JP2019087385A - 燃料電池の検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光透過によりセパレータのピンホールを検査する際に、誤検出の発生を抑制することができる燃料電池の検査方法を提供する。【解決手段】光透過によりアノード側セパレータ41のピンホールを検査する燃料電池セル10の検査方法であって、アノード側セパレータ41のガス面Gsから冷却面Rsに流体を通過させるエアパージ&集塵ON(ガス面→冷却面)の工程と、アノード側セパレータ41の冷却面からガス面に流体を通過させるエアパージ&集塵ON(冷却面→ガス面)の工程と、を備え、エアパージ&集塵ON(ガス面→冷却面)の工程およびエアパージ&集塵ON(冷却面→ガス面)の工程の後に、光透過によりアノード側セパレータ41のピンホールを検査する。【選択図】図7
Description
本発明は、セパレータを検査する燃料電池の検査方法に関する。
この種の燃料電池の検査方法として、セパレータの表面に施されたカーボン系表面処理(PAC:Pi-conjugated Amorphous Carbon処理、以下PAC処理という。)に剥離部分があるかどうかを目視で検査するものが開示されている(特許文献1参照)。この検査方法は、セパレータを有する燃料電池セルを温水に所定時間以上浸水させる温水エージングを行った後、燃料電池セルを温水から取り出し、水を拭き取って、セパレータのPAC処理に剥離が生じているサンプルと対比し目視でPAC処理の剥離の有無を検査している。
このようなPAC処理やナノカーボン処理などの表面処理が施されたセパレータを貫通するピンホールを検査する方法として、光透過によるものがある。この光透過による検査方法は、図9(a)に示すように、セパレータ1に対して投光器2から矢印で示す光を照射し、受光器3で、セパレータ1のピンホールを透過した光の量を測定することでセパレータ1のピンホールの有無が検査される。
しかしながら、光透過による検査方法は、誤検出によって検査の精度が低下してしまうという問題がある。即ち、セパレータの表面には、ナノカーボン処理などの表面処理が施されてカーボン膜Fが形成されており、洗浄後もカーボン膜からカーボンが脱落してセパレータのピンホールを塞いでしまうおそれがある。また、チタンなどの金属板からなるセパレータがプレス成形される際に、金属板の伸び率(%)に対してカーボン膜Fの伸び率(%)が小さいので、カーボン膜Fに亀裂Kが発生し易く、亀裂Kから剥離したカーボンが集まって塊になる、いわゆるカーボン凝集物Cが、セパレータのピンホールを塞いでしまうおそれがある。ピンホールがカーボン凝集物Cで塞がれてしまうと、図9(b)に示すように、投光器2から照射された矢印で示す光が受光器3に到達せず、ピンホールが有るにもかかわらず、ピンホールが無いとして誤検出してしまうという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、光透過によりセパレータのピンホールを検査する際に、誤検出の発生を抑制することができる燃料電池の検査方法を提供することを課題とする。
本発明に係る燃料電池の検査方法は、光透過によりセパレータのピンホールを検査する燃料電池の検査方法であって、前記セパレータの一方の面から前記一方の面と反対側の他方の面に流体を通過させる第1流体通過工程と、前記セパレータの前記他方の面から前記一方の面に前記流体を通過させる第2流体通過工程と、を備え、前記第1流体通過工程および前記第2流体通過工程の後に、前記検査を行うことを特徴とする。
本発明に係る燃料電池の検査方法においては、第1流体通過工程において、セパレータの一方の面に対して流体を送ることで、他方の面を塞いでいた異物を除去し、セパレータのピンホール内を一方の面から他方の面に流体を通過させるようにしている。また、第2流体通過工程において、第1流体通過工程とは逆に、セパレータの他方の面に対して流体を送ることで、一方の面を塞いでいた異物を除去し、セパレータのピンホール内を他方の面から一方の面に流体を通過させるようにしている。本発明に係る燃料電池の検査方法においては、第1流体通過工程および第2流体通過工程が設けられているので、セパレータのピンホールの一方の面および他方の面を塞いでいた異物が除去される。光透過によるセパレータのピンホールの検査は、セパレータのピンホールの一方の面および他方の面を塞いでいた異物が除去された状態で行われるので、高い精度でピンホールが検出される。
