JP2019085082A - 乗物用シート - Google Patents

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巌 松嶋
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Abstract

【課題】回動可能に構成されたアームレストを具備してなる乗物用シートにおいて、支持部の必要箇所のすべてをベースフレームを覆うための化粧カバーによって覆うことを可能にする。【解決手段】乗物用シートは、アームレスト5と、ベースフレーム40と、連結機構としての支持部50Lおよびヒンジ部20Lと、化粧カバー60とを備える。化粧カバー60は、ベースフレーム40を覆うメインカバー部と、支持部50Lのシート幅方向の第1および第2端面を覆う第1および第2カバー部62b,64bと、第1および第2カバー部62b,64bを接続する接続部64aとを有する単一の部材からなる。接続部64aにて化粧カバー60が折り曲げられることにより、支持部50Lが、シート幅方向において第1および第2カバー部62b,64bによって挟まれた状態とされるとともに、支持部50Lの前端が、化粧カバー60によって覆われる。【選択図】図8

Description

本開示は、乗物用シートに関し、特に、自動車等の車両に設置される車両用シートに関する。
従来、回動可能に構成されたアームレストを具備してなる乗物用シートが知られている。このような乗物用シートとしては、様々な構成のものがあるが、その一つに、シートバックの一部がアームレストとして展開できるように構成されたものがある。当該構成の乗物用シートは、典型的には自動車等の車両に後部座席として設置される車両用シートに多く見られる。
たとえば、特開2016−97856号公報(特許文献1)には、シートバックの中央部に回動可能にアームレストが設置されてなる車両用シートが開示されている。当該車両用シートにおいては、アームレストが左右の座席のシートバックの間に格納できるように構成されており、これにより格納状態において起立した姿勢にあるアームレストの前方側に位置する主面によって背凭れ面が形成されるとともに、使用状態において傾倒した姿勢にあるアームレストの上方側に位置する主面によって肘置き面が形成されることになる。
特開2016−97856号公報
上記構成の車両用シートは、上述したアームレストに加えて、金属製のベースフレームと、樹脂製の化粧カバーとを備えていることが一般的である。ベースフレームは、アームレストの骨格を成す金属製のアームレストフレームを支持するためのものであり、アームレストの後方に配置されるとともに、シートバックの骨格を成す金属製のシートバックフレームに固定される。化粧カバーは、アームレストの使用状態においてベースフレームが外部に向けて露出してしまうことを回避するためのものであり、ベースフレームの前面を覆うように当該ベースフレームに固定される。
また、通常、上記構成の車両用シートにおいては、アームレストを回動可能に構成するために、上述したベースフレームとアームレストフレームとが、支持部およびヒンジ部からなる連結機構を介して連結される。支持部は、ベースフレームから前方に向けて突設された金属製の部材からなり、ヒンジ部は、アームレストフレームおよび支持部の双方に固定されることで、これらアームレストフレームと支持部とを相対的に回転可能に接続する。
ここで、ヒンジ部は、その取付強度を確保するために溶接等によって支持部に固定される必要がある場合があり、その場合には、支持部には、防錆のための塗装処理が施せなくなる。そのため、長期間の使用に伴って支持部に錆が発生し、これによって車両用シートの座面および背凭れ面が汚染されてしまうおそれがある。
そのため、従来においては、化粧カバーの一部を延設し、当該延設した部分によって支持部のシート幅方向の一方側に位置する端部を覆い、当該化粧カバーとは別部材からなる樹脂製のカバー部材によって支持部のシート幅方向の他方側に位置する端部を覆うことにより、支持部がこれら化粧カバーおよびカバー部材によって取り囲まれた状態とし、これにより車両用シートの座面および背凭れ面が錆によって汚染されてしまうことが防止できるように、その対策が講じられている。
しかしながら、当該対策を講じた場合には、部品点数が増加すること、またこれに伴って組付作業が煩雑化することにより、製造コストが大幅に増加してしまう問題が別途発生してしまう。したがって、上述したカバー部材を追加することなく、化粧カバーのみによって支持部の必要箇所のすべてを覆うことが可能になれば、製造コストの増加が抑制できることになるが、その構造上、何らの工夫なくこれを実現することは困難である。それ故、従来においては、上述したように、化粧カバーとは別部材からなる樹脂製のカバー部材を追加する構成が採用されている。
したがって、本開示は、回動可能に構成されたアームレストを具備してなる乗物用シートにおいて、支持部の必要箇所のすべてをベースフレームを覆うための化粧カバーによって覆うことを可能にし、これにより、錆による座面および背凭れ面の汚染が未然に防止できる乗物用シートを安価に提供できるようにすることを目的とする。
