JP2019097968A - インプラント用測定器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】口腔内の特異的な環境に係らず、従来に比べて正確に、第2起始点の位置を測定可能なインプラント用測定器具を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、インプラント中心間距離を測定するためのインプラント用測定器具(1)であって、少なくとも第1方向(a)に延出する第1板材(2)を有して構成されており、前記第1方向と直交する幅方向の一端側に、前記第1板材に対し、第1起始点の位置を固定する固定部(例えば、切欠き(5、6))を備え、前記幅方向の他端側で第2起始点の位置を測定可能としたことを特徴とする。本発明では、速く且つ正確に第2起始点の位置を測定しマークすることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、インプラント用測定器具に関する。
インプラント治療では、インプラント中心間距離の測定が重要になっている。インプラントの最近接距離が3mmを下回ると、インプラント間の歯槽骨の吸収する可能性が高くなり、インプラントの長期の予後に問題があるとされている。
一方、インプラントはその本数が多い方が、インプラントにかかる咬合圧が小さくなり、インプラントの長期の予後が良いとされている。
以上により、埋入するインプラントの周囲の骨吸収の可能性を低くし(最近接距離を3mm以上確保)、インプラントの本数を多くするには、インプラントの直径に応じて、必要とされるインプラント中心間距離は定まる。例えば、インプラントの直径が4mmであれば、インプラント中心間距離は7mm、インプラントの直径が5mmであれば、インプラント中心間距離は8mmであると求められる。このように、mm単位で正確な距離の測定が必要とされる。
例えば、現在、販売されている測定器具は、2本の針状の棒を開閉して、目的の距離に調整可能な構成である(例えば、特許文献1を参照)。従来の測定器具は、特許文献1に示すようなノギス型の他にハサミ型もある。
ところで、口腔内で使用される測定器具は、口腔内の特異的な環境下に置かれることにより、多くの制約を受ける。
特異的な環境下としては、口の大小、開口度の大小、口角の位置、インプラント埋入場所に隣接する歯や対合歯の状態、治療中の患者の動き、口腔内への光の届きやすさ、歯槽骨の表面性状、歯槽骨からの出血、及び、歯槽骨の吸収等が挙げられる。
上記した特異的な環境下では、測定器具を口腔内に挿入しにくかったり、測定器具の動きが制限されたり、測定器具の先端が見えづらかったり、或いは、測定器具の先端が歯槽骨上で不安定な状態で置かれる等の様々な制約を受ける。
特開平8−196550号公報
上記の特異的な環境下では、測定器具の針先を、インプラントの第1起始点としての歯槽骨上に押し当てた状態で第2起始点の位置を測定しようとすると、歯槽骨の表面性状や患者の動き等で、針先が安定せず固定しづらい。この結果、第2起始点の位置測定が、不正確になりやすい。
このように、従来の測定器具では、第1起始点に針先を安定して固定しにくく、第2起始点の測定及びマーキングが不正確になる問題があった。従来では、第1起始点に固定できる器具がなかった。
また、従来の測定器具は、インプラント中心間距離を自由に設定できる。このため、術前や術中の距離の設定ミスや、針が動いて設定した距離が狂うという問題が起こる可能性がある。
また、従来の測定器具は、インプラント中心間距離を自由に設定可能という機能を持つ反面、測定器具そのものが大型になるという欠点ある。
このように器具の大型化ゆえに、上記の特異的な環境の影響により、口腔内での器具の動きが益々制限され、測定が更に不正確になりやすく、場合によっては、測定不可能となることがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、口腔内の特異的な環境に係らず、従来に比べて正確かつ確実に、インプラント中心間距離を測定可能なインプラント用測定器具を提供することを目的とする。