本発明によれば、光透過によりセパレータのピンホールを検査する際に、誤検出の発生を抑制することができる燃料電池の検査方法を提供することができる。
本発明に係る燃料電池の検査方法を適用した実施形態に係る燃料電池セル10の検査方法について図面を参照して説明する。
本発明に係る燃料電池は、本実施形態では、図1に示す燃料電池セル10で構成されており、実施形態に係る燃料電池セル10は、本発明に係る燃料電池に対応する。まず、燃料電池セル10の構成について説明する。燃料電池セル10は、膜電極ガス拡散層接合体(MEGA:Membrane Electrode & Gas Diffusion Layer Assembly、以下MEGAという。)20と、シール部材30と、セパレータ40とを備えている。
MEGA20は、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly、以下MEAという。)21と、アノード側ガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer、以下GDLという。)22と、カソード側GDL23とにより構成されている。
MEA21は、図示しない電解質膜、アノード触媒層およびカソード触媒層の接合体で構成されている。電解質膜は、パーフルオロスルホン酸(PFSA)アイオノマーなどの固体高分子材料である高分子電解質樹脂で形成されており、イオン伝導性を有する高分子膜を電解質とするイオン交換膜からなる。電解質膜は、電子および気体の流通を阻止するとともに、プロトンをアノード触媒層からカソード触媒層に移動させる機能を有している。
アノード触媒層は、白金や白金合金などの触媒を担持した導電性の担体からなり、例えば、触媒担持カーボン粒子などのカーボン粒子を、プロトン伝導性を有するアイオノマーで被覆して形成された電極触媒層からなる。なお、アイオノマーは、電解質膜と同質のフッ素系樹脂などの固体高分子材料である高分子電解質樹脂からなり、その有するイオン交換基によりプロトン伝導性を有する。アノード触媒層は、水素ガス(H2)をプロトンと電子に分解する機能を有している。カソード触媒層は、アノード触媒層と同様の材料で形成されているが、アノード触媒層と異なり、プロトンと電子と酸素から水を生成する機能を有している。
アノード側GDL22は、ガス透過性および導電性を有する材料、例えば、カーボンペーパーなどの炭素繊維や黒鉛繊維などの多孔質の繊維基材で形成されている。アノード側GDL22は、アノード触媒層の外側に接合されており、燃料ガスとしての水素ガスを拡散させて均一にし、アノード触媒層に行き渡らせる機能を有している。
カソード側GDL23は、アノード側GDL22と同様に、ガス透過性および導電性を有する材料、例えば、カーボンペーパーなどの炭素繊維や黒鉛繊維などの多孔質の繊維基材で形成されている。カソード側GDL23は、カソード触媒層の外側に接合されており、酸化剤ガスとしての空気(O2)を拡散させて均一にし、カソード触媒層に行き渡らせる機能を有している。
シール部材30は、合成樹脂からなり、枠状に形成され、MEGA20が接合されている。シール部材30は、燃料極の水素(H2)や空気極の酸素(O2)が、微量ながら電解質膜を通過してしまうという、いわゆるクロスリークや触媒電極同士の電気的短絡を防ぐための機能を有している。
セパレータ40は、アノード側セパレータ41と、カソード側セパレータ42とにより構成される。アノード側セパレータ41は、鉄鋼板、ステンレス鋼板およびアルミニウム板などの金属板で形成されており、後述する製造工程を経て作製される。アノード側セパレータ41は、MEGA20のアノード側GDL22に接合されており、アノード側GDL22の表面に沿って燃料ガスとしての水素を流す燃料ガス流路41aが形成されている。アノード側セパレータ41は、アノード側GDL22に対向し燃料ガスが流通するガス面Gsと、このガス面Gsの裏側で冷却媒体により冷却される冷却面Rsとを有している。
カソード側セパレータ42は、アノード側セパレータ41と同様、金属板で形成されており、後述する製造工程を経て作製される。カソード側セパレータ42は、MEGA20のカソード側GDL23に接合されており、カソード側GDL23の表面に沿って酸化剤ガスとしての空気を流す酸化剤ガス流路42aが形成されている。カソード側セパレータ42は、カソード側GDL23に対向し酸化剤ガスが流通するガス面Gsと、このガス面Gsの裏側で冷却媒体により冷却される冷却面Rsとを有している。
