JP2019074940A - 積層複合部材の形状最適化解析方法及び装置 - Google Patents

積層複合部材の形状最適化解析方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車体の一部に積層複合部材を用いたときの該積層複合部材の最適な形状を求める積層複合部材の形状最適化解析方法及び装置を提供する。【解決手段】本発明に係る積層複合部材の形状最適化解析方法は、平面要素及び/又は立体要素からなる車体モデル31の一部を積層複合部材でモデル化し、該モデル化した積層複合部材の形状の最適化解析を行うものであって、車体モデル31における最適化の対象となる部分を設計空間41として設定する設計空間設定ステップS1と、設計空間41に、立体要素からなり材料特性の異なる複数の層が積層した積層ブロックモデル43を生成する積層ブロックモデル生成ステップS3と、積層ブロックモデル43を車体モデル31に結合する結合処理ステップS5と、解析条件を入力し、積層ブロックモデル43に対する最適形状を求める最適化解析を行う最適化解析ステップS7と、を備えたことを特徴とするものである。【選択図】 図9

Description

本発明は、積層複合部材の形状最適化解析方法及び装置に関し、特に、構造体の一部分を、材料特性の異なる複数の層が積層する積層複合部材とし、該積層複合部材の最適な形状を求める積層複合部材の形状最適化解析方法及び装置に関する。
なお、本発明において形状最適化とは、予め所定の形状、例えばT字形状を想定し、その所定の形状を前提として最適な形状を求めることではなく、所定の形状を想定することなく、解析条件を満たす最適な形状を求めることを意味する。
近年、特に自動車産業においては環境問題に起因した車体の軽量化が進められており、車体の設計にコンピュータ支援工学による解析(以下、「CAE解析」という)は欠かせない技術となっている。
このCAE解析では数理最適化、板厚最適化、形状最適化、トポロジー最適化などの最適化技術を用いることにより、車体の軽量化や剛性の向上などといった車体性能の向上が図られることが知られており、これらの最適化技術は、例えばエンジンブロックなどの鋳物の構造最適化によく用いられている。
最適化技術の中でも、特にトポロジー最適化が着目されつつある。
トポロジー最適化とは、ある程度の大きさの設計空間を設け、当該設計空間に立体要素を組み込み、与えられた条件を満たし、かつ必要最小限の立体要素の部分を残すことで、当該条件を満たす最適形状を求める方法である。そのため、トポロジー最適化は、設計空間をなす立体要素に直接拘束を行い、直接荷重を加えるという方法が用いられる。
このようなトポロジー最適化に関する技術として、複雑な構造体のコンポーネントのトポロジー最適化のための方法が特許文献1に開示されている。
特開2010−250818号公報 特開2013−025533号公報
弓削、他1名、「建設機械の最適設計」、成蹊大学工学研究報告、Vol.41、No.1、2004年、p.1-5
自動車の車体等の構造体は主に薄板を用いて構成されており、このような薄板で構成される車体の一部位について最適化技術により形状を最適化する場合、従来は非特許文献1に記載されるように、対象となる車体全体またはその一部を取り出して、当該部分を独立させて、独立させたまま最適化しており、その設計空間に対して車体全体からの荷重や拘束状態を反映させることは困難であり、それ故に車体の一部位に最適化技術を適用することが難しいという課題があった。例えば、車体全体の最適化解析を行って該当する車体の一部の最適化形状を求めようとしても、最適化した部位が、車体全体から見て不要な部位と判定されて消滅する課題がある。また、独立して車体の一部を最適化しても、その部分を薄板構造からなる車体に適切に反映させるにはいかにするべきかという課題もあった。
特許文献1に開示されている技術は、トポロジー最適化による最適化解析に係る数学演算上の手法及び物理的システムに関するものであり、上記のような薄板構造の最適化といった課題に対しては何らの解決手段を与えるものではない。
さらに、従来の形状最適化の対象は、例えば、特許文献2に示されるような鋼、アルミニウム合金(Al合金)、マグネシウム合金などの金属材料であったが、近年、自動車の車体を構成する薄板に樹脂やFRP(Fiber-Reinforced Plastics;繊維強化樹脂)を層状に積層して貼り付けた複合部材(本願において、「積層複合部材」という)を用いて、車体の剛性や強度を向上させることが行われている。しかしながら、このような積層複合部材の形状を最適化の対象とした従来技術はなく、積層複合部材の最適化形状を求める最適化技術の開発が望まれていた。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、構造体の一部に積層複合部材を用いて剛性を向上させるに際し、該積層複合部材の最適な形状を求める積層複合部材の形状最適化解析方法及び装置を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る積層複合部材の形状最適化解析方法は、平面要素、または平面要素と立体要素からなる車体の構造体モデルの一部分を、積層複合部材でモデル化し、該モデル化した積層複合部材の形状の最適化解析を行う積層複合部材の形状最適化解析方法であって、コンピュータが以下の各ステップを行うものであり、前記車体の構造体モデルにおける最適化の対象となる一部分を設計空間として設定する設計空間設定ステップと、該設定した設計空間に、立体要素からなり材料特性の異なる複数の層が積層した積層ブロックモデルを生成する積層ブロックモデル生成ステップと、該生成した積層ブロックモデルを前記車体の構造体モデルの一部分に結合する結合処理ステップと、解析条件を入力し、前記積層ブロックモデルを最適化の解析対象として最適化解析を行い、前記積層ブロックモデルの最適な形状を求める最適化解析ステップと、を備えたことを特徴とするものである。
(2)本発明に係る積層複合部材の形状最適化解析方法は、平面要素、または平面要素と立体要素からなる車体の構造体モデルの一部分を、積層複合部材でモデル化し、該モデル化した積層複合部材の形状の最適化解析を行うものであって、コンピュータが以下の各ステップを行うものであり、前記車体の構造体モデルにおける最適化の対象となる一部分を層状に積層する複数の設計空間として設定する設計空間設定ステップと、該設定した設計空間毎に異なる材料特性を与えて立体要素からなる層状ブロックモデルを生成し、該設計空間毎に生成した層状ブロックモデルを結合して前記立体要素からなる積層ブロックモデルを生成する積層ブロックモデル生成ステップと、該生成した積層ブロックモデルを前記車体の構造体モデルの一部分に結合する結合処理ステップと、解析条件を入力し、前記積層ブロックモデルを最適化の解析対象として最適化解析を行い、前記積層ブロックモデルの最適な形状を求める最適化解析ステップと、を備えたことを特徴とするものである。
(3)上記(1)に記載のものにおいて、前記積層ブロックモデルは、立体要素からなり材料特性の異なる複数の層を、剛体要素、梁要素または平面要素を用いて連結、又は、前記複数の層の節点を共有させて連結してなることを特徴とするものである。
(4)上記(2)に記載のものにおいて、前記積層ブロックモデルは、複数の設計空間毎に生成した立体要素からなる層状ブロックモデルを剛体要素、梁要素または平面要素を用いて連結、又は前記層状ブロックモデルの節点を共有させて連結してなることを特徴とするものである。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のものにおいて、前記積層ブロックモデルは、五面体以上八面体以下であって互いに平行な2面を少なくとも一組有する立体要素からなることを特徴とするものである。
