JP2019077095A - 積層体及び吸音材 - Google Patents
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Abstract
Description
その理由としては、吸音性、遮音性は発泡体全般に発現する特性ではなく、気泡構造に依存し、発泡体構造の隣接する気泡が樹脂の隔壁で隔てられた構造である独立気泡構造の発泡体は剛性、機械強度に優れる一方で吸音、遮音性能が非常に低いのに対して、気泡の隔壁が破壊又は消失した連通気泡構造の発泡体は吸音、遮音性能に優れる一方で剛性、機械強度に劣るというように、各性質が互いに相反する傾向があり、それらの両立が困難な点が挙げられる。
[1]
繊維集合体を含む面材(I)と、
連通空隙を有する樹脂発泡成形体を含む基材(II)とを含む積層体であって、
前記繊維集合体は、平均繊維径が10μm以下であるメルトブローン繊維と、前記メルトブローン繊維中に分散され、表面の少なくとも一部で前記メルトブローン繊維に溶融接着し、前記表面の少なくとも一部が前記メルトブローン繊維の融点より低い融点を持つ樹脂で形成されているバインダー繊維とを含み、ソリィディティが5%以上50%未満で、単位面積あたりの重量(目付け)が50〜1500g/m2であり、
前記樹脂発泡成形体は、樹脂を含む樹脂発泡粒子であって、前記樹脂の密度ρ0と前記樹脂発泡粒子の真密度ρ1との比ρ0/ρ1が2〜20であり、前記樹脂発泡粒子の真密度ρ1と前記樹脂発泡粒子の嵩密度ρ2との比ρ1/ρ2が1.5〜4.0である前記樹脂発泡粒子が相互に融着した成形体であり、融着した前記樹脂発泡粒子間に連続した空隙部を有し、空隙率が15〜80%であり、
厚みが5〜80mmであることを特徴とする、積層体。
[2]
前記樹脂発泡粒子が凹外形部を有する樹脂発泡体粒子を含む、[1]に記載の積層体。
[3]
前記樹脂発泡粒子の平均粒子径が1.0〜4.0mmである、[1]又は[2]に記載の積層体。
[4]
前記樹脂発泡成形体が、20℃における表面張力が37〜60mN/mの熱可塑性樹脂を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の積層体。
[5]
前記面材(I)の厚みが0.1〜5.0mmである、[1]〜[4]のいずれかに記載の積層体。
[6]
前記面材(I)の通気度が0.1〜25cc/(cm2・sec)である、[1]〜[5]のいずれかに記載の積層体。
[7]
前記メルトブローン繊維は、180℃以上の融点を有するポリエステル系樹脂又はポリアミド樹脂の繊維を含み、
前記バインダー繊維は、少なくとも一部が、融点が90℃以上180℃未満であるステープルファイバーである、[1]〜[6]のいずれかに記載の積層体。
[8]
前記バインダー繊維は、単位面積あたりの重量が1〜40g/m2である、[1]〜[7]のいずれかに記載の積層体。
[9]
前記バインダー繊維は、芯鞘構造を有し、鞘部分のみが溶融する、[1]〜[8]のいずれかに記載の積層体。
[10]
自立型防音材である、[1]〜[9]のいずれかに記載の積層体。
[11]
[1]〜[10]のいずれかに記載の積層体からなることを特徴とする、吸音材。
本実施形態の積層体は、繊維集合体を含む面材(I)と、連通空隙を有する樹脂発泡成形体を含む基材(II)とを含む積層体であって、前記繊維集合体は、平均繊維径が10μm以下であるメルトブローン繊維と、前記メルトブローン繊維中に分散され、表面の少なくとも一部で前記メルトブローン繊維に溶融接着し、前記表面の少なくとも一部が前記メルトブローン繊維の融点より低い融点を持つ樹脂で形成されているバインダー繊維とを含み、ソリィディティが5%以上50%未満で、単位面積あたりの重量(目付け)が50〜1500g/m2であり、前記樹脂発泡成形体は、樹脂を含む樹脂発泡粒子であって、前記樹脂の密度ρ0と前記樹脂発泡粒子の真密度ρ1との比ρ0/ρ1が2〜20であり、前記樹脂発泡粒子の真密度ρ1と前記樹脂発泡粒子の嵩密度ρ2との比ρ1/ρ2が1.5〜4.0である前記樹脂発泡粒子が相互に融着した成形体であり、融着した前記樹脂発泡粒子間に連続した空隙部を有し、空隙率が15〜80%であり、厚みが5〜80mmであることを特徴とする、積層体である。
本実施形態の積層体を形成する、連通空隙を有する樹脂発泡成形体を含む基材(II)について以下に説明する。上記連通空隙を有する樹脂発泡成形体は、下記のように樹脂発泡粒子を融合成形する事により得られる樹脂発泡成形体であることが好ましい。
上記基材(II)は、上記樹脂発泡成形体を含む。中でも、上記樹脂発泡成形体のみからなることが好ましい。上記基材(II)は、上記樹脂発泡成形体以外に、無機又は有機の粒子、難燃剤、安定剤等の添加剤を含む樹脂層を含んでいてもよい。
上記樹脂発泡粒子は、凹外形部を有する樹脂発泡粒子(少なくとも一方の方向から見た外形において、凹形状部を有する樹脂発泡粒子)であることが好ましい。
