JP2019074020A - オゾン添加システム - Google Patents
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Abstract
【課題】オゾンの均質な添加により着火性を向上させつつ、ノッキングを抑制する。【解決手段】このオゾン添加システムは、吸気と燃料とを含む混合気を燃焼させる内燃機関と、吸気にオゾンを混合させるためにオゾンを供給するオゾン供給部と、吸気にノッキング抑制ガスを供給するノッキング抑制ガス供給部と、オゾン供給部およびノッキング抑制ガス供給部の動作を制御する制御部と、を備える。制御部は、吸気中においてオゾンを均質に分布させるとともに、オゾン供給部がオゾンを供給している条件下においてノッキング抑制ガスを供給する。【選択図】図1
Description
この明細書の開示は、内燃機関の吸気にオゾンを添加するオゾン添加システムに関する。
内燃機関における混合気の燃焼は、空気に含まれる酸素と燃焼に含まれる炭化水素との酸化反応である。特許文献1では、低温酸化反応を通常燃焼よりも早期に開始させて着火性能を向上させるために、吸気にオゾンを添加することが提案されている。
オゾンと燃料との反応を促進するためには、オゾン供給後の混合気が所定の温度以上である状態を長時間維持することが望ましい。しかしながら、特許文献1に開示されるように、ノッキングを抑制しつつ混合気の温度を所定値以上に維持するためにオゾンを気筒(シリンダ)の中心付近に成層化させようとすると、オゾンを供給するタイミングに制約が生じる。この制約のため、オゾンによる着火性の向上の効果が制限されてしまう虞がある。
そこで、この明細書の開示は、ノッキングの抑制と着火性の向上の両立が可能なオゾン添加システムを提供することを目的とする。
この明細書の開示は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、開示の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、この明細書に開示されるオゾン添加システムは、吸気と燃料とを含む混合気を燃焼させる内燃機関(10)と、吸気にオゾンを混合させるためにオゾンを供給するオゾン供給部(30)と、吸気にノッキング抑制ガスを供給するノッキング抑制ガス供給部と、オゾン供給部およびノッキング抑制ガス供給部の動作を制御する制御部(40)と、を備え、制御部は、吸気中においてオゾンを均質に分布させるとともに、オゾン供給部がオゾンを供給している条件下においてノッキング抑制ガスを供給する。
これによれば、オゾンの均質な添加により着火性を向上させつつ、ノッキングを抑制することができる。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
最初に、図1〜図3を参照して、本実施形態に係るオゾン添加システムの概略構成について説明する。
最初に、図1〜図3を参照して、本実施形態に係るオゾン添加システムの概略構成について説明する。
図1に示すように、オゾン添加システム100は、車両に組み込まれるシステムであり、内燃機関10と、吸気管20と、オゾン供給部30と、制御部40とを備えている。また、オゾン添加システム100は、インタークーラ50を備えている。そのほか、オゾン添加システム100は、排気管60、ターボチャージャに付随するコンプレッサ62およびタービン64、スロットルバルブ66、エアクリーナ68、触媒70、排気再循環(EGR)の機構に付随するEGRクーラ72およびEGRバルブ74を備えている。本実施形態では、これらの構成要素のうち、EGRの機構がノッキング抑制ガス供給部に相当し、EGRクーラ72、EGRバルブ74、還流管76を含む。また、本実施形態におけるノッキング抑制ガスは、EGRにより還流される還流ガスであり、これは排ガスの一部である。
