JP2019098270A - 基板洗浄機のリンス排水の振り分け方法及び振り分け装置 - Google Patents

基板洗浄機のリンス排水の振り分け方法及び振り分け装置 Download PDF

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Abstract

【課題】濃厚系リンス排水処理設備と希薄系リンス排水処理設備とを備えるリンス排水の排水処理設備の能力を最大限に活用可能なリンス排水の振り分け装置を提供する。【解決手段】水質計測手段8は、回収流路10Aから分岐した第一の計測流路10Bと第二の計測流路10Cとを備え、第一の計測流路10Bにはイオン濃度測定装置11が設けられ、回収流路10Aに合流する。第二の計測流路10Cには抵抗率計12を設ける。第一の計測流路10B及び第二の計測流路10Cの基端部にはそれぞれ第一の開閉バルブ13及び第二の開閉バルブ14が設けられ、第一の開閉バルブ13は基板洗浄機6Aによりフィードフォワード制御が可能であるとともに第二の開閉バルブ14は、イオン濃度測定装置11の測定値により制御可能である。イオン濃度測定装置11及び抵抗率計12の測定値は制御手段8Aに送られ、分岐手段としての切替手段の切り替えが制御可能である。【選択図】図2

Description

本発明は、電子基板をリンス水で洗浄する基板洗浄機のリンス排水の振り分け方法及び振り分け装置に関し、特に水質毎に異なる排水処理設備を備えるリンス排水の排水処理設備の能力を最大限に活用可能な基板洗浄機のリンス排水の振り分け方法及び振り分け装置に関する。
近年、液晶テレビなどに代表されるフラットパネルディスプレイ(FPD)を効率よく製造するためにFPD用ガラス基板や、半導体基板などの電子基板の洗浄のための基板洗浄機で用いる洗浄水の使用量は増加してきており、製造コストを抑制するために節水策が講じられている。その対策のひとつとして薬液洗浄後に超純水で洗浄するリンス工程から出るリンス排水を処理して再利用することが行われている。
このリンス排水は、薬液洗浄の直後は薬液成分が多く残存するため、最初は不純物濃度が高く徐々に不純物濃度が減少する。このため不純物濃度が高い状態でのリンス排水(濃厚系リンス排水)にあわせてリンス排水処理装置を構成すると、希薄系リンス排水を処理する場合には運転設備を効率的に利用できず、経済的でない、という問題点がある。
そこで、図1に示すように不純物濃度が高い場合と低い場合とでリンス排水を振り分けて処理を行っている。すなわち、図1においてサブシステム(2次純水装置)1は、1次純水装置2で製造された1次純水を貯留する1次純水タンク3とポンプ4と超純水製造装置5とを備える。超純水製造装置5は、紫外線酸化装置、脱ガス装置、イオン交換装置及び限外濾過膜装置などにより構成され、必要に応じて前段に熱交換器を備えていてもよい。そして、サブシステム1で製造された超純水W0は、供給流路10を介してユースポイント6に設置された基板洗浄機6Aに供給され、ここで使用された超純水(リンス排水)Wは、回収流路10Aを介して回収される。このとき回収流路10Aを流通するリンス排水Wは、リンス排水処理装置7を構成する濃厚系リンス排水処理設備7Aまたは希薄系リンス排水処理設備7Bのいずれかで処理された後、1次純水タンク3に還流して、再利用される。このとき濃厚系リンス排水処理設備7Aと希薄系リンス排水処理設備7Bの分岐部には、切替手段9が設けられているとともに、基板洗浄機6Aの排出口には電気伝導率計あるいは抵抗率計を備えた水質計測手段8が付設されていて、この水質計測手段8で測定された水質データが制御手段8Aに送られ、切替手段9の切り替えが制御可能となっている。
このような基板洗浄システムにおいて、基板洗浄機6Aのリンス工程において排出されるリンス排水Wは、基板洗浄機6Aに付設された電気伝導率計あるいは抵抗率計でその水質が監視され、切替手段9を制御することで濃厚系リンス排水処理設備7Aまたは希薄系リンス排水処理設備7Bのいずれかに時間で振り分けられている。
