JP2019070473A - 空調システム、空調装置、制御装置及び空調方法 - Google Patents

空調システム、空調装置、制御装置及び空調方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の部屋の空気状態を個別に精度よく調整する。【解決手段】空調システム1は、空調装置2と、風路切替部3a〜3cを備える。空調装置2は、リターン空気を吸い込み、吸い込んだリターン空気を空調し、空調後の空気を第1供給口から供給する第1空気供給手段と、リターン空気を吸い込み、吸い込んだリターン空気を第2供給口から供給する第2空気供給手段を備える。各風路切替部3は、部屋A〜Cの各々に対応して設けられ、空調装置2から対応する部屋へ空気を供給するための風路を、第1供給口から当該部屋へ至る第1風路と、第2供給口から当該部屋へ至る第2風路の何れかに切り替える。【選択図】図1

Description

本発明は、空調システム、空調装置、制御装置及び空調方法に関する。
近年、住宅の高断熱化、高気密化が進み、空調に要するエネルギーが減少傾向にあり、居住環境に対して、より快適に、そして、健康的に生活するための要望が高まっている。このような要望に応えるため、24時間連続で住宅内全体を自動的に空調する、いわゆる全館空調システムと呼ばれる空調システムが採用されるケースが増えている。
上記の空調システムでは、1台の室内機により空調した空気を、間仕切された各部屋にダクトを介して等分に分配する方式が一般的に知られている。しかし、このような方式であると、部屋毎の個別の空調ができないという問題がある。
このような問題に対し、各部屋に供給する空気の風量を個別に調整する構成を備え、部屋毎の個別の空調を実現するシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平9−79648号公報
しかし、各部屋に供給される空気の風量の調整が可能であっても、室内機より供給される空気の温度が共通であるため、例えば、ある部屋では暖房負荷が生じており、他の部屋では冷房負荷が生じている場合等、相反する空調負荷が混在する場合は、各部屋を個別に精度よく空調することは困難である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、1台の空調装置で複数の部屋を空調するシステムにおいて、相反する空調負荷が混在する場合であっても、各部屋を個別に精度よく空調することが可能な空調システム等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る空調システムは、
建物内の特定エリアの空気を吸い込み、吸い込んだ空気を空調し、空調後の空気を第1供給口から供給する第1空気供給手段と、
前記特定エリアの空気を吸い込み、吸い込んだ空気を第2供給口から供給する第2空気供給手段と、を備える空調装置と、
前記建物内の複数の部屋の各々に対応して設けられ、前記空調装置から対応する部屋へ空気を供給するための風路を、前記第1供給口から当該部屋へ至る第1風路と、前記第2供給口から当該部屋へ至る第2風路の何れかに切り替える風路切替手段と、を備える。
本発明によれば、相反する空調負荷が混在する場合であっても、各部屋を個別に精度よく空調することができる。
本発明の実施の形態に係る空調システムの構成を示す図 本実施の形態に係る空調装置の構成を示すブロック図 本実施の形態に係る空調装置が備える制御基板の構成を示すブロック図 本実施の形態に係る空調装置が備える制御基板の機能構成を示す図 本実施の形態における空調制御処理の手順を示すフローチャート 本発明の他の実施の形態に係る空調システムについて説明するための図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る空調システム1の全体構成を示す図である。空調システム1は、一戸建て住宅、集合住宅、オフィスビル等の建物における複数の部屋の空調を1台の空調装置2によって実現する、いわゆる全館空調システムである。図1に示すように、空調システム1は、空調装置2と、風路切替部3a〜3cと、温度センサ4a〜4cと、リモコン5a〜5cと、ダクトD1,D2,D3a〜D3cとを備える。本実施の形態では、空調システム1は、一戸建て住宅(以下、単に住宅という。)に設置されているものとする。
