JP4276925B2 - トンネル内冷却装置 - Google Patents

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本発明は、トンネル内を冷却するトンネル内の冷却装置に係り、特に、施工中のトンネル内の冷却に適したトンネル内の冷却装置に関する。
たとえば、山岳トンネルなどの掘削工事を行うにあたり、坑内の環境は、切羽近傍が最も厳しくなっている。坑内環境が悪化する主な要因としては、掘削作業に伴って生じる粉塵や坑内の温度が高温となることが挙げられる。このうち、粉塵については、トンネル内に設けた風管から清浄な空気を吹き付けるなどして粉塵を除去する換気装置などが知られている。
一方、坑内の温度が高温となる問題に対しては、大型の送風機をトンネル内に据え付け、送風機から吹き出す風により、作業員の体感温度を低下させることによって対応している。また、切羽からある程度離れた位置に仮設の休憩所を設け、休憩所内を冷房する対応がなされている。
他方、シールドトンネル内の冷房を目的とした技術として、特開平5−288370号公報に開示された坑内冷房換気装置がある。この坑内冷房換気装置は、シールドマシン(掘削マシン)に泥水を送り込む配管に冷却水冷却器を取り付け、泥水がもつ負の熱ポテンシャルを利用することにより、冷風を製造して坑内に供給するものである。
また、シールドトンネル内の冷房を目的とした技術としては、実開平7−35599号公報に開示された空気調和機もある。この空気調和機は、泥水が流れる泥水管の任意の位置に取り付け可能な水冷熱交換器を備え、シールドトンネルの掘削作業の進行に合わせて、この水冷熱交換器を所望の位置に移動可能としたものである。
特開平5−288370号公報 実開平7−35599号公報
しかし、上記特許文献1および特許文献2に開示された技術は、いずれも泥水式のシールドトンネルに関するものであり、切羽付近に位置するシールドマシンに送り込む泥水が流れる泥水管を利用し、泥水管に冷却水冷却器(または水冷熱交換器)を取り付けたものである。このため、泥水管を設けることがない山岳トンネルに用いることはできない。また、山岳トンネルにおいても、泥水管ではなく、冷却水流通管などを切羽付近まで敷設することにより、上記の技術を利用することもできるが、冷却水流通管などを別途設けるには、装置が大掛かりとなってしまうという問題がある。
他方、単純には、トンネル内に冷房装置を設ければ、冷却効果を高めることができる。ところが、冷房装置からは排熱が生じるので、この排熱をトンネルの外に排出するためにやはり大掛かりな設備を必要とする問題がある。
そこで、本発明の課題は、大掛かりな設備を別途設けることなく、トンネルの切羽近傍などの所望の場所を好適に冷却することができるトンネル内の冷却装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は、トンネル内を冷却するトンネル内の冷却装置において、氷が収容される氷収容部と、氷収容部を通過する冷媒用配管とを備える氷蓄熱槽と、氷蓄熱槽における氷収容部と接続され、氷収容部を流通する冷媒が循環供給される冷却コイルと、氷蓄熱槽から冷却コイルに冷媒を循環供給するポンプと、冷却コイルによって得られる冷風をトンネル内に供給するファンと、トンネルの外部に設けられ、氷収容部に収容される氷を製造する製氷装置と、を有し、氷蓄熱槽は、搬送装置に搭載されてトンネルの内部と製氷装置との間で搬送されるものである。
本発明に係るトンネル内に冷却装置は、トンネル内を冷房するにあたって、氷蓄熱槽を用いている。この氷蓄熱槽を用いることにより、トンネル坑内への排熱が生じることがないので、排熱を処理するための大掛かりな設備を要しない。また、トンネル坑内に冷却液等を導入するための配管なども必要でなくなり、全体的に簡素な冷却装置を提供することができる。
このように、氷蓄熱槽を搭載して搬送する搬送装置を設けることにより、氷蓄熱槽における氷がなくなった場合でも、円滑に氷蓄熱槽を交換し、または氷蓄熱槽の氷を製造することができる。
また、トンネル内に設けられ、トンネル内に空気を供給する風管が設けられている態様とすることもできる。
このように、トンネル内における空気を供給する風管が設けられていることにより、トンネル内に清浄な空気を供給することができ、粉塵の除去などに寄与して、トンネル内における作業環境をさらに良好に改善することができる。