本発明は、インプラント中心間距離を測定するためのインプラント用測定器具であって、少なくとも第1方向に延出する第1板材を有して構成されており、前記第1方向と直交する幅方向の一端側に、前記第1板材に対し、第1起始点の位置を固定する固定部を備え、前記幅方向の他端側で第2起始点の位置を測定可能としたことを特徴とする。
本発明では、前記固定部は、前記第1起始点のマーク、或いは、インプラント埋入窩に挿入可能な凸部で構成されていることが好ましい。
或いは、本発明では、前記固定部は、インプラント埋入窩に挿入されたピンに当接可能な切欠き、或いは孔で形成されることが好ましい。
また、本発明では、前記固定部から前記幅方向に向けて線が引かれていることが好ましい。
また、本発明では、前記第1板材には、前記第1方向に間隔を空けて複数の固定部が設けられており、前記第1板材の複数の位置で前記第2起始点の位置を測定可能としたことが好ましい。
また、本発明では、少なくとも前記第1方向とは異なる第2方向に延出する第2板材が設けられており、前記第1板材と前記第2板材とは一体で構成されており、前記第1板材及び前記第2板材の双方に、前記固定部を備え、前記第1板材及び前記第2板材の双方で前記第2起始点の位置を測定可能としたことが好ましい。
本発明のインプラント用測定器具によれば、口腔内の特異的な環境に係らず、測定の際に第1起始点を安定して固定でき、従来に比べて、第2起始点へのアプローチが容易になり、速く且つ正確に第2起始点の位置を測定しマークすることができる。また、従来に比べて、インプラント用測定器具の大きさを小型化でき、口腔内の特異的な環境の影響をより受けにくくなり、より正確にインプラント中心間距離を測定し、第2起始点をマークすることが可能である。また、本発明のインプラント用測定器具によれば、三次元的に動かしやすい。すなわち、水平方向と垂直方向に自由に動かすことができ、形態が不規則な歯槽骨上でも、第2起始点の位置を正確に決めることができると共に、測定の自由度を向上させることができる。
本実施形態に係るインプラント用測定器具の斜視図である。 図1に示すインプラント用測定器具を用いて測定する際の使用形態を示す模式図である。 図1に示すインプラント用測定器具を用いた測定状態を説明するための図である。 本実施形態のインプラント用測定器具に設けられた、第1起始点の位置を固定する固定部の形状を説明するための平面図である。 起始点と、インプラント中心間距離と、インプラントの最近接距離との関係を説明するための模式図である。 別の実施形態に係るインプラント用測定器具の一部を示すと共に、該インプラント用測定器具を用いた測定状態を説明するための図である。 図6とは凸部の位置が異なるインプラント用測定器具の部分平面図及び側面図である。 インプラント埋入窩に、インプラント用測定器具に設けられたピンを挿入した測定状態を説明するための断面模式図である。 第1起始点のマーク断面形状を説明するための説明図である。 第2起始点のマーク位置を説明するための説明図である。
以下、本発明の一実施の形態(以下、「実施形態」と略記する。)について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施形態のインプラント用測定器具は、インプラント中心間距離を測定するための測定器具である。
図1は、本実施形態に係るインプラント用測定器具の斜視図である。図1に示す本実施形態のインプラント用測定器具1は、第1方向aに延出する所定の厚みを有する第1板材2と、第1方向aとは異なる第2方向bに延出する所定の厚みを有する第2板材3とが一体で構成された、屈曲した板材である。なお、限定するものではないが、第1板材2と第2板材3は、同じ厚みで形成されることが好ましい。
また、第1方向aと第2方向bとの間の角度を限定するものでなく、任意に決めることができる。なお、第2板材3は、第1板材2の平面方向から離れる方向に屈曲して、インプラント用測定器具1は、立体的な形状を構成している。
この立体的な形状について詳述すると、例えば、本実施形態のインプラント用測定器具1は、平面的に略V字状の平板材を、第1板材2と台2板材3とに二分する略V字状の谷部の直線Sに沿って所定角度に折り曲げた形状である。
