JP2019090848A - 投影装置及びその制御方法、プログラム、並びに投影システム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のプロジェクタの投影により全体としてコンテンツの投影を構成する場合に、各プロジェクタに適切な部分コンテンツを容易に配信することが可能な投影装置を提供する。【解決手段】本発明に係る投影装置は、複数の部分コンテンツの投影を組み合わせて全体コンテンツの投影を構成するための、複数の部分コンテンツのいずれかを投影する投影装置であって、他の投影装置と通信する通信手段と、全体コンテンツの投影に用いる複数の部分コンテンツを取得する取得手段と、全体コンテンツの投影を構成する複数の部分コンテンツの組み合わせを示すコンテンツ属性情報と、全体コンテンツの投影を構成する複数の投影装置の組み合わせを示すレイアウト情報とに基づいて、複数の投影装置に対する複数の部分コンテンツの配信を制御する制御手段と、を含み、制御手段は、複数の部分コンテンツのうち、他の投影装置で投影する部分コンテンツを当該他の投影装置へ送信するように通信手段を制御する。【選択図】図8
Description
本発明は、投影装置及びその制御方法、プログラム、並びに投影システムに関する。
近年、デジタルサイネージシステムを構成する表示装置として、メディアプレイヤー機能を備えるプロジェクタが注目されている。プロジェクタがメディアプレイヤー機能を備えることにより、HDMIケーブルなどで接続した外付けメディアプレイヤーを別途プロジェクタの近傍に設置する必要がなく、システムの設置性が向上する。また、表示装置としてプロジェクタを採用する理由には、例えば、レーザ光源の普及により長期間の運用に耐える製品が登場してきたこと、ディスプレイと比べて大画面のデジタルサイネージを構成しやすいこと等が挙げられる。
プロジェクタを用いる大画面のデジタルサーネージの構成では、マルチ投影を行うものが知られている。マルチ投影では、複数プロジェクタの投影画面をつなぎ合わせるように配置し、それぞれのプロジェクタが表示するコンテンツ(部分コンテンツともいう)を投影することにより、全体として一つのコンテンツを表示する。このようなデジタルサイネージを構成するためには、元となる全体コンテンツ(静止画データや動画データ)を各プロジェクタの担当領域毎に分割した部分コンテンツを事前に作成し、各プロジェクタに送信しておく必要がある。
特許文献1は、マルチ投影用の部分コンテンツを各プロジェクタに送信するために、PCが、マルチ投影の表示位置とプロジェクタを関連付ける位置情報に応じて、各プロジェクタに部分コンテンツを送信する技術を開示している(特許文献1)。他方、各プロジェクタが、プロジェクタ内のウェブサーバを介して、制御用のウェブページをPCに提供し、PCから当該ウェブページ経由で部分コンテンツを受信するものも知られている。
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、PCはプロジェクタの位置情報を判断して適切な部分コンテンツを各プロジェクタに送信する必要があり、PCには特別なアップロードアプリケーションが必要となる。一方、プロジェクタがウェブページ経由でPCから部分コンテンツを受信する場合、PCに特別なアップロードアプリケーションは不要である。しかし、ユーザは各プロジェクタのウェブページに接続し、プロジェクタ毎に対応する部分コンテンツを選択、送信する必要がある。この手順はユーザにとって煩雑であり、送信する部分コンテンツの選択を誤るとマルチ投影の構成が意図した表示とならない課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その目的は、複数のプロジェクタの投影により全体としてコンテンツの投影を構成する場合に、各プロジェクタに適切な部分コンテンツを容易に配信することが可能な技術を実現することである。
この課題を解決するため、例えば本発明の投影装置は以下の構成を備える。すなわち、複数の部分コンテンツの投影を組み合わせて全体コンテンツの投影を構成するための、前記複数の部分コンテンツのいずれかを投影する投影装置であって、他の投影装置と通信する通信手段と、前記全体コンテンツの投影に用いる前記複数の部分コンテンツを取得する取得手段と、前記全体コンテンツの投影を構成する前記複数の部分コンテンツの組み合わせを示すコンテンツ属性情報と、前記全体コンテンツの投影を構成する複数の投影装置の組み合わせを示すレイアウト情報とに基づいて、複数の投影装置に対する前記複数の部分コンテンツの配信を制御する制御手段と、を含み、前記制御手段は、前記複数の部分コンテンツのうち、前記他の投影装置で投影する部分コンテンツを当該他の投影装置へ送信するように前記通信手段を制御する、ことを特徴とする。
本発明によれば、複数のプロジェクタの投影により全体としてコンテンツの投影を構成する場合に、各プロジェクタに適切な部分コンテンツを容易に配信することが可能になる。
(実施形態1)
以下、例示的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下ではマルチ投影システムの一例として、表示装置としてのプロジェクタと、外部装置(或いは送信装置)としてのPCとを用いる例を説明する。しかし、本実施形態は、プロジェクタに限らず、投影の可能な他の電子機器にも適用可能である。これらの機器には、投影手段を備える、例えばデジタルカメラ、スマートフォンを含む携帯電話機、ゲーム機、タブレット端末、医療機器、車載機器などが含まれてよい。また、外部装置は、PCに限らず、プロジェクタと通信可能な、例えばデジタルカメラ、スマートフォンを含む携帯電話機、ゲーム機、タブレット端末、医療機器、車載機器などが含まれてよい。
以下、例示的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下ではマルチ投影システムの一例として、表示装置としてのプロジェクタと、外部装置(或いは送信装置)としてのPCとを用いる例を説明する。しかし、本実施形態は、プロジェクタに限らず、投影の可能な他の電子機器にも適用可能である。これらの機器には、投影手段を備える、例えばデジタルカメラ、スマートフォンを含む携帯電話機、ゲーム機、タブレット端末、医療機器、車載機器などが含まれてよい。また、外部装置は、PCに限らず、プロジェクタと通信可能な、例えばデジタルカメラ、スマートフォンを含む携帯電話機、ゲーム機、タブレット端末、医療機器、車載機器などが含まれてよい。
(マルチ投影システムの構成)
図1を参照して、本実施形態のマルチ投影システムの構成例について説明する。プロジェクタ100a及びプロジェクタ100bは、マルチ投影用の部分コンテンツを投影する。PC200は、マルチ投影用の部分コンテンツを生成し、部分コンテンツを所定のプロジェクタに送信する。なお、コンテンツは、静止画データ、動画データ等の画像データを含むが、本実施形態ではコンテンツとして動画データを用いる例について説明する。