さらに、風管における吹出口に、冷却コイルが設けられている態様とすることもできる。
このように、風管の吹出口に冷却コイルが設けられていることにより、風管から吹き出す清浄な空気をそのまま冷却してトンネル坑内に供給することができる。このため、トンネル内に風を供給するファンの数を少なくすることができる。
また、氷蓄熱槽、冷却コイル、ポンプ、およびファンによって冷却ユニットが構成され、冷却ユニットが搬送装置に搭載されている態様とするのが好適である。
このように、冷却ユニットが搬送装置に搭載された態様とすることにより、氷蓄熱槽をトンネル坑内に搬入した後、冷却コイル等と氷蓄熱槽とを接続する手間を省くことができ、早期に冷房を開始することができる。
また、トンネルが、山岳トンネルである態様とすることもでき、トンネルがシールドトンネルである態様とすることもできる。もちろん、その他の施工中のトンネルに対してもこの冷却装置を適用することができる。
本発明に係るにトンネル内の冷却装置によれば、大掛かりな設備を別途設けることなく、トンネルの切羽近傍などの所望の位置を好適に冷却することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する部分については同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。
図1は本発明の第一の実施形態に係る冷却装置が設けられたトンネルの側断面図、図2は冷却装置の構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る冷却装置1は、冷却ユニット2を有している。冷却ユニット2は、氷蓄熱槽3およびファン・コイルユニット4を備えている。この冷却ユニット2は、本発明の搬送装置である車両6に搭載されている。本実施形態では、冷却ユニット2が搭載された車両6が2台用意されており、1台は、山岳トンネルTの内部に配置され、もう1台は山岳トンネルTの外部に配置されている。なお、山岳トンネルTは、山岳地帯に形成されるものであり、トンネルの掘削作業においては、発破、ずり出しなどの作業が行われる。
氷蓄熱槽3は、外融式氷蓄熱槽であり、図2に示すように、氷収容部11を備えている。氷収容部11には、氷およびこの氷が溶けて液状となった水が収容されている。
また、冷却装置1は、本発明の冷媒用配管である冷水用配管12を備えている。この冷水用配管12は、氷収容部11を通過しており、その内部を本発明の冷媒である冷水が流通可能とされている。氷収容部11と冷水用配管12の内部とは物理的に遮蔽されており、氷収容部11における水や氷が冷水用配管12内に流入することはなく、逆に冷水用配管12の内部を流通する冷水が氷収容部11に流入することがないようにされている。なお、本実施形態では、冷媒として水(冷水)を用いているが、他の液体(たとえば不凍液)や気体などを冷媒として用いることができる。また、氷収容部11に収容される氷に代えて、砕石やレンガなどの固体蓄熱材を氷収容部11に充填することもできる。
さらに、氷蓄熱槽3には、冷却水循環用配管13およびエアポンプ14が設けられている。冷却水循環用配管13は、氷収容部11内における水をたとえばシャーベット状にして流通可能としている。エアポンプ14は、氷蓄熱槽3に空気を供給している。
ファン・コイルユニット4は、冷却コイル15、ファン16、およびラインポンプ17を備えている。冷却コイル15内には、冷水用配管12の一部が配置されている。冷水用配管12を流通する冷水は、氷収容部11に配置された部分と冷却コイル15に配置された部分との間で循環している。
ファン16は、冷却コイル15に近接して設けられており、周囲の空気を冷却コイル15に向けて吹き付けている。ファン16によって吹き付けられた空気は、冷却コイル15を通過することによって冷風となり、山岳トンネルT内に供給される。また、ラインポンプ17は、冷水用配管12に取り付けられている。このラインポンプ17を作動させることにより、冷水用配管12内に冷水が循環供給される。