本開示に基づく乗物用シートは、シート幅方向に延在する回転軸を回転中心として回動可能に構成されたアームレストを具備してなるものであって、上記アームレストの後方に配置された金属製のベースフレームと、上記アームレストの骨格を成す金属製のアームレストフレームと、上記ベースフレームおよび上記アームレストフレームを連結する連結機構と、上記ベースフレームに固定された樹脂製の化粧カバーとを備えている。上記連結機構は、上記ベースフレームから前方側に向けて突設された金属製の支持部と、上記アームレストフレームおよび上記支持部の双方に固定されたヒンジ部とを有している。上記化粧カバーは、上記ベースフレームの前面を覆うメインカバー部と、上記支持部のうちのシート幅方向の一方側に位置する第1端面を覆う第1カバー部と、上記支持部のうちのシート幅方向の他方側に位置する第2端面を覆う第2カバー部と、上記第1カバー部および上記第2カバー部を接続する接続部とを有する単一の部材からなる。上記本開示に基づく乗物用シートにあっては、上記接続部が折り曲げ可能に構成されるとともに、当該接続部にて上記化粧カバーが折り曲げられて上記第2カバー部が上記第1カバー部側に向けて折り返されることにより、上記支持部が、シート幅方向において上記第1カバー部と上記第2カバー部とによって挟まれた状態とされているとともに、上記支持部の前端が、上記化粧カバーによって覆われている。
このように構成することにより、樹脂製の化粧カバーに設けられた接続部を折り曲げることにより、金属製の支持部がシート幅方向において当該樹脂製の化粧カバーに設けられた第1カバー部と第2カバー部とによって挟まれた状態とされるとともに、さらには、金属製の支持部の前端が樹脂製の化粧カバーによって覆われることになるため、樹脂製の化粧カバーによって金属製の支持部が取り囲まれて覆われることになる。そのため、化粧カバーとは別にカバー部材を追加せずとも、樹脂製の化粧カバーを折り曲げるという簡便な作業にて、支持部の必要箇所のすべてをベースフレームを覆うための化粧カバーによって覆うことが可能になる。したがって、上記構成を採用することにより、錆による座面および背凭れ面の汚染が未然に防止できる乗物用シートを安価に提供することが可能になる。
上記本開示に基づく乗物用シートにあっては、上記接続部が、上記化粧カバーの他の部位よりも薄肉に構成されたインテグラルヒンジ部を有していることが好ましい。
このように接続部にインテグラルヒンジ部を設けることにより、当該インテグラルヒンジ部を起点に接続部を容易に折り曲げることが可能になる。したがって、より簡便な作業にて支持部を化粧カバーによって取り囲むことができる。
上記本開示に基づく乗物用シートにあっては、上記第2カバー部が、締結部材によって上記支持部に固定されていることが好ましい。
このように構成することにより、折り返し後の第2カバー部を容易に支持部に固定することが可能になる。したがって、支持部が化粧カバーによって取り囲まれた状態の維持が、より簡便な作業にて実現できることになる。
上記本開示に基づく乗物用シートにあっては、上記支持部および上記第2カバー部のうちの一方に係止部が設けられているとともに、上記支持部および上記第2カバー部のうちの他方に被係止部が設けられていてもよく、その場合には、上記第2カバー部が上記第1カバー部側に向けて折り返された状態において上記被係止部が上記係止部に係止されることにより、上記第2カバー部が、上記支持部に仮留め可能とされていることが好ましい。
このように構成することにより、折り返し後の第2カバー部を上記締結部材によって支持部に固定する前に、当該第2カバー部を支持部に対して位置決めした状態で仮留めすることが可能になる。したがって、締結部材を用いた締結作業が大幅に容易化することになる。
上記本開示に基づく乗物用シートにあっては、上記アームレストが、シートバックに設けられた凹部に格納された格納状態と、上記シートバックから前方側に向けて傾倒した使用状態とを取り得るように、上記シートバックの下端に対して回動可能に組付けられていることが好ましい。
このように構成することにより、シートバックの一部がアームレストとして展開できるように構成された乗物用シートにおいて、錆による座面および背凭れ面の汚染が未然に防止できることになる。
本開示によれば、回動可能に構成されたアームレストを具備してなる乗物用シートにおいて、支持部の必要箇所のすべてをベースフレームを覆うための化粧カバーによって覆うことが可能なり、結果として、錆による座面および背凭れ面の汚染が未然に防止できる乗物用シートを安価に提供することが可能になる。
実施の形態に係る車両用シートのアームレストの格納状態を示す斜視図である。 実施の形態に係る車両用シートのアームレストの使用状態を示す斜視図である。 図2に示す使用状態おけるアームレスト近傍のみの斜視図である。 図3に示す状態における骨格構造のみの斜視図である。 図1に示す格納状態におけるアームレストの要部近傍の拡大斜視図である。 図3に示すVI−VI線に沿った模式断面図である。 実施の形態に係る車両用シートにおけるアームレストの組付構造を示す分解斜視図である。 実施の形態に係る車両用シートにおけるアームレストの組付作業の途中段階を表わした斜視図である。 図8に示す状態における要部の拡大斜視図である。 図8に示す状態における要部の拡大斜視図である。 実施の形態に係る車両用シートにおけるアームレストの組付作業の最終段階を表わした斜視図である。
以下、実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
以下に示す実施の形態は、自動車の後部座席として構成された車両用シートに本発明を適用した場合を例示するものである。実施の形態に係る車両用シートは、着座した乗員が車両前方側を向くこととなるように車両のフロアに設置されることが想定されたものであり、シート前後方向は、車両前後方向に一致し、シート左右方向(シート幅方向)は、車両左右方向に一致し、シート上下方向は、車両上下方向に一致する。
各図においては、シート前方向およびシート後方向をそれぞれX1方向およびX2方向で示し、シート左方向およびシート右方向をそれぞれY1方向およびY2方向で示し、シート上方向およびシート下方向をそれぞれZ1方向およびZ2方向で示している。なお、以下においては、シート前方向X1およびシート後方向X2に合致する軸をX軸と称し、シート左方向Y1およびシート右方向Y2に合致する軸をY軸と称し、シート上方向Z1およびシート下方向Z2に合致する軸をZ軸と称する。
