JP2019084963A - 車両用シート装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両のシート(1)を作動装置(2,3,4)により作動させる構成の車両用シート装置において、比較的簡素な構成でもって、車両の乗員または搭載物体の安全性を確保する。【解決手段】車両用シート装置は、作動装置(2,3,4)と、駆動装置(5,6,7)と、制御装置8と、シート(1)のシートクッション1aに加わる荷重を検出する荷重検出装置9A,9Bと、を備える。制御装置8は、シート(1)の作動時に荷重検出装置9A,9Bにより検出した荷重の一定時間における変化に基づいてシート(1)が乗員または搭載物体に干渉する状態であるか否かを判定する判定手段(図11のS1,S2)と、この判定手段(図11のS1,S2)で肯定判定した場合に駆動装置(5,6,7)による作動装置(2,3,4)の駆動を停止する対処手段(図11のS4)と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、シートを作動装置により作動させる構成の車両用シート装置に関する。
例えば特許文献1には、電動式の可逆モータで作動するリクライニング機構とスライド機構とチップアップ機構とを有する自動車用パワーシートの作動制御方法が記載されている。
この作動制御方法では、シートの近接移動に伴って可逆モータの異常負荷を検出したときに前記シートの移動を一旦停止した後、前記異常負荷を検出しない位置まで戻り移動させて完全停止する制御を行うようにしている他、シートクッションの跳上げ動に伴って可逆モータの異常負荷を検出したときに前記シートクッションの跳上げ動を一旦停止した後、元の着座位置まで戻り移動させて完全停止する制御を行うようにしている。
特開2004−210159号公報
上記特許文献1では、リクライニング機構とスライド機構とチップアップ機構とに備える各可逆モータに、それの負荷を検出するための専用のセンサを付加するように構成しているために、設備コストが嵩むことが懸念される。
このような事情に鑑み、本発明は、シートを作動装置により作動させる構成の車両用シート装置において、比較的簡素な構成でもって、車両の乗員または搭載物体の安全性を確保することを目的としている。
本発明に係る車両用シート装置は、車両のシートを作動させる作動装置と、この作動装置を駆動する駆動装置と、前記駆動装置を制御する制御装置と、前記シートのシートクッションに加わる荷重を検出する荷重検出装置と、を備え、前記制御装置は、前記シートの作動時に前記荷重検出装置により検出した荷重の一定時間における変化に基づいて前記シートが前記車両の乗員または搭載物体に干渉する状態であるか否かを判定する判定手段と、この判定手段で肯定判定した場合に前記駆動装置による前記作動装置の駆動を停止する対処手段と、を備えていることを特徴としている。
この構成では、前記シートの作動時において当該シートが前記乗員または搭載物体に干渉する状態である場合に前記シートの動きを停止させることができるから、前記乗員または搭載物体に対して前記シートから過剰な荷重が付与されずに済むようになる。
ところで、本発明に係る車両用シート装置の前記シートに公知のエアバッグの作動条件判定用の着座検出装置が設けられている場合には、当該着座検出装置を前記荷重検出装置として兼用させることが可能である。そのように構成する場合には上記特許文献1に比べて構成簡素化ならびに設備コストの低減に大きく貢献できるようになる。
なお、前記干渉状態の例としては、下記(1)−(7)に記載するようなことが考えられる。
(1)前記シートを上昇または下降させる動きのうちの下降時において当該シートがその下に入り込んでいる搭載物体に干渉する状態。
(2)前記シートの前記下降時において当該シートがその後側に配置されるリアシートに着座している人の脚先に干渉する状態。
(3)前記シートを前傾または後傾させる動きのうちの後傾時において当該シートがそれとリアシートとの間のリアフロアに立っている子供や搭載物体に干渉する状態。
(4)前記シートの前記後傾時において当該シートがリアシートに装着しているチャイルドシートに干渉する状態。
(5)前記シートを前進または後進させる動きのうちの後進時において当該シートがリアシートに着座している人の脚先または膝に干渉する状態。