(6)上記(1)乃至(5)のいずれかに記載のものにおいて、前記積層ブロックモデルは、前記車体の構造体モデルの一部分における前記設計空間が設定された周囲の面と平行になる面が最大面積となるように生成することを特徴とするものである。
(7)上記(1)乃至(6)のいずれかに記載のものにおいて、前記積層ブロックモデルは、前記車体の構造体モデルの一部分の平面要素または立体要素との結合部に節点を配置し、前記積層ブロックモデルの立体要素として六面体立体要素を用いると共に、前記結合部に配置された節点を含む平面に沿うように立体要素を積み上げるように生成することを特徴とするものである。
(8)上記(1)乃至(7)のいずれかに記載のものにおいて、前記最適化解析ステップは、最適化解析において最適化パラメータで離散化を行うことを特徴とするものである。
(9)上記(1)乃至(8)のいずれかに記載のものにおいて、前記最適化解析ステップは、トポロジー最適化による最適化解析を行うことを特徴とするものである。
(10)本発明に係る積層複合部材の形状最適化解析装置は、平面要素、または平面要素と立体要素からなる車体の構造体モデルの一部分を、積層複合部材でモデル化し、該モデル化した積層複合部材の形状の最適化解析を行うものであって、前記車体の構造体モデルにおける最適化の対象となる一部分を設計空間として設定する設計空間設定部と、該設定した設計空間に、立体要素からなり材料特性の異なる複数の層が積層した積層ブロックモデルを生成する積層ブロックモデル生成部と、該生成した積層ブロックモデルを前記車体の構造体モデルの一部分に結合する結合処理部と、解析条件を入力し、前記積層ブロックモデルを最適化の解析対象として最適化解析を行い、前記積層ブロックモデルの最適な形状を求める最適化解析部と、を備えたことを特徴とするものである。
(11)本発明に係る積層複合部材の形状最適化解析装置は、平面要素、または平面要素と立体要素からなる車体の構造体モデルの一部分を、積層複合部材でモデル化し、該モデル化した積層複合部材の形状の最適化解析を行うものであって、前記車体の構造体モデルにおける最適化の対象となる一部分を層状に積層する複数の設計空間として設定する設計空間設定部と、該設定した設計空間毎に異なる材料特性を与えて立体要素からなる層状ブロックモデルを生成し、該設計空間毎に生成した層状ブロックモデルを結合して前記立体要素からなる積層ブロックモデルを生成する積層ブロックモデル生成部と、該生成した積層ブロックモデルを前記車体の構造体モデルの一部分に結合する結合処理部と、解析条件を入力し、前記積層ブロックモデルを最適化の解析対象として最適化解析を行い、前記積層ブロックモデルの最適な形状を求める最適化解析部と、を備えたことを特徴とするものである。
(12)上記(10)に記載のものにおいて、前記積層ブロックモデルは、立体要素からなり材料特性の異なる複数の層を、剛体要素、梁要素または平面要素を用いて連結、又は、前記複数の層の節点を共有させて連結したものであることを特徴とするものである。
(13)上記(11)に記載のものにおいて、前記積層ブロックモデルは、複数の設計空間毎に生成した立体要素からなる層状ブロックモデルを、剛体要素、梁要素または平面要素を用いて連結、又は、前記層状ブロックモデルの節点を共有させて連結したものであることを特徴とするものである。
(14)上記(10)乃至(13)のいずれかに記載のものにおいて、前記積層ブロックモデルは、五面体以上八面体以下であって互いに平行な2面を少なくとも一組有する立体要素からなることを特徴とするものである。
(15)上記(10)乃至(14)のいずれかに記載のものにおいて、前記積層ブロックモデルは、前記車体の構造体モデルの一部分における前記設計空間が設定された周囲の面と平行になる面が最大面積となるように生成することを特徴とするものである。
(16)上記(10)乃至(15)のいずれかに記載のものにおいて、前記積層ブロックモデルは、前記車体の構造体モデルの一部分の平面要素または立体要素との結合部に節点を配置し、前記積層ブロックモデルの立体要素として六面体立体要素を用いると共に、前記結合部に配置された節点を含む平面に沿うように立体要素を積み上げるように生成することを特徴とするものである。
(17)上記(10)乃至(16)のいずれかに記載のものにおいて、前記最適化解析部は、最適化解析において最適化パラメータで離散化を行うことを特徴とするものである。
(18)上記(10)乃至(17)のいずれかに記載のものにおいて、前記最適化解析部は、トポロジー最適化による最適化解析を行うことを特徴とするものである。
本発明においては、平面要素、または平面要素と立体要素からなる車体の構造体モデルの一部分を、積層複合部材でモデル化し、該モデル化した積層複合部材の形状の最適化解析を行う積層複合部材の形状最適化解析方法であって、コンピュータが以下の各ステップを行うものであり、前記車体の構造体モデルにおける最適化の対象となる一部分を設計空間として設定する設計空間設定ステップと、該設定した設計空間に、立体要素からなり材料特性の異なる複数の層が積層した積層ブロックモデルを生成する積層ブロックモデル生成ステップと、該生成した積層ブロックモデルを前記車体の構造体モデルの一部分に結合する結合処理ステップと、解析条件を入力し、前記積層ブロックモデルを最適化の解析対象として最適化解析を行い、前記積層ブロックモデルの最適な形状を求める最適化解析ステップと、を備えたことにより、車体である構造体に外力が作用する場合における車体の一部となる積層複合部材の最適な形状を求めることができ、該構造体の所定の性能を向上したり、また、所定の性能に保持しつつ前記構造体の軽量化に資することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る積層複合部材の形状最適化解析装置のブロック図である。 実施の形態で、一例となる形状最適化の解析対象とする車体モデルおよび車体モデルに設定した設計空間を説明する図である。 実施の形態において車体モデルに設定した設計空間を説明する図である(その1)。 実施の形態において車体モデルに設定した設計空間を説明する図である(その2、(a)外層部、(b)内層部)。 実施の形態において車体モデルに設定した設計空間の断面図である。 実施の形態において、最適化の解析処理において入力した荷重条件を説明する図である(ねじり剛性)。 実施の形態において、最適化の解析処理において入力した荷重条件を説明する図である(横曲げ剛性)。 実施の形態において、リアクロスメンバを対象とした最適化の解析処理により得られた最適な形状を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る積層複合部材の形状最適化解析方法の処理の流れを示すフローチャート図である。 実施例において、リアクロスメンバを対象とした最適化解析により求めた最適な形状の解析結果を示す図である(Case1、外層部:鋼、内層部:鋼)。 実施例において、リアクロスメンバを対象とした最適化解析により求めた最適な形状の解析結果を示す図である(Case2、外層部:Al合金、内層部:鋼)。 実施例において、リアクロスメンバを対象とした最適化解析により求めた最適な形状の解析結果を示す図である(Case3、外層部:鋼、内層部:Al合金)。 実施例において、リアクロスメンバを対象とした最適化解析により求めた最適な形状の解析結果を示す図である(Case4、外層部:CFRP、内層部:鋼)。 実施例において、リアクロスメンバを対象とした最適化解析により求めた最適な形状の解析結果を示す図である(Case5、外層部:鋼、内層部:CFRP)。 実施例において、リアクロスメンバを対象とした最適化解析により求めた最適な形状の解析結果を示す図である(Case6、外層部:鋼、内層部:GFRP)。 実施例において、リアクロスメンバを対象とした最適化解析により求めた最適な形状の解析結果を示す図である(Case7、外層部:鋼、内層部:樹脂)。 実施例において、積層ブロックモデルの材質の組合せの変更による最適化解析により求めた最適形状のリアクロスメンバを結合した車体モデルの剛性向上率への影響を示すグラフである。 