JP2019070941A - 給与計算作業動線管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】給与を構成する複数の支給項目等に対する給与計算の支援及び作業動線管理を実現する。【解決手段】本発明の給与計算作業動線管理システムは、給与の支給項目等に設定される値の変動に影響する人事管理情報が変化した対象者を抽出するための検索情報と、変化した人事管理情報に対応する支給項目等に設定する設定値を定義した値設定情報とを紐付けて1つの作業アクションとして登録する。このとき、複数の支給項目等それぞれに対する複数の作業アクションを所定の順序で登録可能に制御し、所定の順序で関連付けられた複数の作業アクションを含む作業動線管理情報を生成する。作業動線管理情報に基づいて、順序順に作業アクションを実行し、対象者を抽出する検索処理と、抽出された対象者の支給項目又は/及び控除項目に対して設定値を設定する設定処理と、を各作業アクションそれぞれに対して行い、抽出された対象者の給与計算に必要な入力値を生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、給与計算支援技術に関し、特に、給与計算の作業動線管理技術に関する。
給与計算作業は、給与を構成する支給項目や控除項目ごとに毎月変動があったりするため、煩雑でありかつ給与担当者の作業負担が大きい。このため、給与計算を自動に行うコンピュータ支援技術が多数存在する。
特許第5803175号公報
しかしながら、コンピュータで給与計算を行うにしても、給与担当者は、毎月、支給項目や控除項目に設定される値の変動に影響する社員の属性(例えば、家族構成)や人事情報(例えば、役職)をチェックし、前月と今月とを比較する。そして、社員の属性や人事情報に変更があれば、該当する給与規程テーブルを参照して対応する支給項目や控除項目の設定値をその都度確認し、設定し直さなければならない。
すなわち、従来の給与計算作業は、支給項目や控除項目に設定される値に変動が生じる対象社員の検索と、検索された対象社員の支給項目や控除項目の値の設定とが、実質的に個別の作業として分離してしまっていた。
また、支給項目や控除項目は多岐にわたり、項目毎に段階的に、各社員の属性や人事情報をチェックし、その設定値の確認を行う必要がある。このため、給与担当者は、給与規程等に基づいて支給項目や控除項目に対する給与計算手順書を自ら作成し、毎月、複数の作業ステップが含まれる給与計算手順書に従って給与計算作業を行っているが、各作業ステップを確実に行っているかは、給与担当者しか把握できず、実際の給与計算作業の作業動線を管理することができなかった。
また、給与計算手順書の各作業ステップは、作成者の経験や熟練度によってバラツキがあり、他の給与担当者は、給与作業手順書を見ても給与規程や法律等に従った作業ステップを確実に実行することが難しい場合もある。
そこで、本発明は、給与を構成する複数の支給項目又は/及び控除項目に対する複数の作業ステップを含む給与計算を支援するとともに、給与計算の作業動線を管理することができる給与計算作業動線管理システムを提供することを目的とする。
(1)本発明の給与計算作業動線管理システムは、給与の支給項目又は/及び控除項目に設定される値の変動に影響する人事管理情報が格納される所定のデータベースから前記人事管理情報が変化した対象者を抽出するための検索情報と、変化した前記人事管理情報に対応する支給項目又は/及び控除項目に設定する設定値を定義した値設定情報と、を紐付けて1つの作業アクションとして登録するとともに、複数の支給項目又は/及び控除項目それぞれに対する複数の前記作業アクションを所定の順序で登録可能に制御し、所定の順序で関連付けられた複数の前記作業アクションを含む給与計算作業動線管理情報を生成する登録管理部と、前記給与計算作業動線管理情報に基づいて、前記所定の順序順に前記作業アクションを実行し、前記所定のデータベースから前記検索情報に基づく対象者を抽出する検索処理と、前記検索処理によって抽出された対象者の支給項目又は/及び控除項目に対して前記値設定情報に基づく設定値を設定する設定処理と、を前記各作業アクションそれぞれに対して行い、抽出された対象者の給与計算に必要な入力値を生成する実行部と、を有することを特徴とする。
(2)上記(1)において、前記登録管理部は、1つの前記作業アクションに対して前記順序、前記検索情報及び前記値設定情報の各入力欄を含む登録画面をユーザ端末に提供し、前記登録画面において複数の前記作業アクションを登録可能に制御することができ、入力された前記順序で関連付けられた複数の前記作業アクションを含む給与計算作業動線管理情報を生成するように構成することができる。
(3)上記(1)又は(2)において、前記実行部は、前記給与計算作業動線管理情報に基づいて、登録された前記作業アクションを前記順序順に読み出して前記検索情報及び前記値設定情報を含む実行画面をユーザ端末に提供し、前記ユーザ端末からの実行操作に基づいて前記検索処理及び前記設定処理を行うことができ、前記検索処理によって抽出された対象者と、前記設定処理によって設定される支給項目又は/及び控除項目及びその設定値と、含む実行結果を前記実行画面に表示するように制御することができる。
(4)上記(3)において、前記実行部は、前記実行結果が表示された前記実行画面において前記ユーザ端末からの操作入力に基づいて前記実行結果を確定させ、前記順序順に次の前記作業アクションを前記実行画面に表示し、表示された前記作業アクションそれぞれを実行可能に制御するように構成することができる。
(5)上記(3)又は(4)において、前記実行部は、前記実行画面において読み出された前記作業アクションの前記検索情報または前記値設定情報を編集可能に制御することができる。このとき、前記登録管理部は、前記実行画面上での前記検索情報または前記値設定情報に対する編集結果を、前記給与計算作業動線管理情報に反映する更新処理を行うように構成することができる。
(6)上記(3)から(5)において、前記実行部は、前記給与計算作業動線管理情報と関連付けて実行された前記作業アクション毎の実行履歴を記録することができる。このとき、前記実行部は、前記実行画面において前記順序順に第1の前記作業アクションを実行せずに、次の第2の前記作業アクションを実行可能に制御するとともに、実行されなかった第1の前記作業アクションの実行履歴として、実行されなかったことを示す履歴を記録するように構成することができる。