なお、本明細書において凹外形部を有するとは、樹脂発泡粒子の正射影像が凹図形となる正射影像が得られる方向が存在することを意味する。また、本明細書において凹図形とは、凹図形となる正射影像図形の外表面上の2点間を結んだ線分の少なくとも一部(好ましくは全線分)が樹脂発泡粒子の外部領域を通る線分となる2点を選ぶことが可能であることを言う。凹図形の例を図1に示す。
また、上記凹外形部は、発泡時に形成される発泡気泡と異なる構造である。
上記凹外形部は、上記樹脂発泡粒子の表面を連結する一個又は複数個の貫通孔であっても良いし、粒子を貫通しない一個又は複数個の凹部であっても良いし、一個又は複数個の貫通孔及び一個又は複数個の凹部が混在していても良い。ここで、貫通孔とは、樹脂発泡粒子外表面に形成された2つの穴を結ぶ空洞であってよく、該空洞が映る正射影像において、該空洞が樹脂発泡粒子に囲まれている正射影像(空洞が樹脂発泡粒子内に孤立した空洞を形成する正射影像)が得られる構造としてよい。
上記溝状凹部としては、例えば、中空の略円の一部を切り取った形状(C形状、U形状等)の断面(図1)を重ねた形状(図2(a)(b))、中空の略多角形(三角形、四角形等)の一部を切り取った断面(図1)を重ねた形状等が挙げられる。ここで、上記中空の略円及び中空の略多角形における中空とは、略円であってもよいし、略多角形であってもよいが、中空を囲む形状と同一形状であることが好ましい。また、上記中空の形状の中心と、上記中空を囲む形状の中心とが重なる形状(例えば、同心円等)ことが好ましい。
樹脂の密度ρ0とは、発泡前の原料樹脂の密度であり、水没法により重計を使用して測定される密度である。
本明細書においてρ0、ρ1、ρ2はすべて、20℃、0.10MPaの環境下において測定し得られた値を意味するものとする。
なお、本実施形態の樹脂発泡粒子の形状は、特に限定されず、様々な形状として良い。
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、スチレン無水マレイン酸コポリマー、ポリフェニレンオキサイドとポリスチレンとのブレンド又はグラフトポリマー、アクリロニトリル−スチレンコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンターポリマー、スチレン−ブタジエンコポリマー、ハイインパクトポリスチレン等のスチレン系重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、後塩素化ポリ塩化ビニル、エチレン又はプロピレンと塩化ビニルのコポリマー等の塩化ビニル系重合体、ポリ塩化ビニリデン系共重合樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6、単独及び共重合ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、単独及び共重合ポリエステル系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂(フェニレンエーテル−ポリスチレンアロイ樹脂)、ポリカーボネート樹脂、メタクリルイミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエステル系樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
樹脂の表面張力は、JISK6768「プラスチック−フィルム及びシート−ぬれ張力試験方法」記載の方法において温度を20℃に変更した方法により測定される値を用いる。
上記樹脂発泡成形体は、上記樹脂発泡粒子が相互に融着した成形体である。即ち、本実施形態の樹脂発泡成形体は、少なくとも2個以上の上記樹脂発泡粒子が互いに融着した部分を少なくとも有する成形体である。融着した樹脂発泡粒子間には融着した部分及び空隙部がある。
上記樹脂発泡成形体は、上述のとおり融着した上記樹脂発泡粒子間に連続した空隙部を有し、空隙率は、10〜80%であり、好ましくは12〜70%、より好ましくは15〜60%である。
上記空隙率は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
上記熱伝導率は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
次に本実施形態の積層体を形成する繊維集合体を含む面材(I)について以下に説明する。
上記面材(I)は、上記繊維集合体を含む。中でも、上記繊維集合体のみからなることが好ましい。上記面材(I)は、上記繊維集合体以外に、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、染料、顔料等の着色剤、可塑剤、滑剤、結晶化核剤、タルク、炭カル等の無機充填剤等を含む樹脂相を含んでいてもよい。また、面材(I)には、着色、撥水性、難燃性等を付与する目的で、染色等の着色加工、フッソ樹脂等の撥水加工、りん系等の難燃剤加工等の機能付与加工をしてもよい。
通気度は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
