JP2019094299A - アルキル化剤抵抗性のがんの治療剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルキル化剤抵抗性の癌(特にテモゾロミド抵抗性の癌)に対する治療剤の提供。【解決手段】式(I)で表される構造を有する化合物、又はその製薬上許容される塩を有効成分として含有するアルキル化剤抵抗性の癌の治療剤。癌が神経膠腫であり、IDH1変異を有する癌である、治療剤。【選択図】なし

Description

本発明は、式(I)で表される化合物またはその製薬上許容される塩を有効成分として含有するアルキル化剤抵抗性のがんの治療剤に関し、特に、テモゾロミド抵抗性のがんの治療剤に関する。
イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(IDHs:isocitrate dehydrogenases)はイソクエン酸をα-ケトグルタル酸(α-ketoglutarate: α-KG)へ変換する代謝酵素であり、IDH1、IDH2およびIDH3の3種が存在する。IDH1とIDH2はニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(nicotinamide adenine dinucleotide phosphate: NADP+)を補酵素として用い、反応過程で還元型のNADPHを産生する。IDH3はニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(nicotinamide adenine dinucleotide: NAD+)を補酵素として用い、TCAサイクル(tricarboxylic acid cycle)を構成している。
IDH1遺伝子の点変異は、神経膠腫および膠芽腫のような脳腫瘍、急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性腫瘍、末梢性T細胞性リンパ腫、軟骨肉腫、骨肉腫、胆管癌、原始神経外胚葉腫瘍、Bリンパ芽球性リンパ腫、悪性黒色腫、前立腺癌、大腸癌、甲状腺癌などの腫瘍で認められ、中でも、アルギニン132残基(R132)のミスセンス変異、例えばヒスチジンへの置換(R132H)やシステインへの置換(R132C)が高頻度に認められる。変異型IDH1酵素は、本来のIDH1酵素としての活性が低下しており、新たにα-KGを2-ヒドロキシグルタル酸(2-hydroxyglutarate: 2-HG)へ変換する機能を獲得する。実際に、IDH1遺伝子変異を有する腫瘍細胞では2-HG量の顕著な上昇を認める。高濃度の2-HGは、DNAやヒストンの脱メチル化酵素などのα-KG依存性ジオキシゲナーゼを阻害することが知られており、その結果、細胞内でDNAメチル化の亢進などのエピジェネティックな変化が起こり、腫瘍の進展に大きな影響を及ぼすと考えられている。変異型IDH1酵素阻害剤としては、例えば式(I)で示される化合物、またはその製薬上許容される塩等が知られている(特許文献1)。
テモゾロミドは、脳腫瘍、特に神経膠腫の治療剤として用いられている。脳腫瘍治療においては、投与された薬剤が血液脳関門を通過する必要があるが、体幹部腫瘍に用いられる抗がん剤の多くが血液脳関門を通過できないため、脳腫瘍に効果を示す薬剤は極めて少ない。テモゾロミドは、最も悪性度の高い神経膠腫である膠芽腫を初めとして、種々の悪性神経膠腫で有効性を示す薬剤である。
現在の初発膠芽腫の標準治療は、手術切除後にテモゾロミド併用化学放射線療法を実施しその後テモゾロミドの維持投与を行うこととされている(非特許文献1)。テモゾロミドの維持療法の期間は海外では最大6サイクル(約6ヶ月)とされることが多いが、日本においては数年間継続されることが多い。しかし、この治療レジメンでも生存期間中央値は14.6ヶ月、2年生存率は27.2%、5年生存率は9.8%と報告されており、予後は極めて悪い(非特許文献2)。予後不良の原因のひとつには、治療中に腫瘍がテモゾロミドへの抵抗性を獲得してしまうこと、およびテモゾロミド抵抗性となった後は効果的な治療がほとんど存在しないことである。
グレード IIおよびグレード IIIの悪性神経膠腫は、膠芽腫に比べると腫瘍増殖スピードが遅く、初発診断時からの予後は比較的長い。これら低悪性度の神経膠腫に対しても、外科的摘出術後に再発を抑える目的で放射線治療または化学放射線療法が行われることが一般的だが、正常脳内に浸潤した微小ながん細胞を根絶することはできず、いずれ再発する。再発時にはより悪性度の高い腫瘍に変化することも多く、再発後の予後は膠芽腫同様に極めて悪い。テモゾロミドは初回治療または再発時治療に用いられるが、テモゾロミドで完治することはなく、やはり抵抗性が問題となる。したがって、特に神経膠腫の治療においては、テモゾロミド抵抗性の腫瘍に対しても効果を有する新たな抗悪性腫瘍薬が求められている。
WO2016052697
Stupp R, et al., N. Engl. J. Med. 2005; 352: 987-96 Stupp R, et al., Lancet Oncol. 2009; 10(5): 459-66.
