JP2019074302A - 冷却装置 - Google Patents

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康光 大見
Yasumitsu Omi
康光 大見
義則 毅
Takeshi Yoshinori
毅 義則
功嗣 三浦
Koji Miura
功嗣 三浦
竹内 雅之
Masayuki Takeuchi
雅之 竹内
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Abstract

【課題】サーモサイフォンの密閉容器が車室空間内に及んでいても、密閉容器から作動流体が車室空間内に漏れ出る可能性を簡素な構造で低減することができる冷却装置を提供する。【解決手段】密閉容器101の一部を構成する室内配置部28は、管状部材12の管端部121、122を含まず、継ぎ目無く連続して延びるように形成されている。すなわち、密閉容器101が車室空間90a内に及んでいても、管端部121、122および密閉容器101の継ぎ目が車室空間90a内に設けられることはない。従って、密閉容器101から作動流体が車室空間90a内に漏れ出る可能性を簡素な構造で低減することができる。詳細に言えば、密閉容器101から作動流体が仮に漏れ出たとしても、その漏れ出た作動流体が車室空間90a内に及ぶ可能性を簡素な構造で低減することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば車両用の二次電池などの対象機器を冷却する冷却装置に関するものである。
特許文献1には、車両用の二次電池を冷却するための冷却装置が記載されている。その特許文献1の冷却装置はヒートパイプで構成されている。また、その冷却装置全体は、車室空間内に設置されるものである。
特開2014−220087号公報
上記のように特許文献1の冷却装置はヒートパイプで構成されているが、発明者らは、ヒートパイプの一種であるサーモサイフォンによって二次電池などの対象機器を冷却することを考えた。また、発明者らは、そのサーモサイフォンによる冷却が車室空間内で行われる場合には、サーモサイフォンの密閉容器に封入された作動流体が車室空間内に漏れ出る可能性を低減する必要があると考えた。なぜなら、その作動流体が車室空間内に漏れ出た場合、作動流体の種類によっては、異臭などにより乗員に不快感または違和感を与えるおそれがあるからである。
しかしながら、特許文献1には、サーモサイフォンの密閉容器から作動流体が車室空間内に漏れ出る可能性を低減するための具体的構造は何等示されていない。
ここで、作動流体漏れの原因としては次のようなことが考えられる。例えば、密閉容器に部材同士の継ぎ目が存在する場合には、その継ぎ目において、腐食または密閉容器内の異常高圧による割れ又は穿孔が生じやすいと考えられ、その割れ又は穿孔が生じると作動流体漏れの原因になる。また、管端部を有する管状部材が密閉容器に含まれている場合には、その管端部をOリング等のシール部材を用いてシールする必要があるが、そこにシール不良が生じると作動流体漏れの原因になる。そのシール不良とは、例えばOリング切れ、Oリングの欠品、Oリングの圧縮不良、異物の噛み込みなどである。発明者らの詳細な検討の結果、以上のようなことが見出された。
本発明は上記点に鑑みて、サーモサイフォンの密閉容器が車室空間内に及んでいても、密閉容器から作動流体が車室空間内に漏れ出る可能性を簡素な構造で低減することができる冷却装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の冷却装置は、
車両(90)に搭載され、密閉容器(101)内に封入された作動流体の液相と気相との相変化により熱移動を行うサーモサイフォンとして構成され、その熱移動により対象機器(BP)を冷却する冷却装置であって、
密閉容器の一部を構成し、車室空間(90a)内に配置される室内配置部(28)と、
密閉容器の一部を構成し、車室空間の外に配置される室外配置部(30、31)とを備え、
密閉容器は管状部材(12)を有し、
車室空間は、車室内に設けられた空間であって、乗員用の座席(901)が設けられた座席空間(90b)およびその座席空間に対し空気が流通するようにつながった空間(90d)から構成され、
密閉容器の内部と外部とを気密に隔てる気密性能は、室外配置部よりも室内配置部において高い。
このようにすれば、室内配置部において作動流体が漏れ出る可能性が低減される。従って、密閉容器から作動流体が車室空間内に漏れ出る可能性を簡素な構造で低減することができる。
また、請求項3に記載の冷却装置は、
車両(90)に搭載され、密閉容器(101)内に封入された作動流体の液相と気相との相変化により熱移動を行うサーモサイフォンとして構成され、その熱移動により対象機器(BP)を冷却する冷却装置であって、
密閉容器の一部を構成し、車室空間(90a)内に配置される室内配置部(28)と、
密閉容器の一部を構成し、車室空間の外に配置される室外配置部(30、31)とを備え、
密閉容器は管状部材(12)を有し、
車室空間は、車室内に設けられた空間であって、乗員用の座席(901)が設けられた座席空間(90b)およびその座席空間に対し空気が流通するようにつながった空間(90d)から構成され、
室内配置部は、管状部材の管端部(121、122、124、125)を含まず、継ぎ目無く連続して延びるように形成されている。
このようにすれば、密閉容器が車室空間内に及んでいても、管状部材の管端部および密閉容器の継ぎ目が車室空間内に設けられることはない。従って、密閉容器から作動流体が車室空間内に漏れ出る可能性を簡素な構造で低減することができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態において、冷却装置が搭載される車両を模式的に示した概略構成図である。 第1実施形態において、図1の車両のうち冷却装置が搭載される車両前方部分を拡大して示した模式図である。 第1実施形態において、冷却装置およびその周辺の機器を分解して示した分解斜視図である。 第1実施形態において、蒸発部の軸方向に直交する平面で蒸発部を切断した断面を示すと共に、室外凝縮部の軸方向に直交する平面で室外凝縮部を切断した断面も示す断面図である。 図3において室外凝縮部および凝縮熱拡散板を矢印Vに沿って見たV矢視図である。 第1実施形態において、室内凝縮部をその中心軸線を含む平面で切断した縦断面図である。 第1実施形態において上方管端部に設けられたリリーフ弁をその中心軸線を含む平面で切断した縦断面図であって、リリーフ弁と上方管端部とを分解して示した分解図である。 第2実施形態において、冷却装置の室外凝縮部およびその近傍を分解して図3と同じ向きで示した分解斜視図である。 第3実施形態において、冷却装置の室外凝縮部およびその近傍を分解して図3と同じ向きで示した分解斜視図である。 第4実施形態において、車両のうち冷却装置が搭載される車両前方部分を拡大して示した模式図であって、図2に相当する図である。 図10のXI−XI断面を示した断面図である。 第5実施形態において、車両のうち冷却装置が搭載される車両前方部分を拡大して示した模式図であって、図10に相当する図である。 第6実施形態において、車両のうち冷却装置が搭載される車両前方部分を拡大して示した模式図であって、図10に相当する図である。 第7実施形態において、車両のうち冷却装置が搭載される車両前方部分を拡大して示した模式図であって、図2に相当する図である。 第8実施形態において、冷却装置およびその周辺部分を示した斜視図であって、図3に相当する図である。 第9実施形態において、冷却装置およびその周辺部分を示した斜視図であって、図15に相当する図である。 第10実施形態において、冷却装置およびその周辺部分を示した斜視図であって、図16に相当する図である。 第11実施形態において、冷却装置およびその周辺部分を示した斜視図であって、図3に相当する図である。 図18のXIX−XIX断面を示した断面図である。 第12実施形態において、冷却装置およびその周辺部分を示した斜視図であって、図18に相当する図である。 第13実施形態において、冷却装置の蒸発部、加熱装置、およびそれらの周辺を図2と同様の図示方法で拡大して示した模式図である。 第14実施形態において、車両のうち冷却装置が搭載される車両前方部分を拡大して示した模式図であって、図2に相当する図である。 第14実施形態において下方管端部に設けられたチャージ弁をその中心軸線を含む平面で切断した縦断面図であって、チャージ弁と下方管端部とを分解して示した分解図である。 第15実施形態において下方管端部に設けられた物理量センサをその中心軸線を含む平面で切断した縦断面図であって、物理量センサと下方管端部とを分解して示した分解図である。 第16実施形態において下方管端部に設けられた封止栓をその中心軸線を含む平面で切断した縦断面図であって、封止栓と下方管端部とを分解して示した分解図である。 第17実施形態において、管状部材の一部を構成する拡管部をその中心軸線を含む平面で切断した縦断面図である。 第18実施形態において、下部ボデーパネルに設けられたパイプ部材およびその近傍を、そのパイプ部材の中心軸線を含む平面で切断した縦断面図である。 第19実施形態において、冷却装置およびその周辺部分を示した斜視図であって、図3に相当する図である。 図28におけるXXIX矢視図であって、第19実施形態において第1室外配置部の概略構成を示した図である。 第19実施形態において密閉容器が有する分岐継手を単体で示した斜視図である。 第20実施形態において、冷却装置およびその周辺部分を示した斜視図であって、図16に相当する図である。 図31におけるXXXII矢視図であって、第20実施形態において第1室外配置部の概略構成を示した図である。 第21実施形態において、冷却装置およびその周辺部分を示した斜視図であって、図17に相当する図である。 図33におけるXXXIV矢視図であって、第21実施形態において第1室外配置部の概略構成を示した図である。 第21実施形態において密閉容器が有する分岐継手を単体で示した斜視図である。 第22実施形態において、冷却装置およびその周辺部分を示した斜視図であって、図31に相当する図である。 第23実施形態において、冷却装置およびその周辺部分を示した斜視図であって、図33に相当する図である。 他の実施形態において、上方管端部に設けられたリリーフ弁をその中心軸線を含む平面で切断し、リリーフ弁と上方管端部とを分解して示した分解断面図であって、図7に相当する図である。 他の実施形態において、下方管端部に設けられたチャージ弁をその中心軸線を含む平面で切断し、チャージ弁と下方管端部とを分解して示した分解断面図であって、図23に相当する図である。 他の実施形態において、下方管端部に設けられた物理量センサをその中心軸線を含む平面で切断し、物理量センサと下方管端部とを分解して示した分解断面図であって、図24に相当する図である。 他の実施形態において、下方管端部に設けられた封止栓をその中心軸線を含む平面で切断し、封止栓と下方管端部とを分解して示した分解断面図であって、図25に相当する図である。 他の実施形態において、管状部材の材料の一例であるスパイラル管を示した図である。 他の実施形態において、管状部材が接続される分岐継手の第1の例を単体で示した斜視図であって、図30に相当する図である。 他の実施形態において、管状部材が接続される分岐継手の第2の例を単体で示した斜視図であって、図30に相当する図である。 他の実施形態において、管状部材が接続される分岐継手の第3の例を単体で示した斜視図であって、図30に相当する図である。 他の実施形態において、管状部材の管端部に接続される統合弁をその中心軸線を含む平面で切断した断面図であって、図23に相当する図である。 他の実施形態において、図46の統合弁の変形例を示した断面図であって、図46に相当する図である。
以下、図面を参照しながら、各実施形態を説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1および図2に示すように本実施形態の車両90には、組電池BPが搭載されている。本実施形態の冷却装置10は、車両90に搭載され、その組電池BPを冷却する。すなわち、冷却装置10により冷却される対象機器は組電池BPである。本実施形態の車両90としては、組電池BPを電源とする図示しない走行用電動モータによって走行可能な電気自動車、または、ハイブリッド自動車などが想定される。
なお、図1および図3の各矢印DR1、DR2、DR3は、冷却装置10が搭載される車両90の向きを示す。すなわち、図1の矢印DR1は車両前後方向DR1を示し、矢印DR2は車両上下方向DR2を示し、図3の矢印DR3は車両左右方向DR3すなわち車両幅方向DR3を示している。これらの方向DR1、DR2、DR3は互いに交差する方向、厳密に言えば互いに直交する方向である。また、車両前後方向DR1と車両幅方向DR3はそれぞれ、車両90の水平方向(言い換えれば、車両90の横方向)に含まれる一方向である。
図2および図3に示すように、組電池BPは、直方体形状の複数の電池セルBCを有している。そして、組電池BPは、その複数の電池セルBCを積層配置した積層体で構成されている。詳細には、その複数の電池セルBCは、所定の積層方向DRsに積層されている。従って、組電池BP全体も略直方体形状を成している。
そして、組電池BPは、その組電池BPの表面の一部分として、車両上下方向DR2に沿って拡がる電池側面BPbを有している。なお、電池セルBCの積層方向DRsすなわちセル積層方向DRsは、何れの向きであってもよいが、本実施形態では車両前後方向DR1に一致している。
組電池BPを構成する複数の電池セルBCは、電気的に直列に接続されている。組電池BPを構成する各電池セルBCは、充放電可能な二次電池(例えば、リチウムイオン電池、鉛蓄電池)で構成されている。なお、電池セルBCは、直方体形状に限らず、円筒形状等の他の形状を有していてもよい。また、組電池BPは、電気的に並列に接続された電池セルBCを含んで構成されていてもよい。
組電池BPは車両90の走行中の電力供給等を行うと自己発熱する。また、組電池BPは高温環境下で放置されると、組電池BPの劣化が進行する。そのため、冷却装置10によって冷却する必要がある。
冷却装置10は、気密に構成された密閉容器101と、蒸発熱拡散板102と、凝縮熱拡散板103と、室内フィン104とを備えている。冷却装置10は、密閉容器101内に封入された作動流体の液相と気相との相変化により熱移動を行うサーモサイフォンとして構成されている。そして、冷却装置10は、そのサーモサイフォンでの熱移動により組電池BPを冷却する。
ここで、サーモサイフォンとは、ヒートパイプの一種であり、密閉容器101の凝縮部16、18で凝縮した液相の作動流体を重力を利用して密閉容器101の蒸発部14へ還流させるものである。なお、密閉容器101と蒸発熱拡散板102と凝縮熱拡散板103と室内フィン104は何れも、高い熱伝導性を有する材料(例えば、アルミニウム合金などの金属材料)で構成されている。
また、図1および図2に示すように、密閉容器101と蒸発熱拡散板102と凝縮熱拡散板103と室内フィン104と組電池BPとの全体は、車室空間90a内に配置されている。車室空間90aは、車室内に設けられた空間であって、乗員用の座席901が設けられた座席空間90bと、その座席空間90bに対し空気が流通するようにつながった連通空間90dとから構成される。そして、車室空間90aは、座席空間90bに対し空気の流通が阻止された非連通空間90eを含まない。連通空間90dとしては、例えば、インストルメントパネル902内の空間、ラゲージルーム、センターコンソール内の空間、および、乗員の足下に敷かれたカーペットの裏側の空間などを挙げることができる。また、非連通空間90eとしては、例えばエンジンルーム90f、および車外などを挙げることができる。更に言えば、エンジンルーム90fおよび車外は、車室内に設けられた空間ではないので、この点からも車室空間90aに含まれない。
図2および図3に示すように、密閉容器101は、管状の管状部材12とリリーフ弁13とから構成されている。本実施形態では、密閉容器101を構成する管状部材12は1本である。管状部材12の材料として、例えば継目無管が採用される。その管状部材12は、材料である直管が複数箇所で曲げられることにより形成されている。また、管状部材12は、一方の管端部121と他方の管端部122とを、管状部材12の両端に有している。
一方の管端部121にはリリーフ弁13が設けられ、一方の管端部121はそのリリーフ弁13により塞がれている。それと共に、他方の管端部122は、ロウ付けまたは封止栓により気密に閉塞されている。これにより、密閉容器101は密閉状態になっている。なお、一方の管端部121は他方の管端部122に対し上方に配置されているので、一方の管端部121を上方管端部121とも称し、他方の管端部122を下方管端部122とも称する。
密閉容器101内には作動流体が充填されており、密閉容器101内は作動流体で満たされている。その作動流体としては、例えば、蒸気圧縮式の冷凍サイクルで利用されるR134a、R1234yfなどの冷媒が採用される。
具体的に、その作動流体は、所定の充填量で密閉容器101に充填される。その所定の充填量は、冷却装置10の車両搭載状態でサーモサイフォンの非作動時における液相の作動流体の液面SFが蒸発部14よりも上方であり且つ室内凝縮部18よりも下方に位置する充填量とされている。なお、そのサーモサイフォンの非作動時とは、密閉容器101内で作動流体の蒸発および凝縮が行われていない状態をいう。これに対し、サーモサイフォンの作動時とは、密閉容器101内で作動流体の蒸発および凝縮が行われている状態をいう。
密閉容器101は、その密閉容器101の機能面に着目すると、蒸発部14と、第1凝縮部としての室外凝縮部16と、第2凝縮部としての室内凝縮部18とを備えている。その蒸発部14と室外凝縮部16と室内凝縮部18はそれぞれ、管状部材12の一部として構成されている。
そして、蒸発部14と室外凝縮部16と室内凝縮部18と上方管端部121と下方管端部122は、上方管端部121、室外凝縮部16、室内凝縮部18、蒸発部14、下方管端部122の順に直列に連結されている。それと共に、蒸発部14と室外凝縮部16と室内凝縮部18と上方管端部121と下方管端部122は、車両90の上方から、上方管端部121、室外凝縮部16、室内凝縮部18、蒸発部14、下方管端部122の順番で配置されている。従って、室外凝縮部16の上端16aは上方管端部121に連結し、室外凝縮部16の下端16bは室内凝縮部18の上端18aに連結している。そして、蒸発部14の上端14aは室内凝縮部18の下端18bに連結し、蒸発部14の下端14bは下方管端部122に連結している。
なお、管状部材12は、室外凝縮部16の上端16aにて曲がり且つ凝縮熱拡散板103を貫通して、室外凝縮部16から上方管端部121にまで延設されている。
蒸発部14は、組電池BPから蒸発部14内の作動流体に吸熱させることにより、その作動流体を蒸発させる。そのために、図3に示すように、蒸発部14は、平板形状の蒸発熱拡散板102に例えばロウ付け等によって接合されている。その蒸発部14と蒸発熱拡散板102との連結には、両者間の熱伝導性を良好に得られれば、ロウ付け以外の方法が採用されてもよい。