空調装置2は、本発明に係る空調装置の一例であり、本実施の形態では、図示しない熱源装置と水配管を介して接続される、いわゆるファンコイルユニットと呼ばれる室内機である。熱源装置は、圧縮機、四方弁、冷媒と水との間の熱交換を行う熱交換器、膨張弁、外気と冷媒との間の熱交換を行う熱交換器、外気を取り込む送風機、各構成部を制御する制御基板等を備え、温調した冷水又は温水を空調装置2に供給する。本実施の形態の熱源装置は、夏期(即ち、冷房時)においては7℃程度に温度調整された冷水を空調装置2に供給し、冬期(即ち、暖房時)においては45℃程度に温度調整した温水を空調装置2に供給する。
空調装置2は、当該住宅の廊下等のデッドスペースあるいは天井裏等に設置され、図2に示すように、第1送風機20と、熱交換器21と、第2送風機22と、制御基板23とを備える。
第1送風機20は、当該住宅を循環して戻ってきた空気(以下、リターン空気という。)を吸込口24から吸い込み、吸い込んだ空気を熱交換器21に供給する。熱交換器21は、熱源装置から供給された冷水又は温水と、第1送風機20により吸い込まれたリターン空気との間の熱交換を行う。第1送風機20は、熱交換器21により熱交換された空気、即ち、空調後の空気を供給口25から外部へ送り出す。第1送風機20及び熱交換器21は、本発明に係る第1空気供給手段の一例であり、供給口25は、本発明に係る第1供給口の一例である。図1に示すように、供給口25には、ダクトD1が連結されているため、第1送風機20によって送り出された空調後の空気は、ダクトD1に供給されることになる。ダクトD1の詳細については後述する。
第2送風機22は、本発明に係る第2空気供給手段の一例である。第2送風機22は、上記のリターン空気を吸込口24から吸い込み、吸い込んだ空気を供給口26から外部へ送り出す。供給口26は、本発明に係る第2供給口の一例である。図1に示すように、供給口26には、ダクトD2が連結されているため、第2送風機22によって送り出されたリターン空気は、ダクトD2に供給されることになる。ダクトD2の詳細については後述する。
制御基板23は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)230と、通信インタフェース231と、ROM(Read Only Memory)232と、RAM(Random Access Memory)233と、二次記憶装置234とを備える。これらの構成部は、バス235を介して相互に接続される。
CPU230は、空調システム1を統括的に制御する。CPU230によって実現される機能の詳細については後述する。通信インタフェース231は、熱源装置の制御基板、風路切替部3a〜3c、温度センサ4a〜4c、リモコン5a〜5cと無線通信又は有線通信するための1又は複数のNIC(Network Interface Card controller)を備える。
ROM232は、複数のファームウェアと、これらのファームウェアの実行時に使用されるデータを記憶する。RAM233は、CPU230の作業領域として使用される。二次記憶装置234は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ等の読み書き可能な不揮発性の半導体メモリ等で構成される。二次記憶装置234は、空調制御に関するプログラム(以下、空調制御プログラムという。)を含む各種のプログラムと、これらのプログラムの実行時に使用されるデータを記憶する。
図1に戻り、風路切替部3a〜3cの各々は、本発明に係る風路切替手段の一例であり、部屋A〜Cに対応して設けられ、対応する部屋へ供給する空気の風路を、空調装置2の供給口25から当該対応する部屋へ至る第1風路と、供給口26から当該対応する部屋へ至る第2風路の何れかに切り替える。各風路切替部3は、通信インタフェースを備え、空調装置2と有線又は無線にて通信可能に接続される。本実施の形態では、各風路切替部3は、電動式の空気弁であり、その開度は、制御基板23からの指令(制御データ)に従って調整される。
詳細には、風路切替部3a〜3cの各々は、部屋A〜Cの天井裏に設置され、ダクトD1,D2と連結される。ダクトD1は、本発明に係る第1ダクトの一例である。ダクトD1は、3つに枝分かれしており、風路切替部3a〜3cの各々は、異なる枝分かれ箇所でダクトD1と連結される。ダクトD2は、本発明に係る第2ダクトの一例である。ダクトD2は、ダクトD1と同様、3つに枝分かれしており、風路切替部3a〜3cの各々は、異なる枝分かれ箇所でダクトD2と連結される。また、風路切替部3a〜3cの各々は、ダクトD3a〜D3cの各々の一端と連結されている。ダクトD3a〜D3cの各々は、本発明に係る第3ダクトの一例である。
