JP2019077777A - 一液発泡ウレタン接着剤 - Google Patents

一液発泡ウレタン接着剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2019077777A
JP2019077777A JP2017205394A JP2017205394A JP2019077777A JP 2019077777 A JP2019077777 A JP 2019077777A JP 2017205394 A JP2017205394 A JP 2017205394A JP 2017205394 A JP2017205394 A JP 2017205394A JP 2019077777 A JP2019077777 A JP 2019077777A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
urethane
polyisocyanate
polyol
asphalt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017205394A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6920964B2 (ja
Inventor
英文 鈴木
Hidefumi Suzuki
英文 鈴木
二郎 黄倉
Jiro Kikura
二郎 黄倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Industrial Products Ltd
Original Assignee
Mitsui Chemicals Industrial Products Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Industrial Products Ltd filed Critical Mitsui Chemicals Industrial Products Ltd
Priority to JP2017205394A priority Critical patent/JP6920964B2/ja
Publication of JP2019077777A publication Critical patent/JP2019077777A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6920964B2 publication Critical patent/JP6920964B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】外観を損なうことなく、アスファルトシングル同士やアスファルトシングルと防水紙を接着することができる、一液発泡ウレタン接着剤の提供。【解決手段】専用ガンを取り付けて該ガンから吐出が行われるエアゾール缶に噴射剤とともに収容されており、ポリイソシアネートとポリオール組成物中のポリオールとが結合したウレタンプレポリマーを有する一液発泡ウレタン接着剤において、振とうし、温度23℃相対湿度55%の環境下で、垂直に立てたベニヤ板に対して直径2.0cmとなるように吐出したとき、液垂れが3cm以上生じ、アスファルトシングルの接着に使用されることを特徴とする一液発泡ウレタン接着剤。【選択図】なし

