JP2019091546A - 励磁突入電流抑制装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】残留磁束の算出方法を明示して、単相変圧器の励磁突入電流抑制を具体的に実現することを可能にするとともに、単相電圧にノイズや高調波が含まれていても、現在位相角の算出を正確に行うことができ、遮断器投入動作時間の判定も正確に行うことが可能な励磁突入電流抑制装置を提供する。【解決手段】励磁突入電流抑制装置30は、変圧器電圧計測部1と、定常磁束算出部2と、実効遮断タイミング算出部3と、実効残留磁束算出部4と、投入位相角算出部5と、系統電圧計測部6と、現在位相角算出部7と、投入指令出力部8と、遮断器投入動作時間算出部9とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、単相交流電圧の電源系統と単相変圧器との接続を開閉する遮断器を投入する際に生じる励磁突入電流を抑制するための励磁突入電流抑制装置に関する。
変圧器再課電に伴う励磁突入電流による障害を排除するための装置として、励磁突入電流抑制装置が知られている。三相用変圧器についての励磁突入電流抑制装置に関する発明が、特許文献1において開示されている。これは、三相変圧器及び系統電源間に接続された遮断器を制御する仕組みを有する励磁突入電流抑制装置であり、「電圧計測部」と「実効遮断タイミング算出部」と「鉄心磁束算出部」と「実効残留磁束算出部」と「投入位相角算出部」と「投入位相角制御部」を備え、必要に応じて「遮断時間算出部」と「見かけ残留磁束算出部」と「投入動作時間算出部」と「投入位相角実績値算出部」と「瞬時電圧低下量算出部」を備えた構造となっている。この発明は、残留磁束の測定方法に大きな特徴があり、その残留磁束から算出された投入位相角を用いての励磁突入電流の抑制を行っている点において大きな効果がある。ただし、この発明は、三相変圧器用のアルゴリズムで構成されており、単相変圧器へそのまま適用することはできない。
一方、単相変圧器への適用を目的とした励磁突入電流抑制装置に関する発明が、特許文献2において開示されている。これは、低圧の単相変圧器への電源投入時に突入電流の発生を防止する単相変圧器用突入電流防止装置に関するものであり、「変圧器の一次側電源回路上に接続した電源監視回路が電源の投入・遮断を検出するとともに、変圧器の一次側電源回路上に接続した位相検出回路が、電源遮断時の電源電圧の位相角度を検出する。また、変圧器の一次側電源回路上に電源の遮断時にオフされるスイッチング素子を接続しておく。それにより、変圧器への電源が遮断されたことが検出されると、電源遮断時の電源電圧の位相角度が記憶され、次いで、変圧器へ電源が再投入されたことが検出されると、記憶手段に記憶されている前回遮断時の電源電圧位相角度にもとづき突入電流を小さくする電源投入タイミングを求め、そのタイミングに達した時点で前記スイッチング素子をオンして電源の再投入をする。それにより、電源の再投入は、常に突入電流を少なくするタイミングで行われる。」ことが開示されている。
しかし、特許文献2に記載のものは、特許文献1に記載のもののように、残留磁束の算出方法が具体的に示されておらず、実施可能性の点で問題がある。また、「変圧器の一次側電源回路上に電源の遮断時にオフされるスイッチング素子を接続しておく。」とあり、「低圧の単相変圧器」を対象としていることから、高圧または容量の大きい変圧器を適用対象としていない。これは、一次側電源回路上に接続されるスイッチング素子の仕様の制限や実用に向けた設置や保守などの取扱いが困難になることからも推測でき、スイッチング素子を用いていることから、半導体を材料にしていることが前提となっていると考えられる。
また、特許文献3に記載されている突入電流防止回路は、電源入力トランス(単相)へ給電するAC電源ラインに挿入された電源投入制御回路と、投入遮断検出回路と位相検出回路、及び位相記憶回路により突入電流が生じない条件時に投入制御回路とこれを作動させる比較回路により突入電流を防止する回路である。しかし、残留磁束の算出方法が具体的に示されておらず、また、高圧または容量の大きい変圧器を適用対象としていない。その他、特許文献4には、位相角制御で励磁突入電流を抑制する装置が記載されており、三相交流を単相交流に変換する変圧器の、スコット結線、ウッドブリッジ結線変圧器、または変形ウッドブリッジ結線変圧器を制御対象としている。この装置において、抑制対象は単相交流側であり、M相とT相それぞれに遮断器がある構成となっている。しかし、この特許文献においても、残留磁束の算出方法が具体的に示されていない。
特許第5343118号公報 特開平10−164754号公報 特開昭57−46416号公報 特許第5472920号公報
このように、単相変圧器への適用を目的とした励磁突入電流抑制装置については、残留磁束の算出方法が具体的に明示された先行技術文献は存在しておらず、機械的な構造を持つために、定期的な保守・更新が必要となる投入抵抗付遮断器等が存在するに留まっている。また、単相変圧器への適用を目的とする場合には、単相電圧の性質上、遮断器「入」信号受信時の系統電圧から求められる位相角が2解存在することによって、現在位相角の判定を誤判定する可能性がある。また、電圧に高調波が含まれている場合には、現在位相角算出の精度が下がるという問題点もある。さらに、単相電圧の場合、ノイズの影響によって遮断器投入動作時間の算出において、単相電圧の性質上、遮断器投入動作時間の判定を誤判定してしまう可能性もある。