ここで、電気伝導率計あるいは抵抗率計により計測される電気伝導率や抵抗率は、液体中に、電気の流れやすさに影響するイオン化した不純物がどのくらい含まれているかを示す指標であり、水質管理の簡易指標として用いられている。なお、電気伝導率と抵抗率は逆数の関係にある。
濃厚系リンス排水処理設備7Aと希薄系リンス排水処理水設備7Bの受け入れ水質は、電気伝導率または抵抗率の他に、TOC(全有機炭素;Total Organic Carbon)で監視している。
基板洗浄機6Aのリンス工程から出るリンス排水の振り分けの時間設定は、事前の薬液洗浄工程から持ち込まれる薬液の想定量とリンス水の量とから算出した電気伝導率または抵抗率の経時変化と、リンス排水を処理する濃厚系リンス排水処理設備7A及び希薄系リンス排水処理設備7Bの受け入れ可能な水質とで決めている。
濃厚系リンス排水処理設備7Aと希薄系リンス排水処理設備7Bなどの排水処理設備は、リンス排水を回収して再利用することを目的に、使用先の要求水質にまで処理できる装置構成となっているが、リンス排水の電気伝導率または抵抗率とTOCという水質項目だけでは判断できず、電気伝導率または抵抗率に影響するイオンやTOCの成分と成分濃度範囲を想定し、性能面とコスト面で最適化されている。その結果、濃厚系リンス排水処理設備7Aの方が、構成する装置数は多くなり、コストがかかるだけでなく水回収率も悪い。
基板洗浄機6Aのリンス工程から出るリンス排水Wの濃厚系リンス排水処理設備7Aと希薄系のリンス排水処理設備7Bへの振り分けの時間設定は、希薄系リンス排水処理設備7Bの処理性能に対して過剰とならないように、濃厚系リンス排水処理設備7Aに振り分ける時間を長くしている。このため、リンス排水Wの処理の負荷が濃厚系リンス排水処理設備7Aに偏ることになるが、上述したように濃厚系リンス排水処理設備7Aの方が、構成する装置数は多くなり、コストがかかるだけでなく水回収率も悪い。このためリンス排水処理装置7の計画時の性能とコストを満足できず、リンス排水処理装置7の処理効率を最大限発揮できていない、という問題点がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、濃厚系リンス排水処理設備と希薄系リンス排水処理設備とを備えるリンス排水の排水処理設備の能力を最大限に活用可能な基板洗浄機のリンス排水の振り分け方法及び振り分け装置を提供することを目的とする。
上記目的に鑑み、本発明は第一に、基板洗浄機のリンス工程から出るリンス排水を濃厚系リンス排水処理設備と希薄系リンス排水処理設備とに振り分けて処理する基板洗浄機のリンス排水の振り分け方法であって、リンス排水をイオン濃度計測定装置、及び電気伝導率計または抵抗率計でモニタリングして、このリンス排水のイオン濃度と、電気伝導率または抵抗率に基づき、濃厚系リンス排水と希薄系リンス排水とに振り分ける、基板洗浄機のリンス排水の振り分け方法を提供する(発明1)。
かかる発明(発明1)によれば、濃厚系リンス排水処理設備と希薄系リンス排水処理設備への振り分けを電気伝導率または抵抗率だけでなく、洗浄液の種類に対応したイオン濃度測定装置で測定した値で行うことで、リンス排水を排水処理設備の能力に応じて精度よく振り分けられ、リンス排水処理設備を効率よく最大限活用することが可能となる。これは以下のような理由による。すなわち、空気と接触するため、リンス排水中には炭酸ガスが大気圧下で飽和濃度近くまで溶けている。このリンス排水に溶けた炭酸ガスは解離して重炭酸イオンや炭酸イオンとなり、リンス排水の電気伝導率を押し上げる、もしくは抵抗率を押し下げる。その一方で重炭酸イオンや炭酸イオンは、排水処理設備で処理する必要がないことから、電気伝導率や抵抗率の実測値のみに基づいてリンス排水を振り分けると、濃厚系リンス排水処理設備での処理時間が必要以上に長くなるためであることがわかった。そこで、リンス工程の前に用いられた洗浄液に対応した特定のイオンのイオン濃度測定装置で測定したイオン濃度と、電気伝導率計または抵抗率計で測定した電気伝導又は抵抗率とに基づいてリンス排水を濃厚系リンス排水処理設備と希薄系リンス排水処理設備とに振り分ければ、炭酸ガスによる影響を排除して効率的に振り分けることができることがわかった。これらに基づき本発明に想到した。