(7)本発明のプログラムは、給与の支給項目又は/及び控除項目に設定される値の変動に影響する人事管理情報が格納される所定のデータベースから前記人事管理情報が変化した対象者を抽出するための検索情報と、変化した前記人事管理情報に対応する支給項目又は/及び控除項目に設定する設定値を定義した値設定情報と、を紐付けて1つの作業アクションとして登録するとともに、複数の支給項目又は/及び控除項目それぞれに対する複数の前記作業アクションを所定の順序で登録可能に制御し、所定の順序で関連付けられた複数の前記作業アクションを含む給与計算作業動線管理情報を生成する第1機能と、前記給与計算作業動線管理情報に基づいて、前記所定の順序順に前記作業アクションを実行し、前記所定のデータベースから前記検索情報に基づく対象者を抽出する検索処理と、前記検索処理によって抽出された対象者の支給項目又は/及び控除項目に対して前記値設定情報に基づく設定値を設定する設定処理と、を前記各作業アクションそれぞれに対して行い、抽出された対象者の給与計算に必要な入力値を生成する第2機能と、をコンピュータに実現させるプログラムである。
本発明によれば、給与の支給項目又は/及び控除項目に設定される値の変動に影響する人事管理情報が変化した対象者を抽出するための検索情報と、変化した人事管理情報に対応する支給項目又は/及び控除項目に設定する設定値を定義した値設定情報とを紐付けて1つの作業アクションとして登録する。そして、複数の支給項目又は/及び控除項目それぞれに対する複数の作業アクションを所定の順序で登録可能に制御し、所定の順序で関連付けられた複数の作業アクションを含む給与計算作業動線管理情報を生成する。このように構成することで、支給項目や控除項目に設定される値に変動が生じる対象者の検索と、検索された対象社員の支給項目や控除項目の値の設定とが、分離することなく一括して実行することができ、実行単位毎に登録される各作業アクションが所定の順序で関連付けられることで給与計算の作業動線管理情報を生成することができる。
そして、給与計算作業動線管理情報に基づいて、所定の順序順に作業アクションを実行し、検索情報に基づく対象者を抽出する検索処理と、検索処理によって抽出された対象者の支給項目又は/及び控除項目に対して値設定情報に基づく設定値を設定する設定処理と、を各作業アクションそれぞれに対して行い、抽出された対象者の給与計算に必要な入力値を生成するので、管理された作業動線に従って人事管理情報が変化した対象者の給与計算に必要な入力値を生成することができる。
このため、給与を構成する複数の支給項目又は/及び控除項目に対する給与計算の負担を低減できると共に、給与計算作業動線管理情報を給与計算手順書とする各作業アクションの定義と実行の一元的な動線管理を実現することができる。
本発明の第1実施形態に係る給与計算作業動線管理システムのネットワーク構成図である。 本発明の第1実施形態に係る給与計算作業動線管理装置の機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る人事管理システムの人事管理情報、給与支給明細履歴、給与規程に基づくテーブル情報の各情報例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る給与計算作業動線管理情報の登録画面例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る給与計算作業動線管理情報の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る給与計算作業動線管理情報の実行画面例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る給与計算作業動線管理情報に基づく処理手順と出力データの関係を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る給与計算作業動線管理情報の登録処理フローを示す図である。 本発明の第1実施形態に係る給与計算作業動線管理情報に基づく所定の順序順での各アクションの実行処理及びデータ出力処理を含む管理動線実行処理フローを示す図である。 本発明の第1実施形態に係る給与計算作業動線管理情報の各アクションの実行履歴例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る給与計算作業動線管理情報の検証及び修正処理を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る給与計算作業動線管理情報のチェック機能を説明するための図である。
以下、実施形態につき、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1から図12は、第1実施形態を示す図である。図1は、本実施形態の給与計算作業動線管理システムのネットワーク構成図である。給与計算作業動線管理装置(以下、作業動線管理装置という)300は、給与担当者のユーザ端末100、人事管理システム(人事データベース)400、及び給与計算システムそれぞれと無線又は有線で接続される。
本実施形態の作業動線管理装置300は、従来の人事管理システム400と給与計算システム500との間に位置し、人事管理システム400に格納される人事管理情報や給与規程情報、給与支払明細履歴を参照したり、給与計算処理に必要な給与計算入力値を給与計算システム500に出力したりする。なお、作業動線管理装置300の各機能は、例えば、給与計算システム(装置)500の一部の組み入れた構成として適用することも可能である。
図1の例において、管理者は、例えば、人事決裁者である。管理者は、給与担当者に指示し、法律及び企業の人事諸規程等に従って給与計算作業動線管理情報(以下、作業動線管理情報という)の定義(登録)を指示する。給与担当者は、管理者からの指示を受け、作業動線管理装置300に作業動線管理情報を作成して登録する。