従って、三相変圧器の技術をそのまま単相の技術に適用することはできない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、残留磁束の算出方法を明示して、単相変圧器の励磁突入電流抑制を具体的に実現することを可能にするとともに、単相電圧にノイズや高調波が含まれていても、現在位相角の算出を正確に行うことができ、遮断器投入動作時間の判定も正確に行うことが可能な励磁突入電流抑制装置を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の励磁突入電流抑制装置は、単相交流電圧の電源系統と単相変圧器との接続を開閉する遮断器を投入する際に生じる励磁突入電流を抑制する励磁突入電流抑制装置であって、前記遮断器の前記単相変圧器側に設置された第1の電圧検出器の前記単相交流電圧である変圧器電圧を計測する変圧器電圧計測部と、前記遮断器の系統電源側に設置された第2の電圧検出器の前記単相交流電圧である系統電圧を計測する系統電圧計測部を備え、前記変圧器電圧計測部で計測された前記変圧器電圧により前記単相変圧器の鉄心内部の定常磁束を算出する定常磁束算出部を備え、前記変圧器電圧計測部により計測された前記変圧器電圧の瞬時値がゼロ値に収束したタイミング又は前記定常磁束算出部により算出された前記定常磁束の値が一定値に達するタイミングを実効遮断タイミングとして算出する実効遮断タイミング算出部を備え、前記実効遮断タイミングにおける前記定常磁束算出部により算出された前記定常磁束の値を実効残留磁束として算出する実効残留磁束算出部を備え、前記実効残留磁束算出部で算出された前記実効残留磁束の極性と、前記遮断器の投入時の初期励磁磁束の極性とを一致させるように投入位相角を算出する投入位相角算出部を備え、前記系統電圧計測部で計測された前記系統電圧から現在位相角を算出する現在位相角算出部を備え、前記現在位相角算出部で求められた前記現在位相角により前記投入位相角算出部で算出された前記投入位相角で前記遮断器が投入されるように、前記遮断器へ投入指令を出力する投入指令出力部を備えていることを特徴とする。
上記の構成とすることにより、単相変圧器の励磁突入電流を抑制するために必須である残留磁束を算出する手法を明示して、単相変圧器の励磁突入電流抑制を具体的に実現でき、実用的な励磁突入電流抑制装置とすることができる。
本発明の励磁突入電流抑制装置においては、前記投入位相角算出部は、前記実効残留磁束算出部により算出された前記実効残留磁束の値と、前記遮断器の投入時の前記初期励磁磁束の値とが一致するように、前記投入位相角を算出するものとすることができる。
投入位相角算出部を上記の構成とすることにより、残留磁束と初期励磁磁束との差が大きくなる範囲があることによる、励磁突入電流の抑制率の低下を抑制することができる。
本発明の励磁突入電流抑制装置においては、前記投入位相角算出部は、前記実効残留磁束算出部により算出された前記実効残留磁束の値と、前記遮断器の投入時の前記初期励磁磁束の値とが一致する前記投入位相角の2解のうち、前記実効残留磁束を起点として生成される磁束の励磁開始の方向が、絶対値において減少する方向の前記投入位相角を選択するものとすることができる。
投入位相角算出部を上記の構成とすることにより、遮断器投入動作時間が考慮した値よりもバラつきが大きいときに精度が下がることを抑制することができる。
本発明の励磁突入電流抑制装置においては、前記現在位相角算出部は、前記遮断器の「入」信号受信時の前記系統電圧の瞬時値を算出し、前記瞬時値と前記瞬時値の前後のタイミングにおける前記系統電圧から前記現在位相角を算出するものとすることができる。
現在位相角算出部を上記の構成とすることにより、遮断器の「入」信号受信時の系統電圧から求められる位相角が2解存在しても、現在位相角の判定についての誤判定を防止することができる。
本発明の励磁突入電流抑制装置においては、前記現在位相角算出部は、前記系統電圧から擬似三相電圧を生成し、前記遮断器の「入」信号受信時の前記擬似三相電圧の瞬時値から前記現在位相角を算出するものとすることができる。
現在位相角算出部を上記の構成とすることにより、単相電圧に高調波が含まれている場合であっても、現在位相角算出を精度良く行うことができる。
本発明の励磁突入電流抑制装置においては、前記投入指令出力部より前記投入指令が出力されたタイミングを投入指令出力時点とし、前記変圧器電圧計測部により計測された前記変圧器電圧の絶対値が任意の期間連続して投入判断しきい値を超えた最初のタイミングを起点として、その起点を変圧器電圧発生時点とした際の、前記投入指令出力時点と前記変圧器電圧発生時点とから遮断器投入動作時間を求める遮断器投入動作時間算出部を備えている構成とすることができる。
上記の構成を有する遮断器投入動作時間算出部を備えていることにより、ノイズの発生等の外的要因があっても、遮断器投入動作時間の判定についての誤判定を防止することができる。
本発明によると、残留磁束を算出する手法により、単相変圧器の励磁突入電流抑制が可能であり、単相電圧にノイズや高調波が含まれている場合であっても、現在位相角の算出と遮断器投入動作時間の判定を正確に行うことが可能な励磁突入電流抑制装置を実現することができる。
本発明の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置が適用された電力システムの構成を示す図である。 単相変圧器が系統電源から解列される直前と直後の変圧器電圧と、変圧器電圧を時間積分して算出した単相変圧器の磁束の様相を表した図である。 励磁突入電流を抑制できる範囲の投入位相角を示す図である。 投入位相角算出部についての第一実施形態に係る投入位相角算出部の構成を示す図である。 投入位相角算出時の処理内容を示す図である。 投入位相角算出部についての第二実施形態に係る投入位相角算出部の構成を示す図である。 投入位相角で投入した際の磁束の様相を示す図である。 投入位相角で投入した際の磁束の様相を示す図である。 投入指令出力部により投入指令を出力した信号から変圧器電圧が発生するまでの投入動作時間を示す図である。 遮断器「入」信号受信時の現在位相角の算出から、投入位相角で遮断器を制御するまでの流れを示す図である。 現在位相角算出部についての第一実施形態における現在位相角算出部の構成を示す図である。 系統電圧が270°<θ≦90°で受信した場合と、90°<θ≦270°で受信した場合の現在系統電圧の現在位相角を算出する際の説明図である。 現在位相角算出部についての第二実施形態における現在位相角算出部の構成を示す図である。 系統電圧が高調波を含んだ波形である場合に、系統電圧から擬似三相電圧を生成する際の説明図である。 変圧器課電前後の変圧器電圧の値を一定のサンプリング間隔によりサンプリングした値と、投入判断しきい値との関係を示す図である。 投入指令出力時点から変圧器電圧発生時点までの時間と変圧器電圧の変化を示す図である。 本発明の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置の処理フローを示す図である。 投入位相角算出部についての第一実施形態における処理フローを示す図である。 投入位相角算出部についての第二実施形態における処理フローを示す図である。 現在位相角算出部についての第一実施形態における処理フローを示す図である。 現在位相角算出部についての第二実施形態における処理フローを示す図である。 遮断器投入動作時間算出部についての実施形態における処理フローを示す図である。