実施例において、積層ブロックモデルの材質の組合せの変更による最適化解析により求めた最適形状のリアクロスメンバを結合した車体モデルの部品重量当たりの剛性向上率への影響を示すグラフである。 実施例において、車体モデルのリアサイドメンバを対象として設定した設計空間を示す図である(その1)。 実施例において、車体モデルのリアサイドメンバを対象として設定した設計空間を示す図である(その2、(a)外層部、(b)内層部)。 実施例において、車体モデルのリアサイドメンバを対象として設定した設計空間の断面図である。 実施例において、リアサイドメンバを対象とした最適化解析により求めた最適な形状の解析結果を示す図である(Case1、外層部:鋼、内層部:鋼)。 実施例において、リアサイドメンバを対象とした最適化解析により求めた最適な形状の解析結果を示す図である(Case2、外層部:Al合金、内層部:鋼)。 実施例において、リアサイドメンバを対象とした最適化解析により求めた最適な形状の解析結果を示す図である(Case4、外層部:CFRP、内層部:鋼)。 実施例において、リアサイドメンバを対象とした最適化解析により求めた最適な形状の解析結果を示す図である(Case5、外層部:鋼、内層部:CFRP)。 実施例において、リアサイドメンバを対象とした最適化解析により求めた最適な形状の解析結果を示す図である(Case1、制約条件:外層部と内層部それぞれの体積制約率10%以下)。 実施例において、リアサイドメンバを対象とした最適化解析により求めた最適な形状の解析結果を示す図である(Case4、制約条件:外層部と内層部それぞれの体積制約率10%以下)。 実施例において、リアサイドメンバを対象とした積層ブロックモデルの材質の組合せの変更による最適化解析により求めた最適形状のリアサイドメンバを結合した車体モデルの剛性向上率への影響を示すグラフである。 実施例において、リアサイドメンバを対象とした積層ブロックモデルの材質の組合せの変更による最適化解析により求めた最適形状のリアサイドメンバを結合した車体モデルの部品重量当たりの剛性向上率への影響を示すグラフである。
本発明の実施の形態に係る積層複合部材の形状最適化解析方法及び装置について説明するに先立ち、本発明で対象とする車体の構造体モデル(以下、単に「構造体モデル」という)の一例について説明する。
<構造体モデル>
構造体モデルは、構造体の一部に該構造体と異なる材料である積層複合部材を結合するに際し、平面要素及び/又は立体要素を用いて前記構造体をモデル化したものであり、本実施の形態では、構造体モデルの一例として、図2に示す車体モデル31を対象としている。
車体モデル31は、自動車の車体骨格部品やシャシー部品等といった複数の部品で構成されたものであり、車体モデル31の各部品は、平面要素及び/又は立体要素によりモデル化されている。また、車体モデル31を構成する各部品の要素(平面要素及び立体要素)や材料特性(材質)等に関する情報は、構造体モデルファイル21(図1参照)に格納されている。
<積層複合部材の形状最適化解析装置>
次に、本実施の形態に係る積層複合部材の形状最適化解析装置1(以下、単に「形状最適化解析装置1」という)の構成について、図1〜図8に基づいて以下に説明する。
本実施の形態に係る形状最適化解析装置1は、車体である構造体の一部に該構造体の一部と異なる材料である積層複合部材を結合して前記構造体を補剛するに際し、前記積層複合部材の最適な形状を求めるものであり、図1に示すように、PC(パーソナルコンピュータ)等のコンピュータによって構成され、表示装置3、入力装置5、記憶装置7、作業用データメモリ9及び演算処理部11を有している。
そして、表示装置3、入力装置5、記憶装置7及び作業用データメモリ9は、演算処理部11に接続され、演算処理部11からの指令によってそれぞれの機能が実行される。
以下、本実施の形態に係る形状最適化解析装置1の各構成について、図2に示す車体モデル31の一部であるリアクロスメンバ(設計空間41)を積層複合部材でモデル化し、該積層複合部材の最適な形状を求める場合を例に挙げて説明する。
≪表示装置≫
表示装置3は、解析結果の表示等に用いられ、液晶モニター等で構成される。
≪入力装置≫
入力装置5は、構造体モデルファイル21の表示指示や操作者の条件入力等に用いられ、キーボードやマウス等で構成される。
≪記憶装置≫
記憶装置7は、構造体モデルファイル21等の各種ファイルの記憶等に用いられ、ハードディスク等で構成される。
≪作業用データメモリ≫
作業用データメモリ9は、演算処理部11で使用するデータの一時保存や演算に用いられ、RAM(Random Access Memory)等で構成される。
≪演算処理部≫
演算処理部11は、図1に示すように、設計空間設定部13と、積層ブロックモデル生成部15と、結合処理部17と、最適化解析部19を有し、PC等のCPU(中央演算処理装置)によって構成される。これらの各部は、CPUが所定のプログラムを実行することによって機能する。
演算処理部11における上記の各部の機能を以下に説明する。
(設計空間設定部)
設計空間設定部13は、構造体モデルの一部に最適化の対象となる部分を設計空間として設定するものであり、構造体モデルにおいて最適化の対象とする一部分を削除し、該削除した部分に設計空間を設定する。
図2に、構造体モデルとして車体モデル31の一部にリアクロスメンバの設計空間41を設定した例を示す。図2においては、車体モデル31に元々含まれていたリアクロスメンバが削除され、該削除した部分に設計空間41が設定されている。
ここで、削除する前のリアクロスメンバは、その車体高さ方向における上面側がフロアパネル33に接合し、車体幅方向における左右両端がリアサイドメンバ35に接続しており、設計空間41が設定される際に、フロアパネル33とリアサイドメンバ35は削除されずに残されたままである。
そのため、設計空間41は、フロアパネル33に沿った形状の面と、リアサイドメンバ35に沿った形状の面と、設計可能範囲の限界まで拡張して与えられる面とで囲まれる空間として設定することができる。なお、設計可能範囲は、例えば、元のリアクロスメンバの形状や、該リアクロスメンバの周囲にある他の部品との隙間に基づいて、適宜設定することができる。
なお、上記の例は、設計空間設定部13が、構造体モデルファイル21から取得した車体モデル31における一部分であるリアクロスメンバを削除することにより設計空間41を設定するものであるが、設計空間41は、車体モデル31を生成する際に予め設定するものであってもよい。この場合、設計空間設定部13は、車体モデル31を生成する機能を備えたものであってもよい。
(積層ブロックモデル生成部)
積層ブロックモデル生成部15は、設定した設計空間41に、立体要素からなり材料特性の異なる複数の層が積層した積層ブロックモデル43を生成するものである。ここで、積層ブロックモデル43は、積層複合部材をモデル化したものであり、最適化の解析処理を行う対象となる。
積層ブロックモデル生成部15は、設計空間41に入る大きさで任意の形状の積層ブロックモデル43を生成することができる。そして、積層ブロックモデル43の生成において、まず、立体要素からなる複数の層を設定し、該複数の層を剛体要素、梁要素または平面要素を用いて連結、または、前記複数の層の立体要素の節点を共有させることにより、前記複数の層を連結して層状に積層させる。
なお、積層ブロックモデル43に用いる立体要素は、五面体以上八面体以下の面数を有する多面体であって、互いに平行な2面を少なくとも一組有する立体要素で構成するのが好ましい。
この理由は、設計空間41を形成する部位が積層複合部材のように層状の部材である場合、積層ブロックモデル43について最適化の解析処理を実行したときに積層複合部材の形状に反映できるように最適な形状が求められることが望ましく、この点、五面体以上八面体以下であって互いに平行な2面を少なくとも一組有する立体要素を用いることで、このような要求を満しやすくなる。