そして、蒸発熱拡散板102は、蒸発部14が接合された一面とは反対側の他面にて、電池側面BPbに対し熱伝導可能に連結されている。別言すれば、組電池BPは、電池側面BPbを蒸発熱拡散板102に対向させて、矢印Aeのように蒸発熱拡散板102に対し熱伝導可能に連結されている。これにより、蒸発部14は、蒸発熱拡散板102を介して、組電池BPに対し熱伝導可能な状態で組電池BPに固定されている。蒸発熱拡散板102と組電池BPとの間の熱伝導性が良好に維持されるように、蒸発熱拡散板102は、組電池BPに対し押し付けられた状態で保持されている。また、蒸発熱拡散板102と組電池BPは直接接触してもよいが、例えば、蒸発熱拡散板102と組電池BPとの間には熱伝導シート材またはグリスが挟まれることにより、両者間の熱伝導性が高められている。
図3に示すように、蒸発部14は、車両上下方向DR2よりも車両90の水平方向に近い角度でその車両90の水平方向に対し傾斜して延びるように配置されている。具体的には、蒸発部14の下端14bよりも蒸発部14の上端14aが上方に位置するように、蒸発部14は、車両90の水平方向に対し僅かに傾斜して延びている。別言すれば、蒸発部14は、下端14bから上端14aへ近づくほど上方に位置するように、車両90の水平方向に対し僅かに傾斜して延びている。
これにより、蒸発部14内で蒸発した気相の作動流体は、下端14b側ではなく蒸発部14の上端14a側へ流れ、その上端14aから凝縮部16、18へ流れる。すなわち、蒸発部14内で気泡となった気相の作動流体は蒸発部14から凝縮部16、18へ流出しやすく、且つ、液相の作動流体は凝縮部16、18から蒸発部14へ戻りやすくなっている。
そして、蒸発部14は管状部材12の一部であるので管状ではあるが、詳細には図4に示すように、車両上下方向DR2に延びる扁平断面形状を有している。そして、蒸発部14のうちその扁平断面形状における一方の扁平面が蒸発熱拡散板102に接合されている。
図1および図2に示すように、車両90は、車室空間90aを囲む車両ボデー903を有している。密閉容器101の室外凝縮部16は、その車室空間90a周りの車両ボデー903に対し車室空間90a側に配置されている。詳しく言えば、室外凝縮部16は車室空間90a内に配置されている。そして、室外凝縮部16は、車両ボデー903から取外しできるように、その車両ボデー903に対して固定されている。室外凝縮部16は車両ボデー903に対し車室空間90a側に配置されているので、室外凝縮部16は、車両ボデー903から車室空間90a側へ取外し可能である。
車両ボデー903は、車室空間90a周りにて車両ボデー903の一部を構成するボデー構成部として、縦ボデーパネル903aと下部ボデーパネル903gとを有している。その縦ボデーパネル903aは、エンジンルーム90fと車室空間90aとを隔てる縦壁状を成す板状部材で構成されている。下部ボデーパネル903gは、車室空間90aに対し下方に設けられ水平方向に拡がる板状部材で構成されている。本実施形態では、車両ボデー903のうち室外凝縮部16が固定される固定箇所は、車両ボデー903のうちの縦ボデーパネル903aである。
ここで、上記の室外凝縮部16が車両ボデー903から取外しできることとは、例えばボルト止め、ナット止め、クリップ止め、またはスナップフィット等のように着脱可能な構造を利用して室外凝縮部16が車両ボデー903に対して固定されることである。本実施形態では、後述するようにナット止めにより、室外凝縮部16は車両ボデー903に対して固定されている。
室外凝縮部16は、図2および図3に示すように、蒸発部14で気化した作動流体から外気へ放熱させることにより、その作動流体を凝縮させる。室外凝縮部16は、その室外凝縮部16内の作動流体から車両ボデー903を介して外気へ放熱させるものである。そのために、室外凝縮部16は、平板形状の凝縮熱拡散板103に例えばロウ付け等によって接合されている。その室外凝縮部16と凝縮熱拡散板103との連結には、両者間の熱伝導性を良好に得られれば、ロウ付け以外の方法が採用されてもよい。なお、上記の外気とは、車外の空気、または車室空間90aの外にあるエンジンルーム90fなどの非連通空間90e内の空気である。要するに、外気とは、車室空間90aの外にある空気である。
凝縮熱拡散板103は、車両ボデー903が有する縦ボデーパネル903aに対向する一面103aと、その一面103aとは反対側で室外凝縮部16が接合された他面103bとを有している。凝縮熱拡散板103は、その一面103aにて、縦ボデーパネル903aに対し熱伝導可能に連結されている。そして、凝縮熱拡散板103は、ナット止めにより、縦ボデーパネル903aに押し付けられた状態で固定されている。その縦ボデーパネル903aに対する凝縮熱拡散板103のナット止めは、縦ボデーパネル903aに固定され縦ボデーパネル903aから車室空間90a側へ突き出たボルト903bに螺合されるナットを締結することで行われる。
このようにして、室外凝縮部16は、凝縮熱拡散板103を介し、車両ボデー903に対して熱伝導可能となるように、車両ボデー903の車室空間90a側の面である室内側ボデー面903cに固定されている。これにより、室外凝縮部16は、エンジンルーム90f内の外気に対し伝熱可能となっている。要するに、室外凝縮部16は、車両ボデー903に対して固定されることにより外気に対し伝熱可能となる熱交換部である。
なお、凝縮熱拡散板103と縦ボデーパネル903aは直接接触してもよいが、例えば、凝縮熱拡散板103と縦ボデーパネル903aとの間には熱伝導シート材またはグリスが挟まれることにより、両者間の熱伝導性が高められている。
また、車両90は、室外凝縮部16内の作動流体から外気への放熱を促進する室外凝縮フィン904と、室外送風機905とを備えている。この室外凝縮フィン904は、高い熱伝導性を有する材料(例えば、アルミニウム合金などの金属材料)で構成されている。
室外凝縮フィン904は、外気に晒されるように車室空間90aの外に設けられ、車両ボデー903の縦ボデーパネル903aに対し熱伝導可能となるように固定されている。例えば、室外凝縮フィン904は、縦ボデーパネル903aに対し溶接またはボルト止め等により接合されている。そして、室外凝縮フィン904は、凝縮熱拡散板103に対し縦ボデーパネル903aを挟んだ反対側の位置に配置されている。
例えば、室外凝縮フィン904は、エンジンルーム90fのうち、走行風としての外気が室外凝縮フィン904周りに流通する場所に配置されている。また、図2の室外送風機905は、室外凝縮フィン904へ外気を吹き付ける送風機であり、例えばエンジンルーム90fに配置されている。従って、走行風としての外気が室外凝縮フィン904に対して送風されない例えば停車中などにおいても、室外送風機905により、室外凝縮フィン904に対して外気を送風することが可能となっている。
なお、図2では、室外凝縮部16、凝縮熱拡散板103、縦ボデーパネル903a、および室外凝縮フィン904などの構成要素が、それらの相互間に、判りやすい図示のための実際には無い僅かな隙間を空けて表示されている。また、蒸発熱拡散板102の図示が省略されている。これらのことは、図2と同じ図示方法を採用する後述の図でも同様である。
図5に示すように、室外凝縮部16は、上述した蒸発部14と同様の姿勢で配置されている。すなわち、室外凝縮部16は、車両上下方向DR2よりも車両90の水平方向に近い角度でその車両90の水平方向に対し傾斜して延びるように配置されている。具体的には、室外凝縮部16の上端16aよりも室外凝縮部16の下端16bが下方に位置するように、室外凝縮部16は、車両90の水平方向に対し僅かに傾斜して延びている。別言すれば、室外凝縮部16は、上端16aから下端16bへ近づくほど下方に位置するように、車両90の水平方向に対し僅かに傾斜して延びている。
これにより、室外凝縮部16内で凝縮した液相の作動流体は、重力の作用により、上端16a側ではなく室外凝縮部16の下端16b側へ流れ、その下端16bから蒸発部14へ流れる。すなわち、室外凝縮部16内の気泡など気相の作動流体は上昇し上端16a側へ移動しやすく、且つ、室外凝縮部16内の液相の作動流体は室外凝縮部16の下端16bから蒸発部14へ流出しやすくなっている。
そして、室外凝縮部16は蒸発部14と同様の管形状を有している。すなわち、室外凝縮部16は、図4に示すように、車両上下方向DR2に延びる扁平断面形状を有している。そして、室外凝縮部16のうちその扁平断面形状における一方の扁平面が凝縮熱拡散板103に接合されている。なお、図4は、蒸発部14の断面図であると共に、図5のIV−IV断面を表した室外凝縮部16の断面図でもある。
図2に示すように、本実施形態の車両90は、座席空間90b内の空調を行う空調ユニット20を備えている。この空調ユニット20は、インストルメントパネル902の内側に配置されている。
図2および図3に示すように、密閉容器101の室内凝縮部18は、車室空間90a内に配置され、蒸発部14で気化した作動流体から内気へ放熱させることにより、その作動流体を凝縮させる。従って、室内凝縮部18は、作動流体から外気以外の所定放熱先へ放熱させることにより作動流体を凝縮させる他の凝縮部に該当する。室内凝縮部18の場合、その所定放熱先は内気である。なお、内気とは、車室空間90a内にある空気である。
この室内凝縮部18の外周面には、全周にわたって室内フィン104が接合されている。その室内フィン104は、例えばスパインフィンであり、室内凝縮部18内の作動流体から内気への放熱を促進する。
また、室内凝縮部18は、管状部材12の一部として構成される上下管部19に含まれている。その上下管部19とは、車両上下方向DR2に延びるように配置される管部である。
図6に示すように、上下管部19は、螺旋状に形成された案内部191を、その上下管部19内に有している。この案内部191は、上下管部19内で流下する液相の作動流体を案内する役割を果たす。詳細には、案内部191は、上下管部19の内壁192から径方向内側へ突き出た螺旋状の内部フィンで構成されている。そして、案内部191は、上下管部19の内壁192に接する液相の作動流体が内壁192に沿って旋回しつつ流下するように、その液相の作動流体を案内する。
また、案内部191は、上下管部19の長手方向において、上下管部19の全長または略全長にわたって設けられている。従って、案内部191は、室内凝縮部18にまで及んでおり、室内凝縮部18の全長にわたって設けられている。なお、本実施形態の案内部191は、管状部材12とは別体の部品であり、アルミニウム合金などの高い熱伝導性を有する材料で構成されている。
図2および図3に示すように、本実施形態では、密閉容器101のうちの殆どは車室空間90a内に配置されるが、密閉容器101の一部が車室空間90aの外へ及んでいる。すなわち、車両90における配置場所に着目すると、密閉容器101は、車室空間90a内に配置される室内配置部28と、車室空間90aの外に配置される2つの室外配置部30、31とを有している。
そして、蒸発部14、室外凝縮部16、室内凝縮部18は室内配置部28に含まれる。その一方で、上方管端部121およびリリーフ弁13は第1室外配置部30に含まれ、下方管端部122は第2室外配置部31に含まれる。
密閉容器101のうちの室内配置部28は管状部材12に含まれ、管状部材12のうち上方管端部121と下方管端部122との間をつなぐ途中の部分で構成されている。そして、室内配置部28は、管状部材12の管端部121、122を一切含まず、継ぎ目無く連続して延びるように形成されている。その「継ぎ目無く連続して延びる」とは例えば、管状部材12同士が相互に連通するように接続された接続部分、管状部材12と管状部材12に連通する他の部品との接続部分、および、管状部材12内へつながる孔を塞いだ部分が一切無いということである。
第1室外配置部30は、室外凝縮フィン904の近傍に配置されたボデー貫通孔903hを通って車室空間90aの外へ導出された状態で車室空間90aの外(具体的には、エンジンルーム90f)に配置されている。このボデー貫通孔903hは、縦ボデーパネル903aに対して設けられた貫通孔である。その縦ボデーパネル903aに対して設けられた貫通孔とは、縦ボデーパネル903aに直接形成された貫通孔だけでなく、縦ボデーパネル903aに間接的に形成された貫通孔も含んだ意味である。そして、その縦ボデーパネル903aに間接的に形成された貫通孔とは、例えば縦ボデーパネル903aと一体的に設けられたボデー一体部品に形成された貫通孔である。本実施形態では、ボデー貫通孔903hは、縦ボデーパネル903aに直接形成されている。
詳細には、管状部材12のうち室外凝縮部16の上端16aと上方管端部121との間の管部は、凝縮熱拡散板103を貫通すると共に、ボデー貫通孔903h内に挿通されている。そして、そのボデー貫通孔903hは、凝縮熱拡散板103が縦ボデーパネル903aに固定されるのと同時に、その凝縮熱拡散板103によって車室空間90a側からシールされる。
更に、縦ボデーパネル903aのボデー貫通孔903hは、第1室外配置部30がボデー貫通孔903h内を通過可能な大きさに形成されている。
また、第2室外配置部31は、上記のボデー貫通孔903hとは別のボデー貫通孔903iを通って車室空間90aの外へ導出された状態で車室空間90aの外(具体的には、下部ボデーパネル903gの下の車外)に配置されている。このボデー貫通孔903iは、下部ボデーパネル903gに対して設けられた貫通孔である。詳細に言えば、このボデー貫通孔903iは、下部ボデーパネル903gに直接形成された貫通孔である。
更に、下部ボデーパネル903gのボデー貫通孔903iは、第2室外配置部31がボデー貫通孔903i内を通過可能な大きさに形成されている。なお、そのボデー貫通孔903iでは、ボデー貫通孔903iに挿通された管状部材12の周りが、シールグロメット903jによってシールされている。
なお、このシールグロメット903jの取付け方法に限定はなく、シールグロメット903jは、例えば管状部材12に対し別体でも一体構成でもよい。また、シールグロメット903jは、車室空間90a側、または、車室空間90aとは反対側の何れからボデー貫通孔903iに取り付けられてもよい。
上方管端部121に設けられたリリーフ弁13は、管端部121、122に設けられる管端設置部品の1つである。リリーフ弁13は、図7に示すように、弁本体部131と、弁体132と、シール材であるOリング133と、圧縮状態で弁本体部131に組み込まれたコイルバネ134とを有している。
上方管端部121は、上方管端部121における管状部材12の軸方向に向いた開口121aを有している。そして、リリーフ弁13は、その上方管端部121の開口121aに挿入されるように上方管端部121に組み付けられており、その組付けにより上方管端部121の開口121aを塞いでいる。
具体的には、リリーフ弁13の弁本体部131に設けられた雄ネジ131aが上方管端部121の内側に形成された雌ネジ121bに螺合されて、リリーフ弁13は上方管端部121に組み付けられる。このとき、リリーフ弁13の弁本体部131に設けられたOリング133が、シール部としての上方管端部121の端面121cに押し付けられる。これにより、リリーフ弁13は上方管端部121の開口121aを塞ぐと共に、弁本体部131と上方管端部121との間はシールされる。
リリーフ弁13では、コイルバネ134は弁体132を弁本体部131の弁座131bに押し付けるように付勢している。その一方で、管状部材12の内圧は、コイルバネ134の付勢力に対抗して弁体132を押すように作用する。そのため、管状部材12の内圧が、コイルバネ134の付勢力に応じて定まる所定の閾値を超えた場合には、弁体132が弁座131bから離れ、リリーフ弁13は開弁状態になる。逆に、管状部材12の内圧が所定の閾値以下である場合には、弁体132が弁座131bに押し付けられ、リリーフ弁13は閉弁状態になる。
次に、冷却装置10が組電池BPを冷却する場合の作動について説明する。図2および図3に示すように、冷却装置10において蒸発部14が組電池BPから受熱すると、蒸発部14内の液相の作動流体は、その組電池BPの熱により蒸発する。これにより、組電池BPは熱を奪われ冷却される。蒸発部14で蒸発した気相の作動流体は密閉容器101内で上昇するので、室内凝縮部18へ到達する。
室内凝縮部18に到達した気相の作動流体のうちの一部は内気へ放熱して凝縮し、その凝縮した液相の作動流体は、重力の作用により蒸発部14へ流下する。その一方で、室内凝縮部18で凝縮せずに気相のまま残った作動流体は密閉容器101内で更に上昇し、室外凝縮部16へ到達する。
室外凝縮部16に到達した気相の作動流体は外気へ放熱して凝縮し、その凝縮した液相の作動流体は、重力の作用により室内凝縮部18を通過して蒸発部14へ流下する。このように作動流体の液相と気相との相変化が密閉容器101内で繰り返されることにより、組電池BPは冷却される。
上述したように、本実施形態によれば、図2および図3に示すように、密閉容器101の一部を構成する室内配置部28は、管状部材12の管端部121、122を含まず、継ぎ目無く連続して延びるように形成されている。すなわち、密閉容器101が車室空間90a内に及んでいても、管端部121、122および密閉容器101の継ぎ目が車室空間90a内に設けられることはない。従って、密閉容器101から作動流体が車室空間90a内に漏れ出る可能性を簡素な構造で低減することができる。詳細に言えば、密閉容器101から作動流体が仮に漏れ出たとしても、その漏れ出た作動流体が車室空間90a内に及ぶ可能性を簡素な構造で低減することができる。
また、本実施形態によれば、室内配置部28は管状部材12の一部を構成し、第1室外配置部30は上方管端部121を含み、第2室外配置部31は下方管端部122を含む。従って、管状部材12の管端部121、122を車室空間90a内に設ける必要がなく、管状部材12の管端部121、122を含まない室内配置部28を構成することが可能である。
また、本実施形態によれば、第1室外配置部30は、上方管端部121に設けられたリリーフ弁13を含む。従って、リリーフ弁13により密閉容器101の安全性向上を図ることが可能である。それと共に、リリーフ弁13を設けることに起因してリリーフ弁13と管状部材12との継ぎ目が室内配置部28に形成されることを避けることが可能である。
また、本実施形態によれば、管状部材12の上方管端部121には、管端設置部品であるリリーフ弁13が組み付けられている。そして、密閉容器101は、そのリリーフ弁13が上方管端部121に組み付けられることで密閉状態になっている。具体的には、リリーフ弁13は、上方管端部121の開口121aに挿入されるように上方管端部121に組み付けられており、その組付けにより上方管端部121の開口121aを塞いでいる。従って、リリーフ弁13の組付けと、上方管端部121の封止とを一度に行うことが可能である。また、リリーフ弁13の組付けでは、Oリング133によって上方管端部121が封止されるので、上方管端部121がロウ付けにより封止される場合と比較して、ロウ付けなどの穴あきや腐食懸念のある加工を排除できるというメリットもある。
また、密閉状態の密閉容器101に作動流体が充填された状態のまま、車両ボデー903および組電池BPに対し密閉容器101の取付け取外しが可能である。このことは、車両ボデー903および組電池BPに対する密閉容器101の組付け時だけでなく、冷却装置10の修理時にも有効である。
