JP2019074051A - 排気ガス吸引流力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関を備えた各種機器に接続可能な排気ガス吸引流力装置として、最適の成果を得ることのできるように好適なパラメータを設定した排気ガス吸引流力装置を提供すること。【解決手段】排気ガス吸引流力装置10は、全体として筒状構造の装置本体20と、排気ガス流入側から流入する排気ガス流を加速して排気ガス流出側に流出することで負圧を発生させる、全体として筒状構造の負圧発生部30と、負圧発生部30により加速された排気ガス流を大気放出するために、装置本体20の排気ガス流出側に設けられた、全体として管状構造の高速流受領管50とを備え、負圧発生部30の排気ガス流出側の断面積S2は、排気ガス流入側の断面積S1の実質的に1/4に設定され、高速流受領管50の断面積S3及び長さLは、負圧発生部30の排気ガス流出側から加速されて流出される排気ガス流の外周面ELが高速流受領管50の内面に当接するように設定される。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の排気系の末端に接続され、排気ガス流を加速して大気放出する排気ガス吸引流力装置に関するものである。
自動車用エンジンに代表される内燃機関において、排気系は燃焼によって生じた排気ガスを大気に放出するに止まらず、排気ガスの成分調整や排気音の低減を行う重要な役割を負っている。特に、近年の排気ガス浄化に関する法整備の進行に伴い、排気系が複雑化し背圧の増大する傾向が続いている。このため、上記の傾向を改善するため、排気ガスを高速化して大気放出する技術が開発されている。
例えば、特開平6−173634号は排気系にバイパス路を設け、排気ガス流速を高めて背圧を減少させることで掃気を促進する発明であり、特開平7−233722号は排気管に排気ガスを取り出してまた管流させる管流管を設け、熱害の問題解決を図った発明であり、特開平8−326547号は排気ガス流を加速して負圧を発生させる加速部を上下2段に設けた、高度の負圧吸引エネルギーを発生させる発明である。また、特開平9−170432号は排気ガスを高速で大気放出する際に排気ガス流の流束を絞る絞り部を設け、高速排出の確実化を図った発明であり、特開平10−331631号はエンジンの排気量の或る程度の変化に対応するように融通性を持たせた発明であり、特開2001−98924号は早期促進効果を有するマフラーについて小型化を目的とした発明である。
上記したような従来技術が開発される中で新たな課題も明確になり、その代表的なものは、例えば、エンジン排気量等の変化に対応する柔軟性であり、それが十分でない場合には排気量の大小によって何種類もの製品を用意しなければならないことになる。また、他の課題は装置の小型化であり、大型であればあるほど自動車に装着しにくくなり、排気管にかかる荷重負担も増すことになる。このような経緯を経て、特開2011−153574号の発明が開発されている。
このような一連の発明から成るシステムは、実際には顕著な効果が得られるにも拘らず技術的解明が必ずしも進んでいるとは言えない側面がある。そのため、上記したようなシステムを実際に各種エンジンに適用して最適の成果を得るには、例えば種々の実験や相応の経験を経て、上記したシステムに必要な各種パラメータ(構成部品のサイズ等)を好適に設定する必要がある。
特開平6−173634号 特開平7−233722号 特開平8−326547号 特開平9−170432号 特開平10−331631号 特開2001−98924号 特開2011−153574号
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その課題は、内燃機関を備えた各種機器に接続可能な排気ガス吸引流力装置として、最適の成果を得ることのできるように好適なパラメータを設定した排気ガス吸引流力装置を提供することである。
