JP2019089014A - 水処理装置および水処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被ろ過水の閉塞が発生することを防止して安定的に水処理を実施することが可能な水処理装置および水処理方法を提供する。【解決手段】水処理装置10は、被ろ過水を貯留する被ろ過水槽11の外側に膜ろ過装置を有する槽外型水処理膜装置であって、少なくとも、外圧式によって膜ろ過を行う中空糸膜21bが固定された膜モジュール20を有する膜ろ過装置と、被ろ過水槽11と膜モジュール20とを接続し、被ろ過水槽11から膜モジュール20に被ろ過水を供給する第1ライン31a,32aと、膜モジュール20と被ろ過水槽11とを接続し、膜モジュール20を通過した被ろ過水を被ろ過水槽11へ戻す第2ライン31b,32bと、膜モジュール20における被ろ過水の流れ方向を、順方向またはその反対の逆方向に切り替えるバルブ16,17と、を備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、水処理装置および水処理方法に関する。
従来から、例えば、河川水および地下水の除濁、工業用水の清澄、排水および汚水処理、海水淡水化の前処理等の水の精製のために、中空糸膜を備えた膜モジュールが利用されている。そして、安全な水を定常的に大量に供給することが求められている状況下において、より効率的かつより経済的に、被処理水である原水に含有される種々の成分を分離し、大量の清浄な水を継続的に供給することが必要である。
このため、近年、安定的に水処理を実施することが可能な種々の膜洗浄方法および水処理装置が提案されている。 例えば、特許文献1には、スパイラル型膜エレメントに巻回された原水スペーサに蓄積した濁質を効率よく除去するために、逆向きに流れを生じさせる分離膜モジュールの運転方法および分離膜装置について開示されている。
また、特許文献2には、内圧式クロスフローのろ過方式を採用した水処理方法および水処理装置について開示されている。
上記従来の分離膜モジュールの運転方法および分離膜装置では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記特許文献1に開示された方法および装置では、スパイラル型膜エレメントにおいて逆向きに流れを生じさせることについて記載されているものの、スパイラル型膜エレメントの代わりに中空糸膜を備えた膜モジュールを用いた場合には、原水の閉塞が発生して安定的な水処理を実施することが困難になるおそれがある。
また、上記特許文献2に開示された水処理方法および水処理装置では、内圧式ろ過を実施する構成であるため、外圧式を採用した場合において膜モジュールに含まれる複数の中空糸膜間の洗浄等、被ろ過水の閉塞対策について考慮されていない。
本発明の課題は、外圧式によって膜ろ過を行う中空糸膜を含む水処理装置において、被ろ過水の閉塞が発生することを防止して安定的に水処理を実施することが可能な水処理装置および水処理方法を提供することにある。
本発明の水処理装置は、被ろ過水を貯留する被ろ過水槽の外側に膜ろ過装置を有する槽外型水処理膜装置であって、少なくとも、外圧式によって膜ろ過を行う中空糸膜が固定された膜モジュールを有する膜ろ過装置と、被ろ過水槽と膜モジュールとを接続し、被ろ過水槽から膜モジュールに被ろ過水を供給する第1ラインと、膜モジュールと被ろ過水槽とを接続し、膜モジュールを通過した被ろ過水を被ろ過水槽へ戻す第2ラインと、膜モジュールにおける軸方向の被ろ過水の流れ方向を、順方向またはその反対の逆方向に切り替える流れ方向選択部と、を備えている。
本発明に係る水処理装置によれば、外圧式によって膜ろ過を行う中空糸膜を含む水処理装置において、被ろ過水の閉塞が発生することを防止して安定的に水処理を実施することができる。
(実施形態1)
本発明の一実施形態に係る水処理装置について、図1〜図5を用いて説明すれば以下の通りである。
本発明の一実施形態に係る水処理装置について、図1〜図5を用いて説明すれば以下の通りである。
(水処理装置10の構成)
本実施形態に係る水処理装置10は、外圧式ろ過によって被ろ過水を浄化する水処理を実施する装置であって、図1に示すように、被ろ過水槽11と、ポンプ(駆動源)12と、ポンプ(駆動源)13と、逆止弁14と、逆止弁15と、バルブ(流れ方向選択部)16と、バルブ(流れ方向選択部)17と、膜モジュール20と、制御部30と、第1ライン31a,32aと、第2ライン31b,32bと、圧力センサ33a,33bと、を備えている。
本実施形態に係る水処理装置10は、外圧式ろ過によって被ろ過水を浄化する水処理を実施する装置であって、図1に示すように、被ろ過水槽11と、ポンプ(駆動源)12と、ポンプ(駆動源)13と、逆止弁14と、逆止弁15と、バルブ(流れ方向選択部)16と、バルブ(流れ方向選択部)17と、膜モジュール20と、制御部30と、第1ライン31a,32aと、第2ライン31b,32bと、圧力センサ33a,33bと、を備えている。
被ろ過水槽11は、図1に示すように、内部に被ろ過水Wを貯留する水槽であって、第1ライン31a,32aおよび第2ライン31b,32bと接続されている。
第1ポンプ(駆動源)12は、図1に示すように、第1ライン31aに設けられている。そして、第1ポンプ12は、第1ライン31aを介して、順方向に沿って、被ろ過水Wを膜モジュール20に供給するとともに、膜モジュール20を通過した濃縮水を、第2ライン31bを介して、再び、被ろ過水槽11へ戻す。
第2ポンプ(駆動源)13は、図1に示すように、第1ライン32aに設けられている。そして、第2ポンプ13は、第1ライン32aを介して、逆方向に沿って、被ろ過水Wを膜モジュール20に供給するとともに、膜モジュール20を通過した濃縮水を、第2ライン32bを介して、再び、被ろ過水槽11へ戻す。
逆止弁14は、図1に示すように、第1ライン31aに設けられており、図中の矢印方向にのみ被ろ過水Wを通過させる。
逆止弁15は、図1に示すように、第1ライン32aに設けられており、図中の矢印方向にのみ被ろ過水Wを通過させる。
バルブ(流れ方向選択部)16は、図1に示すように、第2ライン31bに設けられており、制御部30によって開閉制御される。これにより、バルブ16は、被ろ過水Wを流す方向を選択する手段として機能する。
