JP2019089260A - 画像消去装置、画像消去方法、および、繊維原料再生装置 - Google Patents

画像消去装置、画像消去方法、および、繊維原料再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】記録材に記録された画像を消去する装置において、記録材に浸透する材料等で形成された画像を消去する。【解決手段】記録材Mの面に記録材料を用いて記録された画像を消去する画像消去装置100であって、記録材Mを搬送するベルト102と、回転可能なローラー116と、ローラー116の表面に設けられ、シート状のベース114と、ベース114に立設された複数の鉤115とを有する鉤シート113と、を備え、ベルト102によって搬送された記録材Mの面に複数の鉤115が当接し、ローラー116が回転することにより、記録材Mから記録材料を除去する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像消去装置、画像消去方法、および、繊維原料再生装置に関する。
従来、記録材に記録された文字等の画像を消去する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載の装置は、記録材に粉体作像材料にて記録された画像を、粗面を有する削りロールで削ることにより消去する。
特開2014−178514号公報
特許文献1記載の装置は、記録材の表面を粗面により削る構成を採用しているため、記録材の表面に付着した粉体材料を除去することが可能であるが、記録材に浸透した着色材料からなる画像を除去することは困難であった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、記録材に記録された画像を消去する装置において、記録材に浸透する材料等で形成された画像を消去できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の画像消去装置は、記録材の面に記録材料を用いて記録された画像を消去する画像消去装置であって、前記記録材を搬送する搬送部と、回転可能なローラーと、前記ローラーの表面に設けられ、シート状のベースと、前記ベースに立設された複数の鉤状部材とを有する鉤シートと、を備え、前記搬送部によって搬送された前記記録材の前記面に前記複数の鉤状部材が当接し、前記ローラーが回転することにより、前記記録材から前記記録材料を除去する。
本発明によれば、鉤状部材を備えるローラーを回転させることにより、記録材の面に当接する鉤状部材によって記録材料を除去できる。このため、鉤状部材を記録材に食い込ませる深さによって、バインダーと顔料とを含む記録材料で形成された画像や、インク等の浸透性の記録材料で形成された画像等、様々な画像を消去できる。
また、本発明は、前記鉤状部材の先端は、前記ベースの面に対して所定角度の傾きを有する。
この構成によれば、鉤状部材の先端が記録材の面に食い込みやすいため、記録材の面から記録材料を効率よく除去し、画像を消去できる。
上記構成において、前記鉤状部材の先端の前記ベースの面に対する前記所定角度は30度以上70度以下であってもよい。
この場合、鉤状部材が記録材の面に食い込みやすく、記録材の面から記録材料を効率よく除去でき、鉤状部材の食い込み深さの調整が容易である。また、鉤状部材による記録材の破れ、破損を生じにくいという利点がある。
また、本発明は、前記鉤状部材は、針状または棒状の金属製部材であり、前記ベースに固定される基部と前記先端との間に所定角度の屈曲部を有し、前記屈曲部における屈曲角度は90度以上140度以下である。
この構成によれば、鉤状部材の先端が記録材の面に食い込む際に、記録材から受ける力に抗して、鉤状部材を食い込ませることができる。このため、記録材の面から記録材料を効率よく除去し、画像を消去できる。
また、本発明は、前記ベースは、前記鉤状部材を弾性支持する弾性層を含む1層または複数層で構成され、前記鉤状部材が押圧力により45度倒れた場合に、前記鉤状部材に対し50cN以上150cN以下の復元力を与える。
この構成によれば、鉤状部材の先端が記録材の面に食い込む際に、記録材から受ける力をベースの弾性により受けて、鉤状部材を安定して食い込ませることができる。このため、記録材の面から記録材料を効率よく除去し、画像を消去できる。
また、本発明は、前記鉤状部材を、前記記録材の表面から7μm以下の深さで前記記録材に食い込ませることにより、バインダーと顔料とを含む前記記録材料を除去する。
この構成によれば、バインダーと顔料とを含む、いわゆるトナーにより形成された画像を、トナーに適した深さで鉤状部材を記録材に食い込ませることで、効率よく除去できる。
また、本発明は、前記鉤状部材を、前記記録材の表面から5μm以上7μm以下の深さで前記記録材に食い込ませることにより、バインダーと顔料とを含む前記記録材料を除去する。
この構成によれば、バインダーと顔料とを含む、いわゆるトナーにより形成された画像を、トナーに適した深さで鉤状部材を記録材に食い込ませることで、効率よく除去できる。
また、本発明は、前記鉤状部材を、前記記録材の表面から20μm以上60μm以下の深さで前記記録材に食い込ませることにより、前記記録材料として使用されたインクを前記記録材から除去する。
この構成によれば、インク等の浸透性の記録材料により形成された画像を、効率よく除去できる。
上記構成において、前記鉤状部材を、前記記録材の表面から28μm以上40μm以下の深さで前記記録材に食い込ませることにより、前記記録材料として使用されたインクを前記記録材から除去してもよい。
この場合、インク等の浸透性の記録材料により形成された画像を、記録材を破損させずに、効率よく除去できる。
また、本発明は、前記ローラーは、前記記録材に対する前記ベースの相対速度が180mm/秒以上540mm/秒以下の範囲に含まれる速度で回転する。
この構成によれば、記録材に形成された画像を、記録材を破損させずに速やかに除去できる。
また、本発明は、前記ベースに立設される前記鉤状部材の密度は、前記ベースの面積あたり0.9本/mm以上1.2本/mm以下である。
この構成によれば、高密度で配置された多数の鉤状部材により、記録材に形成された画像を速やかに除去できる。
また、本発明の画像消去方法は、記録材の面に記録材料を用いて記録された画像を消去する画像消去方法であって、前記記録材を搬送し、表面に鉤状部材が立設されたローラーを、搬送される前記記録材の前記面に当接させ、前記ローラーを回転させることにより、前記記録材から前記記録材料を除去する。
本発明によれば、鉤状部材を備えるローラーを回転させることにより、記録材の面に当接する鉤状部材によって記録材料を除去できる。このため、鉤状部材を記録材に食い込ませる深さによって、バインダーと顔料とを含む記録材料で形成された画像や、インク等の浸透性の記録材料で形成された画像等、様々な画像を消去できる。
また、本発明の繊維原料再生装置は、繊維を含む原料の面に記録材料を用いて記録された画像を消去する画像消去部と、前記画像消去部で画像を消去された前記原料を解繊する解繊部と、前記解繊部により解繊された解繊物に含まれる繊維をシート形状に成形する加工部と、を備え、前記画像消去部は、前記原料を搬送する搬送部と、回転可能なローラーと、前記ローラーの表面に設けられ、シート状のベースと、前記ベースに立設された複数の鉤状部材とを有する鉤シートと、を備え、前記搬送部によって搬送された前記原料の前記面に前記複数の鉤状部材が当接し、前記ローラーが回転することにより、前記原料から前記記録材料を除去する。
本発明によれば、画像消去部により画像を消去した原料を解繊して繊維状にし、この繊維をシート形状に成形するので、原料に形成された画像の影響を抑え、高品位のシートを得ることができる。また、画像消去部は、鉤状部材を備えるローラーを回転させることにより、記録材の面に当接する鉤状部材によって記録材料を除去できる。このため、鉤状部材を記録材に食い込ませる深さによって、バインダーと顔料とを含む記録材料で形成された画像や、インク等の浸透性の記録材料で形成された画像等、様々な画像を消去できる。
第1実施形態の画像消去装置の概略構成を示す図。 消去部の一部破断側面図。 鉤シートの斜視図。 鉤の構成を示す要部拡大側面図。 消去部により画像を消去する消去工程の説明図。 消去部により画像を消去する消去工程の説明図。 第2実施形態のシート製造装置の全体構成を示す模式図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
[1.第1実施形態]
[1−1.画像消去装置の全体構成]
図1は、第1実施形態の画像消去装置100の概略構成を示す図である。
画像消去装置100は、インクや粉体記録材料(いわゆるトナー)等により画像が形成された記録材Mから、画像を削り取る装置であり、処理された記録材Mは処理後記録材MAとして排出される。記録材Mとしては、紙、布、不織布、或いは合成樹脂製のシートが挙げられるが、本実施形態の画像消去装置100は紙を対象とする。従って、以下の説明における記録材Mは、既に画像が記録された、古紙や廃棄紙と呼ばれる紙である。
記録材Mに記録された画像は、印刷、或いは、筆記具による描画等により形成されたものである。例えば、記録材Mは、インクジェット式プリンター、ドットインパクト式プリンター、熱昇華型プリンター、レーザープリンター、熱転写式プリンター、オフセット印刷機等の印刷装置により画像が印刷された紙である。また、例えば、記録材Mは、筆記具を用いて手作業により画像が描かれた紙であってもよい。また、印鑑(インク浸透印を含む)やスタンプのインクが付着した紙であってもよい。ここで、画像とは、記録材Mにおいて視認可能なものであればよく、例えば文字、記号、印影、その他の画像を含み、その形状や内容は問わない。記録材Mに付着、または浸透して画像を構成するインク等を、後述する説明では、記録材料I1(図5)、記録材料I2(図6)と呼ぶ。
