JP2019074116A - 断熱材及び断熱材の製造方法 - Google Patents

断熱材及び断熱材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐燃性や耐圧性等の基本的な建材性能向上だけでなく、コストを安価に抑えるとともに、リサイクル可能で環境への影響の少ない新規断熱材を提供する。また従来の微細中空ガラス球状体の脆弱性や比重の大きさの問題を解消し、高強度で軽量性を有する断熱材を提供する。【解決手段】 スチレン系及び/またはウレタン系素材1を含む不燃性断熱材100であって、不燃性断熱材100が二酸化ケイ素からなる硝子性単体中空ビーズ2を含む。【選択図】 図1

Description

本発明は、不燃性断熱材及び不燃性断熱材の製造方法に関する。
断熱材は、伝導、対流や放射による熱移動や熱伝達を、その物理・化学的物性により減少させるものの総称であり、熱絶縁材や保温材とも呼ばれる。断熱材は熱移動を抑える働きをするものと言え、熱抵抗が高い(熱伝導率の低い)素材が用いられることが多い。断熱材は冷房・暖房のエネルギー効率を高めるための建材として使用されるだけではなく、熱伝達を抑制することが重要なストーブ、冷蔵庫、冷凍庫、及び湯沸かし器等の器具の筐体部分、ならびに多くの工業製品に使用される。
断熱材の種類は、大きく3種類に分けることができ、(a)繊維系断熱材と、(b)発泡系断熱材と、(c)その他の断熱材がある。
(a)繊維系断熱材には、グラスウール、ロックウール、セルロースファイバ、炭化コルク、羊毛断熱剤等がある。グラスウールやロックウールはともに無機繊維からなる無機断熱材であり不燃性であるが、発泡系断熱材であるウレタン系素材やスチレン系素材等の樹脂より建材性能が劣る面もある。セルロースファイバは、紙のリサイクル製品でありホウ酸等を配合して不燃化される。現在利用されている繊維系断熱材は、密度の低いウール状繊維で熱伝導率の低い空気を簡易に保持したものが多い。繊維系断熱材は一般に化学薬品を配合しており産業廃棄物が大量に生じる場合があり、環境に影響を与える可能性がある。
(b)発泡系断熱材には、ビーズ法ポリスチレン(EPS)や発泡ポリスチレンシート(PSP)や押し出し法ポリスチレン(XPS)等のスチレン系素材の他、硬質ウレタンフォーム等のウレタン系素材、ポリエチレンフォーム、フェノールフォーム、発泡ゴム等がある。現在利用されている発泡系断熱材は、固体の中に気体の小泡を多量に持つものが多い。EPSは安価で、最も古くからある発泡スチロール素材である。
ウレタン系素材や、ビーズ法ポリスチレン(EPS)等のスチレン系素材の樹脂は可燃性、すなわち物体が継続的に燃焼する性質を有する。しかし建材としてこれらを使用する場合、防災上望ましくない場合がある。そこで従来から耐燃性(合成樹脂などの有機化合物が炎に直接さらされた際に、燃焼に対して抵抗する性質)を与える試みがなされてきた。
防火材料の耐燃性(不燃性能)は、建築基準法施行令第108条の2に定められ、その程度により、不燃材料、準不燃材料、難燃材料に分類される。
不燃材料とは、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間延焼せず、防火上有害な変形、溶融、亀裂その他の損傷を生じず、かつ避難上有害な煙又はガスを発生しない材料である。
準不燃材料とは、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後10分間延焼せず、防火上有害な変形、溶融、亀裂その他の損傷を生じず、かつ避難上有害な煙又はガスを発生しない材料である。
難燃材料とは、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後5分間延焼せず、防火上有害な変形、溶融、亀裂その他の損傷を生じず、かつ避難上有害な煙又はガスを発生しない材料である。
従来は、ビーズ法ポリスチレン(EPS)等のウレタン系素材やスチレン系素材の樹脂は可燃性素材であるため、例えば難燃剤(添加剤)を含有させることで難燃性(難燃材料の有する性質)や自己消化性(炎にさらされる間は燃えるが、炎から離されれば消火する性質)を付与していた。
しかしながらこのような難燃剤等の添加剤も、発泡系断熱材であるウレタン系素材やスチレン系素材の樹脂に化学薬品を配合することにあたるため、繊維系断熱材と同様、産業廃棄物が大量に生じる場合があり、環境に影響を与える可能性がある。
(c)その他の断熱材としては、エアロゲル、ヒュームドシリカ、および真空断熱材等がある。ヒュームドシリカは、断熱・耐熱性に優れているが非常に高価であり、また脆いために使用条件が制約されている。