なお、管理者のユーザ端末200は、人事管理システム400にアクセスし、人事管理情報の登録/更新を行うことができると共に、作業動線管理装置300にアクセスすることもできる。例えば、管理者は、給与担当者が登録・更新した作業動線管理情報を閲覧したり、登録・更新された作業動線管理情報に対する承認を行ったりすることができる。
図2は、作業動線管理装置300の機能ブロック図である。作業動線管理装置300は、通信装置310、制御装置320及び記憶装置330を含んで構成されている。制御装置320は、作業動線制御部321及び出力部322を含み、作業動線制御部321は、登録管理部321Aと実行部321Bとを含む。
記憶装置330は、登録された作業動線管理情報331と実行結果332とが記憶される。なお、記憶装置330には、本システムのユーザ認証に必要な情報やユーザ端末100,200に提供する画面情報などの各種情報を記憶することができる。
本実施形態の作業動線制御部321は、毎月の給与計算に必要な作業手順を管理する機能を提供し、かつ人事管理システム400と連携し、作業動線管理情報で定義される複数の給与計算作業アクションを順に実行して給与計算システム500の給与計算処理に必要な給与計算入力値を生成する機能を提供する。
図3は、人事管理システム400に格納されている給与規程テーブル情報、人事管理情報、給与支給明細履歴の各情報例を示す図である。人事管理情報は、給与の支給項目又は/及び控除項目に設定される値の変動に影響を与える情報であり、社員毎の属性情報や管理者(人事決裁者)が決定する人事情報を含む。属性情報は、氏名、性別、生年月日、住所、家族構成(配偶者、子供、その他扶養家族)、通勤経路などの社員個人の属性に関する情報である。人事情報は、部署や役職、単身赴任など昇格、昇給、賞与、諸手当の支給などの社員の処遇に関する情報である。なお、人事管理情報は、過去の推移を参照できるように、更新された時点(異なる時点)で更新前と更新後の双方の人事管理情報が保持されている。例えば、前月の扶養家族と今月の扶養家族、前月の家族手当と今月の家族手当などを比較できるように、今月を最新の人事管理情報として、前月の人事管理情報が過去の履歴として個別に保存されている。
給与支払明細履歴は、支給項目又は/及び控除項目に設定される値を、社員毎に記憶した履歴である。給与支払明細履歴は、人事管理情報と同様に、前月以前の過去の履歴が個別に保存されており、各社員の毎月の給与支払明細履歴が蓄積される。
給与規程テーブル情報は、給与規程等に基づいて作成されるテーブル情報であり、社内規程や法律で定義された家族手当テーブル、役職手当テーブル、社会保険料料率テーブルなどを含むことができる。各テーブル情報は、項目の名称、コード情報、支給額や料率などの設定値を含んで構成されている。各種の給与規程テーブル情報は、後述する作業動線管理情報に含まれる「検索式」のコード定義情報として使用されると共に、「値設定式」に設定される支給額や料率などの参照先として使用される。各テーブル情報は、給与計算に必要な支給項目及び控除項目に対する定義情報である。
支給項目とは、例えば、基本給、住宅手当、家族手当、役職手当、単身赴任手当、休日出勤手当、時間外労働手当など、社員に支払う賃金や報酬である。支給項目は、テーブル情報で定義される各コード情報と紐付いており、あるいは社員毎に異なる固有値が含まれていたりする。人事管理情報には、社員の属性情報に関連する支給項目や社員の処遇に関連する支給項目それぞれに、該当するコード情報が人事情報として記憶されている。
控除項目とは、住民税、健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、所得税などである。控除項目は、テーブル情報で定義されるコード情報と紐付いていたり、社員毎に異なる固有値が含まれていたりする。人事管理情報には、社員の属性情報に関連する控除項目や社員の処遇に関連する控除項目それぞれに、該当するコード情報又は固有値が人事情報として記憶されている。
図4は、作業動線管理情報の登録画面例を示す図であり、図5は、作業動線管理情報の一例を示す図である。作業動線管理情報の登録処理は、登録管理部321Aによって遂行される。
給与担当者は、ユーザ端末100を通じて図4に示す登録画面から作業動線管理情報を登録する。登録画面は、順序、検索式、値設定式、実行日の各入力欄を1つの給与計算作業として、それらを複数登録できるように構成されている。給与担当者は、給与計算における支給項目と控除項目のそれぞれについて、支給または控除の対象となる「対象社員」を人事管理システム400から検索するための「検索式」と、検索される対象社員を対象にした支給項目または控除項目に設定される値を定義した「値設定式」とをセットにして登録する。
「検索式」と「値設定式」の組み合わせが「給与計算作業アクション(以下、アクションと称する)」である。「検索式」と「値設定式」は1対1で対応しており、1つの支給項目または控除項目に対して紐付く少なくとも1つのアクションが定義される。なお、1つの支給項目または控除項目に対して複数のアクションを定義することもでき、例えば、図5(b)に示すように、支給項目又は控除項目毎に複数のアクションを区分し、扶養動線として3つのアクションを登録することができる。1つの支給項目または控除項目に対して登録されるアクションの数は、給与規程に基づいて任意に設定される。
そして、各アクションに、そのアクションを実行する「順序」と「実行日」とが登録されることで1つの給与計算作業を定義することができ、これら複数のアクションが「順序」で連結されることで給与計算の作業動線が形成され、作業動線管理情報として登録(定義)される。つまり、図5(a)に示すように、複数の各アクションが「順序」で連結された作業動線管理情報は、複数のステップを含む給与計算作業手順書となる。本実施形態では、登録画面を通じて給与計算作業手順書を作成することができ、作成された作業手順の順序に従って各ステップ(アクション)を実行することで、複数の支給項目又は控除項目毎に繰り返し行われる対象社員の検索および検索された社員の支給項目又は控除項目に対する支給額や料率の値設定の動線管理を実現することができる。
