以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
〔ゲームの概要〕
まず、本実施形態に係るゲームの一例について、その概要を説明する。本実施形態に係るゲームは、ユーザが所持するゲームオブジェクトを利用してプレイするゲームであり、例えば、対戦相手とバトルを行うバトルゲームである。ゲームオブジェクトとは、例えば、複数のキャラクタそれぞれに対応するカードである。キャラクタとは、ゲームに登場する人物、動物、物体(例えば、乗り物)などである。カードとは、ゲームに登場するキャラクタを示す実体であって、且つ画像(テキスト、静止画像、または、動画像など)によってユーザに認識されるオブジェクトの一例である。具体的には、カードは、ゲーム内で対戦相手となる敵キャラクタとバトルを行うキャラクタを表すカードであり、ゲーム画面に画像で表示される。
なお、ここではバトルゲームを例とするが、バトルゲームに限られるものではなく、野球ゲームやサッカーゲーム、RPGゲーム、育成ゲーム等他の種類のゲームであってもよい。また、ゲームオブジェクトは、カードに限られるものではなく、メダルや、キャラクタそのものを表すフィギュア等他のオブジェクトであってもよく、カードと同様にゲーム画面に画像で表示されるものであってもよい。
本実施形態に係るバトルゲームでは、ゲームの進行に応じてバトルに使用できる複数のカードがユーザに付与される。例えば、カードは、ゲームのバトルに勝利したときに報酬としてユーザに付与されたり、カード抽選(所謂、ガチャ)を行うことによりユーザに付与されたりする。ユーザは、付与されたカードを複数所持し、所持しているカードの中からバトルするキャラクタのカードを選択することができる。なお、カードには、キャラクタを示すもの以外に、バトルにおけるキャラクタの攻撃や防御に効果を与える武器や防具を示すものも含まれる。ユーザは、キャラクタを示すカードと同様に武器や防具を示すカードを所持し、所持しているカードの中からバトルに使用するカードを選択することができる。
ユーザが所持しているカード(以下、「所持カード」ともいう)には、プレイ開始時点で予め初期設定として所持カードに設定されていたものと、プレイを開始してから取得するものがある。初期設定の所持カードはゲームを有利に進めるには不十分なカードであることが多く、ユーザはプレイ開始後にいかに良いカードを取得できるかによって、ゲームの進行に大きく影響する。プレイ開始後において、ユーザは、例えばカード抽選によってカードを取得できる。
〔カード抽選について〕
カード抽選は、所定のタイミング(例えば、1日の中で最初にプレイしたタイミング、ゲームをプレイした数に応じたタイミングなど)、ユーザがバトルに勝利した場合、または所定の料金の支払いやゲーム内通貨の消費により実行可能となる。例えば、ゲーム画面に表示される「カード抽選」ボタンに対してユーザがタップ操作を行うことにより、カード抽選画面に遷移し、ユーザに付与されるカードの抽選処理が実行される。なお、このカード抽選を行うための「カード抽選」ボタンに対する操作のことを、以下では「抽選操作」ともいう。
ここで、図1から図4を参照して、本実施形態に係るカード抽選方法の一例について説明する。本実施形態では、抽選によって選択された複数のカードの中からユーザに付与されるカードを、所定のルールにしたがってユーザが選択することができる。
図1は、本実施形態に係るカード抽選画面に表示されるカード抽選画像の一例を示す図である。カード抽選が実行されると、図示するカード抽選画面G10のように、抽選により選択された14枚のカードが提示される。ここでは、抽選された14枚のカードを便宜的にカードA〜Nで示しているが、実際には、それぞれ抽選されたカードのカード情報が表示されることとなる。この14枚のカードは、ユーザに付与される付与対象のカードとしてユーザが選択可能なカード(即ち、ユーザが取得できるカードの選択肢)である。ここでは、ユーザは、1回の抽選で14枚のカードの中から1枚ずつ順に3枚のカードを選択できる。1枚目、2枚目、3枚目のそれぞれの選択は、それぞれの選択に対応した3つの段階に区分けされた選択肢から、予め設定された段階の順にしたがって選択可能である。ここでは、1枚目の選択肢、2枚目の選択肢、3枚目の選択肢の3つの段階に区分けされており、1枚目、2枚目、3枚目のそれぞれの選択は、1枚目の選択肢、2枚目の選択肢、3枚目の選択肢の順にしたがって選択可能である。図示する例で、1枚目の選択肢は、カードAとカードBの2枚である。2枚目の選択肢は、カードC〜Fの4枚である。3枚目の選択肢はカードG〜Nの8枚である。
1枚目の選択肢の2枚のカード、2枚目の選択肢の4枚のカード、3枚目の選択肢の8枚のカードは、最下部の「スタート」を起点として、矢印で示す選択の順路を示すルート情報(経路情報)とともに、逆ツリー構造(下から上へ分岐してゆく階層構造)で下段、中段、上段の順に配置されている。ルート情報は、複数のカード間の関連付けを示す情報であり、ユーザがカードを選択する際の順番や選択可能/不可能等の規則を示すものである。つまり、このルート情報に基づいて、カードの選択肢が制限される。例えば、ルート情報は、選択された一のカードから次に選択可能なカードへの経路を示す情報であり、1枚目の選択によって2枚目に選択可能なカードが2枚目の選択肢の中のいずれかに制限され、2枚目の選択によって3枚目に選択可能なカードが3枚目の選択肢の中のいずれかに制限される。つまり、選択されたカードの次に選択可能なカードは、選択されたカードとルート情報で繋がっているカードである。選択されたカードとルート情報で繋がっていないカードを選択することはできない。また、ルート情報には方向(矢印の方向)があり、矢印の方向が選択の順を示している。矢印の先に繋がっているカードは選択可能であるが、矢印の逆方向に繋がっているカードは選択できない。以下の記載において、ルート情報の矢印の先に繋がっていることを、単に、ルート情報で繋がっているともいう。なお、カード抽選画面に表示されるルート情報は、より詳しくは、「複数のカード間の関連付けを示すルート情報(関連付け情報)に基づく該カード間の関連付けを視認可能な情報」であるが、本実施形態では、記載を簡潔にするため、該視認可能な情報のことも含めて、単に「ルート情報」ともいうこととする。
図示する例では、「スタート」を起点として、まず1枚目に選択可能なカードは、「スタート」とルート情報で繋がっているカードA及びカードBである。2枚目の選択肢はカードC〜Fの4枚であるが、1枚目にカードAが選択された場合にはカードAとルート情報で繋がっているカードCとカードDの2枚が2枚目に選択可能なカードとなり、1枚目にカードBが選択された場合にはカードBとルート情報で繋がっているカードEとカードFの2枚が2枚目に選択可能なカードとなる。
また同様に、3枚目の選択肢はカードG〜Nの8枚であるが、2枚目に選択されたカードによって3枚目に選択可能なカードも制限される。例えば、2枚目にカードCが選択された場合にはカードCとルート情報で繋がっているカードGとカードHの2枚が3枚目に選択可能なカードとなり、2枚目にカードDが選択された場合にはカードDとルート情報で繋がっているカードIとカードJの2枚が3枚目に選択可能なカードとなる。また、2枚目にカードEが選択された場合にはカードEとルート情報で繋がっているカードKとカードLの2枚が3枚目に選択可能なカードとなり、2枚目にカードFが選択された場合にはカードFとルート情報で繋がっているカードMとカードMの2枚が3枚目に選択可能なカードとなる。
ユーザは、抽選された14枚のカードのうち1枚目の選択肢(例えば、カードA、B)、2枚目の選択肢(例えば、カードC〜F)、3枚目の選択肢(例えば、カードG〜N)の順にそれぞれの選択肢の中でルート情報にしたがって選択可能なカードから1枚ずつカードを選択する。これにより、選択された3枚のカードがユーザに付与される。
図2は、カード抽選画面における抽選カードの選択例を説明する図である。図示するカード抽選画面G20では、まず、1枚目の選択として、カードAとカードBの2枚のうちカードAが選択されている。1枚目のカードAが選択された時点では、次の2枚目に選択可能なカードはカードAにルート情報で繋がっているカードCとカードDのみであり、カードEやカードFなどルート情報で繋がっていないカードは選択することはできない。また、2枚目の選択肢を飛ばして、3枚目の選択肢であるカードGやカードHなどを選択することもできない。図示する例では、2枚目の選択として、カードCとカードDの2枚のうちカードDが選択され、3枚目の選択として、カードIとカードJの2枚のうちカードIが選択されている。この選択されたカードA、カードD、及びカードIの3枚がユーザに付与され、それ以外のカードは付与されない。
また、選択されたカード(選択済みカード)は、選択されていないカード(未選択カード)と区別して視認可能なように、表示態様が変更されてもよい。例えば、選択済みカードは、強調表示(太枠で表示、拡大表示、立体的に見える表示など)されてもよいし、選択されていない状態に対して色が変更されてもよい。