画像消去装置100は、記録材Mを収容する記録材供給部150と、画像消去装置100が処理した処理後記録材MAを収容する排出部160とに接続される。これらを画像消去装置100の一部としてもよい。
記録材供給部150は、記録材Mが堆積されるトレイ形状の収容部151と、収容部151から記録材Mを画像消去装置100に向けて送り出す搬送ローラー152とを備える。搬送ローラー152は、記録材Mを符号FSで示す方向に搬送することにより、収容部151からベルト102に記録材Mを供給する。
画像消去装置100は、記録材Mを搬送するベルト102(搬送部)と、ベルト102により搬送される記録材Mから記録材料を削り取ることにより、画像を消去する消去部101とを備える。ベルト102は、複数のローラー103及び駆動ローラー104に架け渡される無端ベルトである。複数のローラー103は従動ローラーであり、駆動ローラー104はベルト102に駆動力を与える。駆動部105は、モーターやギヤ等を備え、駆動ローラー104を回転させる。
ベルト102の移動経路は、消去部101が配置された位置を含む平板状の経路と、この平板状の経路の一方側から他方側に戻る経路とを有する。平板状の経路の上流側に記録材供給部150が位置し、下流側に排出部160が位置する。
ベルト102は、駆動部105の駆動力により、図中に符号FMで示す方向に移動し、記録材供給部150から排出部160に向けて、記録材Mを搬送する。この間、ベルト102は、記録材Mとともに消去部101を通り、消去部101において記録材Mに対する処理が施される。消去部101により処理された記録材Mである処理後記録材MAは、ベルト102によって排出部160に運ばれる。
排出部160は、処理後記録材MAを収容するトレイ形状の収容部161を有し、ベルト102により搬送された処理後記録材MAは、ベルト102から離脱して収容部161に集積される。
[1−2.消去部の構成]
消去部101は、削りローラー111、支持ローラー121、削りローラー111及び軸112を支持する支持部131、及び、削りローラー111に駆動力を与える駆動部141を備える。
削りローラー111は、ローラー116と、ローラー116の外周面に巻き付けられた鉤シート113とが一体となって構成される。鉤シート113は、シート状のベース114に、複数の鉤115(鉤状部材)が立設されて構成される。
削りローラー111は、軸中心において削りローラー111から突出する軸112を有し、軸112は支持部131によって回転可能に支持される。
消去部101には、削りローラー111を回転させる駆動部141が連結される。駆動部141は、図示しないモーターを内蔵し、モーターの駆動力によりプーリー142を回転させる。プーリー142と軸112との間に、駆動力を伝達する駆動ベルト143が架け渡され、駆動ベルト143を介して駆動部141の駆動力が軸112に伝達される。これにより、削りローラー111は、符号Rで示す方向に回転する。なお、削りローラー111を駆動する構成は、駆動ベルト143を用いる構成に限定されず、例えば、駆動部141のモーターの出力軸と軸112とをギヤ(図示略)により連結してもよい。また、支持部131にモーターを設けて軸112を回転させる構成であってもよい。
削りローラー111の外周面には複数の鉤115が立設される。鉤115は後述するように剛体からなる棒状部材であり、削りローラー111の回転に伴って複数の鉤115が移動する。消去部101は、鉤115の先端が記録材Mの表面に当接して、記録材Mの一部を削ることにより、記録材Mに付着または浸透している記録材料を除去し、記録材Mの画像を消去する。
削りローラー111が記録材Mから記録材料を除去する工程では、削りローラー111の鉤115と、記録材Mとの相対速度を適宜に調整することが好ましい。この相対速度は、削りローラー111の回転速度、及び、記録材Mを搬送するベルト102の速度を調整することで、任意の値とすることができる。削りローラー111の回転速度は、駆動部141が軸112を駆動する速度により決定される。この速度は、駆動部141のモーターの駆動条件や、プーリー142の径を適宜調整して決定してもよいし、図示しない制御装置の制御により駆動部141のモーターの回転速度を制御してもよい。また、記録材Mの搬送速度は、駆動部105のモーターの回転速度により調整可能であり、例えば、駆動部105のモーターの駆動条件を事前に決定してもよいし、図示しない制御装置の制御により駆動部105のモーターの回転速度を制御してもよい。
鉤115と記録材Mとの相対速度は、180mm/秒以上540mm/秒以下の範囲に含まれる速度とすることが好ましい。相対速度を180mm/秒以上とすることで、記録材Mから効率よく記録材料を除去することができ、540mm/秒以下とすることで、記録材Mの破損等を防止できる。例えば、540mm/秒を大きく超える速度では、記録材Mの引張強度にむらがあった場合に、引張強度の低い箇所で破れを生じる可能性がある。より好ましくは、相対速度を360mm/秒とすることができる。
消去部101は、ベルト102を介して削りローラー111と対向する支持ローラー121を備える。支持ローラー121は、削りローラー111の鉤115が記録材Mに当接する位置において、記録材Mをベルト102とともに支持する。軸112により、鉤115が記録材Mを削る際に記録材Mの移動が規制され、鉤115と記録材Mとの相対位置を安定させる効果が得られる。
図2は、消去部101の一部破断側面図であり、支持部131を含む一部の破断面を示している。
ローラー116は、金属製または合成樹脂製の剛体からなるローラーであり、軸中心を通る軸112が、図示しない幅方向の両端に突出する。図には一端側の軸112を図示しているが、他端側にも同様に軸112が突出する。
鉤シート113を構成するベース114は、弾性を有する材料で構成されるシートであり、ローラー116の外周面に接着またはその他の方法で固定される。ベース114は、例えば、ゴム或いはエラストマー等の弾性材料からなる弾性層を含む1層または複数の層で構成され、弾性層は繊維を含んでいてもよい。鉤115は、ベース114に固定され、削りローラー111の径方向に突出する。
支持ローラー121は、金属製または合成樹脂製の剛体からなるローラーであり、軸中心を通る軸122が、図示しない幅方向の両端に突出する。図には一端側の軸122を図示しているが、他端側にも同様に軸122が突出する。
支持ローラー121の表面には金属または合成樹脂が露出していてもよいし、支持ローラー121の表面に、ゴムまたはエラストマーからなる滑り止め用の表面材を配置してもよい。
ここで、消去部101の設置方向は任意であるが、本実施形態では、削りローラー111が上に、支持ローラー121が下に位置する構成として説明する。図2に、鉛直方向を図に符号Gで示す。
支持部131は中空のケース132を有し、ケース132の内部に、軸112を下方から支持する軸受け133と、軸受け133の下方に位置する高さ調整部134とを備える。軸受け133はケース132に対して上下方向に移動可能であり、高さ調整部134は、ケース132に対して固定可能である。ばね135は、ケース132に固定された高さ調整部134と、軸受け133との間に配置される圧縮コイルばねであり、高さ調整部134は、ばね135を介して軸受け133を支持する。
軸受け133は、軸112を摺動可能に支持するため、ローラー116は上述した駆動部141の駆動力により回転可能である。軸受け133は、例えばベアリングを用いて構成してもよい。
軸受け133には、軸112を介して削りローラー111の荷重が加わる。支持部131は、軸112により軸受け133に加わる荷重を、ばね135の弾性により受け止めて、軸112の上下方向の位置を安定させる。つまり、支持部131は、削りローラー111の位置を、削りローラー111の重量と、ばね135の弾性との釣り合いにより安定させる。
このように、弾性部材の弾性によって削りローラー111を支持する構成とすることで、後述する削り工程(図5、図6)で鉤115が記録材Mに食い込む際に、鉤115と記録材Mとの間に作用する圧力を定圧とし、安定して記録材料を除去できる。
支持部131が削りローラー111を支持する構成は、削りローラー111の重量とばね135の弾性とで支持する構成に限定されない。例えば、削りローラー111を弾性部材により吊り下げて支持してもよいし、複数の弾性部材の弾性を拮抗させて削りローラー111を支持してもよい。また、弾性部材は圧縮コイルばねに限定されず、引張ばね、板ばね、ゴムやエラストマーからなる部材、空気ばね等を用いることができる。
ケース132に対する高さ調整部134の位置は、1〜10μm単位、またはそれ以下の精度で調整可能である。高さ調整部134の位置を調整することにより、削りローラー111のベルト102(図1)に対する相対位置を調整することができる。
また、ケース132は、支持ローラー121の軸122を下方から支持する軸受け137と、軸受け137の下方に位置する支持部138とを備える。軸受け137はケース132に対して上下方向に移動可能であり、支持部138はケース132に対して固定される。ばね139は、ケース132に固定された支持部138と、軸受け137との間に配置される圧縮コイルばねであり、軸受け137はばね139を介して支持部138により支持される。
