JP2019094755A - 折り畳み式トラスユニット、屋根用部材及び建物の骨格構造 - Google Patents

折り畳み式トラスユニット、屋根用部材及び建物の骨格構造 Download PDF

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茂樹 湯本
Shigeki Yumoto
茂樹 湯本
忠久 金杉
Tadahisa Kanasugi
忠久 金杉
暢雄 田部
Nobuo Tanabe
暢雄 田部
学 梅田
Manabu Umeda
学 梅田
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Abstract

【課題】搬送効率が良好で、現場における設置工程をも省力化可能な、軽量で構造耐力を有する建築資材を提供する。【解決手段】第1の中央束材12及び第2の中央束材13と、第1の中央束材12の左側に交互に配置された複数の斜材及び束材と、第2の中央束材13の右側に交互に配置された複数の斜材及び束材とを備え、第1の中央束材12左の各斜材は、その上端が左隣の束材の上端にボルト33及びナット34を介して回動自在に係合されると共に、その下端が右隣の束材または第1の中央束材12の下端にボルト33及びナット34を介して回動自在に係合され、第2の中央束材13右の各斜材は、その上端が右隣の束材の上端にボルト33及びナット34を介して回動自在に係合されると共に、その下端が左隣の束材または第2の中央束材13の下端にボルト33及びナット34を介して回動自在に係合される第1の折り畳み式トラスユニット10。【選択図】図1

Description

この発明は、搬送時には小さく折り畳んでスペース効率を高めることができ、設置に際しては横に広げて形状を固定することで、高い剛性を発揮する折り畳み式トラスユニットと、これを用いた屋根用部材及び建物の骨格構造に関する。
従来、温室や農業ハウス等の建物を設置するに当たり、予め工場で柱となる鉄骨材に梁の一部等を溶接した上で現地に運び込み、各鉄骨材をボルトやねじを用いて組み立てることが行われていた。
ガラス温室 インターネットURL:https://www.daisen.co.jp/greenhouse/glass.html 検索日:平成29年11月10日 鉄骨ハウス インターネットURL:http://www.iwasa-s.org/index.php?steel-greenhouse 検索日:平成29年11月10日
しかしながら、このような溶接済みの鉄骨材は嵩張り、トラックの荷台において比較的大きなスペースを占めるため、搬送効率が悪いという問題があった。
また、溶接による耐食性の低下を防止するために、溶接後に錆防止用のドブ漬けメッキ処理による溶融亜鉛メッキを鉄骨材に施すことが必須となり、その分、手間とコストが大幅に増えるのは勿論、部材の厚みと重量が増大するという問題もあった。
この発明は、従来の上記問題を解決するために案出されたものであり、搬送効率が良好で、かつ、現場における設置作業の省力化も可能な、軽量で構造耐力を有する建築資材の提供を目的としている。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載した折り畳み式トラスユニットは、交互に配置された複数の斜材及び複数の束材を備え、各斜材の上端が、隣接する一方の束材の上端に回動自在に係合されると共に、各斜材の下端が、隣接する反対側の束材の下端に回動自在に係合され、さらに、各斜材及び束材の間隔を広げた際に、上記回動を規制するロック手段を備えたことを特徴としている。
請求項2に記載した折り畳み式トラスユニットは、中央束材と、中央束材の左側に交互に配置された1または複数の斜材及び束材と、中央束材の右側に交互に配置された1または複数の斜材及び束材とを備え、中央束材の左側に配置された各斜材は、その上端が左隣に配置された束材の上端にネジを介して回動自在に係合されると共に、その下端が右隣に配置された束材または中央束材の下端にネジを介して回動自在に係合され、中央束材の右側に配置された各斜材は、その上端が右隣に配置された束材の上端にネジを介して回動自在に係合されると共に、その下端が左隣に配置された束材または中央束材の下端にネジを介して回動自在に係合され、さらに、各斜材及び束材の間隔を広げた際に、上記ネジを締めることによって上記斜材の回動が規制されることを特徴としている。
請求項3に記載した折り畳み式トラスユニットは、中央束材と、中央束材の左側に交互に配置された1または複数の斜材及び束材と、中央束材の右側に交互に配置された1または複数の斜材及び束材とを備え、中央束材の左側に配置された各斜材は、その上端が右隣に配置された束材または中央束材の上端にネジを介して回動自在に係合されると共に、その下端が左隣に配置された束材の下端にネジを介して回動自在に係合され、中央束材の右側に配置された各斜材は、その上端が左隣に配置された束材または中央束材の上端にネジを介して回動自在に係合されると共に、その下端が右隣に配置された束材の下端にネジを介して回動自在に係合され、さらに、各斜材及び束材の間隔を広げた際に、上記ネジを締めることによって上記斜材の回動が規制されることを特徴としている。
請求項4に記載した折り畳み式トラスユニットは、請求項2または3のトラスユニットであって、さらに、上記の各束材が上記中央束材よりも縦寸法が短く、また、中央束材に最も近い位置に配置された束材の縦寸法が最も長く、中央束材から位置が遠ざかる程、その縦寸法が短くなることを特徴としている。
請求項5に記載した折り畳み式トラスユニットは、請求項1〜4のトラスユニットであって、さらに、上記束材及び中央束材の上端または下端にガセットが接続されており、上記斜材の上端または下端に形成された貫通孔と、上記ガセットに形成された貫通孔にボルトを挿通すると共に、当該ボルトの先端にナットを緩めに螺合させることにより、上記斜材の回動自在の係合が実現され、上記ナットを強固に締めることにより、上記斜材の回動が規制されることを特徴としている。
請求項6に記載した屋根用部材は、請求項1〜5の何れかに記載の折り畳み式トラスユニットと、合掌材と、梁材とを備え、折り畳み式トラスユニットの各斜材及び束材の間隔を広げた状態で、上記合掌材を上記斜材の上端と束材の上端との各係合箇所に接続すると共に、上記梁材を上記斜材の下端と束材の下端との各係合箇所に接続したことを特徴としている。
請求項7に記載した建物の骨格構造は、請求項6に記載の複数の屋根用部材と、各屋根用部材の両端に接続され、屋根用部材を所定の高さで支持する複数の柱材と、所定の間隔をおいて奥行き方向(相互に重複する方向)に配置された屋根用部材間を連結する複数の繋ぎ材を備えたことを特徴としている。
