JP2019089661A - 液体配送システム - Google Patents
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Abstract
Description
また、ユーザは、ドラム缶からポンプで液体を汲み出して使用するのであるが、ドラム缶内における液体残量の検知が困難であることから、その時使用する量の液体がドラム缶内に残っていなかったり、ポンプで液体を汲み出せなくなってからドラム缶が空になっていることが判ったりするため、新たな液体が配送されるまで待たされ、場合によっては該液体を用いて実施する作業がストップするという不都合があった。
このような洗浄工程は、ドラム缶の再利用に要するコストを増大させ、比較的多量の廃液を生じて環境に負担を与え、また、ドラム缶の再利用は数回程度が限度であることから、ドラム缶の再利用は積極的には行なわれておらず、バーナーなどで細断して鉄資源として利用するのが一般的であった。
また、ドラム缶を用いた液体配送システムでは、液体の小売価格にはドラム缶に要するコストも含めざるを得ないことから、ユーザの負担が大きかった。
液体の配送先に設置され、液体を貯留する貯留タンクと、
液体を配送先へ配送するための配送用車両と、
貯留タンク内に貯留された液体の残量に関する残量情報を検出する残量情報検出部と、
残量情報検出部によって検出された残量情報を送信する送信部と、
送信部によって送信された残量情報を受信する受信部と、
受信部によって受信された残量情報に基づいて、貯留タンク内の液体の残量が所定の基準量以下であるか否かを判定する判定部と、
判定部によって残量が基準量以下であると判定されたとき、配送用車両を配送先へ向かわせるための指示情報を報知する配送指示部と、を備え、
配送用車両は、液体を貯留する、貯留タンクよりも容量の大きい配送用タンクと、
貯留タンクに液体を注入するためのホースと、
配送用タンク内の液体をホースへ送るポンプと、
を含む液体配送システム。
また、配送用車両で液体を補給(注入)することにより、ユーザの要望に応じて、例えば1リットル単位の小売りも可能になるので、ユーザの負担を軽減できる。
また、貯留タンク内の液体が無くならないうちに、液体を補給することが可能になるので、例えばユーザによる液体の消費状況などに応じて、貯留タンクをドラム缶よりも小容量化することができ、ドラム缶置き場のような比較的広いスペースを設ける必要がなくなり、該スペースの有効利用が可能になる。
また、ドラム缶の不使用により、液体の小売価格を従来よりも低くできる場合があるので、この点でもユーザの負担を減らすことができる。
図2は、液体配送システム1で配送先(ユーザ)2に設置される貯留タンク10の構成を模式的に示す拡大斜視図である。
図3は、液体配送システム1で用いられる配送用車両4の構成を模式的に示す側面図であり、金属製荷箱25を開放した給液時の状態を示している。
図4は、配送用車両4に車載される配送用タンク13、ホース14及びポンプ15の構成を模式的に示す拡大斜視図であり、図4(a)は配送用タンク13を示し、図4(b)はホース14及びポンプ15を示す。
電気通信手段としては、有線又は無線の電気通信手段を特に限定なく使用でき、例えば、インターネットや、スマートフォンを含めた携帯電話やタブレットなどの携帯通信端末、電波発信機や無線LANなどを利用した無線電気通信手段などが挙げられる。
また、有線の電気通信手段と無線の電気通信手段とを組み合わせて用いても良い。
また、配送対象となる液体は、液体であれば特に限定はないが、従来からドラム缶、ペール缶などを用いて配送先2に配送されていた液体が好ましく、その具体例としては、例えば、エンジンオイルなどの潤滑油や、灯油、軽油、重油、ガソリンなどの燃料などが挙げられる。
貯留タンク10内に設けられ、貯留タンク10内の液体の残量を残量情報として検出する残量情報検出部(不図示)と、
貯留タンク10の側面(後述するタンク本体20の側面20a)に設けられ、残量情報検出部によって検出された残量情報を後述する受信部(不図示)に向けて送信する送信部11と、
液体の配送元3に設置され、送信部11から送信された残量情報を受信する受信部(不図示)と、
液体の配送元3に設置され、受信部により受信された残量情報に基づいて、貯留タンク10内の液体の残量が所定の基準量以下であるか否かを判定する判定部(不図示)、及び判定部により残量が基準量以下であると判定されたとき、配送用車両4を配送先2へ配車するための指示情報を報知する配送指示部(不図示)を兼ねるコンピュータ12と、
液体を貯留し、貯留タンク10よりも容量の大きい配送用タンク13、貯留タンク10に液体を注入するためのホース14、及び配送用タンク13内の液体をホース14へ送るポンプ15を備える配送用車両4と、を含むことを特徴とする。
