JP2019081149A - 廃水の嫌気性処理方法及び微生物製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】嫌気性処理槽の高級脂肪酸濃度について運転制御をしなくとも、嫌気性処理槽内における高級脂肪酸の蓄積が抑制され、メタン発酵が効率よくなされる廃水の嫌気性処理方法及びこの方法において用いられるメタン発酵促進用の微生物製剤を提供する。【解決手段】本発明の廃水の嫌気性処理方法は、油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水の嫌気性処理方法であって、Synergistales目に属する微生物を添加して嫌気性処理を行う。【選択図】なし

Description

本発明は、油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水の嫌気性処理(メタン発酵)方法に関するものであり、特に、高級脂肪酸を高濃度に含有する廃水に対する嫌気性処理を促進させる微生物製剤及びそれを用いた嫌気性処理方法に関する。
メタン発酵(嫌気性処理)は、有機性廃棄物からメタンガスをエネルギーとして回収できる優れた方法である。しかしながら、油脂を高濃度に含む廃水は効率的なメタン発酵が困難であることが知られている。というのも、油脂のメタン発酵過程においては、油脂はいったん高級脂肪酸とグリセロールに分解され、引き続いて、それらが低級脂肪酸にまで分解された後にメタンガスが生成する。このうち、油脂の分解過程中に生じる高級脂肪酸は、メタン発酵で働く微生物に阻害的な作用を及ぼすことが知られており、高級脂肪酸が嫌気性処理槽内に蓄積するとメタン発酵が停止してしまう(特許文献1、2参照)。
そこで、効率的に油脂含有廃水の嫌気性処理を行うことを目的として、特許文献1では、嫌気性若しくは好気性の微生物体を嫌気性処理工程に導入し、嫌気性処理工程からサンプルを採取して、サンプル中の高級脂肪酸濃度/微生物濃度の比率値を求め、比率値をフィードバックして、嫌気性処理工程に導入する嫌気性若しくは好気性の微生物体の量を調節する油脂含有廃水の嫌気性処理方法が記載されている。また、特許文献2では、嫌気性処理工程において反応槽内汚泥中の水素生産性酢酸生成菌濃度(a)と水素資化性メタン生成菌濃度(b)と酢酸資化性メタン生成菌濃度(c)の比率(a:b:c)をモニターし、当該比率が所定の範囲内に保持されるように運転条件を制御する油脂含有汚濁物質の嫌気性処理方法が記載されている。
特許第4009069号公報 特開2003−260490号公報
特許文献1、2に記載されている嫌気性処理方法では、嫌気性処理槽内に高級脂肪酸が蓄積しないよう、高級脂肪酸濃度や各種微生物濃度を定期的にモニターし、モニター結果をフィードバックしている。このように、油脂含有廃水のメタン発酵を効率よく行うにあたっては、嫌気性処理槽内に高級脂肪酸が蓄積しないよう注意を払う必要があり、そのために、定期的に高級脂肪酸濃度や各種微生物濃度の定量を行い、嫌気性処理槽内の高級脂肪酸濃度が一定割合となるよう運転制御を行う必要があった。
したがって、本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、その目的は、嫌気性処理槽の高級脂肪酸濃度について運転制御をしなくとも、嫌気性処理槽内における高級脂肪酸の蓄積が抑制され、メタン発酵が効率よくなされる廃水の嫌気性処理方法及びこの方法において用いられるメタン発酵促進用の微生物製剤を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、嫌気性処理槽内で高級脂肪酸を分解させてメタン発酵を促進させる廃水の嫌気性処理方法及びこの方法において用いられる高級脂肪酸分解用の微生物製剤を提供することにある。
発明者は、油脂含有廃水の嫌気性処理工程において、嫌気性処理槽内に高級脂肪酸を蓄積させずに効率よくメタン発酵を行う汚泥を長期間の馴養により見出し、その汚泥から高級脂肪酸を分解してメタン生成を促進させる微生物を特定することに成功した。そして、この微生物を用いることによって、油脂を高濃度に含む廃水からのメタン生成が加速されることを見出し、本発明を完成させた。
上記課題を解決するため、本発明の廃水の嫌気性処理方法は、油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水の嫌気性処理方法であって、Synergistales目に属する微生物を添加して嫌気性処理を行うものである。Synergistales目に属する微生物を廃水に接種して嫌気性処理を行うことにより、高級脂肪酸が分解されて反応槽内の高級脂肪酸の蓄積が抑制されるため、メタン発酵が効率よく進行し、メタン生成が加速される。