図1を参照して、本実施形態のマルチ投影システムの構成例について説明する。プロジェクタ100a及びプロジェクタ100bは、マルチ投影用の部分コンテンツを投影する。PC200は、マルチ投影用の部分コンテンツを生成し、部分コンテンツを所定のプロジェクタに送信する。なお、コンテンツは、静止画データ、動画データ等の画像データを含むが、本実施形態ではコンテンツとして動画データを用いる例について説明する。
プロジェクタ100aとプロジェクタ100bとは、それぞれの画像を隣接(又は一部を重複)させて投影することによって、1つの画像をスクリーン300上に投影する。また、プロジェクタ100a、プロジェクタ100b及びPC200は、有線又は無線通信によって(図の例ではLAN)相互に通信可能な状態で接続され、各装置を識別するために例えば図示するIPアドレスが設定される。なお、以下の説明では、簡単のため2台のプロジェクタを用いてマルチ投影を行う場合について説明するが、台数や配置についてはこれに限らない。
(プロジェクタの構成)
次に、図2を参照して、マルチ投影システムを構成するプロジェクタ100とPC200の機能構成例について説明する。なお、図1のプロジェクタ100aとプロジェクタ100bは同じ構成であるものとして、プロジェクタ100として説明する。
次に、図2を参照して、マルチ投影システムを構成するプロジェクタ100とPC200の機能構成例について説明する。なお、図1のプロジェクタ100aとプロジェクタ100bは同じ構成であるものとして、プロジェクタ100として説明する。
プロジェクタ100は、例えばCPU101、RAM102、ROM103、投影部104、投影制御部105、VRAM106、操作部107、ネットワークIF108、コンテンツ保持部109を含む。110は、これらの各ブロックを接続する内部バスである。
CPU101は、1つ以上のプロセッサを含み、ROM103に格納された制御プログラムをRAM102に展開、実行することにより、後述の各処理を実行するとともに、プロジェクタ100の各部を制御する。
RAM102は、CPU101のワークメモリとして一時的に制御プログラムやデータを格納する。ROM103は、CPU101が実行する上述の制御プログラムや実行の際に用いる各種設定値を記録する。
投影部104は、後述する投影制御部105によって指示された画像を投影するための、不図示の液晶パネル、光学系(レンズ)、及び光源を含む。投影制御部105は、VRAM106に格納された画像データを読み出して、投影部104に投影の指示を出す。VRAM106は、例えば半導体メモリ等で構成され、投影部104によって投影する画像を格納するための記録領域を提供する。
操作部107は、例えば、スイッチ、ダイヤル、又はタッチパネルを含み、ユーザからの指示を受け付けてCPU101へ指示信号を送信する。また、操作部107は不図示のリモコンからの信号を受信し、受信した信号に対応する指示信号をCPU101に対して送るものであっても良い。
ネットワークIF108は、外部装置とネットワーク通信を行うインタフェースであり、例えばLANに準拠した通信方式によりPC200と接続して、部分コンテンツ等のマルチ投影に必要なデータを受信する。
コンテンツ保持部109は、例えばUSBメモリやメモリカードなどのフラッシュメモリを含み、コンテンツとそのコンテンツの属性情報ファイル、サイネージスケジュール等を保持する。コンテンツの消去・書き込みを自由に行うことができれば内部デバイスやその他の外部デバイスを用いても良い。
更に、PC200について説明する。本実施形態のPC200は、CPU201、RAM202、ROM203、操作部204、表示部205、ネットワークIF206を有する。また、207は上記の各ブロックを接続する内部バスである。
CPU201は、1つ以上のプロセッサを含み、ROM203に格納された制御プログラムをRAM202に展開、実行することにより、後述の各処理を実行するとともに、PC200の各部を制御する。RAM202は、CPU201のワークメモリとして一時的に制御プログラムやデータを格納する。ROM203は、CPU201が実行する上述の制御プログラムや実行の際に用いる各種設定値を記録する記録媒体を含む。
操作部204は、例えば、スイッチ、マウス、キーボード又はタッチパネルを含み、ユーザからの指示を受け付けてCPU201へ指示信号を送信する。表示部205は、例えば液晶パネルや有機ELパネルを含み、CPU201の指示に応じてメニュー画面や画像データを表示する。ネットワークIF206は、外部機器とネットワーク通信を行うインタフェースであり、例えばLANによりプロジェクタ100と接続して、部分コンテンツである映像を送信する。
(部分コンテンツの生成処理)
次に、図3を参照して、PC200による、マルチ投影用の部分コンテンツの生成処理について説明する。なお、本処理は、CPU201がROM203に記録されたプログラムをRAM202の作業用領域に展開、実行することにより実現される。また、本処理は、ユーザがPC200上で、部分コンテンツ生成用のアプリケーションを起動したときに開始する。
次に、図3を参照して、PC200による、マルチ投影用の部分コンテンツの生成処理について説明する。なお、本処理は、CPU201がROM203に記録されたプログラムをRAM202の作業用領域に展開、実行することにより実現される。また、本処理は、ユーザがPC200上で、部分コンテンツ生成用のアプリケーションを起動したときに開始する。
S301において、CPU201は、部分コンテンツ生成のための情報を取得する。具体的に、CPU201は、部分コンテンツ情報入力ウィンドウを表示部205に表示して、部分コンテンツ情報入力ウィンドウに対するユーザ操作を、操作部204を介して取得する。例えば、CPU201は、図4(a)に示す部分コンテンツ情報入力ウィンドウ410を表示部205に表示する。図4(a)において、420は、プロジェクタの配置パターンを設定するためのプルダウンメニューである。例えば、1×2(プロジェクタを横に2台並べたレイアウト)と、2×2(縦に2台、横に2台並べたレイアウト)と、1×3(横に3台並べたレイアウト)と3×3(縦に3台、横に3台並べたレイアウト)とが選択可能に表示される。CPU201は、例えば、予めROM103に記録された、このような選択可能なレイアウトのパターンを読み出して表示するようにしてよい。もちろん、図示の例に限らず、他のレイアウトのパターンをスクロールすることにより選択可能である。
430は、部分コンテンツに分割する元となるコンテンツ(以下、全体コンテンツともいう)のファイルをリスト形式で表示可能なファイルリスト表示部である。ユーザが「参照」ボタン440をクリックすることにより任意のファイルを選択できるようにしても良く、ユーザが対象ファイルをファイルリスト表示部430にドラッグ&ドロップできるようにしても良い。ユーザが選択可能なファイルは、1つでも複数でも良い。図4(a)の例では、ユーザが「C:\contents\night.avi」を選択したことを示している。もちろん、全体コンテンツは、PC200のローカルに格納されたコンテンツだけでなく、URL等を指定して取得することができる外部装置に格納されたコンテンツであってもよい。