また、図3に示すように、選択不可能なカードは、暗転させて表示されてもよい。図3は、選択不可能なカードを暗転表示させる場合のカード抽選画面の一例を示す図である。図示するカード抽選画面G30は、1枚目の選択としてカードAが選択されている状態であり、2枚目の選択としてカードCとカードDのみが選択可能な状態である。そのため、選択不可能なカードB及びカードE〜Nは暗転表示されている。なお、カードAは選択済みであるため、選択済みであることを示す表示態様(例えば、強調表示)となっている。なお、暗転表示に限られるものではなく、選択不可能なカードは、グレー表示、コントラストを下げた表示などとしてもよいし、或いは非表示としてもよい。
なお、図1から図3に示したように、逆ツリー構造に配置されたカードのルート情報においてルートの分岐後に再合流するルートがなければ、3枚目のカードが決まれば2枚目、1枚目のカードも確定する。そのため、最初に3枚目をユーザが選択可能な仕様とした場合には、該3枚目をユーザが選択することにより、2枚目、1枚目のカードがユーザの選択なしに自動で確定されてもよい。
また、図1から図3に示した例では、カード抽選画面において、基本的に各カードの情報を表示することで開示している。カードの情報とは、カードの名称(キャラクタ名など)やそのカードのパラメータ(レアリティ、攻撃力、防御力など)など、カードの内容を示す情報である。これにより、ユーザは、その情報を参考にどのルートで選択するのが最終的に3枚取得したときのカードの内容が良くなるかを考えて、取得したいカードを選択することになるため、ゲームにおける抽選の趣向性を高めることができる。
次にカードの選択方法について説明する。図1から図3に示すカード抽選画面において、ユーザが選択したいカードにタップ操作をすると、選択を確定するための選択確認画面が表示される。この選択確認画面は、例えば、カードにタップ操作することにより、カード抽選画面に重畳してポップアップ表示されてもよいし、カード抽選画面に代わって表示されてもよい。図4は、選択確認画面の一例を示す図である。図示する選択確認画面GP10において、符号f1が示す領域には、カードの詳細情報が表示される。例えば、カード情報として、カード画像(このカードに対応するキャラクタを示す画像)、レアリティ、攻撃力、防御力、HPなどカードに関連付けられているパラメータの値などが表示される。また、符号f2が示す領域には、カードを選択するか否かについての操作入力を求める文(ここでは、「このカードを選択しますか?」)と、カードの選択を確定するための選択確定ボタンB1(ここでは、「はい」と記載されているボタン)と、カードを選択せずに直前のカードへのタップ操作を取り消すための取り消しボタンB2(ここでは、「キャンセル」と記載されているボタン)とが表示される。ユーザが選択確定ボタンB1に対してタップ操作すると、そのカードの選択が確定し、カード抽選画面に戻る。
このように、本実施形態では、図1〜図4を参照して説明したように、1回の抽選操作に対して複数枚のカードがユーザに付与される複数枚抽選において、ルート情報とともに提示される複数枚(例えば、14枚)のカードの中から、該ルート情報にしたがって複数枚(例えば、3枚)のカードをユーザが選択して取得することができる。この複数枚抽選のことを、以下では、「ルートセレクト抽選」ともいう。また、この複数枚抽選により選択された複数枚(例えば、14枚)のカードの中からユーザが取得するカードを選択する操作のことを、以下では、「選択操作」ともいう。
〔システム構成〕
次に、本実施形態に係るゲームシステム1のシステム構成の概要を説明する。図5は、本実施形態に係るゲームシステム1の構成の一例を示すブロック図である。ゲームシステム1は、ユーザ端末10−1と、ユーザ端末10−2と、ユーザ端末10−3、・・・と、ゲームサーバ30とのコンピュータ装置を備えており、これらのコンピュータ装置はネットワークNWを介して接続される。ユーザ端末10−1と、ユーザ端末10−2と、ユーザ端末10−3とは同様の構成であるため、特に区別しない場合には、「−1」、「−2」等の記載を省略してユーザ端末10として説明する。ここでは3台のユーザ端末10を図示しているが、任意の台数のユーザ端末10がゲームサーバ30に接続されてもよい。
ゲームサーバ30は、ユーザ端末10において実行可能なゲームを提供するサーバ装置である。例えば、ゲームサーバ30は、ユーザ端末10において実行可能なゲームの制御プログラム(ゲーム制御プログラム)を、ユーザ端末10からダウンロード可能に提供する。また、ゲームサーバ30は、ユーザ端末10において実行されたゲームに必要な各種設定情報及び履歴情報などを記憶するとともに、必要に応じてユーザ端末10に送信する。なお、ユーザ端末10がダウンロードするゲーム制御プログラムは、ゲームサーバ30に限らず、他のダウンロード可能なサーバ装置に記憶されていてもよい。
ユーザ端末10は、ゲームサーバ30からダウンロードしたゲーム制御プログラムを実行する。例えば、ユーザ端末10は、ユーザが利用するコンピュータ装置であり、PC(Personal Computer)、タブレットPC、スマートフォンやフィーチャーフォン等の携帯電話機、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)等が適用できる。本実施形態では、ユーザ端末10はスマートフォンであるとして説明する。
図6は、本実施形態に係るユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。ユーザ端末10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)11と、通信部12と、入力部13と、表示部14と、記憶部15とを備え、ネットワークNWを介して接続されたゲームサーバ30や他の装置等と通信部12を介して通信を行う。これらの構成要素は、バス(Bus)を介して相互に通信可能に接続されている。CPU11は、記憶部15に記憶された各種プログラムを実行し、ユーザ端末10の各部を制御する。
通信部12は、例えば、複数のイーサネット(登録商標)ポートや複数のUSB等のデジタル入出力ポート等を含んで構成され、CPU11による制御に基づいて、ネットワークNWを介してゲームサーバ30や他の装置等と通信を行う。
入力部13は、例えば、タッチパネルとしてディスプレイと一体に構成されており、ユーザの操作が入力される。入力部13は、入力された操作を示す操作情報をCPU11へ出力する。なお、入力部13は、キーボードやマウス、タッチパッドや、音声により各種の指示が入力されるマイクロホンなど、その他の入力装置であってもよい。
表示部14は、画像やテキスト等の情報を表示するディスプレイであり、例えば、液晶ディスプレイパネル、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイパネルなどを含んで構成される。
記憶部15は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含み、ユーザ端末10が処理する各種情報や画像、プログラム(ゲーム制御プログラムを含む)等を記憶する。なお、記憶部15は、ユーザ端末10に内蔵されるものに限らず、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置でもよい。また、ユーザ端末10は、不図示のスピーカ、音声出力端子、カメラ、ジャイロセンサ、GPS(Global Positioning System)受信モジュールなどのハードウェア構成を含んで構成されてもよい。
図7は、本実施形態に係るゲームサーバ30のハードウェア構成の一例を示す図である。ゲームサーバ30は、例えば、CPU31と、通信部32と、入力部33と、記憶部35とを備え、ネットワークNWを介して接続された複数のユーザ端末10や他の装置等と通信部32を介して通信を行う。これらの構成要素は、バス(Bus)を介して相互に通信可能に接続されている。CPU31は、記憶部35に記憶されたゲーム制御プログラムを実行し、複数のユーザ端末10でプレイ可能なゲームを提供する。
通信部32は、例えば、複数のイーサネット(登録商標)ポートや複数のUSB等のデジタル入出力ポート等を含んで構成され、CPU31による制御に基づいて、ネットワークNWを介して複数のユーザ端末10や他の装置と通信を行う。
入力部33は、例えば、キーボードやマウス、タッチパッドや、音声により各種の指示が入力されるマイクロホンなど、その他の入力装置である。
記憶部35は、例えば、HDD、EEPROM、RAMなどを含み、ゲーム制御プログラム、アプリケーションプログラム、ゲームに必要な各種設定情報及び履歴情報などを記憶する。なお、記憶部35は、ゲームサーバ30に内蔵されるものに限らず、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置でもよい。また、記憶部35は、ゲームサーバ30とは物理的に離れた外部の記憶装置であってもよく、ゲームサーバ30とインターネットなどの通信網を介して接続されてもよい。また、ゲームサーバ30は、不図示の表示部、スピーカ、音声出力端子などのハードウェア構成を含んで構成されてもよい。