また、Synergistales目に属する微生物は、Acetomicrobium属又はAminobacterium属に属する微生物であることも好ましい。Synergistales目に属する微生物として、特に好適な微生物が選択される。
さらに、Methanosarcinales目に属する微生物を添加して嫌気性処理を行うことも好ましい。油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水のメタン発酵に適したメタン菌を合わせて接種することにより、メタン発酵が効率よく進行し、メタン生成が加速される。
また、廃水中に含まれる油脂を酵素で加水分解する前処理工程を有することも好ましい。油脂が酵素で加水分解されることにより、迅速に高級脂肪酸が生成するが、Synergistales目に属する微生物を添加することにより、高級脂肪酸が分解され、反応槽内の高級脂肪酸の蓄積が抑制されるため、メタン発酵が効率よく進行し、メタン生成が加速される。
さらに、本発明の微生物製剤は、Synergistales目に属する微生物を含有する嫌気条件下での高級脂肪酸分解又はメタン発酵促進用の微生物製剤である。本発明の微生物製剤を接種して嫌気処理することにより、反応槽内の高級脂肪酸が分解されて反応槽内の高級脂肪酸の蓄積が抑制されるため、メタン発酵が効率よく進行し、メタン生成を促進することができる。
また、本発明の微生物製剤のSynergistales目に属する微生物は、Acetomicrobium属又はAminobacterium属に属する微生物であることも好ましい。Synergistales目に属する微生物として、特に好適な微生物が選択される。
さらに、Methanosarcinales目に属する微生物を含有することも好ましい。油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水のメタン発酵に適したメタン菌を合わせて接種することにより、メタン発酵が効率よく進行し、メタン生成が加速される。
本発明によれば、以下のような優れた効果を有する廃水の嫌気性処理方法及び微生物製剤を提供することができる。
(1)高級脂肪酸が分解されて嫌気性処理槽内の高級脂肪酸の蓄積が抑制されるため、油脂を高濃度に含有する廃水であってもメタン発酵が効率よく行われる。
(2)メタン生成が加速されるため、嫌気性処理槽中の滞留期間が短くなり、嫌気性処理槽の容量を小さくすることができる。
実施例1で用いたメタン発酵装置を示す概略図である。 実施例1の油脂前処理液によるメタン発酵汚泥の馴養過程における、一日あたりのメタン発生速度の実測値「in total)、及び、油脂前処理液に由来するメタン発生速度の計算値「from oil」の変化を示すグラフである。 実施例1の油脂前処理液によるメタン発酵汚泥の馴養過程における、発酵液のpHの変化を示すグラフである。 実施例2において、油脂前処理液で馴養された汚泥を用いた試験区(Run A)及びGAL溶液で馴養された汚泥を用いた対照区(Run B)の高級脂肪酸からの累積メタン発生量の経時変化を示すグラフである。 油脂前処理液によるメタン発酵の馴養過程で変化する微生物叢の解析結果を示す表である。 油脂前処理液によるメタン発酵の馴養過程における微生物叢の変化を示すグラフである。 油脂前処理液によるメタン発酵の馴養過程におけるSynergistalesの存在度と実施例1で測定した油脂前処理液由来のメタン発生速度の相関を示すグラフである。 実施例4において、Synergistales目の細菌2種をそれぞれ添加した試験区(Run C及びRun D)の高級脂肪酸からの累積メタン発生量の経時変化を示すグラフである。
本発明の廃水の嫌気性処理方法は、油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水に、高級脂肪酸を分解することができるSynergistales目に属する微生物を添加して、嫌気性処理することにより行われる。メタン発酵槽の新規立ち上げ時や、油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水を処理する場合および高級脂肪酸が蓄積してメタン生成が停止してしまった場合等に、Synergistales目に属する微生物を用いることにより、メタン生成が開始するまでの時間を短縮することができ、メタン生成を促進させることができる。
本明細書において、嫌気性処理とは嫌気的条件下で行われる微生物による有機物の分解処理を意味し、メタンが生成する前の有機物の分解処理も当然に含まれる。また、油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水とは、油脂又は高級脂肪酸が含まれる産業廃水等の流入廃水のほか、嫌気性処理槽に流入する前に前処理が行われた結果、油脂又は高級脂肪酸が含まれるようになった廃水、および、嫌気性処理槽中で嫌気性処理が行われた結果、油脂又は高級脂肪酸が含まれるようになった廃水も含まれる。
