JP2019095870A - 電子式計算機 - Google Patents

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Abstract

【課題】計算制御手順または計算操作手順の繰り返しを低減する。【解決手段】制御可能または操作可能な全体ないし部分的な行列構成からなる数値配列の各数値の行と列それぞれの位置関係に主に加算および乗算それぞれいずれかずつの意味を持たせて右辺相当領域と左辺相当領域の差分を算出する手法により主に基本的な加減乗除計算の機能に加えて更に多面的な数値計算処理または多面的な数値計算操作を可能にする電子式計算機を実現する。【選択図】図1

Description

本発明は、制御もしくは操作によって加減乗除計算等を行う電子式計算機に関するものである。
電子式計算機の設計及び運用全般において主に加減乗除などの計算を行う場合、目的の数値を個別に記憶または順次に入力し、目的の計算式に対応させた手順に従って個別の数値を参照して演算を進めて計算結果値を算出する制御または手順は例えば中央処理装置内の演算処理回路からソフトウェアそして電子卓上計算機の操作方法に至るまで広く共通する。
一般的な演算処理回路の制御を例にすると、主に加減乗除などの計算式においては演算処理回路が計算処理を構成したプログラムの通りの順番に記憶装置に記録された数値を読み出して途中結果値を記憶装置に一時的に記録しながら最終的に目的の計算結果値を算出する。これは算数における一般的な計算手順と同じように、計算式全体のうちの部分計算から順番に中間結果値を求めていく計算手法と言える。
あるいは、使用者が直接数値を扱う用途の計算作業に用いる電子式卓上計算機や計算機型ソフトウェアを例にすると、その多くは、数字を打ち込むためのテンキー部と加減乗除を進めるための「+」「−」「×」「÷」「=」各ボタンなどを主として必須構成としている。これらは算数における一般的な記述法による計算式をできるだけ先頭から順番に打ち込めるようにするためのボタン構成と言える。
このように従来の電子式計算機は、設計者または使用者が目的の計算式通りに計算処理を行う装置として用いられている。
「コンピュータの仕組み」CreW慶應義塾大学大岩研究室 http://crew-lab.sfc.keio.ac.jp/projects/2001ipl-text/info-2001-4/text-b/chapter1.htm
「コンピュータとその仕組み」小山智史(弘前大学教育学部) http://siva.cc.hirosaki-u.ac.jp/usr/koyama/lecture/it/computer.htm
「プログラミング序論/1.計算機とプログラム」水野和生(鹿児島大学工学部情報生体システム工学科) http://www.ibe.kagoshima-u.ac.jp/edu/gengo0/p1.html
計算式を主に先頭から入力していくそのような従来の計算操作方式においては、電子式卓上計算機や計算機型ソフトウェアの場合であれば、入力手順が頭の中に浮かぶ場合はその手順のまま打ち込んでいける。例えば加減算が連続するだけの場合や乗除算のいずれかだけが続く場合は計算式が長くなっても入力する手順が比較的明確である。しかし一方で例えば乗除算が複数回組み合わさる計算のうちどの数値にどの数値をどの順番で加減乗除していけばいいかが曖昧だったり不得意だったりする場合は入力するべき正しい計算式を一旦紙などに別記するなどして明確にしてから装置に打ち込んでいくような手順が伴う。
また、計算式が明確な場合であっても、演算処理回路の制御などの場合も含め、元となる計算式が1つでいずれかの数値を変えて複数の算出値を求める場合などにおいては、変形させた計算式に変更した上に残る同じ数値を再度入力しなければならないという煩わしさがあった。簡単な例で言うと三角形の面積を「底辺A×高さB÷2=面積C」のように打ち込んで求めたとすれば、その次に「違う面積で高さが同じ場合の底辺の長さ」を算出するには「面積D÷高さB×2=底辺E」のように変形させた計算式を新たに用いて打ち直す必要と更にこの例では「高さB」が入力済みの値なのに再び打ち込む手順となる。このような例が更に複雑な数値や長い計算式になったり件数が多くなると全体の計算量が多い処理もしくは多労な繰り返し作業となり得る。