以下に、本発明の励磁突入電流抑制装置を、その実施形態に基づいて説明する。
本発明の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置30について、図1、図2、図3を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る励磁突入電流抑制装置30が適用された電力システムの構成を示す図である。図17は本実施形態の処理フローを示す図であり、以下の説明において、図17における処理ステップを併記している。
励磁突入電流抑制装置30は、変圧器電圧計測部1と、定常磁束算出部2と、実効遮断タイミング算出部3と、実効残留磁束算出部4と、投入位相角算出部5と、系統電圧計測部6と、現在位相角算出部7と、投入指令出力部8と、遮断器投入動作時間算出部9とを備えている。投入位相角算出部5は、第1の投入位相角算出部5aと、第2の投入位相角算出部5bとによって構成されている。
系統電源17は、電力会社が供給している三相電源から任意の単相電源を引き込んだシステム、または、設備内における単相電源系統から単相電源を引き込んだシステムである。
単相変圧器11は、系統電源17側を1次側とし、その逆側を2次側とする。単相変圧器11は、系統電源17から供給される単相電圧を電圧値変換して二次側に出力する。
遮断器12は、系統電源17と単相変圧器11との間に設けられている。系統電源17が充電されている場合、遮断器12が投入されることにより、単相変圧器11は、系統電源17によって電源投入される。遮断器12が開放されることにより、単相変圧器11は系統電源17から遮断される。
遮断器12の単相変圧器11側に設置された第1の電圧検出器である電圧検出器14または電圧検出器15は、単相変圧器11側の電圧を計測するための計測用機器であり、遮断器12の系統電源17側に設置された第2の電圧検出器である電圧検出器16は、系統電源17側の電圧を計測するための計測用機器である。例えば、計器用変圧器(VT)などがある。電圧検出器14または電圧検出器15および電圧検出器16は、それぞれの電圧を計測する。電圧検出器14または電圧検出器15および電圧検出器16は、検出値を検出信号として、励磁突入電流抑制装置30に出力する。
励磁突入電流抑制装置30は、電圧検出器14または電圧検出器15および電圧検出器16のそれぞれから受信した検出信号から得られた情報によって、遮断器12の主接点に対して投入指令を出力する。これにより、遮断器12は投入される。
変圧器電圧計測部1は、遮断器12の二次側の変圧器電圧(V1(t))について、電圧検出器14および電圧検出器15から得られる信号により、瞬時値、極性および波形を計測する。
図2は、単相変圧器11が系統電源17から解列される直前と直後の変圧器電圧(V1(t))と、変圧器電圧(V1(t))を時間積分して算出した単相変圧器11の磁束(Φ(t))の様相を表したものである。
(ステップ1、2)
定常磁束算出部2は、遮断器12の「切」信号を検出すると、変圧器電圧計測部1により計測された変圧器電圧(V1(t))を積分して、変圧器11の鉄心の磁束(Φ(t))を算出する。
ここで、変圧器電圧(V1(t))と磁束(Φ(t))との関係は、式(1)と式(2)の関係性が成り立つ。
V1(t)=Vmcos(t) …式(1)
Φ(t)=∫V1(t)dt=Φmsin(t) …式(2)
(ステップ3)
実効遮断タイミング算出部3は、遮断器12開放時の変圧器電圧計測部1により計測された変圧器電圧(V1(t))の瞬時値がゼロ値に収束したタイミング、または定常磁束算出部2により算出された磁束(Φ(t))が一定値に収束するタイミングを実効遮断タイミング(t1)として算出する。
また、遮断器12開放時の変圧器電圧計測部1により計測された変圧器電圧(V1(t))の瞬時値が誘導などによりゼロ値に収束しない場合には、任意のしきい値を設定し、そのしきい値以下となる値をゼロ値に置き換えることによって、変圧器電圧(V1(t))の瞬時値がゼロ値に収束したタイミングを算出する構成であってもよい。
(ステップ4)
実効残留磁束算出部4は、定常磁束算出部2により算出した磁束(Φ(t))のうち、実効遮断タイミング算出部3により算出した実効遮断タイミング(t1)における磁束(Φ(t1))を実効残留磁束(Φr)として算出する。
投入位相角算出部5は、実効残留磁束算出部4により算出された実効残留磁束(Φr)の極性と、遮断器12投入時の初期励磁磁束の極性とを一致させるように投入位相角(θclose)を算出する。
特に、本実施形態に係る投入位相角算出部5は、第1の投入位相角算出部5aと、第2の投入位相角算出部5bとを備えており、それぞれの機能について以下に説明する。
(ステップ7、8)
第1の投入位相角算出部5aは、実効残留磁束(Φr)の極性が正の場合に、0°<θclose<180°の範囲となるように投入位相角(θclose)を算出する。
図3(a)は、励磁突入電流を抑制できる範囲の投入位相角(θclose)を図示したものである。ここでは実効残留磁束(Φr)が0.5puと仮定しているが、任意の値(0<Φr≦1)においても成立する。
