以下の詳細な説明は、図面を参照しながら読むべきであり、種々の図面中、同様の要素には、同様の参照番号が付されている。図面は、必ずしも縮尺どおりとは限らず、所定の実施形態を示しており、本発明の範囲を限定するようには意図されていない。以下の詳細な説明は、本発明の原理を限定するものではなく、あくまでも例を示すものである。この説明文は、当業者による発明の製造及び使用を明確に可能ならしめるものであり、出願時における発明を実施するための最良の形態と考えられるものを含む、発明の複数の実施形態、適応例、変形例、代替例、並びに使用例を述べるものである。
本明細書で使用する場合、「患者」又は「ユーザー」という用語は、いずれかのヒト又は動物被検体を指し、本発明のシステム又は方法をヒトへの使用に限定するようには意図されていないが、本発明のヒト患者への使用が、好ましい実施形態である。
「試料」という用語は、ある成分の有無、ある成分、例えば検体の濃度等といったいずれかの特性を定性的又は定量的な判定を行うように意図された、ある体積の液体、溶液、又は懸濁液を意味する。本発明の実施形態は、ヒト及び動物の全血試料に適用可能である。本明細書において記載されている本発明に関する典型的な試料としては、血液、血漿、血清、これらの懸濁液、及びヘマトクリット値が挙げられる。
発明を実施するための形態及び特許請求の範囲全体を通じて数値に関連して使用される際、用語「約」は、当業者が精通し許容できる精度の区間である。本用語に該当する範囲は、好ましくは±10%である。明記されない限り、上述の用語は、本明細書に記載され、特許請求の範囲に従う本発明の範囲を狭めることを意図しない。
図1Aは、検体計測器10を含む検体測定システム100を示す。検体計測器10は、図1Bのデータ管理ユニット(「DMU」)140を含む複数の構成要素を保持するハウジング11によって画定され、バイオセンサを受容するよう適切なサイズを有し、ハウジング11の片側に設けられるテストストリップポート22を更に含む。一実施形態によれば、検体計測器10は、手持ち式の血糖計測器であってもよく、バイオセンサは、血糖の測定を行う際、テストストリップポート22に挿入されるテストストリップ24の形態となる。本明細書で説明するように、テストストリップ24は、複数の形状及び構成候補の1つを有する配向可変テストストリップであってもよい。当該構成候補はそれぞれ、多数の異なる配向で、ストリップ24をテストストリップポート22に挿入可能とするテストストリップ設計に対応する。検体計測器10は、更に図1Aに示す複数のユーザーインターフェースボタン16、及びディスプレイ14を含み、これらはハウジング11の前面側に配置される。血糖検査に使用する際に操作可能となるよう、所定の数のグルコーステストストリップ24をハウジング11に格納してもよい。複数のユーザーインターフェースボタン16が、図1BのDMU 140に対応付けられており、これらのボタンは、データの入力を可能にし、データの出力を促し、ディスプレイ14に表示されるメニューをナビゲートし、コマンドの実行を開始させるように構成できる。出力データは、ディスプレイ14上に提示された検体濃度を表す値を含んでもよい。ディスプレイ14にプロンプトを表示し、ユーザーに入力を要求してもよく、それに対する応答が、計測器10の処理部によってコマンド処理を開始させても、検体計測器10のメモリモジュールに記憶されてもよい。具体的には、この例示的な実施形態によれば、ユーザーインターフェースボタン16は、例えば上下矢印のようなマーク、「OK」というテキスト文字等を含み、これにより、ユーザーを、ディスプレイ14に表示されるユーザーインターフェースを介して、ナビゲート可能になる。本明細書では、ボタン16は個別のスイッチとして示されているが、バーチャルボタンを有する、ディスプレイ14上のタッチスクリーンインターフェースを用いてもよい。
検体測定システム100の電子的構成要素は、例えば、ハウジング内11に配置され、本明細書に記載されるシステムのDMU 140を形成するプリント基板上に配置されてもよい。図1Bに、この実施形態のために、ハウジング11内に配設されたいくつかの電子サブシステムを、簡略化した概略的な形で示す。DMU 140は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、混合信号プロセッサ(「MSP」)、論理プログラミング可能デバイス(「FPGA」)、又はこれらの組み合わせである処理部122を含み、これは、以下に説明するようなプリント基板上に含まれるか接続される様々な電子モジュールに電気的に接続される。処理部122は、例えば、テストストリップポートコネクタ104(「SPC」)に、アナログフロントエンド(AFE)サブシステム125を介して電気的に接続されている。AFEサブシステム125は、血糖試験時にストリップポートコネクタ104に電気的に接続される。選択した検体濃度を測定するために、AFEサブシステム125は、ポテンシオスタットを使用して、血液試料が提供されたことを示す検体テストストリップ24の電極間の抵抗の大きさの変動を検出する。血液試料がテストストリップ24に提供された所定時間後に、事前に設定された電圧波形を、電極を介して試料に印加し、それにより電流が生成される。AFEサブシステム125は、図1Aに示すように、ディスプレイ14上に表示できるよう、測定された電流をデジタル形式に変換する。典型的には、検体濃度はデシリットル毎ミリグラム(mg/dl)又はリットル毎ミリモール(mmol/l)単位で表示される。処理部122は、ストリップポートコネクタ104、アナログフロントエンドサブシステム125からの入力を受け付けるよう構成することが可能であり、ポテンシオスタット機能及び電流測定機能の一部を担うこともできる。