上記繊維集合体は、平均繊維径が10μm以下であるメルトブローン繊維と、メルトブローン繊維中に分散され、表面の少なくとも一部でメルトブローン繊維に溶融接着し、前記表面の少なくとも一部が前記メルトブローン繊維の融点より低い融点を持つ樹脂で形成されているバインダー繊維とを含み、ソリディティが5%以上50%未満で、単位面積あたりの重量(目付け)が50〜1500g/m2であることを特徴とする。
上記繊維集合体は、面材(I)として基材(II)の表面に直接あるいは間接に積層して使用できるもので、薄い面材(I)を基材(II)の音源側に積層等の方法で結合することで、基材(II)がもつ吸音性能を低下させずに吸音性能を全体に低周波数側にシフトすることが出来る。
上記繊維集合体の目付けは、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
上記繊維集合体の嵩密度は、繊維集合体の目付を厚みで割ることにより求められ、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
上記繊維集合体のソリディティは、下記式のように、繊維集合体の嵩密度pを繊維集合体を構成する材料の密度qで割ることによって求められる値であり、百分率で示される。ソリディティは、繊維集合体内の充填性、機密性及び通気性等の指標となる。密度qは、原料供給メーカーより提供された、メルトブローン繊維及びバインダー繊維の各原材料密度を基に、繊維集合体に用いたメルトブローン繊維の質量比とバインダー繊維の質量比とを用いて求めることが出来る。
ソリディティ=(嵩密度p/材料の密度q)×100
ソリディティの調整は、種々の方法が可能であるが、代表的には、後述するように、繊維集合体の製造時において、繊維集合体の圧縮による厚みの調整により行うことが可能である。
上記繊維集合体の通気度は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
上記繊維集合体は、メルトブローン繊維中に、バインダー繊維が分散され、溶融接着されているため、メルトブローン繊維構造が固定され、安定した通気度を示す。メルトブローン繊維とバインダー繊維との溶融接着は、繊維集合体を20回振った時にメルトブローン繊維とバインダー繊維とが均一に存在するか、メルトブローン繊維とバインダー繊維とが分離するかを目視することにより、確認することができる。
上記熱伝導率は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
上記メルトブローン繊維を構成する樹脂としては、メルトブローン法により極細繊維に紡糸加工できるもので、バインダー繊維のメルトブローン繊維に溶融接着する部分よりも融点が高いものであれば限定されない。なお、このメルトブローン法とは、樹脂原料を溶融し、ノズルから押し出された繊維状樹脂に高温の気流を吹き付けることで繊維径をより細く加工する方法をいう。
上記メルトブローン繊維を構成する樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン1,4−シクロヘキサンジメタノール(PCT)、ポリ乳酸(PLA)及び/又はポリプロピレン(PP)、ポリアクリロニトリル、ポリアセテート、ポリアミド系樹脂等の熱可塑性高分子が挙げられる。このうちコスト面や加工のしやすさ等から、PETやPP、ポリアミドが使用できる。更に、軽量化の観点からは、より比重が軽いPPが使用できる。
なお、後工程で、例えば本実施形態の繊維集合体を基材(II)の表面に積層する方法として、熱プレス等の高温工程を使用する場合は、比較的高い融点を有する繊維をメルトブローン繊維として使用することができる。高融点繊維としては、180℃以上の融点を持つものを使用でき、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、共重合ポリエステル等のポリエステル系樹脂繊維や、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン66、共重合ポリアミド等のポリアミド系樹脂繊維等が挙げられる。
なお、使用する高融点メルトブローン繊維原料は、単一材料のみならず、複数の樹脂材料を混合して使用してもよい。
なお、ここで「平均繊維径」とは、繊維の長軸に垂直な断面における繊維径の平均を一般にいうものとする。正確には、SEM等の顕微鏡写真を撮影し、撮影像から求めた幾何学繊維径を測定できる。この幾何学的繊維径の測定方法は、例えば国際公開第2004/046443号に開示される測定方法を使用できる。
上記バインダー繊維は、表面の少なくとも一部でメルトブローン繊維に溶融接着し、前記表面の少なくとも一部がメルトブローン繊維の融点より低い融点を有する樹脂で形成されている繊維である。
また、自動車エンジンルーム用の吸音材として使用する場合等、耐環境試験に耐えうるため、バインダー繊維の低融点部分の融点は、90℃以上であることが好ましく、より好ましくは100℃以上、更に好ましくは120℃以上である。また、メルトブローン繊維との溶融接着の観点から、180℃未満であることが好ましく、より好ましくは175℃以下、更に好ましくは170℃以下である。