Description

本発明は、屋根瓦のうち特にアスファルトシングルに使用される、一液発泡ウレタン接着剤に関する。
家屋の屋根は、一般的に、合板に代表される野地板の上にアスファルトルーフィング等の防水紙を重ね、その上に屋根瓦を重ねた構造となっている。防水紙は、雨漏り等の発生を防ぐために使用される。屋根瓦は、防水紙の劣化を防ぐため、あるいは、防水紙が風雨によりめくれたり傷付かないようにするために使用され、日本瓦、金属瓦、洋瓦、スレート、カラートタン、アスファルトシングル等様々な種類がある。
防水紙と屋根瓦の間や屋根瓦同士を重ね合わせた部分には、通常接着剤層を設け、より確実に防水紙を保護できるようにする。屋根瓦としてアスファルトシングルを採用する場合には、従来、シングルセメントと呼ばれるアスファルトを溶剤に溶かした接着剤が使用されてきた。しかし、シングルセメントは、グラムあたりの接着可能面積が小さく大量に使用する必要があるので、施工コストがかかるという問題があった。
そこで、近年は、シングルセメントに替えて一液発泡ウレタン接着剤の使用が検討されている。一液発泡ウレタン接着剤は、エアゾール缶から吐出されたときに発泡して膨張するので、グラムあたりの接着可能面積がシングルセメントに比べて格段に大きく、使用量を抑えられるという利点がある。
例えば特許文献1では、屋根部材を重ねあわせ、重ね合わせた部分に膨張型接着剤を塗布等することが提案されている。特許文献1では、好適な接着剤として、一液性湿気硬化型ウレタン樹脂系接着剤であって、イソシアネート基(NCO基)を4〜25%含有するものを提案している。
特開平8−333846号公報
しかし、アスファルトシングルは、フェルト類にアスファルトを浸透させて表面を砂粒で着色した軽量で曲がりやすい屋根瓦であるため、特許文献1の接着剤を使用すると、形成される接着剤層が過度に厚くなる、厚みにムラが生じる等し、その結果、アスファルトシングルをきれいに積層できない、防水紙とアスファルトシングルの間やアスファルトシングル同士を重ね合わせた部分に隙間が生じるなど、外観上の問題が生じる。アスファルトシングルは平板状のシンプルな形をしており、それ故、こうした外観上の問題が目立ちやすい。また、外観上の問題は、強風によるアスファルトシングルや防水紙の破損等、家屋としての重大な欠陥に繋がる。よって、改善が強く求められている。
従って、本発明の目的は、外観を損なうことなく、アスファルトシングル同士やアスファルトシングルと防水紙を接着することができる、一液発泡ウレタン接着剤を提供することである。
本発明によれば、専用ガンを取り付けて該ガンから吐出が行われるエアゾール缶に、噴射剤とともに収容されており、ポリイソシアネートとポリオール組成物中のポリオールとが結合したウレタンプレポリマーを有する一液発泡ウレタン接着剤において、
振とうし、温度23℃相対湿度55%の環境下で、垂直に立てたベニヤ板に対して直径2.0cmとなるように吐出したとき、液垂れが3cm以上生じ、
アスファルトシングルの接着に使用されることを特徴とする一液発泡ウレタン接着剤が提供される。
硬化後の体積(cm)を吐出量(g)で除した発泡倍率が5〜15倍となる一液発泡ウレタン接着剤は、本発明の好適な態様である。
可塑剤としてフタル酸エステルまたは脂肪酸エステルが配合されている一液発泡ウレタン接着剤は、本発明の好適な態様である。
液垂れが3〜6cm生じる一液発泡ウレタン接着剤は、本発明の好適な態様である。
本発明は、ポリオールとポリイソシアネートが結合したウレタンプレポリマーを含む一液発泡ウレタン接着剤である。ウレタンプレポリマーは分子中、特に末端にイソシアネート基を有している。本発明の一液発泡ウレタン接着剤は、空気に触れていない状態で適度に低粘度である。しかし、ウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基が空気中の水分に触れるとすぐに反応を開始してしまうことから、空気に触れていない状態の粘度を測定することは実質不可能である。そのため本発明では、一定条件下での接着剤の液垂れ距離により、かかる粘度を間接的に規定しており、具体的に本発明は、液垂れが3cm以上、特に3〜6cm生じる点に特徴を有している。液垂れの距離が長い程空気に触れる前の接着剤は低粘度であったことを意味する。
このように本発明の接着剤は低粘度であるため、エアゾール缶から吐出したとき、吐出直後は発生するガスが空気中に抜けやすく、ウレタンプレポリマーの反応が進むにつれてガスは抜けにくくなる。よって、防水紙等の上に本発明の接着剤を吹き付け、半硬化状態のうちにアスファルトシングルを重ねると、完全硬化後の発泡ウレタン層はムラなく薄い層となり、外観を損なうことなくアスファルトシングルと防水紙或いはアスファルトシングル同士を接着することができる。
しかも、本発明の接着剤は、後述の実施例に示されているように、シングルセメントと同等乃至それ以上の接着強度を発揮している。このように、本発明の接着剤は、アスファルトシングル用の接着剤として好適である。
本発明の一液発泡ウレタン接着剤は、エアゾール缶内にLPG等の噴射剤とともにポリオール組成物とポリイソシアネートを封入することで製造され、封入後の保管中にポリオール組成物とポリイソシアネートが反応してできたウレタンプレポリマーを含んでいる。
