JP2019073996A - エンジンの始動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】膨張行程にある気筒に対して燃料噴射と点火とを行うことによるエンジンの自動再始動が行える機会を増大させる。【解決手段】膨張行程にある気筒に対して燃料噴射を行うと共に所定の点火時期で点火を行うことにより、エンジンの自動再始動が行われる。自動停止時に膨張行程にあるピストン3の停止位置の相違に応じて、所定の点火時期が変更される。例えば、ピストン停止位置が膨張行程上死点に近い場合は点火時期が進角されたSP1とされ、ピストン停止位置が膨張行程下死点に近い場合は点火時期が遅角されたSP2とされ、ピストン停止位置が中間位置の場合は点火時期がSP1とSP2との両方とされる。【選択図】 図3

Description

本発明は、エンジンの始動制御装置に関するものである。
アイドルストップを行う車両にあっては、あらかじめ設定されたエンジン停止条件が成立したときにエンジンを自動停止させ、エンジンの自動停止時にあらかじめ設定されたエンジン再始動条件が成立したときに、エンジンを自動再始動するようにしてある。
特許文献1には、エンジンの自動再始動をすみやかに行うために、膨張行程にある気筒に燃料噴射を行うと共に所定の点火時期で点火プラグによる点火を行うものが開示され(燃焼による自動再始動の駆動力確保)、さらにスタータモータをも駆動して自動再始動をよりすみやかにかつ確実に行うことも開示されている。
特開2009−30525号公報
特許文献1に記載のものでは、膨張行程にある気筒に対して燃料噴射を行う実行条件として、ピストンの停止位置が所定のクランク角範囲になったときとされる。この一方、エンジンの自動再始動時における膨張行程にある気筒での点火時期は、ある一定値(一定タイミング)に設定されていた。このため、上記所定のクランク角範囲が相当に狭い範囲(クランク角で25度程度の範囲)となる。この一方、膨張行程にある気筒のピストン停止位置が、上記狭い所定のクランク角範囲とならないことも多く、膨張行程にある気筒に対する燃料噴射と点火とによるエンジンの自動再始動の機会が狭まっている、というのが実情である。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、エンジンの自動停止時に膨張行程にある気筒に対して燃料噴射と点火とを行うことによるエンジンの自動再始動が行える機会を増大できるようにしたエンジンの始動制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
あらかじめ設定されたエンジン停止条件が成立したときにエンジンを自動停止させ、エンジンの自動停止時にあらかじめ設定されたエンジン再始動条件が成立したときに、膨張行程にある気筒に燃料噴射を行うと共に所定の点火時期で点火プラグによる点火を行ってエンジンを自動再始動させるようにしたエンジンの始動制御装置であって、
エンジンの自動停止時に、膨張行程にある気筒のピストン停止位置を検出する停止位置検出手段と、
前記停止位置検出手段で検出された膨張行程にあるピストンの停止位置の相違に応じて、前記所定の点火時期を変更制御する点火時期制御手段と、
を備えているようにしてある。
上記解決手法によれば、エンジンの自動停止時に膨張行程にある気筒のピストン停止位置がかなり広い範囲で相違するとしても、この停止位置の相違に応じて点火時期が変更されることにより確実に着火を行うことができ、膨張行程にある気筒への燃料噴射を利用したエンジンの自動再始動を行う機会を増大させることができる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記点火時期制御手段は、前記停止位置検出手段によって検出される膨張行程にあるピストンの停止位置があらかじめ設定された燃焼可能範囲内のうち膨張行程上死点側に近い第1領域にあるときは、前記所定の点火時期を進角側となる第1点火時期に設定する、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、ピストン停止位置が膨張行程上死点側に近い位置の場合は、燃料噴射弁から噴射された燃料噴霧が早期に点火プラグ回りに集まって着火可能な空燃比になることから、点火時期を進角側に設定することにより、確実に着火させて、エンジンの自動再始動を確実に行うことができる。
