JP2019093357A - ミスト生成装置およびミスト生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ミストを分子状水素が残存した状態で対象物に噴霧することができるミスト生成装置およびミスト生成方法を提供する。【解決手段】ミスト生成装置(10)は、水素ガスを含むウルトラファインバブルを含有する液体である水素UFB含有液を貯蔵する貯蔵部(11)と、貯蔵部に貯蔵されている水素UFB含有液を、ミスト平均径が195μm以上1000μm以下のミストとして噴霧するミスト生成部(12)とを備える。【選択図】図3
Description
本発明の実施形態は、ミスト生成装置およびミスト生成方法に関する。
近年、分子状水素の治療効果および健康効果に関する論文が多く発行され、正当な科学と医学に裏付けられて世界中で分子状水素の研究が進展している。また、分子状水素を水中に溶存させた水素水についても、研究が進展している。水素水は既に商品として日本国内で大きな市場を形成しており、非常に身近な商品となっている。
特許文献1には、このような水素水を電気分解方式により製造できる水素水給水装置が提案されている。特許文献1の水素水給水装置では、陽極と陰極との間に、イオン交換膜や半透膜を用いないで水素ガスを発生させ、これを飲料水中に直接飽和させて水素水を製造する。
水素水の治療効果および健康効果を皮膚や髪、さらには植物に利用することを目的とする場合、水素水をミスト状態で対象物に噴霧して使用することが考えられる。しかしながら、水素水には、水素がすぐに抜けてしまうという問題があり、本願発明者の検討によれば、ミスト状態ではさらに水素が抜けやすくなることがわかった。つまり、本願発明者は、水素水には、ミスト状態では水素が残存しないという問題があることを見出した。
本発明の実施形態は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ミストを分子状水素が残存した状態で対象物に噴霧することができるミスト生成装置およびミスト生成方法を提供することにある。
本発明の実施形態によるミスト生成装置は、水素ガスを含むウルトラファインバブルを含有する液体である水素UFB含有液を貯蔵する貯蔵部と、前記貯蔵部に貯蔵されている前記水素UFB含有液を、ミスト平均径が195μm以上1000μm以下のミストとして噴霧するミスト生成部と、を備える。
本発明の実施形態による他のミスト生成装置は、水素ガスを供給する水素ガス供給部と、前記水素ガス供給部から供給された水素ガスを含むウルトラファインバブルを含有する液体である水素UFB含有液を生成する水素UFB含有液生成部と、前記水素UFB含有液生成部によって生成された前記水素UFB含有液を、ミスト平均径が195μm以上1000μm以下のミストとして噴霧するミスト生成部と、を備える。
ある実施形態において、前記ミスト生成装置は、前記水素UFB含有液生成部によって生成された前記水素UFB含有液を貯蔵する貯蔵部をさらに備える。
本発明の実施形態によるミスト生成方法は、液体からミストを生成するミスト生成方法であって、水素ガスを含むウルトラファインバブルを含有する液体である水素UFB含有液を用意するステップ(A)と、前記水素UFB含有液を、ミスト平均径が195μm以上1000μm以下のミストとして噴霧するステップ(B)と、を包含する。
本発明の実施形態によると、ミストを分子状水素が残存した状態で対象物に噴霧することができるミスト生成装置およびミスト生成方法を提供することができる。
直径が約1μm〜100μmの気泡は、「マイクロバブル」と呼ばれ、直径が1μm以下の気泡は、「ウルトラファインバブル(UFB)」と呼ばれる。以下では、直径が1μm以下の気泡を「UFB」と呼び、UFBを含有する液体を「UFB含有液」と呼ぶ。マイクロバブルは、液体中でゆっくりとではあるが上昇し、収縮して消滅する。これに対し、UFBは、液体中で停滞してブラウン運動のみを行う。
本願発明者は、ミストに水素を残存させるために、水素ガスを含むUFBを含有する液体(以下では「水素UFB含有液」と呼ぶ。)を用いることを案出し、水素UFB含有液を対象物にミストとして噴霧する方法について、種々の検討を行った。その結果、単に水素UFB含有液を用いるだけでは、対象物に噴霧されるミストに水素(分子状水素)が残存しないおそれがある、という新たな課題を見出した。なお、本願明細書では、後に詳述するように、水素の残存率([100×(ミスト化後の溶存水素濃度/ミスト化前の溶存水素濃度)]で表わされる)が1%未満である場合、ミストに水素が残存していないと見なす。