本発明は、上述のような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、アルキル化剤抵抗性のがん(特に、テモゾロミド抵抗性のがん)に対して優れた効果を有する治療剤を提供することにある。
本発明者らは、課題を解決すべく、鋭意検討を行った。その結果、変異型IDH1酵素阻害剤である、式(I)で示される化合物、またはその製薬上許容される塩について、アルキル化剤抵抗性のがん(特に、テモゾロミド抵抗性のがん)に対する優れた効果を見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、次の(1)〜(12)に関する。
(1)下記式(I)
で示される化合物、またはその製薬上許容される塩を有効成分として含有するアルキル化剤抵抗性のがんの治療剤。
(2)アルキル化剤がテモゾロミドである(1)に記載の治療剤。
(3)がんが神経膠腫である(1)または(2)に記載の治療剤。
(4)がんがIDH1変異を有するがんである(1)乃至(3)のいずれか1に記載の治療剤。
(5)アルキル化剤抵抗性のがんを罹患した患者においてアルキル化剤抵抗性のがんを治療する方法であって、上記式(I)で示される化合物、またはその製薬上許容される塩を投与することを含む、方法。
(6)アルキル化剤がテモゾロミドである(5)に記載の方法。
(7)がんが神経膠腫である(5)または(6)に記載の方法。
(8)がんがIDH1変異を有するがんである(5)乃至(7)のいずれか1に記載の方法。
(9)アルキル化剤抵抗性のがんを罹患した患者においてアルキル化剤抵抗性のがんを治療することに用いるための医薬組成物の製造における、上記式(I)で示される化合物、またはその製薬上許容される塩の使用。
(10)アルキル化剤がテモゾロミドである(9)に記載の使用。
(11)がんが神経膠腫である(9)または(10)に記載の使用。
(12)がんがIDH1変異を有するがんである(9)乃至(11)のいずれか1に記載の使用。
本発明の別の態様としては、次の(1)〜(12)に関する。
(1)(2E)−3−(1−{[5−(2−フルオロプロパン−2−イル)−3−(2,4,6−トリクロロフェニル)−1,2−オキサゾール−4−イル]カルボニル}−3−メチル−1H−インドール−4−イル)プロプ−2−エン酸、またはその製薬上許容される塩を有効成分として含有するテモゾロミド抵抗性のがんの治療剤。
(2)(2E)−3−(1−{[5−(2−フルオロプロパン−2−イル)−3−(2,4,6−トリクロロフェニル)−1,2−オキサゾール−4−イル]カルボニル}−3−メチル−1H−インドール−4−イル)プロプ−2−エン酸 tert−ブチルアミン塩を有効成分として含有するテモゾロミド抵抗性のがんの治療剤。
(3)がんが神経膠腫である(1)または(2)に記載の治療剤。
(4)がんがIDH1変異を有するがんである(1)乃至(3)のいずれか1に記載の治療剤。
(5)テモゾロミド抵抗性のがんを罹患した患者においてテモゾロミド抵抗性のがんを治療する方法であって、(2E)−3−(1−{[5−(2−フルオロプロパン−2−イル)−3−(2,4,6−トリクロロフェニル)−1,2−オキサゾール−4−イル]カルボニル}−3−メチル−1H−インドール−4−イル)プロプ−2−エン酸、またはその製薬上許容される塩を投与することを含む、方法。
(6)テモゾロミド抵抗性のがんを罹患した患者においてテモゾロミド抵抗性のがんを治療する方法であって、(2E)−3−(1−{[5−(2−フルオロプロパン−2−イル)−3−(2,4,6−トリクロロフェニル)−1,2−オキサゾール−4−イル]カルボニル}−3−メチル−1H−インドール−4−イル)プロプ−2−エン酸 tert−ブチルアミン塩を投与することを含む、方法。
(7)がんが神経膠腫である(5)または(6)に記載の方法。
(8)がんがIDH1変異を有するがんである(5)乃至(7)のいずれか1に記載の方法。