請求項1〜3に記載した折り畳み式トラスユニットの場合、搬送時には各斜材と束材との間を密着させるように折り畳むことで搬送効率を飛躍的に高めることができ、その分、輸送コストの大幅な削減が可能となる。
また、現場に到着した際には各斜材と束材との間を広げて斜材の回動をロックすることにより、比較的広い面積を備えた堅牢なトラス構造体を簡易迅速に形成することができる。
しかも、溶接レスであるため後工程となる錆防止のためのドブ漬けメッキ処理による溶融亜鉛メッキも不要となり、製造コストの大幅な削減に資する。
このトラス構造体を複数組み合わせることにより、建物の主要部分(例えば屋根部分)を極めて効率的に形成することが可能となる。
請求項4に記載した折り畳み式トラスユニットの場合、各束材の縦寸法が、中央束材を境に左右に向けて漸減する三角形状のトラス構造体を形成できるため、建物の屋根用部材として好適に利用できる。
請求項5に記載した折り畳み式トラスユニットの場合、ボルトに対するナットの締め付け具合を調整することにより、斜材の束材に対する回動自在な係合と、その回動のロックとが、簡単に実現できる。
請求項6に記載した屋根用部材及び請求項7に記載した建物の骨格構造は、請求項1〜5の折り畳み式トラスユニットを主要な構成部材としているため、効率よく現場まで搬送できると共に、現場において簡便に組み立てられる利点を有している。
図1は、この発明に係る第1の折り畳み式トラスユニット10の折り畳んだ状態を示す正面図であり、図2は、これを左右に展開した状態を示す正面図である。
この第1の折り畳み式トラスユニット10は、第1の中央束材12及び第2の中央束材13と、第1の中央束材12の左側に配置された第1の斜材14、第1の束材15、第2の斜材16、第2の束材17、第3の斜材18、第3の束材19と、第2の中央束材13の右側に配置された第4の斜材20、第4の束材21、第5の斜材22、第5の束材23、第6の斜材24、第6の束材25を備えている。
各束材及び斜材は、それぞれ断面コ字状の溝形鋼やリップ溝形鋼よりなる。
第1の中央束材12及び第2の中央束材13は同一寸法を備えており、それぞれの開口面が対向するように配置されている。
また、図3に示すように、第1の中央束材12の上端及び第2の中央束材13の上端は、前面側中央上部ガセット30と、これと同一の形状・寸法を備えた背面側中央上部ガセット31との間に配置されている。
前面側中央上部ガセット30、背面側中央上部ガセット31、第1の中央束材12の両側面、第2の中央束材13の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第1の中央束材12の両側面の内側及び第2の中央束材13の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通され、各ボルト33の先端には、前面側中央上部ガセット30の外面または背面側中央上部ガセット31の外面において、ナット34が強固に螺合されている。
第1の中央束材12の下端及び第2の中央束材13の下端は、前面側中央下部ガセット35と、これと同一の形状・寸法を備えた背面側中央下部ガセット(図示省略)との間に配置されている。
また、図示は省略したが、前面側中央下部ガセット35、背面側中央下部ガセット、第1の中央束材12の両側面、第2の中央束材13の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第1の中央束材12の両側面の内側及び第2の中央束材13の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通され、前面側中央下部ガセット35の外面または背面側中央下部ガセットの外面において、各ボルト33の先端にナット34が強固に螺合されている。
上記のように、第1の中央束材12及び第2の中央束材13は、それぞれ上端及び下端が前面側中央上部ガセット30、背面側中央上部ガセット31、前面側中央下部ガセット35及び背面側中央下部ガセットに固定されているため、第1の中央束材12及び第2の中央束材13間は、開閉不可となされている。
なお、このように第1の中央束材12と第2の中央束材13を束ねることによって中央束材を構成する代わりに、1本の鉄骨材によって中央束材を構成してもよい。
つぎに、第1の中央束材12の左側に配置された第1の斜材14、第1の束材15、第2の斜材16、第2の束材17、第3の斜材18、第3の束材19の係合関係について説明する。
[第1の斜材14の下端の係合について]
第1の斜材14の下端は、前面側中央下部ガセット35及び背面側中央下部ガセット間に配置されている。
また、前面側中央下部ガセット35、背面側中央下部ガセット、第1の斜材14の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第1の斜材14の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通され、前面側中央下部ガセット35の外面または背面側中央下部ガセットの外面において、各ボルト33の先端にナット34が螺合されている。
ただし、この場合には各ボルト33に対してナット34が比較的緩く螺合されるため、第1の斜材14の下端は、前面側中央下部ガセット35及び背面側中央上部ガセットに対して回動自在に係合されている。
[第1の斜材14の上端及び第1の束材15の上端の係合について]
第1の斜材14の上端及び第1の束材15の上端は、図4に示すように、第1の前面側上部ガセット38と、これと同一の形状・寸法を備えた第1の背面側上部ガセット39との間に配置されている。
図示の通り、第1の斜材14及び第1の束材15は、それぞれの開口面が対向するように配置されている。
また、第1の前面側上部ガセット38、第1の背面側上部ガセット39、第1の斜材14の両側面、第1の束材15の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第1の斜材14の両側面の内側及び第1の束材15の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通されると共に、第1の前面側上部ガセット38の外面または第1の背面側上部ガセット39の外面において、各ボルト33の先端にナット34が螺合されている。
この場合、第1の斜材14の上端の貫通孔32に挿通されたボルト33に関しては、ナット34が比較的緩く螺合されているため、第1の斜材14の上端は、第1の前面側上部ガセット38及び第1の背面側上部ガセット39に対して回動自在に係合されている。
これに対し、第1の束材15の上端の貫通孔32に挿通されたボルト33に関しては、ナット34が強固に螺合されているため、第1の束材15の上端は、第1の前面側上部ガセット38及び第1の背面側上部ガセット39に対して回動不可の状態で係合されている。
