JP2019098050A - 患者適合型ガイド設置用器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 手術計画を誘導する患者適合型ガイド設置用器具の位置決め誘導性能を高め、手術計画をより正確に再現した骨切除や穴掘削を可能にする。【解決手段】 大腿骨TBの遠位端を切断する骨切ガイド300を大腿骨TBの遠位端に設置するためのガイド設置用器具を、大腿骨TBの皮質骨表面PSに沿って位置決めされる皮質骨側器具100と、大腿骨TBの顆間窩の軟骨表面IFに沿って位置決めされる軟骨側器具200とによって分割構成し、軟骨側器具200が皮質骨側器具100に対して、軟骨の厚み方向にスライド可能となる構成とした。このため、軟骨側器具200を軟骨の厚さに応じてスライドさせることで、軟骨の厚さを正確に知ることができなくても、良好に骨切ガイド300の位置決めを行うことができ、大腿骨TBの遠位端を正確な位置で切断することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、スライド連結機能を持つ患者適合型ガイド設置用器具に関し、例えば、人工関節手術等のコンポーネント(部品)を挿入ないし設置する際に関節部への骨切除が必要な手術において、手術計画の位置に骨切除ガイドを誘導するための患者適合型ガイド設置用器具の改良に関するものである。
人工関節手術において、大腿骨コンポーネントなどの適切な設置は、人工関節に加わる応力を適切に骨に伝達させるために重要である。骨を正確に骨切りし、正確な場所(位置・角度)にコンポーネントを設置することで、良好な荷重分散が得られるとともに、コンポーネントの摩耗や緩みの発生が軽減され、人工関節の取り換え時期を遅くして長寿命化を図ることが可能となり、最終的にQOL(quality of life)の向上につながるようになる。
すなわち、人工関節コンポーネントを適切なアライメント位置へ設置することは、患者個々の骨に対して許容する至適サイズのコンポーネントを適合させ、安定化を図り、術後成績を左右する因子となるため、人工関節手術の要点の1つである。例えば、人工膝関節置換術の場合を例に挙げると、
a,大腿骨遠位端の切除,
b,脛骨近位端の切除,
c,大腿骨コンポーネント及び脛骨ベースプレートの設置
という手順で行なわれる。最も重要な前記cにおける大腿骨コンポーネント及び脛骨ベースプレートの設置固定を行う上で、前記aの大腿骨遠位端の切除や、前記bの脛骨近位端の切除を適切に行う必要がある。
これらの操作は、術前計画に基づいて行うが、実際の手術において参考にできるのは、術野で直視できる皮膚切開部から展開された一部分の骨である。しかし、肥満のために術部の展開が限られる症例も多い。また、骨形態に変形が著しい場合には、通常の解剖学的構造とかけ離れていることから、術者(医師)が判断を誤り、術前計画とは異なる位置や異なる方向での大腿骨遠位端等の切除を行なってしまう恐れがある。
現在、コンピュータ技術によって精密な術前計画を手術中に誘導するナビゲーション装置が開発されているが、一般的には普及しておらず、術者の経験や勘を頼りに設置位置決めや設置方向のアライメントを行っているのが実情であり、術前計画を正確に再現できる、より簡便で操作のしやすい手法や器具が求められている。
例えば、下記特許文献1には、低侵襲で施術を正確に実施するとともに、手術時間の短縮が可能な、汎用性の高い安価な整形外科手術用器械が開示されている。これによれば、
a,患者個々の下肢全長をCT装置あるいはMRI装置で撮影し、この画像データから三次元的な骨モデルをコンピュータ上で作成し、人工膝関節置換術における三次元的な術前計画を行なう。
b,次に、前記術前計画に基づく三次元データにより、大腿骨モデルと、この大腿骨モデルに組み合わせる中間モデルとしての大腿骨顆間部モデルを併せてラピットプロトタイピング技術で作製する。この大腿骨顆間部モデルは、大腿骨モデルの顆間部の形状に適合するよう造作されている。
c,大腿骨設置ガイド器械を、上記大腿骨顆間モデルを介して大腿骨モデルに組み付け、手術前シミュレーションを行う。
d,次に、実際の手術時においては、大腿骨顆間部モデルと大腿骨設置ガイド器械を組み合わせた状態で使用し、術前のシミュレーションを反映した最も適合性の良い至摘位置となるように、大腿骨顆間部モデル及び大腿骨設置ガイド器械を患者の大腿骨関節部に密着させる。
特開2011−172920号公報