(9)テモゾロミド抵抗性のがんを罹患した患者においてテモゾロミド抵抗性のがんを治療することに用いるための医薬組成物の製造における、(2E)−3−(1−{[5−(2−フルオロプロパン−2−イル)−3−(2,4,6−トリクロロフェニル)−1,2−オキサゾール−4−イル]カルボニル}−3−メチル−1H−インドール−4−イル)プロプ−2−エン酸、またはその製薬上許容される塩の使用。
(10)テモゾロミド抵抗性のがんを罹患した患者においてテモゾロミド抵抗性のがんを治療することに用いるための医薬組成物の製造における、(2E)−3−(1−{[5−(2−フルオロプロパン−2−イル)−3−(2,4,6−トリクロロフェニル)−1,2−オキサゾール−4−イル]カルボニル}−3−メチル−1H−インドール−4−イル)プロプ−2−エン酸 tert−ブチルアミン塩の使用。
(11)がんが神経膠腫である(9)または(10)に記載の使用。
(12)がんがIDH1変異を有するがんである(9)乃至(11)のいずれか1に記載の使用。
本発明によって、アルキル化剤抵抗性のがん(特に、テモゾロミド抵抗性のがん)に対して優れた効果を有する治療剤を提供することができる。
患者Aの脳のMRIの結果を示す。腫瘍の縮小が認められる。 患者Bの脳のMRIの結果を示す。腫瘍の縮小が認められる。
本発明の式(I)で示される化合物は、(2E)−3−(1−{[5−(2−フルオロプロパン−2−イル)−3−(2,4,6−トリクロロフェニル)−1,2−オキサゾール−4−イル]カルボニル}−3−メチル−1H−インドール−4−イル)プロプ−2−エン酸とも呼ばれる。式(I)の化合物は、例えば、WO2016052697に記載の方法によって製造することができる。
本発明において「製薬学的に許容される塩」とは、著しい毒性を有さず、医薬組成物として使用され得る塩をいう。本発明の式(I)で示される化合物は、塩基と反応させることにより塩とすることができる。例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩、tert−ブチルアミン塩、tert−オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジルフェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン塩;および、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げることができるが挙げられるが、これらに制限されない。
本発明の式(I)で示される化合物の製薬上許容される塩は、最も好ましくは、(2E)−3−(1−{[5−(2−フルオロプロパン−2−イル)−3−(2,4,6−トリクロロフェニル)−1,2−オキサゾール−4−イル]カルボニル}−3−メチル−1H−インドール−4−イル)プロプ−2−エン酸 tert−ブチルアミン塩である。別称としては、モノ(2−メチルプロパン−2−アンモニウム)(2E)−3−(1−{[5−(2−フルオロプロパン−2−イル)−3−(2,4,6−トリクロロフェニル)−1,2−オキサゾール−4−イル]カルボニル}−3−メチル−1H−インドール−4−イル)プロプ−2−エノエートとも呼ばれる。(以下、「臨床化合物」という。)
本発明の式(I)で示される化合物もしくはその製薬学的に許容される塩は、大気中に放置したり、または、再結晶したりすることにより、水分子を取り込んで、水和物となる場合があり、そのような水和物も本発明に包含される。
本発明の式(I)で示される化合物もしくはその製薬学的に許容される塩は、溶媒中に放置されたり、または、再結晶したりすることにより、ある種の溶媒を吸収し、溶媒和物となる場合があり、そのような溶媒和物も本発明に包含される。
本発明の式(I)で示される化合物もしくはその製薬学的に許容される塩には、全ての異性体(ジアステレオ異性体、光学異性体、幾何異性体、回転異性体等)が包含される。
本発明の式(I)で示される化合物においては、これらの異性体およびこれらの異性体の混合物がすべて単一の式で示されている。従って、本発明はこれらの異性体およびこれらの異性体の任意の割合の混合物をもすべて含むものである。
