JP2019078697A - 液面検出装置 - Google Patents

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えみい 粉川
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政稔 市村
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雅博 渡辺
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Abstract

【課題】液体の混合割合を検出可能でありながら、安価な液面検出装置を提供すること。【解決手段】液面検出装置(20)は、液体(12)を貯留する容器(11)の上部に設けられ振動を発生させることができる振動発生部(30)と、振動発生部(30)に上端部が固定され振動発生部(30)で発生させた振動を伝えることができる伝搬体(40)と、を有する。伝搬体(40)は、振動発生部(30)から下方に向かって延びる第1伝搬部(50)と、第1伝搬部(50)の下端から略水平方向又は斜め下方に延びる第2伝搬部(42)と、からなる。第1伝搬部(50)は、振動発生部(30)から発生された振動の一部を振動発生部(30)に向かって反射可能な反射壁部(51a)を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、伝搬体に伝達される振動により、容器に貯留された液体の液面高さを検出する液面検出装置に関する。
多くの車両には、液体燃料が貯留される燃料タンクが搭載されている。このような燃料タンクに液面検出装置が搭載されることがある。液面検出装置に備えられた伝搬体に振動を伝達させ、反射に要した時間から、液体燃料の液面高さを検出することができる。検出された液面高さから、液体燃料の残量を検出することができる。液面検出装置に関する従来技術として、特許文献1に開示される技術がある。
特許文献1に開示された液面検出装置は、液体を貯留する容器の上部に設けられ振動を発生させることができる振動発生部と、この振動発生部に上端部が固定され前記振動発生部で発生させた振動を伝えることができる伝搬体と、を有する。
一方、一部の車両において、燃料に含まれるアルコール濃度を検出可能な、燃料性状判定装置が搭載されている。燃料性状判定装置に関する従来技術として、特許文献2に開示される技術がある。
特許文献2に開示される燃料性状判定装置は、アルコール濃度を検出可能なアルコール濃度検出センサを含む。
平4−86525号公報 特開2010−223732号公報
本発明者らは、より少ない部品によって燃料に含まれるアルコール濃度を検出しようとしたところ、アルコール濃度によって振動の伝達速度が異なるとの知見を得た。このため、振動発生部及び伝搬体が備えられた液面検出装置によって、アルコール濃度を検出することについて研究を行った。
図11は、従来の液面検出装置を用いてアルコール濃度を検出する際の概要を説明する図である。図11(a)を参照する。液面検出装置120は、振動を発生させることができる振動発生部130と、この振動発生部130に上端部が固定され振動発生部130で発生させた振動を伝えることができる伝搬体140と、を有する。伝搬体140は、振動発生部130から発生された振動の一部を振動発生部130に向かって反射可能な反射壁部151aを有している。
振動発生部130によって発生した振動は、伝搬体140の内部及び表面を伝わる。ここで、伝搬体140の内部を伝わる振動波を内部伝搬波Wiといい、伝搬体140の表面を伝わる振動波を表面波Wsという。振動発生部130から振動を発生させた時間をt0とする。
図11(b)を参照する。内部伝搬波Wiは、表面波Wsよりも速く進む。内部伝搬波Wiは、反射壁部151aによって振動発生部130に向かって反射される。
図11(c)を参照する。反射された内部伝搬波Wiは、振動発生部130まで到達する。内部伝搬波Wiが振動発生部130に到達した時間をt1とする。振動発生部130は、時間t1で内部伝搬波Wiが戻ってきたことを検知する。