本願発明者は、水素UFB含有液を対象物にミストとして噴霧する方法を、種々の条件で行い、溶存水素濃度について詳細な検討を行った。その結果、ミストのサイズ(ミスト平均径)を所定の範囲内に設定することにより、ミストに水素を残存させ得ることを見出した。本発明の実施形態は、本願発明者が見出したこの知見に基づいてなされたものである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
[ミスト生成方法]
以下、本実施形態におけるミスト生成方法を説明する。
[ミスト生成方法]
以下、本実施形態におけるミスト生成方法を説明する。
本実施形態におけるミスト生成方法は、水素ガスを含むUFBを含有する液体である水素UFB含有液を用意するステップ(A)と、その水素UFB含有液を対象物にミストとして噴霧するステップ(B)とを包含する。
ステップ(A)において用意される水素UFB含有液に含まれる気泡は、1μm以下の直径を有する気泡、つまり、UFBを含有している。本願明細書において、「UFB含有液」は、含有する粒子(気泡を含む)の直径の算術平均値が1μm以下である液体を意味している。
ステップ(B)において噴霧されるミストは、平均径が特定の範囲内に設定されている。具体的には、ミスト平均径(定義については後に詳細を説明する)は、195μm以上1000μm以下である。ここで、「ミスト平均径」は、噴霧口の位置での値ではなく、対象物の位置での値を意味している。
このように、本実施形態のミスト生成方法では、水素UFB含有液を、ミスト平均径が195μm以上1000μm以下のミストとして対象物に噴霧する。これにより、後に詳述するように、ミストに水素ガスを残存させることができる。
なお、ステップ(A)において、水素UFB含有液が作製されてもよい。つまり、ステップ(A)は、例えば、水素ガスを用いて水素UFB含有液を生成するステップを含んでもよい。あるいは、ステップ(A)において、作製済みの水素UFB含有液が入手されてもよい。
本実施形態のミスト生成方法を用いて対象物にミストを噴霧することによって、対象物に治療効果および/または健康効果を好適に及ぼすことができる。
[ミスト生成システム]
図1を参照しながら、本実施形態のミスト生成方法に用いられるミスト生成システムの例を説明する。図1は、ミスト生成システム1を模式的に示す図である。
図1を参照しながら、本実施形態のミスト生成方法に用いられるミスト生成システムの例を説明する。図1は、ミスト生成システム1を模式的に示す図である。
ミスト生成システム1は、図1に示すように、一流体ノズル2および送液ポンプ3から構成されている。ミスト生成システム1は、水素UFB含有液4を、一流体ノズル2からミスト5として対象物6に噴霧する。対象物6は、具体的には、人体の一部(例えば皮膚や髪)、植物などである。
水素UFB含有液4中には、水素ガスを含む直径1μm以下の気泡(UFB)が多く存在する。液体中の気泡の直径が約1μm〜100μmの場合(つまりマイクロバブルの場合)、そのような気泡(マイクロバブル)は液体中をゆっくり上昇し、収縮して消滅してしまう。これに対し、水素UFB含有液4では、水素ガスを含む気泡の多くが、直径1μm以下の気泡(UFB)であり、液体中で非常に安定に存在する。
一流体ノズル2は、液体の圧力を利用して液体をミスト化するノズルである。一流体ノズル2は、単純な仕組みであるため、設計が容易、部品数が少なく低コスト、さらに省エネルギーで汎用性が高い、等の利点がある。
送液ポンプ3は、水素UFB含有液4を一流体ノズル2からミスト5として噴霧するために、水素UFB含有液4を所望の圧力で一流体ノズル2に送液する。送液ポンプ3は、一流体ノズル2に送る水素UFB含有液4の液圧力を調節することが可能なタイプでもよいし、不可能なタイプでもよい。前者の場合、モーターの回転速度等を調節して一流体ノズル2に送る水素UFB含有液4の液圧力を調節することで、所望の液圧力を精度よく設定することが可能である。そのため、ミスト特性の再現性が高いという効果が得られる。後者の場合、単純な仕組みなので送液ポンプ3のコストを低く抑えることができるという効果が得られる。
ミスト5は、対象物6の位置での平均径が195μm以上1000μm以下となるように、一流体ノズル2から噴霧される。これにより、水素UFB含有液4に含まれる水素ガスが残存した状態のミスト5が対象物6に噴霧されるので、少量の水素UFB含有液4で広範囲の対象物6に、水素が含まれた液体を噴霧することが可能になる。なお、ミスト平均径と水素残存率とを検証した結果については後に詳述する。
図2に、水素UFB含有液4がミスト生成システム1によってミスト化される様子を模式的に示す。水素UFB含有液4は、図2に示すように、多くのUFB4uを含有している。ミスト生成システム1によって水素UFB含有液4から生成されたミスト5は、195μm以上1000μm以下の平均径を有する。ミスト5も、UFB5uを含有している。