本発明は、目的とする計算の種類や内容によっては計算処理量または計算作業量の低減を可能にする電子式計算機を提供する事を課題とする。
請求項1に記載の電子式計算機は、ハードウェア構成かソフトウェア構成かに限らず、個々を制御可能な行列構成から成る数値配列記憶部を用いて、該数値配列記憶部の行方向と列方向の位置関係の組み合わせにおいていずれかの方向には乗算の働きを持たせもういずれかの方向には加算の働きを持たせ、該数値配列記憶部全体を右辺相当領域と左辺相当領域に区切る構成とし、制御されるかもしくは固定された選択位置の該数値配列記憶部を除いた両辺相当領域同士の合算値差分を求める計算手法によって行列全体に等式が成立する選択位置の数値を得られる機能を特徴としている。
本発明による効果の1つは、計算作業に伴う計算式化作業の低減化である。計算式を構成しなくても入力できる計算処理または計算式を確認しなくても打ち込んでいける計算作業にも対応しつつ、従来においては計算式を構成してから演算するか計算式を確認しないと打ち込めない場合の処理数や作業数を低減できる効果がある。
簡単な例で言えば「辺の長さA、Bの長方形と辺の長さC、Dの長方形の面積比率E」を求めようとする場合、従来の電子式計算機において打ち込む数式は「A×B÷(C×D)=答E」または「A×B÷C÷D=答E」のようになり乗除算の順番を間違えないようにするために正しい数式を把握する注意が必要であるが、この例の場合の本発明における計算式相当は例えば図6のうち62に示したように各数値を配置表現する事ができ、それぞれの面積を示し得る乗算の位置関係を留めたまま、更に左辺合算値に対する右辺合算値での除算結果値を解答値Eの位置に得られるので全体の数式化を経ずに計算結果を算出する事ができる。
加えて本発明による別の効果の1つは、同じ計算式を元とする再計算や繰り返し計算における入力処理量または入力作業量の低減化である。
同じ題材の計算で数値の一部の加減乗除が変更になったり逆算が必要になったりした場合、従来の電子式計算機では最初からの入力や別の計算式を構成するかまたは確認してその都度新たな計算式を用いらなければならなかったが、本発明では扱う計算式によっては必ずしも変形した計算式を入力せずとも変更箇所だけの再入力で済ませられる特徴がある。
例えば前出の長方形2つの面積比の例題で解答値を得た後に、第二の計算例「面積比はEを維持するとし、辺の長さDがFに変わってAが変わらない場合の、元の辺の長さBから変更になる新たな長さGを求める」のように数値を変えた逆算が次の計算作業になるような場合、本発明における計算式相当の例によれば、図6のうち63に示したように、元Bの数値表示を新しく解答値の位置として選択し、元の解答値だった数値表示位置には数値Eを残したまま第二の計算例の通りに数値DをFに変更して入力すればAとCとEの値は再入力する必要がない上に依然として二つの長方形の面積比率計算である位置関係を成す全体構成は変わらない。
一般的に電子式計算機は与えられた計算式に従って演算を進める装置である特性上、数式自体の変形や逆算は特に数式変換処理手段などを構築しておかない限りは電子式計算機の基本的な演算処理としては計算式変換機能は実装されない。だが本発明による計算式処理の手法を適用すれば、電子式計算機において行列構成された数値の制御は基本特性の範疇なので本発明による特性の処理を明確性をもって運用できる。設計者が意図したか使用者から与えられた計算式を元に電子式計算機が解答値を算出するだけではなくその計算内容が常に逆算可能化されて扱う全ての数値同士の関係を同列に連動する値として制御できるので、例えば多面的な計算において総合的な計算量を低減できる可能性や、また例えば一面だけから見た計算式を与えて多面的な計算処理を期待できたり、更に例えば開発者や使用者の意図が特に及ばずなおかつ計算式的には間違いの無さが求められる何らかの用途において効果を生む可能性がある。