そして、図1に示すように、山岳トンネルTの外部には本発明の製氷装置である製氷チラー7が設けられている。製氷チラー7は、図2に示すカップリング18を介して冷却ユニット2の氷蓄熱槽3と接続可能とされており、この製氷チラー7によって氷蓄熱槽3における氷収容部11に収容され、液状となった水を凍らせて氷を製造する。
また、山岳トンネルTの内部には、図1に示すように、換気装置20が設けられている。換気装置20は、いわゆる送気式の換気装置であり、切羽K側が分岐した分岐風管21と分岐風管21の坑口側に取り付けられた給気ターボファン22とを備えている。分岐風管21は、主吹出口23とエアカーテン用吹出口24とを備えている。給気ターボファン22を作動させることにより、主吹出口23からは、切羽K近傍における切羽作業領域にエアを吹き出し、切羽作業領域における粉塵の除去を図っている。主吹出口23には、ベルマウス25が取り付けられている。また、エアカーテン用吹出口24からは、主吹出口23よりも少量のエアを吹き出し、エアカーテンを形成して、粉塵の除去効率や拡散防止効果を高めている。
以上の構成を有する本実施形態に係る冷却装置1の動作、作用について説明する。
本実施形態に係る冷却装置1においては、切羽K近傍における切羽作業領域において、ずり出しなどの作業を作業員が行うが、この切羽作業領域における坑内環境を改善すべく、主に切羽作業領域を冷房している。冷房を行う前に、製氷チラー7で氷収容部11に収容される水の大部分を凍らせて氷を製造しておく。氷収容部11内の水をほとんど氷とした状態で車両6により、冷却ユニット2を切羽作業領域の付近に搬送する。冷却ユニット2を切羽作業領域の付近に配置したら、ラインポンプ17を作動させるとともに、ファン16を回転させる。
ラインポンプ17を作動させると、冷水用配管12内を冷水が循環する。冷水用配管12内を循環する冷水は、氷収容部11を通過する。このとき、氷収容部11に収容された氷と冷却コイル15との間で熱交換が行われ、冷却コイル15が冷却されるとともに氷が溶けて水となる。
このように冷却された冷水(冷媒)は、氷収容部11を出て冷却コイル15へと流入する。冷却コイル15には、ファン16からの風が送られており、冷却された冷水(冷媒)の冷熱により、風が冷却されて冷風が製造され、山岳トンネルT内に供給される。こうして、冷風が山岳トンネルT内に供給されることにより、山岳トンネルTの切羽作業領域が冷房され、坑内環境を改善することができる。
また、換気装置20における主吹出口23からは、粉塵を除去するためのエアが供給される。このエアの供給により、切羽作業領域における粉塵が除去され、坑内環境の改善に寄与することができる。
ところで、冷却コイル15を冷却する際に、氷蓄熱槽3には冷却コイル15からの熱が与えられるが、この熱は氷蓄熱槽3の氷を溶かすための熱となる。したがって、氷蓄熱槽3から排熱が生じることがないので、山岳トンネルT内における排熱除去のための設備を別途設ける必要がなく、大掛かりな設備とならない。また、氷蓄熱槽3は、車両6によって山岳トンネルT内に搬送されるので、山岳トンネルT内に冷却水等を供給する冷却水用配管などの大掛かりな設備も不要である。
製氷チラー7によって氷蓄熱槽3における氷収容部11に氷を製造する際には、製氷チラー7からは熱が放射される。しかし、製氷チラー7は山岳トンネルTの外部に設けられていることから、製氷チラー7から放射される熱により、山岳トンネルT内が加温されることがなく、山岳トンネルT内の熱環境を悪化させないようにすることができる。
本実施形態に係る冷却装置1では、車両6に氷蓄熱槽3とともにファン・コイルユニット4が搭載されている。このため、車両6を移動させることにより、氷蓄熱槽3とともにファン・コイルユニット4をも移動させることができるので、切羽K近傍に限らず、山岳トンネルT内において冷房が要求される場所を、容易に冷却することができる。
こうして、一方の冷却ユニット2を用いて山岳トンネルT内を冷却している間、もう一方の冷却ユニット2は、山岳トンネルTの外部に搬出されている。この山岳トンネルTの外部で製氷チラー7によって氷蓄熱槽3に氷を製造し、所望の氷が製造されたら、山岳トンネルTの外部で待機している。
このように、1台の冷却ユニット2で山岳トンネルT内を冷却している間、もう一台の冷却ユニット2における氷蓄熱槽3に氷を製造し、たとえば8時間のサイクルタイムで2台の冷却ユニット2を交換することにより、山岳トンネルT内を常に冷房が効いた状態としておくことができる。もちろん、このサイクルタイムは、氷蓄熱槽3の容量等によって適宜設定することができる。