なお、ミスト生成システム1の構成は、図1に例示したものに限定されない。例えば、一流体ノズル2と送液ポンプ3との間に、一流体ノズル2に送られる水素UFB含有液4の圧力を検出・モニターする圧力計を設けてもよい。圧力計を設ける場合、送液ポンプ3は、圧力計の検出値に基づいて、水素UFB含有液4の液圧力を所望の大きさに設定し得る。また、圧力計に代えて圧力調整弁が設けられてもよいし、圧力計に加えて圧力調整弁が設けられてもよい。勿論、図1に例示したように圧力計も圧力調整弁も設けられていなくてもよい。
既に説明したように、本願発明者は、単に水素UFB含有液を用いるだけでは、対象物に噴霧されるミストに水素が残存しないおそれがある、という新規な課題を発見した。そして、本願発明者は、この課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、水素ガスを含むUFBを含有する液体を、ミスト平均径が195μm以上のミストとして噴霧することにより、水素を残存させ得ることを見出し、本願発明に想到した。以下、ミスト平均径を特定の範囲内に設定することによってこのような効果が得られることを説明する。
[水素UFB含有液について]
ミスト平均径と水素残存率との関係を検証した結果を説明する。検証に際し、2種類(サンプル1および2)の水素UFB含有液を準備した。
ミスト平均径と水素残存率との関係を検証した結果を説明する。検証に際し、2種類(サンプル1および2)の水素UFB含有液を準備した。
サンプル1の水素UFB含有液は、水素生成槽および撹拌槽を備えた水素UFB含有液生成装置を用いて作製した。この装置の水素生成槽では、水を電気分解して水素のみが取り出される。また、撹拌槽では、取り出された水素をベース液に0.5気圧まで加圧して加えて一定時間撹拌した後に、大気圧まで圧力が開放される。ベース液として、市販の精製水を使用した。
サンプル2の水素UFB含有液は、以下のようにして作製した。まず、ベース液と、アルミニウム・酸化カルシウム等からなる水素発生剤とを容器に入れて密閉する。密閉された容器内では、時間の経過とともに、水素発生剤により発生した水素が大気圧以上に加圧された状態となる。一定時間経過後に、加圧状態にある密閉容器を所定時間振った後に大気圧まで圧力を開放する。サンプル2では、ベース液として純水を使用した。
サンプル1および2を作製する方法のいずれについても、UFBの生成原理は、「加圧溶解方式」であると言える。なお、ベース液は、例示したような水に限定されるものではない。ベース液として、例えば、アルコールのような有機溶媒や、ガソリンのような混合物等を用いてもよい。ただし、扱いやすさや低コスト等の観点から、ベース液は水であることが好ましい。ここでいう「水」とは、水道水、精製水、蒸留水、天然水などすべての水を含む。また、異なる物質(不純物等)を含んでいてもよいし、その液性が酸性か、中性か、またはアルカリ性かを問わない。
表1に、サンプル1および2の水素UFB含有液について、UFB平均径[nm]、UFB標準偏差[nm]およびUFB密度[個/ml]を示す。「UFB平均径」は、液体中に存在する全粒子(UFBを含む)の直径の算術平均値である。「UFB標準偏差」は、液体中に存在する全粒子(UFBを含む)の直径の標準偏差である。「UFB密度」は、液体1mlあたりに存在する粒子(UFBを含む)の個数である。
UFB平均径、UFB標準偏差およびUFB密度の測定は、マイクロトラック・ベル株式会社製のゼータ電位・粒子径分布・個数カウント装置「ZetaView」を用いて行った。これらを測定する際には、まず、上記の装置を用いて、サンプル1および2の作製前にそれぞれのベース液1mlあたりに存在する粒子(UFBを含まない)の個数M1を測定した。次に、サンプル1および2の作製後に、サンプル1および2の液体中に存在する粒子(UFBを含む)の直径の算術平均値M2、液体中に存在する全粒子(UFBを含む)の直径の標準偏差M3、液体1mlあたりに存在する全粒子(UFBを含む)の個数M4を測定した。それぞれの測定値は、バラツキを軽減するためにそれぞれ3回以上測定し、その平均値とした。そして、M2をUFB平均径、M3をUFB標準偏差、M4からM1を差し引いた数値をUFB密度とした。なお、UFB生成後の液体の粒子の密度からUFB生成前の液体の粒子の密度を差し引いた値をUFB密度とすることは、UFB以外の粒子(例えばコンタミ)の影響を除外できることから、当該分野で推奨されている方法である。
表1に示すように、サンプル1の水素UFB含有水では、UFB平均径が95.8nm、UFB標準偏差が62.4nm、UFB密度が6.70×107個/mlであった。サンプル2の水素UFB含有水では、UFB平均径が130.8nm、UFB標準偏差が68.3nm、UFB密度が3.42×107個/mlであった。
また、比較例(サンプル3)として、水素UFBを含まない水素水を準備した。サンプル3の水素水は、ベース液である純水に、純度99.99999%の水素ガスを60分通気させることによって作製した。