また、本実施形態によれば、密閉容器101は1本の管状部材12を有し、その1本の管状部材12は、蒸発部14と、第1凝縮部としての室外凝縮部16と、第2凝縮部としての室内凝縮部18とを有する。そして、上方管端部121、下方管端部122、室外凝縮部16、室内凝縮部18、および蒸発部14は、上方管端部121、室外凝縮部16、室内凝縮部18、蒸発部14、下方管端部122の順に直列に連結されている。
従って、作動流体を凝縮させる凝縮能力を2つの凝縮部16、18のうちの一方だけでは十分に得られない場合にその2つの凝縮部16、18の間で互いに凝縮能力を補うことを、1本の管状部材12という簡易な構造で実現することが可能である。
また、本実施形態によれば、第1室外配置部30は、車両ボデー903に対して設けられたボデー貫通孔903hを通って車室空間90aの外へ導出された状態で車室空間90aの外に配置されている。そして、そのボデー貫通孔903hは、第1室外配置部30がボデー貫通孔903h内を通過可能な大きさに形成されている。また、第2室外配置部31は、車両ボデー903に対して設けられたボデー貫通孔903iを通って車室空間90aの外へ導出された状態で車室空間90aの外に配置されている。そして、そのボデー貫通孔903iは、第2室外配置部31がボデー貫通孔903i内を通過可能な大きさに形成されている。
従って、密閉容器101を車両ボデー903から取り外す際に、そのボデー貫通孔903h、903iを通して2つの室外配置部30、31をそれぞれ車室空間90aの外から車室空間90a側へ取り込むことが可能である。そのため、その2つの室外配置部30、31を含む密閉容器101全体を、車両ボデー903に対する車室空間90a側へ取外し可能なように容易に構成することが可能である。
また、本実施形態によれば、図2および図3に示すように、冷却装置10の室外凝縮部16は、車両ボデー903に対し車室空間90a側に配置される。そして、室外凝縮部16は、車両ボデー903に対して固定されることにより、外気に対し伝熱可能となるものである。すなわち、車両ボデー903を隔てた車室空間90aの外側から車室空間90a側へ外気を取り込むことを必要とせずに、室外凝縮部16から外気へ放熱することが可能である。従って、室外凝縮部16を介した外気への放熱により組電池BPを冷却することを可能としつつ、組電池BPを車両ボデー903に対する車室空間90a側(例えば、車室空間90a内)に配置することを簡易な構造で実現できる。例えば、車室空間90a側へ外気を取り込む構成を設けることに伴って必要になる防水構造などに起因して冷却装置10の構造が複雑化することを避けることができる。
また、本実施形態のように組電池BPが車両ボデー903に対する車室空間90a側に配置された場合に、蒸発部14も室外凝縮部16も、車両ボデー903に対し組電池BPと同じ側すなわち車室空間90a側に配置される。このことからも、冷却装置10を簡易な構造にすることが可能である。
また、本実施形態によれば、室外凝縮部16は、その室外凝縮部16内の作動流体から車両ボデー903を介して外気へ放熱させるものである。そして、室外凝縮部16は、車両ボデー903に対し熱伝導可能となるようにその車両ボデー903の室内側ボデー面903cに固定され、これにより、室外凝縮部16は外気に対し伝熱可能となる。従って、車両ボデー903を伝熱経路の一部として活用し、室外凝縮部16を、簡易な組付け構造で、車両ボデー903に対する車室空間90a側に配置することが可能である。
また、室外凝縮部16を外気に対し伝熱可能とするために車両ボデー903に孔を開ける必要がないので、シール構造などの複雑な構造や水侵入の心配も無い。
また、本実施形態によれば、車両90は、室外凝縮部16内の作動流体から外気への放熱を促進する室外凝縮フィン904を備えている。その室外凝縮フィン904は、外気に晒されるように車室空間90aの外に設けられ、車両ボデー903に対し熱伝導可能となるように固定されている。従って、室外凝縮部16において作動流体を凝縮させる凝縮能力の向上を図ることが可能である。
また、本実施形態によれば、冷却装置10は、室外凝縮部16が接合された凝縮熱拡散板103を備えている。そして、室外凝縮部16は、その凝縮熱拡散板103を介して車両ボデー903の室内側ボデー面903cに固定される。従って、室外凝縮部16と車両ボデー903との間での伝熱に寄与する伝熱面積を容易に大きくすることが可能である。そして、室外凝縮部16と車両ボデー903との間での伝熱性能を損なわないようにしつつ、室外凝縮部16の形状を、本実施形態のように単なる管形状など単純な形状にすることが容易である。また、本実施形態のナット止めのように簡易な構造で、室外凝縮部16を車両ボデー903へ取り付けることが可能である。
また、本実施形態によれば、蒸発部14および組電池BPは、車室空間90a内に配置されている。そして、室外凝縮部16は、車両ボデー903から取外しできるようにその車両ボデー903に対して固定されている。従って、冷却装置10を簡易な構造として、室外凝縮部16および蒸発部14を含む密閉容器101を、車両ボデー903に対する車室空間90a側から着脱可能なように容易に構成することが可能である。
例えば、蒸発部14が組電池BPに対して予め固定された状態で、密閉容器101を組電池BPと共に車室空間90aに設置し、室外凝縮部16を車両ボデー903に対して車室空間90a側から組み付けることも可能である。或いは、車室空間90aにて蒸発部14を組電池BPに対して組み付けると同時に、室外凝縮部16を車両ボデー903に対して車室空間90a側から組み付けることも可能である。
そのため、密閉容器101に作動流体が充填された充填状態で密閉容器101を車両ボデー903に対して組み付けることができる。従って、冷却装置10の車両組付け工程での真空引きや作動流体の充填などの工程を削減でき、延いては、冷却装置10の車両組付け工程における作業順序の自由度を向上させることが可能である。また、密閉容器101を、車両ボデー903または組電池BPに対し充填状態のまま着脱可能なように構成することが容易である。密閉容器101が充填状態のまま着脱可能であれば、例えば修理時または点検時において作動流体のガス抜きや再充填の作業を低減することができる。このようなことは、密閉容器101が管状部材12で構成されていなくても、密閉容器101の構造を簡易化できるメリットがある。
また、本実施形態によれば、室内凝縮部18は、密閉容器101の一部を構成し、蒸発部14よりも上方に配置され、作動流体から内気へ放熱させることにより作動流体を凝縮させる。従って、例えば外気温度が高いこと等により室外凝縮部16から外気へ放熱できない場合においても、サーモサイフォンの作動を維持することが可能である。延いては、冷却装置10において作動流体の凝縮効率および凝縮能力を向上させることが可能である。
また、本実施形態によれば、密閉容器101は管状部材12で構成されている。そして、蒸発部14と室内凝縮部18と室外凝縮部16は、その管状部材12の一部としてそれぞれ構成されている。従って、管状部材12という簡単な構造のものでサーモサイフォンを成立させることが可能である。
また、本実施形態によれば、蒸発部14と室内凝縮部18と室外凝縮部16は、管状部材12の一部としてそれぞれ構成され、下方から蒸発部14、室内凝縮部18、室外凝縮部16の順番で配置されている。そして、室外凝縮部16の下端16bは室内凝縮部18の上端18aに連結し、蒸発部14の上端14aは室内凝縮部18の下端18bに連結している。従って、本実施形態のように、蒸発部14と室内凝縮部18と室外凝縮部16とを、蒸発部14、室内凝縮部18、室外凝縮部16の順に直列に連結して、1本の管状部材12に設けることが可能である。この並び順から、蒸発部14で蒸発した気相の作動流体は室外凝縮部16へ達する前に室内凝縮部18に到達するので、外気が高温である場合に外気の熱で作動流体が蒸発する外気熱害を防止して、室内凝縮部18で効率良く作動流体を凝縮することが可能である。
例えば、外気温度が低い場合には、組電池BPの熱で蒸発した作動流体は、外気への放熱により凝縮する。その一方で、夏場など外気温度が高い場合には、組電池BPの熱で蒸発した作動流体は、空調により冷えた内気への放熱により凝縮する。
また、本実施形態によれば、上下管部19は、管状部材12の一部として構成され、車両上下方向DR2に延びるように配置されている。そして、図6に示すように、上下管部19は、その上下管部19の内壁192に接する液相の作動流体がその内壁192に沿って旋回しつつ流下するように液相の作動流体を案内する螺旋状の案内部191を有している。すなわち、その案内部191は、上下管部19内で流下する液相の作動流体に旋回速度成分を付与する旋回生成部として機能する。
従って、上下管部19内では、液相の作動流体は、案内部191に沿い環状流となって下降する。それと共に、気相の作動流体は、その環状流の内側(例えば、上下管部19の管中心およびその近傍)にて上昇する。これにより、上下管部19内では作動流体の気液分離性が向上するので、冷却装置10の冷却性能を向上させることが可能である。
また、本実施形態によれば、図3および図6に示すように、上下管部19は室内凝縮部18を含んでいる。そして、上下管部19の案内部191は、内壁192から径方向内側へ突き出た内部フィンで構成され、室内凝縮部18にまで及んでいる。従って、上述した旋回生成部としての機能に加え、室内凝縮部18における作動流体の熱交換を促進する機能を案内部191に持たせることが可能である。その結果として、冷却装置10の性能向上と構造簡素化との両立を図ることが可能である。
また、本実施形態によれば、図3〜図5に示すように、管状部材12のうち扁平管部に該当する蒸発部14と室外凝縮部16は、車両上下方向DR2よりも車両90の水平方向に近い角度でその車両90の水平方向に対し傾斜して延びるように配置されている。そして、その蒸発部14と室外凝縮部16は、車両上下方向DR2に延びる扁平断面形状を有している。
従って、その蒸発部14内および室外凝縮部16内のそれぞれで作動流体の気液分離性が良好になる。例えば図4に示すように、室外凝縮部16では、その室外凝縮部16内の気相の作動流体から放熱先(具体的には、凝縮熱拡散板103)へ伝熱させるための伝熱面積を大きくしやすく、良好な凝縮性能を得ることが可能である。また、蒸発部14では、組電池BPから蒸発部14内の液相の作動流体へ伝熱させるための伝熱面積を大きくしやすく、良好な冷却性能を得ることが可能である。
また、本実施形態によれば、図3に示すように、蒸発部14は、蒸発熱拡散板102を介して、組電池BPに対し熱伝導可能な状態で組電池BPに固定されている。従って、蒸発部14は組電池BPの電池側面BPb全体から満遍なく受熱することができる。すなわち、組電池BPの温度ムラを低減し、冷却装置10の冷却性能を向上させることが可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。このことは後述の実施形態の説明においても同様である。
図8に示すように、本実施形態では、室外凝縮フィン904およびその周辺の構造が第1実施形態と異なっている。
具体的に、室外凝縮フィン904は、外気に晒されるように車室空間90aの外に設けられるものであり、室外凝縮部16内の作動流体から外気への放熱を促進する。この点においては、本実施形態の室外凝縮フィン904は、第1実施形態の室外凝縮フィン904と同様である。
但し、本実施形態の室外凝縮フィン904は、凝縮熱拡散板103の一面103aに接合され、凝縮熱拡散板103および室外凝縮部16と一体構成になっている。すなわち、本実施形態の冷却装置10は、その室外凝縮フィン904を含んで構成されている。なお、リリーフ弁13および上方管端部121を含む第1室外配置部30は、その室外凝縮フィン904に対する上方にて、車室空間90aの外に配置されている。
また、縦ボデーパネル903aには、その縦ボデーパネル903aを貫通したボデー貫通孔903dが形成されている。このボデー貫通孔903dは、第1室外配置部30と室外凝縮フィン904とが一体的にそのボデー貫通孔903d内を通過可能な大きさに形成されている。
そして、冷却装置10の組付け工程では、凝縮熱拡散板103が縦ボデーパネル903aへ組み付けられる際に、室外凝縮フィン904は、縦ボデーパネル903aに対する車室空間90a側から図8の矢印Afのようにボデー貫通孔903dに挿通させられる。このとき、第1室外配置部30も、室外凝縮フィン904と共に、縦ボデーパネル903aに対する車室空間90a側から図8の矢印Afのようにボデー貫通孔903dに挿通させられる。
従って、第1室外配置部30と室外凝縮フィン904とがボデー貫通孔903dを通って車室空間90aの外に露出した状態で、凝縮熱拡散板103は、車室空間90a側からボデー貫通孔903dを塞ぐように縦ボデーパネル903aに対して固定されている。これにより、室外凝縮部16は、室外凝縮フィン904を介して外気に対し伝熱可能となっている。
また、凝縮熱拡散板103の一面103aは、室外凝縮フィン904が接合された部位を囲むように位置するフィン周辺部103dを有している。そして、第1室外配置部30は、そのフィン周辺部103dの内側にて車室空間90aの外へ突き出ている。
そのフィン周辺部103dは、車両ボデー903のうちボデー貫通孔903dの周囲を構成するボデー孔周囲部903eに押し当てられている。これにより、フィン周辺部103dは、ボデー孔周囲部903eとフィン周辺部103dとの間をシールする。例えば、そのフィン周辺部103dとボデー孔周囲部903eとの間には、防水用の封止材が設けられている。
従って、本実施形態ではボデー貫通孔903dが設けられているが、そのボデー貫通孔903dから車室空間90a内への水の浸入を凝縮熱拡散板103で防止することが可能である。そして、そのような防水構造を構成しつつ、室外凝縮部16を、簡易な組付け構造で、車両ボデー903に対する車室空間90a側に配置することが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図9に示すように、本実施形態では、室外凝縮フィン904およびその周辺の構造が第1実施形態と異なっている。
具体的に、本実施形態の縦ボデーパネル903aには、その縦ボデーパネル903aを貫通したボデー貫通孔903dが形成されている。
室外凝縮フィン904は、外気に晒されるように車室空間90aの外に設けられるものであり、室外凝縮部16内の作動流体から外気への放熱を促進する。この点においては、本実施形態の室外凝縮フィン904は、第1実施形態の室外凝縮フィン904と同様である。
但し、本実施形態の室外凝縮フィン904は、縦ボデーパネル903aに沿った平板状の基板部904aを有し、その基板部904aは縦ボデーパネル903aへ接合されている。詳細には、その基板部904aは、ボデー貫通孔903dを車室空間90a側とは反対側(すなわち、エンジンルーム90f側)から塞ぐように縦ボデーパネル903aに対して固定されている。また、基板部904aと縦ボデーパネル903aとの接合部分は、ボデー貫通孔903dをその全周にわたって囲んでおり、例えば溶接または防水用の封止材の挟み込み等によって防水されている。
また、室外凝縮部16は、室外凝縮フィン904に対し熱伝導可能となるようにボデー貫通孔903d内を介して室外凝縮フィン904の車室空間90a側に固定されている。詳細には、室外凝縮部16が接合された凝縮熱拡散板103が、室外凝縮フィン904に対し熱伝導可能となるようにボデー貫通孔903d内を通って室外凝縮フィン904の基板部904aに固定されている。これにより、室外凝縮部16は、室外凝縮フィン904を介して外気に対し伝熱可能となっている。なお、凝縮熱拡散板103と室外凝縮フィン904の基板部904aは直接接触してもよいが、例えば、その凝縮熱拡散板103と基板部904aとの間には熱伝導シート材またはグリスが挟まれることにより、両者間の熱伝導性が高められている。
また、室外凝縮フィン904の基板部904aには、基板部904aを貫通する基板貫通孔904bが形成されている。室外凝縮フィン904が縦ボデーパネル903aと一体的に設けられたボデー一体部品であるので、この基板貫通孔904bは、そのボデー一体部品を介して縦ボデーパネル903aに間接的に形成された貫通孔であると言える。すなわち、この基板貫通孔904bは、縦ボデーパネル903aに対して設けられた貫通孔である。
この基板貫通孔904bには、凝縮熱拡散板103が縦ボデーパネル903aへ組み付けられる際に、凝縮熱拡散板103から突き出た第1室外配置部30が挿通させられる。これにより、その第1室外配置部30は、基板貫通孔904bを通って車室空間90aの外へ導出された状態になる。そして、その基板貫通孔904bは、第1室外配置部30が基板貫通孔904b内を通過可能な大きさに形成されている。なお、基板貫通孔904bの車室空間90a側には凝縮熱拡散板103が押し当てられるので、基板貫通孔904bにおける管状部材12周りの隙間は、この凝縮熱拡散板103によって車室空間90a側から塞がれシールされる。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、室外凝縮フィン904の基板部904aは、ボデー貫通孔903dを車室空間90a側とは反対側から塞ぐように縦ボデーパネル903aに対して固定されている。従って、本実施形態ではボデー貫通孔903dが設けられているが、そのボデー貫通孔903dから車室空間90a内への水の浸入を室外凝縮フィン904で防止することができる。
また、本実施形態によれば、室外凝縮部16は、室外凝縮フィン904に対し熱伝導可能となるようにボデー貫通孔903d内を介して室外凝縮フィン904の車室空間90a側に固定されている。これにより、室外凝縮部16は、室外凝縮フィン904を介して外気に対し伝熱可能となっている。従って、室外凝縮部16を、簡易な組付け構造で車両ボデー903に対する車室空間90a側に配置することが可能である。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図10および図11に示すように、本実施形態の冷却装置10は、室外凝縮部16および室内凝縮部18のほかに、密閉容器101の一部を構成し蒸発部14よりも上方に配置される冷媒配管凝縮部24を備えている。この点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。
具体的に、空調ユニット20には、空調空気を冷却するために、冷媒が循環する蒸気圧縮式の冷凍サイクル回路22が用いられている。その冷凍サイクル回路22は、圧縮機221と、エンジンルーム90f前方に配置された室外凝縮器222と、膨張弁223と、空調ユニット20の空調ケース203内に収容された蒸発器201と、それらをつなぐ配管とを有している。なお、図10の矢印AR1、AR2は、空調ユニット20が吹き出した空調空気を表している。