本実施形態の登録管理部321Aは、給与の支給項目又は/及び控除項目に設定される値の変動に影響する人事管理情報が格納される所定のデータベースから人事管理情報が変化した対象者を抽出するための検索式(検索情報)と、変化した人事管理情報に対応する支給項目又は/及び控除項目に設定する設定値を定義した値設定式(値設定情報)と、を紐付けて1つのアクションとして登録できるように制御するとともに、複数の支給項目又は/及び控除項目それぞれに対する複数のアクションを所定の順序で登録可能に制御し、所定の順序で関連付けられた複数の作業アクションを含む作業動線管理情報を生成する。
図6は、作業動線管理情報の実行画面例を示す図であり、作業動線管理情報の実行処理は、実行部321Bによって遂行される。
給与担当者は、作業動線管理情報を登録した後、ユーザ端末100を通じて図6に示す実行画面から作業動線管理情報に含まれる各アクションを、順に実行する。実行画面は、作業動線管理情報に従って順序順に各アクションを読み出すことができ、登録されたアクションの順序、検索式、値設定式、実行日が各表示欄に表示される。
給与担当者が実行ボタンを押すと、実行部321Bは、人事管理システム400を参照し、検索式に該当する対象社員を検索する。実行部321Bは、検索された対象社員の今月の人事管理情報から検索式に紐付くコード情報を抽出する。実行部321Bは、抽出されたコード情報を引数として給与規程テーブル情報を参照し、戻り値としてテーブル情報に格納されている支給額や料率の設定値を抽出する。テーブル情報から抽出される設定値は、支給項目又は控除項目に紐付く値設定式で設定された値に対応している。
例えば、図6に示すように、今月の人事管理情報と前月の人事管理情報とから配偶者コードが「0」から「1」に変化した社員を検索し、検索された対象社員の人事管理情報の「家族構成」の「配偶者」に登録されているコード「1」を抽出する。抽出された配偶者コード「1」を引数として扶養家族テーブル情報を参照し、戻り値として「10000円」の支給額を抽出する。図6の例において、「対象社員と値」の表示欄には、社員番号、氏名、所属、前月配偶者コード、今月配偶者コード、今月家族手当(支給額)が、対象社員毎に抽出され、表示されている。なお、人事管理システム400に格納されている給与規程テーブル情報から値設定式で定義された設定値を抽出する態様を一例に説明したが、作業動線管理情報に登録された値設定式の値を用いることも可能である。
図7は、作業動線管理情報に基づく処理手順と出力データの関係を説明するための図である。図7に示すように、実行部321Bは、アクションを実行すると前月と今月の人事管理情報を比較して対象社員を抽出するとともに、今月適用される設定値が社員毎に抽出される。実行部321Bは、抽出された各社員の設定値をアクション毎の実行結果(出力データ)332として登録する。すなわち、図7の例において、給与計算作業手順書に記載された作業ステップごとに、対象社員と設定すべき値がセットになって抽出される。出力部322は、動線管理に基づいて抽出された各出力データを、該当する支給項目又は控除項目と紐付いた給与計算入力値として、給与計算システム500に出力する。
本実施形態の実行部321Bは、作業動線管理情報に基づいて、所定の順序順にアクションを実行する。実行部321Bは、人事管理情報から検索式に基づく対象社員を抽出する検索処理を行い、かつ検索処理によって抽出された対象者の支給項目又は/及び控除項目に対して値設定式に基づく設定値を設定する設定処理を行い、これらの処理を各作業アクションそれぞれに対して順次行うことで、図7に示したように、抽出された対象者の給与計算に必要な入力値を生成する。
図8は、作業動線管理情報の登録処理フローを示す図である。管理者から指示を受けた給与担当者は、作業動線を登録するために、ユーザ端末100から作業動線管理装置300にアクセスする(S101)。作業動線制御部321の登録管理部321Aは、入力画面をユーザ端末100に表示させ、入力画面を通じた入力制御を行う(S301)。
給与担当者は、予め管理者から伝達された企業の人事諸規程や法律等に従って、入力画面に、給与計算作業アクション(検索式と値設定式)とその順序及び実行日を入力する(S102)。登録管理部321Aは、登録ボタンが選択されると、入力画面に入力された給与計算作業アクションを順序及び実行日と共にユーザ端末100から受信し、作業動線管理情報を生成して記憶装置330に記憶する(S302)。
給与担当者は、作業動線管理情報を給与計算作業手順書として、管理者に提出する。例えば、作業動線制御部321は、登録された作業動線管理情報の出力機能を提供することができ、作業動線管理情報を所定の印刷形式やデータ形式に加工してユーザ端末100に提供することができる。また、作業動線制御部321は、管理者のユーザ端末200に対して、給与担当者が登録した作業動線管理情報を閲覧できるように制御することもできる。
なお、出力機能は、作業動線管理情報と共に、作業動線管理情報の実行結果を出力するように構成することもできる。例えば、作業動線制御部321は、実行部321Bに対してテストモードで作業動線管理情報を実行するように指示し、図7に示したような各アクションとそれに対応する出力データを含むテスト実行結果を生成し、作業動線管理情報と合わせて提供できるように構成することもできる。管理者は、作業動線管理情報とテスト実行結果とを付け合わせて、登録された作業動線管理情報が指示した人事規程等に合っているかを確認することができる。
本実施形態では、給与担当者によって登録された作業動線管理情報は、管理者によって承認されることで、実行可能に制御することができる。このため、作業動線制御部321は、ユーザ端末200を通じた作業動線管理情報の実行に対する承認機能を提供することができる。例えば、作業動線管理情報を作成した給与担当者、作成日、作業動線管理情報の内容などを含む承認画面をユーザ端末200に提供し、管理者による承認結果の入力を可能とするように構成することができる(S201,S303)。作業動線制御部321は、承認画面を通じて取得した承認結果を、作業動線管理情報と紐付けて記憶する。なお、管理者による承認結果の入力は、給与担当者がユーザ端末100を介して行うように構成してもよい。
作業動線制御部321は、登録された作業動線管理情報に対する管理者の承認を経て、作業動線管理装置300での設定処理を完了させることもできる。
