JP2019091851A - 半導体装置およびこれを有する表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オン電流が高い半導体装置を提供する。【解決手段】半導体装置は、基板上の、第1導電層と、第2導電層と、第1導電層と重畳する第1開口部と、第2導電層と重畳する第2開口部と、を有する第1導電層及び第2導電層上の第1絶縁層と、第1絶縁層上の、第1領域及び第1領域よりも低抵抗の第2領域を有する半導体層と、半導体層上の第2絶縁層と、第2絶縁層上の第3導電層と、を有し、第1領域は、第1導電層と第1開口部を介して接続され、第2領域は、第2導電層と第2開口部を介して接続され、第3導電層は、半導体層の第1領域と重畳する領域を有する。【選択図】図2A

Description

本発明の一実施形態は、半導体装置およびこれを有する表示装置に関する。
近年、表示装置やパーソナルコンピュータなどの駆動回路にはスイッチング素子として、トランジスタやダイオード等の半導体装置が用いられている。トランジスタは、映像を表示する画素回路および画素回路を駆動する駆動回路などの回路に用いられている。このようなトランジスタとして、従来から、アモルファスシリコンや低温ポリシリコン、単結晶シリコンを用いたトランジスタが用いられてきた。
近年、アモルファスシリコンや低温ポリシリコン、単結晶シリコンに替わり、酸化物半導体を用いたトランジスタの開発が進められている。酸化物半導体を用いたトランジスタは、アモルファスシリコンを用いたトランジスタの製造方法と同程度の低温プロセスで製造することができる。
特開2014−194579号公報
表示装置の駆動回路などに用いられるトランジスタには、オン電流が高く、高速動作が可能であることが望まれる。しかしながら、酸化物半導体を用いたトランジスタは低温ポリシリコンや単結晶シリコンを用いたトランジスタに比べるとオン電流が低いという課題がある。
本発明の一実施形態は、上記実情に鑑み、オン電流が高い半導体装置を提供することを目的の一つとする。
本発明の一実施形態に係る半導体装置は、基板上の、第1導電層と、第2導電層と、第1導電層と重畳する第1開口部と、第2導電層と重畳する第2開口部と、を有する第1導電層及び第2導電層上の第1絶縁層と、第1絶縁層上の、第1領域及び第1領域よりも低抵抗の第2領域を有する半導体層と、半導体層上の第2絶縁層と、第2絶縁層上の第3導電層と、を有し、第1領域は、第1導電層と第1開口部を介して接続され、第2領域は、第2導電層と第2開口部を介して接続され、第3導電層は、半導体層の第1領域と重畳する領域を有する。
本発明の一実施形態による半導体装置は、基板上の第1導電層と、第1導電層上の第1導電層と重畳する第1開口部を有する第1絶縁層と、第1絶縁層上の第1領域及び第1領域よりも低抵抗の第2領域及び第3領域を有する半導体層と、半導体層に接する第2導電層及び第3導電層と、半導体層、第2導電層、及び第3導電層上の第2絶縁層と、第2絶縁層上の第4導電層と、を有し、第2導電層は、第2領域と接し、第3導電層は、第3領域と接し、第3導電層は、半導体層の第1領域と重畳する領域を有する。
本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図の部分拡大図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の概要を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係る表示装置の断面図である。
以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号の後にアルファベットを付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
本発明の各実施の形態において、基板からトランジスタに向かう方向を上または上方という。逆に、トランジスタから基板に向かう方向を下または下方という。このように、説明の便宜上、上方または下方という語句を用いて説明するが、例えば、基板とトランジスタとの上下関係が図示と逆になるように配置されてもよい。以下の説明で、例えば第1部材の上の第2部材という表現は、上記のように第1部材と第2部材との上下関係を説明しているに過ぎず、第1部材と第2部材との間に他の部材が配置されていてもよい。
本明細書において「αはA、BまたはCを含む」、「αはA,BおよびCのいずれかを含む」、「αはA,BおよびCからなる群から選択される一つを含む」、といった表現は、特に明示が無い限り、αがA〜Cの複数の組み合わせを含む場合を排除しない。さらに、これらの表現は、αが他の要素を含む場合も排除しない。また、本明細書等において、序数は、部品や部位等を区別するために便宜上付与するためのものであり、優先順位や順番を示すものではない。
〈第1実施形態〉
図1乃至図3Eを用いて、本発明の第1実施形態に係る半導体装置10の概要について説明する。第1実施形態の半導体装置10は、トランジスタ20を有しており、トランジスタ20の活性層として酸化物半導体が用いられた構成を例示する。しかし、本発明はこれに限定されず、活性層として酸化物半導体以外に一般的に用いられる、アモルファスシリコン、ポリシリコン、又は単結晶シリコンなどの半導体が用いられてもよい。なお、本明細書等において、トランジスタとは、半導体層がゲート絶縁層を介してゲート電極と重なる構造をいう。
[半導体装置10の構造]
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す平面図である。図2Aは、本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。図2Bは、本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図の部分拡大図である。図2Aの断面図は、図1のA1−A2線の断面図である。図2Bの拡大図は、図2Aの点線領域を拡大した図である。
図1および図2Aに示すように半導体装置10は、基板101上に、導電層112、導電層113、絶縁層114、酸化物半導体層115、絶縁層116、及び導電層117、及び絶縁層118を有する。