計算式相当卓の一例を示した説明図である。(実施例1) 数値入力卓の一例を示した説明図である。(実施例1) 解答値表示卓の一例を示した説明図である。(実施例1) 汎用数値記憶卓の一例を示した説明図である。(実施例1) 計算式相当における数値の配置構成の一例を示した説明図である。 計算操作の一例と再計算操作の一例を示した説明図である。 コンパクトな配置デザイン案の一例を示した説明図である。(実施例2)
数値配列記憶手段は、一般的な電子式計算機における記憶装置を用いて、計算式相当に含まれる数値のうち加算すなわち項の個数を一方向の配列数とし乗算すなわち係数の個数をもう一方向の配列数として対応させた以上の行列構成つまり二次元配列の構成と個数を設定し、該二次元配列内の個々の箇所の数値記憶部には目的用途の計算の桁数や精度に対応させた数値情報を記憶できる記憶装置の容量を割り当てる。例えば想定する計算式の右辺が「A+B+C」であれば右辺値相当領域に配列数を3行または3列が必要であるし、また例えば想定する計算式の左辺が「D×E×F×G」であれば左辺値相当領域に配列数を4列または4行が必要である。
使用者が直接数値を扱う場合の電子式数値計算システムにおいて、該数値配列記憶手段が記憶した数値を連動表示させる方法は、ハードウェア構成であれば従来数値表示に使用されてきたうちの何らかの数値表示器を必要数配置して構成する方法が考えられ、ソフトウェア構成であれば数値表示する全体もしくは部分的な配列数分の配置をディスプレイ画面上に構成する方法が考えられる。なお本出願においては電子式計算機のうちこのように使用者が直接数値を扱い結果を数値で求める用途に運用される比較的専用な形態を電子式数値計算システムと呼ぶ。
そのようにして該二次元配列上の全体もしくは一部の該数値記憶部を配置した該数値配列記憶手段には、該二次元配列上の任意の位置を制御または使用者が選択できる何らかの機能を組み込む。配列状の配置になるので例えば上下左右に移動指示可能なカーソル方式の選択方法が考えられ、また例えば配列上の個々の表示ごとに直接箇所選択できる選択ボタンを組み合わせる方法も考えられる。
数値入力手段は、一般的な計算機において何らかの方法で数値入力できる装置を用いて、扱う計算式が例えば二進数の演算処理回路であれば二進値または論理和と論理積などの入力制御回路が必要であり、また扱う計算式が例えば十進数の電子式数値計算システムであれば0〜9の10文字を装置側が識別できる入力方法への対応が必要である。計算式への対応設計によっては小数点やマイナス符号の識別も必要になる。そして、本発明においては加減乗除計算に対応する用途であっても「+」、「−」、「×」、「÷」つまり四則演算記号の識別は必ずしも必要ではない特徴がある。ハードウェア構成としては例えば物理的なキーボードやダイヤルなど、また何らかの自動認識を併用する方法も可能であり、また主に画面接触操作しか持たないハードウェア用のソフトウェアであれば接触操作画面上に例えば擬似的な入力ボタン類など再現するなど何らかの入力機能を配置する。
数値演算手段は論理回路やファームウェアやアプリケーションソフトウェア内のプログラムなど何らかの演算処理の方法を用いて設計する。該数値配列記憶手段は主に行列つまり主に二次元配列構成であるが、想定する計算式のうちの加算の機能をどちらの次元として乗算の機能をもうどちらの次元とするかを設計者が定める。本出願においては設計者が加算を割り当てた次元の方向を加算方向と呼びまた乗算を割り当てた次元の方向を乗算方向と呼び、更に加算方向および乗算方向それぞれにおいて選択中または処理中の位置の事を加算位置および乗算位置と主に呼ぶ。それらの次元の方向は内部処理であれば計算処理が成立する限りいずれでも良いが、インタフェースデザイン上の縦方向と横方向の配置においては扱う計算式の種類に適した方向の選定が望ましい。