なお、本実施形態のアノード側セパレータ41およびカソード側セパレータ42の各ガス面Gsおよび各冷却面Rsは、本発明に係る燃料電池の検査方法における一方の面または他方の面に対応する。
次いで、実施形態に係る検査装置100による燃料電池セル10の検査方法を含めて、燃料電池セル10の製造方法について図面を参照して説明する。なお、セパレータ40は、アノード側セパレータ41およびカソード側セパレータ42により構成されているが、以下、主にアノード側セパレータ41について説明する。
本実施形態に係る燃料電池セル10の製造方法は、図2に示すように、チタン薄膜化の工程と、ナノカーボン処理の工程と、第1の検査の工程と、第1の洗浄の工程と、材料カットの工程と、プレスの工程と、第2の洗浄の工程と、第2の検査の工程と、ガスケット成形の工程と、セル化の工程とを含んで構成されている。各工程は、チタン薄膜化の工程からセル化の工程まで順に行われる。なお、本実施形態の第1の検査の工程および第2の検査の工程は、本発明に係る燃料電池の検査方法に対応する。
チタン薄膜化の工程においては、図3(a)に示すように、鉄鋼板、ステンレス鋼板およびアルミニウム板などの金属板からなるアノード側セパレータ41の表面にチタン(Ti)薄膜Tが形成される(ステップS1)。チタン薄膜化により金属板の表面に不働態酸化皮膜が形成され、セパレータの耐食性が向上する。図3(a)には説明の便宜上アノード側セパレータ41の片面が表されているが、具体的には、チタン薄膜Tはアノード側セパレータ41のガス面Gsおよび冷却面Rsの両面に形成されており、カソード側セパレータ42のガス面Gsおよび冷却面Rsの両面にも形成されている。
ナノカーボン処理の工程においては、図3(a)に示すように、チタン薄膜化の工程において形成されたチタン薄膜Tの表面にカーボンブラック(CB:Carbon Black)と酸化チタン(TiO2)の混合層からなるカーボン膜Fが形成される(ステップS2)。図3(a)には説明の便宜上片面が表されているが、チタン薄膜Tと同様、カーボン膜Fは、アノード側セパレータ41のガス面Gsおよび冷却面Rsの両面のチタン薄膜の表面と、カソード側セパレータ42のガス面Gsおよび冷却面Rsの両面のチタン薄膜の表面に形成されている。カーボンブラックは、直径3〜500nm程度の炭素の微粒子で、いわゆるナノカーボンからなる。ナノカーボン処理によりセパレータ40の導電性が確保される。
第1の検査の工程においては、チタン薄膜化の工程において形成されたチタン薄膜Tや、ナノカーボン処理の工程において形成されたカーボン膜Fにピンホールなどの異常があるか否かが検査される(ステップS3)。この検査により、異常が検出された場合には、ステップS11に進みセパレータ40を構成する金属板は不良品として廃棄される。異常が検出されなかった場合には、次の第1の洗浄の工程に進む。なお、この検査は、後述する第2の検査と同様に行われる。
第1の洗浄の工程においては、第1の検査の工程の後にセパレータ40の表面に付着している異物や汚れが、公知の洗浄方法により除去される(ステップS4)。公知の洗浄方法としては、例えば、常温または加熱された洗浄水による洗浄や、アルカリ溶液による洗浄や超音波による洗浄などの洗浄方法が挙げられる。
材料カットの工程においては、チタン薄膜化の工程においてチタン薄膜Tが形成され、ナノカーボン処理の工程においてカーボン膜Fが形成され、第1の洗浄の工程において洗浄がされた金属板に対して、セパレータ40の形状に適合するよう材料カットが行われる(ステップS5)。
プレスの工程においては、材料カットの工程により、カットされた金属板に対してプレス成形がなされ、図1に示す燃料ガス流路41aや酸化剤ガス流路42aを有する凹凸形状のアノード側セパレータ41が形成される(ステップS6)。このプレス成形により、図3(b)に示すように、カーボン膜Fに亀裂Kが発生し易い。この亀裂Kは、アノード側セパレータ41がプレス成形される際に、金属板の伸び率(%)に対してカーボン膜Fの伸び率(%)が小さいので、カーボン膜Fに発生し易い。
第2の洗浄の工程においては、材料カットの工程およびプレスの工程の後にアノード側セパレータ41の表面に付着している異物や汚れが、第1の洗浄の工程と同様の公知の洗浄方法により除去される(ステップS7)。
第2の検査の工程においては、図4に示す検査装置100により、アノード側セパレータ41にピンホールが有るか否かが検査される(ステップS8)。この検査により、ピンホールが検出された場合には、ステップS11に進みアノード側セパレータ41は不良品として廃棄される。ピンホールが検出されなかった場合には、次のガスケット成形の工程に進む。