上述のように、検体テストストリップ24はグルコース濃度を計測するためのテストストリップであってもよく、又は本明細書で各種実施形態が記載される複数の電気化学セル及び/又は試料チャンバを含む、生体状態の監視に適したその他検体であってもよい。テストストリップ24は、1つ又は複数の電極又は導電性コーティングを載せることができる、1つ又は複数の非孔質非導電性基板又は層により形成される。これら電極は、作用電極、基準電極、対電極、又は対/基準電極の組み合わせとして機能してもよい。電極構造を平らにするため、追加の非導電性層を設けてもよい。テストストリップ24はまた、複数の電気接点パッドを有してもよく、図2Aから4Eを参照に以下に説明するように、各電極は、少なくとも1つの電気接点パッドと電気的に接触されてもよい。これらの特徴のそれぞれについて、下記に詳細に述べる。ストリップポートコネクタ104は、変形可能な導電性突起部である電気接点を使用して、電気接点パッドと電気的にインターフェースを取るよう構成され、電極との電気的接触を確立することが可能である。テストストリップ24は更に、作用電極を含む、テストストリップ24内の1つ以上の電極の上に配設されている試薬層を有する。試薬層は、酵素及び伝達物質を含み得る。試薬層での使用に適する例示的な酵素としては、グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ(補酵素ピロロキノリンキノン「PQQ」依存性)、及びグルコースデヒドロゲナーゼ(補酵素フラビンアデニンジヌクレオチド「FAD」依存性)が挙げられる。グルコース判定に使用されるもの以外の酵素も使用可能で、その例としては乳酸用の乳酸デヒドロゲナーゼやヒドロキシ酪酸塩(ケトン体)用のヒドロキシ酪酸塩デヒドロゲナーゼが挙げられる。試薬層に使用するのに適した例示的な伝達物質としては、フェリシアニドがあり、この場合では酸化型である。所望のストリップ動作特性に応じて、例えばフェロセン、キノン、又はオスミウム系伝達物質のようなその他伝達物質も同様に使用可能である。試薬層は、加えられた試料中のグルコースを酵素的副産物に物理的に変換させ、その過程で試料のグルコース濃度値に比例した所定量の還元された伝達物質(例、フェロシアニド)を生成するように構成することができる。次いで、電極を使用して、事前に設定される電圧波形を試料に印加し、還元された伝達物質の濃度を、電流の大きさとして測定することが可能である。ディスプレイ14上への表示のために、マイクロコントローラ122が電流の大きさをグルコース濃度に変換することが可能である。このような電流測定を実行する例示的な検体計測器は、本出願にその内容がすべて含まれるよう、参照によって本明細書に援用される、発明の名称「System and Method for Measuring an Analyte in a Sample」の、米国特許出願公開第US 2009/0301899 A1号に記載されている。
ディスプレイモジュール119は、ディスプレイプロセッサ及びディスプレイバッファを含んでもよく、これらは処理部122の制御下で出力データを受信、表示するため、またユーザーインターフェース入力オプションを表示するために、電気的インターフェース123を通して処理部122に電気的に接続される。メニューオプション等のユーザーインターフェースの構造は、ユーザーインターフェースモジュール103に記憶されており、血糖測定システム100のユーザーに対してメニューオプションを表示するために、処理部122によってアクセス可能である。音声モジュール120は、DMU 140によって受信又は記憶された音声データを出力するためのスピーカー121を備える。音声出力は、例えば通知、注意、及び警告を含んでもよく、あるいは、ディスプレイ14に表示されるディスプレイデータと併せて再生される音声データを含んでもよい。このような記憶された音声データは、処理部122によりアクセス可能であり、適切な時に再生データとして実行され得る。音声出力の音量は、処理部122によって制御され、プロセッサによって決定された、又はユーザーが調節した音量設定を、設定モジュール105に記憶できる。キーパッドモジュール102は、ユーザーインターフェースボタン16又はキーパッドを介して入力を受信し、当該入力内容は処理され、電気的インターフェース123を通して処理部122に送信される。処理部122は、血糖測定の日付及び時間を記録するためのプリント基板に接続されたデジタル時刻機構へ、電気的にアクセス可能であってもよく、したがってこのデジタル時刻機構は、必要に応じてその後、アクセス、更新、又は表示されてもよい。
あるいは、ディスプレイ14は、バックライトを含むことができ、その輝度は、光源制御モジュール115を介して処理部122によって制御され得る。同様に、ユーザーインターフェースボタン16は、ボタンの光出力を制御する処理部122に電気的に接続されたLED光源により点灯されてもよい。光源モジュール115は、ディスプレイバックライト及び処理部122に電気的に接続される。全ての光源の初期明るさ設定は、ユーザーによって調整される設定とともに、設定モジュール105内に記憶され、処理部122によってアクセス及び調節可能である。