また、五面体以上八面体以下の立体要素をできる限り均一なサイズで設計空間41に生成することで、最適化の精度を上げるようにするのが好ましい。もっとも、本発明は、五面体未満又は八面体超の立体要素、例えば、四面体立体要素を用いることを排除するものではない。
図3〜図5に、図2に示す設計空間41に積層ブロックモデル43を生成した例を示す。
図3は、車体モデル31を車体高さ方向の下側から表示したもの、図4は、積層ブロックモデル43の外層部43aと内層部43bをそれぞれ表示したもの、図5は、積層ブロックモデル43における車体幅方向に直交する断面図である。
積層ブロックモデル43は、図4および図5示すように、材料特性の異なる外層部43aと内層部43bから生成され、外層部43aと内層部43bとが層状に重なって積層している。そして、外層部43aと内層部43bは、それぞれ立体要素で構成され、本実施形態では該立体要素の節点を共有するように外層部43aと内層部43bと結合させた。
積層ブロックモデル43の外層部43a及び内層部43bに設定する材料特性として、ヤング率、ポアソン比及び比重などが挙げられる。
なお、モデル化の対象となる積層複合部材の各層を構成する材料が、例えばFRPのようにその材料特性が面内異方性を有する場合においては、積層ブロックモデル43の外層部43aおよび内層部43bそれぞれの材料特性の面内異方性を与える主軸角度を与え、該主軸角度に対応する前記材料特性の値を設定することで、面内異方性を設定することができる。また、外層部43aと内層部43bの層ごとに主軸角度を設定することも可能である。
なお、積層ブロックモデル生成部15は、車体モデル31における設計空間41が設定された周囲に面に沿い、かつ設計空間41の最大面積を持つ面に平行に立体要素を細分化するように積層ブロックモデル43を生成するのが好ましい。
ここで、設計空間41が設定された周囲の面とは、設計空間41を設定しようとする部位における部品(本実施の形態においてはリアクロスメンバ)の面であり、設計空間の最大面積を持つ面とは、前記周囲の面のうち、その面積が最大のものをいう。
例えば、車体モデル31におけるリアクロスメンバを対象として設計空間41を設定する場合、設計空間41が設定された周囲の面としては、前記リアクロスメンバが接合するフロアパネル33に沿った面およびリアサイドメンバ35に沿った面があり、リアサイドメンバ35に沿った面に比べてフロアパネル33に沿った面の方が面積が大きいため、フロアパネル33に沿った面を設計空間41において最大面積を持つ面とすることができる。
また、積層ブロックモデル生成部15は、積層ブロックモデル43を構成する立体要素を六面体立体要素とし、車体モデル31を構成する平面要素または立体要素との結合部に前記六面体立体要素の節点を配置し、該結合部に配置された節点を含む平面に沿うように六面体立体要素を積み上げるように積層ブロックモデル43を生成するものであってもよい。
例えば、車体モデル31のフロアパネル33が平面要素で構成されている場合、フロアパネル33の平面要素の節点を積層ブロックモデル43との結合部とし、フロアパネル33の節点を含む面に沿うように六面体立体要素を積み上げることにより、積層ブロックモデル43を生成してもよい。
(結合処理部)
結合処理部17は、生成した積層ブロックモデル43を、車体モデル31における他の部位に結合する処理を行うものである。積層ブロックモデル43と車体モデル31との結合には、剛体要素、平面要素、梁要素を用いることができる。
積層ブロックモデル43と車体モデル31との結合は、車体モデル31から積層ブロックモデル43に正確に荷重を伝達するように、設計空間41として削除した部位と車体モデル31との元の結合箇所を反映させるようにするのが好ましい。
(最適化解析部)
最適化解析部19は、積層ブロックモデル43を結合した車体モデル31に対して解析条件を与え、積層ブロックモデル43の最適な形状を求める最適化解析を行うものである。
解析条件としては、荷重を付加する位置や拘束位置を与える荷重条件と、最適化解析の目的や制約に応じて設定する目的条件および制約条件とがある。
図6および図7に荷重条件の一例を示す。図6はねじり剛性を、図7は横曲げ剛性を対象として最適化解析を行う場合のものである。
ねじれ剛性を対象として最適化解析を行う場合、図6に示すように、車体モデル31のリア側の左右それぞれのサスペンション取付部の2ヶ所に荷重入力点を設定し、各荷重入力点に車体高さ方向の上向きと下向きに荷重(1000N)を付加した。
一方、横曲げ剛性を対象として最適化解析を行う場合、図7に示すように、車体モデル31のリア側のサスペンション取付部の4ヶ所に荷重入力点を設定し、各荷重入力点に車体幅方向の右向きに所定の荷重(1000N)を付加した。
なお、図6および図7に示す荷重条件においては、拘束位置が設定されていないが、本実施の形態では、慣性リリーフ法により、車体モデル31に作用する慣性力の座標の基準となる支持点において車体モデル31が支持された状態を想定して最適化解析を行う。
もっとも、最適化解析部19により与える荷重条件は、上記に限られるものではなく、最適化解析の目的に応じて車体モデル31に荷重を入力する位置や、変位を拘束する位置などを適宜設定してもよい。
最適化解析における目的条件としては、例えば、車体モデル31におけるひずみエネルギー総和の最小化、変位の最小化、応力の最小化、剛性の最大化などがある。
さらに、最適化解析における制約条件としては、例えば、最適化解析の対象とする積層ブロックモデル43の体積制約率などがあり、制約条件は、複数設定可能である。
そして、体積制約率については、積層ブロックモデル43全体、または、積層ブロックモデル43の各層(例えば、図4および図5に示す外層部43aと内層部43bの各層)に対して個別に与えることができる。
最適化解析部19による最適化解析処理には、例えば、トポロジー最適化を適用することができる。
トポロジー最適化においては、最適化パラメータとしてペナルティ係数を与えて離散化することが好ましい。離散化におけるペナルティ係数として2以上の値、または、基準となる立体要素のサイズの3〜20倍の値に制限することが好ましい。
ペナルティ係数を与えて離散化することで、最適な形状として求められた積層ブロックモデルを薄板の構造体形状に反映することが可能となる。
最適化解析部19としては、上記のとおりトポロジー最適化を行うものでもよいし、他の計算方法による最適化処理であってもよく、例えば市販されている有限要素法を用いた解析ソフトを使用することもできる。
図8に、リアクロスメンバを最適化の対象とし、最適化解析部19にトポロジー最適化を適用して得られた最適形状45の一例を示す。最適形状45は、上記の解析条件(荷重条件、目的条件および制約条件)を満たすように、積層ブロックモデル43の外層部43aおよび内層部43bそれぞれについて立体要素が残存及び消去して求められたものであり、図8に示すように最適形状外層部45aおよび最適形状内層部45bからなる。
ここで注目すべき点は、積層ブロックモデル43には、車体モデル31と結合する部位を介して車体モデル31から荷重が伝達されるという点である。つまり、車体モデル31から積層ブロックモデル43に荷重が伝達されることで、最適化解析部19による最適化の解析処理において積層ブロックモデル43が変形して荷重の向きなどが変わるが、その時々の荷重の向きなどが反映されて、最終的に形状が最適化された最適形状45が得られることである。
なお、上記の説明は、設計空間設定部13によって一つの設計空間41を設定し、該設定した設計空間41に複数の層を生成することで積層ブロックモデル43を生成するものであったが、積層ブロックモデル43の生成は、これに限るものではない。
