JP2019090269A - 地中変位測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】切羽通過前の先行変位を含む全変位に基づいて、切羽近傍周辺地山におけるトンネル径方向の地中変位を把握することの可能な、地中変位測定方法を提供する。【解決手段】トンネル構築予定領域周辺の地山にトンネルの掘削方向に向けて、切羽前方の変位量を測定する計測点を長さ方向に複数備えた先行変位計を、前記トンネルの軸線から徐々に離間するように設置した後、前記トンネルの掘削作業を開始し、切羽の進行に応じて前記計測点各々で変位量を測定し、該計測点の変位量をそれぞれ、前記計測点をトンネル軸線と直交する所定の仮想断面上に投影し、投影した該変位量に基づいて前記計測点各々におけるトンネル径方向の地中変位を把握する【選択図】図3

Description

本発明は、トンネル掘削時に生じるトンネル周辺地山の変形挙動を把握するための地中変位測定方法に関する。
トンネル構造物を施工するにあたっては、施工中に様々な測定を行い、トンネル構造物の安定性と安全性を確認するとともに、設計・施工の妥当性を評価し、トンネル掘削に伴う周辺地山の挙動や周辺構造物への影響等を把握している。
なかでも、地中変位測定は、トンネル周辺地山におけるひずみ分布を推定し、また、ゆるみ領域を把握するべく、掘削により生じる地山のトンネル径方向の変位量を測定するものである。その測定方法は、例えば、特許文献1に開示されているように、トンネルの内空より地中変位計を地山のトンネル径方向に向けて放射状に複数設置し、地中変位計の各々において一定の間隔をあけた複数地点で地山の変位量を測定する。これにより、地中変位計の配置位置ごとで、複数地点の変位量からトンネル径方向の地中変位を把握する。
特開2007−333638号公報
しかし、地中変位計は切羽が通過した後の地山に設置されるため、測定された地山の変位量には、切羽通過前より地山に生じている先行変位や、切羽通過から測定開始までに生じた初期変位が含まれていない。これら先行変位や初期変位が、掘削作業に起因してトンネル周辺地山に生じる全変位に占める割合は、最大50%(地山条件や施工条件により約20〜50%)にまで及ぶことが知られており、その影響は小さくない。このため、先行変位や初期変位を含まない地中変位を使ってトンネルの安定性を評価するべくトンネル周辺地山のひずみ分布を把握しようとする方法は、安定性評価の信頼性に課題が生じていた。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、切羽通過前の先行変位を含む全変位に基づいて、切羽近傍周辺地山におけるトンネル径方向の地中変位を把握することの可能な、地中変位測定方法を提供することである。
かかる目的を達成するため、本発明の地中変位測定方法は、トンネル構築予定領域周辺の地山にトンネルの掘削方向に向けて、切羽前方の変位量を測定する計測点を長さ方向に複数備えた先行変位計を、前記トンネルの軸線から徐々に離間するように設置した後、前記トンネルの掘削作業を開始し、切羽の進行に応じて前記計測点各々で変位量を測定し、該計測点の変位量をそれぞれ、前記計測点をトンネル軸線と直交する所定の仮想断面上に投影し、投影した該変位量に基づいて前記計測点各々におけるトンネル径方向の地中変位を把握することを特徴とする。
上述する本発明の地中変位測定方法によれば、切羽の前方に先行変位計が設置された状態で、トンネルの掘削作業を開始することから、先行変位計に備えられている複数の計測点には、少なくとも切羽通過前の先行変位を過不足なく含んだ全変位を変位量として測定できる計測点が含まれる。したがって、これら計測点より測定された変位量をそれぞれ、計測点各々をトンネル軸線方向から所定の仮想断面上に投影した変位量として採用することで、トンネル径方向の地中変位を、地山を直接測定して得た全変位に基づいて把握したものとして、取り扱うことが可能となる。