内燃機関10は、例えばガソリンで駆動するものであり、直噴であるか否かは問わない。またディーゼルエンジンであっても良い。直噴のガソリンエンジンであることを例にすれば、本実施形態における内燃機関10は、図2に示すように、気筒(シリンダ)11と、気筒11内を滑動するピストン12と、吸気管20から気筒11に流れ込む気体の流通を制御する吸気弁13と、気筒11から排気管60へ流れ出る気体の流通を制御する排気弁14と、気筒11内の気体に点火する点火プラグ15と、気筒11内に燃料を噴射するインジェクタ16と、を有している。例えば4ストロークエンジンでは、吸気弁13を開放して吸気するとともにインジェクタ16からガソリン燃料を噴射して混合気とする。その後、ピストン12が下死点から上死点へ近づくにつれて混合気を圧縮する。そして、運転条件に応じて予め設定された所定のタイミングで点火プラグ15による点火を行い気筒11内の気体の膨張によってピストン12が上死点から下死点に向かって運動する。その後、下死点から上死点に戻る段階で排気弁14を開放して気筒11内に残留する気体の排気を行う。
燃料(例えば主成分をオクタンC8H18とするもの)と酸素の混合気が燃焼するとき、通常は混合気の温度が850K程度から酸化反応が開始される。これは燃焼初期に生じる低温酸化反応であり、燃焼は低温酸化反応の時期を経て、主反応である高温酸化反応へ遷移する。一方、混合気にオゾンを添加するシステムにおいては、オゾンが分解されることによって生じる酸素ラジカルの存在によって低温酸化反応を生じやすい状況を気筒11内に作り出すことができる。
吸気管20は、気筒11内に車両外部に存在する空気を取り込むための管材である。図1に示すように、吸気管20には、内燃機関10に近い側から順に、オゾン供給部30、インタークーラ50、スロットルバルブ66、コンプレッサ62、およびエアクリーナ68が配置されている。酸素を含む空気は、車両外部に露出した開口部から吸気管20に吸入されてエアクリーナ68が介されることによって塵埃等が除去される。その後、空気はターボチャージャのコンプレッサ62で圧縮される。内燃機関10に向かう空気の量はスロットルバルブ66により調整されつつインタークーラ50に向かう。コンプレッサ62によって圧縮された空気は温度が上昇するが、インタークーラ50を経ることによって冷却される。その後、オゾン供給部30により空気にオゾンが供給され、内燃機関10における気筒11内にオゾンを有意に含む気体が導入される。
オゾン供給部30は、例えば無声放電方式を採用することができる。無声放電方式では、原料となる酸素ガスあるいは乾燥空気を、誘電体が取り付けられた平行電極間に通し、両電極間で放電を生じさせることでオゾンを生成する。オゾン供給部30は、例えば図3に示すように、オゾン流路31と、エアフィルタ32と、エアポンプ33と、オゾン発生器34と、オゾン供給用バルブ35とを有している。オゾン流路31は原料となるガスを取り込むための開口を一端に有するとともに、他端が吸気管20に接続されている。エアフィルタ32は原料を取り込む開口に最も近い側に配置され、エアクリーナ68と同様に塵埃等を除去する機構である。エアポンプ33は原料となるガスをオゾン発生器34側に送り込む機構である。オゾン発生器34は無声放電方式の放電装置であり、その駆動は制御部40により制御されている。オゾン供給用バルブ35は、オゾン発生器34で発生したオゾンを吸気管20に導入するためのバルブであり、制御部40により制御されている。
また、オゾン発生器34による放電方式については、無声放電方式のうち沿面放電を採用することもできる。沿面放電は、誘電体基板を挟んで放電電極と誘導電極とを設け、放電電極と誘電体との間で放電を生じさせるものである。放電によって生じたオゾンは吸気管20のいずれかの箇所で、あるいは気筒11内において空気に混合される。本実施形態におけるオゾン供給部30は、吸気管20のうち、内燃機関10に接続される直前の位置に配置され、燃焼が混合される前の空気にオゾンを供給している。
インタークーラ50は、コンプレッサ62の圧縮によって上昇した空気を冷却するものである。インタークーラ50は熱交換器であり、例えば水冷式を採用することができる。本実施形態では、インタークーラ50の冷却能力が制御部40によって制御されている。すなわち、制御部40は、ラジエータへ導入される冷却水の流量を調整することでインタークーラ50の冷却能力を制御している。制御部40は、冷却水の流速を速くすることでインタークーラ50を経た後の空気の温度をより低くすることができる。逆に、冷却水の流速を遅くすることでインタークーラ50を経た後の空気の温度をより高くすることができる。すなわち、本実施形態におけるインタークーラ50は、インタークーラ50を経た後の空気の温度を調整可能にされている。