図1に示すように、第1板材2の表面側には、第1方向aに直交する方向の寸法が、幅寸法cで形成された第1測定領域2aが設けられている。また、第2板材3の表面側には、第2方向bに直交する方向の寸法が幅寸法cで形成された第2測定領域3aが設けられている。
また、図1に示すように、第1板材2の裏面側(第1測定領域2aとは反対側の面)には、第1方向aに直交する方向の寸法が、幅寸法cで形成された第3測定領域2bが設けられている。また、図1に示すように、第2板材3の裏面側(第2測定領域3aとは反対側の面)には、第2方向bに直交する方向の寸法が、幅寸法cで形成された第4測定領域3bが設けられている。
図2Aに示す状態では、例えば、第2板材3側を手に持ち、第1測定領域2aを表向きにして検査測定に使用する使用形態である。また、図2Bでは、図2Aの状態から裏返し、第2板材3側を手に持ち、第3測定領域2bを表向きにして検査測定に使用する使用形態である。また、図2Cでは、図2Aの状態から回転させ、第1板材2を手に持ち、第2測定領域3aを表向きにして検査測定に使用する使用形態である。また、図2Dでは、図2Cの状態から裏返し、第1板材2側を手に持ち、第4測定領域3bを表向きにして検査測定に使用する使用形態である。
このように、1つのインプラント用測定器具1で4面の測定領域を使用でき、また、測定の際、頬側からのアプローチと、舌側からのアプローチを合わせると計8通りの使用形態を提示することができる。このため、現在販売されている測定器具と比較して、口腔内の特異的な環境の影響を適切に回避でき、容易且つ正確に測定及びマーキングを実施することが可能である。
以下、本実施形態のインプラント用測定器具1を用いた測定方法について説明する。なお、測定には代表して第3測定領域2bを用いるが、他の測定領域にいても同じように使用して測定することが可能である。
図3Aは、図1に示すインプラント用測定器具1の第1板材2の第3測定領域2b側を上向きに示した部分斜視図である。図3Bは、第1板材2の第3測定領域2b側を上向きに示した平面図である。図3Cは、インプラント用測定器具1を用い、第2起始点をマークした際の状態を示す断面図である。図1、図3A、及び図3Bに示すように、第1板材2の端部には、第1方向aに間隔を空けて、複数の切欠き5、6が形成されている。切欠き5と、切欠き6は、別々の端部2c、2dに形成されている。この実施形態では、切欠き5、6は、例えば、半円状であるが形状を限定するものではない。
図3Bに示すように、各切欠き5、6の中央から幅方向に平行な線A、Bが引かれている。例えば、インプラント用測定器具1を構成する板材は、金属であり、金属表面に、例えば、線A、Bが刻み込まれている。或いは、線A、Bが着色されていてもよい。線A、Bは、起始点の中心間(インプラントの中心間)を直線状に結ぶ線である。線A、Bは、第1起始点から第2起始点までの最短距離を知るために設けられた表示であり、線A、Bの一方の端部に第1起始点を、他方の端部に第2起始点を置けば、インプラント中心間距離を正確に測ることが可能である。
図1〜図3に示す第1実施形態のインプラント用測定器具1を用いた測定は、図3Cに示すように、歯槽骨8に形成されたインプラント埋入窩8aに合ったピン9が既に挿入された状態を想定している。インプラント埋入窩8aは、深さ方向に、例えば、細いドリル径から太いドリル径の順に大きさが拡大している。なお、骨内部分と、骨縁上の部分のピン9の直径は同一でなくてもよい。ピン9の場合、骨縁上の部分の直径が問題で、骨内部分の形態は何でもよい(固定されていればよい)。
このとき、図3A〜図3Cに示すように、ピン9を、インプラント用測定器具1の第1板材2の端部2cに形成された切欠き5に当てはめ、インプラント用測定器具1をピン9に固定する。切欠き5は、例えば、ピン9の外周に沿った形状であるから適切にピン9に固定でき、インプラント用測定器具1が測定時に動いてしまう等の不具合を抑制できる。なお、切欠き5が半円形であるとき、半円形の直径と、ピン9の直径とは必ずしも一致していなくてよい。ピン9にインプラント用測定器具1を固定することが重要である。