図1は、実施の形態に係る車両用シートのアームレストの格納状態を示す斜視図であり、図2は、当該車両用シートのアームレストの使用状態を示す斜視図である。まず、これら図1および図2を参照して、本実施の形態に係る車両用シート1の概略的な構成について説明する。
図1および図2に示すように、車両用シート1は、左座席1L、中央座席1Cおよび右座席1RがY軸方向に沿って並ぶように一体化されて設けられてなるものであり、シートクッション2と、シートバック3と、ヘッドレスト4と、アームレスト5とを主として備えている。
左座席1Lおよび右座席1Rに対応する部分のシートクッション2の各々は、乗員が着座可能な着座面2aをその上面に有しており、左座席1Lおよび右座席1Rに対応する部分のシートバック3の各々は、乗員が背凭れ可能な背凭れ面3aをその前面に有している。また、左座席1Lおよび右座席1Rに対応する部分のシートバック3の各々の上部には、ヘッドレスト4が設けられている。
左座席1Lおよび右座席1Rに対応する部分のシートバック3の間には、アームレスト5が設けられている。アームレスト5は、細長の略直方体形状を有しており、シートバック3の下端に対して回動可能に組付けられている。これにより、アームレスト5は、図1に示す格納状態と、図2に示す使用状態とを取り得るように構成されている。
図1に示す格納状態においては、アームレスト5は、左座席1Lおよび右座席1Rに対応する部分のシートバック3の間に設けられた凹部に起立した姿勢で格納されることになる。一方、図2に示す使用状態においては、アームレスト5は、その大部分が当該凹部から前方に引き出されて傾倒した姿勢を取ることになる。
図1に示すように、格納状態においては、中央座席1Cに対応する部分のシートクッション2の上面によって、乗員が着座可能な着座面2aが形成されるとともに、起立した姿勢にあるアームレスト5の前方側に位置する主面によって背凭れ面5aが形成されることになる。起立した姿勢にあるアームレスト5の上方側に位置する端部には、ヘッドレスト部5bが設けられており、起立した姿勢にあるアームレスト5の前方側に位置する主面の所定位置には、アームレスト5をロックすることで格納状態を維持するためのロック機構(不図示)によるロックを解除するための解除操作部5cが設けられている。
図2に示すように、使用状態においては、傾倒した姿勢にあるアームレスト5の上方側に位置する主面によって肘置き面5dが形成されることになる。なお、当該使用状態においては、乗員は、車両用シート1の中央座席1Cに着座することはできない。
ここで、図2に示すように、左座席1Lおよび右座席1Rに対応する部分のシートバック3の間であってかつアームレスト5の後方の位置には、化粧カバー60が設けられている。当該化粧カバー60は、その後方に配置されたベースフレーム40(図4および図7等参照)の前面を覆うためのものであり、当該化粧カバー60によってベースフレーム40の前面が覆われることにより、使用状態において左座席1Lおよび右座席1Rに対応する部分のシートバック3の間における車両用シート1の美観が保たれることになる。
図3は、図2に示す使用状態おけるアームレスト近傍のみの斜視図であり、図4は、図3に示す状態における骨格構造のみの斜視図である。次に、これら図3および図4を参照して、アームレスト5近傍の構成について詳説する。
図3および図4に示すように、アームレスト5は、Y軸方向に沿って延在する回転軸100を回転中心として図中矢印DR方向に回動可能に構成されている。アームレスト5は、その外表面が主としてアームレストカバー30(図6参照)によって覆われており、当該アームレストカバー30の内部には、アームレスト5の骨格を成す金属製のアームレストフレーム10が収容されている(図4参照)。
図4に示すように、アームレストフレーム10は、使用状態においてX軸方向に沿って延在する(格納状態においては、Z軸方向に沿って延在する)左側サイドフレーム11Lおよび右側サイドフレーム11Rと、これら左側サイドフレーム11Lおよび右側サイドフレーム11Rを接続するセンターパネル12とを有している。
左側サイドフレーム11L、右側サイドフレーム11Rおよびセンターパネル12の各々は、たとえば鋼板等の金属板をプレス加工したプレス成形品にて構成されている。左側サイドフレーム11Lおよび右側サイドフレーム11Rは、いずれもその一対の主面がY軸方向を向くように配置されており、センターパネル12は、その一対の主面がY軸方向と平行となるように配置されている。
センターパネル12の左端は、左側サイドフレーム11Lの使用状態における下端に固定されており、センターパネル12の右端は、右側サイドフレーム11Rの使用状態における下端に固定されている。これにより、センターパネル12によって左側サイドフレーム11Lと右側サイドフレーム11Rとが橋渡しされることになり、アームレストフレーム10は、略箱形状を有するように構成されている。
図4に示すように、ベースフレーム40は、金属製の部材からなり、アームレスト5の後方に配置されるとともに、シートバック3の骨格を成す金属製のシートバックフレーム(不図示)に固定されている。ベースフレーム40は、後述する連結機構を介してアームレストフレーム10を回転可能に支持するための部材である。
ベースフレーム40は、X軸方向に沿って延在する左側サイドパイプ41Lおよび右側サイドパイプ41Rと、左側サイドパイプ41Lおよび右側サイドパイプ41Rの各々の上端側においてY軸方向に沿って延在するアッパパネル42と、左側サイドパイプ41Lおよび右側サイドパイプ41Rの各々の下端側においてY軸方向に沿って延在するロアパネル43とを有している。