本発明の地中変位測定方法は、前記切羽が、前記先行変位計に備えた前記計測点の直下を通過するごとに、すべての前記計測点の変位量を測定し、測定結果に基づいて前記計測点各々で先行変位率を算定し、該先行変位率から全変位が測定される前記計測点を特定し、特定した該計測点を用いて前記地中変位を把握することを特徴とする。
上述する本発明の地中変位測定方法によれば、先行変位計に備えた複数の計測点のなかから、切羽通過前の先行変位を過不足なく含んだ全変位を変位量として測定する計測点を特定し、これら特定された計測点を地中変位の把握に採用するため、トンネル径方向の地中変位の信頼性を、より高めることが可能となる。
本発明の地中変位測定方法は、前記先行変位計を、前記トンネルの周方向に間隔を設けて複数設置することを特徴とする。
上述する本発明の地中変位測定方法によれば、計測点が投影された仮想断面上においてトンネル周方向の複数地点でトンネル径方向の地中変位を把握できることから、この仮想断面上におけるトンネル周方向の変位分布を把握できるとともに、これら変位分布から地山のひずみ分布を把握することも可能となる。
これにより、トンネルの安定性を評価するにあたって、地山を直接測定して把握したひずみ分布を、地山の性状から把握される破壊ひずみと比較できるため、信頼性の高い安定性評価結果を得ることが可能となる。
本発明によれば、先行変位計に備えた複数の計測点にて測定された変位量をそれぞれ、計測点各々をトンネルの軸線方向から所定の仮想断面上に投影した変位量として採用することで、トンネル径方向の地中変位を、地山を直接測定して得た全変位に基づいて把握したものとして、取り扱うことが可能となる。
本発明の実施の形態における先行変位計およびこれに備えた計測点を示す図である。 本発明の実施の形態における先行変位計の断面を示す図である。 本発明の実施の形態における先行変位計が設置された地山におけるトンネルの掘削作業を示す図である。 本発明の実施の形態における各計測点の変位量を示す図である。 本発明の実施の形態における各計測点の変位量を仮想断面上のトンネル径方向の変位量と見做した状態を示す図である。 本発明の実施の形態における各計測点が位置する地山周辺の最終変位量を推定するための図である。 本発明の実施の形態における先行変位計に備えた各計測点で測定した変位量の先行変位率を示す図である。 本発明の実施の形態における先行変位計を地山に複数設けた際の、変位量を仮想断面上のトンネル径方向の変位量と見做した状態を示す図である。
本発明における地中変位測定方法は、トンネルの掘削作業に伴って生じる切羽前方の変位量を測定する先行変位計を利用して、トンネル径方向の地中変位を把握する方法である。
一般に、地中変位の測定方法は、地中変位を把握したい計測断面を切羽が通過したところで、トンネル坑内からトンネル径方向の地中に向けて地中変位計を埋設し、これら地中変位計に設定された複数地点ごとで、地山におけるトンネル径方向の変位量を測定する。そして、これら複数地点各々より得られた変位量に基づいて、計測断面におけるトンネル径方向の地中変位を把握するが、地中変位計にて測定される地山の変位量に代えて、先行変位計より測定される地山の変位量を採用する点が、地中変位測定方法の大きな特徴である。
<先行変位計の設置>
図1で示すように、トンネル構築予定領域周辺の地山1にトンネルTの天端からトンネル掘削方向へ向けて、切羽2よりも前方における地山1の変位量を測定する計測点Dを長さ方向に複数備えた先行変位計3を、トンネル軸線から鉛直上方に徐々に離間するようにして設置する。
先行変位計3としては、地盤の上下方向の変位量を測定することのできる、いわゆる3D地中変位計を採用している。3D地中変位計は、内部に加速度センサが内蔵された所定ピッチのセグメント31が、長手方向に連結されて線状構造をなすように形成されている。これらセグメント31同士は、フレキシブルな関節32により一定範囲で屈曲可能となっており、各関節32の傾斜角から区間変位を算出し、これを不動点(最深部もしくは最浅部)から積算していくことで、複数の計測点Dの座標値を出力する。