前記点火時期制御手段は、前記停止位置検出手段によって検出される膨張行程にあるピストンの停止位置があらかじめ設定された燃焼可能範囲内のうち膨張行程下死点側に近い第2領域にあるときは、前記所定の点火時期を遅角側となる第2点火時期に設定する、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、ピストン停止位置が膨張行程下死点側に近い位置の場合は、燃料噴射弁から噴射された燃料噴霧がかなり遅れて点火プラグ回りに集まって着火可能な空燃比になることから、点火時期を遅角側に設定することにより、確実に着火させて、エンジンの自動再始動を確実に行うことができる。
前記点火時期制御手段は、前記停止位置検出手段によって検出される膨張行程にあるピストンの停止位置があらかじめ設定された燃焼可能範囲内のうち膨張行程上死点側に近い第1領域と膨張行程下死点側に近い第2領域との間の中間領域となる第3領域にあるときは、前記所定の点火時期を進角側となる第1点火時期と遅角側となる第2点火時期との両方に設定する、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、膨張行程にあるピストンの停止位置が膨張行程上死点側に近い第1領域と膨張行程下死点側に近い第2領域との間の中間領域となる第3領域にあるときは、点火時期を進角側となる第1点火時期と遅角側となる第2点火時期との両方に設定することにより、少なくとも一方の点火によって着火を確保して、エンジンの自動再始動を確実に行うことができる。
前記停止位置検出手段によって検出される膨張行程にあるピストンの停止位置があらかじめ設定された燃焼可能範囲外にあるときは、膨張行程における燃料噴射および点火を中止させる中止手段をさらに備えている、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、膨張行程にある気筒に対して燃料噴射を行っても着火が期待できないときは、この膨張行程にある気筒への燃料噴射を行わないようにして、無駄に燃料噴射してしまう事態を防止できる。
前記停止位置検出手段によって検出される膨張行程にあるピストンの停止位置があらかじめ設定された燃焼可能範囲外にあることが検出されたときは、エンジン停止時に圧縮行程となる気筒に対して燃料噴射すると共に点火を行ってエンジンの再始動を行う、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、膨張行程にある気筒への燃料噴射では着火が期待できないときは、圧縮行程にある気筒への燃料噴射によってエンジンを自動再始動することができ、燃焼を利用した自動再始動を行う機会を増大させる上でも好ましいものとなる。
エンジンが、吸気弁側または排気弁側から燃焼室に直接燃料噴射を行う燃料噴射弁と、燃焼室の略中央に配設された点火プラグと、を有し、
前記燃料噴射弁からの燃料噴射が、燃料の噴霧が該燃料噴射弁とは反対側のシリンダ壁に指向するように行われる、
ようにしてある(請求項7対応)。この場合、膨張行程にあるピストンの停止位置が大きく相違する場合に、点火プラグ回りの空燃比が着火可能な空燃比となるまでにかなりの時間差を生じるような燃料噴射態様となり、ピストン停止位置の相違に応じた点火時期の変更制御の効果を十分に発揮させる上で好ましいものとなる。
本発明によれば、膨張行程にあるピストンの停止位置が相当に大きいクランク角範囲内で相違していても、膨張行程にある気筒への燃料噴射を利用したエンジンの自動再始動を行うことができる。
エンジンの一例を示す要部断面図。 エンジン停止時に膨張行程にある気筒に対して燃料噴射したときに、時間経過と点火プラグ周りの空燃比の状態を示す図。 膨張行程にある気筒での燃焼可能範囲と領域設定例を示す図。 本発明の制御系統例をブロック図的に示す図。 本発明の制御例を示すフローチャート。
図1において、Eはエンジンであり、図1はある1つの気筒に着目した断面図となっている。そして、エンジンEは、ガソリン等を燃料とする直列4気筒の4サイクル火花点火式エンジンとされている。4つの気筒について、気筒配列方向一端側から順次、1番気筒、2番気筒、3番気筒、4番気筒とした場合に、点火順序は1番気筒、3番気筒、4番気筒、2番気筒とされているが、これに限るものではない。
図1中、1はシリンダ、2はシリンダヘッド、3はシリンダ1内に摺動自在に嵌合されたピストンである。ピストン3は、図示を略すコンロッドを介して、クランクシャフト4と連動されている。
