離しているニッケルイオンが水酸化物イオンと結合してニッケル水酸化物が生成する。そして、このニッケル水酸化物が脱水されると、ニッケル酸化物の皮膜が形成され、その結果、固体電解質膜とニッケル皮膜とが密着してしまうという問題が生じる。また、生成したニッケル水酸化物が脱水されない場合でも、電解質膜と析出したニッケル皮膜との間にニッケル水酸化物が蓄積するという問題が生じる。ニッケル水酸化物の蓄積によりニッケルイオンの移動が阻害され、ニッケル皮膜の成膜が不十分となり、成膜不良が発生する場合がある。特にこのような問題は、ニッケル皮膜を高速(例えば1μm/min以上)で形成する場合に顕著に現れる。
そのため、本開示の目的は、固体電解質膜とニッケル皮膜との密着及びニッケル皮膜の成膜不良を抑制可能なニッケル皮膜の製造方法を提供することである。
上述の通り、ニッケル溶液を用い、固体電解質膜を基材に接触させた状態で基材表面にニッケル皮膜を形成する場合、ニッケル酸化物皮膜の形成による固体電解質膜とニッケル皮膜との密着や、ニッケル水酸化物の蓄積によるニッケル皮膜の成膜不良などの成膜異常が発生する場合がある。本発明者等は、鋭意検討した結果、所定範囲の温度及び電流密度の成膜条件下にて電圧を印加することにより、これらの成膜異常を抑制して高品質のニッケル皮膜を形成することができることを見出した。
そこで、本実施形態の一態様を以下に記載する。
陽極と、陰極としての基材と、ニッケルイオンを含有するニッケル溶液を含む固体電解質膜とを、前記固体電解質膜が前記陽極と前記基材との間に位置するように、且つ前記固体電解質膜が前記基材の表面に接触するように配置する工程と、
前記陽極と前記基材との間に電圧を印加することにより、前記基材上にニッケル皮膜を形成する工程と、
を含むニッケル皮膜の製造方法であって、
60〜80℃の温度かつ50〜100mA/cmの電流密度の成膜条件下にて前記電圧を印加する、ニッケル皮膜の製造方法。
本開示によれば、固体電解質膜とニッケル皮膜との密着及びニッケル皮膜の成膜不良を抑制可能なニッケル皮膜の製造方法を提供することができる。
図1Aは、本実施形態に係る製造方法に用いることのできる成膜装置の構成例を示す模式的断面図を示す。 図1Bは、図1Aの成膜装置を用いて、基材上にニッケル皮膜を形成する工程を示す模式的断面図である。 ニッケル皮膜の密着が生じた例を示す顕微鏡写真である。 ニッケル皮膜の成膜不良が生じた例を示す顕微鏡写真である。 実施例1〜4及び比較例1〜4の結果を示すグラフである。
本実施形態は、陽極と、陰極としての基材と、ニッケルイオンを含有するニッケル溶液を含む固体電解質膜とを、前記固体電解質膜が前記陽極と前記基材との間に位置するように、且つ前記固体電解質膜が前記基材の表面に接触するように配置する工程と、前記陽極と前記基材との間に電圧を印加することにより、前記基材上にニッケル皮膜を形成する工程と、を含むニッケル皮膜の製造方法であって、60〜80℃の温度かつ50〜100mA/cmの電流密度の成膜条件下にて前記電圧を印加する、ニッケル皮膜の製造方法である。
本実施形態により、固体電解質膜とニッケル皮膜との密着及びニッケル皮膜の成膜不良を抑制してニッケル皮膜を製造することができる。より具体的には、本実施形態により、ニッケル酸化物皮膜の形成に起因する固体電解質膜とニッケル皮膜との密着を抑制でき、また、ニッケル水酸化物の蓄積に起因するニッケル皮膜の成膜不良を抑制することができる。特に、本実施形態では、ニッケル皮膜を高速(例えば1μm/min以上)で形成させる場合においても、固体電解質膜とニッケル皮膜との密着及びニッケル皮膜の成膜不良を抑制することができる。
本実施形態では、固体電解質膜を基材に接触させた状態で、陽極と基材との間に電圧を印加することによって、固体電解質膜に含まれるニッケルイオンが基材の表面で還元される。その結果、基材表面にニッケルが析出し、ニッケル皮膜が形成される。本実施形態では、60〜80℃の温度かつ50〜100mA/cmの電流密度の条件下にて電圧を印加する。
ここで、本実施形態において、成膜異常として問題としている二つの形態、すなわち、固体電解質膜と析出したニッケル皮膜の密着(ニッケル皮膜の密着)、及びニッケル水酸化物の蓄積によるニッケル皮膜の成膜不良(ニッケル皮膜の成膜不良)について説明する。
