JP2019075259A - 防食部付電線の製造方法および防食部付電線 - Google Patents

防食部付電線の製造方法および防食部付電線 Download PDF

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佳昭 田幡
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Takeatsu Sato
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岳士 廣瀬
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Ryosuke Wakizaka
良輔 脇阪
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Abstract

【課題】良好な防食部を形成しやすくしつつ製造時間の短縮を図ることができる技術を提供することを目的とする。【解決手段】防食部付電線の製造方法は、下記工程(a)および(b)を備える。工程(a)は、端子と電線とが接続された接続部分を有する端子付電線を、ノズルから防食剤を噴霧可能な防食剤噴霧装置に対してセットする工程である。工程(b)は、前記工程(a)の後で、前記接続部分を含む領域に前記防食剤を噴霧して防食部を形成する工程である。【選択図】図6

Description

この発明は、防食部付電線およびその製造方法に関する。
従来、図11に示すように、端子付電線90において芯線91と端子92との接続部分93における異種金属接触腐食の防止のため、当該接続部分93に樹脂94(防食剤)が供給されて止水樹脂部(防食部)が形成されることがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、図11に示すように止水樹脂部を構成する樹脂94をディスペンサ95によって供給している。
特開2015−203724号公報
ここでディスペンサ95によって樹脂94を供給する場合、樹脂94を必要量滴下するに当たり、滴下する樹脂94の粒径と滴下箇所の数とは、反比例すると考えられる。すなわち、比較的粒径の大きい樹脂94を滴下する場合、滴下箇所の数は少なくて済むのに対して、比較的粒径の小さい樹脂94を滴下する場合、比較的多い箇所に滴下する必要があると考えられる。
しかしながら、前者の場合、滴下された液滴が行き渡りにくい恐れがある。さらに、滴下された液滴が行き渡ったとしても、図12に示すように偏りが大きくなり、止水樹脂部96の一部が薄くなりすぎる恐れがある。また後者の場合、滴下に時間がかかる恐れがある。
そこで、本発明は、良好な防食部を形成しやすくしつつ製造時間の短縮を図ることができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係る防食部付電線の製造方法は、(a)端子と電線とが接続された端子付電線を、ノズルから防食剤を噴霧可能な防食剤噴霧装置に対してセットする工程と、(b)前記工程(a)の後で、前記電線における芯線と前記端子との接続部分を含む領域に前記防食剤を噴霧する工程と、を備える。
第2の態様に係る防食部付電線の製造方法は、第1の態様に係る防食部付電線の製造方法であって、前記防食剤として、室温でグリース状となると共に加熱によって粘度が低下するグリース状防食剤が用いられ、前記工程(b)において、加熱された前記グリース状防食剤を噴霧する。
第3の態様に係る防食部付電線の製造方法は、第1又は第2の態様に係る防食部付電線の製造方法であって、(c)前記工程(b)の前に、前記接続部分を含む領域に前記防食剤よりも低粘度の浸透用防食剤を供給する工程をさらに備える。
第4の態様に係る防食部付電線の製造方法は、第3の態様に係る防食部付電線の製造方法であって、前記工程(c)において、前記浸透用防食剤を噴霧して供給する。
第5の態様に係る防食部付電線の製造方法は、第1から第4のいずれか1つの態様に係る防食部付電線の製造方法であって、前記工程(a)は、(a1)前記接続部分と前記ノズルとの間に、噴霧領域を規制するためのマスキング部材を準備する工程を備え、前記工程(b)において、前記マスキング部材によって規制された領域に前記防食剤を噴霧する。
第6の態様に係る防食部付電線の製造方法は、第1から第5のいずれか1つの態様に係る防食部付電線の製造方法であって、前記工程(b)において、前記接続部分に対して傾斜した位置にある前記ノズルから前記防食剤を噴霧する。
第7の態様に係る防食部付電線は、端子と、前記端子が接続された電線とを含む端子付電線と、前記端子付電線における前記電線の芯線と前記端子との接続部分を含む領域に噴霧された防食剤の粒同士がくっついた状態となって前記接続部分を含む領域を覆う第1防食部を含む防食部と、を備える。
第8の態様に係る防食部付電線は、第7の態様に係る防食部付電線であって、前記防食剤として、室温でグリース状となると共に加熱によって粘度が低下するグリース状防食剤が用いられている。
