JP2019095312A - 3軸加速度センサ - Google Patents

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前川 忠彦
Tadahiko Maekawa
忠彦 前川
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Abstract

【課題】小型かつ安価であるとともに、加速度に加えて応力波の計測が可能な3軸加速度センサを提供する。【解決手段】加速度センサ1は、帯状金属板を折り曲げてなる板状部材3と、角柱状の金属部材からなる梁部材7と、梁部材7の先端部に支持された重錘8と、を備える。板状部材3は、筐体板金2への取付部となるXY平面に沿った底壁4と、YZ平面に沿って立ち上がった第1側壁5および第2側壁6を有し、第1側壁5から梁部材7がX方向に延びている。X方向歪みゲージ11、Y方向歪みゲージ12およびZ方向歪みゲージ13によって3軸の加速度を測定される。X方向応力波歪みゲージ14、Y方向応力波歪みゲージ15およびZ方向応力波歪みゲージ16によって各方向の応力波が計測される。【選択図】図2

Description

この発明は、例えば情報通信機器のような電子機器を収容して輸送するための板金製筐体に取り付けられて用いられる3軸加速度センサに関する。
例えば情報通信機器を長距離輸送する際に、製品を収容した筐体は、飛行機や船舶あるいは輸送車両内の様々な場面において衝撃荷重を受ける。そのため、一般に、JIS規格に基づいた梱包落下衝撃試験等によって製品の耐衝撃性を検討した上で、製品の設計、製造ならびに出荷時の梱包を行っている。
しかしながら、JIS規格に基づいた試験のみでは、輸送中に起こり得る衝撃荷重に対する製品の強度や梱包材ないし緩衝材の構成が必ずしも十分でない場合がある。そのため、筐体に加速度センサを設け、筐体に作用する衝撃荷重を常時計測することが望まれている。
さらに、上記のような電子機器輸送用の筐体に関しては、筐体に衝撃荷重が作用したときに、これによって発生する応力波を加速度センサが計測できることが望ましい。板金製筐体に生じた応力波の振幅がある値を越えると、板金からなる筐体は変形し、逆方向へ同じ応力波を与えない限り元に戻らない。従って、筐体の強度設計のためにも、応力波の振幅を計測できることが望ましい。
特許文献1には、可撓部を介して重錘部が支持されてなる片持梁に一対の起歪板を配置し、これらの起歪板に計4枚の歪みゲージを取り付けてなる1軸の加速度センサが開示されている。この加速度センサは、ケーシング内に収容された状態で加速度計測の対象となる対象物に取り付けられる。
また特許文献2には、半導体製造技術を利用して、方形のシリコンウエハの四隅に矩形の貫通部を形成するとともに、十字形に残った部分の中央部を厚肉部とし、かつこの厚肉部を支持する4つの薄肉部にそれぞれ一対の拡散歪みゲージを形成した3軸の加速度センサが開示されている。
特開平7−167886号公報 特許第3034620号公報
特許文献1の加速度センサは、1軸加速度センサであり、3軸の加速度を検知するためには3個組み合わせて用いる必要があるため、例えば電子機器輸送用の筐体に設けようとすると、筐体内のスペースを無駄に占有してしまい、好ましくない。
特許文献2の加速度センサは、変形し得るシリコンウエハそのものに拡散歪みゲージを形成した構成であるので、衝撃荷重を受けたときの応力波を計測することはできない。例えば、電子機器輸送用の筐体に何らかの衝撃荷重が加わった場合、これによって、筐体の板金表面上に縦波の応力波(板金を伸縮させる方向の歪み)が衝撃荷重と同じ方向に進行するようになる。文献2の加速度センサを板金製筐体の表面に取り付けたとすると、板金の撓みや捻りを検出することはできるものの、板金の表面上を進行する縦波の応力波(板金を伸縮させる方向の歪み)を計測することはできない。
また、従来市販されている公知の3軸加速度センサとりわけ10000Hz〜20000Hz程度までの計測が可能な3軸加速度センサは、いずれも高価であり、例えば電子機器を保護する筐体そのものよりも高価となるような場合には現実的に利用が困難である。