ユーザが「OK」ボタン450をクリックすると、CPU201は、ユーザによって選択された配置パターンと、選択されたファイルリストをRAM202に格納する。
S302において、CPU201は全体コンテンツを読み出す。CPU201は、S301でユーザによって設定された全体コンテンツの動画ファイルを読み出してRAM202に展開する。
S303において、CPU201は部分コンテンツを生成する。具体的に、CPU201は、S301において設定された配置パターンに従って、S302で読み出した全体コンテンツ(例えばnight.avi)を部分コンテンツに分割し、部分コンテンツファイルを生成してそれぞれROM203に格納する。例えば、全体コンテンツの表示例が図4(b)に示すものである場合、部分コンテンツは例えば図4(c)及び図4(d)に示すようになる。すなわち、図4(c)は、左側のプロジェクタ用の部分コンテンツであり、図4(d)は、右側のプロジェクタ用の部分コンテンツである。ここでは、配置パターンが1×2であるため、CPU201は、全体コンテンツの左半分を例えばnight_l.aviとして生成し、全体コンテンツの右半分を例えばnight_r.aviとして生成する。ここで、図4(b)〜(d)は、例えば動画の先頭フレームである。
S304において、CPU201はコンテンツ属性情報を生成する。CPU201は、S303で生成した部分コンテンツの属性を示すファイルを生成し、ROM203に格納する。コンテンツ属性情報のファイルは、例えばテキストファイルの形式で生成される。コンテンツ属性情報のファイルは、S301で設定した配置パターン、部分コンテンツが投影される配置(位置)と部分コンテンツを特定する情報(night_l.avi、night_r.avi等ファイル名、或いはURL等)を含む。すなわち、コンテンツ属性情報のファイルは、全体コンテンツの投影を構成するための部分コンテンツの組み合わせ情報を含む。図4(e)は、コンテンツ属性情報のファイルの一例を示している。この例では、まず「pattern」として、配置パターンが1×2であることを示している。また、「file_list」として、縦1番目、横1番目の位置には「night_l.avi」が、縦1番目、横2番目の位置には「night_r.avi」が対応することを示している。部分コンテンツのファイルおよびコンテンツ属性情報のファイルは、S301で選択された全体コンテンツごとに生成される。全体コンテンツごとに、コンテンツ属性情報のファイルの「file_list」に記載されるファイル名が異なる。
S305において、CPU201は、S301で設定した全ての入力ファイルについて、部分コンテンツとコンテンツ属性情報を生成したかを判定する。CPU201は、全ての入力ファイルについて生成処理を完了していると判定した場合には、本一連の処理を終了する。そうでない場合には、残りの入力ファイルについて生成処理を行うためにS302に戻る。
なお、部分コンテンツおよびコンテンツ属性情報のファイルの格納場所は、ROM203の代わりに、不図示のハードディスクや、USBメモリ等の着脱可能な記録媒体でも良いし、LANで接続されたファイルサーバーであってもよい。
(プロジェクタのグルーピング処理)
次に、図5を参照して、プロジェクタ100によって実行される、マルチ投影用のプロジェクタのグルーピング処理について説明する。本処理は、CPU101がROM103に記録されたプログラムをRAM102の作業用領域に展開、実行することにより実現される。また、本処理は、プロジェクタ100のメニュー画面において、ユーザによってプロジェクタのグルーピング処理が選択されたときに開始する。
次に、図5を参照して、プロジェクタ100によって実行される、マルチ投影用のプロジェクタのグルーピング処理について説明する。本処理は、CPU101がROM103に記録されたプログラムをRAM102の作業用領域に展開、実行することにより実現される。また、本処理は、プロジェクタ100のメニュー画面において、ユーザによってプロジェクタのグルーピング処理が選択されたときに開始する。
S501において、CPU101はプロジェクタの配置パターンを設定する。具体的に、まず、CPU101は、配置パターン設定メニューを生成してVRAM106に格納し、投影制御部105を介して生成したメニューを投影部104に投影させる。
そして、操作部107を介して、配置パターン設定メニュー601に対するユーザ操作を監視し、ユーザによって決定された配置パターンを受け付ける。配置パターン設定メニュー601は、例えば図6(a)に示すに複数の配置パターン602〜605を選択可能に表示する。図6(a)の例では、1×2(プロジェクタを横に2台並べたレイアウト)と2×2(縦に2台、横に2台並べたレイアウト)、1×3(横に3台並べたレイアウト)と3×3(縦に3台、横に3台並べたレイアウト)を選択可能に表示している。更に、ユーザは、スクロール606でスクロールすることによってこれら以外のレイアウトも選択可能である。ユーザがリモコン等の操作部107を用いて配置パターンを選択すると、CPU101は、選択された配置パターンを設定するとともに、設定された配置パターンをRAM102に格納する。ここでは、1×2の配置パターン602がユーザによって選択されたものとする。
S502において、CPU101は、マルチ投影システムを構成するプロジェクタのIPアドレスを設定する。IPアドレスを設定するためのIPアドレス設定用メニュー610は、例えば図6(b)に示すように配置パターンを構成する複数のプロジェクタのIPアドレス611〜612を表示する。具体的には、CPU101は、S501で設定した配置パターンに応じてメニュー画面を生成してVRAM106に格納する。そして、投影制御部105に指示して、メニュー画面を投影部104から投影する。本実施形態では、S501において配置パターン1×2が選択されたため、CPU101は、メニュー画面左側のIPアドレス入力欄には2台分のIPアドレス611〜612を表示するとともに、1×2の配置パターン613を表示する。CPU101は、リモコン等の操作部107を介してユーザから入力された、プロジェクタ100aのIPアドレス「192.168.1.1」をNo.1に、プロジェクタ100bのIPアドレス「192.168.1.2」をNo.2に設定する。