このような構造の先行変位計3は、掘削開始地点付近におけるトンネル掘削面の天端に開口が位置するようにして、トンネル構築予定領域周辺の地山1に埋設された二重管4の内方に収納されている。二重管4は、図2で示すように、トンネル坑内から地中に向けて打設された外管41と、外管41に挿入された内管42と、外管41と内管42との間に充填された固化材43とにより構成されている。そして、先行変位計3は、これら二重管4を構成する内管42の内方に収納されている。
先行変位計3の長さや配置角度、計測点Dの配置間隔はいずれに設定してもよいが、本実施の形態では、図1で示すように、トンネル軸線方向に延在するよう水平線に対して約20度の傾斜をもって設置するとともに、トンネル軸線方向に約20mの範囲を測定できる長さに設定している。なお、配置角度は、地盤条件等に応じて適宜変更すればよい。さらに、先行変位計3における計測点Dの配置間隔は、トンネル軸線方向に約50cmの間隔で計測点Dが得られるよう、セグメント31の長さを調整している。
<地中変位の把握>
トンネル構築予定領域の地山1に先行変位計3を設置した後、図3で示すように、トンネルTの掘削作業を開始する。そして、切羽2の進行に応じて、先行変位計3に備えたすべての計測点D各々で変位量を測定し、その変位量を仮想断面5に投影する。
なお、仮想断面5は、トンネル軸線と直交する断面であれば、いずれの位置に設定してもよい。本実施の形態では、図3で示すように、仮想断面5が、掘削開始地点からトンネル軸線方向に12m進んだ地点に設定した場合を事例に挙げて説明する。
図4で示すような、横軸に計測点Dの位置を取り、縦軸に変位量をとったグラフをみると、切羽2が掘削開始地点から12mに位置する計測点Dの直下を通過した時点の、先行変位計3における各計測点Dの変位量は、切羽進行12mの折れ線のような結果となっている。
これら切羽進行12mの時点における各計測点Dの変位量を、仮想断面5に投影することで、その時点でのトンネル径方向の地中変位を把握する。
具体的には、各計測点Dで測定された変位量を、図3で示すように、各計測点Dをトンネル軸線方向から仮想断面5上に投影し、地山1の変位量と見做す。これにより図5で示すように、仮想断面5上において、トンネルTの天端からトンネル径方向に延在する直線6上の複数地点における地山1の変位量を得ることができるため、これら地山1の変位量からトンネル径方向の地中変位を把握することが可能となる。
ここで、図3で示すように、先行変位計3に備えた複数の計測点Dは、トンネル軸線方向の位置が、従来の計測工Bの様な計測断面とは当然ながら異なっている。しかし、これらの設置範囲は、先行変位計3の設置長さに基づいてほぼ決定され、本実施の形態では、<先行沈下計の設置>で述べたように、約20m程度である。一方で、計測工Bは、トンネルの施工途中で地山条件が変化したり特殊なトンネル構造条件になる等の場合に日常の管理に追加される、選択的測定である。したがって、トンネル全長に対して複数個所設定される場合であっても、その配置間隔は数百m〜数kmとなる。
してみると、トンネル全長に比べて計測工Bの観点からみた計測断面および仮想断面5に投影される複数の計測点の設置範囲は微小であり、またその範囲内がほぼ同一地盤として取り扱うことのできる地山条件にあれば、この設置範囲は、トンネル軸線と直交する同一断面内と見做しても、大きな支障をきたす範疇ではないものと推測できる。
ところで、先行変位計3があらかじめ切羽3の前方に設置された状態で、トンネルTの掘削作業が開始されることにより、複数の計測点D各々で測定される変位量には、切羽2の通過前より生じている地山の変位(以降、先行変位と称す)が含まれる。この場合、先行変位計3に備えた複数の計測点Dには、先行変位を過不足なく含んだ全変位を変位量として測定できるものと、測定した変位量に先行変位の一部のみが含まれるものが混在していることが想定される。
したがって、これら複数の計測点Dの中でも、先行変位を過不足なく含む全変位を変位量として測定しているものを特定し、これら特定された計測点Dのみを地中変位測定方法に採用すれば、より高い信頼性をもって、地山1を直接測定した全変位に基づいた、仮想断面5におけるトンネル径方向の地中変位を把握することが可能となる。