上記発明(発明1)においては、前記イオン濃度測定装置が電位差測定法または電位差滴定法における吸光光度測定法によるイオン濃度測定装置であることが好ましい(発明2)。
かかる発明(発明2)によれば、洗浄液に含まれる特定のイオンに応じた電極を選定して電位差測定法または電位差滴定法における吸光光度測定法で測定することにより、精度よく特定のイオン濃度を測定し、濃厚系リンス排水と希薄系のリンス排水とを効率よく振り分けることができる。
本発明は第二に、基板洗浄機のリンス工程から出るリンス排水を処理する濃厚系リンス排水処理設備と希薄系リンス排水処理設備とを備える基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置であって、前記リンス排水を濃厚系リンス排水処理設備と希薄系リンス排水処理設備とに振り分ける分岐手段と、この分岐手段の前段に設けられた前記リンス排水イオン濃度を測定するイオン濃度測定装置及び電気伝導率を測定する電気伝導率計または抵抗率を測定する抵抗率計と、前記イオン濃度測定装置と電気伝導率計または抵抗率計の測定値に基づいて前記分岐手段を制御する制御手段とを備える、基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置を提供する(発明3)。
かかる発明(発明3)によれば、リンス工程の前に用いられた洗浄液に対応した特定のイオンのイオン濃度測定装置で測定したイオン濃度と、電気伝導率計または抵抗率計で測定した電気伝導又は抵抗率とに基づいてリンス排水を濃厚系リンス排水処理設備と希薄系リンス排水処理設備とに振り分けるので、炭酸ガスなどの溶解による影響を排除して効率的にリンス排水を振り分けることができる。これにより、リンス排水処理設備を効率よく最大限活用することが可能となる。
上記発明(発明3)においては、前記イオン濃度測定装置が電位差測定法または電位差滴定法における吸光光度測定法によるイオン濃度測定装置であることが好ましい(発明4)。
かかる発明(発明4)によれば、洗浄液に含まれる特定のイオンに応じた電極を選定して電位差測定法または電位差滴定法における吸光光度測定法で測定することにより、精度よく特定のイオン濃度を測定し、制御手段により分岐手段を制御することができる。
本発明では、基板洗浄機のリンス工程から出るリンス排水の濃厚系リンス排水処理設備と希薄系リンス排水処理設備との振り分けを、電気伝導率あるいは抵抗率だけでなく、イオン濃度(特定のイオン濃度の測定値)で判断してリンス排水を濃厚系リンス排水処理設備と希薄系のリンス排水処理設備とに振り分けるので、炭酸ガスなどの溶解による影響を排除して効率的にリンス排水を振り分けることができる。このような本発明によれば、基板洗浄機のリンス排水を最大限回収でき、工場全体で必要な河川水、湖水などの地表水、井戸水、工業用水の使用量を削減することが可能になる。
本発明の第一の実施形態に係る基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置を適用可能な超純水製造システムとリンス排水回収システムとを示す概略系統図である。 本発明の第一の実施形態に係る基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置を示す概略系統図である。 上記第一の実施形態に係る基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置の初期状態を示す概略系統図である。 上記第一の実施形態に係る基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置の処理開始時の状態を示す概略系統図である。 本発明の第二の実施形態に係る基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置を示す概略系統図である。 上記第二の実施形態に係る基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置の初期状態を示す概略系統図である。 上記第二の実施形態に係る基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置の処理開始時の状態を示す概略系統図である。
