JP2019076055A - 草刈機 - Google Patents

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Abstract

【課題】モーアユニットの動力伝達系でのトラブルを、迅速に検知することができる草刈機を提供する。【解決手段】草刈機は、刈刃を装着した回転軸と、モーアモータ4と、モーアモータ4の動力を刈刃に伝達する動力伝達経路を構築するモーア伝動機構とを含むモーアユニットと、モーアモータ4を制御するモーアモータ制御部55と、モーアモータ4の駆動状態を検出するモーア駆動状態検出部9と、モーア駆動状態検出部9からの検出信号に基づいて、動力伝達経路の異常を検知するモーア異常検知部56とを備えている。【選択図】図5

Description

本発明は、刈刃をモーアモータで回転させるモーアユニットを装備した草刈機に関する。
草刈機では、運転座席は走行機体の上部に配置されており、モーアユニットは走行機体の下部に配置されている。このため、モーアユニットの駆動状態を運転座席に座った運転者が確認することは難しい。このため、モーアユニットの駆動状態を監視するセンサからの検出信号に基づいて、トラブルを抑制する技術が提案されている。例えば、特許文献1による電動芝刈機では、刈刃を回転させるモーアモータの負荷が算出され、この負荷がしきい値より高くなれば、走行速度を低下させられる。また、特許文献2による電動草刈機では、刈刃を回転させるモーアモータと、モータ温度を検出するサーモスタットと、モーアモータを冷却させる冷却流路と、冷却流路を開閉するカバーとが備えられており、モータ温度が上昇すると、カバーが開放され、冷却流路を通じて流れ込む冷却空気によってモーアモータが冷却される。これにより、モーアモータのオーバーヒートが回避される。
特開2012−187026号公報 特開2017−104142号公報
モータ負荷やモータ温度の検出結果に基づいてモータのトラブルを回避する技術は、モータ制御分野において、広く知れ渡っており、これらを実現する機器やパッケージプログラムも流通している。しかしながら、刈刃に動力を伝達する動力伝達系のトラブルは、視覚的または聴覚的に確認されるまで見過ごされがちである。このような動力伝達系のトラブルは、場合によっては、大きなダメージを引き起こすことがある。
本発明の課題は、モーアモータ自体のトラブルではなく、モーアユニットの動力伝達系でのトラブルを、迅速に検知することができる草刈機を提供することである。
本発明による草刈機は、刈刃を装着した回転軸と、モーアモータと、前記モーアモータの動力を前記刈刃に伝達する動力伝達経路を構築するモーア伝動機構とを含むモーアユニットと、前記モーアモータを制御するモーアモータ制御部と、前記モーアモータの駆動状態を検出するモーア駆動状態検出部と、前記モーア駆動状態検出部からの検出信号に基づいて、前記動力伝達経路の異常を検知するモーア異常検知部とを備えている。
この構成によれば、モーアモータの駆動状態を検出するモーア駆動状態検出部からの検出信号に基づいて、動力伝達経路の異常が検知される。一般に、モータを適切に駆動するため、及びモータを保護するために、モータ制御系には、モータ駆動状態を検出する機能が備えられている。検出されるモータ駆動状態としては、例えば、モータ回転数、モータ温度、モータ電流、モータ負荷などが挙げられる。モーアモータから出力された動力を刈刃に伝達して刈刃を回転させる動力伝達経路に異常が生じた場合、その異常による影響が動力伝達経路につながっているモーアモータに及ぶことなり、モータ駆動状態が変動する。このモータ駆動状態の変動からモーア異常検知部は動力伝達経路の異常、つまりモーア伝動機構の異常を検知する。動力伝達経路の異常として、回転軸と刈刃との装着外れ、モーア伝動機構がベルト伝動機構を用いている場合ではベルト外れなどが挙げられる。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記モーアモータ制御部は、前記モーア異常検知部が前記異常を検知した場合、前記モーアモータを強制停止させる。動力伝達経路の異常発生後も動力を供給すると、当該異常がさらに大きくなったり、二次的なトラブルが生じたりするので、モーアモータを強制停止して、動力の供給を停止するのが適切である。