(6)前記シートの前記後進時において当該シートが前記リアフロア上の搭載物体に干渉する状態。
(7)前記シートの前記上昇時において当該シートのヘッドレストと車両のルーフとの間に乗員が挟まれるような干渉状態。
ちなみに、上記(1)−(6)のような干渉状態になると、干渉相手が突っ張り棒となって前記シートを持ち上げるように作用することになるため、荷重検出装置で検出する荷重はマイナス荷重になると言える。また、上記(7)のような干渉状態になると、干渉相手がストッパとなって前記シートを押し下げるように作用することになるため、荷重検出装置で検出する荷重はプラス荷重になると言える。
これらのことから、前記判定手段でもって、前記荷重検出装置により検出する荷重の一定時間における変化に基づいて前記シートが前記乗員または搭載物体に干渉する状態であるか否かを判定することは、前記干渉状態の発生の有無を判定するうえで有効であることが明らかである。
ところで、本発明に係る車両用シート装置の前記シートが助手席シートとされ、この助手席シートには助手席エアバッグの作動条件となる乗員着座の有無判定を行うために着座検出装置が設けられており、本発明に係る車両用シート装置の前記荷重検出装置が、前記着座検出装置としても利用される。この場合には、前記着座検出装置と前記荷重検出装置とを別々に装備する必要が無くなるので、車両用シート装置の構成簡素化ならびに設備コストの軽減に大きく貢献できるようになる。
また、本発明に係る車両用シート装置の前記荷重検出装置は、前記フロントシートのシートクッションにおいて車両前後方向に離隔した二ヶ所に設置することが可能である。この場合には、シートクッション上への乗員の着座形態が、シートクッションの前方に偏って着座する形態、あるいはシートクッションの奥深くに着座する形態等のように個人差があっても、それに関係なく、シートクッションに加わる荷重の変化を前記二ヶ所の荷重検出装置によって精度良く検出することが可能になる。これにより、前記作動装置を間違って作動停止させてしまうことを回避するうえで有利になる。
本発明に係る車両用シート装置は、比較的簡素な構成でもって、車両の乗員または搭載物体の安全性を確保することが可能になる。
本発明に係る車両用シート装置の一実施形態を示す構成図である。 フロントシートの斜視図である。 フロントシート左側に配置されるロアアームとトラックアセンブリとを分離した状態を示す斜視図である。 荷重検出装置の断面図である。 荷重検出装置の分解斜視図である。 ロアブッシュの形状を説明するための図であって、(a)は平面図、(b)は側面図を示している。 荷重検出装置において下向きの荷重(プラス荷重)が加わったときの様子を示す断面図である。 スライド装置によるフロントシートの動きを模式的に示す側面図である。 リクライニング装置によるフロントシートの動きを模式的に示す側面図である。 リフタ装置によるフロントシートの動きを模式的に示す側面図である。 フロントシートの作動制御に関するフローチャートを示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1から図11に、本発明の一実施形態を示している。本発明に係る車両用シート装置の一実施形態は、図1に示すように、フロントシート1、スライド装置2、リクライニング装置3、リフタ装置4、スライド用駆動装置5、リクライニング用駆動装置6、リフタ用駆動装置7、制御装置8、二つの荷重検出装置9A,9B等を備えている。
フロントシート1は、図2に示すように、シートクッション1a、シートバック1b、ヘッドレスト1c等を備えている。このフロントシート1はこの実施形態において助手席シートとされている。
フロントシート1は、図3に示すようなロアアーム10およびトラックアセンブリ11を介して不図示の車両ボディのフロア上に設置されるようになっている。
ロアアーム10はシートクッション1aの下側に取り付けられており、トラックアセンブリ11は前記フロア上に取り付けられている。
トラックアセンブリ11は、ロアレール11aと、アッパレール11bとを組み合わせた構成である。
