JP2000310432A - 潜熱蓄熱利用の熱搬送方法及びその装置 - Google Patents

潜熱蓄熱利用の熱搬送方法及びその装置

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JP2000310432A
JP2000310432A JP11118256A JP11825699A JP2000310432A JP 2000310432 A JP2000310432 A JP 2000310432A JP 11118256 A JP11118256 A JP 11118256A JP 11825699 A JP11825699 A JP 11825699A JP 2000310432 A JP2000310432 A JP 2000310432A
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latent heat
latent
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JP11118256A
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Noboru To
昇 陶
Hiroshi Ito
寛 伊藤
Seiichi Kubokawa
窪川清一
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Mitsubishi Chemical Engineering Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Engineering Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 排熱発生施設から生ずる排熱を潜熱蓄熱容器
に潜熱蓄熱し、それを目的とする熱需要施設へ運び、そ
こで潜熱を放熱することによって未利用の熱をより有効
利用することを実現し易くするにある。 【構成】 排熱発生施設1からの排熱伝熱媒体を、複数
の潜熱蓄熱容器4を並列して接続できる熱供給装置5に
導き、この熱供給装置5から複数の潜熱蓄熱容器4の各
々中に上記排熱伝熱媒体を流入せしめて複数の潜熱蓄熱
容器4各々中の潜熱蓄熱剤に潜熱を予め蓄熱する。そし
て上記予め潜熱が蓄熱された潜熱蓄熱容器4を熱需要施
設の需要タイミングで熱供給装置5から外すと共に車両
等の搬送手段3に乗せて熱搬送の目的地である熱需要施
設2a,2b,2c,2d・・・の位置まで運ぶ。そし
て熱需要施設に於いては潜熱蓄熱容器4を熱需要装置6
に接続し、而る後に潜熱蓄熱容器4中の潜熱蓄熱剤の潜
熱放熱による熱を熱需要装置6を介して熱需要施設2
a,2b,2c,2d・・・に於いて利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は潜熱蓄熱利用の熱搬送方
法及びその装置に係わり、更に詳しくは火力発電所やゴ
ミ焼却工場等の排熱発生施設に対して、離隔した位置に
立地する工場、ビル、倉庫等の熱需要施設に、上記排熱
発生施設からの熱を、潜熱蓄熱剤を有する潜熱蓄熱容器
中に潜熱として蓄熱した後、その潜熱蓄熱容器を熱需要
施設に搬送して、熱需要施設に於いてその熱を利用する
ようにした発明に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、火力発電所、ゴミ焼却工場
等多量の排熱を生ずる施設は、立地上等の制約から、そ
れら未利用熱源を利用すると有効となる熱需要施設に対
しては離隔した位置に立地しているのが実情である。逆
に言えば熱需要施設は集客等施設の利用率上等の制約か
ら排熱発生施設の周りに総合的に立地できないのが実情
である。そこで排熱発生施設から、離隔した位置の熱需
要施設へ未利用の熱を有効利用すべく熱搬送する必要が
あるが、以前に於いては蒸気用又は冷水用の配管を敷設
し、パイプラインによる熱搬送が採られていた。しか
し、排熱発生施設と熱需要施設が1Km〜20Kmの如
く中距離で離隔している場合、それも市街地を介して離
隔している場合、配管配設ルートの決定及び実施に困難
を伴う上に、布設コストも大、安全施工上にも難点があ
り、このようなパイプライン方式では限界があるもので
あった。
【0003】そこで、上記の如き排熱発生施設と熱需要
施設とが1Km〜20Km程度の中距離離れている場合
の熱輸送方式として、排熱発生施設から排出する排熱に
よって潜熱蓄熱容器4内の潜熱蓄熱剤に潜熱を蓄熱し、
上記潜熱蓄熱容器を車両等の搬送手段によって、上記排
熱発生施設に対して離隔した位置に設けられている熱需
要施設の位置まで運び、上記潜熱蓄熱容器内の潜熱蓄熱
剤の潜熱放熱による熱を上記熱需要施設に於いて利用す
るようにした潜熱蓄熱利用の熱搬送方法及び装置が提案
されるに至った。例えば特開平4−268194号公報
に示す発明を一例に上げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術による
と、市街地での立地が制限されている排熱施設と集客率
等の観点上市街地に立地する熱需要施設との間の中距離
的な熱の搬送が可能で、大幅なコストや安全を無視する
等することなく未利用の熱を有効に利用できるものであ
るが、この潜熱蓄熱容器による熱搬送方法及び装置を具
体化する為には未だ解決すべき課題を有している。即
ち、火力発電所やゴミ焼却場等の排熱発生施設に於ける
排熱発生時間帯と、工場、ビル等の熱需要施設に於ける
熱需要のタイミングとがほとんど異なる場合が多い。そ
こで従来例のように、単に排熱発生施設からの排熱を、
熱需要施設の需要タイミングに合わせて潜熱蓄熱容器の
中に取り入れるようにしたものでは、熱需要時に排熱発
生施設側に於いて潜熱を蓄熱できない現象等が生じ現実
に上記の如き熱供給、需要に合わず、潜熱蓄熱の有効利
用をより促進するには今一つの工夫が必要である。更に
は、排熱発生施設側から潜熱蓄熱容器へどのように伝熱
媒体を流入させ、又は潜熱蓄熱容器から熱需要施設側へ
どのように潜熱を放熱させるか等について具体的に方
法、装置が明示されておらず、この点からも今一つの工
夫が必要である。
【0005】
【目的】従って、本発明の目的は、排熱発生施設からの
排熱を、容器内に潜熱蓄熱して、その潜熱蓄熱容器を車
両、鉄道車両、船舶等の搬送手段にて熱需要施設まで運
び、そこで潜熱を放熱して熱需要に応えるという熱の搬
送方法及び装置を提供するのは勿論のこと、特に上記の
如き熱輸送方法及び装置を現実に実現しやすくするこ
と、即ち排熱発生施設に於ける排熱発生時間帯と熱需要
施設側の熱需要タイミングが異なっている場合でも、予
め排熱発生施設に於いて複数の潜熱蓄熱容器中に潜熱を
常時蓄えられる方法及び装置としておき、熱需要施設の
熱需要タイミングに合わせて随時、潜熱蓄熱容器を目的
地まで運び、随時潜熱放熱による熱の需要に応え得るよ
うにすることによって現実の熱の需給に合わせ、より潜
熱蓄熱利用による熱輸送を実現し易くすると共に、排熱
発生施設側から潜熱蓄熱容器への伝熱媒体の流入及び潜
熱蓄熱容器から熱需要施設への潜熱放熱の為の伝熱媒体
の流入等についてより実現し易い方法及び装置を提供す
るにある。
【0006】
【課題を解決する為の手段】上記目的を達成する為に本
発明は次の技術的手段を有する。即ち実施例に対応する
添付図面中の符号を用いてこれを説明すると、本願の方
法発明は排熱発生施設1から排出する排熱によって潜熱
蓄熱容器4内の潜熱蓄熱剤に潜熱を蓄熱し、上記潜熱蓄
熱容器4を車両等の搬送手段3によって、上記排熱発生
施設1に対して離隔した位置に設けられている熱需要施
設2a,2b,2c,2d・・・の位置まで運び、上記
潜熱蓄熱容器4内の潜熱蓄熱剤の潜熱放熱による熱を上
記熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・に於いて利
用するようにした潜熱蓄熱利用の熱搬送方法に於いて、
上記排熱発生施設1からの排熱伝熱媒体を、複数の潜熱
蓄熱容器4を並列して接続できる熱供給装置5に導き、
この熱供給装置5から複数の潜熱蓄熱容器4の各々中に
上記排熱伝熱媒体を流入せしめて複数の潜熱蓄熱容器4
各々中の潜熱蓄熱剤に潜熱を予め蓄熱し、上記予め潜熱
が蓄熱された複数の潜熱蓄熱容器4の群から選ばれた目
的の潜熱蓄熱容器4を熱需要施設の需要タイミングで熱
供給装置5から外すと共に車両等の搬送手段3に乗せて
熱搬送の目的地である熱需要施設2a,2b,2c,2
d・・・の位置まで運び、その熱需要施設に於いては潜
熱蓄熱容器4を熱需要装置6に接続し、而る後に潜熱蓄
熱容器4中の潜熱蓄熱剤の潜熱放熱による熱を熱需要装
置6を介して熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・
に於いて利用するようにしたことを特徴とする潜熱蓄熱
利用の熱搬送方法である。
【0007】更に本発明は排熱発生施設1から排出する
排熱によって潜熱蓄熱容器4内の潜熱蓄熱剤に潜熱を蓄
熱し、上記潜熱蓄熱容器4を車両等の搬送手段3によっ
て、上記排熱発生施設1に対して離隔した位置に設けら
れている熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・の位
置まで運び、上記潜熱蓄熱容器4内の潜熱蓄熱剤の潜熱
放熱による熱を上記熱需要施設2a,2b,2c,2d
・・・に於いて利用するようにした潜熱蓄熱利用の熱搬
送方法に於いて、上記排熱発生施設1からの排熱伝熱媒
体を、複数の潜熱蓄熱容器4を並列して接続できる複数
の流体継手bを備えた熱供給装置5に導き、この熱供給
装置5からこの熱供給装置5の複数の流体継手bの各々
に対して接続できる流体継手aによって接続せしめられ
ている複数の潜熱蓄熱容器4の各々中に上記排熱伝熱媒
体を流入せしめて複数の潜熱蓄熱容器4各々中の潜熱蓄
熱剤に潜熱を予め蓄熱し、上記予め潜熱が蓄熱された複
数の潜熱蓄熱容器4の群から選ばれた目的の潜熱蓄熱容
器4を熱需要施設の需要タイミングでその流体継手aを
熱供給装置5の流体継手bから外脱することによって熱
供給装置5から外すと共に車両等の搬送手段3に乗せて
熱搬送の目的地である熱需要施設2a,2b,2c,2
d・・・の位置まで運び、その熱需要施設に於いては潜
熱蓄熱容器4の流体継手aを、熱需要施設の熱需要装置
6の流体継手cに接続することによりその潜熱蓄熱容器