図11(d)を参照する。伝搬体140の下端部まで到達した表面波Wsの一部は、振動発生部130に向かって反射される。また、伝搬体140の下端部まで到達した表面波Ws’の一部は、伝搬体140の下端に沿って進む。
図11(e)を参照する。伝搬体140の下端に沿って進んだ表面波Ws’は、伝搬体140の下端部の側面にて反射される。
図11(f)を参照する。反射された表面波Wsは、振動発生部130まで到達する。表面波Wsが振動発生部130に到達した時間をt2とする。振動発生部130は、時間t2で表面波Wsが戻ってきたことを検知する。
図11(g)を参照する。反射された表面波Ws’は、振動発生部130まで到達する。表面波Ws’が振動発生部130に到達した時間をt3とする。振動発生部130は、時間t3で表面波Ws’が戻ってきたことを検知する。
ガソリンに含まれるエタノールの割合によって、表面波Ws、Ws’の伝わる速度が異なる。このため、t3とt2との差から、ガソリンに含まれるエタノールの割合を導き出すことができる。
しかし、従来の液面検出装置を用いてアルコール濃度を検出する場合には、次図において説明する問題があることが分かった。
図12を併せて参照する。図12は、従来の液面検出装置を用いてアルコール濃度を検出する際の問題点について説明する図である。図12(a)を参照する。図12(a)には、振動発生部130が検知した振動波を記録した線図であり、横軸は時間を示し、縦軸は振幅を示している。
振動発生部130が振動を発生したt0、内部伝搬波Wiが入力されたt1、表面波Ws、Ws’が入力されたt2、t3において波形が記録される。t3とt2との差であるTxから、ガソリンに含まれるエタノールの割合を導き出すことができる。
表面波Ws、Ws’の速度は、ガソリンの濃度が高く、エタノールの濃度が低いほど速い。このため、t3とt2との差であるTxは、ガソリンが100%であるときに最も短くなる。
図12(b)を併せて参照する。図12(b)は、振動発生部130に入力された波を電圧値に変換した線図である。
ここで、ガソリンの割合によっては、Txが短いため、t2とt3とを個別に検出できないことが分かった。
仮に、これらの電圧値を個別に検出できるような受信回路を用いた場合には、高価な回路が必要になり、液面検出装置が高価なものとなる。
本発明は、液体の混合割合を検出可能でありながら、安価な液面検出装置の提供を課題とする。
請求項1による発明によれば、液体を貯留する容器の上部に設けられ振動を発生させることができる振動発生部と、この振動発生部に上端部が固定され前記振動発生部で発生させた振動を伝えることができる伝搬体と、を有する液面検出装置において、
前記伝搬体は、前記振動発生部から下方に向かって延びる第1伝搬部と、この第1伝搬部の下端から略水平方向又は斜め下方に延びる第2伝搬部と、からなり、
前記第1伝搬部は、下端部よりも上方の位置において前記上端部に対向するように設けられ、前記振動発生部から発生された前記振動の一部を前記振動発生部に向かって反射可能な反射壁部を有していることを特徴とする液面検出装置が提供される。
請求項1に係る発明では、振動を伝えることができる伝搬体は、第1伝搬部と、この第1伝搬部の下端から略水平方向又は斜め下方に延びる第2伝搬部と、を一体的に備えている。振動発生部で発生し伝搬体の表面を伝わる表面波は、第1伝搬部の下端部、及び、第2伝搬部の先端部で反射され、再び振動発生部に到達する。表面波が伝わる速度は、液体の混合割合によって異なる。このため、第1伝搬部の下端部及び第2伝搬部の先端部で反射された表面波が振動発生部に戻ってくるまでの時間の差から、液体の混合割合を検出することができる。このとき、一方の表面波は、第2伝搬部の先端によって反射された表面波である。第2伝搬部を往復する分、第1伝搬部の下端部によって反射された表面波よりも遅くに振動発生部に到達する。第2伝搬部を設け、振動発生部まで戻るのに必要な時間を長くすることにより、第1伝搬部の下端部によって反射された表面波が振動発生部まで戻るのに必要な時間との差を大きくすることができる。このため、安価な回路を用いた場合であっても、確実にそれぞれの表面波を個別に検出することができる。液体の混合割合を検出可能でありながら、安価な液面検出装置を提供することができる。