第2の検査の工程は、アノード側セパレータ41のガス面Gsから冷却面Rsに流体を通過させるエアパージ&集塵ON(ガス面→冷却面)の工程と、アノード側セパレータ41の冷却面からガス面に流体を通過させるエアパージ&集塵ON(冷却面→ガス面)の工程と、を備え、エアパージ&集塵ON(ガス面→冷却面)の工程およびエアパージ&集塵ON(冷却面→ガス面)の工程の後に、光透過によりアノード側セパレータ41のピンホールを検査する。
検査装置100は、下型101と、上型102と、投光部103と、受光部104と、第1機構部105と、第2機構部106と、モーションコントローラ107とにより構成されている。下型101は、床やテーブルなどの基盤に設置される固定型で構成され、上型102は、下型101の上部に配置され上下方向に昇降する移動型で構成されている。
下型101および上型102は、アノード側セパレータ41を下型101と上型102との間に挟み込んで保持するよう構成されている。アノード側セパレータ41が保持された状態で、下型101および上型102は、それぞれ気密状態が確保される内部空間が形成されるよう構成されている。
投光部103は、アノード側セパレータ41のガス面Gsに向けて光を照射するよう構成され、受光部104は、ガス面Gsと冷却面Rsを貫通するピンホールを透過した光の量を測定し、電気信号に変換し信号を出力するよう構成されている。投光部103および受光部104は、それぞれモーションコントローラ107に電気的に接続されている。
第1機構部105は、下型101の側壁に設けられており、下型101の内部空間に空気などの流体を送風するエアパージ機能と、下型101の内部空間内のカーボン凝集物Cなどの異物を吸い込む集塵機能とを有している。第1機構部105は、モーションコントローラ107に電気的に接続されており、エアパージ機能と集塵機能とを切り換えて動作するよう構成されている。
第2機構部106も、第1機構部105と同様、上型102の側壁に設けられており、上型102の内部空間に空気などの流体を送風するエアパージ機能と、上型102の内部空間内のカーボン凝集物Cなどの異物を吸い込む集塵機能とを有している。第2機構部106も、第1機構部105と同様、モーションコントローラ107に電気的に接続されており、エアパージ機能と集塵機能とを切り換えて動作するよう構成されている。
モーションコントローラ107は、投光部103による光の照射タイミング、受光部104による受光タイミング、第1機構部105および第2機構部106の動作を制御するよう構成されている。モーションコントローラ107は、例えばモーションプログラムにより各構成要素の動作をモーション制御し、第1機構部105でエアパージ機能が働くよう制御するときは、第2機構部106で集塵機能が働くよう機能を切り換えて制御するよう構成されている。一方、第1機構部105で集塵機能が働くよう制御するときは、第2機構部106でエアパージ機能が働くよう機能を切り換えて制御するよう構成されている。
第2の検査の工程においては、図5(a)の測定タイミング(両側エアパージ後に測定)に示すように、(1)セパレータセットの工程が0秒〜0.4秒の4秒間、(2)上型下降の工程が0.4秒〜0.8秒の4秒間、(3)エアパージ&集塵ON(ガス面→冷却面)の工程が0.8秒〜1.0秒の2秒間、(4)エアパージ&集塵ON(冷却面→ガス面)の工程が1.0秒〜1.2秒の2秒間、(5)測定の工程が1.2秒〜1.4秒の2秒間、(6)上型上昇の工程が1.4秒〜1.8秒の4秒間、(7)セパレータ搬送の工程が1.8秒〜2.2秒の4秒間の順に検査が行われる。
なお、時間(秒)は、工程のスタートからの経過時間を示し、測定タイミングは、透過する光の量を測定することにより、アノード側セパレータ41にピンホールが有るか否かの検査をするタイミング、即ち検査をする時機を意味する。
なお、実施形態に係る(3)エアパージ&集塵ON(ガス面→冷却面)の工程は、本発明に係る燃料電池の検査方法における第1流体通過工程または第2流体通過工程のいずれか一方に対応し、実施形態に係る(4)エアパージ&集塵ON(冷却面→ガス面)の工程は、本発明に係る燃料電池の検査方法における第1流体通過工程または第2流体通過工程のいずれか他方に対応する。したがって、実施形態の第2の検査の工程においては、(3)エアパージ&集塵ON(ガス面→冷却面)の工程および(4)エアパージ&集塵ON(冷却面→ガス面)の工程の順番を替えて、(3)をエアパージ&集塵ON(冷却面→ガス面)の工程、(4)をエアパージ&集塵ON(ガス面→冷却面)の工程としても良い。