計算用途の範囲で可変な様々な計算式に対応する上で、該数値配列記憶手段の配列の全体を左辺値相当領域と右辺値相当領域に区別できるように何らかの境界判別手段を設ける。その境界は内部処理的には動的に可変であるほうが計算式への対応の自由度が上がって望ましい場合がある一方、視認性を優先するなど比較的固定されたインタフェースで運用する設計の場合には、境界が明確で固定されていたほうが望ましい場合もある。境界を区別する制御方法もしくは表現としては例えば位置の明確化、固定または動的な境界の制御、視覚的には位置分け、色分け、目印分けなどが有効である。
本発明において操作面のインタフェースデザインは特に制限されないが、例えば出願人がスマートフォン向けに開発中のアプリケーションソフトウエアでは、画面の中央に大きめの「=」記号を配置するデザインによって左辺値相当領域と右辺値相当領域を明確に分断させている。これは従来の数式表現において左辺と右辺を等号で等値として表す場合が多い事を考えその名残とした例である。
該数値配列記憶手段に記憶された個々の数値記憶部における数値は数値入力手段によって制御または使用者の任意に従い逐次変更されるが、それらの数値を元に解答値を算出する計算処理を実行する場合、昨今の十分に高速化した電子式計算機であれば個々の数値もしくは個々の数値の中の1桁など変更可能な単位で更新されるごとに追従して解答値となる数値記憶部に反映出力する処理対応も可能である。一方であるいは計算式1件分を一通り入力し終えるまで解答値が連動する必要が無い使用方法であれば入力作業と確認作業を切り分けて対応し計算実行を行う何らかの開始方法を設けても良い。
例えば出願人が開発中である前出のアプリケーションソフトウエアにおいては「=」記号が計算実行ボタンを兼ねている。これは普及した電子式卓上計算機の多くにおいて使用者が計算手順の最後に「=」ボタンを押して結果値を出す操作方法に使用感を近づけた一例である。
本発明における計算式相当となる数値同士の位置構成の例を示す。図5は、本発明における方法のうち加算方向を横方向にまた乗算方向を縦方向に構成し、更に左辺と右辺の境界に「=」記号を用いた場合の計算式相当表現の例である。なお本出願ではこのように一般的な数式表現の内容に相当する意味を有して位置関係を成す数値同士の主に行列状配列の状態を計算式相当と呼ぶ。図5では元となる計算式において解答値を求める等式となっている場合には、各数値同士の位置関係のうち解答値の位置を破線枠で示してある。
まず、乗算方向に並んだ数値は互いに掛け合わされる値同士とし、各乗算位置ごとに各乗算結果値を求める。次に、加算方向に並んだ数値及び各乗算結果値を、互いに足し合わされる値同士とする。
そして、減算相当の計算をする場合には「元の値=引く値+結果値」に変形した加算として置き換え、左辺値相当領域と右辺値相当領域のうち解答値の位置が含まれる側に「引く値」を加算値として設定または入力する。
また、除算相当の計算をする場合には「元の値=割る値×結果値」に変形した乗算として置き換え、解答値の位置が含まれる乗算方向に「割る値」を乗算値として設定または入力する。
このようにして、加減乗除のうち加乗計算を計算要素とするかまたは明示して、減除計算については逆算された加乗計算に置き換える計算式相当表現が本発明による重要な特徴のうちの1つである。
加算または乗算については逆算値の加算が減算でありまた逆算値の乗算が除算であるので、本発明による計算手法において全体的に加算機能を減算機能に置き換えたり乗算機能を除算機能に置き換えると全体が逆算化されて同等の特徴を得られる手法にも応用ができる。一般的に減算は補数を加算する原理によって演算される場合がある事なども踏まえて、加乗計算や減除計算が表や裏の関係になる場合にどちらを表とするかは設計次第である。
なおこれらは加減乗除計算のみについての基本手法であり、何らかの関数や組込計算など応用要素に対応する設計の場合には数値同士の位置構成も複雑化する。例えば複数箇所の数値が自動で同じ数値かまたは連動する数値になる機能を持たせれば累乗計算や累乗根計算または方程式計算が自動化するなど考えられるが、計算用途上必要が無ければそのような機能は必ずしも必要ではない。