ダクトD3aは、ダクトD1,D2の何れかを介して空調装置2から供給される空気を部屋Aの上方部分へ導くためのダクトである。ダクトD3aの他端、即ち、空気搬送方向の端部は、部屋Aの天井面に設けられた吹出口6aに連結されており、空調装置2から供給された空気は、この吹出口6aから部屋Aへ吹き出される。
風路切替部3aは、制御基板23からの制御データに従って、ダクトD1,D2の何れか一方が、ダクトD3aと接続されるように、即ち、空調装置2からダクトD1,D2の何れか一方を介して搬送された空気がダクトD3aに供給されるように動作する。本実施の形態では、風路切替部3aが全開状態の場合に、ダクトD1とダクトD3aとが接続され、風路切替部3aが全閉状態の場合に、ダクトD2とダクトD3aとが接続される。
ダクトD3bは、ダクトD1,D2の何れかを介して空調装置2から供給される空気を部屋Bの上方部分へ導くためのダクトである。ダクトD3bの他端、即ち、空気搬送方向の端部は、部屋Bの天井面に設けられた吹出口6bに連結されており、空調装置2から供給された空気は、この吹出口6bから部屋Bへ吹き出される。
風路切替部3bは、制御基板23からの制御データに従って、ダクトD1,D2の何れか一方が、ダクトD3bと接続されるように、即ち、空調装置2からダクトD1,D2の何れか一方を介して搬送された空気がダクトD3bに供給されるように動作する。本実施の形態では、風路切替部3bが全開状態の場合に、ダクトD1とダクトD3bとが接続され、風路切替部3bが全閉状態の場合に、ダクトD2とダクトD3bとが接続される。
ダクトD3cは、ダクトD1,D2の何れかを介して空調装置2から供給される空気を部屋Cの上方部分へ導くためのダクトである。ダクトD3cの他端、即ち、空気搬送方向の端部は、部屋Cの天井面に設けられた吹出口6cに連結されており、空調装置2から供給された空気は、この吹出口6cから部屋Cへ吹き出される。
風路切替部3cは、制御基板23からの制御データに従って、ダクトD1,D2の何れか一方が、ダクトD3cと接続されるように、即ち、空調装置2からダクトD1,D2の何れか一方を介して搬送された空気がダクトD3cに供給されるように動作する。本実施の形態では、風路切替部3cが全開状態の場合に、ダクトD1とダクトD3cとが接続され、風路切替部3cが全閉状態の場合に、ダクトD2とダクトD3cとが接続される。
温度センサ4a〜4cの各々は、部屋A〜Cの天井あるいは壁に設置され、各部屋の空気温度を計測する。各温度センサ4は、通信インタフェースを備え、空調装置2と有線又は無線にて通信可能に接続される。各温度センサ4は、計測した空気温度の値が含まれるデータ(以下、温度データという。)を定期的(例えば、1分毎)に空調装置2に送信する。
リモコン5a〜5cの各々は、部屋A〜Cの入口付近の壁に埋設して設置されたり、あるいは壁に掛けられた態様で設置され、部屋A〜Cを利用するユーザから、空調に係る操作を個別に受け付けるためのリモートコントローラである。各リモコン5は、通信インタフェースを備え、空調装置2と有線又は無線にて通信可能に接続される。各リモコン5は、対応する部屋を利用するユーザから、空調に係る操作(例えば、目標室温の変更)を受け付けると、受け付けた操作の内容が含まれるデータ(以下、操作データという。)を空調装置2に送信する。操作データには、例えば、設定変更された目標室温の値が含まれる。ユーザは、このように、各部屋のリモコン5を操作することで、当該部屋の空気状態が当該ユーザにとって快適となるような空調を空調装置2に実行させることができる。
続いて、空調装置2の制御基板23の機能の詳細について説明する。制御基板23は、機能的には、図4に示すように、室温取得部200と、リモコン操作取得部201と、風量決定部202と、風路決定部203とを備える。これらの各機能部は、CPU230が、二次記憶装置234に記憶される前述した空調制御プログラムを実行することで実現される。