ピン9の中心は、第1起始点の中心である。よって、図3A〜図3Cに示すように、インプラント用測定器具1の第1板材2を切欠き5を介してピン9に固定することで、第1板材2に対し、第1起始点の位置を確実に固定することができる。したがって、第1板材2に形成された切欠き5、6は、第1板材2に対し、第1起始点の位置を固定する「固定部」として機能する。なお、上記したように、固定部である切欠き5、6は完全な半円状である必要はない。なお、固定部は、切欠き5、6でなく平面状(直線状)であってもよい。
そして、図3A〜図3Cに示すように、線Aに沿って、切欠き5と反対側の端部2dにラウンドドリル10を宛がい、ラウンドドリル10を用いて、歯槽骨8に第2起始点をマークする。
既に記載したように、第1板材2は、幅寸法cで形成される。ここで、「幅寸法c」は、第1板材2の一方の直線状の端部2cから他方の直線状の端部2dまでの間の長さであり、切欠き5、6の凹み部分は含んでいない。また、ピン9を切欠き5に当接させたとき、ピン9の中心が、端部2cの線上に位置するように、切欠き5の形状及び大きさが規制されている。すなわち、ピン9の断面が、所定の半径を有する円形であるとき、切欠き5、6は、一例として、その半円形である。これにより、ピン9の中心である第1起始点の中心は、端部2cの線上に位置する。また、ラウンドドリル10は、直径r(mm)である。
よって、インプラント中心間距離(第1起始点と第2起始点の中心間距離)yは、図3Cに示すように、c+r/2で示すことができる。ただし、これは切欠き5、6が半円の場合であり、半円でない場合(平面状を含む)は、例えば、その不足分を追加すること等が必要になる。
以上により、本実施形態のインプラント用測定器具1によれば、口腔内の特異的な環境に係らず、第1板材2に対し、第1起始点の位置を適切に固定することができる。したがって、第2起始点の測定を速く且つ正確に行うことができ、インプラント中心間距離を高精度に測定することができる。そして、第2起始点を速く且つ正確に形成(マーク)することができる。上記では、第1板材2の第3測定領域2bを用いた測定であったが、第1板材2の第1測定領域2a、及び、第2板材3の各測定領域3a、3bを用いた測定であっても同様の効果を奏する。
また、本実施形態では、インプラント用測定器具1を、三次元的に動かしやすい。すなわち、ピン9を切欠き5、6に当接させた状態で、インプラント用測定器具1を水平方向及び垂直方向に自由に動かすことができ、形態が不規則な歯槽骨8上でも、第2起始点の位置を正確に決めることができると共に、測定の自由度を向上させることができる。
また、本実施形態のインプラント用測定器具1は、板材で形成されており、板材の幅を用いてインプラント中心間距離を測定する。これにより、従来に比べて、インプラント用測定器具1の大きさを小型化できる。よって、口腔内の特異的な環境の影響を、従来に比べて受けにくくなり、第2起始点の測定及び形成(マーク)を、より正確に行うことが可能である。
図4Aは、図3Bの一部を拡大して示した部分拡大平面図である。図4Aは、図3Bの切欠き5及び、切欠き5の中央から幅方向に延出する線Aを拡大して示した。図4Bに示すように、切欠き11の形状或いは大きさは、図4Aの切欠き5と異なっていてもよい。インプラント埋入窩8aに挿入されたピン9の大きさや形状に合わせて切欠きの形状や大きさを設定することができる。また、各切欠きは、同じ形状及び大きさであってもよいし、異なる形状或いは大きさであってもよい。また、図4Bにおいて、切欠き11にピン9を当接させたとき、端部2cの線上にピン9の中心が位置せず、端部2cの外側にずれている場合、そのずれた部分だけ、インプラント中心間距離(第1起始点と第2起始点の中心間距離)yは、長くなるため、線Aの長さを調整することが必要である。