4を熱需要装置6に接続し、而る後に潜熱蓄熱容器4中
の潜熱蓄熱剤の潜熱放熱による熱を熱需要装置6を介し
て熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・に於いて利
用するようにしたことを特徴とする潜熱蓄熱利用の熱搬
送方法である。
【0008】そして本願の装置発明は排熱発生施設1か
ら排出する排熱を、内部の潜熱蓄熱剤に潜熱として蓄熱
できる潜熱蓄熱容器4と、上記潜熱蓄熱容器4を上記排
熱発生施設1に対して離隔した位置に立地されている熱
需要施設2a,2b,2c,2d・・・へ搬送する為の
車両等の搬送手段3と、上記搬送手段3によって運ばれ
てきた潜熱蓄熱容器4中の潜熱蓄熱剤の潜熱放熱の熱を
需要する熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・とを
備えた潜熱蓄熱利用装置に於いて、上記排熱発生施設1
に、排熱発生施設1からの排熱伝熱媒体を受け入れ、複
数の潜熱蓄熱容器4へ排熱伝熱媒体を導入できる熱供給
装置5を設け、この熱供給装置5に複数の潜熱蓄熱容器
4を接続して各潜熱蓄熱容器4中に上記熱供給装置5の
伝熱媒体を循環せしめて各潜熱蓄熱容器4中の潜熱蓄熱
剤中に予め潜熱を蓄熱可能と成し、この予め潜熱が蓄熱
された複数の潜熱蓄熱容器4の群から選ばれた目的の潜
熱蓄熱容器4を上記熱需要施設の需要タイミングで車両
等の搬送手段3に乗せて目的地の熱需要施設2a,2
b,2c,2d・・・の位置まで運んだ後、この熱需要
施設2a,2b,2c,2dに於いて潜熱蓄熱容器4中
の潜熱蓄熱剤の潜熱放熱を可能とする為に、潜熱蓄熱容
器4を接続でき、この潜熱蓄熱容器4と熱需要施設2
a,2b,2c,2d・・・間に潜熱放熱の伝熱媒体を
循環する為の熱需要装置6より成ることを特徴とする潜
熱利用蓄熱装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】次に添付図面に従い本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明の潜熱蓄熱利用
の熱搬送方法の全体観を示すもので、1は排熱発生施
設、2a〜2dは各々上記排熱発生施設1から離れた位
置に立地する熱需要施設を示している。本発明は上記排
熱発生施設1に於いて発生する未利用の熱を上記離隔位
置に在る熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・に於
いて有効に利用する為に、車両等の搬送手段3によって
潜熱蓄熱容器4を搬送するようにしている。即ち排熱発
生施設1からの蒸気又は熱水あるいは温水、更には熱ガ
スの態様で排出される温熱、又は冷水等の態様で放出さ
れる冷熱を排熱発生施設1に付属された熱供給装置5か
ら複数の潜熱蓄熱容器4各々に排熱を供給し、上記潜熱
蓄熱容器4中に潜熱として熱を蓄え、その潜熱蓄熱容器
4を車両等の搬送手段3に乗せ、目的とする熱需要施設
2a,2b,2c,2d・・・へ搬送し、そこで潜熱蓄
熱容器4中の潜熱を熱需要装置2a,2b,2c,2d
・・・に付属している熱需要装置6を介して熱需要施設
2a,2b,2c,2d・・・に放熱する。即ち熱需要
施設2a,2b,2c,2d・・・に於いて上記潜熱放
熱の結果得られる温熱又は冷熱を各々の利用目的に於い
て利用するようにしたものである。
【0010】この場合、排熱発生施設1から生ずる排熱
の発生タイミングは時間帯と、熱需要施設2a,2b,
2c,2d・・・に於ける熱需要タイミング又は時間帯
とが互いに異なる場合が多い上に、排熱発生施設1から
の排熱によって潜熱蓄熱容器4中に潜熱を蓄熱する為に
要する時間や、潜熱蓄熱容器4を車両等の搬送手段3に
て排熱発生施設1から熱需要施設2a,2b,2c,2
d・・・へ運搬する為に要する時間を必要とすることか
ら、単に排熱発生施設1に於ける排熱時に合わせて潜熱
蓄熱容器4中に排熱の潜熱を蓄熱し、次いで熱需要施設
2a,2b,2c,2dに運んでも、熱需要施設2a,
2b,2c,2dに於いて有効な利用タイミングで利用
できない。
【0011】そこで排熱発生施設1に於いては、その排
熱発生時間帯に於いて、熱需要施設2a,2b,2c,
2dの利用タイミング、時間帯に関係なく、予め複数の
潜熱蓄熱容器4中に潜熱を蓄熱しておくようにしたもの
である。即ち排熱発生施設1に付属設置されている熱供
給装置5から複数の潜熱蓄熱容器4中に排熱を導き、予
め複数の潜熱が蓄熱された容器4を常時用意しておく。
このようにすることによって熱需要施設2a,2b,2
c,2d・・・側に於いては、自らの熱需要タイミング
に合わせて車両3により予め用意されている潜熱蓄熱容
器4を運んできて有効に利用できるようにしたものであ
る。
【0012】而もこのように排熱発生装置1側に常時潜
熱が蓄熱された容器4が複数用意されていることによ
り、複数の熱需要施設2a,2b,2c,2dに於ける
同時的な潜熱放熱による熱の需要にも応ずることができ
る。加えて、ある熱需要施設2a,2b,2c,2dか
ら潜熱が放熱された容器4を回収して排熱発生施設1へ
戻ってきた車両等の搬送手段3が再び他の熱需要施設2
a,2b,2c,2dへ走行していく場合、上記潜熱が
放熱された容器4中に新たに潜熱を蓄熱することなく、
別の予め潜熱が蓄熱された容器4を積み替えて、それを
搬送すればよいので車両等の搬送手段3の実働効率が高
くなる。
【0013】そして、複数の各潜熱蓄熱容器4には、当
該潜熱蓄熱容器4中に伝熱媒体を受け入れ、且つ排出す
る為の一対の流体継手aが設けられ、他方排熱発生施設
1の熱供給装置5にも潜熱蓄熱容器4の上記一対の流体
継手aに接続できる2つを一対とした複数対の流体継手
bが取設されていると共に、熱需要施設2a,2b,2
c,2d各々にも、潜熱蓄熱容器4の上記流体継手aに
接続できる2つを一対とした複数対の流体継手cが取設
されている。つまり、潜熱蓄熱容器4の流体継手aは、
熱供給装置5b、流体継手bにも、熱需要施設2a,2
b,2c,2d・・・の流体継手cにも接続できる。こ
のようにすることによって複数の潜熱蓄熱容器4を排熱
発生施設1の熱供給装置5の所に簡単に並置して伝熱媒
体をその中に受け入れ得るのみならず、車両等の搬送手
段3にその潜熱蓄熱容器4を載せる時も簡単に載せるこ
とができ、目的地の熱需要施設2a,2b,2c,2d
・・・に車両3によって潜熱蓄熱容器4を搬送して行な
った後、その熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・
の熱需要装置6に対して簡単に接続できる。つまり、こ
れらによって排熱発生施設1の未利用熱源を離隔位置に
存在する熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・の所
で有効に利用できるものである。
【0014】所で上記排熱発生施設1としては、各種工
場中でも火力発電所、ゴミ焼却工場等温熱を排出する施
設が考慮されると共にLNG貯蔵基地等の冷熱を排出す
る施設が考慮される。そして熱需要施設としては、ビ
ル、工場、倉庫、レジャー施設、福祉施設が考慮され
る。この例では符号2aをビル、工場、倉庫等として示
し、符号2bを温水プールとして示し、符号2cを植物
園として示し、符号2dをアイススケート場として例示
してある。更に搬送車両としては、トラック等の車両の
他、鉄道車両、船舶が考慮される。
【0015】さて、潜熱蓄熱容器4中に収容される潜熱
蓄熱剤は従来周知のものを、排熱発生施設1に於ける排
熱温度や、熱需要施設2a,2b,2c,2dにおける
熱の利用目的に合わせて選択できる。即ち潜熱蓄熱剤
は、融解,凝固温度で相変化を起こし、その際に潜熱を
蓄熱又は放熱するもの、即ち温熱の蓄放熱の場合、融解
時に潜熱を蓄熱し、凝固時に潜熱を放熱し、逆に冷熱の
蓄放熱の場合、凝固時に蓄熱、融解時に放熱するもの
で、上記、融解、凝固時の温度や、その他用途等の点か
ら種々分類されて従来より多々実用されており、本発明
に於ける潜熱蓄熱剤も上述した通り種々のものを用いる
ことができる。例えば融解、凝固温度で区分してみる
と、120℃,85〜95℃,55℃,70℃〜80
℃,47℃,27℃,0℃,−3℃,−6℃,−10
℃,−16℃,−21℃を各々融解、凝固温度とする潜
熱蓄熱剤を用いることができる。上記に於いて120
℃,85〜95℃,70〜80℃の潜熱蓄熱剤は各々の
温度で融解し、温熱を蓄える。従って熱需要施設2a,
2b,2c,2d・・・としてのビル、工場、倉庫、レ
ジャー施設、福祉施設等に於ける給湯、暖房、空調等の
熱源として利用でき、酢酸ソーダのように55℃、酢酸
ソーダ化合物のように47℃、塩化カルシウム6水塩の
ように27℃を融解、凝固温度とするものも上記と同様
給湯、暖房、空調等の熱源や温水プールへの温水供給と
して利用でき、更には、0℃を融解、凝固温度とする潜
熱蓄熱剤はビル、工場、レジャー施設、福祉施設に於け
る冷房用熱源とすることができる。加えて、炭酸ソーダ
水溶液のように−3℃、炭酸水素カリウム水溶液のよう
に−10℃、塩化アンモニウム水溶液のように−16
℃、塩化ナトリウム水溶液のように−21℃を凝固、融
解温度とする潜熱蓄熱剤は工場、倉庫等の冷凍冷蔵用熱
源として用いることができる。
【0016】所で、潜熱蓄熱容器4は排熱発生施設1か
ら離隔位置の熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・
へ搬送手段3によって搬送されるので、搬送過程に於け
る潜熱蓄熱剤の変化や搬送コスト等を考慮して適宜定め
られるが、排熱発生施設1から熱需要施設2a,2b,
2c,2d・・・間の距離は10〜20Kmの中距離が
望ましい。
【0017】次に図2〜図4を参照して排熱発生施設1
側に於ける熱供給の好ましい実施の形態を詳細に説明す
る。図2はゴミ焼却工場等の排熱発生施設1からの排出
される蒸気/温水又は熱水を蒸気/温水供給主管10
(以下単に主管と記載する。)及び複数の蒸気/温水供
給枝管11a,11b,11c,11d(以下単に枝管
と記載する。)並びに互いに接続している流体継手bと
aを介して複数の潜熱蓄熱容器4(以下単に容器4と記
載する。)各々に供給し、各容器4中の潜熱蓄熱剤に潜
熱を蓄熱している状態を示している。この場合、潜熱蓄
熱剤は球状容器M中に収容されているものでもよいし、
カプセルWの中に収容されているものでもよいし、チュ