また、ボデー貫通孔903hの位置は第1実施形態とは異なるものの、本実施形態でも縦ボデーパネル903aに形成されている。また、第1実施形態と同様に、第1室外配置部30は、ボデー貫通孔903hを通って車室空間90aの外へ導出された状態で車室空間90aの外(具体的には、エンジンルーム90f)に配置されている。そして、そのボデー貫通孔903hは、第1室外配置部30がボデー貫通孔903h内を通過可能な大きさに形成されている。なお、ボデー貫通孔903hにおいて管状部材12周りは、例えばシールグロメットによりシールされている。
冷凍サイクル回路22では、圧縮機221は冷媒を圧縮してから吐出する。その圧縮機221の吐出口221aから吐出された冷媒は、室外凝縮器222、膨張弁223、蒸発器201を順に経て圧縮機221の吸入口221bへ吸入される。冷凍サイクル回路22で冷媒が循環する過程では、室外凝縮器222で冷媒から外気である走行風へ放熱される。室外凝縮器222に対しては、エンジンルーム90f内の室外送風機222aにより強制的に外気が送風されることもある。また、膨張弁223では冷媒が減圧膨張させられる。また、蒸発器201では、空調ユニット20内を流通する空気と冷媒とが熱交換され、その空気が冷却されると共に冷媒が蒸発する。
本実施形態の冷媒配管凝縮部24は、車室空間90a内に配置されている。冷媒配管凝縮部24は管状部材12の一部分である。そして、蒸発部14と室外凝縮部16と室内凝縮部18と冷媒配管凝縮部24と管端部121、122は、上方管端部121、冷媒配管凝縮部24、室外凝縮部16、室内凝縮部18、蒸発部14、下方管端部122の順に直列に連結されている。更に、蒸発部14と室外凝縮部16と室内凝縮部18と冷媒配管凝縮部24と管端部121、122は、車両90の上方から、上方管端部121、冷媒配管凝縮部24、室外凝縮部16、室内凝縮部18、蒸発部14、下方管端部122の順番で配置されている。
従って、冷媒配管凝縮部24の上端24aは上方管端部121に連結し、冷媒配管凝縮部24の下端24bは室外凝縮部16の上端16aに連結し、室外凝縮部16の下端16bは室内凝縮部18の上端18aに連結している。そして、蒸発部14の上端14aは室内凝縮部18の下端18bに連結し、蒸発部14の下端14bは下方管端部122に連結している。
冷媒配管凝縮部24は、冷凍サイクル回路22に含まれる所定吸熱部225に対して熱伝導可能に連結されている。これにより、冷媒配管凝縮部24および所定吸熱部225は、冷媒と作動流体とを熱交換させる熱交換器25を構成している。
詳細には、その所定吸熱部225は管形状を成し、冷凍サイクル回路22のうち蒸発器201と圧縮機221の吸入口221bとをつなぐ配管部材の一部である。そして、冷媒配管凝縮部24は、所定吸熱部225の下方に配置されている。それと共に、冷媒配管凝縮部24は、その所定吸熱部225に対し押し付けられ熱伝導可能となるように、クリップ241によって固定されている。所定吸熱部225に対する冷媒配管凝縮部24の固定方法は、このようなクリップ241によるクリップ止めであるので、冷媒配管凝縮部24は、その所定吸熱部225に対し着脱可能となっている。
なお、冷媒配管凝縮部24と所定吸熱部225は直接接触してもよいが、例えば、冷媒配管凝縮部24と所定吸熱部225との間には熱伝導シート材またはグリスが挟まれることにより、両者間の熱伝導性が高められている。
冷媒配管凝縮部24は、このように固定されているので、蒸発部14で気化した作動流体から、冷凍サイクル回路22のうちの所定吸熱部225内を流れる冷媒へ放熱させる。これにより、冷媒配管凝縮部24は、その作動流体を凝縮させる。従って、冷媒配管凝縮部24は、作動流体から外気以外の所定放熱先へ放熱させることにより作動流体を凝縮させる他の凝縮部に該当する。冷媒配管凝縮部24の場合、その所定放熱先は、所定吸熱部225内を流れる冷媒である。このように、本実施形態では、室内凝縮部18のほか冷媒配管凝縮部24も他の凝縮部に該当し、密閉容器101は複数の他の凝縮部を有している。
図10に示すように、冷媒配管凝縮部24は、上述した室外凝縮部16と同様の姿勢で配置されている。すなわち、冷媒配管凝縮部24は、車両上下方向DR2よりも車両90の水平方向に近い角度でその車両90の水平方向に対し傾斜して延びるように配置されている。具体的には、冷媒配管凝縮部24の上端24aよりも冷媒配管凝縮部24の下端24bが下方に位置するように、冷媒配管凝縮部24は、車両90の水平方向に対し僅かに傾斜して延びている。別言すれば、冷媒配管凝縮部24は、上端24aから下端24bへ近づくほど下方に位置するように、車両90の水平方向に対し僅かに傾斜して延びている。
これにより、冷媒配管凝縮部24内の気相および液相の作動流体の流れは、冷媒配管凝縮部24の傾斜により、上述した室外凝縮部16内と同様になる。なお、冷媒配管凝縮部24は冷凍サイクル回路22の所定吸熱部225に沿って固定されるので、所定吸熱部225も、冷媒配管凝縮部24と同様に傾斜した姿勢で保持されている。
また、本実施形態では、室内凝縮部18を空冷するための室内送風機26が設けられている。この室内送風機26は適宜作動し、室内フィン104および室内凝縮部18へ内気を送風する。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、冷媒配管凝縮部24は、冷凍サイクル回路22の所定吸熱部225の下方に配置され、且つ、その所定吸熱部225に対し熱伝導可能となるように固定されている。そして、所定吸熱部225内で液冷媒およびオイルは下方に偏って多く流れるので、冷媒配管凝縮部24内の作動流体からその液冷媒およびオイルへ放熱させやすくなる。また、冷媒配管凝縮部24内では、液相の作動流体よりも気相の作動流体の方が、上方にある所定吸熱部225側へ偏りやすい。このようなことから、所定吸熱部225のうち吸熱しやすい部位である下方部位を優先的に利用して、冷媒配管凝縮部24の凝縮性能を大きくすることが可能である。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2実施形態または第3実施形態と組み合わせることも可能である。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第4実施形態と異なる点を主として説明する。
図12に示すように、本実施形態では、冷媒配管凝縮部24と冷凍サイクル回路22の所定吸熱部225とが、車室空間90aの外であるエンジンルーム90fに配置されている。そして、冷媒配管凝縮部24をエンジンルーム90fに配置するために、車両ボデー903にボデー貫通孔903hが形成されている。この点において本実施形態は第4実施形態と異なっている。なお、所定吸熱部225に対する冷媒配管凝縮部24の固定方法は、第4実施形態と同様にクリップ241によるクリップ止めである。
本実施形態では上記のように、冷媒配管凝縮部24が車室空間90aの外に配置されるので、冷媒配管凝縮部24は、室内配置部28ではなく第1室外配置部30に含まれる。すなわち、上方管端部121およびリリーフ弁13に加え、冷媒配管凝縮部24も第1室外配置部30に含まれる。
また、ボデー貫通孔903hの位置は第4実施形態とは異なるものの、本実施形態でも縦ボデーパネル903aに形成されている。また、第4実施形態と同様に、第1室外配置部30は、ボデー貫通孔903hを通って車室空間90aの外へ導出された状態で車室空間90aの外(具体的には、エンジンルーム90f)に配置されている。そして、そのボデー貫通孔903hは、第1室外配置部30がボデー貫通孔903h内を通過可能な大きさに形成されている。
従って、冷媒配管凝縮部24を所定吸熱部225から取り外せば、ボデー貫通孔903hを通して第1室外配置部30を車室空間90aの外から車室空間90a側へ取り込むことが可能である。そのため、その第1室外配置部30を含む密閉容器101全体を、車両ボデー903に対する車室空間90a側へ取外し可能なように容易に構成することが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第4実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第4実施形態と共通の構成から奏される効果を第4実施形態と同様に得ることができる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第4実施形態と異なる点を主として説明する。
図13に示すように、本実施形態では、密閉容器101のうち室外凝縮部16および冷媒配管凝縮部24の配置が第4実施形態と異なっている。なお、所定吸熱部225に対する冷媒配管凝縮部24の固定方法は、第4実施形態と同様にクリップ241によるクリップ止めである。
具体的に、蒸発部14と室外凝縮部16と室内凝縮部18と冷媒配管凝縮部24と管端部121、122は、上方管端部121、室外凝縮部16、冷媒配管凝縮部24、室内凝縮部18、蒸発部14、下方管端部122の順に直列に連結されている。更に、蒸発部14と室外凝縮部16と室内凝縮部18と冷媒配管凝縮部24と管端部121、122は、車両90の上方から、上方管端部121、室外凝縮部16、冷媒配管凝縮部24、室内凝縮部18、蒸発部14、下方管端部122の順番で配置されている。
従って、室外凝縮部16の上端16aは上方管端部121に連結し、室外凝縮部16の下端16bは冷媒配管凝縮部24の上端24aに連結し、冷媒配管凝縮部24の下端24bは室内凝縮部18の上端18aに連結している。そして、蒸発部14の上端14aは室内凝縮部18の下端18bに連結し、蒸発部14の下端14bは下方管端部122に連結している。
なお、ボデー貫通孔903hは、第1実施形態と同様に、凝縮熱拡散板103によって車室空間90a側からシールされる。
以上説明したことを除き、本実施形態は第4実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第4実施形態と共通の構成から奏される効果を第4実施形態と同様に得ることができる。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図14に示すように、本実施形態では、組電池BP、蒸発熱拡散板102(図3参照)、および蒸発部14は、車室空間90a以外の空間に配置されている。この点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。
具体的に、本実施形態の車両90は、車両ボデー903から取外し可能な電池カバー42を備えている。この電池カバー42は、車両ボデー903に対して取り付けられており、組電池BPと蒸発熱拡散板102と蒸発部14とを覆っている。そのため、組電池BP、蒸発熱拡散板102、および蒸発部14は、その電池カバー42によって車室空間90aに対し隔てられた電池用空間90g内に配置されている。また、その電池カバー42は取外し可能であるので、電池カバー42は、車室空間90aに対し開放可能な仕切部材として設けられている。
また、電池用空間90gは、電池カバー42によって車室空間90aに対し隔てられることで座席空間90bに対し空気の流通が阻止された空間になっている。例えば、電池カバー42はシール材などを備えており、それにより座席空間90bと電池用空間90gとの間の気密性を確保している。従って、電池用空間90gは、座席空間90bに対し空気の流通が阻止された非連通空間90eに該当する。すなわち、非連通空間90eに該当する電池用空間90gは車室空間90aに含まれないので、第2室外配置部31は、下方管端部122に加え、電池用空間90g内の蒸発部14も含む。なお、電池カバー42において管状部材12が電池カバー42を貫通した貫通部分がある場合には、その貫通部分における管状部材12と電池カバー42との間の隙間が、例えばシールグロメットにより封止される。
上記のように、車室空間90aは、座席空間90bに対し空気の流通が阻止された非連通空間90eに該当する電池用空間90gを含まない。従って、本実施形態のように車両ボデー903とは別の部品である電池カバー42を用いて電池用空間90gを設ければ、その電池用空間90g内にも、例えば密閉容器101のうち継ぎ目を有する部分を室外配置部として配置することが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2〜第6実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(第8実施形態)
次に、第8実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図15に示すように、本実施形態の冷却装置10は密閉容器101を2つ有している。そして、その2つの密閉容器101は各々、互いに異なる管状部材12で構成されている。すなわち、冷却装置10は、単管である管状部材12を複数有している。この点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。
なお、本実施形態の組電池BPは第1実施形態と同様であるので、図15では、組電池BPの図示が省略されている。また、密閉容器101における気相の作動流体の流れは破線矢印AGで示され、液相の作動流体の流れは実線矢印ALで示されている。また、図15には、サーモサイフォンの非作動時における作動流体の液面SFが示されている。また、縦ボデーパネル903aに対する凝縮熱拡散板103の固定方法は第1実施形態と同様のナット止めであるが、図15では、ボルト903b(図3参照)等の図示は省略されている。これらのことは、図15と同じ図示方法を採用する後述の図でも同様である。
具体的に、2つの密閉容器101のうちの一方の密閉容器101は、蒸発部14に含まれる第1蒸発管部141と、その第1蒸発管部141よりも上方に配置された室外凝縮部16とを備えている。その第1蒸発管部141と室外凝縮部16は互いに直列に連結され、一方の密閉容器101を構成する一方の管状部材12に含まれる。従って、一方の密閉容器101では、組電池BPの熱により第1蒸発管部141で蒸発した気相の作動流体は上昇して室外凝縮部16へ流れる。それと共に、室外凝縮部16で凝縮した液相の作動流体は流下して第1蒸発管部141へ流れる。
また、2つの密閉容器101のうちの他方の密閉容器101は、蒸発部14に含まれる第2蒸発管部142と、その第2蒸発管部142よりも上方に配置された室内凝縮部18とを備えている。その第2蒸発管部142と室内凝縮部18は互いに直列に連結され、他方の密閉容器101を構成する他方の管状部材12に含まれる。従って、他方の密閉容器101では、組電池BPの熱により第2蒸発管部142で蒸発した気相の作動流体は上昇して室内凝縮部18へ流れる。それと共に、室内凝縮部18で凝縮した液相の作動流体は流下して第2蒸発管部142へ流れる。なお、第1蒸発管部141および第2蒸発管部142は、第1実施形態の蒸発部14と同様に、車両90の水平方向に対し傾斜して延びるように配置されている。
また、2つの密閉容器101のそれぞれで、管端部121、122は車室空間90aの外へ導出されている。すなわち、2つの密閉容器101のそれぞれが有する上方管端部121と、その上方管端部121に固定された2つのリリーフ弁13とが第1室外配置部30に含まれる。そして、2つの密閉容器101のそれぞれが有する下方管端部122が第2室外配置部31に含まれる。
また、2つの密閉容器101のうちの一方の密閉容器101では、第1蒸発管部141の下端が下方管端部122に連結し、室外凝縮部16の上端16aが上方管端部121に連結している。他方の密閉容器101では、第2蒸発管部142の下端が下方管端部122に連結し、室内凝縮部18の上端18aが上方管端部121に連結している。
2つの上方管端部121と2つのリリーフ弁13とを含む第1室外配置部30は、ボデー貫通孔903hを通って車室空間90aの外へ導出された状態で車室空間90aの外(具体的には、エンジンルーム90f)に配置されている。そして、そのボデー貫通孔903hは、凝縮熱拡散板103によって車室空間90a側から塞がれシールされている。これらの点は、第1実施形態と同様である。
また、2つの下方管端部122を含む第2室外配置部31は、ボデー貫通孔903iを通って車室空間90aの外へ導出された状態で車室空間90aの外に配置されている。そして、そのボデー貫通孔903iでは、ボデー貫通孔903iに挿通された2本の管状部材12の周りが、シールグロメット903jによってシールされている。これらの点も、第1実施形態と同様である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、室外凝縮部16と室内凝縮部18とが各々、互いに異なる蒸発管部141、142へ連結されているので、室外凝縮部16と室内凝縮部18とを離して配置することが容易である。すなわち、室外凝縮部16および室内凝縮部18の搭載自由度を向上させることが可能である。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2〜第7実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(第9実施形態)
次に、第9実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第8実施形態と異なる点を主として説明する。
図16に示すように、本実施形態の密閉容器101は、ループ状の管状部材12で構成されている。そして、密閉容器101は第1室外配置部30を有してはいるが、第2室外配置部31を有していない。これらの点において本実施形態は第8実施形態と異なっている。
具体的に、蒸発部14は第1蒸発管部141と第2蒸発管部142とを有している。また、室外凝縮部16は第1室外凝縮管部161と第2室外凝縮管部162とを有している。また、室内凝縮部18は第1室内凝縮管部181と第2室内凝縮管部182と有している。
第1蒸発管部141と第1室内凝縮管部181と第1室外凝縮管部161は直列に連結され、車両90の下方から、第1蒸発管部141、第1室内凝縮管部181、第1室外凝縮管部161の順番で配置されている。
従って、組電池BPの熱により第1蒸発管部141で蒸発した気相の作動流体は上昇して第1室内凝縮管部181へ流れ、第1室内凝縮管部181で凝縮せずに残った気相の作動流体は、第1室内凝縮管部181から第1室外凝縮管部161へ流れる。それと共に、第1室外凝縮管部161で凝縮した液相の作動流体は流下して第1蒸発管部141へ流れる。そして、第1室内凝縮管部181で凝縮した液相の作動流体も流下して第1蒸発管部141へ流れる。
また、第2蒸発管部142と第2室内凝縮管部182と第2室外凝縮管部162は直列に連結され、車両90の下方から、第2蒸発管部142、第2室内凝縮管部182、第2室外凝縮管部162の順番で配置されている。
従って、組電池BPの熱により第2蒸発管部142で蒸発した気相の作動流体は上昇して第2室内凝縮管部182へ流れ、第2室内凝縮管部182で凝縮せずに残った気相の作動流体は、第2室内凝縮管部182から第2室外凝縮管部162へ流れる。それと共に、第2室外凝縮管部162で凝縮した液相の作動流体は流下して第2蒸発管部142へ流れる。そして、第2室内凝縮管部182で凝縮した液相の作動流体も流下して第2蒸発管部142へ流れる。