室温取得部200は、温度センサ4a〜4dの各々から定期的(例えば、1分毎)に送られてくる温度データを受信し、受信した各温度データに含まれる空気温度の値を取得する。室温取得部200は、取得した各部屋の空気温度の値を室温テーブルに格納する。室温テーブルは、部屋を識別する情報と、空気温度(即ち、室温)の値が対応付けて格納されるデータテーブルであり、二次記憶装置234に記憶されている。
リモコン操作取得部201は、リモコン5a〜5cの何れかから上述した操作データが送られてくると、これを受信し、受信した操作データに含まれる操作の内容(例えば、目標室温の値)を取得する。リモコン操作取得部201は、取得した操作の内容をユーザ操作テーブルに格納する。ユーザ操作テーブルは、部屋を識別する情報と、ユーザの操作内容(例えば、設定変更された目標室温の値)が対応付けて格納されるデータテーブルであり、二次記憶装置234に記憶されている。
風量決定部202は、現在の運転モードと、各部屋の室温と、各部屋の目標室温に基づいて、第1送風機20が供給すべき空気の風量と、第2送風機22が供給すべき空気の風量を決定する。換言すると、風量決定部202は、各部屋の冷房負荷又は暖房負荷の大きさに応じて、第1送風機20及び第2送風機22の各々が供給すべき空気の風量を決定する。運転モードには、暖房モードと冷房モードの2つのモードがあり、制御基板23は、夏期の場合、運転モードを冷房モードに自動的に設定し、冬期の場合、運転モードを暖房モードに自動的に設定する。あるいは、ユーザにより、リモコン5a〜5cの少なくとも1台が操作されることで、運転モードが冷房モード又は暖房モードに設定される仕様であってもよい。
風量決定部202は、第1送風機20が供給すべき空気の風量を決定すると、決定した風量に相当する回転数で第1送風機20を駆動させる。同様に、風量決定部202は、第2送風機22が供給すべき空気の風量を決定すると、決定した風量に相当する回転数で第2送風機22を駆動させる。なお、要求される風量が0(m/min)の場合又は予め定めた下限値より小さい場合、風量決定部202は、対応する第1送風機20又は第2送風機22を駆動させない。つまり、駆動中ならば停止させ、停止中ならばそのままの状態にしておく。
風路決定部203は、本発明に係る切替制御手段の一例である。風路決定部203は、現在の運転モードと、各部屋の室温と、各部屋の目標室温に基づいて、各部屋に供給する空気の風路を、空調装置2の供給口25から当該部屋へ至る第1風路と、供給口26から当該部屋へ至る第2風路の何れかにするかを決定する。換言すると、風路決定部203は、各部屋において、現在の運転モードに対応する空調負荷が生じているか否かによって各部屋に対応する空気の風路を第1風路と第2風路の何れかに決定する。
つまり、風路決定部203により、各部屋に供給する空気は、空調(即ち、温調)された空気又はリターン空気の何れかに決定される。風路決定部203は、ある部屋に対応する風路を第1風路に決定した場合、当該部屋に対応する風路切替部3に対して、第1風路への切り替えを指示し、第2風路に決定した場合、当該風路切替部3に対して、第2風路への切り替えを指示する。本実施の形態では、風路切替部3に対して、第1風路への切り替えを指示する場合、全開を指示する制御データを送信し、第2風路への切り替えを指示する場合、全閉を指示する制御データを送信する。なお、決定した風路が現在の風路と同じである部屋については、当該部屋に対応する風路切替部3に対して、制御データを送信しなくてもよい。
次に、以上のように構成された空調システム1による空調を具体的な状況を想定して説明する。本例では、冬期の早朝において、各部屋の現在の室温が15℃、各部屋の目標室温が20℃であるとする。
上記の状況の場合、熱源装置からは、45℃程度の温水が空調装置2に供給され、また、部屋A〜Cの室温が、何れも目標室温に達していないため、部屋A〜Cの全てに温調した空気(例えば、40℃程度の高温空気)が供給される。この場合、第1送風機20のみが駆動し、第2送風機22は停止している。
各部屋に供給された高温空気は、各部屋の暖房負荷を減少させ、およそ20℃のリターン空気となり、図1の破線で示されるリターン風路を経て、空調装置2の設置場所へと戻る。このリターン風路は、例えば、この住宅における各部屋のドアのアンダーカット及び/又はガラリを通過し、廊下、ホール等を経由して空調装置2に戻る空気の経路を示す。