本明細書において、「がん」とは全ての悪性腫瘍を意味する。
本明細書において、「神経膠腫」とは、脳腫瘍の中でも、脳神経細胞の支持組織である神経膠細胞から発生する悪性腫瘍を意味する。神経膠腫はグリオーマ(glioma)とも呼ばれる。
神経膠腫は、病理診断により分類することができる。例えば、脳腫瘍取扱い規約第3版(金原出版株式会社)においては、WHO分類第4版(WHO2007)に基づいて分類している。主な分類としては、A. 星細胞系腫瘍(Astrocytic tumors):毛様細胞性星細胞腫(Pilocytic astrocytoma)、毛様類粘液性星細胞腫(Pilomyxoid astrocytoma)、上衣下巨細胞性星細胞腫(Subependymal giant cell astrocytoma)、多形黄色星細胞腫(pleomorphic xanthoastrocytoma)、びまん性星細胞腫(Diffuse astrocytoma)、原線維性星細胞腫(Fibrillary astrocytoma)、肥胖性星細胞腫(Gemistocytic astrocytoma)、原形質性星細胞腫(Protoplasmic astrocytoma)、退形成性星細胞腫(Anaplastic astrocytoma)、膠芽腫(Glioblastoma)、巨細胞膠芽腫(Giant cell glioblastoma)、膠肉腫(Gliosarcoma)、大脳膠腫症(Gliomatosis cerebri)、B. 乏突起膠細胞系腫瘍(Oligodendroglial tumours):乏突起膠腫(Oligodendroglioma)、退形成性乏突起膠腫(Anaplastic oligoastrocytoma)、乏突起星細胞腫(Oligoastrocytoma)、退形成性乏突起星細胞腫(Anaplastic oligoastrocytoma)、C. 上衣系腫瘍(Ependymal tumors):上衣下腫(Subependymoma)、粘液乳頭状上衣腫(Myxopapillary ependymoma)、上衣腫(Ependymoma)、細胞性上衣腫(Cellular)、乳頭状上衣腫(Papillary)、明細胞上衣腫(Clear cell)、伸長細胞性上衣腫(Tanycytic)、退形成上衣腫(Anaplastic ependymoma)などがあげられる。
また、臨床的悪性度に応じて4段階のグレード(WHO Grade)に分類される。グレードIは、例えば、上衣下巨細胞性星細胞腫(Subependymal giant cell astrocytoma)、毛様細胞性星細胞腫(Pilocytic astrocytoma)、上衣下腫(Subependymoma)、粘液乳頭状上衣腫(Myxopapillary ependymoma)等があげられる。グレードIIは、例えば、毛様類粘液性星細胞腫(Pilomyxoid astrocytoma)、びまん性星細胞腫(Diffuse astrocytoma)、多形黄色星細胞腫(pleomorphic xanthoastrocytoma)、乏突起膠腫(Oligodendroglioma)、乏突起星細胞腫(Oligoastrocytoma)、上衣腫(Ependymoma)等があげられる。グレードIIIは、例えば、退形成性星細胞腫(Anaplastic astrocytoma)、退形成性乏突起星細胞腫(Anaplastic oligoastrocytoma)、退形成性乏突起膠腫(Anaplastic oligoastrocytoma)、退形成上衣腫(Anaplastic ependymoma)等があげられる。グレードIVは、例えば、膠芽腫(Glioblastoma)、巨細胞膠芽腫(Giant cell glioblastoma)、膠肉腫(Gliosarcoma)等があげられる。