また、管状部材12はループ状であるので、第1蒸発管部141の下端と第2蒸発管部142の下端とが互いに連結されると共に、第1室外凝縮管部161の上端と第2室外凝縮管部162の上端とが管接合部123を介して互いに連結されている。その管接合部123とは、管状部材12のうちの或る部位123aと他の部位123bとが互いに連結されたことにより形成された継ぎ目を有する部分である。また、本実施形態では、管状部材12は管端部を1つだけ有し、その1つの管端部は上方管端部121である。
本実施形態では、その管接合部123はエンジンルーム90fに配置されているので、上方管端部121およびリリーフ弁13に加え、管接合部123も第1室外配置部30に含まれている。
なお、第1蒸発管部141および第2蒸発管部142は、第1実施形態の蒸発部14と同様に、車両90の水平方向に対し傾斜して延びるように配置されている。また、第1室外凝縮管部161および第2室外凝縮管部162は、第1実施形態の室外凝縮部16と同様に、車両90の水平方向に対し傾斜して延びるように配置されている。
以上説明したことを除き、本実施形態は第8実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第8実施形態と共通の構成から奏される効果を第8実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、第1室外配置部30は、継ぎ目を有する管接合部123を含んでいる。従って、密閉容器101の形状を、管接合部123が含まれる形状にすることが可能である。すなわち、管接合部123の継ぎ目が室内配置部28に形成されることを避けつつ、密閉容器101の形状の自由度を向上させることが可能である。
また、本実施形態によれば、第1室外凝縮管部161の上端と第2室外凝縮管部162の上端とが互いに連結されているので、第1室外凝縮管部161の内圧と第2室外凝縮管部162の内圧とが等しくなる。これにより、サーモサイフォンの作動中に作動流体の液面SFを安定させることが可能である。
(第10実施形態)
次に、第10実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第9実施形態と異なる点を主として説明する。
図17に示すように、本実施形態の密閉容器101は、ループ状の管状部材12で構成されているという点では、第9実施形態と同様である。但し、本実施形態の冷却装置10は、作動流体が環状に循環するループ型サーモサイフォンとして構成されている。そして、室内凝縮部18は1箇所である。これらの点において本実施形態は第9実施形態と異なっている。
具体的に、第1蒸発管部141および第2蒸発管部142は、車両90の水平方向に対し傾斜して延びるように配置されている。このことは第9実施形態の蒸発部14と同様であるが、第2蒸発管部142は第1蒸発管部141に対し上方に配置され、第1蒸発管部141の上端は第2蒸発管部142の下端に連結されている。そのため、互いに直列連結された第1蒸発管部141と第2蒸発管部142はV字状の管部を構成している。従って、第1蒸発管部141で蒸発した作動流体も第2蒸発管部142で蒸発した作動流体も共に、第2蒸発管部142の上端から流出する。
また、第1室外凝縮管部161および第2室外凝縮管部162は、車両90の水平方向に対し傾斜して延びるように配置されている。このことは第9実施形態の室外凝縮部16と同様であるが、第2室外凝縮管部162は第1室外凝縮管部161に対し下方に配置され、第1室外凝縮管部161の下端は第2室外凝縮管部162の上端に連結されている。そのため、互いに直列連結された第1室外凝縮管部161と第2室外凝縮管部162はV字状の管部を構成している。従って、第1室外凝縮管部161で凝縮した作動流体も第2室外凝縮管部162で凝縮した作動流体も共に、第2室外凝縮管部162の下端から流出する。
また、第2蒸発管部142の上端は第1室外凝縮管部161の上端に連結されている。そして、第2室外凝縮管部162の下端は室内凝縮部18の上端18aに連結され、室内凝縮部18の下端18bは第1蒸発管部141の下端に連結されている。
このように、第1蒸発管部141、第2蒸発管部142、第1室外凝縮管部161、第2室外凝縮管部162、および室内凝縮部18は、その記載順で環状に連結されている。そのため、第1蒸発管部141および第2蒸発管部142で蒸発した気相の作動流体は上昇し、第1室外凝縮管部161へと流れる。第1室外凝縮管部161へ流入した気相の作動流体は、第1室外凝縮管部161と第2室外凝縮管部162と室内凝縮部18とで凝縮し、その凝縮した作動流体は流下して第1蒸発管部141の下端から第1蒸発管部141へ戻る。
また、本実施形態の上方管端部121の構成は第9実施形態と同様であるが、管接合部123は、作動流体の流通経路において第2蒸発管部142の上端と第1室外凝縮管部161の上端との間に設けられている。
以上説明したことを除き、本実施形態は第9実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第9実施形態と共通の構成から奏される効果を第9実施形態と同様に得ることができる。
(第11実施形態)
次に、第11実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図18および図19に示すように、本実施形態では蒸発部14の構成が第1実施形態と異なっている。また、本実施形態では、組電池BPが2つ設けられている。そして、電池カバー42が設けられており、第2室外配置部31は、その電池カバー42によって形成された電池用空間90g内に配置されている。これらの点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。なお、本実施形態の電池カバー42は、第7実施形態と同様のものと同様である。
具体的には、本実施形態の冷却装置10は蒸発熱拡散板102を備えていない。その一方で、本実施形態の密閉容器101は、第1管状部材12と第2管状部材34と複数の蒸発管143とを有している。また、蒸発部14は、第1管状部材12に含まれる下方流路部144と、第2管状部材34に含まれる上方流路部145と、複数の蒸発管143とを有している。第1管状部材12は、蒸発部14の下方流路部144のほか、室内凝縮部18を含む上下管部19と、室外凝縮部16とを有している。
複数の蒸発管143は車両上下方向DR2に延びており、セル積層方向DRsへ並んで配置されている。複数の蒸発管143はそれぞれ、セル積層方向DRsを長手方向とした扁平断面形状を成している。そして、蒸発管143の両側の扁平面143a、143bにはそれぞれ、電池側面BPbが熱伝導シート材35を介して押し付けられた状態で組電池BPが連結されている。これにより、組電池BPは、蒸発部14のうち複数の蒸発管143に対して熱伝導可能に固定されている。
また、複数の蒸発管143の下端143cは下方流路部144へそれぞれ連結し、その下端143cにて蒸発管143は下方流路部144へ連通している。また、複数の蒸発管143の上端143dは上方流路部145へそれぞれ連結し、その上端143dにて蒸発管143は上方流路部145へ連通している。
下方流路部144はセル積層方向DRsへ延びるように形成され、そのセル積層方向DRsの一方にて室内凝縮部18の下端18bへつながっている。下方流路部144は組電池BPおよび複数の蒸発管143よりも下方に位置し、組電池BPおよび熱伝導シート材35に対して間隔を空けて配置されている。
上方流路部145はセル積層方向DRsへ延びるように形成され、下方流路部144、組電池BP、および複数の蒸発管143よりも上方に位置している。また、上方流路部145はセル積層方向DRsの一方にて、上下管部19のうちの室内凝縮部18に対する下方の部位に接続されている。詳細には、上方流路部145を含む第2管状部材34は、上下管部19に対しその上下管部19の側方から接続されている。これにより、上方流路部145は、上下管部19へ連通している。
本実施形態の蒸発部14はこのように構成されているので、蒸発部14は、管状部材12、34と蒸発管143との継ぎ目を複数有している。また、第1管状部材12と第2管状部材34との接続部分としての管接合部123も継ぎ目を有している。この管接合部123、蒸発部14、および組電池BPは電池用空間90g内に収容されている。すなわち、この管接合部123および蒸発部14は第2室外配置部31に含まれる。これにより、第1管状部材12のうちの室内配置部28は、継ぎ目無く連続して延びるように形成されている。
なお、第1室外配置部30の構成、およびボデー貫通孔903h(図3参照)のシール方法は、第1実施形態と同様である。
このように構成された本実施形態の冷却装置10では、図18に示すように、蒸発管143が組電池BPから受熱すると、その蒸発管143内の液相の作動流体は、その組電池BPの熱により蒸発する。これにより、組電池BPは熱を奪われ冷却される。蒸発管143で蒸発した気相の作動流体は上昇して上方流路部145へ流入し、上方流路部145から第1管状部材12の室内凝縮部18へと流れる。室内凝縮部18と室外凝縮部16との間における作動流体の流れは、第1実施形態と同様である。なお、作動流体の充填量は、例えばサーモサイフォンの非作動中および作動中において液相の作動流体が蒸発管143内に入るように予め調整されている。
また、室内凝縮部18から流下する液相の作動流体は、蒸発部14の下方流路部144へ流入する。ここで、その流下する液相の作動流体は、上下管部19に対する第2管状部材34の接続向きによって、第2管状部材34へは殆ど入らないようになっている。下方流路部144へ流入した液相の作動流体は、下方流路部144から複数の蒸発管143のそれぞれへ分配される。このように作動流体の液相と気相との相変化が密閉容器101内で繰り返されることにより、組電池BPは冷却される。
蒸発部14においては、上記のように気相の作動流体の流れと液相の作動流体の流れとが分離されるので、蒸発部14で作動流体を円滑に流すことが可能である。延いては、冷却装置10の冷却能力向上を図ることができる。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2〜第6実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(第12実施形態)
次に、第12実施形態について説明する。本実施形態は、前述の第10実施形態と第11実施形態とを組み合わせたものである。
本実施形態では、図20に示すように、密閉容器101は、U字状に延びる管状部材12と複数の蒸発管143とを有している。そして、蒸発部14が有する下方流路部144および上方流路部145は、管状部材12に含まれる。なお、前述した図19は、図18のXIX−XIX断面を示した断面図であるが、図20のXIX−XIX断面も示している。
本実施形態では、蒸発部14の構成は第11実施形態と同様であり、室外凝縮部16の構成は第10実施形態と同様である。従って、第1室外配置部30の構成、およびボデー貫通孔903h(図3参照)のシール方法は、第10実施形態と同様である。
また、本実施形態の下方流路部144は、第11実施形態と同様に室内凝縮部18の下端18bへつながっている。上方流路部145は、第11実施形態とは異なり、第1室外凝縮管部161の上端に連結されている。そして、上方流路部145および第1室外凝縮管部161の上端はそれぞれ上方管端部121に連結されている。
従って、蒸発管143で蒸発した気相の作動流体は上昇して上方流路部145へ流入して、上方流路部145から第1室外凝縮管部161へと流れる。また、室内凝縮部18から流下する液相の作動流体は、蒸発部14の下方流路部144へ流入する。なお、蒸発部14における作動流体の流れは第11実施形態と同様であり、室外凝縮部16から室内凝縮部18までの間における作動流体の流れは、第10実施形態と同様である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第10実施形態または第11実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第10実施形態または第11実施形態と共通の構成から奏される効果を、その共通の構成を備えた実施形態と同様に得ることができる。
(第13実施形態)
次に、第13実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図21に示すように、本実施形態の冷却装置10は、組電池BPを冷却する機能に加えて、組電池BPの暖機を行う機能も備えている。そのために、冷却装置10は、管状部材12の一部を構成する加熱用熱交換部38と、その加熱用熱交換部38に対し熱伝導可能に連結された加熱装置40とを備えている。この点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。なお、加熱用熱交換部38および加熱装置40は、例えば車室空間90a内に配置されている。
具体的に、加熱用熱交換部38は蒸発部14よりも下方に配置されている。そして、加熱用熱交換部38の下端は管状部材12の下方管端部122に連結され、加熱用熱交換部38の上端は蒸発部14の下端14bに連結されている。すなわち、蒸発部14、加熱用熱交換部38、および下方管端部122は、この記載順で直列に連結されている。従って、加熱用熱交換部38内には、サーモサイフォンの作動時にも非作動時にも液相の作動流体が存在する。
また、加熱装置40は、その加熱装置40の作動と非作動とが組電池BPの温度に応じて適宜切り替えられる電気ヒータである。例えば、組電池BPの温度が所定の温度閾値よりも低い場合には、暖機が必要であると電子制御装置等により判断され、加熱装置40は発熱させられる。
加熱装置40が発熱すると、その加熱装置40により加熱用熱交換部38内の液相の作動流体が蒸発し気泡となって蒸発部14へ流れる。そして、蒸発部14内の例えば気泡である気相の作動流体によって、組電池BPは加熱されて暖機される。それと共に、その気相の作動流体は凝縮し、液相の作動流体となって蒸発部14から加熱用熱交換部38へ戻る。このようにして、組電池BPの暖機は実行される。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2〜第14実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(第14実施形態)
次に、第14実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図22に示すように、密閉容器101は、管状部材12とリリーフ弁13とに加え、密閉容器101内に作動流体を充填するためのチャージ弁44も有している。この点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。
具体的に、上方管端部121にはリリーフ弁13が第1実施形態と同様に設けられているが、第1実施形態とは異なり、本実施形態の下方管端部122にはチャージ弁44が設けられている。従って、第2室外配置部31には、下方管端部122だけでなく、チャージ弁44も含まれる。
上方管端部121はリリーフ弁13により塞がれている。それと共に、下方管端部122はチャージ弁44により塞がれている。これにより、密閉容器101は密閉状態になっている。
下方管端部122に設けられたチャージ弁44は、リリーフ弁13と同様に、前述した管端設置部品の1つである。チャージ弁44は、図23に示すように、第1本体部441と、第2本体部442と、弁体443と、環形状のシール材であるOリング444と、コイルバネ445と、環形状のシール材であるシールリング446と、操作ピン447とを有している。なお、図23では、操作ピン447は断面図示されていない。
下方管端部122は、下方管端部122における管状部材12の軸方向に向いた開口122aを有している。そして、チャージ弁44は、その下方管端部122の開口122aに挿入されるように下方管端部122に組み付けられており、その組付けにより下方管端部122の開口122aを塞いでいる。このようにして、チャージ弁44の組付けと、下方管端部122の封止とを一度に行うことが可能である。
具体的には、チャージ弁44の第1本体部441に設けられた雄ネジ441aが下方管端部122の内側に形成された雌ネジ122bに螺合される。それと共に、第2本体部442が第1本体部441の貫通孔441bに挿入されて、第2本体部442の雄ネジ442aが、第1本体部441の内周面に形成された雌ネジ441cに螺合される。これらのことにより、チャージ弁44は下方管端部122に組み付けられる。
このとき、第2本体部442に設けられたシールリング446が、シール部としての第1本体部441の内周シール面441dに押し付けられる。これにより、第1本体部441と第2本体部442との間の径方向隙間が塞がれシールされる。
そして、チャージ弁44の第1本体部441に設けられたOリング444が、シール部としての下方管端部122の端面122cに押し付けられる。これにより、チャージ弁44は下方管端部122の開口122aを塞ぐと共に、第1本体部441と下方管端部122との間はシールされる。
チャージ弁44では、操作ピン447の一端は操作部447aとして第2本体部442の外へ突き出ている。また、操作ピン447の他端には、弁体443が固定されている。コイルバネ445は圧縮状態で第2本体部442に組み込まれており、操作ピン447を介して、弁体443を、第2本体部442に設けられた弁座442bに押し付けるように付勢している。また、管状部材12の内圧も、弁体443を第2本体部442の弁座442bに押し付けるように作用する。
そのため、操作部447aに外力が作用しなければ、弁体443は弁座442bに押し付けられたまま保持され、チャージ弁44は閉弁状態になる。逆に、コイルバネ445の付勢力に対抗する外力によって矢印Pshのように操作部447aが軸方向に押し込まれた場合には、弁体443が弁座442bから離れ、チャージ弁44は開弁状態になる。例えば、密閉容器101への作動流体の充填および真空引きが為される際には、チャージ弁44は開弁状態にされる。
なお、密閉容器101への作動流体の充填時には、その充填前に密閉容器101が車両ボデー903から取り外された上で、チャージ弁44が密閉容器101の中で上方に位置する姿勢に密閉容器101がされてから、作動流体の充填は行われる。密閉容器101がそのような姿勢になることによって、密閉容器101内で気相の作動流体が下方管端部122付近を占め、これにより作動流体の充填が容易になるからである。そして、作動流体の充填完了後に、密閉容器101は車両ボデー903および組電池BPに対して取り付けられる。
上述したように、本実施形態によれば、図22に示すように、上方管端部121にはリリーフ弁13が設けられ、下方管端部122にはチャージ弁44が設けられている。また、管状部材12をループ状に形成しない限り管状部材12は通常、2つの管端部121、122を有する。従って、本実施形態のような簡易な構造の管状部材12において、2つの管端部121、122をそれぞれ利用してリリーフ弁13とチャージ弁44とを設けることができる。