ところで、大腿骨顆間部は軟骨によって覆われているが、この軟骨部分は、CT装置あるいはMRI装置で正確に形状を把握することができない。このため、前記従来技術における大腿骨モデルは、必ずしも正確に患者の膝関節の三次元形状を反映しているとは限らず、CT装置あるいはMRI装置で得た画像データに基づく大腿骨モデルを利用してシミュレーションを行ったとしても、実際の手術時は、該シミュレーション通りに、前記特許文献の大腿骨顆間部側から大腿骨顆間部モデルを良好に位置決めすることができない恐れがある。特に、軟骨の厚みの程度を的確にCT装置あるいはMRI装置で把握することができないため、術者の経験や勘に頼っている状況である。
本発明は、以上のような点に着目したもので、膝関節などにおける人工関節置換手術などにおいて使用するガイド設置用器具の位置決めを正確に行って、加工ガイドによる切断などの加工を良好に行うことを、その目的とするものである。
本発明は、術前計画を誘導し、骨幹端の関節部を面切断もしくは穴掘削する加工ガイドを設置するための患者適合型ガイド設置用器具であって、皮質骨面に沿って位置決めされ、前記加工ガイドを保持する皮質骨側器具と、軟骨表面に沿って位置決めされる軟骨側器具と、によって分割構成されており、前記軟骨側器具が前記皮質骨側器具に対して、軟骨の厚み方向にスライド可能としたことを特徴とする。
主要な形態の一つによれば、前記皮質骨側器具は、患者固有の解剖軸に対応するアライメントロッドによって設置方向を位置決めするためのロッド支持手段を有することを特徴とする。あるいは、前記皮質骨側器具が、皮質骨のみに対する当接面を有することを特徴とする。他の形態によれば、前記軟骨側器具が、前記皮質骨側器具ないし前記加工ガイドと係合する係合手段を有することを特徴とする。あるいは、前記軟骨側器具が、軟骨面のみに対する当接面を有することを特徴とする。本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
本発明によれば、大腿骨遠位端などの骨幹端に対して切断などの加工を施す加工ガイドを設置するためのガイド設置用器具を、骨幹端の皮質骨表面に沿って位置決めされる皮質骨側器具と、骨幹端の軟骨表面に沿って位置決めされる軟骨側器具とによって分割構成し、軟骨側器具が皮質骨側器具に対して軟骨の厚み方向にスライド可能となる構成とした。このため、軟骨側器具をスライドさせることで、軟骨の厚さを正確に知ることができなくても、良好に加工ガイドの位置決めを行うことができ、骨幹端に対して術前計画に対応する正確な加工を施すことができる。
本発明の一実施例に係るガイド設置用器具を示す斜視図である。 前記ガイド設置用器具を矢印FA方向から見た図である。 前記ガイド設置用器具を矢印FB〜FD方向から見た図である。 大腿骨TBの遠位端に、皮質骨側器具と軟骨側器具を設置する様子を示す斜視図である。 前記皮質骨側器具に対する軟骨側器具の着脱の様子を示す図である。 前記皮質骨側器具の取り外しと、骨切ガイドの取り付けの様子を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
以下、図1〜図6を参照しながら、本発明の実施例について説明する。図1には、本実施例のガイド設置用器具の斜視図が示されており、同図(A)から骨切ガイド300を除いた状態が、同図(B)に示されている。また、同図(A)の矢印FA〜FDからから見た図が、図2,図3(A)〜(C)にそれぞれ示されている。また、図4には、分解した状態が示されている。図5,図6には、器具の着脱の様子が示されている。これらの図において、人工膝関節置換術を行う際の骨切り面をガイドするためのガイド設置用器具10は、大腿骨TBの遠位前面の皮質骨表面PS上に固定される皮質骨側器具100と、顆間窩の軟骨表面IF側に固定される軟骨側器具200とによって構成されている。
これらのうち、皮質骨側器具100は、支柱110が基部120に立設されており、更に支柱110の上部にアライメントロッド支持部130が、顆間側の側面に上顎部140,下顎部150が設けられた構成となっている。これら上顎部140,下顎部150の間には、大腿骨TBの遠位端を切除するための骨切ガイド300が挿入・固定されるようになっている。支柱110には、貫通孔112が形成されており、前記軟骨側器具200のガイドピン224が骨切ガイド300を貫通して更に貫通孔112を貫通するようになっている。基部120は、CT装置あるいはMRI装置で把握した患者の大腿骨TBの皮質骨表面PSの形状に沿って、皮質骨表面PSのみに当接する扇形状となっている。