バルブ(流れ方向選択部)17は、図1に示すように、第2ライン32bに設けられており、制御部30によって開閉制御される。これにより、バルブ17は、被ろ過水Wを流す方向を選択する手段として機能する。
本実施形態の水処理装置10では、以上のように、逆止弁14,15とバルブ16,17とによって、膜モジュール20に対する被ろ過水Wの流れる方向を選択的に切り換える。
膜モジュール20は、図1に示すように、第1ライン31a,32aおよび第2ライン31b,32bを介して、被ろ過水槽11と接続されている。そして、膜モジュール20は、供給された被ろ過水Wから内圧式ろ過によってろ過水を精製する水処理を実施する。なお、膜モジュール20の構成については、後段にて詳述する。
制御部30は、図1に示すように、第1・第2ポンプ12,13、バルブ16,17および圧力センサ33a,33bと接続されており、各種設定条件に応じてこれらを制御する。
具体的には、制御部30は、被ろ過水槽11内の被ろ過水Wを順方向に沿って、膜モジュール20に対して供給する場合には、図2(a)に示すように、第1ポンプ12を駆動させて、第1ライン31aを介して、逆止弁14を経由して膜モジュール20に対して被ろ過水Wを供給する。そして、膜モジュール20を通過した濃縮水は、第2ライン31bを介して、開状態のバルブ16を経由して、再び、被ろ過水槽11へ戻される。
つまり、順方向に沿って膜モジュール20に対して被ろ過水Wを供給する場合には、制御部30は、第1ポンプ12を駆動させ、バルブ16を開状態とするように制御する。
一方、制御部30は、被ろ過水槽11内の被ろ過水Wを逆方向に沿って、膜モジュール20に対して供給する場合には、図2(b)に示すように、第2ポンプ13を駆動させて、第1ライン32aを介して、逆止弁15を経由して膜モジュール20に対して被ろ過水Wを供給する。そして、膜モジュール20を通過した濃縮水は、第2ライン32bを介して、開状態のバルブ17を経由して、再び、被ろ過水槽11へ戻される。
つまり、逆方向に沿って膜モジュール20に対して被ろ過水Wを供給する場合には、制御部30は、第2ポンプ13を駆動させ、バルブ17を開状態とするように制御する。
なお、制御部30による水処理方法については、後段にて詳述する。
第1ライン31a,32aは、図1に示すように、膜モジュール20に対して被ろ過水槽11から被ろ過水Wを供給するラインであって、第1・第2ポンプ12,13や逆止弁14,15が設けられている。
第1ライン31a,32aは、図1に示すように、膜モジュール20に対して被ろ過水槽11から被ろ過水Wを供給するラインであって、第1・第2ポンプ12,13や逆止弁14,15が設けられている。
第2ライン31b,32bは、図1に示すように、膜モジュール20を通過した濃縮水を再び被ろ過水槽11へ戻すラインであって、バルブ16,17が設けられている。
なお、第2ライン31bは、被ろ過水槽11に接続されており、膜モジュール20を通過した濃縮水を戻す。一方、第2ライン32bは、被ろ過水槽11に接続されており、膜モジュール20を通過した濃縮水を戻す。
圧力センサ33a,33bは、図1に示すように、第1ライン31a,32aにそれぞれ設けられており、第1ライン31a,32aを介して膜モジュール20に供給される被ろ過水Wの圧力を検出する。
(膜モジュール20)
膜モジュール20は、図3に示すように、本体部21と、本体部21の両端にそれぞれ取り付けられた接続部材22,23を有している。
膜モジュール20は、図3に示すように、本体部21と、本体部21の両端にそれぞれ取り付けられた接続部材22,23を有している。
本体部21は、一例として、図3に示すように、筒状の容器21a被ろ過水Wの通水口25a,25bによって構成されており、図4に示すように、筒状の容器21aの内部空間に、複数のチューブ状の部材が束に纏められた中空糸膜21bと、封止部21c,21cとが設けられている。
中空糸膜21bは、複数のチューブ状の部材を束にして構成されており、各チューブ状の部材の外周面側(1次側)に圧力をかけた状態で被ろ過水Wが供給されると、各チューブの内周面側に滲み出てきたろ過水を、各チューブの端部において得ることができる。
また、中空糸膜21bは、図4に示すように、チューブ状の部材を束にした状態で、容器21aの両端部において、封止部21c,21cによって固定されている。
なお、被ろ過水Wが膜モジュールの被ろ過水の通水口25aを流れる流速は、0.05m/s以上になるように、第1ポンプ12または第2ポンプ13が駆動制御されることが好ましい。また、上記流速は、0.1m/s〜3.0m/sの範囲に設定されることがより好ましく、また、上記流速は、0.1m/s〜2.0m/sの範囲に設定されることがさらに好ましい。
また、中空糸膜21bの外径は、0.3〜6.0mmの範囲であることが好ましい。さらに、中空糸膜21bの外径は、0.5〜4.0mmの範囲であることがさらに好ましい。
また、中空糸膜21bの充填率(=外径基準膜断面積の総和/内径基準モジュール断面積)は、30〜70%の範囲、より好ましくは、40〜65%の範囲であることが好ましい。さらに好ましくは、中空糸膜21bの充填率は、45〜60%の範囲であることが好ましい。
さらに、中空糸膜21bに適用できる濁度またはSS濃度としては、限定されるものではないが、50度または50mg/L以上、より効果的には100度または100mg/L以上が好ましく、さらに効果的には500度または500mg/L以上が好ましい。
また、中空糸膜21bは、膜モジュール20における少なくとも一方の端に固定されていればよい。
被ろ過水Wの順方向と逆方向の双方向における被ろ過水の供給流量を、供給流量高と供給流量低としたとき、以下の関係式(1)を満たすように、制御部30によって第1ポンプ12および第2ポンプ13等が制御される。
1≦供給流量高/供給流量低≦30 ・・・・・(1)
これにより、順方向と逆方向とに切り換えながら被ろ過水Wを流す際に、膜モジュール20内における一方方向への流量が、他の方向における流量と同等か大きくなるように制御することができる。
これにより、順方向と逆方向とに切り換えながら被ろ過水Wを流す際に、膜モジュール20内における一方方向への流量が、他の方向における流量と同等か大きくなるように制御することができる。