[ミスト平均径について]
サンプル1および2の水素UFB含有液を、図1に示したミスト生成システム1でミスト化して噴霧する際に、一流体ノズル2から噴霧されるミスト5の平均径を測定したところ、195μmであった。一流体ノズル2に入る水素UFB含有液4の液圧は0.06MPaであり、噴量は約80ml/分であった。
サンプル1および2の水素UFB含有液を、図1に示したミスト生成システム1でミスト化して噴霧する際に、一流体ノズル2から噴霧されるミスト5の平均径を測定したところ、195μmであった。一流体ノズル2に入る水素UFB含有液4の液圧は0.06MPaであり、噴量は約80ml/分であった。
ミスト平均径の測定は、マイクロトラック・ベル株式会社製の粒子径分布測定装置「エアロトラックLDSA−SPR3500A」を用いて行った。この装置は、フランホーヘル回折法を測定原理とする。
本願明細書において、「ミスト平均径」とは、一般的に液滴の粒子径の平均値として多く用いられるザウター平均粒子径を意味する。ザウター平均粒子径は、粒子直径をniとし、粒子数をxiとするとき、Σnixi 3/Σnixi 2と表わされる値である。また、ミスト平均径の測定位置は、ミスト5が噴霧される対象物6の位置とする。ここでは、対象物6の位置を、一流体ノズル2の先端からミスト5の噴霧方向に沿って10cm離れた位置としたので、その位置でのミスト平均径を測定した。また、測定値のばらつきを軽減するため、ミスト平均径は、5回の測定値の平均値とした。
また、ミスト平均径が195μmより大きな場合について検証を行う目的で、図1に示したミスト生成システム1とは異なる方式のシステムを用いてミスト化を行った場合のミスト平均径も測定した。用いたシステムは、ハンディタイプのスプレーボトル(ボトル先端にノズル構造を有しており、ノズルから液体がミストとして噴霧される)である。このシステムでは、対象物の位置をノズルの先端からミストの噴霧方向に沿って5cm離れた位置とした。対象物の位置でのミスト平均径は、414μmであった。
また、ミスト平均径が195μmよりも小さい場合について検証を行う目的で、二流体ノズルを備えたシステムを用いてミスト化を行った場合のミスト平均径も測定した。二流体ノズルは、圧搾空気と液体とを混合して噴出する方式のスプレーノズルである。空気圧力および液圧力をともに0.2MPaに設定し、対象物の位置を二流体ノズルの先端からミストの噴霧方向に沿って30cm離れた位置とした。対象物の位置でのミスト平均径は、49μmであった。
[水素残存率について]
最近では、溶存水素濃度が約0.08mg/lでも水素水の効果(例えば、脳神経機能の障害改善)が確認されている。そのため、0.1mg/l以下のような比較的低い溶存水素濃度であっても水素水の効果は期待できる。しかしながら、上述したように、ミストでは水素が非常に抜けやすいので、ミスト化前には液体中に存在していた水素が、ミスト状態では存在しなくなってしまうことが懸念される。そこで、測定誤差も鑑みて、「ミスト状態での水素残存率が1.0%未満の場合には、水素が残存しない」と定義した上で、ミスト状態で水素が残存するか否かを判断した。
最近では、溶存水素濃度が約0.08mg/lでも水素水の効果(例えば、脳神経機能の障害改善)が確認されている。そのため、0.1mg/l以下のような比較的低い溶存水素濃度であっても水素水の効果は期待できる。しかしながら、上述したように、ミストでは水素が非常に抜けやすいので、ミスト化前には液体中に存在していた水素が、ミスト状態では存在しなくなってしまうことが懸念される。そこで、測定誤差も鑑みて、「ミスト状態での水素残存率が1.0%未満の場合には、水素が残存しない」と定義した上で、ミスト状態で水素が残存するか否かを判断した。
なお、溶存水素濃度の測定は、MiZ株式会社製の「溶存水素濃度判定試薬」を用い、特願2017−169625号に開示されている方法により行った。特願2017−169625号に開示されている方法では、酸化還元色素と貴金属コロイド触媒とを用いて水素水の溶存水素濃度を測定する際、水素水の溶存酸素濃度が2.25mg/l以下の状態で溶存水素濃度を測定する。これにより、分解能0.01mg/lで溶存水素濃度0.01mg/l以上の測定を好適に行うことができる。なお、ミスト化前の溶存水素濃度の測定には、分解能が0.1mg/lとなる測定対象液量(6ml)を採用し、ミスト化後の溶存水素濃度の測定には、分解能が0.01mg/lとなる測定対象液量(60ml)を採用した。