バインダー繊維の上記低融点部分を構成する樹脂として、例えば、低融点ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等が使用できる。例えば、メルトブローン繊維として、融点が220℃近傍のポリブチレンテレフタレート(PBT)を使用する場合、バインダー繊維としては、表面の融点が110℃の低融点ポリエチレンテレフタレート(PET)等が使用できる。
例えば、芯鞘構造の繊維で、芯部が高融点(例えば、融点230〜300℃)成分で、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、共重合ポリエステル等のポリエステル系樹脂繊維や、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン66等のポリアミド系樹脂繊維等であり、鞘部分が低融点(例えば、融点90℃以上180℃未満、芯の高融点成分よりも140〜210℃融点が低い成分等)成分で低融点ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等であるものも使用できる。芯部の平均繊維径は、5〜20μmであることが好ましく、鞘部分の厚みは5〜20μmであることが好ましい。このような芯鞘構造の繊維を使用すれば、メルトブローン繊維と混合された際、低融点の鞘部分のみが溶融し、芯部は、メルトブローン繊維とともに繊維として残存し、メルトブローン繊維の特性を阻害することなく通気度を低下させることが可能となる。
バインダー繊維の低融点部分を構成する合成樹脂繊維の融点と、その他の部分を構成する合成樹脂繊維の融点との差は、10℃以上である事が好ましい。部分的に溶融できるバインダー繊維は、溶融されることでメルトブローン繊維間を接着し、メルトブローン繊維の通気度をより下げる効果を有する。また、メルトブローン繊維構造を固定できるため、通気度の安定性を高め、ハンドリングを容易にできる。
なお、バインダー繊維は、例えばリッケンロール等の回転体で開繊され、高圧のエアーによって吹き付けられる。バインダー繊維の分散性を上げるには、比較的短い繊維が好ましい。また、単位面積あたりの重量は、高圧エアー気流に噴き込む各繊維量で調整できる。
こうして、加熱及び加圧工程により、混合ウェブはソリディティが5%以上となるよう調整される。これらのソリィディティの調整により、繊維集合体が得られる。
また、溶融したバインダー繊維は、繊維構造を強固に固定するため、種々の変形や加工によっても、通気度特性を安定に維持できる。
繊維集合体を含む面材(I)の片面に樹脂発泡成形体を含む基材(II)を積層する手段としては、熱接着による方法の他、接着剤を介して積層一体化する方法等も挙げられるが、接着剤を用いることなく、面材(I)と基材(II)とを単に重ね合わせて積層体(複合吸音材)とすることが好ましい。接着剤を用いないことにより、面材(I)と基材(II)との間には通気性を確実に確保することができ、安定した吸音性能を維持できる。このように、単に重ね合わせて積層する場合は、所定のフレーム(枠)に嵌め込み、少なくとも端部を固定することにより一体化するとよい。接着剤を介して積層一体化する場合は、接着剤を部分的に配置することによって、通気性を確保するとよい。接着剤が膜を形成して接着剤層となり、通気性が損なわれると、面材(I)から基材(II)への音の侵入が阻害され、吸音性能が低下する恐れがある。このように部分的に接着剤を存在させる方法としては、パウダー状や繊維状の熱接着剤を用いるとよい。また、面材(I)と基材(II)とを基材(II)の表面周囲、側面、又は裏面周囲で固定して、空気層を介して面材(I)を基材(II)に装備してもよい。また、基材(II)において、繊維集合積層体等の面材(I)側の面となる基材(II)表面を加熱溶融させ、繊維集合積層体等の面材(I)と貼り合わせる方法により接着一体化することもできる。
上記吸音率は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
上記熱エネルギー損失は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
発泡前の樹脂の質量W(g)を測定した後、水没法で体積V(cm3)を測定し、W/V(g/cm3)を樹脂の密度とした。
樹脂発泡粒子の質量W(g)を測定した後、水没法で体積V(cm3)を測定し、W/V(g/cm3)を樹脂発泡粒子の真密度とした。
比重計により予備発泡後の樹脂原料ペレットの密度を測定した。
樹脂発泡粒子100gをメスシリンダーに入れ振動させその体積が恒量に達した時平坦化させた上面の目盛りを読んだ値として嵩体積V1(cm3)、樹脂発泡粒子を入れたメスシリンダーの質量W1(g)とメスシリンダーの質量W0(g)を測定し、下式により求めた。
ρ2=[W1−W0]/V1