この結果、順方向および逆方向における供給流量高・低を、同等もしくは大きくなるように流すことで、中空糸膜21bの外表面にこびりついている汚れ、中空糸膜21b間に滞留した汚れを剥ぎ取りやすくなる。その結果、中空糸膜21bの外表面への汚れの付着を抑制して、良好な水処理運転を実施することができる。
封止部21c,21cは、図4に示すように、容器21aの両端部分にそれぞれ設けられており、封止部21c,21cは、中空糸膜21bの両端を、容器21aの内壁面に対して固定するとともに、容器21aの両端において中空糸膜21bと容器21a、もしくは中空糸膜21b同士が封止されている。もしくは、封止部21cの一端には被ろ過水を通水するための空間があってもよい。
または、封止部21cは、容器21aの一端部のみに設けられていて、封止部21cは、中空糸膜21bの一端を、容器21aの内壁面に対して固定するとともに、容器21aの一端において中空糸膜21bと容器21a、もしくは中空糸膜21b同士を封止し、容器21aの他端部においては中空糸膜21bが固定されていない形態でもよい。
なお、封止部21c,21cは、容器21aの両端部に中空糸膜21bの両端をそれぞれ固定するとともに容器21aの両端において中空糸膜21bと容器21a、もしくは中空糸膜21b同士を封止する接着剤を用いることができる。また、封止部21c,21cとしては、接着剤以外に、例えば、Oリング等の他の封止部材を用いてもよい。
また、被ろ過水W用の通水口25aは、順方向において被ろ過水Wが供給された際に,被ろ過水Wが流入する流入口として機能する。なお、逆方向において被ろ過水Wが供給された際には、通水口25aは流出口として、通水口25bは流入口として機能する。
接続部材22は、必ずしも通水口を設ける必要はないが、順方向において被ろ過水Wが供給された際に、被ろ過水Wが流入する通水口25aを有してもよい。なお、逆方向において被ろ過水Wが供給された際には、通水口25aは流出口として、通水口25bは流入口として機能する。
なお、本実施形態では、通水口24a、通水口25aおよび通水口24bは、膜モジュール20における被ろ過水の移動方向に沿って、接続部材22の端面にそれぞれ設けられているが、例えば、接続部材22の側面(外周面)に設けられていてもよい。
また、膜モジュール20の内部には、集水管機能を有する部材が挿入されていてもよい。
また、本実施形態では、膜モジュール20が複数の被ろ過水Wの通水口を有している構成において、通水口が、第1ライン31a,32aから供給された被ろ過水Wの線速が0.1〜3.0m/sの範囲になる開口径を有していることが好ましい。
ここで、上記被ろ過水Wの線速が0.1m/s以下になると安定的な水処理を行うという効果が期待しにくくなる。一方、線速が3m/s以上になると、被ろ過水Wが勢いよく膜に接触するため、膜の耐久性の観点から好ましくない。
これにより、膜モジュール20に流入する際の被ろ過水Wの線速を適切な範囲に規定することで、膜折れの発生を効果的に抑制することができる。
<水処理方法>
本実施形態の水処理装置10では、図5に示すフローチャートに従って、被ろ過水Wからろ過水を精製する水処理を行う。
本実施形態の水処理装置10では、図5に示すフローチャートに従って、被ろ過水Wからろ過水を精製する水処理を行う。
すなわち、ステップS11では、第1ポンプ12を稼動させて、被ろ過水槽11から膜モジュール20に対して、被ろ過水Wを順方向に送出する(第1工程)。
より詳細には、図2(a)に示すように、第1ポンプ12によって、被ろ過水槽11から被ろ過水Wが送出され、逆止弁14を介して膜モジュール20の通水口25aに対して順方向に被ろ過水Wが供給される。そして、膜モジュール20を通過した濃縮水が、第2ライン31bを介してバルブ16を経由して被ろ過水槽11へ戻される。
次に、ステップS12では、膜モジュール20において、中空糸膜21bを用いた外圧式ろ過によって被ろ過水Wを浄化して、ろ過水を精製する。
このとき、膜モジュール20には、図3および図4に示すように、通水口25aから被ろ過水Wが供給され、通水口25bから濃縮水が戻される。また、通水口24bからろ過水が送出される。
次に、ステップS13では、所定時間が経過した、あるいは膜モジュール20に供給される被ろ過水Wの圧力が流れる方向を切り換えた直後から所定圧力(例えば、±15%)以上変動したか否かを判定する。
なお、圧力変動は、第1ライン31a,32aに設けられた圧力センサ33a,33bを用いて検出される。
ここで、上記条件のいずれか1つでも満たす場合には、ステップS14へ進み、上記条件を満たさない場合には、上記条件を満たすまでステップS13を繰り返す。
次に、ステップS14では、膜モジュール20における閉塞の発生が推定されるため、膜モジュール20に流れる被ろ過水Wの方向を順方向から逆方向に切り換える(第2工程)。
具体的には、制御部30が、第1ポンプ12の駆動状態、かつバルブ16の開状態から、第1ポンプ12の駆動を停止させ、かつバルブ16を閉状態になるように切り換える。さらに、制御部30は、第2ポンプ13を駆動させ、かつバルブ17を閉状態から開状態へ切り換えて、膜モジュール20に流れる被ろ過水Wの方向を順方向から逆方向に切り換える。
次に、ステップS15では、ステップS14において、膜モジュール20に対して逆方向に被ろ過水Wを流す。
より詳細には、図2(b)に示すように、第2ポンプ13によって、第1ライン32aを介して被ろ過水槽11から被ろ過水Wが送出され、逆止弁15を介して膜モジュール20の通水口25bに対して被ろ過水Wが供給される。そして、膜モジュール20を通過した濃縮水が、第2ライン32bを介してバルブ17を経由して被ろ過水槽11へ戻される。
これにより、膜モジュール20には、順方向とは反対の逆方向から被ろ過水Wが供給され、中空糸膜21bの外周面における被ろ過水Wの詰まりを解消する逆向き洗浄工程を実施することができる。
なお、図5に示すフローチャートでは、被ろ過水を順方向に送出し、逆方向へ切り替える際の流れについて説明したが、被ろ過水を逆方向に送出し、順方向へ切り替える際の流れについても同様である。
ここで、被ろ過水Wの順方向と逆方向の双方向における被ろ過水Wの供給流量を、供給流量高と供給流量低としたとき、以下の関係式(1)を満たすように、制御部30によって第1ポンプ12および第2ポンプ13等が制御される。