ロアレール11aは不図示の車両ボディのフロア上に固定されている。アッパレール11bはロアレール11aに対してその長手方向にスライド自在に係合されている。このアッパレール11bにはロアアーム10が取り付けられている。
なお、ロアアーム10についてはシート側固定部材と言うことができ、トラックアセンブリ11詳しくはトラックアセンブリ11の一構成要素である下記ロアレール11aについてはフロア側固定部材と言うことができる。
スライド装置2は、フロントシート1を図8に示すように車両前後方向へ移動(前進または後進)させるものであって、スライド機構2aと、このスライド機構2aを作動させるためのスライド用アクチュエータ2bとを備えている。なお、スライド機構2aは、詳細に図示していないが、例えば送りねじ(ボールねじ等)を用いた構成とされる。
リクライニング装置3は、フロントシート1を図9に示すように車両前後方向で傾動(前傾または後傾)させるものであって、リクライニング機構3aと、このリクライニング機構3aを作動させるためのリクライニング用アクチュエータ3bとを備えている。なお、リクライニング機構3aは、詳細に図示していないが、例えば外歯ギヤと内歯ギヤとを組み合わせた構成とされる。
リフタ装置4は、フロントシート1を図10に示すように車両上下方向に昇降(上昇または下降)させるものであって、リフタ機構4aと、このリフタ機構4aを作動させるためのリフタ用アクチュエータ4bとを備えている。なお、リフタ機構4aは、詳細に図示していないが、例えば多数のリンクを組み合わせた構成とされる。
上記スライド用アクチュエータ2b、リクライニング用アクチュエータ3bならびにリフタ用アクチュエータ4bは、例えば正逆両方向に回転可能なモータとされる。
スライド装置2、リクライニング装置3、リフタ装置4が、特許請求の範囲に記載の作動装置に相当している。
スライド用駆動装置5はスライド装置2を駆動するものであり、リクライニング用駆動装置6はリクライニング装置3を駆動するものであり、リフタ用駆動装置7はリフタ装置4を駆動するものである。これら各駆動装置5,6,7は電気回路で構成されている。
制御装置8は、スライド用駆動装置5、リクライニング用駆動装置6、リフタ用駆動装置7を個別に制御するものであって、詳細に図示していないが、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータを主体とするものである。
この制御装置8は、例えばスライド装置2、リクライニング装置3ならびにリフタ装置4を個別に作動させる制御と、スライド装置2、リクライニング装置3ならびにリフタ装置4フロントシート1の少なくともいずれか一つの作動制御中においてフロントシート1が車両の乗員または搭載物体に干渉する状態が発生したときに乗員または搭載物体の安全性を確保するように対処するフェールセーフ制御とを少なくとも行う。
二つの荷重検出装置9A,9Bは、フロントシート1のシートクッション1aに加わる荷重を検出するものであって、例えば図2に示すように、フロントシート1のシートクッション1aの下側の車両前後方向の二ヶ所(車両右側のロアアーム10と車両右側のトラックアセンブリ11との間でかつそれらの車両前側および車両後側)に取り付けられている。
なお、二つの荷重検出装置9A,9Bは、この実施形態において不図示の助手席エアバッグの作動条件となる乗員着座の有無判定用の着座検出装置として利用するために設けられているが、前記フェールセーフ制御用の荷重検出装置としても利用されるようになっている。つまり、二つの荷重検出装置9A,9Bは前記着座検出装置と前記フェールセーフ制御用の荷重検出装置とを兼用するようになっている。
具体的に、二つの荷重検出装置9A,9Bは、共に、図4から図7に示すように、起歪体20、一対のロアブッシュ21,22、連結軸23、一対の歪ゲージG1,G2、ブラケット部材24、アンプケース27、FPC(Flexible Printed Circuit)基板28等を備えている。
起歪体20は、所定厚さを有する板状の長方形形状に形成されている。起歪体20の長手方向の両端部には、ロアブッシュ21,22を挿通可能な固定穴30,35(第1固定穴)がそれぞれ設けられている。また、起歪体20の長手方向の中央部には、連結軸23を挿通可能な中央穴38(第2固定穴)が設けられている。