内燃機関10による燃焼反応で残留した排ガスは排気管60を通って車両の外部に放出される。排気管60には、内燃機関10に近い側から、ターボチャージャに付随するタービン64と触媒70が配置されている。タービン64は、排ガスの流れを回転のエネルギーに変換してコンプレッサ62に伝達している。触媒70は、例えば三元触媒であり、白金やパラジウムを含む触媒材料をモノリス担体に塗布あるいは吸着させて形成されている。触媒70は、排ガスに含まれる窒素酸化物、一酸化炭素、炭化水素などを、無害な物質に酸化あるいは還元によって変化させる。
図1に示すオゾン添加システム100は、排気再循環(EGR)の機構を有している。すなわち、オゾン添加システム100は、触媒70を経た後の排ガスを吸気管20側に還流させる機構を有している。本実施形態では、排ガスの流れは排気管60における触媒70の下流側から分岐し、内燃機関10を構成する気筒11内に戻されている。還流する排ガスがノッキング抑制ガスとして作用する。還流管76には、EGRクーラ72とEGRバルブ74とが設けられている。EGRクーラ72は、排ガスを吸気に適する温度に冷却する装置である。EGRバルブ74は、排ガスの還流量を調整するバルブである。
EGRの機構における還流管76と気筒11との具体的な接続について説明する。還流管76は、吸気管20の気筒11との接続点の直前に接続されており、外気とEGRによる還流ガスとを混合できるようになっている。詳しく図示しないが、吸気弁13と排気弁14はそれぞれ2つの弁体を有している。吸気弁13を構成する2つの弁体を同時に開放すれば、気筒11内に導入される気体を均質に分布させることができる。一方で、2つの弁体の開放タイミングをずらすことによって、吸気の流れを気筒11の外周部に沿って流れる、いわゆるスワール流として形成することができる。これにより、ノッキング抑制ガスたる還流ガスを気筒11の外周部に偏在させることができる。
ところで、内燃機関10、ターボチャージャ、スロットルバルブ66、インタークーラ50、オゾン供給部30、EGRクーラ72、EGRバルブ74、その他のオゾン添加システム100を構成する要素の制御は制御部40により実現されている。制御部40は、例えばエンジンECUであり、各種センサ42から得られる情報に基づいて、内燃機関10などの各要素を制御している。具体的には、例えばインジェクタ16による燃料噴射のタイミングを制御し、吸気弁13や排気弁14の開閉を制御し、点火プラグ15による着火のタイミングを制御し、スロットルバルブ66の開度を制御し、インタークーラ50の冷却能力を制御し、EGRクーラ72の冷却能力を制御し、EGRバルブ74の開度を制御している。
制御部40に情報を提供する各種センサ42には、例えば、A/F(空燃比)センサ、エンジン回転数センサ、エンジン負荷センサ、吸気温センサ、吸気O2センサ、吸気圧や気筒内圧やEGRバルブ差圧を検出する各圧力センサ、各部の気体流量を検出するエアフロメータ、クランクセンサ、カムセンサ、冷却水温センサ、EGR温度センサ、吸気湿度センサ、エンジンオイル温センサ、ノックセンサなどがある。各種センサ42には、上記のセンサのほか、種々のセンサを含む。
次に、図4を参照して、本実施形態に係るオゾン添加システム100の制御フローについて説明する。
図4に示すように、まず、ステップS10が実行される。ステップS10は、制御部40に対してオゾン供給の要求がされたか否かを判定するステップである。ステップS10がNO判定となる条件について説明する。ステップS10がNO判定であるとは、車両の状態が、吸気へのオゾンの供給が不要な状態か、あるいはオゾンの供給を禁止すべき状態である。