本発明の実施例1による液面検出装置が取付られた燃料容器の断面図である。 図1の2部拡大図である。 図1に示された液面検出装置のうち伝搬体を伝わる振動を経過時間と共に説明した図である。 図3で示された振動及び経過時間を回路出力との関係に置き換えることを説明する図である。 図1で示された燃料容器の液面高さを検出する方法を説明した図である。 図1で示された伝搬体のうち第1伝搬部の表面を伝わる振動の往復時間と液面高さとの関係を示した図である。 図1に示された第1伝搬部の内部伝搬波の往復時間と液体温度との関係を示した図である。 図1で示された伝搬体のうち第2伝搬部の表面を伝わる振動の往復時間と液体高さとの関係を示した図である。 異なる液体温度における伝搬体の表面を伝わる振動の往復時間と液体の混合割合との関係を示した図である。 本発明の実施例2による液面検出装置が取り付けられた燃料容器の断面図である。 従来の液面検出装置を用いてアルコール濃度を検出する際の概要を説明する図である。 従来の液面検出装置を用いてアルコール濃度を検出する際の問題点について説明する図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、説明中、左右とは図面を基準として左右、を指す。また、図中Upは上、Dnは下、Leは左、Riは右を示している。
<実施例1>
図1を参照する。液面検出装置20は、車両に搭載される燃料タンク11(容器11)内に配置され、燃料タンク11内に貯留された液体燃料12(液体12)の液面高さを検出する。乗員は、検出された液面高さから、液体燃料12の残量を知ることができる。加えて、液面検出装置20は、ガソリン及びエタノールからなる液体燃料12の混合割合を検出する。混合割合から、液体燃料12が好ましいものであるか否かを検出することができる。
なお、本発明において、液体燃料12の混合割合とは、ガソリン100%及びエタノール100%の場合も含む。
燃料タンク11は、下方に向かって突出したタンク凸部11aを有している。
液面検出装置20は、液体を貯留する燃料タンク11の上部に設けられ振動を発生させることができる振動発生部30と、この振動発生部30に上端部が固定され振動発生部30で発生させた振動を伝えることができる伝搬体40と、を有する。
図2を参照する。振動発生部30は、燃料タンク11の上部に締結部材31、31を介して固定されたケース32を有している。ケース32は、上面が蓋体33によって閉じられている。ケース32には、制御基板34と、この制御基板34にリード線35を介して接続された圧電素子36と、が収納されている。
制御基板34には、所定周期で入力される駆動信号に応じて圧電素子36に電圧を印可する送信回路部37と、圧電素子36から出力される電圧を検出する受信回路部38と、この受信回路部38の検出した検出信号が送られ液体燃料12(図1参照)の混合割合を特定する特定部39と、が実装されている。
圧電素子36は、送信回路部37から電圧を印可されることにより振動すると共に、伝搬体40から反射された振動を検出し電圧に変換する。
圧電素子36は、上下に延びる伝搬体40の中心線CLに対してオフセットして設けられている。上下方向を基準として、圧電素子36の一端は、伝搬体40の上端部に重なり、他端は、伝搬体40の上端部とは重ならない。
特定部39は、例えばマイクロコンピュータ(マイコン)によって構成されている。特定部39は、CPU(Central Processing Unit)等で構成される処理部と、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等で構成される記憶部と、を備える。
図1を参照する。伝搬体40は、角柱状の樹脂によって構成されている。採用される樹脂は、例えば、ポリフェニレンスルファイド(PPS)が用いられる。なお、樹脂材料は、振動を伝えることができるものであればその他の素材を採用してもよく、ポリフェニレンスルファイドに限定されない。