また、例えば図5の57に示した通り行列の並びの一部を融合させる事でより複雑に加減乗除の組み合わせとなる計算式にも対応できる可能性があり、または二次元配列状を簡略もしくは発展させて一次元もしくは三次元以上の多次元配列状に構成した場合はより単純化もしくは複雑な数学的機能にも対応できる可能性があるが、計算用途上必要が無ければこれらの機能も必ずしも必要ではない。
計算式相当の構成を成す数値配列情報は、必要な全ての位置に数値が満たされて左辺値相当領域と右辺値相当領域の合算値が等しければ等値判定が成立して完結した1つの計算式相当になる。この計算式相当に対応した計算結果となる解答値の算出に用いるためには数値配列情報の中の例えば一箇所を解答値の位置として設定する。解答値の位置は固定方式であってもある制限内の計算式相当に対応できるが、制御または使用者の任意の位置に可変で設定できたほうが計算式相当への対応の自由度は向上する。
数値配列情報の中に解答値の位置を用いない応用例としては、必要な全ての位置に数値を満たした上で計算を行う事で左辺値相当領域の合算値と右辺値相当領域の合算値から大小判定を結果とする機能も可能である。また例えば解答値の位置を複数箇所に設定して同じ数値になる機能を備えれば例えば複数の項が持つ同値の係数や累乗根などを求める処理なども可能である。
入力された計算式相当の数値配列情報から、設定または指定された配列上の位置に解答値を算出する内部計算方法の基本例を示す。
まず、乗算方向に並んだ数値は互いに掛け合わされる値同士なので、それぞれの乗算位置内で全ての数値を掛け合わせ乗算位置ごとの各乗算結果値すなわち項の値を求める。次に、加算方向に並んだ数値または各乗算結果値は互いに足し合わされる値同士なので、左辺値相当領域と右辺値相当領域でそれぞれ合算値を算出する。その基本計算の中で、解答値については内部計算によって算出しようとしている未定値であるので、解答値の位置を含む乗算位置と加算位置の計算は他の数値の計算より後回しにして差分として逆算する。
すなわち、例えば「解答値=(左辺値相当領域か右辺値相当領域のうち解答値を含まない側の合算値−右辺左辺値相当領域か右辺値相当領域のうち解答値を含む側で解答値の加算位置を除外した合算値)÷解答値の加算位置のみで解答値を除外した乗算値」の計算方法によって解答値が得られる。この計算方法は一例なので他に同様の結果を得られる計算方法も考えられまた何らかの関数や組込計算などによる計算機能が付加した場合には計算方法も複雑化する。また、この計算方法は例えば一般的な論理演算において加算処理として論理和処理を当てて乗算処理として論理積処理を当てた場合にも共通して有効である。
本出願による発明は、加減乗除計算を主とする計算処理設計全般に利用の可能性が及ぶものであるため、ハードウェア構成やソフトウェア構成のいずれであってもそれぞれの場合の実装要素のうち計算処理設計については共通性のある設計方法で考える事ができる。その計算処理部分の実施形態を中心に説明する。
図1は、本発明によって電子式数値計算システムを構成した一例の場合の計算処理のための機能構成を操作卓の一部と見傚した計算式相当卓の説明図であると同時に、視認手段や操作入力手段の要素を内部処理可能な制御手段の要素に置き換えて再構成する事により本発明による電子式計算機を構成する一例のうちの計算処理の原理図を得る事ができる図である。
図1において計算式相当卓1内の全体に行列構成で並ぶ数値記憶部122の集合が、数値配列記憶手段に相当する一例である。仮に横方向を行方向とし縦方向を列方向とすれば、この例では8行の加算方向と8列の乗算方向で配列を構成し、境界判別手段として中央に「=」記号を配置してある。個々の数値記憶部122に記憶または表示される情報は数値が主であるので、個々の選択状態を記憶または表示する選択情報記憶部123を伴う数値記憶部12のような構成が考えられる一方、昨今は扱う数値に例えば名称情報を付加して用いる電子式数値計算システムも普及しているので、そのような機能に対応する場合には更に付加情報記憶部134を組み合わせて選択情報記憶部と付加情報記憶部を伴う数値記憶部13とする構成も考えられる。