[第1の束材15の下端及び第2の斜材16の下端の係合について]
第1の束材15の下端及び第2の斜材16の下端は、第1の前面側下部ガセット40と、これと同一の形状・寸法を備えた第1の背面側下部ガセット(図示省略)との間に配置されている。
また、第1の前面側下部ガセット40、第1の背面側下部ガセット、第1の束材15の両側面、第2の斜材16の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第1の束材15の両側面の内側及び第2の斜材16の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通されると共に、第1の前面側下部ガセット40の外面または第1の背面側下部ガセットの外面において、各ボルト33の先端にナット34が螺合されている。
この場合も、ナット34をボルト33に緩めに締結することにより、第2の斜材16の下端は、第1の前面側下部ガセット40及び第1の背面側下部ガセットに対して回動自在に係合されているが、第1の束材15の下端については、ナット34を強固に締結することにより、回動不可となされている。
[第2の斜材16の上端及び第2の束材17の上端の係合について]
第2の斜材16の上端及び第2の束材17の上端は、第2の前面側上部ガセット42と、これと同一の形状・寸法を備えた第2の背面側上部ガセット(図示省略)との間に配置されている。
この際、第2の斜材16及び第2の束材17は、それぞれの開口面が対向するように配置されている。
また、第2の前面側上部ガセット42、第2の背面側上部ガセット、第2の斜材16の両側面、第2の束材17の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第2の斜材16の両側面の内側及び第2の束材17の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通されると共に、第2の前面側上部ガセット42の外面または第2の背面側上部ガセットの外面において、各ボルト33の先端にナット34が螺合されている。
この場合も、ナット34をボルト33に緩めに締結することにより、第2の斜材16の上端は、第2の前面側上部ガセット42及び第2の背面側上部ガセットに対して回動自在に係合されているが、第2の束材17の上端については、ナット34を強固に締結することにより、回動不可となされている。
[第2の束材17の下端及び第3の斜材18の下端の係合について]
第2の束材17の下端及び第3の斜材18の下端は、第2の前面側下部ガセット44と、これと同一の形状・寸法を備えた第2の背面側下部ガセット(図示省略)との間に配置されている。
また、第2の前面側下部ガセット44、第2の背面側下部ガセット、第2の束材17の両側面、第3の斜材18の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第2の束材17の両側面の内側及び第3の斜材18の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通されると共に、第2の前面側下部ガセット44の外面または第2の背面側下部ガセットの外面において、各ボルト33の先端にナット34が螺合されている。
この場合も、ナット34をボルト33に緩めに締結することにより、第3の斜材18の下端は、第2の前面側下部ガセット44及び第2の背面側下部ガセットに対して回動自在に係合されているが、第2の束材17の下端については、ナット34を強固に締結することにより、回動不可となされている。
[第3の斜材18の上端及び第3の束材19の上端の係合について]
第3の斜材18の上端及び第3の束材19の上端は、第3の前面側上部ガセット46と、これと同一の形状・寸法を備えた第3の背面側上部ガセット(図示省略)との間に配置されている。
この際、第3の斜材18及び第3の束材19は、それぞれの開口面が対向するように配置されている。
また、第3の前面側上部ガセット46、第3の背面側上部ガセット、第3の斜材18の両側面、第3の束材19の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第3の斜材18の両側面の内側及び第3の束材19の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通されると共に、第3の前面側上部ガセット46の外面または第3の背面側上部ガセットの外面において、各ボルト33の先端にナット34が螺合されている。
この場合も、ナット34をボルト33に緩めに締結することにより、第3の斜材18の上端は、第3の前面側上部ガセット46及び第3の背面側上部ガセットに対して回動自在に係合されているが、第3の束材19の上端については、ナット34を強固に締結することにより、回動不可となされている。
[第3の束材19の下端について]
第3の束材19の下端は、第1の前面側終端ガセット48と、これと同一の形状・寸法を備えた第1の背面側終端ガセット(図示省略)との間に配置されている。
また、第1の前面側終端ガセット48、第1の背面側終端ガセット、第3の束材19の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第3の束材19の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通されると共に、第1の前面側終端ガセット48の外面または第1の背面側終端ガセットの外面において、各ボルト33の先端にナット34が強固に螺合されている。
つぎに、第2の中央束材13の右側に配置された第4の斜材20、第4の束材21、第5の斜材22、第5の束材23、第6の斜材24、第6の束材25の係合関係について説明する。
[第4の斜材20の下端の係合について]
第4の斜材20の下端は、前面側中央下部ガセット35及び背面側中央下部ガセット間に配置されている。
また、前面側中央下部ガセット35、背面側中央下部ガセット、第4の斜材20の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第4の斜材20の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通されると共に、前面側中央下部ガセット35の外面または背面側中央下部ガセットの外面において、各ボルト33の先端にナット34が螺合されている。
この場合も、各ボルト33に対してナット34が比較的緩く螺合されるため、第4の斜材20の下端は、前面側中央下部ガセット35及び背面側中央下部ガセットに対して回動自在に係合されている。
[第4の斜材20の上端及び第4の束材21の上端の係合について]