伝搬体40は、振動発生部30から下方に向かって延びる第1伝搬部50と、この第1伝搬部50の下端から略水平方向に延びタンク凸部11aの内部に位置する第2伝搬部42と、からなる。
第1伝搬部50は、下端部よりも上方の位置において略水平方向に向かって欠肉状に形成された欠肉部51を有する。
欠肉部51は、略U字状を呈し、略水平方向に延びる上壁部51aと、この上壁部51aの先端から下方に延びる底部51bと、この底部51bの下端から上壁部51aに沿って延びる下壁部51cと、を有する。欠肉部51は、第1伝搬部50の左右の側面のうち、上方に振動発生部30が配置されたのとは逆側の側面側に形成されている。
上壁部51aは、上端部に対向するように設けられ、振動発生部30から発生された振動の一部を振動発生部30に向かって反射可能な反射壁部、ということもできる。以下、上壁部51aを、適宜「反射壁部51a」という。
下壁部51cは、上壁部51aに対して、僅かに傾いている。下壁部51cは、底部51bの部分において最も上壁部51aに近く、先端に向かって徐々に上壁部51aから遠ざかる。これにより、伝搬体成形時の型抜きを容易にすることができる。
第2伝搬部42は、第1伝搬部50に対してオフセットして配置された振動発生部30とは逆の方向に延びる。第2伝搬部42の長さをL(m)、受信回路部38(回路)に入力された2つの電圧値をそれぞれ異なるものとして検出するのに必要な間隔をTx(s)、ガソリン100%の際の表面波Wsの速度(液体の表面波Wsの速度)をVLR(m/s)とする。このとき、L≧(VLR×Tx)/2、が成立している。
なお、VLRにガソリン100%の際の表面波Wsの速度を採用したのは、ガソリン及び/又はエタノールが入れられた燃料タンク11の場合、表面波Wsの速度は、ガソリン100%の際に最も速いからである。つまり、液体の表面波Wsの速度VLRは、液体の種類によって取り得る最大値を採用する。
以下に、液面検出装置20の作用について説明する。
図2及び図3(a)を参照する。圧電素子36は、送信回路部37から電圧を印可されることにより振動する。圧電素子36によって発生した振動波において、伝搬体40の内部を伝わる振動波を内部伝搬波Wiといい、伝搬体40の表面を伝わる振動波を表面波Wsという。圧電素子36が第1伝搬部50に対して左右方向にオフセットされていることにより、伝搬体40に内部伝搬波Wiと、表面波Wsと、を発生させることができる。圧電素子36から振動を発生させた時間をt0とする。
内部伝搬波Wiは、横波を含む。内部伝搬波Wiは、表面波Wsよりも速度が速く、液体燃料12の影響を受けて速度が変化しない。一方、内部伝搬波Wiは、液体燃料12の温度によって、速度が変化する。
表面波Wsはレイリー波(気体内で伝搬する表面波)と、漏洩レイリー波(液体内で伝搬する表面波)と、を含む。表面波Wsの速度は、気体内に位置する伝搬体40を伝わる場合に比べて、液体燃料12に浸かる伝搬体40を伝わる場合の方が遅い。理由は、表面波の音速は、接触する気体や液体の密度及び音速によって決まるためである。また、表面波Wsは、液体燃料12の温度によって速度が変化する。更に、表面波Wsは、液体燃料12におけるガソリンとエタノールの混合割合によって速度が変化する。
図3(b)を参照する。内部伝搬波Wiは、表面波Wsよりも速く進む。内部伝搬波Wiは、反射壁部51aによって振動発生部30に向かって反射される。
図3(c)を参照する。反射された内部伝搬波Wiは、圧電素子36(振動発生部30)まで到達する。内部伝搬波Wiが圧電素子36に到達した時間をt1とする。圧電素子36は、時間t1で内部伝搬波Wiが戻ってきたことを検知する。
図3(d)を参照する。伝搬体40の下端部まで到達した表面波Wsの一部は、振動発生部30に向かって反射される。また、伝搬体40の下端部まで到達した表面波Ws’の一部は、第1伝搬部50の下端部で回折し第2伝搬部42に伝わる。
図3(e)を参照する。第2伝搬部42に伝わった表面波Ws’は、第2伝搬部42の先端部にて反射される。
図3(f)を参照する。第1伝搬部50の下端において反射された表面波Wsは、圧電素子36まで到達する。表面波Wsが圧電素子36に到達した時間をt2とする。圧電素子36は、時間t2で表面波Wsが戻ってきたことを検知する。