選択情報記憶部123は内部処理であれば個々の数値記憶部122ごとに記憶された数値が目的の計算式相当において使用されるどの種類の数値かまたは空白相当であるかの判別に用いる情報などを記憶する機能を有する。それらを視認するための判別方法としては選択情報記憶部123の記憶情報そのものを表示するかまたは選択情報記憶部123の記憶情報を元に数値記憶部122に連動する表示を必ずしも数値だけではなく例えば選択中や空白である意味を定めた表示にすれば数値か選択中か空白などのどれであるかを判別できる。
数値記憶部122を並べる行列の大きさが大きいほど計算式の項や係数の多さに対応できるが、電子式数値計算システムとする場合には計算式相当卓の物理的な寸法の範囲で数値記憶部122の表示の視認性を確保できる設計が必要である。例えば実装の方法によっては行列の部分範囲抽出機能やスクロール表示などを併用して配置した数値記憶部122の構成を超える行列情報に対応する設計も可能である。
出願人による試作実施例においては、例えば加算方向が最大4そして乗算方向が最大3あれば日常生活向けの計算機として使用可能であり、別の例では加算方向が最大6そして乗算方向が最大5あれば分割計算に及ぶ場合の分割回数を低減できたり単位変換を含めるなど幾分複雑化した計算式相当への対応性が向上する計算例を確認済みである。
境界判別手段の一例でもある「=」表示14の配置はこの例においては従来の数式表現からの名残の等号表示に過ぎないが、運用の用途によっては何らかの他の機能表示も有り得る。もし左辺値相当領域と右辺値相当領域の比較判定機能を持たせる場合には例えばこの「=」表示14の表示内容すなわち等号を可変表示制御可能な装置によって表示し判定結果に対応して不等号またはノットイコールを意味する表示内容に切り替えるなどの使用方法も可能である。
内部処理的には配列上の位置における境界判別手段に相当する境界を可変可能に設計すれば全体の配列数を左辺値相当領域および右辺値相当領域に可変で分配できて計算式相当への項数容量的な対応性が向上する。
図2は数値入力手段に相当する、計算式相当卓1に付随するうちの数値入力卓2としての一例である。この例では扱う数値を十進数とし、十進値を桁ごとに入力するためのテンキー部23には数字ボタンと小数点キー及び符号キーなどを備える。数値表示部22は、計算式相当卓1のうちの数値記憶部122による表示から容易に数値を視認できれば必ずしも必要ではない。計算式相当卓1に構成される数値記憶部122の配列の中から制御によるか任意の配列位置を選択する必要があるので、例として数値入力卓2には四方向操作ボタン24の装備を示したが、他に何らかの数値記憶部選択手段を備える場合にはこの四方向操作ボタン24は必ずしも必要ではない。解答値計算を実行するタイミング設計にもよるが、数値入力の作業に対して解答値計算出力が特に逐次追従する設計でない場合は何らかの計算実行制御方式や計算実行ボタン方式などが考えられるので、計算式相当卓や数値入力卓のどこかに例えば時間制御装置の一部や計算実行ボタンなどをどのように配置するかは設計次第である。
本発明による計算処理方法と従来の計算処理方法を併用する構成の応用も可能である。本発明による計算処理方法は主に加減乗除計算の変形に関する原理とも言え、その特性上、組み合わさる数値が多い計算や関数計算などは予め部分計算や何らかの計算で求められた後の途中結果値を用いる傾向になり得るので、それらの部分計算や途中結果値の計算を従来の計算方法で補い得る原理混在方式の演算処理を構成すれば目的の計算内容によっては計算効率を向上させ得る。その原理混在方式を数値入力卓2のような例において用いる場合は、例えばテンキー部23と数値表示部22が近接していれば加減乗除ボタンや関数ボタン類25を配置する事で従来方式の電子式卓上計算機に似せた実装ができる。数値入力卓内のみで完結する従来方式の数値計算機能も可能であるし、原理混在方式の更なる応用としては、従来方式の計算操作を主として、本発明の方式による計算操作に切り替えたい時に数値相当卓機能を起動するような設計も考えられる。または、従来の通りの加減乗除ボタン操作に対応して配列内での数値同士の位置関係を自動配置していきながら選択位置を移動するような機能も設計次第で可能である。計算相当卓切替ボタン26はそれらの場合の切り替え機能が連動するボタンの例である。