そして、リリーフ弁13は第1室外配置部30に含まれ、チャージ弁44は第2室外配置部31に含まれる。従って、リリーフ弁13とチャージ弁44とを設けることに起因してその各々の弁13、44と管状部材12との継ぎ目が室内配置部28に形成されることを避けることが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2〜第13実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(第15実施形態)
次に、第15実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第14実施形態と異なる点を主として説明する。
密閉容器101は、図22のチャージ弁44に替えて、図24に示す物理量センサ46を有している。この点において本実施形態は第14実施形態と異なっている。
この物理量センサ46は、図22のチャージ弁44と同様に下方管端部122に設けられている。従って、本実施形態の第2室外配置部31には、物理量センサ46と下方管端部122とが含まれる。
具体的に、本実施形態の物理量センサ46は、密閉容器101内の作動流体の物理量を検出する検出装置である。その作動流体の物理量とは、例えば、作動流体の温度または圧力などである。
本実施形態でも第14実施形態と同様に、上方管端部121はリリーフ弁13により塞がれている。そして、本実施形態では図24に示すように、下方管端部122が物理量センサ46により塞がれている。これにより、密閉容器101は密閉状態になっている。
下方管端部122に設けられた物理量センサ46は、チャージ弁44およびリリーフ弁13と同様に、前述した管端設置部品の1つである。物理量センサ46は、図24に示すように、センサ本体部461と、検知部462と、シール材であるOリング463とを有している。
そして、図23のチャージ弁44と同様に、物理量センサ46は、下方管端部122の開口122aに挿入されるように下方管端部122に組み付けられており、その組付けにより下方管端部122の開口122aを塞いでいる。このようにして、物理量センサ46の組付けと、下方管端部122の封止とを一度に行うことが可能である。
詳細に説明すると、センサ本体部461に設けられた雄ネジ461aが下方管端部122の内側に形成された雌ネジ122bに螺合されて、物理量センサ46は下方管端部122に組み付けられる。このとき、センサ本体部461に設けられたOリング463が、シール部としての下方管端部122の端面122cに押し付けられる。これにより、物理量センサ46は下方管端部122の開口122aを塞ぐと共に、センサ本体部461と下方管端部122との間はシールされる。
また、物理量センサ46の検知部462はセンサ本体部461内に組み込まれており、センサ本体部461には、管状部材12内に開放し管状部材12内の作動流体を検知部462にまで導くセンサ流路461bが形成されている。これにより、その検知部462は、密閉容器101内の作動流体の物理量を検知することができる。
このようにして物理量センサ46が設けられるので、例えばループ状ではない単純な管状など簡易な構造の管状部材12において、2つの管端部121、122をそれぞれ利用してリリーフ弁13と物理量センサ46とを設けることができる。
そして、リリーフ弁13は第1室外配置部30に含まれ、物理量センサ46は第2室外配置部31に含まれる。従って、リリーフ弁13と物理量センサ46とを設けることに起因してその各々の部品13、46と管状部材12との継ぎ目が室内配置部28に形成されることを避けることが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第14実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第14実施形態と共通の構成から奏される効果を第14実施形態と同様に得ることができる。
(第16実施形態)
次に、第16実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第14実施形態と異なる点を主として説明する。
密閉容器101は、図22のチャージ弁44に替えて、図25に示す封止栓48を有している。この点において本実施形態は第14実施形態と異なっている。
この封止栓48は、図22のチャージ弁44と同様に下方管端部122に設けられている。従って、本実施形態の第2室外配置部31には、封止栓48と下方管端部122とが含まれる。
具体的に、本実施形態の封止栓48は、下方管端部122を気密に塞ぐ部材である。
本実施形態でも第14実施形態と同様に、上方管端部121はリリーフ弁13により塞がれている。そして、本実施形態では図25に示すように、下方管端部122が封止栓48により塞がれている。これにより、密閉容器101は密閉状態になっている。
下方管端部122に設けられた封止栓48は、チャージ弁44およびリリーフ弁13と同様に、前述した管端設置部品の1つである。封止栓48は、図25に示すように、栓本体部481と、シール材であるOリング482とを有している。そして、図23のチャージ弁44と同様に、封止栓48は、下方管端部122の開口122aに挿入されるように下方管端部122に組み付けられており、その組付けにより下方管端部122の開口122aを塞いでいる。
詳細に説明すると、栓本体部481に設けられた雄ネジ481aが下方管端部122の内側に形成された雌ネジ122bに螺合されて、封止栓48は下方管端部122に組み付けられる。このとき、栓本体部481に設けられたOリング482が、シール部としての下方管端部122の端面122cに押し付けられる。これにより、封止栓48は下方管端部122の開口122aを塞ぐと共に、栓本体部481と下方管端部122との間はシールされる。
以上説明したことを除き、本実施形態は第14実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第14実施形態と共通の構成から奏される効果を第14実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、封止栓48によって下方管端部122は気密に塞がれているので、封止目的のロウ付けおよび溶接を排除して、その下方管端部122を簡易に封止することができる。
(第17実施形態)
次に、第17実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図26に示すように、密閉容器101は、管状部材12のうちの一部を構成する拡管部33を有している。この点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。
具体的に、拡管部33は、車両上下方向DR2に延びるように配置される管部の一部分として設けられている。例えば、室内凝縮部18に対し下方で且つ蒸発部14に対し上方である図3のXXVI部分に、拡管部33は設けられている。
拡管部33は、管状部材12のうち拡管部33に連結する部分331、332に対し管状部材12の径方向へ拡径するように形成されている。すなわち、管状部材12は、その管状部材12のうちで部分的に膨らんだ部分を拡管部33として有している。ここで、拡管部33が、車両上下方向DR2に延びるように配置される管部の一部分であるので、その管状部材12の径方向とは、すなわち車両90の横方向である。
更に、拡管部33は、継ぎ目無く形成されている。例えば、拡管部33は、管状部材12の材料を径方向へ膨らませるように塑性変形させて成形される。或いは、拡管部33は、管状部材12のうち拡管部33以外の部分を絞って縮径させることにより成形されてもよい。
拡管部33内には、サーモサイフォンの非作動時において作動流体の液面SFが形成される。それに加え、拡管部33内には、サーモサイフォンの作動時においても作動流体の液面SFが形成される。すなわち、作動流体の液面SFがそのような液面位置になるように、密閉容器101に充填される作動流体の所定の充填量が定められている。なお、図26では、サーモサイフォンの非作動時における作動流体の液面SFが実線SFaで表され、サーモサイフォンの作動時における作動流体の液面SFが二点鎖線SFbで表されている。
また、サーモサイフォンの作動時において作動流体の液面SFが拡管部33内に形成されることとは、その作動時において常に液面SFが拡管部33内に形成されることに限定されるものではない。例えば、その作動時において、液面SFが拡管部33内から一時的に外れても差し支えない。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、室内配置部28に含まれる拡管部33は、管状部材12のうちその拡管部33に連結する部分に対し車両90の横方向へ拡径すると共に、継ぎ目無く形成されている。そして、拡管部33内には、サーモサイフォンの非作動時において作動流体の液面SFが形成される。従って、サーモサイフォンの作動時において拡管部33内で気泡が液相の作動流体内から抜けやすくなり、作動流体の気液分離性を向上させることができる。その結果として、冷却装置10の冷却性能の向上を図ることが可能である。
また、サーモサイフォンの作動と非作動との切替わり時およびサーモサイフォンの作動時には矢印Asfのように作動流体の液面SFは上下に変動するが、拡管部33によってその液面SFの上下変動が抑えられる。そのため、気泡が破裂する際に発する気泡破裂音を抑えることが可能である。
また、本実施形態によれば、拡管部33内には、サーモサイフォンの作動時においても作動流体の液面SFが形成される。従って、サーモサイフォンの作動時に作動流体の液面SFが拡管部33内から外れた位置にある場合よりも、上記の作動流体の気液分離性を向上させ、冷却装置10の冷却性能を向上させ、更に、気泡破裂音を抑えることが可能である。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2〜第16実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。
(第18実施形態)
次に、第18実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図27に示すように、本実施形態では、管状部材12の下方管端部122が下部ボデーパネル903gよりも上方に配置されている。この点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。なお、下方管端部122には第16実施形態と同様に封止栓48が設けられ、下方管端部122は、その封止栓48によって気密に塞がれている。
具体的に、本実施形態の車両90は、筒状のパイプ部材906を有している。このパイプ部材906は、下部ボデーパネル903gのボデー貫通孔903i内に挿通されている。そのボデー貫通孔903iでは、ボデー貫通孔903iに挿通されたパイプ部材906の周りが、シールグロメット903jによってシールされている。このパイプ部材906は、例えば金属管で構成されていてもよいし、ゴムホースなどの弾性体で構成されていてもよい。
パイプ部材906の一端には一端開口906aが形成され、パイプ部材906の他端には他端開口906bが形成されている。その一端開口906aは、下部ボデーパネル903gに対して上方すなわち車室空間90a側に配置され、他端開口906bは、下部ボデーパネル903gに対して下方すなわち車室空間90a側とは反対側に配置されている。
パイプ部材906の他端開口906bは下向きに開放されており、パイプ部材906の内部空間であるパイプ内空間906cへの異物侵入を防止するために小さい開口面積になっている。
パイプ部材906の一端開口906aには、管状部材12の下方管端部122および封止栓48がパイプ内空間906c内に入るように管状部材12が差し込まれている。そして、その一端開口906aでは、一端開口906aに挿通された管状部材12の周りが、シールグロメット903kによってシールされている。そのため、パイプ内空間906cは下部ボデーパネル903gに対する下方の車外へ連通する一方で、座席空間90b(図2参照)に対し空気の流通が阻止された空間となっている。すなわち、パイプ内空間906cは上記の非連通空間90eに該当し、車室空間90aには含まれない空間となっている。そして、本実施形態の下方管端部122および封止栓48は、その非連通空間90eとしてのパイプ内空間906c内に配置されているので、室内配置部28ではなく第2室外配置部31に含まれる。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
なお、本実施形態は第1実施形態に基づいた変形例であるが、本実施形態を前述の第2〜第17実施形態の何れかと組み合わせることも可能である。また、図27の封止栓48に替えて、下方管端部122に、リリーフ弁13、チャージ弁44、または物理量センサ46を設けても差し支えない。また、図27のパイプ部材906の配置場所は下部ボデーパネル903gに限らないので、パイプ部材906を、下方管端部122に対してだけでなく上方管端部121に対しても用いることが可能である。
(第19実施形態)
次に、第19実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図28および図29に示すように、密閉容器101は、管状部材12とリリーフ弁13とに加え、分岐継手50、チャージ弁44、および物理量センサ46を有している。この点において本実施形態は第1実施形態と異なっている。
具体的に、リリーフ弁13、チャージ弁44、および分岐継手50は第1室外配置部30に含まれ、物理量センサ46は第2室外配置部31に含まれる。
本実施形態のリリーフ弁13は図7に示されるものと同じであり、本実施形態のチャージ弁44は図23に示されるものと同じである。
分岐継手50は、図29および図30に示すように、第1接続口501と第2接続口502と第3接続口503とを有している。この第1接続口501と第2接続口502と第3接続口503は、分岐継手50の内部で互いに連通している。
第1接続口501には上方管端部121が接続され、第2接続口502にはリリーフ弁13が接続され、第3接続口503にはチャージ弁44が接続されている。それらの接続口501、502、503への接続はそれぞれ、ロウ付けやカシメによって為されてもよいが、本実施形態ではネジ組付けによって為されている。
本実施形態の物理量センサ46は図24に示されるものと同じである。図28に示すように、この物理量センサ46は、下方管端部122に接続されている。
上述したように、本実施形態によれば、図28および図29に示すように、分岐継手50の第1接続口501には上方管端部121が接続され、第2接続口502にはリリーフ弁13が接続され、第3接続口503にはチャージ弁44が接続されている。従って、1つの管端部121に複数の機能部品(具体的には、リリーフ弁13とチャージ弁44)を接続することが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(第20実施形態)
次に、第20実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第9実施形態と異なる点を主として説明する。
図31および図32に示すように、本実施形態の管状部材12は管接合部123を有さず、ループ状には形成されていない。そのため、管状部材12は、2つの上方管端部121、124を有している。この2つの上方管端部121、124のうちの第1上方管端部121は第1室外凝縮管部161の上端につながっている。また、2つの上方管端部121、124のうちの第2上方管端部124は第2室外凝縮管部162の上端につながっている。第1上方管端部121と第2上方管端部124は何れも第1室外配置部30に含まれる。
また、密閉容器101は、管状部材12とリリーフ弁13とに加え、分岐継手50を有している。この分岐継手50は第19実施形態のものと同様である。そのリリーフ弁13と分岐継手50は第1室外配置部30に含まれる。
具体的に、分岐継手50の第1接続口501には第1上方管端部121が接続され、第2接続口502にはリリーフ弁13が接続され、第3接続口503には第2上方管端部124が接続されている。そのため、管状部材12の2つの上方管端部121、124を分岐継手50を介して接続することで密閉容器101をループ状に構成することができると共に、リリーフ弁13などの機能部品を管状部材12に接続することが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第9実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第9実施形態と共通の構成から奏される効果を第9実施形態と同様に得ることができる。
(第21実施形態)
次に、第21実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第10実施形態と異なる点を主として説明する。
図33および図34に示すように、本実施形態の管状部材12は管接合部123を有さず、ループ状には形成されていない。そのため、管状部材12は、2つの上方管端部121、124を有している。この2つの上方管端部121、124のうちの第1上方管端部121は第1室外凝縮管部161の上端につながっている。また、2つの上方管端部121、124のうちの第2上方管端部124は第2蒸発管部142の上端につながっている。第1上方管端部121と第2上方管端部124は何れも第1室外配置部30に含まれる。
また、密閉容器101は、管状部材12とリリーフ弁13とに加え、分岐継手50とチャージ弁44とを有している。本実施形態のチャージ弁44は図23に示されるものと同じであり、リリーフ弁13と分岐継手50とチャージ弁44は第1室外配置部30に含まれる。
分岐継手50は、図34および図35に示すように、第1接続口501と第2接続口502と第3接続口503と第4接続口504とを有している。この第1接続口501と第2接続口502と第3接続口503と第4接続口504は、分岐継手50の内部で互いに連通している。
第1接続口501には第1上方管端部121が接続され、第2接続口502には第2上方管端部124が接続され、第3接続口503にはリリーフ弁13が接続され、第4接続口504にはチャージ弁44が接続されている。そのため、2つの上方管端部121、124を分岐継手50を介して接続することで密閉容器101をループ状に構成することができると共に、リリーフ弁13およびチャージ弁44などの複数の機能部品を管状部材12に接続することが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第10実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第10実施形態と共通の構成から奏される効果を第10実施形態と同様に得ることができる。
(第22実施形態)
次に、第22実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第20実施形態と異なる点を主として説明する。
図36に示すように、本実施形態では、密閉容器101は、2つの分岐継手50、51を備えている。