〔機能構成〕
次に、図8を参照して、ゲームシステム1が備えるユーザ端末10及びゲームサーバ30の機能構成について説明する。図8は、本実施形態に係るユーザ端末10及びゲームサーバ30の構成の一例を示すブロック図である。
〔ユーザ端末10の機能構成〕
まず、ユーザ端末10の機能構成について説明する。
ユーザ端末10は、記憶部15に記憶されているゲーム制御プログラムをCPU11が実行することにより実現される機能構成として、ゲーム制御部110を備えている。ゲーム制御部110は、入力部13に対するユーザの操作に応じてゲーム制御プログラムに基づくゲーム処理を実行する。例えば、ゲーム制御部110は、バトルゲームの処理を実行する。
例えば、ゲーム制御部110は、操作受付部111と、抽選要求部112と、抽選結果取得部113と、表示制御部114と、選択結果送信部115とを備えている。操作受付部111は、入力部13に対するユーザの操作を受け付ける。表示制御部114は、操作受付部111が受け付けたユーザの操作の内容に応じて実行されるゲーム処理(例えば、バトルゲーム処理)に応じた各種ゲーム画面を表示部14に表示させる。各種ゲーム画面には、ゲームが起動したことにより表示されるホーム画面や、所持カードからバトルに用いるカードを選択するカード選択画面、ゲーム内で利用するアイテム等を購入可能なアイテム購入画面、敵キャラクタとバトルを行うバトル画面等が含まれる。
例えば、ホーム画面には、カード選択画面、アイテム購入画面、バトル画面等へ遷移する操作子としての操作アイコンが表示され、各画面に対応する操作アイコンに対するユーザの操作に応じて、各画面に遷移する。また、ホーム画面には、所定の条件が満たされると、ユーザがカード抽選を行うための操作子として「カード抽選」ボタンが表示される。「カード抽選」ボタンに対する抽選操作に基づいて、ホーム画面からカード抽選画面へ遷移する。
カード抽選が可能な所定の条件とは、例えば、1日1回までカード抽選が可能な仕様であれば、その日にまだカード抽選が実行されていないことである。なお、バトルによって獲得するポイントの消費や、ゲーム内通貨(現実世界の通貨と交換されるものであってもよい)の消費を条件としてカード抽選が可能となってもよい。また、所定の料金の支払いを条件としてカード抽選が可能となってもよい。また、無条件にカード抽選が可能な仕様であってもよい。
抽選要求部112は、カード抽選を行うための操作アイコンに対するユーザの抽選操作を操作受付部111が受け付けることに応じて、カード抽選を要求する抽選要求情報を、通信部12を介してゲームサーバ30へ送信する。抽選要求情報には、ゲームをプレイするユーザの識別情報、そのゲームの識別情報、実行を要求するカード抽選の種類を示す抽選種類情報等が含まれる。カード抽選の種類には、単発抽選と複数枚抽選がある。単発抽選とは、1回の抽選操作に対して1回の抽選処理が行われ、抽選で選択された1枚のカードがユーザに付与される抽選である。一方、複数枚抽選とは、1回の抽選操作に対して複数枚のカードがユーザに付与される抽選である。この複数枚抽選は、例えば、上述の図1〜図4を参照して説明した「ルートセレクト抽選」を適用できる。
抽選要求部112が抽選要求情報をゲームサーバ30へ送信することにより、ゲームサーバ30で抽選処理が実行される。ゲームサーバ30は、ユーザ端末10から抽選要求情報を取得すると、抽選処理を実行し抽選結果を示す抽選結果情報を、通信部32を介してユーザ端末10へ送信する。
抽選結果取得部113は、ゲームサーバ30で実行された抽選処理の抽選結果を示す抽選結果情報を、通信部12を介して取得する。例えば、単発抽選の場合には、抽選結果取得部113は、ユーザに付与されるカードとして抽選により選択された1枚のカードを示す抽選結果情報を取得する。一方、複数枚抽選の場合には、抽選結果取得部113は、ユーザに付与されるカードの候補となる複数のカード(例えば、14枚のカード)を示す抽選結果情報を取得する。なお、複数枚抽選の場合、ルート情報は、抽選結果情報と関連付けてゲームサーバ30から取得するものとしてもよいし、抽選される14枚のカードの位置と予め対応付けられて設定されているものとしてもよい。例えば、表示制御部114は、抽選結果取得部113が抽選結果情報を取得すると、取得した抽選結果情報に基づいてカード抽選画面を生成し(例えば、図1参照)表示部14に表示させる。
選択結果送信部115は、カード抽選画面に対するユーザの選択操作に基づいて、選択されたカードを示すカード選択情報(例えば、選択肢ID)を通信部12を介してゲームサーバ30へ送信する。また、表示制御部114は、選択操作に基づいて選択されたカードの表示態様を更新する(図2参照)。また、表示制御部114は、選択操作に基づいて選択されたカードの次に選択不可能なカード(選択肢)を暗転表示させてもよい(図3参照)。
また、ゲーム制御部110は、ゲームの処理に応じた各種設定情報及び履歴情報を通信部12を介してゲームサーバ30に送信するとともに、必要に応じて各種設定情報及び履歴情報を通信部12を介してゲームサーバ30から取得する。
〔ゲームサーバ30の機能構成〕
次に、ゲームサーバ30の機能構成について説明する。
ゲームサーバ30は、記憶部35に記憶されているプログラムをCPU31が実行することにより実現される機能構成として、サーバ制御部310を備えている。サーバ制御部310は、ゲームサーバ30の各部を制御する。例えば、サーバ制御部310は、ユーザ端末10からの要求に応じて、通信部32を介してユーザ端末10からユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報を記憶部35に記憶させる。ここで、ユーザ情報とは、例えば、ユーザを識別するための識別情報(ユーザID)や、ユーザのゲーム内での各種パラメータや、ユーザがゲームで使用できるカード、ユーザのプレイ結果の履歴などである。なお、ユーザ情報は、ユーザを識別可能であればユーザIDに限らずユーザ名などであってもよい。また、サーバ制御部310は、ユーザ端末10から送信される抽選要求情報に基づいて抽選処理を実行する。この抽選処理に関する機能構成について詳しくは、後述する。
ここで、記憶部35に記憶されるゲームの各種データについて詳しく説明する。例えば、記憶部35は、ユーザデータ記憶部351と、カードマスタデータ記憶部352と、所持カードデータ記憶部353と、アイテムデータ記憶部354と、抽選データ記憶部355とを備えている。
ユーザデータ記憶部351には、ユーザ端末10においてゲームをプレイするユーザのユーザ情報が記憶される。例えば、ユーザデータ記憶部351には、ユーザデータとして、ユーザID及びユーザ名や、ゲームの進行に応じて値が変化する各種パラメータ等が関連付けられて記憶される。
カードマスタデータ記憶部352には、ゲーム内で用意されているカードのマスタデータ(カードマスタデータ)が記憶される。図9は、カードマスタデータ記憶部352に記憶されるカードマスタデータのデータ例を示す図である。図示するカードマスタデータには、カードID、用途、カード名、カード画像、レアリティ、属性、キャラクタパラメータ等のカード情報が関連付けられて設定されている。
カードIDは、カードの種類ごとに識別可能な識別情報である。例えば、カードの種類としては、カード名が異なるカードや、カード名が同じであってもレアリティが異なるカードは、異なる種類のカードとして識別される。用途は、ゲーム内でのカードの用途に応じた分類であり、各カードが示すものとして、キャラクタ、武器、または防具等が設定されている。カード名は、各カードの名称であって、キャラクタ、武器、防具等の名称である。カード画像は、各カードのキャラクタ、武器、防具等の態様(姿、形、名称など)の少なくとも一部を表した画像であり、例えば、カードに描かれているイラストである。レアリティは、各カードの希少度を示す指標であり、例えば、低い方から高い方へ順に1、2、3、4、5の5段階に分けられている。レアリティが高いカードほど、ユーザにとって価値が高いカードであり、攻撃力および防御力の値が高い或いは上限値が高いカードである。ユーザは、レアリティが高いカードを使用することで、バトルを有利に進められる可能性が高くなる。また、例えば、カード抽選ではレアリティに応じてカードの選択割合が設定されてもよい。属性は、キャラクタを示すカードのキャラクタが得意とする攻撃を示す情報である。例えば、属性は、互いに優劣関係にある火、水、木のいずれかが対応付けられている。例えば、火のキャラクタには水のキャラクタが攻撃をすると大きなダメージを与えることができ、水のキャラクタには木のキャラクタが攻撃をすると大きなダメージを与えることができ、木のキャラクタには火のキャラクタが攻撃をすると大きなダメージを与えることができる。