第4の斜材20の上端及び第4の束材21の上端は、第4の前面側上部ガセット50と、これと同一の形状・寸法を備えた第4の背面側上部ガセット(図示省略)との間に配置されている。
この際、第4の斜材20及び第4の束材21は、それぞれの開口面が対向するように配置されている。
また、第4の前面側上部ガセット50、第4の背面側上部ガセット、第4の斜材20の両側面、第4の束材21の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第4の斜材20の両側面の内側及び第4の束材21の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通されると共に、第4の前面側上部ガセット50の外面または第4の背面側上部ガセットの外面において、各ボルト33の先端にナット34が螺合されている。
この場合も、ナット34をボルト33に緩めに締結することにより、第4の斜材20の上端は、第4の前面側上部ガセット50及び第4の背面側上部ガセットに対して回動自在に係合されているが、第4の束材21の上端については、ナット34を強固に締結することにより、回動不可となされている。
[第4の束材21の下端及び第5の斜材22の下端の係合について]
第4の束材21の下端及び第5の斜材22の下端は、第3の前面側下部ガセット52と、これと同一の形状・寸法を備えた第3の背面側下部ガセット(図示省略)との間に配置されている。
また、第3の前面側下部ガセット52、第3の背面側下部ガセット、第4の束材21の両側面、第5の斜材22の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第4の束材21の両側面の内側及び第5の斜材22の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通されると共に、第3の前面側下部ガセット52の外面または第3の背面側下部ガセットの外面において、各ボルト33の先端にナット34が螺合されている。
この場合も、ナット34をボルト33に緩めに締結することにより、第5の斜材22の下端は、第3の前面側下部ガセット52及び第3の背面側下部ガセットに対して回動自在に係合されているが、第4の束材21の下端については、ナット34を強固に締結することにより、回動不可となされている。
[第5の斜材22の上端及び第5の束材23の上端の係合について]
第5の斜材22の上端及び第5の束材23の上端は、第5の前面側上部ガセット54と、これと同一の形状・寸法を備えた第5の背面側上部ガセット(図示省略)との間に配置されている。
この際、第5の斜材22及び第5の束材23は、それぞれの開口面が対向するように配置されている。
また、第5の前面側上部ガセット54、第5の背面側上部ガセット、第5の斜材22の両側面、第5の束材23の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第5の斜材22の両側面の内側及び第5の束材23の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通されると共に、第5の前面側上部ガセット54の外面または第5の背面側上部ガセットの外面において、各ボルト33の先端にナット34が螺合されている。
この場合も、ナット34をボルト33に緩めに締結することにより、第5の斜材22の上端は、第5の前面側上部ガセット54及び第5の背面側上部ガセットに対して回動自在に係合されているが、第5の束材23の上端については、ナット34を強固に締結することにより、回動不可となされている。
[第5の束材23の下端及び第6の斜材24の下端の係合について]
第5の束材23の下端及び第6の斜材24の下端は、第4の前面側下部ガセット56と、これと同一の形状・寸法を備えた第4の背面側下部ガセット(図示省略)との間に配置されている。
また、第4の前面側下部ガセット56、第4の背面側下部ガセット、第5の束材23の両側面、第6の斜材24の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第5の束材23の両側面の内側及び第6の斜材24の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通されると共に、第4の前面側下部ガセット56の外面または第4の背面側下部ガセットの外面において、各ボルト33の先端にナット34が螺合されている。
この場合も、ナット34をボルト33に緩めに締結することにより、第6の斜材24の下端は、第4の前面側下部ガセット56及び第4の背面側下部ガセットに対して回動自在に係合されているが、第5の束材23の下端については、ナット34を強固に締結することにより、回動不可となされている。
[第6の斜材24の上端及び第6の束材25の上端の係合について]
第6の斜材24の上端及び第6の束材25の上端は、第6の前面側上部ガセット58と、これと同一の形状・寸法を備えた第6の背面側上部ガセット(図示省略)との間に配置されている。
この際、第6の斜材24及び第6の束材25は、それぞれの開口面が対向するように配置されている。
また、第6の前面側上部ガセット58、第6の背面側上部ガセット、第6の斜材24の両側面、第6の束材25の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第6の斜材24の両側面の内側及び第6の束材25の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通されると共に、第6の前面側上部ガセット58の外面または第6の背面側上部ガセットの外面において、各ボルト33の先端にナット34が螺合されている。
この場合も、ナット34をボルト33に緩めに締結することにより、第6の斜材24の上端は、第6の前面側上部ガセット58及び第6の背面側上部ガセットに対して回動自在に係合されているが、第6の束材25の上端については、ナット34を強固に締結することにより、回動不可となされている。
[第6の束材25の下端について]
第6の束材25の下端は、第2の前面側終端ガセット60と、これと同一の形状・寸法を備えた第2の背面側終端ガセット(図示省略)との間に配置されている。
また、第2の前面側終端ガセット60、第2の背面側終端ガセット、第6の束材25の両側面には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
そして、第6の束材25の両側面の内側から各貫通孔32にボルト33が挿通されると共に、第2の前面側終端ガセット60の外面または第2の背面側終端ガセットの外面において、各ボルト33の先端にナット34が強固に螺合されている。