この発明に係る3軸加速度センサは、
対象物への取付部となるXY平面に沿った底壁を有するとともに、この底壁のX方向の両端からYZ平面に沿って立ち上がった第1側壁および第2側壁を有する板状部材と、
上記第1側壁の内側面に基端が固定され、かつX方向に延びた梁部材と、
この梁部材の先端部に支持された重錘と、
上記第1側壁のYZ平面に沿った表面に取り付けられ、上記第1側壁のX方向に沿った曲げに応答する第1歪みゲージと、
上記梁部材のXY平面に沿った表面に取り付けられ、上記梁部材のY方向に沿った曲げに応答する第2歪みゲージと、
上記梁部材のYZ平面に沿った表面に取り付けられ、上記梁部材のZ方向に沿った曲げに応答する第3歪みゲージと、
を備えて構成されている。
このような構成では、重錘が片持ち梁となる梁部材によって支持され、さらにこの梁部材が片持ち状態の第1側壁によって支持されているため、対象物から重錘に加速度が作用すると、XYZの3軸について各々の成分が検出される。X方向の加速度により梁部材を支持する第1側壁にX方向に沿った曲げ歪みが生じ、このX方向の曲げ歪みは、第1歪みゲージによって検出される。Y方向の加速度により梁部材にY方向に沿った曲げ歪みが生じ、このY方向の曲げ歪みは、第2歪みゲージによって検出される。Z方向の加速度により梁部材にZ方向の曲げ歪みが生じ、このZ方向の曲げ歪みは、第3歪みゲージによって検出される。
好ましくは、本発明の3軸加速度センサは、
上記底壁のXY平面に沿った表面に取り付けられ、上記対象物のX方向に沿った応力波に応答する第4歪みゲージと、
上記底壁のXY平面に沿った表面に取り付けられ、上記対象物のY方向に沿った応力波に応答する第5歪みゲージと、
上記第2側壁のYZ平面に沿った表面に取り付けられ、上記対象物のZ方向に沿った応力波に応答する第6歪みゲージと、
をさらに備えている。
このような3軸加速度センサでは、第4〜第6歪みゲージによって、3軸加速度センサが取り付けられている対象物(例えば板金製筐体)に衝撃荷重が作用した際に衝撃荷重の入力方向に沿って進行する縦波となる応力波の計測が可能である。すなわち、第4歪みゲージが検出するX方向に沿った歪みは、X方向の縦波の応力波の大きさに比例する。同様に、第5歪みゲージが検出するY方向に沿った歪みは、Y方向の縦波の応力波の大きさに比例し、第6歪みゲージが検出するZ方向に沿った歪みは、Z方向の縦波の応力波の大きさに比例する。従って、XYZ方向の衝撃荷重を測定することが可能となる。
本発明の好ましい一つの態様では、各々の歪みゲージは、各部材の裏面の対称位置に誤差キャンセル用の同一の歪みゲージを備えている。例えば、第1歪みゲージであれば、第1側壁の外側面に当該第1歪みゲージが取り付けられているとすると、第1側壁の内側面に全く同じ歪みゲージが誤差キャンセル用の歪みゲージとして対称位置(換言すれば投影したときに互いに重なり合う全く同じ位置)に配置されている。他の第2〜第6歪みゲージについても同様である。
各々の歪みゲージとしては、自己温度補償機能を備えた歪みゲージを用いることが望ましい。これらの歪みゲージとしては、一般に市販されている歪みゲージを利用することが可能である。
好ましい一実施例においては、上記板状部材は金属板からなり、
上記梁部材は、上記板状部材の金属よりもヤング率が低い金属材料から角柱状に形成されている。
また、好ましい一つの態様では、本発明の3軸加速度センサは、電子機器を収容して輸送する板金製筐体を対象物として該筐体に取り付けられている。
この発明によれば、重錘に作用する加速度を梁部材と第1側壁の曲げ歪みとして第1〜第3歪みゲージによって3軸方向に容易に測定することができる。重錘および梁部材は板状部材の第1側壁と第2側壁との間に配置されるため、比較的に小型に構成することができ、また高価な部品を用いることがないため比較的に安価に製造することができる。従って、小型かつ安価な3軸加速度センサを提供することができる。
一実施例の3軸加速度センサの斜視図。 歪みゲージの配置を示す3軸加速度センサの斜視図。 X方向に沿った重錘の振動をモデル化して示した説明図。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