シリンダ1とシリンダヘッド2とピストン3とにより、ピストン3の上方空間に燃焼室5が構成されている。この燃焼室5には、吸気ポート6および排気ポート7が開口されている。そして、吸気ポート6は吸気弁8により開閉され、排気ポート7は排気弁9により開閉される。
燃焼室5の略中央部には、点火プラグ10が配設されている。また、シリンダヘッド2には、燃料噴射弁11が配設されている。実施形態では、エンジンEは、1つの気筒について、2個の吸気ポート6(吸気弁8)と2個の排気ポート7(排気弁9)とを有する4弁式とされている。2個の吸気弁8同士はクランクシャフト4の軸線方向に間隔をあけて配設され、同様に2個の排気弁9もクランクシャフト4の軸線方向に間隔をあけて配設されている。
上記燃料噴射弁11は、2つの吸気ポート6の間でかつその下方に位置されている。この燃料噴射弁11からの燃料噴射の指向方向、つまり噴射された燃料の噴霧の指向方向が、燃料噴射弁11の配設位置とは反対側のシリンダ壁に斜め(斜め下方)に向かうように設定されている。
クランクシャフト4に対して、ベルト12を介して、ISG13が連動されている。ISG13は、スタータモータと発電機(オルタネータまたはジェネレータ)とを兼用した機器である。すなわち、イグニッションスイッチがオンされた際に、ISG13を駆動することによりエンジンEを始動させる。また、走行中において、例えば減速時にはISGにより発電を行って回生を行う(回生エネルギは、バッテリやキャパシタ等の充電に用いたり、各種の電気機器類への供給用とされる)。なお、実施形態では、後述するエンジンEの自動再始動時には、ISG13を駆動して、エンジンEのすみやかな始動を補助するようになっている。
クランクシャフト4に対して、互いに位相をずらして配設された2つのクランク角センサ14、15が設けられている。一方のクランク角センサ14から出力される検出信号(パルス信号)に基づいて、エンジンEの回転速度が検出される。また、2つのクランク角センサ13と14から出力される位相のずれた検出信号に基づいて、クランク角が検出される。
図2は、エンジンEの停止時において、膨張行程にある気筒に対して燃料噴射弁11から燃料噴射を行った場合に、燃料噴射開始からの経過時間と点火プラグ10回りの空燃比との関係を示すものである。図2中、第1領域Aおよび第2領域Bとして示す領域は、点火プラグ10回りの空燃比が、理論空燃比付近あるいはそれよりもリッチな空燃比となる領域、つまり着火性が良好となる燃焼可能な領域(燃焼可能範囲)である。この燃焼可能となる範囲は、実施形態では膨張行程上死点後30度〜132度とされており、図3において、膨張行程上死点後のクランク角θ1(30度)〜θ4(132度)として示される。なお、θ4は、エンジン停止時に膨張行程となる気筒の排気弁が開弁される位置よりも遅角側(上死点側)となっており、膨張行程での燃焼圧力をエンジン回転の駆動力として十分利用できる位置となっている。
第1領域Aは、エンジンEの停止時におけるピストン3の停止位置が、上記燃焼可能範囲のうち、相対的に膨張行程上死点(圧縮行程にある気筒の圧縮行程上死点)に近い所定クランク角範囲(図3において、クランク角θ1〜θ2の範囲)となる。すなわち、ピストン3が、膨張行程上死点に近い位置にある場合は、燃料噴射弁11から噴射された燃料噴霧は、ピストン3の上面に沿うようになって、図1中時計方向に旋回されつつ短時間の間に点火プラグ10まで到達して、点火プラグ10回りが着火性の良好な空燃比とされる。
一方、第2領域Bは、エンジンEの停止時におけるピストン3の停止位置が、上記燃焼可能範囲のうち、相対的に膨張行程下死点に近い所定クランク角範囲(図3において、クランク角θ3〜θ4の範囲)となる。すなわち、ピストン3が、膨張行程下死点に近い位置にある場合は、燃料噴射弁11から噴射された燃料噴霧は、ピストン3の上方を通過しつつ燃料噴射弁11とは反対側のシリンダ壁に衝突した後、図1中反時計回りに旋回されつつ、時間をかけて点火プラグ10まで到達して、点火プラグ10回りが着火性の良好な空燃比とされる。