メモリモジュール101は、通信インターフェース123上の処理部122に電気的に接続されるものであって、揮発性ランダムアクセスメモリ(「RAM」)112、読み取り専用メモリ(「ROM」)又はフラッシュメモリを含み得る不揮発性メモリ113、例えば、USBデータポートを介して外部可搬型メモリデバイスに接続するための回路114等を含むがこれらに限定されることはない。外部メモリ装置としては、サムドライブに収容されたフラッシュメモリ装置、可搬性ハードディスクドライブ、データカード、又はその他任意の形態の電子記憶装置を含んでもよい。本明細書で説明するように、オンボードメモリは、検体計測器10の操作の際に、処理部122によって実行されるプログラムとして、様々な埋め込みアプリケーションや記憶されたアルゴリズムを含むことができる。オンボードメモリは、血糖測定に関連する日付及び時間を含む、ユーザーの血糖測定履歴の記憶にも用いることができる。以下に記載される検体計測器10又はデータポート13の無線通信機能により、このような測定データは、有線又は無線送信を介して接続されたコンピューター又はその他の処理装置に送信されてもよい。
無線モジュール106は、1つ以上の内部のデジタルアンテナ107を介した無線デジタルデータ送信及び受信のための送受信回路を含むことが可能であり、これは電気的インターフェース123を介して処理部122に電気的に接続される。無線送受信回路は、集積回路チップ、チップセット、処理部122を介して操作可能なプログラム可能機能、又はこれらの組み合わせであってもよい。各無線送受信回路は、様々な無線送信規格に準拠する。例えば、無線送受信回路108は、WiFi(登録商標)として知られているワイヤレスローカルエリアネットワークIEEE 802.11の規格に準拠してもよい。送受信回路108は、検体計測器10に近接するWiFi(登録商標)アクセスポイントを検出するとともに、検出したそのWiFi(登録商標)アクセスポイントからデータを送受信するように構成されてもよい。無線送受信回路109は、Bluetooth(登録商標) Low Energy規格に準拠し、検体計測器10に近接する別のBluetooth(登録商標) Smart型中央装置と通信するよう構成されてもよい。無線送受信回路110は、近距離線通信(「NFC」)規格に準拠し、例えば検体計測器10に近接する別のNFC準拠装置と無線通信を確立するよう構成される。無線送受信回路111は、移動体通信ネットワークとの移動体通信用の回路を備えてもよく、利用可能な移動体通信タワーを検出して、それにリンクするように構成されている。
電力供給モジュール116は、ハウジング11内の全てのモジュール、及び処理部122に電気的に接続され、これらに電力を供給する。電源モジュール116は、標準又は充電式電池118、又は検体計測器10がAC電源に接続されたときに起動されるAC電源117を含んでもよい。電力供給モジュール116はまた、電気的インターフェース123を介して処理部122に電気的に接続されて処理部122に電力を供給しているため、処理部122は、バッテリー電力モードの電源モジュール116に残っている電力レベルを監視することが可能である。
図2Aから2Eは、略平坦(平面状)な矩形テストストリップ200の例示的実施形態を示し、矩形テストストリップ200は、テストストリップ200により画定される平面でテストストリップ24が回転することで得られる、少なくとも4つの配向のいずれかで検体計測器100のテストストリップポート22に挿入されることで、検体測定に使用できる。図2Aから2Cに示すように、テストストリップ200は概して、完全に組み立てられたテストストリップ200の下層210、上層230及びその間のスペーサ層220の3層により画定される。上下層230、210は、それぞれ基板ベースを画定するものであり、不活性(非導電性)支持又は下地材料でできており、その上に、形成された電気化学テストストリップの作業、基準、対、又は基準/対の組み合わせの電極を形成する導電性材料を、スパッタリング、スクリーン印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷又はその他方法により堆積する。不活性下地材料は、形成されたそれぞれの電極及びテストストリップ全体を適切に構造的支持するのに十分な剛性を有する。そのような適切な材料としては、プラスチック(例えばPET、PETG、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル)シリコン、セラミック、ガラス等が挙げられる。導電性材料は好ましくは金属又は非金属であるが、ここでの金属とはパラジウム(Pd)、金(Au)、プラチナ、銀、イリジウム、ドープ酸化イリジウムスズ、酸化イリジウムスズを含み、非金属とは炭素、ドープ炭素等を含む。同様に/あるいは、Au−Au又はAu−Pdのように、上下層230、210に金属を使用してもよい。
この特定の実施形態の層210、230は、片側に導電性コーティングがスパッタリングされたポリエステルシートから作製されてもよい。下層210については、その(組立後に)内側に導電性コーティングが形成されるように、ポリエステルシートにパラジウムコーティング214をスパッタリングしてもよい。このポリエステルシートを、図2Aに示すような略矩形状に切断し、対向する角212は面取りされ、下層の中心の略矩形領域も切り抜かれ、層を貫通する開口218が形成される。導電層214上に、下層210の中央開口218のある内縁から外縁又は外周まで延びる細長パターンの試薬フィルム216を設けてもよい。試薬フィルム216が導電層214に設けられるのは、下層210がポリエステルシートから切り抜かれる前でも後でもよいことが理解されよう。