ここでの「pu」とは、単位法(per unit法)のことであり、電圧と磁束の波高値を1puで表すものとする。これは、以下の説明においても同様である。
(ステップ7、9)
第2の投入位相角算出部5bは、実効残留磁束(Φr)の極性が負の場合に、180°<θclose<360°の範囲となるように投入位相角(θclose)を算出する。
図3(b)は、励磁突入電流を抑制できる範囲の投入位相角(θclose)を図示したものであり、ここでは実効残留磁束(Φr)が−0.5puと仮定しているが、任意の値(−1≦Φr<0)においても成立する。
(ステップ5、6)
また、実効残留磁束(Φr)がゼロ値の場合の投入位相角(θclose)は、1周期の全範囲の角度から算出する構成とする。
系統電圧計測部6は、遮断器12の系統電源17側の系統電圧(V2(t))について、電圧検出器16から得られる信号により、瞬時値、極性および波形を計測する。
(ステップ10、11)
現在位相角算出部7は、遮断器12の「入」信号を検出すると、系統電圧計測部6により計測された系統電圧(V2(t))により、検出瞬時の系統電圧(V2(t))の現在位相角(θ1)を算出する。
(ステップ12、13)
投入指令出力部8は、現在位相角算出部7により算出された現在位相角(θ1)と、投入位相角算出部6により算出された投入位相角(θclose)により、遮断器12に投入指令を出力し、遮断器投入制御完了となる。この処理の詳細については、後に詳述する。また、遮断器投入動作時間算出部9の機能については、後に詳述する。
なお、電圧低下量算出部10は、本発明において必須ではないが、電圧低下量算出部10を設けることによって、電圧低下量の抑制率を評価する際に、系統電圧計測部6により計測された系統電圧から遮断器12投入時の電圧低下を算出する構成とすることができる。
また、投入位相角実績値算出部20は、本発明において必須ではないが、投入位相角実績値算出部20を設けることによって、投入指令値に対する実績値の精度を評価する際に、遮断器12投入時の変圧器電圧計測部1により計測された変圧器電圧発生時点(tclose)における系統電圧計測部6により計測された系統電圧(V2(tclose))の位相を算出する構成とすることもできる。
このように、本実施形態に係る励磁突入電流抑制装置30は、遮断器12開放時の単相変圧器11の鉄心内の残留磁束について、実効遮断タイミング(t1)により実効残留磁束(Φr)を算出し、その実効残留磁束(Φr)により遮断器12投入時の投入位相角(θclose)を算出する。そして、励磁突入電流抑制装置30は、投入位相角(θclose)により遮断器12を制御することによって、励磁突入電流を抑制することができる。
上記の手法を、三相変圧器を対象とした先行技術文献における手法と比較すると、三相変圧器の場合には、残留磁束と初期励磁磁束の各相同士が同極性を維持できる範囲は60度であるのに対して、本発明においては、その範囲は180度であり、従来技術よりも広い範囲の角度において制御が可能である点において有利である。また、三相変圧器の場合よりも、ハードウエアの構成とソフトウエアの構成などを簡略化できる。
次に、投入位相角算出部5についての第一実施形態について説明する。
本実施形態に係る投入位相角算出部5は、実効残留磁束算出部4により算出された実効残留磁束(Φr)の値と、次回遮断器投入時の初期励磁磁束の値とを一致させるように投入位相角(θclose)を算出する。
図4は、投入位相角算出部5についての第一実施形態に係る投入位相角算出部の構成を示す図である。図18は、この実施形態の処理フローを示す図であり、図18における枠内の部分が、本実施形態において特徴的な部分である。以下の説明において、図18における処理ステップを併記している。また、図5は、投入位相角算出時の処理内容を図示したものである。
(ステップ7、8)
図4に示す第3の投入位相角算出部5cは、実効残留磁束(Φr)の極性が正の場合に、実効残留磁束(Φr)の値と初期励磁磁束の値を一致させるように、式(3)により投入位相角(θclose)を算出する。
θclose=sin−1(Φr)=α、180−α
(但し、Φr>0、α:0°<α<180°) …式(3)
図5(a)は、実効残留磁束(Φr)の極性が正の場合に、実効残留磁束(Φr)の値と初期励磁磁束の値が一致する投入位相角(θclose)を図示したものであり、投入位相角(θclose)は2解存在する。ここでは、実効残留磁束(Φr)が0.5puと仮定しているが、任意の値(0<Φr≦1)においても成立する。
(ステップ7、9)
図4に示す第4の投入位相角算出部5dは、実効残留磁束(Φr)の極性が負の場合に、実効残留磁束(Φr)の値と初期励磁磁束の値を一致させるように、式(4)により投入位相角(θclose)を算出する。
θclose=sin−1(Φr)=β、180−β
(但し、Φr<0、β:180°<β<360°) …式(4)
図5(b)は、実効残留磁束(Φr)の極性が負の場合に、実効残留磁束(Φr)の値と初期励磁磁束の値が一致する投入位相角(θclose)を図示したものであり、投入位相角(θclose)は2解存在する。ここでは、実効残留磁束(Φr)が−0.5puと仮定しているが、任意の値(−1≦Φr<0)においても成立する。
(ステップ5、6)
また、実効残留磁束(Φr)がゼロ値の場合の投入位相角(θclose)を算出する処理は、式(5)により、0°または180°の2解に決定される。
θclose=sin−1(Φr=0)=0°、180° …式(5)
以上説明した、投入位相角算出部5についての第一実施形態によると、残留磁束と初期励磁磁束との差が大きくなる範囲があることによる、励磁突入電流の抑制率の低下を抑制することができる。
次に、投入位相角算出部5についての第二実施形態について説明する。
本実施形態に係る投入位相角算出部5は、実効残留磁束算出部4により算出された実効残留磁束(Φr)の値と、遮断器12投入時の初期励磁磁束の値とが一致する投入位相角(θclose)の2解のうち、実効残留磁束(Φr)を起点として生成される磁束の励磁開始の方向が、絶対値において減少する方向の投入位相角(θclose)を選択する。