まず、図2Aを用いて、半導体装置10の断面構造について説明する。基板101上に、導電層112及び導電層113が設けられている。また、導電層112及び導電層113上に、絶縁層114が設けられている。絶縁層114には、導電層112と重畳する開口部121と、導電層113と重畳する開口部122とが設けられている。また、絶縁層114上には、酸化物半導体層115が設けられている。酸化物半導体層115は、第1領域123と、第1領域123よりも抵抗が低い第2領域124と、を有する。また、酸化物半導体層115上に、絶縁層116が設けられている。さらに、絶縁層116上に、導電層117が設けられている。なお、基板101と、導電層112及び導電層113との間に下地層111が設けられている図を示すが、本発明はこれに限定されず、下地層111が設けられていなくてもよい。また、絶縁層116及び導電層117上には、絶縁層118が設けられていてもよい。
酸化物半導体層115は、導電層112の上、及び開口部121の内部に設けられており、酸化物半導体層115は、開口部121を介して、導電層112と接続されている。また、酸化物半導体層115は、導電層113の上、及び開口部122の内部に設けられており、酸化物半導体層115は、開口部122を介して、導電層113と接続されている。
図2Bに、酸化物半導体層115と、導電層112とが接する領域を拡大した図を示す。図2Bに示すように、酸化物半導体層115が導電層112と接する領域において、酸化物半導体層115の第1領域123よりも抵抗が低い第3領域125が存在する。第3領域125によって、導電層112と酸化物半導体層115との間の電気的接触が可能となる。
酸化物半導体層115の第3領域125は、導電層112との界面近傍にのみ形成されており、断面観察などの分析によって観察されない場合がある。しかし、トランジスタ20のチャネルとして機能する酸化物半導体層115の第1領域123と、導電層112との間のオーミック接触を得るためには、これらの間に第1領域123よりも抵抗が低い第3領域125が必要である。したがって、仮に断面観察で酸化物半導体層115が導電層112と接する領域において第3領域125が観察されない場合であっても、酸化物半導体層115が導電層112と接する領域において第3領域125が存在している蓋然性が高い。また、トランジスタ20のチャネルとして機能する第1領域123において、第3領域125との境界から第2領域124との境界までがチャネル長となる。
図1を参照すると、第1領域123は、平面視において、酸化物半導体層115のパターンのうち、導電層117と重畳する領域に相当する。また、導電層117は、開口部121と重畳する領域を有する。当該第1領域123は、トランジスタ20のチャネルとして機能する領域である。第2領域124は、平面視において、酸化物半導体層115のパターンが導電層117から露出された領域に相当する。つまり、第2領域124は、酸化物半導体層115のパターンのうち、導電層117と重畳しない領域に相当する。上記の構成を換言すると、第1領域123と第2領域124との境界は、平面視において、導電層117のパターン端の一部に沿っている。
図1および図2Aを参照すると、平面視において、導電層117は絶縁層116を介して酸化物半導体層115と重畳する。導電層117は、トランジスタ20のゲート電極として機能し、絶縁層116は、ゲート絶縁層として機能する。図1および図2Aでは、第1領域123と第2領域124との境界が導電層117のパターン端の一部に沿った構成を例示したが、この構成に限定されない。図1および図2Aでは、平面視において、第1領域123と第2領域124との境界が導電層117のパターン端の一部と一致しているが、この構成に限定されない。例えば、平面視において、第1領域123と第2領域124との境界が導電層117のパターン端の一部からずれていてもよい。例えば、平面視において、第1領域123と第2領域124との境界が導電層117と重畳していてもよい。
絶縁層114は、導電層112および導電層113の上に設けられている。絶縁層114には開口部121および開口部122が設けられている。開口部121は導電層112の一部を露出する。開口部122は導電層113の一部を露出する。開口部121において酸化物半導体層115と接する導電層112はソース電極に相当する。導電層113はドレイン電極に相当する。なお、トランジスタ20において、ソース電極とドレイン電極とが切り替わる場合がある。
トランジスタ20において、酸化物半導体層115の第1領域123にキャリアを生成する電圧(ON電圧)が導電層117に供給された場合、導電層112から導電層113に向かう順方向、及び導電層113から導電層112に向かう逆方向の双方向に電流が流れる。逆方向に電流が流れるように逆バイアスが供給された場合、酸化物半導体層115の第1領域123には、導電層117によって生成されたキャリアが存在する。順方向に電流が流れるように順バイアスが供給された場合、酸化物半導体層115の第1領域123には、導電層117によって生成されたキャリアに加え、導電層112によってもキャリアが生成する。したがって、導電層117だけにON電圧が供給された場合に比べて、大きな電流を流すことができる。これにより、トランジスタ20のオン電流を向上させることができる。
また、導電層112は、酸化物半導体層115の第1領域123と重畳する領域を有する。導電層112として、遮光性を有する導電層を用いた場合、酸化物半導体層115のチャネルが形成される領域に、光が照射されることを抑制できる。これにより、半導体装置10の閾値電圧などの特性の変動を抑制することができる。
上記の半導体装置10は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display Device:LCD)、表示部に有機EL素子または量子ドット等の自発光素子(Organic Light−Emitting Diode:OLED)を利用した自発光表示装置、もしくは電子ペーパー等の反射型表示装置において、各々の表示装置の各画素や駆動回路に用いられる。ただし、上記の半導体装置10は、表示装置に用いられるものに限定されず、例えば、マイクロプロセッサ(Micro−Processing Unit:MPU)などの集積回路(Integrated Circuit:IC)に用いられてもよい。
[半導体装置10を構成する各部材の材質]