上述の通り、固体電解質膜を基材に接触させた状態で基材の表面にニッケル皮膜を形成しようとすると、溶液中の水素イオンが還元されて析出界面付近のpHが上昇し、ニッケルイオンが水酸化物イオンと結合してニッケル水酸化物を生成する。そして、このニッケル水酸化物が脱水されると、ニッケル酸化物の皮膜が形成される。このニッケル酸化物は、例えば、固体電解質膜と強く密着する性質を有する。ニッケル酸化物皮膜は、例えば、その表面が固体電解質膜の表面に化学的に結合して密着している場合がある。また、ニッケル酸化物皮膜は、例えば、その一部が固体電解質膜の内部構造(空孔など)に入り込んで形成され、機械的に密着している場合がある。その結果、固体電解質膜とニッケル皮膜とが密着してしまう(ニッケル皮膜の密着)。なお、参考図として、図2に、ニッケル皮膜の密着が発生し、固体電解質膜の一部がニッケル酸化物皮膜を含むニッケル皮膜に密着して剥がれた状態を示す顕微鏡写真を示す。
また、生じたニッケル水酸化物の脱水反応が進まない場合、このニッケル水酸化物は固体電解質膜と析出したニッケル皮膜との間に蓄積される。この蓄積されたニッケル水酸化物は、ニッケルイオンの移動を阻害するため、ニッケル析出反応が進行しなくなる。そのため、ニッケル皮膜の成膜が不十分となり、成膜不良が発生する(ニッケル皮膜の成膜不良)。なお、参考図として、図3に、ニッケル皮膜の成膜不良が発生し、ニッケル皮膜にニッケル水酸化物が蓄積された状態を示す顕微鏡写真を示す。
本発明者らは、鋭意検討した結果、60〜80℃の温度かつ50〜100mA/cmの電流密度の成膜条件下にて電圧を印加することにより、上記ニッケル皮膜の密着及びニッケル皮膜の成膜不良を抑制することができることを見出した。ここで、当該温度は、基材下に設置された熱電対で測定することができる。温度が80℃を超える場合、上記密着が生じてしまう。温度が60℃未満の場合、上記蓄積が生じてしまう。電流密度が100mA/cmを超える場合、上記密着が生じてしまう。電流密度が50mA/cm未満の場合、上記密着が生じてしまう。
本実施形態では、固相電析法によりニッケル皮膜を形成する。具体的には、固体電解質膜を基材(陰極)に接触させた状態で、陽極と基材との間に電圧を印加することによって、基材の表面にニッケル皮膜を形成する。このような固相電析法による本実施形態に係る製造方法を実施することができる成膜装置の例を図1A及び図1Bに示す。
図1Aは、成膜装置1Aの模式的断面図である。成膜装置1Aは、陽極11と、陰極としての基材Bと、陽極11と基材Bとの間に配置された固体電解質膜13と、陽極11と基材Bとの間に電圧を印加する電源部16とを備えている。
成膜装置1Aは、ハウジング20を更に備えている。ハウジング20には、陽極11と固体電解質膜13との間にニッケル溶液Lが配置されるように、ニッケル溶液Lを収容する第1収容室21が形成されている。第1収容室21に収容されたニッケル溶液Lは、固体電解質膜13と陽極11とに接触している。
第1収容室21には、基材Bの表面Baの大きさよりも大きい第1開口部22が形成されている。第1開口部22は、固体電解質膜13で覆われており、ニッケル溶液Lは、第1収容室21内に流動可能な状態で封止されている。
成膜装置1Aは、基材Bを載置する載置台40を更に備えている。載置台40には、表面Baと反対側に位置する裏面Bbに、薄膜43を介して流体45が配置されるように、流体45を収容する第2収容室41が形成されている。
第2収容室41には、裏面Bbの大きさよりも大きい第2開口部42が形成されている。第2開口部42は、薄膜43で覆われており、流体45は、第2収容室41内に流動可能な状態で封止されている。
成膜装置1Aは、ハウジング20の上部に押圧部30Aを更に備えている。
図1Bは、図1Aの成膜装置1Aを用いて、基材Bの表面Baにニッケル皮膜Fを形成する工程を説明するものである。
図1Bに示す通り、基材Bを載置台40に載置した状態で、載置台40とハウジング20とを相対的に移動させて、固体電解質膜13と薄膜43との間に基材Bを挟み込み、固体電解質膜13を介してニッケル溶液Lを基材Bの表面Baに配置する。