図9は、作業動線管理情報に基づく所定の順序順での各アクションの実行処理及びデータ出力処理を含む管理動線実行処理フローを示す図である。作業動線制御部321は、給与担当者が登録した作業動線管理情報の手順に従って、定義された順序で定義された実行日に、定義されたアクションを実行する(S310)。なお、作業動線管理情報で動線管理された各アクションの実行は、給与担当者が任意の実行日に実行画面から手動で実行させることもできる。この場合、各アクションに対して実行日を設定しなくてもよい。また、実行日の設定例としては、例えば、第3営業日、6月5日、あるいは前のアクション実行から何日目といった形で定義することができる。
作業動線制御部321は、登録された作業動線管理情報を読み込み(S311)、図6に示すように、順序順に各アクションの「順序」「検索条件」「値設定式」「実行日」を実行画面に表示する(S312)。そして、給与担当者は、表示されたアクションを確認し、実行する場合は実行ボタンを、当該アクションをスキップする場合はスキップボタンを選択する(S110)。
例えば、賞与のように毎月ではなく年に2回しか行われないアクションや、年末調整のような年に1回しか行われないアクションを作業動線管理情報に登録しておくことができる。この場合、今月がこれらのアクションの対象月でない場合、給与担当者は、当該アクションは実行すべきでないと判断し、スキップすることができる。一方、昇給や昇格のように年1回の特定の月にしか行われない人事もある。この場合も作業動線管理情報として定義しつつ、特定の月以外ではアクションをスキップしてもよいが、実行しても検索式に該当する対象社員がヒットしないので、実行結果は「対象社員なし」となる。このため、当月に実行すべきでないアクションを除き、原則、作業動線管理情報のすべてのアクションを実行し、実行結果として「対象社員なし」を履歴として蓄積するように制御することができる。なお、実行結果「対象社員なし」の履歴は、実行した検索式に対応する給与計算入力値が生成されなかった(給与計算システム500に出力されなかった)ことを示す記録となる。
図10は、アクション履歴が蓄積された作業動線管理情報の一例である。図10に示すように、アクション毎に毎月の実行履歴を記憶することができ、例えば、実行した場合は「〇」、実行しなかった場合は「×」の履歴(実行されなかったことを示す履歴)を残すことができる。また、実行結果として、該当なしの場合は「〇(該当なし)」も履歴として蓄積することもできる。
本実施形態の作業動線制御部321は、作業動線管理情報の各アクションの実行結果、すなわち、アクションの実行有無やアクションの実行結果(該当あり/なし)を蓄積することができる。給与計算作業手順書に従う作業ステップのログ(証跡)が自動的に蓄積されることで、例えば、給与計算作業における企業の内部統制を強化するための情報として利用したり、アクションを実行したが対象社員が存在しなかったログから支給項目又は控除項目の変動等を確認したりすることができる。
スキップボタンが選択された場合(S313のYES)、作業動線制御部321は、アクション履歴更新処理を行う(S317)。この場合、図10に示したように、該当するアクションが実行されなかったことを示すフラグ等の識別情報が記録される。
一方、実行ボタンが選択された場合(S313のNO)、作動動線制御部321の実行部321Bは、人事管理システム400を参照し、「検索式」に基づく検索処理(S314)、検索処理によって検索された対象社員に対する支給項目又は控除項目の支給額や料率の設定値を抽出する値抽出処理を行う。そして、検索された「対象社員」の属性情報と、「値設定式」の結果である「支給項目または控除項目」及び「値」と、を含むアクション結果を実行画面に表示する(S315)。
給与担当者は、実行画面に表示された内容を確認し、アクション結果の「対象社員」、あるいは「支給項目または控除項目」とその「値」が合っている場合(S111のNO)、給与担当者は、実行画面の確認ボタンを選択し、実行したアクションを確定させる(S113)。作業動線制御部321は、確認ボタンが選択されたことに伴い、アクション履歴を更新するとともに、抽出された各社員の設定値をアクション毎の出力データとして登録する(S317)。
なお、給与担当者は、実行画面に表示された内容を確認し、アクション結果の「対象社員」、あるいは「支給項目または控除項目」とその「値」が間違っている場合(S111のYES)、実行画面に表示されたアクションの「検索式」、「値設定式」、あるいは「順序」、「実行日」を修正することができる(S112)。作業動線制御部321は、作業動線管理情報の修正機能を提供し、給与担当者から入力されたアクションに対する修正内容を作業動線管理情報に反映する更新処理を行い、実行ボタンの選択に応じて更新されたアクションを再度実行し、人事管理システム400を参照して検索処理(S314)及び値抽出処理、アクション結果の表示処理を行う(S315)。
作業動線制御部321は、1つのアクションの実行が完了した後、作業動線管理情報に次のアクションがあるか否かを判別し(S317)、順序順に次のアクションがある場合は(S318のYES)、そのアクションを抽出して「順序」「検索条件」「値設定式」「実行日」を実行画面に表示する。一方、作業動線管理情報に登録された全てのアクションを実行した場合、または作業動線管理情報に登録された最後のアクションを実行した場合は(S318のNO)、給与担当者からデータ出力処理の指示を受け付け(S114)、出力部322は、出力データ生成処理及び出力処理を行う(S319,S320)。
このとき、作業動線制御部321は、作業動線管理情報に基づいて生成された各社員の給与計算入力値を給与計算システム500に出力する前に、当該給与計算入力値に対して管理者の承認を得るように構成することもできる。また、給与計算システム500に出力される今月の給与計算入力値は、作業動線管理装置300から又は給与計算システム500から人事管理システム400に出力され、人事管理システム400は、今月の給与支給明細履歴として記憶する。