基板101として、可視光に対して透光性を有する基板が用いられる。基板101として、可撓性を有しない剛性基板および可撓性を有する可撓性基板が用いられる。剛性基板として、ガラス基板、石英基板、およびサファイア基板が用いられてもよい。可撓性基板として、ポリイミド基板、アクリル基板、シロキサン基板、およびフッ素樹脂基板が用いられてもよい。基板101として透光性を有しない基板が用いられてもよい。基板101として、シリコン基板、炭化シリコン基板、化合物半導体基板などの半導体基板、またはステンレス基板などの導電性基板が用いられてもよい。
下地層111として、基板101から不純物が酸化物半導体層115に到達することを抑制する材料が用いられる。例えば、下地層111として、酸化シリコン(SiOx)、酸化窒化シリコン(SiOxy)、窒化酸化シリコン(SiNxy)、窒化シリコン(SiNx)、酸化アルミニウム(AlOx)、酸化窒化アルミニウム(AlOxy)、窒化酸化アルミニウム(AlNxy)、窒化アルミニウム(AlNx)などが用いられる(x、yは任意の正の数値)。下地層111として、これらが積層された構造が用いられてもよい。基板101と酸化物半導体層115との十分な密着性が確保される、または不純物が基板101から酸化物半導体層115に到達することによる影響がほとんどない場合は、下地層111が省略されてもよい。下地層111としては、上記の無機絶縁材料の他にTEOS層や有機絶縁材料が用いられてもよい。
SiOxyおよびAlOxyとは、酸素(O)よりも少ない量の窒素(N)を含有するシリコン化合物およびアルミニウム化合物である。SiNxyおよびAlNxyとは、窒素よりも少ない量の酸素を含有するシリコン化合物およびアルミニウム化合物である。
上記に例示した下地層111は、物理蒸着法(Physical Vapor Deposition:PVD法)で形成されてもよく、化学蒸着法(Chemical Vapor Deposition:CVD法)で形成されてもよい。PVD法としては、スパッタリング法、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、および分子線エピタキシー法などが用いられる。CVD法としては、熱CVD法、プラズマCVD法、触媒CVD法(Cat(Catalytic)−CVD法又はホットワイヤCVD法)などが用いられる。TEOS層とはTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)を原料としたCVD層を指す。
有機絶縁材料としては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、シロキサン樹脂などが用いられる。下地層111は、単層であってもよく、上記の材料の積層であってもよい。例えば、下地層111は無機絶縁材料および有機絶縁材料の積層であってもよい。
酸化物半導体層115として、半導体の特性を有する酸化金属が用いられる。例えば、酸化物半導体層115として、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、および酸素(O)を含む酸化物半導体が用いられてもよい。特に、酸化物半導体層115として、In:Ga:Zn:O=1:1:1:4の組成比を有する酸化物半導体が用いられてもよい。ただし、本発明の一実施形態において用いられるIn、Ga、Zn、およびOを含む酸化物半導体は、上記の組成に限定されず、上記とは異なる組成の酸化物半導体が用いられてもよい。例えば、上記の比率に対して、移動度を向上させるためにInの比率が大きい酸化物半導体が酸化物半導体層115として用いられてもよい。上記の比率に対して、光照射による影響を小さくするために、バンドギャップが大きくなるように、Gaの比率が大きい酸化物半導体が酸化物半導体層115として用いられてもよい。
In、Ga、Zn、およびOを含む酸化物半導体に他の元素が添加されていてもよい。例えばAl、Snなどの金属元素が上記の酸化物半導体に添加されていてもよい。上記の酸化物半導体以外にも酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化スズ(SnO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化バナジウム(VO2)、酸化インジウム(In23)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)などが酸化物半導体層115として用いられてもよい。酸化物半導体層115はアモルファスであってもよく、結晶性であってもよい。酸化物半導体層115はアモルファスと結晶の混相であってもよい。酸化物半導体層115はPVD法によって形成される。
酸化物半導体層115の代わりに一般的な半導体層が用いられる場合、半導体層として、シリコン(Si)、ガリウム(Ga)、ヒ化ガリウム(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)、炭化シリコン(SiC)が用いられてもよい。
絶縁層114、116として、SiOx、SiOxy、SiNx、SiNxy、AlOx、AlOxy、AlNx、AlNxyなどの無機絶縁材料が用いられる。絶縁層114、116は下地層111と同様の方法で形成される。絶縁層114、116は単層であってもよく、上記の材料の積層であってもよい。絶縁層114、116は、下地層111と同じ材料であってもよく、異なる材料であってもよい。絶縁層114、116とは互いに同じ材料であってもよく、異なる材料であってもよい。
絶縁層114として酸化物が用いられる場合、酸化物半導体層115と接する絶縁層114は過剰な酸素を多量に含むことが好ましい。換言すると、絶縁層114は化学量論比よりも酸素を含有する割合が高い酸化物絶縁層であり、熱処理によって酸素を放出することが好ましい。絶縁層114中の酸素は未結合手を有しており、当該絶縁層114の化学量論比における結合エネルギーよりも低いエネルギーで結合が切れる。絶縁層114中の酸素は未結合手を有するため、第2領域124の酸化物半導体層115は欠陥を多く含んでいる。
また、絶縁層114の膜厚は、絶縁層116の膜厚よりも厚いことが好ましい。絶縁層114は、導電層112と酸化物半導体層115の第1領域123との間に設けられる。そのため、導電層112と、酸化物半導体層115との間で、寄生容量が生じることを抑制するため、絶縁層114の膜厚は、例えば300nm程度有することが好ましい。一方、絶縁層116は、ゲート絶縁膜として機能し、導電層117と酸化物半導体層115の第1領域123との間に設けられる。そのため、絶縁層116の膜厚は、例えば100nm程度有することが好ましい。