左側サイドパイプ41Lおよび右側サイドパイプ41Rの各々は、たとえば鋼管等の金属製の円筒状の部材にて構成されており、アッパパネル42およびロアパネル43の各々は、たとえば鋼板等の金属板をプレス加工したプレス成形品にて構成されている。アッパパネル42およびロアパネル43は、いずれもその一対の主面がY軸方向と平行となるように配置されている。
アッパパネル42およびロアパネル43の各々の左端は、左側サイドパイプ41Lに固定されており、アッパパネル42およびロアパネル43の各々の右端は、右側サイドパイプ41Rに固定されている。これにより、アッパパネル42およびロアパネル43によって左側サイドパイプ41Lと右側サイドパイプ41Rとが橋渡しされることになり、ベースフレーム40は、平面視略四角枠状の形状を有している。
図4に示すように、アームレストフレーム10の左側サイドフレーム11Lの延在方向における一端(当該一端は、格納状態において下端に該当し、使用状態において後端に該当する)と、ベースフレーム40のロアパネル43の左端とは、連結機構としての左側ヒンジ20Lおよび左側ヒンジプレート50Lによって連結されている。
左側ヒンジプレート50Lは、金属製の支持部に該当し、ベースフレーム40から前方側に向けて突設されている。左側ヒンジプレート50Lは、後端がベースフレーム40にボルト54にて固定されることにより、その一対の主面(後述する第1端面50aおよび第2端面50b(図6参照))がY軸方向を向くように配置されている。
左側ヒンジ20Lは、その主要部がアームレスト5の内部に収容されており(図6等参照)、シート幅方向の内側端部がアームレストフレーム10の左側サイドフレーム11Lに固定されるとともに、シート幅方向の外側端部が左側ヒンジプレート50Lの前端に溶接等によって固定されている。左側ヒンジ20Lは、Y軸方向に延在する段付きボルト21Lを有しており、当該段付きボルト21Lの中心軸は、上述したアームレスト5の回転軸100に合致している。
図4に示すように、アームレストフレーム10の右側サイドフレーム11Rの延在方向における一端(当該一端は、格納状態において下端に該当し、使用状態において後端に該当する)と、ベースフレーム40のロアパネル43の右端とは、連結機構としての右側ヒンジ20Rおよび右側ヒンジプレート50Rによって連結されている。
右側ヒンジプレート50Rは、金属製の支持部に該当し、ベースフレーム40から前方側に向けて突設されている。右側ヒンジプレート50Rは、後端がベースフレーム40にボルト54(図7参照)にて固定されることにより、その一対の主面(後述する第1端面50aおよび第2端面50b(図6参照))がY軸方向を向くように配置されている。
右側ヒンジ20Rは、その主要部がアームレスト5の内部に収容されており(図6等参照)、シート幅方向の内側端部がアームレストフレーム10の右側サイドフレーム11Rに固定されるとともに、シート幅方向の外側端部が右側ヒンジプレート50Rの前端に溶接等によって固定されている。右側ヒンジ20Rは、Y軸方向に延在する段付きボルト21Rを有しており、当該段付きボルト21Rの中心軸は、上述したアームレスト5の回転軸100に合致している。
このように、アームレストフレーム10とベースフレーム40とが、左側ヒンジ20L、右側ヒンジ20R、左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rからなる左右一対の連結機構によって連結されることにより、図3および図4に示すように、アームレスト5は、Y軸方向に沿って延在する回転軸100を回転中心として図中矢印DR方向に回動することになる。
なお、左側ヒンジ20Lおよび右側ヒンジ20Rの少なくとも一方は、上述したアームレスト5をロックすることで格納状態を維持するためのロック機構(不図示)を有していてもよく、本実施の形態に係る車両用シート1においては、左側ヒンジ20Lが当該ロック機構を有している。ここでは、当該ロック機構の詳細な説明は省略するが、左側ヒンジ20Lの段付きボルト21Lのシート幅方向の内側端部には、リレーズプレート22(図6参照)が固定されており、当該リレーズプレート22が、上述した解除操作部5cにケーブルによって接続されることにより、ロック機構の解除動作が行なわれるように構成されている。
図3に示すように、化粧カバー60は、アームレスト5が格納可能な箱形状を有する樹脂製の部材からなり、アームレスト5とベースフレーム40との間に介在している。化粧カバー60は、上述したように、使用状態において左座席1Lおよび右座席1Rに対応する部分のシートバック3の間における車両用シート1の美観を保つためのものであり、図示しないビス等によってベースフレーム40に固定されている。
化粧カバー60は、たとえば射出成形等によって形成された単一の部材からなり、メインカバー部61と、左側壁部62Lと、右側壁部62Rと、上側延設部63と、下側延設部64とを有している。メインカバー部61は、ベースフレーム40の前面を覆う部位であり、左側壁部62Lおよび右側壁部62Rは、それぞれメインカバー部61の左端および右端から前方に向けて立設されている。上側延設部63は、メインカバー部61の上端から後方に向けて延設されており、下側延設部64は、メインカバー部61の下端から所定方向に向けて延設されている。