積層ブロックモデル43を生成する他の態様としては、設計空間設定部13により、車体モデル31における最適化の対象となる部分を層状に積層する複数の設計空間として設定し、積層ブロックモデル生成部15により、該設定した設計空間毎に異なる材料特性を与えて立体要素からなる複数の層状ブロックモデル(図4および図5に示す外層部43a及び内層部43bに相当)を生成し、該設計空間毎に生成した複数の層状ブロックモデルを結合して前記立体要素からなる積層ブロックモデルを生成するものであってもよい。
この場合、設計空間設定部13は、構造体モデルの一部から最適化の対象となる部分を削除し、該削除した部分に一つの設計空間を設定した後、該設計空間を層状に積層した2つ以上の設計空間に分割、または、一つの設計空間を設定した後、該設定した設計空間に層状に積層するように他の設計空間を新たに設定、などにより複数の設計空間を設定することができる。
そして、積層ブロックモデル生成部15は、前記設定した複数の設計空間毎に生成した立体要素からなる層状ブロックモデルの節点を共有させることで複数の層状ブロックモデルを結合、あるいは、複数の層状ブロックモデルを剛体要素、梁要素または平面要素を用いて結合することで、層状に積層した積層ブロックモデルを生成することができる。
<積層複合部材の形状最適化解析方法>
次に、本実施の形態に係る積層複合部材の形状最適化解析方法(以下、単に「形状最適化解析方法」という)について説明する。
本実施の形態に係る形状最適化解析方法は、構造体モデルの一部分を、積層複合部材でモデル化し、該モデル化した積層複合部材の形状の最適化解析を行うものであって、図9に示すように、設計空間設定ステップS1と、積層ブロックモデル生成ステップS3と、結合処理ステップS5と、最適化解析ステップS7と、を備えたものである。
以下、構造体モデルの一例として図2に示す車体モデル31を対象とする場合について、上記の各ステップを説明する。なお、本実施の形態に係る形状最適化解析方法は、上記の各ステップをコンピュータによって構成された形状最適化解析装置1(図1参照)を用いて実行することができる。
≪設計空間設定ステップ≫
設計空間設定ステップS1は、図2に示すように、車体モデル31における最適化の対象となる部分を層状に積層する設計空間41として設定するステップであり、形状最適化解析装置1においては、設計空間設定部13が行う。
≪積層ブロックモデル生成ステップ≫
積層ブロックモデル生成ステップS3は、設計空間設定ステップS1において設定した設計空間41に、立体要素からなり材料特性の異なる複数の層(例えば、図4および図5に示す外層部43aおよび内層部43b)が積層した積層ブロックモデル43を生成するステップであり、形状最適化解析装置1においては、積層ブロックモデル生成部15が行う。
積層ブロックモデル生成ステップS3では、例えば、立体要素を層状に積み重ねた複数の層を生成し、該複数の層を剛体要素、梁要素または平面要素を用いて連結、または、前記複数の層の立体要素の節点を共有させて連結することにより、積層ブロックモデル43を生成する。ここで、積層ブロックモデル43に用いる立体要素は、五面体以上八面体以下の面数を有する多面体であって、互いに平行な2面を少なくとも一組有する立体要素で構成するのが好ましい。
そして、積層ブロックモデル43においては、層ごとに材料特性(ヤング率、ポアソン比、比重など)を設定する。なお、積層複合部材の各層を構成する材料のうち、例えばFRPのようにその材料特性が面内異方性を有する層がある場合、当該層については、面内異方性を与える主軸角度を与え、該主軸角度に対応する前記材料特性の値を設定すればよい。この場合、積層ブロックモデル43における複数の層ごとに主軸角度を設定することも可能である。
なお、積層ブロックモデル生成ステップS3は、車体モデル31における設計空間41が設定された周囲に面に沿い、かつ設計空間41の最大面積を持つ面に平行に立体要素を細分化するように積層ブロックモデル43を生成するのが好ましい。ここで、設計空間41が設定された周囲の面とは、設計空間を設定しようとする部位における部品の面であり、設計空間の最大面積を持つ面とは、前記周囲の面のうち、その面積が最大のものをいう。
≪結合処理ステップ≫
結合処理ステップS5は、積層ブロックモデル生成ステップS3において生成した積層ブロックモデル43を車体モデル31に結合するステップであり、形状最適化解析装置1においては、積層ブロックモデル生成部15が行う。
≪最適化解析ステップ≫
最適化解析ステップS7は、結合処理ステップS5において積層ブロックモデル43を結合した車体モデル31に対して解析条件を入力し、積層ブロックモデル43の形状が最適化された最適形状45(図8)を求める最適化解析を行うステップであり、形状最適化解析装置1においては、最適化解析部19が行う。
ここで、最適化解析ステップS7においては、最適化解析の解析条件として、車体モデル31に荷重を付加する位置を与える荷重条件と、最適化解析の目的に応じて設定する目的条件と、最適化解析を行う上で課す制約条件を与える。
なお、最適化解析ステップS7における最適化解析には、トポロジー最適化を適用することができる。さらに、トポロジー最適化において密度法を適用する場合、要素のペナルティ係数を2以上に設定して離散化を行うようにすることが好ましい。
もっとも、最適化解析ステップS7における最適化解析には、他の計算方式により最適化の解析処理を適用することができ、最適化の解析処理を行うものとしては、例えば、市販されている有限要素を用いた解析ソフトを使用することができる。
なお、上記の説明は、設計空間設定ステップS1において一つの設計空間41を設定し、積層ブロックモデル生成ステップS3においては該設定した設計空間41に複数の層を生成することで、材料特性の異なる複数の層は積層した積層ブロックモデル43を生成するものであったが、積層ブロックモデル43を生成する態様は、これに限るものではない。
積層ブロックモデル43を生成する他の態様としては、設計空間設定ステップS1において、車体モデル31における最適化の対象となる部分を層状に積層する複数の設計空間を設定し、積層ブロックモデル生成ステップS3においては、該設定した設計空間毎に異なる材料特性を与えて立体要素からなる層状ブロックモデル(例えば、図4および図5に示す外層部43a及び内層部43bに相当)を生成し、該設計空間毎に生成した層状ブロックモデルを結合して前記立体要素からなる積層ブロックモデル43を生成するものであってもよい。
この場合、設計空間設定ステップS1における複数の設計空間の設定方法は、前述の設計空間設定部13と同様の方法を用いることができる。
以上、本実施の形態に係る積層複合部材の形状最適化解析方法及び装置によれば、車体である構造体の一部に積層複合部材を用いて補剛するに際し、該積層複合部材の最適な形状を精度よく求めることができる。さらに、該最適な形状の積層複合部材を用いることで、構造体の軽量化を図ることが可能となる。なお、最適な形状の積層複合部材を用いた構造体の軽量化および剛性向上効果については、後述する実施例において具体的に説明する。
なお、上記の説明は、構造体を自動車の車体とし、該車体の部品であるリアクロスメンバを形状最適化の解析対象としたものであるが、本発明は、リアクロスメンバに限らず、後述の実施例で示すように自動車のリアサイドメンバや、その他の部品を形状最適化の解析対象としたものであってもよく、解析対象とする構造体や部品に特に限定はない。
本発明の効果を確認する実験を行ったので、これについて説明する。
本実施例では、図2に示す車体モデル31を構成する部品であるリアクロスメンバおよびリアサイドメンバのそれぞれについて積層複合部材でモデル化し、その最適な形状を求める最適化解析を行った。
積層複合部材の最適化解析を行うにあたり、まず、図2に示す車体モデル31を取得した。車体モデル31は、平面要素及び/又は立体要素を用いて車体をモデル化したものであり、車体モデル31の材質は鋼とした。
そして、取得した車体モデル31の一部に設計空間を設定し、該設定した設計空間に、積層ブロックモデルを生成した。本実施例では、一つの設計空間を設定し、該設定した設計空間に、材料特性の異なる2つの層が積層する積層ブロックモデルを生成した。