タンク本体20の頂部に設けられ、配送用車両4から液体の補給(注入)を受ける液体注入口21と、
タンク本体20に貯留された液体を外部に取り出す液体取出し口22と、
タンク本体20内に収容された残量情報検出部(不図示)と、
タンク本体20の一側面20aに取り付けられた送信部11と
、タンク本体20を支持する、金属製や樹脂製のタンク支持部23と、を備え、配送先2に設置される。
また、タンク本体20の容量は、全ての配送先2において一律の容量としてもよいが、配送先2での液体の日常的な消費量や貯留タンク10を設置するスペースの面積などに応じて適宜選択してもよい。
タンク本体20を小さくすることにより、液体が可燃性物質である場合は、配送先2に貯留保存される液体量も少なくなるので、万一火災などの災害が発生した場合でも、配送先2の周囲の環境への危険性を、容量200リットルのドラム缶を用いる場合よりも低減できる。
タンク本体20の材質は特に限定されず、例えば、金属、合成樹脂、繊維強化合成樹脂等を使用できる。本実施形態では、タンク本体20とタンク支持部
23とが分離した形態のものを用いているが、これに限定されず、これらが一体化されたものを用いることもできる。
配送先2の作業者は目視窓24により、液体の消費の概況を検知することができる。
残量情報検出部には、例えば、液面変位センサ、液面レベルセンサ、液量センサなどの各種センサを使用できる。
送信部11は残量情報検出部から入力された残量情報を配送元3の受信部に送信する。本実施形態の送信部11は、上述の電気通信手段に対応した通信インターフェース回路である。
なお、送信部11としては、例えば、電気通信回路を利用する通信用端末装置を用いてもよい。
通信用端末装置には、例えば、コンピュータ、ワークステーション、スマートフォン端末、タブレット型端末、携帯電話端末などを使用できる。
本実施形態では、CPUが残量情報検出部による所定時間毎の残量情報の検出を制御し、得られた残量情報を一旦メモリに書き込んだ後、通信用端末装置を経由して受信部に向けて送信する。
なお、コンピュータ、ワークステーション、スマートフォン端末、タブレット型端末などの通信用端末を用いる場合は、これらが内蔵する電子回路を、残量情報検出用電子回路として使用することもできる。
また、送信部11のCPUが残量と基準量とを比較し、残量が基準量以下であった場合に、残量が基準量以下であることを示す情報を残量情報として配送元3に送信するように設定することもできる。
残量警告手段には、例えば、ランプ、アナログメータ、デジタルメータ、ブザーなどを使用できる。
そして、電子回路中のCPUは、前記情報、及び残量情報に基づいて次回の液体補給が必要になるまでの日時を演算し、その演算結果に基づいて次回の液体補給までの日時が例えば2日以内であるか又は2日を超えるかを判定し、2日以内であるとの判定結果に基づいて、CPUから残量警告手段に制御信号を送り、ランプ、メータなどは異色点滅させ、またブザーなどは警告音がなるように制御し、配送先2の作業者などに給液時期が迫っていることを知らせることもできる。
また、残量情報に基づいて、所定量を下回った場合に、例えば、異色点滅したり、警告音を発したりするように設定することもできる。また、給油時期が迫っていることを示す情報を残量情報の一部として配送元3に送信するように設定することもできる。
本実施形態では、コンピュータ12、より具体的にはコンピュータ12に内蔵されたCPU、メモリ、タイマなどを含む電気回路が判定部、及び配送指示部を兼ね、また、通信インターフェース回路が受信部となる。
基準量は配送先2に関係なく一律でもよいが、配送先2毎の液体消費量などに応じて基準量を設定することが好ましい。
配送先2での液体の標準消費量とは、例えば、配送先2における所定期間
内の液体の合計消費量を前記所定期間の日数で除した値である。
CPUは、残量情報が基準量以下であると判定した場合には、電気通信回路を通じて、液体補給が必要な配送先2の名称、その住所などを含む指示情報を配送用車両4に送信し、配送用車両4を配送先2に配車する。
また、CPUは指示情報をコンピュータ12の画面に表示し、配送元3に待機する配送用車両4の運転手兼配送要員が指示情報が表示された画面を確認し、自身で配送用車両4を配送先2に配車するように設定することもできる。
なお、上述したように、送信部11が、残量が基準値以下であることを示す残量情報を送信する場合、コンピュータ12(CPU)はその残量情報を受信
した時に貯留タンク10内の残量が基準値以下であると判定し、指示情報を送信又は画面に表示してもよい。