Synergistales目に属する微生物としては、Synergistaceae科に属するものが好適である。後述する実施例において、油脂前処理液で汚泥を馴養させて、嫌気条件下で高級脂肪酸を分解し、メタン発酵を促進する能力を有する汚泥を得たところ、Synergistales目に属する微生物の存在度が上昇することが見出された。このSynergistalesは絶対嫌気性菌で増殖速度が遅い微生物ということが知られている。Synergistales目に属する微生物としては、具体的には、Acetomicrobium属、Aminobacterium属、Aminiphilus属、Aminivibrio属及びAminomonas属等が挙げられ、単独又は複数種を組み合わせて添加することも可能である。
また、上述したSynergistales目に属する微生物と併せて、メタン生成古細菌であるMethanosarcinales目に属する微生物を添加することも好ましい。後述する実施例において、メタン発酵を促進する能力を有する汚泥を得たところ、Synergistales目と併せてMethanosarcinales目の微生物の存在度も高くなっていることがわかった。それゆえ、これらの微生物が高級脂肪酸存在下におけるメタン発酵の促進に寄与するものと考えられる。Methanosarcinales目に属する微生物としては、Methanosaetaceae科、Methanosarcinaceae科、及びCandidatus Methanoperedenaceae科等が挙げられる。
さらに、その他の微生物として、Actinomycetales目に属する微生物、Nitrospirales目に属する微生物を併せて添加することも好ましい。これらの微生物も、後述する実施例において得られたメタン発酵を促進する能力を有する汚泥中に高い存在割合で含まれており、Synergistales目やMethanosarcinales目等の微生物と協働して、メタン発酵の促進に寄与することが考えられる。なお、このうち、ActinomycetalesはActinobacteria門に含まれ、糸状成長する桿菌であり、Nitrospiraは亜硝酸を酸化して硝酸を生成する性質を有する菌である。
これらの微生物の添加にあたっては、あらかじめ事前に培養し、増殖させた相当量の微生物を添加することが好ましい。添加形態としては、培養液そのものを添加するほか、乾燥体状としたもの、液体状、ゲル状、微生物担体に固定された形態、グラニュール状等が挙げられる。また、微生物の添加時に微生物の維持に適した栄養成分等を一緒に添加することも可能である。
上述した微生物は、嫌気性処理が行われる嫌気性処理槽に添加することが好ましいが、嫌気性処理槽の前に廃水が貯留される貯留槽などに添加することも可能である。上述した微生物を添加することにより、油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水からのメタン発酵に有用な微生物が嫌気性処理槽で培養され、油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水からの安定したメタン発酵を実現でき、メタン生成を促進することができる。また、高級脂肪酸が蓄積してメタン生成が停止してしまったようなトラブル時にも対応することができる。
また、油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水が嫌気性処理槽に流入する前の前処理工程として、廃水中に含まれる油脂が酵素で加水分解される工程が設けられていてもよい。排水中の油脂が前処理工程で高級脂肪酸とグリセロールに分解されることにより、嫌気性処理槽での油脂によるスカム生成が抑制され、嫌気性処理槽での有機物の分解反応も促進される。酵素による油脂の加水分解は、リパーゼ等の加水分解酵素と接触させること、又は加水分解酵素を生産する酵母等の微生物と接触させることにより行われる。加水分解酵素を生産する酵母としては、特に限定されないが、疎水基の脂肪酸と親水基の糖で構成される糖型界面活性剤を生産し、リパーゼの作用を促進するP.rugulosa等が好適である。加水分解酵素を用いる際には、油脂含有廃水を導入した前処理槽に酵素を添加すればよいが、酵母を用いる際には、好気性処理槽にて酵母を培養しておき、その中に油脂含有廃水を導入すればよい。