第9の態様に係る防食部付電線は、第7又は第8の態様に係る防食部付電線であって、前記防食部は、前記接続部分を含む領域において、前記防食剤よりも低粘度の浸透用防食剤が供給されて前記第1防食部よりも内側に形成された第2防食部をさらに含む。
第10の態様に係る防食部付電線は、第9の態様に係る防食部付電線であって、前記第2防食部において前記浸透用防食剤が噴霧されて粒同士がくっついた状態とされている。
各態様によると、防食剤を噴霧して供給しているため、ディスペンサによって防食剤の粒を滴下して供給する場合に比べて、比較的粒径の小さな防食剤を広範囲に比較的均一に供給することができる。そして、全体に比較的均一に供給された比較的粒径の小さい防食剤同士がくっつくことによって良好な防食部を簡易に得ることができる。このとき、防食剤を噴霧して供給しているため、比較的粒径の小さな防食剤を広範囲に比較的短時間で供給することができる。これにより、防食部付電線の製造にかかる時間の短縮を図ることができる。
グリース状防食剤の粒をディスペンサによって滴下する場合、滴下された粒が防食対象となる領域全体に行き渡る前に流動性が低下することを抑制するため、滴下の際、グリース状防食剤だけでなく、防食対象となる部材(端子)を加熱しておくことが必要となる場合があった。この場合、防食剤供給装置に搬送された防食対象となる部材をその都度加熱する工程が必要となることによって、製造にかかる時間が増加する恐れがあった。これに対して第2、第7の態様によると、グリース状防食剤が噴霧されるため、防食対象となる領域の略全体にグリース状防食剤の粒が行き渡る。このため、防食対象となる部材側を加熱してグリース状防食剤の流動性の低下を抑える必要性が低下する。これにより、防食剤噴霧装置に対してセットされた防食対象となる部材を加熱する工程を省略又は簡略化可能となり、防食部付電線の製造にかかる時間の短縮を図ることができる。
より高い防食性能が求められる場合、防食剤が接続部分の表面を覆うのみでなく、接続部分における内部に浸透していることが好ましい。この場合、接続部分の表面を覆う防食剤としては、表面に留まった状態を維持可能にするために少なくとも防食部付電線を使用する環境下で高粘度であることが好ましい。一方、接続部分の内部において素線間などの狭い隙間に浸透する防食剤としては、狭い隙間に浸透可能にするために少なくとも供給直後に低粘度であることが好ましい。この場合でも、第3、第8の態様によると、高粘度の防食剤と、低粘度の防食剤の2種類の防食剤を用いることによって、1種類の防食剤を用いる場合に比べて、製造条件を満たすことが容易になる。
特に、第4、第9の態様によると、浸透用防食剤についても噴霧して供給しているため、浸透用防食剤が供給対象領域全体に行き渡り易くなると共に、防食部付電線の製造にかかる時間の短縮を図りやすくなる。
特に、第5の態様によると、接続部分の周辺において、防食剤が供給されることが好ましくない領域に防食剤が供給されることを抑制できる。
特に、第6の態様によると、例えば、端子のエッジ部分にも所定の厚みの防食部を形成しやすくなる。
実施形態に係る防食部付電線を示す概略側面図である。 実施形態に係る防食部付電線を示す概略平面図である。 図2のIII−III線に沿って切断した断面図である。 図2のIV−IV線に沿って切断した断面図である。 図2のV−V線に沿って切断した断面図である。 図1の概略部分拡大図である。 実施形態に係る防食部付電線を製造する様子を示す説明図である。 変形例に係る防食部付電線を示す概略側面図である。 変形例に係る防食部付電線を示す概略平面図である。 防食部付電線の製造方法の変形例を示す説明図である。 従来の防食部付電線を製造する様子を示す説明図である。 従来の防食部付電線を示す概略断面図である。
{実施形態}
以下、実施形態に係る防食部付電線およびその製造方法について説明する。
まず、図1乃至図6を参照しつつ実施形態に係る防食部付電線について説明する。図1は、実施形態に係る防食部付電線1を示す概略側面図である。図2は、実施形態に係る防食部付電線1を示す概略平面図である。図3は、図2のIII−III線に沿って切断した断面図である。図4は、図2のIV−IV線に沿って切断した断面図である。図5は、図2のV−V線に沿って切断した断面図である。図6は、図1の概略部分拡大図である。
防食部付電線1は、端子付電線10と、端子付電線10に設けられた防食部30とを備える。
端子付電線10は、電線12と、電線12に接続された端子20とを含む。
電線12は、芯線13と、芯線13の外周を覆う被覆16とを備える。芯線13は、線状の導体である。ここでは、複数の素線15が撚り合わされることによって芯線13が形成されている。もっとも、芯線13は1本の素線で構成された単芯線であってもよい。被覆16は、樹脂等の絶縁材料によって形成されている。被覆16は、例えば、芯線13の周りに軟化した樹脂が押出被覆されたり、樹脂塗料が塗布されたりして形成される。
また、電線12の端部では、所定長の被覆16が芯線13から皮剥ぎされている。これにより、電線12の端部に、芯線13が所定長に亘って露出する芯線露出部14が設けられる。