以下、本発明の基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置の第一の実施形態について図2〜図4を参照して詳細に説明する。
本実施形態の基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置を適用可能な超純水製造システムは、上述した図1と同じ構成を有しており、水質計測手段8の構成及び制御手段8Aでの制御が異なる以外は同じ構成を有するので、その詳細な説明を省略する。
図2に示すように本実施形態においては、水質計測手段8は、回収流路10Aから分枝した第一の計測流路10Bと第二の計測流路10Cとを備え、第一の計測流路10Bにはイオン濃度測定装置11が設けられていて、その後回収流路10Aに合流する。ここで、イオン濃度測定装置11としては、電位差測定法もしくは電位差滴定法における吸光光度測定法によるものを好適に用いることができ、洗浄液に応じた対象となるイオン濃度を測定するイオン電極を用いるのが好ましい。具体的には、例えば洗浄液がアンモニアを含む場合にはアンモニア電極を用いればよく、洗浄液が塩酸など塩素を含む場合には塩素イオン電極を用いればよい。
また、第二の計測流路10Cには抵抗率を測定する抵抗率計12が設けられていて、その後回収流路10Aに合流する。そして、第一の計測流路10B及び第二の計測流路10Cの基端部には第一の開閉バルブ13及び第二の開閉バルブ14がそれぞれ設けられていて、第一の開閉バルブ13は基板洗浄機6Aによりフィードフォワード制御可能となっているとともに第二の開閉バルブ14は、イオン濃度測定装置11の測定値により制御可能となっている。さらに、イオン濃度測定装置11及び抵抗率計12の測定値は制御手段8Aに送られ、分岐手段としての切替手段9の切り替えが制御手段8Aにより制御可能となっている。これら切替手段9と、イオン濃度測定装置11と、抵抗率計12と、制御手段8Aとにより基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置が構成される。なお、図中において実線は水の流れを、破線は制御信号の流れをそれぞれ示す。
上述したような構成を有する基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置を用いた基板洗浄機のリンス排水の振り分け方法について説明する。まず基板洗浄機6Aから洗浄液による洗浄が終了しリンス工程を開始した直後の初期状態においては、薬液洗浄の直後には薬液の濃度が高いため、メモリー効果によりイオン濃度測定装置11の応答性が低下するので、薬液洗浄工程で使用する薬液濃度に対応して、リンス排水Wをイオン濃度測定装置11及び抵抗率計12に流さないように制御する。すなわち図3に示すように第一の開閉バルブ13及び第二の開閉バルブ14は閉鎖していて、イオン濃度測定装置11及び抵抗率計12にはリンス排水Wが流通しないようになっている。このとき制御手段8Aは、濃厚系リンス排水処理設備7A側に通水するように切替手段9を制御することで、リンス排水Wは濃厚系リンス排水処理設備7Aで処理される。
次にリンス工程を開始して所定の時間が経過したら基板洗浄機6Aからの信号により、図4に示すように第一の開閉バルブ13が開成して、第一の計測流路10Bにリンス排水Wが流通する。このイオン濃度測定装置11で電位差測定装置によりリンス排水Wにおける所定のイオン(例えばアンモニウムイオン)濃度を計測する。このイオン濃度がリンス工程を継続すると徐々にその濃度が低下するのを継続して測定し、このイオン濃度の値に基づいて抵抗率を算出する。このときリンス排水Wは濃厚系リンス排水処理設備7A側に通水するように制御されている。なお、第一の計測流路10Bを流通したリンス排水Wは、回収流路10Aに合流する。