そこで、以下の手順により、先行変位計3に備えた複数の計測点Dのうち、変位量として全変位を測定可能な計測点Dを特定する。
<全変位を測定可能な計測点の特定>
トンネルTの掘削作業を進めつつ、切羽2が、地中変位計3に備えた複数の計測点Dのうち、あらかじめトンネル軸線方向に適宜設定した間隔に位置する計測点Dの直下を通過するごとに、地中変位計3のすべての計測点Dにて変位量を測定する。
なお、変位量の測定は、先行変位計3に備えたすべての計測点Dの直下を通過するごとに行ってもよいが、本実施の形態では、切羽2が1個おきの計測点Dの直下を通過するごとに、つまり切羽2がトンネル軸線方向に1m進むごとに、すべての計測点Dの変位量を測定した。その結果の一部(切羽2がトンネル軸線方向に2m進むごとに計測したすべての計測点Dの結果)を、図4のグラフにプロットした。
図4をみると、切羽2が掘削開始地点近傍に位置する時の線形(切羽進行0m)は、地中変位計3の各計測点Dで計測された変位量がすべて0mmである。つまり、先行変位計3は、切羽2が掘削開始地点に至るまでのトンネル掘削作業に起因して生じる先行変位を含んでいない状態にある。これは、<先行変位計の設置>で述べたように、切羽2が掘削開始地点に到達した後に、先行変位計3が地山に設置されることに起因する。
そして、掘削開始地点から2mに位置する計測点Dの直下を切羽2が通過した時の線形(切羽進行2m)では、掘削開始地点から4mの範囲内に位置する計測点Dそれぞれにおいて、変位が生じている。また、トンネルTの掘削が進み、掘削開始地点から6mに位置する計測点Dの直下を切羽2が通過した時の線形(切羽進行6m)では、掘削開始地点から12mの範囲内に位置する計測点Dそれぞれにおいて、変位量が測定されている。
これにより、先行変位計3は、トンネルTの掘削作業を進めることにより、切羽2の前方に位置する計測点Dにおいて、先行変位の少なくとも一部を変位量として測定している様子を確認できる。
そこで、先行変位計3の各計測点Dにて測定した変位量を、図6で示すように、横軸に切羽離れ(計測点Dにおける切羽2からの距離)を取り、縦軸に変位量を取ったグラフにプロットする。すると、すべての計測点Dにおいて、切羽2が各計測点Dを通過した後(切羽離れ0m)、トンネルTの掘削作業が進行し切羽2と各計測点Dとのトンネル軸線方向の距離が広がるにしたがって、地山1の変位量が緩やかに増加しているものの、やがて収束していく様子がわかる。
このような、切羽2が十分遠くまで進行し地山1の変位量が収束した時の計測点D各々の最終変位量を、計測点Dごとにゴンペルツ曲線を描いて推定する。そして、計測点Dごとで、推定した最終変位量に対する切羽2が計測点Dの直下を通過した時点での変位量(切羽離れ0mの時の変位量)が占める割合、つまり先行変位率を算定する。
例えば、図6には掘削開始地点から9mに位置する計測点Dについて、ゴンペルツ曲線が描かれており、これを見ると、切羽2が十分遠くまで進行し地山1の変位量が収束した時の最終変位量が、約39.5mmと推定される。また、掘削開始地点から9mに位置する計測点Dの直下を切羽2が通過したときの変位量は約21.5mmとなっている。してみると、掘削開始地点から9mに位置する計測点Dの先行変位率は約0.54となる。
図7に、計測点D各々における先行変位率の算定結果を示す。図7のグラフを見ると、掘削開始地点から4mの範囲に位置する計測点Dでは、先行変位率が安定しておらず、各計測点Dで測定された変位量には先行変位が十分に反映されていないことが想定できる。一方、掘削開始地点から4mを超える範囲に位置する計測点Dではいずれも、先行変位率がほぼ安定しており、また、その数値も54%前後に位置している。
一般に、トンネルTの掘削作業を実施することにより、トンネルTの周辺領域の地山1に生じる全変位のうち、先行変位の占める割合は約30%、これに切羽の通過後測定を開始するまでの初期変位を含めると、想定される先行変位率は約50%程度であることが知られている。してみると、先行変位計3における掘削開始地点から4mを超える範囲に位置する計測点Dは、変位量として全変位を測定する計測点Dであると特定することができる。