導電層112、113、117として、一般的な金属材料または導電性半導体材料が用いられる。例えば、導電層112、113、117として、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、白金(Pt)、ビスマス(Bi)などが用いられる。導電層112、113、117として、上記の材料の合金が用いられてもよく、上記の材料の窒化物が用いられてもよい。上記の導電層はPVD法によって形成される。
導電層112、113、117として、ITO(酸化インジウム・スズ)、IGO(酸化インジウム・ガリウム)、IZO(酸化インジウム・亜鉛)、GZO(ガリウムがドーパントとして添加された酸化亜鉛)等の導電性酸化物半導体が用いられてもよい。導電層112、113、117は単層であってもよく、上記の材料の積層であってもよい。なお、導電層112として第1領域123の酸化物半導体層115と接触する材料は、酸化物半導体層115の中の酸素を還元して酸化物半導体層115の表面を低抵抗化する材料であって、その酸化物が絶縁性ではない材料を用いることができる。
絶縁層118は、下地層111と同様の成膜方法により、無機絶縁材料又は有機絶縁材料を用いて形成することができる。または、絶縁層118は、無機絶縁材料と有機絶縁材料との積層構造であってもよい。
[半導体装置10の製造方法]
本発明の第1実施形態に係る半導体装置10の製造方法について、図3A乃至図3Eを参照して説明する。図3A乃至図3Eは、いずれも本発明の一実施形態に係る半導体装置10の製造方法を示す断面図である。
図3Aに示すように、基板101上に下地層111を成膜し、下地層111上に導電層112及び導電層113を形成する。導電層112及び導電層113は、ソース電極又はドレイン電極として機能する。導電層112及び導電層113は、下地層111の全面に成膜された導電膜に対して、フォトリソグラフィ及びエッチングによって形成される。なお、以下に示すパターンの形成は、特段の記載がない限り、フォトリソグラフィおよびエッチングによって行われる。ただし、フォトリソグラフィおよびエッチングの各々は、それぞれの工程に適した条件が採用される。
図3Bに示すように、下地層111、導電層112、及び導電層113上に、絶縁層114を形成する。次に、絶縁層114に、開口部121及び開口部122を形成し、導電層112の一部及び導電層113の一部を露出させる。
図3Cに示すように、絶縁層114上、開口部121の内部、及び開口部122の内部に酸化物半導体層115を形成する。また、開口部121によって露出された導電層112、及び開口部122によって露出された導電層113にも、酸化物半導体層115が成膜される。酸化物半導体層115が、導電層112及び導電層113と接すると、酸化物半導体層115は、導電層112及び導電層113によって還元される。その結果、酸化物半導体層115が、導電層112及び導電層113と接する領域において、低抵抗化される。このとき、導電層112及び導電層113は、酸化物半導体層115から移動した酸素によって酸化される。したがって、導電層112及び導電層113の材料として、酸化されても導電性が失われない材料を用いることが好ましい。
酸化物半導体層115はスパッタリング法を用いて成膜することができる。酸化物半導体層115のエッチングはドライエッチングで行ってもよく、ウェットエッチングで行ってもよい。ウェットエッチングで酸化物半導体層115のパターンを形成する場合、シュウ酸を含むエッチャントを用いることができる。
図3Dに示すように、酸化物半導体層115上に、絶縁層116を成膜する。絶縁層116は、ゲート絶縁膜として機能する。次に、絶縁層116上に、導電層117を形成する。導電層117は、導電層112及び絶縁層114の開口部121と重なる領域に形成される。導電層117は、ゲート電極として機能する。
図3Eに示すように、酸化物半導体層115の上方(酸化物半導体層115に対して導電層117が形成された側)から不純物を酸化物半導体層115に導入する。不純物の導入は、イオンドーピングまたはイオンインプランテーションによって行われる。不純物を上方から導入する場合、平面視において酸化物半導体層115と導電層117とが重畳する領域では、不純物が導電層117によってブロックされて、酸化物半導体層115に到達しない。一方、平面視において酸化物半導体層115と導電層117とが重畳しない領域では、不純物は導電層112にブロックされず、酸化物半導体層115に到達する。なお、絶縁層114の開口部122に形成された酸化物半導体層115に、不純物を導入するためには、絶縁層114の開口部122の断面におけるテーパを小さくすることが好ましい。また、絶縁層114の開口部122の断面におけるテーパを小さくすることで、酸化物半導体層115のカバレッジが向上するため、好ましい。
酸化物半導体層115に不純物が導入されない領域が第1領域123であり、酸化物半導体層115に不純物が導入される領域が第2領域124である。換言すると、第1領域123は、平面視において酸化物半導体層115と導電層112とが重畳する領域である。第2領域124は、平面視において酸化物半導体層115が導電層112から露出された領域である。上記のように、上方から導入された不純物がブロックされた領域が第1領域123になるので、結果的に、平面視における第1領域123と第2領域124との境界は、導電層112のパターン端の一部に沿っている。
図3Eでは、第1領域123と第2領域124との境界が導電層117のパターン端の一部と一致する構成を例示した。しかし、不純物を導入する際に、酸化物半導体層115に向けて打ち込まれた不純物は、導電層117のパターンの内側にも打ち込まれる場合がある。したがって、平面視において、第1領域123と第2領域124との境界が導電層117と重畳する場合がある。
酸化物半導体層115に導入された不純物はキャリアとして機能するため、第2領域124の酸化物半導体層115の抵抗は第1領域123の酸化物半導体層115の抵抗よりも低くなる。酸化物半導体層115に導入される不純物として、ボロン(B)、リン(P)、およびアルゴン(Ar)など一般的な半導体製造工程で用いられる材料が用いられる。