S503において、CPU101は、マルチ投影のレイアウト情報を生成する。具体的に、CPU101は、S502で設定された番号とIPアドレスとを用いてレイアウト情報ファイルを生成(レイアウト生成処理)し、そして当該レイアウト情報のファイルをRAM102に格納する。図6(c)には、レイアウト情報ファイルの例を示している。レイアウト情報は、配置パターンの種別、各プロジェクタを識別する情報と各プロジェクタが担当する投影の位置とを記載している。すなわち、全体コンテンツの投影を構成するためのプロジェクタの組み合わせ情報を表す。図6(c)の例では、配置パターンが1×2であって、縦1番目、横1番目の位置のプロジェクタのIPアドレスが「192.168.1.1」、縦1番目、横2番目の位置のプロジェクタのIPアドレスが「192.168.1.2」であることを示している。もちろん、プロジェクタを識別する情報は、IPアドレスのほか、URL、URI、DNSによって管理される機器の名称などの識別情報を用いてもよい。
S504において、CPU101は、マルチ投影システムを構成するプロジェクタに、レイアウト情報を配信する。CPU101は、ネットワークIF108を介して、S502で設定した全プロジェクタに、S503で生成したレイアウト情報ファイルを送信する。所定のプロジェクタから一定時間内に応答が無い場合、接続不可能の旨を伝えるメッセージダイアログ(不図示)を生成してVRAM106に格納し、投影制御部105に指示をして当該メッセージを投影部104から投影する。その後、CPU101は、例えば一定間隔毎に再送を試みても良いし、S502に戻って、ユーザにIPアドレスの再設定をさせても良い。
レイアウト情報ファイルを受信した他のプロジェクタ(例えばプロジェクタ100b)のCPU101は、受信したレイアウト情報ファイルをRAM102に格納する。これにより、マルチ投影システムを構成する全てのプロジェクタでレイアウト情報を共有した状態になる。
なお、上述の例では、プロジェクタの本体メニューを用いてプロジェクタのグルーピングをする例を説明した。しかし、プロジェクタ100aのウェブサーバがウェブページ(すなわち外部装置のアプリケーションで表示する表示情報)を提供し、外部装置からウェブページ経由でプロジェクタのグルーピング設定をしても良い。
(サイネージ設定ページ)
次に、図7を参照して、部分コンテンツの生成処理(図3)において生成された部分コンテンツを、グルーピング処理(図5)において構成したプロジェクタグループへ送信するためのサイネージ設定ページについて説明する。
次に、図7を参照して、部分コンテンツの生成処理(図3)において生成された部分コンテンツを、グルーピング処理(図5)において構成したプロジェクタグループへ送信するためのサイネージ設定ページについて説明する。
まず、PC200はユーザ操作に応じて表示部205にブラウザを表示させる。PC200は、(例えばユーザによって入力されたプロジェクタ100a又は100bのURLに基づいて)プロジェクタ100aの提供するウェブページを取得して、サイネージ設定ページを表示部205に表示させる。なお、以下の説明ではPC200はプロジェクタ100aにアクセスする場合を例に説明する。
図7は、プロジェクタ100aが提供するウェブベースのサイネージ設定ページの一例を示している。710は再生設定情報表示エリアであり、プロジェクタ100aのコンテンツ保持部109に保存されているコンテンツの再生時刻や再生ファイルの組み合わせ等を設定した再生設定情報が表示される。最初にサイネージ設定ページを表示した段階では、再生設定情報が生成されていないため、再生設定情報表示エリア710は空欄の状態で表示される。コンテンツ保持部109に複数の再生設定情報が保存されている場合には、プルダウンメニューで選択可能に表示される。
720は編集ボタンであり、当該ボタンがクリックされると再生設定情報が編集可能になる。ユーザが編集ボタン720をクリックすると、不図示の編集用ページに遷移し、再生するコンテンツの再生時刻や再生ファイルの組み合わせ等を編集し、再生設定情報としてコンテンツ保持部109に保存することができる。
730はプレイボタンであり、当該ボタンがクリックされると再生設定情報表示エリア710で選択したサイネージの再生開始が指示される。740はストップボタンであり、当該ボタンがクリックされると再生中のサイネージの停止が指示される。
750はファイルリスト表示エリアであり、コンテンツ保持部109に格納されているファイルを表示する。すなわち、ユーザはPC200を操作してプロジェクタ100a内のファイルを表示させ、個々のファイルに対する以下に操作を行うことができる。図7に示す例では、「movie1_l.avi」と「movie2_l.avi」が既にプロジェクタ100aのコンテンツ保持部109に格納されていることを示している。760はチェックボックスであり、チェックを入れた状態で、以下に説明するファイル削除ボタン780をクリックすると、チェックされたボックスに対応するファイルがコンテンツ保持部109から消去される。770はファイル追加ボタンであり、当該ボタンがクリックされるとPC200からプロジェクタ100へ(選択された)コンテンツファイルがアップロードされる。
780はファイル削除ボタンであり、当該ボタンがクリックされるとファイルリスト表示エリア750に表示されているファイルのうち、チェックボックス760にチェックが入っているファイルが削除される。790はプレイリスト作成ボタンであり、当該ボタンがクリックされると、チェックボックス760にチェックが入っているファイルに基づき新規のプレイリストが作成される。
(ファイル追加処理)
次に、図8を参照して、ファイル追加処理について説明する。ファイル追加処理では、PC200に格納されているファイルを、レイアウト情報を有するプロジェクタへアップロードすることにより、プロジェクタ側で適切なプロジェクタに当該ファイルを転送する。この処理は、複数のプロジェクタのうち例えばプロジェクタ100aのCPU101が実行する処理であり、ユーザが図7に示したファイル追加ボタン770をクリックした際に開始される。
次に、図8を参照して、ファイル追加処理について説明する。ファイル追加処理では、PC200に格納されているファイルを、レイアウト情報を有するプロジェクタへアップロードすることにより、プロジェクタ側で適切なプロジェクタに当該ファイルを転送する。この処理は、複数のプロジェクタのうち例えばプロジェクタ100aのCPU101が実行する処理であり、ユーザが図7に示したファイル追加ボタン770をクリックした際に開始される。
S801において、CPU101は、ネットワークIF108を介して、PC200に対してファイルアップロード要求を出す。この要求に対して、PC200ではCPU201が表示部205にファイル選択ウィンドウを表示すると、ユーザは、図3で生成した部分コンテンツのファイルを選択する。なお、各プロジェクタは図5で設定したプロジェクタグルーピングのレイアウト情報を保持している。このため、PC200がどのプロジェクタに接続しているかにかかわらず、ファイル選択ウィンドウにおいて生成した全ての部分コンテンツファイル(night_l.avi、night_r.avi)とコンテンツ属性情報ファイルを選択することができる。PC200のCPU201は、ネットワークIF206を介して、ユーザが選択した部分コンテンツファイル(night_l.avi、night_r.avi)およびコンテンツ属性情報ファイルを送信する。