100gの樹脂発泡粒子をJIS Z8801で規定される、呼び寸法がd1=5.6mm、d2=4.75mm、d3=4mm、d4=3.35mm、d5=2.36mm、d6=1.7mm、d7=1.4mm、d8=1mmである標準ふるいを用いて分級を行い、ふるいdiを通過して、ふるいdi+1で止まる粒子の重量割合をXi、全粒子集合体の平均粒子径Dを次式により求めた。
D=ΣXi(di・di+1)1/2
(iは1〜7の整数を表す)
以下の式より、樹脂発泡成形体の空隙率を求めた。
樹脂発泡成形体の空隙率(%)=[(B−C)/B]×100
但し、B:樹脂発泡成形体の見掛け体積(cm3)、C:樹脂発泡成形体の真の体積(cm3)であり、見掛け体積は成形体の外形寸法から算出される体積、真の体積Cは成形体の空隙部を除いた実体積をそれぞれ意味する。真の体積Cは樹脂発泡成形体を液体(例えばアルコール)中に沈めた時の増量した体積を測定することにより得られる。
単位長さ流れ抵抗の測定から以下のように判定した。
単位長さ流れ抵抗値の測定方法としては、国際標準規格ISO9053のAC法を適用して日本音響エンジニアリング(株)製、流れ抵抗測定システムAirReSys型を使用して測定した。すなわち、厚み10mmの平板状樹脂発泡成形体試料を用い、流速F=0.5mm/sの一様流中の流れる状態で材料表裏面の差圧P(Pa)を測定し、その差圧と材料厚みt(m)からP/(t・F)(N・s/m4)として求めた。単位長さ流れ抵抗値が200,000N・s/m4以下の場合を連続した空隙部有り(○)、200,000N・s/m4を超える場合を連続した空隙部無し(×)と評価した。
JIS K6767Aに基づき引っ張り強度を測定し、樹脂発泡成形体の破断伸度が2%以上の場合を融着強度に優れる(◎)、破断伸度が1%以上2%未満の場合2を融着強度が良好(〇)、破断伸度が1%未満の場合を融着強度が劣る(×)と評価した。
メルトブローン繊維とバインダー繊維との溶融接着は、繊維集合体を20回振った後、目視での確認により、メルトブローン繊維とバインダー繊維とが均一に存在する場合を○、メルトブローン繊維とバインダー繊維とが分離する場合を×として、評価した。
JIS L−1913「一般不織布試験方法」の単位面積当たりの質量(ISO法)の記載の方法に従って評価した値を面材の目付けとした。
JIS L−1913「一般不織布試験方法」の厚さ(ISO法)の記載の方法に従って平均厚み評価し、上記(9)の面材の目付けの値から、(面材の嵩密度)=(面材の目付け)/(厚み)として面材の嵩密度を求めた。
また、下記式のように、上記で求めた面材の嵩密度pを、繊維集合体を構成する材料の密度qで割ることによって面材のソリディティを求めた。
ソリディティ=(嵩密度p/材料の密度q)×100
各実施例のウェブ試験片のSEM顕微鏡写真の画像解析によって繊維の「平均幾何直径」を測定した。ウェブ試験片から1cm×1cmの試験片を切り出し、直接、走査型電子顕微鏡の試料台に取り付けた。試験片を載せた試料台を走査顕微鏡中に挿入し、低真空モードで20KVの加速電圧、15mmの作動距離、及び0°試料チルトを用いてが画像観察を行った。500倍及び1000倍倍率で撮られた反射電子画像を用いて繊維直径を測定した。各試料の電子顕微鏡写真において、明らかにメルトブローン繊維と思われる5〜10本の繊維を任意に選択し、その繊維直径を測定した。なお、メルトブローン繊維を使用していない試料片については、適宜、測定対象の繊維を選択し、その繊維径を同様な方法で測定した。
JIS L−1096「織物及び編物の生地試験方法」記載の方法に従って測定した。
JIS A1405−2に基づき垂直入射吸音率を測定した。厚さ30mmの平板状樹脂発泡成形体を作製し直径41mm、厚さ30mmの円盤を切り出し、サンプル裏側に直接アルミでできた剛体をおいて日本音響エンジニアリング社製垂直入射吸音率測定システムWinZacMTX型により、周波数160〜5000Hzにおける垂直入射吸音率を20℃において測定した。200、250Hz、315Hz、400Hz、500Hz、630Hz、800Hz、1000Hz、1250Hz、1600Hz、2000Hzの11点を中心周波数とする1/3オクターブ帯の吸音率を測定し11帯の平均吸音率のうち、吸音率30%以上の周波数が5点以上ある場合を吸音特性に優れる(◎)、吸音率30%以上の周波数が3点以上4点以下の場合を吸音特性が良好(〇)、吸音率30%以上の周波数が2点以下の場合を吸音特性が劣る(×)として評価した。また、その中でも1000Hzでの吸音率を測定した。1000Hzでの吸音率を評価した。
製造例及び実施例の試験片を単独もしくは重ねあわせて30×30×厚み10mmを準備し、ISO22007−6に基づき、アイフェイズ製Mobile−10を用いて各試験片の厚み方向の熱伝導率を測定した。次に、各試験片1m×1mのサイズを準備し、高温側1m×1mの片面側の環境温度を100℃とし、その対面の環境温度を20℃とし、20℃側の試験片の面の表面温度を測定し、JIS A9501に基づき熱エネルギー損失を計算した。なお、試験片が単層の場合は表裏がないが、積層の場合は繊維集合体側を100℃の環境側になるよう設置し測定した。