水素残存率は、ミスト化前の水素UFB含有液の溶存水素濃度(DH)の測定値を100%とした場合に、ミスト化後の溶存水素濃度の測定値が何%であるのかを計算した値であり、[100×(ミスト化後の溶存水素濃度)/(ミスト化前の溶存水素濃度)]と表わされる値である。また、ミスト状態での溶存水素濃度を測定することは困難であるため、対象物6の位置、つまり一流体ノズル2から噴霧方向に沿って10cm離れた距離でのミスト5を捕集し、所定の液量(約60ml)としたサンプルの溶存水素濃度を測定してミスト化後の溶存水素濃度とした。水素UFB含有液4中の水素がミスト化により抜けてしまうのであれば、当然ながらミスト5を捕集して得たサンプルでも水素は残存していないはずである。逆に言うと、ミスト5を捕集して得たサンプルで測定された溶存水素濃度から算出した水素残存率により水素が残存していると判断された場合は、ミスト5の状態でも少なくともその水素残存率を有しているので、水素が残存していると言える。
まず、上述したミスト平均径が195μmとなる場合(一流体ノズル2でミスト化を行う場合)について、サンプル1および2の水素UFB含有液と、サンプル3の水素水の3種のサンプルに含まれる水素がミスト化後も残存するか否かを検証した。その結果を表2に示す。表2には、各サンプルにおけるミスト化前後の溶存水素濃度と、それらから算出した水素残存率と、水素残存率から水素が残存しているかどうかを判定した結果とが示されている。
表2に示すように、サンプル1の水素UFB含有液では、ミスト化前の溶存水素濃度は3.6mg/l、ミスト化後の溶存水素濃度は0.13mg/lであり、水素残存率は3.6%であった。そのため、水素が残存していると判定(表中の「○」)された。また、サンプル2の水素UFB含有液では、ミスト化前の溶存水素濃度は3.5mg/l、ミスト化後の溶存水素濃度は0.08mg/lであり、水素残存率は2.3%であった。そのため、水素が残存していると判定(「○」)された。これに対し、サンプル3の水素水では、ミスト化前の溶存水素濃度は1.6mg/l、ミスト化後の溶存水素濃度は0.00mg/lであり、水素残存率は0.0%であった。そのため、水素が残存していないと判定(表中の「×」)された。
次に、より大きなミスト平均径でも同様の挙動となるか確認するために、ミスト平均径が414μmとなる場合(ハンディタイプのスプレーボトルでミスト化を行う場合)について、サンプル1および2の水素UFB含有液に含まれる水素がミスト化後も残存するか否かを検証した。また、ミスト化前の溶存水素濃度がサンプル3の水素水と同程度である場合にも、ミスト化後に水素が残存するか否かを検証するため、サンプル1および2の水素UFB含有液をそれぞれのベース液(サンプル1については精製水、サンプル2については純水)で2倍希釈した水素UFB含有液(サンプル1’、2’)を作製し、同様の判定を行った。サンプル1’および2’の水素UFB含有液のUFB密度は、それぞれ3.35×107個/ml、1.71×107個/mlであった。検証結果を表3に示す。
表3に示すように、サンプル1および2の水素UFB含有液では、ミスト化前の溶存水素濃度はそれぞれ3.1mg/l、3.0mg/l、ミスト化後の溶存水素濃度はそれぞれ0.11mg/l、0.09mg/lであり、水素残存率はそれぞれ3.5%、3.0%であった。そのため、水素が残存していると判定(「○」)された。このように、ミスト平均径が195μmより大きな場合についてもミスト化後に水素が残存していることが確認された。
また、表3に示すように、サンプル1’および2’の水素UFB含有液では、ミスト化前の溶存水素濃度はそれぞれ1.5mg/l、1.6mg/l、ミスト化後の水素濃度はそれぞれ0.06mg/l、0.05mg/lであり、水素残存率はそれぞれ4.0%、3.1%であった。そのため、水素が残存していると判定(「○」)された。このように、ミスト化前の溶存水素濃度がサンプル3の水素水と同程度であっても、ミスト化後に水素が残存していることが確認された。また、サンプル1とサンプル1’との比較、および、サンプル2とサンプル2’との比較から、水素残存率はミスト化前の溶存水素濃度には依存しておらず、水素が残存しているか否かの判定結果も、ミスト化前の溶存水素濃度には依存しないことがわかった。なお、サンプル3の水素水を、ミスト平均径が414μmとなるシステムでミスト化して水素残存率を測定したところ、ミスト平均径が195μmの場合と同様に1.0%未満であり、水素が残存していないと判定された。
続いて、より小さなミスト平均径でも同様の挙動となるか確認するために、ミスト平均径が49μmとなる場合(二流体ノズルでミスト化を行う場合)について、サンプル1の水素UFB含有液に含まれる水素がミスト化後も残存するか否かを検証した。検証結果を表4に示す。
表4に示すように、サンプル1の水素UFB含有液では、ミスト化前の溶存水素濃度は3.9mg/l、ミスト化後の溶存水素濃度は0.00mg/lであり、水素残存率は0.0%であった。そのため、水素が残存していないと判定(「×」)された。このように、ミスト平均径が195μmより小さな場合、ミスト化後に水素が残存していないことが確認された。