本実施の形態に係る車両用シート1においては、上述した左側ヒンジプレート50Lが、化粧カバー60の所定部位によって囲まれた状態で覆われているとともに、上述した右側ヒンジプレート50Rが、化粧カバー60の他の所定部位によって囲まれた状態で覆われている。これにより、車両用シート1においては、支持部としての左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rの必要箇所のすべてが、外部に対して露出していない。以下、この点について図5および図6を参照して詳細に説明する。
なお、ここで言う必要箇所とは、支持部としての左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rのうち、仮に化粧カバー60の上述した所定部位によってこれらを覆わなかった場合に、車両用シート1の構成上、当該支持部としての左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rにおいて生じ得る錆が移動することで車両用シート1の座面2aおよび背凭れ面3a,5a等を汚染してしまう可能性がある部位のことである。
図5は、図1に示す格納状態におけるアームレストの要部近傍の拡大斜視図であり、図6は、図3に示すVI−VI線に沿った模式断面図である。なお、図6においては、アームレスト5の内部に配置される部材のうち、上述した左側サイドフレーム11L、右側サイドフレーム11R、左側ヒンジ20Lおよび右側ヒンジ20Rを除く部材については、その図示を省略している。
図5および図6に示すように、左側ヒンジプレート50Lは、化粧カバー60に設けられた上端受入れ部62a、内側カバー部62b、外側カバー部64bおよび前端受入れ部64cによって取り囲まれた状態で覆われている。これら左側ヒンジプレート50Lを覆う上端受入れ部62a、内側カバー部62b、外側カバー部64bおよび前端受入れ部64cのうち、上端受入れ部62aおよび内側カバー部62bは、化粧カバー60の左側壁部62Lの一部によって構成されており、外側カバー部64bおよび前端受入れ部64cは、化粧カバー60の下側延設部64の一部によって構成されている。
より詳細には、図5に示すように、上端受入れ部62aは、化粧カバー60の左側壁部62Lに設けられたポケット状の部位からなり、内側カバー部62bは、上端受入れ部62aが設けられた部分よりも下方に位置する部分の板状の左側壁部62Lによって構成されている(図7参照)。また、図5に示すように、外側カバー部64bは、下側延設部64の左端に設けられた板状の部位によって構成されており、前端受入れ部64cは、下側延設部64の左端に設けられたポケット状の部位からなる。
図5に示すように、左側ヒンジプレート50Lの上端は、上端受入れ部62aによって受け入れられており、これにより左側ヒンジプレート50Lの上端は、当該上端受入れ部62aによって覆われている。また、左側ヒンジプレート50Lの前端は、前端受入れ部64cによって受け入れられており、これにより左側ヒンジプレート50Lの前端は、当該前端受入れ部64cによって覆われている。
一方、図6に示すように、左側ヒンジプレート50Lのシート幅方向の一方側であるシート内側に位置する第1端面50aには、板状の内側カバー部62bが対向して位置しており、これにより左側ヒンジプレート50Lの第1端面50aのうちの上述した上端および前端を除く部分の大部分が、当該内側カバー部62bによって覆われている。また、左側ヒンジプレート50Lのシート幅方向の他方側であるシート外側に位置する第2端面50bには、板状の外側カバー部64bが対向して位置しており、これにより左側ヒンジプレート50Lの第2端面50bのうちの上述した上端および前端を除く部分の大部分が、当該外側カバー部64bによって覆われている。
これにより、本実施の形態に係る車両用シート1にあっては、左側ヒンジプレート50Lが、第1カバー部としての内側カバー部62bと第2カバー部としての外側カバー部64bとによって挟まれた状態とされているとともに、左側ヒンジプレート50Lの前端が、前端受入れ部64cによって覆われている。これにより、支持部としての左側ヒンジプレート50Lの必要箇所のすべてが、ベースフレーム40を覆うための化粧カバー60によって覆われることになる。
なお、ここでは、その詳細な説明は省略するが、支持部としての右側ヒンジプレート50Rの必要箇所についても、上述した左側ヒンジプレート50Lの場合と同様の態様にて、ベースフレーム40を覆うための化粧カバー60によって覆われている。
すなわち、右側ヒンジプレート50Rの上端は、化粧カバー60の右側壁部62Rに設けられたポケット状の上端受入れ部62a(図7参照)によって覆われており、右側ヒンジプレート50Rの前端は、化粧カバー60の下側延設部64の右端に設けられたポケット状の前端受入れ部64c(図7参照)によって覆われている。また、図6に示すように、右側ヒンジプレート50Rのシート幅方向の一方側であるシート内側に位置する第1端面50aの上述した上端および前端を除く部分の大部分は、化粧カバー60の右側壁部62Rに設けられた板状の内側カバー部62bによって覆われており、右側ヒンジプレート50Rのシート幅方向の他方側であるシート外側に位置する第2端面50bの上述した上端および前端を除く部分の大部分は、化粧カバー60の下側延設部64の右端に設けられた板状の外側カバー部64bによって覆われている。
これにより、本実施の形態に係る車両用シート1にあっては、右側ヒンジプレート50Rが、第1カバー部としての内側カバー部62bと第2カバー部としての外側カバー部64bとによって挟まれた状態とされているとともに、右側ヒンジプレート50Rの前端が、前端受入れ部64cによって覆われている。これにより、支持部としての右側ヒンジプレート50Rの必要箇所のすべてが、ベースフレーム40を覆うための化粧カバー60によって覆われることになる。
