JP2019094726A - トンネル用空調システムと方法 - Google Patents

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輝人 大塚
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正人 進士
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健二 酒井
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Abstract

【課題】掘削作業以外の追加作業を実施することなく、掘削作業に応じて換気風量を制御してトンネル内の粉塵濃度を許容範囲まで下げ、作業員の体感温度を下げることができる、トンネル用空調システムと方法の提供。【解決手段】トンネル用空調システム100が、風管10、換気ファン12、集塵機14、及び冷風発生装置16を備える。トンネル用空調システム100は、さらに、検出器18、送信器20、受信器22及び空調制御装置24を備える。検出器18は、作業機械5の作動状態、その周辺の粉塵濃度、及び環境温度を含む状態データ6を検出する。送信器20は状態データ6を送信し、受信器22は状態データ6を受信する。空調制御装置24は、状態データ6に応じて換気ファン12、集塵機14、及び冷風発生装置16を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、切羽近傍で複数の作業機械が稼動するトンネル用空調システムと方法に関する。
大規模な地下構造物の構築工事やトンネル掘削工事において、掘削現場の周辺に多量の粉塵が生じる。この粉塵がトンネル内に残存すると人に粉塵障害を引き起こすおそれがある。そのため、切羽近傍の作業領域における粉塵濃度を低減する必要がある。
この目的のため、例えば特許文献1,2が既に開示されている。
特許文献1の手段は、切羽へ向かって延びる風管を通して外気を導入する送風機と、切羽の近くに設置され粉塵を除去する集塵機と、切羽付近に設置された粉塵濃度計測センサと、制御装置とを備える。制御装置は、切羽付近の粉塵濃度が、予め設定した低濃度域、中濃度域、高濃度域のいずれであるかを判定し、これに基づき送風機と集塵機の運転条件を選択する。
特許文献2の手段は、集塵機の吸気口と排気口を切羽側に向け、排気ダクトの排気口に対して、集塵機の吸気口を切羽寄りに位置決めし、吸気口から粉塵混じり空気を切羽側から吸気し、除塵後の空気を排気口から切羽側に排気する。これにより、坑口側から取り込んだ新鮮な空気を風管の吐出口から切羽側へ送気してトンネル内を換気する。
特開2009−256929号公報、「掘削施工中のトンネル換気方法及び換気システム」 特開2015−212462号公報、「トンネル換気方法」
トンネルの掘削作業は、発破掘削の場合、削孔と装填、発破、ズリ出し、支保工、吹付け、ロックボルト、等の作業工程に区分され、それぞれの作業工程に応じて、ドリルジャンボ、ダンプ、ずり積み機(タイヤシャベル)、エレクター、等、種々の作業機械が用いられる。
なお、機械掘削の場合は、上記の削孔と装填、及び発破が、機械掘削に置き換わる。
上記作業工程において、粉塵濃度からの要求換気風量は、例えば削孔と装填、支保工工程及びロックボルト工程では小風量で足りる。しかし、従来、換気風量の設定は、作業責任者の判断に委ねており、実際の現場では、環境温度を下げるため発破時を除き常に換気風量を大風量に設定されている場合が多い。
その結果、換気ファンは上述した複数の作業工程のほとんどにおいて大風量で稼動するため、その消費電力が過大となり、例えば掘削作業全体の消費電力の半分を超える。そのため、換気ファンの消費電力を削減して省エネルギー化を達成することが、従来から要望されていた。
この要望を満たすため、特許文献1,2の手段を採用した場合、以下の問題点があった。
(1)切羽近傍の作業領域には、上述した種々の作業機械が稼動する。これらの作業機械の切羽近傍への搬入、作業、搬出の際には、粉塵濃度センサを切羽近傍から退避させる必要がある。また、発破(切羽の爆破)を行う場合にも飛散する岩石から粉塵濃度センサを守るため粉塵濃度センサを退避させる必要がある。さらに、切羽は、掘削の進展と共に前進するため、この前進に合わせて粉塵濃度センサを前進させる必要がある。
そのため、粉塵濃度センサは、掘削の進展に応じて頻繁に移動する必要があり、それに応じて、粉塵濃度センサと換気ファンを接続する信号線や動力線も退避や延長を煩雑に行う必要がある。
(2)トンネル用の換気ファンは、清浄空気を導入するため、トンネルの入口近傍に設置される。そのため、換気ファンから切羽近傍までの風管長さは非常に長く(例えば500〜1km以上)、粉塵濃度センサが粉塵濃度を検出してから換気ファンの風量を変化させても、実際に必要風量が切羽近傍に導入されるまでに遅れ時間が発生する。
また、作業工程に応じて次の作業に対応させるには、粉塵濃度センサの移動、配線の延長・変更等を先行して実施する必要があり、その間、換気ファンを停止させるため、遅れ時間がさらに長くなる。
(3)粉塵濃度が許容値内であっても、涼風が得られないため、作業員の体感温度が高く作業環境が悪化する。
(4)集塵機は粉塵が溜まると性能が低下する。そのため、性能が低下する前に集塵機の洗浄が必要となるが、従来は作業員の判断によるため、適切な洗浄が行われないことがある。