ポリイソシアネートは、分子中に2以上のイソシアネート基を有する化合物である。ポリイソシアネートとしては従来公知のもの、例えば、TDI(トリレンジイソシアネート)、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートまたはこれらの変性体等を使用することができる。ポリイソシアネートは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリイソシアネートは、ポリオールとの樹脂化反応や空気中の水分とのガス化反応を十分に行える、あるいは、接着剤の粘度を容易に調整しやすいという観点から、ポリオールの1.2〜3.0倍量(質量)封入することが好ましい。尚、ポリイソシアネートを過剰量配合することによりポリオールが有する水酸基に対して過剰量のイソシアネート基が封入された場合、本発明の接着剤にはウレタンプレポリマーだけでなく未反応のポリイソシアネートも含まれているので、吐出後には、未反応ポリイソシアネート中のイソシアネート基も空気中の水と反応して二酸化炭素ガスを発生させる。
ポリオールとしては、従来公知のもの、例えば、ポリプロピレングリコールに代表されるポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等を使用することができるが、耐加水分解性に優れ且つ安価に入手できるという観点から、ポリエーテルポリオールが好ましく、特に、官能基数2〜8であり且つ官能基数あたりの分子量60〜3000であるポリエーテルポリオールが好ましい。
ポリオール組成物は、ポリオールに、必要に応じて公知の添加剤を適宜投入し、温調設備を備えたプロペラ攪拌機等公知の手段により混合することで得られる。添加剤としては、例えば、触媒、可塑剤、界面活性剤、難燃剤、架橋剤、硬化剤、劣化防止剤、安定剤、着色剤等がある。
触媒としては、例えば、N−アルキルピロリドン等のアミド系触媒;トリエチルアミン、トリプロピルアミン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、トリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン等のアミン系触媒;有機錫化合物、有機ビスマス化合物、有機鉛化合物、有機亜鉛化合物等の有機金属触媒;を使用することができるが、ポリイソシアネートとポリオールとからプレポリマーを形成する樹脂化反応のみならず、イソシアネート基と水分等の発泡剤とが反応して二酸化炭素を発生させるガス化反応でも触媒機能を発揮する観点から、アミド系触媒またはアミン系触媒が好適である。触媒の配合量は、硬化の程度や時間のコントロールがしやすくなるので、ポリオール組成物、ポリイソシアネートおよび噴射剤の合計100質量部あたり0.05〜1.0質量部、特に0.2〜0.5質量部となるように配合量を決めることが好ましい。
可塑剤としては、例えば、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル等のフタル酸エステルを挙げることができる。また、脂肪酸エステル、例えば、ステアリン酸トリグリセリド、パルミチン酸トリグリセリド、ラウリン酸トリグリセリド、ステアリン酸ジグリセリド、ステアリン酸モノグリセリド等の脂肪酸グリセリド;ヤシ油、パーム油、パーム核油等の植物油;トリメチロールプロパントリカプリレート、トリメチロールプロパントリラウレート、トリメチロールプロパントリパルミテート、トリメチロールプロパントリオレート等のトリメチロールプロパン脂肪酸エステル;ペンタエリスリトールテトララウレート、ペンタエリスリトールテトラオレート等のペンタエリスリトール脂肪酸エステル;を挙げることもできる。更にまた、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート等の脂肪族エステルを挙げることもできる。後で詳述するが、本発明では、ウレタンプレポリマーを低粘度とすることでウレタンプレポリマーとポリイソシアネートの混合液を低粘度に調整する場合があり、その場合、ウレタンプレポリマーの粘度を調整しやすいという観点から、フタル酸エステルまたは脂肪酸エステルが好ましく、安価に入手可能であるので、フタル酸エステル、植物油、トリメチロールプロパン脂肪酸エステルまたはペンタエリスリトール脂肪酸エステルが好ましい。可塑剤の配合量は、ポリオールとポリイソシアネートの合計100質量部あたり15〜35質量部、特に20〜30質量部となるように決めることが好ましい。
また、ポリオール組成物には、更に、トルエン等の有機溶剤を配合してもよいが、発泡不良を確実に回避する観点から、配合しない方が好ましい。配合する場合は、ポリオールとポリイソシアネートの合計100質量部あたり1〜5質量部となるように配合量を決めることが好ましい。
本発明では、ポリオール組成物とポリイソシアネート以外に噴射剤もエアゾール缶に封入する。噴射剤としては、公知のものを使用すればよく、例えば液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)等の低沸点化合物;クロロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン等のフルオロカーボン類;等を使用すればよい。尚、LPGは、通常、ブタンやプロパンと混合した状態で使用される。噴射剤としては、噴射時に接着剤が細かい粒子になり、きれいな発泡ウレタン層を得られるという点で、低沸点化合物が好ましく、特にLPGが好ましい。
噴射剤は、ポリオール組成物、ポリイソシアネートおよび噴射剤の合計100質量部あたり10〜20質量部となるような量を封入することが好ましい。噴射剤が少なすぎると、低温環境等場合によっては吐出力が弱くなる虞があり、多すぎると1缶あたりの接着剤量が減ってしまう。
本発明の接着剤を、空気に触れていない状態で適度な低粘度とし、吐出後の液垂れを所望の距離とするためには、添加剤の量や種類を工夫すればよい。