また、複数の配送用車両4が走行中である場合は、CPUが、配送先2の住所、各配送用車両4の現在位置情報などから、配送先2に最も近い地点を走行する配送用車両4に指示情報を送信するように設定することもできる。
すなわち、本実施形態では、貯留タンク10が満充填になる量又は満充填にならない量の液体を補給することができる。
この点を利用して、例えば、判定部がメモリに予め入力された配送先情報に基づいて次のような判定を実行するように設定することもできる。
配送先情報とは、例えば、配送先2の住所、配送先2毎の残量情報、配送先2毎の貯留タンク10(タンク本体20)のタンク容量、配送先2毎の液体消費履歴などである。
液体消費履歴とは、例えば、当該配送先2の過去の液体消費量を月別にデータテーブル化したものである。
グループは、例えば、配送先2の住所に基づいて近隣に所在する配送先2を含むように設定することもでき、同様の液体消費履歴を有する複数の配送先2を含むように設定することもできる。
また、液体標準消費量とは、例えば、液体消費履歴における配送月と同じ月の液体消費量を日割り計算したものである。
次に、判定部は、配送先2毎の残量情報、タンク容量、及び液体標準消費量に基づいて、次回の補給時期がグループ内の全ての配送先2においてほぼ同時期になるように、配送先2毎に固有の液体補給基準量を決定する。
ここで、ほぼ同時期とは、グループ内のエリア面積などにより異なるが、例えば、1〜2日の範囲である。
配送先2の不規則な液体の大量消費は液体消費履歴の一部としてメモリに入力される。
また、液体消費量が増加傾向にある場合とは、例えば、配送月の前3カ月の液体消費量が前年同月に比べて5〜10%又はそれ以上増加している場合や、配送月の前6カ月にわたって液体消費量が連続的に増加している場合などである。
補正量は配送先2に応じて異なるが、例えば、1〜50リットル程度の範囲から適宜選択すればよい。
なお、液体補給基準量は一定の値とするのではなく、補給機会毎にCPUが上述の配送先情報に基づいて改めて算出することが好ましい。
液体補給基準量は全ての配送先2の貯留タンク10を満充填する量とは限られないので、配送先2のタンク容量や液体標準消費量などによって、満充填になったりならなかったりする場合が生じ得る。
このような設定により、配送用車両4のルート配送の高効率化を図ることができる。
また、本実施形態では、受信部、判定部、及び配送指示部を配送元3に設けているが、これに限定されず、例えば、配送用車両4内にこれらの各部を含む電子回路や該電子回路を内蔵する通信用端末装置などを設けることもできる。
本実施形態では、荷箱25内の隔壁26で仕切られた配送用車両4の進行方向後方側空間に配送用タンク13が収載され、配送用車両4の進行方向前方側空間にホース14及びポンプ15が収載されている。
また、荷箱25の長手方向の一側面はほぼ全面が開口可能になっており、この開口を塞ぐために、進行方向後方側空間の開口には上下方向に開閉自在な第1扉27が設けられ、進行方向前方側空間の開口には水平方向に開閉自在な第2扉28が設けられている。
第1、第2扉27、28はそれぞれ独立に開閉できる。また、第1、第2扉27、28は、配送用車両4の走行時には閉じられ、配送先2での液体の補給時に開かれる。
タンク本体30の頂部には液体の補給を受けるか又は液体をポンプ15に向けて排出するための開閉自在な給排口32が、また、タンク本体30の一側面の下部には液体をポンプ15に向けて排出するか又は配送用タンク13の洗浄時に廃液を排出するための開閉自在な排出口33がそれぞれ設けられている。
本実施形態では、排出口33とポンプ15の液体受入口(不図示)とは、隔壁26を貫通するホース29により連結されているが、これに限定されず、給排口32とポンプ15の液体受入口とをホース29で連結してもよい。
本実施形態では2個の配送用タンク13が用いられているが、配送用タンク13の容量に応じて任意の個数とすることができる。
ホース14は、一端がポンプ15の液体排出口(不図示)に接続され、遊離端となる他端に液体計量ノズル34が装着されている。
液体計量ノズル34は、液体の貯留タンク10への補給(注入)時に開口された液体注入口21に挿入される。これにより、所定量の液体を貯留タンク10に補給できる。
これはガソリンスタンドなどにおける液体計量ノズルと同様のシステムである。
また、貯留タンク10内に設けられた残量情報検出部を利用して補給終了のタイミングを測っても良い。ホース14は、ポンプ15のホース収納空間35内に巻き取られた状態で収納され、液体補給時に必要な長さだけを取り出して用いられる。
補給終了のタイミングは、前述のように自動的に決定してもよく、また、満
充填する場合には液体があふれることがないように手動で調整することもできる。