以上において説明した、支持部としての左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rの必要箇所のすべてをベースフレーム40を覆うための化粧カバー60によって取り囲んで覆う構成は、以下において説明する化粧カバー60の構成ならびにアームレスト5の組付構造を採用することではじめて実現できるものである。
図7は、本実施の形態に係る車両用シートにおけるアームレストの組付構造を示す分解斜視図である。図8は、本実施の形態に係る車両用シートにおけるアームレストの組付作業の途中段階を表わした斜視図であり、図9および図10は、それぞれ図8に示す状態における要部の拡大斜視図である。また、図11は、本実施の形態に係る車両用シートにおけるアームレストの組付作業の最終段階を表わした斜視図である。以下、これら図7ないし図11を参照して、本実施の形態に係る車両用シート1における化粧カバー60の構成ならびにアームレスト5の組付構造について詳説する。
図7に示すように、本実施の形態においては、予め左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rがボルト54によって固定されてなるベースフレーム40(図7においては、左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rがベースフレーム40に固定される前の状態を示している)に対して、射出成形等によって形成された単一の部材からなる化粧カバー60と、予め左側ヒンジ20Lおよび右側ヒンジ20Rが組み込まれてなるアームレスト5とが順次組付けられることにより、車両用シート1が製造される。
ここで、図7に示すように、組付け前の状態の化粧カバー60は、その下側延設部64がメインカバー部61の下端から下方に向けて垂れ下がった状態で位置しており、当該下側延設部64に含まれる左右一対の外側カバー部64bおよび左右一対の前端受入れ部64cは、いずれも組付け後の位置には未だ配置されていない。そして、内側カバー部62bと外側カバー部64bとを接続する接続部である下側延設部64の所定位置には、Y軸方向に沿って延在するインテグラルヒンジ部64aが設けられている。
インテグラルヒンジ部64aは、化粧カバー60の他の部位よりも薄肉に形成された部位からなり、好ましくは、化粧カバー60の射出成形の際に形成される。このインテグラルヒンジ部64aが、上述した接続部に設けられることにより、化粧カバー60は、当該インテグラルヒンジ部64aを起点に折り曲げが可能に構成されることになる。
アームレスト5を車両用シート1に組付けるに際しては、まず、予め左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rがボルト54によって固定されてなるベースフレーム40に対して、化粧カバー60が組付けられる。具体的には、化粧カバー60のメインカバー部61によってベースフレーム40の前面が覆われることとなるように、化粧カバー60がベースフレーム40の前方に宛がわれ、図示しないビス等によって化粧カバー60がベースフレーム40に固定される。
その際、化粧カバー60の左側壁部62Lに設けられた上端受入れ部62aに左側ヒンジプレート50Lの上端が挿入されるとともに、化粧カバー60の右側壁部62Rに設けられた上端受入れ部62aに右側ヒンジプレート50Rの上端が挿入される。これにより、主として、左側ヒンジプレート50Lの第1端面50aおよび右側ヒンジプレート50Rの第1端面50aが、それぞれ化粧カバー60の左側壁部62Lに設けられた内側カバー部62bおよび化粧カバー60の右側壁部62Rに設けられた内側カバー部62bによって覆われることになる。
次に、化粧カバー60が組付けられてなるベースフレーム40の前方に、予め左側ヒンジ20Lおよび右側ヒンジ20Rが組み込まれてなるアームレスト5が配置され、左側ヒンジ20Lが左側ヒンジプレート50Lにたとえば溶接等によって固定されるとともに、右側ヒンジ20Rが右側ヒンジプレート50Rにたとえば溶接等によって固定される。
これにより、図8ないし図10に示すように、アームレスト5が、左側ヒンジ20L、右側ヒンジ20R、左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rからなる左右一対の連結機構を介してベースフレーム40によって回動可能に支持されることになる。なお、この時点においては、支持部としての左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rは、未だその必要箇所のすべてが化粧カバー60によって取り囲まれた状態にはない。
次に、図8ないし図10に示すように、化粧カバー60の下側延設部64に設けられたインテグラルヒンジ部64aを起点(すなわち、図中において示す折り返し線200を起点)として、当該インテグラルヒンジ部64aよりも下方に垂れ下がった部分の下側延設部64(当該部分の下側延設部64には、左右一対の外側カバー部64bおよび左右一対の前端受入れ部64cが含まれる)を図中に示す矢印AR方向に向けて折り返す。
その際、化粧カバー60の下側延設部64の左端に設けられた前端受入れ部64cに左側ヒンジプレート50Lの前端が挿入されるようにするとともに、化粧カバー60の下側延設部64の右端に設けられた前端受入れ部64cに右側ヒンジプレート50Rの前端が挿入されるようにする。これにより、主として、左側ヒンジプレート50Lの第2端面50bおよび右側ヒンジプレート50Rの第2端面50bが、それぞれ化粧カバー60の下側延設部64の左端に設けられた外側カバー部64bおよび化粧カバー60の下側延設部64の右端に設けられた外側カバー部64bによって覆われることになる。