上記の通り、第1の斜材14〜第6の斜材24は、それぞれの上端及び下端が各ガセットに対して回動自在に係合されているため、図1に示したように折り畳んだ状態で現場まで搬送し、到着後には第3の束材19及び第6の束材25を左右に移動させることにより、図2に示したように大きく展開することができる。
各斜材及び束材の縦寸法は、例えば以下のように設定されている。
■第1の中央束材12>第1の束材15>第2の束材17>第3の束材19
■第2の中央束材13>第4の束材21>第5の束材23>第6の束材25
■第1の中央束材12=第2の中央束材13
■第1の斜材14=第4の斜材20
■第1の束材15=第4の束材21
■第2の斜材16=第5の斜材22
■第2の束材17=第5の束材23
■第3の斜材18=第6の斜材24
■第3の束材19=第5の束材25
この結果、展開時には前面側中央上部ガセット30が最も高く、第1の前面側上部ガセット38(第4の前面側上部ガセット50)→第2の前面側上部ガセット42(第5の前面側上部ガセット54)→第3の前面側上部ガセット46(第6の前面側上部ガセット58)の順に低くなり、屋根の三角形状が自然に形成される。
この展開した第1のトラスユニット10に対して、断面コ字状の溝形鋼よりなる左側合掌材70及び右側合掌材72と、同じく断面コ字状の溝形鋼よりなる梁材74を接合することにより、屋根の主要構成部を現場において簡単に形成できる。
まず梁材74を、第1の前面側終端ガセット48−第1の背面側終端ガセット間、第2の前面側下部ガセット44−第2の背面側下部ガセット間、第1の前面側下部ガセット40−第1の背面側下部ガセット間、前面側中央下部ガセット35−背面側中央下部ガセット間、第3の前面側下部ガセット52−第3の背面側下部ガセット間、第4の前面側下部ガセット56−第4の背面側下部ガセット間、第2の前面側終端ガセット60−第2の背面側終端ガセット間に下から装着し、それぞれの貫通孔32にボルト33を挿通し、ナット34で固定する。
つぎに左側合掌材を、前面側中央上部ガセット30−背面側中央上部ガセット31間、第1の前面側上部ガセット38−第1の背面側上部ガセット39間、第2の前面側上部ガセット42−第2の背面側上部ガセット間、第3の前面側上部ガセット46−第3の背面側上部ガセット間に上から装着し、それぞれの貫通孔32にボルト33を挿通し、ナット34で固定する。
つぎに右側合掌材を、前面側中央上部ガセット30−背面側中央上部ガセット31間、第4の前面側上部ガセット50−第4の背面側上部ガセット間、第5の前面側上部ガセット54−第5の背面側上部ガセット間、第6の前面側上部ガセット58−第6の背面側上部ガセット間に上から装着し、それぞれの貫通孔32にボルト33を挿通し、ナット34で固定する。
最後に、比較的緩めに締められていた各ナット34を強く締め直し、各斜材の両端をガセットに対して強固に固定する。
以上の結果、図5に示すように、トラス構造を備えた堅牢な第1の屋根用部材76が形成される。
この第1の屋根用部材76は、重機を用いてH形鋼よりなる一対の柱材(脚部)78の間に持ち上げられ、第3の束材19及び第6の束材25が、ボルトを介して各柱材78に固定される。
この柱材78によって支持された第1の屋根用部材76を、一定の間隔をおいて奥行き方向に複数設置し、それぞれをCチャンネルよりなる軒材80及び複数の母屋材82によって接続することにより、温室や農業ハウス等の屋根の骨格を形成することが可能となる。
従来のように、主要な構成部材を予め工場で溶接する方式では、溶接後に錆防止のためのドブ漬けメッキ処理による溶融亜鉛メッキが不可欠であり、メッキ時の熱で歪まないようにするため、比較的分厚くて重い鋼材を用いる必要があった。また、形状も複雑化して嵩張るため、搬送効率も低下せざるを得なかった。
これに対し、この発明に係る第1の折り畳み式トラスユニット10の場合には溶接レスであるため錆防止用のドブ漬けメッキ処理による溶融亜鉛メッキが不要であり、比較的薄くて軽いプレメッキ鋼材を用いることができる。因みに、ドブ漬けメッキ処理による溶融亜鉛メッキを前提とした従来の鋼材に比べ、30%程度の軽量化が実現できる。また搬送時には小さく折り畳むことが可能であり、現場における設置作業も簡素で済むため、大幅なコスト削減が可能となる。
図6は、一対の第1の屋根用部材76a及び76bを横方向に並べて連結することによって、より大型の屋根用部材を構成した例を示している。
この場合、左側に配置された第1の屋根用部材76aの第6の前面側上部ガセット58と、右側に配置された第1の屋根用部材76bの第3の前面側上部ガセット46が取り外され、代わりに両ガセットを連結した形状を備えた上部連結ガセット84の貫通孔にボルトが挿通され、ナットで固定される。
同様に、左側に配置された第1の屋根用部材76aの第2の前面側終端ガセット60と、右側に配置された第1の屋根用部材76bの第1の前面側終端ガセット48が取り外され、代わりに両ガセットを連結した形状を備えた下部連結ガセット86の貫通孔にボルトが挿通され、ナットで固定される。
上記においては、第1の中央束材12の左側に配置された各斜材は、その上端が左隣に配置された束材の上端に回動自在に係合されると共に、その下端が右隣に配置された束材または第1の中央束材12の下端に回動自在に係合され、第2の中央束材13の右側に配置された各斜材は、その上端が右隣に配置された束材の上端に回動自在に係合されると共に、その下端が左隣に配置された束材または中央束材の下端に回動自在に係合される例を示したが、斜材の傾き方向を逆にすることもできる。
すなわち、第1の中央束材12の左側に配置された各斜材は、その上端が右隣に配置された束材または中央束材の上端に回動自在に係合されると共に、その下端が左隣に配置された束材の下端に回動自在に係合され、第2の中央束材13の右側に配置された各斜材は、その上端が左隣に配置された束材または中央束材の上端に回動自在に係合されると共に、その下端が右隣に配置された束材の下端に回動自在に係合されるように構成してもよい。
また、上記のように中央束材を境に斜材の傾き方向が入れ替わるように構成する代わりに、中央束材を設けることなく、全ての斜材を同じ方向に傾けて各束材と回動自在に連結させることもできる。
また、上記のように各束材の縦寸法が中央束材に近いほど長くなり、中央束材から遠ざかるにつれて短くなるように構成する代わりに、全ての束材の縦寸法が等しくなるように構成したり、中央束材に近いほど短くなり、中央束材から遠ざかるにつれて長くなるように構成することもできる。
また上記にあっては、前面側と背面側の一対のガセットによって斜材と束材の端部間を係合したり、梁材や合掌材と係合したりする例を示したが、この発明はこのような構成に限定されるものではなく、前面側または背面側の何れか一方のガセットを介して係合することも可能である。