本発明はかかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の第1の目的は、(1)掘削作業以外の追加作業を実施することなく、掘削の作業工程に応じて換気風量を制御してトンネル内の粉塵濃度を許容範囲まで下げ、かつ過剰な換気風量を減らして省エネルギー化を達成でき、同時に(2)作業員の体感温度を下げることができる、トンネル用空調システムと方法を提供することにある。
また、第2の目的は、作業工程に影響を与えることなく、かつ作業員の判断なしに、適切な洗浄を実施して集塵機の性能を維持することができるトンネル用空調システムと方法を提供することにある。
本発明によれば、切羽近傍で複数の作業機械が稼動するトンネル用空調システムであって、
前記切羽近傍とトンネルの外部とを連通する風管と、
前記風管を通してトンネル内の空気を排気し、或は外気をトンネル内に導入する換気ファンと、
トンネル内の空気から粉塵を除去する集塵機と、
トンネル内の空気を冷却して冷風を発生する冷風発生装置と、
前記作業機械にそれぞれ取り付けられ、前記作業機械の作動状態、その周辺の粉塵濃度、及び環境温度を含む状態データを検出する複数の検出器と、
前記作業機械にそれぞれ取り付けられ、前記状態データを送信する複数の送信器と、
トンネル内に設けられ前記状態データを受信する受信器と、
前記状態データに応じて前記換気ファン、前記集塵機、及び前記冷風発生装置を制御する空調制御装置と、を備えるトンネル用空調システムが提供される。
また本発明によれば、切羽近傍で複数の作業機械が稼動するトンネル用空調方法であって、
(A)前記切羽近傍とトンネルの外部とを連通する風管を通して、換気ファンにより、トンネル内の空気を排気し、或は外気をトンネル内に導入する換気ステップと、
(B)集塵機によりトンネル内の空気から粉塵を除去する集塵ステップと、
(C)冷風発生装置によりトンネル内の空気を冷却して冷風を発生する冷風発生ステップと、
(D)前記作業機械にそれぞれ取り付けられた複数の検出器により、前記作業機械の作動状態、その周辺の粉塵濃度、及び環境温度を含む状態データを検出するデータ検出ステップと、
(E)前記作業機械にそれぞれ取り付けられた複数の送信器により、前記状態データを送信する送信ステップと、
(F)トンネル内に設けられた受信器により、前記状態データを受信する受信ステップと、
(G)空調制御装置により、前記状態データに応じて前記換気ファン、前記集塵機、及び前記冷風発生装置を制御する制御ステップと、を有するトンネル用空調方法が提供される。
上記本発明の装置と方法によれば、作業機械の作動状態、その周辺の粉塵濃度、及び環境温度を含む状態データを検出する複数の検出器と、状態データを送信する送信器とが、複数の作業機械にそれぞれ取り付けられている。
従って、複数の作業機械の作動状態に基づき、発破掘削時又は機械掘削時の作業工程を判別することができる。
また、作業機械の周辺の粉塵濃度に基づき、換気風量を制御してトンネル内の粉塵濃度を許容範囲まで下げ、かつ過剰な換気風量を減らして省エネルギー化を達成できる。
さらに、作業機械の周辺の環境温度に基づき、トンネル内の空気を冷却して冷風を発生させて、作業中の作業員の体感温度を下げることができる。
また、検出された作業工程に基づき、集塵機(電気集塵機)を自動洗浄することで、作業工程に影響を与えることなく、かつ作業員の判断なしに、適切な洗浄を実施して集塵機の性能を維持することができる。
本発明による第1実施形態のトンネル用空調システムの全体構成図である。 冷風発生装置の第1実施形態図である。 冷風発生装置の第2実施形態図である。 本発明による第2実施形態のトンネル用空調システムの全体構成図である。 本発明による第3実施形態のトンネル用空調システムの全体構成図である。 空調制御装置の構成図である。 本発明によるトンネル用空調方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
表1と表2は、トンネル1の掘削作業の作業工程と換気風量の運用例との関係を示しており、表1は、発破掘削の場合の従来の運用例を示し、表2は、機械掘削の場合の従来の運用例を示している。
Figure 2019094726
Figure 2019094726
表1において、発破掘削の場合、(1)削孔と装填、(2)発破、(3)ズリ出し、(4)支保工、(5)吹付け、(6)ロックボルト、の作業工程に区分され、この順で繰り返される。また、それぞれの作業工程に応じて、(1)にはドリルジャンボ、(3)にはダンプとずり積み機(タイヤシャベル)、(4)にはエレクター等の作業機械5が用いられる。なお、(5)(6)にもそれぞれに適した種々の作業機械5が用いられる。
表1において、「粉塵濃度からの換気風量」は、例えば削孔と装填、支保工工程及びロックボルト工程では小風量で足りる。なお、発破時には、必ず換気ファン12と集塵機を停止する運用がなされる。
しかし、表1において、作業者の「涼風ニーズからの換気風量」は、発破時を除き、常に大風量に設定されている。これは、従来、換気風量の設定は、作業責任者の判断に委ねており、実際の現場では、発破時を除き作業の環境温度を下げるため常に大風量が求められるためである。