そして、イオン濃度測定装置11で測定したイオン濃度に基づいて算出した抵抗率が所定の値以下となったら、制御手段8Aは希薄系リンス排水処理設備7B側に通水するように切替手段9を切り替える。これによりリンス排水Wは希薄系リンス排水処理設備7Bでの処理に切り替わる。このとき図2に示すようにイオン濃度測定装置11のからの信号により、第二の開閉バルブ14を開成して、第二の計測流路10Cにもリンス排水Wが流通する。そして抵抗率計12でリンス排水Wにおける抵抗率を実測し、イオン濃度測定装置11とともに水質の変動を監視して、抵抗率が上昇したら必要に応じて濃厚系リンス排水処理設備7A側に通水するように切替手段9を制御すればよい。なお、第二の計測流路10Cを流通したリンス排水Wは、回収流路10Aに合流する。
このようにして、リンス排水Wの振り分けを行うことにより、濃厚系リンス排水処理設備7Aと希薄系リンス排水処理設備7Bとがその能力に応じて効率的に処理を行うことが可能となる。
次に本発明の基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置の第二の実施形態について図5〜図7に基づいて説明する。
本実施形態の基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置は、基本的には上述した第一の実施形態と同じ構成を有するため、同一の構成には同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。図5において、水質計測手段8は、回収流路10Aから分枝した第一の計測流路10Bと、この第一の計測流路10Bをバイパスする第二の計測流路10Dとを備え、第一の計測流路10Bにはイオン濃度測定装置11が設けられていて、その後回収流路10Aに合流する。また、第二の計測流路10Dには抵抗率を測定する抵抗率計12が設けられていて、その後イオン濃度測定装置11の上流で第一の計測流路10Bに合流する。そして、第一の計測流路10Bの基端部には第一の開閉バルブ15が設けられており、第二の計測流路10Dの末端部には第二の開閉バルブ16が設けられている。さらに、回収流路10Aのバイパス箇所には第三の開閉バルブ17が設けられている。そして、第一の開閉バルブ15は基板洗浄機6Aによりフィードフォワード制御が可能となっているとともに第二の開閉バルブ16及び第三の開閉バルブ17は、イオン濃度測定装置11の測定値によりそれぞれ制御可能となっている。なお、図中において実線は水の流れを、破線は制御信号の流れをそれぞれ示す。
上述したような構成を有する本実施形態の基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置を用いた基板洗浄機のリンス排水の振り分け方法について説明する。まず基板洗浄機6Aから洗浄液による洗浄が終了し、リンス工程を開始した直後の初期状態においては、薬液洗浄の直後には薬液の濃度が高いため、メモリー効果によりイオン濃度測定装置11の応答性が低下するので、薬液洗浄工程で使用する薬液濃度に対応して、リンス排水Wをイオン濃度測定装置11及び抵抗率計12に流さないように制御する。すなわち図6に示すように第一の開閉バルブ15及び第二の開閉バルブ16は閉鎖し、第三の開閉バルブ17は開成していて、イオン濃度測定装置11及び抵抗率計12にはリンス排水Wが流通しないようになっている。このとき制御手段8Aは、濃厚系リンス排水処理設備7A側に通水するように切替手段9を制御することで、リンス排水Wは濃厚系リンス排水処理設備7Aで処理される。