エンジンEを多数回に渡って、自動停止させた際に、停止時において膨張行程における気筒のピストン3の停止位置は、殆どの場合、上述した第1領域Aに対応したクランク角θ1〜θ2または第2領域Bに対応したクランク角θ3〜θ4となる。ただし、例外的に(単発的に)、第1領域Aと第2領域Bとの間の第3領域C(図3においてクランク角θ2〜θ3の範囲)となる場合がある。この第3領域Cにおいても、点火プラグ10回りの空燃比が理論空燃比付近あるいはそれよりもリッチとなる領域であり、燃焼可能範囲となる。
上述したように、燃焼可能な範囲となるクランク角範囲(θ1〜θ4)内において、膨張行程にある気筒のピストン3の停止位置の相違に応じて、燃料噴射開始から点火プラグ10回りの空燃比が着火可能な空燃比となるまでの時間が相違する。このため、本発明では、ピストン停止位置の相違に応じて、点火時期を変更するようにしてある。具体的には、図2に示すように、第1領域Aについては、燃料噴射開始から例えば0.02秒〜0.03秒経過した相対的に進角された第1点火時期(SP1)でもって点火を行うことにより、良好な着火を得ることができる。同様に、第2領域Bについては、燃料噴射開始から例えば0.07秒〜0.08秒経過した相対的に遅角された第2点火時期(SP2)でもって点火を行うことにより、良好な着火を得ることができる。そして、第3領域Cについては、上記第1点火時期(SP1)と第2点火時期(SP2)との両方のタイミングで点火を行うようにしてある。
ここで、エンジンEの停止時において、膨張行程にあるピストン3の停止位置が、燃焼可能範囲外となる場合(クランク角が、θ1よりも小さい場合、あるいはθ4よりも大きい場合)も考えられる。この場合は、膨張行程にある気筒への燃料噴射、点火に代えて、当初は、エンジンEの停止時に圧縮行程にある気筒に対して燃料噴射および点火を行うようにしてある。すなわち、圧縮行程にある気筒に対する燃料噴射および点火により、一旦エンジンEを逆転させて、膨張行程にある気筒のピストン3が、前述した燃焼可能範囲となった時点で、この膨張行程にある気筒への燃料噴射と点火とを行って、エンジンEを正回転させるようにしてある。なお、停止していたエンジンEの駆動(正転)が開始された後は、通常どおり、圧縮行程での燃料噴射と点火とが行われる。
また、実施形態では、燃料噴射と点火によるエンジンEの自動再始動の際には、ISG13を駆動して、エンジンEがアイドル回転数に向けてすみやかに上昇するのを補助するようにしてある。なお、ISG13による駆動開始タイミングは、燃料噴射の開始時点でもよく、あるいは点火を実行するタイミングでもよく、適宜設定できる。
図4は、前述した膨張行程にあるピストン3の停止位置の相違に応じて点火時期を相違させる制御系統例が示される。図中、Uは、マイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラである。このコントローラUにより、点火プラグ10と燃料噴射弁11とが制御されて、エンジンEの自動再始動時での燃料噴射と点火時期とが制御される。なお、エンジンの自動再始動時には、ISG13によるエンジン駆動を合わせて行うことから、コントローラUはISG13の駆動をも制御する。
コントローラUには、自動停止判定部S1からの判定結果と自動再始動判定部S2からの判定結果が入力されると共に、クランク角センサで検出された実際のクランク角(の情報信号)が入力される。
自動停止判定部S1は、エンジンを自動停止させる停止条件が成立したか否かを判定するものである。例えば、車速が0であること、およびブレーキペダルを所定値以上の踏力で強く踏み込んでいる、という少なくとも両方の条件を満足したときに、自動停止条件が満足したと判定される。なお、自動停止条件としては、上記の他、空調装置の作動状態、ステアリングハンドルの操作状態、バッテリの充電状態等をも勘案して判定される。なお、自動停止条件をどのように設定するかは、種々提案されていて広く知られていることなので、これ以上の説明は省略する。また、エンジンEの自動停止を行う際には、図示を略すスロットル弁が所定開度だけ開弁された状態とされて、気筒内の空気量が所定分確保される。
自動再始動判定部S2は、エンジンが自動停止された状態から、エンジンの自動再始動条件が成立したか否かを判定するものである。例えば、アクセルペダルが踏み込み操作されたとき(アクセル開度が0以外であること)、およびブレーキペダルの踏力が所定値よりも小さくなったとき、のいずれか一方の条件を満足したときに、自動再始動条件が満足したと判定される。なお、自動再始動条件どのように設定するかは、種々提案されていて広く知られていることなので、これ以上の説明は省略する。