支持部138により、軸122から軸受け137に加わる荷重を、ばね139の弾性を介して支持することができる。このため、支持ローラー121の位置を、支持ローラー121の重量とばね139の弾性との釣り合いにより安定させることができる。支持ローラー121は、ベルト102が削りローラー111に対向する位置において、ベルト102(図1)を下方から支持する。削りローラー111の鉛直方向Gにおける位置、すなわち支持部131の高さ方向における位置は、高さ調整部134により調整可能であるため、削りローラー111に加えてベルト102を移動させる必要はない。このため、支持部138はケース132に固定され、移動しない構成とすることができる。
また、軸受け137は、軸122を摺動可能に支持するため、支持ローラー121は、ベルト102の移動に伴って回転可能である。
[1−3.鉤の構成および配列]
図3は、鉤シート113の斜視図であり、ローラー116に巻き回された鉤シート113を平板状に拡げた状態を示している。図中、ベース114の幅方向を符号Wで、長手方向を符号Lで示す。幅方向Wは、ローラー116(図1)の長手方向に相当し、図1の奥行き方向に対応する。長手方向Lは、ローラー116の外周における周方向に相当する。幅方向Wは鉤シート113の幅方向、長手方向Lは鉤シート113の長手方向といえる。
鉤115は、後述するように、先端部115A(図4)が細く加工された金属製または合成樹脂の剛性の棒状部材である。一例として、鉤115は、直径300μmのステンレス製の針で構成される。鉤115は、後述するように屈曲部115B(図4)を有する鉤形状に加工されている。
鉤115は、ベース114の表面全体に並べて配置される。鉤115の配列状態は特定の配列に限定されない。例えば、図3に示すように、隣接する鉤115の幅方向W及び長手方向Lにおける間隔が一定となるように、格子状に配列されてもよい。また、鉤115は、ベース114において千鳥配列(staggered array)を構成してもよい。また、鉤115が、ベース114の幅方向W及び長手方向Lに対し斜め方向に列をなすように配列されてもよい。また、ベース114において円弧を描くように鉤115が並べて配置されてもよい。ベース114に配置される鉤115の数や密度は任意であるが、ベース114における鉤115の密度が高いと、ベース114への鉤115の固定が困難になり、隣接する鉤115と鉤115との間の距離が短くなるために記録材Mを削る能力が低下する。また、鉤115の密度が低い場合、隣接する鉤115と鉤115との間の距離が大きくなるために、記録材Mにおいて鉤115によって削られない部分が発生する可能性がある。これらの観点から、例えば、ベース114の面積当たりの鉤115の数を、0.9本/mm以上1.2本/mm以下とすることが好ましい。典型的な好例として、鉤115の密度を1.0本/mmとする例が挙げられる。
また、複数の鉤115は、先端方向が同一方向を向くようにベース114に設けられる。本実施形態では、鉤115の先端部115A(図4)が、削りローラー111の回転方向R(図1)を向くよう配列される。すなわち、鉤シート113は、鉤115の先端が回転方向Rを向くように、ローラー116に固定される。
鉤シート113として、例えば、羊毛等の繊維や布帛等に対するカーディング加工(カード処理)に使用される針布を用いることができる。
図4は、鉤115の構成を示す要部拡大側面図である。
図中、鉤115の立設位置においてベース114の表面に垂直な基準線VSを一点鎖線で示し、基準線VSに垂直で鉤115の先端を通る基準線HSを二点鎖線で示す。鉤シート113がローラー116に固定された状態で、基準線VSは、ローラー116の軸中心を通る径方向に相当する。また、ベース114を水平面に載置した状態では、基準線VSは水平面に垂直である。
鉤115は、基部115Cがベース114に埋設され、ベース114の弾性により支持される。鉤115はベース114の表面に対して斜めに立設されてもよいし、垂直に立設されてもよい。
鉤115は、高さ方向において屈曲しており、この屈曲部115Bにおける屈曲角度を角度θ1とする。屈曲部115Bより先端側はベース114の表面に対して斜めに延びる。鉤115の先端部115A(先端)が基準線HSとなす角度(所定角度)を角度θ2とする。基準線HSは、ベース114の面と平行であり、角度θ2はベース114の面に対する先端部115Aの角度である。角度θ2の大きさは任意であるが、例えば、30度(°)以上70度以下の範囲に含まれることが好ましく、典型的な好例は40度である。また、屈曲部115Bにおける角度θ1は任意であるが、90度以上140度以下の範囲に含まれることが好ましく、典型的な好例は120度である。
先端部115Aの上部は先細となっており、例えば図4に示す基準線HSとの間に逃げ角が形成されているが、この逃げ角は必須ではない。先端部115Aは、記録材Mの表面に食い込んで削ることが可能な程度に鋭利であればよい。
鉤115は、ベース114の弾性層により弾性支持され、例えば、ベース114は、鉤115が押圧力を受けて45度倒れた場合に、前記押圧力に抗して、鉤115に対し50cN以上150cN以下の復元力を与えるものが好適である。
ベース114が鉤115に与える復元力は、例えば、屈曲部115Bに対し、先端部115A側から、径2mmφのプッシュゲージを押し付けて鉤115を倒し、基部115Cにおいて45度の傾きとなったときのゲージの値として測定できる。この測定時、ベース114は、図3に示したように水平としていることが好ましい。
鉤115の復元力が小さいと、記録材料を除去する際に鉤115が倒れやすいため、記録材Mを削る能力が十分に発揮されない可能性がある。また、復元力が過剰に大きい場合、鉤115が記録材Mの表面にならいにくく、記録材Mの破損を招く可能性がある。このため、上述した範囲が、復元力の好適な例として挙げられる。
[1−4.削り工程]
図5及び図6は、消去部101により画像を消去する消去工程の説明図である。図5は、記録材Mの画像を構成する記録材料がインク等の記録材料I1である例を示し、図6は、記録材料がトナー等の記録材料I2である例を示す。また、記録材Mにおいて記録材料I1、I2が形成された面を、面M1として示す。
図5に示すように、削りローラー111の回転に伴い、鉤115は、符号Rで示す方向に移動する。図5には、鉤115の位置を、回転方向Rの上流側から順に位置A、B、Cとして示す。
記録材Mは、ベルト102とともにベルト移動方向FMに移動する。このため、先端部115Aは、記録材Mの移動方向とは反対側に位置A−B−Cの順に移動する。この間の先端部115Aの軌跡TRを一点鎖線で図に示す。
鉤115が最も記録材Mに接近する位置Bで、先端部115Aの位置が記録材Mの表面より深い位置にある場合、図5に示すように先端部115Aが記録材Mに食い込み、記録材Mの一部が、記録材料I1とともに削られる。
先端部115Aが記録材Mに食い込む深さ、すなわち鉤115が記録材Mを削る深さを、削り深さD1とする。削り深さD1は、支持部131(図2)が軸112を支持する高さを変更することによって、調整可能である。すなわち、支持部131が支持する削りローラー111の位置を調整し、削りローラー111とベルト102上の記録材Mとの相対位置を調整することで、削り深さD1を、適切な深さとすることができる。
図5は、インク等の浸透性の記録材料により画像が形成された記録材Mから画像を消去する例である。浸透性の記録材料とは、顔料または染料を、水、アルコールまたは有機溶媒等に分散または希釈させた液体である。例えば、インクジェット式プリンターで使用されるインクの他、筆記具のインク、インク浸透印のインク、朱肉、オフセット印刷機のインク等が該当する。また、いわゆる油性インク、水性インクのいずれも該当する。これらの記録材料が記録材Mに付着した後で溶媒が揮発することにより、記録材Mに記録材料I1が残存し、残存した記録材料I1により画像が視認される。
記録材料I1は、溶媒とともに記録材Mに浸潤した顔料や染料であり、記録材Mの表面から内部に浸透する。記録材料I1が浸透した深さを、浸透深さD2とする。浸透深さD2は、一般に、30μm〜60μmとされる。このため、記録材料I1で構成される画像を記録材Mから消去する場合、削り深さD1を20μm以上60μm以下の範囲に含まれる深さとすることが好ましい。
削り深さD1が小さい(浅い)場合、記録材料I1を十分に除去できず、画像を消去する効果が不十分になる。また、削り深さD1が浸透深さD2に比べて過度に小さい場合、除去された記録材料I1の再付着が生じて、かえって処理後記録材MAの白色度が記録材Mより低くなる可能性もある。
一方、削り深さD1が大きい(深い)場合、記録材Mの破損を招く可能性がある。例えば、削り深さD1が記録材Mの厚みを超えるか、記録材Mの厚みに近い深さである場合、記録材Mに孔が開くことが考えられる。また、削り深さD1が記録材Mの厚みを超えない場合であっても、鉤115が記録材Mを削ることで記録材Mの引張強度が過度に低下すると、複数の鉤115によって記録材Mを削る間に記録材Mが破れる可能性がある。さらに、消去部101の処理中に記録材Mが破れなくても、処理後記録材MAの強度が極端に低くなる可能性がある。
また、消去部101が記録材Mを削ると、削り深さD1に相当する繊維が記録材Mから除去されることになる。従って、処理後記録材MAの歩留まりを確保する観点から、削り深さD1が過度に大きいことは好ましくない。
記録材Mの厚みTHは、90μm〜100μm程度であることが多いと考えられる。例えば、坪量が64g/mのPPC用紙の厚みは90μm、80g/mのPPC用紙の厚みは100μmであることが知られている。
厚みTH、及び、記録材料I1の浸透深さD2を考慮すると、削り深さD1が20μm以上60μm以下であれば、記録材料I1の多くの部分を除去することが可能であり、記録材Mの破損を防止できる。
さらに、削り深さD1は、28μm以上40μm以下の範囲に含まれる深さとすることが、より好ましい。この場合、記録材料I1の大部分を確実に記録材Mから除去できる。また、記録材Mの厚みに対し、鉤115により削られる厚みが十分に少ないので、記録材Mの破損をより確実に防止できる。