端子20は、導電性板材である金属板材をプレス加工等することにより形成された部材である。ここでは端子20は、電線12に接続される電線接続部22と、電線接続部22に連なり、相手側導体Cと直接接触する相手側接続部28とを備える。もっとも端子が相手側接続部28を備えることは必須ではない。例えば端子は、電線接続部において複数の電線に接続されて当該複数の電線同士を接続する、いわゆるスプライス端子等であってもよい。以下では、端子20において、電線接続部22側を端子20の基端側、相手側接続部28側を端子20の先端側として説明する。
電線接続部22は、ここでは、電線12に圧着されて接続されるものとして説明する。もっとも電線接続部は、圧接又は溶接等、圧着以外の手段で電線12に接続されるものであってもよい。具体的には電線接続部22は、被覆圧着部23、中間連結部24、芯線圧着部25及び先端側連結部26を備える。これらの被覆圧着部23、中間連結部24、芯線圧着部25及び先端側連結部26は、端子20の基端側から先端側に向けてこの順で一列に並んで形成されている。
被覆圧着部23は、加締められることにより、電線12の被覆16の端部に圧着されている。これにより、被覆圧着部23は、被覆16を保持している。具体的には、被覆圧着部23は、底板部23aと、その底板部23aの両側に立設されて対向する一対の被覆圧着片23bとを備えている。図2に示す例では、一対の被覆圧着片23bは、被覆16の幅方向に分かれて圧着される形状に形成されているが、必ずしもその必要はない。例えば、一対の被覆圧着片は、被覆16の長手方向に分かれて圧着される形状に形成されていることも考えられる。また、例えば、一対の被覆圧着片は、被覆16に対して内外方向に重なる態様で圧着される形状に形成されていることも考えられる。
中間連結部24は、被覆圧着部23と芯線圧着部25とを繋ぐ部分である。中間連結部24には、電線12において被覆16の端縁部、つまり芯線露出部14と被覆16との境界部分が位置する。具体的には、中間連結部24は、底板部24aと、その底板部24aの両側に立設されて対向する一対の側壁部24bとを備える。側壁部24bの間から、芯線13の一部および被覆16の一部が露出している。
芯線圧着部25は、加締められることにより、芯線13の芯線露出部14に圧着される部分である。これにより、芯線圧着部25は、芯線13に電気的に接続されつつ芯線露出部14を保持している。具体的には、芯線圧着部25は、底板部25aと、その底板部25aの両側に立設されて対向する一対の芯線圧着片25bとを備える。
先端側連結部26は、芯線圧着部25と相手側接続部28とを繋ぐ部分である。先端側連結部26には、芯線露出部14の先端部が位置している。具体的には、先端側連結部26は、底板部26aと、その底板部26aの両側に立設されて対向する一対の側壁部26bとを備える。側壁部26bの間から、芯線露出部14の先端部の一部が露出している。
電線接続部22における各底板部23a、24a、25a、26aは、全体として板状に連なる形状に形成されており、全体として電線接続部22の底部を成している。当該電線接続部22の底部の内向き面に、電線12が載せられる。また、電線接続部22における幅方向一方側及び他方側それぞれにおいて、被覆圧着片23b、側壁部24b、芯線圧着片25b、側壁部26bが、全体として板状に連なる形状に形成されている。
また、電線12に対して加締められる(曲げられる)部分である被覆圧着片23b及び芯線圧着片25bは、中間連結部24及び先端側連結部26の各々の側壁部24b、26bよりも底板部からの突出寸法が大きくなるように形成されている。
相手側接続部28は、相手側の電気的接続要素としての相手側導体Cと直接接触し、相手側導体Cに接続される部分である。図1に示す例では、相手側導体Cとして細長棒状又は細長板状のオス端子が想定されている。従って、相手側接続部28は、オス端子が嵌め入れられる端子挿入孔が形成されたメス端子形状に形成されている。もっとも、相手側接続部28の形状は上記したものに限られない。例えば、相手側接続部は、オス端子形状に形成されていてもよい。この場合、相手側導体がメス端子形状に形成される。また、相手側接続部は、ボルト締め可能な形状、例えば平板状の本体部に貫通孔が形成された形状に形成されていてもよい。この場合、相手側導体は、例えば基部にボルトが立設された形状に形成される。
防食部30は、防食剤31(図7参照)が端子付電線10に設けられることによって形成されている。端子付電線10において防食部30が設けられる領域を防食対象領域と称する。防食対象領域は、端子付電線10における端子20と電線12との接続部分を含む領域である。