例えば、添加剤と噴射剤の合計量を、ポリオール組成物、ポリイソシアネートおよび噴射剤の合計100質量部あたり37〜45質量部となるように設定することで、接着剤を低粘度にするという調整法がある。この調整法には、粘度を調整しながら、同時に、難燃剤添加による難燃性の付与等、本発明の接着剤に付加価値を付与し、商品価値を高めるというメリットがある。
この場合、噴射剤の量は、吐出力等の観点で調整の自由度が低いことから、添加剤の合計量を調整するほうが容易であり、具体的には、添加剤と噴射剤の合計量が、ポリオール組成物、ポリイソシアネートおよび噴射剤の合計100質量部あたり37〜45質量部となるように、且つ、添加剤の合計量が、ポリオール組成物、ポリイソシアネートおよび噴射剤の合計100質量部あたり25〜35質量部となるように調整するとよい。
添加剤と噴射剤の量による調整法を採用するにあたって、添加剤はポリオール組成物側に選択的に配合し、ポリイソシアネート側には配合しないことが好ましい。ポリイソシアネートは空気に触れて変性しやすいので撹拌混合が難しいからである。
あるいは、ポリオール組成物中にフタル酸エステル等の可塑剤を配合することで、ウレタンプレポリマーの粘度を下げ、これにより接着剤の粘度を低下させてもよい。この調整法は、使用する材料をあまり増やさなくて良いので、コストの点で有利である。
上述したポリオール組成物、ポリイソシアネートおよび噴射剤は、公知の手段によりエアゾール缶に封入される。封入後の缶の内圧は、通常、25℃で0.34〜0.60MPaである。
かくして得られた本発明の一液発泡ウレタン接着剤は、缶内で適度に低粘度となっており、そのため、エアゾール缶に公知の専用ガンを取り付け、振とうし、温度23℃相対湿度55%の環境下で、垂直に立てたベニヤ板に対して直径2.0cmとなるように吐出したとき、液垂れが3cm以上生じるようになっている。液垂れが短すぎると、得られる発泡ウレタン層に厚みムラが生じやすくなったり、過度に厚くなる。液垂れの上限は、グラムあたりの接着可能面積を確保する観点から、6cmが好ましい。尚、本発明では、吐出直後と完全硬化後に、接着剤の最も盛り上がっている位置(ベニヤ板に対する高さが最も高い位置)を確認し、かかる位置の差を液垂れの距離としている。
本発明の一液発泡ウレタン接着剤は、使用に際し、公知の専用ガンを取りつけ、振とうしてよく混合した後、専用ガンから接着対象に向かって吐出される。このとき、10〜40℃の環境下であることが好ましい。吐出された接着剤は、空気中の水と反応して発泡と硬化を開始するが、吐出直後はまだ粘度が低いことから発生ガスの多くが空気中に抜けていく。その後硬化が進むにつれて発生ガスが抜けにくくなり、最終的に発泡と硬化が完了して発泡ウレタン層ができる。
このようにして硬化する結果、本発明の接着剤から得られた発泡ウレタン層を、上に何も積層されていない状態で目視観察すると、表面が滑らかで貫通孔がほとんど存在しないという特徴を有する。尚、従来公知の屋根用発泡ウレタン接着剤の場合は、表面にボツボツと貫通孔ができるのが通常である。このような特殊な表面状態は、本発明の接着剤が上記の挙動で硬化していることを示唆している。
本発明では、下記式により求められる発泡倍率が5〜30倍、特に5〜15倍となることが好ましい。発泡倍率が低すぎると、グラム当たりの接着可能面積が小さく、発泡倍率が高すぎると、発泡ウレタン層が過度に厚くなる。
発泡倍率(倍)=硬化後の体積(cm)÷吐出量(g)
本発明の接着剤を用いてアスファルトシングルと防水紙を接着するには、防水紙上に上述の手順で本発明の接着剤を吐出し、半硬化状態のうちに、具体的には吐出後1〜10分以内にアスファルトシングルを上から重ねる。重ねた直後、アスファルトシングルに1kg程の荷重を1秒前後かけると、接着剤が接着エリアに均等に広がり、ムラなく薄い発泡ウレタン層をより確実に形成することができる。アスファルトシングル同士を接着する場合も同様である。通常は、20〜30分程度で十分な接着強度を発現し、24時間程で発泡と硬化が完全に終了する。
以下、実施例および比較例を参照して本発明をさらに説明する。本発明の技術的範囲は、これらによって限定されるものではない。
<実施例1>
下記材料を混合してポリオール組成物を調整した。
ポリプロピレングリコール(平均分子量2000) 125g
N−アルキル−2−ピロリドン 2.0g
ノニオン系界面活性剤 1.2g
トリ(クロロプロピル)フォスフェート(以下、TCPPと略称する。)
78g
ステアリン酸トリグリセリド(粘度約200mPa・s、25℃) 127g
得られたポリオール組成物と、ポリメリックMDI(粘度約200mPa・s、25℃)302gと、LPG液ガス112gとをエアゾール缶に封入し、一液発泡ウレタンエアゾールを作製した。ポリオールとポリイソシアネートの合計に対する脂肪酸エステル割合は29.7質量%であった。全材料に対する液ガス割合は15.0質量%であった。
得られた一液ウレタンエアゾールの吐出口に、内径8mm×長さ20cmのポリエチレンチューブを取り付け、温度23℃相対湿度55%において、かかるポリエチレンチューブより、垂直に立てたベニヤ板に直径約2cmで内容液を吐出した。硬化するまでに吐出液が垂れた距離(吐出直後ならびに硬化後において、吐出液の合板からの高さが、いずれも最も大きいところの位置の差)を測定した。結果は、5cmだった。