また、図4Cに示すように、ピン9の固定部として端部2c寄りに孔12を形成し、ピン9を孔12に挿入して、固定してもよい。このとき、ピン9の大きさに合わせて孔12を形成することで、ピン9の外周を適切に孔12に当接させることができ、第1板材2に対して、第1起始点の位置を固定することができる。図4Cでは、孔12に挿入されたピン9の中心が、端部2cよりも内側に位置するので、その内側にずれた分だけ、インプラント中心間距離(第1起始点と第2起始点の中心間距離)yは、短くなるため、線Aの長さを調整することが必要である。ピン9の直径と線Aの長さとに相関関係があるため、ピン9の直径に応じて、線Aの長さを調整する。
図1〜図3に示すように、第1板材2及び第2板材3には夫々、複数の切欠き5、6が設けられており、各切欠き5、6は夫々、別々の端部2c、2dに形成されている。したがって、第1起始点及び第2起始点が板材を挟んで左右のどちらに位置していても、切欠き5、6のどちらかを使用することで、インプラント中心間距離を適切に測定することができる。このように、第1起始点と第2起始点との位置関係に応じて、インプラント用測定器具1を、切欠き部5の位置、或いは、切欠き6の位置にずらして使用すればよいので、使い勝手がよく、簡単に、インプラント中心間距離を測定することができる。
図5は、各起始点と、インプラント中心間距離と、インプラントの最近接距離との関係を示す。符号Cが第1起始点、符号Dが第2起始点、符号Eが第1インプラント、及び、符号Fが第2インプラントである。
インプラントE、F間の最近接距離dは、インプラント中心間距離y−埋入されるインプラントEの半径とインプラントFの半径との合計で示される。なお、この実施形態では、インプラントE、Fの直径を同じとし、インプラントE、Fの半径を、共にRとした。よって、この実施形態では、各インプラントE、Fの半径の合計は、半径R×2で示される。
埋入するインプラントの周囲の骨吸収の可能性を低くするには、最近接距離dを3mm以上とすることが好ましい。また、インプラントはその本数が多い方が、インプラントにかかる咬合圧を小さくできるため、インプラントの本数を多くすることが好ましい。この結果、最近接距離dを最低限3mmとすれば、骨吸収の可能性を低くできると共に、インプラントの本数を多くできる。図5により、最近接距離dを3mmとし、例えば、インプラントE、Fの直径(半径R×2)がともに4mmであるとき、インプラント中心間距離yは7mm、インプラントE,Fの直径(半径R×2)がともに5mmであるとき、インプラント中心間距離yは8mmと求めることができる。なお、各インプラントの直径は異なる場合もあるため、各インプラントの半径の合計に基づいて、インプラント中心間距離yを求めることができる。
本実施形態のインプラント用測定器具1を用いれば、このようなmm単位のインプラント中心間距離を、従来に比べて正確に且つ高い自由度で測定することができる。その結果、第2起始点を正確な位置にマークすることができる。
図6を用いて、第2実施形態のインプラント用測定器具20について説明する。図6Aは、インプラント用測定器具20の第1板材2を示す部分斜視図である。図6Bは、第1板材2の平面図である。図6Cは、主に、凸部21の形状を示す平面図、及び側面図である。図6Dは、インプラント用測定器具20を用い、第2起始点をマークした際の状態を示す断面図である。
図6A、図6Bに示すように、第1板材2の端部2c、2dには、第1方向aに間隔を空けて、複数の凸部21、22が形成されている。凸部21と、凸部22は、夫々、別々の端部2c、2dに形成されている。また、凸部21は、図6Cに示すように、第1板材2の表面及び裏面の夫々から隆起している。凸部22についても同様である。なお、凸部21、22は、第1板材2の表面及び裏面の一方側にのみ突出していてもよいが、その場合は、裏返したときに凸部21、22を利用した測定ができないため、裏返しても使えるように、板材の両面から夫々突出していたほうが好ましい。例えば、凸部21、22は、断面が円状である。また、凸部21、22の表面は、曲面状(例えば球状)である。凸部21、22の形状は、第1起始点のマーク形状に合わせて形成されることが好ましい。このとき、例えば、第1起始点をマークするラウンドドリルの直径と、第1起始点に挿入される凸部の球状の直径との緩みが最小にするように調整される。