S802において、プロジェクタ100aのCPU101は、ネットワークIF108を介して、部分コンテンツファイル(night_l.avi、night_r.avi)およびコンテンツ属性情報のファイルを受信し、RAM102に格納する。
S803において、CPU101は、S802で受信したコンテンツ属性情報ファイルに含まれる配置パターンとレイアウト情報の内容とを照合して、両者が一致するかを判定する。具体的には、CPU101は、図4(e)に示したコンテンツ属性情報に含まれる「pattern」と、図6(c)に示したレイアウト情報に含まれる「pattern」とが一致するかを判定する。CPU101は、両者が一致したと判定した場合、S805に遷移する。この場合、現在設定されているプロジェクタグループで、アップロードされたファイルの再生が可能である。CPU101は、両者が一致しなかったと判定した場合、S804へ進む。S804において、CPU101は、現在設定されているプロジェクタグループで、アップロードされたファイルを再生することができないため、ブラウザにエラーメッセージを表示させるようにウェブページをPC200に表示させ、その後本処理を終了する。
S805において、CPU101は、アップロードされた部分コンテンツファイル毎の再生担当プロジェクタを判定する。例えば、CPU101は、まず、アップロードされた部分コンテンツファイル「night_l.avi」について、自プロジェクタ(プロジェクタ100a)が再生担当プロジェクタであるかを判定する。CPU101は、図4(e)に示したアップロードされた属性情報の内容を検索して、「1,1,"night_l.avi"」との記載から、縦1番目、横1番目の位置のプロジェクタの担当であることを特定する。また、CPU101は、図6(c)に示したレイアウト情報の内容を検索し、「1,1, "192.168.1.1"」との記載から、縦1番目、横1番目の位置のプロジェクタのIPアドレスが「192.168.1.1」であることを特定する。このとき、「192.168.1.1」は、プロジェクタ100aのIPアドレスであるため、部分コンテンツファイル「night_l.avi」の再生担当プロジェクタは自プロジェクタ(自装置)であると判定する。CPU101は、処理対象の部分コンテンツファイルの再生担当が自プロジェクタであると判定した場合にはS806へ進み、そうでない場合にはS808へ進む。
S806において、CPU101は、コンテンツ保持部109に部分コンテンツファイル「night_l.avi」を格納する。また、S807において、PC200においてサイネージ設定ページが表示されている場合には、ウェブページのファイルリスト表示エリア750を更新する。S809において、CPU101は、アップロードされた全ての部分コンテンツファイルについて処理が完了したかを判定する。CPU101は、全ての部分コンテンツファイルについて処理が完了していると判定した場合には本処理を終了する。一方、未処理の部分コンテンツファイルがあると判定した場合にはS805に戻って他の部分コンテンツファイルに対する処理を継続する。
次に、S805において、処理対象の部分コンテンツファイルが「night_r.avi」である場合について説明する。CPU101は、図4(e)に記載のアップロードされたコンテンツ属性情報の内容を検索して、「1,2,"night_r.avi"」との記載から、この部分コンテンツファイルの担当が縦1番目、横2番目の位置のプロジェクタであることを特定する。また、CPU101は、図6(c)に記載のレイアウト情報の内容を検索して、「1,2, "192.168.1.2"」との記載から、縦1番目、横2番目の位置のプロジェクタのIPアドレスが「192.168.1.2」であることを特定する。このとき、「192.168.1.2」は、プロジェクタ100bのIPアドレスであるため、CPU101は、「night_r.avi」の再生担当が自プロジェクタではないと判定する。上述したように、CPU101は、処理対象の部分コンテンツファイルの担当プロジェクタが自プロジェクタでないと判定した場合、S808に進む。
S808において、CPU101は、自装置以外の他のプロジェクタで投影する部分コンテンツを当該他のプロジェクタへ送信する。具体的に、CPU101は、ネットワークIF108を介して、担当プロジェクタである(すなわちIPアドレスが「192.168.1.2」である)プロジェクタ100bに部分コンテンツファイル「night_r.avi」を転送する。一方、プロジェクタ100bのCPU101は、自装置で投影する部分コンテンツはコンテンツ保持部109に格納する。すなわち、CPU101は、プロジェクタ100aから受信した部分コンテンツファイルをコンテンツ保持部109に格納する。CPU101は、その後S809に進む。このようにすることで、プロジェクタグループを構成する各プロジェクタは、自プロジェクタが再生担当である部分コンテンツファイル(動画データ)を保持することができる。
なお、上述の実施形態では、動画コンテンツを各プロジェクタで表示する場合を例に説明したが、静止画コンテンツを表示させる場合にも同様に適用可能である。
また、上述の例では、PC200のアプリケーションを用いて全体コンテンツから部分コンテンツを作成する例を説明した。しかし、例えばプロジェクタ100aのウェブサーバが提供する部分コンテンツ情報入力ページにPC200から全体コンテンツをアップロードし、当該プロジェクタが部分コンテンツの生成及びコンテンツ属性情報の生成を行ってもよい。
更に、部分コンテンツのファイルとコンテンツ属性情報のファイルとは別ファイルであるものとして説明したが、コンテンツ属性情報を部分コンテンツのヘッダ情報として組み込んで一体ファイルとしても良い。
また、上述した例では、例えばプロジェクタグループに含まれる例えばプロジェクタ100aに対して、図7で説明した再生設定情報を編集し、指定時刻から指定の動画データを再生する旨の設定を行った。これにより、プロジェクタ100aは、指定時刻になったことを検知すると、他のプロジェクタと同期を行い指定の動画データの再生を開始する。同時に他のプロジェクタは、指定の動画データと対応付けられている自身の担当動画の再生を開始する。これにより各プロジェクタが担当領域毎の動画データを同期して再生することとなり、マルチ投影の動画再生が実現できる。
以上説明したように、上述の実施形態では、複数のプロジェクタのうち所定のプロジェクタが、マルチ投影用の複数の部分コンテンツ及びコンテンツ属性情報を(PCから)取得して、適切な担当プロジェクタに送信するようにした。このとき、当該プロジェクタは、コンテンツ属性情報及びレイアウト情報に基づいて各部分コンテンツの投影担当を判定し、部分コンテンツファイルを適切な担当プロジェクタに送信する。このようにすることで、複数のプロジェクタの投影により全体としてコンテンツの投影を構成する際に、プロジェクタに接続する外部機器(PC等)に特別なアプリケーションを必要とせず、簡単な手順でコンテンツを各プロジェクタに送信可能になる。すなわち、複数のプロジェクタの投影により全体としてコンテンツの投影を構成する場合に、各プロジェクタに適切な部分コンテンツを容易に配信することができる。