温度23℃相対湿度55%において、縦4cm×横4cmに切出したアスファルトシングル(旭ファイバー株式会社製「リッジウエイ」)の骨材面に得られた発泡ウレタン接着剤を吐出し、その上から同サイズ同製品のアスファルトシングルを骨材面の裏側が接着面になるように載せ、1kgのおもりを1秒間載せ密着させた。24時間後に両アスファルトシングルの隙間(発泡ウレタン層の厚み)を測定したところ、1.0mmであり、厚みムラもなかった。この接着させたアスファルトシングルの剥離強度を建研式接着力試験器にて測定したところ、0.40N/mmであった。
得られた発泡ウレタン接着剤をベニヤ板に吐出し、完全に硬化させた。次いで、水を張ったメスシリンダーに硬化物を沈ませて、その増加体積を硬化物体積とした。内容液吐出前後のエアゾール缶の重量減少分を吐出重量とし、下記式により発泡倍率を算出したところ、8.9倍であった。
発泡倍率(倍)=硬化物体積(cm)÷吐出重量(g)
<実施例2>
下記材料を混合してポリオール組成物を調整した。
ポリプロピレングリコール(平均分子量2000) 148g
N−アルキル−2−ピロリドン 1.6g
ノニオン系界面活性剤 1.0g
TCPP 87g
トリメチロールプロパントリラウレート(粘度約190mPa・s、25℃)85g
得られたポリオール組成物と、コスモネートLL(三井化学株式会社製)180gと、LPG液ガス70gとをエアゾール缶に封入し、一液発泡ウレタンエアゾールを作製した。ポリオールとポリイソシアネートの合計に対する脂肪酸エステル割合は25.9質量%であった。全材料に対する液ガス割合は12.2質量%であった。
実施例1と同様にして吐出液が垂れた距離、厚み、剥離強度および発泡倍率を測定した。吐出液が垂れた距離は、4cmであった。厚みは、0.8mmであり、ムラはなかった。剥離強度は0.41N/mmであった。発泡倍率は14倍であった。
<実施例3>
下記材料を混合してポリオール組成物を調整した。
ポリプロピレングリコール(平均分子量2000) 131g
N−アルキル−2−ピロリドン 2.3g
ノニオン系界面活性剤 1.4g
TCPP 93g
フタル酸ジノニル(粘度約78mPa・s、20℃) 70g
得られたポリオール組成物と、コスモネートLL(三井化学株式会社製)192gと、LPG液ガス63gとをエアゾール缶に封入し、一液発泡ウレタンエアゾールを作製した。ポリオールとポリイソシアネートの合計に対するフタル酸エステル割合は21.7質量%であった。全材料に対する液ガス割合は11.4質量%であった。
実施例1と同様にして吐出液が垂れた距離、厚み、剥離強度および発泡倍率を測定した。吐出液が垂れた距離は、3cmであった。厚みは、0.9mmであり、ムラはなかった。剥離強度は、0.39N/mmであった。発泡倍率は、5.8倍であった。
<比較例1>
下記材料を混合して、可塑剤不使用のポリオール組成物を調整した。
ポリプロピレングリコール(平均分子量2000) 122g
N−アルキル−2−ピロリドン 1.3g
ノニオン系界面活性剤 1.0g
TCPP 69g
得られたポリオール組成物と、ポリメリックMDI(粘度約200mPa・s、25℃)220gと、LPG液ガス74gとをエアゾール缶に封入し、一液発泡ウレタンエアゾールを作製した。ポリオールとポリイソシアネートの合計に対する脂肪酸エステルおよびフタル酸エステル割合はゼロ%であった。全材料に対する液ガス割合は15.2質量%であった。
実施例1と同様にして吐出液が垂れた距離、厚み、剥離強度および発泡倍率を測定した。吐出液が垂れた距離は、1.5cmであった。厚みは、3.0mmであり、ムラはなかった。剥離強度は、0.38N/mmであった。発泡倍率は20倍であった。
<比較例2>
下記材料を混合してポリオール組成物を調整した。
ポリプロピレングリコール(平均分子量2000) 150g
N−アルキル−2−ピロリドン 1.3g
ノニオン系界面活性剤 1.2g
TCPP 73g
パルミチン酸トリグリセリド(粘度約190mPa・s、25℃) 43g
得られたポリオール組成物と、コスモネートLL(三井化学株式会社製)185gと、LPG液ガス75gとをエアゾール缶に封入し、一液発泡ウレタンエアゾールを作製した。ポリオールとポリイソシアネートの合計に対する脂肪酸エステル割合は12.8質量%であった。全材料に対する液ガス割合は14.2質量%であった。
実施例1と同様にして吐出液が垂れた距離、厚み、剥離強度および発泡倍率を測定した。吐出液が垂れた距離は、2cmであった。厚みは、2.5mmであり、ムラはなかった。剥離強度は、0.38N/mmであった。発泡倍率は25倍であった。
<比較例3>
下記材料を混合して、可塑剤不使用のポリオール組成物を調整した。
ポリプロピレングリコール(平均分子量2000) 133g
N−アルキル−2−ピロリドン 1.5g
ノニオン系界面活性剤 1.3g
TCPP 89g
得られたポリオール組成物と、コスモネートLL(三井化学株式会社製)186gと、LPG液ガス49gとをエアゾール缶に封入し、一液発泡ウレタンエアゾールを作製した。ポリオールとポリイソシアネートの合計に対する脂肪酸エステルおよびフタル酸エステルの割合はゼロ%であった。全材料に対する液ガス割合は10.6質量%であった。
実施例1と同様にして吐出液が垂れた距離、厚み、剥離強度および発泡倍率を測定した。吐出液が垂れた距離は、0.5cmであった。厚みは、2.8mmであり、ムラはなかった。剥離強度は、0.40N/mmであった。発泡倍率は32倍であった。
<比較例4>
発泡ウレタン接着剤に替えてアスファルト製シングルセメントを使用した以外は、実施例1と同様にして厚み、剥離強度及び発泡倍率を測定した。厚みは0.8mmであり、ムラはなかった。剥離強度は、0.39N/mmであった。シングルセメントは発泡並びに硬化はしないが、実施例1の式で計算される発泡倍率を求めると0.9倍であった。