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記モーアモータの駆動を指令する駆動指令と、前記モーアモータの駆動停止を指令する停止指令とを前記モーアモータ制御部に与える人為操作具が備えられており、前記モーアモータの強制停止からの復帰には、前記人為操作具からの前記停止指令と当該停止指令に続く前記駆動指令が要求される。この構成では、人為操作具に対する操作を通じてモーアモータの駆動を指令している間に、モーアモータの強制停止が発生した場合、一旦人為操作具に対する操作を通じてモーアモータを駆動停止させる停止指令が与えられない限り、モーアモータは、強制停止から復帰して、回転することはない。これにより、動力伝達経路の異常を取り除く作業を行っている際に、不用意にモーアモータが回転するようなトラブルは回避される。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記モーアモータはインバータを介して給電され、前記モーア駆動状態検出部は、前記インバータに組み込まれた、前記モーアモータの電流値を検出する電流検出部であり、前記モーア異常検知部は、前記モーアユニットの駆動時において、前記電流値が所定値を下回った場合、前記モーアユニットの異常を検知する。インバータによるモータ制御では、電流検出は必須であるため、インバータに組み込まれている電流検出部からの検出結果を、モーア異常検知部が利用することは、コスト的に好都合である。例えば、負荷作業時ではモーアモータの電流値が百アンペアを越え、無負荷時がその1/3程度の電流値であったとして、伝動ベルトの外れなど伝動遮断が生じるとモーアモータの電流値は、数アンペアとなる。刈刃と回転軸との間で滑りが生じると、作業時で数十アンペア、無負荷時でその半分ぐらいとなる。このような現象から、モーア異常検知部は、動力伝達経路におけるトラブルを検知することができる。
草刈機の仕様により、負荷作業時のモーアモータの電流値、及び無負荷時のモーアモータの電流値(定格値)、モーアユニットの動力伝達経路における動力伝達不良時の電流値(または定格値からの低下量)は、予め実験的に確かめることができる。このため、本発明の簡単な実施形態の1つでは、前記モーア異常検知部は、前記モーアユニットの駆動時において、前記電流値が前記所定値を下回った場合、前記動力伝達経路の異常として、前記モーア伝動機構の伝動不具合または前記刈刃と前記回転軸との間の装着不具合を検知する。この構成では、電流値のしきい値判定だけで動力伝達経路の異常を検知することができるので、コスト的に有利である。もちろん、動力伝達経路に異常をより正確に検知するためには、モーア異常検知部が、モーア駆動状態検出部からの検出信号の継時的な変動、つまり検出信号の挙動から動力伝達経路の異常を判定する機能も備えると、好都合である。
さらには、モーア異常検知部は、電流検出信号以外のモーア駆動状態検出部からの検出信号、あるいは、電流検出信号を含む種々の検出信号に基づいて異常確率を演算し、異常確率が所定値を超えた場合に、異常を検知するように構成してもよい。
本発明によるモーアユニットを搭載したミッドマウント型乗用電動草刈機の側面図である。 モーアユニットの平面図である。 モーアユニットの縦断面図である。 電動草刈機の動力系統及び制御系統を示す模式図である。 制御系の機能ブロック図である。 異常検知の一例を示すフローチャートである。
次に、図面を用いて、本発明による草刈機の具体的な実施形態の1つを説明する。この実施形態では、草刈機はミッドマウント型電動草刈機である。なお、本明細書では、特に断りがない限り、「前」は車体前後方向(走行方向)に関して前方を意味し、「後」は車体前後方向(走行方向)に関して後方を意味する。また、左右方向または横方向は、車体前後方向に直交する機体横断方向(機体幅方向)を意味する。「上」または「下」は、車体の鉛直方向(垂直方向)での位置関係であり、地上高さにおける関係を示す。