1m角、基材の厚み20mm+実施例及び比較例で使用した各面材の厚みのサンプルを片持ちで保持し、たわみ量を評価した。目に見えてたわみが発生するサンプルを劣る(×)とし、明確なたわみが見られないサンプルを良好(〇)とした。
ポリアミド6樹脂(UBEナイロン「1022B」、宇部興産製、20℃における表面張力46mN/m)を、押出し機を用いて溶融し、図3(a1)記載の断面形状の異形押し出しダイから吐出させたストランドをペレタイザーでペレタイズし、平均粒子径1.4mmのペレットを得た。得られたペレットを10℃の圧力釜に投入し、4MPaの炭酸ガスを吹き込み3時間吸収させた。次いで炭酸ガス含浸ミニペレットを発泡装置に移し、240℃の空気を20秒間吹き込み、ポリアミド樹脂発泡粒子の集合体を得た。得られたポリアミド樹脂発泡粒子の集合体に含まれるポリアミド樹脂発泡粒子の平均粒子径は2.0mmであった。ポリアミド樹脂発泡粒子を切断し観察したところ、ポリアミド樹脂発泡粒子には独立気泡が切断面一面にまんべんなく多数形成されていた。ポリアミド樹脂発泡粒子の断面は図3(a2)に記した形状で凹外形部を有していた。
得られたポリアミド樹脂発泡粒子集合体を再度圧力釜に入れ、10℃にて4MPaの炭酸ガスを3時間吸収させた。次いでこの炭酸ガスを含浸したポリアミド樹脂発泡粒子を型内発泡成形装置のキャビティが1m×1m×厚みが20mmの金型内に充填し、230℃の空気を30秒間吹き込み、ポリアミド樹脂発泡粒子同士が融着した1m角で厚みが20mmの樹脂発泡成形体A−1を得た。樹脂発泡成形体の発泡倍率は7.5倍であった。樹脂発泡成形体を切断し観察したところ、セル径が200〜400μmである独立気泡を多数有するポリアミド樹脂発泡粒子の集合体が形成されていた。通気抵抗の測定値から連続した空隙部を持つことが確認された。ポリアミド樹脂発泡粒子及び樹脂発泡成形体の評価結果を表1中に記す。
ポリフェニレンエーテル系樹脂(商品名:ザイロンTYPE S201A、旭化成(株)製、20℃における表面張力40mN/m)を60質量%、非ハロゲン系難燃剤(ビスフェノールA−ビス(ジフェニルホスフェート)(BBP))を18質量%、ゴム濃度が6質量%の耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)10質量%(基材樹脂中のゴム成分含有量は0.6質量%)及び汎用ポリスチレン樹脂(PS)(商品名:GP685、PSジャパン(株)製)を12質量%加え、押出機にて加熱溶融混練の図3記載の異形押し出しダイから吐出させたストランドをペレタイザーでペレタイズし、ペレットを得た。特開平4−372630号公報の実施例1に記載の方法に準じ、基材樹脂としての上記ペレットを耐圧容器に収容し、容器内の気体を乾燥空気で置換した後、発泡剤として二酸化炭素(気体)を注入し、圧力3.2MPa、温度11℃の条件下で3時間かけて基材樹脂としてのペレットに対して二酸化炭素を7質量%含浸させ、基材樹脂ペレットを発泡炉内で攪拌させながら加圧水蒸気により発泡させた。得られた樹脂発泡粒子の概形を図3に示す。
なお、図3(b1)が製造例2、図3(c1)が製造例3、図3(d1)が製造例4、図3(e1)が製造例5、のダイ吐出口の断面形状である。また、図3(b2)が製造例2、図3(c2)が製造例3、図3(d2)が製造例4、図3(e2)が製造例5、の樹脂発泡粒子の断面である。
得られた樹脂発泡粒子を耐圧容器に移し、圧縮空気により内圧を0.5MPaまで1時間かけて昇圧し、その後0.5MPaで8時間保持し、加圧処理を施した。これを、型内発泡成形装置の水蒸気孔を有する製造例1で用いた金型内に充填し、加圧水蒸気0.35MPaで加熱して樹脂発泡粒子を相互に膨張・融着させた後、冷却し、成形金型より取り出し、樹脂発泡成形体A−2〜A−5を得た。なお、製造例2の樹脂発泡粒子から得られた樹脂発泡成形体がA−2、製造例3の樹脂発泡粒子から得られた樹脂発泡成形体がA−3、製造例4の樹脂発泡粒子から得られた樹脂発泡成形体がA−4、製造例5の樹脂発泡粒子から得られた樹脂発泡成形体がA−5である。通気抵抗の測定値から連続した空隙部を持つことが確認された。樹脂発泡粒子及び樹脂発泡成形体の評価結果を表1中に記す。
エチレングリコールとイソフタル酸とテレフタル酸の重縮合体(イソフタル酸含有率2質量%、20℃における表面張力43mN/m)100重量部と、ピロメリット酸二無水物0.3重量部と、炭酸ナトリウム0.03重量部、との混合物を押出機により270〜290℃溶融、混練しながらバレルの途中に発泡剤としてブタンを混合物に対して1.0質量%の割合で注入し、図3(f1)記載の異形押出しダイを通して予備発泡させたのち、直ちに冷却水槽で冷却しペレタイザーを用いて小粒状に切断して樹脂発泡粒子を製造した。得られた樹脂発泡粒子の断面は、図3(f2)であった。
得られた樹脂発泡粒子の嵩密度は0.14g/cm3、平均粒子径は1.5mmであった。