また、削り深さD1を40μm以下とすることにより、削り加工により記録材Mから失われる繊維の量を抑えることができ、処理後記録材MAの量を確保できるという利点がある。同様の観点で、削り深さD1は28μm以上32μm以下の範囲に含まれる深さであることが、より好ましい。
また、削り深さD1を20μm以上とすることで、削り深さD1が小さいことによる上記の不具合を回避できる。
図6は、記録材Mの表面に付着する付着性の記録材料I2により画像が形成された記録材Mから画像を消去する例である。付着性の記録材料は、顔料その他の着色材料を含む粉体と、粉体を記録材Mに定着させる熱溶融性の樹脂(いわゆるバインダー)とを含み、レーザープリンターやコピー機等で使用されるトナー等が該当する。これらの記録材料は、記録材Mに付着した後で加熱されることにより、記録材Mの表面に定着して記録材Mに記録材料I2を残存させ、記録材料I2により画像が視認される。記録材料I2は、着色材料が樹脂により記録材Mの表面に定着したものであり、記録材Mの表面から盛り上がることが多い。
このため、付着性の記録材料I2を有する記録材Mから画像を消去する場合、削り深さD1を7μm以下とすることが好ましい。削り深さD1が7μm以下であっても、記録材Mの表面に付着した記録材料I2の多くの部分を除去することが可能であり、削りローラー111の処理で減少する記録材Mの厚みは小さい。従って、より効率よく、記録材料I2を除去できる。さらに、削り深さD1は、5μm以上7μm以下の範囲に含まれる深さとすることが、より好ましい。この場合、記録材料I2の大部分を、より確実に記録材Mから除去できる。また、記録材料I2の再付着を防止することもできる。
付着性の記録材料に対し、発明者らが試験した結果から得られた好適な例では、削り深さD1は5.8μm以上6.9μm以下の範囲に含まれる値である。
このように、記録材Mの画像を構成する記録材料が、浸透性の記録材料I1であるか、付着性の記録材料I2であるかに対応して、鉤115が記録材Mを削る削り深さD1を調整することにより、画像を適切に消去することができる。
以上説明したように、画像消去装置100は、記録材Mの面M1に記録材料を用いて記録された画像を消去する装置100であり、記録材Mを搬送するベルト102と、回転可能な削りローラー111とを備える。画像消去装置100は、削りローラー111の表面に設けられ、シート状のベース114と、ベース114に立設された複数の鉤115とを有する鉤シート113と、を備える。画像消去装置100は、ベルト102によって搬送された記録材Mの面M1に複数の鉤115が当接し、削りローラー111が回転することにより、記録材Mから記録材料I1、I2を除去する。
また、画像消去装置100により本発明の画像消去方法を実行できる。この画像消去方法によれば、記録材Mを搬送し、表面に鉤115が立設された削りローラー111を、搬送される記録材Mの面M1に当接させ、削りローラー111を回転させることにより、記録材Mから記録材料I1、I2を除去する。
これにより、画像消去装置100は、鉤115を備える削りローラー111を回転させることにより、記録材Mに当接する鉤115によって記録材料I1、I2を除去できる。このため、鉤115を記録材Mに食い込ませる深さによって、インク等の浸透性の記録材料I1で形成された画像や、バインダーと顔料とを含む記録材料I2で形成された画像等、様々な画像を消去できる。
また、鉤115の先端部115Aは、ベース114の面に対して所定角度の傾きを有するので、鉤115の先端部115Aが記録材Mに食い込みやすい。このため、記録材Mから記録材料I1、I2を効率よく除去し、画像を消去できる。
上記構成において、鉤115の先端部115Aのベース114の面に対する角度θ2は30度以上70度以下であってもよい。この場合、鉤115が記録材Mに食い込みやすく、記録材Mから記録材料I1、I2を効率よく除去でき、鉤115の食い込み深さの調整が容易である。また、鉤115による記録材Mの破れ、破損を生じにくいという利点がある。
また、鉤115は、針状または棒状の金属製部材であり、ベース114に固定される基部115Cと先端部115Aとの間に所定角度の屈曲部115Bを有する。屈曲部115Bにおける屈曲角度である角度θ1は、90度以上140度以下である。このため、鉤115の先端部115Aが記録材Mに食い込む際に、記録材Mから受ける力に抗して、鉤115を食い込ませることができる。従って、記録材Mから記録材料I1、I2を効率よく除去し、画像を消去できる。
また、ベース114は、鉤115を弾性支持する弾性層を含む1層または複数層で構成され、鉤115が押圧力により45度倒れた場合に、鉤115に対し50cN以上150cN以下の復元力を与える。これにより、鉤115の先端部115Aが記録材Mに食い込む際に、記録材Mから受ける力をベース114の弾性により受けて、鉤115を安定して食い込ませることができる。このため、記録材Mから記録材料I1、I2を効率よく除去し、画像を消去できる。
また、鉤115を、記録材Mの表面から7μm以下の深さで記録材Mに食い込ませることにより、バインダーと顔料とを含む記録材料I2を除去する。このため、いわゆるトナーにより形成された画像を、トナーに適した深さで鉤115を記録材Mに食い込ませることで、効率よく除去できる。
また、鉤115を、記録材Mの表面から5μm以上7μm以下の深さで記録材Mに食い込ませることにより、記録材料I2を除去する。このため、いわゆるトナーにより形成された画像を効率よく除去できる。
また、鉤115を、記録材Mの表面から20μm以上60μm以下の深さで記録材Mに食い込ませることにより、記録材料I1を記録材Mから除去するので、インク等の浸透性の記録材料により形成された画像を、効率よく除去できる。
上記構成において、鉤115を、記録材Mの表面から28μm以上40μm以下の深さで記録材Mに食い込ませることにより、記録材料I1を記録材Mから除去してもよい。この場合、インク等の浸透性の記録材料により形成された画像を、記録材Mを破損させずに、効率よく除去できる。
また、削りローラー111は、記録材Mに対するベース114の相対速度が180mm/秒以上540mm/秒以下の範囲に含まれる速度で回転するので、記録材Mに形成された画像を、記録材Mを破損させずに速やかに除去できる。
また、ベース114に立設される鉤115の密度は、ベース114の面積あたり0.9本/mm以上1.2本/mm以下であるので、高密度で配置された多数の鉤115により、記録材Mに形成された画像を速やかに除去できる。
[1−5.実施例]
発明者らが行った試験について、実施例として示す。
以下の実施例では、鉤115を、線径300μmのステンレス製の針とし、ベース114における鉤115の密度を1.0本/mmとした。
また、削りローラー111の鉤115とベルト102との相対速度を、360mm/秒とした。詳細には、ベース114の表面からローラー116までの距離(すなわち、ベース114の厚み)を9mm、ローラー116の径を30mmとした構成を用いた。この構成において、ベース114の表面の回転方向Rにおける移動速度とベルト102との相対速度を、360mm/秒とした。
また、鉤115の屈曲部115Bにおける角度θ2を120度とした。
以下の各実施例では、先端部115Aの角度θ1、及び、鉤115の削り深さD1を設定して試験を行い、その結果を白色度により評価した。
記録材Mの試料として、試料1および試料2を用意した。試料1、2のいずれも、坪量80g/mのPPC用紙の片面に、印字率(像密度)5%のテストパターンをモノクロ印刷したものをであった。試料1は、上記PPC用紙にインクジェット式プリンターにより黒色インクを用いたモノクロ印刷をした記録材Mである。試料2は、レーザープリンターによる黒トナーを用いてモノクロ印字を行った記録材Mである。
白色度は、白色度計(日本電子工業製PF 7000 ISO Brightness)により測定した。
試料1、2として用いたPPC用紙は、未印刷(記録材料を付着または浸透させない状態)で、白色度90であった。比較対象として、印字率2.5%のテストパターンをモノクロ印刷した記録材Mの白色度を測定したところ、白色度70であった。このため、各実施例を評価する基準を白色度70に設定し、白色度が70以上となった例を、好適な実施例とした。
試験条件としての削り深さD1は、試料1を用いた実施例では30±2μmと設定し、試料2を用いた実施例では7±2μmと設定した。この設定は、図2を参照して説明したように、支持部131を調整した際の目標値である。
さらに、試験の実行後に、記録材M(処理前の試料)および処理後記録材MA(処理後の試料)の厚みの実測値から削り深さD1を算出し、算出した値を、実施例の結果とした。すなわち、以下の実施例の削り深さD1は、画像消去装置100による処理前の試料1、2の厚みと、処理後の試料1、2の厚みとの差から求めた削り深さD1である。厚みの測定では、試料1、2のそれぞれに対し、面内における3箇所で厚みの測定を行い、平均値を求めた。
[1−5−1.第1実施例]
試料1を用いた第1実施例を示す。試料1に対しては、角度θ2を、20度、30度、40度、70度、80度とした。削り深さD1は、15.3μm、28.6μm、29.4μm、30.2μmであった。
試料1を用いた試験の条件および結果を表1に示す。
Figure 2019089260
実施例1では、角度θ2が40度、削り深さD1が30.2μm、白色度は71であった。実施例2では、角度θ2が70度、削り深さD1が28.6μm、白色度は72であった。実施例3では、角度θ2が30度、削り深さD1が29.4μm、白色度は70であった。これら実施例1〜3では、白色度が70以上となったので、良好な白色度が得られた。つまり、試料1に記録された画像を十分に消去できた。