ここで、芯線13と、端子20とは、互いに標準電極電位(平衡電極電位)が異なる異種の金属によって構成されている。例えば、芯線13は、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金によって構成されている。一方、端子20は、銅若しくは銅を主成分とする銅合金(黄銅等)によって構成された部材、あるいはそれらの部材に錫(Sn)メッキ若しくは錫に銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが添加された錫合金のメッキが施された部材である。このため、芯線13と端子20との接続部分では、異種金属が接触した状態となっており、この部分に塩水等の電解液が付着すると、腐食が発生し得る。
従って、芯線13と端子20との接続部分に電解液が付着しないように、防食対象領域が設定されている。特にここでは、防食対象領域として、第1防食対象領域、第2防食対象領域、および第3防食対象領域が設定されている。
第1防食対象領域は、芯線13と端子20との接続部分及びその近傍の表面を覆うように設定された領域である。第1防食対象領域に防食部30が設けられることによって、例えば、端子付電線10の表面に付着した電解液が端子付電線10の表面を伝って芯線13と端子20との接続部分に達することを抑制することができる。より詳細には、ここでは、端子付電線10の長手方向に沿って、被覆圧着部23の中間部から先端側連結部26の中間部に至る部分の上面側表面が第1防食対象領域とされている。
第2防食対象領域は、芯線露出部14と電線接続部22との間の部分を含むように設定された領域である。特にここでは、第2防食対象領域は、芯線露出部14のうち先端側連結部26に位置する部分と、先端側連結部26との間の部分、および芯線露出部14のうち中間連結部24に位置する部分と、中間連結部24との間の部分を含むように設定された領域である。第2防食対象領域に防食部30が設けられることによって、例えば、防食部30のうち第1防食対象領域に設けられた部分が仮に傷付いて、電解液がその傷から内部に浸透したとしても、その電解液が芯線13と端子20との接続部分に達することを抑制することができる。また例えば、これらの間の部分に隙間が生じた場合であっても、防食部30のうち第1防食対象領域に設けられた部分に切れ目等が生じにくくなる。
第3防食対象領域は、芯線露出部14において芯線13を構成する素線15同士の隙間を含むように設定された領域である。第3防食対象領域に防食部30が設けられることによって、例えば、防食部30のうち第1防食対象領域に設けられた部分が仮に傷付いて、電解液がその傷から内部に浸透したとしても、その電解液が素線15同士の隙間を伝って芯線13と端子20との接続部分に達することを抑制することができる。また例えば、端子付電線10において当該防食部30が設けられた端部とは反対側の端部から被覆16内に入りこんだ電解液が、いわゆる毛細管現象により当該防食部30が設けられた端部に達することを抑制することができる。
より具体的には、防食部30は、第1防食部32を含む。さらにここでは防食部30は、第2防食部34を含む。
第1防食部32は、電線接続部22を含む領域を覆う部分を含む。具体的には、ここでは、第1防食部32は、防食対象領域のうち第1防食対象領域に形成されている。第1防食部32は、第1防食対象領域に対して噴霧された第1防食剤の粒同士がくっついた状態となって形成されている。
ここで第1防食剤として、グリース状防食剤が用いられている。グリース状防食剤は、室温でグリース状となると共に加熱によって粘度が低下する性質を有している。グリース状防食剤は、例えば、潤滑油に増ちょう剤を混ぜて形成される。グリース状防食剤は、さらに添加剤が混ぜられて形成されることもある。
第2防食部34は、防食対象領域において第1防食部32よりも内側に形成されている。具体的には、ここでは第2防食部34は、防食対象領域のうち第2防食対象領域、および第3防食対象領域に形成されている。第2防食部34は、第2防食剤が供給されて形成されている。ここでは第2防食部において第2防食剤が噴霧されて粒同士がくっついた状態とされている。
ここでは、第1防食部32を構成する第1防食剤と、第2防食部34を構成する第2防食剤とが異なっている。
具体的には、第2防食剤には、第1防食剤よりも低粘度の防食剤が用いられている。第2防食剤は、素線間に浸透可能な浸透用防食剤である。ここでは、第2防食剤としてもグリース状防食剤が用いられている。この際、第2防食剤は、室温で素線間を流動可能な粘度を有するものであってもよいし、室温では素線間を流動不可な粘度を有しつつ加熱されることによって素線間を流動可能な粘度を有するものであってもよい。
ここで第1防食剤と第2防食剤とにおいて粘度を異ならせるに当たって、例えば、構成する材料自体が変えられている場合もあり得るし、構成する材料は同じでその比率が変えられている場合もあり得る。
防食剤31が噴霧されて防食部30が形成される場合、図6に示すように、防食部30の外縁の近傍に、噴霧されたものの防食部30を構成する粒とくっつかずに独立して存在する粒38、および当該粒38が複数くっついて形成された小膜部39などが存在し得る。
<製造方法>
次に、図7をさらに参照しつつ上記防食部付電線1を製造する方法について説明する。図7は、実施形態に係る防食部付電線1を製造する様子を示す説明図である。