表2の機械掘削の場合は、上記の(1)削孔と装填、及び(2)発破が、機械掘削に置き換わるが、(3)ズリ出し、(4)支保工、(5)吹付け、(6)ロックボルト、の作業工程は同じである。機械掘削の場合もこの順で繰り返される。また、機械掘削には、作業機械5として例えばロードヘッダーが用いられる。
機械掘削の場合、発破掘削よりも粉塵濃度が高く、換気ファン12と集塵機の稼働率が高い点が相違する。
図1は、本発明による第1実施形態のトンネル用空調システム100の全体構成図である。
この図において、トンネル用空調システム100は、切羽近傍で複数の作業機械5が稼動するシステムである。
複数の作業機械5は、例えば窄孔機(ドリルジャンボ)、ずり出し装置(ダンプトラック、ずり積機、タイヤシャベル)、吹付機(吹付ロボット)、支保工組立機(エレクター)、等であるが、その他の作業機械であってもよい。
窄孔機(ドリルジャンボ)は窄孔及びロックボルトの取り付けを行い、ずり出し装置(ダンプトラック、ずり積機、タイヤシャベル)は発破後の岩塊のずり出しを行う。また、吹付機(吹付ロボット)は掘削したトンネル内面にコンクリートを吹き付ける1次吹付と2次吹付を行い、支保工組立機(エレクター)は、トンネル内面に支保工を組み立てる。
図1において、トンネル用空調システム100は、風管10、換気ファン12、集塵機、冷風発生装置16、複数の検出器18、複数の送信器20、受信器22、及び空調制御装置24を備える。
集塵機は、この例では電気集塵機14であるが、バグフィルタであってもよい。
風管10は、切羽近傍とトンネル1の外部とを連通する。
換気ファン12は、この例では風管10を通してトンネル内の空気3を排気する。
トンネル用の換気ファン12は、この例ではトンネル1の中間部に設置され、好ましくはインバータ制御により風量を連続的に制御する。なお、インバータ制御ではなく、風量をステップ状に調整可能であってもよい。
なお、換気ファン12は、この例に限定されず、後述する第2,3実施形態のように、風管10を通してトンネル1の切羽2の近傍まで外気4(清浄空気)を導入してもよい。
電気集塵機14は、好ましくは、その集塵風量を連続的に制御してトンネル内の空気3から粉塵を除去する。なお、電気集塵機14は、集塵風量をステップ状、又は連続的に制御可能であってもよい。
また、電気集塵機14は、トンネル1内を自由に移動できるように移動台車上に搭載するのがよい。
また、電気集塵機14は、自動洗浄機能を有し、空調制御装置24の指令により、電気集塵機14を停止し、電気集塵機14の自動洗浄を実施するようになっている。
図2は、冷風発生装置16の第1実施形態図である。
冷風発生装置16は、トンネル内の空気3を冷却して冷風9を発生する。
この図において、冷風発生装置16は、空気冷却器16a、送風ファン16b、及び制御盤16cを備える。
空気冷却器16aは、トンネル内の空気を地下水8で冷却する。
送風ファン16bは、空気冷却器16aにトンネル内の空気3を供給する。
制御盤16cは、送風ファン16bを制御する。
また、図2において、空気冷却器16aは、一次熱交換器15a、二次熱交換器15b、及び循環ポンプ15c、を有する。
一次熱交換器15aは、液−液熱交換器であり、冷媒7を地下水8で冷却する。冷媒7は、例えば水であるが、その他の熱媒体であってもよい。地下水8は、トンネル内で多量に発生する湧水であり、側溝等に溜まった地下水8をポンプ16d等を用いて一次熱交換器16aに循環供給するのがよい。地下水8の温度は年間を通して通常、約17℃(14〜20℃)である。
二次熱交換器15bは、ガス−液熱交換器(例えばラジエータ)であり、トンネル内の空気3を一次熱交換器15aで冷却された冷媒7で冷却する。
循環ポンプ15cは、一次熱交換器15aと二次熱交換器15bとの間で冷媒7を循環させる。
なお、冷風発生装置16には、各部の温度を検知する温度センサが搭載されている。
また、冷風発生装置16は、自走可能な車両(例えばトラック)に搭載し、トンネル内を自由に移動できるようにするのがよい。
図3は、冷風発生装置16の第2実施形態図である。
この図において、空気冷却器16aは、地下水タンク17a、熱交換器17b、及び水ポンプ17cを有する。
地下水タンク17aは、地下水8を溜める容器であり、その内部にポンプ16d等を用いて地下水8を供給する。
熱交換器17bは、ガス−液熱交換器(例えばラジエータ)であり、トンネル内の空気3を地下水8で冷却する。
水ポンプ17cは、地下水タンク17aから熱交換器17bへ地下水8を供給する。
なお、この例では、熱交換器17bを出た地下水8は、外部に排出している。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。
上述した冷風発生装置16により、トンネル内で多量に発生する湧水(地下水8)を用いて、トンネル内の空気3を冷却して冷風9を発生することができる。
例えば、地下水8の温度が17℃の場合、約24℃の冷風9を発生できる。また冷風9の風量は、循環ポンプ15c(又は水ポンプ17c)と送風ファン16bの制御により、小動力(5〜15kW)で500〜1500m/minを発生することができる。
図1において、複数の検出器18は、作業機械5にそれぞれ取り付けられ、作業機械5の作動状態A、その周辺の粉塵濃度B、及び環境温度Cを含む状態データ6を検出する。