比較例1では、角度θ2を20度、削り深さD1が15.3μm、白色度は62であった。白色度は、基準である白色度70に満たなかった。
比較例2は、角度θ2を80度とした例である。比較例2では試料1に破損が生じたため、処理後の試料1の厚み及び白色度を測定しなかった。
以上の結果から、浸透性の記録材料を用いて画像が記録された記録材Mに対しては、角度θ2の好ましい範囲が30度以上70度以下であることが明らかとなった。また、典型的な好例は40度以上70度以下であった。
また、削り深さD1の好ましい範囲が30±2μmであることが明らかとなり、典型的な好例は28.6μm以上30.2μm以下の範囲であった。
[1−5−2.第2実施例]
試料2を用いた第2実施例を示す。試料2に対しては、角度θ2を、20度、30度、40度、70度、80度とした。削り深さD1は、5.3μm、5.8μm、6.7μm、6.9μmであった。
試料2を用いた試験の条件および結果を表2に示す。
Figure 2019089260
実施例4では、角度θ2が30度、削り深さD1が6.7μm、白色度は76であった。実施例5では、角度θ2が40度、削り深さD1が5.8μm、白色度は78であった。実施例6では、角度θ2が70度、削り深さD1が6.9μm、白色度は74であった。これら実施例4〜6では、白色度が70以上となったので、良好な白色度が得られた。つまり、試料2に記録された画像を十分に消去できた。
比較例3は、角度θ2が20度、削り深さD1が5.3μmであり、白色度は63であった。白色度は、基準である白色度70に満たなかった。
比較例4は、角度θ2を80度とした例である。試料2に破損が生じたため、処理後の試料2の厚み及び白色度を測定していない。
以上の結果から、付着性の記録材料を用いて画像が記録された記録材Mに対しては、角度θ2の好ましい範囲が30度以上70度以下であることが明らかとなった。また、典型的な好例は40度以上70度以下であった。
また、削り深さD1の好ましい範囲が7±2μmであることが明らかとなり、典型的な好例は5.8μm以上6.9μm以下の範囲であった。
[2.第2実施形態]
[2−1.シート製造装置の全体構成]
続いて、本発明を適用した第2実施形態について説明する。
図7は、第2実施形態のシート製造装置200の構成を示す模式図である。
シート製造装置200は、本発明の繊維原料再生装置に相当し、繊維を含む原料を繊維化して、新しいシートに再生する再生処理を実行する。シート製造装置200は、原料を乾式で解繊して繊維化した後、加圧、加熱、切断することによって、複数の種別のシートを製造する。ここで、繊維化された原料に様々な添加物を混合することにより、用途に合わせて、シートの結合強度や白色度を向上させたり、色、香り、難燃等の機能を付加したりすることができる。また、シート製造装置200により、密度や厚さ、サイズ、形状をコントロールして成型することで、多様な種別のシートを製造して販売することができる。シートとしては、A4やA3の印刷用紙、掃除用シート(床掃除用シート等)、油汚れ用シート、トイレ掃除用シート等のシート状の製品の他に、紙皿形状等の成型したシートの製造が可能である。
シート製造装置200は、繊維を含む種々の原料を再生することが可能であるが、ここでは、原料として第1実施形態で説明した記録材Mを用いる例を説明する。記録材Mは、上述のように、印刷、或いは、筆記具による描画等により形成された画像を有する古紙または廃棄紙である。
シート製造装置200は、画像消去装置100を備える。画像消去装置100は、第1実施形態で説明した構成を具備し、第2実施形態ではシート製造装置200の一部である画像消去部として機能する。
また、シート製造装置200は、粗砕部12、解繊部20、選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、混合部50、添加物供給部52、堆積部60、第2ウェブ形成部70、搬送部79、シート形成部80、及び、切断部90を備える。また、シート製造装置200は、シート製造装置200の各部を制御する制御装置200Cを備える。
シート製造装置200は、原料に対する加湿、及び/または原料が移動する空間を加湿する目的で、加湿部202、204、206、208、210、212を備える。これら加湿部202、204、206、208、210、212の具体的な構成は任意であり、スチーム式、気化式、温風気化式、超音波式等が挙げられる。
本実施形態の加湿部202、204、206、208は、気化式または温風気化式の加湿器であり、水を浸潤させるフィルター(図示略)を有し、フィルターに空気を通過させることにより、湿度を高めた加湿空気を供給する。本実施形態の加湿部210、212は超音波式加湿器であり、水を霧化する振動部(図示略)を有し、振動部により発生するミストを供給する。
第2実施形態における画像消去装置100は、記録材供給部150を備える。画像消去装置100は、記録材供給部150に収容された記録材Mに対し画像を消去する処理を行い、処理後記録材MAとして排出する。図7に示す構成では、画像消去装置100に排出部160が接続されず、画像消去装置100が処理した処理後記録材MAがベルト102によって粗砕部12(裁断部)に搬送される。
つまり、画像消去装置100は、粗砕部12に対し、シートSを製造する原料である処理後記録材MAを供給する原料供給部として機能する。また、画像消去装置100の動作は原料供給工程に相当する。
画像消去装置100が有する収容部151には、ユーザーが投入した記録材Mが収容され、収容部151から搬送ローラー152によって記録材Mがベルト102に供給される。ベルト102は、上述のように、駆動部105の動力により、ベルト移動方向FMに記録材Mを搬送する。記録材Mが消去部101を通過する際に、削りローラー111による画像消去処理が施され、画像が消去された処理後記録材MAが、ベルト102によって粗砕部12に搬送される。この構成は、例えば、ベルト102が処理後記録材MAを搬送する方向の下流側に粗砕部12の開口部を位置させることで、容易に実現できる。
画像消去装置100の構成および動作は上記第1実施形態と共通であり、ここでは図示及び説明を省略する。
粗砕部12は、画像消去装置100から供給される処理後記録材MAを挟んで裁断する一対の粗砕刃14と、粗砕刃14により裁断されて落下する粗砕片を受けるシュート(ホッパーともいう)9とを備える。粗砕部12は、画像消去装置100から供給される処理後記録材MAを、大気中(すなわち、空気中)等の気中で粗砕刃14によって裁断(粗砕ともいう)し、粗砕片にする。粗砕部12は、例えば、いわゆるシュレッダーと同様の構成とすることができる。粗砕片の形状や大きさは任意であり、解繊部20における解繊処理に適していればよい。例えば、粗砕部12は、処理後記録材MAを、1〜数cm四方またはそれ以下のサイズの紙片に裁断する。シュート9は、例えば、粗砕片が流れる方向(進行する方向)において、徐々に幅が狭くなるテーパー形状を有し、解繊部20に連通する管2に連結される。粗砕刃14によって裁断された粗砕片は、シュート9により集められ、管2を通って解繊部20に移送(搬送)される。
シュート9またはその近傍には、加湿部202により加湿空気が供給され、粗砕物が静電気によってシュート9や管2の内面に吸着する現象が抑制される。また、粗砕物が高湿度の空気とともに解繊部20に移送されるため、解繊部20の内部における解繊物の付着を抑制する効果も期待できる。ここで、加湿部202から粗砕刃14に加湿空気を供給して処理後記録材MAを除電する構成としてもよいし、粗砕部12および解繊部20にイオナイザーを設けて除電してもよい。
解繊部20は、粗砕部12で裁断された粗砕片を解繊処理し、解繊物を生成する。ここで、「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる原料(粗砕片を指し、被解繊物ともいう)を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。解繊部20は、原料に付着した樹脂粒やインク、トナー、にじみ防止剤等の物質を、繊維から分離させる機能をも有する。解繊部20を通過したものを「解繊物」という。「解繊物」は、解きほぐされた解繊物繊維の他に、繊維を解きほぐす際に繊維から分離した樹脂(複数の繊維同士を結着させるための樹脂)粒や、インク、トナーなどの色剤や、にじみ防止剤、紙力増強剤等の添加剤を含む場合がある。また、解繊物の形状は、ひも(string)状や平ひも(ribbon)状である。解繊物に含まれる繊維は、他の繊維と絡み合っていない、独立した状態であってもよいし、他の解繊物と絡み合って塊状となった状態(いわゆる「ダマ」)であってもよい。解繊部20の動作は、解繊工程に相当する。
解繊部20は、乾式で解繊を行う。ここで、液体中ではなく、大気中等の気中において、解繊等の処理を行うことを乾式と称する。解繊部20は、例えば、インペラーミルを用いて構成することができる。具体的には、解繊部20は、高速回転するローター(図示略)、及び、ローターの外周に位置するライナー(図示略)を備える。この構成では、粗砕部12で裁断された粗砕片が、解繊部20のローターとライナーとの間に挟まれて解繊される。
また、解繊部20は、ローターの回転により気流を発生させる。この気流により、解繊部20は、粗砕片を管2から吸引し、解繊物を排出口24へと搬送する。解繊物は排出口24から管3に送り出され、管3を通じて選別部40に移送される。
さらに、シート製造装置200は、気流発生装置である解繊部ブロアー26を備える。解繊部ブロアー26は管3に取り付けられ、解繊部20から解繊物とともに空気を吸引し、選別部40に送風する。解繊物は、解繊部20が発生する気流に加え、解繊部ブロアー26が発生する気流により選別部40に搬送される。