このような事情から、現在では耐燃性や耐圧性等の基本的な建材性能向上だけでなく、コストを安価に抑えるとともに、リサイクル可能で環境への影響の少ない新規断熱材の需要が増している。
ところで、近年、主に建築壁材の充填剤(断熱材を含む)やコンクリートなどの軽量化充填剤として、火山ガラス質堆積物を原料として製造された微細中空ガラス球状体(シリカバルーン)を利用する試みがなされている。この微細中空ガラス球状体は平均粒径約40μmから数百μmで、比重が小さく、かつ耐熱性に優れている。
特許文献1は、微細の火山性ガラス質堆積物を原料とし、粒径30μm以下の微細中空ガラス球状体を安価で効率よく製造する方法を提供するものであって、火山性ガラス質粉体10を内燃式媒体流動床炉7で、加熱発泡させる微細中空ガラス球状体11の製造方法において、原料ホッパー1から供給する火山性ガラス質粉体10の粒径を20μm以下とし、これを加熱して粉体表面の水分を、0.3%以下にした後、直ちに気流と燃料と共に、内燃式媒体流動床炉7に供給して900〜1200℃で加熱して発泡させることを特徴とするものである。
特開2004−359484号公報
しかしながら、微細中空ガラス球状体は軽量性は有するものの、その粒径が大きいことから、強度が弱く、プラスチック成形用充填材等の混練条件では容易に割れが生じてしまうなど、その利用範囲が限られていた。特許文献1では平均粒径30μm以下に微細化することによって脆弱性を解消して利用用途を拡大しようとするものであるが、平均粒径30μm以下の微細中空ガラス球状体であっても、強度が十分とは言えなかった。そのため単体での使用は難しく、また混練条件でも割れが生じる可能性を排除できなかった。加えて微細中空ガラス球状体は比重が大きく、建材に利用する上で障害となっていた。このような理由により、樹脂用充填材、化粧品、特殊塗料、及び特殊軽量建材など高強度性や軽量性を必要とする分野での利用は困難であった。
そこで本発明の目的は、耐燃性や耐圧性等の基本的な建材性能向上だけでなく、コストを安価に抑えるとともに、リサイクル可能で環境への影響の少ない新規断熱材を提供することにある。また従来の微細中空ガラス球状体の脆弱性や比重の大きさの問題を解消し、高強度で軽量性を有する断熱材を提供することにある。
本願発明者は、硝子性単体中空ビーズと、スチレン系及び/またはウレタン系素材であるビーズ法発泡スチロール(EPS)と、ヒュームドシリカを組み合わせることで、断熱材が不燃材料となることを見出した。耐燃性・耐圧性等の基本的な建材性能向上に加え、難燃剤を添加しない場合であってもスチレン系及び/またはウレタン系素材を含む断熱材に不燃性を付与し、コストを安価に抑えるとともに、リサイクル可能で環境に良い新規の不燃性断熱材を製造することができることを見出した。
さらに硝子性単体中空ビーズと、ヒュームドシリカの混合率を調節すると、その混合物の熱伝導率は、硝子性単体中空ビーズ単体の熱伝導率や、ヒュームドシリカ単体の熱伝導率よりも低下する(断熱性能が向上する)ことを見出した。
本発明の不燃性断熱材は、スチレン系及び/またはウレタン系素材を含む不燃性断熱材であって、二酸化ケイ素からなる硝子性単体中空ビーズを含むことを特徴とする。
本発明の不燃性断熱材は、バインダーとしてケイ酸ナトリウムを含み、かつ断熱材を難燃性とする難燃剤を含まないことを特徴とする。
本発明において「不燃性」とは不燃材料としての基準を有することを指す。したがって、本発明において「不燃性断熱材」とは不燃材料としての基準を有する断熱材を指す。不燃材料とは、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間延焼せず、防火上有害な変形、溶融、亀裂その他の損傷を生じず、かつ避難上有害な煙又はガスを発生しない材料である。不燃性能に関して政令で定める技術的水準に適合する建築材料には、不燃材料、準不燃材料、難燃材料の3ランクがあるが、その中で不燃材料は最上位にあたる。
本発明によれば、通常、難燃剤を含まない場合には可燃性であるスチレン系及び/またはウレタン系素材であっても、二酸化ケイ素からなる硝子性単体中空ビーズを含むことで、二酸化ケイ素がスチレン系及び/またはウレタン系素材に不燃性を付与し、不燃性断熱材とすることができる。
本発明によれば、硝子性単体中空ビーズは二酸化ケイ素からなるため安全性が高く環境負荷が低い。また難燃剤を含まないため産業廃棄物の減少を可能とする。
本発明によれば、不燃性断熱材が、不燃材であるケイ酸ナトリウムを含むことで、バインダーとしての役割とともに断熱材の不燃性を強化することができる。なお断熱材を難燃性とする難燃剤から、二酸化ケイ素およびケイ酸ナトリウムは除かれる。
本発明の不燃性断熱材は、酸水素炎中での四塩化ケイ素の高温加水分解により生成されるヒュームドシリカを含むことを特徴とする。