ここでは防食部付電線の製造方法は、下記工程S1、S2およびS3を備える。ここでは、工程S1、S2およびS3は、この順で実行されるものとして説明する。
工程S1は、端子20と電線12とが接続された接続部分を有する端子付電線10を、ノズル82から防食剤31を噴霧可能な防食剤噴霧装置80に対してセットする工程である。
工程S2は、防食対象領域に第2防食剤を供給して第2防食部34を形成する工程である。ここでは工程S2において、上記防食剤噴霧装置80を用いて第2防食剤を噴霧して第2防食対象領域および第3防食対象領域に供給する。第2防食剤は、素線15間を流動可能な粘度を有した状態で噴霧される。
工程S3は、上記防食剤噴霧装置80を用いて防食対象領域に第1防食剤を噴霧して第1防食部32を形成する工程である。ここでは、工程S3において、加熱された第1防食剤を噴霧する。
以下で、各工程について詳述する。
工程S1は、自動化されていることが考えられる。この場合、例えば、ラインに沿って流れる複数の端子付電線10のうちの一つを、チャックでつかんで防食剤噴霧装置80に向けて移動させ、防食剤噴霧装置80における防食剤31を供給可能なセット位置にセットすることが考えられる。もっとも、工程S1は、作業者により行われることも考えられる。
本態様で用いる防食剤噴霧装置80の本体としては、例えば、上記ノズル82のほかに、噴霧に使用する加圧エアを供給するためのエア供給機構、防食剤を溜めておくタンク等を備える周知の噴霧装置を用いることができる。なお、エア供給機構におけるエアコンプレッサとしては、工場等に配設されている共用のエアコンプレッサを用いることも考えられる。防食剤噴霧装置80は、一のノズル82から同時に複数の防食剤31の粒を吐出可能である。なお、噴霧されて生じた防食剤31の粒の粒径は、通常すべて同じになることは難しく、ばらつきが生じる。
ここでは工程S1は、接続部分とノズル82との間に、噴霧領域を規制するためのマスキング部材84を準備する工程をさらに備えている。従って防食剤噴霧装置80は、マスキング部材84をさらに備える。そして、工程S2およびS3において、マスキング部材84によって規制された領域に防食剤31を噴霧して供給する。
ここではマスキング部材84は、端子付電線10の長手方向に沿って先端側及びそれとは反対側の両方側で、噴霧領域を規制している。かかるマスキング部材84は、例えば平板状部材に貫通孔85が形成された形状に形成される。そしてマスキング部材84に対して噴霧された防食剤31のうち貫通孔85を通過した防食剤31のみが端子付電線10の接続部分に付着する。もっともマスキング部材は、端子付電線10の長手方向に沿って先端側のみで、噴霧領域を規制するものであってもよい。この場合、かかるマスキング部材は、例えば平板状に形成されていればよく、特に貫通孔85等は形成されていなくてもよい。
接続部分とノズル82との間に、噴霧領域を規制するためのマスキング部材84を準備するに当たって、マスキング部材84は、端子付電線10のセット位置に予め固定されていてもよいし、噴霧時の位置と待避位置との間で往復動可能に設けられていてもよい。後者の場合、端子付電線10のセット位置への搬入およびセット位置からの搬出と連動するように往復動するように制御されているとよい。
ここで、本態様にかかる防食剤噴霧装置80においてノズル82からの噴霧領域は、図7に示す領域A1である。ノズル82からの噴霧領域は、例えば噴霧にかかる圧力、ノズル形状等によって設定される。この際の噴霧パターンは領域A1内で充実な形状に設定されているとよい。そして、マスキング部材84は、領域A1のうちの中央部A2が端子付電線10における接続部分に付着するように噴霧領域を規制している。マスキング部材84によって噴霧領域を規制することによって例えば以下のような効果を得ることができる。
即ち、部材を噴霧して供給する場合、一般に、噴霧領域の外縁(境界)付近(図7に示す領域A3)は、ばらつきdが生じやすく形状が安定しにくい。このためマスキング部材84を設けずにノズル82からの噴霧領域を初めから上記中央部A2と同じ領域に設定して防食剤31を噴霧して供給する場合、相手側接続部28など、防食剤31を付着させたくない部分にも防食剤31が付着してしまう恐れがある。これに対してここでは、ノズル82からの噴霧領域である領域A1の中央部A2が端子付電線10に付着するようにマスキング部材84によって噴霧領域が規制されているため、防食部30の外縁形状が安定しやすくなり、防食剤31を付着させたくない部分にも防食剤31が付着してしまうことをより確実に抑制できる。
さらに、部材を噴霧して供給する場合、一般に、噴霧領域の外縁(境界)近傍の領域A3は、中央部A2に比べて流量が少なくなってしまう恐れがある。この場合でも、噴霧領域の中央部A2が端子付電線10における接続部分に付着するようにマスキング部材84によって噴霧領域が規制されているため、マスキング部材84を設けずにノズル82からの噴霧領域を初めから上記中央部A2と同じ領域に設定して防食剤31を噴霧して供給する場合と比べて、端子付電線10に付着する防食剤31の量の場所による偏りを小さくできる。