このような空調を継続したまま、時間が経過すると、南側に大きな窓Wを有する部屋Aが日射の影響を受け、室温が20℃を超えてしまう。すると、空調装置2は、風路切替部3aに全閉を指示する制御データを送信する。これにより、部屋Aに供給される空気の風路が、空調装置2の供給口25から部屋Aへ至る第1風路から、供給口26から部屋Aへ至る第2風路に切り替えられる。ただし、空調装置2は、当初は、第2送風機22を稼働させず、停止状態のままであるため、部屋Aには、空調された空気及びリターン空気の何れも供給されない。
さらに時間が経過し、部屋Aの日射量が増加すると、空調された空気、即ち、高温空気の供給を停止していても、部屋Aの室温は20℃を大きく超えてしまい、部屋Aにおいては冷房負荷が発生する状況となる。冷房負荷が発生すると、空調装置2は、第2送風機22を稼働させる。具体的には、部屋Aの室温が、部屋Aの目標室温に予め定めた温度を加算した温度を超えると、空調装置2は、第2送風機22を稼働させる。これにより、部屋Aには、20℃程度のリターン空気が供給され、冷房負荷は減少する。この場合、空調装置2の風量決定部202は、第2送風機22が供給すべき空気の風量を部屋Aの冷房負荷の大きさに基づいて決定する。
また、第2送風機22の稼働により、部屋Aから20℃より高温となった空気がリターン風路に入り込むようになり、その結果、空調装置2が吸い込むリターン空気の温度が上昇する。そうすると、部屋B,Cの空調に要する高温空気を生成するための熱源装置からの温水の供給量、詳細には、熱源装置と空調装置2との間を循環させる温水の量を減らすことができ、熱源装置のCOP(Coefficient Of Performance)が上昇する。その結果、熱源装置の消費電力の低減化が図れる。
つまり、部屋Aの日射量を暖房負荷が生じている部屋B,Cの空調に利用することができるので、当該住宅の各部屋を効率的に空調することができる。
図5は、空調装置2の制御基板23によって実行される空調制御処理の手順を示すフローチャートである。この空調制御処理は、定期的(例えば、1分毎)に繰り返し実行される。なお、空調制御処理は、このような定期的な実行に加えて、ユーザによりリモコン5を介して目標室温等の設定が変更された場合には、直ちに実行されるようにしてもよい。
ステップS101では、風量決定部202は、各部屋の空調負荷(即ち、冷房負荷又は暖房負荷)の大きさに基づいて、第1送風機20及び第2送風機22の各々が供給すべき空気の風量を決定する。
ステップS102では、風量決定部202は、決定した各風量に基づいて、第1送風機20及び第2送風機22の各々を駆動させる。詳細には、風量決定部202は、第1送風機20が供給すべき風量に相当する回転数で第1送風機20を駆動させる。また、風量決定部202は、第2送風機22が供給すべき風量に相当する回転数で第2送風機22を駆動させる。なお、上述したように、第1送風機20又は第2送風機22が供給すべき風量が0(m/min)の場合又は予め定めた下限値より小さい場合、風量決定部202は、第1送風機20又は第2送風機22を駆動させない。つまり、駆動中ならば停止させ、停止中ならばそのままの状態にしておく。
ステップS103では、風路決定部203は、各部屋の空調負荷に基づいて、各部屋に対応する空気の風路を第1風路と第2風路の何れかに決定する。ステップS104では、風路決定部203は、各風路切替部3に対して、決定した風路への切り替えを指示する。なお、決定した風路が現在の風路と同じである部屋については、当該部屋に対応する風路切替部3に対して、風路の切り替えを指示しなくてもよい。即ち、この場合、風路決定部203は、当該風路切替部3に対して制御データを送信しなくてもよい。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る空調システム1によれば、建物における複数の部屋の空調を1台の空調装置2で実現することができる。また、空調装置2は、吸い込んだリターン空気を空調し、空調後の空気を第1供給口25から供給可能な構成と、吸い込んだリターン空気を空調せずに第2供給口26から供給可能な構成を備えており、ダクトD1,D2,D3a〜D3cによって、部屋毎に、空調後の空気を供給するための第1風路と、リターン空気を供給するための第2風路が構築されている。そして、各部屋に対応して設けられた風路切替部3によって、部屋毎に、当該部屋の空調負荷に基づいて、第1風路と第2風路とを適宜切り替えることができる。