図1は電動草刈機(以下単に草刈機と略称する)の側面図である。この草刈機は、遊転自在なキャスタ型の左前車輪1aと右前車輪1bとからなる前車輪ユニット1、左後車輪2aと右後車輪2bとからなる駆動輪ユニット2、前車輪ユニット1と駆動輪ユニット2とによって支持される車体フレーム10、車体フレーム10の後部に配置されたバッテリ7、バッテリ7の前方に配置された運転座席11、運転座席11の後方から立設された転倒保護フレーム12、前車輪ユニット1と駆動輪ユニット2との間で車体フレーム10の下方空間に昇降リンク機構13を介して昇降可能に車体フレーム10から吊り下げられたモーアユニット3を備えている。
運転座席11の前方には運転者の足載せ場であるフロアプレート14が設けられており、そこからブレーキペダル16が突き出している。運転座席11の両側には、車体横断方向の水平揺動軸回りに揺動する左操縦レバー15aと右操縦レバー15bとからなる操縦ユニット15が配置されている。左後車輪2aの回転速度は左操縦レバー15aによって変更可能であり、右前車輪1bの回転速度は右操縦レバー15bによって変更可能である。左後車輪2aと右後車輪2bとがそれぞれ独立して変更可能であり、それぞれの回転方向を逆にすることで急旋回が可能である。このことから、この草刈機は、ゼロターンモーアとも呼ばれる。
モーアユニット3は、図2に示すように、サイドディスチャージタイプであり、モーアデッキ30と、2枚の回転式の刈刃20が備えられている。左側の刈刃20と右側の刈刃20とが車体横断方向に横並びしている。モーアデッキ30は、天壁31とこの天壁31の外周縁から下方に延びた前側壁32と後側壁33を備えている。前側壁32は、天壁31の前側の外周縁とつながっており、後側壁33は後側の外周縁とつながっている。前側壁32と後側壁33との右端領域は欠如されており、カバー34で覆われた刈草排出口35が作り出されている。各刈刃20は、天壁31と前側壁32と後側壁33とによって作り出されるモーアデッキ30の内部空間に配置される。
刈刃20は帯板状であり、その両端部に切断刃先が形成され、さらにこの切断刃先の背後側に起風羽根が形成されている。草刈り作業時には、刈刃20が回転しながら草刈機が走行することで刈刃20によって切断処理された刈草は、刈刃20の起風羽根によって発生した搬送風により、モーアデッキ30内のバッフルプレートに案内されてモーアデッキ30の内部を通り抜けて、刈草排出口35からモーアデッキ30の横外側に放出される。
図3に示すように、モーアデッキ30の天壁31を貫通して下方に延びている回転軸21が軸受けユニット21aによって回転可能に天壁31に支持されている。各刈刃20は、回転軸21の下端において、取付ボルト21bによって交換可能に締め付け固定されている。回転軸21の上端には入力プーリ22が取り付けられている。
図2に示すように、刈刃20に動力を供給するモーアモータ4は、後側壁33から後方に突き出した装着台40に装着されている。モーアモータ4の出力軸41は、垂直姿勢でモータハウジング42の内部でベアリングを介して回転可能に支持され、その上端がモータハウジング42から突き出している。この出力軸41の突き出した部分に、出力プーリ24が取り付けられている。
2つの回転軸21に取り付けられた入力プーリ22と、モーアモータ4の出力軸41に取り付けられた出力プーリ24と、モーアデッキ30に取り付けられたテンションプーリユニット23とにわたってベルト25が掛け回されている。つまり、この実施形態では、モーアモータ4の動力を刈刃20に伝達する動力伝達経路を構築するモーア伝動機構MTSは、モーアモータ4の出力軸41に取り付けられた出力プーリ24、ベルト25、テンションプーリユニット23、入力プーリ22、刈刃20を締め付け固定している回転軸21とから構成されている。ベルト25が入力プーリ22や出力プーリ24やテンションプーリユニット23から外れたり、ベルト25に滑りが生じたり、回転軸21と刈刃20との締め付け固定がゆるんだりすると、少なくとも部分的には動力伝達が遮断し、動力伝達経路の異常が発生する。
図4には、電動草刈機の動力系統及び制御系統が示されている。左後車輪2aと右後車輪2bとをそれぞれ回転させる走行モータである左モータ81と右モータ82、及び刈刃20を回転させるモーアモータ4には、インバータ70から電力が供給される。インバータ70は、左モータ81と右モータ82とに電力を供給する走行モータ用インバータ71と、モーアモータ4に電力を供給するモーアモータ用インバータ72とを含む。インバータ70は、制御装置5からの制御信号に基づいて駆動する。インバータ70は、電力源としてのバッテリ7と接続されている。