[実施例の構成の説明]
図1および図2は、この発明に係る3軸加速度センサ1の一実施例を示している。この加速度センサ1は、測定対象物として、電子機器例えば情報通信機器を長距離輸送する際に情報通信機器を収容する板金製筐体の適宜箇所に取り付けられている。図では、加速度センサ1が取り付けられた筐体の板金2の一部のみを示している。この板金2は、筐体の正面板や側面板などの適宜な箇所でよく、筐体の内部の仕切り板などであってもよい。筐体を構成する板金2は、冷間圧延鋼板のような鉄系あるいはステンレス鋼板などの金属板からなり、例えば、1〜2.5mm程度の板厚を有している。なお、図1および図2には、互いに直交するX,Y,Zの3軸を図示してあるが、図示例では、板金2の面に沿ってX方向およびY方向を定義し、板金2の厚み方向をZ方向とする。
加速度センサ1は、帯状金属板を折り曲げてなる板状部材3と、角柱状の金属部材からなる梁部材7と、梁部材7の先端部に支持された重錘8と、板状部材3および梁部材7の所定位置に貼着された複数の歪みゲージ11〜16と、から大略構成されている。
板状部材3は、板金2への取付部となるXY平面に沿った長方形状の底壁4を中央部に有し、かつこの底壁4のX方向の両端からYZ平面に沿って立ち上がった第1側壁5および第2側壁6を有する。つまり、第1側壁5および第2側壁6は、底壁4の両端から90°折れ曲がった形に形成されていて、互いに対向している。一実施例では、第1側壁5および第2側壁6は、それぞれ略正方形状をなし、基本的に対称の形状をなしている。底壁4は、板金2表面に重ねられ、かつ複数本(例えば4本)のネジ9によって板金2に堅固に固定されている。
板状部材3は、板金2と同様に、冷間圧延鋼板のような鉄系あるいはステンレス鋼板などの比較的剛性の高い金属板から構成されている。板状部材3の板厚は、板金2の板厚と同等か板金2よりも少し厚いことが好ましく、例えば、1〜5mm程度である。
上記梁部材7は、図示例では断面正方形の角柱形状をなしており、基端が第1側壁5の先端部の内側面に固定されている。詳しくは、第1側壁5を貫通するネジ18が梁部材7の基端部に螺合しており、このネジ18によって梁部材7が第1側壁5に堅固に取り付けられている。そして、梁部材7は、板状部材3の第1側壁5から第2側壁6へ向かってX方向に直線的に延びている。梁部材7は、ZX平面に沿った一対の第1側面7aと、XY平面に沿った一対の第2側面7bと、を有する。なお、梁部材7は、必ずしも角柱形状に限られるものではないが、Y軸およびZ軸方向への曲げ歪みの測定精度などの点から断面正方形の角柱形状とすることが最も現実的である。
梁部材7は、金属材料から構成されており、板金2や板状部材3を構成する金属材料よりもヤング率が低い金属、例えばアルミニウム合金から形成されている。
重錘8は、図示例では、立方体形状をなし、梁部材7の先端に固定されている。詳しくは、重錘8を貫通するネジ19が梁部材7の先端部に螺合しており、このネジ19によって重錘8が梁部材7に堅固に取り付けられている。重錘8は、それぞれXY平面、YZ平面およびZX平面に沿った6つの面を有し、各々の面は、梁部材7の断面よりも大きなものとなっている。なお、重錘8は、板状部材3の第1側壁5および第2側壁6により画定される空間内に位置し、少なくとも大部分がこの空間内に収まっている一方、底壁4を固定するネジ9の頭部に対して互いに干渉することがないように僅かな間隙が確保されている。重錘8は、梁部材7よりも密度の高い金属、例えば、鉄やステンレス鋼から構成されている。
このように重錘8が梁部材7の先端部に取り付けられることで、梁部材7は、先端に重錘8を備えた片持ち梁として構成される。また、板状部材3の底壁4から立ち上がった第1側壁5も、梁部材7を介して重錘8を支持していることから、一種の片持ち梁として構成される。
歪みゲージ11〜16は、いずれも、測定面に接着剤を介して貼り付ける形式の市販の歪みゲージからなり、基本的に同一の歪みゲージが用いられている。歪みゲージとしては、温度による抵抗変化や材料の熱膨張さらにはケーブルの抵抗変化などの温度依存性を排除した自己温度補償機能を備えたものが望ましい。