計算式相当卓1内に配列構成で並ぶ数値記憶部122は、主な使用方法においてはその内の主に1つが制御または選択されて解答値の位置として機能して計算実行後に解答値を表示をする事ができる。ただし配列状に並ぶ数値は必ずしも視認性が高いとは限らないので、例えば図3に一例を示すように解答値が連動して数値表示部32に数値表示される解答値表示卓3を設けると計算作業中の視認性を向上させられる。更に解答値の位置が可変な設計であれば位置を選択するための四方向操作ボタン33を解答値表示卓3に付属させると他の位置選択との混同を避けられたり位置選択する種類の切替が不要になる。あるいは個々の数値記憶部を直接選択できる何らかの選択手段を備える場合には必ずしも四方向操作ボタン33は必要ではなくその代わりに他の位置選択との切り替えを行う解答値選択切替ボタンがあれば済む場合もある。
本発明による計算処理方法においては、目的の計算式相当に含まれる数値同士の組み合わせ構成が配列の大きさの限界内に収まる場合には一回の計算実行で結果を得られるが、その組み合わせ数が限界を超過したり、または何らかの関数処理に相当する計算を必要とする場合など、複数回の分割計算で対応しなければならなくなる場合があり得る。例えば図4に示すような汎用数値記憶卓4を設ける事で、結果値かあるいは任意の位置の数値記憶部の値を一時的に転送や複製で記憶できる機能が備われば、制御であればプログラムの組み方によっては見かけ上の連続計算で大容量の計算式相当に対応できたり、操作であれば大容量の計算式相当の場合でも連続性のある操作手順で解答値を得られる可能性が高くなる。この汎用数値記憶の記憶個数は単数でも有用性があるが複数あればより複雑な全体計算への対応性が高くなる。更に個々の汎用数値記憶に数値情報と選択情報を伴う数値記憶部42もしくは数値情報と選択情報と付加情報を伴う数値記憶部43のように構成して数値表示機能を連動させたり記憶箇所を指定するために例えば記憶ボタン類44や選択操作ボタン類45を設けるとどの箇所に何の数値を記憶させたかを視認しながらの明確な操作が可能になる。
一般的な計算式は一行の表記に置き換えられる場合があるので例えばテキストデータに置き換えられる範囲でテキストデータとしての電子的記録が可能である。それに対して本発明による計算式相当においては、数値が含まれる主に二次元配列状の一部もしくは全体の位置関係を構成しているため、電子的に記録したり記録から復元して再使用するには配列情報に対応した何らかのファイル変換処理を行った上で入出力を行う。記録したファイルを識別するためには一般的には何らかのファイル名によって管理する方法があるが、計算式相当ごとに例えば二次元配列状の全体形が特徴を持つ傾向もあるので全体形を縮小した画像を自動生成してファイルの見出しとする方法も考えられる。
図1において付加情報記憶部134に示したようにいずれかの数値記憶部において付加情報を組み合わせて記憶する場合には、その付加情報が何らかのテキストデータである場合はテキストを編集しながら入力できるような付加情報入力卓があれば編集可能なテキストデータを付加させられる。もし計算式相当卓1での表示の視認性が不十分な場合には該付加情報入力卓の一部もしくは近接した位置に表示内容が連動する表示装置を配置して視認性を容易にしても良い。これらのような場合の付加情報は使用者が入力する以外にも、例えば数式計算処理が実行された際に用いられた加減乗除の種類から例えば「合計値」、「引いた数」、「掛けた値」などを自動生成したり、更には用途分野でその語句集合を設定した上で例えば金額計算ならば「単価」「個数」、「税」、「収支金額」など定型の付加情報を半自動で入力支援するような機能との連動も可能である。