Claims (4)

  1. 専用ガンを取り付けて該ガンから吐出が行われるエアゾール缶に、噴射剤とともに収容されており、ポリイソシアネートとポリオール組成物中のポリオールとが結合したウレタンプレポリマーを有する一液発泡ウレタン接着剤において、
    振とうし、温度23℃相対湿度55%の環境下で、垂直に立てたベニヤ板に対して直径2.0cmとなるように吐出したとき、液垂れが3cm以上生じ、
    アスファルトシングルの接着に使用されることを特徴とする一液発泡ウレタン接着剤。
  2. 硬化後の体積(cm)を吐出量(g)で除した発泡倍率が5〜15倍となる、請求項1に記載の一液発泡ウレタン接着剤。
  3. 可塑剤としてフタル酸エステルまたは脂肪酸エステルが配合されている、請求項1または2に記載の一液発泡ウレタン接着剤。
  4. 液垂れが3〜6cm生じる、請求項1〜3の何れかに記載の一液発泡ウレタン接着剤。
JP2017205394A 2017-10-24 2017-10-24 一液発泡ウレタン接着剤 Active JP6920964B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017205394A JP6920964B2 (ja) 2017-10-24 2017-10-24 一液発泡ウレタン接着剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017205394A JP6920964B2 (ja) 2017-10-24 2017-10-24 一液発泡ウレタン接着剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019077777A true JP2019077777A (ja) 2019-05-23
JP6920964B2 JP6920964B2 (ja) 2021-08-18