上述した検証結果から確認されたように、水素UFB含有液を、ミスト平均径が195μm以上のミストとして噴霧することにより、ミストに水素を残存させることができる。そのため、水素UFB含有液が有する効果(例えば脳神経機能の障害改善)をミスト状態でも維持することができる。また、上述した検証結果から確認されたように、液体中に水素がUFBとして混入されていない場合には、ミスト平均径が195μm以上であっても、ミストに水素を残存させることができない。
なお、水素を残存させる観点からは、ミスト平均径の上限に制限はないと考えられるが、ミスト平均径が大きすぎると、使用する水素UFB含有液の量が多くなりすぎるおそれがある。ミスト平均径が1000μm以下であることにより、少量の水素UFB含有液で比較的広い範囲にミストを噴霧し得るという効果が得られる。
なお、本発明の実施形態によるミスト生成方法に用いることができるミスト生成システムは、図1に例示したような一流体ノズル2を備えたミスト生成システム1や、ハンディタイプのスプレーボトルに限定されない。水素ガスを含むUFBを含有する液体を平均径が195μm以上1000μm以下のミストとして噴霧することができるミスト生成システムであれば、本発明の実施形態によるミスト生成方法に好適に用いることができる。
(実施形態2)
図3を参照しながら、本実施形態におけるミスト生成装置10を説明する。図3は、ミスト生成装置10を模式的に示す図である。
図3を参照しながら、本実施形態におけるミスト生成装置10を説明する。図3は、ミスト生成装置10を模式的に示す図である。
ミスト生成装置10は、図3に示すように、貯蔵部11と、ミスト生成部12とを備える。
貯蔵部11は、水素ガスを含むUFB(直径1μm以下の気泡)を含有する液体(水素UFB含有液)を貯蔵する。貯蔵部11には、ミスト生成装置10の使用前に、水素UFB含有液が貯蔵される。
貯蔵部11は、水素UFB含有液に空気が触れないような密閉構造を有することが好ましい。これにより、水素UFB含有液から水素が抜けていくことを防止し、水素UFB含有液の水素保有力をいっそう高くすることができる。
また、貯蔵部11は、水素UFB含有液の温度を所定の温度以下(例えば10℃以下)に保つことができる保冷部を含むことが好ましい。これにより、水素UFB含有液から水素が抜けていくことを防止し、水素UFB含有液の水素保有力をいっそう高くすることができる。
貯蔵部11は、通気性のない材料から形成されていることが好ましく、具体的には、ガラスや金属材料などから形成されていることが好ましく、アルミニウムを主成分とする金属材料から形成されていることがより好ましい。これにより、貯蔵部11から水素が抜けていくことを防止することが可能となり(アルミニウムを主成分とする金属材料の場合はより確実に防止することが可能となり)、水素UFB含有液の効果(例えば脳神経機能の障害改善)を長期間維持することが可能となる。
ミスト生成部12は、貯蔵部11に貯蔵されている水素UFB含有液を対象物にミスト5として噴霧する。より具体的には、ミスト生成部12は、水素UFB含有液をミスト平均径が195μm以上1000μm以下のミスト5として噴霧する。
ミスト生成部12によるミスト5の生成方式は、特に限定されない。例えば、実施形態1において説明したような一流体ノズルを用いてもよい。この場合、ミスト生成部12は、図1に例示したように送液ポンプ、一流体ノズルなどから構成されるがこの構成に限定されるものではない。一流体ノズルを用いると、構成部品を比較的少なくすることができる、コストパフォーマンスに優れる、噴霧流量を調節可能、などの利点が得られる。
また、実施形態1において説明したようなハンディータイプのスプレーボトルに用いられているノズル構成を用いてもよい。この場合、構成部品を非常に少なくすることができる(送液ポンプ等が不要となる)、非常にコストパフォーマンスに優れる、装置全体を軽量化できる、などの利点が得られる。
また、水素UBF含有液をミスト平均径が195μm以上1000μm以下のミスト5として噴霧することが可能であれば、二流体ノズルを用いてもよい。二流体ノズルを用いると、ミスト微細化性能に優れる、ミスト平均径を容易に制御可能である、噴霧流量の調整範囲が大きい、比較的大きな径の異物を通過させることができる、などの利点が得られる。
なお、水素UFB含有液をミスト平均径が195μm以上1000μm以下のミスト5として噴霧することが可能であれば、一般的に加湿器に用いられているミスト生成方式である気化方式、蒸気方式、超音波方式などを用いてもよい。これらの方式を用いると、既に市場に出回っている部品を共有化できるので、汎用性が高く、ミスト生成装置10を安価に製造することができるという利点が得られる。