図6は、投入位相角算出部5についての第二実施形態に係る投入位相角算出部5の構成を示す図である。図19は本実施形態の処理フローを示す図であり、図19における枠内の部分が、本実施形態において特徴的な部分である。以下の説明において、図19における処理ステップを併記している。また、図7、図8は、投入位相角(θclose)で投入した際の磁束の様相について図示したものである。
図7および図8は、縦軸を磁束とし、横軸を電流で表した変圧器のヒステリシス特性であり、磁束が飽和域に達すると電流が急激に増大する特性を持っていることを示している。
(ステップ7、8、8a)
図6に示す第5の投入位相角算出部5eは、第3の投入位相角算出部5cから式(6)により算出される投入位相角(θclose)の2解のうち、実効残留磁束(Φr)を起点として生成される磁束の励磁開始の方向が、絶対値において減少する方向の投入位相角(θclose)を選択する。
θclose=sin−1(Φr)=α、180−α
(但し、Φr>0、α:0°<α<180°) …式(6)
図7(a)は、式(6)によって得られる2解の投入位相角(θclose)のうち、本実施形態で選択する投入位相角(θclose)で投入した際の磁束の様相を図示したものであり、図7(b)は、本実施形態で選択しない投入位相角(θclose)で投入した際の磁束の様相を図示したものである。
(ステップ6)
図9は、投入指令出力部8により投入指令を出力した信号から変圧器電圧(V2(t))が発生するまでの投入動作時間を示しており、実際に投入位相角(θclose)で遮断器12を投入する際は、図9に示す、投入指令出力部8により投入指令を出力した信号から変圧器電圧(V2(t))が発生するまでの投入動作時間にばらつきがあるため、投入指令値と実測値の投入位相角(θclose)についてもばらつきが生じる。
このように、投入位相角(θclose)の2解の選択においては、遮断器12の動作時間にばらつきがあることによる、指令値と実測値の投入位相角にばらつきがあることを考慮して、電流が急激に増大するポイントから遠ざかるように投入位相角(θclose)を選択する。
すなわち、実効残留磁束(Φr)の極性が正の場合は、式(6)のθcloseの2解のうち、「180−α」を選択する。ここでは、実効残留磁束(Φr)が0.9puと仮定しているが、任意の値(0<Φr≦1)においても成立する。
(ステップ7、9、9a)
図6に示す第6の投入位相角算出部5fは、第4の投入位相角算出部5dから式(7)により算出される投入位相角(θclose)の2解のうち、実効残留磁束(Φr)を起点として生成される磁束の励磁開始の方向が、絶対値において減少する方向の投入位相角(θclose)を選択する。
θclose=sin−1(Φr)=β、180−β
(但し、Φr<0、β:180°<β<360°) …式(7)
図8(a)は、2解の投入位相角(θclose)のうち、本実施形態で選択する投入位相角(θclose)で投入した際の磁束の様相を図示したものであり、図8(b)は、本実施形態で選択しない投入位相角(θclose)で投入した際の磁束の様相を図示したものである。
(ステップ9a)
実際に投入位相角(θclose)で遮断器12を投入する際は、図9に示す、投入指令出力部8により投入指令を出力した信号から変圧器電圧(V2(t))が発生するまでの投入動作時間にばらつきがあるため、投入指令値と実測値の投入位相角(θclose)についてもばらつきが生じる。
このように、投入位相角(θclose)の2解の選択においては、遮断器12の動作時間にばらつきがあることによる、指令値と実測値の投入位相角にばらつきがあることを考慮して、電流が急激に増大するポイントから遠ざかるように投入位相角(θclose)を選択する。
すなわち、実効残留磁束(Φr)の極性が負の場合は、式(7)のθcloseの2解のうち、「β」を選択する。ここでは、実効残留磁束(Φr)が−0.9puと仮定しているが、任意の値(−1≦Φr<0)においても成立する。
(ステップ5、6)
また、実効残留磁束(Φr)がゼロ値の場合の投入位相角(θclose)を算出する処理は、式(8)から0°または180°の2解に決定されるが、本実施形態においては、どちらを選択してもよい構成とする。
θclose=sin−1(Φr=0)=0°、180° … 式(8)
以上説明した、投入位相角算出部5についての第二実施形態によると、実際の適用上、遮断器12には投入動作時間のばらつきがあり、投入指令値と実測値の投入位相角にばらつきがあることを考慮して、投入位相角(θclose)を選択しているため、より高い精度で実施することができる。
次に、現在位相角算出部についての第一実施形態について説明する。
現在位相角算出部7により算出される遮断器12「入」信号受信時の現在位相角(θ1)は、投入位相角(θclose)で遮断器12を制御する際に必須となる。
図10は、本実施形態における遮断器12「入」信号受信時の現在位相角(θ1)の算出から、投入位相角(θclose)で遮断器12を制御するまでの流れを示す図である。
投入位相角(θclose)にて遮断器12を制御するためには、図10に示すように、投入指令出力後の投入動作時間を加味する必要がある。投入指令出力ポイントは、投入位相角算出部5により算出された投入位相角(θclose)と、この投入動作時間を加味することにより求められる。
投入指令遅延時間は、投入指令出力ポイントと、遮断器12「入」信号受信時の現在位相角(θ1)により求められる。
以上の制御の流れを整理すると、遮断器12は、投入信号を受信した現在位相角(θ1)から投入指令遅延時間後の投入指令出力ポイントにて投入指令を出力することによって、考慮しておいた投入動作時間後に投入位相角(θclose)で投入され、遮断器12「切」状態から遮断器12「入」状態へと変化し、制御完了となる。
図11に、現在位相角算出部についての第一実施形態における現在位相角算出部の構成を示す。図20は本実施形態の処理フローを示す図であり、図20における枠内の部分が、本実施形態において特徴的な部分である。以下の説明において、図20における処理ステップを併記している。