図6Dに示すように、歯槽骨8に形成された第1起始点のマーク8bの位置に凸部21を宛がい、固定する。このとき、凸部21の表面は、マーク8bの表面に合わせた形状(図6Dでは湾曲形状)であるため、凸部21をマーク8bにフィットさせることができる。これにより、第1起始点の位置を固定することができ、凸部21、22は、第1起始点の位置を固定する「固定部」として機能する。
そして、図6A、図6B、及び図6Dに示すように、線Aに沿って凸部21と反対側の端部にラウンドドリル10を宛がい、歯槽骨8に第2起始点をマークする。
この実施形態では、図6Dに示すように、第1起始点の中心、凸部21の中心、及び端部2cが、一直線上に位置している。そのため、図6Dに示すように、第1起始点と第2起始点の中心間距離(インプラント中心間距離)yは、図3Cと同様に、c+r/2(rは、ラウンドドリルの直径)で示すことができる。
また、図6Dの構成では、インプラント用測定器具20を、マーク8bに当接した凸部21のP点を中心にして、水平方向及び垂直方向に自由に動かすことができ、形態が不規則な歯槽骨8上でも、第2起始点の位置を正確に決めることができると共に、測定の自由度を向上させることができる。
図7Aに示すように、凸部21全体を、端部2cの外側に設けることもできる。図7Aの上図は平面図であり、図7Aの下図は、平面図を矢印方向から見た側面図である。図7Aの構成では、凸部21の縁部が、端部2cに接した位置にあり、凸部21の半径分(r/2)だけ、図6Dよりもインプラント中心間距離yが長くなる。
また、図7Bに示すように、凸部21を端部2cの内側に設けることもできる。図7Bの上図は平面図であり、図7Bの下図は、平面図を矢印方向から見た側面図である。図7Bの構成では、凸部21の縁部が、端部2cに接した位置にあり、凸部21の半径分(r/2)だけ、図6Dよりもインプラント中心間距離yが短くなる。なお、図7A、図7Bにおいて、互いに、幅寸法cを調整することで、目的のインプラント中心間距離にすることができる。
図6Dでは、歯槽骨8に第1起始点のマーク8bが形成されていたが、図8に示すように、歯槽骨8にインプラント埋入窩8cが形成されている場合、凸部21、22をインプラント埋入窩8cに挿入可能な凸部23で構成し、凸部23をインプラント埋入窩8cに挿入することで、インプラント用測定器具20を、固定することが可能である。このとき、インプラント埋入窩8cを形成するドリルの直径と、インプラント埋入窩8cに挿入される凸部23の直径は、緩みが最小になるように調整される。インプラント埋入窩8cの中心は、第1起始点の中心であるため、凸部23をインプラント埋入窩8cに挿入することで、第1起始点の位置を固定することができる。これにより、歯槽骨8に第2起始点を、ラウンドドリル10により、正確にマークすることができる。
図8に示す凸部23は、半径分だけ端部2cから外側に出っ張っているが、図7Aに示すように、凸部23全体が端部2cの外側に位置していても、図7Bのように、凸部23全体が端部2cの内側に位置していてもよい。
第1起始点のマーク形状については、使用するドリル形状に応じて、図9Aのようにマーク25を球状とすることができ、或いは、図9Bに示すように、マーク26を三角錐状とすることができ、又は、図9Cに示すようにマーク27を円柱状とすることができる。ただし、本実施形態では、第1起始点のマーク形状を限定するものではない。第1起始点のマーク形状に応じて、図6Aに示す凸部21、22の表面形状を設定することができる。
図10は、ラウンドドリル10を宛がう側の端部形状の一例である。例えば、図10Aに示すように、凸部21が形成された端部2cと反対側の端部2dであって線Aと交わる点Gがラウンドドリル10を宛がう位置である。図10Aのように、例えば、ラウンドドリル10を点Gの位置に宛がい、ラウンドドリルにより第2起始点のマークを付与することができる。なお、図9Bや図9Cに示すように、ラウンドドリル以外であってもよい。或いは、図10Bに示すように、直線Aと交わる位置の端部を、例えば、ラウンドドリル形状に合わせた切欠き30にて形成することができる。