神経膠腫におけるIDH1遺伝子変異は、原発性膠芽腫では低頻度だが、WHO グレード IIおよびグレードIIIの神経膠腫並びに続発性膠芽腫では約8割と高頻度に認められる。また、IDH1遺伝子変異を有する神経膠腫において、IDH1の変異は初期段階で起こることが明らかとなり、腫瘍の発生とその後の遺伝子異常の蓄積に重要な役割を果たしていると考えられている。
本発明における「変異型IDH1」における変異としては、例えば、IDH1の132番目のアルギニン(以下R132のように表記する)の変異、G97の変異、R100の変異、H133の変異、A134の変異が挙げられるが、これらに制限されない。また、R132の変異としては、例えば、ヒスチジンへの変異(R132H)、シトシンへの変異(R132C)、ロイシンへの変異(R132L)、セリンへの変異(R132S)、グリシンへの変異(R132G)、バリンへの変異(R132V)が挙げられるが、これらに制限されない。本発明の式(I)で示される化合物、またはその製薬学的に許容される塩は、特にIDH1のR132変異体の阻害剤として好適である。
なお、典型的なヒト由来の野生型IDH1のアミノ酸配列は、GenebankのNP_005887.2やUniprotKBのO75874に記載されている。
IDH1遺伝子変異が存在しているかは、患者の被験組織(例えば、採血、生検等により採取)をウエスタンブロット、ELISA、DNAチップ、FISHアッセイ、組織免疫染色、その他公知の遺伝子解析法{例えば、サンガーシーケンス解析、次世代DNAシーケンシング解析(NGS)、PCR、LCR(Ligase chain reaction)、SDA(Strand displacement amplification)、NASBA(Nucleic acid sequence-based amplification)、ICAN(Isothermal and chineric primer-initiated amplification)、LAMP法(Loop-mediated isothernal amplification)等}等を用いた解析、病理学的手法等公知の方法を用いて確認することができる。
本明細書における、「アルキル化剤」とは、がん細胞のDNAをアルキル化し細胞増殖を妨げることにより抗がん剤として作用する物質をいう。例えば、テモゾロミド、シクロホスファミド、イホスファミド、ニムスチン、及びラニムスチン等があげられる。好ましくはテモゾロミドである。
本明細書において、「アルキル化剤抵抗性」とは、脳腫瘍(好ましくは神経膠腫)に対してアルキル化剤が効果を奏さなくなった状態をいう。効果を奏さないとは、アルキル化剤の投与によって縮小または増殖が抑制されていた腫瘍が、アルキル化剤を投与しているにも関わらず再度増殖を開始した状態をいう。腫瘍が増殖しているか否かは通常の方法、例えばMRIによる検査で確認することができる。
本明細書における、「テモゾロミド」(temozolomide)は、アルキル化剤に分類される抗がん剤であり、商品名「テモダール」(temodar)として世界各国で使用されている。
本発明において、「テモゾロミド抵抗性」とは、脳腫瘍(好ましくは神経膠腫)に対してテモゾロミドが効果を奏さなくなった状態をいう。効果を奏さないとは、テモゾロミドの投与によって縮小または増殖が抑制されていた腫瘍が、テモゾロミドを投与しているにも関わらず再度増殖を開始した状態をいう。腫瘍が増殖しているか否かは通常の方法、例えばMRIによる検査で確認することができる。
本発明の式(I)で示される化合物、またはその製薬上許容される塩は、他の抗腫瘍剤や他の治療法(例えば、放射線療法、免疫療法)と併用してもよい。