最後に、絶縁層116および導電層117の上に絶縁層118を形成する。これにより、第1実施形態に係る半導体装置10を形成することができる。
以上のように、本発明の第1実施形態に係る半導体装置10の製造方法によると、トランジスタ20のゲート電極に相当する導電層117をマスクとして酸化物半導体層115に不純物を導入することで、高い精度で第1領域123と第2領域124の境界の位置を決定することができる。さらに、第1領域123および第2領域124を形成するためのマスクを別途用いる必要がない。開口部121において露出された導電層112及び導電層113上に酸化物半導体層115を形成する際に、導電層112及び導電層113によって酸化物半導体層115の表面が低抵抗化される。したがって、酸化物半導体層115と導電層112とが接触する領域において、予め酸化物半導体層115に低抵抗領域を設ける必要がない。
〈第2実施形態〉
次に、本発明の第2実施形態に係る半導体装置について、図4A乃至図4Bを参照して説明する。なお、以下の説明において、上記の実施形態と同一部分または同様な機能を有する部分には同一の数字または同一の数字の後にアルファベットを追加した符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
[半導体装置10Aの構造]
図4Aは、本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。図4Aに示す半導体装置10Aは図2Aに示す半導体装置10に類似している。半導体装置10Aは、絶縁層116Aにおいて、酸化物半導体層115の第2領域124Aと重なる領域の膜厚が、第1領域123Aと重なる領域の膜厚よりも小さい点において、半導体装置10と相違する。換言すると、平面視において導電層117Aから露出された絶縁層116Aの厚さは、導電層117Aと重畳する絶縁層116Aの厚さに比べて小さい。第2領域124Aの絶縁層116Aの厚さは、10nm以上であればよい。
[半導体装置10Aの製造方法]
図4Aに示す半導体装置10Aの絶縁層116Aは、図3Dの工程において、導電層117をマスクとして絶縁層116をオーバーエッチングすることで形成することができる。図4Aの絶縁層116Aにおいて、第1領域123Aの膜厚よりも第2領域124Aの膜厚が小さくなっているため、図3Eに示す不純物導入の工程において、小さいエネルギーで不純物を導入することができる。
図4Bに、図4Aに示す半導体装置10の断面図の部分拡大図を示す。具体的には、図4Bは、導電層117の端部付近を拡大した図である。図4Bに示すように、導電層117Aの断面は、テーパを有している。そのため、導電層117Aをマスクとして、絶縁層116Aをオーバーエッチングする際に、絶縁層116Aも部分的にテーパを有する。そのため、導電層117をマスクとして、酸化物半導体層115に不純物を導入すると、絶縁層116Aのテーパと重なる領域では、第2領域124Aよりも低濃度で不純物が導入される。よって、酸化物半導体層115において、絶縁層116Aのテーパと重なる第4領域126は、第1領域123Aよりも抵抗が低く、第2領域124Aよりも抵抗が高くなる。
酸化物半導体層115Aにおいて、第1領域123Aより抵抗が低く、第2領域124Aよりも抵抗が高い第4領域126を設けることにより、当該第4領域126における電界の緩和が可能となる。よって、当該第4領域126において、電解に起因したトランジスタ20Aの閾値電圧の変動を抑制することができる。したがって、信頼性の高い半導体装置10Aとすることができる。
また、半導体装置10Aにおいても、順方向に電流が流れるように順バイアスが供給された場合、酸化物半導体層115Aの第1領域123Aには、導電層117Aによって生成されたキャリアに加え、導電層112Aによってもキャリアが生成する。したがって、導電層117Aだけにオン電圧が供給された場合に比べて大きな電流を流すことができる。これにより、トランジスタ20Aのオン電流を向上させることができる。
また、導電層117側の絶縁層116の容量を調整することができるため、最適な動作電圧でトランジスタ20Aを駆動することが可能である。
〈第3実施形態〉
次に、本発明の第2実施形態に係る半導体装置について、図5を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記の実施形態と同一部分または同様な機能を有する部分には同一の数字または同一の数字の後にアルファベットを追加した符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
[半導体装置10Bの構造]
図5は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。図5に示す半導体装置10Bは図2Aに示す半導体装置10に類似しているが、半導体装置10Bは、絶縁層116Bが第1領域123Aと重畳する領域に設けられ、第2領域124Bと重畳する領域では露出されている点において、半導体装置10と相違する。
図5に示す半導体装置10Bにおいても、順方向に電流が流れるように順バイアスが供給された場合、酸化物半導体層115Bの第1領域123Bには、導電層117Bによって生成されたキャリアに加え、導電層112Bによってもキャリアが生成する。したがって、導電層117Bだけにオン電圧が供給された場合に比べて大きな電流を流すことができる。これにより、トランジスタ20Bのオン電流を向上させることができる。
[半導体装置10Bの製造方法]
図5に示す半導体装置10Bの絶縁層116Bは、図3Dの工程において、導電層117Bをマスクとして絶縁層116Bをオーバーエッチングすることで得ることができる。図5の絶縁層116Bにおいて、第2領域124Bと重畳する領域では露出されている。この場合、図3Eに示す不純物導入の工程として、例えば、プラズマ処理又は還元処理にて行うことが好ましい。プラズマ処理において、例えば、アルゴン、窒素、水素、又はヘリウムなどのガスを使用することができる。また、プラズマ処理において、例えば、CF4、CHF3、CH4などのガスを使用することができる。これにより、露出した酸化物半導体層115に加わるダメージを、イオンドーピングまたはイオンインプランテーションと比べて低減することができる。また、還元処理にて酸化物半導体層115Bに不純物を添加する場合には、酸化物半導体層115、導電層117上に、形成される絶縁層118の材質を、窒化シリコン膜とすることが好ましい。窒化シリコン膜に含まれる水素が、酸化物半導体層115に導入されるため、酸化物半導体層115が低抵抗化されるからである。