(実施形態2)
次に、実施形態2に係るマルチ投影システムについて説明する。図9には、本実施形態に係るマルチ投影システムの一例を示している。実施形態1との相違は、プロジェクタ100aと100bの投影領域の一部が重複(プロジェクタ100aの投影領域Aとプロジェクタ100bの投影領域Bとが重複領域900を構成)するように構成される点である。このような構成を可能にするため、後述するようにコンテンツ属性情報及びレイアウト情報に座標値が追加される。
次に、実施形態2に係るマルチ投影システムについて説明する。図9には、本実施形態に係るマルチ投影システムの一例を示している。実施形態1との相違は、プロジェクタ100aと100bの投影領域の一部が重複(プロジェクタ100aの投影領域Aとプロジェクタ100bの投影領域Bとが重複領域900を構成)するように構成される点である。このような構成を可能にするため、後述するようにコンテンツ属性情報及びレイアウト情報に座標値が追加される。
(部分コンテンツの生成処理)
PC200が実行するマルチ投影用の部分コンテンツの生成処理では、処理の流れは実施形態1と実質的に同一であるが、部分コンテンツ情報入力ウィンドウや生成するコンテンツ属性情報が異なる。このため、S301、S303、S304に係るこれらの相違点について重点的に説明し、重複する説明については同一の符号を付して説明を省略する。
PC200が実行するマルチ投影用の部分コンテンツの生成処理では、処理の流れは実施形態1と実質的に同一であるが、部分コンテンツ情報入力ウィンドウや生成するコンテンツ属性情報が異なる。このため、S301、S303、S304に係るこれらの相違点について重点的に説明し、重複する説明については同一の符号を付して説明を省略する。
図10(a)には、S301において、CPU201が表示部205に表示した、本実施形態に係る部分コンテンツ情報入力ウィンドウ1030の一例を示している。部分コンテンツ情報入力ウィンドウ1030は、エッジブレンド幅の入力欄1010、1020を有する。図示の例では、配置パターンのプルダウンメニュー420で1×2(プロジェクタを横に2台並べたレイアウト)を選択しているため、縦方向のエッジブレンド幅の入力欄1020はグレーアウトしている。横方向のエッジブレンド幅の入力欄1010には部分コンテンツの重複する幅を表す、例えば「500」画素が入力されている。なお、1方向3台以上の配置パターンであっても、簡単のため、同一方向に対して共通のエッジブレンド幅が設定されるものとするが、1台目と2台目のエッジブレンド幅と、2台目と3台目のエッジブレンド幅とで異なる値を設定できるようにしても良い。
図10(b)〜(d)には、S302においてCPU201が読み出す全体コンテンツと、S303においてCPU201が生成する部分コンテンツの例とを示している。全体コンテンツは図4(b)と同一であるが、説明のために主要な位置の左上隅からのピクセル数(幅3340、縦1080)を示している。
S303において、CPU101は、S301で設定した横方向のエッジブレンド幅に従って、「night_l.avi」と「night_r.avi」とが500画素の重複部分を持つように部分コンテンツを生成する。CPU101は、全体コンテンツの左半分とエッジブレンド幅500画素の半分とを加えた横幅1920画素の領域を、左側画面用部分コンテンツ(night_l.avi9としてROM203に格納する。同様に、右半分とエッジブレンド幅500画素の半分とを加えた横幅1920画素の領域を、右側画面用部分コンテンツとして(night_r.avi)としてROM203に格納する。
次に、図10(e)には、S304においてCPU201が生成するコンテンツ属性情報ファイルの例を示している。図4(e)に対して、全体コンテンツの解像度を表す「resolution」、エッジブレンド幅を表す「edgeblend_width」、各部分コンテンツの全体コンテンツに対する座標を表す「area_list」が追加されている。「resolution」は、全体コンテンツnight.aviの解像度3340×1080である。「edgeblend_width」は、縦横各方向のエッジブレンド幅であり、横方向のエッジブレンド幅は500である。縦方向のエッジブレンド幅は、配置パターンが1×2の場合は無意味なため、例えばダミーの値0を有する。「area_list」は、1つ目の部分コンテンツの領域「area1」が全体コンテンツの左上を原点とした座標で(0,0)〜(1919,1079)であることを示している。また、2つ目の部分コンテンツの領域「area2」が(1420,0)〜(3339,1079)であることを示す。「area_list」に記載の領域の順序は、次に記載の「file_list」のファイルの順序と対応する。図10(e)の例では、「area1」と「night_l.avi」が、「area2」と「night_r.avi」がそれぞれ対応する。
なお、本実施形態のコンテンツ属性情報ファイルの例では、「file_list」に位置情報を示す情報を記載していない。これは「file_list」と「area_list」の対応が既知であり、位置情報を計算可能なためである。
(プロジェクタのグルーピング処理)
次に、マルチ投影用のプロジェクタのグルーピング処理について説明する。処理の流れは図5に示したものと実質的に同一であるが、エッジブレンド設定メニューを用いる点でS501及びS503の一部が異なるため、相違点について説明する。
次に、マルチ投影用のプロジェクタのグルーピング処理について説明する。処理の流れは図5に示したものと実質的に同一であるが、エッジブレンド設定メニューを用いる点でS501及びS503の一部が異なるため、相違点について説明する。
S501では、図11(a)に示した配置パターン設定メニュー(図6(a)と同一)における配置パターンの選択後に、プロジェクタのCPU101は、エッジブレンド幅を設定するメニューを表示する。CPU101は、エッジブレンド設定メニューをVRAM106に格納し、エッジブレンド設定メニューを、投影制御部105に指示をして投影部104を介して投影する。そして、CPU101は、配置パターン設定メニューに対する操作部107を介したユーザ操作を監視し、配置パターンが決定されるのを待ち受ける。図11(b)は、本実施形態に係るエッジブレンド設定メニュー1110の一例を示している。この例では、図11(a)で配置パターン1×2(プロジェクタを横に2台並べた配置パターン602)を選択した場合を前提に、CPU101は、縦方向のエッジブレンド幅の入力欄1130はグレーアウトする。一方、横方向のエッジブレンド幅の入力欄1120には500画素と表示する。これらのエッジブレンド幅は、図10(a)と同様に、1方向3台以上の配置パターンであっても同一方向は共通であるものとするが、1台目と2台目のエッジブレンド幅と、2台目と3台目のエッジブレンド幅とで異なる値を設定できるようにしても良い。