歪みゲージ11〜16の配置は、図2に示されている。なお、図示するように各歪みゲージ11〜16は、細長い形状をなしており、その長手方向が歪み検出方向である。
X方向歪みゲージ11(請求項の第1歪みゲージに相当)は、第1側壁5の基部(つまり底壁4側の端部)付近において該第1側壁5のXY平面に沿った表面に取り付けられている。詳しくは、第1側壁5のX方向に沿った曲げ歪みに応答するように、その方向が設定されている。またX方向歪みゲージ11は、第1側壁5のY方向の寸法の中央に位置している。
Y方向歪みゲージ12(請求項の第2歪みゲージに相当)は、梁部材7のZX平面に沿った第1側面7aの基部(第1側壁5側の端部)表面に取り付けられている。詳しくは、梁部材7のY方向に沿った曲げ歪みに応答するように、その方向が設定されている。またY方向歪みゲージ12は、第1側面7aのZ方向の寸法の中央に位置している。
Z方向歪みゲージ13(請求項の第3歪みゲージに相当)は、梁部材7のXY平面に沿った第2側面7bの基部(第1側壁5側の端部)表面に取り付けられている。詳しくは、梁部材7のZ方向に沿った曲げ歪みに応答するように、その方向が設定されている。またZ方向歪みゲージ13は、第2側面7bのY方向の寸法の中央に位置している。
以上の3種の歪みゲージ11〜13は、XYZ3軸の加速度を計測するためのものである。
実施例の加速度センサ1は、さらに、衝撃荷重により筐体の板金2に生じる応力波の計測のために、X方向応力波歪みゲージ14(請求項の第4歪みゲージに相当)、Y方向応力波歪みゲージ15(請求項の第5歪みゲージに相当)、Z方向応力波歪みゲージ16(請求項の第6歪みゲージに相当)を備えている。
X方向応力波歪みゲージ14は、板状部材3の底壁4のXY平面に沿った表面に取り付けられている。詳しくは、板金2のX方向に沿った応力波(X方向に沿った引張圧縮歪み)に応答するように、その方向が設定されている。X方向応力波歪みゲージ14は、底壁4のX方向の寸法の中央に位置し、かつY方向の寸法の中央に位置している。
Y方向応力波歪みゲージ15は、同じく板状部材3の底壁4のXY平面に沿った表面に取り付けられている。詳しくは、板金2のY方向に沿った応力波(Y方向に沿った引張圧縮歪み)に応答するように、その方向が設定されている。Y方向応力波歪みゲージ15は、底壁4のX方向の中央に位置し、かつY方向については底壁4の上縁部に位置している。
Z方向応力波歪みゲージ16は、板状部材3の第2側壁6のYZ平面に沿った表面に取り付けられている。詳しくは、板金2のZ方向に沿った応力波(Z方向に沿った引張圧縮歪み)に応答するように、その方向が設定されている。Z方向応力波歪みゲージ16は、第2側壁6のY方向の寸法の中央に位置し、かつZ方向については、底壁4寄りの端部に位置している。
ここで、歪みゲージ11〜16の各々は、各部材の裏面の対称位置に誤差キャンセル用の同一の歪みゲージを備えている。換言すれば、X方向歪みゲージ11、Y方向歪みゲージ12、Z方向歪みゲージ13、X方向応力波歪みゲージ14、Y方向応力波歪みゲージ15、Z方向応力波歪みゲージ16は、それぞれ一対の歪みゲージを組み合わせて構成されている。例えば、X方向歪みゲージ11は、図2では第1側壁5の外側面に示されているが、第1側壁5の内側面の同じ位置(X方向に投影したときに互いに重なり合う位置)に同じ歪みゲージが配置されている。他のY方向歪みゲージ12、Z方向歪みゲージ13、X方向応力波歪みゲージ14、Y方向応力波歪みゲージ15、Z方向応力波歪みゲージ16についても同様である。
[加速度の測定の説明]
加速度センサ1が取り付けられている筐体(板金2)が何らかの衝撃荷重を受けると、重錘8に正弦波の加速度が発生する。板状部材3の第1側壁5および梁部材7は、いずれも片持ち梁となるので、重錘8の加速度に伴い、それぞれ、正弦波の曲げ振動を発生する。