ーブSの周りの空間Tに収容されているもの(シエルア
ンドチューブ型)でもよい。そして各容器4の中を通り
潜熱蓄熱剤と熱交換された蒸気/温水又は熱水は互いに
接続している流体継手a,b及び蒸気/温水戻入枝管1
2a,12b,12c,12d並びに蒸気/温水戻入主
管13(以下単に主管と記載する。)を介して再び元の
排熱発生施設1へ戻される。そしてこの蒸気/温水又は
熱水の循環を可能にする為に途中にポンプ14が設けら
れている。更にこの例では、上記主管13を介して戻入
せる蒸気/温水を蒸気/温水副供給管16(以下単に管
16と記載する。)を介して、他の容器4に導き、そこ
から再び蒸気/温水副戻入管17を介して排熱発生施設
1へ戻す例を示してある。つまり、主管10、枝管11
a,11b,11c,11dを介して蒸気/温水が供給
される容器4中の潜熱蓄熱剤の相変化温度に比して、管
16、枝管11e,11fを介して蒸気/温水が供給さ
れる容器4中の潜熱蓄熱剤の相変化温度が低い場合に
は、いったん枝管11a,11b,11c,11dを介
して容器4に導かれ、そこで潜熱蓄熱剤中に潜熱を蓄熱
せしめた後でも、管16を通して、より低い相変化温度
をもつ容器4中の潜熱蓄熱剤を相変化させて、そこに潜
熱を蓄熱できるものである。このように主管13から分
岐した管16を介しての排熱を他の容器4中にも分配し
て供給できるようにしたので、必要に応じて開閉弁1
5,18を設ける。
【0018】こうすることによって、排熱発生施設1に
於ける排熱発生時間帯に複数の容器4中の潜熱蓄熱剤を
融解せしめて、その中に温熱としての潜熱を予め蓄熱し
ておくことができる。従って、温熱を暖房、給湯等とし
て需要せる熱需要施設2a,2b,2cの要求に応じて
随時車両等の搬送手段3によって、それらの容器4を目
的とする熱需要施設へ搬送できる。
【0019】図3の例では、排熱発生施設1からの蒸気
/温水を蒸気/温水供給管20を介して吸収式冷凍機2
1へ導く。そこで得られた低温流体(例えば+10℃〜
−50℃)をポンプ23によって低温流体供給主管22
(以下単に主管22と記載する。)及び低温流体供給抜
管24a,24b,24c,24d(以下を単に抜管と
記載する。)並びに流体継手b,aを介して容器4へ導
く。そこで容器4中に冷熱としての潜熱を蓄熱とせる。
低温流体は、他方の流体継手a,b及び低温流体戻入枝
管25a,25b,25c,25d(以下単に枝管と記
載する。)並びに低温流体戻入主管26(以下単に主管
26と記載する。)を介して吸入式冷凍機21へ戻され
る。この例の場合も主管26から低温流体副供給管28
を分岐して、枝管24e,24fを介して上記容器4中
の潜熱蓄熱剤より凝固温度の高い潜熱蓄熱剤を有する他
の容器4へ低温流体を導き、そこで容器4中に冷熱を蓄
熱せしめ、枝管25e,25f及び低温流体副戻入管2
9を介して低温流体を主管26へ戻す例を示してある。
そして低温流体副供給管28への分配を可能にする為に
開閉弁27,30が必要に応じて設けてある。
【0020】こうすることによって、排熱発生施設1か
らの温熱の排熱を低温流体として変換して取り出し、そ
の低温流体を主管22、枝管24a,24b,24c,
24dを介して複数の容器4に送り、予め複数の容器4
中に冷熱を蓄熱できる。従って、冷房や冷凍、冷蔵等の
冷熱を需要せる熱需要施設の要求に応じて随時車両等の
搬送手段3によって、それらの容器4を目的と熱需要施
設へ搬送できる。
【0021】図4の例は、図2で示した温熱蓄熱の為の
排熱発生施設1に付属している熱供給装置5と図3で示
した冷熱蓄熱の為の排熱発生施設1に付属している熱供
給装置5とを併設した例である。従って図2及び図3で
示した符号と同一部所は同一の符号を付してある。即
ち、排熱発生施設1からの蒸気/温水又は熱水を主管1
0、枝管11a,11b,11c,11dを介して複数
の容器4へ導き、それら容器4中に予め温熱としての潜
熱を蓄熱しておく一方、吸収式冷凍機21を介して低温
流体を主管22、枝管24a,24b,24c,24d
を介して複数の容器4へ導き、それら容器4中に予め冷
熱としての潜熱を蓄熱しておくようにしたものである。
こうすることによって排熱発生施設1の熱供給装置5に
於いて、予め複数の温熱を蓄熱した態様の容器4群と、
複数の冷熱を蓄熱した態様の容器4群とを常時用意して
おくことができるから、温熱又は冷熱を需要せる施設側
の需要タイミングに合わせて、それら容器4を車両等の
搬送手段3によって搬送し、目的地に於いて容器4中の
潜熱を放熱し、自由に容易に排熱を有効利用できる。
【0022】次に図5,図6を参照して、車両等搬送手
段3によって排熱発生施設1から運ばれてきた潜熱を蓄
熱せる容器4中の潜熱を放熱することによって熱を需要
する熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・に於ける
熱需要の好ましい実施の形態を詳細に説明する。先ず車
両等の搬送手段3にて排熱発生施設1から運ばれてくる
容器4を観てみると、球状蓄熱容器M中に潜熱蓄熱剤N
を収容した形態の場合には、容器4中には多数の球状蓄
熱容器Mと、それら球状蓄熱容器MとMの間の空間中に
存在せる伝熱媒体としての温水又は冷水等が収容されて
いる。潜熱蓄熱剤がカプセルの中に入っているカプセル
型潜熱蓄熱容器Wの形態の場合には、容器4中にはカプ
セル型容器Wの多数とそれら容器WとWの間に存在せる
伝熱媒体が収容されている。そしてシェルアンドチュー
ブ方式の形態の場合には、チューブSの周りの空間T中
の潜熱蓄熱剤とチューブSの中の伝熱媒体が収容されて
いる。
【0023】従って排熱発生施設1から熱需要施設の需
要タイミングに合わせて車両等の搬送手段3によって運
ばれてきた容器4は、例えば図5の例のように球状潜熱
蓄熱容器Mを多数収容せる容器4の場合には、先ず容器
4を搬送手段3から下し、容器4の一対の流体継手aを
熱需要施設2a,2b,2c,2dに於ける熱需要装置
6の受入管31及び戻入管33の各々の流体継手cに接
続せしめる。そして、ポンプ34を駆動して、受入管3
1を介して球状潜熱蓄熱容器Mの囲りの伝熱媒体を受け
入れ熱交換器32へ通す。そして戻入管33、流体継手
c,aを介して再び容器4中へ戻す。即ち、伝熱媒体を
球状潜熱蓄熱容器Mと熱交換器32の間に循環させる。
この循環過程で、球状潜熱蓄熱容器M中の潜熱蓄熱剤N
の潜熱を伝熱媒体に放熱する。即ち温熱の場合には、潜
熱蓄熱剤をその凝固温度で凝固せしめて伝熱媒体に温熱
としての潜熱を放熱する。冷熱の場合には、蓄熱剤をそ
の融解温度で融解せしめて伝熱媒体に冷熱としての潜熱
を放熱する。このことによって熱交換器32の所で、供
給管37と戻り管38間を循環する熱需要施設2a,2
b,2c,2d側の流体を加熱又は冷却するものであ
る。即ち、温熱としての潜熱が放熱された場合、供給管
37と戻り管38間を循環する流体を加熱する。従って
熱需要施設2a,2b・・・に於ける暖房、給湯、温水
供給の用に供される。尚、この図5の例では、バイパス
管36が受入管31と戻入管33の間に連結され、三方
向開閉弁35の切換えにより熱交換器32から戻る伝熱
媒体を受入管31の方へ一部バイパスさせたり、全量を
容器4へ戻してから循環させたりして、伝熱媒体の温度
をコントロールすることができる例を示してある。
【0024】而して、容器4中にカプセル型潜熱蓄熱剤
が入っている場合でも又は容器4がシェルアンドチュー
ブタイプのものの場合でも容器4から熱需要施設2a,
2b,2c,2d・・・の各熱需要装置6へ潜熱を放熱
する動作は同じである。
【0025】図6の例では受入管31中の伝熱媒体に容
器4中の潜熱蓄熱剤から温熱としての潜熱が放熱された
場合に、熱交換器32によって熱需要施設側の供給管3
7、戻り管38を通る伝熱媒体を熱交換して加熱するの
みならず、上記受入管31に導入管39を連結し、その
導入管39によって温水等を吸収式冷凍機40へ導き、
そこで低温流体を得て低温流体供給管44を介して熱需
要施設に低温流体を供給し、再び戻り管45を介して戻
す装置を付加した例であって、これにより熱需要施設に
於いて冷熱を利用することができるようにしてある。尚
符号42はポンプ、43は開閉弁を示す。
【0026】所で、容器4の一対の流体継手aは、排熱
発生施設1の熱供給装置5の複数対の各対の流体継手b
に対して、及び熱需要施設2a,2b,2c,2d・・
・の熱需要装置6の複数対の各対の流体継手cに対して
接続できる構造であれば何れを用いてもよいが、図7,
図8に従い上記流体継手aと、上記流体継手b及びcの
一つの構造例をここに示す。
【0027】容器4の流体継手aは流体継手bとcの双
方に対して接続できるので流体継手bとcは同一の構造
を有する。而もこの例では流体継手aと、b及びcは互
いにワンタッチで接続できる構造のものを示す。図7で
は上側半分に容器4の流体継手aが排熱発生施設1の熱
供給装置5の流体継手b又は熱需要施設2a,2b,2
c,2dの熱需要装置6の流体継手bに対して接続して
いる状態を示し、下側半分に流体継手aが流体継手b又
はcから離脱している所を示してある。上記容器4の一
対の流体継手aはフレキシブル管51を介して容器4に
接続され、他方の熱供給装置5の蒸気/温水又は熱水供
給枝管11aあるいは戻入枝管12a又は熱需要装置6
の受入管31あるいは戻入管33側の流体継手b又はc
は、各々フレキシブル管52を介して各々の管に接続さ
れている。つまりこのように流体継手aとb又はcを相
互に接続せしめる時、互いの衝撃を緩和し易くする為で
ある。
【0028】さて流体継手aとb又はc自体の一例につ
いて示したのが図8,図9であり、図8は流体継手aと
b又はcが接続した状態を示し、図9は流体継手aを外
脱方向Qへ引いて流体継手aに対し流体継手b又はcが
完全外脱途中にある状態を示している。即ち流体継手a
は弁ボディ53を有し、前方に弁座54が形成されてい
る。そして弁体55が、その進退ロッド56をロッド受
け57に支えられるようにして配設され、進退ロッド5
6の周りのスプリング58によって上記弁体55は弁座
54側に常時付勢されている。同じく他方の流体継手b
又はcも、弁ボディ59を有し、前方に弁座60が形成
されている。そして弁体61が、その進退ロッド62を
ロッド受け63に支えられるようにして配設され、進退
ロッド62の周りのスプリング64によって上記弁体6
1が弁座60側に常時付勢されている。そして図8のよ