両固定穴30,35は、中央穴38の方向に向かって開口部が延びる長穴形状をなし、中央穴38に対して対称となる位置にそれぞれ設けられている。
連結軸23は、フランジ部40と、中央穴38に挿通される軸部41を有している。軸部41には、ロアアーム10と連結軸23とを固定するナット65(図4参照)を螺着するためのねじ部42が形成されている。
歪ゲージG1,G2は、起歪体20の下面において、起歪体20の固定穴30,35と中央穴38との間に貼り付けられている。詳しくは、両歪ゲージG1,G2は、中央穴38に対して対称となる位置にそれぞれ貼り付けられている。
ロアブッシュ21,22は、所定の厚さのベース部29,34と、ベース部29,34から突出する中軸部31,36を備えている。図6に示すように、ベース部29,34の中心は中軸部31,36の長手方向における中心位置βと合致するように構成され、ベース部29,34の形状は中心位置βを中心位置とした円柱形状に形成されている。中軸部31,36は、起歪体20の固定穴30,35に対応した形状をなすよう形成され、固定穴30,35に嵌合可能となっている。
また、ロアブッシュ21,22には、アッパレール11bに設けられる固定軸19をそれぞれ挿通可能とする挿通穴33,37が形成されている。挿通穴33,37は真円形状をなし、中軸部31,36とベース部29,34に貫通して設けられている。さらに、図6に示すように、挿通穴33,37の中心位置αが、中軸部31,36の長手方向の長さにおける中心位置β(ベース部29,34の中心位置)に対して所定間隔Δdの分ずれた位置に設けられている。なお、該所定間隔Δdは、固定軸19間の距離によって決定されている。
ブラケット部材24は板状をなし、端部43,44と、それら端部43,44を連結する取付部47とを備えている。端部43,44には、固定軸19をそれぞれ挿通可能な取付穴45,46が設けられている。これら取付穴45,46は、起歪体20の固定穴30,35と同様の長穴形状をなしている。
アンプケース27は樹脂材により構成され、歪ゲージG1,G2からの信号を増幅するためのアンプ基板(図示省略)を内蔵している。このアンプケース27は、ブラケット部材24の取付部47を連結するよう、起歪体20の側方に延在するように形成されている。なお、アンプケース27は、起歪体20と重ならないように形成されている。
FPC基板28は、歪ゲージG1,G2と前記不図示のアンプ基板とに電気的に接続されている。
次に荷重検出装置9A,9B単体の組付け構造について説明する。
図4に示すように、ロアブッシュ21,22の中軸部31,36は、起歪体20の固定穴30,35及びブラケット部材24の取付穴45,46に挿通され固定されている。詳しくは、中軸部31,36は、ロアブッシュ21,22のベース部29,34が起歪体20と接する位置まで固定穴30,35に挿入されている。
また、連結軸23(連結部材,図2参照)のねじ部42は、起歪体20の中央穴38、リング部材48、及びロアアーム10に設けられた連結軸穴63に挿通され、その先端部にナット65が螺着されることによりロアアーム10に固定されている。
これにより、連結軸23のフランジ部40が起歪体20と接する位置まで挿入されている。したがって、起歪体20は、両端部でロアブッシュ21,22とブラケット部材24に挟持されているように固定されている。上記構造をとることにより、ロアブッシュ21,22と、連結軸23と、起歪体20と、一対の歪ゲージG1,G2と、リング部材48とブラケット部材24と、アンプケース27と、FPC基板28が、一つのユニットとして形成されている。
次に、荷重検出装置9A,9Bの車両への組付け構造について説明する。
図4に示すように、アッパレール11bには一対の固定軸19が車両前後方向に所定距離を隔てて配置されている。ロアアーム10には、荷重検出装置9A,9Bの連結軸23のねじ部42が挿入する連結軸穴63と、固定軸19が挿通する固定軸穴64が設けられている。連結軸23のねじ部42は連結軸穴63に挿通され、固定軸19は固定軸穴64に挿通されている。このとき、ロアアーム10がブラケット部材24に接するように固定されている。
このような構造を採用することにより、荷重検出装置9A,9Bがロアアーム10とアッパレール11bとの間に固定されるようになっている。