なお、マスキング部材84は、防食剤31の噴霧時に加熱されているとよい。これによりマスキング部材84に付着した防食剤31の粒が流動可能となり、付着した防食剤の粒をふき取り易くなる。さらに、マスキング部材84が、マスキング部材84に付着した防食剤31の粒を貯留可能な貯留部等に案内可能な形状に形成されていると、付着した防食剤の粒をふき取る手間を省くことができる。
上述したようにここでは工程S2およびS3において同じ防食剤噴霧装置80を用いて異なる種類の防食剤31(上記第1防食剤、第2防食剤)を噴霧する。このため、防食剤噴霧装置80は、それぞれの工程S2およびS3で噴霧する防食剤31に応じた異なるノズル82を備える。この場合、工程S2における端子付電線10のセット位置と、工程S3における端子付電線10のセット位置とは同じ位置であってもよいし、異なる位置であってもよい。前者の場合、防食剤噴霧装置80は、例えば、1つのセット位置に対して工程S2で使用するノズル82と、工程S3で使用するノズル82とを切り替え可能なノズル切替機構を備えていることが考えられる。また後者の場合、防食剤噴霧装置80は、例えば、1つのセット位置から他のセット位置へと端子付電線10を移す端子付電線移載機構を備えていることが考えられる。
さらにここでは加熱された防食剤31を噴霧するため、防食剤噴霧装置80は、防食剤31の加熱機構を備える。係る加熱機構は、例えば、防食剤31を噴霧するためのエアを加熱し、加熱されたエアを介して防食剤31を加熱するものであってもよいし、タンク又はタンクからエアによる噴霧位置までの間の防食剤31が通過する流路を加熱するものであってもよいし、これらを併用するものであってもよい。
上記態様によると、防食剤31を噴霧して供給することによって、ディスペンサによって防食剤の粒を滴下して供給する場合に比べて、比較的粒径の小さな防食剤31を広範囲に比較的均一に供給することができる。そして、比較的均一に供給された比較的粒径の小さい防食剤31同士がくっつくことによって良好な防食部30を簡易に得ることができる。このとき、防食剤31を噴霧して供給することによって、比較的粒径の小さな防食剤31を広範囲に比較的短時間で供給することができる。これにより、防食部付電線1の製造にかかる時間の短縮を図ることができる。
また、グリース状防食剤の粒をディスペンサによって滴下する場合、滴下された粒が防食対象となる領域全体に行き渡る前に流動性が低下することを抑制するため、滴下の際、グリース状防食剤だけでなく、防食対象となる部材(端子)を加熱しておくことが必要となる場合があった。この場合、防食剤供給装置に搬送された防食対象となる部材をその都度加熱する工程がさらに必要となることによって、製造にかかる時間が増加する恐れがあった。これに対して上記態様によると、グリース状防食剤が噴霧されることによって、防食対象となる領域の略全体にグリース状防食剤の粒が行き渡る。このため、防食対象となる部材側を加熱してグリース状防食剤の流動性の低下を抑える必要性が低下する。これにより、防食剤噴霧装置80に対してセットされた防食対象となる部材を加熱する工程を省略又は簡略化可能となり、防食部付電線1の製造にかかる時間の短縮を図ることができる。
また、より高い防食性能が求められる場合、防食剤31が接続部分の表面を覆うのみでなく、接続部分における内部に浸透していることが好ましい。この場合、接続部分の表面を覆う防食剤31としては、表面に留まった状態を維持可能にするために少なくとも防食部付電線1を使用する環境下で高粘度であることが好ましい。一方、接続部分の内部において素線15間などの狭い隙間に浸透する防食剤31としては、狭い隙間に浸透可能にするために少なくとも供給直後に低粘度であることが好ましい。この場合でも、上記態様によると、第1防食剤と、第1防食剤よりも低粘度の第2防食剤の2種類の防食剤を用いることによって、1種類の防食剤を用いる場合に比べて、上記製造条件を満たすことが簡易になる。この際、高粘度の防食剤をディスペンサによって滴下する場合に特に、防食剤が行き渡らなかったり、端子加熱が必要であったりする恐れがあったが、ここでは、高粘度の防食剤を噴霧することによってこれらの問題を抑制することができる。さらに、高粘度の第1防食剤が、低粘度の第2防食剤を覆うため、低粘度の第2防食剤が流出しにくくなる。
また、第2防食剤についても噴霧して供給しているため、防食対象領域全体に行き渡り易くなると共に、防食部付電線1の製造にかかる時間の短縮を図りやすくなる。
また、マスキング部材84によって噴霧領域を規制しているため、接続部分の周辺において、防食剤31が供給されることが好ましくない領域に防食剤31が供給されることを抑制できる。
{変形例}
図8は、変形例に係る防食部付電線1Aを示す概略側面図である。図9は、変形例に係る防食部付電線1Aを示す概略平面図である。変形例に係る防食部付電線1Aは、防食部30Aが設けられる領域が、防食部付電線1において防食部30が設けられる領域とは異なっている。