このため、各部屋について、室温及び/又は目標室温が異なる等、空調負荷の大きさが異なる場合であっても、各部屋をユーザが所望する適切な室温に精度よく調整することが可能である。また、例えば、冬期において、一部の部屋で冷房負荷が発生する等、相反する空調負荷が混在する場合であっても、各部屋の空調を適切に行うことができる。
さらに、上記のように、相反する空調負荷が混在する場合、一方の空調負荷を他方の空調負荷を減少させるための空調エネルギーとして回収できるため、熱源装置における運転時の省エネルギー化が図れる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。
例えば、図6に示すように、空調システム1の構成に換気装置7を追加してもよい。この換気装置7は、建物内の空気を吸い込んで、屋外に排出する送風機70と、送風機70によって屋外に排出された空気量と同量の外気を吸い込み、屋内に供給する送風機71を備える。また、換気装置7は、送風機70及び送風機71の駆動を制御する図示しない制御基板を備え、かかる制御基板は、空調装置2の制御基板23と通信可能に接続される。
上記の構成において、空調装置2の制御基板23は、部屋A〜Cの全てにおいて、空調負荷が発生していない場合、換気装置7に換気動作を指示する。これにより、リターン空気が屋外に排出され、排出されたリターン空気の量と同量の外気が屋内に取り込まれる。また、空調装置2は、第1送風機20を駆動させずに、第2送風機22を駆動させると共に、各風路切替部3に対して、第2風路への切り替えを指示する。これにより、各部屋に新鮮な空気が供給される。
このように、図6に示す他の実施の形態の空調システム1によれば、屋内の空気と外気の入れ換えを空調装置2に近い一の箇所で行うだけで、各部屋の換気を行うことができる。したがって、換気設備の導入コストを抑えることができる。
上記の実施の形態では、空調装置2が備える制御基板23によって、図5に示すような空調制御処理が実行されたが、制御基板23が有する機能(図4参照)と同等の機能を有する制御手段を備える、空調装置2とは別体の制御装置によって、空調制御処理が実行されるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、空調制御2の制御基板23において、CPU230によって二次記憶装置234に記憶されている空調制御プログラムが実行されることで、制御基板23の各機能部(図4参照)が実現された。
しかし、制御基板23の機能部の全部又は一部が、専用のハードウェアで実現されるようにしてもよい。専用のハードウェアとは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は、これらの組み合わせ等である。
また、上記の空調制御プログラムは、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、光磁気ディスク(Magneto-Optical Disc)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、メモリカード、HDD等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布することも可能である。
そして、空調装置2とは別体の制御装置によって空調制御処理を実行する構成を採用する場合では、上記のように配布した空調制御プログラムを特定の又は汎用のコンピュータにインストールすることによって、当該コンピュータを制御装置として機能させることも可能である。また、空調制御プログラムをインターネット上の他のサーバが有するディスク装置等に格納しておき、当該サーバから制御装置に空調制御プログラムがダウンロードされるようにしてもよい。
1 空調システム、2 空調装置、3a〜3c 風路切替部、4a〜4c 温度センサ、5a〜5c リモコン、6a〜6c 吹出口、7 換気装置、D1,D2,D3a〜D3c ダクト、20 第1送風機、21 熱交換器、22 第2送風機、23 制御基板、24 吸込口、25,26 供給口、70,71 送風機、200 室温取得部、201 リモコン操作取得部、202 風量決定部、203 風路決定部、230 CPU、231 通信インタフェース、232 ROM、233 RAM、234 二次記憶装置、235 バス

Claims (9)