この切欠き30の位置にラウンドドリル10を宛がうことで、ラウンドドリル10を、インプラント用測定器具20に対して、安定して配置することができる。図10Bと図10Cとでは、切欠き30、31の形状が異なっている。なお、切欠き30、31の大きさ(直径)が異なっていてもよい。図10Aでは、インプラント中心間距離yを、c+r/2(cは、板材の幅寸法、rは、ラウンドドリルの直径)として測定できるが、図10B及び図10Cでは、図10Aよりも、ラウンドドリル10の中心位置10aが板材の内側に移動するため、中心位置10aの移動分だけ、インプラント中心間距離yは短くなるため、幅寸法cにて調整する。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
本実施形におけるインプラント用測定器具は、第1板材2と第2板材3とが屈曲して一体に設けられているが、例えば、第1板材のみで構成されていてもよい。或いは、3方向以上の板材が一体的に組み合わされた構成でもよい。
また、図1に示す切欠き5、6による固定部、図6に示す凸部21、22による固定部、及び、図8に示す凸部23による固定部のうち2以上の固定部を、一つのインプラント用測定器具に設けてもよい。
以上説明したように、本発明のインプラント用測定器具によれば、口腔内の特異的な環境下に置かれても、安定して、インプラント中心間距離を測定し、第2起始点をマークすることができる。例えば、本発明のインプラント用測定器具を、立体的に2方向に屈曲した形状とすることで、測定するアプローチ方向を、頬側からのアプローチと舌側からのアプローチを合わせて理論上8通りにでき、測定の自由度を向上させることができる。
1、20 :インプラント用測定器具
2 :第1板材
2a :第1測定領域
2b :第3測定領域
2c、2d :端部
3 :第2板材
3a :第2測定領域
3b :第4測定領域
5、6、11、30、31 :切欠き部
8 :歯槽骨
8a、8c :インプラント埋入窩
8b :マーク
9 :ピン
10 :ラウンドドリル
12 :孔
21、22、23 :凸部
25、26、27 :マーク
C :第1起始点
D :第2起始点
E、F :インプラント
y :インプラント中心間距離

Claims (6)

  1. インプラント中心間距離を測定するためのインプラント用測定器具であって、
    少なくとも第1方向に延出する第1板材を有して構成されており、
    前記第1方向と直交する幅方向の一端側に、前記第1板材に対し、第1起始点の位置を固定する固定部を備え、前記幅方向の他端側で第2起始点の位置を測定可能としたことを特徴とするインプラント用測定器具。
  2. 前記固定部は、前記第1起始点のマーク、或いは、インプラント埋入窩に挿入可能な凸部で構成されていることを特徴とする請求項1にインプラント用測定器具。
  3. 前記固定部は、インプラント埋入窩に挿入されたピンに当接可能な切欠き、或いは孔で形成されることを特徴とする請求項1に記載のインプラント用測定器具。
  4. 前記固定部から前記幅方向に向けて線が引かれていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のインプラント用測定器具。
  5. 前記第1板材には、前記第1方向に間隔を空けて複数の固定部が設けられており、前記第1板材の複数の位置で前記第2起始点の位置を測定可能としたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のインプラント用測定器具。
  6. 少なくとも前記第1方向とは異なる第2方向に延出する第2板材が設けられており、前記第1板材と前記第2板材とは一体で構成されており、
    前記第1板材及び前記第2板材の双方に、前記固定部を備え、前記第1板材及び前記第2板材の双方で前記第2起始点の位置を測定可能としたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のインプラント用測定器具。
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