より詳細には、実施形態において、端子付電線10の長手方向に沿って、被覆圧着部23の中間部から先端側連結部26の中間部に至る部分の上面側表面を、防食部30を設ける第1防食対象領域とするものとして説明したが、このことは必須の構成ではない。例えば、図8及び図9に示すように、端子付電線10の長手方向に沿って、電線12のうち端子20の基端から延出する部分から先端側連結部26の中間部に至る部分の上面側表面を、防食部30Aを設ける第1防食対象領域とすることもあり得る。
図10は、防食部付電線の製造方法の変形例を示す説明図である。
実施形態においては、端子付電線10の長手方向に沿った軸周りにおいて電線接続部22に対して真上の位置、つまり、電線12に対して電線接続部22の底部とは反対側の位置にノズル82を位置させた状態で防食剤31を噴霧するものであったが、このことは必須の構成ではない。図10に示す変形例に係る防食部付電線の製造方法のように、電線接続部22に対して真上ではなく傾斜した位置にノズル82を位置させた状態で防食剤31を噴霧する場合もあり得る。これにより、例えば、端子20のエッジ部分にも防食部30を形成しやすくなる。
ここでは、第1防食剤を噴霧する際に、電線接続部22に対して傾斜した位置にノズル82を位置させた状態で噴霧するものとして説明する。第2防食剤を噴霧するに当たっては、電線接続部22に対して真上の位置にノズル82を位置させた状態で噴霧するものであってもよいし、電線接続部22に対して傾斜した位置にノズル82を位置させた状態で噴霧するものであってもよい。
より詳細には、中間連結部24の一対の側壁部24bの先端はエッジ部分となっており、この部分に第1防食部32を形成する際、所定の厚みを有するように形成することが困難となる場合ある。例えば、一対の側壁部24bの幅寸法が小さい場合、この部分を真上から見た平面視において、一対の側壁部24bの先端が被覆16に隠れてしまう恐れがある。この場合、電線接続部22に対して、真上に位置するノズル82から第1防食剤を噴霧しても、一対の側壁部24bの先端に第1防食剤が付着しにくい。また例えば、第1防食剤が一対の側壁部24bの先端に付着したときの粘度が低い場合、一対の側壁部24bの先端に留まることが困難である恐れがある。
このような場合に図10に示すように、電線接続部22に対して傾斜した方向にノズル82を位置させた状態で第1防食剤を噴霧することによって、一対の側壁部24bの先端に第1防食剤が付着しやすい。また、一対の側壁部24bの先端と被覆16との間で凹形状を呈するため、第1防食剤が一対の側壁部24bの先端に付着したときに粘度が低い場合でも、一対の側壁部24bの先端に留まり易い。これらにより、一対の側壁部24bの先端に所定の厚みの第1防食部32を形成しやすくなる。
一対の側壁部24bのうちの一方の側壁部24bの先端に第1防食部32を形成するためには、ノズル82が電線接続部22に対して一方側方側に傾斜した状態(図10の実線に示す状態)で第1防食剤を噴霧することが好ましい。また、一対の側壁部24bのうちの他方の側壁部24bの先端に第1防食部32を形成するためには、ノズル82が電線接続部22に対して他方側方側に傾斜した状態(図10の仮想線に示す状態)で第1防食剤を噴霧することが好ましい。従って、防食部付電線の製造方法においては、1つ端子付電線10に対して電線接続部22に対して一方側方側に傾斜した状態にあるノズル82から防食剤31を噴霧する工程と、他方側方側に傾斜した状態にあるノズル82から防食剤31を噴霧する工程との両方を含むことが好ましい。
電線接続部22に対して傾斜した位置にノズル82を位置させるに当たって、例えば、電線接続部22とノズル82とを端子付電線10の軸周りに相対回転させることが考えられる。従って防食剤噴霧装置80は、電線接続部22とノズル82とを端子付電線10の軸周りに相対回転させる相対回転機構をさらに備えることが考えられる。このとき相対回転機構は、電線接続部22を回転させるものであってもよいし、ノズル82を回転させるものであってもよい。このとき、真上に位置する状態からの回転量は、適宜設定されていればよい。図10に示す例では、電線接続部22を45度回転させている。
そのほか、実施形態において、防食剤31としてグリース状防食剤が用いられるものとして説明したが、このことは必須の構成ではない。防食剤31として、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等が用いられている場合もあり得る。さらに、第1防食剤と、第2防食剤とが共にグリース状防食剤であるものとして説明したが、このことは必須の構成ではない。第1防食剤と、第2防食剤とのうち少なくとも一方に、上記熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等が用いられている場合もあり得る。この場合、第1防食剤がグリース状防食剤であり、第2防食剤が上記熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂のうちのいずれかであってもよい。また、第1防食剤が上記熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂のうちのいずれかであり、第2防食剤がグリース状防食剤であってもよい。また、第1防食剤、第2防食剤が上記熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂のうちのいずれかであってもよい。