検出器18は、加速度センサ18a、粉塵濃度センサ18b、及び温度センサ18cを有する。
加速度センサ18aは、作業機械5の作動時の振動加速度から作動状態Aを検出する。
作動状態Aは、例えば各作業の負荷状態(強、中、弱)であり、検出された振動加速度の大きさから決定する。
加速度センサ18aで検出される振動加速度は、各作業機械5の作動時(窄孔、ずり出し、吹付、支保工組立、等)における作業機械5が発生する振動を検出するレベルにそれぞれ設定する。また、この検出レベルは、各作業機械5が作動中以外の場合、例えば単に電源を入れた状態や、エンジンのアイドリング状態では検出しないように設定するのがよい。
なお、各作業機械5の作動状態Aを振動速度、振動振幅、温度、電流又は作動信号で検出してもよい。
この場合、作動時の温度は、エンジン又はモータの温度、エンジンルーム内又はモータルーム内の温度、排気ガスの温度等であり、温度センサで検出することができる。
また、作動時の電流は、例えば電動機の電流であり、電流計で検出することができる。
また、作動信号は、エンジン又はモータの作動を示す信号、始動装置の信号、作業員によるスイッチ信号等であり信号センサ(例えばリレー)で検出することができる。
粉塵濃度センサ18bは、作業機械5の周辺の粉塵濃度Bを検出する。
温度センサ18cは、作業機械5の周辺の環境温度Cを検出する。
複数の送信器20は、作業機械5にそれぞれ取り付けられ、作業機械5の作動状態A、その周辺の粉塵濃度B、及び環境温度Cを含む状態データ6を送信する。
送信器20は状態データ6を無線で送信する無線送信器であるのが好ましい。
送信器20は、検出器18による検出が一定時間以上継続した場合に、状態データ6を送信する。この一定時間は、任意に設定することができ、例えばエンジンの始動から実際に作業を開始するまでのタイムラグを考慮し、1〜3分間程度に設定する。
このように一定時間の継続を検出条件とすることで、実際に作業を開始しない場合、例えば点検作業等における検出を回避することができる。
状態データ6は、作業機械5の作業種類を含むことが好ましい。
作業種類は、各作業の種類(窄孔、ずり出し、吹付、支保工組立、等)であり、各作業機械5にそれぞれ予め設定された固有の識別番号である。
なお、同一の作業機械5(例えば、ドリルジャンボ)が異なる作業(例えば、窄孔とロックボルトの取り付け)を行う場合に、作業種類(固有の識別番号)を作業毎に設定してもよい。この場合、異なる作業の判別は、負荷状態(強、中、弱)又はトンネル掘削の作業工程から行うことができる。
上述した検出器18と送信器20は、各作業工程に用いられる作業機械5の少なくとも1台に搭載する。すなわち、複数の作業工程それぞれにおいて、検出器18と送信器20を搭載した少なくとも1台の作業機械5が、切羽近傍で作業中であるように設定する。
図1において、受信器22は、トンネル内に設けられ状態データ6を受信する。
受信器22は状態データ6を無線で受信する無線受信器であるのが好ましい。
受信器22は、トンネル内の切羽近傍の作業領域より後方側(すなわち抗口側)かつ状態データ6を受信可能な位置に設置されている。
トンネル1内における無線通信距離は、一般に短く、例えば300〜500mである。
また、受信器22は、トンネル掘削の作業工程中において、移動、配線の延長・変更等、が必要ないように、切羽近傍の作業領域から十分離れていることが好ましい。
従って、受信器22は、切羽2の近傍に位置する作業機械5に取り付けられた送信器20(無線送信器)からの状態データ6を確実に受信でき、かつ移動、配線の延長・変更等、が不要な位置、例えば切羽2から300〜500mに設置するのがよい。
また、例えばトンネル1の測量に通常使用されるレーザー装置に受信器22を併設してもよい。
上述した複数の検出器18、複数の送信器20、及び受信器22により、切羽近傍で作業する作業機械5の作動状態A、その周辺の粉塵濃度B、及び環境温度Cを、掘削の進展に応じて移動することなく、検出し受信することができる。
また、同時に切羽2から後方に退避し作業を中止している作業機械5の周辺の粉塵濃度Bも、検出し受信することができる。
図4は、本発明による第2実施形態のトンネル用空調システム100の全体構成図である。
この例において、換気ファン12は、トンネル1の入口近傍に設置され、風管10を通してトンネル1の切羽2の近傍まで外気4(清浄空気)を導入する。
この例で、換気ファン12の換気風量が1500m/min、トンネル1の断面直径が約10mであるとすると、風管10から切羽2の近傍に流入し、切羽2から下流側に向かって流れる空気3の平均風速は約0.3m/sとなる。
この構成において、外気4は、平均温度30℃前後であり、粉塵をほとんど含まないが、下流側に向かって流れる空気3には粉塵が含まれる。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。
図5は、本発明による第3実施形態のトンネル用空調システム100の全体構成図である。
この例において、第2実施形態と同様に、換気ファン12は、トンネル1の入口近傍に設置され、風管10を通してトンネル1の切羽2の近傍まで外気4(清浄空気)を導入する。
この例において、冷風発生装置16は、風管10の吐出口と切羽2との間に位置し、風管10から導入される外気4(清浄空気)を冷却して冷風9を切羽2に向けて放出し、切羽面で跳ね返された冷風9が作業中の作業機械5に向けて当たるようになっている。