まず、オゾンの供給が不要である状態とは、オゾンの供給がなくとも良好な燃焼状態を維持できる状態である。具体的には、例えば、着火から気筒11内における発熱量が所定量に至るまでの時間(初期燃焼期間)が所定時間以内である場合、初期燃焼期間のあと気筒11内における発熱量が所定量に至るまでの時間(主燃焼期間)が所定時間以内である場合、燃焼安定性(COV:発熱量のばらつき)が所定のばらつき以内である場合、着火タイミングのばらつきが所定のばらつき以内である場合、気筒11内の圧力のばらつきが所定値以下の場合、クランク角のばらつきが所定値以下の場合、トルクのばらつきが所定値以下の場合、エンジン回転数のばらつきが所定値以下の場合、空燃比(A/F)のばらつきが所定値以下の場合、空燃比が所定値以下の場合、EGR率(吸気に対する排気ガスの還流割合)が所定値以下の場合、エミッション(炭化水素や一酸化炭素、NOxの放出量)が所定値以下の場合などである。
また、オゾンの供給を禁止すべき状態とは、オゾンの供給によって別の問題が発生しうる状態である。具体的には、例えば、吸気弁13が閉じた状態での混合気の温度が所定値以上である場合、4ストロークのうち混合気の圧縮工程開始時における混合気の温度が所定値以上である場合がある。このような状態では、ノッキングが生じる虞があり、オゾン供給による着火性能の向上がノッキングを助長する虞がある。また、ノッキングに関連して、エンジン回転数が高かったり、トルクが大きかったりといった内燃機関10の負荷が高負荷な状態もノッキングの発生の虞があるため、オゾンの供給は好ましくない。また、ノック判定がされた場合も同様である。その他、内燃機関10が停止している状態ではオゾンの供給は禁止すべきである。これは、オゾンは一般に有毒であるため、オゾンを気筒11内に残留させないこと、あるいは残留したオゾンが大気中に漏出することを懸念してのことである。
上記のような条件を満たす場合には、ステップS10はNO判定となり、吸気へのオゾンの供給は行われない。一方、上記のような条件を満たさない場合には、ステップS10はYES判定となり、ステップS11に進む。
ステップS11は、制御部40がオゾン供給量を決定するとともに、オゾンの供給を開始するステップである。制御部40は各種センサ42から得られる情報に基づいてオゾンの供給量を決定する。具体的には、例えば、オゾンは、エンジン回転数が低いほど、内燃機関10の負荷が小さいほど、エンジン水温が低いほど、その供給量を大きくする。ここで、内燃機関10の負荷が小さい状態とは、気筒11内の気体の流動が緩やか、すなわち気体の流量が小さく、気筒11内における撹拌がされにくい状態であり、燃料と酸素ラジカルとの接触確率が小さい状態である。このため、オゾンの供給量を増加させて燃料と酸素ラジカルとの接触確率を大きくすることが好ましいのである。
また、EGR率が高いほど、空燃比が高いほど、オゾンの供給量を大きくする。EGR率が高い状態、あるいは空燃比が高い状態とは、燃料に対する気体の割合であるG/F比(ガス燃料比)が高い状態であり、吸気に含まれる酸素濃度が相対的に小さくなることから、燃料と酸素ラジカルとの接触確率が小さくなる。よって、このような状態ではオゾンの供給量を増加させて燃料と酸素ラジカルとの接触確率を大きくすることが好ましいのである。
また、気筒11内の圧力のばらつきが大きいほど、クランク角のばらつきが大きいほど、トルクのばらつきが大きいほど、エンジン回転数のばらつきが大きいほど、空燃比のばらつきが大きいほど、吸気の湿度が高いほど、オゾンの供給量を大きくする。また、冷間始動から所定の時間が経過するまではオゾンの供給量を一時的に増加させることが好ましい。
次いで、制御部40は、オゾン供給部30に指令してオゾンの供給を開始する。例えばオゾン供給部30における平行電極に通電して放電を生じさせつつ、原料ガスを導入してオゾンを発生させる。そして、吸気管20との接続箇所に形成されたオゾン供給用のバルブを開放して吸気管20内にオゾンを供給する。オゾンの供給量の調整は、原料となる原料ガスの供給量の増減、あるいは放電量の増減で行うことができる。なお、オゾンの供給においては、オゾンが気筒11内に均質に分布するように、気筒11内へ導入する際の経路、流速、流量などを制御しつつ供給する。
制御部40は、上記のように各種センサ42から得られる情報に基づいてオゾンの供給量の決定およびオゾンの供給開始を指示し、次いでステップS12に進む。