また実施形態において、防食剤として相互に物性の異なる第1防食剤と、第2防食剤との2種類の防食剤を用いるものとして説明したが、このことは必須の構成ではない。防食剤として1種類の防食剤のみが用いられている場合もあり得る。この場合、上記工程S2は省略されることがあり得る。1種類の防食剤は、第1防食対象領域のみに設けられていてもよいし、第1防食対象領域に加えて、第2防食対象領域、第3防食対象領域にも設けられていてもよい。
また実施形態において、第2防食剤についても噴霧して供給するものとして説明したが、このことは必須の構成ではない。第2防食剤は、ディスペンサ等の他の供給手段で供給されていてもよい。この場合、第2防食剤を供給する工程は、上記工程S1の前に行われていてもよい。
また実施形態において、マスキング部材84を設けたうえで防食剤31を噴霧するものとして説明したが、このことは必須の構成ではない。マスキング部材84を設けずに防食剤31を噴霧する場合もあり得る。
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1 防食部付電線
10 端子付電線
12 電線
13 芯線
14 芯線露出部
15 素線
16 被覆
20 端子
22 電線接続部
25 芯線圧着部
25b 芯線圧着片
28 相手側接続部
30 防食部
31 防食剤
32 第1防食部
34 第2防食部
80 防食剤噴霧装置
82 ノズル
84 マスキング部材
85 貫通孔

Claims (10)

  1. (a)端子と電線とが接続された端子付電線を、ノズルから防食剤を噴霧可能な防食剤噴霧装置に対してセットする工程と、
    (b)前記工程(a)の後で、前記電線における芯線と前記端子との接続部分を含む領域に前記防食剤を噴霧する工程と、
    を備える、防食部付電線の製造方法。
  2. 請求項1に記載の防食部付電線の製造方法であって、
    前記防食剤として、室温でグリース状となると共に加熱によって粘度が低下するグリース状防食剤が用いられ、
    前記工程(b)において、加熱された前記グリース状防食剤を噴霧する、防食部付電線の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の防食部付電線の製造方法であって、
    (c)前記工程(b)の前に、前記接続部分を含む領域に前記防食剤よりも低粘度の浸透用防食剤を供給する工程をさらに備える、防食部付電線の製造方法。
  4. 請求項3に記載の防食部付電線の製造方法であって、
    前記工程(c)において、前記浸透用防食剤を噴霧して供給する、防食部付電線の製造方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の防食部付電線の製造方法であって、
    前記工程(a)は、
    (a1)前記接続部分と前記ノズルとの間に、噴霧領域を規制するためのマスキング部材を準備する工程を備え、
    前記工程(b)において、前記マスキング部材によって規制された領域に前記防食剤を噴霧する、防食部付電線の製造方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の防食部付電線の製造方法であって、
    前記工程(b)において、前記接続部分に対して傾斜した位置にある前記ノズルから前記防食剤を噴霧する、防食部付電線の製造方法。
  7. 端子と、前記端子が接続された電線とを含む端子付電線と、
    前記端子付電線における前記電線の芯線と前記端子との接続部分を含む領域に噴霧された防食剤の粒同士がくっついた状態となって前記接続部分を含む領域を覆う第1防食部を含む防食部と、
    を備える、防食部付電線。
  8. 請求項7に記載の防食部付電線であって、
    前記防食剤として、室温でグリース状となると共に加熱によって粘度が低下するグリース状防食剤が用いられている、防食部付電線。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の防食部付電線であって、
    前記防食部は、前記接続部分を含む領域において、前記防食剤よりも低粘度の浸透用防食剤が供給されて前記第1防食部よりも内側に形成された第2防食部をさらに含む、防食部付電線。
  10. 請求項9に記載の防食部付電線であって、
    前記第2防食部において前記浸透用防食剤が噴霧されて粒同士がくっついた状態とされている、防食部付電線。
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