次に、図11(d)は、CPU101がS503において生成するレイアウト情報ファイルの一例を示している。本実施形態の例では、全体コンテンツの解像度を表す「resolution」、エッジブレンド幅を表す「edgeblend_width」、各部分コンテンツの全体コンテンツに対する座標を表す「area_list」が追加される。これらの項目は、図10(e)に示したコンテンツ属性情報ファイルにおける対応する要素と同一である。「area_list」に記載の領域の順序は、次に記載の「pj_list」のファイルの順序と対応する。また、「pj_list」において位置情報を示す情報を記載しない点についても、図10(e)に示したコンテンツ属性情報ファイルと同様である。すなわち、「pj_list」と「area_list」の対応が既知であり、位置情報を計算可能なためである。
(ファイル追加処理)
本実施形態に係るファイル追加処理に係る流れも、実施形態と実質的に同一であるが、レイアウト情報及びコンテンツ属性情報により、配置パターンの照合(S803)と再生担当のプロジェクタの判定(S805)の具体的内容が実施形態1と一部異なる。
本実施形態に係るファイル追加処理に係る流れも、実施形態と実質的に同一であるが、レイアウト情報及びコンテンツ属性情報により、配置パターンの照合(S803)と再生担当のプロジェクタの判定(S805)の具体的内容が実施形態1と一部異なる。
S803では、CPU101は、「pattern」の照合に加え、図10(e)に示したコンテンツ属性情報ファイル及び図11(d)に示したレイアウト情報ファイルに含まれる各要素がそれぞれ一致するかを判定する。例えば、CPU101は「resolution」、「edgeblend_width」、及び「area_list」がそれぞれ一致するかを判定する。
S805では、CPU101は、アップロードされたコンテンツ属性情報ファイルと、レイアウト情報ファイルに含まれる座標値とに基づいて、担当プロジェクタを判定する。例えば、まず、CPU101は、アップロードされた部分コンテンツファイル「night_l.avi」について判定する。CPU101は、図10(e)に示したアップロードされたコンテンツ属性情報ファイル内の「file_list」を検索し、「night_l.avi」が何番目に記載されているか調べる。1番目に記載されているため、「area_list」の同じく1番目に記載されている領域「area1」が対応し、座標は(0,0)〜(1919,1079)であることがわかる。次に、図11(d)に示したレイアウト情報ファイルから同一の座標(0,0)〜(1919,1079)が何番目に記載されているか調べる。1番目に記載されている「area1」の座標が合致するため、「pj_list」で1番目に記載されている「192.168.1.1」が担当プロジェクタであることがわかる。「192.168.1.1」がプロジェクタ100aのIPアドレスであることが既知であるため、CPU101は、「night_l.avi」が自プロジェクタの担当であると判定する。
更に、CPU101は、2つ目の部分コンテンツファイル「night_r.avi」についても同様に、「192.168.1.2」が担当プロジェクタであることを特定し、自プロジェクタの担当ではないと判定する。CPU101は他の処理を実施形態1と同様に行って、その後本処理を終了する。
以上説明したように本実施形態では、コンテンツ属性情報ファイルとレイアウト情報ファイルにマルチ投影用の座標値を含めるようにした。このようにすることで、各プロジェクタによる投影についてより詳細な設定が可能となり、プロジェクタの配置や部分コンテンツの分割をより柔軟に行うことができる。
(実施形態3)
更に、実施形態3について説明する。本実施形態では、PC200からのファイルアップロードにおいて、まずコンテンツ属性情報ファイルをアップロードしたうえで部分コンテンツファイルを1つずつアップロードする。
更に、実施形態3について説明する。本実施形態では、PC200からのファイルアップロードにおいて、まずコンテンツ属性情報ファイルをアップロードしたうえで部分コンテンツファイルを1つずつアップロードする。
図12は、本実施形態に係るファイル追加処理の一連の動作を示している。なお、本処理は、ユーザが図7に示したファイル追加ボタン770をクリックした際に、CPU101が実行する。図8と同一の処理については同一の符号を付して説明を省略する。
S1201において、CPU101は、コンテンツ属性情報ファイルのアップロード要求を、ネットワークIF108を介してPC200へ送信する。これに対し、PC200のCPU201は、実施形態1と同様に、表示部205にファイル選択ウィンドウを表示し、ユーザが部分コンテンツのファイルを選択すると、それに対応するコンテンツ属性情報ファイルのみをプロジェクタ100aに送信する。S1202において、プロジェクタ100aのCPU101は、ネットワークIF108を介してコンテンツ属性情報ファイルを受信する。
S1203において、CPU101は、S803において配置パターンが一致すると判定したため、ネットワークIF108を介してPC200へ部分コンテンツファイルのアップロード要求を送信する。これに対し、PC200のCPU201は、ユーザが選択済みの部分コンテンツファイルから1のファイルを取り出してプロジェクタ100aに送信する。S1204において、プロジェクタ100aのCPU101は、ネットワークIF108を介してPC200からの部分コンテンツファイルを受信する。そして、CPU101は、S805〜S808の処理を実行する。
S1205において、CPU101は、全ての部分コンテンツファイルについて処理が完了したかを判定する。本実施形態における判定は、S1202で受信したコンテンツ属性情報ファイルに記載されている全てのファイルの受信を完了したか否かを判定することにより行う。CPU101は、全ての部分コンテンツファイルの受信が完了していれば本処理を終了し、未受信の部分コンテンツファイルがあれば、S1203に戻る。CPU101は他の処理を実施形態1と同様に行って、その後本処理を終了する。
以上説明したように本実施形態では、予め属性ファイルを受信したうえで部分コンテンツファイルを1つずつ受信し、自プロジェクタの担当ファイルであればコンテンツ保持部109に格納に格納するようにした。また、部分コンテンツファイルが他プロジェクタの担当ファイルであれば、担当プロジェクタに送信する。これのようにすることで、RAM102に格納される部分コンテンツファイルの数を限定する(上記例では常時1つにする)ことができる。従って、プロジェクタ100のRAM102のサイズが限定される場合であっても、より大きなサイズの部分コンテンツファイルを各プロジェクタに配信可能になり、サイズの大きな動画データを用いたマルチ投影システムを実現することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