制御装置5には、モーア操作具90、左操縦角検出センサ91a、右操縦角検出センサ91b、左モータ回転検出センサ92a、右モータ回転検出センサ92b、モーアモータ回転検出センサ93、電流検出部94が接続されている。
モーア操作具90は、モーアモータ4の駆動または駆動停止を選択するための人為操作具である。この実施形態では、モーア操作具90は、第1位置(ON)と第2位置(OFF)との間で揺動する揺動レバーとして構成されている。モーア操作具90が第1位置に揺動されると、操作位置検出センサ90aが制御装置5にモーアモータ4の駆動を指令する駆動指令を与え、モーア操作具90が第2位置に揺動されると、操作位置検出センサ90aが制御装置5にモーアモータ4の駆動停止を指令する停止指令とを制御装置5に与える。
左操縦角検出センサ91aは左操縦レバー15aの揺動角を検出する。右操縦角検出センサ91bは右操縦レバー15bの揺動角を検出する。左モータ回転検出センサ92aは左モータ81の回転数を検出する。右モータ回転検出センサ92bは右モータ82の回転数を検出する。モーアモータ回転検出センサ93はモーアモータ4の回転数を検出する。モーアモータ用インバータ72内に組み込まれている電流検出部94は、モーアモータ4に流れる電流を検出する。
図5に示すように、制御装置5は、モーア駆動状態検出部9と操縦状態検出部91と走行状態検出部92とからの検出信号を入力する。モーア駆動状態検出部9には、モーアモータ回転検出センサ93や電流検出部94などが含まれる。操縦状態検出部91には、左操縦角検出センサ91aと右操縦角検出センサ91bとが含まれる。走行状態検出部92には、左モータ回転検出センサ92aと右モータ回転検出センサ92bとが含まれる。
制御装置5には、入力信号処理部51、左輪速度演算部52、右輪速度演算部53、走行モータ制御部54、モーアモータ制御部55、モーア異常検知部56、異常報知部57などの機能部が備えられており、これらの機能部は、ハードウエアやソフトウエアによって構築される。入力信号処理部51には、センサ情報処理機能や操作入力処理機能が含まれている。入力信号処理部51は、走行状態検出部92、操縦状態検出部91、モーア駆動状態検出部9などの外部からの信号を処理して、制御装置5の内部で利用可能な情報に変換する。
左輪速度演算部52は、運転者による左操縦レバー15aの操作量を検出する左操縦角検出センサ91aを通じての操作情報に基づいて左後車輪2aの回転速度(回転数)、つまり左モータ81の回転速度(回転数)を求める。右輪速度演算部53も、運転者による右操縦レバー15bの操作量を検出する右操縦角検出センサ91bを通じての操作情報に基づいて右後車輪2bの回転速度(回転数)、つまり右モータ82の回転速度(回転数)を求める。
走行モータ制御部54は、左輪速度演算部52及び右輪速度演算部53によって求められた左モータ81の回転速度と右モータ82の回転速度を実現するために必要な電力を左モータ81及び右モータ82送るための制御信号を走行モータ用インバータ71に与える。走行モータ用インバータ71には、左輪給電部71a及び右輪給電部71bが含まれている。左モータ81と右モータ82とはそれぞれ独立的に左輪給電部71aと右輪給電部71bとによって供給される電力量によってその回転速度が変化するので、左後車輪2aと右後車輪2bの回転速度を相違させることができ、この左右後車輪速度差によって草刈機の方向転換が行われる。
モーアモータ制御部55は、モーア操作具90が第1位置(ON)に操作され、操作位置検出センサ90aが制御装置5にモーアモータ4の駆動を指令する駆動指令である第1位置検出信号を出力することにより、モーアモータ用インバータ72のモーアモータ給電部72aを制御して、モーアモータ4を駆動する。
この実施形態では、モーア異常検知部56は、モーア駆動状態検出部9の1つである電流検出部94からの検出信号に基づいて、モーア伝動機構MTSによって構築されている動力伝達経路の異常を検知する。さらに、モーア異常検知部56は、動力伝達経路の異常を検知すると、モーア操作具90によって駆動指令が入力されていても、モーアモータ4を強制停止させる。なお、モーアモータ4の強制停止からの復帰には、モーア操作具90による復帰操作が必要となる。具体的には、モーア操作具90が一旦、第1位置から第2位置に戻され、モーアモータ4の停止指令が制御装置5に入力された後、これに続いて、モーア操作具90が一旦、第2位置から第1位置に操作されて、駆動指令が入力されることで、モーアモータ4が再駆動する。