また、斜材や束材の数にも限定はなく、より少ない数の斜材及び束材で折り畳み式トラスユニットを形成することもできる。あるいは逆に、より多い数の斜材及び束材によって折り畳み式トラスユニットを形成してもよい。
さらに、上記のようにガセットとボルト及びナットを介して各斜材の上端及び下端と各束材の上端及び下端を接続する代わりに、他の接合構造によって斜材と束材を回動自在に係合することもできる。
斜材の回動を規制するロック機構としても、上記のようにナットの締め付けによって実現するのではなく、他の回動阻止機構を採用してもよい。
各斜材及び各束材を、溝形鋼以外の鉄骨材によって構成することも当然に可能である。
図7は、この発明に係る第2の折り畳み式トラスユニット100の前面側を示す図であり、前面側中央束材101と、その左側に配置された第1の前面側斜材102及び第1の前面側束材103と、前面側中央束材101の右側に配置された第2の前面側斜材104及び第2の前面側束材105を備えている。
また、図8は第2の折り畳み式トラスユニット100の背面側を示す図であり、背面側中央束材111と、第1の背面側斜材112及び第1の背面側束材113と、第2の背面側斜材114及び第2の背面側束材115を備えている。
各束材及び斜材は、それぞれ断面C字状の溝形鋼よりなる。
各束材及び斜材の長さ寸法は以下の関係を有している。
■第1の前面側斜材102>前面側中央束材101>第1の前面側束材103
■前面側中央束材101=背面側中央束材111
■第1の前面側斜材102=第1の背面側斜材112=第2の前面側斜材104=第2の背面側斜材114
■第1の前面側束材103=第1の背面側束材113=第2の前面側束材105=第2の背面側束材115
図9に示すように、前面側中央束材101の上端の貫通孔32と、中央上部ガセット120の貫通孔32、及び背面側中央束材111の上端の貫通孔32に共通のボルト33が挿通され、ナット34を介して強固に固定されている。
また、図示は省略したが、前面側中央束材101の下端の貫通孔32と、中央下部ガセット121の貫通孔32、及び背面側中央束材111の下端の貫通孔32に共通のボルト33が挿通され、ナット34を介して強固に固定されている。
また、第1の前面側斜材102の上端の貫通孔32と、第1の上部ガセット122の貫通孔32、及び第1の背面側斜材112の上端の貫通孔32に共通のボルト33が挿通され、ナット34を介して回動可能な程度に緩く固定されている。
また、第1の前面側斜材102の下端の貫通孔32と、中央下部ガセット121の貫通孔32、及び第1の背面側斜材112の下端の貫通孔32に共通のボルト33が挿通され、ナット34を介して回動可能な程度に緩く固定されている。
また、第1の前面側束材103の上端の貫通孔32と、第1の上部ガセット122の貫通孔32、及び第1の背面側束材113の上端の貫通孔32に共通のボルト33が挿通され、ナット34を介して回動可能な程度に緩く固定されている。
また、第1の前面側束材103の下端の貫通孔32と、第1の下部ガセット123の貫通孔32、及び第1の背面側束材113の下端端の貫通孔32に共通のボルト33が挿通され、ナット34を介して回動可能な程度に緩く固定されている。
この第1の下部ガセット123の前面には、補強用の縁部123aが垂直に立ち上げられている。
また、第2の前面側斜材104の上端の貫通孔32と、第2の上部ガセット124の貫通孔32、及び第2の背面側斜材114の上端の貫通孔32に共通のボルト33が挿通され、ナット34を介して回動可能な程度に緩く固定されている。
また、第2の前面側斜材104の下端の貫通孔32と、中央下部ガセット121の貫通孔32、及び第2の背面側斜材114の下端の貫通孔32に共通のボルト33が挿通され、ナット34を介して回動可能な程度に緩く固定されている。
また、第2の前面側束材105の上端の貫通孔32と、第2の上部ガセット124の貫通孔32、及び第2の背面側束材115の上端の貫通孔32に共通のボルト33が挿通され、ナット34を介して回動可能な程度に緩く固定されている。
また、第2の前面側束材105の下端の貫通孔32と、第2の下部ガセット125の貫通孔32、及び第2の背面側束材115の下端端の貫通孔32に共通のボルト33が挿通され、ナット34を介して回動可能な程度に緩く固定されている。
この第2の下部ガセット125の前面にも、補強用の縁部125aが垂直に立ち上げられている。
以上の結果、第1の前面側斜材102及び第1の背面側斜材112、第1の前面側束材103及び第1の背面側束材113、第2の前面側斜材104及び第2の背面側斜材114、第2の前面側束材105及び第2の背面側束材115は、それぞれ開閉自在に係合されることとなる。
また、各束材及び斜材は、それぞれ同一形状、同一寸法の前面側と背面側を背中合わせに配置した二重構造を備えているため、高い強度が確保されている。
ただし、背面側の束材及び斜材を省略し、前面側の束材及び斜材のみによって第2の折り畳み式トラスユニット100を構成してもよい。
この第2の折り畳み式トラスユニット100も、第1の折り畳み式トラスユニット10と同様、折り畳んだ状態で現場に搬送され、屋根用部材として組み立てられる。
図10は、この第2の屋根用部材130の前面側を示すものであり、中央上部ガセット120の前面及び第1の上部ガセット122の前面に第1の前面側合掌材131が渡されると共に、中央上部ガセット120の前面及び第2の上部ガセット124の前面に第2の前面側合掌材132が渡されている。
また、第1の下部ガセット123の前面、中央下部ガセット121の前面及び第2の下部ガセット125の前面には、前面側梁材133が渡されている。
第2の前面側合掌材132の右端及び前面側梁材133の右端は、台形状の連結ガセット134の前面に配置されている。
図示は省略したが、第1の前面側合掌材131の左端及び前面側梁材133の左端も、同様の連結ガセット134の前面に配置されている。
この連結ガセット134の前面には、補強用の縁部134a及び縁部134bが垂直に立ち上げられている。
図11は、この第2の屋根用部材130の背面側を示すものであり、中央上部ガセット120の背面及び第1の上部ガセット122の背面に第1の背面側合掌材141が渡されると共に、中央上部ガセット120の背面及び第2の上部ガセット124の背面に第2の背面側合掌材142が渡されている。
また、第1の下部ガセット123の背面、中央下部ガセット121の背面及び第2の下部ガセット125の背面には、背面側梁材143が渡されている。
第2の背面側合掌材142の左端及び背面側梁材143の左端は、連結ガセット134の背面に配置されている。
また、図示は省略したが、第1の背面側合掌材141の右端及び背面側梁材143の右端も、同様の連結ガセット134の背面に配置されている。