これにより、図11に示すように、支持部としての左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rの必要箇所のすべてが、化粧カバー60によって取り囲まれて覆われた状態となる。
その後、図11に示すように、左側ヒンジプレート50Lの所定位置に形成されたビス孔53(図9参照)および化粧カバー60の下側延設部64の左端に設けられた外側カバー部64bの所定位置に形成されたビス孔69に、締結部材としてのビス70が螺合されるとともに、同様に、右側ヒンジプレート50Rの所定位置に形成されたビス孔および化粧カバー60の下側延設部64の右端に設けられた外側カバー部64bの所定位置に形成されたビス孔に、締結部材としてのビス70が螺合されることにより、左右一対の外側カバー部64bが、支持部としての左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rにそれぞれ固定される。
以上により、アームレスト5の組付作業が完了し、図3に示す状態のアームレスト5、ベースフレーム40および化粧カバー60が得られることになる。
ここで、図9および図10に示すように、左側ヒンジプレート50Lの所定位置には、係止部としての孔部51が設けられており、化粧カバー60の下側延設部64の左端に設けられた外側カバー部64bのうち、折り返し後において当該孔部51に重なる部分には、被係止部としての突起部67が設けられている。また、ここではその詳細な説明を省略するが、右側ヒンジプレート50Rおよびこれを覆う化粧カバー60の外側カバー部64bにおいても、同様に、孔部および突起部が設けられている。
このように構成することにより、外側カバー部64bを折り返した後の状態において、突起部67が孔部51に挿入されることになるため、折り返し後の一対の外側カバー部64bをそれぞれ左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rに対して位置決めした状態で仮留めすることができる。したがって、その後に行なわれるビス70による締結作業の際に、当該締結作業がより容易に行なえることになる。
また、図9および図10に示すように、化粧カバー60の下側延設部64の左端に設けられた外側カバー部64bを折り返した後の状態において、当該外側カバー部64bが左側壁部62Lに係止されることとなるように、左側壁部62Lの所定位置には、様々な形状の補助係止部65a〜65cが設けられており、当該外側カバー部64bの所定位置には、様々な形状の補助被係止部66a〜66cが設けられている。また、ここではその詳細な説明を省略するが、右側壁部62Rおよびこれに対応する外側カバー部64bにおいても、同様に、補助係止部および補助被係止部が設けられている。
このように構成すれば、外側カバー部64bを折り返した後の状態において、これら補助被係止部66a〜66cが補助係止部65a〜65cによって係止されることになり、一対の外側カバー部64bがそれぞれ左側壁部62Lおよび右側壁部62Rに対して位置ずれすることが防止可能になる。
以上において説明したように、本実施の形態に係る車両用シート1とすることにより、樹脂製の化粧カバー60に設けられたインテグラルヒンジ部64aを折り曲げることにより、金属製の左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rが、それぞれシート幅方向において当該樹脂製の化粧カバー60に設けられた内側カバー部62bと外側カバー部64bとによって挟まれた状態とされるとともに、さらには、金属製の左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rの各々の前端が、樹脂製の化粧カバー60の前端受入れ部64cによってそれぞれ覆われることになる。
そのため、樹脂製の化粧カバー60によって金属製の左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rが取り囲まれて覆われることになり、化粧カバー60とは別にカバー部材を追加せずとも、樹脂製の化粧カバー60を折り曲げるという簡便な作業にて、左側ヒンジプレート50Lおよび右側ヒンジプレート50Rの必要箇所のすべてをベースフレーム40を覆うための化粧カバー60によって覆うことが可能になる。したがって、錆による座面および背凭れ面の汚染が未然に防止できる車両用シートを安価に提供することが可能になる。
なお、上述した如くの構成を採用しない場合には、支持部としてのヒンジプレートの必要箇所のすべてをベースフレームを覆うための化粧カバーによって覆うことは、基本的に非常に困難になる。たとえば、化粧カバーの壁部に予めヒンジプレートの必要箇所のすべてを覆うポケット状のカバー部を設けた場合には、ベースフレームに化粧カバーを装着させた後において、ヒンジプレートとこれに固定されるべきヒンジ部との溶接が行なえないことになってしまい、また、ベースフレームに化粧カバーを装着させるに先立って、ヒンジプレートとヒンジ部との溶接を行なった場合には、ベースフレームとアームレストとの間に介在するように化粧カバーを後から組付けることができなくなってしまう。
このように、支持部としてのヒンジプレートの必要箇所のすべてをベースフレームを覆うための化粧カバーによって取り囲んで覆う構成は、上述した本実施の形態の如くの化粧カバーの構成ならびにアームレストの組付構造を採用することによってはじめて実現できるものである。