次に、上記のように組み付けられた荷重検出装置9A,9Bによる荷重検出態様について説明する。
図7に示すように、フロントシート1上に下向きの荷重(プラス荷重)が付加された場合、荷重はロアアーム10から連結軸23を介して起歪体20に付加される。起歪体20の両端部は、ロアブッシュ21,22のベース部29,34に支持され、下方に撓む。
このとき、各ロアブッシュ21,22と連結軸23との各間の起歪体20の表面には、荷重に比例してロアブッシュ21,22側に圧縮歪、連結軸23側に引張り歪が生じる。したがって、起歪体20に貼り付けられている歪ゲージG1,G2に、荷重の付加により生じた圧縮歪、引張り歪が検出され、該圧縮歪、該引張り歪に基づいてフロントシート1に加わる荷重が測定される。
ロアブッシュ21,22のベース部29,34は、中軸部31,36の長手方向における中心位置βに対して対称となるように形成されているため、図7に示すように、連結軸23の上方から荷重が加わった際には、起歪体20はロアブッシュ21,22のベース部29,34を支点として撓む。ベース部29,34は中軸部の長手方向における中心位置βに対して対称となる形状であるため、固定穴30,35に対するロアブッシュ21,22の取付け向きを変更しても、ベース部29,34の両連結軸23側端部と連結軸23のフランジ部40及びリング部材48との間の距離(同図に示す距離L3,L4)とが等しくなる。よって、起歪体20に貼付けされた歪ゲージG1,G2に均等に歪が発生させることができ、荷重を高精度に検出することが可能となる。
次に、図11のフローチャートを参照して、フロントシート1の作動に伴うフェールセーフ制御を説明する。
制御装置8は、乗員による操作に応答してスライド装置2、リクライニング装置3ならびにリフタ装置4のいずれか一つを作動させるとともに、図11のフローチャートにエントリーする。
ステップS1では、二つの荷重検出装置9A,9Bから入力される荷重それぞれの一定時間内における変化を調べ、マイナス荷重になっているかプラス荷重になっているかを判定する。
このステップS1では、要するに、フロントシート1の作動に伴い当該フロントシート1が乗員または搭載物体に干渉する状態になっているか否かを調べているとともに、どのような干渉状態になっているかを調べているのである。
ここで、前記干渉状態の例としては、下記(1)−(7)に記載するようなことが考えられる。
(1)フロントシート1をリフタ装置4により下降させるときにおいて当該フロントシート1がその下に入り込んでいる搭載物体に干渉する状態。
(2)フロントシート1をリフタ装置4により下降させるときにおいて当該フロントシート1がその後側に配置されるリアシート12に着座している人の脚先に干渉する状態。
(3)フロントシート1をリクライニング装置3により後傾させるときにおいて当該フロントシート1がそれとリアシート12との間のリアフロアに立っている子供や搭載物体に干渉する状態。
(4)フロントシート1をリクライニング装置3により後傾させるときにおいて当該フロントシート1がリアシート12に装着しているチャイルドシートに干渉する状態。
(5)フロントシート1をスライド装置2により後進させるときにおいて当該フロントシート1がリアシート12に着座している人の脚先または膝に干渉する状態。
(6)フロントシート1をスライド装置2により後進させるときにおいて当該フロントシート1が前記リアフロア上の搭載物体に干渉する状態。
(7)フロントシート1をリフタ装置4により上昇させるときにおいて当該フロントシート1のヘッドレスト1cと車両のルーフ(図示省略)との間に乗員が挟まれるような干渉状態。
そして、上記(1)−(6)のような干渉状態になると、干渉相手(乗員または搭載物体)が突っ張り棒となってフロントシート1を持ち上げるように作用することになるため、荷重検出装置9A,9Bで検出する荷重はマイナス荷重になると言える。
また、上記(7)で例示するような干渉状態になると、干渉相手(乗員または搭載物体)がストッパとなってフロントシート1を押し下げるように作用することになるため、荷重検出装置9A,9Bで検出する荷重はプラス荷重になると言える。
これらの状況を踏まえて、上記ステップS1において肯定判定した場合つまりマイナス荷重になっている場合には、上記(1)〜(6)に例示している干渉状態が発生しているものと判断し、下記ステップS2,S3を飛ばして下記ステップS4に移行する。