本発明の微生物製剤は、Synergistales目に属する微生物を含有している。油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水を処理する場合や高級脂肪酸が蓄積してメタン生成が停止してしまった場合、メタン発酵槽の新規立ち上げ時等に、Synergistales目に属する微生物を含有する微生物剤を用いることにより、嫌気条件下での高級脂肪酸分解又はメタン発酵が促進され、メタン生成が開始するまでの時間を短縮することができる。Synergistales目に属する微生物としては、Synergistaceae科に属するものが好適である。Synergistales目に属する微生物としては、具体的には、Acetomicrobium属、Aminobacterium属、Aminiphilus属、Aminivibrio属及びAminomonas属等が挙げられ、Synergistales目に属する微生物を複数種組み合わせて含有させることも可能である。
また、本発明の微生物製剤には、上述したSynergistales目に属する微生物と併せて、メタン生成古細菌であるMethanosarcinales目に属する微生物が含有されていることも好ましい。Methanosarcinales目に属する微生物としては、Methanosaetaceae科、Methanosarcinaceae科、及びCandidatus Methanoperedenaceae科等が挙げられ、Methanosarcinales目に属する微生物を複数種を組み合わせて含有させることも可能である。
さらに、その他の微生物として、Actinomycetales目に属する微生物、Nitrospirales目に属する微生物を併せて含有されていることも好ましい。これらの微生物を配合させることにより、Synergistales目やMethanosarcinales目等の微生物と協働して、メタン発酵の促進に寄与することが考えられる。
本発明の微生物製剤は、含有する微生物を混合して1剤としたものであっても、含有する微生物毎に分けて包装されたものであってもよい。剤形としては、液体状、粉体状としたもの、ペースト状、ゲル状、微生物担体に固定された形態、グラニュール状等が挙げられる。また、各微生物の維持に適した栄養成分や微量成分が含有されていてもよい。
上述した微生物製剤は、嫌気性処理が行われる嫌気性処理槽に添加することが好ましいが、嫌気性処理槽の前に廃水が貯留される貯留槽などに添加することも可能である。上述した微生物製剤を用いることにより、油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水からの高級脂肪酸の分解及びメタン発酵に有用な微生物が嫌気性処理槽に接種されて生育し、油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水中に含まれる高級脂肪酸の分解及びメタン生成が促進される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に特に限定されるものではない。
[実施例1]
1.汚泥の馴養
(1)油脂含有廃水の前処理(油脂前処理液の調整)
油脂含有廃水の前処理として、廃水中に含まれる油脂を高級脂肪酸とグリセロールとに加水分解させて、油脂前処理液を得た。本実施例では、油脂含有廃水として、以下表1に示す組成の混合液を用いた。
Figure 2019081149
本実施例においては、油脂の加水分解酵素であるリパーゼを生産する酵母を、油脂含有廃水を模した混合液(表1)に接種し、培養することによって前処理を行った。酵母としては、Pseudozyma rugulosa NBRC 10877株を用いた。P.rugulosaは疎水基の脂肪酸と親水基の糖で構成される糖型界面活性剤(Mannosylerythritol lipids;MEL)を生産するために、リパーゼの作用を促進する。混合液(表1)への酵母の接種にあたっては、YM液体培地を用いて25℃、150spmで2日間、前培養したものを用いた。また、前培養で用いたYM液体培地成分の持ち込みの影響を避けるために、前培養液1mLを25℃、3500g、5分間の条件で遠心分離して上澄みを除き、表1に示す混合液から大豆油を除いたものを1mL加えて懸濁させることによって洗菌した。洗菌は3回繰り返し行い、その後、油脂含有廃水を模した混合液10mLに接種し、25℃、150spmで7日間培養し、油脂前処理液を得た。
(2)汚泥の準備
メタン発酵の立ち上げには、食品工場の廃水をメタン発酵処理しているプラントから入手したグラニュール汚泥を用いた。グラニュール汚泥は、本試験に使用する前に、グルコース、酢酸ナトリウム及び乳酸を主成分とし、他の栄養素として微量元素(無機塩)とビタミンを含む培養液(GAL溶液)で馴養した。GAL溶液、微量元素溶液及びビタミン溶液の組成をそれぞれ以下表2〜4に示す。