各ガセットと合掌材及び梁材間は、それぞれの貫通孔32に前面側からボルト33を挿通し、背面側でナット34を締めることにより、強固に固定されている。
また、合掌材及び梁材は、それぞれ同一形状、同一寸法の前面側と背面側を背中合わせに配置した二重構造を備えているため、高い強度が確保されている。
ただし、背面側の合掌材及び梁材を省略し、前面側の合掌材及び梁材のみによって第2の屋根用部材130を構成してもよい。
この第2の屋根用部材130は、重機を用いてH形鋼よりなる一対の柱材78の間に持ち上げられ、連結ガセット134の前面側に配置された第1のリブ付きブラケット150を介して各柱材78のフランジに固定される。
図12は、この第1のリブ付きブラケット150を示す斜視図であり、長方形状の第1の取付面151と、長方形状の第2の取付面152と、略台形状の第1のリブ153及び第2のリブ154と、正方形状の第1の補強用底面155及び第2の補強用底面156を備えている。
第1の取付面151には、一方の接合対象物である連結ガセット134と接続するための貫通孔32が2個形成されている。
また、第2の取付面152には、他方の接合対象物である柱材78のフランジと接続するための貫通孔32が3個形成されている。
この第1のリブ付ブラケット150は、ステンレスやメッキ鋼板等の金属材よりなり、図13の展開図に示すように、必要形状に切り出された一体ものの金属板を折り曲げることによって完成される。
図示の通り、第1の補強用底面155と第2の取付面152との間、及び第2の補強用底面156と第2の取付面152との間には、それぞれ帯状切欠部157が形成されている。
また、第1の補強用底面155及び第2の補強用底面156の中央部には、それぞれ貫通孔32が形成されている。
組立に際しては、まず、(a)第1の取付面151と第2の取付面152との境目である第1の折曲線158に沿って第2の取付面152を直角に谷折りした後、(b)第1のリブ153と第1の補強用底面155との境目である第2の折曲線159に沿って第1の補強用底面155を直角に谷折りし、(c)第2のリブ154と第2の補強用底面156との境目である第3の折曲線160に沿って第2の補強用底面156を直角に谷折りする。
つぎに、(d)第1の取付面151と第1のリブ153との境目である第4の折曲線161に沿って第1のリブ153を直角に谷折りし、(e)第1の取付面151と第2のリブ154との境目である第5の折曲線162に沿って第2のリブ154を直角に谷折りすることにより、第1のリブ付ブラケット150が完成する。
ただし、(a)〜(e)の各工程の順序は、上記に限定されるものではない。
この第1のリブ付ブラケット150の場合、第2の取付面152と、第1の補強用底面155及び第2の補強用底面156の積層構造が形成される。
このため、第2の取付面152を含めた底面部分の強度が飛躍的に向上し、引抜時にかかる力で底面が変形することを防止できる。
また、この第1のリブ付ブラケット150は、必要形状に切り出された1枚の金属板を折り曲げることによって形成されるため、従来のリブ付ブラケットのように溶接工程やメッキ工程を経る必要がない。このため、リブ付ブラケットの低コスト化を実現することができる。
図14に示すように、柱材78の下端におけるウェブの前面及び背面には、それぞれ第2のリブ付きブラケット165が取り付けられている。
この第2のリブ付きブラケット165は、第1のリブ付きブラケット150と共通の基本構造を有しており、単に第1の取付面151や第2の取付面152、第1のリブ153、第2のリブ154、第1の補強用底面155、第2の補強用底面156の形状や大きさ、貫通孔32の個数が異なるだけであるため、詳細な説明は省略する。
第2のリブ付きブラケット165は、それぞれの第1の取付面151に形成された4個の貫通孔32と、柱材78のウェブに形成された4個の貫通孔32を位置合わせし、ボルト33を挿通してナット34で止めることにより、柱材78の下端に強固に固定される。
そして、第2のリブ付きブラケット165の第2の取付面152に形成された1個の貫通孔32にアンカーボルトを挿通することにより、柱材78は設置面166に固定される。
図10に示すように、第2の屋根用部材130の左右両下端部と柱材78の上端部との間には、補強用の火打ち梁170が設けられている。
この火打ち梁170はL型アングル材よりなり、その上端が梁用ガセット171にボルト33及びナット34を介して固定されると共に、その下端が第3のリブ付きブラケット172の第1の取付面151にボルト33及びナット34を介して固定されている。
上記梁用ガセット171は、その上端が前面側梁材133及び背面側梁材143の間に差し込まれ、ボルト33及びナット34を介して固定されている。
また、第3のリブ付きブラケット172は、第1のリブ付きブラケット150と同様の基本構造を有しており、その第2の取付面152が柱材78のフランジ上に配置され、ボルト33及びナット34を介して固定されている。
図15に示すように、第2の屋根用部材130を相互に所定の距離(例えば3m)を置いて奥行き方向に複数設置し、それぞれの柱材78間を繋ぎ材175で連結することにより、建物の骨格構造180が完成する。
繋ぎ材175はCチャンネル等の溝形鋼よりなり、図16に示すように、第4のリブ付きブラケット181及びボルト33とナット34を介して、柱材78のウェブに端部がネジ止めされる。
第4のリブ付きブラケット181は、第1のリブ付きブラケット150と同様の基本構造を有している。
この建物の骨格構造180の場合、その主要な構成部材である第2の屋根用部材130が、第2の折り畳み式トラスユニット100を現場で展開した後、合掌材と梁材をボルト33とナット34を介してネジ止めすることによって簡易迅速に形成される。
各部材の要所要所の接続が、リブ付きブラケットを介してなされているため、ボルト33とナット34を用いた接合であっても十分な強度を確保することが可能となっている。
すなわち、溶接の必要性が一切ないため、溶接後における錆防止のための溶融亜鉛メッキも不要となり、設営の手間やコストを低減することが可能となる。
この骨格構造180に対して、Cチャンネル等よりなる軒材や母屋材を複数取り付け、透明のビニールやガラス、アクリル等の壁面を固定することにより、温室や農業ハウス等の建物が形成される。
上記においては、各部材間をボルト33とナット34を用いてネジ止めする方法を例示したが、ビスをネジ穴に挿通してネジ止めする方式を採用してもよい。