図11は、図1に示す現在位相角算出部7が、本実施形態においては、現在系統電圧算出部7aと、現在位相角算出部7bとによって構成されていることを示している。現在系統電圧算出部7aは、遮断器12「入」信号受信時の系統電圧(V2(t1))の瞬時値を算出するものであり、現在位相角算出部7bは、系統電圧(V2(t1))の瞬時値およびその瞬時値の前後の系統電圧から現在位相角(θ1)を算出するものである。
(ステップ10、11a)
本実施形態に係る現在系統電圧算出部7aは、遮断器12「入」信号受信時の系統電圧計測部6により計測された系統電圧(V2(t1))を算出する。
(ステップ11b、11c、11d)
現在位相角算出部7bは、系統電圧(V2(t1))を基準点として算出し、系統電圧(V2(t1))と、系統電圧(V2(t1))の前後の系統電圧の瞬時値の大小の比較により現在位相角(θ1)を算出する。
系統電圧(V2(t))は、遮断器12「入」信号受信のタイミングにより、0°≦θ<360°の範囲を取り得る。図12は、系統電圧(V2(t))が270°<θ≦90°の範囲にて遮断器12「入」信号を受信した場合と、90°<θ≦270°の範囲にて遮断器12「入」信号を受信した場合の、現在系統電圧(V2(t1))の現在位相角(θ1)を算出する際の説明図である。
現在位相角(θ1)は、遮断器12「入」信号受信時の系統電圧計測部6により計測された系統電圧(V2(t1))から、式(9)により2解存在する。
θ1=sin−1(V2(t1))=ε、180−ε
(ε:0°≦ε<360°) …式(9)
(ステップ11c、11d)
図12においては、現在位相角(θ1)の算出は、遮断器12「入」信号受信時の系統電圧計測部6により計測された系統電圧(V2(t1))を基準点とし、この基準点の1つ前の値(V2(t1−1))と、基準点の1つ後の値(V2(t1+1))とについて、V2(t1−1))≦V2(t1+1)の場合には、式(9)によりθ1 =εを選択し、V2(t1−1)>V2(t1+1)の場合には、θ1=180−εを選択する。
このように、現在位相角(θ1)の算出は、系統電圧(V2(t1))を基準点として算出し、系統電圧(V2(t1))と系統電圧(V2(t1))の1つ前の値、あるいは1つ後の値の系統電圧の瞬時値との大小の比較により、現在位相角(θ1)を算出する。
現在位相角(θ1)算出時の基準となる系統電圧(V2(t1))の前後の値の比較においては、比較する値の数や位置は、適宜定めることができる。
以上説明した、現在位相角算出部についての第一実施形態は、遮断器12「入」信号受信時の系統電圧(V2(t1))が2解存在し、制御に必要な現在位相角(θ1)の判断が困難である場合において、系統電圧(V2(t1))を基準点としてその前後の値の大小関係により、現在位相角(θ1)を算出する方法を提供するものである。これにより、遮断器12「入」信号受信時の系統電圧から求められる位相角が2解存在しても、現在位相角の判定についての誤判定を防止することができる。
次に、現在位相角算出部についての第二実施形態について説明する。
図13に、現在位相角算出部についての第二実施形態における現在位相角算出部の構成を示す。図21は本実施形態の処理フローを示す図であり、図21における枠内の部分が、本実施形態において特徴的な部分である。以下の説明において、図21における処理ステップを併記している。
図13は、図1に示す現在位相角算出部7が、本実施形態においては、擬似三相電圧算出部7cと、現在擬似三相電圧算出部7dと、現在位相角算出部7eとによって構成されていることを示している。
(ステップA、10、11e、11f)
擬似三相電圧算出部7cは、系統電圧計測部6により計測された系統電圧(V2(t))から擬似三相電圧を生成し、現在擬似三相電圧算出部7dは、遮断器12「入」信号受信時の擬似三相電圧の瞬時値を算出し、現在位相角算出部7eは、擬似三相電圧を用いて、擬似三相電圧の瞬時値から現在位相角(θ1)を算出する。
(ステップA)
図14は、系統電圧計測部6により計測された系統電圧(V2(t))が高調波を含んだ波形であり、その系統電圧(V2(t))から擬似三相電圧を生成する際の説明図である。
(ステップA)
図14(a)に示す、他の2相のV3(θ)、V4(θ)の生成については、系統電圧計測部6により計測された系統電圧(V2(t))の立ち上がり時のゼロクロス点を求め、1周期前の波高値から式(10)、式(11)により、ゼロクロス点から1周期分模擬生成し、ゼロクロス点毎に繰り返し生成する。
(ステップA)
V3(θ)=Vmsin(θ+240°)
(θ:0°≦θ<360°) …式(10)
(ステップA)
V4(θ)=Vmsin(θ+120°)
(θ:0°≦θ<360°) …式(11)
(ステップA)
図14(b)に示すV5(θ)の生成については、式(10)、式(11)から系統電圧(V2(t))を式(12)により模擬生成する。
(ステップA)
V5(θ)=Vmsin(θ)
(θ:0°≦θ<360°) …式(12)
(ステップ10、11e、11f)
系統電圧計測部6により計測された系統電圧(V2(t))が高調波を含んでいる場合、系統電圧(V2(t))を現在位相角(θ1)の算出に用いると誤算出してしまうため、この対策として、擬似三相電圧を利用して式(13)により遮断器12「入」信号受信時の擬似三相電圧の現在位相角(θ1)を算出する。
(ステップ11f)
Figure 2019091546
(θ1:0°≦θ1<360°) …式(13)
現在位相角(θ1)の算出については、遮断器12「入」信号受信時の系統電圧(V5(t1))を基準点として算出し、系統電圧(V5(t1))の前後の系統電圧の瞬時値との大小の比較により現在位相角(θ1)を算出する構成であってもよい。また、現在位相角(θ1)算出時の基準となる系統電圧(V5(t1))の前後の値の比較においては、比較する値の数や位置を適宜定めることができる。