ステップS12は、制御部40が、内燃機関10の点火モードが火花点火モードか否かを判定するステップである。内燃機関10の点火モードが火花点火モードである場合には、ステップS12はYES判定となり、ステップS12に進む。点火モードが火花点火モード以外の場合にはNO判定となり、この制御フローは終了する。すなわち、吸気にはオゾンのみが混合され、ノッキング抑制ガス(本実施形態ではEGRの機構により還流する排ガス)の、気筒11への供給は実施されない。
なお、火花点火モード以外の点火モードには、例えば圧縮自着火モードがある。圧縮自着火モードは、混合気の着火に点火プラグ15による火花を用いず、断熱圧縮により混合気の温度を着火温度に到達させて燃焼を開始させるモードである。本実施形態におけるオゾン添加システム100は、火花点火による着火を行う火花点火モードにおいて、意図しない燃焼により発生するノッキングを抑制することを目的にノッキング抑制ガスを導入するものである。よって、火花点火モード以外の点火モードにおいてはノッキング抑制ガスの導入は実施しないものとして以下記載する。
ステップS12がYES判定とされたときには、次いでステップS13が実行される。ステップS13は、制御部40がノッキング抑制の要求があるか否かを判定するステップである。ノッキング抑制の要求の有無は、内燃機関10の状態、ひいては気筒11内の状態に依存する。すなわち、内燃機関10および燃焼に関連する要素がノッキングの生じやすい条件にある場合には、ノッキング抑制が要求される。
具体的には、例えば、エンジン回転数やトルクなどのエンジン負荷が所定値以上のとき、内燃機関10の冷却水の温度が所定値以上のとき、吸気温度が所定値以上のとき、吸気の湿度が所定値以下のとき、実圧縮比(動的圧縮比)が所定値以上のとき、にはノッキングの抑制が要求され、ステップS13はYES判定となる。なお、上記複数の条件のうち、ただひとつの条件を満たしただけでノッキングの抑制を要求しても良いし、2つ以上の条件を満たしたときにノッキングの抑制を要求しても良い。
また、ノックセンサを備える場合には、実際にノッキングが検出されることを以ってノッキングの抑制を要求しても良い。この場合のノッキングの抑制要求については、例えばノックセンサにより検出されるノッキングの発生頻度が所定の閾値以上のときにノッキング抑制の要求を発出するように構成すると良い。
さらに、例えば、内燃機関10の動作のうち、吸気の工程において、排気弁14を開放することで排ガスを気筒11内に還流する内部EGRを採用する場合、内部EGRに起因して残留するガスの量が多いほど気筒11内が高温になりノッキングが発生しやすい。このため、残留ガスの量が所定量以上のときにノッキングの抑制を要求するようにしても良い。
ノッキングの抑制が不要であると判断される場合にはステップS13がNO判定となり、この制御フローは終了する。一方、ノッキングの抑制が要求された場合にはステップS13がYES判定となり、ステップS14に進む。
ステップS14は、ノッキング抑制ガスの供給量、本実施形態ではEGRによる排ガスの還流量、を制御部40が決定するステップである。ノッキング抑制ガスは、例えば、エンジン回転数やトルクなどのエンジン負荷が大きいほど、内燃機関10の冷却水の温度が高いほど、吸気温度が高いほど、吸気の湿度が低いほど、実圧縮比が高いほど、その供給量を多くするように制御される。また、ノックセンサを備える場合には、ノッキングの発生頻度が高いほどノッキング抑制ガスの供給量を多くする。
本実施形態におけるノッキング抑制ガスはEGRによって還流する一部の排ガスであり、その供給量の調整はEGRバルブ74により行われる。EGRバルブ74を開放側に制御するほどノッキング抑制ガスの供給量を多くすることができる。
次に、ステップS15が実行される。ステップS15は、制御部40がノッキング抑制ガス供給部を制御してノッキング抑制ガスを供給するステップである。本実施形態では、EGRの機構がノッキング抑制ガス供給部に相当し、制御部40が制御する具体的な対象はEGRバルブ74である。ステップS14により決定されたノッキング抑制ガスの供給量に対応する開度だけEGRバルブ74を開放して排ガスを気筒11内に還流させる。
以上の動作フローにより、気筒11内にオゾンとともにノッキング抑制ガスを供給することができる。