この構成により、風管10から導入される外気4の温度(約30℃)をさらに冷却するので、冷風9の温度を第1、第2実施形態より低くすることができ、作業中の作業員の体感温度をさらに下げることができる。
その他の構成は、第2実施形態と同様である。
図6は、空調制御装置24の構成図である。
空調制御装置24は、状態データ6に応じて換気ファン12、電気集塵機14、及び冷風発生装置16を制御する。
空調制御装置24は、例えば、コンピュータ(PC)であり、入力装置、出力装置、外部記憶装置、内部記憶装置、及び中央処理装置を有する。
空調制御装置24は、この例では、工程判別部25、風量設定部26、ファン制御部27、集塵機制御部28、洗浄制御部29、及び、冷風制御部30を有する。
工程判別部25は、複数の作業機械5の作動状態Aに基づき、発破掘削時又は機械掘削時の作業工程を判別する。
上述したように、トンネル1の掘削作業の作業工程は、発破掘削と機械掘削の場合に、5又は6の作業工程の繰り返しである。従って、どの作業機械5が主として作動しているかを作動状態Aから判別することで、現在の作業工程を容易に判別することができる。
作業工程の順序の変更や、作業工程の追加は、空調制御装置24の入力装置を用いて行うのがよい。
風量設定部26は、作業工程に基づき換気ファン12の風量を予め設定した設定風量に設定する。
すなわち、風量設定部26は、状態データ6に基づき、各作業機械5の作動状態Aを把握して、その情報を統合し、統合した情報から作業工程における作業内容(作業の種類)を認識し、換気ファン12の風量を制御する。
例えば、表1と表2に例示したように、作業工程毎に、「粉塵濃度からの換気風量」を設定することができる。
換気ファン12の消費電力は、風量の3乗に比例するため、例えば風量を半分にすれば、消費電力を1/8に削減することができる。
また、換気ファン12による風量は、風管10の設置長さと風管出口あるいは換気ファン出口に設置された風量計又は風速計による風量又は風速により、予めプログラムされた風量又は風速となるように換気ファン12の回転速度を制御するのがよい。
ファン制御部27は、複数の粉塵濃度Bの最小値に基づき、最小値が予め設定した許容粉塵濃度以下となるように、換気ファン12の風量をフィードバック制御する。
この場合、換気ファン12は、インバータ制御により風量を連続的に制御可能になっていることが好ましい。
また、この場合、上述した風量設定部26を省略することができる。
上述したファン制御部27により、切羽2から後方に退避して作動していない作業機械5の検出器18を用いて、フィードバック制御するので、フィードバック制御用の検出器18の移動、配線の延長・変更等を省略できる。
また、フィードバック制御により後方位置の粉塵濃度Bを許容粉塵濃度以下(例えば、3mg/m)に維持でき、同時に、換気風量を必要最小限まで減らして省エネルギー化を達成できる。
図1の第1実施形態の場合、集塵機制御部28は、複数の粉塵濃度Bの最大値に基づき、最大値が予め設定した最大粉塵濃度以下となるように、電気集塵機14の風量をフィードバック制御する。
粉塵濃度Bの最大濃度は、切羽近傍の粉塵濃度であり、主として作動している作業機械5の粉塵濃度Bから得られる。予め設定した最大粉塵濃度は、許容粉塵濃度よりも高くてもよく、例えば6〜10mg/mに設定する。
上述した集塵機制御部28により、主として作動している作業機械5の検出器18を用いて、フィードバック制御するので、フィードバック制御用の検出器18の移動、配線の延長・変更等を省略できる。
また、このフィードバック制御により切羽近傍の粉塵濃度を予め設定した最大粉塵濃度以下に維持でき、後方位置の粉塵濃度を低減できる。
なお、電気集塵機14の処理能力が不足する場合、換気ファン12の風量を増加させる制御をすることが好ましい。
図4,5の第2,3実施形態の場合、集塵機制御部28は、電気集塵機14の風量が、換気ファン12の風量よりも大きくなるように、フィードバック制御する。
電気集塵機14は、換気ファン12の風量の1.2倍以上であるのがよい。また、省エネのため、換気ファン12の風量の2倍以下に抑えてもよい。
電気集塵機14の風量を、換気ファン12の風量よりも大きくすることにより、集塵されずに電気集塵機14の側方をすり抜ける風の流れを防止できるので、切羽近傍の領域で発生した粉塵を効率良く捕集することができる。また、換気ファン12の風量と連動して電気集塵機14に内蔵する集塵ファン(図示せず)の風量を制御するので、換気ファン12と集塵ファン(図示せず)の両者について、省エネルギー化を達成することができる。
この風量比率については、空調制御装置24の入力装置(図示せず)を用いて設定できるのがよい。
洗浄制御部29は、予め設定した作業工程において、電気集塵機14を停止し、電気集塵機14の自動洗浄を実施する。
空調制御装置24の工程判別部25は、現場が今どの作業工程にあるのか、そして、次にどの工程が行われるのかを把握できるものである。一方、電気集塵機14を洗浄するには30分から1時間を要するので、洗浄を行ってよい現場工程を、予め現場の責任者の判断で選択しておくことが肝要である。そこで、洗浄機制御部29には、予め選択した作業工程を前もって入力できる機能を設ける。