本発明の式(I)で示される化合物、またはその製薬学的に許容される塩を医薬組成物として調製する場合、用いられる製薬学的に許容される担体としては、例えば、滅菌水や生理食塩水、植物油、溶剤、基剤、乳化剤、懸濁剤、界面活性剤、安定剤、香味剤、芳香剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、結合剤、希釈剤、等張化剤、無痛化剤、増量剤、崩壊剤、緩衝剤、コーティング剤、滑沢剤、着色剤、甘味剤、粘稠剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤あるいはその他の添加剤などが挙げられるが、これらに制限されない。本発明の化合物もしくはその製薬学的に許容される塩は、治療目的などに応じて、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤などの各種形態とすることができる。また、例えば、リポソーム送達系の形態で投与することもできる。当該リポソームには、治療上の有用な特性を増進する上記補助部分(例えば、抗体やリガンドなど)を付加することもできる。
患者への投与は、経口的な投与でも非経口的な投与でも可能である。非経口的な投与としては、例えば、静脈投与、動脈投与、筋肉内投与、胸腔内投与、腹腔内投与、標的部位(例えば、腫瘍)への直接投与などが挙げられる。
投与量は、目的の疾患を治療するのに有効な量であれば特に制限はなく、患者の年齢、体重、症状、健康状態、疾患の進行状況などに応じて、適宜選択すればよい。投与頻度としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1日あたりの投与量を、1日に1回で投与してもよいし、複数回に分けて投与してもよい。本発明の薬剤をヒトに投与する場合、有効成分の投与量の範囲は、1日当たり、通常、約0.01mg/kg体重〜約500mg/kg体重、好ましくは、約0.1mg/kg体重〜約100mg/kg体重である。ヒトに投与する場合、好ましくは、1日あたり1回、あるいは2〜4回に分けて投与され、適当な間隔で繰り返すことが好ましい。
なお、本発明の化合物もしくはその製薬学的に許容される塩を試薬として調製する場合、必要に応じて、滅菌水や生理食塩水、緩衝剤、保存剤など、試薬として許容される他の成分を含むことができる。当該試薬は、目的に応じた対象(例えば、細胞やその分画物、組織、実験動物など)に、目的に応じた投与量で投与して、例えば、変異型IDH1を阻害し、2−HGの産生を阻害し、また、腫瘍の増殖を抑制することができる。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
(IDH1変異を有する神経膠腫と診断された患者への臨床化合物の投与)
IDH1-R132変異を有する神経膠腫患者へ臨床化合物を投与する臨床試験を行った。
(治験対象患者)
選択基準
1) 組織学的にIDH1-R132変異を有する神経膠腫と診断されている患者
2) 放射線治療を含む標準的治療法実施後に再発または増悪した標準的治療法がない患者
3) RANO criteriaに基づく測定可能病変を有する患者
4) 本治験の同意取得時の年齢が20 歳以上の患者
5) ECOG performance statusが0〜2の患者
6) 生理機能が十分保持されており、以下の基準をすべて満たす患者
i) 好中球数: 1200 /mm3 以上
ii) 血小板数: 100000 /mm3 以上
iii) ヘモグロビン量: 9.0 g/dL 以上
iv) AST およびALT: 100 IU/L 以下
v) 総ビリルビン: 1.5 mg/dL 以下
vi) 血清クレアチニン: 1.5 mg/dL 以下、またはクレアチニンクリアランス60 mL/min 以上
除外基準
1) 脳外転移のある患者
2) MRI 検査にて髄腔内播種を認める患者
3) 著明な頭蓋内圧亢進症状のある患者
4) 活動性の重複がんを有する患者
5) 抗菌薬、抗ウイルス薬などの全身投与を必要とする感染症を有する患者
6) HIV 抗体が陽性である患者
7) HBs 抗原またはHCV 抗体が陽性の患者
8) 12 誘導心電図検査(3回連続)で、平均QTcF間隔が450 msecを超える男性および470 msecを超える女性
9) 重度の心疾患を有する患者
10) 治験薬の経口服用に支障をきたす、または治験薬の吸収に影響を及ぼす可能性のある消化器系疾患を有する患者