選別部40(分離部)は導入口42を有し、管3から解繊部20により解繊された解繊物が気流とともに導入口42に流入する。選別部40は、導入口42に流入する解繊物を、繊維の長さによって選別する。詳細には、選別部40は、解繊部20により解繊された解繊物のうち、予め定められたサイズ以下の解繊物を第1選別物とし、第1選別物より大きい解繊物を第2選別物として、選別する。第1選別物は繊維または粒子等を含み、第2選別物は、例えば、大きい繊維、未解繊片(例えば、十分に解繊されていない粗砕片)、解繊された繊維が凝集し、或いは絡まったダマ等を含む。
選別部40は、ドラム部41(篩部)と、ドラム部41を収容するハウジング部43(覆い部)と、を有する。
ドラム部41は、網を有する円筒形状の構造物であり、この網は、フィルター、或いはスクリーンであってもよい。これらは例えば、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、金属板にプレス機等で穴を形成したパンチングメタルを用いることができる。ドラム部41は、モーター(図示略)によって回転駆動されることで篩として機能し、網の目の大きさより小さい第1選別物と、網の目より大きい第2選別物とを選別する。すなわち、ドラム部41の回転によって、第1選別物はドラム部41の網の目から下方に落下する。ドラム部41の網の目を通過できない第2選別物は、導入口42からドラム部41に流入する気流により排出口44に導かれ、管8に送り出される。
管8は、ドラム部41の内部と管2とに連結され、ドラム部41から管8に流入した第2選別物は、粗砕部12により裁断された粗砕片とともに管2を通り、解繊部20の導入口22に導かれる。これにより、第2選別物は解繊部20に戻され、解繊処理される。
ドラム部41により選別された第1選別物は、空気中に分散し、ドラム部41の下方に位置する第1ウェブ形成部45のメッシュベルト46に向けて降下する。
第1ウェブ形成部45(分離部)は、メッシュベルト46(分離ベルト)と、ローラー47と、吸引部48(サクション機構)と、を備える。
メッシュベルト46は無端形状のベルトであって、3つのローラー47に懸架され、ローラー47によって図中矢印V1で示す方向に搬送される。メッシュベルト46の表面は所定サイズの開口が並ぶ網で構成される。選別部40から降下する第1選別物のうち、メッシュベルト46の網の目を通過するサイズの微粒子は、メッシュベルト46の下方に落下する。一方、メッシュベルト46の網の目を通過できないサイズの繊維は、メッシュベルト46に堆積し、メッシュベルト46とともに矢印V1方向に搬送される。
メッシュベルト46から落下する微粒子は、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いものを含み、例えば、解繊部20で粗砕片から取り出された樹脂、色剤、添加剤等の粒子である。これらの微粒子は、シートSの製造に使用されない除去物である。
このように、解繊部20で解繊処理された解繊物は、選別部40で第1選別物と第2選別物とに選別され、第2選別物が解繊部20に戻される。また、第1選別物から、第1ウェブ形成部45によって除去物が除かれる。第1選別物から除去物を除いた残りは、シートSの製造に適した材料であり、この材料はメッシュベルト46に堆積して第1ウェブW1となる。
吸引部48は、メッシュベルト46の下方から空気を吸引する。吸引部48は、集塵部27に連結され、集塵部27の下流には捕集ブロアー28(分離吸引部)が設置される。捕集ブロアー28は集塵部27から空気を吸引し、捕集ブロアー28が排出する空気は管29を経てシート製造装置200の外に排出される。
集塵部27はフィルター式またはサイクロン式の集塵装置であり、微粒子を気流から分離する。捕集ブロアー28の吸引力により、メッシュベルト46の網の目を通過した微粒子が空気と共に吸引され、集塵部27で捕集される。捕集ブロアー28には、除去物を速やかに除去する作用のほか、メッシュベルト46上における第1ウェブW1の形成を促進する作用がある。
また、ドラム部41を含む空間には、加湿部204により加湿空気が供給される。この加湿空気によって第1選別物が加湿されることにより、静電力による第1選別物のメッシュベルト46への付着を弱め、第1ウェブW1をメッシュベルト46から剥離し易くする効果が期待できる。また、回転体49やハウジング部43の内壁において、静電力による第1選別物の付着を抑制する効果がある。さらに、吸引部48により除去物を吸引する効率を向上させる効果が期待できる。
なお、シート製造装置200において、第1選別物と第2選別物とを選別し、分離する構成は、ドラム部41を備える選別部40に限定されない。例えば、解繊部20で解繊処理された解繊物を、分級機によって分級する構成を採用してもよい。分級機としては、例えば、サイクロン分級機、エルボージェット分級機、エディクラシファイヤーを用いることができる。これらの分級機を用いれば、第1選別物と第2選別物とを選別し、分離することが可能である。さらに、上記の分級機により、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いもの(樹脂粒や色剤や添加剤など)を含む除去物を、分離して除去する構成を実現できる。例えば、第1選別物に含まれる微粒子を、分級機によって、第1選別物から除去する構成としてもよい。この場合、第2選別物は、例えば解繊部20に戻され、除去物は集塵部27により集塵され、除去物を除く第1選別物が管54に送られる構成とすることができる。また、シート製造装置200において、第1選別物から除去物を除く構成も同様に、メッシュベルト46に限定されず、上述した構成を用いることができる。
メッシュベルト46の搬送経路において、選別部40の下流側には、加湿部210によって、ミストを含む空気が供給される。加湿部210は、ミストを第1ウェブW1に向けて降下させ、第1ウェブW1に水分を供給する。この構成により、第1ウェブW1が含む水分量を調整し、静電気によるメッシュベルト46への繊維の吸着等を抑制できる。
回転体49は、第1ウェブW1の繊維をほぐして、後述する混合部50で樹脂を混合しやすい状態に加工する。第1ウェブW1は、メッシュベルト46がローラー47により折り返す位置で、メッシュベルト46から剥離して、回転体49により分断され、細分体Pとなる。回転体49は、例えば、板状の羽根を有し回転する回転羽根形状である。細分体Pは、管7を通じて混合部50へ移送される。
回転体49を含む空間には、加湿部206により加湿空気が供給され、静電気による管7の内部や回転体49への繊維の吸着が抑制される。また、管7から混合部50に加湿空気が供給されることで、混合部50においても静電気による影響を抑制できる。
混合部50は、樹脂を含む添加物を供給する添加物供給部52(色材供給部)と、細分体Pを含む気流が流れる管54と、混合ブロアー56とを備え、細分体Pを構成する繊維(第1選別物)に、樹脂を含む添加物を混合する。
添加物供給部52には、添加物を蓄積する添加物カートリッジ52aがセットされる。添加物カートリッジ52aは、添加物供給部52に着脱可能であってもよい。添加物供給部52は、添加物カートリッジ52aから添加物を取り出す添加物取出部52bと、添加物取出部52bにより取り出された添加物を管54に排出する添加物投入部52cとを備える。
添加物取出部52bは、添加物カートリッジ52a内部の微粉または微粒子からなる添加物を繰り出すフィーダー(図示略)を備え、一部または全部の添加物カートリッジ52aから添加物を取り出す。添加物取出部52bにより取り出された添加物は、添加物投入部52cに送られる。
添加物投入部52cは、添加物取出部52bが取り出した添加物を収容する。添加物投入部52cは、管54との連結部に開閉可能なシャッター(図示略)を備え、シャッターを開くことで、添加物取出部52bが取り出した添加物が管54に送り出される。添加物投入部52cのシャッターは、管54の気流が生じる負圧によって添加物が添加物供給部52から過剰に吸い出されることを防止する効果がある。
添加物供給部52が供給する添加物は、加熱により溶融して複数の繊維同士を結着させる樹脂を含む。添加物に含まれる樹脂は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂である。例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレートである。また、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン等であってもよい。これらの樹脂は、単独または適宜混合して用いてもよい。すなわち、添加物は、単一の物質を含んでもよいし、混合物であってもよく、それぞれ単一または複数の物質で構成される、複数種類の粒子を含んでもよい。また、添加物は、繊維状であってもよく、粉末状であってもよい。
また、添加物供給部52が供給する添加物は、繊維を結着させる樹脂の他、製造されるシートの種類に応じて、繊維を着色するための着色剤や、繊維の凝集や樹脂の凝集を抑制するための凝集抑制剤、繊維等を燃えにくくするための難燃剤を含んでもよい。また、着色剤を含まない添加物は、無色、或いは無色と見なせる程度に淡い色であってもよいし、白色であってもよい。着色剤(白、および、その他の色を含む)を含む添加物は、いわゆる色材に相当する。
シート製造装置200が使用する添加物の種類や数は任意であり、添加物供給部52には、使用される添加物の種類に対応する添加物カートリッジ52aが装着される。また、シート製造装置200は、添加物供給部52に装着された添加物カートリッジ52aの一部のみを使用してもよいし、全てを使用してもよい。