うに一方の流体継手aと他方の流体継手b又はcが互い
に正規に接続した状態では弁体55と61同志が押し合
って互いの流路が連通している。従って熱供給装置5の
一対の流体継手bあるいは熱需要装置6の流体継手cに
対して容器4の一対の流体継手aを正規に接続すれば、
流体継手aとb又はcが互いに連通し、熱供給装置5と
容器4内、あるいは容器4内と熱需要装置6との間に伝
熱媒体が出入りできる。そして図9のように一方の流体
継手aを外脱方向Qへ引けば、各々の弁体55,61が
各々の弁座54,60にスプリング58,64により座
し各々の開口流路を閉じる。従って容器4を熱供給装置
5又は熱需要装置6から外して車両等の搬送手段3に乗
せて運ぶ時、容器4中の伝熱媒体は外部へ漏れない。必
要ならば容器4と流体継手aの間に開閉弁を設けて二重
の安全を図るようにしてもよい。他方、同じように熱供
給装置5の流体継手bあるいは熱需要装置6の流体継手
cも上述したように閉塞されるから、容器4が外脱され
た所の流体継手b又はcの部分から伝熱媒体が漏出する
ことはない。
【0029】所でこの流体継手aとb又はcの図8に示
す正規の接続状態を保障する為に、この例ではカバー6
5の内側にロックボール66を配し、スプリング67で
ロックボール66を付勢しておき、正規接続位置でロッ
クボール66をロック溝68に落とし込んで正規の接続
状態を互いにロックできるようにしてある。但し、上記
スプリング67の付勢力以上の外脱方向Qへの力がかか
った時には、ロックボール66がロック溝68から外
れ、流体継手aに対しb又はcは容易に外れる。
【0030】勿論、流体継手a,b,cはこの実施例に
示したものにとどまらず、容器4の流体継手aと、熱供
給装置5の流体継手b又は熱需要装置6の流体継手cが
互いに接続できるものであれば、ワンタッチ接続のもの
であってもなくても、ロック付きのものであってもなく
ても、互いに外脱した時に自動閉塞するものであっても
なくても何れを用いてもよい。
【0031】以上詳述した通り排熱発生施設1側に於い
ては、例えばゴミ焼却工場1に於いては、熱供給装置5
の複数対の流体継手bに対して複数の容器4の各対の流
体継手aを接続した状態で複数の容器4が連結されてい
る。そして排熱発生のタイミングで蒸気/温水又は熱水
を熱供給装置5を介して複数の容器4へ供給しておく。
こうすることによって複数の容器4内の潜熱蓄熱剤がそ
の融解、凝固温度で融解され温熱を潜熱蓄熱したり、逆
に凝固され冷熱を潜熱蓄熱される。そして熱需要施設2
a,2b,2c,2d・・・側に熱の需要が生じた時、
車両又は鉄道車両あるいは船舶等の搬送手段3上に目的
とする又は利用範囲の温度領域の容器4を熱供給装置5
から外し、即ち流体継手aとbを外脱し、乗せて10K
m〜20Km離れた位置の目的とする熱需要施設2a,
2b,2c,2d・・・へ運ぶ。この際、排熱発生施設
1側では予め複数の容器4に潜熱が貯えられているか
ら、熱需要側の需要に直ちに応ずることができる。搬送
手段3が目的地に到着したら直ちに容器4を下し、容器
4の流体継手aを熱需要装置6の流体継手cに接続し、
容器4の伝熱媒体を容器4と熱需要装置6側との間で循
環させ、潜熱を放熱させ温熱をビル、工場等の暖房や給
湯又は温水供給の熱源として利用したり、冷熱を冷房、
冷凍、冷蔵の熱源として利用する。予め潜熱として貯え
られた容器4が複数あるので複数の熱需要施設の熱需要
に各々適確なタイミングで応ずることができる。
【0032】
【発明の効果】以上詳述した如く請求項1記載の発明に
よると、排熱発生施設に於いて複数の潜熱蓄熱容器を接
続できる熱供給装置を有し、予め複数の潜熱蓄熱容器中
の潜熱蓄熱剤に潜熱を蓄熱しておくことができるので、
熱需要施設側の需要タイミングで随時上記潜熱蓄熱容器
を搬送し、直ちに熱需要施設で潜熱放熱による熱を需要
できると共に、複数の熱需要施設に於ける同時的な潜熱
放熱による熱需要が可能であり、潜熱蓄熱容器を用いた
熱輸送方法をより現実的に実現できるものである。
【0033】更に請求項2記載の発明によると、潜熱蓄
熱容器を排熱発生施設の熱供給装置又は熱需要施設の熱
需要装置に流体継手を用いて簡便に接続できるので、潜
熱蓄熱時又は放熱時の伝熱媒体の受入、放出がより容易
となる。
【0034】そして請求項3記載の発明によると、排熱
発生施設の熱供給装置や熱需要施設の熱需要装置に潜熱
蓄熱容器をワンタッチで接続した時に伝熱媒体を流入可
能となり、外脱した時に流路が自動閉塞するので、より
潜熱蓄熱容器の輸送が実現し易い。
【0035】加えて、請求項4記載の発明、請求項5記
載の発明によると、各々温熱又は冷熱としての潜熱を蓄
熱して輸送し、その温熱又は冷熱を有効利用できる。
【0036】更に請求項6及び7記載の発明によると、
排熱発生施設から生ずる排熱を潜熱蓄熱容器中に潜熱と
して蓄熱し、それを輸送し、熱需要施設側で用いる場合
の現実に実現し易い熱供給装置、熱需要装置をもつ潜熱
蓄熱利用の熱搬送装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の潜熱蓄熱利用の熱搬送方法及びその装
置の一実施形態を示す図である。
【図2】本発明の潜熱蓄熱利用の熱搬送方法及びその装
置に於ける排熱発生施設に設けられた熱供給装置の第一
の実施形態を示す図である。
【図3】排熱発生施設に設けられた熱供給装置の第二の
実施形態を示す図である。
【図4】排熱発生施設に設けられた熱供給装置の第三の
実施形態を示す図である。
【図5】熱需要施設に設けられた熱需要装置の第一の実
施形態を示す図である。
【図6】熱需要施設に設けられた熱需要装置の第二の実
施形態を示す図である。
【図7】排熱発生施設に設けられた熱供給装置又は熱需
要施設に設けられた熱需要装置と潜熱蓄熱容器間を連結
する流体継手の一例を、上側に於いて接続した状態を示
すと共に下側に於いて離脱した状態を示した一部断面を
含む図である。
【図8】図7に於いて示した流体継手の接続状態を示す
断面図である。
【図9】図7に於いて示した流体継手の離脱状態を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 排熱発生施設 2a〜2d 熱需要施設 3 搬送手段 4 潜熱蓄熱容器 5 熱供給装置 6 熱需要装置 a 潜熱蓄熱容器側の流体継手 b 熱供給装置側の流体継手 c 熱需要装置側の流体継手 10 蒸気/温水供給主管 11a〜11f 蒸気/温水供給枝管 12a〜12f 蒸気/温水戻入枝管 13 蒸気/温水戻入主管 14 ポンプ 15 開閉弁 16 蒸気/温水副供給管 17 蒸気/温水副戻入管 18 開閉弁 M 球状潜熱蓄熱容器 N 潜熱蓄熱剤 T 潜熱蓄熱剤収容空間 S 熱交換チューブ W カプセル型潜熱蓄熱容器 20 蒸気/温水供給管 21 吸収式冷凍機 22 低温流体供給主管 23 ポンプ 24a〜24f 低温流体供給枝管 25a〜25f 低温流体戻入枝管 26 低温流体戻入主管 27 開閉弁 28 低温流体副供給管 29 低温流体副戻入管 30 開閉弁 31 受入管 32 熱交換器 33 戻入管 34 ポンプ 35 三方向開閉弁 36 バイパス管 37 供給管 38 戻り管 39 導入管 40 吸収式冷凍機 42 ポンプ 43 開閉弁 44 低温流体供給管 45 戻り管 51 フレキシブル管 52 フレキシブル管 53,59 弁ボディ 54,60 弁座 55,61 弁体 56,62 進退ロッド 57,63 ロッド受け 58,64 スプリング 65 カバー 66 ロックボール 67 スプリング 68 ロック溝
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月7日(2000.6.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 潜熱蓄熱利用の熱搬送方法及びその装
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は潜熱蓄熱利用の熱搬送方
法及びその装置に係わり、更に詳しくは火力発電所やゴ
ミ焼却工場等の排熱発生施設に対して、離隔した位置に
立地する工場、ビル、倉庫等の熱需要施設に、上記排熱
発生施設からの熱を、潜熱蓄熱剤を有する潜熱蓄熱容器
中に潜熱として蓄熱した後、その潜熱蓄熱容器を熱需要
施設に搬送して、熱需要施設に於いてその熱を利用する
ようにした発明に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、火力発電所、ゴミ焼却工場
等多量の排熱を生ずる施設は、立地上等の制約から、そ
れら未利用熱源を利用すると有効となる熱需要施設に対
しては離隔した位置に立地しているのが実情である。逆
に言えば熱需要施設は集客等施設の利用率上等の制約か
ら排熱発生施設の周りに総合的に立地できないのが実情
である。そこで排熱発生施設から、離隔した位置の熱需
要施設へ未利用の熱を有効利用すべく熱搬送する必要が
あるが、以前に於いては蒸気用又は冷水用の配管を敷設
し、パイプラインによる熱搬送が採られていた。しか
し、排熱発生施設と熱需要施設が1Km〜20Kmの如
く中距離で離隔している場合、それも市街地を介して離
隔している場合、配管配設ルートの決定及び実施に困難
を伴う上に、布設コストも大、安全施工上にも難点があ
り、このようなパイプライン方式では限界があるもので
あった。
【0003】そこで、上記の如き排熱発生施設と熱需要
施設とが1Km〜20Km程度の中距離離れている場合
の熱輸送方式として、排熱発生施設から排出する排熱に
よって潜熱蓄熱容器4内の潜熱蓄熱剤に潜熱を蓄熱し、
上記潜熱蓄熱容器を車両等の搬送手段によって、上記排
熱発生施設に対して離隔した位置に設けられている熱需
要施設の位置まで運び、上記潜熱蓄熱容器内の潜熱蓄熱
剤の潜熱放熱による熱を上記熱需要施設に於いて利用す
るようにした潜熱蓄熱利用の熱搬送方法及び装置が提案
されるに至った。例えば特開平4−268194号公報
に示す発明を一例に上げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術による
と、市街地での立地が制限されている排熱施設と集客率
等の観点上市街地に立地する熱需要施設との間の中距離
的な熱の搬送が可能で、大幅なコストや安全を無視する
等することなく未利用の熱を有効に利用できるものであ
るが、この潜熱蓄熱容器による熱搬送方法及び装置を具