本発明によれば、スチレン系及び/またはウレタン系素材の樹脂と硝子性単体中空ビーズとからなる断熱材に、ヒュームドシリカをさらに含むことにより、断熱材中の硝子性単体中空ビーズとヒュームドシリカの反射作用で輻射熱を低減させることができるため、熱伝導率が下がり、断熱性能が向上する。またヒュームドシリカは、断熱・耐熱性に優れており断熱材の基本的性能を向上させる。ヒュームドシリカは高価であるが本発明では少量使用するだけで熱伝導率が下がるため、ヒュームドシリカを単体で使用するよりも材料コストを抑えることでき、かつ脆弱性を緩和した断熱材となる。
本発明の不燃性断熱材は、スチレン系及び/またはウレタン系素材がビーズ法発泡スチロール(EPS)であり、発泡させた前記ビーズ法発泡スチロールの素材内部に直径10μm〜40μmの硝子性単体中空ビーズを有することを特徴とする。本発明の不燃性断熱材は、ヒュームドシリカは直径50nm以下であることを特徴とする。
本発明の不燃性断熱材の製造方法は、スチレン系及び/またはウレタン系素材の樹脂と炭化水素系の発泡剤とからなる原料ビーズと、二酸化ケイ素からなる直径10μm〜40μmの硝子性単体中空ビーズと、酸水素炎中での四塩化ケイ素の高温加水分解により生成される直径50nm以下のヒュームドシリカとを混合して、発泡させることを特徴とする。
本発明の不燃性断熱材の製造方法は、スチレン系及び/またはウレタン系素材の樹脂と炭化水素系の発泡剤とからなる原料ビーズを1.5mm〜2mmに一次発泡させた後に、原料ビーズと、二酸化ケイ素からなる直径10μm〜40μmの硝子性単体中空ビーズと、酸水素炎中での四塩化ケイ素の高温加水分解により生成される直径50nm以下のヒュームドシリカとを金型に充填し加熱することで、前記原料ビーズと前記硝子性単体中空ビーズと前記ヒュームドシリカを含む混合物を5mm〜7mmに二次発泡させて成形することを特徴とする。
本発明によれば、ビーズ法発泡スチロール(EPS)は柑橘類に含まれるリモネンによりリサイクル可能である。したがってビーズ法発泡スチロール(EPS)によって環境負荷を抑えた断熱材とすることができる。
本発明によれば、ビーズ法発泡スチロール(EPS)等のスチレン系及び/またはウレタン系素材を発泡させることで、直径10μm〜40μmの硝子性単体中空ビーズや、直径50nm以下のヒュームドシリカと比較してスチレン系及び/またはウレタン系素材の体積が増す。そのため直径10μm〜40μmの硝子性単体中空ビーズや、直径50nm以下のヒュームドシリカは、スチレン系及び/またはウレタン系素材の内部に入り込む等して発泡体中に非常に薄く拡散されて配される。例えば、5mm〜7mmに二次発泡させると、スチレン系及び/またはウレタン系素材の樹脂の体積が非常に大きくなり、断熱材単位体積当たりでみると硝子性単体中空ビーズやヒュームドシリカの体積や重量は無視できる程小さくなる。したがって、硝子性単体中空ビーズを含有することによって不燃性を獲得するだけでなく、硝子性単体中空ビーズの有する脆弱性や比重の大きさの問題が解消された断熱材を得ることができる。さらにヒュームドシリカを含有することによって熱伝導率が下がり、断熱性能が向上するだけでなく、ヒュームドシリカの有する脆弱性やコストの問題が解消された断熱材を得ることができる。これらによって、基本的な断熱性能が向上した高強度で、軽量で、安価で、環境負荷の小さい断熱材を得ることができる。
本発明の不燃性断熱材は、不燃性断熱材の総量に対して、硝子性単体中空ビーズ及びヒュームドシリカの総量が、70〜80%の重量パーセント濃度であることを特徴とする。
本発明によれば、所定の燃焼試験においても断熱材は原形を保持し不燃性を維持した。
本発明の不燃性断熱材は、硝子性単体中空ビーズの総量に対して、ヒュームドシリカの総量が、1〜5%の重量パーセント濃度であり、硝子性単体中空ビーズとヒュームドシリカの混合物の熱伝導率が、硝子性単体中空ビーズの熱伝導率よりも低く、かつヒュームドシリカの熱伝導率よりも低いことを特徴とする。好ましくはシリカビーズとヒュームドシリカの混合物の熱伝導率は0.015〜0.0180W/mKである。
本発明の不燃性断熱材の製造方法は、硝子性単体中空ビーズとヒュームドシリカの混合率を調節して、硝子性単体中空ビーズとヒュームドシリカの混合物の熱伝導率を、硝子性単体中空ビーズの熱伝導率及びヒュームドシリカの熱伝導率よりも低くすることを特徴とする。