キャラクタパラメータは、ゲームの進行に応じて値が変動する情報であり、例えば、各カード(キャラクタ)のHP、攻撃力、防御力などが含まれる。なお、このカードマスタデータに設定されているキャラクタパラメータの値は、ユーザにカードが付与されるときの初期値である。HPは、各カード(キャラクタ)の体力や生命力等を表す値である。攻撃力は、各カード(キャラクタ)のバトルにおける攻撃力を示す情報である。防御力は、各カード(キャラクタ)のバトルにおける防御力の値を示す情報である。これらのキャラクタパラメータは、ゲームの進行過程において、バトルの勝敗やカードの合成(複数のカードをまとめて1枚のカードにすることでキャラクタパラメータの値をアップさせること)等によって変更される。例えば、HP、攻撃力、防御力などの値が高くなるにつれて、バトルを有利に進めることができる。
所持カードデータ記憶部353には、各ユーザが所持するカードを管理する所持カードデータが記憶される。例えば、所持カードデータには、ユーザのユーザIDと、そのユーザが所持しているカードのシリアルNo(シリアルナンバー)、カードID、カード名、カード画像、レアリティ、及びキャラクタパラメータ、等が関連付けられて格納される。シリアルNoは、カードごとにユニークに付与された番号であり、ゲーム内で個々のカードを特定可能な情報である。同じカードIDのカードであっても、複数所持している場合には、それぞれに異なるシリアルNoが対応付けられている。また、カードID、カード名、カード画像、レアリティ、及びキャラクタパラメータには、ユーザにカードが付与されたときに、そのカードのマスタデータの値(初期値)が格納される。そして、ゲームの進行に応じて、この所持カードデータのキャラクタパラメータの値は随時更新される。
アイテムデータ記憶部354には、特典や報酬等でユーザに付与されるアイテムに関するデータが記憶される。アイテムには、例えば、減少したHPの値を回復させる効果を有する回復アイテム、抽選権利が得られる抽選チケット、等が含まれる。
抽選データ記憶部355には、ルートセレクト抽選に関する抽選データが記憶される。図10は、抽選データ記憶部355に記憶される抽選データのデータ例を示す図である。例えば、抽選データには、選択肢ID、ルート情報、抽選カードID、選択順パラメータ、選択肢フラグ、等が関連付けられて格納される。選択肢IDは、複数枚抽選により選択された付与対象のカード(即ち、選択肢)を識別するための識別情報である。例えば、図1に示す例では、カードA〜Nの14枚の選択肢それぞれに、A〜Nの14個の選択肢IDが設定されている。ルート情報は、複数のカード間の関連付けを示す情報として、各選択肢IDにより識別されるカード(選択肢)と関連付けられているカード(選択肢)の選択肢IDが格納されている。例えば、選択肢ID「A」のルート情報には、この選択肢(カードA)とルート情報で繋がっている選択肢(カードC及びD)の選択肢ID「C」及び「D」が格納されている。なお、スタートから最初の選択肢へのルートを示すルート情報として、選択肢ID「START(スタート)」のルート情報には、スタートとルート情報で繋がっている選択肢(カードA及びB)の選択肢ID「A」及び「B」が格納されている。これらのルート情報は、例えば予め設定された値が格納されている。なお、ルート情報には、ルート情報で繋がっている左記の選択肢の選択肢IDのみではなく、ルート情報で繋がっている元と先の両方の選択肢IDが格納されてもよい。
なお、ルート情報には、複数種類のルート情報が設定されていてもよく、その場合には、ルートセレクト抽選が実行される際に、該複数種類のルート情報のうちのいずれかが選択されてもよい。ルート情報の選択方法は、所定のルールにしたがって選択されてもよいし(例えば、抽選回数によってルート情報が選択)、ランダムに選択されてもよい。
抽選カードIDには、各選択肢として抽選により選択されたカードのカードIDが格納される。抽選は、カードマスタデータ記憶部352に記憶されているカードマスタデータの一部または全部を抽選対象として行われる。抽選方法は、ランダム抽選であってもよいし、所定の抽選ルールにしたがった抽選であってもよい。例えば、1枚目の選択肢より2枚目の選択肢の方が価値の高いカードが抽選される確率が高くなるようにしてもよいし、同様に2枚目の選択肢より3枚目の選択肢の方が価値の高いカードが抽選される確率が高くなるようにしてもよい。価値の高いカードとは、例えばレアリティ、攻撃力、防御力等が高いカードである。また、1枚目の選択肢、2枚目の選択肢、3枚目の選択肢のそれぞれでは、同じレアリティのカードが抽選されるようにしてもよいし、同じ属性のカードが抽選されるようにしてもよい。このように、抽選方法は、任意に設定することができる。
上述した選択肢ID、ルート情報、及び抽選カードIDの情報に基づいて、図1に示すカード抽選画面に表示されるカード抽選画像が生成される。
選択順パラメータは、カード抽選画面において選択肢として表示されているカードが選択されているか否かを示す情報、及び選択されている場合にはその選択順を示す情報である。例えば、未選択のカード(選択肢)の選択順パラメータには「0」が格納される。一方、選択されたカード(選択肢)の選択順パラメータには、選択された順にしたがって、その順を示す値「1」、「2」、・・・が格納される。選択肢フラグは、ユーザが選択可能なカード(選択肢)であるか否かを示す情報である。例えば、選択可能なカード(選択肢)には「1」が格納され、選択不可能なカード(選択肢)には「0」が格納される。例えば、すべてのカード(選択肢)が未選択であって選択順パラメータがすべて「0」の場合には、選択肢ID「START」に関連付けられているルート情報に基づいて選択肢フラグが設定される(選択肢ID「A」、「B」の選択肢フラグが「1」で、それ以外の択肢フラグが「0」)。また、いずれかのカード(選択肢)が選択された場合、選択順の最も遅い(即ち、最も直近に選択された)カード(選択肢)の選択肢IDに関連付けられているルート情報に基づいて選択肢フラグが設定される。例えば、図10に示すように、選択肢ID「B」のカードBのみが選択されている場合、選択肢ID「B」に関連付けられているルート情報に基づいて選択肢フラグが設定される(選択肢ID「E」、「E」の選択肢フラグが「1」で、それ以外の択肢フラグが「0」)。また、カードBの後にカードEが選択された場合、選択肢ID「E」に関連付けられている選択順パラメータの値が「0」から「2」に更新され、この選択肢ID「E」に関連付けられているルート情報に基づいて選択肢フラグが設定される(選択肢ID「K」、「L」の選択肢フラグが「1」で、それ以外の択肢フラグが「0」)。この選択順パラメータ及び選択肢フラグの情報に基づいて、図2及び図3に示すカード抽選画面において、選択済みのカード(選択肢)を未選択のカード(選択肢)と区別して表示させる制御や、選択不可能なカード(選択肢)を暗転表示させる制御等が行われる。
次に、サーバ制御部310におけるルートセレクト抽選処理に関する機能構成について詳しく説明する。例えば、サーバ制御部310は、抽選処理部311を備え、ユーザ端末10から送信される抽選要求情報に基づいて、ルートセレクト抽選の場合には、複数枚を抽選を行う抽選処理を実行する。抽選方法としては、カードマスタデータ記憶部352に記憶さえているカードマスタデータの一部または全部を抽選対象としたランダム抽選であってもよいし、所定の抽選ルールに基づく抽選であってもよい。なお、カードの抽選は、抽選処理部311の内部で実行されてもよいし、外部の抽選部(例えば、ゲームサーバ30とは異なるサーバ装置)で実行されてもよい。外部の抽選部が実行される場合、外部の抽選部が実行した抽選結果を抽選処理部311が取得する。抽選処理部311は、抽選結果に基づいて、抽選データ記憶部355に記憶されている抽選データを更新するとともに、抽選データに基づく抽選結果情報をユーザ端末10へ送信し、複数のカードの抽選結果と該カード間の関連付けを示すルート情報とを提示する。また、抽選処理部311は、複数のカードのうちユーザの選択操作により選択されたカードを示すカード選択情報をユーザ端末10から取得すると、選択されたカードとルート情報に基づいて、次に選択可能な選択肢を決定する。以下、抽選処理部311の構成について具体的に説明する。
例えば、抽選処理部311は、提示部312と、選択部313と、選択肢決定部314と、付与部315とを備えている。
提示部312は、抽選により選択される複数のカードと、該複数のカード間の関連付けを示すルート情報とを提示する。例えば、提示部312は、ユーザ端末10から送信される抽選要求情報に基づいて抽選が行われて選択肢となる複数のカードが選択されると、この抽選結果に対応する抽選データを抽選データ記憶部355から読み出し、抽選データに基づく抽選結果情報を通信部32を介してユーザ端末10へ送信する。これにより、ユーザ端末10において、抽選結果情報に基づくカード抽選画面に、抽選により選択される複数のカードと、該複数のカード間の関連付けを示すルート情報とが含まれるカード抽選画像が表示される。