次に、アライメントロッド支持部130は、大腿骨TB及び脛骨(図示せず)のアライメント軸を示すアライメントロッド160,162を支持するためのもので、上面にアライメントロッド溝132が形成されており、大腿骨TBの近位端側の側面に、アライメントロッド長孔134が形成されている。アライメントロッド溝132にはアライメントロッド160が挿入され、アライメントロッド長孔134にはアライメントロッド162が挿入される。これらのアライメントロッド160,162は、例えば、特開2015-192873号に開示された手法で大腿骨TBの近位端側から延長される。同公報に示されているように、アライメントロッド160は、大腿骨TBの骨頭中心上を通過するロッドであり、他方のアライメントロッド162は、大腿骨TBの解剖軸に対応しており、アライメントロッド160,162の角度は、術前計画で事前に知ることができる。
アライメントロッド溝132は患者個別の術前計画で知り得た解剖軸に対応した角度にラピットプロトタイピング技術で造形されている。皮質骨側器具100及び軟骨側器具200を大腿骨表面の最も適合性の良い至摘位置に密着させた際に、アライメントロッド160が骨頭中心上を通過し、且つアライメントロッド162が解剖軸を通過していることを術中に確認することで、骨に密着させた位置が正しく機能軸に対して垂直の角度を呈していることを確認することができる。皮質骨側器具100及び軟骨側器具200によって手術計画の位置に誘導・設置された骨切ガイド300によって骨切り行うことで、大腿骨遠位端を手術計画の位置・角度で切断することができる。
上顎部140,下顎部150は、支柱110の側面から大腿骨TBの内側顆及び外側顆の方向に広がっており、上顎部140の上部中央にはガイド溝146が設けられている。また、上顎部140の両端にはピン穴142,144が、下顎部150の両端にはピン穴152,154がそれぞれ形成されている。すなわち、上顎部140のピン穴142,144を貫通する固定ピン310,312が、骨切ガイド300を貫通し、更に、下顎部150のピン穴152,154をそれぞれ貫通するようになっている。
次に、軟骨側器具200は、下部支柱210と上部支柱220がフランジ部202を挟んで連続しており、下部支柱210には、直交する方向に顎部230が設けられている。この顎部230には、後述する骨切ガイド400を位置決めするための位置決め穴250,252を形成するピン240,242を挿入するピン穴232,234が、位置決め穴形成手段としてそれぞれ設けられている。また、下部支柱210の顆間窩の軟骨表面IF側は、患者の顆間窩の軟骨表面IFのみに接する当接面212が形成されている。
上部支柱220には、上述した皮質骨側器具100のガイド溝146に挿入されるガイドバー222と、骨切ガイド300を貫通して更に皮質骨側器具100の支柱110の貫通孔112を貫通するガイドピン224が、皮質骨側器具100及び骨切ガイド300との係合手段として形成されている。これらガイドバー222とガイドピン224は平行となっており、皮質骨側器具100に対して、軟骨側器具200を大腿骨TBの軟骨の厚み方向にスライド可能に支持できる構成となっている。このようにすることで、大腿骨TB遠位端の軟骨の厚みに応じた皮質骨側器具100及び軟骨側器具200の設置が可能となっている。
骨切ガイド300には、上述した軟骨側器具200のガイドピン224が貫通する中央穴302と、大腿骨TBの遠位端を切断するための鋸を挿入する鋸溝304と、後述する固定ピン310,312が貫通する貫通穴306,308がそれぞれ設けられている。
大腿骨TBの切断後の遠位端には、図6に示すように、遠位端側面を切断するための骨切ガイド400が設置される。骨切ガイド400は、固定ピン410,412によって、上述した位置決め穴250,252に位置決めされる。
次に、図5及び図6も参照して、本実施例の作用を説明する。まず、上述した皮質骨側器具100と軟骨側器具200を、CT装置あるいはMRI装置で把握した患者の大腿骨TBの遠位端の形状に沿って、ラピッドプロトタイピングなどの手法で患者ごとに製作する。そして、皮質骨側器具100の上顎部140,下顎部150の間に、骨切ガイド300を挟み込んでおく。
次に、図5(A)に示すように、皮質骨側器具100を大腿骨TBの遠位端側に設置するが、このとき、図1に示す矢印FD方向から、大腿骨TBの皮質骨表面PSに沿って設置するようにする。上述したように、皮質骨側器具100の基部120は、患者の大腿骨TBの皮質骨表面PSの形状に沿って当接する扇形状となっているので、この基部120と、皮質骨表面PSを当接させて合致させる。一方、皮質骨側器具100のアライメントロッド支持部130上面のアライメントロッド溝132に、アライメントロッド160が入るようにするとともに、側面のアライメントロッド長孔134にアライメントロッド162が入るようにする。このようにして、皮質骨側器具100を位置決めする。