モーア異常検知部56による異常検知の具体的な方法の1つは、モーアユニット3の駆動時(刈刃20の回転時)において、電流検出部94によって検出されたモーアモータ給電部72aの電流値をチェックすることである。無負荷時または通常負荷時の電流値を基準値とし、この基準値からの所定量低下した値を異常検知しきい値とすることができる。この場合、モーアユニット3の駆動中にもかかわらず、電流値が所定値(異常検知しきい値)を下回った場合、モーア異常検知部56は、モーアモータ4から刈刃20までの動力伝達経路に異常が発生したと判定することができる。その際、外乱等による突発的な電流値の低下を異常発生に結び付けないためには、電流値の継時的に平均化された値が、異常検知しきい値との比較対象として用いられるとよい。
異常報知部57は、モーア異常検知部56が動力伝達経路の異常を検知した際に、異常が発生したことをディスプレイ18またはスピーカ19あるいはその両方を通じて運転者に報知する。モーア異常検知部56が、電流値の基準値からの低下量に基づいて、異常の種類、例えば、ベルト外れなどのモーア伝動機構MTSにおける伝動不具合、または刈刃20と回転軸21との間の装着不具合などを識別することができる場合、その異常の種類が把握できるような報知形態で、異常報知が行われることが好ましい。
次に、草刈機における動力伝達経路の異常検知時の制御の流れの一例を、図6のフローチャートを用いて説明する。
このフローチャートは、草刈機の作業待機状態からを起点としている(#01)。この作業待機状態では、メインSWがONで、モーア操作具90が第2位置である。作業待機状態から作業状態へ移行するためには、まず、モーア操作具90が第1位置に操作される必要がある(#02)。モーア操作具90が第1位置に操作されることで(#02Yes分岐)、モーアモータ4が回転する。回転を始めたモーアモータ4の回転数が定格回転数に達するのを待つ(#03No分岐)。このフローチャートには示されていないが、所定時間以内にモーアモータ4が定格回転数に達しない場合には、モーアモータ4は強制停止される。その際、走行モータが駆動している場合には、走行モータも強制停止される。所定時間以内にモーアモータ4が定格回転数に達した場合(#03Yes分岐)、モーアモータ4の電流値が取得される(#04)。取得された電流値は、前もって設定されている異常検知しきい値と比較される(#05)。電流値が異常検知しきい値以上であれば(#05No分岐)、正常とみなされ、さらに、モーア操作具90が第2位置に操作されているかどうかチェックされる(#06)。モーア操作具90が第2位置に操作されていれば(#06Yes分岐)、草刈作業の中断を意味するので、ステップ#01に戻って、草刈機は作業待機状態となる。モーア操作具90が第2位置に操作されていなければ、つまりモーア操作具90が第1位置のままであるなら(#06No分岐)、草刈作業は続行され、ステップ#04に戻って、再びモーアモータ4の電流値が取得される。
ステップ#05の判定において、電流値が異常検知しきい値に達していなければ、異常とみなされ(#05Yes分岐)、モーアモータ4が強制停止される(#07)。同時に、異常報知部57により異常報知が行われる(#08)。続いて、この異常に対するリカバリー処理が行われる(#09)。例えば、異常がベルト25の外れであれば、掛け直される。リカバリー処理が終わって、草刈作業に復帰するには、まず、モーア操作具90が第2位置に操作されているかチェックされる(#10)。モーア操作具90が第2位置に操作されていれば(#10Yes分岐)、強制停止が解除され、ステップ#01に戻って、草刈機は作業待機状態となる。このステップ#10において、モーア操作具90が第1位置のままであれば(#10No分岐)、強制停止が解除されず、刈刃20は回転しない。
〔別実施の形態〕