1≦供給流量高/供給流量低≦30 ・・・・・(1)
これにより、順方向と逆方向とに切り換えながら被ろ過水Wを流す際に、膜モジュール20内における一方方向への流量が、他の方向における流量と同等か大きくなるように制御することができる。
これにより、順方向と逆方向とに切り換えながら被ろ過水Wを流す際に、膜モジュール20内における一方方向への流量が、他の方向における流量と同等か大きくなるように制御することができる。
この結果、順方向および逆方向における供給流量高・低を、同等もしくは大きくなるように流すことで、中空糸膜21bの外周面にこびりついている汚れを剥ぎ取りやすくなる。その結果、中空糸膜21bの外周面における詰まりの発生を抑制して、良好な水処理運転を実施することができる。
また、膜モジュール20の端面部の逆向き洗浄工程と併せて、中空糸膜21bの2次側(中空糸膜21bの内周面側)から逆圧をかけて、上述した容器21aの通水口25bへ被ろ過水Wを導入して、逆圧洗浄を実施してもよい。
この場合には、中空糸膜21bの内周面から被ろ過水Wによって圧力をかけることができるため、中空糸膜21bの膜の外周面における詰まり(閉塞)を解消することで、効果的に膜モジュール20を洗浄することができる。
さらに、中空糸膜21bの外周面からろ過水を得るろ過工程における被ろ過水Wの流れ方向を順方向としたとき、中空糸膜21bの内周面から逆圧を加えて逆圧洗浄を行う逆洗工程における被ろ過水Wの流れ方向を逆方向に切り換えて、膜モジュール20の洗浄を行ってもよい。
これにより、逆洗工程において、被ろ過水Wの流れる方向を逆方向に切り換えることで、中空糸膜21bの洗浄効果を向上させて、安定的な水処理を実施することができる。
(実施形態2)
本発明の他の実施形態に係る水処理装置について、図6(a)〜図6(c)を用いて説明すれば以下の通りである。
本発明の他の実施形態に係る水処理装置について、図6(a)〜図6(c)を用いて説明すれば以下の通りである。
ここで、本実施形態の水処理装置410は、図6(a)に示すように、単一の駆動源(ポンプ412)、バルブ416,417,418を用いて流れ方向を切り換えながら水処理を行う。さらに、本実施形態の水処理装置410では、ブロワ413を用いて、膜モジュール420に供給される流速を補助すると同時に、膜の洗浄効果を補助している。
すなわち、水処理装置410は、図6(a)に示すように、被ろ過水槽11と、ポンプ412と、ブロワ413と、バルブ416,417,418,419と、膜モジュール420とを備えている。
ポンプ412は、第1ライン431aに設けられており、膜モジュール420に対して順方向および逆方向の双方向に被ろ過水Wを流す際の駆動源として機能する。
ブロワ413は、第1ライン431aに設けられており、膜モジュール420に対して順方向に被ろ過水Wを流す際に、被ろ過水Wの流速を補助すると同時に膜洗浄効果を補助する駆動源として機能する。
バルブ416は、第2ライン431bに設けられており、膜モジュール420に対して順方向に被ろ過水Wを供給する際に開状態とされ、逆方向に被ろ過水Wを供給する際に閉状態とされる。
バルブ417は、第2ライン432bに設けられており、膜モジュール420に対して逆方向に被ろ過水Wを供給する際に開状態とされ、順方向に被ろ過水Wを供給する際に閉状態とされる。
バルブ418は、第1ライン431aに設けられており、膜モジュール420に対して順方向に被ろ過水Wを供給する際に開状態とされ、逆方向に被ろ過水Wを供給する際に閉状態とされる。
バルブ419は、第1ライン432aに設けられており、膜モジュール420に対して逆方向に被ろ過水Wを供給する際に開状態とされ、順方向に被ろ過水Wを供給する際に閉状態とされる。
なお、本実施形態では、図示を省略しているが、上記実施形態1と同様に、バルブ416〜419の開閉は制御部によって制御されるものとする。
膜モジュール420は、上記実施形態1と同様の構成を備えている。
本実施形態の水処理装置410では、制御部(図示せず)が、ポンプ412、バルブ416,417,418、419および圧力センサ(図示せず)と接続されており、各種設定条件に応じてこれらを制御する。
本実施形態の水処理装置410では、制御部(図示せず)が、ポンプ412、バルブ416,417,418、419および圧力センサ(図示せず)と接続されており、各種設定条件に応じてこれらを制御する。
具体的には、制御部は、被ろ過水槽11内の被ろ過水Wを順方向に沿って、膜モジュール420に対して供給する場合には、図6(b)に示すように、ポンプ412を駆動して、第1ライン431aを介して、膜モジュール420に対して被ろ過水Wを供給する。そして、膜モジュール420を通過した濃縮水は、第2ライン431bを介して、開状態のバルブ416を経由して、再び、被ろ過水槽11へ戻される。
つまり、順方向に沿って膜モジュール420に対して被ろ過水Wを供給する場合には、制御部は、ポンプ412を駆動源とし、バルブ416,418を開状態とするように制御する。
一方、制御部は、被ろ過水槽11内の被ろ過水Wを逆方向に沿って、膜モジュール420に対して供給する場合には、図6(c)に示すように、ポンプ412を駆動させて、第1ライン432aを介して、バルブ419を経由して膜モジュール420に対して被ろ過水Wを供給する。そして、膜モジュール420を通過した濃縮水は、第2ライン432bを介して、開状態のバルブ417を経由して被ろ過水槽11へ戻される。
つまり、膜モジュール420に対して逆方向に沿って被ろ過水Wを供給する場合には、制御部は、ポンプ412を駆動させ、バルブ417,419を開状態、バルブ416,418を閉状態とするように制御する。
本実施形態の水処理装置410では、図6(a)〜図6(c)に示すように、被ろ過水Wを順方向および逆方向の双方向において膜モジュール420に供給する場合には、単一の駆動源であるポンプ412を用いている。
さらに、本実施形態では、ブロワ413を用いて、順方向における膜モジュール420への被ろ過水Wの流速を補助すると同時に、膜の洗浄効果を補助している。