本実施形態では、一例として、添加物供給部52に6個の添加物カートリッジ52aが装着される。6個の添加物カートリッジ52aは、無色または無色と見なせる程度に淡い色の添加物を収容した添加物カートリッジ52a、および、繊維を白色に着色可能な添加剤を収容した添加物カートリッジ52aを含む。また、繊維をC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)の各色に着色可能な添加物をそれぞれ収容した添加物カートリッジ52aを含む。
添加物取出部52bが各々の添加物カートリッジ52aから添加物を取り出す量は、制御装置200Cにより制御される。制御装置200Cが添加物供給部52を制御することにより、シート製造装置200は、細分体Pを構成する繊維を着色せずシートSを製造する動作、および、繊維を着色してシートSを製造する動作を行える。また、いずれか1の添加物カートリッジ52aから添加物を供給することで、繊維を、白色、C、M、Yの各色に着色できる。例えば、白色の添加物を繊維に混合することにより、白色度を向上させることができる。また、複数の添加物カートリッジ52aが収容する添加物を組み合わせて混合することで、繊維を中間色に着色できる。
添加物供給部52により供給される添加物は、混合ブロアー56が発生する気流により、細分体Pを構成する繊維と混合されながら管54を搬送され、混合ブロアー56内部を通過する。細分体Pは、管7及び管54の内部を流れる過程でほぐされて、より細かい繊維状となる。細分体Pの繊維と添加物とは、混合ブロアー56が発生する気流及び/または混合ブロアー56が有する羽根等の回転体の作用により混合され、混合物は管54を通って堆積部60に移送される。
なお、第1選別物と添加物とを混合させる機構は、特に限定されず、高速回転する羽根により攪拌するものであってもよいし、V型ミキサーのように容器の回転を利用するものであってもよく、これらの機構を混合ブロアー56の前または後に設置してもよい。
混合部50を通過した混合物は、堆積部60の導入口62に導入される。堆積部60は、混合物の繊維をほぐして、空気中で分散させながら第2ウェブ形成部70に降下させる。ここで、添加物供給部52から供給される添加物の樹脂が繊維状である場合、これらの繊維も堆積部60によって解きほぐされ、第2ウェブ形成部70に降下する。
堆積部60は、ドラム部61と、ドラム部61を収容するハウジング部63と、を有する。ドラム部61は、例えばドラム部41と同様に構成される円筒形状の構造体であり、ドラム部41と同様の網を有し、モーターによって回転駆動され、篩として機能する。なお、ドラム部61の「篩」は、特定の対象物を選別する機能を有していなくてもよい。すなわち、ドラム部61として用いられる「篩」とは、網を備えたもの、という意味であり、ドラム部61は、ドラム部61に導入された混合物の全てを降らしてもよい。
ドラム部61の下方には第2ウェブ形成部70が配置される。第2ウェブ形成部70は、例えば、メッシュベルト72(ベルト)と、ローラー74と、サクション機構76と、を有する。
メッシュベルト72は無端形状のベルトであって、複数のローラー74に懸架され、ローラー74の動きにより、図中矢印V2で示す方向に搬送される。メッシュベルト72は、例えば、金属製、樹脂製、布製、あるいは不織布等であり、その表面は所定サイズの開口が並ぶ網で構成される。堆積部60から降下する粒子のうち、メッシュベルト72の網の目を通過するサイズの微粒子は、メッシュベルト72の下方に落下する。一方、メッシュベルト72の網の目を通過できないサイズの繊維は、メッシュベルト72に堆積し、メッシュベルト72とともに矢印V2方向に搬送される。メッシュベルト72の網の目は微細であり、ドラム部61から降下する繊維や粒子の大半を通過させないサイズとすることができる。この構成により、ドラム部61の網の目を通過した通過物は、第2ウェブ形成部70(ウェブ形成部)に堆積し、堆積物は第2ウェブW2となる。
サクション機構76は、メッシュベルト72の下方に設けられるサクションブロアー77を備え、サクションブロアー77の吸引力によって、サクション機構76に、堆積部60からメッシュベルト72に向く気流を発生させる。サクション機構76が、堆積部60により空気中に分散された混合物をメッシュベルト72上に吸引することで、第2ウェブW2の形成を促進する効果が期待できる。また、堆積部60からの排出速度を大きくする効果のほか、混合物の落下経路に形成されるダウンフローによって落下中に解繊物や添加物が絡み合うことを防ぐ効果が期待できる。
サクションブロアー77(堆積吸引部)は、サクション機構76から吸引した空気を、捕集フィルター(図示略)を通じて、シート製造装置200の外に排出してもよい。或いは、サクションブロアー77が吸引した空気を集塵部27に送り込み、サクション機構76が吸引した空気に含まれる除去物を捕集してもよい。
ドラム部61を含む空間には加湿部208により加湿空気が供給される。この加湿空気によって堆積部60の内部が加湿されることにより、静電力によるハウジング部63への繊維や粒子の付着を抑え、繊維や粒子をメッシュベルト72に速やかに降下させ、好ましい形状の第2ウェブW2を形成させることができる。
また、メッシュベルト72の搬送経路において、堆積部60の下流側には、加湿部212によって、ミストを含む空気が供給される。これにより、第2ウェブW2が含む水分量が調整され、静電気によるメッシュベルト72への繊維の吸着等が抑制される。
堆積部60および第2ウェブ形成部70(ウェブ形成工程)で形成された第2ウェブW2は、搬送部79によって、メッシュベルト72から剥がされてシート形成部80へと搬送される。搬送部79は、例えば、メッシュベルト79aと、ローラー79bと、サクション機構79cと、を有する。
サクション機構79cは、ブロアー(図示略)を備え、ブロアーの吸引力によってメッシュベルト79aに上向きの気流を発生させる。この気流により、第2ウェブW2がメッシュベルト72から離れてメッシュベルト79aに吸着される。メッシュベルト79aは、ローラー79bの回転により移動され、第2ウェブW2をシート形成部80に搬送する。
シート形成部80では、第2ウェブW2が含む解繊物の繊維、および添加物に対して熱を加えることにより、混合物中の複数の繊維を、添加物に含まれる樹脂を介して互いに結着させる。具体的には、シート形成部80は、第2ウェブW2を加圧する加圧部82、及び、加圧部82により加圧された第2ウェブW2を加熱する加熱部84を備える。加圧部82は、一対のカレンダーローラー85、85で構成され、第2ウェブW2を所定のニップ圧で挟んで加圧することにより第2ウェブW2を高密度化し、加熱部84に向けて搬送する。加熱部84は、一対の加熱ローラー86、86を備え、カレンダーローラー85、85によって加圧された第2ウェブW2を挟んで熱を与え、シートSを形成する。
切断部90(カッター部)は、シート形成部80によって成形されたシートSを切断する。本実施形態の切断部90は、図中符号Fで示すシートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断する第1切断部92と、搬送方向Fに平行な方向にシートSを切断する第2切断部94と、を有する。切断部90でカットを行うことにより、所定のサイズの単票のシートSが成形される。切断部90でカットされた単票のシートSは、排出部96に収容される。排出部96は、製造されたシートを収容するトレイやスタッカーを備え、トレイに排出されたシートSは、ユーザーが取り出して使用することができる。
上述したシート製造装置200の各部は、解繊処理部200Aと、再生部200Bとを構成する。解繊処理部200Aは、少なくとも画像消去装置100および解繊部20を含み、選別部40および第1ウェブ形成部45を含んでもよい。解繊処理部200Aは、記録材Mから解繊物、または解繊物がウェブ状に形成された第1ウェブW1を製造する。解繊処理部200Aの製造物を、回転体49に移送せずに、シート製造装置200から取り出して貯留することも可能である。また、この製造物を所定のパッケージに封入し、輸送および取引可能な形態としてもよい。
再生部200Bは、解繊処理部200Aで製造された製造物をシートSに再生する機能部であり、本発明の加工部に相当する。再生部200Bは、混合部50、混合部50、第2ウェブ形成部70、搬送部79、シート形成部80、および、切断部90を含み、回転体49を含んでもよい。また、添加物供給部52を含んでもよい。
シート製造装置200は、解繊処理部200Aと再生部200Bとを一体として構成してもよいし、別体として構成してもよい。この場合、解繊処理部200Aは、本発明の繊維原料再生装置に相当する。再生部200Bは、解繊物をシート形状に成形するシート成形部に相当する。また、これらのいずれも加工部に相当するといえる。
このように、繊維原料再生装置としてのシート製造装置200は、繊維を含む原料である記録材Mの面M1に記録材料を用いて記録された画像を消去する画像消去装置100を備える。シート製造装置200は、画像消去装置100で画像を消去された処理後記録材MA(原料)を解繊する解繊部20と、解繊部20により解繊された解繊物に含まれる繊維をシート形状に成形する再生部200Bと、を備える。画像消去装置100は、記録材Mを搬送するベルト102と、回転可能な削りローラー111と、削りローラー111の表面に設けられ、シート状のベース114と、ベース114に立設された複数の鉤115とを有する鉤シート113と、を備える。画像消去装置100は、ベルト102によって搬送された記録材Mの面M1に複数の鉤115が当接し、削りローラー111が回転することにより、記録材Mから記録材料I1、I2を除去する。