体化する為には未だ解決すべき課題を有している。即
ち、火力発電所やゴミ焼却場等の排熱発生施設に於ける
排熱発生時間帯と、工場、ビル等の熱需要施設に於ける
熱需要のタイミングとがほとんど異なる場合が多い。そ
こで従来例のように、単に排熱発生施設からの排熱を、
熱需要施設の需要タイミングに合わせて潜熱蓄熱容器の
中に取り入れるようにしたものでは、熱需要時に排熱発
生施設側に於いて潜熱を蓄熱できない現象等が生じ現実
に上記の如き熱供給、需要に合わず、潜熱蓄熱の有効利
用をより促進するには今一つの工夫が必要である。更に
は、排熱発生施設側から潜熱蓄熱容器へどのように伝熱
媒体を流入させ、又は潜熱蓄熱容器から熱需要施設側へ
どのように潜熱を放熱させるか等について具体的に方
法、装置が明示されておらず、この点からも今一つの工
夫が必要である。
【0005】
【目的】従って、本発明の目的は、排熱発生施設からの
排熱を、容器内に潜熱蓄熱して、その潜熱蓄熱容器を車
両、鉄道車両、船舶等の搬送手段にて熱需要施設まで運
び、そこで潜熱を放熱して熱需要に応えるという熱の搬
送方法及び装置を提供するのは勿論のこと、特に上記の
如き熱輸送方法及び装置を現実に実現しやすくするこ
と、即ち排熱発生施設に於ける排熱発生時間帯と熱需要
施設側の熱需要タイミングが異なっている場合でも、予
め排熱発生施設に於いて複数の潜熱蓄熱容器中に潜熱を
常時蓄えられる方法及び装置としておき、熱需要施設の
熱需要タイミングに合わせて随時、潜熱蓄熱容器を目的
地まで運び、随時潜熱放熱による熱の需要に応え得るよ
うにすることによって現実の熱の需給に合わせ、より潜
熱蓄熱利用による熱輸送を実現し易くすると共に、排熱
発生施設側から潜熱蓄熱容器への伝熱媒体の流入及び潜
熱蓄熱容器から熱需要施設への潜熱放熱の為の伝熱媒体
の流入等についてより実現し易い方法及び装置を提供す
るにある。
【0006】
【課題を解決する為の手段】上記目的を達成する為に本
発明は次の技術的手段を有する。即ち実施例に対応する
添付図面中の符号を用いてこれを説明すると、本願の方
法発明は排熱発生施設1から排出する排熱によって潜熱
蓄熱容器4内の潜熱蓄熱剤に潜熱を蓄熱し、上記潜熱蓄
熱容器4を車両等の搬送手段3によって、上記排熱発生
施設1に対して離隔した位置に設けられている熱需要施
設2a,2b,2c,2d・・・の位置まで運び、上記
潜熱蓄熱容器4内の潜熱蓄熱剤の潜熱放熱による熱を上
記熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・に於いて利
用するようにした潜熱蓄熱利用の熱搬送方法に於いて、
上記排熱発生施設1からの排熱伝熱媒体を、複数の潜熱
蓄熱容器4を並列して接続できる複数の流体継手bを備
えた熱供給装置5に導き、この熱供給装置5からこの熱
供給装置5の複数の流体継手bの各々に対して接続でき
る流体継手aによって接続せしめられている複数の潜熱
蓄熱容器4の各々中に上記排熱伝熱媒体を流入せしめて
複数の潜熱蓄熱容器4各々中の潜熱蓄熱剤に潜熱を予め
蓄熱し、上記予め潜熱が蓄熱された複数の潜熱蓄熱容器
4の群から選ばれた目的の潜熱蓄熱容器4を熱需要施設
の需要タイミングでその流体継手aを熱供給装置5の流
体継手bから外脱することによって熱供給装置5から外
すと共に車両等の搬送手段3に乗せて熱搬送の目的地で
ある熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・の位置ま
で運び、その熱需要施設に於いて潜熱蓄熱容器4を熱需
要装置6に接続するには、先の熱供給装置5の流体継手
bから外した時の流体継手aをそのまま用いて熱需要施
設の熱需要装置6の流体継手cに接続することによりそ
の潜熱蓄熱容器4を熱需要装置6に接続し、而る後に潜
熱蓄熱容器4中の潜熱蓄熱剤の潜熱放熱による熱を熱需
要装置6を介して熱需要施設2a,2b,2c,2d・
・・に於いて利用するようにし、而も、上記排熱発生施
設1の熱供給装置5の流体継手bに対して、又は上記熱
需要施設2a,2b,2c,2d・・・の流体継手cに
対して、潜熱蓄熱容器4の流体継手aを接続せしめた
時、上記流体継手aとb、又は流体継手aとcが互いに
連通し、上記熱供給装置5から伝熱媒体を潜熱蓄熱容器
4中へ流入可能とし、又は上記潜熱蓄熱容器4から熱需
要施設2a,2b,2c,2d・・・の熱需要装置6へ
伝熱媒体を流出可能にし、更に上記熱供給装置5の流体
継手bと上記潜熱蓄熱容器4の流体継手aを互いに外脱
した時又は上記潜熱蓄熱容器4の流体継手aを熱需要装
置6の流体継手cから外脱した時、上記流体継手a,
b,c各々が自動的に流路を閉塞することを特徴とする
潜熱蓄熱利用の熱搬送方法である。
【0007】そして本願の装置発明は排熱発生施設1か
ら排出する排熱を、内部の潜熱蓄熱剤に潜熱として蓄熱
できる潜熱蓄熱容器4と、上記潜熱蓄熱容器4を上記排
熱発生施設1に対して離隔した位置に立地されている熱
需要施設2a,2b,2c,2d・・・へ搬送する為の
車両等の搬送手段3と、上記搬送手段3によって運ばれ
てきた潜熱蓄熱容器4中の潜熱蓄熱剤の潜熱放熱の熱を
需要する熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・とを
備えた潜熱蓄熱利用装置に於いて、上記排熱発生施設1
に、排熱発生施設1からの排熱伝熱媒体を受け入れ、複
数の潜熱蓄熱容器4へ排熱伝熱媒体を導入できる熱供給
装置5を設けると共に、熱需要施設2a,2b,2c,
2dに於いて潜熱蓄熱容器4中の潜熱蓄熱剤の潜熱放熱
を可能とする為に、潜熱蓄熱容器4を接続でき、この潜
熱蓄熱容器4と熱需要施設2a,2b,2c,2d・・
・間に潜熱放熱の伝熱媒体を循環する為の熱需要装置6
より成り、而も潜熱蓄熱容器4に、その内部に伝熱媒体
を受け入れ、且つ放出する為の一対の流体継手aを設け
ると共に、上記排熱発生施設1の熱供給装置5に上記潜
熱蓄熱容器4の一対の流体継手a,aに接続できる一対
の流体継手b,bの複数対が設けられ、且つ前記熱需要
施設2a,2b,2c,2d・・の熱需要装置6に上記
潜熱蓄熱容器4の一対の流体継手a,aに接続できる一
対の流体継手c,cが設けられ、上記熱供給装置5の一
対の流体継手b,bに対して複数の潜熱蓄熱容器4の各
々の一対の流体継手a,aを接続して各潜熱蓄熱容器4
中に前記熱供給装置5の伝熱媒体を循環せしめて各潜熱
蓄熱容器4中の潜熱蓄熱剤中に予め潜熱を蓄熱せしめ、
この予め潜熱が蓄熱された複数の潜熱蓄熱容器4の群か
ら選ばれた目的の潜熱蓄熱容器4を、その流体継手a,
aを熱供給装置5の流体継手b,bから外すことによっ
て熱供給装置5から外し、上記熱需要施設の需要タイミ
ングで車両等の搬送手段3に乗せて目的地の熱需要施設
2a,2b,2c,2d・・・の位置まで運び、潜熱蓄
熱容器4を、先に熱供給装置5の流体継手b,bから外
した一対の流体継手a,aをそのまま上記熱需要装置6
の一対の流体継手c,cに接続して、潜熱蓄熱容器4と
熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・間に潜熱放熱
の伝熱媒体を循環するようにしたことを特徴とする潜熱
利用蓄熱装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】次に添付図面に従い本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明の潜熱蓄熱利用
の熱搬送方法の全体観を示すもので、1は排熱発生施
設、2a〜2dは各々上記排熱発生施設1から離れた位
置に立地する熱需要施設を示している。本発明は上記排
熱発生施設1に於いて発生する未利用の熱を上記離隔位
置に在る熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・に於
いて有効に利用する為に、車両等の搬送手段3によって
潜熱蓄熱容器4を搬送するようにしている。即ち排熱発
生施設1からの蒸気又は熱水あるいは温水、更には熱ガ
スの態様で排出される温熱、又は冷水等の態様で放出さ
れる冷熱を排熱発生施設1に付属された熱供給装置5か
ら複数の潜熱蓄熱容器4各々に排熱を供給し、上記潜熱
蓄熱容器4中に潜熱として熱を蓄え、その潜熱蓄熱容器
4を車両等の搬送手段3に乗せ、目的とする熱需要施設
2a,2b,2c,2d・・・へ搬送し、そこで潜熱蓄
熱容器4中の潜熱を熱需要装置2a,2b,2c,2d
・・・に付属している熱需要装置6を介して熱需要施設
2a,2b,2c,2d・・・に放熱する。即ち熱需要
施設2a,2b,2c,2d・・・に於いて上記潜熱放
熱の結果得られる温熱又は冷熱を各々の利用目的に於い
て利用するようにしたものである。
【0009】この場合、排熱発生施設1から生ずる排熱
の発生タイミングは時間帯と、熱需要施設2a,2b,
2c,2d・・・に於ける熱需要タイミング又は時間帯
とが互いに異なる場合が多い上に、排熱発生施設1から
の排熱によって潜熱蓄熱容器4中に潜熱を蓄熱する為に
要する時間や、潜熱蓄熱容器4を車両等の搬送手段3に
て排熱発生施設1から熱需要施設2a,2b,2c,2
d・・・へ運搬する為に要する時間を必要とすることか
ら、単に排熱発生施設1に於ける排熱時に合わせて潜熱
蓄熱容器4中に排熱の潜熱を蓄熱し、次いで熱需要施設
2a,2b,2c,2dに運んでも、熱需要施設2a,
2b,2c,2dに於いて有効な利用タイミングで利用
できない。
【0010】そこで排熱発生施設1に於いては、その排
熱発生時間帯に於いて、熱需要施設2a,2b,2c,
2dの利用タイミング、時間帯に関係なく、予め複数の
潜熱蓄熱容器4中に潜熱を蓄熱しておくようにしたもの
である。即ち排熱発生施設1に付属設置されている熱供
給装置5から複数の潜熱蓄熱容器4中に排熱を導き、予
め複数の潜熱が蓄熱された容器4を常時用意しておく。
このようにすることによって熱需要施設2a,2b,2
c,2d・・・側に於いては、自らの熱需要タイミング
に合わせて車両3により予め用意されている潜熱蓄熱容
器4を運んできて有効に利用できるようにしたものであ
る。
【0011】而もこのように排熱発生装置1側に常時潜
熱が蓄熱された容器4が複数用意されていることによ
り、複数の熱需要施設2a,2b,2c,2dに於ける
同時的な潜熱放熱による熱の需要にも応ずることができ
る。加えて、ある熱需要施設2a,2b,2c,2dか
ら潜熱が放熱された容器4を回収して排熱発生施設1へ