本実施形態では、実行部321Bは、登録されたアクションを順序順に読み出して検索式及び値設定式を含む実行画面をユーザ端末100に提供し、ユーザ端末100からの実行操作に基づいて検索処理及び設定処理を行うように構成され、検索処理によって抽出された対象社員と、設定処理によって設定される支給項目又は/及び控除項目及びその設定値とを含む実行結果が実行画面に表示されるように制御される。そして、実行部321Bは、実行結果が表示された実行画面においてユーザ端末100からの操作入力に基づいて実行結果を確定させ、順序順に次のアクションを実行画面に表示し、表示されたアクションそれぞれを実行可能に制御している。
このように構成することで、各アクションの実行結果を確認しながら実行結果を確定させることができるので、作業動線管理情報に含まれる各アクションを連続して一括実行する場合に比べて、意図された対象社員の抽出結果や設定値をその都度確認することができ、給与担当者が確認作業を容易に行うことができる。なお、作業動線管理情報に含まれる各アクションを連続して一括実行するように構成することも可能である。
図11は、本発明の第1実施形態に係る作業動線管理情報の検証及び修正処理を説明するための図である。
図11に示すように、例えば、給与規程において、「課長以上の役職者には家族手当を支給しない」と規定されている場合、配偶者コードが前月「0」から今月「1」に変更された対象社員を抽出する検索式では、「課長以上の役職者であるにもかかわらず家族手当が支給される」ことになり、作業動線管理情報のアクションを修正する必要がある。このような給与規程と作業動線管理情報との相違は、例えば、管理者が実行結果を参照して発見したりすることができる。この場合、管理者は、給与担当者に修正を指示する。
給与担当者は、配偶者コードが前月「0」から今月「1」に変更されたアクションの実行結果と、役職コードが前月「0」から今月「10」に変更になった実行結果とから、社員番号「11111」に対して家族手当が支給されるアクションが定義されていることを把握することができる。作業動線制御部321の登録管理部321Aは、図9のステップS112,S316と同様の修正機能を遂行することができ、給与担当者は、実行画面において、順序「1」のアクションを呼び出し、課長以上の役職者に家族手当を支給しないように、順序「1」の検索式を修正する。例えば、and条件で「今月役職コード=0」を追加し、該当のアクションを修正する。
図12は、作業動線管理情報のチェック機能を説明するための図である。作業動線制御部321は、作業動線管理情報のすべてのアクションが完了した後、包括的に各アクションの実行結果をチェックする機能である。前月と今月の各人事管理情報、前月の給与計算入力値(人事管理システム400の給与支給明細履歴)、及び管理者による承認を経る前の今月の給与計算入力値を用いて、行われる。今月の給与計算入力値は、作業動線管理装置300の実行結果322に記憶されている。
第1チェック機能は、給与計算入力値が変更される原因となる人事管理情報に変化があったときに、その値が変更されているかをチェックする。例えば、企業が決定する人事管理情報において、前月と比較して今月の役職が変化した社員(対象社員)を検索する。そして、対象社員の前月と今月の役職手当を比較して値に差があるかを確認する。また、今月40歳になった社員(対象社員)を検索し、介護保険料が控除されているかを確認したりすることができる。また、役職手当が支給されている社員の家族手当が「0」であることを確認することもできる。
図12の例において、検索式欄にチェック用検索式を入力して実行することで、対象社員を抽出して前月と今月の値を比較して表示するように制御することができる。図12の例は、役職手当と家族手当の両方が支給されており、役職手当が支給され、かつ家族手当が支給されている給与規程を満たさないチェック用検索式が入力され、人事管理情報の各コード情報が表示されている。この例では、今月の役職手当と家族手当が同時に支給されるというエラーが発生しているのがわかる。そして、その原因が、前月から今月にかけて、扶養家族が増え同時に役職に就いたことにあるのがわかる。この結果をみて、給与担当者は家族手当を支給するアクションを修正する。
第2チェック機能は、給与計算入力値が変更されているときに、その値の変更の原因となる人事管理情報の変化が存在するかをチェックする。例えば、前月と比較して今月の家族手当の金額に差異がある社員を検索する。そして、社員の属性情報(扶養家族)を前月と今月で比較して、差異が発生する原因が存在するのかを確認する。例えば、前月と比較して、今月の家族手当が「0」になった社員を検索する。そして、社員の属性情報(扶養家族)が今月「0」になったか、あるいは社員の役職が課長以上になったか、といういずれかの原因が存在するのかを確認する。また、他の例としては、前月と比較して、今月の介護保険料が控除され始めた社員を検索する。そして、その社員が今月40歳になる生年月日かどうかを確認することで、その原因が存在するのかを確認することができる。
第1,第2チェック機能によって給与規程に準じない結果が発見された場合、給与担当者は、作業動線管理情報を修正し、再実行する。再実行された結果は、給与計算システム500の今月の給与計算入力値として更新される。翌月以降は、修正された作業動線管理情報が実行される。
なお、本実施形態のチェック機能は、管理者も利用することができ、ユーザ端末200を介してチェック実行画面にチェック用検索式を入力して実行することで、作業動線管理情報に基づいて生成される給与計算入力値などをチェックすることができ、エラーを発見した場合には、給与担当者に修正を命じることができる。
また、作業動線管理情報が修正されたときは、例えば、修正前の作業動線管理情報を残して更新後の作業動線管理情報が生成(適用)するように制御することができる。この場合、確認のために、修正前後の各作業動線管理情報を表示したり、登録画面において過去の作業動線管理情報を呼び出して表示し、作業動線管理情報の登録の際の参考にしたりすることができる。なお、修正前の作業動線管理情報に対して修正後の作業動線管理情報を上書き保存するように構成してもよい。
本実施形態によれば、支給項目や控除項目に設定される値に変動が生じる対象者の検索と、検索された対象社員の支給項目や控除項目の値の設定とが、分離することなく一括して実行することができ、かつ実行単位毎に登録される各アクションが所定の順序で関連付けて給与計算の作業動線管理情報を生成することができる。