図2Bを参照に、スペーサ層220は、ポリエステル又はプラスチック(PET、PETG、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリスチレン)、セラミック、ガラス等のその他非導電性材料のシートから形成されてもよく、その両側に接着剤が塗られる。組み立てられたテストストリップの電気化学セル用の空間を画定するスペーサ層220の厚さは、約50から500ミクロンの間で可変であり、多くの場合約50から150ミクロンの範囲である。この特定の実施形態によると、接着剤がコーティングされたポリエステル製スペーサ層220は、4つの対称形状のポリエステル部位226を有し、それらはそれぞれ厚さが約95ミクロンで、角222が面取りされており、隣接する部位226同士は、テストストリップ220が完全に組み立てられた状態では、間に経路又は試料チャンバ224が形成されるように離間している。用途に応じて、具体的な寸法を容易に変更できる。スペーサ部位226の両側の接着剤コーティングにより、上下層230、210が中間に配置されたスペーサ層220に固定される。テストストリップ200が組み立てられると、スペーサ層220の部位226のうちの2つの面取りされた角222が、下層210の2つの面取り角に位置合わせされ、試料チャンバ224は、下層210の導電性コーティング214上の試薬層216の細長パターンに位置合わせされ、スペーサ層の開口228は、下層210の開口218に位置合わせされる。
図2Cに示すように、上層230の(組立後)内側に導電性コーティングが形成されるよう、本実施形態ではポリエステルシートで形成された上層230は、金コーティング234がその片側にスパッタリングされてもよい。このポリエステルシートを、図2Cに示すような略矩形状に切断し、対向する角232は面取りされ、上層230の中心の略矩形の開口238が切り抜かれる。試薬フィルム216は下層210に配置されるように図示しているが、当業者には図2Aに示すものと同様のパターンで、上層230の導電性層234のみに配置されてもよく、あるいは上下層230、210にそれぞれ配置されてもよいことが理解されよう。テストストリップ200が組み立てられると、図2Dに示すように、上層230の面取りされた角232は、下層210の面取りされていない角に隣接し、スペーサ層220の面取りされた角222のうちの2つに対して位置合わせされる。上述の通り、スペーサ層220部位226の両側に設けられた接着剤により、上下層230、210は当該層に固定される。試料チャンバ224が透明な上層230とその上の金コーティング234を通じて視認可能となるよう、上層230は、透明ポリエステルシートにより作製されてもよい。
特に図2D、2Eに示すように、本実施形態に係る組み立てられた矩形テストストリップ200は、4つの試料チャンバ224又は電気化学セルを有し、それらはそれぞれ、テストストリップ200の1つの外縁(側)又は外周における試料チャンバ入口から、テストストリップ200の中央開口207がある内縁まで延在し、テスト計測器10のユーザーが入口のうち1つから提供した試料を収容する。各試料チャンバ224は、電極又は導電性コーティング214、234を有する対向する壁により画定され、導電性コーティング214、234の一方又は両方の上に試薬フィルムが配置され、試料チャンバ224に入れられた試料に露出し、接触により混ざるようにしてもよい。各試料チャンバ224は更に、隣接するスペーサ部位226により形成される対向する壁により画定される。組み立てられたテストストリップ200は、その各角に接点パッド215、235を有し、下層210のパラジウムコーティング214又は上層230の金コーティング234が露出する部位を有する。上下層230、210それぞれの面取りされた角と面取りされていない角を位置合わせすることで、組立中に導電性金属層214、234は導体パッド215、235が形成されるように露出し、接点パッド215、235は、テスト計測器10(これら図では不図示)のストリップポートコネクタ104内に配置された変形可能な金属導体又は突起206への電気的な接触確立に供される。
更に図2D、2Eに示すように、接点パッド215は上層230に向けて上方に向き、下層210の導電性コーティング214が露出する部位を含み、テストストリップ200の対向する角に配置される。同様に、接点パッド235は下層210に向けて下方に向き、上層210の導電性コーティング234が露出する部位を含み、テストストリップ200の対向する角に配置される。矢印240は、テストストリップポート22へのテストストリップ200の挿入の方向を示し、テストストリップ200は上下層210、230のどちらかが上方を向いている状態で挿入されてもよい。テストストリップ200が、ストリップポートコネクタ104を有するテストストリップポート22に挿入されると、4つの試料チャンバ224の4つの入口のうち1つは、テスト計測器10のユーザーにより提供される試料を内部に収容できるよう、露出し、操作可能となる。
特に図2Eに示すように、ストリップポートコネクタ回路104内にテストストリップが挿入されていないと、突起208の上下導体は、変形するよう付勢され、互いに且つ突起206の上下導体に電気的に接触する。この特定の実施形態によれば、テストストリップ200がストリップポートコネクタ回路104に挿入されると、接点パッド215の導電性コーティング214が突起208の上部導電性構造に電気的に接触し、接点パッド235の導電性コーティング234が突起206の下方導体に電気的に接触する。この特定の実施形態によれば、テストストリップが180°回転されても、同様に電気的接触が確立される。ストリップポート22内のテストストリップ200の別の配向候補としては、例えば90°又は270°回転されるものであり、接点パッド235の導電性コーティング234が突起208の下方導体と電気的に接触し、接点パッド215の導電性コーティング214が突起206の上方導体と電気的に接触する。テストストリップ24が挿入され、試料が入れられると、通常動作手順同様に試料評価が行われる。こうして、ストリップポートコネクタ104は突起206、208を介して電気信号を送り、当該信号は上下層230、210の導電性フィルム214、234を通じて、また4つの試料チャンバ224のうちの1つの試料が内部の試薬層に混ざって形成された電気化学セルを通じて送られる。