このような構成でも、上記実施形態1と同様の効果を得ることができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、2つの駆動源(第1・第2ポンプ12,13)を用いて被ろ過水Wを膜モジュール120に対して送出する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
上記実施形態では、2つの駆動源(第1・第2ポンプ12,13)を用いて被ろ過水Wを膜モジュール120に対して送出する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、2つの駆動源のうちの少なくとも1つを、ポンプからエア源(コンプレッサ、ブロワ等)に置き換えてもよい。
このような構成でも、上記実施形態1と同様の効果を得ることができる。
(B)
上記実施形態では、膜モジュールを通過した濃縮水を被ろ過水槽に戻す例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
(B)
上記実施形態では、膜モジュールを通過した濃縮水を被ろ過水槽に戻す例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、膜モジュールを通過した濃縮水を、別タンク(中継槽、排水マス等)に排出してもよい。
このような構成でも、上記実施形態1と同様の効果を得ることができる。
(C)
上記実施形態では、流れ方向選択部として、逆止弁14,15およびバルブ16,17等を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
(C)
上記実施形態では、流れ方向選択部として、逆止弁14,15およびバルブ16,17等を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、流れ方向選択部として、三方弁を用いてもよい。
このような構成でも、三方弁の開閉を切り換えることで、上記実施形態1と同様の効果を得ることができる。
このような構成でも、三方弁の開閉を切り換えることで、上記実施形態1と同様の効果を得ることができる。
(D)
上記実施形態では、2つの駆動源(第1・第2ポンプ12,13)を用いて被ろ過水Wを膜モジュール120に対して送出する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
上記実施形態では、2つの駆動源(第1・第2ポンプ12,13)を用いて被ろ過水Wを膜モジュール120に対して送出する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、単一の駆動源として、コンプレッサ、ブロワ等を用いてもよい。
このような構成でも、上記実施形態1と同様の効果を得ることができる。
このような構成でも、上記実施形態1と同様の効果を得ることができる。
(E)
上記実施形態では、制御部30によって、バルブ16,17の開閉を切り換えて、被ろ過水Wの流れる方向を選択する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
上記実施形態では、制御部30によって、バルブ16,17の開閉を切り換えて、被ろ過水Wの流れる方向を選択する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、所定時間が経過するごと、あるいは圧力センサにおける検出結果をモニタリングしながら、所定の条件を満たした場合に、手動でバルブの開閉を切り換えて、被ろ過水の流れる方向を選択する構成であってもよい。
<付記>
被ろ過水を貯留する被ろ過水槽の外側に膜ろ過装置を有する槽外型水処理膜装置による水処理方法であって、
前記槽外型水処理装置は、少なくとも、外圧式によって膜ろ過を行う中空糸膜が固定された膜モジュールを有する膜ろ過装置と、前記被ろ過水槽と前記膜モジュールとを接続し、前記被ろ過水槽から前記膜モジュールに前記被ろ過水を供給する第1ラインと、前記膜モジュールと前記被ろ過水槽とを接続し、前記膜モジュールを通過した前記被ろ過水を前記被ろ過水槽へ戻す第2ラインと、を備えており、
前記膜モジュールにおける前記被ろ過水の流れ方向を、順方向またはその反対の逆方向に切り替えるステップを、
備えた水処理方法。
被ろ過水を貯留する被ろ過水槽の外側に膜ろ過装置を有する槽外型水処理膜装置による水処理方法であって、
前記槽外型水処理装置は、少なくとも、外圧式によって膜ろ過を行う中空糸膜が固定された膜モジュールを有する膜ろ過装置と、前記被ろ過水槽と前記膜モジュールとを接続し、前記被ろ過水槽から前記膜モジュールに前記被ろ過水を供給する第1ラインと、前記膜モジュールと前記被ろ過水槽とを接続し、前記膜モジュールを通過した前記被ろ過水を前記被ろ過水槽へ戻す第2ラインと、を備えており、
前記膜モジュールにおける前記被ろ過水の流れ方向を、順方向またはその反対の逆方向に切り替えるステップを、
備えた水処理方法。
(実施例1)
実施例1では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径1.3mm、モジュール充填率55%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)1m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)1.2m/s、それらの比=1.2、流れ方向の変更タイミングをろ過水の合計15分経過ごと、MLSS濃度=2000mg/Lとした。
実施例1では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径1.3mm、モジュール充填率55%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)1m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)1.2m/s、それらの比=1.2、流れ方向の変更タイミングをろ過水の合計15分経過ごと、MLSS濃度=2000mg/Lとした。
この場合には、ろ過安定性試験(7日間連続試験)の結果は良好であった。
(実施例2)