上述した実施の形態においては、ヒンジ部の主要部がアームレストの内部に収容されるように構成された場合を例示して説明を行なったが、これに代えてヒンジ部の主要部がアームレストの外部(すなわち、アームレストとヒンジプレートとの間)に配置されるように構成することもできる。その場合には、ヒンジプレートのみならず、アームレストの外部に配置されるヒンジ部の主要部についても、これが化粧カバーによって覆われるように構成することとすればよい。
また、上述した実施の形態においては、化粧カバーの壁部に設けられた第1カバー部によって支持部としてのヒンジプレートの内側端面が覆われるとともに、化粧カバーの連結部を折り曲げることで折り返された第2カバー部によって支持部としてのヒンジプレートの外側端面が覆われるように構成した場合を例示して説明を行なったが、化粧カバーの壁部に設けられた第1カバー部によって支持部としてのヒンジプレートの外側端面が覆われるとともに、化粧カバーの連結部を折り曲げることで折り返された第2カバー部によって支持部としてのヒンジプレートの内側端面が覆われるように構成することも可能である。
また、上述した実施の形態においては、化粧カバーにインテグラルヒンジ部を設けることで折り曲げ作業の容易化を図った場合を例示して説明を行なったが、必ずしも化粧カバーにインテグラルヒンジ部を設ける必要はなく、他の手法にて化粧カバーを折り曲げ可能に構成することとしてもよい。
さらには、上述した実施の形態においては、自動車の後部座席として構成された車両用シートに本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、本発明は、自動車の後部座席以外の座席として構成される車両用シートや、船舶、航空機、電車等に設置されるシート等、どのような乗物用シートに対してもその適用が可能である。
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 車両用シート、1C 中央座席、1L 左座席、1R 右座席、2 シートクッション、2a 着座面、3 シートバック、3a 背凭れ面、4 ヘッドレスト、5 アームレスト、5a 背凭れ面、5b ヘッドレスト部、5c 解除操作部、5d 肘置き面、10 アームレストフレーム、11L 左側サイドフレーム、11R 右側サイドフレーム、12 センターパネル、20L 左側ヒンジ、20R 右側ヒンジ、21L,21R 段付きボルト、22 リレーズプレート、30 アームレストカバー、40 ベースフレーム、41L 左側サイドパイプ、41R 右側サイドパイプ、42 アッパパネル、43 ロアパネル、50L 左側ヒンジプレート、50R 右側ヒンジプレート、50a 第1端面、50b 第2端面、51 孔部、53 ビス孔、54 ボルト、60 化粧カバー、61 メインカバー部、62L 左側壁部、62R 右側壁部、62a 上端受入れ部、62b 内側カバー部、63 上側延設部、64 下側延設部、64a インテグラルヒンジ部、64b 外側カバー部、64c 前端受入れ部、65a〜65c 補助係止部、66a〜66c 補助被係止部、67 突起部、69 ビス孔、70 ビス、100 回転軸、200 折り返し線。

Claims (5)

  1. シート幅方向に延在する回転軸を回転中心として回動可能に構成されたアームレストを具備してなる乗物用シートであって、
    前記アームレストの後方に配置された金属製のベースフレームと、
    前記アームレストの骨格を成す金属製のアームレストフレームと、
    前記ベースフレームおよび前記アームレストフレームを連結する連結機構と、
    前記ベースフレームに固定された樹脂製の化粧カバーとを備え、
    前記連結機構は、前記ベースフレームから前方側に向けて突設された金属製の支持部と、前記アームレストフレームおよび前記支持部の双方に固定されたヒンジ部とを有し、
    前記化粧カバーは、前記ベースフレームの前面を覆うメインカバー部と、前記支持部のうちのシート幅方向の一方側に位置する第1端面を覆う第1カバー部と、前記支持部のうちのシート幅方向の他方側に位置する第2端面を覆う第2カバー部と、前記第1カバー部および前記第2カバー部を接続する接続部とを有する単一の部材からなり、
    前記接続部が折り曲げ可能に構成されるとともに、当該接続部にて前記化粧カバーが折り曲げられて前記第2カバー部が前記第1カバー部側に向けて折り返されることにより、前記支持部が、シート幅方向において前記第1カバー部と前記第2カバー部とによって挟まれた状態とされているとともに、前記支持部の前端が、前記化粧カバーによって覆われている、乗物用シート。
  2. 前記接続部が、前記化粧カバーの他の部位よりも薄肉に構成されたインテグラルヒンジ部を有する、請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記第2カバー部が、締結部材によって前記支持部に固定されている、請求項1または2に記載の乗物用シート。
  4. 前記支持部および前記第2カバー部のうちの一方に係止部が設けられ、
    前記支持部および前記第2カバー部のうちの他方に被係止部が設けられ、
    前記第2カバー部が前記第1カバー部側に向けて折り返された状態において前記被係止部が前記係止部に係止されることにより、前記第2カバー部が、前記支持部に仮留め可能とされている、請求項3に記載の乗物用シート。
  5. 前記アームレストが、シートバックに設けられた凹部に格納された格納状態と、前記シートバックから前方側に向けて傾倒した使用状態とを取り得るように、前記シートバックの下端に対して回動可能に組付けられている、請求項1から4のいずれかに記載の乗物用シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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