図3Aから3Eは、略平坦(平面状)な矩形テストストリップ300の別の例示的実施形態を示し、テストストリップ300は、少なくとも4つの配向のいずれかで検体計測器100のテストストリップポート22に挿入されることで、検体測定に使用できる。図3Aから3Cを参照すると、テストストリップ300は概して、完全に組み立てられたテストストリップ300の下層310、上層330及びその間のスペーサ層320の3層により画定される。上下層330、310はそれぞれ、ポリエステル又はその他適切な非導電性不活性材料のシートから作製され、片側に導電性コーティングがスパッタリングされたものであってもよい。本実施形態の下層310については、その(組立後に)内側に導電性コーティングが形成されるように、ポリエステルシートにパラジウムコーティング314をスパッタリングする。ポリエステルシートを、図3Aに示すような略矩形状に切断し、各側縁又は外周が切り抜かれ、切り欠き312が設けられ、下層の中央の略矩形部も切り抜かれ、層を貫通する開口318が形成される。導電層314上に、下層310の中央開口318のある内縁又は角から、下層310の2つの対向する外縁又は角まで延びる細長パターンの試薬フィルム316を設けてもよい。試薬フィルム316が導電層314に設けられるのは、下層310がポリエステルシートから切り出される前でも後でもよいことが理解されよう。
図3Bに示すように、スペーサ層320はポリエステル又はその他適切な不活性且つ構造的支持可能な材料のシートから形成され、接着剤が両側に設けられたものであってもよい。ポリエステルスペーサ層320は、それぞれ厚さが約95ミクロンの、2つの対称形状のポリエステル部位326を有してもよく、各部位326はその2箇所で切り抜かれ、2つの切り欠き322が形成されている。2つのスペーサ部位326は、テストストリップ300が完全に組み立てられたとき、間に経路又は試料チャンバ324が形成されるよう、互いに離間する。スペーサ部位326の両側の接着剤コーティングにより、上下層330、310がスペーサ層320に固定される。2つのスペーサ層部位326の各側の切り欠き322の1つは、下層310の各辺の切り欠き312に位置合わせされる。テストストリップ300が組み立てられると、試料チャンバ324は、下層310の導電性コーティング314上の試薬層316の細長パターンに位置合わされ、スペーサ層の開口328は、下層310の開口318に位置合わせされる。
図3Cに示すように、上層330の(組立後)内側に導電性コーティングが形成されるよう、本実施形態ではポリエステルシートで形成された上層330は、金コーティング334がその片側にスパッタリングされてもよい。ポリエステルシートを、図3Cに示すような略矩形状に切断し、各辺の切り欠き332が切り抜かれる、上層330の中央の略矩形領域の開口338も切り抜かれる。試薬フィルム316は下層310に配置されるように図示しているが、当業者には図3Aに示すものと同様のパターンで、同様にして上層330の導電性層334に配置されてもよく、あるいは上下層330、310にそれぞれ配置されてもよいことが理解されよう。テストストリップ300が組み立てられると、上層330の切り欠き332は、2つのスペーサ層部位326の各辺の切り欠き322の1つに位置合わせされる。上述の通り、スペーサ層320部位326の両側に設けられた接着剤により、上下層330、310は当該層に固定される。試料チャンバ324が透明な上層330とその上の金コーティング334を通じて視認可能となるよう、上層330は、透明ポリエステルシートにより作製されてもよい。
特に図3D、3Eに示すように、本実施形態に係る、組み立てられた矩形テストストリップ300は、2つの試料チャンバ324又は電気化学セルを有し、それらはそれぞれ、テストストリップ300の1つの外縁(側)又は外周における試料チャンバ入口から、テストストリップ300の中央開口307がある内縁まで延在し、テスト計測器10のユーザーが入口から提供した試料を収容する。各試料チャンバ324は、電極又は導電性コーティング314、334を有する、対向する壁により画定され、導電性コーティング314、334の一方又は両方の上に試薬フィルムが配置され、試料チャンバ324に入れられた試料に露出し、接触により混ざるようにしてもよい。各試料チャンバ324は更に、隣接するスペーサ部位326により形成される対向する壁により画定される。組み立てられたテストストリップ300は、その各側に2つの接点パッド315、335を有し、下層310のパラジウムコーティング314が露出する部位と、上層330の、金コーティング334が露出する部位とを有する。組立中に上下層330、310それぞれの切り欠きが設けられた辺を位置合わせすることで、導電性金属層314、334は接点パッド315、335が形成されるように露出し、接点パッド315、335は、テスト計測器10のストリップポートコネクタ104内に配置された変形可能な金属導体又は突起306、308への電気的接触確立に供される。