また、現在位相角(θ1)の算出については、遮断器12「入」信号受信時の系統電圧(V5(t1))を基準点として算出し、系統電圧(V5(t1))と系統電圧(V5(t1))の1つ前の値、あるいは1つ後の値の系統電圧の瞬時値との大小の比較により現在位相角(θ1)を算出する構成であってもよい。この場合においても、現在位相角(θ1)算出時の基準となる系統電圧(V5(t1))の前後の値の比較においては、比較する値の数や位置を適宜定めることができる。
以上説明した、現在位相角算出部についての第二実施形態では、擬似三相電圧算出部7cにより算出された擬似三相電圧を用いて、現在位相角算出部7eにより算出される現在位相角(θ1)を算出している。
先行技術文献では、三相変圧器の励磁突入電流抑制装置において現在位相角を算出する場合には、測定される三相電圧の瞬時値から現在位相角を算出しており、高調波成分が含まれていても現在位相角を算出できるが、単相変圧器の場合には、これと同様の処理を行うと、高調波成分が含まれている場合には、この影響によって現在位相角を算出する精度が低下することが起こり得る。しかし、単相電圧をそのまま現在位相角算出に用いるのではなく、本実施形態の手法により現在位相角を算出することにより、現在位相角算出を精度良く行うことができる。
次に、遮断器投入動作時間算出部についての実施形態について説明する。
本実施形態において、遮断器投入動作時間算出部9は、図1に示すように、変圧器電圧判定部9aと変圧器電圧連続性判定部9bとを備えている。図22は本実施形態の処理フローを示す図であり、図22における枠内の部分が、本実施形態において特徴的な部分である。以下の説明において、図22における処理ステップを併記している。
(ステップX1、X2、X3、X4)
遮断器投入動作時間算出部9は、投入指令出力部8により投入指令が出力されたタイミングである投入指令出力時点から、変圧器電圧計測部1により計測された変圧器電圧(V1(t))の絶対値が任意の期間連続して投入判断しきい値を越えた際の起点である変圧器電圧発生時点までの時間を算出する。
図15は、変圧器課電前後の変圧器電圧(V1(t))の値を一定のサンプリング間隔(ts)によりサンプリングした値と、投入判断しきい値±αとの関係を図示したものである。
図15に示すように、変圧器課電前は、ノイズの発生等の外的要因により、変圧器電圧が投入判断しきい値を超える(α<V1(t)またはV1(t)<−α)場合があり、変圧器課電後は、サンプリング周期と電圧波形との関係から、変圧器電圧が投入判断しきい値を下回る場合がある(−α<V1(t)<α)。
(ステップX1)
変圧器電圧判定部9aは、変圧器課電前の外的要因により、変圧器電圧が投入判断しきい値を超えた場合に変圧器電圧発生と誤判断したり、変圧器課電後に変圧器電圧が投入判断しきい値を下回る場合を変圧器電圧なしと誤判断したりしないようにするために、入力される電圧波形に対して3度毎のサンプリング間隔で電圧を取得し、基準点の電圧と、基準点から2サンプリング前までの電圧と、基準点の1つ先のサンプリング電圧との計4サンプリング電圧のうち、3点が投入判断しきい値±αを超えている場合に基準点における変圧器電圧発生と判断する。すなわち、一定のサンプリング周期で変圧器電圧を複数点取得し、取得した複数点の電圧が投入判断しきい値を超えたかを判定することによって、基準点における変圧器電圧発生の有無を判定する。
図16は、投入指令出力時点(tcx)から変圧器電圧発生時点(tclose)までの時間と変圧器電圧の変化を図示したものである。図16においては、(a)投入指令出力、(b)ノイズ発生、(c)変圧器電圧有無、(d)連続性評価、(e)変圧器電圧有無(連続性評価後)を示している。
ノイズ発生の場合には、(a)投入指令出力後、(b)ノイズ発生時に変圧器電圧が発生した時点を、(1)仮の変圧器電圧発生時点(tclose0)とするが、(d)連続性評価が1の時間を表す変圧器電圧連続性判定時間βの間、(c)変圧器電圧有無で示す変圧器電圧が発生していないため、変圧器電圧発生時点としては算出せず、(e)変圧器電圧有無(連続性評価後)が0のままであることを示している。
また、ノイズでない場合には、変圧器電圧が発生した時点を、(2)仮の変圧器電圧発生時点(tclose0)とし、(d)連続性評価が1の時間を表す変圧器電圧連続性判定時間βの間、(c)変圧器電圧有無で示す変圧器電圧が発生した場合に、(2)仮の変圧器電圧発生時点(tclose0)を変圧器電圧発生時点(tclose)とし、(e)変圧器電圧有無(連続性評価後)を1とすることを示している。
(ステップX2)
変圧器電圧連続性判定部9bは、変圧器電圧判定部9aで判断した電圧発生有無から仮の変圧器電圧発生時点(tclose0)を求め、この仮の変圧器電圧発生時点(tclose0)から変圧器電圧連続性判定時間βを電圧波形の1周期とし、その間変圧器電圧判定部9aの判定結果がすべて変圧器電圧有りだった場合に、仮の変圧器電圧発生時点(tclose0)を変圧器電圧発生時点(tclose)として算出する。
すなわち、変圧器電圧が一定時間連続して発生したと判断した場合に、初めて変圧器電圧が発生したと判断した時点を変圧器電圧発生時点として算出する。
(ステップX4)
投入指令出力時点(tcx)と変圧器電圧発生時点(tclose)とから、投入動作時間(tcb)を式(14)により算出する。
tcb=tclose−tcx …式(14)
このように、投入指令出力部8より投入指令が出力されたタイミングを投入指令出力時点とし、変圧器電圧計測部1により計測された変圧器電圧の絶対値が任意の期間連続して投入判断しきい値を超えた最初のタイミングを起点として、その起点を変圧器電圧発生時点とした際の、投入指令出力時点と変圧器電圧発生時点とから遮断器投入動作時間を求めることが、遮断器投入動作時間算出部9の機能である。