Figure 2019081149
Figure 2019081149
Figure 2019081149
(3)油脂前処理液によるメタン発酵汚泥の馴養
本実施例で用いたメタン発酵装置の概略図を図1に示す。発酵槽(嫌気性処理槽)3は流入口4及びポンプ2a等を介して基質タンク1と連結しており、GAL溶液又はGAL溶液と油脂前処理液との混合液からなる基質液Sが発酵槽3に流入するように構成されている。また、発酵槽3は、流出口10及びポンプ2b等を介して廃液タンク11と連結しており、発酵槽3から引き抜かれた発酵液Rの上澄みの消化廃液Eが廃液タンク11に貯留されるように構成されている。発酵槽3はウォータージャケット6に覆われており、循環装置12がジャケット6内の水を循環することにより、発酵槽3内の温度を調整するように構成されている。発酵槽3内には、グラニュール汚泥Gを含むメタン発酵液Rが収容され、発酵液Rは攪拌機8で攪拌されながら発酵処理され、発酵処理により得られたバイオガスMは消化ガス捕集バッグ9に回収されるように構成されている。発酵槽3内の状況は、pH及び温度センサー5で測定され、pH及び温度モニター7で確認することができる。
容積2.5Lの発酵槽3(MBF−250M;東京理科器械株式会社)内に、GAL溶液に馴養させたグラニュール汚泥Gを800mL注ぎ込み、GAL溶液を200mL、蒸留水を1000mL加えた。発酵槽3のふたを覆って密閉し、窒素ガスを250mL/minで10分間通気して、発酵槽3内部の酸素をパージし嫌気状態とした。引き続いて、発酵槽3の外周に備えたウォータージャケット6で温度を39℃に維持しながら、攪拌機8で発酵槽3内を攪拌速度100rpmで攪拌してメタン発酵を開始した。発酵操作は発酵槽3内の発酵液Rを毎日1/10量(200mL)入れ換える半回分操作とし、HRTを10日間とした。発酵槽3中の発酵液Rの入れ換えは1日に1度行い、具体的には次のようにして行った。発酵槽3内の攪拌機8を止めて2時間静置し、グラニュール汚泥Gを沈殿させた後、200mLの上澄み液を定量送液ポンプ2b(MP−3N;東京理科器械株式会社)で抜き取った。次に基質タンク1から200mLの基質液Sを定量送液ポンプ2a(MP−3N;東京理科器械株式会社)で発酵槽3に供給し、発酵槽3中の攪拌を再開させた。また、発酵槽3が攪拌されている状態で、ポンプ2bでグラニュール汚泥Gを含む発酵液Rを1mL抜き取り、その汚泥Gを含む発酵液Rから固形分を遠心分離(17700g、5min、25℃)して、実施例3にて詳述する微生物叢解析に用いた。発酵開始から20日目までは発酵槽3内に供給する基質液SをGAL溶液単独としたが、発酵開始から21日目に発酵槽3内に供給する基質液Sを油脂前処理液とGAL溶液との混合液に変更し、さらに発酵開始から97日目に油脂前処理液の割合を上昇させた。具体的には、基質液Sの全炭素量に占める油脂前処理液に由来する炭素の割合を、発酵開始から20日目は0%、21日目〜96日目は25%、97日目〜370日目は50%とした。なお、基質液Sの全炭素量は、発酵期間全般に亘って1.87g−TOC/L/dと一定になるように設定している。表5に発酵槽3に供給した基質液Sの炭素含有成分の組成を示す。
Figure 2019081149
発酵槽3から発生したバイオガスは10Lのポリエチレンテレフタレート製の消化ガス捕集バッグ9(Flek−Sampler;近江オドエアーサービス株式会社)に捕集し、24時間毎にバッグを取り替えた。捕集したバイオガスM中のCHおよびCO濃度はGC−TCD(GC323;GLサイエンス株式会社)を用いて測定した。測定にはパックドカラム SUS 2m porapak Q 60/80(Agilent Technologies)を用い、キャリアーガスにはヘリウムを用いた。測定条件は、カラム槽温度50℃、気化室温度80℃、検出器温度80℃とし、検出器の電流は60mAに設定した。消化ガス捕集バッグ9中のバイオガス体積はポンプ(DAP−6D;アルバック機工株式会社)を接続したガスメーター(DC−1;株式会社シナガワ)を用いて計測した。メタン発生速度の実測値は、一日あたりのバイオガス発生量とバイオガス中のメタン濃度の積として求めた。また、油脂前処理液に由来するメタン発生速度は、発酵開始日(0日)から20日目におけるメタン発生速度の平均値(0.806L/d)が、GAL溶液100%のときのメタン発生速度と考えて、油脂前処理液とGAL溶液とを混合したときには、GAL溶液の混合割合に比例するメタン発生速度の値がGAL溶液に由来するメタン発生速度とみなし、それを実測値から差し引くことによって計算した。図2に一日あたりのメタン発生速度の実測値(図中の「in total」)、および油脂前処理液に由来するメタン発生速度の計算値(図中の「from oil」)を示す。図2において、縦軸はメタン発生速度(L/d)を示し、横軸は発酵開始(馴養開始)からの日数を示している。図2に示すように、メタン発生速度の実測値、油脂前処理液に由来するメタン発生速度の計算値は、発酵時間の経過と共に次第に上昇した。