本発明によれば、硝子性単体中空ビーズの総量に対して、ヒュームドシリカの総量を、1〜5%の重量パーセント濃度の範囲で混合率を調節してビーズ法発泡スチロール(EPS)と混合して発泡させると、その硝子性単体中空ビーズとヒュームドシリカの混合物(ビーズ法発泡スチロール(EPS)と混合して発泡させたもの)の熱伝導率は0.015〜0.0180W/mK程度となり、硝子性単体中空ビーズの単体(ビーズ法発泡スチロール(EPS)と混合して発泡させたもの)の熱伝導率や、ヒュームドシリカ単体(ビーズ法発泡スチロール(EPS)と混合して発泡させたもの)の熱伝導率よりも熱伝導率が低下し、不燃性断熱材の断熱性能を向上させることができる。
本発明によれば、耐燃性や耐圧性等の基本的な建材性能向上だけでなく、コストを安価に抑えるとともに、リサイクル可能で環境への影響の少ない新規断熱材を提供することにある。また従来の微細中空ガラス球状体の脆弱性や比重の大きさの問題を解消し、高強度で軽量性を有する断熱材を提供することにある。
本発明の実施の形態の不燃性断熱材100を示す概略図である。 上記実施形態の硝子性単体中空ビーズ2を示す写真である。 上記実施形態の不燃性断熱材100の製造方法を示す図である。 不燃性断熱材100のその他の製造方法により製造された一次発泡体の写真である。 上記実施形態の燃焼性試験を示す写真である。
(不燃性断熱材)
図1は本発明の実施の形態の不燃性断熱材100を示す概略図であり、説明のため拡大して示している。本実施の形態の不燃性断熱材100は、スチレン系及び/またはウレタン系素材1を含む不燃性断熱材100であって、スチレン系及び/またはウレタン系素材1がビーズ法発泡スチロール(EPS)であり、二次発泡させたビーズ法発泡スチロール1の素材内部に二酸化ケイ素からなる10μm〜40μmの硝子性単体中空ビーズ2と、直径50nm以下のヒュームドシリカ3を有する。なお図1に示したビーズ法発泡スチロール1(EPS)と、硝子性単体中空ビーズ2と、ヒュームドシリカ3のサイズ比は、実際のサイズ比とは異なる。
スチレン系及び/またはウレタン系素材1の樹脂としては、発泡プラスチック断熱材に用いられる樹脂が挙げられる。例えば、スチレン系素材としてはビーズ法ポリスチレン(EPS)、発泡ポリスチレンシート(PSP)、及び押し出し法ポリスチレン(XPS)などの発泡ポリスチレンがある。またウレタン系素材としては例えば硬質ウレタンフォームがある。
図2は本実施形態の硝子性単体中空ビーズ2を示す写真である。硝子性単体中空ビーズ2は、発泡シラス(シラスバルーン)や、微細中空ガラス球状体とも呼ばれ、発泡することで中空となった微細な気泡状のガラス球状体である。写真に示すように硝子性単体中空ビーズ2は、単体のガラス球状体が集塊して構成される。硝子性単体中空ビーズ2は、原料となる粒径20μm以下の火山性ガラス質粉体を加熱乾燥することで該粉体表面の水分を0.3%以下にし、その後、気流と燃料とともに内燃式媒体流動床炉により900〜1200℃で急激に加熱することで該粉体内部の水分を急激に膨張させて発泡させることで製造する。粉体内水分含有量を4.0〜6.0%、特に4.1〜5.8%とすることが好ましい。
ヒュームドシリカ3は、四塩化ケイ素(SiCl)等のケイ素塩化物を酸水素(O−H)炎中で高温加水分解することにより生成されるヒュームド酸化物であり、ヒューム状態で形成された無水ケイ酸を指す。ヒュームドシリカ3は、平均一次粒子径5〜50nm(直径50nm以下)、BET比表面積25〜600m/g、見かけ比容積5〜20ml/g、密度(真比重)2.2g/cm、pH値3.6〜4.5であり、表面積が大きく、粉体状態の超微細固体粒子である。例えば日本アエロジル社製のAEROSIL(登録商標)R972などが知られている。
なお本実施の形態では、ヒュームドシリカ3を含有しない断熱材としてもよい。硝子性単体中空ビーズ2を含有しない場合、断熱材は燃える可能性がある。しかし硝子性単体中空ビーズ2を混合した断熱材はヒュームドシリカ3を含有しなくとも不燃性を獲得できる。
また本実施の形態の断熱材にバインダーとして不燃材であるケイ酸ナトリウムをコーティングすることが好ましく、バインダーの役割を果たすとともに断熱材の不燃性を強化する。
本実施の形態の不燃性断熱材100では、断熱材を難燃性とする添加剤(難燃剤)は含まれていない。断熱材を難燃性とする添加剤(難燃剤)とは、燃焼しやすい材料に添加することによって発火を遅らせて燃焼の拡大を阻止する添加剤であり、特に限定はされない。ただし本発明における難燃剤とは、二酸化ケイ素、ケイ酸ナトリウム、及びそれらからなる組成物が除かれる。例えば難燃剤として、「有機系難燃剤」と、「無機系難燃剤」とが挙げられ、有機系難燃剤としては主に、「臭素系難燃剤」と、「リン系難燃剤」とを挙げることができる。