次にリンス工程を開始して所定の時間が経過したら基板洗浄機6Aからの信号により、図7に示すように第一の開閉バルブ15を開成して、第一の計測流路10Bを経由してリンス排水Wが流通する。これによりイオン濃度測定装置11で電位差測定装置によりリンス排水Wにおける所定のイオン(例えばアンモニウムイオン)濃度を計測する。このイオン濃度がリンス工程を継続すると徐々にその濃度が低下するのを継続して測定し、このイオン濃度の値に基づいて抵抗率を算出する。このときリンス排水Wは濃厚系リンス排水処理設備7A側に通水するように制御されている。なお、第二の開閉バルブ16は閉鎖しているので、第二の計測流路10Dにはリンス排水Wは流通せず、第一の計測流路10Bを流通したリンス排水Wは、回収流路10Aに合流する。
そして、イオン濃度測定装置11の測定値であるイオン濃度による抵抗率が所定の値以下となったら、制御手段8Aは希薄系リンス排水処理設備7B側に通水するように切替手段9を切り替える。これによりリンス排水Wは希薄系リンス排水処理設備7Bでの処理に切り替わる。このとき、図5に示すようにイオン濃度測定装置11からの信号により、第二の開閉バルブ16を開成するとともに第三の開閉バルブ17を閉鎖して第二の計測流路10Dを経由してリンス排水Wが流通するようになる。そして抵抗率計12でリンス排水Wにおける抵抗率を実測し、イオン濃度測定装置11とともに水質の変動を監視して、抵抗率が上昇したら必要に応じて濃厚系リンス排水処理設備7A側に通水するように切替手段9を制御すればよい。
このようにして、リンス排水Wの振り分けを行うことにより、濃厚系リンス排水処理設備7Aと希薄系リンス排水処理設備7Bとをその処理能力に応じて効率的に処理を行うことができる。本実施形態のように第一の開閉バルブ15及び第二の開閉バルブ16を開成して、第三の開閉バルブ17を閉鎖することにより、イオン濃度測定装置11が抵抗率計12の後段になるように直列に取り付けてもよい。
以上、本発明について添付図面を参照して説明してきたが、本発明は上記実施形態に限らず、本発明の要旨を超えない限り、種々の変更実施が可能である。例えば、抵抗率計12の代わりに電気伝導率計を配置してもよい。また、イオン濃度測定装置11は、基板洗浄機6Aの装置仕様や取り付け位置、さらには洗浄液の組成に応じて、2種以上のイオン濃度を測定できるようにしてもよい。この場合においては、例えば複数種のイオンに対するイオン電極を用いればよい。
以下の実施例により本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
図1及び図2において、基板洗浄機6Aとして、1度に50枚のウェーハを処理できる薬品洗浄槽とリンス槽とを備えた、φ300mmウェーハ洗浄機を用い、イオン濃度測定装置11として電位差測定法の(株)堀場製作所製アンモニア電極「5002A−10C」を、抵抗率計12として(株)堀場製作所製カーボンセンサ抵抗率(比抵抗)計「HE−960R−GC」をそれぞれ用いて洗浄システムを構成した。
このような洗浄システムにおいて、アンモニア水と30〜35重量%の過酸化水素水溶液と超純水とを混合した薬液を貯留した薬品洗浄槽にφ300mmウェーハを浸漬して洗浄を行った。続いてこのφ300mmウェーハをリンス槽に移して、60L/分で8分の超純水でオーバーフローリンスを行った。このオーバーフローした超純水をリンス排水Wとして濃厚系リンス排水処理設備7Aで処理し、2.5分経過した時点で第一の開閉バルブ13を開成して、第一の計測流路10Bにリンス排水Wを流通して、このイオン濃度測定装置11でリンス排水Wにおけるアンモニウムイオン(NH +)の濃度を計測し、このアンモニウムイオン(NH +)の濃度のみから抵抗率を単純計算した。結果を表1に示す。
そして、イオン濃度測定装置11で測定したアンモニウムイオン(NH +)の濃度のみから単純計算した抵抗率の値が1MΩ・cmを超えた時点をリンス排水Wの振り分け基準として、希薄系リンス排水処理設備7Bに切り替えるとともに第二の開閉バルブ14を開成して、抵抗率計12側にもリンス排水Wを通水して抵抗率を測定した。結果を表1にあわせて示す。
なお、これらの洗浄システムによる操作は、クラス1000(アメリカ連邦規格 Fed. Std. 209Dとして、JIS規格 JIS B 9920 ISO規格 ISO 14644−1ではクラス6相当)のクリーンルームで行った。
[比較例1]