また、車両6に氷蓄熱槽3とファン・コイルユニット4とが搭載されていることから、山岳トンネルT内で氷蓄熱槽3とファン・コイルユニット4とを接続する作業が不要となり、冷房が停止する時間帯を少なくすることができる。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。本実施形態に係る冷却装置は、上記第一の実施形態と比較して、氷蓄熱槽とファン・コイルユニットとが、分離されている点において異なる。
図3は、本実施形態に係る冷却装置が設けられたトンネルの側断面図である。
図3に示すように、本実施形態に係る冷却装置30は、氷蓄熱槽31およびファン・コイルユニット32を有しており、ファン・コイルユニット32は、冷却コイル33、ファン34、およびラインポンプ35を備えている。また、氷蓄熱槽31とファン・コイルユニット32における冷却コイル33とは、冷媒用配管である冷水用配管36を介して接続されており、冷水用配管36には、冷媒となる冷水が循環可能とされている。
冷水用配管36は、氷蓄熱槽31における氷収容部(図示省略)に通されており、冷水は、ラインポンプ35を作動させることにより、冷水用配管36内を循環する。また、冷水用配管36は、氷蓄熱槽31側とファン・コイルユニット32側とで切り離し可能とされており、両者は図示しないカップリングを介して接続されている。
さらに、氷蓄熱槽31は、第一の車両37に搭載され、ファン・コイルユニット32は第二の車両38に搭載されており、それぞれ山岳トンネルTの内側と外側との間を搬送可能とされている。本実施形態では、氷蓄熱槽31を搭載する車両は2台用意されており、ファン・コイルユニット32を搭載する車両は1台用意されている。その他、上記第一の実施形態と同様、山岳トンネルTの外部には製氷チラー7が設けられており、山岳トンネルTの内部には換気装置20が設けられている。その他の点については、上記第一の実施形態と同様の構成を有している。
以上の構成を有する本実施形態に係る冷却装置30においては、上記第一の実施形態と同様、山岳トンネルT内を冷房するにあたり、氷蓄熱槽31を用いていることから、山岳トンネルT内に排熱が生じることがなく、排熱のための大掛かりな設備を必要とすることはない。また、山岳トンネルT内に外部から冷却水等を導入する必要などもないので、簡素な構成の冷却装置とすることができる。
さらに、本実施形態に係る冷却装置30では、氷蓄熱槽31とファン・コイルユニット32とは別々の車両37,38に搭載されている。このため、氷蓄熱槽31の氷が溶けてしまった際には、氷蓄熱槽31のみを山岳トンネルTの外部に搬出すればよいので、その分小型の車両37で済むようになる。また、山岳トンネルT内を連続的に冷房するために、氷蓄熱槽31を2台用意すればよく、ファン・コイルユニット32は1つで済むので、その分コストの低減を図ることができる。
続いて、本発明の第三の実施形態について説明する。本実施形態では、冷却装置を設けるトンネルにおける換気装置の態様が異なっているが、冷却装置は、上記第一の実施形態で示したものと同一のものを用いている。
図4は、本発明の第三の実施形態に係る冷却装置が設けられたトンネルの平断面図である。
図4に示すように、本実施形態に係る冷却装置1が設けられた山岳トンネルTには、換気装置40が設けられている。換気装置40は、いわゆる排気式の換気装置であり、送気風管41と、排気風管42とを備えている。送気風管41の切羽K側の吹出口には、ベルマウス43が取り付けられており、排気風管42の坑口側には、粉塵を捕集する集塵機44が取り付けられている。
また、送気風管41の坑口側端部には、給気ターボファン45が取り付けられており、送気風管41にエアを供給している。給気ターボファン45によって供給される空気は、送気風管41からベルマウス43を介して山岳トンネルTの切羽K近傍に吹き出される。
その他の点については、上記第一,第二の実施形態と同様の構成を有している。また、図4においては、冷却装置として、上述のとおり、上記第一の実施形態と同様のものを用いているが、1台の車両6に搭載された氷蓄熱槽3およびファン・コイルユニット4のみを示している。