「臭素系難燃剤」としては、テトラブロモビスフェノールA(TBBA)、デカブロモジフェニルエーテル(Deca−BDE)、トリブロモフェール、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、TBBAカーボネート・オリゴマー、TBBAエポキシ・オリゴマー、臭素化ポリスチレン、ビス(ペンタブロモフェニル)エタン、TBBA−ビス(ジブロモプロピルエーテル)、ポリ(ジブロモフェノール)、ヘキサブロモベンゼン(HBB)などを挙げることができる。
「リン系難燃剤」としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、その他芳香族リン酸エステル、芳香族縮合リン酸エステル、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(βークロロプロピル)ホスフェート、その他含ハロゲンリン酸エステル、含ハロゲン縮合リン酸エステル類、ポリリン酸塩類、赤リン系などを挙げることができる。
「無機系難燃剤」としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、四酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダなどのアンチモン系難燃剤;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物系難燃剤;ベストボロン、ソウファなどのホウ素系難燃剤を挙げることができる。
なお難燃剤として、シアヌル酸誘導体、イソシアヌル酸誘導体、シアナミド誘導体、尿素誘導体などの非臭素系窒素化合物難燃剤;塩素化パラフィンなどの塩素系難燃剤等も挙げることができる。
(不燃性断熱材100の製造方法1)
図3は本実施形態の不燃性断熱材100の製造方法を示すステップ図である。本実施形態の不燃性断熱材100の製造方法では、水槽(ビーズ・発泡剤含侵槽)にスチレン系及び/またはウレタン系素材1の樹脂であるビーズ法発泡スチロール1(EPS)を投入してビーズ法発泡スチロール1を重合させ、そこにブタンやペンタン等の炭化水素系の発泡剤を投入して含侵させて原料ビーズとする(第1ステップS1)。
次に、原料ビーズを一次発泡機に投入し、水蒸気などで加熱して、1.5mm〜2mmに一次発泡させる。ビーズの粒径をスクリーンによって整え、均一に発泡させることが好ましい(第2ステップS2)。
その後、一次発泡された一次発泡ビーズは、熟成器に移される。二次発泡の際に発泡しやすいように12〜24時間程度熟成処理することで、熟成器内で一次発泡ビーズを空気と十分に接触させ、ビーズ内に空気を浸透させてビーズ内圧を大気圧程度に高める(第3ステップS3)。
その後、熟成させた一次発泡ビーズと、二酸化ケイ素からなる直径10μm〜40μmの硝子性単体中空ビーズ2と、直径50nm以下のヒュームドシリカ3とを撹拌混合させる(第4ステップS4)。
混練し熟成させた一次発泡ビーズ混合物(一次発泡ビーズと硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3を含む混合物)は、所定の形状の二次発泡金型に投入し、再度、水蒸気などで加熱することで軟化させ、5mm〜7mmに二次発泡させる。各ビーズは互いに融着するとともに二次発泡金型内で所望の形状に成形される(第5ステップS5)。
本実施の形態による発泡成形は、例えば発泡射出成形や発泡押出成形により行われ、特に限定はされない。発泡剤も特に限定されず、リサイクルや廃棄することを考慮して環境負荷の少ない発泡剤を使用してもよい。
また本発明は発泡成形に限定されない。例えばスチレン系及び/またはウレタン系素材1の樹脂と、硝子性単体中空ビーズ2と、ヒュームドシリカ3の混合材料を押出成形機の中で加熱・加工して流動状態にして型から押出して成形する、押出成形によって成形しても良い。
なお本発明の不燃性断熱材の製造方法では、バインダーとしてケイ酸ナトリウムを付与することが好ましい。これによりケイ酸ナトリウムが、スチレン系及び/またはウレタン系素材1の樹脂と、硝子性単体中空ビーズ2と、ヒュームドシリカ3の混合材料を繋ぐバインダーとしての役割を果たす。またケイ酸ナトリウム自体が不燃材としての役割を果たし、断熱材の不燃性を強化する。
このようにして製造される断熱材は、二次発泡させたビーズ法発泡スチロール1(EPS)の内部に硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3が薄く満遍なく分散して配置される。そして二次発泡後には、ビーズ法発泡スチロール1(EPS)はその体積が当初の原料ビーズの50倍程度に膨張した状態となる。したがって不燃性、高強度性、軽量性、低熱伝導率性等を維持しつつ、コストが抑制され、環境負荷の低い断熱材となる。また上述のように二次発泡後の発泡体は、気泡が連続した連続気泡構造が形成されており、その構造内に硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3が閉じ込められた状態の断熱材となっているため、長期間にわたってその性能を維持することができる。