Family

ID=66628665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017205394A Active JP6920964B2 (ja) 2017-10-24 2017-10-24 一液発泡ウレタン接着剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6920964B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102154866B1 (ko) * 2020-02-07 2020-09-10 최규술 준불연 폴리우레탄 폼본드 및 그 제조방법

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005009205A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Cemedine Co Ltd 金属屋根構造、金属屋根施工方法及び制振性接着剤
KR100907643B1 (ko) * 2008-11-25 2009-07-13 장성덕 지붕소재의 연결부 방수시공 방법 및 구조
KR20130023000A (ko) * 2011-08-26 2013-03-07 신영우 건축, 구조물의 구성, 사용 용도에서 발생하는 하자 원인 별, 재료선정, 합리적인 보수의 3차원적 입체 시스템 시공방법
JP2015036494A (ja) * 2013-08-13 2015-02-23 ガムスター株式会社 自己粘着性屋根下葺防水材

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005009205A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Cemedine Co Ltd 金属屋根構造、金属屋根施工方法及び制振性接着剤
KR100907643B1 (ko) * 2008-11-25 2009-07-13 장성덕 지붕소재의 연결부 방수시공 방법 및 구조
KR20130023000A (ko) * 2011-08-26 2013-03-07 신영우 건축, 구조물의 구성, 사용 용도에서 발생하는 하자 원인 별, 재료선정, 합리적인 보수의 3차원적 입체 시스템 시공방법
JP2015036494A (ja) * 2013-08-13 2015-02-23 ガムスター株式会社 自己粘着性屋根下葺防水材

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102154866B1 (ko) * 2020-02-07 2020-09-10 최규술 준불연 폴리우레탄 폼본드 및 그 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP6920964B2 (ja) 2021-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6130268A (en) Two component polyurethane construction adhesive
KR102578732B1 (ko) 적외선으로 경화된 잠재적 2-성분 폴리우레탄 접착제
EP1371673B1 (en) Moisture-reactive hot-melt adhesives based on urethane polymer compositions
Dutta Polyurethane foam chemistry
EP2697276B1 (en) Reactive roofing adhesive
USRE39764E1 (en) Composite roof structures prepared using one-part moisture curing polyurethane foaming adhesive compositions containing a reversibly blocked catalyst
NO337215B1 (no) Trekompositt
KR101514107B1 (ko) 우레탄프레폴리머
CN109666441A (zh) 一种单组份反应型聚氨酯热熔胶及其制备方法
CN112105663A (zh) 生产聚氨酯/聚异氰脲酸酯(pur/pir)硬质泡沫材料的方法
CA2806848C (en) Two-part foamable adhesive with renewable content for fleece back membranes
JP2019077777A (ja) 一液発泡ウレタン接着剤
US8716397B2 (en) Bio-based roofing adhesive compositions
US11584872B2 (en) Low VOC polyurethane adhesive
CN109422862A (zh) 聚氨酯硬质泡沫体系及其应用
WO2011097212A1 (en) Bio-based roofing adhesive compositions
JP5223987B1 (ja) 湿気硬化型ウレタン被覆材
KR101446339B1 (ko) 스프레이용 경질 폴리우레탄 발포체
JP5021218B2 (ja) 湿気硬化型ウレタン接着剤組成物
JP2001106760A (ja) ウレタン樹脂組成物、接着剤及び被覆材
JP5223986B1 (ja) 湿気硬化型ウレタンプライマー組成物
JP4170420B2 (ja) 一液性ポリウレタン樹脂接着剤組成物
JPH08333846A (ja) 屋根部材の水密連結方法
JP2000327906A (ja) ウレタン樹脂組成物、接着剤及び被覆材
JPH11279516A (ja) 溶剤揮散型二液反応型ウレタン系接着剤およびその用途

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200731

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210430

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210727

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6920964

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150