そして、作業動線管理情報に基づいて、管理された作業動線に従って人事管理情報が変化した対象者の給与計算に必要な入力値を生成することができるので、給与を構成する複数の支給項目又は/及び控除項目に対する給与計算の負担を低減できると共に、作業動線管理情報を給与計算手順書とする各アクションの定義と実行の一元的な動線管理を実現することができる。
本仕組みは、毎月の給与計算作業やその運用において、以下のような利点がある。例えば、給与においては月ごと、賞与においては半期ごと、年末調整においては年ごとの作業動線を管理することができる。このため、給与計算担当者に、高い水準のスキルを要求しなくても給与計算作業が実行可能になり、また給与計算にかかる工数が大幅に削減される。
さらに、本仕組みは、給与計算作業の作業動線が文書化(可視化)されて履歴として管理されるので、作業の抜け漏れや勘違い等による間違いを低減させることができる。あるいは、給与計算担当者が後任に引き継ぎをするときにも、「引き継ぎノート」が不要になり、引き継ぎが容易になる。
また、本仕組みは、内部統制の保証、すなわち、給与計算作業の正当性の保証の観点において、給与計算結果が正確であることを保証する有効な手段として活用することができる。つまり、給与計算業務をアウトソーシングで受託する受託会社は、受託している給与計算に係る内部統制が有効に機能しているかを、本システムによって管理することができ、給与計算業務を委託する企業や監査法人に対して、給与計算に係る受託者の内部統制の有効性を保証する手段となる。
つまり、給与計算作業動線管理システムによって、作業動線が文書として管理され、その文書の通りに作業が行わることが給与計算作業動線管理システムで保証され、かつその文書の通りに作業を行ったことがログとして記録されているので、受託業務に係る内部統制を保証する上で極めて有効な仕組みである。
また、給与計算作業動線管理システムは、給与計算業務をアウトソーシングする企業にとっても、財務諸表に影響を与える労務費の計算が正当であることを保証する手段にもなる。あるいは、給与計算作業動線管理システムは、企業の人事管理システムや給与計算システムと連動させて適用することが可能であり、アウトソーシングであるか否かにかかわらず、労務費の計算が正当であることを保証する手段となる。
これらをまとめると、給与計算作業手順書の記述に従ってコンピュータを操作して給与計算を進めるにしても、給与計算担当者による手作業が必ず存在するため、給与計算結果が正確であることを保証するのは容易ではない。しかしながら、本コンピュータシステムに登録された給与計算作業動線に従ってコンピュータ処理による給与計算が進められ、作業結果(アクション履歴)が記録されることとから、「定められた作業動線にしたがって給与計算作業が行われたことを保証」することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記説明では、給与の支給項目や控除項目に設定される値の変動に影響する人事管理情報の変化を、前月と今月とを比較して把握し、把握された変化に対して必要な値を給与計算システム500に出力している。つまり、給与計算システム500では、例えば、今月変化のない項目は、前月と同じ値を持ち続け、今月度の変化のない項目の設定値は前月度の値と同じになり、前月度の値がそのまま今月の値としてコピーされて給与計算システム500に出力されることになる。言い換えれば、前月度と今月度に差分があった場合、前月度に対して該当する項目に対する設定値を入れ直し、差分がない項目については前月度の値がそのまま今月度にコピーされた給与計算入力値が、給与計算システム500に出力されることになる。
一方で、今月だけの実績に応じて変動する値が入力される支給項目や控除項目もあり、例えば、セールスインセンティブや社員食堂で食べた昼食代合計などがある。これらの値は、前月度に値が入っていても、新たに値が設定されない限り、今月度の給与計算入力値はゼロとなる。
したがって、上述した作業アクションには、前月と今月との差分以外にも、例えば、今月適用される値を人事管理情報から取得し、取得したそのままの値、又はその値に基づいた計算値を、給与計算入力値として生成する作業アクションを設定することも可能である。一例として、検索式として、セールスインセンティブ制が適用される社員を抽出する検索式と、検索式によって抽出された社員のセールスインセンティブ項目に、人事管理情報の登録されたそのままの値、又は所定の計算式に基づく計算値を設定する値設定式とを、作業アクションとして登録することができる。
また、上記説明では、順序に従って1つ1つアクションが実行される態様を一例に説明したが、例えば、図5(b)に示すように、扶養動線と役職動線とが順序で紐付いて順序順に実行されつつ、各動線に含まれる複数のアクションが、同時並行に又は順不同に実行され、扶養動線に含まれる複数のアクションがすべて完了した時点で順序順に次の役職動線のアクションを実行するように構成することもできる。つまり、2つ以上の複数のアクションが、その実行順において同時並行又は順不同に実行されるように構成することができ、複数のアクションが同じ実行順の順序と紐付くように作動動線管理を行うことも可能である。
また、ユーザ端末100,200は、多機能携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の移動通信端末装置、パーソナルコンピュータなどの通話機能、通信機能及び演算機能を備えた情報処理端末装置等が含まれる。
また、作業動線管理装置300は、ハードウェア構成として上述以外にも、メモリ(主記憶装置)、マウス、キーボード、タッチパネル、スキャナー等の操作入力手段、プリンタなどの出力手段、補助記憶装置(ハードディスク等)等を備えることができる。
また、本発明の各機能は、プログラムによって実現可能であり、各機能を実現するために予め用意されたコンピュータプログラムが補助記憶装置に格納され、CPU等の制御部が補助記憶装置に格納されたプログラムを主記憶装置に読み出し、主記憶装置に読み出された該プログラムを制御部が実行して、作業動線管理装置300に本発明の各部の機能を動作させることができる。他方、本発明の各機能は、各々個別の制御装置で構成することができ、複数の制御装置を直接に又はネットワークを介して接続して作業動線管理装置300を構成することもできる。