なお、明確に説明するため、本実施形態では、その2つの分岐継手50、51のうち第1室外配置部30に含まれる分岐継手50を第1分岐継手50と呼び、第2室外配置部31に含まれる分岐継手51を第2分岐継手51と呼ぶものとする。その第1分岐継手50は、図35に示された分岐継手であり、第2分岐継手51は図30に示された分岐継手である。このことは、後述の第23実施形態でも同様である。
また、図36に示すように、本実施形態では、第20実施形態とは異なり、第1蒸発管部141の下端と第2蒸発管部142の下端とが第2分岐継手51を介して連結されている。従って、密閉容器101は、2つの管状部材12を含んで構成されている。そして、その2つの管状部材12のうちの一方の管状部材12は、第1上方管端部121と、第1室外凝縮管部161と、第1室内凝縮管部181と、第1蒸発管部141と、その第1蒸発管部141の下端につながる第1下方管端部122とを有している。2つの管状部材12のうちの他方の管状部材12は、第2上方管端部124と、第2室外凝縮管部162と、第2室内凝縮管部182と、第2蒸発管部142と、その第2蒸発管部142の下端につながる第2下方管端部125とを有している。
そして、第1上方管端部121と第2上方管端部124は何れも第1室外配置部30に含まれ、第1下方管端部122と第2下方管端部125は何れも第2室外配置部31に含まれる。その第2室外配置部31は、第8実施形態と同様に、ボデー貫通孔903iを通って車室空間90aの外へ導出された状態で車室空間90aの外に配置されている。
本実施形態の第1分岐継手50は第20実施形態の分岐継手50に替わるものである。この第1分岐継手50とチャージ弁44と物理量センサ46は第1室外配置部30に含まれる。
そして、図35および図36に示すように、第1分岐継手50の第1接続口501には第2上方管端部124が接続され、第2接続口502には第1上方管端部121が接続されている。また、第3接続口503には物理量センサ46が接続され、第4接続口504にはチャージ弁44が接続されている。
図36に示すように、第2分岐継手51とリリーフ弁13は第2室外配置部31に含まれる。そして、その第2分岐継手51の第1接続口511には第2下方管端部125が接続され、第2接続口512にはリリーフ弁13が接続され、第3接続口513には第1下方管端部122が接続されている。
このように2つの管状部材12が2つの分岐継手50、51で接続されるので、本実施形態でも、第20実施形態と同様に、密閉容器101をループ状に構成することができる。そして、リリーフ弁13などの機能部品を管状部材12に接続することが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第20実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第20実施形態と共通の構成から奏される効果を第20実施形態と同様に得ることができる。
(第23実施形態)
次に、第23実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第21実施形態と異なる点を主として説明する。
図37に示すように、本実施形態では、密閉容器101は、2つの分岐継手50、51を備えている。
また、本実施形態では、第21実施形態とは異なり、第1蒸発管部141の下端と室内凝縮部18の下端18bとが第2分岐継手51を介して連結されている。従って、密閉容器101は、2つの管状部材12を含んで構成されている。そして、その2つの管状部材12のうちの一方の管状部材12は、第1上方管端部121と、第1室外凝縮管部161と、第2室外凝縮管部162と、室内凝縮部18と、その室内凝縮部18の下端18bにつながる第1下方管端部122とを有している。2つの管状部材12のうちの他方の管状部材12は、第2上方管端部124と、第2蒸発管部142と、第1蒸発管部141と、その第1蒸発管部141の下端につながる第2下方管端部125とを有している。
本実施形態の第1室外配置部30は、第21実施形態のリリーフ弁13に替えて、物理量センサ46を有している。すなわち、第1分岐継手50の第3接続口503には、リリーフ弁13ではなく物理量センサ46が接続されている。
本実施形態の第2室外配置部31は、第22実施形態のものと同様の構成になっている。例えば、第2室外配置部31には、第1下方管端部122と第2下方管端部125と第2分岐継手51とリリーフ弁13とが含まれる。
このように2つの管状部材12が2つの分岐継手50、51で接続されるので、本実施形態でも、第21実施形態と同様に、密閉容器101をループ状に構成することができる。そして、リリーフ弁13などの機能部品を管状部材12に接続することが可能である。
以上説明したことを除き、本実施形態は第21実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第21実施形態と共通の構成から奏される効果を第21実施形態と同様に得ることができる。
(他の実施形態)
(1)上述の第1実施形態では図3に示すように、蒸発部14と室外凝縮部16と室内凝縮部18はそれぞれ管状部材12の一部として構成されているが、それらの何れかが、管状部材12とは別の部材で構成されていても差し支えない。
(2)上述の第1実施形態の図1および図2では、組電池BPおよび蒸発部14は座席901の下に配置されているが、センターコンソール内の空間またはラゲージルームなど他の場所に配置されても差し支えない。
(3)上述の各実施形態では図2等に示すように、室外凝縮部16が取り付けられる縦ボデーパネル903aは、車両上下方向DR2に延びる縦壁状であるが、その室外凝縮部16の取付け相手であるボデーパネルの向き又は姿勢に制限はない。
(4)上述の各実施形態では図2等に示すように、室外凝縮部16はエンジンルーム90f内の外気へ放熱するように配置されているが、室外凝縮部16は、エンジンルーム90f以外の空間内にある外気へ放熱するように配置されても差し支えない。例えば、室外凝縮部16がラゲージルーム内に配置された場合には、車室空間90aの外のうち後輪近傍の空間内にある外気へ放熱されることが想定される。すなわち、室外凝縮部16の取付け相手であるボデーパネルの配置場所は種々想定されるということである。
(5)上述の各実施形態において、室内凝縮部18は、車両上下方向DR2に延びる扁平断面形状を有してはいないが、それに限定されるわけではない。すなわち、室内凝縮部18は、例えば図5の室外凝縮部16と同様に斜め横向きに延びるように配置されるのであれば、図4に示す室外凝縮部16と同様の扁平断面形状を有していてもよい。
また、管状部材12のうち熱交換を目的としない単なる途中配管においても、車両上下方向DR2に延びる扁平断面形状を有していてもよい。そのようにすれば、その途中配管の中において、上方に気相の作動流体、下方に液相の作動流体として気液分離されやすくなり、途中配管における作動流体の流通が良好になる。
(6)上述の各実施形態では図4に示すように、蒸発部14と室外凝縮部16はそれぞれ、車両上下方向DR2に延びる扁平断面形状を有しているが、これは一例である。例えば、蒸発部14と室外凝縮部16との一方または両方の断面形状が、扁平断面形状以外の形状、例えば矩形断面形状または円形断面形状などであることも想定される。
(7)上述の各実施形態では図4に示すように、蒸発部14内および室外凝縮部16内には内部フィンは設けられていないが、蒸発部14内および室外凝縮部16内に内部フィンが設けられていても差し支えない。内部フィンが設けられていれば、熱交換性能の向上を期待することができる。すなわち、サーモサイフォンにおいて作動流体の蒸発が活発になり、冷却装置10の冷却能力が向上する。
(8)上述の第1実施形態の図2等の図示では、上下管部19は、車両上下方向DR2と平行に延びているが、車両上下方向DR2に対し多少傾斜していても差し支えない。上下管部19が車両上下方向DR2に延びるように配置されていることに変わりないからである。
(9)上述の第1実施形態では図2および図3に示すように、室外凝縮フィン904が設けられているが、室外凝縮フィン904は無くても差し支えない。車両ボデー903は外気に晒されているので、車両ボデー903は、室外凝縮フィン904が無くても外気へ伝熱可能だからである。
(10)上述の各実施形態において、図6の室内凝縮部18内に設けられた案内部191は管状部材12とは別体の部品であるが、案内部191は管状部材12の一部分として形成されていても差し支えない。また、案内部191が無いことも考え得る。
(11)上述の各実施形態において、図6の室内凝縮部18内に設けられた案内部191は内部フィンであるが、これは一例である。例えば、その図6の内部フィンに替えて、螺旋状に延びる溝が上下管部19の内壁192に設けられ、その螺旋状の溝が、液相の作動流体を案内する案内部191として機能する構成も想定される。
(12)上述の第4実施形態では図10に示すように、冷媒配管凝縮部24が固定される所定吸熱部225は、冷凍サイクル回路22のうち蒸発器201と圧縮機221の吸入口221bとをつなぐ配管部材の一部であるが、これは一例である。例えば、その所定吸熱部225は、蒸発器201の一部であってもよい。要するに、その所定吸熱部225は、冷凍サイクル回路22のうち、膨張弁223から流出した冷媒が圧縮機221へ吸入されるまでの低圧冷媒流路の一部を形成していればよい。その低圧冷媒流路には、膨張弁223で減圧された低圧低温の冷媒が流通するからである。
(13)上述の各実施形態では、冷却装置10において作動流体を凝縮させるための放熱先として、外気、内気、および、冷凍サイクル回路22に流れる上記低圧低温の冷媒が示されているが、これらは一例である。例えば、作動流体を凝縮させるための放熱先は、冷却水、空調ユニット20から吹き出される冷風、ペルチェ素子、空調ユニット20の蒸発器201から空調ユニット20の外へ排出されるドレン水であってもよい。また、室外凝縮部16は、作動流体から外気へ放熱すると共にこれらの放熱先へも放熱するように構成されて差し支えない。
また、上記のように作動流体を凝縮させるための放熱先を複数挙げることができるが、例えば個々の放熱先毎に、その放熱先が作動流体から吸熱して凝縮させる吸熱能力を調整するための凝縮調整装置を、冷却装置10は備えていてもよい。例えば、その凝縮調整装置は全ての放熱先に対して設けられる必要はなく、複数の放熱先のうちの何れかに対して設けられるだけでもよい。
そのように設けられる凝縮調整装置は、例えば組電池BPの温度と放熱先の媒体温度に応じて、放熱先の上記吸熱能力を調整する。具体的なその吸熱能力の調整方法としては、外気または内気の送風風量の調整、送風切替ドアによる送風量調整を挙げることができる。更に、その吸熱能力の調整方法として、空調ユニット20による冷却能力の調整、冷却水ポンプの吐出量調整や冷却用ラジエータファンの風量調整、ペルチェ素子の放熱側への送風量の調整やペルチェ冷却電力の調整等も挙げることができる。
(14)上述の第8実施形態では図15に示すように、室外凝縮部16の放熱先は外気であり、室内凝縮部18の放熱先は内気であるので、互いに放熱先は異なるが、それに限らず、例えば、その互いに放熱先が同じとされていることも考え得る。
(15)上述の第8実施形態では図15に示すように、冷却装置10は2つの管状部材12を有しているが、これは一例である。例えば、冷却装置10は、その2つの管状部材12に替えて、図15の第1蒸発管部141の下端と第2蒸発管部142の下端とが互いに連結されたU字状の1本の管状部材12を有していてもよい。このようにする場合には、その管状部材12のU字状部分に継ぎ目が無ければ、そのU字状部分を図16のように車室空間90a内に配置して、下部ボデーパネル903gのボデー貫通孔903iを廃止してもよい。
(16)上述の各実施形態では図2等に示すように、室外凝縮部16は、車室空間90a内に配置されているが、車室空間90a以外の空間に配置されることも考え得る。例えば、車室空間90aでの作業により容易に取外し可能な凝縮部カバーが室外凝縮部16周りに取り付けられ、室外凝縮部16の配置空間が、その凝縮部カバーによって車室空間90aに対し隔てられた空間とされていてもよい。このようにしたとしても、室外凝縮部16は、車両ボデー903に対する車室空間90a側から着脱可能だからである。
(17)上述の第1実施形態において、密閉容器101を構成する第1凝縮部は室外凝縮部16であり、第2凝縮部は室内凝縮部18であるが、第1および第2凝縮部は、これに限られるわけではない。例えば、第1凝縮部と第2凝縮部との一方が室外凝縮部16であり、他方が第4実施形態の冷媒配管凝縮部24であっても差し支えない。
(18)上述の各実施形態では図22に示すように、上方管端部121にはリリーフ弁13が設けられ、下方管端部122にはチャージ弁44が設けられているが、これは一例である。例えば、上方管端部121にはチャージ弁44が設けられ、下方管端部122にはリリーフ弁13が設けられていても差し支えない。また、リリーフ弁13とチャージ弁44とのうちの一方または両方が無いことも想定できる。
なお、密閉容器101への作動流体の充填時に密閉容器101が車両ボデー903から取り外される場合には、チャージ弁44が何れの管端部121、122に設けられていても、容易に作動流体を充填することができる。また、チャージ弁44が上方管端部121に設けらている場合には、密閉容器101が車両ボデー903に取り付けられたままでも、密閉容器101へ容易に作動流体を充填することができる。
また、リリーフ弁13、チャージ弁44、物理量センサ46、および封止栓48などの管端設置部品は、管状部材12が有する複数の管端部121、122のうちの何れに設けられても差し支えない。
(19)上述の第14実施形態では図23に示すように、第2本体部442の雄ネジ442aが第1本体部441の雌ネジ441cに螺合されることにより、第2本体部442は第1本体部441に対して組み付けられるが、これは一例である。例えば、雄ネジ442aと雌ネジ441cとの螺合に替えてカプラ形状が採用され、ワンタッチで第2本体部442が第1本体部441に対して組み付けられるようにしてもよい。
(20)上述の第1実施形態では図3に示すように、上方管端部121は室外凝縮部16に対して上方に配置され、下方管端部122は蒸発部14に対して下方に配置されているが、これは一例である。各部の上下方向位置について言えば、例えば、上方管端部121は室外凝縮部16の上端16aと同じ高さにあってもよい。また、下方管端部122は蒸発部14の下端14bと同じ高さにあってもよい。
(21)上述の第17実施形態では図26に示すように、拡管部33内には、サーモサイフォンの作動時だけでなく非作動時においても作動流体の液面SFが形成されるが、これは一例である。例えば、サーモサイフォンの非作動時においては、作動流体の液面SFが拡管部33内に形成されないことも想定される。
(22)上述の実施形態において、図7のリリーフ弁13、図23のチャージ弁44、図24の物理量センサ46、および図25の封止栓48は、管端部121、122の端面121c、122cにOリングを押し当ててシールするものであるが、これは一例である。例えばそのOリングが押し当てられる部位は種々想定され、例えば、管状部材12の内周面121d、122dであってもよい。
図38の例では、管状部材12は、上方管端部121の雌ネジ121bの奥に、シール部としての内周面121dを有している。そして、リリーフ弁13のOリング133は、その管状部材12の内周面121dに押し付けられる。これにより、リリーフ弁13は上方管端部121の開口121aを塞ぐと共に、弁本体部131と上方管端部121との間はシールされる。
また、図39の例では、管状部材12は、下方管端部122の雌ネジ122bの奥に、シール部としての内周面122dを有している。そして、チャージ弁44のOリング444は、その管状部材12の内周面122dに押し付けられる。これにより、チャージ弁44は下方管端部122の開口122aを塞ぐと共に、第1本体部441と下方管端部122との間はシールされる。
また、図40の例では、物理量センサ46のOリング463は、管状部材12の内周面122dに押し付けられる。これにより、物理量センサ46は下方管端部122の開口122aを塞ぐと共に、センサ本体部461と下方管端部122との間はシールされる。
また、図41の例では、封止栓48のOリング482は、管状部材12の内周面122dに押し付けられる。これにより、封止栓48は下方管端部122の開口122aを塞ぐと共に、栓本体部481と下方管端部122との間はシールされる。
(23)上述の各実施形態では例えば図2に示すように、冷却装置10により冷却される対象機器は組電池BPであるが、これは一例である。その対象機器は、組電池BPに限らず、例えば、発熱する電子制御装置または電気機器などであっても差し支えない。
(24)上述の各実施形態では、室内配置部28は、管状部材12の管端部121、122を一切含まず、継ぎ目無く連続して延びるように形成されているが、これは一例である。例えば、室内配置部28にも室外配置部30、31にも管状部材12の継ぎ目があることが想定されうる。但し、その場合、室外配置部30、31における継ぎ目の何れと比較しても、室内配置部28における継ぎ目には十分なシールがなされている。
要するに、室内配置部28と全ての室外配置部30、31とを比較して、密閉容器101の内部と外部とを気密に隔てる気密性能が、室外配置部30、31よりも室内配置部28において高ければよい。このようになっていれば、室内配置部28において作動流体が漏れ出る可能性が低減され、密閉容器101から作動流体が車室空間90a内に漏れ出る可能性を簡素な構造で低減することができるからである。この場合、例えば密閉容器101の内圧が高まるなどして密閉容器101から作動流体が漏れ出るとすれば、その作動流体は、室内配置部28からではなく、室外配置部30、31から車室空間90aの外へ漏れ出る可能性が高い。
また、室内配置部28において上記気密性能が高いことの具体例としては、上述の各実施形態のように、室内配置部28が管端部121、122を一切含まず、継ぎ目無く連続して延びるように形成されていることを挙げることができる。そして、そのこと以外の例として、次のようなことを挙げることができる。すなわち、室内配置部28に、継手、ロウ付け、または溶接などで構成されたシール部分が設けられている場合にそのシール部分の耐久性が高いこと(別言すれば、耐用年数が長いこと)を挙げることができる。また、室内配置部28の耐圧が高いことを挙げることができる。また、室内配置部28において作動流体の漏れが生じた場合の漏れ量が乗員に気づかれない程度の微量にとどまる構造を室内配置部28が備えていることを挙げることができる。
上述のように室内配置部28に管状部材12の継ぎ目があることもあり得る。従って、密閉容器101を構成する管状部材12の材料として、継目無管のほか、UO管、スパイラル管、または、板巻き管を採用することもできる。そのUO管、スパイラル管、および、板巻き管は何れも、管状に形成されるために必要な継ぎ目である必須継ぎ目12a(図42参照)を有する管材料である。このような必須継ぎ目12aを有する管材料が採用された場合には、室内配置部28が、その必須継ぎ目12a以外の継ぎ目を有さないように構成されているのが好ましい。なお、図42には、スパイラル管が図示されている。