実施例1において、イオン濃度測定装置11を用いずにオーバーフローリンス排水を抵抗率計12により、リンス開始4.5分後から測定を開始し、抵抗率の値が1MΩ・cmを超えた時点をリンス排水Wの振り分け基準とした。結果を表1にあわせて示す。
Figure 2019098270
表1から明らかなとおり、イオン濃度測定装置11の値から算出した抵抗率は、抵抗率の「実測値」より大きかった。これは大気を巻き込んで溶け込んだ炭酸ガス由来のイオン類の影響を排除しているからである。炭酸ガスはリンス排水処理設備の処理性能に影響しないため、実施例1では、抵抗率の「計算値」からリンス開始4分後から希薄系リンス排水として振り分けることが可能であった。これに対し、抵抗率計12でモニタリングした比較例1では、リンス開始5.5分後から希薄系リンス排水として振り分けが可能であった。これらの結果より、実施例1においては、基板洗浄機6Aにおける希薄系リンス排水を20%アップできることになり、濃厚系リンス排水処理設備7Aと希薄系リンス排水処理設備7Bとをその処理能力に応じて効率的に処理を行うことができることが確認できた。
このように、基板洗浄機のリンス排水の振り分けを電気伝導率計または抵抗率計12だけでなく、イオン濃度測定装置11を併用することで、リンス排水処理設備7の受け入れ基準に見合った排水として濃厚系リンス排水処理設備7Aと希薄系リンス排水処理設備7Bとに最適に振り分けることができることが確認できた。これにより基板洗浄機6Aのリンス排水Wを最大限回収することが可能となり、工場全体で必要な、河川水、湖水などの地表水、井戸水、工業用水の使用量を削減することが可能になる。
1 サブシステム(2次純水装置)
2 1次純水装置
3 1次純水タンク
4 ポンプ
5 超純水製造装置
6 ユースポイント
6A 基板洗浄機
7 リンス排水処理装置
7A 濃厚系リンス排水処理設備
7B 希薄系リンス排水処理設備
8 水質計測手段
8A 制御手段
9 切替手段
10 供給流路
10A 回収流路
10B 第一の計測流路
10C,10D 第二の計測流路
11 イオン濃度測定装置(イオン電極)
12 抵抗率計
13,15 第一の開閉バルブ
14,16 第二の開閉バルブ
17 第三の開閉バルブ
W0 超純水
W リンス排水

Claims (4)

  1. 基板洗浄機のリンス工程から出るリンス排水を濃厚系リンス排水処理設備と希薄系リンス排水処理設備とに振り分けて処理する基板洗浄機のリンス排水の振り分け方法であって、リンス排水をイオン濃度計測定装置、及び電気伝導率計または抵抗率計でモニタリングして、このリンス排水のイオン濃度と、電気伝導率または抵抗率に基づき、濃厚系リンス排水と希薄系のリンス排水とに振り分ける、基板洗浄機のリンス排水の振り分け方法。
  2. 前記イオン濃度測定装置が電位差測定法または電位差滴定法における吸光光度測定法によるイオン濃度測定装置である、請求項1に記載の基板洗浄機のリンス排水の振り分け方法。
  3. 基板洗浄機のリンス工程から出るリンス排水を処理する濃厚系リンス排水処理設備と希薄系リンス排水処理設備とを備える基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置であって、前記リンス排水を濃厚系リンス排水処理設備と希薄系リンス排水処理設備とに振り分ける分岐手段と、この分岐手段の前段に設けられた前記リンス排水イオン濃度を測定するイオン濃度測定装置並びに電気伝導率を測定する電気伝導率計または抵抗率を測定する抵抗率計と、前記イオン濃度測定装置と電気伝導率計または抵抗率計の測定値に基づいて前記分岐手段を制御する制御手段とを備える、基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置。
  4. 前記イオン濃度測定装置が電位差測定法または電位差滴定法における吸光光度測定法によるイオン濃度測定装置である、請求項3に記載の基板洗浄機のリンス排水の振り分け装置。
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