一般的な計算作業は日常においても電子式卓上計算機のように小型で簡便化された装置でも行われている。図7は、例えばLSI類と液晶パネル類とボタン類によって構成されたか、または表計算ソフトのような行列表示や操作部の構築が可能な機能に類する何らかの計算機操作手段構築環境によって構成された事を想定したコンパクトな配置デザイン案の一例である。表示画面と使用者の視点が近くて視認性が十分であれば必ずしも数値入力表示や解答値表示を個別に配置する必要が無く、この例では下線表示により選択表示された数値記憶部743が入力中の数値を示して視認でき、また囲み枠表示により選択表示された数値記憶部744が解答値を示して視認できる。何らかの座標選択操作によって配列表示内の位置を選択可能なデバイスを用いるかそうでなければ上下左右に選択操作可能な四方向操作ボタン74を備えると、この例では選択対象切替ボタン742との併用によって各々の機能とする位置の数値記憶部を選択できる。十進値を扱う場合はテンキー部73に小数点ボタンや符号ボタンなどを備えたほうが一般的である。本発明による計算操作の原理では加減乗除ボタンを必ずしも用いないが、原理混在方式による設計であれば加減乗除ボタンや関数ボタン類75を備えて従来の計算操作との併用も可能である。
本発明による計算手法を用いると電子式計算機全般においてハードウェア構成かソフトウェア構成を問わず多くの場合の主に加減乗除計算の繰り返しにおいて処理数や作業数の低減効果がもたらされる可能性がある。産業において多くの場合に伴う数値や数量の計算処理や計算作業が低減する効果は有益性を持つ。何らかの内部計算処理方法として用いた場合には元の数式から変形された計算式相当をも得られるため従来よりも幅広い運用方法をもたらす可能性がある。また人々の日常生活においても欠かせない個数や数量や金額などの計算操作を計算内容によっては特に困難にする事無く簡便化できる可能性がある。
1 :計算式相当卓
12 :選択情報記憶部を伴う数値記憶部
13 :選択情報記憶部と付加情報記憶部を伴う数値記憶部
122:数値記憶部
123:選択情報記憶部
134:付加情報記憶部
14 :「=」表示
2 :数値入力卓
22 :数値表示部
23 :テンキー部
24 :四方向操作ボタン
25 :加減乗除ボタンや関数ボタン類
26 :計算相当卓切替ボタン
3 :解答値表示卓
32 :数値表示部
33 :四方向操作ボタン
4 :汎用数値記憶卓
42 :数値情報と選択情報を伴う数値記憶部
43 :数値情報と選択情報と付加情報を伴う数値記憶部
422:数値記憶部
423:選択情報記憶部
434:付加情報記憶部
44 :記憶ボタン類
45 :選択操作ボタン類
52 :加算の一例における計算式相当
53 :減算の一例における計算式相当
54 :乗算の一例における計算式相当
55 :除算の一例における計算式相当
56 :加減乗除算の一例における計算式相当
57 :複雑な加減乗除算に対応した一例における計算式相当
62 :長方形の面積比率を求める計算の一例についての説明図
63 :面積比率から長方形の一辺を求める例についての説明図
7 :コンパクトな配置デザイン案の一例
72 :数値記憶部
73 :テンキー部
74 :四方向操作ボタン
742:選択対象切替ボタン
743:下線表示により選択表示された数値記憶部
744:囲み枠表示により選択表示された数値記憶部
75 :加減乗除ボタンや関数ボタン類

Claims (1)

  1. 個々を制御可能な行列構成から成る数値配列記憶手段を用いて、該数値配列記憶手段の行方向と列方向の位置関係の組み合わせにおいていずれかの方向には乗算の働きを持たせもういずれかの方向には加算の働きを持たせ、該数値配列記憶手段を主に右辺相当領域と左辺相当領域それぞれで構成するかまたは区切る構成とし、制御されるかもしくは固定された選択位置の該数値配列記憶手段を除いた両辺相当領域同士の合算値差分を求める計算手法によって行列全体に等式が成立する選択位置の数値を得られる機能を特徴とする電子式計算機。
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