この正弦波の曲げ振動の周波数と重錘8の正弦波の加速度の周波数は互いに等しく、両者は同期したものとなる。第1側壁5のX方向の曲げ歪みは、X方向歪みゲージ11によって測定できる。同様に、梁部材7のY方向の曲げ歪みは、Y方向歪みゲージ12によって測定でき、梁部材7のZ方向の曲げ歪みは、Z方向歪みゲージ13によって測定できる。これらによって、重錘8の加速度の周波数を測定できる。
さらに、第1側壁5や梁部材7が曲げ振動時に発生する歪みの大きさは、重錘8の加速度の振幅と比例関係にある。従って、各歪みゲージ11〜13が検出する歪みの大きさから重錘8の加速度の振幅を計算することができる。
図3は、一例として筐体(板金2)にX方向の加速度が作用したときの重錘8および第1側壁5の挙動をモデル化して示した説明図である。
衝撃荷重により重錘8がX方向に正弦波の加速度を発生すると、板状部材3の第1側壁5は、X方向に正弦波の曲げ振動を始める。このとき、X方向歪みゲージ11は、第1側壁5の曲げ振動によって伸縮し、正弦波の単振動を出力する。このX方向歪みゲージ11の単振動の周期は、重錘8のX方向に沿った正弦波の加速度の周期と同期しており、かつX方向歪みゲージ11の単振動の振幅は、重錘8のX方向に沿った正弦波の加速度の振幅と比例関係にある。そのため、X方向歪みゲージ11の単振動の振幅を計測することで重錘8の加速度の振幅が求められる。
具体的には、重錘8の質量をM[kg]、加速度の振幅をA[m/s2]、重錘8からX方向歪みゲージ11までのZ方向の距離をL[m]、第1側壁5の厚みをh[m]、第1側壁5の断面二次モーメントをIとすると、X方向歪みゲージ11で測定される歪みεxは、
εx=MALh/2I・・・式1
という関係になる。
そのため、重錘8の加速度A[m/s2]は、
A=2Iεx/MLh・・・式2
となる。
ここで、知りたいのは重錘8の加速度Aではなく筐体(板金2)の加速度であるが、筐体(板金2)の加速度の周期と重錘8の加速度の周期は同期しており、かつ筐体(板金2)の加速度の振幅は重錘8の加速度の振幅から計算可能である。
具体的には、加速度センサ1が取り付けられている板金2の変位をU=Bsin(ωt)[m]と置くと、加速度はω2Bsin(ωt)[m/s2]となる。従って、板金2の加速度の振幅はω2Bとなる。但し、ωは板金2の加速度の角周波数である。
このとき、図3に示す曲げ振動のモデルにおいて、重錘8のX方向の変位xを、
Figure 2019095312
と置くと、下記の式3が得られる。
Figure 2019095312
但し、Cは履歴減衰係数、Eはヤング率、k は曲げ剛性係数で、k=L3/3EIである。
ここから、下記の式4が得られる。
Figure 2019095312
重錘8の加速度Aの振幅|A|は、
|A|=ω2α・・・式5
となる。
従って、式4と式5とから筐体(板金2)の加速度の振幅ω2Bが求まる。
以上の関係は、Y方向歪みゲージ12およびZ方向歪みゲージ13についても同様であるので、加速度センサ1に設けられたX方向歪みゲージ11、Y方向歪みゲージ12およびZ方向歪みゲージ13によってXYZの3軸の加速度の計測が可能である。
[応力波の計測の説明]
次に筐体(板金2)表面上に生じる縦波の応力波の測定について説明する。筐体の何れかの箇所に衝撃荷重が加わった際には、筐体の板金表面上に縦波の応力波が衝撃荷重と同じ方向に進行する。この応力波の周波数は、加速度センサ1に設けられたX方向応力波歪みゲージ14、Y方向応力波歪みゲージ15およびZ方向応力波歪みゲージ16が検出する歪みの周波数に同期する。そして、応力波の振幅は、これら歪みゲージ14〜16の歪みの振幅と比例する。従って、各歪みゲージ14〜16の歪みの振幅を測定することで、筐体(板金2)表面上の縦波の応力波の振幅を計算できる。
例えば、X方向の応力波について説明すると、X方向応力波歪みゲージ14が検出した歪みεxは、筐体の板金2表面上に発生するX方向の縦波の応力波σx[N/m2]に比例し、
σx=E・εx・・・式6
である。但し、Eはヤング率である。
そのため、X方向応力波歪みゲージ14の値を測定することで、X方向の応力波の大きさを計算できる。