11) 試験への継続参加が困難と判断される精神疾患または精神症状を有している患者
12) 過去に変異型IDH1阻害剤の投与を受けた患者
13) プロトコール治療開始前の以下の期間内に抗がん治療を受けた患者
i) ニトロソウレア類: 8週間以内
ii) ベバシズマブ: 24週間以内
iii) 上記i)およびii)を除く全身薬物療法: 4週間以内
iv) 手術: 3週間以内
v) 放射線治療: 12週間以内
14) プロトコール治療開始前2週間以内にステロイドを増量した患者
15) プロトコール治療開始前4週間以内に他の化学療法、または他の治験薬の投与を受けた患者
16) ガドリニウム造影剤を用いたMRI検査が実施できない患者
17) 妊娠中または授乳中の女性
18) 本治験期間中および本治験薬の最終投与後90日間、効果的な避妊法を用いた適切な避妊の意思がない患者
19) その他、治験参加によりリスクが増加すると懸念される、または本治験の結果の解釈や治験責任医師の判断に支障をきたす懸念のある患者
(治験デザイン)
本治験は、IDH1-R132変異を有する神経膠腫患者を対象に臨床化合物を投与した際の安全性、忍容性、薬物動態、および抗腫瘍効果等を検討することを目的とした、多施設共同非盲検第I相試験である。選択基準を満たし、除外基準に該当しない被験者に対して低用量から臨床化合物を反復投与し、忍容性が確認できれば次のコホートの用量を漸増し、本治験の中で用量制限毒性および次相推奨用量を決定する。
臨床化合物は、各被験者へ1日2回連日経口投与し、忍容不能な毒性が発現する、または疾患進行を認めるまで投与を継続した。個々の被験者は、臨床化合物の最終投与日から28日後、または他の抗がん剤治療を開始する、どちらか早い日まで観察し安全性を評価した。抗腫瘍効果はMRIを原則6週間間隔で撮影し、RANO criteriaを用いて評価した。
最初のコホートの用量は非臨床試験の結果を元に、125 mg 1日2回とした。次コホートの用量は、用量制限毒性発現の有無の情報を元に修正版連続再評価法(modified continual reassessment method: mCRM)で推奨される用量、並びにその時点までに得られているすべての安全性(用量制限毒性以外の有害事象および臨床検査値異常を含む)、薬物動態、バイオマーカー、および有効性の情報を総合的に評価して、治験依頼者と治験責任医師が協議し決定した。
(剤形、投与量、投与経路)
臨床化合物の投与量は、コホートごとに予め決定した。臨床化合物は用量の異なる3種類のカプセル剤を組み合わせて提供した。投与方法は1日2回朝と夜に連日経口投与した。
(抗腫瘍効果の確認)
腫瘍サイズの計測および抗腫瘍効果の判定には、頭部MRI画像を用いた。MRIは原則として6週間間隔で撮影した。MRIの撮像条件は手順書で定め、同一被験者においてベースライン時点(臨床化合物投与前)から治験期間を通して可能な限り同一の条件で撮影した。
抗腫瘍効果の判定は、Response Assessment in Neuro-Oncology (RANO) working groupから発表された効果判定基準(RANO criteria)に準じて行った(Wen PY. et al., J. Clin. Oncol. 2010; 28(11): 1963-72., van den Bent MJ. et al., Lancet Oncol. 2011; 12: 583-93)。ベースライン評価において、頭部MRIのガドリニウム造影T1強調画像で、造影病変を認める被験者に対してはWen PY et al.が2010年に発表した効果判定基準に、造影病変を認めない被験者に対してはvan den Bent MJ et al.が2011年に発表した効果判定基準に準じた。
(試験結果)
治験の中間データにおいて、有効性評価が可能な6名中2名の被験者に、顕著な腫瘍縮小効果が認められた。いずれも臨床化合物250 mg 1日2回投与コホートの被験者で、過去にテモゾロミドを投与中に腫瘍の増悪を認めた、すなわちテモゾロミド抵抗性腫瘍の被験者であった。