工程判別部25と洗浄制御部29は、選択した作業工程に突入したと判断できる段階で、電気集塵機14の通風かつコロナ放電運転を自動で停止させ、それと同時に洗浄運転を開始する制御を行う。
従って、空調制御装置24により、電気集塵機14を自動停止し、電気集塵機14を完全自動により洗浄することができるので、作業員の判断なしに、適切な洗浄を実施して集塵性能を維持することができる。
冷風制御部30は、複数の環境温度Cの最高温度に基づき、最高温度が予め設定した許容温度以下となるように、冷風発生装置16の風量をフィードバック制御する。
環境温度Cの最高温度は、切羽近傍の環境温度であり、主として作動している作業機械5の環境温度Cから得られる。環境温度Cの最高温度は例えば約35℃(32〜38℃)である。
予め設定した許容温度は、例えば約30℃(27〜32℃)である。上述した冷風発生装置16により、約24℃の冷風9を発生させ、主として作動している作業機械5に向けて送風することにより、切羽近傍の環境温度Cを許容温度以下まで下げることができる。
また、上述したように、冷風発生装置16は、トンネル内で多量に発生する湧水(地下水8)を用いて、小動力で大量の冷風9を発生させることができるので、換気ファン12による換気風量を減らして省エネルギー化を達成できる。
図7は、本発明によるトンネル用空調方法を示すフローチャートである。
本発明のトンネル用空調方法は、切羽近傍で複数の作業機械5が稼動する方法である。
切羽近傍における複数の作業機械5の作業工程は、例えば表1と表2に示したように、予め設定した順で繰り返される。また、それぞれの作業工程に応じて、上述した複数の作業機械5が用いられる。
トンネル1の掘削作業は、自然を相手とするため、各作業自体は、現場の作業員の判断に委ねられる。従って、各作業工程に要する時間(又は日数)は変動し、それぞれの作業工程に用いられる作業機械5の台数も変動する。
上述したように検出器18と送信器20は、各作業工程に用いられる作業機械5の少なくとも1台に搭載され、複数の作業工程それぞれにおいて、検出器18と送信器20を搭載した少なくとも1台の作業機械5が、切羽近傍で作業する。
図7において、本発明によるトンネル用空調方法は、換気ステップS1、集塵ステップS2、冷風発生ステップS3、データ検出ステップS4、送信ステップS5、受信ステップS6、及び制御ステップS7を有する。
換気ステップS1では、切羽近傍とトンネル1の外部とを連通する風管10を通して、換気ファン12により、トンネル内の空気3を排気し、或は外気をトンネル内に導入する。換気ファン12は、制御ステップS7において、空調制御装置24により制御される。
集塵ステップS2では、電気集塵機14によりトンネル内の空気3から粉塵を除去する。そして、選択された条件に応じて電気集塵機14自体の自動洗浄を行う。電気集塵機14は、制御ステップS7において、空調制御装置24により制御される。
冷風発生ステップS3では、冷風発生装置16によりトンネル内の空気3を冷却して冷風9を発生する。冷風発生装置16は、制御ステップS7において、空調制御装置24により制御される。
データ検出ステップS4では、作業機械5にそれぞれ取り付けられた複数の検出器18により、作業機械5の作動状態A、その周辺の粉塵濃度B、及び環境温度Cを含む状態データ6を検出する。
送信ステップS5では、作業機械5にそれぞれ取り付けられた複数の送信器20により、状態データ6を送信する。
受信ステップS6では、トンネル内に設けられた受信器22により、状態データ6を受信する。
制御ステップS7では、空調制御装置24により、状態データ6に応じて換気ファン12、電気集塵機14、及び冷風発生装置16を制御する。
本発明の方法を実施中において、上述したステップS1,S2,S3は、空調制御装置24により停止指令を受けない限り、常時実施するのがよい。
また、上述したステップS4〜S7は、本発明の方法を実施中は、繰り返し実施するのがよい。
図1において、換気ファン12は、風管10を通してトンネル内の空気3を排気する。この例で、換気ファン12の換気風量が1500m/min、トンネル1の断面直径が約10mであるとすると、外部からトンネル内に流入し、切羽2に向かって流れる外気4の平均風速は約0.3m/sとなる。
この構成により、外気4は、平均温度30℃前後であり、粉塵をほとんど含まないことから、切羽2から十分はなれた後方位置の粉塵濃度は所望の許容粉塵濃度以下に維持することができる。
図1において、少なくとも1台の作業機械5(この例では、ドリルジャンボ)が作業中であり、その作動状態A、その周辺の粉塵濃度B、及び環境温度Cを含む状態データ6は、受信器22を介して空調制御装置24にリアルタイムに入力されている。
また、検出器18と送信器20を搭載した別の少なくとも1台の作業機械5が、切羽2から十分はなれた後方位置に位置しており、その状態データ6も、受信器22を介して空調制御装置24にリアルタイムに入力されている。
制御ステップS7において、工程判別部25により、複数の作業機械5の作動状態Aに基づき、発破掘削時又は機械掘削時の作業工程を判別する。また、風量設定部26により、作業工程に基づき換気ファン12の風量を予め設定した設定風量に設定する。
従って、例えば、表1と表2に例示したように、作業工程毎に、「粉塵濃度からの換気風量」を設定することができ、過剰な換気風量を減らして省エネルギー化を達成できる。