一方、上記ステップS1において否定判定した場合つまりプラス荷重になっている場合には、続くステップS2において前記プラス荷重の増加が継続しているか否かを判定する。このステップS2では、要するに、上記(7)に例示したような干渉状態が発生しているか否かを調べているのである。
つまり、前記プラス荷重の増加が継続している場合には上記(7)に例示したような干渉状態が発生している可能性が高いと言えるが、前記プラス荷重の増加が継続していない場合には一時的にプラス荷重が増加しただけで上記(7)に例示したような干渉状態が発生している可能性は低いと言える。
そして、上記ステップS2において否定判定した場合つまりプラス荷重の増加が継続していない場合には続くステップS3においてスライド装置2、リクライニング装置3ならびにリフタ装置4のいずれか一つの作動を継続させる。その後、上記ステップS1に戻る。
一方、上記ステップS2において肯定判定した場合つまりプラス荷重の増加が継続している場合には上記(7)に例示している干渉状態が発生しているものと判断してステップS4に移行する。
このステップS4では、スライド用駆動装置5によるスライド装置2、リクライニング用駆動装置6によるリクライニング装置3ならびにリフタ用駆動装置7によるリフタ装置4のいずれか一つの作動を停止させる。
この対処により、フロントシート1が速やかに停止することになるので、上記(1)〜(6)に例示している干渉状態または上記(7)に例示している干渉状態を進展させないようにできる。
この後、続くステップS5では、二つの荷重検出装置9A,9Bから入力される荷重それぞれが、前記変化前の荷重に復帰したか否かを判定する。
このステップS5において否定判定した場合にはフロントシート1が乗員または搭載物体に干渉したままの状態であると判断して、続くステップS6に移行する。
このステップS6では、スライド用駆動装置5によるスライド装置2、リクライニング用駆動装置6によるリクライニング装置3ならびにリフタ用駆動装置7によるリフタ装置4のいずれか一つの作動方向を反転させることにより、フロントシート1を前記当初の動きと反対方向に動かすようにする。これにより、フロントシート1が乗員または搭載物体から引き離されることになる。その後、前記ステップS5に戻る。
一方、上記ステップS5において肯定判定した場合にはフロントシート1が乗員または搭載物体に干渉していない状態であると判断して、このフローチャートを終了する。
このような実施形態において、上記ステップS1,S2が特許請求の範囲に記載の判定手段に相当し、上記ステップS4が特許請求の範囲に記載の対処手段に相当している。
以上説明したように本発明を適用した実施形態によれば、フロントシート1の作動時において当該フロントシート1が乗員または搭載物体に干渉する状態になった場合にフロントシート1の動きを停止させることができるから、乗員または搭載物体に対してフロントシート1から過剰な荷重が付与されずに済むようになる等、乗員または搭載物体の安全性を確保できるようになる。
しかも、この実施形態の車両用シート装置では、上記のような干渉状態が発生した場合にフロントシート1の動きを停止させるだけでなく、さらにフロントシート1を当初の動きと反対方向に動かすことによって、フロントシート1を乗員または搭載物体から引き離すようにしているから、乗員または搭載物体の安全性を確実に確保できるようになる。
また、この実施形態では、荷重検出装置9A,9Bをフロントシート1のシートクッション1aにおいて車両前後方向に離隔した二ヶ所に設置しているので、シートクッション1a上への乗員の着座形態が、シートクッション1aの前方に偏って着座する形態、あるいはシートクッション1aの奥深くに着座する形態等のように個人差があっても、それに関係なく、シートクッション1aに加わる荷重の変化を前記二ヶ所の荷重検出装置9A,9Bによって精度良く検出することが可能になる。これにより、スライド装置2、リクライニング装置3ならびにリフタ装置4を間違って作動停止させてしまうことを回避するうえで有利になる。