次に、電源部16によって、陽極11と基材Bとの間に電圧を印加し、固体電解質膜13に含まれるニッケルイオンを基材Bの表面Baで還元し、表面Baにニッケルを析出させて、ニッケル皮膜Fを形成する。
本実施形態では、陽極として、例えば、ニッケル陽極、硫黄添加ニッケル陽極、炭素添加ニッケル陽極、又はデポラライズドニッケル陽極を挙げることができる。陽極は、溶解性陽極であってもよいし、不溶性陽極であってもよい。
本実施形態では、基材(陰極)としては、例えば、金属材料を用いることができる。金属材料としては、銅やアルミニウムなどの金属材料からなる基材、又は樹脂若しくはシリコン基材の処理表面に金属下地層(銅やアルミニウム)が形成されている基材を用いることができる。
本実施形態では、固体電解質膜としては、ニッケル溶液に接触させることにより、ニッケルイオンを内部に含浸することができ、電圧を印加したときに基材の表面においてニッケルイオン由来のニッケルが析出することができるものであれば、特に限定されるものではない。固体電解質膜の材質としては、たとえばデュポン社製のナフィオン(登録商標)などのフッ素系樹脂、炭化水素系樹脂、ポリアミック酸樹脂、旭硝子社製のセレミオン(CMV、CMD、CMFシリーズ)などのイオン交換機能を有する樹脂を挙げることができる。
本実施形態において、固体電解質膜の厚さは、例えば、50〜400μm、100〜200μmである。
本実施形態において、ニッケル溶液に添加して溶解させるニッケル化合物としては、例えば、塩化物若しくは臭化物などのハロゲン化合物、硫酸塩若しくは硝酸塩などの無機塩、又は酢酸塩若しくはクエン酸塩などの有機酸塩を挙げることができる。具体的には、ニッケル化合物としては、例えば、塩化ニッケル、硫酸ニッケル、又は酢酸ニッケルを挙げることができる。これらは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。ニッケルイオンの濃度は、特に制限されるものではないが、例えば、0.1〜2.0mol/L、より好ましくは、0.8〜1.2mol/Lである。また、ニッケル陽極が溶解して生じたニッケルイオンをニッケルイオン源として利用してもよい。
本実施形態では、ニッケル溶液のpHは、好ましくは2.0〜5.0であり、より好ましくは2.5〜4.5である。このようなpHに設定することによって、ニッケルの析出電流効率を向上させることができ、ニッケル皮膜を高速で形成し易くできる。なお、ニッケル皮膜の成膜速度は、pH以外にも、例えば、ニッケル溶液中のニッケルイオンや、電流値、陽極材料、陽極面積、温度などの条件により調整することができる。
本実施形態では、ニッケル溶液は、ニッケルイオンに加えて、任意の他の成分を含んでいてもよい。ニッケル溶液は、例えば、溶媒、pH緩衝剤を含んでいてもよい。溶媒としては、例えば、水又はエタノールを挙げることができる。pH緩衝剤としては、例えば、酢酸−酢酸ニッケル、又はコハク酸−コハク酸ニッケルを挙げることができる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらにより限定されるものではない。
[実施例1]
<ニッケル溶液の作製>
ニッケル溶液として、塩化ニッケルを0.95mol/Lの濃度及び酢酸ニッケルを0.05mo/Lの濃度で含む水溶液を用意し、この水溶液に酢酸を適量滴下してpHを4.0に調整し、ニッケル溶液を調製した。
<ニッケル皮膜の成膜>
上述した図1A及び図1Bに示す成膜装置1Aを用いてニッケル皮膜を成膜した。
基材(陰極)として、Cuスパッタ膜付きSi基板(スパッタ膜厚:300nm)を用いた。陽極として、純ニッケル箔を用いた。固体電解質膜として、デュポン社製のナフィオンN117を用いた。
次に、図1Bに示すように、成膜装置の押圧部により固体電解質膜を基材に約0.5MPaの圧力で押し当てた。そして、ニッケル溶液を第1収容室に充填し、固体電解質膜にニッケルイオンを供給した。