制御ステップS7において、ファン制御部27により、複数の粉塵濃度Bの最小値に基づき、最小値が予め設定した許容粉塵濃度以下となるように、換気ファン12の風量をフィードバック制御してもよい。
この場合、切羽2から後方に退避して作動していない作業機械5の検出器18を用いて、フィードバック制御するので、フィードバック制御用の検出器18の移動、配線の延長・変更等を省略できる。
また、フィードバック制御により後方位置の粉塵濃度Bを許容粉塵濃度以下(例えば、3mg/m)に維持でき、同時に、換気風量を必要最小限まで減らして省エネルギー化を達成できる。
図1の第1実施形態において、電気集塵機14は、切羽近傍で作業中の作業機械5(この例では、ドリルジャンボ)の近傍に位置し、切羽近傍に発生する高濃度の粉塵を除去し清浄空気をトンネル1の下流側に放出する。
制御ステップS7において、集塵機制御部28により、複数の粉塵濃度Bの最大値に基づき、最大値が予め設定した最大粉塵濃度以下となるように、電気集塵機14の風量をフィードバック制御する。
この方法により、主として作動している作業機械5(ドリルジャンボ)の検出器18を用いて、フィードバック制御するので、フィードバック制御用の検出器18の移動、配線の延長・変更等を省略できる。
また、このフィードバック制御により切羽近傍の粉塵濃度を予め設定した最大粉塵濃度以下に維持でき、後方位置の粉塵濃度を低減できる。
またこの例で、電気集塵機14の風量が900m/minの場合、その分の空気3が切羽近傍との間で循環するので、切羽近傍において切羽2に向かって流れる空気3の平均風速をさらに高める(約0.48m/sまで)ことができる。
図4、5の第2、3実施形態において、電気集塵機14は、切羽近傍で作業中の作業機械5(この例では、ドリルジャンボ)の後方に位置し、切羽近傍に発生する高濃度の粉塵を除去し清浄空気をトンネル1の下流側に放出する。
この場合、上述した制御ステップS7において、電気集塵機14の風量が、換気ファン12の風量の1.2倍以上になるように、フィードバック制御する。
この方法により、集塵されずに電気集塵機14の側方をすり抜ける風の流れを防止できるので、切羽近傍の領域で発生した粉塵を効率良く捕集することができる。また、換気ファン12の風量と連動して電気集塵機14の風量を制御するので、換気ファン12と集塵ファン(図示せず)の両者について、省エネルギー化を達成することができる。
この構成により、電気集塵機14により、切羽2から十分はなれた後方位置の粉塵濃度Bを所望の許容粉塵濃度以下に維持することができる。
図1において、冷風発生装置16は、切羽近傍で作業中の作業機械5(この例では、ドリルジャンボ)の下流側に位置し、トンネル内の空気3を冷却して冷風9を作業中の作業機械5に向けて放出するのがよい。
制御ステップS7において、冷風制御部30により、複数の環境温度Cの最高温度に基づき、最高温度が予め設定した許容温度以下となるように、冷風発生装置16の風量をフィードバック制御する。冷風発生装置16の制御は、フィードバックによるON−OFF制御であってもよい。
環境温度Cの最高温度は、切羽近傍の環境温度であり、主として作動している作業機械5の環境温度Cから得られる。
上述した冷風発生装置16により、約24℃の冷風9を発生させ、主として作動している作業機械5に向けて送風することにより、切羽近傍の環境温度を許容温度以下まで下げることができる。
また、上述したように、冷風発生装置16は、トンネル内で多量に発生する湧水(地下水8)を用いて、小動力で大量の冷風9を発生させることができるので、換気ファン12による換気風量を減らして省エネルギー化を達成できる。
また、図5の第3実施形態のように、冷風発生装置16を、風管10の吐出口と切羽2との間に位置決めし、風管10から導入される外気4(清浄空気)を冷却して冷風9を切羽2に向けて放出してもよい。この場合、切羽面で跳ね返された冷風9が作業中の作業機械5に向けて当たるようにするのがよい。
この構成により、風管10から導入される外気4の温度(約30℃)をさらに冷却するので、冷風9の温度を第1、第2実施形態より低くすることができ、作業中の作業員の体感温度をさらに下げることができる。
上述した本発明の実施形態によれば、作業機械5の作動状態A、その周辺の粉塵濃度B、及び環境温度Cを含む状態データ6を検出する複数の検出器18と、状態データ6を送信する送信器20とが、複数の作業機械5にそれぞれ取り付けられている。
従って、複数の作業機械5の作動状態Aに基づき、発破掘削時又は機械掘削時の作業工程を判別することができる。
また、作業機械5の周辺の粉塵濃度Bに基づき、換気風量を制御してトンネル内の粉塵濃度を許容範囲まで下げ、かつ過剰な換気風量を減らして省エネルギー化を達成できる。
さらに、作業機械5の周辺の環境温度に基づき、トンネル内の空気3を冷却して冷風9を発生させて、作業中の作業員の体感温度を下げることができる。
また、検出された作業工程に基づき、電気集塵機14を自動洗浄することで、作業工程に影響を与えることなく、かつ作業員の判断なしに、適切な洗浄を実施して集塵機の性能を維持することができる。
なお本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
A 作動状態、B 粉塵濃度、C 環境温度、1 トンネル、2 切羽、3 空気、