〈第4実施形態〉
図6乃至図8Fを用いて、本発明の第4実施形態に係る半導体装置10Cの概要について説明する。第4実施形態に係る半導体装置10Cは、トランジスタ20Cを有している。本実施形態に係る半導体装置10Cの構成は、第1実施形態に係る半導体装置10の構成に対してソース電極及びドレイン電極の構成が異なる構成である。以下の実施形態で参照する図面において、上記の実施形態と同一部分または同様な機能を有する部分には同一の数字または同一の数字の後にアルファベットを追加した符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
[半導体装置10Cの構造]
図6は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す平面図である。図7は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の概要を示す断面図である。図6および図7に示す半導体装置10Cは、図1および図2Aに示す半導体装置10に類似しているが、半導体装置10Cは、酸化物半導体層115Cの下面において、導電層131及び導電層132が接する点において、半導体装置10と相違する。
導電層131は、絶縁層114Cに設けられた開口部121Cを介して、導電層112Aと接続される。また、導電層131及び導電層132は、引き回し配線として機能する。また、酸化物半導体層115C、導電層131、及び導電層132に絶縁層116Cが設けられている。絶縁層114Cは、導電層112Cと酸化物半導体層115Cの第1領域123Cとの間に設けられる。そのため、導電層112Cと、酸化物半導体層115Cとの間で、寄生容量が生じることを抑制するため、絶縁層114Cの膜厚は、例えば300nm程度有することが好ましい。一方、絶縁層116Cは、ゲート絶縁膜として機能し、導電層117Cと酸化物半導体層115Cの第1領域123Cとの間に設けられる。そのため、絶縁層116Cの膜厚は、例えば100nm程度有することが好ましい。
酸化物半導体層115Cにおいて、第1領域123Cと、第1領域123Cよりも抵抗が低い、第2領域124C及び第5領域127を有する。第1領域123Cの下面において、導電層132と接続され、第5領域127の下面において、導電層131と接続される。また、第1領域123Cと第2領域124Cとの境界及び第1領域123と第5領域127との境界は、平面視において導電層117Cのパターン端の一部に沿っている。
また、図7に示すように、平面視において、導電層117Cは、酸化物半導体層115Cの第1領域123Cと重畳する。換言すると、第1領域123Cと第2領域124Cとの境界は、導電層117Cのパターン端よりも導電層117Cの内側にある。また、第1領域Cと第5領域127との境界は、導電層117Cのパターン端よりも導電層117Cの内側にある。
また、半導体装置10Cにおいても、順方向に電流が流れるように順バイアスが供給された場合、酸化物半導体層115Cの第1領域123Cには、導電層117Cによって生成されたキャリアに加え、導電層112Cによってもキャリアが生成する。したがって、導電層117Cだけにオン電圧が供給された場合に比べて大きな電流を流すことができる。これにより、トランジスタ20Cのオン電流を向上させることができる。
[半導体装置10Cの製造方法]
図8A乃至図8Fを用いて、本発明の第4実施形態に係る半導体装置10Cの製造方法について、断面図を参照しながら説明する。図8A乃至図8Fは、いずれも本発明の一実施形態に係るトランジスタの製造方法を示す断面図である。
図8Aに示すように、基板101Cの上に下地層111Cを成膜し、下地層111Cの上に導電層112Cのパターンを形成する。
図8Bに示すように、導電層112Cおよび下地層111Cの上に絶縁層114Cを形成し、絶縁層114Cに、導電層112Cの一部が露出する開口部121Cを形成する。
図8Cに示すように、絶縁層114C上に、導電層131及び導電層132を形成する。これにより、導電層131は、開口部121を介して、導電層112Cと接続される。本実施形態において、導電層131及び導電層132は、ソース電極又はドレイン電極として機能する。導電層131及び導電層132は、第1実施形態にて説明した導電層112、113、117と同様の材料及び方法にて成膜することができる。
図8Dに示すように、絶縁層114C、導電層131、及び導電層132上に、酸化物半導体層115Cを形成する。
図8Eに示すように、導電層131、導電層132、及び酸化物半導体層115C上に、絶縁層116Cを形成し、絶縁層116C上に、導電層117Cを形成する。
図8Fに示すように、酸化物半導体層115Cの上方(酸化物半導体層115Cに対して導電層117Cが形成された側)から不純物を酸化物半導体層115Cに導入する。不純物の導入は、イオンドーピングまたはイオンインプランテーションによって行われる。不純物を上方から導入する場合、平面視において酸化物半導体層115Cと導電層117とが重畳する領域では、不純物が導電層117Cによってブロックされて酸化物半導体層115Cに到達しない。一方、平面視において酸化物半導体層115Cと導電層117Cとが重畳しない領域では、不純物は導電層117Cにブロックされず、酸化物半導体層115Cに到達する。
酸化物半導体層115Cに不純物が導入されない領域が第1領域123Cであり、酸化物半導体層115Cに不純物が導入される領域が第2領域124C及び第5領域127である。換言すると、第1領域123Cは、平面視におい酸化物半導体層115Cと導電層117Cとが重畳する領域である。また、第2領域124C及び第5領域127は、平面視において酸化物半導体層115Cと導電層117Cとが重ならない領域である。上記のように、上方から導入された不純物が導電層117Cによってブロックされた領域が第1領域123Cになるので、結果的に、平面視における第1領域123Cと第2領域124Cとの境界は、導電層117Cパターン端の一部に沿っている。同様に、平面視における第1領域123Cと第5領域127との境界は、導電層117Cのパターン端の一部に沿っている。