なお、本実施形態では、ホース14とポンプ15とが一体化された注入装置を用いているが、これに限定されず、ホース14とポンプ15とが分離したものを用いることもできる。
ホース16は、ホース巻き取り台38の下面に取り付けられた複数の滑車39により移動可能になっている。ホース16は、ホース14とポンプ15とが一体化された注入装置と比べると、配送用車両4が貯留タンク10の近くまで入り込めない場合などに有利である。
これにより、非常に効率的で、作業者や自然環境に負担を与えない液体の補給が可能になる。
2 配送先
3 配送元
4 配送用車両
4a 配送用車両の荷台
10 貯留タンク
11 送信部
12 コンピュータ
13 配送用タンク
14、16、29 ホース
15 ポンプ
20 タンク本体
20a、20x タンク本体の一側面
21 液体注入口
22 液体取り出し口
23 タンク支持部
24 目視窓
25 金属製荷箱
26 隔壁
27 第1扉
28 第2扉
30 タンク本体
31 金属製枠体
32 給排口
33 排出口
34、37 液体計量ノズル
35 ホース収納空間
36 金具
38 ホース巻き取り台
39 滑車
Claims (6)
- 配送先に設置された貯留タンクに液体を配送用車両によって配送及び供給するための液体配送システムであって、
前記液体配送システムに含まれるコンピュータが、
前記貯留タンクに設置され前記貯留タンク内の前記液体の残量を検出する残量情報検出部から送信された残量情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された前記残量情報に基づいて、前記貯留タンク内の前記液体の残量が所定の基準量以下であるか否かを判定する判定部と、
前記配送用車両に指示情報を報知する配送指示部と、を含み、
前記判定部において、配送先の住所に基づき近隣に所在する複数の配送先を含むグループが設定され、
前記判定部は、前記グループ内の前記配送先毎の前記残量情報、前記配送先毎に設置された前記貯留タンク容量、及び、前記配送先毎の液体消費履歴から算出される液体標準消費量に基づいて、
前記グループ内の配送先に対して、次回液体補給時期が同時期に液体を補給できるように、前記配送先毎に固有の液体補給基準量を決定し、
前記判定部は、前記配送先の液体消費量が増加傾向にある場合、前記液体補給基準量に補正量を加算し、
前記配送指示部は、前記判定部で設定された液体補給基準量を含めた指示情報を、前記配送用車両に対して報知する液体配送システム。 - 配送先に設置された貯留タンクに液体を配送用車両によって配送及び供給するための液体配送システムであって、
前記液体配送システムに含まれるコンピュータが、
前記貯留タンクに設置され前記貯留タンク内の前記液体の残量を検出する残量情報検出部から送信された残量情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された前記残量情報に基づいて、前記貯留タンク内の前記液体の残量が所定の基準量以下であるか否かを判定する判定部と、
前記配送用車両に指示情報を報知する配送指示部と、を含み、
前記判定部において、同様の液体消費履歴を有する複数の配送先を含むグループが設定され、
前記判定部は、前記グループ内の前記配送先毎の前記残量情報、前記配送先毎に設置された前記貯留タンク容量、及び、前記配送先毎の前記液体消費履歴から算出される液体標準消費量に基づいて、
前記グループ内の配送先に対して、次回液体補給時期が同時期に液体を補給できるように、前記配送先毎に固有の液体補給基準量を決定し、
前記判定部は、前記配送先の液体消費量が増加傾向にある場合、前記液体補給基準量に補正量を加算し、
前記配送指示部は、前記判定部で設定された液体補給基準量を含めた指示情報を、前記配送用車両に対して報知する液体配送システム。 - 前記判定部が、前記配送先の前記貯留タンクの前記液体がなくなるまでの予測時間を算出するものである請求項1又は2記載の液体配送システム。
- 前記判定部が、前記配送用車両に対して前記予測時間、配送先の住所、及び、配送車両の現在位置から配車優先順位を決定する請求項3記載の液体配送システム。
- 前記判定部が、前記配車優先順位の配車ルートを決定する請求項4記載の液体配送システム。
- 前記貯留タンクが、
前記配送用車両から液体の補給を受ける液体注入口と、
貯留された液体を外部に取り出す液体取出し口と、
貯留されている前記液体の残量を検出する残量情報検出部と、
前記残量情報検出部によって検出された残量に関する残量情報を、配送元のコンピュータに送信する送信部と、を含む請求項1乃至5のいずれかに記載の液体配送システム。
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