図2に、リアクロスメンバを対象として車体モデル31に設定した設計空間41を示す。前述の実施の形態で述べたように、設計空間41は、車体モデル31に元々含まれていたリアクロスメンバ(図示なし)が接合していたフロアパネル33とリアサイドメンバ35は残したまま該リアクロスメンバを削除し、フロアパネル33に沿った形状の面と、リアサイドメンバ35に沿った面と、元々のリアクロスメンバの形状に基づいて定めた面とで囲まれる空間とした。
次に、設定した設計空間41に、外層部43aと内層部43bとが層状に積層する積層ブロックモデル43を生成した(図3〜図5参照)。ここで、外層部43aと内層部43bは、それぞれ3層の六面体立体要素を積み重ねるように生成し、外層部43aと内層部43bの厚みは、いずれも5mmとした。なお、外層部43aと内層部43bは、それぞれを構成する六面体立体要素の節点を共有させることにより連結した。
そして、積層ブロックモデル43の外層部43aと内層部43bのそれぞれに材料特性を設定した。表1に、本実施例で対象とした材料とそのヤング率の値を示す。
表1において、CFRPは炭素繊維強化樹脂(Carbon Fiber Reinforced Plastics)、GFRPはガラス繊維強化樹脂(Glass Fiber Reinforced Plastics)であり、これらは、いずれも等方性の材料特性を有するものとした。
そして、材料特性を設定した積層ブロックモデル43を車体モデル31に結合し、積層ブロックモデル43の最適な形状を求める最適化解析を行った。
ここで、積層ブロックモデル43と車体モデル31とは、積層ブロックモデル43の立体要素とにより結合した。
また、最適化解析を行うために、積層ブロックモデル43を結合した車体モデル31に対し、解析条件として荷重条件と最適化解析条件(目的条件および制約条件)を与えた。
本実施例において、荷重条件は、図6に示すねじり剛性を対象として最適化解析を行う場合と、図7に示す横曲げ剛性を対象として最適化解析を行う場合のそれぞれについて、リア側のサスペンション取付部である図中に示す各矢印の位置および方向に1000Nの荷重を与えた。
また、最適化解析の解析条件として、目的条件にはひずみエネルギーの総和の最小を、制約条件には積層ブロックモデル43の体積制約率を与えた。ここで、体積制約率については、積層ブロックモデル43全体の体積制約率を20%以下とした場合について最適化解析を行った。
本実施例では、最適化解析にトポロジー最適化を用い、目的条件をひずみエネルギー総和の最小化とし、制約条件を積層ブロックモデル43の体積制約率とした。ここで、体積制約率については、積層ブロックモデル43全体に対して設定した。
本実施例では、積層ブロックモデルの外層部と内層部の材質の組合せを変更して最適化解析を行い、材質の組合せの違いによる積層複合部材の最適形状について検討した。
図10〜図16に、リアクロスメンバを最適化の解析対象とし、積層ブロックモデル43の材質の組合せを変更して最適化解析を行って得られた最適形状45の解析結果を示す。
図10〜図16は、外層部43aと内層部43bの材質の組合せ(図4)(以下、「(外層部の材質)−(内層部の材質)」の形式で表記)を変更し最適化解析した結果であり、各図における材質の組合せは、図10は、「鋼−鋼」(Case1)、図11は、「Al合金−鋼」(Case2)、図12は、「鋼−Al合金」(Case3)、図13は、「CFRP−鋼」(Case4)、図14は、「鋼−CFRP」(Case5)、図15は、「鋼−GFRP」(Case6)、図16は、「鋼−樹脂」(Case7)である。
ここで、Case1は、外層部43aと内層部43bとで材質が同じ(鋼)であるので、本発明に含まれるものではないが、Case2〜Case7は、外層部43aと内層部43bとで異なる材質を設定しているため、本発明に含まれる。さらに、図10〜図16の解析結果は、いずれも、最適化解析における制約条件を積層ブロックモデル43全体に対して体積制約率20%以下としたものである。また、図10〜図16において、(a)は最適形状外層部45aと最適形状内層部45bを合わせた残存状態を表示し、(b)は最適形状外層部45aのみを表示したもの、(c)は最適形状内層部45bのみを表示したものである。
外層部43aと内層部43bの双方とも同じ材質(鋼)としたCase1の場合、図10に示すように、最適形状外層部45aが主に残存し、最適形状内層部45bの残存は少ない結果となった。外層部43aのヤング率が高いCase3、Case4、Case6およびCase7においても、図12、図13、図15および図16に示すように、最適形状外層部45aが主に残存し、Case1と同様の結果となった。これは、ねじりや横曲げのモードでは、車体モデル31において、内層部43bよりもヤング率の高い外側となる外層部43aの材料を残存させた方が、当該部位の剛性が高くなることに起因する。
これに対し、内層部43bのヤング率が高いCase2およびCase5においては、図11および図14に示すように、最適形状内層部45bが残存しやすい傾向にあり、最適形状外層部45aと最適形状内層部45bの双方に材料が残存する最適形状45が得られた。
図17および図18に、積層ブロックモデル43の材質の組合せを変更した各条件での最適化解析により得られた最適形状45の積層複合部材からなるリアクロスメンバを結合した車体モデル31それぞれの剛性向上率の結果を示す。
図17および図18において、横軸の「ねじれ」および「横曲げ」は、それぞれ図6および図7に示す荷重条件を与えた場合を表し、「RH」および「LH」は、各荷重条件における荷重の入力位置(図6および図7参照)を示すものである。また、横軸の「ねじれ(reverse)」および「横曲げ(reverse)」の“reverse”は、荷重の各入力位置において荷重の入力する方向を「ねじれ」および「横曲げ」の荷重条件と対称にしたものである。
そして、図17および図18において、縦軸の「剛性向上率」は、最適化解析の対象としたリアクロスメンバを除去した車体モデル31の剛性を基準とした値であり、剛性は、各荷重入力点における変位を入力荷重の値で除すことにより算出した。さらに、図18の縦軸は、算出した剛性向上率を最適化の対象する部品の重量で除したものである。
なお、図17および図18において横軸の荷重条件および荷重入力点毎の棒グラフは、図中の凡例に示されている各条件(Case1〜Case7)の順に並べて示したものである(後述する図28および図29においても同様)。
図17に示す結果から、リアクロスメンバを除去した車体モデル31に最適形状45を結合した場合、本実施例の範囲内では、最適形状外層部45aの材質がCFRPであるCase4の剛性向上率が最も高くなったことがわかる。
これは構造体の最外周に部品レイアウトを取った方が当該構造体の剛性が高くなることと同義であり、ヤング率の高い材料を最外周に配置した方が性能(剛性)が上がるためである。また、このことは、ヤング率の高い材料を最外周にレイアウトさせるためには当該材料の形状を大きくすることになり、その結果、剛性が高くなることとも一致する。
これに対し、外層部43aの材質にAl合金を用いたCase2においては、本実施例の範囲内では、最も剛性向上率が小さい結果となった。これは、外周部に相当する外層部にヤング率の低い材質を用いたことが原因であると思われる。
さらに、図18に示す部品重量当たりの剛性向上率を重量効率の観点からみても、最適形状外層部45aの材質を軽量高剛性なCFRPとすることで、重量効率が高い結果が得られた。すなわち、車体のリアクロスメンバに積層補剛部材を適用した場合に、元の車体の剛性を維持したまま前記積層補剛部材の軽量化をしたときに、CFRPを外層部の材料とした積層補剛部材を用いた場合には最も軽量化が達成できることを示唆された。
さらに、本実施例では、車体モデル31を構成するリアサイドメンバについても積層複合部材でモデル化し、その最適な形状を求める最適化解析を行った。