戻ってきた車両等の搬送手段3が再び他の熱需要施設2
a,2b,2c,2dへ走行していく場合、上記潜熱が
放熱された容器4中に新たに潜熱を蓄熱することなく、
別の予め潜熱が蓄熱された容器4を積み替えて、それを
搬送すればよいので車両等の搬送手段3の実働効率が高
くなる。
【0012】そして、複数の各潜熱蓄熱容器4には、当
該潜熱蓄熱容器4中に伝熱媒体を受け入れ、且つ排出す
る為の一対の流体継手aが設けられ、他方排熱発生施設
1の熱供給装置5にも潜熱蓄熱容器4の上記一対の流体
継手aに接続できる2つを一対とした複数対の流体継手
bが取設されていると共に、熱需要施設2a,2b,2
c,2d各々にも、潜熱蓄熱容器4の上記流体継手aに
接続できる2つを一対とした複数対の流体継手cが取設
されている。つまり、潜熱蓄熱容器4の流体継手aは、
熱供給装置5b、流体継手bにも、熱需要施設2a,2
b,2c,2d・・・の流体継手cにも接続できる。こ
のようにすることによって複数の潜熱蓄熱容器4を排熱
発生施設1の熱供給装置5の所に簡単に並置して伝熱媒
体をその中に受け入れ得るのみならず、車両等の搬送手
段3にその潜熱蓄熱容器4を載せる時も簡単に載せるこ
とができ、目的地の熱需要施設2a,2b,2c,2d
・・・に車両3によって潜熱蓄熱容器4を搬送して行な
った後、その熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・
の熱需要装置6に対して簡単に接続できる。つまり、こ
れらによって排熱発生施設1の未利用熱源を離隔位置に
存在する熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・の所
で有効に利用できるものである。
【0013】所で上記排熱発生施設1としては、各種工
場中でも火力発電所、ゴミ焼却工場等温熱を排出する施
設が考慮されると共にLNG貯蔵基地等の冷熱を排出す
る施設が考慮される。そして熱需要施設としては、ビ
ル、工場、倉庫、レジャー施設、福祉施設が考慮され
る。この例では符号2aをビル、工場、倉庫等として示
し、符号2bを温水プールとして示し、符号2cを植物
園として示し、符号2dをアイススケート場として例示
してある。更に搬送車両としては、トラック等の車両の
他、鉄道車両、船舶が考慮される。
【0014】さて、潜熱蓄熱容器4中に収容される潜熱
蓄熱剤は従来周知のものを、排熱発生施設1に於ける排
熱温度や、熱需要施設2a,2b,2c,2dにおける
熱の利用目的に合わせて選択できる。即ち潜熱蓄熱剤
は、融解,凝固温度で相変化を起こし、その際に潜熱を
蓄熱又は放熱するもの、即ち温熱の蓄放熱の場合、融解
時に潜熱を蓄熱し、凝固時に潜熱を放熱し、逆に冷熱の
蓄放熱の場合、凝固時に蓄熱、融解時に放熱するもの
で、上記、融解、凝固時の温度や、その他用途等の点か
ら種々分類されて従来より多々実用されており、本発明
に於ける潜熱蓄熱剤も上述した通り種々のものを用いる
ことができる。例えば融解、凝固温度で区分してみる
と、120℃,85〜95℃,55℃,70℃〜80
℃,47℃,27℃,0℃,−3℃,−6℃,−10
℃,−16℃,−21℃を各々融解、凝固温度とする潜
熱蓄熱剤を用いることができる。上記に於いて120
℃,85〜95℃,70〜80℃の潜熱蓄熱剤は各々の
温度で融解し、温熱を蓄える。従って熱需要施設2a,
2b,2c,2d・・・としてのビル、工場、倉庫、レ
ジャー施設、福祉施設等に於ける給湯、暖房、空調等の
熱源として利用でき、酢酸ソーダのように55℃、酢酸
ソーダ化合物のように47℃、塩化カルシウム6水塩の
ように27℃を融解、凝固温度とするものも上記と同様
給湯、暖房、空調等の熱源や温水プールへの温水供給と
して利用でき、更には、0℃を融解、凝固温度とする潜
熱蓄熱剤はビル、工場、レジャー施設、福祉施設に於け
る冷房用熱源とすることができる。加えて、炭酸ソーダ
水溶液のように−3℃、炭酸水素カリウム水溶液のよう
に−10℃、塩化アンモニウム水溶液のように−16
℃、塩化ナトリウム水溶液のように−21℃を凝固、融
解温度とする潜熱蓄熱剤は工場、倉庫等の冷凍冷蔵用熱
源として用いることができる。
【0015】所で、潜熱蓄熱容器4は排熱発生施設1か
ら離隔位置の熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・
へ搬送手段3によって搬送されるので、搬送過程に於け
る潜熱蓄熱剤の変化や搬送コスト等を考慮して適宜定め
られるが、排熱発生施設1から熱需要施設2a,2b,
2c,2d・・・間の距離は10〜20Kmの中距離が
望ましい。
【0016】次に図2〜図4を参照して排熱発生施設1
側に於ける熱供給の好ましい実施の形態を詳細に説明す
る。図2はゴミ焼却工場等の排熱発生施設1からの排出
される蒸気/温水又は熱水を蒸気/温水供給主管10
(以下単に主管と記載する。)及び複数の蒸気/温水供
給枝管11a,11b,11c,11d(以下単に枝管
と記載する。)並びに互いに接続している流体継手bと
aを介して複数の潜熱蓄熱容器4(以下単に容器4と記
載する。)各々に供給し、各容器4中の潜熱蓄熱剤に潜
熱を蓄熱している状態を示している。この場合、潜熱蓄
熱剤は球状容器M中に収容されているものでもよいし、
カプセルWの中に収容されているものでもよいし、チュ
ーブSの周りの空間Tに収容されているもの(シエルア
ンドチューブ型)でもよい。そして各容器4の中を通り
潜熱蓄熱剤と熱交換された蒸気/温水又は熱水は互いに
接続している流体継手a,b及び蒸気/温水戻入枝管1
2a,12b,12c,12d並びに蒸気/温水戻入主
管13(以下単に主管と記載する。)を介して再び元の
排熱発生施設1へ戻される。そしてこの蒸気/温水又は
熱水の循環を可能にする為に途中にポンプ14が設けら
れている。更にこの例では、上記主管13を介して戻入
せる蒸気/温水を蒸気/温水副供給管16(以下単に管
16と記載する。)を介して、他の容器4に導き、そこ
から再び蒸気/温水副戻入管17を介して排熱発生施設
1へ戻す例を示してある。つまり、主管10、枝管11
a,11b,11c,11dを介して蒸気/温水が供給
される容器4中の潜熱蓄熱剤の相変化温度に比して、管
16、枝管11e,11fを介して蒸気/温水が供給さ
れる容器4中の潜熱蓄熱剤の相変化温度が低い場合に
は、いったん枝管11a,11b,11c,11dを介
して容器4に導かれ、そこで潜熱蓄熱剤中に潜熱を蓄熱
せしめた後でも、管16を通して、より低い相変化温度
をもつ容器4中の潜熱蓄熱剤を相変化させて、そこに潜
熱を蓄熱できるものである。このように主管13から分
岐した管16を介しての排熱を他の容器4中にも分配し
て供給できるようにしたので、必要に応じて開閉弁1
5,18を設ける。
【0017】こうすることによって、排熱発生施設1に
於ける排熱発生時間帯に複数の容器4中の潜熱蓄熱剤を
融解せしめて、その中に温熱としての潜熱を予め蓄熱し
ておくことができる。従って、温熱を暖房、給湯等とし
て需要せる熱需要施設2a,2b,2cの要求に応じて
随時車両等の搬送手段3によって、それらの容器4を目
的とする熱需要施設へ搬送できる。
【0018】図3の例では、排熱発生施設1からの蒸気
/温水を蒸気/温水供給管20を介して吸収式冷凍機2
1へ導く。そこで得られた低温流体(例えば+10℃〜
−50℃)をポンプ23によって低温流体供給主管22
(以下単に主管22と記載する。)及び低温流体供給抜
管24a,24b,24c,24d(以下を単に抜管と
記載する。)並びに流体継手b,aを介して容器4へ導
く。そこで容器4中に冷熱としての潜熱を蓄熱とせる。
低温流体は、他方の流体継手a,b及び低温流体戻入枝
管25a,25b,25c,25d(以下単に枝管と記
載する。)並びに低温流体戻入主管26(以下単に主管
26と記載する。)を介して吸入式冷凍機21へ戻され
る。この例の場合も主管26から低温流体副供給管28
を分岐して、枝管24e,24fを介して上記容器4中
の潜熱蓄熱剤より凝固温度の高い潜熱蓄熱剤を有する他
の容器4へ低温流体を導き、そこで容器4中に冷熱を蓄
熱せしめ、枝管25e,25f及び低温流体副戻入管2
9を介して低温流体を主管26へ戻す例を示してある。
そして低温流体副供給管28への分配を可能にする為に
開閉弁27,30が必要に応じて設けてある。
【0019】こうすることによって、排熱発生施設1か
らの温熱の排熱を低温流体として変換して取り出し、そ
の低温流体を主管22、枝管24a,24b,24c,
24dを介して複数の容器4に送り、予め複数の容器4
中に冷熱を蓄熱できる。従って、冷房や冷凍、冷蔵等の
冷熱を需要せる熱需要施設の要求に応じて随時車両等の
搬送手段3によって、それらの容器4を目的と熱需要施
設へ搬送できる。
【0020】図4の例は、図2で示した温熱蓄熱の為の
排熱発生施設1に付属している熱供給装置5と図3で示
した冷熱蓄熱の為の排熱発生施設1に付属している熱供
給装置5とを併設した例である。従って図2及び図3で
示した符号と同一部所は同一の符号を付してある。即
ち、排熱発生施設1からの蒸気/温水又は熱水を主管1
0、枝管11a,11b,11c,11dを介して複数
の容器4へ導き、それら容器4中に予め温熱としての潜
熱を蓄熱しておく一方、吸収式冷凍機21を介して低温
流体を主管22、枝管24a,24b,24c,24d
を介して複数の容器4へ導き、それら容器4中に予め冷
熱としての潜熱を蓄熱しておくようにしたものである。
こうすることによって排熱発生施設1の熱供給装置5に
於いて、予め複数の温熱を蓄熱した態様の容器4群と、
複数の冷熱を蓄熱した態様の容器4群とを常時用意して
おくことができるから、温熱又は冷熱を需要せる施設側
の需要タイミングに合わせて、それら容器4を車両等の
搬送手段3によって搬送し、目的地に於いて容器4中の
潜熱を放熱し、自由に容易に排熱を有効利用できる。
【0021】次に図5,図6を参照して、車両等搬送手
段3によって排熱発生施設1から運ばれてきた潜熱を蓄
熱せる容器4中の潜熱を放熱することによって熱を需要
する熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・に於ける
熱需要の好ましい実施の形態を詳細に説明する。先ず車
両等の搬送手段3にて排熱発生施設1から運ばれてくる
容器4を観てみると、球状蓄熱容器M中に潜熱蓄熱剤N
を収容した形態の場合には、容器4中には多数の球状蓄