実施例2では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径1.3mm、モジュール充填率55%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)1m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)1.2m/s、それらの比=1.2、流れ方向の変更タイミングを逆圧洗浄時、MLSS濃度=12000mg/Lとした。
(実施例2)
実施例2では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径1.3mm、モジュール充填率55%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)1m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)1.2m/s、それらの比=1.2、流れ方向の変更タイミングを逆圧洗浄時、MLSS濃度=12000mg/Lとした。
この場合には、ろ過安定性試験(7日間連続試験)の結果は良好であった。
(実施例3)
実施例3では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径2.1mm、モジュール充填率40%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)1.5m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)1.5m/s、それらの比=1.0、流れ方向の変更タイミングをろ過水の合計15分経過ごと、MLSS濃度=520mg/Lとした。
(実施例3)
実施例3では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径2.1mm、モジュール充填率40%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)1.5m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)1.5m/s、それらの比=1.0、流れ方向の変更タイミングをろ過水の合計15分経過ごと、MLSS濃度=520mg/Lとした。
この場合には、ろ過安定性試験(7日間連続試験)の結果は良好であった。
(実施例4)
実施例4では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径1.3mm、モジュール充填率60%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)1m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)2.5m/s、それらの比=2.5、流れ方向の変更タイミングをろ過水の合計15分経過ごと、MLSS濃度=2000mg/Lとした。
(実施例4)
実施例4では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径1.3mm、モジュール充填率60%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)1m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)2.5m/s、それらの比=2.5、流れ方向の変更タイミングをろ過水の合計15分経過ごと、MLSS濃度=2000mg/Lとした。
この場合には、ろ過安定性試験(7日間連続試験)の結果は良好であった。
(実施例5)
実施例5では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径0.6mm、モジュール充填率55%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)0.5m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)1.5m/s、それらの比=3.0、流れ方向の変更タイミングをろ過水の合計15分経過ごと、MLSS濃度=6000mg/Lとした。
(実施例5)
実施例5では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径0.6mm、モジュール充填率55%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)0.5m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)1.5m/s、それらの比=3.0、流れ方向の変更タイミングをろ過水の合計15分経過ごと、MLSS濃度=6000mg/Lとした。
この場合には、ろ過安定性試験(7日間連続試験)の結果は良好であった。
(実施例6)
実施例6では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径3mm、モジュール充填率35%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)0.5m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)0.5m/s、それらの比=1.0、流れ方向の変更タイミングを逆圧洗浄時、MLSS濃度=2000mg/Lとした。
(実施例6)
実施例6では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径3mm、モジュール充填率35%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)0.5m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)0.5m/s、それらの比=1.0、流れ方向の変更タイミングを逆圧洗浄時、MLSS濃度=2000mg/Lとした。
この場合には、ろ過安定性試験(7日間連続試験)の結果は良好であった。
(実施例7)