次に、本実施形態に係るオゾン添加システム100を採用することによる作用効果について説明する。
燃料と酸素の混合気が燃焼するとき、通常は混合気の温度が850K程度から酸化反応が開始される。これは燃焼初期に生じる低温酸化反応であり、燃焼は低温酸化反応の時期を経て、主反応である高温酸化反応へ遷移する。一方、混合気にオゾンを添加するシステムにおいては、オゾンが分解されることによって生じる酸素ラジカルの存在によって低温酸化反応を生じやすい状況を気筒11内に作り出すことができる。
一方、気筒11内の燃焼による混合気の膨張で未燃焼のラジカル成分等が気筒11の外周部に飛散する。これらのラジカル成分は点火プラグ15による火花による燃焼とは異なる機構で意図しない燃焼を生じることがあり、これがノッキングの一因とされる。
これに対して、本実施形態に係るオゾン添加システム100は、気筒11内のオゾンを均質に分布させて着火性を向上させた条件下において、二酸化炭素や窒素、水蒸気などを含有するために不燃性且つ拡散しにくい(分子量が空気に較べて大きい)性質を有する排ガスを、ノッキング抑制ガスとして気筒11内部における外周部に偏在させる。これにより、気筒11の外周部においてラジカルの意図しない燃焼反応を抑制でき、ノッキングの発生を抑制することができる。
本実施形態では、スワール流を発生させることでノッキング抑制ガスを気筒11の外周部に偏在させることを実現している。スワール流の発生方法について、本実施形態では、EGRによる還流を、気筒11の内壁面に沿った流れを形成できる導入路を介して供給する方法を採っているが、スワール流を生じさせることのできる方法を採用するのであれば、導入路などの形状については限定するものではないし、さらに言えば、ノッキング抑制ガスとして気筒11内部における外周部に偏在させることが可能であれば、スワール流によって実現する方法に限定しない。
また、ノッキング抑制ガスとして気筒11内部における外周部に偏在させることが可能であれば、新気の導入、オゾンの供給、ノッキング抑制ガスの供給の順序は問わない。
(第2実施形態)
第1実施形態では、ノッキング抑制ガスとしてEGRの機構を用いた排ガスを採用する例について説明したが、ノッキング抑制ガスとして、水素を採用することもできる。
第1実施形態では、ノッキング抑制ガスとしてEGRの機構を用いた排ガスを採用する例について説明したが、ノッキング抑制ガスとして、水素を採用することもできる。
図5に示すように、本実施形態におけるオゾン添加システム110は、吸気管20に水素導入器80が設けられている。また、第1実施形態におけるオゾン添加システム100と異なる点として、EGRにおける還流管76が、内燃機関10に直接接続されることなく、内燃機関10に入力される前の吸気管20に接続されている。本実施形態では還流管76がオゾン供給部30よりも下流側に接続されているが、この例に限定されず、還流管76の接続先は吸気管20のいずれかの場所であれば良い。
水素導入器80は、例えば水素を封入したボンベ、および、水素の供給量を調整するバルブを含むように構成されている。水素はオゾンとともに吸気に混合されて気筒11内で均質に分布するように導入される。
ところで、SAE TECHNICAL PAPER SERIES, 2004-01-1851(Shinagawaら)の報告によれば、水素の火炎伝播速度は、ガソリンの30cm/sに対して270cm/sと速い。つまり、例えば気筒11の中央付近で点火プラグ15による発火が開始されたとすると、ガソリンと酸素との混合気の場合に較べて、混合気に水素が混合されている場合のほうが、気筒11内部の外周部への火炎の伝播が早いことになる。
上記したように、ノッキングの一因には、気筒11の外周部に飛散するラジカルが、点火プラグ15による点火とは異なる機構(例えば自着火)で意図せずに燃焼を開始することがある。これに対して、本実施形態のオゾン添加システム110は、気筒11に吸気される気体にオゾンとともに水素を均質に混合させる。水素が混合されていることにより、点火後の火炎伝播速度が、気筒11の外周部に向かうラジカルの飛散速度と同等となり、ガソリンと吸気のみの混合気に較べてノッキングを抑制することができる。