図3D、3Eに示すように、接点パッド315は上層330に向けて上方に向き、上層310の導電性コーティング314が露出する部位を含み、テストストリップ300の各側又は外周に1つ設けられる。同様に、接点パッド335は下層310に向けて下方に向き、下層310の導電性コーティング334が露出する部位を含み、テストストリップ300の各側又は外周に1つ設けられて、テストストリップ300の4辺それぞれに一対の接点パッドが形成される。矢印340は、テストストリップポート22へのテストストリップ300の挿入の方向を示し、テストストリップ300は上下層310、330のどちらかが上方を向いている状態で挿入されてもよい。テストストリップ300が、ストリップポートコネクタ104テストストリップポート22に挿入されると、2つの試料チャンバ324の2つの入口は、テスト計測器10のユーザーにより提供される試料を内部に収容できるよう、露出し、作業可能となる。
特に図3Eに示すように、ストリップポートコネクタ回路104内にテストストリップが挿入されていないと、突起308の上下導体は、変形するよう付勢され、互いに突起306の上下導電性構造に電気的に接触する。テストストリップ300がストリップポートコネクタ回路104に挿入されると、接点パッド315の導電性コーティング314が突起308の上部導体に電気的に接触し、接点パッド335の導電性コーティング334が突起306の下部導電性構造に電気的に接触する。ストリップポート22内のテストストリップ300の別の配向候補としては、例えば90°又は270°回転されるものであり、この場合でも突起306、308と導電性コーティング314、334とが同様に電気的に接触する。テストストリップ24が挿入され、試料が入れられると、通常動作手順同様に試料評価が行われる。ストリップポートコネクタ104は突起306、308を介して電気信号を送り、当該信号は上下層330、310の導電性表面314、334を通じて、4つの試料チャンバ324のうちの1つの試料が内部の試薬層に混ざって形成された電気化学セル又はチャンバを通じて送られる。
本明細書で説明された突起206、208、306、308はそれぞれ、可変形バネアームを有し、当該アームは導電性金属材料で作製され、テスト計測器10のユーザーによりテストストリップポート22への挿入の際に、テストストリップ200、300から離れるように変形する。突起206、208、306、308は、テストストリップが挿入されていないときには電気的に短絡してもよく、それにより共通電圧の単一回路ノードが形成される。テストストリップが挿入され、本明細書に記載されている検体測定が計測器10によって実施される場合、可撓性ばねアームは、それぞれ接点パッド215、235、315、335に電気的接触し、テストストリップ400を間に固定するのに十分な圧縮力を提供する。
図4Aから4Eは、略平坦(平面状)な矩形テストストリップ400の更に別の例示的実施形態を示し、テストストリップ400は、少なくとも8つの配向のいずれかで検体計測器100のテストストリップポート22に挿入されることで、検体測定に使用できる。図4Aから4Cを参照すると、テストストリップ400は概して、完全に組み立てられたテストストリップ400の下層410、上層430及びその間のスペーサ層420の3層により画定される。上下層430、410はそれぞれ、ポリエステル又はその他非導電性材料のシートから作製され、片側に導電性コーティングがスパッタリングされたものであってもよい。本実施形態に係る下層410については、その(組立後に)内側に導電性コーティングが形成されるように、ポリエステルシートにパラジウムコーティング414をスパッタリングしてもよい。ポリエステルシートを、図4Aに示すような略円形状に切断し、下層の中心の略矩形領域も切り抜かれ、層を貫通する開口418が形成される。試薬フィルム416は、車輪のスポークのように、導電性層414上に複数の細長パターンとして配置されてもよく、それらパターンは、中央開口418のある内縁から放射状に直接下層410の外縁又は外周に延在する。試薬フィルム416が導電層414に設けられるのは、下円形層410がポリエステルシートから切り出される前でも後でもよいことが理解されよう。
図4Bに示すように、スペーサ層420はポリエステル又はその他適切な不活性且つ構造的支持可能な材料のシートから形成され、接着剤が両側に設けられたものであってもよい。この特定の実施形態によると、ポリエステル製スペーサ層420は、約8つの対称形状のポリエステル部位426を有し、それらはそれぞれ厚さが約95ミクロンで、隣接する部位426同士は、テストストリップ400が完全に組み立てられた状態では、間に経路又は試料チャンバ424が形成されるように離間している。スペーサ部位426の両側の接着剤コーティングにより、上下層430、410がスペーサ層420に固定される。試料チャンバ424は、下層410の導電性コーティング414上の試薬層416の細長パターンに位置合わせされる。テストストリップ400が組み立てられたとき、下層410の開口418が中央開口428の中心に来るよう、スペーサ層内の中央開口428が位置決めされる。