熱容器Mと、それら球状蓄熱容器MとMの間の空間中に
存在せる伝熱媒体としての温水又は冷水等が収容されて
いる。潜熱蓄熱剤がカプセルの中に入っているカプセル
型潜熱蓄熱容器Wの形態の場合には、容器4中にはカプ
セル型容器Wの多数とそれら容器WとWの間に存在せる
伝熱媒体が収容されている。そしてシェルアンドチュー
ブ方式の形態の場合には、チューブSの周りの空間T中
の潜熱蓄熱剤とチューブSの中の伝熱媒体が収容されて
いる。
【0022】従って排熱発生施設1から熱需要施設の需
要タイミングに合わせて車両等の搬送手段3によって運
ばれてきた容器4は、例えば図5の例のように球状潜熱
蓄熱容器Mを多数収容せる容器4の場合には、先ず容器
4を搬送手段3から下し、容器4の一対の流体継手aを
熱需要施設2a,2b,2c,2dに於ける熱需要装置
6の受入管31及び戻入管33の各々の流体継手cに接
続せしめる。そして、ポンプ34を駆動して、受入管3
1を介して球状潜熱蓄熱容器Mの囲りの伝熱媒体を受け
入れ熱交換器32へ通す。そして戻入管33、流体継手
c,aを介して再び容器4中へ戻す。即ち、伝熱媒体を
球状潜熱蓄熱容器Mと熱交換器32の間に循環させる。
この循環過程で、球状潜熱蓄熱容器M中の潜熱蓄熱剤N
の潜熱を伝熱媒体に放熱する。即ち温熱の場合には、潜
熱蓄熱剤をその凝固温度で凝固せしめて伝熱媒体に温熱
としての潜熱を放熱する。冷熱の場合には、蓄熱剤をそ
の融解温度で融解せしめて伝熱媒体に冷熱としての潜熱
を放熱する。このことによって熱交換器32の所で、供
給管37と戻り管38間を循環する熱需要施設2a,2
b,2c,2d側の流体を加熱又は冷却するものであ
る。即ち、温熱としての潜熱が放熱された場合、供給管
37と戻り管38間を循環する流体を加熱する。従って
熱需要施設2a,2b・・・に於ける暖房、給湯、温水
供給の用に供される。尚、この図5の例では、バイパス
管36が受入管31と戻入管33の間に連結され、三方
向開閉弁35の切換えにより熱交換器32から戻る伝熱
媒体を受入管31の方へ一部バイパスさせたり、全量を
容器4へ戻してから循環させたりして、伝熱媒体の温度
をコントロールすることができる例を示してある。
【0023】而して、容器4中にカプセル型潜熱蓄熱剤
が入っている場合でも又は容器4がシェルアンドチュー
ブタイプのものの場合でも容器4から熱需要施設2a,
2b,2c,2d・・・の各熱需要装置6へ潜熱を放熱
する動作は同じである。
【0024】図6の例では受入管31中の伝熱媒体に容
器4中の潜熱蓄熱剤から温熱としての潜熱が放熱された
場合に、熱交換器32によって熱需要施設側の供給管3
7、戻り管38を通る伝熱媒体を熱交換して加熱するの
みならず、上記受入管31に導入管39を連結し、その
導入管39によって温水等を吸収式冷凍機40へ導き、
そこで低温流体を得て低温流体供給管44を介して熱需
要施設に低温流体を供給し、再び戻り管45を介して戻
す装置を付加した例であって、これにより熱需要施設に
於いて冷熱を利用することができるようにしてある。尚
符号42はポンプ、43は開閉弁を示す。
【0025】所で、容器4の一対の流体継手aは、排熱
発生施設1の熱供給装置5の複数対の各対の流体継手b
に対して、及び熱需要施設2a,2b,2c,2d・・
・の熱需要装置6の複数対の各対の流体継手cに対して
接続できる構造であれば何れを用いてもよいが、図7,
図8に従い上記流体継手aと、上記流体継手b及びcの
一つの構造例をここに示す。
【0026】容器4の流体継手aは流体継手bとcの双
方に対して接続できるので流体継手bとcは同一の構造
を有する。而もこの例では流体継手aと、b及びcは互
いにワンタッチで接続できる構造のものを示す。図7で
は上側半分に容器4の流体継手aが排熱発生施設1の熱
供給装置5の流体継手b又は熱需要施設2a,2b,2
c,2dの熱需要装置6の流体継手bに対して接続して
いる状態を示し、下側半分に流体継手aが流体継手b又
はcから離脱している所を示してある。上記容器4の一
対の流体継手aはフレキシブル管51を介して容器4に
接続され、他方の熱供給装置5の蒸気/温水又は熱水供
給枝管11aあるいは戻入枝管12a又は熱需要装置6
の受入管31あるいは戻入管33側の流体継手b又はc
は、各々フレキシブル管52を介して各々の管に接続さ
れている。つまりこのように流体継手aとb又はcを相
互に接続せしめる時、互いの衝撃を緩和し易くする為で
ある。
【0027】さて流体継手aとb又はc自体の一例につ
いて示したのが図8,図9であり、図8は流体継手aと
b又はcが接続した状態を示し、図9は流体継手aを外
脱方向Qへ引いて流体継手aに対し流体継手b又はcが
完全外脱途中にある状態を示している。即ち流体継手a
は弁ボディ53を有し、前方に弁座54が形成されてい
る。そして弁体55が、その進退ロッド56をロッド受
け57に支えられるようにして配設され、進退ロッド5
6の周りのスプリング58によって上記弁体55は弁座
54側に常時付勢されている。同じく他方の流体継手b
又はcも、弁ボディ59を有し、前方に弁座60が形成
されている。そして弁体61が、その進退ロッド62を
ロッド受け63に支えられるようにして配設され、進退
ロッド62の周りのスプリング64によって上記弁体6
1が弁座60側に常時付勢されている。そして図8のよ
うに一方の流体継手aと他方の流体継手b又はcが互い
に正規に接続した状態では弁体55と61同志が押し合
って互いの流路が連通している。従って熱供給装置5の
一対の流体継手bあるいは熱需要装置6の流体継手cに
対して容器4の一対の流体継手aを正規に接続すれば、
流体継手aとb又はcが互いに連通し、熱供給装置5と
容器4内、あるいは容器4内と熱需要装置6との間に伝
熱媒体が出入りできる。そして図9のように一方の流体
継手aを外脱方向Qへ引けば、各々の弁体55,61が
各々の弁座54,60にスプリング58,64により座
し各々の開口流路を閉じる。従って容器4を熱供給装置
5又は熱需要装置6から外して車両等の搬送手段3に乗
せて運ぶ時、容器4中の伝熱媒体は外部へ漏れない。必
要ならば容器4と流体継手aの間に開閉弁を設けて二重
の安全を図るようにしてもよい。他方、同じように熱供
給装置5の流体継手bあるいは熱需要装置6の流体継手
cも上述したように閉塞されるから、容器4が外脱され
た所の流体継手b又はcの部分から伝熱媒体が漏出する
ことはない。
【0028】所でこの流体継手aとb又はcの図8に示
す正規の接続状態を保障する為に、この例ではカバー6
5の内側にロックボール66を配し、スプリング67で
ロックボール66を付勢しておき、正規接続位置でロッ
クボール66をロック溝68に落とし込んで正規の接続
状態を互いにロックできるようにしてある。但し、上記
スプリング67の付勢力以上の外脱方向Qへの力がかか
った時には、ロックボール66がロック溝68から外
れ、流体継手aに対しb又はcは容易に外れる。
【0029】勿論、流体継手a,b,cはこの実施例に
示したものにとどまらず、容器4の流体継手aと、熱供
給装置5の流体継手b又は熱需要装置6の流体継手cが
互いに接続できるものであれば、ワンタッチ接続のもの
であってもなくても、ロック付きのものであってもなく
ても、互いに外脱した時に自動閉塞するものであっても
なくても何れを用いてもよい。
【0030】以上詳述した通り排熱発生施設1側に於い
ては、例えばゴミ焼却工場1に於いては、熱供給装置5
の複数対の流体継手bに対して複数の容器4の各対の流
体継手aを接続した状態で複数の容器4が連結されてい
る。そして排熱発生のタイミングで蒸気/温水又は熱水
を熱供給装置5を介して複数の容器4へ供給しておく。
こうすることによって複数の容器4内の潜熱蓄熱剤がそ
の融解、凝固温度で融解され温熱を潜熱蓄熱したり、逆
に凝固され冷熱を潜熱蓄熱される。そして熱需要施設2
a,2b,2c,2d・・・側に熱の需要が生じた時、
車両又は鉄道車両あるいは船舶等の搬送手段3上に目的
とする又は利用範囲の温度領域の容器4を熱供給装置5
から外し、即ち流体継手aとbを外脱し、乗せて10K
m〜20Km離れた位置の目的とする熱需要施設2a,
2b,2c,2d・・へ運ぶ。この際、排熱発生施設1
側では予め複数の容器4に潜熱が貯えられているから、
熱需要側の需要に直ちに応ずることができる。搬送手段
3が目的地に到着したら直ちに容器4を下し、容器4の
流体継手aを熱需要装置6の流体継手cに接続し、容器
4の伝熱媒体を容器4と熱需要装置6側との間で循環さ
せ、潜熱を放熱させ温熱をビル、工場等の暖房や給湯又
は温水供給の熱源として利用したり、冷熱を冷房、冷
凍、冷蔵の熱源として利用する。予め潜熱として貯えら
れた容器4が複数あるので複数の熱需要施設の熱需要に
各々適確なタイミングで応ずることができる。
【0031】
【発明の効果】以上詳述した如く請求項1記載の発明に
よると、排熱発生施設に於いて複数の潜熱蓄熱容器を接
続できる熱供給装置を有し、予め複数の潜熱蓄熱容器中
の潜熱蓄熱剤に潜熱を蓄熱しておくことができるので、
熱需要施設側の需要タイミングで随時上記潜熱蓄熱容器
を搬送し、直ちに熱需要施設で潜熱放熱による熱を需要
できると共に、複数の熱需要施設に於ける同時的な潜熱
放熱による熱需要が可能であり、潜熱蓄熱容器を用いた
熱輸送方法をより現実的に実現できるのは勿論のこと、
更に潜熱蓄熱容器を排熱発生施設の熱供給装置と熱需要
施設の熱需要装置に流体継手を用いて簡便に接続できる
ので、潜熱蓄熱時又は放熱時の伝熱媒体の受入、放出が
より容易となる。そして排熱発生施設の熱供給装置や熱
需要施設の熱需要装置に潜熱蓄熱容器をワンタッチで接
続した時に伝熱媒体を流入可能となり、外脱した時に流
路が自動閉塞するので、より潜熱蓄熱容器の輸送が実現
し易い。
【0032】加えて、請求項2記載の発明、請求項3記
載の発明によると、各々温熱又は冷熱としての潜熱を蓄
熱して輸送し、その温熱又は冷熱を有効利用できる。
【0033】更に請求項4記載の発明によると、排熱発
生施設から生ずる排熱を潜熱蓄熱容器中に潜熱として蓄
熱し、それを輸送し、熱需要施設側で用いる場合の現実
に実現し易い熱供給装置、熱需要装置をもつ潜熱蓄熱利
用の熱搬送装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の潜熱蓄熱利用の熱搬送方法及びその装
置の一実施形態を示す図である。
【図2】本発明の潜熱蓄熱利用の熱搬送方法及びその装