上記の関係は、Y方向応力波歪みゲージ15およびZ方向応力波歪みゲージ16についても同様であるので、図2に示したように配置されたX方向応力波歪みゲージ14、Y方向応力波歪みゲージ15およびZ方向応力波歪みゲージ16によって筐体に加わったXYZ方向の衝撃荷重を測定することが可能になる。
なお、前述したように、各歪みゲージ14〜16をそれぞれ対として配置することで、対象とする歪み以外の要因による誤差をキャンセルすることが可能である。
このように、上記実施例の3軸加速度センサ1によれば、例えば情報通信機器の長距離輸送に用いられる筐体に何らかの衝撃荷重が加わったような場合に、3軸の加速度を測定することができるとともに、板金表面上を衝撃荷重と同じ方向に進行する縦波の応力波を計測することができる。また、実施例の加速度センサ1は、第1側壁5および第2側壁6を備えた板状部材3の内側に梁部材7および重錘8が収容されたような構成となることから、十分に小型に構成することができる。しかも、市販の一般的な歪みゲージを利用して構成することができ、格別に高価な部品を必要としないので、安価に提供することができる。
1…加速度センサ
2…板金(筐体)
3…板状部材
5…第1側壁
6…第2側壁
7…梁部材
8…重錘
11…X方向歪みゲージ(第1歪みゲージ)
12…Y方向歪みゲージ(第2歪みゲージ)
13…Z方向歪みゲージ(第3歪みゲージ)
14…X方向応力波歪みゲージ(第4歪みゲージ)
15…Y方向応力波歪みゲージ(第5歪みゲージ)
16…Z方向応力波歪みゲージ(第6歪みゲージ)

Claims (6)

  1. 対象物への取付部となるXY平面に沿った底壁を有するとともに、この底壁のX方向の両端からYZ平面に沿って立ち上がった第1側壁および第2側壁を有する板状部材と、
    上記第1側壁の内側面に基端が固定され、かつX方向に延びた梁部材と、
    この梁部材の先端部に支持された重錘と、
    上記第1側壁のYZ平面に沿った表面に取り付けられ、上記第1側壁のX方向に沿った曲げに応答する第1歪みゲージと、
    上記梁部材のZX平面に沿った表面に取り付けられ、上記梁部材のY方向に沿った曲げに応答する第2歪みゲージと、
    上記梁部材のXY平面に沿った表面に取り付けられ、上記梁部材のZ方向に沿った曲げに応答する第3歪みゲージと、
    を備えてなる3軸加速度センサ。
  2. 上記底壁のXY平面に沿った表面に取り付けられ、上記対象物のX方向に沿った応力波に応答する第4歪みゲージと、
    上記底壁のXY平面に沿った表面に取り付けられ、上記対象物のY方向に沿った応力波に応答する第5歪みゲージと、
    上記第2側壁のYZ平面に沿った表面に取り付けられ、上記対象物のZ方向に沿った応力波に応答する第6歪みゲージと、
    をさらに備えてなる請求項1に記載の3軸加速度センサ。
  3. 各々の歪みゲージは、各部材の裏面の対称位置に誤差キャンセル用の同一の歪みゲージを備えている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の3軸加速度センサ。
  4. 各々の歪みゲージとして、自己温度補償機能を備えた歪みゲージを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の3軸加速度センサ。
  5. 上記板状部材は金属板からなり、
    上記梁部材は、上記板状部材の金属よりもヤング率が低い金属材料から角柱状に形成されている、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の3軸加速度センサ。
  6. 電子機器を収容して輸送する板金製筐体を対象物として該筐体に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の3軸加速度センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021139641A (ja) * 2020-03-02 2021-09-16 三菱重工業株式会社 振動計測装置及びこれを備えた回転体

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