また、水素は、ガソリンに較べて自着火温度が高いため、気筒11の外周部における、点火プラグ15によらない自着火を抑制することができ、ノッキングを抑制することができる。
本実施形態における水素はノッキング抑制ガスに相当し、水素導入器80がノッキング抑制ガス供給部に相当する。
(変形例1)
上記した実施形態では、水素を吸気管20に直接導入する例について説明したが、EGRの機構を利用して水素を発生させることもできる。変形例1に係るオゾン添加システム120は、図6に示すように、還流管76における、排気管60から分岐した直後に、改質触媒81と、燃料供給部82とを有している。本実施形態では、水素がノッキング抑制ガスに相当し、改質触媒81および燃料供給部82を含むEGR機構がノッキング抑制ガス供給部に相当する。
上記した実施形態では、水素を吸気管20に直接導入する例について説明したが、EGRの機構を利用して水素を発生させることもできる。変形例1に係るオゾン添加システム120は、図6に示すように、還流管76における、排気管60から分岐した直後に、改質触媒81と、燃料供給部82とを有している。本実施形態では、水素がノッキング抑制ガスに相当し、改質触媒81および燃料供給部82を含むEGR機構がノッキング抑制ガス供給部に相当する。
このオゾン添加システム120では、排ガスに含まれる水分子と、燃焼に含まれる炭化水素とが改質触媒81を介して反応し、水素を生じる。水素の発生量(ノッキング抑制ガスの供給量)は、燃焼供給部82から供給される燃焼の量で調整することができる。生じた水素は、EGR機構の還流に沿って吸気管20に導かれ、内燃機関10を構成する気筒11に導入される。水素によるノッキング抑制の作用および効果は上記のとおりである。
なお、改質触媒81は一般的に使用される触媒を利用でき、例えば白金やロジウムを含む触媒や、その他、炭化水素と水から水素を発生させる触媒を利用可能である。
(第3実施形態)
第1実施形態では、ノッキング抑制ガスとしてEGRの機構を用いた排ガスを採用する例について説明し、第2実施形態ではノッキング抑制ガスとして水素を採用する例を説明したが、ノッキング抑制ガスの成分として、水を採用することもできる。
第1実施形態では、ノッキング抑制ガスとしてEGRの機構を用いた排ガスを採用する例について説明し、第2実施形態ではノッキング抑制ガスとして水素を採用する例を説明したが、ノッキング抑制ガスの成分として、水を採用することもできる。
図7に示すように、本実施形態におけるオゾン添加システム130は、吸気管20に水噴霧器90が設けられている。また、第1実施形態におけるオゾン添加システム100と異なる点として、EGRにおける還流管76が、内燃機関10に直接接続されることなく、内燃機関10に入力される前の吸気管20に接続されている。本実施形態では還流管76がオゾン供給部30よりも下流側に接続されているが、この例に限定されず、還流管76の接続先は吸気管20のいずれかの場所であれば良い。
水噴霧器90は、例えば液体の水を封入したボンベ、および、液体の水を霧状に噴霧するヘッドを含むように構成されている。噴霧された水が有する気化潜熱のために、気筒11における過熱を抑制することができる。このため、未燃焼燃料の点火プラグ15によって着火された火炎から伝播される熱以外による着火を抑制することができる。よって、ノッキングの発生を抑制することができる。
本実施形態における水はノッキング抑制ガスに相当し、水噴霧器90がノッキング抑制ガス供給部に相当する。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態について説明したが、上記した実施形態になんら制限されることなく、この明細書に開示する主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
以上、好ましい実施形態について説明したが、上記した実施形態になんら制限されることなく、この明細書に開示する主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
例えば、ノッキング抑制ガスとして、EGRによる排ガスとともに、水素を同時に導入しても良いし、さらに液体の水を混合しても良い。