次に、基材Bの温度を温度調節器により65℃に一定に保ちつつ、電源部16により、電流密度が55mA/cmとなるように陽極と基材との間に電圧を印加し(0.9V、1分間)、ニッケル皮膜(厚さ:約1μm)を形成した。成膜速度は約1μm/minである。
[実施例2]
ニッケル溶液の温度を75℃に一定に保ったこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル皮膜を形成した。
[実施例3]
電流密度が95mA/cmとなるように電圧を印加したこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル皮膜を形成した。
[実施例4]
ニッケル溶液の温度を75℃に一定に保ち、また、電流密度が95mA/cmとなるように電圧を印加したこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル皮膜を形成した。
[比較例1]
ニッケル溶液の温度を40℃に一定に保ち、また、電流密度が75mA/cmとなるように電圧を印加したこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル皮膜を形成した。
[比較例2]
ニッケル溶液の温度を70℃に一定に保ち、また、電流密度が40mA/cmとなるように電圧を印加したこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル皮膜を形成した。
[比較例3]
ニッケル溶液の温度を70℃に一定に保ち、また、電流密度が125mA/cmとなるように電圧を印加したこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル皮膜を形成した。
[比較例4]
ニッケル溶液の温度を90℃に一定に保ち、また、電流密度が75mA/cmとなるように電圧を印加したこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル皮膜を形成した。
<評価>
成膜異常(ニッケル皮膜の密着及びニッケル皮膜の成膜不良)の有無について、実施例1〜4及び比較例1〜4にて得られたニッケル皮膜の外観を評価した。表1に、成膜時の温度と電流密度、及び成膜異常の有無の結果を示す。
表1中、ニッケル皮膜の密着の評価について、ニッケル皮膜が固体電解質膜に密着して離れない領域がなかった場合を○、ニッケル皮膜が固体電解質膜に密着して離れない領域があった場合を×とした。また、ニッケル皮膜の成膜不良について、ニッケル皮膜が形成(析出)していない領域がなかった場合を○、ニッケル皮膜が形成(析出)していない領域があった場合を×とした。
図4に、実施例1〜4及び比較例1〜4の結果を示すグラフを示す。図4において、成膜異常がなかった例(実施例)を○で表し、何らかの成膜異常が認められた例(比較例)を×で表している。図4からも明らかな通り、60〜80℃の温度かつ50〜100mA/cmの電流密度の成膜条件下にて電圧を印加した場合に、良品であるニッケル皮膜が得られることがわかる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
1A 成膜装置
11 陽極
13 固体電解質膜
16 電源部
20 ハウジング
21 第1収容室
22 第1開口部
30A 押圧部
40 載置台
41 第2収容室
42 第2開口部
43 薄膜
45 流体
L ニッケル溶液
B 基材(陰極)
Ba 基材の表面
Bb 基材の裏面
F ニッケル皮膜

Claims (1)

  1. 陽極と、陰極としての基材と、ニッケルイオンを含有するニッケル溶液を含む固体電解質膜とを、前記固体電解質膜が前記陽極と前記基材との間に位置するように、且つ前記固体電解質膜が前記基材の表面に接触するように配置する工程と、
    前記陽極と前記基材との間に電圧を印加することにより、前記基材上にニッケル皮膜を形成する工程と、
    を含むニッケル皮膜の製造方法であって、
    60〜80℃の温度かつ50〜100mA/cmの電流密度の成膜条件下にて前記電圧を印加する、ニッケル皮膜の製造方法。
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