(不燃性断熱材100の製造方法2)
不燃性断熱材100の製造方法1では、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3は第4ステップS4で投入・混合したが、第1ステップS1や第2ステップS2で投入・混合されてもよい。不燃性断熱材100の製造方法2では、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3を第1ステップS1で投入・混合する。
製造方法2の場合、前述の製造方法1の第1ステップS1において、水槽(ビーズ・発泡剤含侵槽)にスチレン系及び/またはウレタン系素材1の樹脂であるビーズ法発泡スチロール1(EPS)を投入してビーズ法発泡スチロール1を重合させ、そこにブタンやペンタン等の炭化水素系の発泡剤と、硝子性単体中空ビーズ2と、ヒュームドシリカ3とを投入し撹拌混合して原料ビーズとする。製造方法2では、前述の製造方法1の第4ステップS4を省略することができる。なお製造方法2のその他のステップは、前述の製造方法1と同様のため説明を省略する。
(不燃性断熱材100の製造方法3)
不燃性断熱材100の製造方法3では、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3を第2ステップS2で投入・混合する。
製造方法3の場合、前述の製造方法1の第2ステップS2において、原料ビーズを一次発泡機に投入し、さらに硝子性単体中空ビーズ2と、ヒュームドシリカ3とを投入し撹拌混合して、水蒸気などで加熱して、1.5mm〜2mmに一次発泡させる。ビーズの粒径をスクリーンによって整え、均一に発泡させることが好ましい。製造方法3でも、前述の製造方法1の第4ステップS4を省略することができる。なお製造方法3のその他のステップは、前述の製造方法1と同様のため説明を省略する。
図4は、本製造方法、すなわちスチレン系及び/またはウレタン系素材1の樹脂であるビーズ法発泡スチロール1(EPS)と、炭化水素系の発泡剤とからなる原料ビーズに、第1ステップS1又は第2ステップS2で硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3を投入し混合して一次発泡させた、一次発泡体50(一次発泡ビーズ)の写真である。
これらの製造方法によって一次発泡させた場合、一次発泡体50の段階でビーズ法発泡スチロール1(EPS)の素材内部に硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3が配置される(図4。ただし硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3の粒子は極微小)。また、一次発泡体50は予備発泡した状態のため、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3を含有するビーズ法発泡スチロール1(EPS)のそれぞれが独立した小さな空気の部屋(独立気泡)で仕切られている。そのため、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3を含有するビーズ法発泡スチロール1(EPS)の素材同士の隙間にも、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3が配置される。一次発泡させた状態の断熱材の場合であっても、不燃性、高強度性、軽量性、低伝導率性等を維持しつつ、コストが抑制され、環境負荷の低い断熱材となる。前述の製造方法1の場合と同様に二次発泡させることもでき、二次発泡させることでより軽量化や低コスト化をすることができる。
本実施の形態の製造方法(前述の製造方法1やその他製造方法)において、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3は、ビーズ法発泡スチロール1(EPS)等のスチレン系及び/またはウレタン系素材1の樹脂へ同時に投入され撹拌混合されたが、各々が別のステップで投入されて混合されてもよい。またヒュームドシリカ3を混合しない断熱材として製造してもよい。本実施の形態の製造方法においてビーズ法発泡スチロール1(EPS)等のスチレン系及び/またはウレタン系素材1の樹脂に対し、硝子性単体中空ビーズ2が混合されていない断熱材は燃える可能性があるが、硝子性単体中空ビーズ2が混合された断熱材は不燃性となる。