ミスト生成部12の構成要素も、通気性のない材料から形成されていることが好ましく、具体的には、金属材料などから形成されていることが好ましく、アルミニウムを主成分とする金属材料から形成されていることがより好ましい。これにより、ミスト生成部12から水素が抜けていくことを防止することが可能となり(アルミニウムを主成分とする金属材料の場合はより確実に防止することが可能となり)、水素UFB含有液の効果(例えば脳神経機能の障害改善)を長期間維持することが可能となる。
上述したように、本実施形態におけるミスト生成装置10は、水素UFB含有液を貯蔵する貯蔵部11と、水素UFB含有液をミスト平均径が195μm以上1000μm以下のミスト5として噴霧するミスト生成部12とを備える。そのため、水素UFB含有液中の水素をミスト5に残存させることができ、水素UFB含有液が有する効果(例えば脳神経機能の障害改善)が維持された状態のミスト5を対象物に噴霧することが可能となるとともに、少量の水素UFB含有液で比較的広い範囲にミスト5を噴霧し得る。また、本実施形態におけるミスト生成装置10は、水素UFB含有液を生成するための構成要素を有していないので、構成部品を減らすことが可能であり、ミスト生成装置10の製造コストを安価にすることができる。
(実施形態3)
図4を参照しながら、本実施形態におけるミスト生成装置20を説明する。図4は、ミスト生成装置20を模式的に示す図である。以下では、ミスト生成装置20が、実施形態2におけるミスト生成装置10と異なる点を中心に説明を行う。
図4を参照しながら、本実施形態におけるミスト生成装置20を説明する。図4は、ミスト生成装置20を模式的に示す図である。以下では、ミスト生成装置20が、実施形態2におけるミスト生成装置10と異なる点を中心に説明を行う。
ミスト生成装置20は、水素ガス供給部23と、水素UFB含有液生成部24と、ミスト生成部22とを備える。つまり、ミスト生成装置20は、水素ガス供給部23および水素UFB含有液生成部24を備える点において、実施形態2のミスト生成装置10と異なっている。また、ミスト生成装置20は、貯蔵部を備えていない点においても、実施形態2のミスト生成装置10と異なっている。
水素ガス供給部23は、水素ガスを供給する。水素ガスの供給方式は、特に限定されず、種々の方式を用いることができる。例えば、水の電気分解により水素と酸素とを生成し、そこから水素だけを取り出して供給する方式(電気分解方式)でもよいし、アルミニウム・酸化カルシウム等や水素化マグネシウム等からなる水素発生剤を用いて供給する方式(水素発生剤方式)でもよいし、高純度な水素ガスが封入された容器をセットできる構成にする方式(容器セット方式)でもよい。電気分解方式は、非常に安価で入手容易な水を補充するだけで半永久的に水素の供給が可能となるという利点を有する。水素発生剤方式は、水素ガス供給部23と水素UFB含有液生成部24とを一体化できてミスト生成装置20の小型化が可能となるという利点を有する。容器セット方式は、ミスト生成装置20の構成がシンプルになるという利点を有する。
水素UFB含有液生成部24は、水素ガス供給部23から供給された水素ガスを用いて、すなわち、水素ガス供給部23から供給された水素ガスを含むUFBを含有する水素UFB含有液を生成する。水素UFB含有液の生成方式は、特に限定されず、種々の方式を用いることができる。例えば、実施形態1で例示したような「加圧溶解方式」、「旋回流方式」、「回転方式」およびこれらを組み合わせた方式などを用いることができる。加圧溶解方式は、比較的高い溶存水素濃度を有する水素UFB含有液の生成が可能となるので、水素UFB含有液の効果(例えば脳神経機能の障害改善)が比較的長く維持されるという利点が得られる。旋回流方式は、装置構成を比較的簡単にできるという利点が得られる。
ミスト生成部22は、水素UFB含有液生成部24によって生成された水素UFB含有液を対象物にミスト5として噴霧する。より具体的には、ミスト生成部22は、水素UFB含有液をミスト平均径が195μm以上1000μm以下のミスト5として噴霧する。ミスト生成部22によるミスト5の生成方式としては、実施形態2のミスト生成装置10のミスト生成部12と同様に種々の方式を用いることができる。
上述したように、本実施形態におけるミスト生成装置20は、水素ガスを供給する水素ガス供給部23と、水素ガス供給部23から供給された水素ガスを含むUFBを含有する水素UFB含有液を生成する水素UFB含有液生成部24と、水素UFB含有液生成部24で生成された水素UFB含有液を、ミスト平均径が195μm以上1000μm以下となるミスト5として噴霧するミスト生成部22とを備える。そのため、水素UFB含有液中の水素をミスト5に残存させることができ、水素UFB含有液が有する効果(例えば脳神経機能の障害改善)が維持された状態のミスト5を対象物に噴霧することが可能となるとともに、少量の水素UFB含有液で比較的広い範囲にミスト5を噴霧し得る。また、本実施形態におけるミスト生成装置20は、水素UFB含有液を生成する水素UFB含有液生成部24を有しているので、水素UFB含有液を別途に用意する必要がないので、ミスト生成装置20のランニングコストを抑えることができる。