発酵期間中に発酵槽3から抜き取った発酵液Rの上澄み液について、ガラス電極を備えたpHメータ(D−51;株式会社堀場製作所)を用いてpHを測定した。図3にメタン発酵過程におけるpHの経時変化を示す。図3において、縦軸はpHを示し、横軸は発酵開始(馴養開始)からの日数を示している。pHは、発酵開始当初や弱アルカリ性寄りの7.5〜8を示したが、発酵時間の経過と共に次第に低下し、7〜7.5と安定して中性を示した。
[実施例2]
2.油脂前処理液で馴養された汚泥を用いた高級脂肪酸のメタン発酵
実施例1で得られた、油脂前処理液で馴養された汚泥が高級脂肪酸のメタン発酵を促進する能力を有するか確認するため、油脂前処理液で馴養された汚泥と、馴養する前の汚泥の高級脂肪酸からのメタン生成を比較した。具体的には、試験は以下のようにして行った。油脂前処理液で馴養された汚泥による試験区(Run A)として、実施例1(3)の試験で得られた発酵開始から370日経過後のグラニュール汚泥を用い、対照区(Run B)として、実施例1(2)の試験で用いたGAL溶液でのみ馴養されたグラニュール汚泥を用いた。各グラニュール汚泥60mLを120mL容量のバイアルビン(アズワン株式会社)に注ぎ込み、窒素ガスを250mL/minで5分間曝気して、ブチルゴム栓でふたをし、アルミキャップ(株式会社マルエム)で密閉して嫌気状態とした。その後、バイアルビンを39℃に温度調整した恒温振盪水槽(T−22LAS;Thomas Kagaku Corp.)内に浸漬した。バイアルビンに、高級脂肪酸塩を含むLCFA溶液(以下表6に組成を示す)を高級脂肪酸濃度が800mg/Lとなるように添加して、39℃、110spmの条件で、メタン発酵をおこなった。試験区(Run A)、対照区(Run B)とも再現性を確認するために試行数は2とした。メタン発酵の期間はRun Aでは7日間、Run Bでは12日間とした。
Figure 2019081149
バイアルビン中に発生したバイオガスは、その体積が50mL以上と予想されたときには、0.25Lのポリエチレンテレフタレート製のプラスチックバッグに捕集し、実施例1と同様の方法でバイオガス体積を計測した。一方、バイアルビン中に発生したバイオガスの体積が50mL以下と予想されたときには、注射器をバイアルビン上部のブチルゴム栓に刺すと、注射筒のピストンが押し出されて発生したバイオガス容積を知ることができる。注射筒(アズワン株式会社)を用いてバイオガスを採取し、その容積を計測した。採取されたバイオガス中に含まれるCHおよびCO濃度は実施例1と同様の条件でGC−TCDにより測定した。これらの結果を図4に示す。図4において、縦軸は累積メタン発生量(mL)を示し、横軸はメタン発酵の日数を示している。
図4は、油脂前処理液で馴養したグラニュール汚泥を用いて高級脂肪酸のメタン発酵をおこなった試験区(Run A−1、Run A−2)と、GAL溶液で馴養したグラニュール汚泥を用いた対照区(Run B−1、Run B−2)の累積メタン発生量を示している。いずれの試験も2回行ったが、どちらも高い再現性が見られた。累積メタン発生量の曲線は、Run Aの方がRun Bに比べて立ち上がりが速く、累積メタン発生量が50mLを達成するのに要する時間は、油脂前処理液で馴養したグラニュール汚泥を用いることにより、4〜5日程度も速くなっていることが明らかとなった。これらの結果は、実施例1で得られた油脂前処理液で馴養された汚泥が高級脂肪酸のメタン発酵を促進する能力を有することを示しており、この油脂前処理液で馴養したグラニュール汚泥を用いることで、油脂含有廃水のメタン発酵を加速できることを示している。
[実施例3]
3.微生物叢の解析