このとき、本実施例によれば、皮質骨側器具100が、大腿骨TBの顆間窩の軟骨表面IFに当たることはないので、軟骨の厚さの影響を受けることなく、皮質骨側器具100を良好に大腿骨TBの遠位前面の皮質骨表面PS上に位置決めすることができる。
次に、図4,図5(A)に矢印FFで示すように、大腿骨TBの顆間窩の軟骨表面IF側から、軟骨側器具200を取り付ける。すなわち、軟骨側器具200のガイドバー222が、皮質骨側器具100の皮質骨側器具100のガイド溝146に挿入されるとともに、ガイドピン224が、骨切ガイド300の中央穴302を貫通して更に皮質骨側器具100の支柱110の貫通孔112に挿入される。加えて、軟骨側器具200の当接面212が顆間窩の軟骨表面IFに当接する。これにより、図5(B)に示す状態となる。
この状態で、固定ピン310,312を、図4,図5(A)に矢印FEで示すように、上顎部140のピン穴142,144を貫通するとともに、骨切ガイド300を貫通し、更に、下顎部150のピン穴152,154をそれぞれ貫通して、大腿骨TBの遠位端に打ち込む。これにより、大腿骨TBの遠位前面の皮質骨表面PS上に皮質骨側器具100が固定され、更には骨切ガイド300が固定される。
このようにすることで、軟骨側器具200は、ガイドバー222とガイドピン224及び当接面212とによって位置決めされるようになる。このとき、大腿骨TB遠位端の顆間窩の軟骨表面IFにおける軟骨の厚さが、CT装置あるいはMRI装置で得た厚みと異なっていても、軟骨側器具200を矢印FF方向ないしその逆方向にスライドさせるだけで、良好に位置決めすることができる。この状態で、図4,図5(A)に矢印FGで示すように、ピン240,242を顎部230のピン穴232,234に挿入すると、後述する骨切ガイド400を位置決めするための位置決め穴250,252を大腿骨TB遠位端の顆間窩に形成することができる。
次に、図5(C)に示す矢印FH方向に、ピン240,242を引き抜くとともに、軟骨側器具200を引き抜く。そして、点線で示すFS方向から鋸(図示せず)を骨切ガイド300の鋸溝304に挿入して大腿骨TBの遠位端を切断する。これにより、図6(A)に断面DSで示すように、大腿骨TBの遠位端を、機能軸に対して垂直となる方向に切断することができる。
この場合において、仮に皮質骨側器具100と軟骨側器具200とが一体に構成されているとすると、大腿骨TB遠位端の顆間窩の軟骨表面IFにおける軟骨の厚さによって、ガイド設置用器具10が全体として軟骨の厚み方向に位置ずれする恐れがある。もし位置ずれが生ずると、骨切ガイド300の鋸溝304の位置がずれるようになり、二点鎖線FSで示した切断位置もずれることとなる。しかし、本実施例では、軟骨側器具200が皮質骨側器具100に対して、軟骨の厚み方向にスライド可能となっているので、軟骨の厚みが術前計画による想定と異なっていたとしても、皮質骨側器具100の骨切ガイド300を術前計画通りに設置して、計画通りに大腿骨TBの遠位端を切断することができる。
次に、図6(B)に示すように、固定ピン310,312を矢印FIで示すように引き抜くとともに、矢印FJで示すように、皮質骨側器具100を取り外す。そして、切断面DSに対して、矢印FKで示すように、固定ピン410,412を、骨切ガイド400を貫通して上述した位置決め穴250,252に挿入することで、骨切ガイド400を矢印FLで示すように切断面DSに当接し、図6(C)に示すように骨切ガイド400を位置決め・固定する。そして、骨切ガイド400に予め形成されている鋸溝(図示せず)に沿って鋸を挿入し、大腿骨TBの遠位端の切断面DSを、FS1〜FS4で示す方向に切断する。
このように、本実施例によれば、手術計画を誘導し、骨幹端の関節部の一例である大腿骨TBの遠位端を切断する骨切ガイド300を大腿骨TBの遠位側に設置するためのガイド設置用器具を、大腿骨TBの遠位前面の皮質骨表面PSに沿って位置決めされる皮質骨側器具100と、大腿骨TBの顆間窩の軟骨表面IFに沿って位置決めされる軟骨側器具200とによって分割構成し、軟骨側器具200が皮質骨側器具100に対してスライド可能となる構成とした。このため、軟骨側器具200を軟骨の厚さに応じてスライドさせることで、正確に知ることができない軟骨の厚さによって適合性を欠くことなく、軟骨に覆われた骨の形態への適合性を高め、良好に骨切ガイド300の位置決めを行うことができ、大腿骨TBの遠位端を正確な位置で切断することができる。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることができる。例えば、以下のものも含まれる。