選択部313は、提示部312により提示される複数のカードの選択肢(即ち、ユーザ端末10においてカード抽選画面に表示される複数のカードの選択肢)のうちから、ユーザの選択操作に基づいてカードを順に選択する。例えば、選択部313は、ユーザの選択操作に基づいてユーザ端末10から送信されるカード選択情報を取得すると、取得したカード選択情報に基づいて、抽選データ記憶部355に記憶されている抽選データの選択順パラメータを更新する。
例えば、選択部313は、ユーザの選択操作に基づいてカードを順に選択することにより、所定数(例えば、3枚)のカードを選択する。例えば、図1に示すように、抽選により選択される複数のカード(選択肢)は、複数の段階(例えば、3つの段階)に区分けされており、予め設定された段階の順(1枚目の選択肢、2枚目の選択肢、3枚目の選択肢の順)にしたがって選択可能である。
選択肢決定部314は、ユーザの選択操作に基づいて選択部313により選択されたカードと他のカードとのルート情報に基づいて、次に選択可能なカード(選択肢)を決定する。なお、選択肢決定部314は、選択されたカードと他のカードとのルート情報に基づいて、次に選択不可能なカードを決定することにより、次に選択可能なカード(選択肢)を決定してもよい。即ち、選択肢決定部314は、直前に選択されたカードと他のカードとのルート情報に基づいて、次に選択可能なカード(選択肢)を決定する。そして、選択肢決定部314は、上記決定結果に基づいて、抽選データ記憶部355に記憶されている抽選データの選択肢フラグを更新し、更新済みの抽選データに基づく情報を通信部32を介してユーザ端末10へ送信する。
付与部315は、選択部313により選択されたカードをユーザに付与する。例えば、付与部315は、選択部313により選択されたカードのカードIDとユーザのユーザIDとを関連付けて、所持カードデータ記憶部353の所持カードデータに格納する。これにより、ユーザは、付与されたカードを所持カードとしてプレイで使用できるようになる。
〔抽選処理の動作〕
次に、図11を参照して、ゲームサーバ30の抽選処理部311が実行するルートセレクト抽選処理の動作について説明する。図11は、本実施形態に係るルートセレクト抽選処理の一例を示すフローチャートである。
まず、抽選処理部311は、ユーザ端末10から送信された抽選要求情報を取得するとカード抽選を行い選択肢となる複数枚(例えば、14枚)のカードを抽選する(ステップS100)。そして、抽選した複数枚(例えば、14枚)のカードのカードID及びルート情報が含まれる抽選データに基づく抽選結果情報をユーザ端末10へ送信する。これにより、抽選処理部311は、抽選されたカードとルート情報を提示する(ステップS102)。この抽選結果情報に基づいて、ユーザ端末10の表示制御部114は、抽選されたカードとルート情報が含まれるカード抽選画像をカード抽選画面に表示させる(図1参照)。
次に、抽選処理部311は、ユーザ端末10のカード抽選画面に対するユーザの選択操作(1枚目の選択操作)に基づいて、選択されたカードを示すカード選択情報をユーザ端末10から取得する。また、抽選処理部311は、取得したカード選択情報に基づいて、抽選データ記憶部355に記憶されている抽選データの選択順パラメータを更新する(ステップS104)。
次に、抽選処理部311は、ユーザの選択操作に基づいて選択されたカードと他のカードとのルート情報に基づいて、次に(例えば、2枚目に)選択可能なカード(選択可能な選択肢)を決定する(ステップS106)。そして、抽選処理部311は、上記決定結果に基づいて、抽選データ記憶部355に記憶されている抽選データの選択肢フラグを更新し、更新済みの抽選データに基づく情報を通信部32を介してユーザ端末10へ送信する(ステップS108)。
次に、抽選処理部311は、ユーザ端末10のカード抽選画面に対するユーザの選択操作(2枚目の選択操作)に基づいて、選択されたカードを示すカード選択情報をユーザ端末10から取得する。また、抽選処理部311は、取得したカード選択情報に基づいて、抽選データ記憶部355に記憶されている抽選データの選択順パラメータを更新する(ステップS110)。
そして、抽選処理部311は、ユーザの選択操作により所定数(例えば、3枚)のカードが選択済みであるか否かを判定する(ステップS112)。所定数(例えば、3枚)のカードが選択済みでないと判定された場合(NO)、抽選処理部311は、ステップS106の処理に移行し、ユーザの選択操作(2枚目の選択操作)に基づいて選択されたカードと他のカードとのルート情報に基づいて、次に(例えば、3枚目に)選択可能なカード(選択肢)を決定する。
一方、ステップS112において所定数(例えば、3枚)のカードが選択済みであると判定された場合(YES)、抽選処理部311は、選択された所定数(例えば、3枚)のカードをユーザに付与する。例えば、抽選処理部311は、選択された所定数(例えば、3枚)のカードのカードIDとユーザのユーザIDとを関連付けて、所持カードデータ記憶部353の所持カードデータに格納し、更新する。
〔第1の実施形態のまとめ〕
以上説明してきたように、本実施形態によるゲームサーバ30(ゲーム装置の一例)の抽選処理部311は、提示部312と、選択部313と、選択肢決定部314と、付与部315とを備えている。提示部312は、抽選により選択される複数のカード(オブジェクトの一例)と、該複数のカード間の関連付けを示すルート情報(関連付け情報に基づく該オブジェクト間の関連付けを視認可能な情報の一例)とを提示する。選択部313は、提示部312により提示される複数のカードのうちから、ユーザの選択操作に基づいてオブジェクトを順に選択する。選択肢決定部314は、直前に選択されたカードと他のカードとのルート情報に基づいて、次に選択可能なカードを決定する。付与部315は、選択部313により選択されたカードとユーザを識別するためのユーザID(識別情報の一例)とを関連付ける。
これにより、ゲームサーバ30は、抽選により選択された複数のカードのうちユーザに付与されるカードをユーザが順に選択する際に、直前に選択されたカードと他のカードとのルート情報に基づいて次に選択可能なカードを決定するため、ルート情報によって制限された選択肢の中でユーザがより良いカードを選択することとなり、ゲームにおける抽選の趣向性を高めることができる。
例えば、選択部313は、ユーザの選択操作に基づいてカード(オブジェクトの一例)を順に選択することにより所定数(例えば、3枚)のカードを選択する。これにより、ゲームサーバ30は、ユーザ自身が選択した所定数のカードをユーザに付与するため、ユーザが所望のカードを取得できる可能性が高くなり、ユーザの抽選を行う意欲を高めることができる。また、ゲームサーバ30は、ユーザが取得できるカード(例えば、1回の抽選で取得できるカード)を所定数に制限することで、制限が無い場合と比べて選択の重要度が増すため、趣向性を高めることができる。
抽選により選択される複数のカード(オブジェクトの一例)は、複数の段階に区分けされ、予め設定された段階の順にしたがって選択可能である。これにより、ゲームサーバ30は、抽選されたカード全体から所定数のカードを選択させるのではなく、段階ごとに区分けされたカードの中から段階の順にカードを選択させるため、ユーザが各段階においてそれ以降の段階で選択し得るカードのルートも考慮しながらカードを選択してゆくこととなり、ゲームにおける抽選の趣向性を高めることができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態のゲームシステム1の構成は、第1の実施形態と同様であるので、その説明を適宜省略し、本実施形態において特徴的な処理について説明する。
第1の実施形態では、抽選により選択された複数枚(例えば、14枚)のカードのすべてについて、基本的に各カードの情報が表示されている(即ち、開示されている)ものとして説明したが、一部のカードのカード情報を非開示としたり、カード情報のうちの一部の情報のみを開示としてもよい。
例えば、抽選処理部311の提示部312は、抽選により選択される複数のカードのうち少なくとも一部のカードについて、一部または全部の情報を非開示にして提示する。
図12は、本実施形態に係るカード抽選画面に表示されるカード抽選画像の一例を示す図である。図12に示す例では、3枚目の選択の対象となる選択肢の一部について、カード情報が非開示となっている。具体的には、図1に示すカードI、カードM、及びカードNに対応する箇所が「?」となっており、その箇所に抽選で選択されたカードが何のカードであるか分からないようになっている。
また、2枚目の選択の対象となる選択肢の一部も、カード情報が非開示となっているが、カード情報の一部の情報のみが開示されている。具体的には、図1に示すカードC及びカードEに対応する箇所が「?」となっているが、「★」マーク(★の数でレアリティを示している)によってそのカードのレアリティのみが分かるように表示されている。なお、開示される一部の情報としては、レアリティの他に、属性や攻撃力等の特定のパラメータであってもよい。このように、カード情報の一部または全部が非開示のカードが選択肢に含まれる場合、ユーザは、開示されているカードに所望のカードが無かった場合に、これら非開示のカードに望みをかけて選択することもできる。