実施例1の油脂前処理液によるメタン発酵の馴養過程における微生物叢の変化を、次世代シーケンシング(Next Generation Sequencing,NGS)の方法により解析した。実施例1(3)の試験において、発酵槽内を撹拌して懸濁状態を維持した状態で採取した各発酵液サンプル1mLを25℃、17700g、5分間の条件で遠心分離し、微生物を含む沈殿を得た。得られた沈殿の50mgから、DNA抽出キット(ISOIL for Beads Beating;株式会社ニッポンジーン)を用いてDNAを抽出した。抽出されたDNAについて、16S rRNA遺伝子の一部(V3、V4領域を含む遺伝子領域)をPCRによって増幅した。PCRには、ホットスタートPCR用のDNAポリメラーゼ(TaKaRa EX Taq(登録商標) Hot Start Version;タカラバイオ株式会社)を用い、PCR装置(TaKaRa PCR Thermal Cycler Dice(登録商標) Standard、TP600;タカラバイオ株式会社)にて行った。PCR試薬の組成、プライマーの配列と増幅条件をそれぞれ表7および表8に示す。なお、表8の各プライマー配列のうちの下線部は各サンプルを識別するインデックス付与のための配列であり、下線部以外の配列が原核生物16S rRNAのV3、V4領域を含む遺伝子領域に対応している。各PCR産物について、Tris−borate−EDTA(TBE)アガロースゲル(寒天濃度2%)電気泳動を行い、目的配列である原核生物16S rRNAのV3、V4領域を含む遺伝子領域が増幅されたことを確認した。
Figure 2019081149
Figure 2019081149
各PCR産物は、DNA精製キット(Wizard(登録商標) SV Gel and PCR Clean-Up System;プロメガ株式会社)を用いて精製した。精製したPCR産物に対し、Nextera XT Index kit(イルミナ株式会社)及びDNAポリメラーゼ(TaKaRa EX Taq(登録商標) Hot Start Version;タカラバイオ株式会社)を用いて多サンプル解析のためのインデックスを付与した。その後、インデックスを付与したDNA断片を精製し、15サンプル分のDNA断片を1本のチューブに混合し、次世代シーケンサー(Illumina Miseq;イルミナ株式会社)を用いてシーケンス解析を行った。まず、Paired−End法によって300塩基の塩基配列データを取得し、次世代シークエンサーデータ解析ツールであるMac QIIME(ver 1.9.1)を用いて取得したデータを解析した。Paired−End法で得られた約300塩基の配列をFASTQ−Joinツール(Erik Aronesty, 2011. ea-utils)を用いて結合させ、約465塩基の配列にした。約465塩基の配列はUCLUST法によって97%の閾値で類似度が高い配列データを一つのOTUに分類した。代表配列は16S rRNA配列のデータベース(Greengene database)に対して相同性検索を行うことで系統分類を推定した。
実施例1の油脂前処理液によるメタン発酵の馴養過程で変化する微生物叢をNGSで解析した結果を図5及び図6に示す。ここでは分類群としてorder(目)レベルを用いた。図6において、縦軸は各分類群の存在度(%)を示し、横軸は実施例1の発酵開始(馴養開始)からの日数を示している。分類群のうち、馴養過程で特徴的な変化を示し、馴養された汚泥で相対的な存在度が高いものとして、真正細菌のSynergistales、Actinomycetales及びNitrospirales、古細菌(メタン菌)のMethanosarcinalesが見出された。このうち、Actinomycetales及びNitrospiralesは、GAL溶液で馴養したグラニュール汚泥でも存在度が高いことから、油脂前処理液で馴養したときに存在度が上昇するSynergistalesとMethanosarcinalesによって、あるいはこれらとActinomycetales、Nitrospiralesが協働することによって、高級脂肪酸を含む油脂前処理液のメタン発酵が促進されたものと考えられた。
ここで、メタン発酵において活発なメタンガス発生が観察されているときには、メタン発生速度と古細菌(メタン菌)の濃度に強い相関があるが、これは、古細菌が多段階にわたるメタン発酵の最終段階の担い手、すなわち直接的なメタンの生産者であるためである。しかしながら、古細菌ではない特定の細菌の濃度がメタン生成速度と相関のある場合がある。これはその細菌が作用する反応過程が、メタン発酵の反応全体を律速しているからと説明することができる。本実施例3で解析されたメタン発酵の馴養過程におけるSynergistalesの存在度と実施例1で測定した油脂前処理液由来のメタン発生速度の相関を図7に示す。図7の縦軸はメタン発生速度(L/d)を示し、横軸はSynergistalesの存在度(%)を示している。両者には正の相関がみられた(R=0.757)。この結果より、Synergistalesは油脂前処理液の分解、すなわち、高級脂肪酸の分解に大きく貢献しているものと推測された。
[実施例4]
4.Synergistales目細菌の接種によるメタン発酵の促進