(1)前記実施例で示した各器具の形状や構造は一例であり、同様の作用を奏するように適宜変更してよい。
(2)患者の大腿骨TBのプロトタイピングモデルも製作し、このプロトタイプモデルを使用して、皮質骨側器具100と軟骨側器具200による骨切ガイド300,骨切ガイド400の設置シミュレーションを行うようにしてもよい。
(3)前記実施例では、骨盤側から延長されたアライメントロッド160,162を利用して、皮質骨側器具100の位置決めを行ったが、骨切ガイド300の鋸溝304が機能軸と垂直の方向となれば、各種の器具を使用して方向を定めるようにしてよい。
(4)前記実施例では、人工膝関節の場合を例としたが、これに限定されるものではなく、スライド連結機能を持つ患者適合型ガイド設置用器具として適用可能である。すなわち、骨幹端の関節部位の骨切除を行うための患者適合型ガイド設置用器具の構造においては、軟骨部と皮質骨部にそれぞれにガイド設置用器具を分離し、皮質骨側の位置決めガイド設置用器具に対して軟骨側の位置決めガイド設置用器具が軟骨の厚み方向にスライドする構造を持たせたことにより、軟骨への適合性を高め、ガイド設置用器具の手術計画誘導能力を向上させることができる。
(5)本実施例では骨切鋸の位置決めを行うための骨切ガイドを例としたが、髄内釘や髄内ロッドの掘削穴の位置決め用ドリルガイドなど、各種の加工ガイドにも利用できる。
本発明によれば、大腿骨遠位端などの骨幹端に対して切断などの加工を施す加工ガイドを設置するためのガイド設置用器具を、骨幹端の皮質骨表面に沿って位置決めされる皮質骨側器具と、骨幹端の軟骨表面に沿って位置決めされる軟骨側器具とによって分割構成し、軟骨側器具が皮質骨側器具に対して軟骨の厚み方向にスライド可能となる構成とした。このため、軟骨側器具をスライドさせることで、軟骨の厚さを正確に知ることができなくても、良好に加工ガイドの位置決めを行うことができ、骨幹端に対して術前計画に対応する正確な加工を施すことができ、人工関節置換術等の関節部の骨切に好適である。
10:ガイド設置用器具
100:皮質骨側器具
110:支柱
112:貫通孔
120:基部
130:アライメントロッド支持部
132:アライメントロッド溝
134:アライメントロッド長孔
140:上顎部
142,144:ピン穴
146:ガイド溝
150:下顎部
152,154:ピン穴
160,162:アライメントロッド
200:軟骨側器具
202:フランジ部
210:下部支柱
212:当接面
220:上部支柱
222:ガイドバー
224:ガイドピン
230:顎部
232,234:ピン穴
240,242:ピン
250,252:位置決め穴
300:骨切ガイド
302:中央穴
304:鋸溝
306,308:貫通穴
310,312:固定ピン
400:骨切ガイド
410,412:固定ピン
DS:切断面
IF:顆間窩の軟骨表面
PS:皮質骨表面
TB:大腿骨

Claims (5)

  1. 術前計画を誘導し、骨幹端の関節部を面切断もしくは穴掘削する加工ガイドを設置するための患者適合型ガイド設置用器具であって、
    皮質骨面に沿って位置決めされ、前記加工ガイドを保持する皮質骨側器具と、
    軟骨表面に沿って位置決めされる軟骨側器具と、
    によって分割構成されており、
    前記軟骨側器具が前記皮質骨側器具に対して、軟骨の厚み方向にスライド可能としたことを特徴とする患者適合型ガイド設置用器具。
  2. 前記皮質骨側器具は、患者固有の解剖軸に対応するアライメントロッドによって設置方向を位置決めするためのロッド支持手段を有することを特徴とする請求項1記載の患者適合型ガイド設置用器具。
  3. 前記皮質骨側器具が、皮質骨のみに対する当接面を有することを特徴とする請求項1又は2記載の患者適合型ガイド設置用器具。
  4. あるいは
    前記軟骨側器具が、前記皮質骨側器具ないし前記加工ガイドと係合する係合手段を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の患者個別適合型ガイド設置用器具。
  5. 前記軟骨側器具が、軟骨面のみに対する当接面を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の患者個別適合型ガイド設置用器具。
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