  1. 建物内の特定エリアの空気を吸い込み、吸い込んだ空気を空調し、空調後の空気を第1供給口から供給する第1空気供給手段と、
    前記特定エリアの空気を吸い込み、吸い込んだ空気を第2供給口から供給する第2空気供給手段と、を備える空調装置と、
    前記建物内の複数の部屋の各々に対応して設けられ、前記空調装置から対応する部屋へ空気を供給するための風路を、前記第1供給口から当該部屋へ至る第1風路と、前記第2供給口から当該部屋へ至る第2風路の何れかに切り替える風路切替手段と、を備える、空調システム。
  2. 前記空調装置は、前記複数の部屋の各々の空調負荷に基づいて、各部屋に対応する前記風路切替手段を制御する切替制御手段をさらに備える、請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記複数の部屋の各々の空調負荷に基づいて、前記空調装置と、各部屋に対応する前記風路切替手段を制御する制御装置をさらに備える、請求項1に記載の空調システム。
  4. 前記空調装置の前記第1供給口には、第1ダクトが連結され、
    前記空調装置の前記第2供給口には、第2ダクトが連結され、
    前記第1風路は、前記第1ダクトと、一端が前記風路切替手段に連結され、他端が前記風路切替手段に対応する部屋に設けられた空気の吹出口に連結される第3ダクトにより構成され、
    前記第2風路は、前記2ダクトと、前記第3ダクトにより構成される、請求項1から3の何れか1項に記載の空調システム。
  5. 前記特定エリアの空気を屋外に排出すると共に、屋外の空気を取り込んで前記特定エリアに供給する換気装置をさらに備える、請求項1から4の何れか1項に記載の空調システム。
  6. 前記特定エリアの空気は、前記空調装置から供給され、前記複数の部屋の少なくとも1つを経由して前記特定エリアに戻ってきた空気である、請求項1から5の何れか1項に記載の空調システム。
  7. 建物内の特定エリアの空気を吸い込み、吸い込んだ空気を空調し、空調後の空気を第1供給口から供給する第1空気供給手段と、
    前記特定エリアの空気を吸い込み、吸い込んだ空気を第2供給口から供給する第2空気供給手段と、
    前記建物内の複数の部屋の各々に対応して設けられ、対応する部屋へ空気を供給するための風路を、前記第1供給口から当該部屋へ至る第1風路と、前記第2供給口から当該部屋へ至る第2風路の何れかに切り替える風路切替手段を制御する切替制御手段と、を備える、空調装置。
  8. 建物内の特定エリアの空気を吸い込み、吸い込んだ空気を空調し、空調後の空気を第1供給口から供給する第1空気供給手段と、
    前記特定エリアの空気を吸い込み、吸い込んだ空気を第2供給口から供給する第2空気供給手段と、を備える空調装置と、
    前記建物内の複数の部屋の各々に対応して設けられ、前記空調装置から対応する部屋へ空気を供給するための風路を、前記第1供給口から当該部屋へ至る第1風路と、前記第2供給口から当該部屋へ至る第2風路の何れかに切り替える風路切替手段と、を前記複数の部屋の各々の空調負荷に基づいて制御する制御手段を備える、制御装置。
  9. 空調装置が、
    建物内の特定エリアの空気を吸い込み、吸い込んだ空気を空調し、空調後の空気を第1供給口から供給し、
    前記特定エリアの空気を吸い込み、吸い込んだ空気を第2供給口から供給し、
    前記建物内の複数の部屋の各々に対応して設けられた風路切替手段が、前記空調装置から対応する部屋へ空気を供給するための風路を、前記第1供給口から当該部屋へ至る第1風路と、前記第2供給口から当該部屋へ至る第2風路の何れかに切り替える、空調方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5462640A (en) * 1977-10-25 1979-05-19 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd Air blowing duct for air conditioner
JPH08128676A (ja) * 1994-09-05 1996-05-21 Takasago Thermal Eng Co Ltd 空気熱源型個別空調システム及びその運転方法

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