図3(g)を参照する。第2伝搬部42の先端において反射された表面波Ws’は、圧電素子36まで到達する。表面波Ws’が圧電素子36に到達した時間をt3とする。圧電素子36は、時間t3で表面波Ws’が戻ってきたことを検知する。
図3及び図4(a)を参照する。図4(a)には、振動発生部30が検知した振動波を記録した線図であり、横軸は時間を示し、縦軸は振幅を示している。
圧電素子36が振動を発生したt0、圧電素子36に内部伝搬波Wiが入力されたt1、第1伝搬部50の下端で反射された表面波Wsが入力されたt2、第2伝搬部42の下端で反射された表面波Ws’が入力されたt3において波形が記録される。
図4(b)を併せて参照する。図4(b)は、圧電素子36から出力される電圧を受信回路部38において、検出した線図である。
受信回路部38において、入力される2つの表面波Ws、Ws’の電圧値を異なるものとして検出するには、2つの表面波Ws、Ws’が検出される間隔を十分に空ける必要がある。L≧(VLR×Tx)/2を満たす長さに第2伝搬部42の長さLを設定することにより、第2伝搬部42の先端で反射される表面波Ws’を、第1伝搬部50の下端で反射される表面波Wsに対して十分に遅らせることができる。これにより、受信回路部38において、入力される2つの表面波Ws、Ws’の電圧値を異なるものとして検出することができる。
図4及び図5を参照する。図5(a)は、液面高さがh1である場合の圧電素子36が検出した振動波及びこれに基づいて受信回路部38が検出した電圧値である。図5(b)は、液面高さがh2である場合の圧電素子36が検出した振動波及びこれに基づいて受信回路部38が検出した電圧値である。図5(c)は、液面高さがh3である場合の圧電素子36が検出した振動波及びこれに基づいて受信回路部38が検出した電圧値である。
液面高さh1〜h3は、h1<h2<h3とされている。即ち、h1では、燃料タンク11(図1参照)内の液体燃料12(図1参照)の量が少なく、h3では、燃料タンク11内の液体燃料12の量が多い。
図3及び図5(a)を参照する。液面高さがh1である場合、第1伝搬部50は、全長に対して殆ど液体燃料12と接していない。即ち、第1伝搬部50と液体燃料12が接している割合が少ないため、表面波Wsは、液体燃料12による抵抗を受け速度が遅くなる距離が短い。従って、表面波Wsが第1伝搬部50を往復する時間T2は、短くなる。
図3及び図5(b)を参照する。燃料タンク11に貯留される液体燃料12の液面高さがh1より高いh2である場合、より多くの部位において第1伝搬部50と液体燃料12が接している。より多くの部位が液体燃料12と接するため、液体燃料12による抵抗を受けて、表面波Wsは、速度が遅くなる。従って、表面波Wsが第1伝搬部50を往復する時間T2’は、T2と比べて、長くなる。
図3及び図5(c)を参照する。燃料タンク11に貯留される液体燃料12の液面高さがh2より高いh3である場合、より広い部位において第1伝搬部50と液体燃料12とが接している。より広い部位が液体燃料12と接するため、表面波Wsは、より液体燃料12による抵抗を受ける。従って、表面波Wsが第1伝搬部50を往復する時間T2’’は、T2’と比べ、長くなる。
図5及び図6を参照する。図6は、図5に示された表面波Wsの往復時間と液体燃料12の液面高さとの関係をグラフ化した図である。表面波Wsの往復時間がT2の場合、液面高さは、h1であることが分かる。表面波Wsの往復時間がT2’(T2’>T2)の場合、液面の高さは、h2(h2>h1)であることが分かる。表面波Wsの往復時間がT2’’(T2’’>T2’>T2)の場合、液面の高さは、h3(h3>h2>h1)であることが分かる。
表面波Wsの往復時間と液体燃料12の液面の高さとの関係についてのデータテーブルを、あらかじめ特定部39の回路に記憶させておくことで、表面波Wsの往復時間に基づく液面の高さを特定部39において検出することができる。