実施例7では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径1.3mm、モジュール充填率45%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)0.1m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)2.5m/s、それらの比=25.0、流れ方向の変更タイミングを逆圧洗浄時、MLSS濃度=2000mg/Lとした。
(実施例7)
実施例7では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径1.3mm、モジュール充填率45%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)0.1m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)2.5m/s、それらの比=25.0、流れ方向の変更タイミングを逆圧洗浄時、MLSS濃度=2000mg/Lとした。
この場合には、ろ過安定性試験(7日間連続試験)の結果は良好であった。
(実施例8)
実施例8では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径1.3mm、モジュール充填率70%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)2m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)2.0m/s、それらの比=1.0、流れ方向の変更タイミングをろ過水の合計15分経過ごと、MLSS濃度=2000mg/Lとした。
(実施例8)
実施例8では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径1.3mm、モジュール充填率70%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)2m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)2.0m/s、それらの比=1.0、流れ方向の変更タイミングをろ過水の合計15分経過ごと、MLSS濃度=2000mg/Lとした。
この場合には、ろ過安定性試験(7日間連続試験)の結果は、一部に閉塞が確認されたが概ね良好であった。
(実施例9)
実施例9では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径6mm、モジュール充填率45%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)0.5m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)1.0m/s、それらの比=2.0、流れ方向の変更タイミングを逆圧洗浄時、MLSS濃度=480mg/Lとした。
実施例9では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径6mm、モジュール充填率45%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)0.5m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)1.0m/s、それらの比=2.0、流れ方向の変更タイミングを逆圧洗浄時、MLSS濃度=480mg/Lとした。
この場合には、ろ過安定性試験(7日間連続試験)の結果は良好であった。
(実施例10)
実施例10では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径1.3mm、モジュール充填率45%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)0.1m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)3.5m/s、それらの比=35.0、流れ方向の変更タイミングを逆圧洗浄時、MLSS濃度=2000mg/Lとした。
(実施例10)
実施例10では、被ろ過水Wの液流れ方向を双方向とし、膜モジュール20を構成する中空糸膜21bの外径1.3mm、モジュール充填率45%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)0.1m/s、通水口25bにおける被ろ過水の線速(高)3.5m/s、それらの比=35.0、流れ方向の変更タイミングを逆圧洗浄時、MLSS濃度=2000mg/Lとした。
この場合には、ろ過安定性試験(7日間連続試験)の結果は良好であった。ただし、膜の耐久性という観点では課題があった。
(比較例1)
比較例1では、被ろ過水Wの液流れ方向を片側方向とし、膜モジュールを構成する中空糸膜の外径1.3mm、モジュール充填率55%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)1.2m/s、MLSS濃度=2000mg/Lとした。
比較例1では、被ろ過水Wの液流れ方向を片側方向とし、膜モジュールを構成する中空糸膜の外径1.3mm、モジュール充填率55%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)1.2m/s、MLSS濃度=2000mg/Lとした。
この場合には、ろ過安定性試験(7日間連続試験)では、膜間の差圧が上昇して、良好な結果は得られなかった。
(参考例1)
参考例1では、被ろ過水Wの液流れ方向を片側方向とし、膜モジュールを構成する中空糸膜の外径1.3mm、モジュール充填率55%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)1.2m/s、MLSS濃度=85mg/Lとした。
参考例1では、被ろ過水Wの液流れ方向を片側方向とし、膜モジュールを構成する中空糸膜の外径1.3mm、モジュール充填率55%、通水口25aにおける被ろ過水の線速(低)1.2m/s、MLSS濃度=85mg/Lとした。
この場合には、ろ過安定性試験(7日間連続試験)では、良好な結果が得られた。
本発明の水処理装置は、外圧式によって膜ろ過を行う中空糸膜において、被ろ過水の閉塞が発生することを防止して安定的に水処理を実施することができるという効果を奏することから、中空糸膜を用いた外圧式ろ過を実施する水処理装置に対して広く適用可能である。