(燃焼性試験)
本実施の形態の不燃性断熱材100に関し、燃焼性試験を行って、不燃材料の基準を有するか否かを評価した。ここで不燃材料の基準とは、建築基準法の規定に定められている不燃材料としての基準である。コーンカロリー計試験機を用いて行う防火材料認定試験では、試験時間20分内で最大発熱速度200kW/m以下、かつ総発熱量8MJ/m以下の条件を満たすものを不燃材料として認定するので、この認定基準を満たすものを不燃材料の基準を満たすものと評価した。試験ではビーズ法発泡スチロール1(EPS)に対して、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3の混合物を加えて発泡させた断熱材を用いた。
図5は本実施形態の燃焼性試験を示す写真である。図5(a)は本燃焼性試験で使用された不燃性断熱材100の試料接炎面である。図5(b)は本燃焼性試験で使用された不燃性断熱材100の試料裏面である。燃焼性試験の結果、ビーズ法発泡スチロール1(EPS)に硝子性単体中空ビーズ2を混合した断熱材はヒュームドシリカ3を含有しなくとも不燃性を獲得した(図5(a),(b))。またビーズ法発泡スチロール1(EPS)に、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3とを含有した断熱材も不燃性を獲得した(不図示)。
またビーズ法発泡スチロール1(EPS)に対して、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3の混合物の割合を変えて発泡させた断熱材を用いて、燃焼性を比較評価した(不図示)。特に、不燃性断熱材100の総量に対して、硝子性単体中空ビーズ2及びヒュームドシリカ3の総量が、70〜80%の重量パーセント濃度である場合に不燃性が最も良い結果となった。すなわちビーズ法発泡スチロール1(EPS)100重量部に対して、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3の混合物が250〜400重量部の発泡断熱材とした場合が最も燃えにくく不燃性の観点から好ましい。
(熱伝導率試験)
本実施の形態の不燃性断熱材100は、JIS A 9511、及びJIS A 1412を参考として熱伝導率試験を行い、熱伝導率を評価した。試験ではビーズ法発泡スチロール1(EPS)に対して、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3の混合物を加えて発泡させた断熱材を用いた。熱伝導率測定センサ(京都電子工業株式会社)はニードルタイプのものを用い、電流値は0.066A(最小レンジ)とした。
表1は本実施形態の熱伝導率試験結果である。試験では所定量のビーズ法発泡スチロール1(EPS)に対して、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3の混合割合を変えて発泡させた断熱材を用いて、熱伝導率試験を行った。また試料は同一組成の試料を複数用意し、3回または4回測定して再現性を確認した。なお表1では硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3の総量は一定であり、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3の総量を重量パーセント濃度(wt%)で100%として記載した。EPSの含有量も一定である。
熱伝導率試験の結果、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3の総量に対して、ヒュームドシリカ3の総量が、1〜5%の重量パーセント濃度(wt%)で含むビーズ法発泡スチロール1(EPS)の発泡体断熱材は、その熱伝導率が硝子性単体中空ビーズ100wt%の熱伝導率よりも低い結果となった。すなわち、ビーズ法発泡スチロール1(EPS)と硝子性単体中空ビーズ2からなる不燃性断熱材100(ヒュームドシリカ3不含)よりも熱伝導率が下がり、断熱材性能が向上した。
さらに特筆すべきは、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3の総量に対して、ヒュームドシリカ3の総量が、2.5%の重量パーセント濃度(wt%)で含むビーズ法発泡スチロール1(EPS)の発泡体断熱材は、その熱伝導率が硝子性単体中空ビーズ100wt%の熱伝導率よりも低く、さらにヒュームドシリカ100wt%の熱伝導率よりも低い結果となった。すなわち、ビーズ法発泡スチロール1(EPS)に対して硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3とを併用して発泡させた断熱材とすることで、ビーズ法発泡スチロール1(EPS)と硝子性単体中空ビーズ2とを混合して発泡させた断熱材の熱伝導率よりも低い熱伝導率であって、かつビーズ法発泡スチロール1(EPS)とヒュームドシリカ3を混合して発泡させた断熱材の熱伝導率よりも低い熱伝導率の不燃性断熱材100を得ることができる。