次に、コントローラUによる制御内容について、図5に示すフローチャートを参照しつつ説明する。なお、図5の制御は、エンジンEが自動停止されている状態を前提としている。また、以下の説明でQはステップを示す。
まず、Q1において、自動再始動条件が成立しているか否か(自動再始動判定部S2から、自動再始動する旨の信号が入力されたか否か)が判別される。このQ1の判別でNOのときは、エンジンEの自動再始動は実行されず、Q1の判別が繰り返される。
Q1の判別でYESのときは、Q2において、膨張行程にある気筒のピストン3の停止位置を示すクランク角θが、θ1〜θ4の範囲にあるか否かが判別される(図3参照)。このQ2の判別は、膨張行程での燃料噴射と点火とにより燃焼可能範囲であるか否かの判別となる。
上記Q2の判別でYESのときは、Q3において、膨張行程にある気筒のピストン3の停止位置を示すクランク角θが、θ1〜θ2の範囲にあるか否かが判別される。このQ3の判別でYESのときは、Q4において、自動再始動が実行される。すなわち、相対的に進角された点火時期SP1でもって点火時期が設定されて、膨張行程にある気筒の燃焼室に対して燃料噴射弁11から燃料噴射が行われると共に、燃料噴射開始からSP1分だけ遅れたタイミングにおいて点火プラグ10の点火が行われる。
前記Q3の判別でNOのときは、Q5において、膨張行程にある気筒のピストン3の停止位置を示すクランク角θが、θ3〜θ4の範囲にあるか否かが判別される。このQ5の判別でYESのときは、Q6において、自動再始動が実行される。すなわち、相対的に遅角された点火時期SP2でもって点火時期が設定されて、膨張行程にある気筒の燃焼室に対して燃料噴射弁11から燃料噴射が行われると共に、燃料噴射開始からSP2分だけ遅れたタイミングにおいて点火プラグ10の点火が行われる。
上記Q5の判別でNOのときは、膨張行程にある気筒のピストン3の停止位置をしめす クランク角θが、θ2とθ3との間の範囲にある場合である。このときは、Q7において、自動再始動が実行される。すなわち、2つの異なる点火時期SP1とSP2とが設定されて、膨張行程にある気筒の燃焼室に対して燃料噴射弁11から燃料噴射が行われると共に、燃料噴射開始からSP1分だけ遅れたタイミングと、SP2分だけ遅れたタイミングとの両方の時期において点火プラグ10の点火が行われる。
前記Q2の判別でNOのときは、膨張行程にあるピストンの停止位置が、膨張行程での燃焼が不可能あるいは燃焼の可能性が低い場合である。このときは、Q8において、エンジンEの自動停止時に圧縮行程にある気筒に対して、燃料噴射が行われると共に点火が実行される。圧縮行程での着火によって、エンジンEは一旦逆転するが、この逆転によってエンジン自走停止時に膨張行程にある気筒のピストン3が、燃焼可能範囲(クランク角でθ1〜θ4)となるタイミングでもって、この膨張行程にある気筒に対して燃料噴射と点火とが行われる(Q、Q6、Q7のいずれかの実行)。Q2とQ8との処理が、特許請求の範囲における中止手段と第2の始動制御手段とを構成する。なお、前記Q8の処理に代えて、ISG13でエンジンEを正回転させながら圧縮行程にある気筒に対して燃料を噴射して始動させてもよい。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。
(1)第3領域Cでの点火時期は、進角側の点火時期SP1と遅角側の点火時期SP2との間の大きさの点火時期とすることもできる。また、膨張行程にあるピストンの停止位置の相違に応じて、点火時期を3段階以上あるいは連続可変式に変更することもできる。
(2)エンジンEの自動再始動時に、ISG13による再始動補助を行わないようにすることもできる。また、ISG13に代えてスタータモータを有する場合は、スタータモータを駆動することによって自動再始動を補助することもできる。
(3)エンジンEの自動停止時に、例えばスロットル弁の開度調整による空気量調整、ISG13による駆動抵抗調整等によって、膨張行程にある気筒のピストン3が燃焼可能範囲となるクランク角でもって停止するように制御するようにしてもよい。
(4)エンジンEは、4気筒に限らず、3気筒や6気筒等、多気筒であればよく、気筒数に限定を受けないものである。
(5)燃料噴射弁11を、排気弁9側に配設することもできる。この場合、燃料噴射弁11から噴射される燃料噴霧の指向方向は、排気弁9側に位置する燃料噴射弁11とは敗退側のシリンダ壁となるようにされる。