第2の検査の工程は、具体的には、図6(a)に示すように、(1)セパレータセットの工程において、アノード側セパレータ41が、下型101の上面に、ガス面Gsが下側に、冷却面Rsが上側になるようにセットされる。これにより、下型101には、アノード側セパレータ41により内部空間が形成される。なお、アノード側セパレータ41はカソード側セパレータ42であっても良い。
次いで、図6(b)に示すように、(2)上型下降の工程において、上型102が下降し、下型101と上型102とによりアノード側セパレータ41が挟み込まれて保持され、上型102には、内部空間が形成される。アノード側セパレータ41の冷却面Rsには円で囲まれたeの部分にカーボン凝集物Cなどの異物が付着し、ピンホールが異物で塞がれた状態となっている。
次いで、図7(a)に示すように、(3)エアパージ&集塵ON(ガス面→冷却面)の工程において、モーションコントローラ107による第1機構部105および第2機構部106のモーション制御が開始される。そして、下型101の第1機構部105がエアパージ機能に切り換えられ、第1機構部105から流体が送風され、ピンホール内に送られて、アノード側セパレータ41のガス面Gsから冷却面Rsに流体を通過させ、アノード側セパレータ41の冷却面Rsに付着したカーボン凝集物Cなどの異物を吹き飛ばす。流体はピンホールを通過して上型102の内部空間内に送り込まれる。一方、上型102の第2機構部106が集塵機能に切り換えられ、アノード側セパレータ41の冷却面Rsから吹き飛ばされた異物が第2機構部106に吸い込まれて集塵される。
次いで、図7(b)に示すように、(4)エアパージ&集塵ON(冷却面→ガス面)の工程において、モーションコントローラ107による第1機構部105および第2機構部106のモーション制御が開始される。そして、上型102の第2機構部106がエアパージ機能に切り換えられ、第2機構部106から流体が送風され、ピンホール内に送られて、アノード側セパレータ41の冷却面Rsからガス面Gsに流体を通過させ、アノード側セパレータ41のガス面Gsに付着した異物を吹き飛ばす。流体はピンホールを通過して下型101の内部空間内に送り込まれる。一方、下型101の第1機構部105が集塵機能に切り換えられ、アノード側セパレータ41のガス面Gsから吹き飛ばされた異物が第1機構部105に吸い込まれて集塵される。
次いで、図8(a)に示すように、(5)測定の工程において、モーションコントローラ107による投光部103および受光部104のモーション制御が開始される。そして、投光部103から光がアノード側セパレータ41のガス面Gsに向けて照射され、ピンホールを透過した光の量が受光部で測定されて電気信号に変換され信号が出力される。
次いで、図8(b)に示すように、(6)上型上昇の工程において、上型102が上昇し、上型102が下型101から離隔される。挟み込まれていたアノード側セパレータ41が下型101から取り出され、(7)セパレータ搬送の工程において、アノード側セパレータ41が搬送される。
ガスケット成形の工程においては、ガスケットからなる図1に示すシール部材30が、MEGA20およびセパレータ40に組み込まれるよう、公知の成形機により成形される(ステップS9)。
セル化の工程においては、図1に示すように、第2の検査の工程において、ピンホールが検出されなかったアノード側セパレータ41およびカソード側セパレータ42と、他の工程で作製されたMEGA20と、ガスケット成形の工程において成形されたシール部材30とが一体化、即ちセル化され、燃料電池セル10が完成する(ステップS10)。
以上のように構成された実施形態に係る燃料電池セル10の検査方法の効果について説明する。
本実施形態に係る燃料電池セル10の検査方法においては、第2の検査の工程(ステップS8)で、(3)エアパージ&集塵ON(ガス面→冷却面)の工程を行っている。この工程では、下型101の第1機構部105がエアパージ機能に切り換えられ、第1機構部105から流体が送風され、ピンホール内に送られて、アノード側セパレータ41の冷却面Rsに付着したカーボン凝集物Cなどの異物が吹き飛ばされる。一方、上型102の第2機構部106が集塵機能に切り換えられ、アノード側セパレータ41の冷却面Rsから吹き飛ばされた異物が第2機構部106に吸い込まれて集塵される。