なお、提示部312は、一部または全部の情報を非開示としたカードは、ユーザの選択操作により選択が確定した以降に、その全部の情報を開示する。例えば、図4に示す選択確認画面GP10が表示されている時点でも選択が確定していないため、カード情報の一部または全部を非開示としたカードは同様に非開示となっている。ユーザが選択確定ボタンB1に対してタップ操作すると、選択が確定するため、提示部312は、非開示であった情報を開示してもよい。或いは、提示部312は、所定数(例えば、3枚)のすべてが選択された後に、該選択されたカードがユーザに付与される時点で、非開示であった情報を開示してもよい。
また、抽選処理部311は、カード情報の全部を非開示としているカードも、他のカード(カード情報に一部または全部を開示しているカード)と同様に事前(カード抽選画面に表示される前)に抽選されて、何のカードであるかを確定している。しかし、それに限られるものではなく、抽選処理部311は、カード情報の全部を非開示としているカードについては、事前に抽選を行わずに、ユーザが選択した時点で抽選を行い、何のカードであるかを確定してもよい。
なお、提示部312は、抽選の回数に基づいて、少なくとも一部のカードについて開示する情報または非開示とする情報を変更してもよい。ここで、抽選の回数とは、前述したように1回の抽選でユーザが所定数(例えば、3枚)のカードを取得できる抽選の回数である。
例えば、抽選の回数が多くなるにつれ、高価値のカードの排出確率が上がるなど、回数が多くなるにつれてユーザに対するメリットが大きくなる抽選(ステップアップ)の場合、提示部312は、抽選の回数が多くなるにつれて、非開示のカードの数を少なくしもよい(つまり、最初非開示であったカードを、抽選の度に徐々に開示していってもよい)。または、提示部312は、抽選の回数が多くなるにつれて、非開示のカードにおいて、開示される一部の情報の量を多くしてもよい。
図13は、ステップアップしたカード抽選画面の例を示す図である。例えば、図12に示す例がN回目(Nは自然数)の抽選であった場合、N+1回目の抽選では、図13に示すように非開示とする情報が変更される。例えば、N回目の抽選で非開示となっていたカードNが、N+1回目の抽選では開示となっている。また、図1に示すカードCに対応する箇所が、N+1回目の抽選ではレアリティしか情報が開示されていなかったが、N+1回目の抽選では攻撃力のパラメータ(ここでは、「1600」)が加えられて開示されている。抽選の回数が多くなるにつれて、最終的にはすべてのカード情報が開示されてもよい。また、最初はすべてのカードが非開示であってもよい。このように抽選の回数に応じて開示する情報を多くしてゆくと所望のカードを取得し易くなるため、ユーザが継続して抽選を行う意欲を増すようにすることができる。
なお、提示部312は、抽選の回数に代えて、ユーザに付与されたカードの枚数(ユーザIDと関連付けられたカードの数)に基づいて、少なくとも一部のカードについて開示する情報または非開示とする情報を変更してもよい。ユーザに付与されたカードの枚数が多くなることは、上述した抽選の回数が多くなることに相当する。この場合も同様に、ユーザに付与されたカードの枚数に応じて、開示する情報を多くしてゆくと所望のカードを取得し易くなるため、ユーザが継続して抽選を行う意欲を増すようにすることができる。
また、図14は、本実施形態に係る抽選データのデータ例を示す図である。図示する抽選データは、カード情報の開示/非開示フラグが追加されている点が、図10に示す抽選データのデータ例と異なる。本実施形態では、抽選処理部311は、抽選の回数、またはユーザに付与されたカードの枚数(ユーザIDと関連付けられたカードの数)に基づいて、このカード情報の開示/非開示フラグを制御し、このカード情報の開示/非開示フラグを含む抽選データに基づく抽選結果情報を通信部32を介してユーザ端末10へ送信する。これにより、ユーザ端末10において、抽選結果情報に基づくカード抽選画面に、抽選により選択される複数のカードと、該複数のカード間の関連付けを示すルート情報とが表示されるとともに、カード情報の開示/非開示フラグに基づいてカード情報の表示/非表示が行われる。
〔第2の実施形態のまとめ〕
以上説明してきたように、本実施形態に係るゲームサーバ30(ゲーム装置の一例)において、提示部312は、抽選により選択される複数のカード(オブジェクトの一例)のうち少なくとも一部のカードについて、一部または全部の情報を非開示にして提示する。
これにより、ゲームサーバ30は、情報の一部または全部が非開示のカードを選択肢に含むことにより、情報が開示されているカードにユーザの所望のカードが無かった場合に、非開示のカードに望みをかけてユーザが選択することもできるため、ゲームにおける抽選の趣向性を高めることができる。
例えば、提示部312は、抽選の回数、またはユーザを識別するための識別情報(例えばユーザID)と関連付けられたカード(オブジェクトの一例)の数(即ち、ユーザに付与されたカードの数)に基づいて、少なくとも一部のカードについて開示する情報または非開示とする情報を変更してもよい。
これにより、ゲームサーバ30は、抽選を行うほどカードに開示される情報が多くなり所望のカードを取得し易くなるため、ユーザが継続して抽選を行う意欲を増すようにすることができる。
なお、提示部312は、1回目の抽選では1枚目の選択肢のみのカード情報が開示され、2回目の抽選では2枚目の選択肢までカード情報が開示され、3回目の抽選では3枚目の選択肢まで(要するにすべての選択肢)が開示されるように、抽選の回数によって開示する段階を異ならせてもよい。つまり、提示部312は、抽選の回数が多くなるにつれて、カード情報が開示される選択肢が1枚目の選択肢のみ、2枚目の選択肢まで、3枚目の選択肢まで(要するにすべての選択肢)というように段階的に増加させてもよい。これにより、抽選を行うほど、逆ツリー構造の分岐の先までカードの情報が見通せるようになる。
このように、抽選により選択される複数のカード(オブジェクトの一例)は、複数の段階に区分けされ、予め設定された段階の順にしたがって選択可能であり、提示部312は、抽選の回数、またはユーザを識別するための識別情報(例えばユーザID)と関連付けられたカードの数(即ち、ユーザに付与されたカードの数)に基づいて、段階ごとに情報の開示または非開示を決定してもよい。
これにより、ゲームサーバ30は、抽選を行うほど、情報が開示されるカードが段階ごとに多くなり所望のカードを取得し易くなるため、ユーザが継続して抽選を行う意欲を増すようにすることができる。
なお、抽選により選択される複数のカード(オブジェクトの一例)が多数(例えば、15)の段階に区分けされていてもよい。その場合、1度にすべての段階のカード(選択肢)をカード抽選画面に表示しきれないため、提示部312は、ユーザが選択操作をする段階を含む一部の段階のみが表示されるようにし、ユーザが選択するにしたがって表示される部分がスクロールするようにしてもよい。この場合、表示されていない部分のカードが非開示のカードに相当するようにしてもよい。
また、提示部312は、逆に抽選の回数を多くするにつれて、非開示とする情報を増やしてもよい。その代わり、抽選されるカードのレアリティ等の価値を高いものとしてもよい。そのようにすることで、ユーザに対して取得できるカードへの期待感を与えることができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態のゲームシステム1の構成は、第1の実施形態と同様であるので、その説明を適宜省略し、本実施形態において特徴的な処理について説明する。
上述した第1及び第2実施形態では、ルート情報が示すルートにおいて、一旦分岐したルートが再合流することは無かったが、再合流するルートが設定されてもよい。図15は、本実施形態に係るカード抽選画面に表示されるカード抽選画像の一例を示す図である。図示する例では、カードBからカードDへの再合流のルートと、カードEからカードMへの再合流のルートがある点が、図1に示す例と異なる。つまり、カードMは、図1に示す例ではカードFを経由するのみのルートであったが、図15に示す例ではカードEを経由することもできるようになっている。カードDも同様に、図1に示す例ではカードAを経由するのみのルートであったが、図15に示す例ではカードBを経由することもできるようになっている。このように再合流のルートを設けると、カードの選択に複数の経由ルートが存在するようになる。このようにすることで、ユーザがカードを選択する際のルート選択の幅を広げることができる。