また、上記プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された状態で、コンピュータに提供することも可能である。コンピュータ読取可能な記録媒体としては、CD−ROM等の光ディスク、DVD−ROM等の相変化型光ディスク、MO(Magnet Optical)やMD(Mini Disk)などの光磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスクやリムーバブルハードディスクなどの磁気ディスク、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、SDメモリカード、メモリスティック等のメモリカードが挙げられる。また、本発明の目的のために特別に設計されて構成された集積回路(ICチップ等)等のハードウェア装置も記録媒体として含まれる。
100,200 ユーザ端末
300 給与計算作業動線管理装置
310 通信装置
320 制御装置
321 作業動線制御部
321A 登録管理部
321B 実行部
322 出力部
330 記憶装置
331 給与計算作業動線管理情報
332 実行結果
400 人事管理システム
500 給与計算システム

Claims (7)

  1. 給与の支給項目又は/及び控除項目に設定される値の変動に影響する人事管理情報が格納される所定のデータベースから前記人事管理情報が変化した対象者を抽出するための検索情報と、変化した前記人事管理情報に対応する支給項目又は/及び控除項目に設定する設定値を定義した値設定情報と、を紐付けて1つの作業アクションとして登録するとともに、複数の支給項目又は/及び控除項目それぞれに対する複数の前記作業アクションを所定の順序で登録可能に制御し、所定の順序で関連付けられた複数の前記作業アクションを含む給与計算作業動線管理情報を生成する登録管理部と、
    前記給与計算作業動線管理情報に基づいて、前記所定の順序順に前記作業アクションを実行し、前記所定のデータベースから前記検索情報に基づく対象者を抽出する検索処理と、前記検索処理によって抽出された対象者の支給項目又は/及び控除項目に対して前記値設定情報に基づく設定値を設定する設定処理と、を前記各作業アクションそれぞれに対して行い、抽出された対象者の給与計算に必要な入力値を生成する実行部と、
    を有することを特徴とする給与計算作業動線管理システム。
  2. 前記登録管理部は、1つの前記作業アクションに対して前記順序、前記検索情報及び前記値設定情報の各入力欄を含む登録画面をユーザ端末に提供し、前記登録画面において複数の前記作業アクションを登録可能に制御するとともに、入力された前記順序で関連付けられた複数の前記作業アクションを含む給与計算作業動線管理情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の給与計算作業動線管理システム。
  3. 前記実行部は、前記給与計算作業動線管理情報に基づいて、登録された前記作業アクションを前記順序順に読み出して前記検索情報及び前記値設定情報を含む実行画面をユーザ端末に提供し、前記ユーザ端末からの実行操作に基づいて前記検索処理及び前記設定処理を行うとともに、前記検索処理によって抽出された対象者と、前記設定処理によって設定される支給項目又は/及び控除項目及びその設定値と、含む実行結果を前記実行画面に表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の給与計算作業動線管理システム。
  4. 前記実行部は、前記実行結果が表示された前記実行画面において前記ユーザ端末からの操作入力に基づいて前記実行結果を確定させ、前記順序順に次の前記作業アクションを前記実行画面に表示し、表示された前記作業アクションそれぞれを実行可能に制御することを特徴とする請求項3に記載の給与計算作業動線管理システム。
  5. 前記実行部は、前記実行画面において読み出された前記作業アクションの前記検索情報または前記値設定情報を編集可能に制御し、
    前記登録管理部は、前記実行画面上での前記検索情報または前記値設定情報に対する編集結果を、前記給与計算作業動線管理情報に反映する更新処理を行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の給与計算作業動線管理システム。
  6. 前記実行部は、前記給与計算作業動線管理情報と関連付けて実行された前記作業アクション毎の実行履歴を記録するとともに、
    前記実行部は、前記実行画面において前記順序順に第1の前記作業アクションを実行せずに、次の第2の前記作業アクションを実行可能に制御するとともに、実行されなかった第1の前記作業アクションの実行履歴として、実行されなかったことを示す履歴を記録することを特徴とする請求項3から5のいずれか1つに記載の給与計算動線管理システム。
  7. 給与の支給項目又は/及び控除項目に設定される値の変動に影響する人事管理情報が格納される所定のデータベースから前記人事管理情報が変化した対象者を抽出するための検索情報と、変化した前記人事管理情報に対応する支給項目又は/及び控除項目に設定する設定値を定義した値設定情報と、を紐付けて1つの作業アクションとして登録するとともに、複数の支給項目又は/及び控除項目それぞれに対する複数の前記作業アクションを所定の順序で登録可能に制御し、所定の順序で関連付けられた複数の前記作業アクションを含む給与計算作業動線管理情報を生成する第1機能と、
    前記給与計算作業動線管理情報に基づいて、前記所定の順序順に前記作業アクションを実行し、前記所定のデータベースから前記検索情報に基づく対象者を抽出する検索処理と、前記検索処理によって抽出された対象者の支給項目又は/及び控除項目に対して前記値設定情報に基づく設定値を設定する設定処理と、を前記各作業アクションそれぞれに対して行い、抽出された対象者の給与計算に必要な入力値を生成する第2機能と、を
    コンピュータに実現させるためのプログラム。
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