第1実施形態で説明したように、画像消去装置100は、インク等の浸透性の記録材料I1で形成された画像や、バインダーと顔料とを含む記録材料I2で形成された画像等、様々な画像を消去できる。シート製造装置200は、画像消去装置100により画像を消去した記録材Mを解繊して繊維状にし、この繊維をシート形状に成形するので、記録材Mに形成された画像の影響を抑え、高品位のシートSを得ることができる。例えば、画像が記録されたことで白色度の低い記録材Mを使用して、白色度の高い解繊物を得ることができる。白色度が高い解繊物を利用することで、再生部200Bは、高品位のシートSを製造できる。このため、記録材Mが、白色度の観点からシートSの製造に最適とはいえない状態であっても、高品位のシートSを製造できる。
[3.他の実施形態]
上述した各実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明を実施する具体的態様に過ぎず、本発明を限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、例えば以下に示すように、種々の態様において実施することが可能である。
上記各実施形態で、画像消去装置100は、記録材Mの片側の面(例えば図5の面M1)に対し消去部101によって画像を消去する処理を行う構成を説明したが、記録材Mの両側の面に対して画像を消去する処理を行ってもよい。例えば、ベルト102の搬送経路において、2以上の消去部101を設置し、いずれかの消去部101により面M1の画像を消去し、他の消去部101により面M1とは反対側の面の画像を消去する構成としてもよい。或いは、排出部160に排出された処理後記録材MAを裏返して記録材供給部150に戻す反転機構を設けてもよい。また、このように構成した画像消去装置100を、シート製造装置200に設ける構成としてもよい。
また、画像消去装置100が、複数の消去部101を備え、各々の消去部101が、異なる削り深さD1で画像を消去する構成としてもよい。例えば、記録材料I1に適した削り深さD1が設定された消去部101と、記録材料I2に適した削り深さD1が設定された消去部101とを、ベルト102の搬送経路に設置してもよい。この場合、記録材Mの記録材料が、浸透性の記録材料I1か、付着性の記録材料I2かによって、使用する消去部101を選択可能な構成としてもよい。この場合、両方の消去部101により一つの記録材Mの画像を消去する構成としてもよい。
また、画像消去装置100に記録材Mを供給する構成は、収容部151に載置された記録材Mを供給する記録材供給部150を接続する構成に限定されない。例えば、ユーザーによって1枚ずつ、或いは複数枚ずつ手差し給紙される記録材Mを、ベルト102に送る構成を、記録材供給部150に設けてもよい。
また、第2実施形態のシート製造装置200において、画像消去装置100から処理後記録材MAを搬送する構成に加えて、ユーザーが手差し給紙する原料供給部を設置してもよい。この場合、手差し給紙による原料供給部、及び、画像消去装置100のいずれかから、粗砕部12に原料が供給される構成としてもよい。また、手差し給紙による原料供給部に加えて、或いは代替として、複数枚の原料を蓄積し、1枚または複数枚ずつ原料を粗砕部12に供給する原料供給部をシート製造装置200に設けてもよい。
また、シート製造装置200は、シートSに限らず、硬質のシート或いは積層したシートで構成されるボード状、或いは、ウェブ状の製造物を製造する構成であってもよい。また、製造物は紙に限らず不織布であってもよい。シートSの性状は特に限定されず、筆記や印刷を目的とした記録紙(例えば、いわゆるPPC用紙)として使用可能な紙であってもよいし、壁紙、包装紙、色紙、画用紙、ケント紙等であってもよい。また、シートSが不織布である場合、一般的な不織布のほか、繊維ボード、ティッシュペーパー、キッチンペーパー、クリーナー、フィルター、液体吸収材、吸音体、緩衝材、マット等としてもよい。
また、上記実施形態のシート製造装置200は、原料を気中で解繊することにより材料を得て、この材料と樹脂とを用いてシートSを製造する乾式のシート製造装置200として説明した。本発明の適用対象はこれに限定されず、水等の溶媒中に繊維を含む原料を溶解または浮遊させ、この原料をシートに加工する、いわゆる湿式のシート製造装置にも適用できる。また、気中で解繊された繊維を含む材料をドラムの表面に静電気等により吸着させ、ドラムに吸着された原料をシートに加工する静電方式のシート製造装置にも適用できる。
12…粗砕部、20…解繊部、27…集塵部、28…捕集ブロアー、40…選別部、45…第1ウェブ形成部、49…回転体、50…混合部、52…添加物供給部、56…混合ブロアー、60…堆積部、70…第2ウェブ形成部、79…搬送部、80…シート形成部、82…加圧部、84…加熱部、90…切断部、96…排出部、100…画像消去装置(画像消去部)、101…消去部、102…ベルト(搬送部)、103…ローラー、104…駆動ローラー、105…駆動部、111…削りローラー、112…軸、113…鉤シート、114…ベース、115…鉤(鉤状部材)、115A…先端部(先端)、115B…屈曲部、115C…基部、116…ローラー、121…支持ローラー、122…軸、131…支持部、132…ケース、133…軸受け、134…高さ調整部、135…ばね、137…軸受け、138…支持部、139…ばね、141…駆動部、142…プーリー、143…駆動ベルト、150…記録材供給部、151…収容部、152…搬送ローラー、160…排出部、161…収容部、200…シート製造装置(繊維原料再生装置)、200A…解繊処理部、200B…再生部(加工部)、200C…制御装置、D1…削り深さ、D2…浸透深さ、FM…ベルト移動方向、I1、I2…記録材料、M…記録材、M1…面、MA…処理後記録材、R…回転方向、S…シート、TH…厚み、TR…軌跡、W…幅方向、θ1、θ2…角度。

Claims (13)

  1. 記録材の面に記録材料を用いて記録された画像を消去する画像消去装置であって、
    前記記録材を搬送する搬送部と、
    回転可能なローラーと、
    前記ローラーの表面に設けられ、シート状のベースと、前記ベースに立設された複数の鉤状部材とを有する鉤シートと、を備え、
    前記搬送部によって搬送された前記記録材の前記面に前記複数の鉤状部材が当接し、前記ローラーが回転することにより、前記記録材から前記記録材料を除去する、画像消去装置。
  2. 前記鉤状部材の先端は、前記ベースの面に対して所定角度の傾きを有する、請求項1に記載の画像消去装置。
  3. 前記鉤状部材の先端の前記ベースの面に対する前記所定角度は30度以上70度以下である、請求項2に記載の画像消去装置。
  4. 前記鉤状部材は、針状または棒状の金属製部材であり、前記ベースに固定される基部と前記先端との間に所定角度の屈曲部を有し、前記屈曲部における屈曲角度は90度以上140度以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の画像消去装置。
  5. 前記ベースは、前記鉤状部材を弾性支持する弾性層を含む1層または複数層で構成され、
    前記鉤状部材が押圧力により45度倒れた場合に、前記鉤状部材に対し50cN以上150cN以下の復元力を与える、請求項1から4のいずれか一項に記載の画像消去装置。
  6. 前記鉤状部材を、前記記録材の表面から7μm以下の深さで前記記録材に食い込ませることにより、バインダーと顔料とを含む前記記録材料を除去する、請求項1から5のいずれか一項に記載の画像消去装置。
  7. 前記鉤状部材を、前記記録材の表面から5μm以上7μm以下の深さで前記記録材に食い込ませることにより、バインダーと顔料とを含む前記記録材料を除去する、請求項6に記載の画像消去装置。
  8. 前記鉤状部材を、前記記録材の表面から20μm以上60μm以下の深さで前記記録材に食い込ませることにより、前記記録材料として使用されたインクを前記記録材から除去する、請求項1から5のいずれか一項に記載の画像消去装置。
  9. 前記鉤状部材を、前記記録材の表面から28μm以上40μm以下の深さで前記記録材に食い込ませることにより、前記記録材料として使用されたインクを前記記録材から除去する、請求項8に記載の画像消去装置。
  10. 前記ローラーは、前記記録材に対する前記ベースの相対速度が180mm/秒以上540mm/秒以下の範囲に含まれる速度で回転する、請求項1から9のいずれか一項に記載の画像消去装置。
  11. 前記ベースに立設される前記鉤状部材の密度は、前記ベースの面積あたり0.9本/mm以上1.2本/mm以下である、請求項1から10のいずれか一項に記載の画像消去装置。
  12. 記録材の面に記録材料を用いて記録された画像を消去する画像消去方法であって、
    前記記録材を搬送し、
    表面に鉤状部材が立設されたローラーを、搬送される前記記録材の前記面に当接させ、前記ローラーを回転させることにより、前記記録材から前記記録材料を除去する、画像消去方法。
  13. 繊維を含む原料の面に記録材料を用いて記録された画像を消去する画像消去部と、
    前記画像消去部で画像を消去された前記原料を解繊する解繊部と、
    前記解繊部により解繊された解繊物に含まれる繊維をシート形状に成形する加工部と、を備え、
    前記画像消去部は、
    前記原料を搬送する搬送部と、
    回転可能なローラーと、
    前記ローラーの表面に設けられ、シート状のベースと、前記ベースに立設された複数の鉤状部材とを有する鉤シートと、を備え、
    前記搬送部によって搬送された前記原料の前記面に前記複数の鉤状部材が当接し、前記ローラーが回転することにより、前記原料から前記記録材料を除去する、繊維原料再生装置。
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