さらに、第2の検査の工程で、(4)エアパージ&集塵ON(冷却面→ガス面)の工程を行っている。この工程では、上型102の第2機構部106がエアパージ機能に切り換えられ、第2機構部106から流体が送風され、ピンホール内に送られて、アノード側セパレータ41のガス面Gsに付着したカーボン凝集物Cなどの異物が吹き飛ばされる。一方、下型101の第1機構部105が集塵機能に切り換えられ、アノード側セパレータ41のガス面Gsから吹き飛ばされた異物が第1機構部105に吸い込まれて集塵される。
この構成により、アノード側セパレータ41の冷却面Rsおよびガス面Gsに付着したカーボン凝集物Cなどの異物が冷却面Rsおよびガス面Gsの両面から除去されるという効果が得られる。その結果、光透過によるアノード側セパレータ41のピンホールの検査は、セパレータのピンホールの一方の面および他方の面を塞いでいた異物が除去された状態で行われるので、高い精度でピンホールが検出され、誤検出の発生を抑制することができるという効果が得られる。
なお、本実施形態に係る燃料電池セル10の検査方法においては、図5(a)の測定タイミングで示すように、(3)エアパージ&集塵ON(ガス面→冷却面)の工程および(4)エアパージ&集塵ON(冷却面→ガス面)の工程の後に、(5)測定の工程を行い、アノード側セパレータ41のピンホールを透過した光の量を測定することでピンホールの有無を検出した場合について説明した。
しかしながら、本発明に係る燃料電池の検査方法においては、図5(a)に示す測定タイミング以外の測定タイミングでピンホールを透過した光の量を測定するようにしてもよい。図5(b)は、図5(a)に示す測定タイミング以外の測定タイミングで、ピンホールを透過した光の量を測定する変形例に係る燃料電池セル10の検査方法を示している。
図5(b)に示す測定タイミング(片側エアパージ後に測定)は、(3)エアパージ&集塵ON(ガス面→冷却面)の工程と、(5)エアパージ&集塵ON(冷却面→ガス面)の工程との間に、(4)測定の工程が設けられている点で、図5(a)に示す測定タイミングと異なっている。
図5(b)に示す測定タイミングは、(5)エアパージ&集塵ON(冷却面→ガス面)の工程の後にも、(6)測定の工程が設けられており、測定の工程を2回行っている。その結果、変形例に係る燃料電池セル10の検査方法は、実施形態に係る燃料電池セル10の検査方法と比べてより正確にピンホールの有無を検出することができるという効果が得られ、誤検出の発生を抑制することができるという効果が得られる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
10・・・燃料電池セル(燃料電池)、20・・・MEGA、21・・・MEA、22・・・アノード側GDL、23・・・カソード側GDL、30・・・シール部材、40・・・セパレータ、41・・・アノード側セパレータ(セパレータ)、41a・・・燃料ガス流路、42・・・カソード側セパレータ(セパレータ)、42a・・・酸化剤ガス流路、100・・・検査装置、101・・・下型、102・・・上型、103・・・投光部、104・・・受光部、105・・・第1機構部、106・・・第2機構部、107・・・モーションコントローラ、Gs・・・ガス面(一方の面または他方の面)、Rs・・・冷却面(一方の面または他方の面)
Claims (1)
- 光透過によりセパレータのピンホールを検査する燃料電池の検査方法であって、
前記セパレータの一方の面から前記一方の面と反対側の他方の面に流体を通過させる第1流体通過工程と、
前記セパレータの前記他方の面から前記一方の面に前記流体を通過させる第2流体通過工程と、を備え、
前記第1流体通過工程および前記第2流体通過工程の後に、前記検査を行うことを特徴とする燃料電池の検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017214306A JP2019087385A (ja) | 2017-11-07 | 2017-11-07 | 燃料電池の検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017214306A JP2019087385A (ja) | 2017-11-07 | 2017-11-07 | 燃料電池の検査方法 |
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2017
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