置に於ける排熱発生施設に設けられた熱供給装置の第一
の実施形態を示す図である。
【図3】排熱発生施設に設けられた熱供給装置の第二の
実施形態を示す図である。
【図4】排熱発生施設に設けられた熱供給装置の第三の
実施形態を示す図である。
【図5】熱需要施設に設けられた熱需要装置の第一の実
施形態を示す図である。
【図6】熱需要施設に設けられた熱需要装置の第二の実
施形態を示す図である。
【図7】排熱発生施設に設けられた熱供給装置又は熱需
要施設に設けられた熱需要装置と潜熱蓄熱容器間を連結
する流体継手の一例を、上側に於いて接続した状態を示
すと共に下側に於いて離脱した状態を示した一部断面を
含む図である。
【図8】図7に於いて示した流体継手の接続状態を示す
断面図である。
【図9】図7に於いて示した流体継手の離脱状態を示す
断面図である。
【符号の説明】 1 排熱発生施設 2a〜2d 熱需要施設 3 搬送手段 4 潜熱蓄熱容器 5 熱供給装置 6 熱需要装置 a 潜熱蓄熱容器側の流体継手 b 熱供給装置側の流体継手 c 熱需要装置側の流体継手 10 蒸気/温水供給主管 11a〜11f 蒸気/温水供給枝管 12a〜12f 蒸気/温水戻入枝管 13 蒸気/温水戻入主管 14 ポンプ 15 開閉弁 16 蒸気/温水副供給管 17 蒸気/温水副戻入管 18 開閉弁 M 球状潜熱蓄熱容器 N 潜熱蓄熱剤 T 潜熱蓄熱剤収容空間 S 熱交換チューブ W カプセル型潜熱蓄熱容器 20 蒸気/温水供給管 21 吸収式冷凍機 22 低温流体供給主管 23 ポンプ 24a〜24f 低温流体供給枝管 25a〜25f 低温流体戻入枝管 26 低温流体戻入主管 27 開閉弁 28 低温流体副供給管 29 低温流体副戻入管 30 開閉弁 31 受入管 32 熱交換器 33 戻入管 34 ポンプ 35 三方向開閉弁 36 バイパス管 37 供給管 38 戻り管 39 導入管 40 吸収式冷凍機 42 ポンプ 43 開閉弁 44 低温流体供給管 45 戻り管 51 フレキシブル管 52 フレキシブル管 53,59 弁ボディ 54,60 弁座 55,61 弁体 56,62 進退ロッド 57,63 ロッド受け 58,64 スプリング 65 カバー 66 ロックボール 67 スプリング 68 ロック溝

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排熱発生施設1から排出する排熱によっ
    て潜熱蓄熱容器4内の潜熱蓄熱剤に潜熱を蓄熱し、上記
    潜熱蓄熱容器4を車両等の搬送手段3によって、上記排
    熱発生施設1に対して離隔した位置に設けられている熱
    需要施設2a,2b,2c,2d・・・の位置まで運
    び、上記潜熱蓄熱容器4内の潜熱蓄熱剤の潜熱放熱によ
    る熱を上記熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・に
    於いて利用するようにした潜熱蓄熱利用の熱搬送方法に
    於いて、上記排熱発生施設1からの排熱伝熱媒体を、複
    数の潜熱蓄熱容器4を並列して接続できる熱供給装置5
    に導き、この熱供給装置5から複数の潜熱蓄熱容器4の
    各々中に上記排熱伝熱媒体を流入せしめて複数の潜熱蓄
    熱容器4各々中の潜熱蓄熱剤に潜熱を予め蓄熱し、上記
    予め潜熱が蓄熱された複数の潜熱蓄熱容器4の群から選
    ばれた目的の潜熱蓄熱容器4を熱需要施設の需要タイミ
    ングで熱供給装置5から外すと共に車両等の搬送手段3
    に乗せて熱搬送の目的地である熱需要施設2a,2b,
    2c,2d・・・の位置まで運び、その熱需要施設に於
    いては潜熱蓄熱容器4を熱需要装置6に接続し、而る後
    に潜熱蓄熱容器4中の潜熱蓄熱剤の潜熱放熱による熱を
    熱需要装置6を介して熱需要施設2a,2b,2c,2
    d・・・に於いて利用するようにしたことを特徴とする
    潜熱蓄熱利用の熱搬送方法。
  2. 【請求項2】 排熱発生施設1から排出する排熱によっ
    て潜熱蓄熱容器4内の潜熱蓄熱剤に潜熱を蓄熱し、上記
    潜熱蓄熱容器4を車両等の搬送手段3によって、上記排
    熱発生施設1に対して離隔した位置に設けられている熱
    需要施設2a,2b,2c,2d・・・の位置まで運
    び、上記潜熱蓄熱容器4内の潜熱蓄熱剤の潜熱放熱によ
    る熱を上記熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・に
    於いて利用するようにした潜熱蓄熱利用の熱搬送方法に
    於いて、上記排熱発生施設1からの排熱伝熱媒体を、複
    数の潜熱蓄熱容器4を並列して接続できる複数の流体継
    手bを備えた熱供給装置5に導き、この熱供給装置5か
    らこの熱供給装置5の複数の流体継手bの各々に対して
    接続できる流体継手aによって接続せしめられている複
    数の潜熱蓄熱容器4の各々中に上記排熱伝熱媒体を流入
    せしめて複数の潜熱蓄熱容器4各々中の潜熱蓄熱剤に潜
    熱を予め蓄熱し、上記予め潜熱が蓄熱された複数の潜熱
    蓄熱容器4の群から選ばれた目的の潜熱蓄熱容器4を熱
    需要施設の需要タイミングでその流体継手aを熱供給装
    置5の流体継手bから外脱することによって熱供給装置
    5から外すと共に車両等の搬送手段3に乗せて熱搬送の
    目的地である熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・
    の位置まで運び、その熱需要施設に於いては潜熱蓄熱容
    器4の流体継手aを、熱需要施設の熱需要装置6の流体
    継手cに接続することによりその潜熱蓄熱容器4を熱需
    要装置6に接続し、而る後に潜熱蓄熱容器4中の潜熱蓄
    熱剤の潜熱放熱による熱を熱需要装置6を介して熱需要
    施設2a,2b,2c,2d・・・に於いて利用するよ
    うにしたことを特徴とする潜熱蓄熱利用の熱搬送方法。
  3. 【請求項3】 上記排熱発生施設1の熱供給装置5の流
    体継手bに対して、又は上記熱需要施設2a,2b,2
    c,2d・・・の流体継手cに対して、潜熱蓄熱容器4
    の流体継手aを接続せしめた時、上記流体継手aとb、
    又は流体継手aとcが互いに連通し、上記熱供給装置5
    から伝熱媒体を潜熱蓄熱容器4中へ流入可能とし、又は
    上記潜熱蓄熱容器4から熱需要施設2a,2b,2c,
    2d・・・の熱需要装置6へ伝熱媒体を流出可能にし、
    而も上記熱供給装置5の流体継手bと上記潜熱蓄熱容器
    4の流体継手aを互いに外脱した時又は上記潜熱蓄熱容
    器4の流体継手aを熱需要装置6の流体継手cから外脱
    した時、上記流体継手a,b,c各々が自動的に流路を
    閉塞することを特徴とする請求項2記載の潜熱蓄熱利用
    の熱搬送方法。
  4. 【請求項4】 上記排熱発生施設1の熱供給装置5から
    蒸気又は温水あるいは熱水を複数の潜熱蓄熱容器4に供
    給し、潜熱蓄熱容器4中の潜熱蓄熱剤に温熱としての潜
    熱を蓄熱し、熱需要施設2a,2b・・・に於いては、
    潜熱蓄熱容器4内の潜熱蓄熱剤の温熱としての潜熱放熱
    による温熱を需要する請求項1,2,3何れか1項記載
    の潜熱蓄熱利用の熱搬送方法。
  5. 【請求項5】 上記排熱発生施設1の熱供給装置5から
    排出される蒸気又は温水あるいは熱水を吸収式冷凍機2
    1へ導き、そこで低温流体を得て、その低温流体を複数
    の潜熱蓄熱容器4に供給し、潜熱蓄熱容器4中の潜熱蓄
    熱剤に冷熱としての潜熱を蓄熱し、熱需要施設2a,2
    b・・・に於いては、潜熱蓄熱容器4中の潜熱蓄熱剤の
    冷熱としての潜熱放熱による冷熱を需要する請求項1,
    2,3何れか1項記載の潜熱蓄熱利用の熱搬送方法。
  6. 【請求項6】 排熱発生施設1から排出する排熱を、内
    部の潜熱蓄熱剤に潜熱として蓄熱できる潜熱蓄熱容器4
    と、上記潜熱蓄熱容器4を上記排熱発生施設1に対して
    離隔した位置に立地されている熱需要施設2a,2b,
    2c,2d・・・へ搬送する為の車両等の搬送手段3
    と、上記搬送手段3によって運ばれてきた潜熱蓄熱容器
    4中の潜熱蓄熱剤の潜熱放熱の熱を需要する熱需要施設
    2a,2b,2c,2d・・・とを備えた潜熱蓄熱利用
    装置に於いて、上記排熱発生施設1に、排熱発生施設1
    からの排熱伝熱媒体を受け入れ、複数の潜熱蓄熱容器4
    へ排熱伝熱媒体を導入できる熱供給装置5を設け、この
    熱供給装置5に複数の潜熱蓄熱容器4を接続して各潜熱
    蓄熱容器4中に上記熱供給装置5の伝熱媒体を循環せし
    めて各潜熱蓄熱容器4中の潜熱蓄熱剤中に予め潜熱を蓄
    熱可能と成し、この予め潜熱が蓄熱された複数の潜熱蓄
    熱容器4の群から選ばれた目的の潜熱蓄熱容器4を上記
    熱需要施設の需要タイミングで車両等の搬送手段3に乗
    せて目的地の熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・
    の位置まで運んだ後、この熱需要施設2a,2b,2
    c,2dに於いて潜熱蓄熱容器4中の潜熱蓄熱剤の潜熱
    放熱を可能とする為に、潜熱蓄熱容器4を接続でき、こ
    の潜熱蓄熱容器4と熱需要施設2a,2b,2c,2d
    ・・・間に潜熱放熱の伝熱媒体を循環する為の熱需要装
    置6より成ることを特徴とする潜熱利用蓄熱装置。
  7. 【請求項7】 上記内部に潜熱蓄熱剤を有する潜熱蓄熱
    容器4中に伝熱媒体を受け入れ、且つ放出する為の一対
    の流体継手aを設けると共に、上記排熱発生施設1の熱
    供給装置5に上記潜熱蓄熱容器4の一対の流体継手a,
    aに接続できる一対の流体継手b,bの複数対が設けら
    れ、他方熱需要施設2a,2b,2c,2d・・・の熱
    需要装置6に上記潜熱蓄熱容器4の一対の流体継手a,
    aに接続できる一対の流体継手c,cが設けられている
    ことを特徴とする請求項6記載の潜熱利用蓄熱装置。
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