上記の課題を解決するため、本発明は、内燃機関の排気系の末端に接続され、排気ガス流を加速して大気放出する排気ガス吸引流力装置であって、一端を、排気系の末端から排出される排気ガス流を受け入れる排気ガス流入側とし、他端を、排気ガス流を大気放出する排気ガス流出側とした、全体として筒状構造の装置本体と、排気ガス流入側から流入する排気ガス流を加速して排気ガス流出側に流出することで負圧を発生させる、全体として筒状構造の負圧発生部と、負圧発生部により加速された排気ガス流を大気放出するために、装置本体の排気ガス流出側に設けられた、全体として管状構造の高速流受領管とを備え、負圧発生部の排気ガス流出側の断面積は、負圧発生部の排気ガス流入側の断面積の実質的に1/4に設定され、高速流受領管の断面積及び長さは、負圧発生部の排気ガス流出側から加速されて流出される排気ガス流の外周面が高速流受領管の内面に当接するように設定される、ことを特徴とした。なお、本発明において「負圧」とは基準となる圧力を下回る圧力という程の意味で、例えば、排気系を流れる排気ガス流の圧力は基準となる一つの圧力である。
また、上記した発明において、負圧発生部の排気ガス流出側の断面積をS(cm)とし、内燃機関の排気量をQ(cc)としたとき、断面積Sと排気量Qは以下の関係式によって設定され、
S=βQ/1000
ここで、βは内燃機関が自然吸気エンジンの場合の係数であり、排気量Qが500cc以上2,000cc未満のときには、3.0≦β≦6.9であり、排気量Qが2,000cc以上15,000cc未満のときには、2.1≦β≦2.7であり、排気量Qが15,000cc以上40,000cc未満のときには、1.1≦β≦1.9であり、内燃機関が過給器吸気エンジンの場合には、排気量Qを10〜15%増しで設定する、ことを特徴とするものとしてもよい。
本発明は以上のように構成され、かつ、作用するものであるので、内燃機関を備えた各種機器に接続可能な排気ガス吸引流力装置として、最適の成果を得ることのできるように好適なパラメータを設定した排気ガス吸引流力装置を提供することができる。
本実施形態に係る排気ガス吸引流力装置の一例として内燃機関の排気系の末端に設置した状態を示す説明図である。 排気ガス吸引流力装置の説明図であり、Aは縦断面説明図、Bは図2AにおけるIB−IB線横断面説明図である。 排気ガス吸引流力装置の各種パラメータを説明するための説明図である。 本発明において負圧が伝搬する様子を示す説明図である。 従来のエンジンと本発明のエンジンにおけるオットーサイクルを示す説明図である。
まず、本発明の概要について説明する。従来の内燃機関のエンジン(例えば、自動車用エンジン)は、燃料(ガソリン、軽油、水素など)の燃焼パワーを使って動力に変換するものであった。一方、本発明の排気ガス吸引流力装置は、従来の燃焼パワーを補強するとともに、負圧パワーと大気圧パワーを使ってエンジンを駆動する。このため、本発明の排気ガス吸引流力装置は、従来の内燃機関に接続されることで、従来の内燃機関(第1基本エンジン)を補強するエンジン(第2補強エンジン)として機能させることができるものである。このように、本発明では、従来の第1基本エンジンに第2補強エンジンを追加することで一体となって完成された最大能力のエンジンを構成することができる。
以下、図示の実施形態を参照して本発明について説明する。
図1は本発明に係る排気ガス吸引流力装置10の一例に関するもので、図1に示すように、排気ガス吸引流力装置10は、内燃機関11の排気系の末端に接続される。具体的には、内燃機関11の燃焼室12で生成された排気ガスは、排気管13を通して排出され、その際に、排気管13に設けられた触媒装置14によって浄化される。排気管13には、マフラー15が装備されており、上記した触媒装置14、マフラー15を含む排気管13等が排気系を構成する。
本実施形態では、内燃機関11として4サイクルガソリンエンジンを想定しており、上記排気ガス吸引流力装置10は、その排気管13即ち排気系の末端に設置され、排気系を通過する排気ガス流が排気ガス吸引流力装置10に流入する。