さらに、上記実施形態では、荷重検出装置9A,9Bを助手席エアバッグの作動条件判定用の着座検出装置としてだけでなくフェールセーフ制御用の荷重検出装置としても利用しているから、前記着座検出装置とフェールセーフ制御用の荷重検出装置とを別々に装備する必要が無くなる。その結果、この実施形態の車両用シート装置によれば、上記特許文献1に比べて構成簡素化ならびに設備コストの低減に大きく貢献できるようになる。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲内で適宜に変更することが可能である。
(1)上記実施形態では、フロントシート1を助手席シートとする例を挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、例えばフロントシート1を運転席シートとすることが可能である。
(2)上記実施形態では、二つの荷重検出装置9A,9Bを装備する例を挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではない。
例えば装備する荷重検出装置の数は一つとすることも可能であり、また三つまたは四つとすることも可能である。
(3)上記実施形態では、スライド用アクチュエータ2b、リクライニング用アクチュエータ3bならびにリフタ用アクチュエータ4bをモータとする例を挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではない。
スライド用アクチュエータ2b、リクライニング用アクチュエータ3bならびにリフタ用アクチュエータ4bは、例えば適宜の油圧式作動源または空気圧式作動源等とすることが可能である他、前記モータ、前記油圧式作動源ならびに前記空気圧式作動源を適宜組み合わせた構成とすることも可能である。
(4)上記実施形態では、図11のステップS1,S2で上記(1)〜(7)に例示する干渉状態が発生していると判定した場合に図11のステップS4でフロントシート1の動きを停止させる処理に加えて、図11のステップS5およびS6でもってフロントシート1を乗員または搭載物体から引き離すような処理を行うようにした例を挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、例えば図11のステップS5およびS6を無くすことも可能である。
(5)上記実施形態では、二つの荷重検出装置9A,9Bが助手席エアバッグ制御用の着座検出装置(図示省略)とフェールセーフ制御用の荷重検出装置とを兼用する例を挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、例えば前記着座検出装置とフェールセーフ制御用の荷重検出装置とを別々に装備することも可能である。
本発明は、シート(フロントシート1)を作動装置(スライド装置2、リクライニング装置3、リフタ装置4)により作動させる構成の車両用シート装置に好適に利用することが可能である。
1 フロントシート
1a シートクッション
2 スライド装置
2a スライド機構
2b スライド用アクチュエータ
3 リクライニング装置
3a リクライニング機構
3b リクライニング用アクチュエータ
4 リフタ装置
4a リフタ機構
4b リフタ用アクチュエータ
5 スライド用駆動装置
6 リクライニング用駆動装置
7 リフタ用駆動装置
8 制御装置
9A,9B 荷重検出装置
10 ロアアーム
11 トラックアセンブリ
11a ロアレール
11b アッパレール
12 リアシート

Claims (1)

  1. 車両のシートを作動させる作動装置と、この作動装置を駆動する駆動装置と、前記駆動装置を制御する制御装置と、前記シートのシートクッションに加わる荷重を検出する荷重検出装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記シートの作動時に前記荷重検出装置により検出した荷重の一定時間における変化に基づいて前記シートが前記車両の乗員または搭載物体に干渉する状態であるか否かを判定する判定手段と、
    この判定手段で肯定判定した場合に前記駆動装置による前記作動装置の駆動を停止する対処手段と、を備えていることを特徴とする車両用シート装置。
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