以上のように、不燃性の観点から不燃性断熱材100の総量に対して、硝子性単体中空ビーズ2及びヒュームドシリカ3の総量を、70〜80%の重量パーセント濃度とすることで最も燃えにくくし、さらにビーズ法発泡スチロール1(EPS)に対して、硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3の混合率を調節して(例えば、ヒュームドシリカ3の総量が、2.5%の重量パーセント濃度(wt%))混合し発泡させることで、ビーズ法発泡スチロール1(EPS)と硝子性単体中空ビーズ2とヒュームドシリカ3の混合物の熱伝導率を、ビーズ法発泡スチロール1(EPS)と硝子性単体中空ビーズ2の発泡体の熱伝導率や、ビーズ法発泡スチロール1(EPS)とヒュームドシリカ3の発泡体の熱伝導率よりも低くした、不燃性断熱材100を製造することも可能である。
100 不燃性断熱材
1 スチレン系及び/またはウレタン系素材(ビーズ法発泡スチロール(EPS))
2 硝子性単体中空ビーズ
3 ヒュームドシリカ
50 一次発泡ビーズ(一次発泡体)

Claims (10)

  1. スチレン系及び/またはウレタン系素材を含む不燃性断熱材であって、二酸化ケイ素からなる硝子性単体中空ビーズを含むことを特徴とする不燃性断熱材。
  2. 前記スチレン系及び/またはウレタン系素材がビーズ法発泡スチロール(EPS)であり、発泡させた前記ビーズ法発泡スチロールの素材内部に10μm〜40μmの前記硝子性単体中空ビーズを有することを特徴とする請求項1記載の不燃性断熱材。
  3. 酸水素炎中での四塩化ケイ素の高温加水分解により生成されるヒュームドシリカを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の不燃性断熱材。
  4. 前記不燃性断熱材の総量に対して、前記硝子性単体中空ビーズ及び前記ヒュームドシリカの総量が、70〜80%の重量パーセント濃度であることを特徴とする請求項3記載の不燃性断熱材。
  5. 前記硝子性単体中空ビーズの総量に対して、前記ヒュームドシリカの総量が、1〜5%の重量パーセント濃度であり、前記硝子性単体中空ビーズと前記ヒュームドシリカの混合物の熱伝導率が、前記硝子性単体中空ビーズの熱伝導率よりも低く、かつ前記ヒュームドシリカの熱伝導率よりも低いことを特徴とする請求項3又は4記載の不燃性断熱材。
  6. 前記硝子性単体中空ビーズは直径10μm以上40μm以下であり、前記ヒュームドシリカは直径50nm以下であることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の不燃性断熱材。
  7. バインダーとしてケイ酸ナトリウムを含み、かつ断熱材を難燃性とする添加剤を含まないことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の不燃性断熱材。
  8. スチレン系及び/またはウレタン系素材の樹脂と炭化水素系の発泡剤とからなる原料ビーズと、二酸化ケイ素からなる直径10μm〜40μmの硝子性単体中空ビーズと、酸水素炎中での四塩化ケイ素の高温加水分解により生成される直径50nm以下のヒュームドシリカとを混合して、発泡させることを特徴とする不燃性断熱材の製造方法。
  9. スチレン系及び/またはウレタン系素材の樹脂と炭化水素系の発泡剤とからなる原料ビーズを1.5mm〜2mmに一次発泡させた後に、前記原料ビーズと、二酸化ケイ素からなる直径10μm〜40μmの硝子性単体中空ビーズと、酸水素炎中での四塩化ケイ素の高温加水分解により生成される直径50nm以下のヒュームドシリカとを金型に充填し加熱することで、前記原料ビーズと前記硝子性単体中空ビーズと前記ヒュームドシリカを含む混合物を5mm〜7mmに二次発泡させて成形することを特徴とする不燃性断熱材の製造方法。
  10. 前記硝子性単体中空ビーズと前記ヒュームドシリカの混合率を調節して、前記硝子性単体中空ビーズと前記ヒュームドシリカの混合物の熱伝導率を、前記硝子性単体中空ビーズの熱伝導率及び前記ヒュームドシリカの熱伝導率よりも低くすることを特徴とする請求項8又は9記載の不燃性断熱材の製造方法。


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