図2Aに詳細に示すように、本実施形態の排気ガス吸引流力装置10は、それぞれ中空な筒状構造を有する、装置本体20、負圧発生部30、排気管接続部40、高速流受領管50を備える。
装置本体20は、排気ガス流の上流側に位置する一端部に設けられた排気管接続部40を介して排気管13の末端に気密的に接続されている。装置本体20は、上記した排気管接続部40が接続される一端を排気系の末端から排出される排気ガス流を受け入れる排気ガス流入側とし、他端を排気ガス流を大気放出する排気ガス流出側としたものである。装置本体20は全体として筒状構造を呈しており、排気ガス流入側の前面部21、中間の筒状部22及び排気ガス流出側の後面部23から成る円筒形状に形成されている。
排気管接続部40は、全体として筒状構造を呈しており、装置本体20と実質的に同心に配置されるように、装置本体20の前面部21において、例えば溶接により接合されている。なお、接合方法は、溶接によるものだけでもよいし、ネジ接続やそれらの併用も可能である。このような装置本体20は耐熱性金属を用いて、任意の加工方法、例えば板金加工法、深絞り法、ダイキャスト法等により製造される。
このような装置本体20の内部には、負圧発生部30が設けられている。負圧発生部30は、排気ガス流入側から流入する排気ガス流(E)のうちの主として中央部の流れ(E1)を加速するために設けられる。負圧発生部30は、装置本体20と概ね同心に設けられた中空な筒状構造であるが、排気ガス流入側よりも排気ガス流出側の断面積が絞られた(小さくなった)形状となっている。具体的には、負圧発生部30は、横断面積が最大の筒部31と、横断面積が最小の絞り管32とから成り、筒部31と絞り管32は、それぞれ実質的に円筒状に構成される。このような負圧発生部30の形状により、排気ガス流入側から負圧発生部30に流入した排気ガス流は、加速されて排気ガス流出側から流出されることになるが、この原理については後に詳述する。また、排気ガス流入側から流入する排気ガス流(E)のうちの主として中央部以外の流れ(E2)を負圧発生部30の外部に流すために、排気管接続部40と負圧発生部30(筒部31)との間には、開口領域33が設けられる。
負圧発生部30は、筒部31において、支持体35を用いて数カ所で装置本体20の筒状部22に溶接等の手段により固定されている。支持体35は、ほぼ十字型に例示されており(図2B参照)、排気ガス流及び走行振動等の外力に対抗して負圧発生部30を固定するために十分な強度を備えた支柱として機能する。それら支持体35の間の空所は、負圧発生部30の外部の排気ガス流が通過する排気ガス吸引領域34であり、筒部31の周囲を経由しその後方に形成されている負圧空間(後述する負圧領域V)に通じている。
上記負圧発生部30によって加速された排気ガス流を大気放出するために、装置本体20の排気ガス流出側に高速流受領管50が設けられている。高速流受領管50は、全体として筒状構造を呈しており、装置本体20と実質的に同心に配置されるように、装置本体20の後面部23において、例えば溶接により接合されている。また、本実施形態では、この高速流受領管50の断面積及び長さが適切に設定されているが、その詳細については後述する。
上記した排気ガス吸引流力装置10において、排気系の末端から排出される排気ガス流Eが、排気管接続部40を介して装置本体20内部に流入し、排気ガス流Eのうちの主として中央部の流れE1が、負圧発生部30の筒部31を通過した後に絞り管32を通過することで一気に加速され高速の流れとなる。この加速に伴って絞り管32の周囲の高速流受領管50との間の領域(図2Aのあみ線で示した領域)に、強力な負圧領域Vが形成される。
一方、排気ガス流Eのうちの主として中央部以外の流れE2は、開口領域33から負圧発生部30の外部に流出するが、この流れは上記した強力な負圧領域Vに吸引されて高速の吸引流E3となり、負圧発生部30の下流において中央部の流れE1と合流して、高速流受領管50内で高速流E4となって大気放出される。