(25)上述の第19実施形態では図28に示すように、分岐継手50は上方管端部121に接続されており、下方管端部122には接続されていないが、これは一例である。例えば、密閉容器101は2つの分岐継手50を有し、そのうちの一方の分岐継手50が上方管端部121に接続され、他方の分岐継手50が下方管端部122に接続されていても差し支えない。
(26)上述の第19〜第23実施形態において、管状部材12には、図30および図35に示す分岐継手50が接続されているが、その管状部材12に接続される分岐継手は、その図30および図35に示す分岐継手50に限らない。例えば、管状部材12に接続される分岐継手としては、図43〜図45に示す分岐継手50を例示することができる。
図43の分岐継手50は、図30の分岐継手50と同様に3つの接続口を有するが、図43の分岐継手50では、接続口の向きが図30の分岐継手50と比較して異なっている。
また、図44および図45の分岐継手50は、接続口の数において、図30および図35の分岐継手50と異なっている。具体的に、図44および図45の分岐継手50は6つの接続口を有している。但し、図44の分岐継手50では、接続口の向きが図45の分岐継手50と比較して異なっている。
(27)上述の第1実施形態では図3に示すように、管状部材12の上方管端部121にはリリーフ弁13が接続されているが、そのリリーフ弁13に替えて、図46または図47の統合弁52が接続されていても差し支えない。このことは第2実施形態以降の実施形態以降でも同様である。
なお、図46および図47は基本的に図23等と同様の断面図ではあるが、その図23等とは異なり分解図ではなく、図46および図47では、統合弁52は上方管端部121に取り付けられた状態で表示されている。
図46の統合弁52について説明する。図46の統合弁52は、チャージ弁44と同様に機能するチャージ部521と、リリーフ弁13と同様に機能するリリーフ部522とを備えている。チャージ部521は、図23のチャージ弁44と同様に、第1本体部441と第2本体部442と弁体443とコイルバネ445とシールリング446と操作ピン447とを有している。
また、リリーフ部522は、図38のリリーフ弁13と同様に、弁本体部131と弁体132とOリング133とコイルバネ134とを有している。また、リリーフ部522は、リリーフ弁シール522aを有している。このリリーフ弁シール522aはゴム等の弾性体からなり、弁体132の弁座131b側に固定されている。そして、コイルバネ134は、弁体132に固定されたリリーフ弁シール522aを弁座131bに押し付けるように付勢している。そのリリーフ弁シール522aが弁座131bに押し付けられた状態は、リリーフ部522の閉弁状態である。
この図46の統合弁52では、チャージ部521とリリーフ部522とが統合されているので、チャージ部521の第1本体部441の一部分がリリーフ部522の弁本体部131の内側に挿入されている。そして、第1本体部441のうち弁本体部131の内側に挿入され部分の一端部がリリーフ部522の弁体132として構成されている。すなわち、チャージ部521の第1本体部441はリリーフ部522の弁体132を含んでいる。
図46の統合弁52は、このように構成されているので、図23のチャージ弁44と同様に作動すると共に、図38のリリーフ弁13と同様にも作動する。
すなわち、矢印Pshのように操作部447aが軸方向に押し込まれた場合には、チャージ部521の弁体443が弁座442bから離れ、チャージ部521は開弁状態になる。このとき、その操作部447aを軸方向に押す力は、リリーフ弁シール522aを弁座131bに押し付けるように作用するので、リリーフ部522は閉弁状態のまま維持される。
また、管状部材12の内圧が、コイルバネ134の付勢力に応じて定まる所定の閾値を超えた場合には、リリーフ部522のリリーフ弁シール522aが弁座131bから離れ、リリーフ部522は開弁状態になる。
次に、図47の統合弁52について説明する。図47の統合弁52は、上述した図46の統合弁52の変形例である。図47の統合弁52は、その図46の統合弁52と同様に、チャージ部521とリリーフ部522とを備えている。
図47の統合弁52のチャージ部521は、図46の統合弁52のチャージ部521と同様に、第1本体部441と第2本体部442と弁体443とコイルバネ445とシールリング446と操作ピン447とを有している。
また、図47の統合弁52のリリーフ部522は、図46の統合弁52のリリーフ部522と同様に、弁本体部131と弁体132とコイルバネ134とリリーフ弁シール522aとを有している。そして、チャージ部521の第1本体部441がリリーフ部522の弁体132を含んでいるということも、図46の統合弁52と同様である。
但し、図47の統合弁52は図46の統合弁52とは異なり、図47の統合弁52のリリーフ部522はOリング133を有してはいない。また、図47の弁本体部131は上方管端部121に螺合されておらず、上方管端部121の外周に設けられた溝に嵌め入れられることで上方管端部121に対し軸方向に拘束されるように係止されている。
また、図47の統合弁52では、弁本体部131は弁座131bを有しておらず、上方管端部121の端面121cがリリーフ部522の弁座131bとして機能する。従って、弁体132に固定されたリリーフ弁シール522aは、コイルバネ134の付勢力によって、弁座131bとしての上方管端部121の端面121cに押し付けられている。
なお、図47の統合弁52の弁作動は、図46の統合弁52と同様である。
(28)なお、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。
また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、室内配置部は、密閉容器の一部を構成し、車室空間内に配置される。室外配置部は、密閉容器の一部を構成し、車室空間の外に配置される。そして、密閉容器の内部と外部とを気密に隔てる気密性能は、室外配置部よりも室内配置部において高い。
また、第2の観点によれば、室内配置部は、管状部材の管端部を含まない。
また、第3の観点によれば、室内配置部は、密閉容器の一部を構成し、車室空間内に配置される。室外配置部は、密閉容器の一部を構成し、車室空間の外に配置される。そして、室内配置部は、管状部材の管端部を含まず、継ぎ目無く連続して延びるように形成されている。
また、第4の観点によれば、室内配置部は管状部材に含まれ、室外配置部は管端部を含む。従って、管状部材の管端部を室内配置部に設ける必要がなく、管状部材の管端部を含まない室内配置部を構成することが可能である。
また、第5の観点によれば、室外配置部は、管端部に設けられたリリーフ弁を含む。従って、リリーフ弁により密閉容器の安全性向上を図り、リリーフ弁を設けることに起因してリリーフ弁と管状部材との継ぎ目が室内配置部に形成されることを避けることが可能である。
また、第6の観点によれば、室外配置部は、リリーフ弁と、密閉容器内に作動流体を充填するためのチャージ弁とを含む。管状部材は、上記管端部として、一方の管端部と他方の管端部とを管状部材の両端に有する。一方の管端部にはリリーフ弁が設けられ、他方の管端部にはチャージ弁が設けられている。従って、管状部材をループ状に形成しない限り管状部材は通常、一方および他方の管端部を有するところ、その一方および他方の管端部をそれぞれ利用してリリーフ弁とチャージ弁とを設けることができる。そして、リリーフ弁とチャージ弁とを設けることに起因してその各々の弁と管状部材との継ぎ目が室内配置部に形成されることを避けることが可能である。
また、第7の観点によれば、室外配置部は、リリーフ弁、密閉容器内に作動流体を充填するためのチャージ弁、または、密閉容器内の作動流体の物理量を検出する物理量センサである管端設置部品を含む。管状部材の管端部には、管端設置部品が組み付けられる。密閉容器は、管端設置部品が管端部に組み付けられることで密閉状態になっている。従って、管端設置部品の組付けと、管端部の封止とを一度に行うことが可能である。
また、第8の観点によれば、管端設置部品は、管端部の開口に挿入されるようにその管端部に組み付けられており、その組み付けにより管端部の開口を塞いでいる。従って、管端設置部品の組み付けと、管端部の封止とを一度に行うことが可能である。
また、第9の観点によれば、室内配置部は、管状部材のうちの一部を構成する拡管部を有する。その拡管部は、管状部材のうちその拡管部に連結する部分に対し車両の横方向へ拡径すると共に、継ぎ目無く形成されている。そして、拡管部内には、サーモサイフォンの作動時において作動流体の液面が形成される。従って、サーモサイフォンの作動時において拡管部内で気泡が液相の作動流体内から抜けやすくなる。そのため、サーモサイフォンの作動時に作動流体の液面が拡管部内から外れた位置にある場合よりも、作動流体の気液分離性を向上させ、冷却装置の冷却性能を向上させることが可能である。更に、作動流体の液面の上下変動が抑えられるので、気泡が破裂する際に発する気泡破裂音を抑えることが可能である。
また、第10の観点によれば、拡管部内には、サーモサイフォンの非作動時においても作動流体の液面が形成される。従って、サーモサイフォンの作動時において拡管部内で気泡が液相の作動流体内から抜けやすくなり、作動流体の気液分離性を向上させることができる。その結果として、冷却装置の冷却性能の向上を図ることが可能である。また、作動流体の液面の上下変動が抑えられるので、上記の気泡破裂音を抑えることが可能である。
また、第11の観点によれば、室外配置部は、管状部材のうちの或る部位と他の部位とが互いに連結されたことにより形成された継ぎ目を有する管接合部を含む。従って、密閉容器の形状を、管接合部が含まれる形状にすることが可能である。すなわち、管接合部の継ぎ目が室内配置部に形成されることを避けつつ、密閉容器の形状の自由度を向上させることが可能である。
また、第12の観点によれば、密閉容器は、上記管状部材として1本の管状部材を有する。その1本の管状部材は、対象機器から作動流体に吸熱させることにより作動流体を蒸発させる蒸発部と、蒸発部で気化した作動流体から放熱させることによりその作動流体を凝縮させる第1凝縮部とを有する。その第1凝縮部は、蒸発部よりも上方に配置される。また、その1本の管状部材は、蒸発部で気化した作動流体から放熱させることによりその作動流体を凝縮させる第2凝縮部を有し、その第2凝縮部は、蒸発部よりも上方で且つ第1凝縮部よりも下方に配置される。また、その1本の管状部材は、上記管端部として一方の管端部と他方の管端部とを1本の管状部材の両端に有する。そして、一方の管端部、他方の管端部、第1凝縮部、第2凝縮部、および蒸発部は、一方の管端部、第1凝縮部、第2凝縮部、蒸発部、他方の管端部の順で直列に連結されている。
従って、作動流体を凝縮させる凝縮能力を第1凝縮部と第2凝縮部との一方だけでは十分に得られない場合に第1凝縮部と第2凝縮部との間で互いに凝縮能力を補うことを、1本の管状部材という簡易な構造で実現することが可能である。
また、第13の観点によれば、室外配置部は、車室空間周りの車両ボデーに対して設けられた貫通孔を通って車室空間の外へ導出された状態でその車室空間の外に配置される。また、貫通孔は、室外配置部がその貫通孔内を通過可能な大きさに形成されている。従って、密閉容器を車両ボデーから取り外す際に、その貫通孔を通して室外配置部を車室空間の外から車室空間側へ取り込むことが可能である。そのため、その室外配置部を含む密閉容器全体を、車両ボデーに対する車室空間側へ取外し可能なように容易に構成することが可能である。
また、第14の観点によれば、室外凝縮部は、車両ボデーに対して固定されることにより外気に対し伝熱可能になる。そして、室外凝縮部は、車両ボデーから取外しできるようにその車両ボデーに対して固定される。従って、密閉容器を、車両ボデーに対する車室空間側から着脱可能なように容易に構成することが可能である。
また、第15の観点によれば、車室空間は、座席空間に対し空気の流通が阻止された空間を含まない。従って、座席空間に対し空気の流通が阻止された空間を設ければ、その空間内にも室外配置部を配置することが可能である。
12 管状部材
28 室内配置部
30 第1室外配置部
31 第2室外配置部
90 車両
90a 車室空間
90b 座席空間
101 密閉容器
121 上方管端部
122 下方管端部

Claims (15)

  1. 車両(90)に搭載され、密閉容器(101)内に封入された作動流体の液相と気相との相変化により熱移動を行うサーモサイフォンとして構成され、該熱移動により対象機器(BP)を冷却する冷却装置であって、
    前記密閉容器の一部を構成し、車室空間(90a)内に配置される室内配置部(28)と、
    前記密閉容器の一部を構成し、前記車室空間の外に配置される室外配置部(30、31)とを備え、
    前記密閉容器は管状部材(12)を有し、
    前記車室空間は、車室内に設けられた空間であって、乗員用の座席(901)が設けられた座席空間(90b)および該座席空間に対し空気が流通するようにつながった空間(90d)から構成され、
    前記密閉容器の内部と外部とを気密に隔てる気密性能は、前記室外配置部よりも前記室内配置部において高い、冷却装置。
  2. 前記室内配置部は、前記管状部材の管端部(121、122、124、125)を含まない、請求項1に記載の冷却装置。
  3. 車両(90)に搭載され、密閉容器(101)内に封入された作動流体の液相と気相との相変化により熱移動を行うサーモサイフォンとして構成され、該熱移動により対象機器(BP)を冷却する冷却装置であって、
    前記密閉容器の一部を構成し、車室空間(90a)内に配置される室内配置部(28)と、
    前記密閉容器の一部を構成し、前記車室空間の外に配置される室外配置部(30、31)とを備え、
    前記密閉容器は管状部材(12)を有し、
    前記車室空間は、車室内に設けられた空間であって、乗員用の座席(901)が設けられた座席空間(90b)および該座席空間に対し空気が流通するようにつながった空間(90d)から構成され、
    前記室内配置部は、前記管状部材の管端部(121、122、124、125)を含まず、継ぎ目無く連続して延びるように形成されている、冷却装置。
  4. 前記室内配置部は前記管状部材に含まれ、
    前記室外配置部は前記管端部を含む、請求項2または3に記載の冷却装置。
  5. 前記室外配置部は、前記管端部に設けられたリリーフ弁(13)を含む、請求項4に記載の冷却装置。
  6. 前記室外配置部は、リリーフ弁(13)と、前記密閉容器内に前記作動流体を充填するためのチャージ弁(44)とを含み、
    前記管状部材は、前記管端部として、一方の管端部(121)と他方の管端部(122)とを前記管状部材の両端に有し、
    前記一方の管端部には前記リリーフ弁が設けられ、前記他方の管端部には前記チャージ弁が設けられている、請求項4に記載の冷却装置。
  7. 前記室外配置部は、リリーフ弁(13)、前記密閉容器内に前記作動流体を充填するためのチャージ弁(44)、または、前記密閉容器内の前記作動流体の物理量を検出する物理量センサ(46)である管端設置部品を含み、
    前記管状部材の管端部には、前記管端設置部品が組み付けられ、
    前記密閉容器は、前記管端設置部品が前記管端部に組み付けられることで密閉状態になっている、請求項4に記載の冷却装置。
  8. 前記管端設置部品は、前記管端部の開口(121a、122a)に挿入されるように該管端部に組み付けられており、該組み付けにより前記管端部の開口を塞いでいる、請求項7に記載の冷却装置。
  9. 前記室内配置部は、前記管状部材のうちの一部を構成する拡管部(33)を有し、
    該拡管部は、前記管状部材のうち該拡管部に連結する部分(331、332)に対し前記車両の横方向へ拡径すると共に、継ぎ目無く形成されており、
    前記拡管部内には、前記サーモサイフォンの作動時において前記作動流体の液面(SF)が形成される、請求項1ないし8のいずれか1つに記載の冷却装置。
  10. 前記拡管部内には、前記サーモサイフォンの非作動時においても前記作動流体の液面が形成される、請求項9に記載の冷却装置。
  11. 前記室外配置部は、前記管状部材のうちの或る部位(123a)と他の部位(123b)とが互いに連結されたことにより形成された継ぎ目を有する管接合部(123)を含む、請求項1ないし10のいずれか1つに記載の冷却装置。
  12. 前記密閉容器は、前記管状部材として1本の管状部材を有し、
    該1本の管状部材は、前記対象機器から前記作動流体に吸熱させることにより前記作動流体を蒸発させる蒸発部(14)と、前記蒸発部よりも上方に配置され、前記蒸発部で気化した前記作動流体から放熱させることにより該作動流体を凝縮させる第1凝縮部(16)と、前記蒸発部よりも上方で且つ前記第1凝縮部よりも下方に配置され、前記蒸発部で気化した前記作動流体から放熱させることにより該作動流体を凝縮させる第2凝縮部(18)とを有し、且つ、前記管端部として一方の管端部(121)と他方の管端部(122)とを前記1本の管状部材の両端に有し、
    前記一方の管端部、前記他方の管端部、前記第1凝縮部、前記第2凝縮部、および前記蒸発部は、前記一方の管端部、前記第1凝縮部、前記第2凝縮部、前記蒸発部、前記他方の管端部の順で直列に連結されている、請求項4、5、7、8のいずれか1つに記載の冷却装置。
  13. 前記室外配置部は、前記車室空間周りの車両ボデー(903)に対して設けられた貫通孔(903d、903h、903i、904b)を通って前記車室空間の外へ導出された状態で該車室空間の外に配置され、
    前記貫通孔は、前記室外配置部が該貫通孔内を通過可能な大きさに形成されている、請求項1ないし12のいずれか1つに記載の冷却装置。
  14. 前記室外配置部は、前記車室空間周りの車両ボデー(903)に対して設けられた貫通孔(903d、903h、903i、904b)を通って前記車室空間の外へ導出された状態で該車室空間の外に配置され、
    前記貫通孔は、前記室外配置部が該貫通孔内を通過可能な大きさに形成されており、
    前記密閉容器は、前記対象機器から前記作動流体に吸熱させることにより前記作動流体を蒸発させる蒸発部(14)と、前記蒸発部よりも上方に配置され、前記車両ボデーに対し前記車室空間側に配置されると共に該車両ボデーに対して固定され、前記蒸発部で気化した前記作動流体から外気へ放熱させることにより該作動流体を凝縮させる室外凝縮部(16)とを有し、
    前記室外凝縮部は、前記車両ボデーに対して固定されることにより外気に対し伝熱可能になり、
    前記蒸発部および前記対象機器は、前記車室空間内、または、該車室空間に対し開放可能な仕切部材(42)によって隔てられた空間(90g)内に配置され、
    前記室外凝縮部は、前記車両ボデーから取外しできるように該車両ボデーに対して固定される、請求項1ないし11のいずれか1つに記載の冷却装置。
  15. 前記車室空間は、前記座席空間に対し空気の流通が阻止された空間(90e)を含まない、請求項1ないし14のいずれか1つに記載の冷却装置。
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