図4Cに示すように、本実施形態に係る上層430は、その片側にスパッタリングされた金コーティング434を有し、これにより上層430の(組立後)内側に導電性コーティングが形成される。一連のスロット432が、上層430から切り抜かれ、それを通じて下層410上の導電性コーティング414に接触可能となる。スロットは、上層430を貫通する略円形パターン438を形成してもよい。円形パターン438の直径は、下層410の中央開口418の直径よりも大きく、スペーサ層420の中央開口428の直径以下である。ポリエステルシートを図4Cに示すように略円形が得られるように切断してもよい。試薬フィルム416は下層410に配置されるように図示しているが、当業者には図4Aに示すものと同様のパターンで、上層430の導電性層434のみに配置されてもよく、あるいは上下層430、410にそれぞれ配置されてもよいことが理解されよう。一実施形態において、テストストリップ400が組み立てられると、上層430のスロット432の円形パターン438は、スペーサ層420の試料チャンバ424に位置合わせされてもよく、これにより、過度に「ウィッキング」した試料の開口428への漏入防止が促される。図4Dに示すように、上側430に向かう方向で、組み立てられたテストストリップ400を見ると、下層410上の導電性コーティング414は、各スロット432内で露出している。図4Eに示すように、下側410に向かう方向で、組み立てられたテストストリップ400を見ると、上側430の導電性コーティング434は下側410の開口418内で露出している。上述の通り、スペーサ層420部位426の両側に設けられた接着剤により、上下層430、410はそれぞれ当該層に固定される。試料チャンバ424が透明な上層430とその上の金コーティング434を通じて視認可能となるよう、上層430は、透明ポリエステルシートにより作製されてもよい。
特に図4D、4Eに示すように、本実施形態に係る、組み立てられた円形テストストリップ400は、8つの試料チャンバ424又は電気化学セルを有し、それらはそれぞれ、1つの外縁又は外周における試料チャンバ入口から、テストストリップ400の中心まで延在し、テスト計測器10のユーザーが入口から提供した試料を収容する。テストストリップ400の外縁における試料チャンバ424の入口はそれぞれ、外縁又は外周に沿って略等間隔で配置される。図4D、4Eに示す例示的実施形態において、テストストリップ400は8つの試料チャンバ424を有する。各試料チャンバ424は、電極又は導電性コーティング414、434を有する、対向する壁により画定され、導電性コーティング414、434の一方又は両方の上に試薬フィルム416が配置され、試料チャンバ424に入れられた試料に露出し、接触により混ざるようにしてもよい。各試料チャンバ424は更に、隣接するスペーサ部位426により形成される対向する壁により画定される。別の実施形態では、図4D、4Eに一例を示す複数の開口又は孔436が、テストストリップ400を貫通して形成されてよく、当該開口又は孔436は打ち抜き器具により直接、スロット423近傍の試料チャンバ424の一端で、各試料チャンバ424を貫通して形成される。当該孔436は、提供された試料の接点パッド435上への漏出防止に寄与し得るものであり、試料チャンバ424の容積均一化も保証し得るものである。
組立中に3層410から430の外縁を揃えることで、導電性コーティング414、434は、テスト計測器10のストリップポートコネクタ104内に配置された突起への電気的接触のため、接点パッド415、435が形成されるように露出されてもよい。したがって、組み立てられたテストストリップ400は、図4Dに示すように、8つのスロット432を通じて組み立てられたテストストリップ400の上側から操作可能な8つの接点パッド415を有し、8つの接点パッド415は下層410上のパラジウムコーティング414の露出部分を有する。変形可能金属突起は、テスト計測器10のストリップポートコネクタ104内に配置されてもよく、それにより矢印440で示す約8つの異なる配向のうち任意の配向で挿入されると、少なくとも1つの接点パッド415に対して電気的接触が確立する。突起は、並んだ(隣接)2つの導体を有するように構成されてもよく、それにより導体の少なくとも1つが隣接するスロット432に間隙が空くことを防ぎ、対応するスロット432内の接点パッド415の1つに係合する。そのように並んだ導体を有する突起により、円形のテストストリップ400があらゆる配向でテストストリップポート22内に挿入でき、配向が矢印440で示す8つの配向に限られるものではない。組み立てられたテストストリップ400は、図4Eに示すように、下層410の中央開口418を通じて、組み立てられたテストストリップ400の下側から操作可能な接点パッド435を有し、接点パッド435は下層430上の金コーティング434の露出部分を有する。少なくとも1つの変形可能金属突起は、テスト計測器10のストリップポートコネクタ104内に配置されてもよく、これにより任意の配向でテストストリップが挿入されても、テストストリップ400の配向により接点パッド435の中心位置が変化することがないため、接点パッド435への電気的接触が確立される。
テストストリップ400が、ストリップポートコネクタ104テストストリップポート22に挿入されると、8つの試料チャンバ424の少なくとも1つの入口は、テスト計測器10のユーザーにより提供される試料操作可能となる。試料が入れられると、通常動作手順同様に試料評価が行われる。ストリップポートコネクタ104は接点パッド415、435に電気的に接続された突起を介して電気信号を送り、当該信号は上下層430、410の導電性フィルム414、434を通じて、8つの試料チャンバ424のうちの1つの試料が内部の試薬層416に混ざって形成された電気化学セルを通じて送られる。
当業者は、本明細書で説明されたテストストリップの実施形態200、300、400が図示以外の多様な構成であってもよく、本明細書に開示され、当該技術分野において既知の特徴の任意の組み合わせを含んでもよいことを認識するであろう。例えば、テストストリップは三角形、六角形、八角形等の、本明細書で説明された矩形4辺の実施形態とは辺の数が異なる、任意の正多角形を有してもよい。更に、各テストストリップ200、300、400の試料チャンバは任意の位置に設けられて、試料内の同一(グルコース)及び/又は別々の検体を測定するものであってもよい。