したがって、仮想断面5上におけるトンネル径方向の地中変位を把握するにあたり、仮想断面5を切羽2が通過した後、掘削開始地点から仮想断面5の範囲に位置する複数の計測点Dの変位量を測定する。そして、測定した変位量のうち、掘削開始地点から4mを超える範囲に位置する計測点Dの変位量をそれぞれ、各計測点Dをトンネル軸線方向から仮想断面5上に投影した地点における、地山の変位量と見做すことにより、より信頼性の高いトンネル径方向の地中変位を得ることが可能となる。
なお、変位量として全変位を測定しない計測点Dとされた、先行変位計3における掘削開始地点から4mの範囲に位置する計測点Dの変位量を、地中変位の把握に用いる場合には、図7のグラフから得られる各計測点Dの先行変位率と、上述した先行変位率約50%程度との一般的な知見に基づいて、先行変位を推定するとよい。
本発明の地中変位測定方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、先行変位計3をトンネルTの天端からトンネル掘削方向に向けて設置したが、設置開始位置は必ずしもトンネルTの天端に限定されるものではない。先行変位計3をトンネル軸線から徐々に離間するようにしてトンネル掘削方向に向けて設置すれば、トンネル掘削周面のいずれの位置から設置してもよい。
また、本実施の形態では、トンネル構築予定領域の地山1に先行変位計3を1本のみ設置したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、トンネル構築予定領域の地山1に先行変位計3を3本設置し、各々で図8に示すように、仮想断面5上においてトンネル径方向に延在する直線6上の複数地点における地山1の変位量を得るとよい。こうすると、トンネル径方向の地中変位を、仮想断面5上におけるトンネル周方向の3か所で把握することができる。
これにより、仮想断面5上でトンネルT周辺の地山1におけるトンネルT周方向の変位分布図を作成することが可能となるとともに、これら変位分布からトンネルT周方向のひずみ分布を把握することも可能となる。したがって、トンネルTの安定性を評価するにあたって、地山1を直接測定して把握したひずみ分布を、地山1の性状から把握される破壊ひずみと比較できるため、信頼性の高い安定性評価結果を得ることが可能となるとともに、仮想断面5上において、トンネルT周辺の地山1における破壊ひずみを超える領域やゆるみ域の分布を推定することも可能となる。
1 地山
2 切羽
3 先行変位計
31 セグメント
32 関節
4 二重管
41 外管
42 内管
43 固化材
5 仮想断面
6 トンネル径方向に延在する直線
T トンネル
D 計測点

Claims (3)

  1. トンネル構築予定領域周辺の地山にトンネルの掘削方向に向けて、切羽前方の変位量を測定する計測点を長さ方向に複数備えた先行変位計を、前記トンネルの軸線から徐々に離間するように設置した後、
    前記トンネルの掘削作業を開始し、切羽の進行に応じて前記計測点各々で変位量を測定し、
    該計測点の変位量をそれぞれ、前記計測点をトンネル軸線と直交する所定の仮想断面上に投影し、投影した該変位量に基づいて前記計測点各々におけるトンネル径方向の地中変位を把握することを特徴とする地中変位測定方法。
  2. 請求項1に記載の地中変位測定方法において、
    前記切羽が、前記先行変位計に備えた前記計測点の直下を通過するごとに、すべての前記計測点の変位量を測定し、
    測定結果に基づいて前記計測点各々で先行変位率を算定し、
    該先行変位率から全変位が測定される前記計測点を特定し、
    特定した該計測点を用いて前記地中変位を把握することを特徴とする地中変位測定方法。
  3. 請求項1または2に記載の地中変位測定方法において、
    前記先行変位計を、前記トンネルの周方向に間隔を設けて複数設置することを特徴とする地中変位測定方法。
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