(1)モーア異常検知部56は、電流検出信号以外のモーア駆動状態検出部9からの検出信号(回転検出信号、負荷検出信号など)を用いて異常を検知するように構成してもよい。あるいは、モーア異常検知部56は、電流検出信号を含むその他の複数の検出信号を入力信号とし、機械学習的な演算モジュールを用いて異常確率を演算し、異常確率が所定値を超えた場合に、異常を検知するように構成してもよい。
(2)上述した実施形態では、1つのモーアモータ4からの動力がベルト伝動機構によって2つの刈刃20に分配されていた。これに代えて、各刈刃20にモーアモータ4を割り当ててもよい。その場合、モーア伝動機構MTSは、モーアモータ4の出力軸41からの動力を刈刃20に伝達する回転軸21となり、動力伝達経路での異常は、主に、出力軸41と回転軸21の装着不都合と、回転軸21と刈刃20との装着不都合となる。
(3)上述した実施形態では、駆動輪ユニット2への動力源は走行モータであったが、内燃機関に置き換えてもよい。
(4)上述した実施形態では、モーア操作具90は揺動レバータイプであったが、シーソースイッチやダイヤルスイッチなど、種々の形態のスイッチで置き換えてもよい。
(5)上述した実施形態での草刈機は、モーアユニット3を前輪と後輪との間に配置するミッドマウント型であったが、モーアユニット3を前輪の前方に配置するフロントモーア型であってもよい。
(6)上述した実施形態では、駆動輪ユニット2の左後車輪2aと右後車輪2bとが独立して駆動可能な、いわゆるゼロターン型車両であったが、左後車輪2aと右後車輪2bとが差動機構によって連結されている車両であってもよい。
(7)図5で示された機能ブロックは主に説明目的で区分けされており、示された機能ブロック同士を統合したり、各機能ブロックをさらに分割したりすることは、自由である。
本発明は、電動モータで回転する刈刃を有するモーアユニットを備えた草刈機に提供可能である。
3 :モーアユニット
20 :刈刃
21 :回転軸
21a :軸受けユニット
21b :取付ボルト
22 :入力プーリ
23 :テンションプーリユニット
24 :出力プーリ
25 :ベルト
4 :モーアモータ
41 :出力軸
5 :制御装置
55 :モーアモータ制御部
56 :モーア異常検知部
57 :異常報知部
70 :インバータ
71 :走行モータ用インバータ
72 :モーアモータ用インバータ
72a :モーアモータ給電部
9 :モーア駆動状態検出部
90 :モーア操作具(人為操作具)
90a :操作位置検出センサ
93 :モーアモータ回転検出センサ
94 :電流検出部
MTS :モーア伝動機構(動力伝達経路)

Claims (5)

  1. 刈刃を装着した回転軸と、モーアモータと、前記モーアモータの動力を前記刈刃に伝達する動力伝達経路を構築するモーア伝動機構とを含むモーアユニットと、
    前記モーアモータを制御するモーアモータ制御部と、
    前記モーアモータの駆動状態を検出するモーア駆動状態検出部と、
    前記モーア駆動状態検出部からの検出信号に基づいて、前記動力伝達経路の異常を検知するモーア異常検知部と、
    を備えた草刈機。
  2. 前記モーアモータ制御部は、前記モーア異常検知部が前記異常を検知した場合、前記モーアモータを強制停止させる請求項1に記載の草刈機。
  3. 前記モーアモータの駆動を指令する駆動指令と、前記モーアモータの駆動停止を指令する停止指令とを前記モーアモータ制御部に与える人為操作具が備えられており、前記モーアモータの強制停止からの復帰には、前記人為操作具からの前記停止指令と当該停止指令に続く前記駆動指令が要求される請求項2に記載の草刈機。
  4. 前記モーアモータはインバータを介して給電され、前記モーア駆動状態検出部は前記インバータに組み込まれた、前記モーアモータの電流値を検出する電流検出部であり、前記モーア異常検知部は、前記モーアユニットの駆動時において、前記電流値が所定値を下回った場合、前記モーアユニットの異常を検知する請求項1から3のいずれか一項に記載の草刈機。
  5. 前記モーア異常検知部は、前記モーアユニットの駆動時において、前記電流値が前記所定値を下回った場合、前記動力伝達経路の異常として、前記モーア伝動機構の伝動不具合または前記刈刃と前記回転軸との間の装着不具合を検知する請求項4に記載の草刈機。
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