以上の構成を有する本実施形態のように、いわゆる排気式の換気装置40を用いた場合であっても、上記各実施形態の場合と同様、氷蓄熱槽3を用いた冷房を行っていることから、大掛かりな排熱設備を設けることなく、簡素な構成で山岳トンネルT内の切羽K近傍を冷却することができる。
さらに、本発明の第四の実施形態について説明する。本実施形態では、ファン・コイルユニットの代わりに、冷却コイルおよびラインポンプのみを有するコイルユニットを用い、ファンについては、換気装置に用いられる給気ターボファンを利用している点で、上記各実施形態と異なっている。
図5は、本発明の第四の実施形態に係る冷却装置が設けられたトンネルの側断面図である。
図5に示すように、本実施形態に係る冷却装置50は、上記第二の実施形態と同様の氷蓄熱槽31を備えている。この氷蓄熱槽31は、第一の車両37に搭載されており、山岳トンネルTの内側と外側との間を搬送可能とされている。また、冷却装置50は、コイルユニット51を備えている。コイルユニット51は、上記各実施形態で用いられている冷却コイル33およびラインポンプ35を備えている。さらに、本実施形態では、上記第一の実施形態で用いた換気装置20を用いており、冷却装置50におけるコイルユニット51は、換気装置20におけるベルマウスに代えて取り付け可能とされている。
また、コイルユニット51は、第二の車両52に積載されたリフト装置53に搭載されている。このリフト装置53を上下動することにより、コイルユニット51を上下動させることができる。さらに、リフト装置53には、作業員が搭乗可能な図示しないゴンドラが設けられている。その他の点については、上記第二の同様の構成を有している。
以上の構成を有する本実施形態に係る冷却装置50においては、上記各実施形態と同様、氷蓄熱槽31を用いた冷房を行っていることから、大掛かりな排熱設備を設けることなく、簡素な構成で山岳トンネルT内の切羽K近傍を冷却することができる。
また、本実施形態に係る冷却装置50では、コイルユニット51が換気装置20における主吹出口23に取り付けられる。そして、ラインポンプ35を作動させることにより、冷水用配管36を介して氷蓄熱槽31から冷水が冷却コイル33に循環供給される。一方、換気装置20における給気ターボファン22からは、分岐風管21に対してエアが供給され、供給されたエアは主吹出口23およびエアカーテン用吹出口24から吹き出される。このとき、主吹出口23には、冷却コイル33が取り付けられているので、主吹出口23から吹き出されるエアは冷風となり、山岳トンネルT内の冷房に寄与することができる。
山岳トンネルTの掘削が進んで、換気装置20を切羽K方向に移動させる際には、コイルユニット51を取り外して、換気装置20を移動させることができる。また、氷蓄熱槽31における氷が溶けてしまったときには、一旦冷房作業を停止した後、作業員が図示しないゴンドラに搭乗し、冷水用配管36をコイルユニット51から取り外して、氷蓄熱槽31を搭載した車両37を山岳トンネルTの外側に搬出し、別途氷を製造した氷蓄熱槽31を車両37により山岳トンネルT内に搬送することができる。別途氷蓄熱槽31を搬送したら、再びゴンドラに搭乗した作業員が冷水用配管36をコイルユニット51に接続して、冷房を再開することができる。
続いて、本発明の第五の実施形態について説明する。上記各実施形態では、山岳トンネルを冷房の対象としているが、本実施形態では、シールドトンネルを冷房の対象としている。
図6は、本発明の第五の実施形態に係る冷却装置が設けられたトンネルの側断面図である。
図6に示すように、本実施形態に係る冷却装置60が設けられたシールドトンネルSは、いわゆるシールド工法によって構築されたシールドトンネルであり、シールドトンネルSの切羽Kにシールドマシン70が設けられている。シールドマシン70は、図示しないセグメントに反力をとって、シールドトンネルSを掘り進めて行く。また、シールドトンネルSには、シールドマシン70によって掘削された土砂や、新たに組み立てるセグメントなど搬送する台車71が設けられている。台車71は、複数台連なっており、レール72上を移動している。