リアサイドメンバについて最適化解析を行なう場合においても、まず、車体モデル31に設計空間を設定した。リアサイドメンバの場合においては、車体モデル31に元々含まれていたリアサイドメンバが接合していたリアバンパ部39を削除し、フロアパネル33に沿った形状の面と、車体長さ方向の先端部が接続するサイドシル37の形状に沿った面と、車体長さ方向の後端部が接続するリアバンパ部39の形状に沿った面と、元々のリアサイドメンバの形状に基づいて定めた面とで囲まれる設計空間とした。
そして、該設定した設計空間に、図19〜図21に示すように、外層部51aと内層部51bとが層状に積層する積層ブロックモデル51を生成した。積層ブロックモデル51は、前述のリアクロスメンバを対象とした積層ブロックモデル43と同様、外層部51aと内層部51bは、それぞれ3層の六面体立体要素を積み重ねるように生成し、外層部51aと内層部51bの厚みは、いずれも5mmとした。また、外層部51aと内層部51bは、それぞれを構成する六面体立体要素の節点を共有させることにより連結した。
積層ブロックモデル51における外層部51aと内層部51bの材料特性、積層ブロックモデル51と車体モデル31との結合、および、積層ブロックモデル51を結合した車体モデル31における積層ブロックモデル51の最適化解析における解析条件(荷重条件、最適化解析条件)は、上記のリアクロスメンバを対象とした場合と同様とした。
ただし、最適化解析における制約条件については、積層ブロックモデル43全体の体積制約率を20%以下とした場合と、積層ブロックモデル51の外層部51aと内層部51bそれぞれ個別に体積制約率を10%以下とした場合の双方について最適化解析を行った。
図22〜図27に、リアサイドメンバを最適化の解析対象とし、積層ブロックモデル51の外層部51aと内層部51bの材質の組合せを変更して最適化解析を行って得られた最適形状53の解析結果を示す。
図22〜図25は、最適化解析における制約条件を積層ブロックモデル51全体で体積制約率20%以下とし、積層ブロックモデル51の外層部51aと内層部51bの材質の組合せ(以下、「(外層部の材質)−(内層部の材質)」の形式で表記)を変更したものであり、各図における材質の組合せは、図22は、「鋼−鋼」(Case1)、図23は、「Al合金−鋼」(Case2)、図24は、「CFRP−鋼」(Case4)、図25は、「鋼−CFRP」(Case5)である。
また、図26および図27は、最適化解析における制約条件として、積層ブロックモデル51の外層部51aおよび内層部51bのそれぞれに体積制約率10%以下を与え、外層部51aと内層部51bの材質の組合せ「(外層部の材質)−(内層部の材質)」として、図26は「鋼−鋼」(Case1)、図27は「CFRP−鋼」(Case4)としたものである。
また、図22〜図27において、(a)は最適形状外層部53aと最適形状内層部53bを合わせた残存状態を表示し、(b)は最適形状外層部53aのみを表示したもの、(c)は最適形状内層部53bのみを表示したものである。
積層ブロックモデル51全体に体積制約率20%以下の制約条件を与えた場合には、リアクロスメンバにおける結果(図10〜図16)と同様、外層部51aにヤング率が同じまたは高い材料を用いたCase1およびCase4においては、最適形状外層部53aが主に残存し、内層部51bにヤング率が高い材料を用いたCase2およびCase5においては、最適形状内層部53bの材料が残存しやすい結果が得られた。
また、積層ブロックモデル51の外層部51aと内層部51bのそれぞれに体積制約率10%以下の制約条件を与えた場合、外層部51aのヤング率によらず、制約条件である体積制約率を満たすため、最適形状内層部53bの材料が増加する結果となった。
図28および図29に、積層ブロックモデル51の材質の組合せと制約条件を変更した各条件での最適化解析により得られた最適形状53の積層複合部材からなるリアサイドメンバが結合された車体モデル31の剛性向上率を示す。
図28および図29における横軸の「ねじれ」および「横曲げ」と「RH」および「LH」、ならびに、縦軸の「剛性向上率」および「部品重量当たりの剛性向上率」は、いずれも図17および図18と同じである。なお、「剛性向上率」は、最適化解析の対象としたリアサイドメンバ(鋼板板厚1.8mm)を除去する前の車体モデル31の剛性を基準とした値である。
また、図28および図29の凡例において、「全体」は、制約条件として積層ブロックモデル51全体に対して体積制約率を設定、「各層個別」は、制約条件として積層ブロックモデル51の外層部51aと内層部51bのそれぞれに対して体積制約率を設定したことを表す。
図28に示す結果から、リアサイドメンバの代わりに最適化解析により得られた最適形状53を車体モデル31に結合した場合、最適形状外層部53aの材質がCFRPであるCase4の場合における剛性向上率が高くなった。これは最外周にレイアウトを取った方が剛性が高くなることと同義であり、ヤング率の高い材料を最外周に配置した方が性能が上がるためである。また、このことは、ヤング率の高い材料を最外周にレイアウトさせるためには当該材料の形状を大きくすることになり、その結果、剛性が高くなることとも一致する。
これに対し、最適形状外層部53aの材質がAl合金であるCase2は、今回の実施例の範囲内では最も剛性向上率が小さい結果となった。これは、Al合金のヤング率が低いことが原因と思われる。
また、Case1(外層部:鋼、内層部:鋼)とCase4(外層部:CFRP、内層部:鋼)とを比較すると、ねじれ荷重を負荷したときの剛性向上率については両者に差が見られるものの、横曲げ荷重を負荷したときの剛性向上率については両者は比較的近い値であった。これは、車体モデル31において、ねじれ荷重は、車体モデル31の図心を中心とした全周(全面)に寄与する一方、横曲げ荷重は、図心および該図心を中心とした上下面のみに寄与するため、ねじれ荷重の方が剛性向上率に顕著な差が表われやすいと考えられる。
さらに、制約条件としての体積制約の観点では、外層部と内層部に対して個別に体積制約率を課した場合に比べ、積層ブロックモデル全体に体積制約率を課した方が、剛性向上率は高くなる結果となった。これは、積層ブロックモデル全体に体積制約率を与えるほうが、より効率のよい材料レイアウトを選択、例えば、外層部により多くの材料を残存させることができるためであると考えられる。
さらに、図29に示す部品重量当たりの剛性向上率を重量効率の観点からみても、前述のリアクロスメンバの結果(図18)と同様、最適形状外層部53aの材質が軽量高剛性なCFRPの場合において重量効率が最も高い結果が得られた。すなわち、前述のリアクロスメンバの場合と同様、車体のリアサイドメンバに積層補剛部材を適用した場合に、CFRPを外層部の材料とした積層補剛部材を用いた場合には最も軽量化が達成できることが示唆された。
以上、本発明に係る積層複合部材の形状最適化解析方法および装置により、車体の一部に積層複合部材を用いて補剛するに際し、該積層複合部材の最適な形状が得られることが示された。
1 形状最適化解析装置
3 表示装置
5 入力装置
7 記憶装置
9 作業用データメモリ
11 演算処理部
13 設計空間設定部
15 積層ブロックモデル生成部
17 結合処理部
19 最適化解析部
21 構造体モデルファイル
31 車体モデル
33 フロアパネル
35 リアサイドメンバ
37 サイドシル
39 リアバンパ部
41 リアクロスメンバの設計空間
43 積層ブロックモデル
43a 外層部
43b 内層部
45 最適形状
45a 最適形状外層部
45b 最適形状内層部
51 積層ブロックモデル
51a 外層部
51b 内層部
53 最適形状
53a 最適形状外層部
53b 最適形状内層部

Claims (18)