101…CPU、102…RAM、103…ROM、104…投影部、107…操作部、108…ネットワークIF、201…CPU
Claims (16)
- 複数の部分コンテンツの投影を組み合わせて全体コンテンツの投影を構成するための、前記複数の部分コンテンツのいずれかを投影する投影装置であって、
他の投影装置と通信する通信手段と、
前記全体コンテンツの投影に用いる前記複数の部分コンテンツを取得する取得手段と、
前記全体コンテンツの投影を構成する前記複数の部分コンテンツの組み合わせを示すコンテンツ属性情報と、前記全体コンテンツの投影を構成する複数の投影装置の組み合わせを示すレイアウト情報とに基づいて、複数の投影装置に対する前記複数の部分コンテンツの配信を制御する制御手段と、を含み、
前記制御手段は、前記複数の部分コンテンツのうち、前記他の投影装置で投影する部分コンテンツを当該他の投影装置へ送信するように前記通信手段を制御する、ことを特徴とする投影装置。 - 前記制御手段は、前記コンテンツ属性情報と前記レイアウト情報とに基づいて、前記複数の部分コンテンツのそれぞれについて、自装置で投影する部分コンテンツであるか、前記他の投影装置で投影する部分コンテンツであるかを判定する判定手段を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
- 前記制御手段は、前記自装置で投影する部分コンテンツであると判定した部分コンテンツを自装置の記録手段に格納する、ことを特徴とする請求項2に記載の投影装置。
- 前記複数の部分コンテンツを投影するための投影装置の配置又は位置を決定するためのユーザ操作に基づいて、前記レイアウト情報を生成するレイアウト生成手段を更に有する、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の投影装置。
- 前記レイアウト情報は、前記複数の部分コンテンツを投影するための投影装置の配置又は位置と、該投影装置を識別する情報とを含む、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の投影装置。
- 前記投影装置を識別する情報は、投影装置のIPアドレスである、ことを特徴とする請求項5に記載の投影装置。
- 前記通信手段は、更に、外部装置から前記複数の部分コンテンツを受信し、
前記取得手段は、前記複数の部分コンテンツを、前記通信手段を介して取得することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の投影装置。 - 前記通信手段は、更に、前記外部装置から前記コンテンツ属性情報を受信する、ことを特徴とする請求項7に記載の投影装置。
- 前記通信手段は、更に、外部装置から前記全体コンテンツを受信し、
前記取得手段は、受信した全体コンテンツから前記複数の部分コンテンツを取得することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の投影装置。 - 前記外部装置の所定のアプリケーションで表示するための表示情報の提供と、前記所定のアプリケーションで表示された前記表示情報に対するユーザ操作を受信とを制御するサーバ手段を更に有し、
前記取得手段は、前記サーバ手段によって取得された前記ユーザ操作に基づいて、前記コンテンツ属性情報を取得するとともに前記受信した全体コンテンツから前記複数の部分コンテンツを取得する、ことを特徴とする請求項9に記載の投影装置。 - 前記コンテンツ属性情報は、前記複数の部分コンテンツを投影するための部分コンテンツの配置と、配置に対応する部分コンテンツを識別する情報とを含む、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の投影装置。
- 前記コンテンツ属性情報は、前記複数の部分コンテンツを投影するための部分コンテンツを投影する位置と、該位置に対応する部分コンテンツを識別する情報とを含む、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の投影装置。
- 前記制御手段は、更に、前記レイアウト情報を前記他の投影装置に送信するように前記通信手段を制御する、ことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の投影装置。
- 複数の部分コンテンツの投影を組み合わせて全体コンテンツの投影を構成するための、前記複数の部分コンテンツのいずれかを投影する投影装置であって、他の投影装置と通信する通信手段を有する投影装置の制御方法であって、
前記全体コンテンツの投影に用いる前記複数の部分コンテンツを取得する取得工程と、
前記全体コンテンツの投影を構成する前記複数の部分コンテンツの組み合わせを示すコンテンツ属性情報と、前記全体コンテンツの投影を構成する複数の投影装置の組み合わせを示すレイアウト情報とに基づいて、複数の投影装置に対する前記複数の部分コンテンツの配信を制御する制御工程と、を含み、
前記制御工程では、前記複数の部分コンテンツのうち、前記他の投影装置で投影する部分コンテンツを当該他の投影装置へ送信するように前記通信手段を制御する、ことを特徴とする投影装置の制御方法。 - コンピュータを、請求項1から13のいずれか1項に記載の投影装置の各手段として機能させるためのプログラム。
- 複数の部分コンテンツの投影を組み合わせて全体コンテンツの投影を構成するための、前記複数の部分コンテンツのいずれかを投影する投影装置と、送信装置とを含む投影システムであって、
前記投影装置は、
前記送信装置、及び他の投影装置と通信する通信手段と、
前記全体コンテンツの投影に用いる前記複数の部分コンテンツを、前記通信手段を介して前記送信装置から取得する取得手段と、
前記全体コンテンツの投影を構成する前記複数の部分コンテンツの組み合わせを示すコンテンツ属性情報と、前記全体コンテンツの投影を構成する複数の投影装置の組み合わせを示すレイアウト情報とに基づいて、複数の投影装置に対する前記複数の部分コンテンツの配信を制御する制御手段と、を含み、
前記制御手段は、前記複数の部分コンテンツのうち、前記他の投影装置で投影する部分コンテンツを当該他の投影装置へ送信するように前記通信手段を制御し、
前記送信装置は、
前記全体コンテンツから前記複数の部分コンテンツを生成するともに前記コンテンツ属性情報を生成する生成手段と、
前記複数の部分コンテンツと前記コンテンツ属性情報を前記投影装置に送信する送信手段とを有する、ことを特徴とする投影システム。
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