最後に、絶縁層116Cおよび導電層117Cの上に絶縁層118Cを形成する。これにより、第4実施形態に係る半導体装置10Cを形成することができる。
本実施形態に係る半導体装置10Cによれば、第1乃至第3実施形態に係る半導体装置と比較して、導電層113を省略することができる。
〈第5実施形態〉
次に、本発明の第3実施形態に係る半導体装置について、図9を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記の実施形態と同一部分または同様な機能を有する部分には同一の数字または同一の数字の後にアルファベットを追加した符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
[半導体装置10Dの構造]
図9に示す半導体装置10Dにおいて、導電層131D及び導電層132Dは、酸化物半導体層115の上面で接している。また、酸化物半導体層115において、導電層117Dと重なる第1領域123Dは、トランジスタ20Dのチャネルとして機能する。また、酸化物半導体層115は、導電層132Dと接する第6領域128と、導電層131Dと接する第7領域129と、を有する。また、酸化物半導体層115は、第1領域123Dと第6領域128との間に、第2領域124Dを有し、第1領域123Dと、第7領域129との間に、第5領域127Dと、を有する。
また、半導体装置10Dにおいても、順方向に電流が流れるように順バイアスが供給された場合、酸化物半導体層115Dの第1領域123Dには、導電層117Dによって生成されたキャリアに加え、導電層112Dによってもキャリアが生成する。したがって、導電層117Dだけにオン電圧が供給された場合に比べて大きな電流を流すことができる。これにより、トランジスタ20Dのオン電流を向上させることができる。
[半導体装置10Dの製造方法]
図9に示す半導体装置10Dにおいて、酸化物半導体層115Dは、図8Bの後に形成される。次に、酸化物半導体層115Dの上面と接するように、導電層131及び導電層132を形成する。なお、導電層131は、絶縁層114Dの開口部121Dを介して、導電層112Dと接続される。次に、酸化物半導体層115D、導電層131、及び導電層132上に、絶縁層116Dを形成し、酸化物半導体層115上に、絶縁層116Dを介して導電層117Dを形成する。次に、導電層117、導電層131、及び導電層132をマスクとして、酸化物半導体層115Dに不純物を添加する。これにより、酸化物半導体層115Dには、導電層117、導電層132、導電層131と重なる領域にそれぞれ、第1領域123D、第6領域128、第7領域129が形成される。また、第1領域123Dと第7領域129との間には、第5領域127Dが設けられ、第1領域123Dと第6領域128との間には、第2領域124Dが設けられる。
〈第6実施形態〉
図10乃至図12を用いて、本発明の第6実施形態に係る表示装置30の概要について説明する。表示装置30は、第1実施形態の半導体装置10を用いた表示装置の一例である。ただし、表示装置30に用いるトランジスタとして、第2乃至第5実施形態の半導体装置10A乃至半導体装置10Dを用いてもよい。
[表示装置30の概要]
図10は、本発明の一実施形態に係る表示装置の概要を示す平面図である。図10では、トランジスタや配線が配置されたトランジスタアレイ基板の簡易的な回路図が示されている。トランジスタアレイ基板は、M行N列(M及びNは自然数)のマトリクス状に配置された複数の画素208を有している。各画素208はゲートドライバ回路203、データドライバ回路204によって制御される。また、各画素208はコモン配線214に接続されている。また、複数の画素208が設けられた領域を、表示領域202と呼ぶ。
ゲートドライバ回路203は、各画素208の階調に対応するデータ信号を供給する行を選択するドライバ回路である。ゲートドライバ回路203に第1方向D1に延在するゲート線211が接続されている。ゲート線211は、各画素208に対応して設けられている。データドライバ回路204は、各画素208にデータ信号を供給するドライバ回路である。データドライバ回路204に第2方向D2に延在するデータ線212が接続されている。データ線212は、各画素208に対応して設けられている。コモン配線214は各画素208に共通する電圧が供給される配線であり、第1方向D1に延在するコモン線213を介して各画素208に共通して接続されている。データドライバ回路204は、ゲートドライバ回路203によって選択された行の画素に対して順次データ信号を供給する。
ゲートドライバ回路203およびデータドライバ回路204は、それぞれ配線を介してドライバIC205に接続される。なお、データドライバ回路204は、ドライバIC205の内部に設けられていてもよい。コモン配線214もドライバIC205に接続される。ドライバIC205は端子を介してFPC206に接続される。FPC206には外部機器と接続するための外部端子207が設けられている。
[画素208の断面図]
図11に、画素208の断面図を示す。画素208は、第1実施形態に係る半導体装置10を有している。半導体装置10上には、絶縁層118が設けられている。絶縁層118、絶縁層116、及び絶縁層114には、開口部141が設けられている。絶縁層118上には、画素電極133が設けられており、画素電極133は、開口部141を介して導電層113と接続されている。また、画素電極133上には、絶縁層134が設けられている。絶縁層134上には、コモン電極135が設けられている。コモン電極135は、図示しないが、図10に示す表示領域202の全面に形成されている。また、コモン電極135は、トランジスタ20及び開口部121、122、141と重なる領域においては形成されていない。
画素電極133及びコモン電極135と対向する位置に、基板139が設けられている。基板139には、絶縁層138が設けられている。図示しないが、絶縁層138に設けられたスペーサによって、基板101と基板139とのギャップが保たれている。コモン電極135と、絶縁層138との間には、液晶層137が設けられている。