4 外気、5 作業機械、6 状態データ、7 冷媒、8 地下水、9 冷風、
10 風管、12 換気ファン、14 電気集塵機、15a 一次熱交換器、
15b 二次熱交換器、15c 循環ポンプ、16 冷風発生装置、
16a 空気冷却器、16b 送風ファン、16c 制御盤、16d ポンプ、
17a 地下水タンク、17b 熱交換器、17c 水ポンプ、18 検出器、
18a 加速度センサ、18b 粉塵濃度センサ、18c 温度センサ、
20 送信器、22 受信器、24 空調制御装置、25 工程判別部、
26 風量設定部、27 ファン制御部、28 集塵機制御部、29 洗浄制御部、
30 冷風制御部、100 トンネル用空調システム

Claims (12)

  1. 切羽近傍で複数の作業機械が稼動するトンネル用空調システムであって、
    前記切羽近傍とトンネルの外部とを連通する風管と、
    前記風管を通してトンネル内の空気を排気し、或は外気をトンネル内に導入する換気ファンと、
    トンネル内の空気から粉塵を除去する集塵機と、
    トンネル内の空気を冷却して冷風を発生する冷風発生装置と、
    前記作業機械にそれぞれ取り付けられ、前記作業機械の作動状態、その周辺の粉塵濃度、及び環境温度を含む状態データを検出する複数の検出器と、
    前記作業機械にそれぞれ取り付けられ、前記状態データを送信する複数の送信器と、
    トンネル内に設けられ前記状態データを受信する受信器と、
    前記状態データに応じて前記換気ファン、前記集塵機、及び前記冷風発生装置を制御する空調制御装置と、を備えるトンネル用空調システム。
  2. 前記空調制御装置は、複数の前記作業機械の前記作動状態に基づき、発破掘削時又は機械掘削時の作業工程を判別する工程判別部を有する、請求項1に記載のトンネル用空調システム。
  3. 前記空調制御装置は、前記作業工程に基づき前記換気ファンの風量を予め設定した設定風量に設定する風量設定部を有する、請求項2に記載のトンネル用空調システム。
  4. 前記空調制御装置は、複数の前記粉塵濃度の最小値に基づき、前記最小値が予め設定した許容粉塵濃度以下となるように、前記換気ファンの風量をフィードバック制御するファン制御部を有する、請求項1に記載のトンネル用空調システム。
  5. 前記空調制御装置は、複数の前記粉塵濃度の最大値に基づき、前記最大値が予め設定した最大粉塵濃度以下となるように、前記集塵機の風量をフィードバック制御する集塵機制御部を有する、請求項1に記載のトンネル用空調システム。
  6. 前記空調制御装置は、前記換気ファンの風量の1.2倍以上になるように、前記集塵機の風量をフィードバック制御する集塵機制御部を有する、請求項1に記載のトンネル用空調システム。
  7. 前記集塵機は、電気集塵機であり、
    前記空調制御装置は、予め設定した前記作業工程において、前記電気集塵機を停止し、前記電気集塵機の自動洗浄を実施する洗浄制御部を有する、請求項2に記載のトンネル用空調システム。
  8. 前記空調制御装置は、複数の前記環境温度の最高温度に基づき、前記最高温度が予め設定した許容温度以下となるように、前記冷風発生装置の風量をフィードバック制御する冷風制御部を有する、請求項1に記載のトンネル用空調システム。
  9. 前記冷風発生装置は、
    トンネル内の空気を地下水で冷却する空気冷却器と、
    前記空気冷却器にトンネル内の空気を供給する送風ファンと、
    前記送風ファンを制御する制御盤と、を備える、請求項1に記載のトンネル用空調システム。
  10. 前記空気冷却器は、冷媒を地下水で冷却する一次熱交換器と、
    トンネル内の空気を前記冷媒で冷却する二次熱交換器と、
    前記一次熱交換器と前記二次熱交換器との間で前記冷媒を循環させる循環ポンプと、を有する、請求項9に記載のトンネル用空調システム。
  11. 前記空気冷却器は、地下水を溜める地下水タンクと、
    トンネル内の空気を前記地下水で冷却する熱交換器と、
    前記地下水タンクから前記熱交換器へ前記地下水を供給する水ポンプと、を有する、請求項9に記載のトンネル用空調システム。
  12. 切羽近傍で複数の作業機械が稼動するトンネル用空調方法であって、
    (A)前記切羽近傍とトンネルの外部とを連通する風管を通して、換気ファンにより、トンネル内の空気を排気し、或は外気をトンネル内に導入する換気ステップと、
    (B)集塵機によりトンネル内の空気から粉塵を除去する集塵ステップと、
    (C)冷風発生装置によりトンネル内の空気を冷却して冷風を発生する冷風発生ステップと、
    (D)前記作業機械にそれぞれ取り付けられた複数の検出器により、前記作業機械の作動状態、その周辺の粉塵濃度、及び環境温度を含む状態データを検出するデータ検出ステップと、
    (E)前記作業機械にそれぞれ取り付けられた複数の送信器により、前記状態データを送信する送信ステップと、
    (F)トンネル内に設けられた受信器により、前記状態データを受信する受信ステップと、
    (G)空調制御装置により、前記状態データに応じて前記換気ファン、前記集塵機、及び前記冷風発生装置を制御する制御ステップと、を有するトンネル用空調方法。
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