上記の樹脂発泡粒子を密閉容器に入れ、炭酸ガスを0.49MPaの圧力で圧入して4時間、保持したのち、密閉容器から取り出した樹脂発泡粒子を直ちに、型内発泡成形機の金型内に充填して型締めし、型内に、ゲージ圧0.02MPaのスチームを10秒間、ついでゲージ圧0.06MPaのスチームを20秒間導入し、120秒間保熱したのち水冷して、樹脂発泡粒子同士が融着した樹脂発泡成形体A−6を得た。通気抵抗の測定値から連続した空隙部を持つことが確認された。樹脂発泡粒子及び樹脂発泡成形体の評価結果を表1中に記す。
押出し機の異形押し出しダイを通常の中空部のない円形断面ダイに変える以外は、それぞれ製造例1、2、6と同様の条件で、樹脂発泡粒子及び樹脂発泡成形体B−1、B−2、B−3を得た。通気抵抗の測定値から連続した空隙部を持たないことが確認された。樹脂発泡粒子及び樹脂発泡成形体の評価結果を表1中に記す。
メルトブローン繊維として、PBT樹脂(製品名DURANEX PBT 2002(ウィンテックポリマー社製、融点224℃)をメルトブローンプロセスで、繊維径5μmのメルトブローン繊維を単位面積あたりの重量120g/m2になるように紡糸するとともに、バインダー繊維として、帝人テトロン TJ04C2(帝人ファイバー社製)の芯鞘構造からなるバインダーファイバを使用した。芯部分が融点260℃のPET、鞘部分が融点110℃の低融点PETからなり、平均繊維径が2.2デニール、繊維長が38mmであった。このバインダーファイバ5g/m2を上記メルトブローン繊維が吹き出された直後の繊維流に合流するように吹き付け、総単位面積あたりの重量125g/m2の混合ウェブを作製した。この混合ウェブを110℃に加温したローラーを用いて潰し、厚み0.5mmの繊維集合体を得た。この通気度膜のソリディティは18%であった。繊維集合体の評価結果を表2中に記す。
表2に記載の含有割合となるようにし、加熱圧縮の条件を適宜調整したほかは、製造例1(F−1)と同様にして不織布を調製し、繊維集合体を得た。繊維集合体の評価結果を表2に示す。
バインダー繊維を混合せず、メルトブローン繊維のみからしたほかは、製造例1(F−1)と同様にして単位面積あたりの重量を138g/m2、厚みを2.9mmの繊維集合体を作製した。繊維集合体の評価結果を表2に示す。
バインダー繊維30g/m2をメルトブローン繊維に混合したほかは、製造例1(F−1)と同様にして単位面積あたりの重量が375g/m2、厚みが2mmの繊維集合体を作製した。この繊維集合体のソリディティは3.7%であった。繊維集合体の評価結果を表2に示す。
メルトブローン繊維として、ポリプロピレン(サンアロマー社製、融点170℃)を使用し、エクストルーダーによりメルトブローンダイから、繊維径2.9μmのメルトブローン繊維を、単位面積あたりの重量137g/m2になるように紡糸した。メルトブローン繊維が紡糸された直後のウェブに合流するように、芯材としてポリエチレンテレフタレート、鞘材として芯材より融点の低いポリエチレンテレフタレート系コポリマーを有する芯鞘構造(ユニチカ社製メルティ4080、繊度:6.6dtex、繊維長:32mm)を有するバインダー繊維460g/m2を混合させ、総単位面積あたりの重量が597g/m2である混合ウェブを作製した。バインダー繊維の芯材の融点は255℃であり、鞘部の融点は110℃である。この混合ウェブを137℃、10MPaの条件下で60秒加熱圧縮し、厚み1.8mmの不織布(1)を得た。このようにして不織布(1)一層からなる繊維集合体を得た。なお、メルトブローン繊維の比重は0.91g/cm3であり、バインダー繊維の比重は1.38g/cm3であった。繊維集合体の評価結果を表2に示す。
表2に記載の含有割合となるようにし、加熱圧縮の条件を適宜調整したほかは、製造例6(H−1)と同様にして不織布を調製し、繊維集合体を得た。繊維集合体の評価結果を表2に示す。
表3に示すとおり、面材(I)として表2記載の繊維集合体、基材(II)として表1記載の樹脂発泡成形体を使用し、繊維集合体と樹脂発泡成形体とが重なるようにセットし、周囲のみをタッカーで留めて固定し、積層体を得た。積層体の面材(I)側を音源とした吸音特性及び面材(I)側を高温側とした熱エネルギー損失、自立性(たわみ性)を評価した。評価結果を表3に示す。
表4に示すとおり、面材(I)として表2記載の繊維集合体、基材(II)として表1記載の樹脂発泡成形体を使用し、繊維集合体と樹脂発泡成形体とが重なるようにセットし、周囲のみをタッカーで留めて固定し、積層体を得た。実施例同様に積層体の吸音特性、熱エネルギー損失、及び自立性(たわみ性)を評価した。評価結果を表4に示す。
表4に示すとおり、繊維集合体の枚数を増やして厚みを約20mm相当にして基材を用いずにサンプルを作製し、吸音特性、熱エネルギー損失、及び自立性(たわみ性)を評価した。評価結果を表4に示す。