ここで、上記した排気ガス吸引流力装置10において排気ガス流の加速が実現される原理について説明する。本実施形態の排気ガス吸引流力装置10は、排気ガスを排気ガス吸引流力装置10内に導入したのちに、第1の経路(主として中央部の流れE1)と、第2の経路(主として中央部以外の流れE2)に分岐する。
第1の経路では、上流側よりも下流側の方が断面積が小さい形状を有する負圧発生部30を通過することにより排気ガスの単位体積流速が高められ、断面積が小さい排出口部分(絞り管32)に負圧(負圧領域V)が発生するが、これは以下の理由による。すなわち、周知のように、流体の流れる断面積と流体の速度は反比例する。例えば、流体の流れる断面の直径を半分にすると、断面積は4分の1になるため、流体の速度は4倍になり、流体のエネルギーは、流体の速度の2乗に比例するので16倍になる。流体におけるエネルギー保存則に相当するベルヌーイの定理によれば、変化の前後において、流体のエネルギーと圧力の和は等しい。このため、流体のエネルギーが増加すると、その分だけ流速方向と垂直な方向に負圧が生じることになる。すなわち、排気ガスのうち第1の経路を流れる排気ガス(主として中央部の流れE1)が下流側に断面積が小さくなる負圧発生部30を通過すると断面積が減少することにより流速が増加し、流体のエネルギーが増加することによって負圧(負圧領域V)が生じる。
第2の経路は、第1の経路から分岐された経路であるが、第2の経路を流れる排気ガス(主として中央部以外の流れE2)が上記した負圧(負圧領域V)に吸引されることにより高速の吸引流(吸引流E3)となり、第1の経路に合流する(E4となる)。これにより、排気ガス吸引流力装置10に導入された排気ガス(第1の経路と第2の経路に分岐された排気ガス流)は全体として排出が促進される(排気ガス流が加速される)こととなる。
また、本発明の排気ガス吸引流力装置10は、従来の内燃機関(第1基本エンジン)を補強するエンジン(第2補強エンジン)として機能させることができる。以下、図4、図5を用いて具体的に説明する。
図4は、従来の内燃機関11(第1基本エンジン)に本発明の排気ガス吸引流力装置10を設置したときに負圧が伝播する様子を説明する図である。なお、図4では、排気ガス吸引流力装置10を簡易化して図示し、その他の排気系の構成の図示を省略している。
周知のように、ベルヌーイの定理によれば、変化の前後において、流体のエネルギーと圧力の和は等しいことから、流体(排気ガス流)の流速の運動エネルギーと流速方向と垂直方向に発生する負圧(図4の実線の矢印で示す壁面からの負圧)の和は変化しない(ゼロである)。このため、排気ガス流の流速の運動エネルギーと壁面からの負圧はセットで生じることになる。また、一旦、壁面に生じた流速は慣性の法則により存在し続けようとする。したがって、流速と負圧のセットは壁面に沿って遅滞なく内燃機関11(第1基本エンジン)の排気バブルまで伝搬し、図4に示すように排気バルブが空いた状態では、内燃機関11のシリンダ内部まで、負圧が伝搬することになる。
図5は、オットーサイクルのPV線図と呼ばれるもので、4サイクルエンジンの性能を表す図である。図5(A)は、従来のエンジン(すなわち、本発明の排気ガス吸引流力装置10を備えない内燃機関)のPV線図を示し、図5(B)は、本発明のエンジン(すなわち、本発明の排気ガス吸引流力装置10を備える内燃機関)のPV線図を示す。
従来のエンジンでは、図5(A)に示すように、吸気と排気の行程はエンジンの動力に寄与せず、むしろ損失になるためポンプ損失と呼ばれている。具体的には、図5(A)に示すように、(1)吸気及び(4)排気が抵抗となり、エンジンの動力(パワー)を奪うことになる。
一方、本発明のエンジンでは、図4に示すように、排気の行程(排気バルブが空いた状態)において、シリンダ内の負圧(図4の実線の矢印)とシリンダ外の大気圧(図4の点線の矢印)の両方が作用することにより、ともにピストンを押し上げる方向に力が加えられる。このため、図5(B)に示すように、(1)吸気及び(4)排気によって、エンジンの動力(パワー)に大きく寄与することができる。