  1. 平面要素、または平面要素と立体要素からなる車体の構造体モデルの一部分を、積層複合部材でモデル化し、該モデル化した積層複合部材の形状の最適化解析を行う積層複合部材の形状最適化解析方法であって、コンピュータが以下の各ステップを行うものであり、
    前記車体の構造体モデルにおける最適化の対象となる一部分を設計空間として設定する設計空間設定ステップと、
    該設定した設計空間に、立体要素からなり材料特性の異なる複数の層が積層した積層ブロックモデルを生成する積層ブロックモデル生成ステップと、
    該生成した積層ブロックモデルを前記車体の構造体モデルの一部分に結合する結合処理ステップと、
    解析条件を入力し、前記積層ブロックモデルを最適化の解析対象として最適化解析を行い、前記積層ブロックモデルの最適な形状を求める最適化解析ステップと、を備えたことを特徴とする積層複合部材の形状最適化解析方法。
  2. 平面要素、または平面要素と立体要素からなる車体の構造体モデルの一部分を、積層複合部材でモデル化し、該モデル化した積層複合部材の形状の最適化解析を行う積層複合部材の形状最適化解析方法であって、コンピュータが以下の各ステップを行うものであり、
    前記車体の構造体モデルにおける最適化の対象となる一部分を層状に積層する複数の設計空間として設定する設計空間設定ステップと、
    該設定した設計空間毎に異なる材料特性を与えて立体要素からなる層状ブロックモデルを生成し、該設計空間毎に生成した層状ブロックモデルを結合して前記立体要素からなる積層ブロックモデルを生成する積層ブロックモデル生成ステップと、
    該生成した積層ブロックモデルを前記車体の構造体モデルに結合する結合処理ステップと、
    解析条件を入力し、前記積層ブロックモデルを最適化の解析対象として最適化解析を行い、前記積層ブロックモデルの最適な形状を求める最適化解析ステップと、を備えたことを特徴とする積層複合部材の形状最適化解析方法。
  3. 前記積層ブロックモデルは、立体要素からなり材料特性の異なる複数の層を、剛体要素、梁要素または平面要素を用いて連結、又は、前記複数の層の節点を共有させて連結してなることを特徴とする請求項1記載の積層複合部材の形状最適化解析方法。
  4. 前記積層ブロックモデルは、複数の設計空間毎に生成した立体要素からなる層状ブロックモデルを剛体要素、梁要素または平面要素を用いて又は、前記層状ブロックモデルの節点を共有させて連結してなることを特徴とする請求項2記載の積層複合部材の形状最適化解析方法。
  5. 前記積層ブロックモデルは、五面体以上八面体以下であって互いに平行な2面を少なくとも一組有する立体要素からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の積層複合部材の形状最適化解析方法。
  6. 前記積層ブロックモデルは、前記車体の構造体モデルの一部分における前記設計空間が設定された周囲の面と平行になる面が最大面積となるように生成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の積層複合部材の形状最適化解析方法。
  7. 前記積層ブロックモデルは、前記車体の構造体モデルの一部分の平面要素または立体要素との結合部に節点を配置し、前記積層ブロックモデルの立体要素として六面体立体要素を用いると共に、前記結合部に配置された節点を含む平面に沿うように立体要素を積み上げるように生成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の積層複合部材の形状最適化解析方法。
  8. 前記最適化解析ステップは、最適化解析において最適化パラメータで離散化を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の積層複合部材の形状最適化解析方法。
  9. 前記最適化解析ステップは、トポロジー最適化による最適化解析を行うことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の積層複合部材の形状最適化解析方法。
  10. 平面要素、または平面要素と立体要素からなる車体の構造体モデルの一部分を、積層複合部材でモデル化し、該モデル化した積層複合部材の形状の最適化解析を行う積層複合部材の形状最適化解析装置であって、
    前記車体の構造体モデルにおける最適化の対象となる一部分を設計空間として設定する設計空間設定部と、
    該設定した設計空間に、立体要素からなり材料特性の異なる複数の層が積層した積層ブロックモデルを生成する積層ブロックモデル生成部と、
    該生成した積層ブロックモデルを前記車体の構造体モデルの一部分に結合する結合処理部と、
    解析条件を入力し、前記積層ブロックモデルを最適化の解析対象として最適化解析を行い、前記積層ブロックモデルの最適な形状を求める最適化解析部と、を備えたことを特徴とする積層複合部材の形状最適化解析装置。
  11. 平面要素、または平面要素と立体要素からなる車体の構造体モデルの一部分を、積層複合部材でモデル化し、該モデル化した積層複合部材の形状の最適化解析を行う積層複合部材の形状最適化解析装置であって、
    前記車体の構造体モデルにおける最適化の対象となる一部分を層状に積層する複数の設計空間として設定する設計空間設定部と、
    該設定した設計空間毎に異なる材料特性を与えて立体要素からなる層状ブロックモデルを生成し、該設計空間毎に生成した層状ブロックモデルを結合して前記立体要素からなる積層ブロックモデルを生成する積層ブロックモデル生成部と、
    該生成した積層ブロックモデルを前記車体の構造体モデルの一部分に結合する結合処理部と、
    解析条件を入力し、前記積層ブロックモデルを最適化の解析対象として最適化解析を行い、前記積層ブロックモデルの最適な形状を求める最適化解析部と、を備えたことを特徴とする積層複合部材の形状最適化解析装置。
  12. 前記積層ブロックモデルは、立体要素からなり材料特性の異なる複数の層を、剛体要素、梁要素または平面要素を用いて連結、又は、前記複数の層の節点を共有させて連結したものであることを特徴とする請求項10記載の積層複合部材の形状最適化解析装置。
  13. 前記積層ブロックモデルは、複数の設計空間毎に生成した立体要素からなる層状ブロックモデルを、剛体要素、梁要素または平面要素を用いて連結、又は、前記層状ブロックモデルの節点を共有させて連結したものであることを特徴とする請求項11記載の積層複合部材の形状最適化解析装置。
  14. 前記積層ブロックモデルは、五面体以上八面体以下であって互いに平行な2面を少なくとも一組有する立体要素からなることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか一項に記載の積層複合部材の形状最適化解析装置。
  15. 前記積層ブロックモデルは、前記車体の構造体モデルの一部分における前記設計空間が設定された周囲の面と平行になる面が最大面積となるように生成することを特徴とする請求項10乃至14のいずれか一項に記載の積層複合部材の形状最適化解析装置。
  16. 前記積層ブロックモデルは、前記車体の構造体モデルの一部分の平面要素または立体要素との結合部に節点を配置し、前記積層ブロックモデルの立体要素として六面体立体要素を用いると共に、前記結合部に配置された節点を含む平面に沿うように立体要素を積み上げるように生成することを特徴とする請求項10乃至15のいずれか一項に記載の積層複合部材の形状最適化解析装置。
  17. 前記最適化解析部は、最適化解析において最適化パラメータで離散化を行うことを特徴とする請求項10乃至16のいずれか一項に記載の積層複合部材の形状最適化解析装置。
  18. 前記最適化解析部は、トポロジー最適化による最適化解析を行うことを特徴とする請求項10乃至17のいずれか一項に記載の積層複合部材の形状最適化解析装置。
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