(6)膨張行程にあるピストンの停止位置があらかじめ設定された燃焼可能範囲外にあるときは、エンジン停止時に吸気行程となる気筒に対して燃料噴射を行って自動再始動を行うようにしてもよく、この場合、吸気行程となる気筒に対して噴射された燃料が燃焼される(点火される)タイミングとなるまではISG13によってエンジンEを駆動すればよい(通常のクランキング始動に相当)。
(7)本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、アイドルストップを行う車両用として好適である。
U:コントローラ
S1:自動停止判定部
S2:自動再始動判定部
E:エンジン
1:シリンダ
2:シリンダヘッド
3:ピストン
4:クランクシャフト
5:燃焼室
6:吸気ポート
7:排気ポート
8:吸気弁
9:排気弁
10:点火プラグ
11:燃料噴射弁
12:ベルト
13:ISG(スタータモータ兼発電機)
14、15:クランク角センサ

Claims (7)

  1. あらかじめ設定されたエンジン停止条件が成立したときにエンジンを自動停止させ、エンジンの自動停止時にあらかじめ設定されたエンジン再始動条件が成立したときに、膨張行程にある気筒に燃料噴射を行うと共に所定の点火時期で点火プラグによる点火を行ってエンジンを自動再始動させるようにしたエンジンの始動制御装置であって、
    エンジンの自動停止時に、膨張行程にある気筒のピストン停止位置を検出する停止位置検出手段と、
    前記停止位置検出手段で検出された膨張行程にあるピストンの停止位置の相違に応じて、前記所定の点火時期を変更制御する点火時期制御手段と、
    を備えていることを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記点火時期制御手段は、前記停止位置検出手段によって検出される膨張行程にあるピストンの停止位置があらかじめ設定された燃焼可能範囲内のうち膨張行程上死点側に近い第1領域にあるときは、前記所定の点火時期を進角側となる第1点火時期に設定する、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  3. 請求項1において、
    前記点火時期制御手段は、前記停止位置検出手段によって検出される膨張行程にあるピストンの停止位置があらかじめ設定された燃焼可能範囲内のうち膨張行程下死点側に近い第2領域にあるときは、前記所定の点火時期を遅角側となる第2点火時期に設定する、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  4. 前記点火時期制御手段は、前記停止位置検出手段によって検出される膨張行程にあるピストンの停止位置があらかじめ設定された燃焼可能範囲内のうち膨張行程上死点側に近い第1領域と膨張行程下死点側に近い第2領域との間の中間領域となる第3領域にあるときは、前記所定の点火時期を進角側となる第1点火時期と遅角側となる第2点火時期との両方に設定する、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記停止位置検出手段によって検出される膨張行程にあるピストンの停止位置があらかじめ設定された燃焼可能範囲外にあるときは、膨張行程における燃料噴射および点火を中止させる中止手段をさらに備えている、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  6. 請求項5において、
    前記停止位置検出手段によって検出される膨張行程にあるピストンの停止位置があらかじめ設定された燃焼可能範囲外にあることが検出されたときは、エンジン停止時に圧縮行程となる気筒に対して燃料噴射すると共に点火を行ってエンジンの再始動を行う、ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
    エンジンが、吸気弁側または排気弁側から燃焼室に直接燃料噴射を行う燃料噴射弁と、燃焼室の略中央に配設された点火プラグと、を有し、
    前記燃料噴射弁からの燃料噴射が、燃料の噴霧が該燃料噴射弁とは反対側のシリンダ壁に指向するように行われる、
    ことを特徴とするエンジンの始動制御装置。
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