また、従来のエンジンでは排気行程で10%程度の残留ガスがシリンダ内に残ることが多い。そして、この残留ガスによって比熱比が小さくなり、燃焼時の温度上昇が抑えられることで燃焼パワーが減少する(図5(A)参照)。一方、本発明のエンジンでは、負圧によってピストン内の残留ガスをすべて掃気するとともに、オーバーラップして開いた吸気バルブから新鮮な空気(酸素)を強制吸引することができるため、シリンダ内の酸素量が増え、燃焼パワーを増大させることができる(図5(B)参照)。そして、負圧の大きさは排気ガスの流速に依存し、排気ガスの流速はエンジンの回転数に比例する。このため、本発明のエンジンは、回転数に応じたトルクを得ることができる。
以上のことから、本発明の排気ガス吸引流力装置10は、従来の内燃機関(第1基本エンジン)を補強するエンジン(第2補強エンジン)として機能させることができ、従来の内燃機関と一体となって最大能力のエンジンを構成することができる。
次に、上記した排気ガス吸引流力装置10の好適な実施形態における各種パラメータについて図3を参照して説明する。上記した排気ガス吸引流力装置10においては、図3に示すように、負圧発生部30の排気ガス流入側の断面積(すなわち、筒部31の断面積)である流入面積S1と、負圧発生部30の排気ガス流出側の断面積(すなわち、絞り管32の断面積)である流出断面積S2との関係が重要となる。また、負圧発生部30により加速された排気ガス流が排出される際に通過する高速流受領管50の断面積である排出口面積S3と、高速流受領管50の長さLのパラメータ設定も重要となる。
具体的には、好適な実施形態においては、排気ガス吸引流力装置10において、流出断面積S2の大きさは、流入断面積S1の大きさの実質的に1/4に設定される。例えば、流入断面積S1の大きさに対する流出断面積S2の大きさの割合(以下、絞り比という)を1/3にすると、負圧発生部30の通過前後において排気ガス流の流速は3倍(流体エネルギーは9倍)となり、絞り比を1/4にすると、負圧発生部30の通過前後において排気ガス流の流速は4倍(流体エネルギーは16倍)となり、絞り比を1/5にすると、負圧発生部30の通過前後において排気ガス流の流速は5倍(流体エネルギーは25倍)となる。このように、絞り比の分母を大きくする(つまり、絞りを強くする)ほど排気ガス流の流速が速くなり、より大きな負圧を発生させることが可能となるが、実験的には、絞り比を1/4程度にすることが、バランス的に好ましいことが分かっている。
また、高速流受領管50の排出口面積S3及びその長さLは、非常に重要なパラメータであり、負圧発生部30の排気ガス流出側(つまり、絞り管32の流出断面積S2で示される領域)から流出する加速された排気ガスの高速流によって、高速流受領管50の出口(排気ガス流出側の開口部分)に蓋ができるように設定することが好ましい。このように設定すると、高速流受領管50の出口から外部の大気の逆流を防止することができ、負圧の低減または消失を防止することができる。例えば、高速流受領管50の長さLが短すぎると、外部の大気が逆流し負圧が低減または消失され、反対に長さLが長すぎると抵抗になり好ましくない。このため、高速流受領管50の排出口面積S3及びその長さLは、負圧発生部30の排気ガス流出側から加速されて流出される排気ガス流の外周面ELが高速流受領管50の内面に当接するように設定されることが好ましい。
また、排気ガスの流量は内燃機関(エンジン)の排気量と回転数に比例する。このため、負圧発生部30の排気ガス流出側の流出断面積S2(cm)は、排気量Q(cc)との関係において次式で表すことができる。
S2=βQ/1000・・・(A)
ここで、上式(A)におけるβは、内燃機関が自然吸気エンジンの場合の係数であり、排気量Q(cc)の範囲に応じて設定される。具体的には、排気量Qが500cc以上2,000cc未満のときには、3.0≦β≦6.9に設定され、排気量Qが2,000cc以上15,000cc未満のときには、2.1≦β≦2.7に設定され、排気量Qが15,000cc以上40,000cc未満のときには、1.1≦β≦1.9に設定される。