有効性評価が可能な6名の被験者の内訳として、テモゾロミド抵抗性の被験者は3名、テモゾロミドを一定期間使用しその後使用を止めた被験者(テモゾロミド投与中に増悪はしていない)が1名、過去に一度もテモゾロミドを使用していない被験者が2名であった。テモゾロミド抵抗性の被験者の残り1名についても、臨床化合物の投与開始から12週後時点まで腫瘍の増殖が抑制されていることを確認した(-14.3%)。(しかし、18週時点で腫瘍の増悪が認められたため、臨床化合物投与を中止することとした。)
患者A 40歳、男性
初発時診断(2016年7月):Glioblastoma, IDH-mutant (膠芽腫; Grade IV)
IDH変異型:IDH1-R132L
2016年7月に75-95%の腫瘍体積を手術切除後、標準治療である放射線治療とテモゾロミドの同時併用療法、並びにその後のテモゾロミドによる維持療法を受けた。2016年10月に腫瘍の増悪が認められ、95-99%の腫瘍体積を切除、その後もテモゾロミド単独の化学療法を続けていた。2017年4月に腫瘍の再増悪を認め、テモゾロミド投与を中止した。その後2017年6月から当該治験に参加し、臨床化合物250 mg 1日2回の治療を開始した。結果を表1および図1に示す。
患者B 60歳、男性
初発時診断(2015年12月):Anaplastic oligodendroglioma, IDH-mutant and 1p/19q-codeleted(退形成性乏突起膠腫; Grade III)
IDH変異型:IDH1-R132H
2015年12月に75-95%の腫瘍体積を手術切除後、標準治療である放射線治療とテモゾロミドの同時併用療法、並びにその後のテモゾロミドによる維持療法を受けた。2017年6月に腫瘍の増悪を認め、テモゾロミド投与を中止した。その後2017年7月から当該治験に参加し、臨床化合物250 mg 1日2回の治療を開始した。結果を表2および図2に示す。

Claims (12)

  1. 下記式(I)
    で示される化合物、またはその製薬上許容される塩を有効成分として含有するアルキル化剤抵抗性のがんの治療剤。
  2. アルキル化剤がテモゾロミドである請求項1に記載の治療剤。
  3. がんが神経膠腫である請求項1または2に記載の治療剤。
  4. がんがIDH1変異を有するがんである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の治療剤。
  5. アルキル化剤抵抗性のがんを罹患した患者においてアルキル化剤抵抗性のがんを治療する方法であって、上記式(I)で示される化合物、またはその製薬上許容される塩を投与することを含む、方法。
  6. アルキル化剤がテモゾロミドである請求項5に記載の方法。
  7. がんが神経膠腫である請求項5または6に記載の方法。
  8. がんがIDH1変異を有するがんである請求項5乃至7のいずれか1項に記載の方法。
  9. アルキル化剤抵抗性のがんを罹患した患者においてアルキル化剤抵抗性のがんを治療することに用いるための医薬組成物の製造における、上記式(I)で示される化合物、またはその製薬上許容される塩の使用。
  10. アルキル化剤がテモゾロミドである請求項9に記載の使用。
  11. がんが神経膠腫である請求項9または10に記載の使用。
  12. がんがIDH1変異を有するがんである請求項9乃至11のいずれか1項に記載の使用。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022019289A1 (ja) * 2020-07-21 2022-01-27 第一三共株式会社 テモゾロミドと変異型idh1酵素阻害剤の組み合わせ医薬
WO2022092247A1 (ja) * 2020-10-30 2022-05-05 第一三共株式会社 3-メチル-4-ハロ-インドール誘導体の製造方法

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