第1の折り畳み式トラスユニットを折り畳んだ状態を示す図である。 第1の折り畳み式トラスユニットを左右に展開した状態を示す図である。 第1の中央束材の上端と第2の中央束材の上端との接続状態を示す平面図である。 第1の斜材の上端と第1の束材の上端との接続状態を示す斜視図である。 第1の屋根用部材を示す図である。 第1の屋根用部材の応用例を示す図である。 第2の折り畳み式トラスユニットの前面側を示す図である。 第2の折り畳み式トラスユニットの背面側を示す図である。 中央上部ガセットと、前面側中央束材の上端及び背面側中央束材の上端との接続状態を示す平面図である。 第2の屋根用部材の前面側を示す図である。 第2の屋根用部材の背面側を示す図である。 第1のリブ付きブラケットを示す斜視図である。 第1のリブ付きブラケットの展開図でありる。 柱材の下端と第2のリブ付きブラケットとの接続状態を示す部分断面図である。 建物の骨格構造を示す概念図である。 柱材と繋ぎ材との接続状態を示す部分断面図である。
10 第1の折り畳み式トラスユニット
12 第1の中央束材
13 第2の中央束材
14 第1の斜材
15 第1の束材
16 第2の斜材
17 第2の束材
18 第3の斜材
19 第3の束材
20 第4の斜材
21 第4の束材
22 第5の斜材
23 第5の束材
24 第6の斜材
25 第6の束材
30 前面側中央上部ガセット
31 背面側中央上部ガセット
32 貫通孔
33 ボルト
34 ナット
35 前面側中央下部ガセット
38 第1の前面側上部ガセット
39 第1の背面側上部ガセット
40 第1の前面側下部ガセット
42 第2の前面側上部ガセット
44 第2の前面側下部ガセット
46 第3の前面側上部ガセット
48 第1の前面側終端ガセット
50 第4の前面側上部ガセット
52 第4の前面側下部ガセット
54 第5の前面側上部ガセット
56 第5前面側下部ガセット
58 第6の前面側上部ガセット
60 第2の前面側終端ガセット
70 左側合掌材
72 右側合掌材
74 梁材
76 第1の屋根用部材
78 柱材
80 軒材
82 母屋材
84 上部連結ガセット
86 下部連結ガセット
100 第2の折り畳み式トラスユニット
101 前面側中央束材
102 第1の前面側斜材
103 第1の前面側束材
104 第2の前面側斜材
105 第2の前面側束材
111 背面側中央束材
112 第1の背面側斜材
113 第1の背面側束材
114 第2の背面側斜材
115 第2の背面側束材
120 中央上部ガセット
121 中央下部ガセット
122 第1の上部ガセット
123 第1の下部ガセット
124 第2の上部ガセット
125 第2の下部ガセット
130 第2の屋根用部材
131 第1の前面側合掌材
132 第2の前面側合掌材
133 前面側梁材
134 連結ガセット
141 第1の背面側合掌材
142 第2の背面側合掌材
143 背面側梁材
150 第1のリブ付ブラケット
165 第2のリブ付きブラケット
166 設置面
172 第3のリブ付きブラケット
175 繋ぎ材
180 建物の骨格構造
181 第4のリブ付きブラケット

Claims (7)

  1. 交互に配置された複数の斜材及び複数の束材を備え、
    各斜材の上端が、隣接する一方の束材の上端に回動自在に係合されると共に、各斜材の下端が、隣接する反対側の束材の下端に回動自在に係合され、
    さらに、各斜材及び束材の間隔を広げた際に、上記回動を規制するロック手段を備えたことを特徴とする折り畳み式トラスユニット。
  2. 中央束材と、
    中央束材の左側に交互に配置された1または複数の斜材及び束材と、
    中央束材の右側に交互に配置された1または複数の斜材及び束材とを備え、
    中央束材の左側に配置された各斜材は、その上端が左隣に配置された束材の上端にネジを介して回動自在に係合されると共に、その下端が右隣に配置された束材または中央束材の下端にネジを介して回動自在に係合され、
    中央束材の右側に配置された各斜材は、その上端が右隣に配置された束材の上端にネジを介して回動自在に係合されると共に、その下端が左隣に配置された束材または中央束材の下端にネジを介して回動自在に係合され、
    さらに、各斜材及び束材の間隔を広げた際に、上記ネジを締めることによって上記斜材の回動が規制されることを特徴とする折り畳み式トラスユニット。
  3. 中央束材と、
    中央束材の左側に交互に配置された1または複数の斜材及び束材と、
    中央束材の右側に交互に配置された1または複数の斜材及び束材とを備え、
    中央束材の左側に配置された各斜材は、その上端が右隣に配置された束材または中央束材の上端にネジを介して回動自在に係合されると共に、その下端が左隣に配置された束材の下端にネジを介して回動自在に係合され、
    中央束材の右側に配置された各斜材は、その上端が左隣に配置された束材または中央束材の上端にネジを介して回動自在に係合されると共に、その下端が右隣に配置された束材の下端にネジを介して回動自在に係合され、
    さらに、各斜材及び束材の間隔を広げた際に、上記ネジを締めることによって上記斜材の回動が規制されることを特徴とする折り畳み式トラスユニット。
  4. 上記の各束材が、上記中央束材よりも縦寸法が短く、
    また、中央束材に最も近い位置に配置された束材の縦寸法が最も長く、中央束材から位置が遠ざかる程、その縦寸法が短くなることを特徴とする請求項2または3に記載の折り畳み式トラスユニット。
  5. 上記束材及び中央束材の上端または下端にガセットが接続されており、
    上記斜材の上端または下端に形成された貫通孔と、上記ガセットに形成された貫通孔にボルトを挿通すると共に、当該ボルトの先端にナットを緩めに螺合させることにより、上記斜材の回動自在の係合が実現され、
    上記ナットを強固に締めることにより、上記斜材の回動が規制されることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の折り畳み式トラスユニット。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の折り畳み式トラスユニットと、
    合掌材と、
    梁材とを備え、
    折り畳み式トラスユニットの各斜材及び束材の間隔を広げた状態で、上記合掌材を上記斜材の上端と束材の上端との各係合箇所に接続すると共に、
    上記梁材を上記斜材の下端と束材の下端との各係合箇所に接続したことを特徴とする屋根用部材。
  7. 請求項6に記載の複数の屋根用部材と、
    各屋根用部材の両端に接続され、屋根用部材を所定の高さで支持する複数の柱材と、
    所定の間隔をおいて奥行き方向に配置された屋根用部材間を連結する複数の繋ぎ材と、
    を備えたことを特徴とする建物の骨格構造。
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