なお、図5に示すように、ミスト生成装置20は、水素UFB含有液生成部24によって生成された水素UFB含有液を貯蔵する貯蔵部21をさらに備えてもよい。図5に示すように、ミスト生成装置20が貯蔵部21を備えていると、水素UFB含有液生成部24で生成された水素UFB含有液を効率良く利用することができる。一方、図4に示すように、ミスト生成装置20が貯蔵部21を備えていない場合、構成部品を少なくすることが可能となるので、製造コストを抑えることができる。
本発明の実施形態によると、ミストを分子状水素が残存した状態で対象物に噴霧することができるミスト生成装置およびミスト生成方法を提供することができる。本発明の実施形態によるミスト生成装置またはミスト生成方法を用いて対象物にミストを噴霧することによって、対象物に治療効果および/または健康効果を好適に及ぼすことができる。
1 ミスト生成システム
2 一流体ノズル
3 送液ポンプ
4 水素UFB含有液
4u ウルトラファインバブル
5 ミスト
5u ウルトラファインバブル
6 対象物
10 ミスト生成装置
11 貯蔵部
12 ミスト生成部
20 ミスト生成装置
21 貯蔵部
22 ミスト生成部
23 水素ガス供給部
24 水素UFB含有液生成部
2 一流体ノズル
3 送液ポンプ
4 水素UFB含有液
4u ウルトラファインバブル
5 ミスト
5u ウルトラファインバブル
6 対象物
10 ミスト生成装置
11 貯蔵部
12 ミスト生成部
20 ミスト生成装置
21 貯蔵部
22 ミスト生成部
23 水素ガス供給部
24 水素UFB含有液生成部
Claims (4)
- 水素ガスを含むウルトラファインバブルを含有する液体である水素UFB含有液を貯蔵する貯蔵部と、
前記貯蔵部に貯蔵されている前記水素UFB含有液を、ミスト平均径が195μm以上1000μm以下のミストとして噴霧するミスト生成部と、
を備えるミスト生成装置。 - 水素ガスを供給する水素ガス供給部と、
前記水素ガス供給部から供給された水素ガスを含むウルトラファインバブルを含有する液体である水素UFB含有液を生成する水素UFB含有液生成部と、
前記水素UFB含有液生成部によって生成された前記水素UFB含有液を、ミスト平均径が195μm以上1000μm以下のミストとして噴霧するミスト生成部と、
を備えるミスト生成装置。 - 前記水素UFB含有液生成部によって生成された前記水素UFB含有液を貯蔵する貯蔵部をさらに備える請求項2に記載のミスト生成装置。
- 液体からミストを生成するミスト生成方法であって、
水素ガスを含むウルトラファインバブルを含有する液体である水素UFB含有液を用意するステップ(A)と、
前記水素UFB含有液を、ミスト平均径が195μm以上1000μm以下のミストとして噴霧するステップ(B)と、
を包含するミスト生成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017226680A JP2019093357A (ja) | 2017-11-27 | 2017-11-27 | ミスト生成装置およびミスト生成方法 |
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ID=66970518
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Cited By (1)
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JP2021021547A (ja) * | 2019-07-29 | 2021-02-18 | 株式会社いけうち | 水噴霧方法および水噴霧システム |
-
2017
- 2017-11-27 JP JP2017226680A patent/JP2019093357A/ja active Pending
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JP2021021547A (ja) * | 2019-07-29 | 2021-02-18 | 株式会社いけうち | 水噴霧方法および水噴霧システム |
JP7315953B2 (ja) | 2019-07-29 | 2023-07-27 | 株式会社いけうち | 水噴霧方法および水噴霧システム |
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