国立研究開発法人理化学研究所バイオリソースセンターからSynergistales目Synergistaceae科の細菌として、Acetomicrobium mobile JCM12221株及びAminobacterium thunnarium JCM19320株の分譲を受けた。これら2種のSynergistaceae科細菌による高級脂肪酸のメタン発酵促進効果について、実施例2と同様の方法で試験を行った。具体的には、試験は以下のようにして行った。Acetomicrobium mobile JCM12221株及びAminobacterium thunnarium JCM19320株は、あらかじめ、JCM Catalogueに記載されているPYX MEDIUM及びIRD AMINOBACTERIUM MEDIUMをそれぞれ用いて純粋培養した。培養温度は37℃、培養期間は7日間とした。試験汚泥には、実施例1(2)の試験で用いたGAL溶液で馴養されたグラニュール汚泥を用いた。各グラニュール汚泥55mLを120mL容量のバイアルビン(アズワン株式会社)に注ぎ込み、窒素ガスを250mL/minで5分間曝気して、ブチルゴム栓でふたをし、アルミキャップ(株式会社マルエム)で密閉して嫌気状態とした。その後、バイアルビンを39℃に温度調整した恒温振盪水槽(T−22LAS;Thomas Kagaku Corp.)内に浸漬した。バイアルビンに、10>CFU/mL程度になるまで純粋培養しておいたSynergistaceae科細菌の培養液5mLを添加し、高級脂肪酸塩を含むLCFA溶液(表6参照)を高級脂肪酸濃度が800mg/Lとなるように添加して、39℃、110spmの条件で、10日間メタン発酵をおこなった。Acetomicrobium mobile JCM12221株を接種した試験区をRun C、Aminobacterium thunnarium JCM19320株を接種した試験区をRun Dとした結果を図8に示す。図8において、縦軸は累積メタン発生量(mL)を示し、横軸はメタン発酵の日数を示している。なお、参考のために、実施例2における対照区(Run B)の結果を併せて示す。
この結果によれば、Acetomicrobium mobile JCM12221株、およびAminobacterium thunnarium JCM19320株を汚泥に接種することにより、いずれも高級脂肪酸溶液からのメタン発生が促進されることがわかった。よって、これらのSynergistales目細菌には高級脂肪酸分解及びメタン発酵促進効果があることが明らかとなった。
本発明は、上記の実施形態又は実施例に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載された発明の要旨を逸脱しない範囲内での種々、設計変更した形態も技術的範囲に含まれるものである。
1 基質タンク
2a,2b ポンプ
3 発酵槽(嫌気性処理槽)
4 流入口
5 pH及び温度センサー
6 ウォータージャケット
7 pH及び温度モニター
8 攪拌機
9 消化ガス捕集バッグ
10 流出口
11 廃液タンク
12 循環装置
S 基質液(GAL溶液、又は、GAL溶液と油脂前処理液との混合液)
G グラニュール汚泥
R メタン発酵液
M 消化ガス
E 消化廃液

Claims (7)

  1. 油脂又は高級脂肪酸を含有する廃水の嫌気性処理方法であって、Synergistales目に属する微生物を添加して嫌気性処理を行うことを特徴とする廃水の嫌気性処理方法。
  2. 前記Synergistales目に属する微生物が、Acetomicrobium属又はAminobacterium属に属する微生物であることを特徴とする請求項1に記載の廃水の嫌気性処理方法。
  3. さらに、Methanosarcinales目に属する微生物を添加して嫌気性処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の廃水の嫌気性処理方法。
  4. 前記廃水中に含まれる前記油脂を酵素で加水分解する前処理工程を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の廃水の嫌気性処理方法。
  5. Synergistales目に属する微生物を含有する嫌気条件下での高級脂肪酸分解又はメタン発酵促進用の微生物製剤。
  6. 前記Synergistales目に属する微生物がAcetomicrobium属又はAminobacterium属に属する微生物であることを特徴とする請求項5に記載の嫌気条件下での高級脂肪酸分解又はメタン発酵促進用の微生物製剤。
  7. さらに、Methanosarcinales目に属する微生物を含有する請求項5又は6に記載の嫌気条件下での高級脂肪酸分解又はメタン発酵促進用の微生物製剤。
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