また、図15に示す例では、1枚目、2枚目、3枚目などとN枚目ごとに選択可能なカードが決められていたが、特にそのような選択の順番が決められていなくてもよい。図16は、選択の順番が決められていない場合のカード抽選画面に表示されるカード抽選画像の一例を示す図である。図示する例では、カードDからカードEへの再合流のルートと、カードBからカードNへの再合流のルートと、カードNからカードMへの再合流のルートとがある。このような場合、例えば、上述した1枚目、2枚目、3枚目の選択の段階の順とは関係なく、カードA、カードD、カードEの順に選択することも、カードB、カードN、カードMの順に選択することも可能である。また、カードEは2番目(カードB、カードEの順)に選択することも3番目(カードA、カードD、カードEの順)に選択することも可能である。このようにすることで、ユーザがカードを選択する際のルート選択の幅をさらに広くすることができる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。本実施形態のゲームシステム1の構成は、第1の実施形態と同様であるので、その説明を適宜省略し、本実施形態において特徴的な処理について説明する。
上記実施形態では、1回の抽選で3枚のカードを選択することを前提としていたが、1枚単位に分けて何回も抽選ができるようにしてもよい。その場合、例えば1回の抽選に対する対価も1/3としてもよい。また、逆に対価を多くして選択できる回数を多くしてもよい。例えば、3枚選択した後に、追加で所定の料金の支払いやゲーム内通貨の消費をすることにより、さらに4枚目(或いは、さらに「5枚目、6枚目・・・)のカードを選択できるようにしてもよい。その場合、これ以上選択先となるルートが無くなった場合には、スタートに戻ってループするようにしてもよい。その場合、既に選択済みのカードは飛ばした次のカードを選択可能としてもよい。
図17は、本実施形態に係るカード抽選画面におけるカードの選択例を説明する図である。図示する例では、1枚目にカードA、2枚目にカードD、3枚目にカードIの順にユーザが選択した後、追加で所定の料金の支払いやゲーム内通貨の消費により、さらに1枚選択可能となる。しかし、カードIの後はこれ以上選択先のルートが無いため、スタートに戻る。この場合、カードBと、既に選択済のカードAを飛ばしたカードCと、既に選択済のカードA及びカードDを飛ばしたカードJとの3枚が選択可能な選択肢となる。図示する例では、4枚目としてカードCが選択されている。このようにすると、抽選の回数によっては欲しいカードをすべて取得することも可能となる。よって、本実施形態によれば、ユーザが抽選を行う意欲を増すようにすることができる。また、追加で所定の料金の支払いやゲーム内通貨の消費によって抽選を繰り返してゆくと、抽選されたカードのすべて(例えば、14枚のカードのすべて)を取得することも可能となる。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態を説明する。本実施形態のゲームシステム1の構成は、第1の実施形態と同様であるので、その説明を適宜省略し、本実施形態において特徴的な処理について説明する。
本実施形態では、カード抽選画面に表示される複数のカード間の関連付けを変更可能な例を説明する。本実施形態に係る提示部312は、所定の変更条件を満たした場合、提示した複数のカード間の関連付けを変更する。
例えば、図1に示すカード抽選画面において、所定の変更条件が満たされた場合、14枚のカードの一部または全部の配置をシャッフルして並べ替えることができる。シャッフルが可能となる所定の変更条件とは、例えば、所定の料金の支払いやゲーム内通貨の消費等、対価を必要とするものであってもよい。例えば、所定の料金の支払いやゲーム内通貨の消費によってシャッフルを実行させるためのシャッフルボタンがカード抽選画面に表示され、このシャッフルボタンに対してユーザが操作することにより、シャッフルが行われてもよい。なお、対価を必要とせずに、予め設定されたシャッフル実行可能条件にしたがってシャッフルが実行可能となってもよい。シャッフル実行可能条件は、抽選回数に対する頻度(例えば、5回抽選に対して1回など)、所定の日にちごと(例えば、1日に1回)、等で実行可能となる条件であってもよい。または、ランダムにシャッフルが実行可能になってもよい。または、常時、シャッフルが実行可能であってもよい。また、シャッフル可能な回数には制限が設けれられてもよい。また、1枚目の選択肢、2枚目の選択肢、3枚目の選択肢のそれぞれの中で、シャッフルが行われてもよい。
なお、提示部312は、複数のカード間の関連付けを変更する場合、カードの配置をシャッフルして並べ替えるのに代えて、または加えて、ルート情報をシャッフルして変更してもよい。例えば、提示部312は、カードの配置はそのままでカード間のルート情報のみを変更しもよいし、カードの配置及びカード間のルート情報の両方を変更してもよい。
例えば、図1に示すカードの配置及びルート情報では、カードGとカードNの両方がユーザの所望のカードであった場合、どちらか一方しか取得できないことになるが、このカードの配置やルート情報をシャッフルして変更することで、シャッフルした結果によっては両方とも取得できる可能性もある。
このように、本実施形態では、提示部312は、所定の変更条件を満たした場合、提示した複数のカード間の関連付けを変更することにより、ユーザに対して所望のカードを取得できる期待感を与えることができる。また、シャッフルした結果によっては、シャッフル前よりもユーザにとって好ましくない結果となる場合もある。よって、シャッフルを行うか否か、またはシャッフルを行うタイミング等をユーザは考える必要があり、ゲームにおける抽選の趣向性を高めることができる。
[第6の実施形態]
次に、本発明の第6の実施形態を説明する。本実施形態のゲームシステム1の構成は、第1の実施形態と同様であるので、その説明を適宜省略し、本実施形態において特徴的な処理について説明する。
本実施形態では、ユーザがカードを選択する際に特定のルートを通過することで特典が付与される例を説明する。
図18は、本実施形態に係るカード抽選画面に表示されるカード抽選画像の一例を示す図である。図示する例では、カードBからカードEへのルート上に特典として抽選チケットが設定されている。また、カードCからカードHへのルート上に特典として回復アイテムが設定されている。付与部315は、特典付与部としても機能を有し、ユーザの選択操作に基づいて特典が設定されているルートを介して複数のカードが順に選択された場合、そのルート上に設定されている特典をユーザに付与する。特典とは、例えばおまけに相当するものであり、抽選チケットや回復アイテムといった各種アイテムであってもよいし、それに限らず、何らかのメリットが得られるものであってもよい。例えば、特典は、抽選を行うための対価が半分になる、非開示のカード情報が開示される、シャッフルの権利が付与される等であってもよい。
図19は、本実施形態に係る特典データのデータ例を示す図である。図示する特典データは、ルートIDと、ルート情報と、特典とが関連付けられている、ルートIDは、ルートを識別するための識別情報である。ルート情報は、そのルートIDのルート情報(ルート情報で繋がっているカードの選択肢ID)が格納される。特典には、特典が設定されているルートのみに、設定されている特典を示す情報(例えば、アイテムの場合にはアイテムID)が格納されている。この特典データは、抽選データ記憶部355に抽選データに加えて記憶されている。付与部315は、特典データを参照して、ユーザの選択操作に応じてユーザが選択したカードの選択順が、特典が設定さているルートを介している場合、そのルートに設定されている特典を付与する。
このように、ルート情報(関連付け情報の一例)は、選択された一のカード(オブジェクトの一例)から次に選択可能なカードへのルート(経路)を示す情報であり、付与部315(特典付与部)は、特定のルートを介して複数のカードが順に選択された場合、該特定の経路に設定されている特典を付与する。これにより、ゲームサーバ30は、抽選により選択された複数のカードのうち付与されるカードをユーザに順に選択させるだけでなく、選択する際のルートによって特典も付与するため、ゲームにおける抽選の趣向性を高めることができる。
[変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の第1〜4の実施形態において説明した各構成は、任意に組み合わせることができる。
なお、上記実施形態において、図1〜3、図12〜13、図15〜18に示す例では、ルート情報が一方向へのルート(即ち、一方通行のルート)のみであって、該一方向への順でしか選択できなかったが、双方向へ通行可能なルートが含まれてもよい。
また、上記実施形態では、抽選により選択されたカードが逆ツリー構造(下から上へ分岐してゆく階層構造)で配置される例を示したが、配置の仕方はこれに限られるものではなく任意の配置とすることができる。例えば、ツリー構造(上から下へ分岐してゆく階層構造)でカードが配置されてもよいし、右から左または左から右へ分岐してゆく階層構造でカード配置されてもよい。また、中心から放射状に分岐してゆく階層構造でカードが配置されてもよい。