また、上記した各実施形態では、内燃機関10として、直噴方式のガソリンエンジンを採用し、点火プラグ15を用いた火花点火を行う例を示したが、吸気にオゾンを供給するオゾン供給部30を備えていればこの例に限定されるものではない。
吸気の方式としては、上記した実施形態のようなターボチャージャを用いた過給方式でも良いし、自然吸気方式でも良い。
EGRのシステムとしては、排気管60と吸気管20との間において、還流管76がどの位置に接続されていても良い。例えばLPL(低圧ループ)方式と、HPL(高圧ループ)方式のいずれであっても良い。また、EGRクーラ72とEGRバルブ74との位置関係は、還流に対していずれが上流であっても良いし、下流であっても良い。
また、気筒11内の気体の撹拌方式についてもその種類を問わない。例えば、TCV(タンブルコントロールバルブ)を用いた制御を行っても良いし、SCV(スワールコントロールバルブ)を用いた制御を行っても良いし、VVL(可変バルブリフト)を用いた制御を行っても良いし、複数の気筒11を有する内燃機関において気筒ごとに吸気弁13の制御を独立に行うような態様であっても良い。
10…内燃機関,20…吸気管,30…オゾン供給部,40…制御部,50…インタークーラ,60…排気管,70…触媒
Claims (10)
- 吸気と燃料とを含む混合気を燃焼させる内燃機関(10)と、
前記吸気にオゾンを混合させるために前記オゾンを供給するオゾン供給部(30)と、
前記吸気にノッキング抑制ガスを供給するノッキング抑制ガス供給部と、
前記オゾン供給部および前記ノッキング抑制ガス供給部の動作を制御する制御部(40)と、を備え、
前記制御部は、前記吸気中において前記オゾンを均質に分布させるとともに、前記オゾン供給部が前記オゾンを供給している条件下において前記ノッキング抑制ガスを供給する、オゾン添加システム。 - さらに、排ガスの一部を前記吸気に混合する排気再循環機構を備え、
前記制御部は、前記排気再循環機構により還流する還流ガスを前記ノッキング抑制ガスとして前記吸気に混合する、請求項1に記載のオゾン添加システム。 - 前記内燃機関は前記燃料の燃焼室として気筒(11)を有し、
前記制御部は、前記還流ガスを前記気筒の外周部に偏在するように供給する、請求項2に記載のオゾン添加システム。 - 前記制御部は、前記還流ガスの供給において、前記気筒内にスワール流を生じさせることにより、前記還流ガスを前記気筒の外周部に偏在するように供給する、請求項3に記載のオゾン添加システム。
- 前記ノッキング抑制ガスは水素である、請求項1に記載のオゾン添加システム。
- 前記制御部は、前記吸気中において、前記ノッキング抑制ガスとしての水素を均質に分布させる、請求項5に記載のオゾン添加システム。
- 前記ノッキング抑制ガスは液体の水である、請求項1に記載のオゾン添加システム。
- 前記制御部は、前記吸気中において、前記ノッキング抑制ガスとしての液体の水を均質に分布させる、請求項5に記載のオゾン添加システム。
- 前記内燃機関の状態を検出するセンサをさらに備え、
前記制御部は、前記内燃機関の状態が、ノッキングが発生しやすい所定の条件下にあるとき、前記オゾンの供給とともに、前記ノッキング抑制ガスの供給を実行する、請求項1〜8のいずれか1項に記載のオゾン添加システム。 - ノッキングの発生を検出するノックセンサをさらに備え、
ノッキングの発生頻度が所定の閾値以上のとき、前記オゾンの供給とともに、前記ノッキング抑制ガスの供給を実行する、請求項1〜9のいずれか1項に記載のオゾン添加システム。
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JP2017200415A JP2019074020A (ja) | 2017-10-16 | 2017-10-16 | オゾン添加システム |
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- 2017-10-16 JP JP2017200415A patent/JP2019074020A/ja active Pending
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