10 水処理装置
11 被ろ過水槽
12 第1ポンプ(駆動源)
13 第2ポンプ(駆動源)
14 逆止弁
15 逆止弁
16 バルブ(流れ方向選択部)
17 バルブ(流れ方向選択部)
20 膜モジュール
21 本体部
21a 容器(筒状成形体)
21b 中空糸膜
21c 封止部
22 接続部材
23 接続部材
24a 通水口(ろ過水用の通水口)
24b 通水口(ろ過水用の通水口)
25a 通水口(被ろ過水用の通水口)
25b 通水口(被ろ過水用の通水口)
30 制御部
31a,32a 第1ライン
31b,32b 第2ライン
33a,33b 圧力センサ
410 水処理装置
412 ポンプ(駆動源)
413 ブロワ(駆動源)
416,417,418,419 バルブ(流れ方向選択部)
420 膜モジュール
431a,432a 第1ライン
431b,432b 第2ライン
W 被ろ過水
11 被ろ過水槽
12 第1ポンプ(駆動源)
13 第2ポンプ(駆動源)
14 逆止弁
15 逆止弁
16 バルブ(流れ方向選択部)
17 バルブ(流れ方向選択部)
20 膜モジュール
21 本体部
21a 容器(筒状成形体)
21b 中空糸膜
21c 封止部
22 接続部材
23 接続部材
24a 通水口(ろ過水用の通水口)
24b 通水口(ろ過水用の通水口)
25a 通水口(被ろ過水用の通水口)
25b 通水口(被ろ過水用の通水口)
30 制御部
31a,32a 第1ライン
31b,32b 第2ライン
33a,33b 圧力センサ
410 水処理装置
412 ポンプ(駆動源)
413 ブロワ(駆動源)
416,417,418,419 バルブ(流れ方向選択部)
420 膜モジュール
431a,432a 第1ライン
431b,432b 第2ライン
W 被ろ過水
Claims (7)
- 被ろ過水を貯留する被ろ過水槽の外側に膜ろ過装置を有する槽外型水処理膜装置であって、
少なくとも、外圧式によって膜ろ過を行う中空糸膜が固定された膜モジュールを有する膜ろ過装置と、
前記被ろ過水槽と前記膜モジュールとを接続し、前記被ろ過水槽から前記膜モジュールに前記被ろ過水を供給する第1ラインと、
前記膜モジュールと前記被ろ過水槽とを接続し、前記膜モジュールを通過した前記被ろ過水を前記被ろ過水槽へ戻す第2ラインと、
前記膜モジュールにおける前記被ろ過水の流れ方向を、順方向またはその反対の逆方向に切り替える流れ方向選択部と、
を備えた水処理装置。 - 前記流れ方向選択部を操作して前記被ろ過水の流れ方向を制御する制御部を、さらに備え、
前記制御部は、前記被ろ過水の前記順方向または前記逆方向の供給流量を、供給流量高と供給流量低としたとき、以下の関係式(1)を満たすように、供給流量を制御する、
請求項1に記載の水処理装置。
1≦供給流量高/供給流量低≦30 ・・・・・(1) - 前記順方向および前記逆方向の双方向において、前記被ろ過水槽から前記膜モジュールに対して前記被ろ過水を供給する単一の駆動源を、さらに備えている、
請求項1または2のいずれか1項に記載の水処理装置。 - 前記流れ方向選択部は、前記第1ラインおよび前記第2ラインの少なくとも一方における流路を開閉するバルブである、
請求項1から3のいずれか1項に記載の水処理装置。 - 前記流れ方向選択部を操作して前記被ろ過水の流れ方向を制御する制御部を、さらに備え、
前記中空糸膜の外周面からろ過水を得るろ過工程における前記被ろ過水の流れ方向を前記順方向としたとき、前記中空糸膜の内周面から逆圧を加えて逆圧洗浄を行う逆洗工程における前記被ろ過水の流れ方向を前記逆方向に切り換えて、前記膜モジュールの洗浄を行う、
請求項1から4のいずれか1項に記載の水処理装置。 - 前記膜モジュールは、被ろ過水の通水口を有し、
前記通水口は、前記第1ラインから供給された前記被ろ過水の線速が0.1〜3.0m/sとなる開口径を有している、
請求項1から6のいずれか1項に記載の水処理装置。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の水処理装置における水処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017218714A JP2019089014A (ja) | 2017-11-14 | 2017-11-14 | 水処理装置および水処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017218714A JP2019089014A (ja) | 2017-11-14 | 2017-11-14 | 水処理装置および水処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019089014A true JP2019089014A (ja) | 2019-06-13 |
Family
ID=66835591
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JP2017218714A Pending JP2019089014A (ja) | 2017-11-14 | 2017-11-14 | 水処理装置および水処理方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2019089014A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020226148A1 (ja) | 2019-05-09 | 2020-11-12 | 株式会社神戸製鋼所 | フラックス入りワイヤ、溶接方法及び溶接金属 |
-
2017
- 2017-11-14 JP JP2017218714A patent/JP2019089014A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020226148A1 (ja) | 2019-05-09 | 2020-11-12 | 株式会社神戸製鋼所 | フラックス入りワイヤ、溶接方法及び溶接金属 |
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