図11においては、画素電極133上にコモン電極135が設けられている構成について示したが、本発明に係る表示装置はこれに限定されない。例えば、図12に示すように、コモン電極135上に、画素電極133が設けられている構成であってもよい。この場合には、絶縁層118上に、コモン電極135が設けられ、コモン電極135上に、絶縁層134が設けられ、絶縁層134上に画素電極133が設けられる。そして、画素電極133は、絶縁層134、絶縁層118、絶縁層116、及び絶縁層114に設けられた開口部142を介して、導電層113と接続される。その他の構成においては、図10に示す表示装置と同様である。
本実施形態では、トランジスタ20が液晶表示装置に用いられた構成を例示したが、トランジスタ20は有機EL表示装置に用いられてもよい。トランジスタ20が有機EL表示装置に用いられる場合、トランジスタ20は有機EL表示装置の画素回路の中の駆動トランジスタとして用いられてもよい。この場合、駆動トランジスタとして用いられたトランジスタ20の導電層113は有機EL素子の画素電極に接続される。
なお、本発明は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10、10A〜10D:半導体装置、20、20A〜20D:トランジスタ、30:表示装置、101、101C:基板、111、111C:下地層、112、112A〜112D:導電層、113:導電層、114、114C、114D:絶縁層、115、115A〜115D:酸化物半導体層、116、116A〜116D:絶縁層、117、117A〜117D:導電層、118:絶縁層、118C:絶縁層、121、121B〜121D:開口部、122:開口部、123、123A〜123D:第1領域、124、124A〜124D:第2領域、125:第3領域、126:第4領域、127、127D:第5領域、128:第6領域、129:第7領域、131、131D:導電層、132、132D:導電層、133:画素電極、134:絶縁層、135:コモン電極、137:液晶層、138:絶縁層、139:基板、141:開口部、142:開口部、202:表示領域、203:ゲートドライバ回路、204:データドライバ回路、207:外部端子、208:画素、211:ゲート線、212:データ線、213:コモン線、214:コモン配線、215:液晶素子、216:保持容量

Claims (16)

  1. 基板上の、第1導電層と、第2導電層と、
    前記第1導電層と重畳する第1開口部と、前記第2導電層と重畳する第2開口部と、を有する前記第1導電層及び前記第2導電層上の第1絶縁層と、
    前記第1絶縁層上の、第1領域及び前記第1領域よりも低抵抗の第2領域を有する半導体層と、
    前記半導体層上の第2絶縁層と、
    前記第2絶縁層上の第3導電層と、を有し、
    前記第1領域は、前記第1導電層と前記第1開口部を介して接続され、
    前記第2領域は、前記第2導電層と前記第2開口部を介して接続され、
    前記第3導電層は、前記半導体層の前記第1領域と重畳する領域を有する、半導体装置。
  2. 前記第1絶縁層の膜厚は、前記第2絶縁層の膜厚よりも厚い、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1領域と前記第2領域との境界は、平面視において前記第3導電層のパターン端の一部に沿っている、請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第3導電層は、平面視において前記第1開口部と重畳する領域を有する、請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記第1導電層は、前記第1領域と重畳する領域を有する、請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記第2絶縁層において、前記第2領域と重畳する膜厚は、前記第1領域と重畳する領域の膜厚よりも小さい、請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記第2絶縁層は、前記第1領域と重畳する領域に設けられ、前記第2領域は前記第2絶縁層から露出される、請求項5に記載の半導体装置。
  8. 前記半導体層は、酸化物半導体層である、請求項1に記載の半導体装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載された前記半導体装置と、
    前記第2導電層に電気的に接続された画素電極と、を有する表示装置。
  10. 前記第3導電層に接続されたデータ線と、
    前記第2導電層に接続された容量素子と、
    前記画素電極と重畳するコモン電極と、
    前記画素電極と前記コモン電極との間の第3絶縁層と、
    前記画素電極及び前記コモン電極上に液晶層と、を有する、請求項9に記載の表示装置。
  11. 基板上の第1導電層と、
    前記第1導電層上の前記第1導電層と重畳する第1開口部を有する第1絶縁層と、
    前記第1絶縁層上の第1領域及び前記第1領域よりも低抵抗の第2領域及び第3領域を有する半導体層と、
    前記半導体層に接する第2導電層及び第3導電層と、
    前記半導体層、前記第2導電層、及び前記第3導電層上の第2絶縁層と、
    前記第2絶縁層上の第4導電層と、を有し、
    前記第2導電層は、前記第2領域と接し、
    前記第3導電層は、前記第3領域と接し、
    前記第3導電層は、前記半導体層の前記第1領域と重畳する領域を有する、半導体装置。
  12. 前記第1絶縁層の膜厚は、前記第2絶縁層の膜厚よりも厚い、請求項11に記載の半導体装置。
  13. 前記第1領域と前記第2領域との境界及び前記第1領域と第3領域との境界は、平面視において前記第4導電層のパターン端の一部に沿っている、請求項12に記載の半導体装置。
  14. 前記第1導電層は、前記第1領域と重畳する領域を有する、請求項13に記載の半導体装置。
  15. 請求項11乃至14のいずれか一項に記載された前記半導体装置と、
    前記第2導電層に電気的に接続された画素電極と、を有する表示装置。
  16. 前記第2導電層に接続されたデータ線と、
    前記第3導電層に接続された容量素子と、
    前記画素電極と重畳するコモン電極と、
    前記画素電極と前記コモン電極との間の第3絶縁層と、
    前記画素電極及び前記コモン電極上に液晶層と、を有する、請求項15に記載の表示装置。
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