なお、表面波Wsの往復時間と液体燃料12の液面の高さとの関係についてのデータテーブルは、液体燃料12の温度に応じて記憶させておくことが望ましい。これにより、液体燃料12の温度に応じたより正確な液面高さを検出することができる。次に、温度の検出について説明する。
図4及び図7を参照する。図7は、液体燃料12の温度がA〜Cである場合において、内部伝搬波Wiが圧電素子36から発せられ、反射壁部51aに反射されて圧電素子36に戻ってくるまでの時間を示している。温度A〜Cの関係は、温度A<温度B<温度Cである。つまり、温度Aが最も低く、温度Cが最も高い。
図7(a)を参照する。液体燃料12の温度が低い温度Aの場合、内部伝搬波Wiは、速度が速く、反射壁部51aで反射され短時間で圧電素子36に到達する。内部伝搬波Wiが圧電素子36に往復されるまでの時間をT1とする。
図7(b)を併せて参照する。液体燃料12の温度がAよりも高い温度Bの場合、内部伝搬波Wiは、液体燃料12の温度が温度Aの場合と比べ、速度が遅い。内部伝搬波Wiが圧電素子36に戻ってくるまでの時間をT1’とすると、T1’は、T1よりも長い。
図7(c)を併せて参照する。液体燃料12の温度が高い温度Cの場合、内部伝搬波Wiは、液体燃料12の温度が温度Bの場合と比べ、速度が遅い。内部伝搬波Wiが圧電素子36に戻ってくるまでの時間をT1’’とすると、T1’’は、T1’よりも長い。
T1、T1’及びT1’’の関係についてのデータテーブルを、あらかじめ特定部39の回路に記憶させておくことで、液体燃料12の温度を検出することができる。これにより、液面高さを検出する際や、液体燃料12の混合比を検出する際に補正を行うことができる。
図8を参照する。図8には、液体燃料12におけるガソリンとエタノールとの混合比を変化させた場合における、圧電素子36が検出した振動波及びこれに基づいて受信回路部38が検出した電圧値が示されている。図8(a)は、ガソリンの割合が100%(エタノールの割合が0%)の場合であり、図8(b)は、ガソリンの割合が50%、エタノールの割合が50%の場合であり、図8(c)はエタノールの割合が100%(ガソリンの割合が0%)の場合である。
表面波Ws及び表面波Ws’の速度は、液体燃料12におけるガソリンとエタノールの混合割合によって変化する。ガソリンの割合が100%(エタノールの割合が0%)である場合に最も速く、エタノールの割合が100%(ガソリンの割合が0%)の場合に最も遅い。
図3及び図8(a)を参照する。ガソリンの割合が100%(エタノールの割合が0%)である場合、表面波Ws’の速度が速い。表面波Wsが圧電素子36まで戻るのに必要な時間t2と、表面波Ws’が圧電素子36まで戻るのに必要な時間t3との差であるTxは、表面波Ws’が第2伝搬部42を往復する時間Tx、ということもできる。ガソリン100%の場合には、表面波Ws’の速度が速く、表面波Ws’が第2伝搬部42を往復する時間Txは、短い。
図3及び図8(b)を参照する。ガソリンの割合が50%、エタノールの割合が50%である場合、ガソリンの割合が100%(エタノールの割合が0%)である場合に比べて、表面波Ws’の速度が遅くなる。表面波Ws’が第2伝搬部42を往復する時間Tyは、Txと比べて、長くなる。
図3及び図8(c)を参照する。エタノールの割合が100%(ガソリンの割合が0%)である場合、ガソリンの割合が50%、エタノールの割合が50%である場合に比べて、表面波Ws’の速度が遅くなる。表面波Ws’が第2伝搬部42を往復する時間Tzは、Tyと比べて、長くなる。
図8及び図9を参照する。図9は、図8に示された表面波Ws’の第2伝搬部42の往復時間とガソリンとエタノールとの混合比との関係を示した線図である。液体燃料12の温度によって、表面波が第2伝搬部を往復する時間は、異なる。温度A〜Cの関係は、温度A<温度B<温度Cである。温度Aが最も低温であり、温度Cが最も高温である。ガソリンとエタノールとの混合割合が同じである場合には、温度が低い方が往復するのに必要な時間が短い。即ち、温度が低いほど表面波Ws、Ws’の速度が速いことが分かる。