なお、内燃機関が過給器吸気エンジンの場合には、排気量Qを10〜15%増しで設定することで、係数βが設定される。
このように、本実施形態の排気ガス吸引流力装置10では、上記した計算式(A)によって流出断面積S2が設定され、流出断面積S2の大きさが、流入断面積S1の大きさの実質的に1/4に設定されるように、流入断面積S1の大きさが設定される。
以上のように、本実施形態の排気ガス吸引流力装置10によれば、内燃機関の運転環境や排気量等に応じて、排気ガス流の加速度合を適切に調節できるようになる。本発明の実施に当たっては、排気量等の条件に相応した排気ガス吸引流力装置10を適用することが重要であるので、大小サイズの異なる装置を用意するものとする。本発明に係る排気ガス吸引流力装置10は、上記したガソリンエンジンやディーゼルエンジンに代表される車両用の内燃機関に適用することができるものであるが対象がこれらに限られるわけではなく、機関内部での燃料の燃焼により生じる排気ガスが熱力学的流体として働く内燃機関であれば適用可能であって、例えばガスタービンエンジン等に適用することも可能である。
なお、上記した実施形態において、負圧発生部30は、排気ガス流入側と排気ガス流出側でその断面積が段階的に(不連続に)変化するものとしたが、連続的に変化するものであってもよい。具体的には、負圧発生部30は、その断面積が連続的に変化するテーパー筒状に形成されてもよい。
10 排気ガス吸引流力装置
11 内燃機関
13 排気管
20 装置本体
21 前面部
22 筒状部
23 後面部
30 負圧発生部
31 筒部
32 絞り管
33 開口領域
34 排気ガス吸引領域
35 支持体
40 排気管接続部
50 高速流受領管

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気系の末端に接続され、排気ガス流を加速して大気放出する排気ガス吸引流力装置であって、
    一端を、排気系の末端から排出される排気ガス流を受け入れる排気ガス流入側とし、他端を、排気ガス流を大気放出する排気ガス流出側とした、全体として筒状構造の装置本体と、
    排気ガス流入側から流入する排気ガス流を加速して排気ガス流出側に流出することで負圧を発生させる、全体として筒状構造の負圧発生部と、
    負圧発生部により加速された排気ガス流を大気放出するために、前記装置本体の排気ガス流出側に設けられた、全体として管状構造の高速流受領管とを備え、
    前記負圧発生部の排気ガス流出側の断面積は、前記負圧発生部の排気ガス流入側の断面積の実質的に1/4に設定され、
    前記高速流受領管の断面積及び長さは、前記負圧発生部の排気ガス流出側から加速されて流出される排気ガス流の外周面が前記高速流受領管の内面に当接するように設定される、
    ことを特徴とする排気ガス吸引流力装置。
  2. 前記負圧発生部の排気ガス流出側の断面積をS(cm)とし、内燃機関の排気量をQ(cc)としたとき、断面積Sと排気量Qは以下の関係式によって設定され、
    S=βQ/1000
    ここで、βは内燃機関が自然吸気エンジンの場合の係数であり、排気量Qが500cc以上2,000cc未満のときには、3.0≦β≦6.9であり、排気量Qが2,000cc以上15,000cc未満のときには、2.1≦β≦2.7であり、排気量Qが15,000cc以上40,000cc未満のときには、1.1≦β≦1.9であり、内燃機関が過給器吸気エンジンの場合には、排気量Qを10〜15%増しであると設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の排気ガス吸引流力装置。
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