一方比較例1〜3は、樹脂発泡粒子が、凹外形部を有する粒子(少なくとも一方の方向から見た外形において、凹形状部を有する発泡粒子)もしくは貫通した穴を有する筒状粒子ではないことも要因となって連通空隙が少なく、得られた積層体の吸音性能及び1,000Hzの吸音率も0.3未満であり良くない結果であった。また、樹脂発泡層がない繊維集合体のみから構成されている比較例4,5は、比較例4では吸音性能は不十分であり、比較例5では吸音性能はよいが、熱エネルギー損失が高いため断熱性能が低くよくなかった。また、比較例4,5ともに繊維集合体のみのため自立性が低く、たわみが大きいため、音源からの距離にむらが生じることが発生するためよくない結果となった。比較例6,7ともに繊維集合体のソリディティが低いため、通気度が高く、高周波数側の吸音性能はよいが、低周波数側の1,000Hzの吸音率は低い結果となった。また、比較例8は繊維集合体のソリディティが高いため、通気度が低く、全体的に吸音率は低くなり、1,000Hzの吸音率も低い結果となった。また、断熱性能も実施例3〜10と比較して良くない結果となった。
本実施形態の積層体の用途例としては、軽量性と静音化が求められる自動車、電車、汽車等の車両及び航空機等の駆動騒音低減に使用される部材が挙げられ、特に自立性と耐熱変形性と断熱性が要求される自動車エンジンルーム内のエンジンカバー、エンジンカプセル、エンジンルームフード、変速機ケーシング、吸音カバー、電気自動車用モーターのケーシング、吸音カバー等に特に好適に使用できる。
更に本実施形態の積層体は、静音化が求められるエアコン等の空調機器、冷凍機、ヒートポンプ等や、ダクト等の風路を形成する部分、洗濯機、乾燥機、冷蔵庫、掃除機等の各種家庭用電気製品、プリンター、コピー機、FAX等のOA機器、の他壁材芯材、床材心材等の建築用資材にも好適に用いることができる。
Claims (11)
- 繊維集合体を含む面材(I)と、
連通空隙を有する樹脂発泡成形体を含む基材(II)とを含む積層体であって、
前記繊維集合体は、平均繊維径が10μm以下であるメルトブローン繊維と、前記メルトブローン繊維中に分散され、表面の少なくとも一部で前記メルトブローン繊維に溶融接着し、前記表面の少なくとも一部が前記メルトブローン繊維の融点より低い融点を持つ樹脂で形成されているバインダー繊維とを含み、ソリィディティが5%以上50%未満で、単位面積あたりの重量(目付け)が50〜1500g/m2であり、
前記樹脂発泡成形体は、樹脂を含む樹脂発泡粒子であって、前記樹脂の密度ρ0と前記樹脂発泡粒子の真密度ρ1との比ρ0/ρ1が2〜20であり、前記樹脂発泡粒子の真密度ρ1と前記樹脂発泡粒子の嵩密度ρ2との比ρ1/ρ2が1.5〜4.0である前記樹脂発泡粒子が相互に融着した成形体であり、融着した前記樹脂発泡粒子間に連続した空隙部を有し、空隙率が15〜80%であり、
厚みが5〜80mmであることを特徴とする、積層体。 - 前記樹脂発泡粒子が凹外形部を有する樹脂発泡体粒子を含む、請求項1に記載の積層体。
- 前記樹脂発泡粒子の平均粒子径が1.0〜4.0mmである、請求項1又は2に記載の積層体。
- 前記樹脂発泡成形体が、20℃における表面張力が37〜60mN/mの熱可塑性樹脂を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層体。
- 前記面材(I)の厚みが0.1〜5.0mmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体。
- 前記面材(I)の通気度が0.1〜25cc/(cm2・sec)である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層体。
- 前記メルトブローン繊維は、180℃以上の融点を有するポリエステル系樹脂又はポリアミド樹脂の繊維を含み、
前記バインダー繊維は、少なくとも一部が、融点が90℃以上180℃未満であるステープルファイバーである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層体。 - 前記バインダー繊維は、単位面積あたりの重量が1〜40g/m2である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の積層体。
- 前記バインダー繊維は、芯鞘構造を有し、鞘部分のみが溶融する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の積層体。
- 自立型防音材である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の積層体。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載の積層体からなることを特徴とする、吸音材。
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旭化成アミダス株式会社 編, プラスチック・データブック, JPN6021015299, 1 December 1999 (1999-12-01), pages 35, ISSN: 0004612731 * |
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