液体温度A〜Cに応じたガソリン:エタノール(混合比)の関係についてのデータテーブルを、あらかじめ特定部39の回路に記憶させておくことで、液体燃料12におけるガソリンとエタノールとの混合割合をより正確に検出することができる。
以上に説明した本発明は、以下の効果を奏する。
図1を参照する。振動を伝えることができる伝搬体40は、第1伝搬部50と、この第1伝搬部50の下端から略水平方向に延びる第2伝搬部42と、を一体的に備えている。圧電素子36(振動発生部30)で発生し伝搬体40の表面を伝わる表面波Wsは、第1伝搬部50の下端部で反射され、表面波Ws’は、第2伝搬部42の先端部で反射され、再び振動発生部30に到達する。表面波Ws、Ws’が伝わる速度は、液体の混合割合によって異なる。このため、第1伝搬部50の下端部及び第2伝搬部42の先端部で反射された表面波Ws、Ws’が振動発生部30に戻ってくるまでの時間の差から、液体の混合割合を検出することができる。このとき、一方の表面波Ws’は、第2伝搬部42の先端によって反射された表面波Ws’である。第2伝搬部42を往復する分、第1伝搬部50の下端部によって反射された表面波Wsよりも遅くに振動発生部30に到達する。第2伝搬部42を設け、振動発生部30まで戻るのに必要な時間を長くすることにより、第1伝搬部50の下端部によって反射された表面波Wsが振動発生部30まで戻るのに必要な時間との差を大きくすることができる。このため、安価な受信回路(回路)を用いた場合であっても、確実にそれぞれの表面波Ws、Ws’を個別に検出することができる。液体の混合割合を検出可能でありながら、安価な液面検出装置20を提供することができる。
<実施例2>
次に、本発明の実施例2を図面に基づいて説明する。
図10は、実施例2による液面検出装置20Aが取付られた燃料タンク11Aの断面図であり、上記図1に対応させて表している。
実施例2による液面検出装置20Aにおいては、伝搬体40Aのうち、第2伝搬部42Aが第1伝搬部50の下端部から斜め下方に向かって延びている。その他の基本的な構成については、実施例1による液面検出装置20と共通する。実施例1と共通する部分については、符号を流用すると共に、詳細な説明を省略する。
なお、第1伝搬部50と第2伝搬部42Aとがなす角は、90°〜135°であることが好ましい。
第2伝搬部42Aが第1伝搬部50の下端部から斜め下方に向かって延びている伝搬体40Aを用いた液面検出装置20Aにおいても、本発明所定の効果を得ることができる。
尚、本発明による液面検出装置20は、車両の燃料タンク11に搭載された例を基に説明したが、車両以外の乗り物であっても適用可能である。乗り物以外にも、建機、作業機、発電機等の容器に貯留された液体燃料12によって作動するものにも適用可能である。
さらに、液体は、液体燃料12に限られない。容器に貯留可能であり、混合して用いられることのある液体であれば、適用可能である。
本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例に限定されるものではない。
本発明の液面検出装置20は、車両の燃料タンク11に貯留された液体燃料12の液面高さ、及び、液体燃料12の混合比を検出するのに好適である。
11…燃料タンク(容器)
12…液体燃料(液体)
20…液面検出装置
30…振動発生部
40…伝搬体
42…第2伝搬部
50…第1伝搬部
51a…上壁部(反射壁部)

Claims (1)

  1. 液体を貯留する容器の上部に設けられ振動を発生させることができる振動発生部と、この振動発生部に上端部が固定され前記振動発生部で発生させた振動を伝えることができる伝搬体と、を有する液面検出装置において、
    前記伝搬体は、前記振動発生部から下方に向かって延びる第1伝搬部と、この第1伝搬部の下端から略水平方向又は斜め下方に延びる第2伝搬部と、からなり、
    前記第1伝搬部は、下端部よりも上方の位置において前記上端部に対向するように設けられ、前記振動発生部から発生された前記振動の一部を前記振動発生部に向かって反射可能な反射壁部を有していることを特徴とする液面検出装置。
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