テストストリップ200、300、400は、様々な構成を有することができるが、典型的には、取扱い性と検体測定システム100への接続を可能にするように、十分な構造的一体性を有する、剛体、半剛体、又は可撓性層の形態をしている。なお、本明細書で使用される「矩形」という用語は、正方形構造も含む。本明細書で開示された全実施形態において、テストストリップ層は、本明細書で説明された実施形態で使用されるポリエステル以外の、図2Aから2Eを参照に本明細書で説明されたプラスチック、ポリマー、又はその他材料のような、様々な不活性支持又は下地材料で形成されてもよい。テストストリップ層の材料は、典型的に、絶縁性(非伝導性)であるものであり、不活性及び/又は電気化学的に非機能性であり得、ここでは、それらは、経時的に容易に腐食せず、テストストリップの試料チャンバに適用される試料と化学反応もしない。上下非導電性層の導電性層又はコーティングは、本明細書において図2Aから2Eを参照に説明されたような金及びパラジウム以外の金属コーティングをスパッタリングしたものであってもよく、金属箔シートのような導電性シートを非導電性上下層に貼り付けてもよい。導電性層又はコーティングは、導電性がテストストリップの保管中に変化しないよう、耐腐食性を有するべきである。導電性層に、例えばメルカプトエタン・スルホン酸等の生体由来の原則水性試料で、事前に形成された試料チャンバが満たされることに寄与するような適切な材料を混ぜてもよい。同様に、例示的テストストリップの実施形態200、300、400で形成されるスペーサ層は、様々な構成、厚さを有してもよく、本明細書で図2Bを参照して説明したように、ポリエステル又はプラスチック(PET、PETG、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリスチレン)、セラミック、ガラス等のその他非導電性材料のシートから形成され、その両側に接着剤が塗られるものであってもよい。
当業者であれば分かるように、本発明の態様は、処理システム、方法、又は装置として具体化できる。したがって、本発明の態様は、全体がハードウェアの実施形態、全体がソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、又はソフトウェアとハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形をとってもよく、これらはいずれも、本明細書では、概して、「回路」、「モジュール」、「サブシステム」、及び/又は「システム」と称してもよい。更に、本発明の態様は、1つ又は2つ以上のコンピューター読み取り可能媒体中に具現化されたコンピュータープログラム製品の形態をとってもよく、前記媒体は、コンピューター読み取り可能なプログラムコードが内部に具現化されている。
実行される動作や測定を表すプログラムコード及び/又はデータは、任意の適切な媒体を用いて記憶でき、その媒体としては、1つ以上のコンピューター読み取り可能媒体の任意の組み合わせが挙げられるが、これに限定されない。コンピューター可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体のシステム、装置、若しくはデバイス、又はこれらのいずれかの好適な組み合わせであってもよい。コンピューター可読記憶媒体の更に具体的な例としては、1本以上の配線を有する電気的接続、ポータブルコンピューターディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM若しくはフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯型コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CR−ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又はこれらのいずれかの好適な組み合わせが挙げられる。本明細書との関連においては、コンピューター可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって使用されるか、又は命令実行システム、装置、若しくはデバイスとの関連で使用されるプログラムを収容又は記憶できる有形かつ非一時的ないずれかの媒体であってもよい。
実行される動作や測定を表すプログラムコード及び/又はデータは、任意の適切な媒体を用いて送信でき、その媒体としては、無線、有線、光ファイバーケーブル、RF等、又はこれらのいずれかの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
特定の変形形態と説明図に関して、本発明を説明してきたが、当業者であれば、本発明は、記載されている変形形態又は図に限定されないことを認識するであろう。加えて、上述の方法及び工程が特定の順序で起こる特定の事象を示している場合、当業者であれば、特定の工程の順序が変更可能であり、かかる変更が本発明の変形例によるものであることを認識するであろう。更に、それらの工程のうちのある特定の工程は、可能であれば並行したプロセスで同時に行われても、上述のように順次行われてもよい。開示の趣旨及び特許請求の範囲に見出される本発明の同等物の範囲の内にある本発明の変形が存在する限りにおいて、本特許請求がこうした変形例をも包含することが意図されるところである。