以上の説明においては、変圧器電圧判定部9aは、入力される電圧波形に対して3度毎のサンプリング間隔で電圧を取得し、基準点の電圧と、基準点から2サンプリング前までの電圧と、基準点の1つ先のサンプリング電圧との計4サンプリング電圧のうち、3点を投入判断しきい値の判断基準としているが、サンプリング周期、投入判断しきい値、判定に使用するサンプリング数は適宜変更することができ、判断基準を手動または自動で変化させる構成とすることができる。また、変圧器電圧連続性判定部9bは、電圧波形の1周期の間の連続性を判断基準としているが、判定に使用する周期を適宜変更することができ、判断基準を手動または自動で変化させる構成とすることができる。
三相変圧器について投入動作時間を算出する先行技術においては、3相それぞれの電圧を見ることで容易に判断でき、また判断基準とするしきい値を高く設定できるため、変圧器電圧発生時点を誤判定する可能性は限りなく低い。しかし、単相変圧器については、三相変圧器の場合と事情が異なり、三相変圧器についての手法をそのまま適用することができない。
以上説明した本実施形態では、投入動作時間算出部9は、変圧器電圧判定部9aと変圧器電圧連続性判定部9bにより求めた変圧器電圧発生時点を用いることによって、ノイズの発生等の外的要因があっても、遮断器投入動作時間の判定についての誤判定を防止することができ、単相変圧器における投入動作時間を高い精度で求めることができる。
本発明は、残留磁束を算出する手法により、単相変圧器の励磁突入電流抑制が可能であり、単相電圧にノイズや高調波が含まれている場合であっても、現在位相角の算出と遮断器投入動作時間の判定を正確に行うことが可能な励磁突入電流抑制装置として、広く利用することができる。
1 変圧器電圧計測部
2 定常磁束算出部
3 実効遮断タイミング算出部
4 実効残留磁束算出部
5 投入位相角算出部
5a 第1の投入位相角算出部
5b 第2の投入位相角算出部
5c 第3の投入位相角算出部
5d 第4の投入位相角算出部
5e 第5の投入位相角算出部
5f 第6の投入位相角算出部
6 系統電圧計測部
7 現在位相角算出部
7a 現在系統電圧算出部
7b 現在位相角算出部
7c 擬似三相電圧算出部
7d 現在擬似三相電圧算出部
7e 現在位相角算出部
8 投入指令出力部
9 遮断器投入動作時間算出部
9a 変圧器電圧判定部
9b 変圧器電圧連続性判定部
10 電圧低下量算出部
11 単相変圧器
12 遮断器
14、15 電圧検出器
16 電圧検出器
17 系統電源
20 投入位相角実績値算出部
30 励磁突入電流抑制装置

Claims (6)

  1. 単相交流電圧の電源系統と単相変圧器との接続を開閉する遮断器を投入する際に生じる励磁突入電流を抑制する励磁突入電流抑制装置であって、
    前記遮断器の前記単相変圧器側に設置された第1の電圧検出器の前記単相交流電圧である変圧器電圧を計測する変圧器電圧計測部と、前記遮断器の系統電源側に設置された第2の電圧検出器の前記単相交流電圧である系統電圧を計測する系統電圧計測部を備え、
    前記変圧器電圧計測部で計測された前記変圧器電圧により前記単相変圧器の鉄心内部の定常磁束を算出する定常磁束算出部を備え、
    前記変圧器電圧計測部により計測された前記変圧器電圧の瞬時値がゼロ値に収束したタイミング又は前記定常磁束算出部により算出された前記定常磁束の値が一定値に達するタイミングを実効遮断タイミングとして算出する実効遮断タイミング算出部を備え、
    前記実効遮断タイミングにおける前記定常磁束算出部により算出された前記定常磁束の値を実効残留磁束として算出する実効残留磁束算出部を備え、
    前記実効残留磁束算出部で算出された前記実効残留磁束の極性と、前記遮断器の投入時の初期励磁磁束の極性とを一致させるように投入位相角を算出する投入位相角算出部を備え、
    前記系統電圧計測部で計測された前記系統電圧から現在位相角を算出する現在位相角算出部を備え、
    前記現在位相角算出部で求められた前記現在位相角により前記投入位相角算出部で算出された前記投入位相角で前記遮断器が投入されるように、前記遮断器へ投入指令を出力する投入指令出力部を備えていることを特徴とする励磁突入電流抑制装置。
  2. 前記投入位相角算出部は、前記実効残留磁束算出部により算出された前記実効残留磁束の値と、前記遮断器の投入時の前記初期励磁磁束の値とが一致するように、前記投入位相角を算出するものであることを特徴とする請求項1に記載の励磁突入電流抑制装置。
  3. 前記投入位相角算出部は、前記実効残留磁束算出部により算出された前記実効残留磁束の値と、前記遮断器の投入時の前記初期励磁磁束の値とが一致する前記投入位相角の2解のうち、前記実効残留磁束を起点として生成される磁束の励磁開始の方向が、絶対値において減少する方向の前記投入位相角を選択するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の励磁突入電流抑制装置。
  4. 前記現在位相角算出部は、前記遮断器の「入」信号受信時の前記系統電圧の瞬時値を算出し、前記瞬時値と前記瞬時値の前後のタイミングにおける前記系統電圧から前記現在位相角を算出するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の励磁突入電流抑制装置。
  5. 前記現在位相角算出部は、前記系統電圧から擬似三相電圧を生成し、前記遮断器の「入」信号受信時の前記擬似三相電圧の瞬時値から前記現在位相角を算出するものであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の励磁突入電流抑制装置。
  6. 前記投入指令出力部より前記投入指令が出力されたタイミングを投入指令出力時点とし、前記変圧器電圧計測部により計測された前記変圧器電圧の絶対値が任意の期間連続して投入判断しきい値を超えた最初のタイミングを起点として、その起点を変圧器電圧発生時点とした際の、前記投入指令出力時点と前記変圧器電圧発生時点とから遮断器投入動作時間を求める遮断器投入動作時間算出部を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の励磁突入電流抑制装置。
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