この台車71のうちの1台に、氷蓄熱槽61が設けられている。この氷蓄熱槽61は、上記第二の実施形態と同様のものである。また、シールドトンネルSの上方には、換気装置80が設けられている。換気装置80は、風管81を備えており、風管81の切羽K側端部にベルマウス82が設けられ、坑口側端部に給気ターボファン83が設けられている。
この換気装置80における風管81には、冷却装置60におけるコイルユニット62が設けられている。コイルユニット62は、冷却コイル33およびラインポンプ35を備えており、冷媒用配管である冷水用配管63を介して冷却コイル33と氷蓄熱槽61とが接続されている。そして、ラインポンプ35を作動させることにより、冷水用配管63内を冷水が流れ、氷蓄熱槽61と冷却コイル33との間を循環する。その他の点については、上記実施形態と同様の構成を有している。
以上の構成を有する本実施形態に係る冷却装置60では、シールドトンネルSであっても、上記各実施形態の場合と同様、氷蓄熱槽61を用いた冷房を行っていることから、大掛かりな排熱設備を設けることなく、簡素な構成でトンネルS内の切羽K近傍を冷却することができる。
本実施形態では、風管81に冷却コイル33を取り付ける態様としているが、また、シールドトンネルSであっても、上記第一の実施形態のような、冷却コイル15とファン16とを別途設けた冷却装置1を用いることもできる。
第一の実施形態に係る冷却装置が設けられたトンネルの側断面図である。 冷却装置の構成図である。 第二の実施形態に係る冷却装置が設けられたトンネルの側断面図である。 第三の実施形態に係る冷却装置が設けられたトンネルの平断面図である。 第四の実施形態に係る冷却装置が設けられたトンネルの側断面図である。 第五の実施形態に係る冷却装置が設けられたトンネルの側断面図である。
符号の説明
1,30,50,60…冷却装置
2…冷却ユニット
3,31,61…氷蓄熱槽
4,32…ファン・コイルユニット
6,37,38,52…車両
7…製氷チラー
11…氷収容部
12,36,63…冷水用配管(冷媒用配管)
13…冷却水循環用配管
14…エアポンプ
15,33…冷却コイル
16,34…ファン
17,35…ラインポンプ
18…カップリング
20,40,80…換気装置
21…分岐風管
22,45,83…給気ターボファン
23…主吹出口
24…エアカーテン用吹出口
25,43,82…ベルマウス
41…送気風管
42…排気風管
44…集塵機
51,62…コイルユニット
53…リフト装置
70…シールドマシン
71…台車
72…レール
81…風管
S…シールドトンネル
T…山岳トンネル
K…切羽

Claims (6)

  1. トンネル内を冷却するトンネル内の冷却装置において、
    氷が収容される氷収容部と、前記氷収容部を通過する冷媒用配管とを備える氷蓄熱槽と、
    前記氷蓄熱槽における氷収容部と接続され、前記氷収容部を流通する冷媒が循環供給される冷却コイルと、
    前記氷蓄熱槽から前記冷却コイルに前記冷媒を循環供給するポンプと、
    前記冷却コイルによって得られる冷風をトンネル内に供給するファンと、
    前記トンネルの外部に設けられ、前記氷収容部に収容される氷を製造する製氷装置と、
    を有し
    前記氷蓄熱槽は、搬送装置に搭載されてトンネルの内部と前記製氷装置との間で搬送されることを特徴とするトンネル内の冷却装置。
  2. 前記トンネル内に設けられ、前記トンネル内に空気を供給する風管が設けられている請求項1に記載のトンネル内の冷却装置。
  3. 前記風管における吹出口に、前記冷却コイルが設けられている請求項2に記載のトンネル内の冷却装置。
  4. 前記氷蓄熱槽、冷却コイル、ポンプ、およびファンによって冷却ユニットが構成され、
    前記冷却ユニットが前記搬送装置に搭載されている請求項1または請求項2に記載のトンネル内の冷却装置。
  5. 前記トンネルが、山岳トンネルである請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に記載のトンネル内の冷却装置。
  6. 前記トンネルが、シールドトンネルである請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に記載のトンネル内の冷却装置。
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