また、上記実施形態では、ゲームサーバ30の記憶部35が、ユーザデータ記憶部351と、カードマスタデータ記憶部352と、所持カードデータ記憶部353と、アイテムデータ記憶部354と、抽選データ記憶部355とを備えている構成を説明したが、記憶部35が備える各記憶部の一部、または、各記憶部に記憶されているデータの一部は、ユーザ端末10の記憶部15にも記憶されてもよい。例えば、記憶部35には、ゲームサーバ30とネットワークNWを介して接続される複数のユーザ端末10のそれぞれでプレイするユーザのデータが記憶されており、そのうち各ユーザのデータ(例えば、各ユーザのユーザデータ及び所持カードデータ)は、各ユーザのユーザ端末10のそれぞれの記憶部15に記憶されてもよい。つまり、ゲームサーバ30には、ゲームに登録されているすべてのユーザのデータが記憶され、ユーザ端末10には、各ユーザのデータが記憶されてもよい。この場合、ゲームサーバ30に記憶されているデータとユーザ端末10に記憶されているデータとは、所定の契機で同期が行われる。
また、上述のゲーム制御部110またはサーバ制御部310の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりゲーム制御部110またはサーバ制御部310としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、上述のゲーム制御部110またはサーバ制御部310の一部または全部の機能を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
また、上記実施形態では、ゲームサーバ30が抽選処理を行う構成を説明したが、ユーザ端末10が抽選処理を行う構成としてもよい。例えば、ユーザ端末10で実行されるゲームの処理がユーザ端末10で独立して(スタンドアローンで)行われるような場合、ユーザ端末10で抽選処理を行う機能構成として、上記実施形態で説明した抽選処理部311、ユーザデータ記憶部351、カードマスタデータ記憶部352、所持カードデータ記憶部353、アイテムデータ記憶部354、抽選データ記憶部355等に相当する構成の一部または全部をユーザ端末10が備えてもよい。
また、上述した、ゲームサーバ30が備えるサーバ制御部310の機能の一部または全部を、ゲームサーバ30以外の他の装置で行ってもよい。例えば、サーバ制御部310の機能の一部または全部を、ゲームサーバ30と通信接続される他のサーバ装置(不図示)で行ってもよい。
[付記]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
(付記1)本発明の一態様に係るゲーム装置(30、10)は、抽選により選択される複数のオブジェクト(例えば、カード)と、該複数のオブジェクト間の関連付けを示す関連付け情報(例えば、ルート情報)に基づく該オブジェクト間の関連付けを視認可能な情報とを提示する提示部(312、S102)と、前記提示部により提示される複数のオブジェクトのうちから、ユーザの操作に基づいてオブジェクトを順に選択する選択部(313、S104、S110)と、直前に選択されたオブジェクトと他のオブジェクトとの関連付け情報に基づいて、次に選択可能なオブジェクトを決定する選択肢決定部(314、S106)と、前記選択部により選択されたオブジェクトと前記ユーザを識別するための識別情報(例えば、ユーザID)とを関連付けるオブジェクト付与部(315、S114)と、を備える。
付記1の構成によれば、ゲーム装置は、抽選により選択された複数のオブジェクトのうちユーザに付与されるオブジェクトをユーザが順に選択する際に、直前に選択されたオブジェクトと他のオブジェクトとの関連付け情報に基づいて次に選択可能なオブジェクトを決定するため、関連付け情報によって制限された選択肢の中でユーザがより良いオブジェクトを選択することとなり、ゲームにおける抽選の趣向性を高めることができる。
(付記2)また、本発明の一態様は、付記1に記載のゲーム装置であって、前記選択部は、ユーザの操作に基づいてオブジェクトを順に選択することにより所定数のオブジェクトを選択する。
付記2の構成によれば、ゲーム装置は、ユーザ自身が選択した所定数のオブジェクトをユーザに付与するため、ユーザが所望のオブジェクトを取得できる可能性が高くなり、ユーザの抽選を行う意欲を高めることができる。また、ゲーム装置は、ユーザが取得できるオブジェクト(例えば、1回の抽選で取得できるオブジェクト)を所定数に制限することで、制限が無い場合と比べて選択の重要度が増すため、趣向性を高めることができる。
(付記3)また、本発明の一態様は、付記1または付記2に記載のゲーム装置であって、前記抽選により選択される複数のオブジェクトは、複数の段階に区分けされ、予め設定された前記段階の順にしたがって選択可能である。
付記3の構成によれば、ゲーム装置は、抽選されたオブジェクト全体から所定数のオブジェクトを選択させるのではなく、段階ごとに区分けされたオブジェクトの中から段階の順にオブジェクトを選択させるため、ユーザが各段階においてそれ以降の段階で選択し得るカードのルートも考慮しながらカードを選択してゆくこととなり、ゲームにおける抽選の趣向性を高めることができる。
(付記4)また、本発明の一態様は、付記1から付記3のいずれか一に記載のゲーム装置であって、前記提示部は、前記抽選により選択される複数のオブジェクトのうち少なくとも一部のオブジェクトについて、一部または全部の情報を非開示にして提示する。
付記4の構成によれば、ゲーム装置は、情報の一部または全部が非開示のオブジェクトを選択肢に含むことにより、情報が開示されているオブジェクトにユーザの所望のオブジェクトが無かった場合に、非開示のオブジェクトに望みをかけてユーザが選択することもできるため、ゲームにおける抽選の趣向性を高めることができる。
(付記5)また、本発明の一態様は、付記4に記載のゲーム装置であって、前記提示部は、前記抽選の回数、または前記ユーザを識別するための識別情報と関連付けられたオブジェクトの数に基づいて、前記少なくとも一部のオブジェクトについて開示する情報または非開示とする情報を変更する。
付記5の構成によれば、ゲーム装置は、抽選を行うほどオブジェクトに開示される情報が多くなり所望のオブジェクトを取得し易くなるため、ユーザが継続して抽選を行う意欲を増すようにすることができる。
(付記6)また、本発明の一態様は、付記5に記載のゲーム装置であって、前記抽選により選択される複数のオブジェクトは、複数の段階に区分けされ、予め設定された前記段階の順にしたがって選択可能であり、前記提示部は、前記抽選の回数、または前記ユーザを識別するための識別情報と関連付けられたオブジェクトの数に基づいて、前記段階ごとにオブジェクトの情報の開示または非開示を決定する。
付記6の構成によれば、ゲーム装置は、抽選を行うほど、情報が開示されるオブジェクトが段階ごとに多くなり所望のオブジェクトを取得し易くなるため、ユーザが継続して抽選を行う意欲を増すようにすることができる。
(付記7)また、本発明の一態様は、付記1から付記6のいずれか一に記載のゲーム装置であって、前記提示部は、所定の変更条件が満たされた場合、提示した複数のオブジェクト間の関連付けを変更する。
付記7の構成によれば、ゲーム装置は、オブジェクト間の関連付けを変更可能とすることにより、ユーザに対して所望のカードを取得できる期待感を与えることができる。また、オブジェクト間の関連付けを変更した結果によっては、変更前よりもユーザにとって好ましくない結果となる場合もあるため、ゲーム装置は、オブジェクト間の関連付けの変更を行うか否か、または変更を行うタイミング等をユーザは考える必要があり、ゲームにおける抽選の趣向性を高めることができる。
(付記8)また、本発明の一態様は、付記1から付記7のいずれか一に記載のゲーム装置であって、前記関連付け情報(例えば、ルート情報)は、選択された一のオブジェクトから次に選択可能なオブジェクトへの経路(例えば、ルート)を示す情報であり、特定の経路を介して複数のオブジェクトが順に選択された場合、前記特定の経路に設定されている特典を付与する特典付与部(315)、を備える。
付記8の構成によれば、ゲーム装置は、抽選により選択された複数のオブジェクトのうち付与されるオブジェクトをユーザに順に選択させるだけでなく、選択する際の経路によって特典も付与するため、ゲームにおける抽選の趣向性を高めることができる。
(付記9)また、本発明の一態様は、コンピュータを、付記1から付記8のいずれか一に記載のゲーム装置として機能させるためのプログラムである。
付記9の構成によれば、プログラムは、抽選により選択された複数のオブジェクトのうちユーザに付与されるオブジェクトをユーザが順に選択する際に、直前に選択されたオブジェクトと他のオブジェクトとの関連付け情報に基づいて次に選択可能なオブジェクトを決定するため、関連付け情報によって制限された選択肢の中でユーザがより良いオブジェクトを選択することとなり、ゲームにおける抽選の趣向性を高めることができる。